ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム
【課題】複数のプレイヤの各々の操作対象キャラクタと、1又は複数の味方キャラクタと、を含むプレイヤキャラクタグループと、プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームにおいて、プレイヤキャラクタグループに属するキャラクタの組み合わせの多様性を、データ量の増大を抑制しつつ向上させることができるようになるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】操作対象選手取得部(30)は、各プレイヤの操作対象選手の選手データを取得する。味方選手取得部(32)は、各プレイヤの味方選手の選手データを取得する。ゲーム実行部(36)は、各操作対象選手の選手データと、各味方選手の選手データと、に基づいて、操作対象チームと、対戦相手チームと、がサッカーの試合を行うゲームを実行する。
【解決手段】操作対象選手取得部(30)は、各プレイヤの操作対象選手の選手データを取得する。味方選手取得部(32)は、各プレイヤの味方選手の選手データを取得する。ゲーム実行部(36)は、各操作対象選手の選手データと、各味方選手の選手データと、に基づいて、操作対象チームと、対戦相手チームと、がサッカーの試合を行うゲームを実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタグループ又は対戦相手キャラクタと、が対戦を行う対戦ゲームがある。
【0003】
例えば、複数のプレイヤに対応する複数の操作対象選手と、1又は複数の味方選手と、が属する操作対象チーム(プレイヤキャラクタグループに相当)が、対戦相手チーム(対戦相手キャラクタグループに相当)とサッカーの試合を行うサッカーゲームが知られている(下記特許文献1)。かかるサッカーゲームにおいて、各プレイヤは、操作対象チームの得点イベントを多く発生させることを目指して協力する。
【特許文献1】特開2007−259991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、上記サッカーゲームでは、予め用意された複数のサッカーチームのうちから選択された一のサッカーチームが操作対象チームとして用いられる。そのため、操作対象チームに属するサッカー選手の組み合わせは、予め用意された組み合わせに限られる。そのため、プレイヤは、操作対象チームに属するサッカー選手の組み合わせに関して物足りなさを感じる場合があった。
【0005】
この点、操作対象チームに属するサッカー選手の組み合わせの多様性を向上させるために、予め用意しておくサッカーチームの数を多くすることが考えられる。しかしながら、この場合、多数のサッカーチームのデータを記憶しておく必要があり、データ量が増大してしまう場合がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、複数のプレイヤの各々の操作対象キャラクタと、1又は複数の味方キャラクタと、を含むプレイヤキャラクタグループと、プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームにおいて、プレイヤキャラクタグループに属するキャラクタの組み合わせの多様性を、データ量の増大を抑制しつつ向上させることができるようになるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置であって、前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得手段と、前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得手段と、前記操作対象キャラクタ取得手段により取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得手段により取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得ステップと、前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得ステップと、前記操作対象キャラクタ取得ステップで取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得ステップで取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置として、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯情報端末などのコンピュータを機能させるプログラムであって、前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得手段、前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得手段、前記操作対象キャラクタ取得手段により取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得手段により取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明は、複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置に関する。本発明では、前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータが取得される。前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータが取得される。そして、操作対象キャラクタのデータと、味方キャラクタのデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームが実行される。本発明によれば、プレイヤキャラクタグループに属するキャラクタの組み合わせの多様性を、データ量の増大を抑制しつつ向上させることができるようになる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する味方キャラクタ選出手段と、前記味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦に出場させる出場実行手段と、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記味方キャラクタ選出手段による選出を制御する制御手段と、を含むようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記味方キャラクタ選出手段は、前記対戦の開始前に、前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第1味方キャラクタ選出手段と、前記第1味方キャラクタ選出手段により選出されていない味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第2味方キャラクタ選出手段と、を含み、前記出場実行手段は、前記第1味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦の開始時から出場させる第1出場実行手段と、前記第2味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタを、前記対戦に途中から出場させる第2出場実行手段と、を含み、前記制御手段は、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記第2味方キャラクタ選出手段による選出を制御するようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第1味方キャラクタ選出手段と、前記第1味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦に出場させる出場実行手段と、前記対戦の途中で、前記対戦に出場中の味方キャラクタのうちから1又は複数の味方キャラクタを選出する第2味方キャラクタ選出手段と、前記第2味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタを前記対戦から退場させる退場実行手段と、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記第2味方キャラクタ選出手段による選出、又は前記退場実行手段による退場の実行を制御する制御手段と、を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記複数のプレイヤの各々が選んだ希望役割を取得する希望役割取得手段と、各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、各操作対象キャラクタに関するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが選んだ希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタに関する前記パラメータの値を増加又は減少させる増減手段と、をさらに含むようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、をさらに含み、前記味方キャラクタ取得手段は、前記役割設定手段により各操作対象キャラクタに役割が設定された後に、前記味方キャラクタのデータを取得し、前記ゲーム装置は、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤに関して、前記味方キャラクタ取得手段による前記味方キャラクタのデータの取得を制御する制御手段をさらに含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[1.ゲームシステムの構成]
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置を複数含むゲームシステム4の構成を示す図である。同図に示すように、ゲームシステム4は、プレイヤのゲーム装置2を複数含む。各ゲーム装置2は、ネットワークに接続されている。
【0018】
[2.ゲーム装置]
ゲーム装置2は、例えば、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯電話、及び携帯情報端末などである。図2は、本実施形態におけるゲーム装置2のハードウェア構成を示す。同図に示すように、ゲーム装置2は、制御部6と、主記憶部8と、光ディスク再生部10と、操作入力部12と、通信インタフェース14と、表示部16と、音声出力部18と、カードスロット20と、を含む。なお、ゲーム装置2は、カードスロット20を複数備えていてもよい。
【0019】
制御部6は例えばマイクロプロセッサである。制御部6は、主記憶部8に読み出されたサッカーゲームのプログラムに従って各種情報処理を実行する。主記憶部8は、例えばRAMである。主記憶部8には光ディスク22(図2参照)から読み出された上記プログラムやメモリカード24(図2参照)から読み出されたセーブデータが記憶される。また主記憶部8は情報処理の過程で必要となる各種データを記憶する。光ディスク再生部10は、光ディスク22に記憶された上記プログラムを読み取る。操作入力部12は、ユーザが操作入力を行うためのユーザインタフェースである。操作入力部12は、例えばコントローラである。通信インタフェース14は、ゲーム装置2をネットワークに接続するためのインタフェースである。表示部16は、制御部6の指示に従ってゲーム画面を出力する。表示部16は、例えば家庭用テレビ、液晶モニタ等のディスプレイ装置である。音声出力部18は、光ディスク22から読み出されたゲーム音楽、ゲーム効果音などの各種音声データを制御部6の指示に従って出力する。音声出力部18は、例えばスピーカやヘッドホンなどである。カードスロット20は、メモリカード24に記憶されたセーブデータを読み取る。また、カードスロット20は、制御部6の指示に従ってセーブデータをメモリカード24に記憶する。
【0020】
光ディスク22は、例えばCD−ROM、DVD(登録商標)−ROMなどであり、上記プログラムが記憶される。メモリカード24は、例えばEEPROM等の不揮発性メモリであり、セーブデータが記憶される。
【0021】
[3.サッカーゲームのゲームモード]
ゲーム装置2では、制御部6が上記プログラムに従って動作することにより、サッカーゲームが提供される。このサッカーゲームには、ローカルモードと、ネットワーク対戦モードと、の2つのゲームモードが用意されている。プレイヤは、個々のゲーム装置2において、これらのゲームモードをプレイすることができる。
【0022】
ローカルモードでは、プレイヤは、一人用のサッカーゲームをプレイすることができるようになっている。ローカルモードでは、プレイヤは、試合の回数を重ねていくことで新たな選手キャラクタを入手することができる。プレイヤの入手した選手キャラクタのデータ(以下、選手データと記載する)は、セーブデータとしてメモリカード24に保存できるようになっており、プレイヤは選手キャラクタを収集していくことができる。また、プレイヤが、入手した選手キャラクタをサッカーゲームの試合において使用すると、選手キャラクタの能力が上昇するようになっており、プレイヤは、収集した選手キャラクタを成長させることができる。
【0023】
一方、ネットワーク対戦モードでは、プレイヤは、ネットワークを介して他のゲーム装置2のプレイヤと一緒にサッカーゲームをプレイすることができるようになっている。具体的には、ネットワーク対戦モードでは、4人のプレイヤに対応する操作対象チーム(プレイヤキャラクタグループ)と、操作対象チームと対立する対戦相手チーム(対戦相手キャラクタグループ)と、でサッカーの試合(対戦)が行われるようになっている。各プレイヤは、自分の操作対象の選手キャラクタ(以下、操作対象選手と記載する)を操作することにより、操作対象チームの得点イベントを、対戦相手チームの得点イベントよりも多く発生させることを目指す。
【0024】
[4.サッカーの試合が開始されるまでの流れ]
以下、ネットワーク対戦モードにおいて、サッカーの試合が始まるまでの流れについて説明する。
【0025】
ネットワーク対戦モードでは、まず、各プレイヤは所定操作を行い、図示しないネットワークゲーム管理装置に自身のゲーム装置2を通信接続させる。ネットワークゲーム管理装置は、サッカーの試合を開始するための前処理を行う。すなわち、ネットワークゲーム管理装置は、まず、該ネットワークゲーム管理装置に通信接続された複数のゲーム装置2のうちから4台のゲーム装置2を選択する。ここでは、ネットワーク管理装置により、プレイヤP1のゲーム装置2と、プレイヤP2のゲーム装置2と、プレイヤP3のゲーム装置2と、プレイヤP4のゲーム装置2と、が選択されたものとする。なお、以下、プレイヤP1〜プレイヤP4を特に区別しない場合、「プレイヤ」と記載する。
【0026】
そして、ネットワークゲーム管理装置は、各プレイヤのゲーム装置2(ここでは、4台のゲーム装置2)のうちから一のゲーム装置2をゲームサーバ(ゲーム装置)として選択する。以下では、プレイヤP1のゲーム装置2がゲームサーバとして選択されたものとする。そして、ネットワークゲーム管理装置は、ゲームサーバ以外の3台のゲーム装置2のIPアドレスをゲームサーバに通知し、ゲームサーバのIPアドレスをゲームサーバ以外の3台のゲーム装置2に通知する。こうして、ゲームサーバと、各ゲーム装置2と、がネットワークを介して通信可能になる。
【0027】
図3は、サッカーの試合が始まるまでの流れを示す図である。同図に示すように、「サッカーの試合が始まるまでの流れ」には、操作対象チームを作成するステップ(S101〜S102)と、試合開始から出場する11人の選手キャラクタ(以下、先発出場選手と記載する)を決定するステップS103と、サッカーの試合を開始するステップS104と、が含まれる。操作対象チームを作成するステップ(S101〜S102)により、操作対象チームを構成する23人の選手キャラクタが決定される。また、先発出場選手を決定するステップS103により、4人の操作対象選手を含む11人の先発出場選手が選出される。
【0028】
まず、操作対象チームを作成するステップ(S101〜S102)について説明する。
【0029】
[4−1.操作対象選手の選択:S101]
S101のステップでは、各ゲーム装置2(ゲームサーバを含む)のプレイヤは、自分が集めた複数の選手キャラクタのうちのいずれかを操作対象選手として選択する。例えば、自分が最も気に入っている選手キャラクタを各プレイヤは選択する。
【0030】
具体的には、ゲームサーバの制御部6(操作対象キャラクタ取得手段)が、ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)に操作対象選手の選択要求を送信する。操作対象選手の選択要求を受信したゲーム装置2は、メモリカード24に記憶される選手データに基づいてプレイヤが集めた選手キャラクタのリスト(以下、「選手リスト」と記載する)をゲーム画面に提示し、一の操作対象選手を選択することをプレイヤに指示する。また、プレイヤが操作対象選手に担当させたい一のポジション(以下、「希望ポジション」と記載する)も選択させる。
【0031】
同様に、ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6(操作対象キャラクタ取得手段)も、操作対象選手や希望ポジションをプレイヤに選択させる。
【0032】
ここで、上記「ポジション」について説明する。ポジションとは、サッカーチームにおいて、選手キャラクタが受け持つ役割の種類を意味する。本実施形態の場合、ポジションが11種ある。
【0033】
具体的には、主に攻撃を受け持つ役割のポジションとして、CF(センターフォワード)、ST(セカンドトップ)、及びWG(ウイング)の3つのポジションがある。以下、これらのポジションを特に区別しない場合、これらのポジションをFW(フォワード)と記載する。また、主に守備を受け持つ役割のポジションとして、CB(センターバック)及びSB(サイドバック)がある。以下、これらのポジションを特に区別しない場合、これらのポジションをDF(ディフェンダー)と記載する。さらに、FWの選手キャラクタやDFの選手キャラクタを支援する役割のポジションとして、上述のCMF(セントラルミッドフィルダー)、SMF(サイドミッドフィルダー)、OMF(オフェンシブミッドフィルダー)、WB(ウイングバック)、及びDMF(ディフェンシブミッドフィルダー)の5つのポジションがある。以下、これらのポジションを特に区別しない場合、これらのポジションをMF(ミッドフィルダー)と記載する。最後に、GK(ゴールキーパー)のポジションがある。なお、本実施形態の場合、プレイヤは、FWのポジションとMFのポジションの合計8種のポジションのうちから希望ポジションを選択する。
【0034】
ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2の制御部6は、操作対象選手及び希望ポジションが選択されると、操作対象選手の選手データをメモリカード24から読み出し、希望ポジションのIDとともにゲームサーバに送信する。
【0035】
ゲームサーバの制御部6(操作対象キャラクタ取得手段)は、ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)から、各プレイヤP2〜P4の操作対象選手の選手データと、各プレイヤP2〜P4の希望ポジションのIDと、を受信すると、該選手データと該IDとを関連付けて主記憶部8(パラメータ記憶手段)に記憶する。また、ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6は、プレイヤP1が選択した操作対象選手の選手データをメモリカード24から読み出し、プレイヤP1が選択した希望ポジションのIDと関連付けて主記憶部8(パラメータ記憶手段)に記憶する。
【0036】
なお、以下の説明で「プレイヤの操作対象選手」とは、該プレイヤにより選択された操作対象選手のことを意味する。例えば、「プレイヤP1の操作対象選手」とは、プレイヤP1により選択された操作対象選手を意味することとなる。また、以下の説明で「操作対象選手の希望ポジション」とは、その操作対象選手を選択したプレイヤにより選択された希望ポジションのことを意味する。
【0037】
[4−2.味方選手の選択:S102]
S102のステップでは、各プレイヤは、選手リストのうちからさらに複数人の選手キャラクタを選択する。例えば、各プレイヤは、操作対象選手の次に気に入っている4人の選手キャラクタを選択する。以下、S102のステップで選択される選手キャラクタのことを「味方選手」と呼ぶ。
【0038】
具体的には、ゲームサーバの制御部6(味方キャラクタ取得手段)が、ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)に味方選手の選択要求を送信する。味方選手の選択要求を受信した各ゲーム装置2は、選手リストから4人の味方選手を選択することをプレイヤに指示する。同様に、ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6(味方キャラクタ取得手段)も、4人の味方選手の選択をプレイヤP1に指示する。
【0039】
本実施形態の場合、各プレイヤは、選手リストから、FWのポジションを担当させたい味方選手(以下、FWの味方選手と記載する)、MFのポジションを担当させたい味方選手(以下、MFの味方選手と記載する)、DFのポジションを担当させたい味方選手(以下、DFの味方選手と記載する)、及びGKのポジションを担当させたい味方選手(以下、GKの味方選手と記載する)を、一人ずつ選択する。なお、以下、「プレイヤの味方選手」とは、そのプレイヤにより選択された味方選手を意味する。
【0040】
ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2は、4人の味方選手が選択されると、各味方選手の選手データをメモリカード24から読み出し、該味方選手の希望ポジションのIDとともにゲームサーバに送信する。具体的には、FWの味方選手の選手データをゲームサーバに送信する場合は、FWのIDを送信する。また、MFの味方選手の選手データをゲームサーバに送信する場合は、MFのIDを送信する。また、DFの味方選手の選手データをゲームサーバに送信する場合は、DFのIDを送信する。また、GKの味方選手の選手データをゲームサーバに送信する場合は、GKのIDを送信する。
【0041】
ゲームサーバの制御部6(味方キャラクタ取得手段)は、ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)から、各プレイヤP2〜P4の味方選手の選手データと、各プレイヤP2〜P4の味方選手の希望ポジションのIDと、を受信し、主記憶部8に記憶する。また、ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6(味方キャラクタ取得手段)は、プレイヤP1の味方選手の選手データをメモリカード24から読み出し、該味方選手の希望ポジションのIDとともに主記憶部8に記憶する。
【0042】
S101及びS102のステップにより、4人の操作対象選手及び16人の味方選手の合計20人の選手キャラクタの選手データが、ゲームサーバの主記憶部8に記憶されることとなる。ゲームサーバの制御部6は、これら20人の選手キャラクタの選手データの他に、予め用意された3人の味方選手の選手データを光ディスク22から読み出し、操作対象チームに属する23人の選手キャラクタの選手データを取得する。
【0043】
また、ゲームサーバの制御部6は、対戦相手チームに属する23人の選手キャラクタの選手データを光ディスクから読み出す。以下、対戦相手チームに属する選手キャラクタのことを対戦相手選手と呼ぶ。
【0044】
上記のように、このサッカーゲームでは、各プレイヤの収集した選手キャラクタによってチームを構成するため、ネットワーク対戦モードをプレイする4人のプレイヤの組み合わせが変化すれば、操作対象チームに属する選手キャラクタも変化することとなる。そのため、操作対象チームに属する選手キャラクタの組み合わせの多様性が向上する。
【0045】
また、このサッカーゲームでは、各プレイヤがローカルモードにおいて収集した選手キャラクタが味方選手となるので、各プレイヤは自分の収集した選手キャラクタを他のプレイヤに紹介することができる。そのため、選手キャラクタの収集に関するインセンティブをプレイヤに与えることができる。
【0046】
なお、操作対象チームに属する選手キャラクタの組み合わせの多様性を向上させる方法として、操作対象チームとしてプレイヤが選択しうるチームの候補を予め多数用意しておくことも考えられる。しかしながら、この場合、チーム数が増えることによってデータ量も増大してしまう。
【0047】
これに対して本実施形態によれば、プレイヤが選択しうるチームの候補を予め用意する必要がないので、データ量を増やすことなく、操作対象チームに属する選手キャラクタの組み合わせの多様性の向上が実現される。
【0048】
ゲームサーバの制御部6は、合計46人の選手キャラクタの選手データに基づき、サッカーゲームを実行する。なお、本実施形態の場合、選手データには、選手キャラクタの各種能力の高さを示す数値や、選手キャラクタの容姿を示すデータなど、が含まれる。例えば、選手キャラクタの能力には、以下に示すものがある。
1.体力
2.走力
3.キック力
4.連携度
【0049】
「体力」は、選手キャラクタの体力を示す。「走力」は、選手キャラクタの走る速さを示す。「キック力」は、選手キャラクタがサッカーボールを蹴る力を示す。「連携度」は、他の選手キャラクタと連携する能力を示す。各能力の数値が大きいほど、該能力が高いことを示す。
【0050】
[4−3.先発出場選手の決定:S103]
次に、S103のステップについて説明する。S103のステップでは、ゲームサーバにて処理が行われ、試合に開始時から出場する11人の先発出場選手が決定される。本実施形態では、プレイヤP1〜P4が操作する4人の操作対象選手と、光ディスク22から読み出される予め用意された3人の味方選手と、が必ず先発出場選手として選出されるようになっている。そのため、S103のステップでは、残り4人の先発出場選手を、操作対象チームに含まれる16人の「プレイヤの味方選手」のうちから選出する。以下、S103のステップにおいてゲームサーバにて実行される処理について図4及び図5のフロー図を参照しながら説明する。
【0051】
まず、ゲームサーバの制御部6は、図6に示す第1フォーメーションテーブルに記憶される複数種のフォーメーションのうちから、操作対象チームが試合において採用する一のフォーメーションを選択する(S201)。ここで、「フォーメーション」とは、試合に出場する11人の選手キャラクタの陣形である。各フォーメーションでは、各ポジションを担当する選手キャラクタの人数配分が予め決まっている(図6参照)。以下、S201のステップで選択されるフォーメーションのことを実フォーメーションと呼ぶ。
【0052】
図6は、上記第1フォーメーションテーブルの記憶内容の一例を示す図である。第1フォーメーションテーブルは、光ディスク22に予め記憶される。同図に示すように、第1フォーメーションテーブルは、フォーメーションフィールドと、各ポジションのポジションフィールドと、を含む。フォーメーションフィールドには、各フォーメーションの種別が記憶される。各ポジションのポジションフィールドには、各フォーメーションにおいて該ポジションを担当する選手キャラクタの定員数が記憶される。例えば、「3−4−3A」のフォーメーションにおいてCFの定員数は1人である。
【0053】
なお、図6に示すフォーメーション以外のフォーメーション、例えば以下に示すようなフォーメーションは存在しない。
1.FWのポジションを担当する選手キャラクタが4人以上存在するフォーメーション
2.CFのポジションを担当する選手キャラクタが3人以上存在するフォーメーション
3.STのポジションを担当する選手キャラクタが2人以上存在するフォーメーション
【0054】
本実施形態の場合、ゲームサーバの制御部6(役割設定手段)は、S201のステップにおいて図5に示す処理を実行することにより、実フォーメーションを選択する。具体的には、ゲームサーバの制御部6は、ポジションごとに、そのポジションを希望ポジションとしている操作対象選手の人数(以下、希望者数と記載する)を算出する(S301)。そして、第1フォーメーションテーブルを参照し、すべてのポジションで希望者数が定員数以下になっているフォーメーションがあるか否かを判定する(S302)。そして、すべてのポジションで希望者数が定員数以下になっているフォーメーションがある場合(S302のY)、すべてのポジションで希望者数が定員数以下になっているフォーメーションのうちの一を実フォーメーションとして選択する(S303)。
【0055】
一方、すべてのポジションで希望者数が定員数以下になっているフォーメーションがない場合(S302のN)、ゲームサーバの制御部6は、図7に示す第2フォーメーションテーブルに基づいて実フォーメーションを選択する(S304)。例えば、プレイヤP1及びプレイヤP2の操作対象選手の希望ポジションがSTであり、プレイヤP3の操作対象選手の希望ポジションがCFであり、プレイヤP4の操作対象選手の希望ポジションがDMFである場合を例(以下、具体例Xと記載する)として取り上げる。この場合、2人の操作対象選手がSTを希望ポジションとしているので、STのポジションの希望者数は2となる。図6に示すように、STのポジションの定員数が2以上であるフォーメーションはないので、ゲームサーバの制御部6は、S304のステップに進むことになる。
【0056】
図7は、上記第2フォーメーションテーブルの記憶内容を示す図である。第2フォーメーションテーブルは、光ディスク22に予め記憶される。同図に示すように、第2フォーメーションテーブルは、選択条件フィールドと、フォーメーションフィールドと、を含む。選択条件フィールドには、各操作対象選手の希望ポジションの組み合わせに関する選択条件が記憶される。フォーメーションフィールドには、第1フォーメーションテーブルに記憶されるフォーメーションの一部の種別が記憶される。
【0057】
本実施形態の場合、S304のステップでは、ゲームサーバの制御部6は、各操作対象選手の希望ポジションの組み合わせが各選択条件を満足するか否かを判定することにより、各操作対象選手の希望ポジションの組み合わせが満足する選択条件を特定する。そして、ゲームサーバの制御部6(役割設定手段)は、各操作対象選手の希望ポジションの組み合わせが満足する選択条件に関連づけられたフォーメーションを実フォーメーションとして選択する。例えば、具体例Xの場合、図7に示すように選択条件2が満足されるので、「3−4−3A」のフォーメーションが選択される。
【0058】
S201のステップにより実フォーメーションが選択されると、ゲームサーバの制御部6は、第1フォーメーションテーブルを参照して、各操作対象選手に担当ポジションを設定する(S202)。具体的には、原則として、操作対象選手にその希望ポジションを担当ポジションとして設定する。但し、操作対象選手の希望ポジションが実フォーメーションに含まれない場合は、FWのポジションやMFのポジションのうちからランダムに選択したポジションを担当ポジションとして操作対象選手に設定する。
【0059】
例えば、具体例Xの場合、上述のように、実フォーメーションは「3−4−3A」のフォーメーションとなる。この場合、プレイヤP3の操作対象選手の希望ポジション「CF」は実フォーメーションに含まれるので、該操作対象選手には担当ポジション「CF」が設定される。一方、プレイヤP1の操作対象選手の希望ポジション「ST」は実フォーメーションに含まれないので、この操作対象選手には、「WG」、「OMF」及び「SMF」のいずれかが設定される。S202のステップの結果、各操作対象選手に担当ポジションが設定される。
【0060】
そして、ゲームサーバの制御部6(制御手段、増減手段)は、希望ポジションと異なる担当ポジションが設定された操作対象選手の選手データを更新し、該選手データに含まれる「体力」、及び「連携度」の数値を増加させる(S203)。また、「希望ポジションが担当ポジションと異なる操作対象選手を操作するプレイヤ」の味方選手の選手データに含まれる「体力」、及び「連携度」の数値を増加させる。なお、このS203のステップの意義については、後述する。
【0061】
次に、ゲームサーバの制御部6は、光ディスク22から読み出された3人の味方選手を除く16人の味方選手から、先発出場選手となる4人の味方選手を選出する(S204)。味方選手の選出は、操作対象選手に設定された担当ポジションと希望ポジションとの比較結果に基づいて制御される。
【0062】
例えば、「希望ポジションと担当ポジションが異なる操作対象選手」が存在しない場合は、各プレイヤの味方選手を一人ずつ選出する。
【0063】
一方、「希望ポジションと担当ポジションが異なる操作対象選手」が存在する場合は、「希望ポジションと担当ポジションが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ」(以下、優先プレイヤと記載する)の味方選手が、「希望ポジションと担当ポジションが同じ操作対象選手を操作するプレイヤ」(以下、非優先プレイヤと記載する)の味方選手よりも多く先発出場選手として選出されるようにする。先発出場選手として選出される優先プレイヤの味方選手の数を、先発出場選手として選出される非優先プレイヤの味方選手の数よりも多くすることにより、優先プレイヤの味方選手が優先的に選出される。例えば、具体例Xの場合、優先プレイヤに当たるプレイヤP1の味方選手が2人選出されるともに、同じく優先プレイヤに当たるプレイヤP2の味方選手が2人選出されることとなる。一方、非優先プレイヤに当たるプレイヤP3,P4の味方選手は先発出場選手として1人も選出されないこととなる。
【0064】
なお、すべてのプレイヤが非優先プレイヤである場合、ゲームサーバの制御部6は、各プレイヤの味方選手を一人ずつ選出する。
【0065】
以上が、S103のステップの詳細である。S103のステップの結果、4人の操作対象選手と、4人の「プレイヤの味方選手」と、光ディスク22から読み出された3人の味方選手と、を含む11人の先発出場選手が決定される。なお、ゲームサーバの制御部6は、4人の操作対象選手以外の7人の先発出場選手に担当ポジションを設定することも行う。例えば、各味方選手には、担当ポジションとして、その味方選手の希望ポジションを設定する。
【0066】
ところで、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定された場合、その操作対象選手を操作するプレイヤはそのことに関して不満を感じる場合がある。
【0067】
この点、このサッカーゲームでは、先発出場選手として、優先プレイヤの味方選手が非優先プレイヤの味方選手よりも多く選出される。すなわち、優先プレイヤの味方選手が優先的に先発出場選手として選ばれることにより、優先プレイヤに満足感を与え、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定された場合の不満を緩和するように図られている。
【0068】
[4−4.試合の開始:S104]
S104のステップでは、サッカーの試合が開始される。本実施形態の場合、ゲームサーバの制御部6は、対戦相手チームの先発出場選手を決定した上で、試合を制御するための基礎となる基礎データを生成する。
【0069】
図8は、上記基礎データの一例を示す図である。同図に示すように、基礎データは、46人の選手キャラクタの各々と、その選手キャラクタに関するデータと、を関連づけてなるテーブルである。基礎データは、選手フィールドと、チームフィールドと、出場フィールドと、選手種別フィールドと、所有プレイヤフィールドと、を含む。
【0070】
選手フィールドには、各選手キャラクタのIDが格納される。例えば、選手キャラクタのIDとしてその選手キャラクタの選手データのIDが用いられる。本実施形態の場合、選手IDの値が「1」から「23」の選手キャラクタが操作対象チームに属する選手キャラクタを示し、選手IDの値が「24」から「46」の選手キャラクタが対戦相手チームに属する選手キャラクタを示す。チームフィールドには、各選手キャラクタの所属するチームを示すチームフラグが格納される。本実施形態の場合、選手キャラクタが操作対象チームに属している場合には、「0」が格納され、選手キャラクタが対戦相手チームに属している場合には「1」が格納される。なお、以下、対戦相手チームに属する選手キャラクタのことを対戦相手選手と呼ぶ。
【0071】
出場フィールドには、各選手キャラクタが試合に出場中であるか否かを示す出場フラグが格納される。例えば、出場フラグの値が「0」である場合、選手キャラクタがまだ試合に出場していないことを示し、出場フラグの値が「1」である場合、選手キャラクタが試合に出場していることを示す。出場フラグの値が「2」である場合は、選手キャラクタが試合に出場していたが、他の選手キャラクタと交代し、現在は試合に出場していないことを示す。出場フラグの値が「2」の選手キャラクタは、再度試合に出場することはできない。出場フラグの値は、試合の途中で選手キャラクタが試合に途中出場したり試合から退場したりすると、更新される。なお、以後、出場フラグの値が「0」である選手キャラクタのことを、「試合に出場していない選手キャラクタ」と記載する。選手種別フィールドには、各選手キャラクタの種別を示すデータが格納される。本実施形態の場合、選手種別フィールドには、「P」、「F」及び「E」のいずれかが格納される。「P」は、選手キャラクタが「操作対象選手」であることを示し、「F」は、選手キャラクタが「味方選手」であることを示し、「E」は、選手キャラクタが「対戦相手選手」であることを示す。所有プレイヤフィールドには、各選手キャラクタがプレイヤの所有する選手キャラクタであるか、又は光ディスク22に予め用意されていた選手キャラクタであるかを示すデータが格納される。本実施形態の場合、選手キャラクタがプレイヤの所有する選手キャラクタである場合には、その選手キャラクタを所有するプレイヤのIDが格納される。
【0072】
なお、基礎データは、これらのデータの他にも、例えば、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を特定するためのデータや実フォーメーションの名称などを含む。
【0073】
基礎データを生成すると、ゲームサーバの制御部6は、試合を開始する。
【0074】
[5.試合の説明]
試合期間中は、各ゲーム装置2(ゲームサーバを含む)の主記憶部8に共通の仮想3次元空間が構築される。仮想3次元空間には、互いに直交する3つの座標軸が設定され、各軸方向の座標値により仮想3次元空間内の位置が特定される。また、仮想3次元空間には、試合に出場している操作対象チームの選手キャラクタを示す11体のオブジェクト、試合に出場している対戦相手チームの選手キャラクタを示す11体のオブジェクト、サッカーボール(移動物体)を示すオブジェクト、サッカーフィールドを示すオブジェクト、操作対象チームのゴールを示すオブジェクト、対戦相手チームのゴールを示すオブジェクト、などが配置される。サッカーボールが一方のチームのゴールまで移動した場合、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0075】
また、仮想3次元空間には、仮想カメラが配置される。仮想カメラから仮想3次元空間を見た様子を表すゲーム画面が各ゲーム装置2の表示部16に表示される。図9に、各ゲーム装置2の表示部16に表示されるゲーム画面の一例を示す。
【0076】
本実施形態の場合、各ゲーム装置2の主記憶部8に、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データが記憶されることで、仮想3次元空間の共通化が実現される。
【0077】
図10は、ゲーム状況データの記憶内容を示す図である。同図に示すように、ゲーム状況データは、試合に出場している22人の選手キャラクタの各々と、その選手キャラクタの状態を示すデータと、を関連づけてなるテーブルである。ゲーム状況データは、選手フィールドと、操作対象フィールドと、ポジションフィールドと、ボール保持フィールドと、位置フィールドと、移動方向フィールドと、姿勢フィールドと、動作フィールドと、疲労度フィールドと、を含む。
【0078】
選手フィールドには、各選手キャラクタのIDが格納される。操作対象フィールドには、各選手キャラクタが操作対象選手であるか否かを示すデータが格納される。本実施形態の場合、選手キャラクタが操作対象選手である場合には、その選手キャラクタを操作するプレイヤのIDが格納される。ポジションフィールドには、各選手キャラクタに設定された担当ポジションのIDが格納される。ボール保持フィールドには、各選手キャラクタがサッカーボールを保持している状態にあるか否かを示すデータが格納される。本実施形態の場合、選手キャラクタがサッカーボールを保持している状態に場合は「1」が格納され、選手キャラクタがサッカーボールを保持していない場合は「0」が格納される。位置フィールドには、各選手キャラクタの現在の位置を示すデータが格納される。移動方向フィールドには、各選手キャラクタの現在の移動方向を示すデータが格納される。姿勢データには、各選手キャラクタの現在の姿勢を示すデータが格納される。動作フィールドには、各選手キャラクタが現在行っている動作の種別を示すデータが格納される。疲労度フィールドには、各選手キャラクタの現在の疲労度を示す数値が格納される。なお、試合の開始時点では、各選手キャラクタの疲労度フィールドに初期値「0」が格納される。ゲーム状況データは、これらのデータの他にも、仮想カメラの現在の位置や視線方向を示すデータや、サッカーボールの現在の位置、移動方向、及び移動速度を示すデータなども含む。
【0079】
各プレイヤは、ゲーム画面を見ながら操作入力部12を用いて操作入力を行い、自身の操作対象選手を操作する。本実施形態では、ゲームサーバ以外の各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)は、プレイヤP2〜P4の操作内容をゲームサーバに送信する。ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6は、他の各ゲーム装置2から送信された操作内容や、プレイヤP1の操作内容や、試合に出場している選手キャラクタの選手データなど、に基づいてゲーム状況データを所定時間間隔で更新し、ゲーム状況データを各ゲーム装置2に送信する。こうして、各ゲーム装置2(ゲームサーバを含む)で仮想3次元空間が共通化される。
【0080】
各操作対象選手は、プレイヤの操作内容に従って、仮想3次元空間内を移動したり、シュート動作を行ったり、パス動作を行ったりする。
【0081】
味方選手及び対戦相手選手は、所定のアルゴリズムに従って自律的に動作する。例えば、サッカーボールを保持している味方選手に操作対象選手が近づくと、該味方選手は該操作対象選手に向けてサッカーボールを蹴りだす。以下、味方選手が操作対象選手に向けてサッカーボールを蹴りだすことを、「操作対象選手へのパス」と記載する。
【0082】
味方選手が「操作対象選手へのパス」を行うと、ゲームサーバの制御部6は、操作対象選手の「連携度」に基づいてサッカーボールの移動方向を決定した後、決定した移動方向へサッカーボールを移動させる。図11は、サッカーボールの移動方向を決定する方法を説明するための図である。本実施形態では、サッカーボールの移動方向を決定する場合、サッカーボール又は味方選手の位置Pから操作対象選手の位置Qを望む方向Rと、サッカーボールの移動方向Sと、のなす角度θを決定する。この際、操作対象選手の「連携度」と角度θとを対応づけたテーブルが光ディスク22から読み出され、操作対象選手の「連携度」に対応付けられた角度θがこのテーブルから取得される。なお、上記のテーブルでは、例えば、操作対象選手の「連携度」を示す数値が大きいほど角度θが小さくなるように設定される。図11に示すように、角度θが大きいほど、操作対象選手へのパスの精度が低くなり、操作対象選手はサッカーボールを受け取るために多くの距離を移動しなければならなくなる。その結果、操作対象選手がサッカーボールを受け取ることができなくなる可能性が高まり、操作対象選手へのパスが失敗となることもある。
【0083】
ところで、上述したように、希望ポジションとは異なる担当ポジションが設定された操作対象選手(優先プレイヤの操作対象選手)の「連携度」が増加する(図4のS203)。そのため、味方選手により「優先プレイヤの操作対象選手へのパス」が行われた場合の角度θは小さくなりやすい。その結果、優先プレイヤの操作対象選手へのパスの精度が上がりやすくなり、優先プレイヤは満足感を得られるようになる。この点からも、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0084】
また、ゲームサーバの制御部6は、試合中、所定時間間隔で、試合に出場している選手キャラクタの「疲労度」を増加する。具体的には、ゲームサーバの制御部6は、試合に出場している選手キャラクタの「体力」に基づいて加算値Δを決定し、加算値Δを該選手キャラクタの「疲労度」に加算する。本実施の形態の場合、ゲームサーバの制御部6(制御手段)は、選手キャラクタの「体力」と加算値Δとを対応づけたテーブルを光ディスク22から読み出し、選手キャラクタの「体力」に対応付けられた加算値Δをこのテーブルから取得する。なお、このテーブルでは、例えば、「体力」を示す数値が大きいほど、加算値Δが小さくなるように設定される。「体力」を示す数値が大きいほど加算値Δが小さくなるように設定されている結果、選手キャラクタの「体力」が大きいほど該選手キャラクタの「疲労度」の増加速度が遅くなる。
【0085】
いずれかの選手キャラクタの「疲労度」が基準疲労度に達した場合、選手交代イベントが発生する。以下、「疲労度」が基準疲労度に達した状態を、「疲労状態」と記載する。選手交代イベントが発生すると、ゲームサーバの制御部6は、疲労状態になった選手キャラクタを選択し、試合から退場させる。そして、退場させた選手キャラクタと同じチームに属する選手キャラクタのうちから試合に出場していない一の選手キャラクタを選出し、試合に途中出場させる。
【0086】
図12は、操作対象チームに属する選手キャラクタが疲労状態になった場合に発生する選手交代イベントにおいて、ゲームサーバにて実行される処理を示すフロー図である。この処理では、まずゲームサーバの制御部6(退場実行手段)は、疲労状態になった選手キャラクタを試合から退場させる(S401)。具体的には、ゲームサーバの制御部6は、疲労状態になった選手キャラクタの出場フラグを「1」から「2」に更新する。そして、ゲームサーバの制御部6(第2選出手段)は、S402〜S404のステップにより、試合に出場していない味方選手(出場フラグの値が「0」の味方選手)のうちから一の味方選手を選出する。味方選手の選出は、操作対象選手に設定された担当ポジションと希望ポジションとの比較結果に基づいて制御される。
【0087】
すなわち、ゲームサーバの制御部6は、基礎データを参照して希望ポジションと異なる担当ポジションが設定された操作対象選手が存在するか否かを判定することにより、優先プレイヤが存在するか否かを判定する(S402)。優先プレイヤが存在しない場合、すなわち、希望ポジションと異なる担当ポジションが設定された操作対象選手が存在しない場合(S402のN)、試合に出場していない全味方選手のうちから一の味方選手を選出する(S403)。例えば、乱数に基づいて味方選手を選出する。そして、S405のステップに進む。
【0088】
一方、優先プレイヤが存在する場合、すなわち、希望ポジションと異なる担当ポジションが設定された操作対象選手が存在する場合(S402のY)、ゲームサーバの制御部6は、「優先プレイヤの味方選手」のうちから試合に出場していない一の味方選手を選出する(S404)。
【0089】
そして、ゲームサーバの制御部6は、S403又はS404のステップで選出した味方選手を、試合に途中出場させる(S405)。具体的には、試合に途中出場させる選手キャラクタの出場フラグを「0」から「1」に更新する。
【0090】
上述したように、優先プレイヤが存在する場合、S404のステップにおいて優先プレイヤの味方選手が選出され、試合に途中出場することになる。そのため、優先プレイヤの味方選手が優先的に試合に途中出場することになる。その結果として、優先プレイヤの味方選手が試合に出場する機会が増え、優先プレイヤが満足感を得られるようになる。この点からも、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0091】
また、上述したように、操作対象選手に希望ポジションとは異なる担当ポジションが設定された場合、該操作対象選手を操作するプレイヤ(すなわち、優先プレイヤ)が所有する味方選手の「体力」が増加する(図4のS203)。その結果、優先プレイヤの味方選手の疲労度が増加する速度が遅くなる。そのため、優先プレイヤの味方選手が疲労状態になりにくくなる。その結果、優先プレイヤの味方選手が試合に出場する機会が多くなり、プレイヤが満足感を得られるようになる。この点からも、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0092】
試合期間の終了タイミングが到来すると、ゲームサーバの制御部6は、試合を終了する。
【0093】
[6.機能ブロック]
図13は、ゲームサーバにおいて実現される機能のうち主に本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。同図に示すように、ゲームサーバは、操作対象選手取得部30と、味方選手取得部32と、ゲームデータ記憶部34と、ゲーム実行部36と、を含む。これらの機能は、ゲームサーバの制御部6が上記プログラムに従って動作することにより実現される。
【0094】
[6−1.操作対象選手取得部]
操作対象選手取得部30(操作対象キャラクタ取得手段)は、制御部6と通信インタフェース14とを主として実現される。操作対象選手取得部30は、複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象選手の選手データを取得し、ゲームデータ記憶部34(主記憶部8)に記憶させる。本実施形態の場合、操作対象選手取得部30は、プレイヤP2〜P4の各々の操作対象選手の選手データをゲーム装置2から受信して取得し、プレイヤP1の操作対象選手の選手データを、メモリカード24から読み出して取得する(図3のS101)。
【0095】
[6−2.味方選手取得部]
味方選手取得部32(味方キャラクタ取得手段)は、制御部6と通信インタフェース14とを主として実現される。味方選手取得部32は、各プレイヤについて、該プレイヤが入手した複数の選手キャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方選手の選手データを取得し、ゲームデータ記憶部34(主記憶部8)に記憶させる。本実施形態の場合、味方選手取得部32は、プレイヤP2乃至プレイヤP4の各々の味方選手の選手データを受信して取得し、プレイヤP1の味方選手の選手データをメモリカード24から読み出して取得する(図3のS102)。
【0096】
[6−3.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部34(パラメータ記憶手段)は、主記憶部8と光ディスク22とを主として実現される。ゲームデータ記憶部34は、ゲームに必要な各種データを記憶する。本実施形態の場合、下記のデータを記憶する。
1.操作対象チームに属する選手キャラクタの選手データ
2.対戦相手チームに属する選手キャラクタの選手データ
3.第1フォーメーションテーブル(図6参照)
4.第2フォーメーションテーブル(図7参照)
5.基礎データ(図8参照)
6.ゲーム状況データ(図10参照)
7.各プレイヤの操作対象選手の希望ポジション
8.各プレイヤの味方選手の希望ポジション
【0097】
[6−4.ゲーム実行部]
ゲーム実行部36(ゲーム実行手段)は、制御部6を主として実現される。ゲーム実行部36は、ゲームデータ記憶部34に記憶されるデータに基づいて、操作対象チームと、対戦相手チームとが対戦するゲームを実行する。本実施形態の場合、ゲーム実行部36は、希望ポジション取得部38(希望役割取得手段)と、担当ポジション設定部40(役割設定手段)と、能力更新部42(増減手段)と、試合制御部44と、出場選手選出部46(味方キャラクタ選出手段、第1味方キャラクタ選出手段)と、出場実行部48(出場実行手段)と、出場選手選出制御部50(制御手段)と、退場選手選出部52(第2味方キャラクタ選出手段)と、退場実行部54(退場実行手段)と、退場選手選出制御部56(制御手段)と、を含む。
【0098】
[6−5.希望ポジション取得部]
希望ポジション取得部38は、各プレイヤにより選択された各操作対象選手の希望ポジションを取得し、ゲームデータ記憶部34に記憶させる。本実施形態の場合、希望ポジション取得部38は、各操作対象選手の希望ポジションのIDを受信して取得する(図3のS101)。
【0099】
[6−6.担当ポジション設定部]
担当ポジション設定部40は、試合に出場する4人の各操作対象選手に担当ポジションを設定する。本実施形態の場合、担当ポジション設定部40は、希望ポジション取得部38により取得された各操作対象選手の希望ポジション、第1フォーメーションテーブル、及び第2フォーメーションテーブルなどに基づいて、実フォーメーションを決定する(図4のS201、及び図5)。そして、各操作対象選手の希望ポジションや、実フォーメーションにおける各ポジションの定員数等に基づいて、各操作対象選手に担当ポジションを設定する(図4のS202)。
【0100】
なお、本実施形態の場合、試合に出場する4人の操作対象選手だけでなく、試合に出場する7人の味方選手にも担当ポジションが設定される。すなわち、光ディスク22から読み出された予め用意された3人の味方選手と、後述する先発出場選手選出部58により選出された4人の味方選手と、を含む7人の味方選手の各々にも担当ポジションが設定される(図3のS103、図4のS204)。
【0101】
[6−7.能力更新部]
能力更新部42は、担当ポジション設定部40により操作対象選手に設定された担当ポジションと、希望ポジション取得部38により取得された操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手の能力に関するパラメータの値を更新する。例えば、能力更新部42は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が異なる場合に、該操作対象選手の能力が高くなるように該操作対象選手の能力に関するパラメータの値を増加又は減少させる。本実施形態の場合、能力更新部42は、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手の「体力」や「連携度」の数値を増加させる(図4のS203)。
【0102】
[6−8.試合制御部]
試合制御部44は、操作対象チームと対戦相手チームとの間で行われるサッカーの試合を制御する。例えば、試合を開始したり、試合を終了したりする。また、試合中においては、ゲームデータ記憶部34に記憶される選手データや各プレイヤの操作内容などに基づき、ゲームデータ記憶部34に記憶されるゲーム状況データを所定時間間隔で更新する。こうして、試合制御部44は、試合に出場している選手キャラクタを動作させたり、サッカーボールを移動させたりする。
【0103】
本実施形態の場合、試合制御部44は、味方選手が「操作対象選手へのパス」を行った場合、操作対象選手の「連携度」に基づいてサッカーボールの移動を制御する(図11参照)。また、試合制御部44は、所定時間間隔で、試合に出場している選手キャラクタの「疲労度」を、その選手キャラクタの「体力」に基づいて更新する。具体的には、試合制御部44は、試合に出場している選手キャラクタの「疲労度」が大きいほど小さくなるよう加算値Δを決定し、加算値Δをその選手キャラクタの「疲労度」に加算する。また、試合制御部44は、いずれかの選手キャラクタが疲労状態になった場合に、選手交代イベントを発生させる。
【0104】
[6−9.出場選手選出部]
出場選手選出部46は、操作対象チームに属する味方選手のうちから、試合に出場させる1又は複数の味方選手を選出する。本実施形態の場合、出場選手選出部46は、先発出場選手選出部58(第1味方キャラクタ選出手段)と、途中出場選手選出部60(第2味方キャラクタ選出手段)と、を含む。
【0105】
[6−10.先発出場選手選出部]
先発出場選手選出部58は、試合の開始前に、操作対象チームに属する16人の「プレイヤの味方選手」のうちから先発出場選手となる1又は複数の味方選手を選出する。本実施形態の場合、4人のプレイヤP1〜P4の各々に対応する4人の操作対象選手と、予め用意された3人の味方選手とが必ず先発出場選手として必ず選出されるようになっているため、残りの4人の味方選手が16人の「プレイヤの味方選手」のうちから選出される。
【0106】
なお、本実施形態の場合、先発出場選手選出部58は、先発出場選手となる11人の対戦相手選手を選出することも行う。
【0107】
[6−11.途中出場選手選出部]
途中出場選手選出部60は、試合に出場していない「プレイヤの味方選手」(出場フラグの値が「0」のプレイヤの味方選手)のうちから、試合に途中出場させる1又は複数の味方選手を選出する。
【0108】
本実施形態の場合、試合の途中で、操作対象チームの選手キャラクタが疲労状態になる度に、試合に途中出場させる味方選手を選出する。
【0109】
[6−12.出場実行部]
出場実行部48は、出場選手選出部46により選出された1又は複数の味方選手と、各操作対象選手と、を試合に出場させる。
【0110】
本実施形態の場合、先発出場実行部62(第1出場実行手段)と、途中出場実行部64(第2出場実行手段)と、の機能により、出場選手選出部46により選出された1又は複数の味方選手と、各操作対象選手と、光ディスク22から読み出された予め用意された3人の味方選手と、を試合に出場させる。
【0111】
[6−13.先発出場実行部]
先発出場実行部62は、先発出場選手選出部58により選出された1又は複数の味方選手と、各操作対象選手と、を試合の開始時から出場させる。本実施形態の場合、先発出場実行部62は、各操作対象選手と、光ディスク22から読み出された3人の味方選手と、先発出場選手選出部58により選出された4人の「プレイヤの味方選手」と、を含む11人の先発出場選手を試合の開始時から出場させる。具体的には、これらの先発出場選手の出場フラグの値を「1」に設定する。
【0112】
[6−14.途中出場実行部]
途中出場実行部64は、途中出場選手選出部60により選出された1又は複数の味方選手を試合に途中から出場させる。本実施形態の場合、途中出場実行部64は、途中出場選手選出部60が味方選手を選出する度に、該味方選手を試合に途中出場させる。具体的には、途中出場実行部64は、途中出場選手選出部60によって選出された味方選手の出場フラグを「0」から「1」に更新する。
【0113】
[6−15.出場選手選出制御部]
出場選手選出制御部50(制御手段)は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、出場選手選出部46による選出を制御する。本実施形態の場合、出場選手選出制御部50は、先発出場選手選出制御部66と、途中出場選手選出制御部68と、を含む。
【0114】
[6−16.先発出場選手選出制御部]
先発出場選手選出制御部66(制御手段)は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、先発出場選手選出部58による選出を制御する。本実施の形態の場合、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が同じである場合、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、先発出場選手選出部58による選出が制限される。具体的には、希望ポジションと担当ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手は先発出場選手選出部58によって選出され難くなり、一方、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手は先発出場選手選出部58によって選出され易くなる。
【0115】
本実施形態の場合、先発出場選手選出制御部66は、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が、希望ポジションと担当ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手よりも多く選出されるようにして、先発出場選手選出部58に4人の味方選手を選出させる(図4のS204)。
【0116】
なお、先発出場選手選出制御部66は、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が先発出場選手選出部58によって選出される確率が、希望ポジションと担当ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手が先発出場選手選出部58によって選出される確率よりも高くなるようにして、先発出場選手選出部58に4人の味方選手を選出させるようにしてもよい。こうしても、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が優先的に先発出場選手として選ばれるようになり、該プレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になる。その結果、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0117】
[6−17.途中出場選手選出制御部]
途中出場選手選出制御部68(制御手段)は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手の途中出場選手選出部60による選出を制御する。本実施形態の場合、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が同じである場合、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、途中出場選手選出部60による選出が制限される。具体的には、希望ポジションと担当ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手は途中出場選手選出部60によって選出されにくくなり、一方、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手は途中出場選手選出部60によって選出されやすくなる。
【0118】
本実施形態の場合、途中出場選手選出制御部68は、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手が存在する場合、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手を途中出場選手選出部60に選出させるようにし、担当ポジションと希望ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手を途中出場選手選出部60に選出させないようにする。
【0119】
すなわち、途中出場選手選出制御部68は、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)が存在する場合は、途中出場選手選出部60に、試合に途中出場させる一の味方選手を、試合に出場していない「非優先プレイヤの味方選手」のうちから選出させるのではなく、試合に出場していない「優先プレイヤの味方選手」のうちから選出させる(図12のS402〜S404)。
【0120】
なお、途中出場選手選出制御部68は、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が途中出場選手選出部60によって選出される確率が、担当ポジションと希望ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手が途中出場選手選出部60によって選出される確率よりも高くなるようにして、試合に途中出場させる1又は複数の味方選手を途中出場選手選出部60に選出させるようにしてもよい。こうしても、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が試合に出場する機会が増えるようになり、該プレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になる。その結果、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0121】
[6−18.退場選手選出部]
退場選手選出部52は、試合の途中で、試合に出場中の「プレイヤの味方選手」のうちから試合から退場させる1又は複数の味方選手を選出する。本実施形態の場合、退場選手選出部52は、「プレイヤの味方選手」が疲労状態になる度に、疲労状態になった味方選手を選出する(図12のS401)。
【0122】
[6−19.退場実行部]
退場実行部54(退場実行手段)は、退場選手選出部52により選出された1又は複数の味方選手を試合から退場させる(図12のS401)。本実施形態の場合、退場実行部54は、退場選手選出部52が味方選手を選出する度に、該味方選手を試合から退場させる。具体的には、退場選手選出部52が選出した味方選手の出場フラグの値を「1」から「2」に更新する。
【0123】
[6−20.退場選手選出制御部]
退場選手選出制御部56は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、退場選手選出部52による選出、又は退場実行部54による退場の実行を制御する。
【0124】
本実施形態では、退場選手選出制御部56は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が異なる場合、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手の「体力」を示す数値を更新(増加)させる(図4のS203)。その結果、該味方選手の疲労度が上がりにくくなり、該味方選手が疲労状態になりにくくなる。つまり、該味方選手が退場選手選出部52によって選出されにくくなる。このようにして、退場選手選出制御部56は、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が退場選手選出部52によって選出されることを間接的に制御する。このようにすれば、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が試合に出場する機会が多くなり、該プレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になる。その結果、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0125】
なお、退場選手選出制御部56は、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が退場選手選出部52によって選出された場合に、退場実行部54による退場の実行を制限するようにしてもよい。例えば、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が退場選手選出部52によって選出された場合に、該味方選手の退場の実行が所定期間にわたって待機されるようにしてもよい。例えば、担当ポジションと希望ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手が退場選手選出部52によって選出された場合には、すぐに退場実行部54に該味方選手の退場を実行させ、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が退場選手選出部52によって選出された場合、予め定められた長さの時間が経過するまで、該味方選手の退場の実行を退場実行部54に待機させるようにしてもよい。こうすれば、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が試合に出場し続ける時間がより長くなるので、該プレイヤの味方選手が試合に出場する機会が多くなる。その結果、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になり、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0126】
[7.まとめ]
以上のように、ゲーム装置2で提供されるサッカーゲームでは、各プレイヤの収集した選手キャラクタが味方選手となるので、操作対象チームに属する選手キャラクタの組み合わせの多様性が向上するようになる。各プレイヤの収集した選手キャラクタが味方選手となるので、多様性の向上がデータ量の増大を伴わずに実現される。また、各プレイヤの収集した選手キャラクタが味方選手となるので、選手キャラクタの収集に関するインセンティブがプレイヤに与えられるようになる。
【0127】
また、上記サッカーゲームでは、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が、優先的に先発出場選手として選ばれるようになるので、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0128】
また、上記サッカーゲームでは、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が、優先的に試合に途中出場するようになるので、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0129】
また、上記サッカーゲームでは、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が、試合から退場しにくくなるので、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0130】
また、上記サッカーゲームでは、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手への味方選手からのパスの精度が上がりやすくなるので、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0131】
[8.変形例]
なお、本発明の実施形態は、上記実施形態だけに限られない。
【0132】
例えば、上記実施形態では、ローカルモードで収集された複数の選手キャラクタのうちからプレイヤが選択した選手キャラクタが操作対象選手になるが、ローカルモードにおいてプレイヤが最初に設定した選手キャラクタが常に操作対象選手になってもよい。また、上記実施形態では、プレイヤは、自分がローカルモードで収集した選手キャラクタを味方選手として選択するようになっているが、味方選手としてプレイヤが選択することができる選手キャラクタは、ローカルモードで収集された選手キャラクタだけに限らない。例えば、ローカルモードにおいてプレイヤの操作対象選手と同じチームに属していたことがある選手キャラクタが味方選手として選択されてもよい。
【0133】
また、例えば、優先プレイヤの味方選手を優先的に試合に出場させることの他にも、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満を緩和する方法はある。例えば、操作対象チームに属する選手キャラクタとして優先プレイヤの味方選手が優先的に選抜されるようにしても上記不満の緩和は可能である。以下、操作対象チームに属する選手キャラクタとして優先プレイヤの味方選手が優先的に選抜されるようにする態様について説明する。
【0134】
この態様では、ゲームサーバの制御部6(操作対象キャラクタ取得手段、希望役割取得手段、役割設定手段)は、S101のステップ(図3参照)で各プレイヤの操作対象選手の選手データ及び希望ポジションを取得した後、S201乃至S203の処理(図4参照)を実行することにより、S102のステップ(図3参照)に進む前に各操作対象選手に担当ポジションを設定しておく。そして、ゲームサーバの制御部6(味方キャラクタ取得手段)は、各操作対象選手に担当ポジションを設定した後、S102のステップに進み、各プレイヤにより選択された味方選手の選手データを取得する。
【0135】
但し、この態様では、ゲームサーバの制御部6は、操作対象チームに属する選手キャラクタとして優先プレイヤの味方選手が優先的に選抜されるようにするために、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤに関して、該プレイヤの味方選手の選手データの取得を制御する。
【0136】
例えば、ゲームサーバの制御部6は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が同じである場合、該操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手の選手データの取得を制限する。具体的には、非優先プレイヤのゲーム装置2には味方選手の選択要求を送信せずに、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)のゲーム装置2だけに味方選手の選択要求を送信するようにする。こうすれば、味方選手の選択要求を受信しない非優先プレイヤのゲーム装置2から味方選手の選手データがゲームサーバに送信されなくなり、結果的に、ゲームサーバの制御部6は、優先プレイヤの味方選手の選手データだけを受信するようになる。そのため、操作対象チームに属する選手キャラクタとして優先プレイヤの味方選手だけが優先的に選抜されるようになり、優先プレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になる。その結果、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0137】
[9.その他]
また、例えば、操作対象チーム(プレイヤキャラクタグループ)と、対戦相手チーム(対戦相手キャラクタグループ)と、の間で行われる対戦は、サッカーの試合だけに限らない。例えば、サッカー以外のスポーツ(例えば、アメリカンフットボール、アイスホッケー、バスケットボール、バレーボール、野球、水球、ハンドボール、ラグビー、クリケットなど)の試合であってもよい。また、対戦はスポーツの試合に限られない。つまり、ゲームシステム4で提供されるゲームはスポーツゲームだけに限らない。例えば、ゲームシステム4で提供されるゲームは、プレイヤキャラクタグループが、対戦相手キャラクタグループ又は対戦相手キャラクタと、の戦闘を行うアクションゲームやガンシューティングゲームなどであってもよい。
【0138】
また、例えば、2つのプレイヤキャラクタグループの間で対戦が行われてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置を複数含むゲームシステムの構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】サッカーの試合が開始されるまでの流れを示す図である。
【図4】ゲームサーバにて実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図5】ゲームサーバにて実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図6】第1フォーメーションテーブルの記憶内容を示す図である。
【図7】第2フォーメーションテーブルの記憶内容を示す図である。
【図8】基礎データの記憶内容を示す図である。
【図9】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図10】ゲーム状況データの記憶内容を示す図である。
【図11】サッカーボールの移動方向を決定する方法を説明するための図である。
【図12】ゲームサーバにて実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図13】ゲームサーバにて実現される機能ブロックを示す図である。
【符号の説明】
【0140】
2 ゲーム装置、4 ゲームシステム、6 制御部、8 主記憶部、10 光ディスク再生部、12 操作入力部、14 通信インタフェース、16 表示部、18 音声出力部、20 カードスロット、22 光ディスク、24 メモリカード、30 操作対象選手取得部、32 味方選手取得部、34 ゲームデータ記憶部、36 ゲーム実行部、38 希望ポジション取得部、40 担当ポジション設定部、42 能力更新部、44 試合制御部、46 出場選手選出部、48 出場実行部、50 出場選手選出制御部、52 退場選手選出部、54 退場実行部、56 退場選手選出制御部、58 先発出場選手選出部、60 途中出場選手選出部、62 先発出場実行部、64 途中出場実行部、66 先発出場選手選出制御部、68 途中出場選手選出制御部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタグループ又は対戦相手キャラクタと、が対戦を行う対戦ゲームがある。
【0003】
例えば、複数のプレイヤに対応する複数の操作対象選手と、1又は複数の味方選手と、が属する操作対象チーム(プレイヤキャラクタグループに相当)が、対戦相手チーム(対戦相手キャラクタグループに相当)とサッカーの試合を行うサッカーゲームが知られている(下記特許文献1)。かかるサッカーゲームにおいて、各プレイヤは、操作対象チームの得点イベントを多く発生させることを目指して協力する。
【特許文献1】特開2007−259991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、上記サッカーゲームでは、予め用意された複数のサッカーチームのうちから選択された一のサッカーチームが操作対象チームとして用いられる。そのため、操作対象チームに属するサッカー選手の組み合わせは、予め用意された組み合わせに限られる。そのため、プレイヤは、操作対象チームに属するサッカー選手の組み合わせに関して物足りなさを感じる場合があった。
【0005】
この点、操作対象チームに属するサッカー選手の組み合わせの多様性を向上させるために、予め用意しておくサッカーチームの数を多くすることが考えられる。しかしながら、この場合、多数のサッカーチームのデータを記憶しておく必要があり、データ量が増大してしまう場合がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、複数のプレイヤの各々の操作対象キャラクタと、1又は複数の味方キャラクタと、を含むプレイヤキャラクタグループと、プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームにおいて、プレイヤキャラクタグループに属するキャラクタの組み合わせの多様性を、データ量の増大を抑制しつつ向上させることができるようになるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置であって、前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得手段と、前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得手段と、前記操作対象キャラクタ取得手段により取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得手段により取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得ステップと、前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得ステップと、前記操作対象キャラクタ取得ステップで取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得ステップで取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置として、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯情報端末などのコンピュータを機能させるプログラムであって、前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得手段、前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得手段、前記操作対象キャラクタ取得手段により取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得手段により取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明は、複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置に関する。本発明では、前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータが取得される。前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータが取得される。そして、操作対象キャラクタのデータと、味方キャラクタのデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームが実行される。本発明によれば、プレイヤキャラクタグループに属するキャラクタの組み合わせの多様性を、データ量の増大を抑制しつつ向上させることができるようになる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する味方キャラクタ選出手段と、前記味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦に出場させる出場実行手段と、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記味方キャラクタ選出手段による選出を制御する制御手段と、を含むようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記味方キャラクタ選出手段は、前記対戦の開始前に、前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第1味方キャラクタ選出手段と、前記第1味方キャラクタ選出手段により選出されていない味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第2味方キャラクタ選出手段と、を含み、前記出場実行手段は、前記第1味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦の開始時から出場させる第1出場実行手段と、前記第2味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタを、前記対戦に途中から出場させる第2出場実行手段と、を含み、前記制御手段は、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記第2味方キャラクタ選出手段による選出を制御するようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第1味方キャラクタ選出手段と、前記第1味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦に出場させる出場実行手段と、前記対戦の途中で、前記対戦に出場中の味方キャラクタのうちから1又は複数の味方キャラクタを選出する第2味方キャラクタ選出手段と、前記第2味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタを前記対戦から退場させる退場実行手段と、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記第2味方キャラクタ選出手段による選出、又は前記退場実行手段による退場の実行を制御する制御手段と、を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記複数のプレイヤの各々が選んだ希望役割を取得する希望役割取得手段と、各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、各操作対象キャラクタに関するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが選んだ希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタに関する前記パラメータの値を増加又は減少させる増減手段と、をさらに含むようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、をさらに含み、前記味方キャラクタ取得手段は、前記役割設定手段により各操作対象キャラクタに役割が設定された後に、前記味方キャラクタのデータを取得し、前記ゲーム装置は、前記操作対象キャラクタに設定された役割と、該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤに関して、前記味方キャラクタ取得手段による前記味方キャラクタのデータの取得を制御する制御手段をさらに含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[1.ゲームシステムの構成]
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置を複数含むゲームシステム4の構成を示す図である。同図に示すように、ゲームシステム4は、プレイヤのゲーム装置2を複数含む。各ゲーム装置2は、ネットワークに接続されている。
【0018】
[2.ゲーム装置]
ゲーム装置2は、例えば、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯電話、及び携帯情報端末などである。図2は、本実施形態におけるゲーム装置2のハードウェア構成を示す。同図に示すように、ゲーム装置2は、制御部6と、主記憶部8と、光ディスク再生部10と、操作入力部12と、通信インタフェース14と、表示部16と、音声出力部18と、カードスロット20と、を含む。なお、ゲーム装置2は、カードスロット20を複数備えていてもよい。
【0019】
制御部6は例えばマイクロプロセッサである。制御部6は、主記憶部8に読み出されたサッカーゲームのプログラムに従って各種情報処理を実行する。主記憶部8は、例えばRAMである。主記憶部8には光ディスク22(図2参照)から読み出された上記プログラムやメモリカード24(図2参照)から読み出されたセーブデータが記憶される。また主記憶部8は情報処理の過程で必要となる各種データを記憶する。光ディスク再生部10は、光ディスク22に記憶された上記プログラムを読み取る。操作入力部12は、ユーザが操作入力を行うためのユーザインタフェースである。操作入力部12は、例えばコントローラである。通信インタフェース14は、ゲーム装置2をネットワークに接続するためのインタフェースである。表示部16は、制御部6の指示に従ってゲーム画面を出力する。表示部16は、例えば家庭用テレビ、液晶モニタ等のディスプレイ装置である。音声出力部18は、光ディスク22から読み出されたゲーム音楽、ゲーム効果音などの各種音声データを制御部6の指示に従って出力する。音声出力部18は、例えばスピーカやヘッドホンなどである。カードスロット20は、メモリカード24に記憶されたセーブデータを読み取る。また、カードスロット20は、制御部6の指示に従ってセーブデータをメモリカード24に記憶する。
【0020】
光ディスク22は、例えばCD−ROM、DVD(登録商標)−ROMなどであり、上記プログラムが記憶される。メモリカード24は、例えばEEPROM等の不揮発性メモリであり、セーブデータが記憶される。
【0021】
[3.サッカーゲームのゲームモード]
ゲーム装置2では、制御部6が上記プログラムに従って動作することにより、サッカーゲームが提供される。このサッカーゲームには、ローカルモードと、ネットワーク対戦モードと、の2つのゲームモードが用意されている。プレイヤは、個々のゲーム装置2において、これらのゲームモードをプレイすることができる。
【0022】
ローカルモードでは、プレイヤは、一人用のサッカーゲームをプレイすることができるようになっている。ローカルモードでは、プレイヤは、試合の回数を重ねていくことで新たな選手キャラクタを入手することができる。プレイヤの入手した選手キャラクタのデータ(以下、選手データと記載する)は、セーブデータとしてメモリカード24に保存できるようになっており、プレイヤは選手キャラクタを収集していくことができる。また、プレイヤが、入手した選手キャラクタをサッカーゲームの試合において使用すると、選手キャラクタの能力が上昇するようになっており、プレイヤは、収集した選手キャラクタを成長させることができる。
【0023】
一方、ネットワーク対戦モードでは、プレイヤは、ネットワークを介して他のゲーム装置2のプレイヤと一緒にサッカーゲームをプレイすることができるようになっている。具体的には、ネットワーク対戦モードでは、4人のプレイヤに対応する操作対象チーム(プレイヤキャラクタグループ)と、操作対象チームと対立する対戦相手チーム(対戦相手キャラクタグループ)と、でサッカーの試合(対戦)が行われるようになっている。各プレイヤは、自分の操作対象の選手キャラクタ(以下、操作対象選手と記載する)を操作することにより、操作対象チームの得点イベントを、対戦相手チームの得点イベントよりも多く発生させることを目指す。
【0024】
[4.サッカーの試合が開始されるまでの流れ]
以下、ネットワーク対戦モードにおいて、サッカーの試合が始まるまでの流れについて説明する。
【0025】
ネットワーク対戦モードでは、まず、各プレイヤは所定操作を行い、図示しないネットワークゲーム管理装置に自身のゲーム装置2を通信接続させる。ネットワークゲーム管理装置は、サッカーの試合を開始するための前処理を行う。すなわち、ネットワークゲーム管理装置は、まず、該ネットワークゲーム管理装置に通信接続された複数のゲーム装置2のうちから4台のゲーム装置2を選択する。ここでは、ネットワーク管理装置により、プレイヤP1のゲーム装置2と、プレイヤP2のゲーム装置2と、プレイヤP3のゲーム装置2と、プレイヤP4のゲーム装置2と、が選択されたものとする。なお、以下、プレイヤP1〜プレイヤP4を特に区別しない場合、「プレイヤ」と記載する。
【0026】
そして、ネットワークゲーム管理装置は、各プレイヤのゲーム装置2(ここでは、4台のゲーム装置2)のうちから一のゲーム装置2をゲームサーバ(ゲーム装置)として選択する。以下では、プレイヤP1のゲーム装置2がゲームサーバとして選択されたものとする。そして、ネットワークゲーム管理装置は、ゲームサーバ以外の3台のゲーム装置2のIPアドレスをゲームサーバに通知し、ゲームサーバのIPアドレスをゲームサーバ以外の3台のゲーム装置2に通知する。こうして、ゲームサーバと、各ゲーム装置2と、がネットワークを介して通信可能になる。
【0027】
図3は、サッカーの試合が始まるまでの流れを示す図である。同図に示すように、「サッカーの試合が始まるまでの流れ」には、操作対象チームを作成するステップ(S101〜S102)と、試合開始から出場する11人の選手キャラクタ(以下、先発出場選手と記載する)を決定するステップS103と、サッカーの試合を開始するステップS104と、が含まれる。操作対象チームを作成するステップ(S101〜S102)により、操作対象チームを構成する23人の選手キャラクタが決定される。また、先発出場選手を決定するステップS103により、4人の操作対象選手を含む11人の先発出場選手が選出される。
【0028】
まず、操作対象チームを作成するステップ(S101〜S102)について説明する。
【0029】
[4−1.操作対象選手の選択:S101]
S101のステップでは、各ゲーム装置2(ゲームサーバを含む)のプレイヤは、自分が集めた複数の選手キャラクタのうちのいずれかを操作対象選手として選択する。例えば、自分が最も気に入っている選手キャラクタを各プレイヤは選択する。
【0030】
具体的には、ゲームサーバの制御部6(操作対象キャラクタ取得手段)が、ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)に操作対象選手の選択要求を送信する。操作対象選手の選択要求を受信したゲーム装置2は、メモリカード24に記憶される選手データに基づいてプレイヤが集めた選手キャラクタのリスト(以下、「選手リスト」と記載する)をゲーム画面に提示し、一の操作対象選手を選択することをプレイヤに指示する。また、プレイヤが操作対象選手に担当させたい一のポジション(以下、「希望ポジション」と記載する)も選択させる。
【0031】
同様に、ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6(操作対象キャラクタ取得手段)も、操作対象選手や希望ポジションをプレイヤに選択させる。
【0032】
ここで、上記「ポジション」について説明する。ポジションとは、サッカーチームにおいて、選手キャラクタが受け持つ役割の種類を意味する。本実施形態の場合、ポジションが11種ある。
【0033】
具体的には、主に攻撃を受け持つ役割のポジションとして、CF(センターフォワード)、ST(セカンドトップ)、及びWG(ウイング)の3つのポジションがある。以下、これらのポジションを特に区別しない場合、これらのポジションをFW(フォワード)と記載する。また、主に守備を受け持つ役割のポジションとして、CB(センターバック)及びSB(サイドバック)がある。以下、これらのポジションを特に区別しない場合、これらのポジションをDF(ディフェンダー)と記載する。さらに、FWの選手キャラクタやDFの選手キャラクタを支援する役割のポジションとして、上述のCMF(セントラルミッドフィルダー)、SMF(サイドミッドフィルダー)、OMF(オフェンシブミッドフィルダー)、WB(ウイングバック)、及びDMF(ディフェンシブミッドフィルダー)の5つのポジションがある。以下、これらのポジションを特に区別しない場合、これらのポジションをMF(ミッドフィルダー)と記載する。最後に、GK(ゴールキーパー)のポジションがある。なお、本実施形態の場合、プレイヤは、FWのポジションとMFのポジションの合計8種のポジションのうちから希望ポジションを選択する。
【0034】
ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2の制御部6は、操作対象選手及び希望ポジションが選択されると、操作対象選手の選手データをメモリカード24から読み出し、希望ポジションのIDとともにゲームサーバに送信する。
【0035】
ゲームサーバの制御部6(操作対象キャラクタ取得手段)は、ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)から、各プレイヤP2〜P4の操作対象選手の選手データと、各プレイヤP2〜P4の希望ポジションのIDと、を受信すると、該選手データと該IDとを関連付けて主記憶部8(パラメータ記憶手段)に記憶する。また、ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6は、プレイヤP1が選択した操作対象選手の選手データをメモリカード24から読み出し、プレイヤP1が選択した希望ポジションのIDと関連付けて主記憶部8(パラメータ記憶手段)に記憶する。
【0036】
なお、以下の説明で「プレイヤの操作対象選手」とは、該プレイヤにより選択された操作対象選手のことを意味する。例えば、「プレイヤP1の操作対象選手」とは、プレイヤP1により選択された操作対象選手を意味することとなる。また、以下の説明で「操作対象選手の希望ポジション」とは、その操作対象選手を選択したプレイヤにより選択された希望ポジションのことを意味する。
【0037】
[4−2.味方選手の選択:S102]
S102のステップでは、各プレイヤは、選手リストのうちからさらに複数人の選手キャラクタを選択する。例えば、各プレイヤは、操作対象選手の次に気に入っている4人の選手キャラクタを選択する。以下、S102のステップで選択される選手キャラクタのことを「味方選手」と呼ぶ。
【0038】
具体的には、ゲームサーバの制御部6(味方キャラクタ取得手段)が、ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)に味方選手の選択要求を送信する。味方選手の選択要求を受信した各ゲーム装置2は、選手リストから4人の味方選手を選択することをプレイヤに指示する。同様に、ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6(味方キャラクタ取得手段)も、4人の味方選手の選択をプレイヤP1に指示する。
【0039】
本実施形態の場合、各プレイヤは、選手リストから、FWのポジションを担当させたい味方選手(以下、FWの味方選手と記載する)、MFのポジションを担当させたい味方選手(以下、MFの味方選手と記載する)、DFのポジションを担当させたい味方選手(以下、DFの味方選手と記載する)、及びGKのポジションを担当させたい味方選手(以下、GKの味方選手と記載する)を、一人ずつ選択する。なお、以下、「プレイヤの味方選手」とは、そのプレイヤにより選択された味方選手を意味する。
【0040】
ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2は、4人の味方選手が選択されると、各味方選手の選手データをメモリカード24から読み出し、該味方選手の希望ポジションのIDとともにゲームサーバに送信する。具体的には、FWの味方選手の選手データをゲームサーバに送信する場合は、FWのIDを送信する。また、MFの味方選手の選手データをゲームサーバに送信する場合は、MFのIDを送信する。また、DFの味方選手の選手データをゲームサーバに送信する場合は、DFのIDを送信する。また、GKの味方選手の選手データをゲームサーバに送信する場合は、GKのIDを送信する。
【0041】
ゲームサーバの制御部6(味方キャラクタ取得手段)は、ゲームサーバとして選択されていない各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)から、各プレイヤP2〜P4の味方選手の選手データと、各プレイヤP2〜P4の味方選手の希望ポジションのIDと、を受信し、主記憶部8に記憶する。また、ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6(味方キャラクタ取得手段)は、プレイヤP1の味方選手の選手データをメモリカード24から読み出し、該味方選手の希望ポジションのIDとともに主記憶部8に記憶する。
【0042】
S101及びS102のステップにより、4人の操作対象選手及び16人の味方選手の合計20人の選手キャラクタの選手データが、ゲームサーバの主記憶部8に記憶されることとなる。ゲームサーバの制御部6は、これら20人の選手キャラクタの選手データの他に、予め用意された3人の味方選手の選手データを光ディスク22から読み出し、操作対象チームに属する23人の選手キャラクタの選手データを取得する。
【0043】
また、ゲームサーバの制御部6は、対戦相手チームに属する23人の選手キャラクタの選手データを光ディスクから読み出す。以下、対戦相手チームに属する選手キャラクタのことを対戦相手選手と呼ぶ。
【0044】
上記のように、このサッカーゲームでは、各プレイヤの収集した選手キャラクタによってチームを構成するため、ネットワーク対戦モードをプレイする4人のプレイヤの組み合わせが変化すれば、操作対象チームに属する選手キャラクタも変化することとなる。そのため、操作対象チームに属する選手キャラクタの組み合わせの多様性が向上する。
【0045】
また、このサッカーゲームでは、各プレイヤがローカルモードにおいて収集した選手キャラクタが味方選手となるので、各プレイヤは自分の収集した選手キャラクタを他のプレイヤに紹介することができる。そのため、選手キャラクタの収集に関するインセンティブをプレイヤに与えることができる。
【0046】
なお、操作対象チームに属する選手キャラクタの組み合わせの多様性を向上させる方法として、操作対象チームとしてプレイヤが選択しうるチームの候補を予め多数用意しておくことも考えられる。しかしながら、この場合、チーム数が増えることによってデータ量も増大してしまう。
【0047】
これに対して本実施形態によれば、プレイヤが選択しうるチームの候補を予め用意する必要がないので、データ量を増やすことなく、操作対象チームに属する選手キャラクタの組み合わせの多様性の向上が実現される。
【0048】
ゲームサーバの制御部6は、合計46人の選手キャラクタの選手データに基づき、サッカーゲームを実行する。なお、本実施形態の場合、選手データには、選手キャラクタの各種能力の高さを示す数値や、選手キャラクタの容姿を示すデータなど、が含まれる。例えば、選手キャラクタの能力には、以下に示すものがある。
1.体力
2.走力
3.キック力
4.連携度
【0049】
「体力」は、選手キャラクタの体力を示す。「走力」は、選手キャラクタの走る速さを示す。「キック力」は、選手キャラクタがサッカーボールを蹴る力を示す。「連携度」は、他の選手キャラクタと連携する能力を示す。各能力の数値が大きいほど、該能力が高いことを示す。
【0050】
[4−3.先発出場選手の決定:S103]
次に、S103のステップについて説明する。S103のステップでは、ゲームサーバにて処理が行われ、試合に開始時から出場する11人の先発出場選手が決定される。本実施形態では、プレイヤP1〜P4が操作する4人の操作対象選手と、光ディスク22から読み出される予め用意された3人の味方選手と、が必ず先発出場選手として選出されるようになっている。そのため、S103のステップでは、残り4人の先発出場選手を、操作対象チームに含まれる16人の「プレイヤの味方選手」のうちから選出する。以下、S103のステップにおいてゲームサーバにて実行される処理について図4及び図5のフロー図を参照しながら説明する。
【0051】
まず、ゲームサーバの制御部6は、図6に示す第1フォーメーションテーブルに記憶される複数種のフォーメーションのうちから、操作対象チームが試合において採用する一のフォーメーションを選択する(S201)。ここで、「フォーメーション」とは、試合に出場する11人の選手キャラクタの陣形である。各フォーメーションでは、各ポジションを担当する選手キャラクタの人数配分が予め決まっている(図6参照)。以下、S201のステップで選択されるフォーメーションのことを実フォーメーションと呼ぶ。
【0052】
図6は、上記第1フォーメーションテーブルの記憶内容の一例を示す図である。第1フォーメーションテーブルは、光ディスク22に予め記憶される。同図に示すように、第1フォーメーションテーブルは、フォーメーションフィールドと、各ポジションのポジションフィールドと、を含む。フォーメーションフィールドには、各フォーメーションの種別が記憶される。各ポジションのポジションフィールドには、各フォーメーションにおいて該ポジションを担当する選手キャラクタの定員数が記憶される。例えば、「3−4−3A」のフォーメーションにおいてCFの定員数は1人である。
【0053】
なお、図6に示すフォーメーション以外のフォーメーション、例えば以下に示すようなフォーメーションは存在しない。
1.FWのポジションを担当する選手キャラクタが4人以上存在するフォーメーション
2.CFのポジションを担当する選手キャラクタが3人以上存在するフォーメーション
3.STのポジションを担当する選手キャラクタが2人以上存在するフォーメーション
【0054】
本実施形態の場合、ゲームサーバの制御部6(役割設定手段)は、S201のステップにおいて図5に示す処理を実行することにより、実フォーメーションを選択する。具体的には、ゲームサーバの制御部6は、ポジションごとに、そのポジションを希望ポジションとしている操作対象選手の人数(以下、希望者数と記載する)を算出する(S301)。そして、第1フォーメーションテーブルを参照し、すべてのポジションで希望者数が定員数以下になっているフォーメーションがあるか否かを判定する(S302)。そして、すべてのポジションで希望者数が定員数以下になっているフォーメーションがある場合(S302のY)、すべてのポジションで希望者数が定員数以下になっているフォーメーションのうちの一を実フォーメーションとして選択する(S303)。
【0055】
一方、すべてのポジションで希望者数が定員数以下になっているフォーメーションがない場合(S302のN)、ゲームサーバの制御部6は、図7に示す第2フォーメーションテーブルに基づいて実フォーメーションを選択する(S304)。例えば、プレイヤP1及びプレイヤP2の操作対象選手の希望ポジションがSTであり、プレイヤP3の操作対象選手の希望ポジションがCFであり、プレイヤP4の操作対象選手の希望ポジションがDMFである場合を例(以下、具体例Xと記載する)として取り上げる。この場合、2人の操作対象選手がSTを希望ポジションとしているので、STのポジションの希望者数は2となる。図6に示すように、STのポジションの定員数が2以上であるフォーメーションはないので、ゲームサーバの制御部6は、S304のステップに進むことになる。
【0056】
図7は、上記第2フォーメーションテーブルの記憶内容を示す図である。第2フォーメーションテーブルは、光ディスク22に予め記憶される。同図に示すように、第2フォーメーションテーブルは、選択条件フィールドと、フォーメーションフィールドと、を含む。選択条件フィールドには、各操作対象選手の希望ポジションの組み合わせに関する選択条件が記憶される。フォーメーションフィールドには、第1フォーメーションテーブルに記憶されるフォーメーションの一部の種別が記憶される。
【0057】
本実施形態の場合、S304のステップでは、ゲームサーバの制御部6は、各操作対象選手の希望ポジションの組み合わせが各選択条件を満足するか否かを判定することにより、各操作対象選手の希望ポジションの組み合わせが満足する選択条件を特定する。そして、ゲームサーバの制御部6(役割設定手段)は、各操作対象選手の希望ポジションの組み合わせが満足する選択条件に関連づけられたフォーメーションを実フォーメーションとして選択する。例えば、具体例Xの場合、図7に示すように選択条件2が満足されるので、「3−4−3A」のフォーメーションが選択される。
【0058】
S201のステップにより実フォーメーションが選択されると、ゲームサーバの制御部6は、第1フォーメーションテーブルを参照して、各操作対象選手に担当ポジションを設定する(S202)。具体的には、原則として、操作対象選手にその希望ポジションを担当ポジションとして設定する。但し、操作対象選手の希望ポジションが実フォーメーションに含まれない場合は、FWのポジションやMFのポジションのうちからランダムに選択したポジションを担当ポジションとして操作対象選手に設定する。
【0059】
例えば、具体例Xの場合、上述のように、実フォーメーションは「3−4−3A」のフォーメーションとなる。この場合、プレイヤP3の操作対象選手の希望ポジション「CF」は実フォーメーションに含まれるので、該操作対象選手には担当ポジション「CF」が設定される。一方、プレイヤP1の操作対象選手の希望ポジション「ST」は実フォーメーションに含まれないので、この操作対象選手には、「WG」、「OMF」及び「SMF」のいずれかが設定される。S202のステップの結果、各操作対象選手に担当ポジションが設定される。
【0060】
そして、ゲームサーバの制御部6(制御手段、増減手段)は、希望ポジションと異なる担当ポジションが設定された操作対象選手の選手データを更新し、該選手データに含まれる「体力」、及び「連携度」の数値を増加させる(S203)。また、「希望ポジションが担当ポジションと異なる操作対象選手を操作するプレイヤ」の味方選手の選手データに含まれる「体力」、及び「連携度」の数値を増加させる。なお、このS203のステップの意義については、後述する。
【0061】
次に、ゲームサーバの制御部6は、光ディスク22から読み出された3人の味方選手を除く16人の味方選手から、先発出場選手となる4人の味方選手を選出する(S204)。味方選手の選出は、操作対象選手に設定された担当ポジションと希望ポジションとの比較結果に基づいて制御される。
【0062】
例えば、「希望ポジションと担当ポジションが異なる操作対象選手」が存在しない場合は、各プレイヤの味方選手を一人ずつ選出する。
【0063】
一方、「希望ポジションと担当ポジションが異なる操作対象選手」が存在する場合は、「希望ポジションと担当ポジションが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ」(以下、優先プレイヤと記載する)の味方選手が、「希望ポジションと担当ポジションが同じ操作対象選手を操作するプレイヤ」(以下、非優先プレイヤと記載する)の味方選手よりも多く先発出場選手として選出されるようにする。先発出場選手として選出される優先プレイヤの味方選手の数を、先発出場選手として選出される非優先プレイヤの味方選手の数よりも多くすることにより、優先プレイヤの味方選手が優先的に選出される。例えば、具体例Xの場合、優先プレイヤに当たるプレイヤP1の味方選手が2人選出されるともに、同じく優先プレイヤに当たるプレイヤP2の味方選手が2人選出されることとなる。一方、非優先プレイヤに当たるプレイヤP3,P4の味方選手は先発出場選手として1人も選出されないこととなる。
【0064】
なお、すべてのプレイヤが非優先プレイヤである場合、ゲームサーバの制御部6は、各プレイヤの味方選手を一人ずつ選出する。
【0065】
以上が、S103のステップの詳細である。S103のステップの結果、4人の操作対象選手と、4人の「プレイヤの味方選手」と、光ディスク22から読み出された3人の味方選手と、を含む11人の先発出場選手が決定される。なお、ゲームサーバの制御部6は、4人の操作対象選手以外の7人の先発出場選手に担当ポジションを設定することも行う。例えば、各味方選手には、担当ポジションとして、その味方選手の希望ポジションを設定する。
【0066】
ところで、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定された場合、その操作対象選手を操作するプレイヤはそのことに関して不満を感じる場合がある。
【0067】
この点、このサッカーゲームでは、先発出場選手として、優先プレイヤの味方選手が非優先プレイヤの味方選手よりも多く選出される。すなわち、優先プレイヤの味方選手が優先的に先発出場選手として選ばれることにより、優先プレイヤに満足感を与え、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定された場合の不満を緩和するように図られている。
【0068】
[4−4.試合の開始:S104]
S104のステップでは、サッカーの試合が開始される。本実施形態の場合、ゲームサーバの制御部6は、対戦相手チームの先発出場選手を決定した上で、試合を制御するための基礎となる基礎データを生成する。
【0069】
図8は、上記基礎データの一例を示す図である。同図に示すように、基礎データは、46人の選手キャラクタの各々と、その選手キャラクタに関するデータと、を関連づけてなるテーブルである。基礎データは、選手フィールドと、チームフィールドと、出場フィールドと、選手種別フィールドと、所有プレイヤフィールドと、を含む。
【0070】
選手フィールドには、各選手キャラクタのIDが格納される。例えば、選手キャラクタのIDとしてその選手キャラクタの選手データのIDが用いられる。本実施形態の場合、選手IDの値が「1」から「23」の選手キャラクタが操作対象チームに属する選手キャラクタを示し、選手IDの値が「24」から「46」の選手キャラクタが対戦相手チームに属する選手キャラクタを示す。チームフィールドには、各選手キャラクタの所属するチームを示すチームフラグが格納される。本実施形態の場合、選手キャラクタが操作対象チームに属している場合には、「0」が格納され、選手キャラクタが対戦相手チームに属している場合には「1」が格納される。なお、以下、対戦相手チームに属する選手キャラクタのことを対戦相手選手と呼ぶ。
【0071】
出場フィールドには、各選手キャラクタが試合に出場中であるか否かを示す出場フラグが格納される。例えば、出場フラグの値が「0」である場合、選手キャラクタがまだ試合に出場していないことを示し、出場フラグの値が「1」である場合、選手キャラクタが試合に出場していることを示す。出場フラグの値が「2」である場合は、選手キャラクタが試合に出場していたが、他の選手キャラクタと交代し、現在は試合に出場していないことを示す。出場フラグの値が「2」の選手キャラクタは、再度試合に出場することはできない。出場フラグの値は、試合の途中で選手キャラクタが試合に途中出場したり試合から退場したりすると、更新される。なお、以後、出場フラグの値が「0」である選手キャラクタのことを、「試合に出場していない選手キャラクタ」と記載する。選手種別フィールドには、各選手キャラクタの種別を示すデータが格納される。本実施形態の場合、選手種別フィールドには、「P」、「F」及び「E」のいずれかが格納される。「P」は、選手キャラクタが「操作対象選手」であることを示し、「F」は、選手キャラクタが「味方選手」であることを示し、「E」は、選手キャラクタが「対戦相手選手」であることを示す。所有プレイヤフィールドには、各選手キャラクタがプレイヤの所有する選手キャラクタであるか、又は光ディスク22に予め用意されていた選手キャラクタであるかを示すデータが格納される。本実施形態の場合、選手キャラクタがプレイヤの所有する選手キャラクタである場合には、その選手キャラクタを所有するプレイヤのIDが格納される。
【0072】
なお、基礎データは、これらのデータの他にも、例えば、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を特定するためのデータや実フォーメーションの名称などを含む。
【0073】
基礎データを生成すると、ゲームサーバの制御部6は、試合を開始する。
【0074】
[5.試合の説明]
試合期間中は、各ゲーム装置2(ゲームサーバを含む)の主記憶部8に共通の仮想3次元空間が構築される。仮想3次元空間には、互いに直交する3つの座標軸が設定され、各軸方向の座標値により仮想3次元空間内の位置が特定される。また、仮想3次元空間には、試合に出場している操作対象チームの選手キャラクタを示す11体のオブジェクト、試合に出場している対戦相手チームの選手キャラクタを示す11体のオブジェクト、サッカーボール(移動物体)を示すオブジェクト、サッカーフィールドを示すオブジェクト、操作対象チームのゴールを示すオブジェクト、対戦相手チームのゴールを示すオブジェクト、などが配置される。サッカーボールが一方のチームのゴールまで移動した場合、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0075】
また、仮想3次元空間には、仮想カメラが配置される。仮想カメラから仮想3次元空間を見た様子を表すゲーム画面が各ゲーム装置2の表示部16に表示される。図9に、各ゲーム装置2の表示部16に表示されるゲーム画面の一例を示す。
【0076】
本実施形態の場合、各ゲーム装置2の主記憶部8に、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データが記憶されることで、仮想3次元空間の共通化が実現される。
【0077】
図10は、ゲーム状況データの記憶内容を示す図である。同図に示すように、ゲーム状況データは、試合に出場している22人の選手キャラクタの各々と、その選手キャラクタの状態を示すデータと、を関連づけてなるテーブルである。ゲーム状況データは、選手フィールドと、操作対象フィールドと、ポジションフィールドと、ボール保持フィールドと、位置フィールドと、移動方向フィールドと、姿勢フィールドと、動作フィールドと、疲労度フィールドと、を含む。
【0078】
選手フィールドには、各選手キャラクタのIDが格納される。操作対象フィールドには、各選手キャラクタが操作対象選手であるか否かを示すデータが格納される。本実施形態の場合、選手キャラクタが操作対象選手である場合には、その選手キャラクタを操作するプレイヤのIDが格納される。ポジションフィールドには、各選手キャラクタに設定された担当ポジションのIDが格納される。ボール保持フィールドには、各選手キャラクタがサッカーボールを保持している状態にあるか否かを示すデータが格納される。本実施形態の場合、選手キャラクタがサッカーボールを保持している状態に場合は「1」が格納され、選手キャラクタがサッカーボールを保持していない場合は「0」が格納される。位置フィールドには、各選手キャラクタの現在の位置を示すデータが格納される。移動方向フィールドには、各選手キャラクタの現在の移動方向を示すデータが格納される。姿勢データには、各選手キャラクタの現在の姿勢を示すデータが格納される。動作フィールドには、各選手キャラクタが現在行っている動作の種別を示すデータが格納される。疲労度フィールドには、各選手キャラクタの現在の疲労度を示す数値が格納される。なお、試合の開始時点では、各選手キャラクタの疲労度フィールドに初期値「0」が格納される。ゲーム状況データは、これらのデータの他にも、仮想カメラの現在の位置や視線方向を示すデータや、サッカーボールの現在の位置、移動方向、及び移動速度を示すデータなども含む。
【0079】
各プレイヤは、ゲーム画面を見ながら操作入力部12を用いて操作入力を行い、自身の操作対象選手を操作する。本実施形態では、ゲームサーバ以外の各ゲーム装置2(プレイヤP2〜P4のゲーム装置2)は、プレイヤP2〜P4の操作内容をゲームサーバに送信する。ゲームサーバ(プレイヤP1のゲーム装置2)の制御部6は、他の各ゲーム装置2から送信された操作内容や、プレイヤP1の操作内容や、試合に出場している選手キャラクタの選手データなど、に基づいてゲーム状況データを所定時間間隔で更新し、ゲーム状況データを各ゲーム装置2に送信する。こうして、各ゲーム装置2(ゲームサーバを含む)で仮想3次元空間が共通化される。
【0080】
各操作対象選手は、プレイヤの操作内容に従って、仮想3次元空間内を移動したり、シュート動作を行ったり、パス動作を行ったりする。
【0081】
味方選手及び対戦相手選手は、所定のアルゴリズムに従って自律的に動作する。例えば、サッカーボールを保持している味方選手に操作対象選手が近づくと、該味方選手は該操作対象選手に向けてサッカーボールを蹴りだす。以下、味方選手が操作対象選手に向けてサッカーボールを蹴りだすことを、「操作対象選手へのパス」と記載する。
【0082】
味方選手が「操作対象選手へのパス」を行うと、ゲームサーバの制御部6は、操作対象選手の「連携度」に基づいてサッカーボールの移動方向を決定した後、決定した移動方向へサッカーボールを移動させる。図11は、サッカーボールの移動方向を決定する方法を説明するための図である。本実施形態では、サッカーボールの移動方向を決定する場合、サッカーボール又は味方選手の位置Pから操作対象選手の位置Qを望む方向Rと、サッカーボールの移動方向Sと、のなす角度θを決定する。この際、操作対象選手の「連携度」と角度θとを対応づけたテーブルが光ディスク22から読み出され、操作対象選手の「連携度」に対応付けられた角度θがこのテーブルから取得される。なお、上記のテーブルでは、例えば、操作対象選手の「連携度」を示す数値が大きいほど角度θが小さくなるように設定される。図11に示すように、角度θが大きいほど、操作対象選手へのパスの精度が低くなり、操作対象選手はサッカーボールを受け取るために多くの距離を移動しなければならなくなる。その結果、操作対象選手がサッカーボールを受け取ることができなくなる可能性が高まり、操作対象選手へのパスが失敗となることもある。
【0083】
ところで、上述したように、希望ポジションとは異なる担当ポジションが設定された操作対象選手(優先プレイヤの操作対象選手)の「連携度」が増加する(図4のS203)。そのため、味方選手により「優先プレイヤの操作対象選手へのパス」が行われた場合の角度θは小さくなりやすい。その結果、優先プレイヤの操作対象選手へのパスの精度が上がりやすくなり、優先プレイヤは満足感を得られるようになる。この点からも、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0084】
また、ゲームサーバの制御部6は、試合中、所定時間間隔で、試合に出場している選手キャラクタの「疲労度」を増加する。具体的には、ゲームサーバの制御部6は、試合に出場している選手キャラクタの「体力」に基づいて加算値Δを決定し、加算値Δを該選手キャラクタの「疲労度」に加算する。本実施の形態の場合、ゲームサーバの制御部6(制御手段)は、選手キャラクタの「体力」と加算値Δとを対応づけたテーブルを光ディスク22から読み出し、選手キャラクタの「体力」に対応付けられた加算値Δをこのテーブルから取得する。なお、このテーブルでは、例えば、「体力」を示す数値が大きいほど、加算値Δが小さくなるように設定される。「体力」を示す数値が大きいほど加算値Δが小さくなるように設定されている結果、選手キャラクタの「体力」が大きいほど該選手キャラクタの「疲労度」の増加速度が遅くなる。
【0085】
いずれかの選手キャラクタの「疲労度」が基準疲労度に達した場合、選手交代イベントが発生する。以下、「疲労度」が基準疲労度に達した状態を、「疲労状態」と記載する。選手交代イベントが発生すると、ゲームサーバの制御部6は、疲労状態になった選手キャラクタを選択し、試合から退場させる。そして、退場させた選手キャラクタと同じチームに属する選手キャラクタのうちから試合に出場していない一の選手キャラクタを選出し、試合に途中出場させる。
【0086】
図12は、操作対象チームに属する選手キャラクタが疲労状態になった場合に発生する選手交代イベントにおいて、ゲームサーバにて実行される処理を示すフロー図である。この処理では、まずゲームサーバの制御部6(退場実行手段)は、疲労状態になった選手キャラクタを試合から退場させる(S401)。具体的には、ゲームサーバの制御部6は、疲労状態になった選手キャラクタの出場フラグを「1」から「2」に更新する。そして、ゲームサーバの制御部6(第2選出手段)は、S402〜S404のステップにより、試合に出場していない味方選手(出場フラグの値が「0」の味方選手)のうちから一の味方選手を選出する。味方選手の選出は、操作対象選手に設定された担当ポジションと希望ポジションとの比較結果に基づいて制御される。
【0087】
すなわち、ゲームサーバの制御部6は、基礎データを参照して希望ポジションと異なる担当ポジションが設定された操作対象選手が存在するか否かを判定することにより、優先プレイヤが存在するか否かを判定する(S402)。優先プレイヤが存在しない場合、すなわち、希望ポジションと異なる担当ポジションが設定された操作対象選手が存在しない場合(S402のN)、試合に出場していない全味方選手のうちから一の味方選手を選出する(S403)。例えば、乱数に基づいて味方選手を選出する。そして、S405のステップに進む。
【0088】
一方、優先プレイヤが存在する場合、すなわち、希望ポジションと異なる担当ポジションが設定された操作対象選手が存在する場合(S402のY)、ゲームサーバの制御部6は、「優先プレイヤの味方選手」のうちから試合に出場していない一の味方選手を選出する(S404)。
【0089】
そして、ゲームサーバの制御部6は、S403又はS404のステップで選出した味方選手を、試合に途中出場させる(S405)。具体的には、試合に途中出場させる選手キャラクタの出場フラグを「0」から「1」に更新する。
【0090】
上述したように、優先プレイヤが存在する場合、S404のステップにおいて優先プレイヤの味方選手が選出され、試合に途中出場することになる。そのため、優先プレイヤの味方選手が優先的に試合に途中出場することになる。その結果として、優先プレイヤの味方選手が試合に出場する機会が増え、優先プレイヤが満足感を得られるようになる。この点からも、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0091】
また、上述したように、操作対象選手に希望ポジションとは異なる担当ポジションが設定された場合、該操作対象選手を操作するプレイヤ(すなわち、優先プレイヤ)が所有する味方選手の「体力」が増加する(図4のS203)。その結果、優先プレイヤの味方選手の疲労度が増加する速度が遅くなる。そのため、優先プレイヤの味方選手が疲労状態になりにくくなる。その結果、優先プレイヤの味方選手が試合に出場する機会が多くなり、プレイヤが満足感を得られるようになる。この点からも、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0092】
試合期間の終了タイミングが到来すると、ゲームサーバの制御部6は、試合を終了する。
【0093】
[6.機能ブロック]
図13は、ゲームサーバにおいて実現される機能のうち主に本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。同図に示すように、ゲームサーバは、操作対象選手取得部30と、味方選手取得部32と、ゲームデータ記憶部34と、ゲーム実行部36と、を含む。これらの機能は、ゲームサーバの制御部6が上記プログラムに従って動作することにより実現される。
【0094】
[6−1.操作対象選手取得部]
操作対象選手取得部30(操作対象キャラクタ取得手段)は、制御部6と通信インタフェース14とを主として実現される。操作対象選手取得部30は、複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象選手の選手データを取得し、ゲームデータ記憶部34(主記憶部8)に記憶させる。本実施形態の場合、操作対象選手取得部30は、プレイヤP2〜P4の各々の操作対象選手の選手データをゲーム装置2から受信して取得し、プレイヤP1の操作対象選手の選手データを、メモリカード24から読み出して取得する(図3のS101)。
【0095】
[6−2.味方選手取得部]
味方選手取得部32(味方キャラクタ取得手段)は、制御部6と通信インタフェース14とを主として実現される。味方選手取得部32は、各プレイヤについて、該プレイヤが入手した複数の選手キャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方選手の選手データを取得し、ゲームデータ記憶部34(主記憶部8)に記憶させる。本実施形態の場合、味方選手取得部32は、プレイヤP2乃至プレイヤP4の各々の味方選手の選手データを受信して取得し、プレイヤP1の味方選手の選手データをメモリカード24から読み出して取得する(図3のS102)。
【0096】
[6−3.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部34(パラメータ記憶手段)は、主記憶部8と光ディスク22とを主として実現される。ゲームデータ記憶部34は、ゲームに必要な各種データを記憶する。本実施形態の場合、下記のデータを記憶する。
1.操作対象チームに属する選手キャラクタの選手データ
2.対戦相手チームに属する選手キャラクタの選手データ
3.第1フォーメーションテーブル(図6参照)
4.第2フォーメーションテーブル(図7参照)
5.基礎データ(図8参照)
6.ゲーム状況データ(図10参照)
7.各プレイヤの操作対象選手の希望ポジション
8.各プレイヤの味方選手の希望ポジション
【0097】
[6−4.ゲーム実行部]
ゲーム実行部36(ゲーム実行手段)は、制御部6を主として実現される。ゲーム実行部36は、ゲームデータ記憶部34に記憶されるデータに基づいて、操作対象チームと、対戦相手チームとが対戦するゲームを実行する。本実施形態の場合、ゲーム実行部36は、希望ポジション取得部38(希望役割取得手段)と、担当ポジション設定部40(役割設定手段)と、能力更新部42(増減手段)と、試合制御部44と、出場選手選出部46(味方キャラクタ選出手段、第1味方キャラクタ選出手段)と、出場実行部48(出場実行手段)と、出場選手選出制御部50(制御手段)と、退場選手選出部52(第2味方キャラクタ選出手段)と、退場実行部54(退場実行手段)と、退場選手選出制御部56(制御手段)と、を含む。
【0098】
[6−5.希望ポジション取得部]
希望ポジション取得部38は、各プレイヤにより選択された各操作対象選手の希望ポジションを取得し、ゲームデータ記憶部34に記憶させる。本実施形態の場合、希望ポジション取得部38は、各操作対象選手の希望ポジションのIDを受信して取得する(図3のS101)。
【0099】
[6−6.担当ポジション設定部]
担当ポジション設定部40は、試合に出場する4人の各操作対象選手に担当ポジションを設定する。本実施形態の場合、担当ポジション設定部40は、希望ポジション取得部38により取得された各操作対象選手の希望ポジション、第1フォーメーションテーブル、及び第2フォーメーションテーブルなどに基づいて、実フォーメーションを決定する(図4のS201、及び図5)。そして、各操作対象選手の希望ポジションや、実フォーメーションにおける各ポジションの定員数等に基づいて、各操作対象選手に担当ポジションを設定する(図4のS202)。
【0100】
なお、本実施形態の場合、試合に出場する4人の操作対象選手だけでなく、試合に出場する7人の味方選手にも担当ポジションが設定される。すなわち、光ディスク22から読み出された予め用意された3人の味方選手と、後述する先発出場選手選出部58により選出された4人の味方選手と、を含む7人の味方選手の各々にも担当ポジションが設定される(図3のS103、図4のS204)。
【0101】
[6−7.能力更新部]
能力更新部42は、担当ポジション設定部40により操作対象選手に設定された担当ポジションと、希望ポジション取得部38により取得された操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手の能力に関するパラメータの値を更新する。例えば、能力更新部42は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が異なる場合に、該操作対象選手の能力が高くなるように該操作対象選手の能力に関するパラメータの値を増加又は減少させる。本実施形態の場合、能力更新部42は、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手の「体力」や「連携度」の数値を増加させる(図4のS203)。
【0102】
[6−8.試合制御部]
試合制御部44は、操作対象チームと対戦相手チームとの間で行われるサッカーの試合を制御する。例えば、試合を開始したり、試合を終了したりする。また、試合中においては、ゲームデータ記憶部34に記憶される選手データや各プレイヤの操作内容などに基づき、ゲームデータ記憶部34に記憶されるゲーム状況データを所定時間間隔で更新する。こうして、試合制御部44は、試合に出場している選手キャラクタを動作させたり、サッカーボールを移動させたりする。
【0103】
本実施形態の場合、試合制御部44は、味方選手が「操作対象選手へのパス」を行った場合、操作対象選手の「連携度」に基づいてサッカーボールの移動を制御する(図11参照)。また、試合制御部44は、所定時間間隔で、試合に出場している選手キャラクタの「疲労度」を、その選手キャラクタの「体力」に基づいて更新する。具体的には、試合制御部44は、試合に出場している選手キャラクタの「疲労度」が大きいほど小さくなるよう加算値Δを決定し、加算値Δをその選手キャラクタの「疲労度」に加算する。また、試合制御部44は、いずれかの選手キャラクタが疲労状態になった場合に、選手交代イベントを発生させる。
【0104】
[6−9.出場選手選出部]
出場選手選出部46は、操作対象チームに属する味方選手のうちから、試合に出場させる1又は複数の味方選手を選出する。本実施形態の場合、出場選手選出部46は、先発出場選手選出部58(第1味方キャラクタ選出手段)と、途中出場選手選出部60(第2味方キャラクタ選出手段)と、を含む。
【0105】
[6−10.先発出場選手選出部]
先発出場選手選出部58は、試合の開始前に、操作対象チームに属する16人の「プレイヤの味方選手」のうちから先発出場選手となる1又は複数の味方選手を選出する。本実施形態の場合、4人のプレイヤP1〜P4の各々に対応する4人の操作対象選手と、予め用意された3人の味方選手とが必ず先発出場選手として必ず選出されるようになっているため、残りの4人の味方選手が16人の「プレイヤの味方選手」のうちから選出される。
【0106】
なお、本実施形態の場合、先発出場選手選出部58は、先発出場選手となる11人の対戦相手選手を選出することも行う。
【0107】
[6−11.途中出場選手選出部]
途中出場選手選出部60は、試合に出場していない「プレイヤの味方選手」(出場フラグの値が「0」のプレイヤの味方選手)のうちから、試合に途中出場させる1又は複数の味方選手を選出する。
【0108】
本実施形態の場合、試合の途中で、操作対象チームの選手キャラクタが疲労状態になる度に、試合に途中出場させる味方選手を選出する。
【0109】
[6−12.出場実行部]
出場実行部48は、出場選手選出部46により選出された1又は複数の味方選手と、各操作対象選手と、を試合に出場させる。
【0110】
本実施形態の場合、先発出場実行部62(第1出場実行手段)と、途中出場実行部64(第2出場実行手段)と、の機能により、出場選手選出部46により選出された1又は複数の味方選手と、各操作対象選手と、光ディスク22から読み出された予め用意された3人の味方選手と、を試合に出場させる。
【0111】
[6−13.先発出場実行部]
先発出場実行部62は、先発出場選手選出部58により選出された1又は複数の味方選手と、各操作対象選手と、を試合の開始時から出場させる。本実施形態の場合、先発出場実行部62は、各操作対象選手と、光ディスク22から読み出された3人の味方選手と、先発出場選手選出部58により選出された4人の「プレイヤの味方選手」と、を含む11人の先発出場選手を試合の開始時から出場させる。具体的には、これらの先発出場選手の出場フラグの値を「1」に設定する。
【0112】
[6−14.途中出場実行部]
途中出場実行部64は、途中出場選手選出部60により選出された1又は複数の味方選手を試合に途中から出場させる。本実施形態の場合、途中出場実行部64は、途中出場選手選出部60が味方選手を選出する度に、該味方選手を試合に途中出場させる。具体的には、途中出場実行部64は、途中出場選手選出部60によって選出された味方選手の出場フラグを「0」から「1」に更新する。
【0113】
[6−15.出場選手選出制御部]
出場選手選出制御部50(制御手段)は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、出場選手選出部46による選出を制御する。本実施形態の場合、出場選手選出制御部50は、先発出場選手選出制御部66と、途中出場選手選出制御部68と、を含む。
【0114】
[6−16.先発出場選手選出制御部]
先発出場選手選出制御部66(制御手段)は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、先発出場選手選出部58による選出を制御する。本実施の形態の場合、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が同じである場合、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、先発出場選手選出部58による選出が制限される。具体的には、希望ポジションと担当ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手は先発出場選手選出部58によって選出され難くなり、一方、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手は先発出場選手選出部58によって選出され易くなる。
【0115】
本実施形態の場合、先発出場選手選出制御部66は、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が、希望ポジションと担当ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手よりも多く選出されるようにして、先発出場選手選出部58に4人の味方選手を選出させる(図4のS204)。
【0116】
なお、先発出場選手選出制御部66は、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が先発出場選手選出部58によって選出される確率が、希望ポジションと担当ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手が先発出場選手選出部58によって選出される確率よりも高くなるようにして、先発出場選手選出部58に4人の味方選手を選出させるようにしてもよい。こうしても、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が優先的に先発出場選手として選ばれるようになり、該プレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になる。その結果、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0117】
[6−17.途中出場選手選出制御部]
途中出場選手選出制御部68(制御手段)は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手の途中出場選手選出部60による選出を制御する。本実施形態の場合、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が同じである場合、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、途中出場選手選出部60による選出が制限される。具体的には、希望ポジションと担当ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手は途中出場選手選出部60によって選出されにくくなり、一方、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手は途中出場選手選出部60によって選出されやすくなる。
【0118】
本実施形態の場合、途中出場選手選出制御部68は、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手が存在する場合、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手を途中出場選手選出部60に選出させるようにし、担当ポジションと希望ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手を途中出場選手選出部60に選出させないようにする。
【0119】
すなわち、途中出場選手選出制御部68は、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)が存在する場合は、途中出場選手選出部60に、試合に途中出場させる一の味方選手を、試合に出場していない「非優先プレイヤの味方選手」のうちから選出させるのではなく、試合に出場していない「優先プレイヤの味方選手」のうちから選出させる(図12のS402〜S404)。
【0120】
なお、途中出場選手選出制御部68は、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が途中出場選手選出部60によって選出される確率が、担当ポジションと希望ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手が途中出場選手選出部60によって選出される確率よりも高くなるようにして、試合に途中出場させる1又は複数の味方選手を途中出場選手選出部60に選出させるようにしてもよい。こうしても、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が試合に出場する機会が増えるようになり、該プレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になる。その結果、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0121】
[6−18.退場選手選出部]
退場選手選出部52は、試合の途中で、試合に出場中の「プレイヤの味方選手」のうちから試合から退場させる1又は複数の味方選手を選出する。本実施形態の場合、退場選手選出部52は、「プレイヤの味方選手」が疲労状態になる度に、疲労状態になった味方選手を選出する(図12のS401)。
【0122】
[6−19.退場実行部]
退場実行部54(退場実行手段)は、退場選手選出部52により選出された1又は複数の味方選手を試合から退場させる(図12のS401)。本実施形態の場合、退場実行部54は、退場選手選出部52が味方選手を選出する度に、該味方選手を試合から退場させる。具体的には、退場選手選出部52が選出した味方選手の出場フラグの値を「1」から「2」に更新する。
【0123】
[6−20.退場選手選出制御部]
退場選手選出制御部56は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手に関して、退場選手選出部52による選出、又は退場実行部54による退場の実行を制御する。
【0124】
本実施形態では、退場選手選出制御部56は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が異なる場合、該操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手の「体力」を示す数値を更新(増加)させる(図4のS203)。その結果、該味方選手の疲労度が上がりにくくなり、該味方選手が疲労状態になりにくくなる。つまり、該味方選手が退場選手選出部52によって選出されにくくなる。このようにして、退場選手選出制御部56は、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が退場選手選出部52によって選出されることを間接的に制御する。このようにすれば、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が試合に出場する機会が多くなり、該プレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になる。その結果、希望とは異なるポジションが操作対象選手に設定されたことに関するプレイヤの不満を緩和するよう図ることができる。
【0125】
なお、退場選手選出制御部56は、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が退場選手選出部52によって選出された場合に、退場実行部54による退場の実行を制限するようにしてもよい。例えば、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が退場選手選出部52によって選出された場合に、該味方選手の退場の実行が所定期間にわたって待機されるようにしてもよい。例えば、担当ポジションと希望ポジションとが同じである操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手が退場選手選出部52によって選出された場合には、すぐに退場実行部54に該味方選手の退場を実行させ、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が退場選手選出部52によって選出された場合、予め定められた長さの時間が経過するまで、該味方選手の退場の実行を退場実行部54に待機させるようにしてもよい。こうすれば、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤの味方選手が試合に出場し続ける時間がより長くなるので、該プレイヤの味方選手が試合に出場する機会が多くなる。その結果、担当ポジションと希望ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になり、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0126】
[7.まとめ]
以上のように、ゲーム装置2で提供されるサッカーゲームでは、各プレイヤの収集した選手キャラクタが味方選手となるので、操作対象チームに属する選手キャラクタの組み合わせの多様性が向上するようになる。各プレイヤの収集した選手キャラクタが味方選手となるので、多様性の向上がデータ量の増大を伴わずに実現される。また、各プレイヤの収集した選手キャラクタが味方選手となるので、選手キャラクタの収集に関するインセンティブがプレイヤに与えられるようになる。
【0127】
また、上記サッカーゲームでは、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が、優先的に先発出場選手として選ばれるようになるので、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0128】
また、上記サッカーゲームでは、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が、優先的に試合に途中出場するようになるので、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0129】
また、上記サッカーゲームでは、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)の味方選手が、試合から退場しにくくなるので、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0130】
また、上記サッカーゲームでは、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手への味方選手からのパスの精度が上がりやすくなるので、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0131】
[8.変形例]
なお、本発明の実施形態は、上記実施形態だけに限られない。
【0132】
例えば、上記実施形態では、ローカルモードで収集された複数の選手キャラクタのうちからプレイヤが選択した選手キャラクタが操作対象選手になるが、ローカルモードにおいてプレイヤが最初に設定した選手キャラクタが常に操作対象選手になってもよい。また、上記実施形態では、プレイヤは、自分がローカルモードで収集した選手キャラクタを味方選手として選択するようになっているが、味方選手としてプレイヤが選択することができる選手キャラクタは、ローカルモードで収集された選手キャラクタだけに限らない。例えば、ローカルモードにおいてプレイヤの操作対象選手と同じチームに属していたことがある選手キャラクタが味方選手として選択されてもよい。
【0133】
また、例えば、優先プレイヤの味方選手を優先的に試合に出場させることの他にも、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満を緩和する方法はある。例えば、操作対象チームに属する選手キャラクタとして優先プレイヤの味方選手が優先的に選抜されるようにしても上記不満の緩和は可能である。以下、操作対象チームに属する選手キャラクタとして優先プレイヤの味方選手が優先的に選抜されるようにする態様について説明する。
【0134】
この態様では、ゲームサーバの制御部6(操作対象キャラクタ取得手段、希望役割取得手段、役割設定手段)は、S101のステップ(図3参照)で各プレイヤの操作対象選手の選手データ及び希望ポジションを取得した後、S201乃至S203の処理(図4参照)を実行することにより、S102のステップ(図3参照)に進む前に各操作対象選手に担当ポジションを設定しておく。そして、ゲームサーバの制御部6(味方キャラクタ取得手段)は、各操作対象選手に担当ポジションを設定した後、S102のステップに進み、各プレイヤにより選択された味方選手の選手データを取得する。
【0135】
但し、この態様では、ゲームサーバの制御部6は、操作対象チームに属する選手キャラクタとして優先プレイヤの味方選手が優先的に選抜されるようにするために、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、の比較結果に基づいて、該操作対象選手を操作するプレイヤに関して、該プレイヤの味方選手の選手データの取得を制御する。
【0136】
例えば、ゲームサーバの制御部6は、操作対象選手に設定された担当ポジションと、該操作対象選手の希望ポジションと、が同じである場合、該操作対象選手を操作するプレイヤ(非優先プレイヤ)の味方選手の選手データの取得を制限する。具体的には、非優先プレイヤのゲーム装置2には味方選手の選択要求を送信せずに、希望ポジションと担当ポジションとが異なる操作対象選手を操作するプレイヤ(優先プレイヤ)のゲーム装置2だけに味方選手の選択要求を送信するようにする。こうすれば、味方選手の選択要求を受信しない非優先プレイヤのゲーム装置2から味方選手の選手データがゲームサーバに送信されなくなり、結果的に、ゲームサーバの制御部6は、優先プレイヤの味方選手の選手データだけを受信するようになる。そのため、操作対象チームに属する選手キャラクタとして優先プレイヤの味方選手だけが優先的に選抜されるようになり、優先プレイヤが満足感を得られるように図ることが可能になる。その結果、希望のポジションとは異なる担当ポジションが操作対象選手に設定されたことに関する不満が緩和されるようになる。
【0137】
[9.その他]
また、例えば、操作対象チーム(プレイヤキャラクタグループ)と、対戦相手チーム(対戦相手キャラクタグループ)と、の間で行われる対戦は、サッカーの試合だけに限らない。例えば、サッカー以外のスポーツ(例えば、アメリカンフットボール、アイスホッケー、バスケットボール、バレーボール、野球、水球、ハンドボール、ラグビー、クリケットなど)の試合であってもよい。また、対戦はスポーツの試合に限られない。つまり、ゲームシステム4で提供されるゲームはスポーツゲームだけに限らない。例えば、ゲームシステム4で提供されるゲームは、プレイヤキャラクタグループが、対戦相手キャラクタグループ又は対戦相手キャラクタと、の戦闘を行うアクションゲームやガンシューティングゲームなどであってもよい。
【0138】
また、例えば、2つのプレイヤキャラクタグループの間で対戦が行われてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置を複数含むゲームシステムの構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】サッカーの試合が開始されるまでの流れを示す図である。
【図4】ゲームサーバにて実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図5】ゲームサーバにて実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図6】第1フォーメーションテーブルの記憶内容を示す図である。
【図7】第2フォーメーションテーブルの記憶内容を示す図である。
【図8】基礎データの記憶内容を示す図である。
【図9】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図10】ゲーム状況データの記憶内容を示す図である。
【図11】サッカーボールの移動方向を決定する方法を説明するための図である。
【図12】ゲームサーバにて実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図13】ゲームサーバにて実現される機能ブロックを示す図である。
【符号の説明】
【0140】
2 ゲーム装置、4 ゲームシステム、6 制御部、8 主記憶部、10 光ディスク再生部、12 操作入力部、14 通信インタフェース、16 表示部、18 音声出力部、20 カードスロット、22 光ディスク、24 メモリカード、30 操作対象選手取得部、32 味方選手取得部、34 ゲームデータ記憶部、36 ゲーム実行部、38 希望ポジション取得部、40 担当ポジション設定部、42 能力更新部、44 試合制御部、46 出場選手選出部、48 出場実行部、50 出場選手選出制御部、52 退場選手選出部、54 退場実行部、56 退場選手選出制御部、58 先発出場選手選出部、60 途中出場選手選出部、62 先発出場実行部、64 途中出場実行部、66 先発出場選手選出制御部、68 途中出場選手選出制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置であって、
前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得手段と、
前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得手段と、
前記操作対象キャラクタ取得手段により取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得手段により取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲーム実行手段は、
各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、
各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、
前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する味方キャラクタ選出手段と、
前記味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦に出場させる出場実行手段と、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記味方キャラクタ選出手段による選出を制御する制御手段と、を含むこと、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記味方キャラクタ選出手段は、
前記対戦の開始前に、前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第1味方キャラクタ選出手段と、
前記第1味方キャラクタ選出手段により選出されていない味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第2味方キャラクタ選出手段と、を含み、
前記出場実行手段は、
前記第1味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦の開始時から出場させる第1出場実行手段と、
前記第2味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタを、前記対戦に途中から出場させる第2出場実行手段と、を含み、
前記制御手段は、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記第2味方キャラクタ選出手段による選出を制御すること、
を特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲーム実行手段は、
各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、
各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、
前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第1味方キャラクタ選出手段と、
前記第1味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦に出場させる出場実行手段と、
前記対戦の途中で、前記対戦に出場中の味方キャラクタのうちから1又は複数の味方キャラクタを選出する第2味方キャラクタ選出手段と、
前記第2味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタを前記対戦から退場させる退場実行手段と、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記第2味方キャラクタ選出手段による選出、又は前記退場実行手段による退場の実行を制御する制御手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記複数のプレイヤの各々が選んだ希望役割を取得する希望役割取得手段と、
各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、
各操作対象キャラクタに関するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが選んだ希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタに関する前記パラメータの値を増加又は減少させる増減手段と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記ゲーム装置は、
各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、
各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、をさらに含み、
前記味方キャラクタ取得手段は、
前記役割設定手段により各操作対象キャラクタに役割が設定された後に、前記味方キャラクタのデータを取得し、
前記ゲーム装置は、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤに関して、前記味方キャラクタ取得手段による前記味方キャラクタのデータの取得を制御する制御手段をさらに含むこと、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得ステップと、
前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得ステップと、
前記操作対象キャラクタ取得ステップで取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得ステップで取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行ステップと、
を含むことを特徴とする前記ゲーム装置の制御方法。
【請求項8】
複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得手段、
前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得手段、
前記操作対象キャラクタ取得手段により取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得手段により取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行手段、
として前記コンピュータを機能させるプログラム。
【請求項1】
複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置であって、
前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得手段と、
前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得手段と、
前記操作対象キャラクタ取得手段により取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得手段により取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲーム実行手段は、
各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、
各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、
前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する味方キャラクタ選出手段と、
前記味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦に出場させる出場実行手段と、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記味方キャラクタ選出手段による選出を制御する制御手段と、を含むこと、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記味方キャラクタ選出手段は、
前記対戦の開始前に、前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第1味方キャラクタ選出手段と、
前記第1味方キャラクタ選出手段により選出されていない味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第2味方キャラクタ選出手段と、を含み、
前記出場実行手段は、
前記第1味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦の開始時から出場させる第1出場実行手段と、
前記第2味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタを、前記対戦に途中から出場させる第2出場実行手段と、を含み、
前記制御手段は、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記第2味方キャラクタ選出手段による選出を制御すること、
を特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲーム実行手段は、
各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、
各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、
前記プレイヤキャラクタグループに属する味方キャラクタのうちから、1又は複数の味方キャラクタを選出する第1味方キャラクタ選出手段と、
前記第1味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタと、各操作対象キャラクタと、を前記対戦に出場させる出場実行手段と、
前記対戦の途中で、前記対戦に出場中の味方キャラクタのうちから1又は複数の味方キャラクタを選出する第2味方キャラクタ選出手段と、
前記第2味方キャラクタ選出手段により選出された1又は複数の味方キャラクタを前記対戦から退場させる退場実行手段と、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、前記希望役割取得手段により取得された該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが所有する味方キャラクタに関して、前記第2味方キャラクタ選出手段による選出、又は前記退場実行手段による退場の実行を制御する制御手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記複数のプレイヤの各々が選んだ希望役割を取得する希望役割取得手段と、
各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、
各操作対象キャラクタに関するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤが選んだ希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタに関する前記パラメータの値を増加又は減少させる増減手段と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記ゲーム装置は、
各操作対象キャラクタの希望役割を取得する希望役割取得手段と、
各操作対象キャラクタに役割を設定する役割設定手段と、をさらに含み、
前記味方キャラクタ取得手段は、
前記役割設定手段により各操作対象キャラクタに役割が設定された後に、前記味方キャラクタのデータを取得し、
前記ゲーム装置は、
前記操作対象キャラクタに設定された役割と、該操作対象キャラクタの希望役割と、の比較結果に基づいて、該操作対象キャラクタを操作するプレイヤに関して、前記味方キャラクタ取得手段による前記味方キャラクタのデータの取得を制御する制御手段をさらに含むこと、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得ステップと、
前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得ステップと、
前記操作対象キャラクタ取得ステップで取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得ステップで取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行ステップと、
を含むことを特徴とする前記ゲーム装置の制御方法。
【請求項8】
複数のプレイヤに対応するプレイヤキャラクタグループと、前記プレイヤキャラクタグループと対立する対戦相手キャラクタ又は対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行うゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記複数のプレイヤの各々について、該プレイヤに操作される操作対象キャラクタのデータを取得する操作対象キャラクタ取得手段、
前記複数のプレイヤのうちの少なくとも一人のプレイヤについて、該プレイヤが所有する複数のキャラクタのうちから該プレイヤにより選択された1又は複数の味方キャラクタのデータを取得する味方キャラクタ取得手段、
前記操作対象キャラクタ取得手段により取得されたデータと、前記味方キャラクタ取得手段により取得されたデータと、に基づいて、前記複数のプレイヤに対応する複数の操作対象キャラクタと、前記少なくとも一人のプレイヤにより選択された味方キャラクタと、が属する前記プレイヤキャラクタグループと、前記対戦相手キャラクタ又は前記対戦相手キャラクタグループと、が対戦を行う前記ゲームを実行するゲーム実行手段、
として前記コンピュータを機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−124906(P2010−124906A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300234(P2008−300234)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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