説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム

【課題】視点パラメータの変更操作に興趣性を持たせること。
【解決手段】第1表示制御手段(64)は、プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータが設定された視点(56)から、ゲーム空間(50)を見た様子を示す撮影画像(72)を表示させる。第2表示制御手段(66)は、基準視点パラメータが設定された視点(56)からゲーム空間(50)を見た様子を示す撮影画像(72)、又は、基準画像データが示す基準画像(72)、を表示させる。比較手段(68)は、プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータと基準視点パラメータとを比較する、又は、撮影画像(72)と基準画像(74)とを比較し、この比較結果に基づいてプレイヤのゲーム操作が評価される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オブジェクトが配置されたゲーム空間を所与の視点から見た画像をゲーム画面に表示させるゲームが知られている。特許文献1には、視点に関する視点パラメータ(例えば、視点の位置及び視線方向)を、プレイヤの操作に基づいて変更する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−33601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術においては、プレイヤが視点パラメータを変更させるだけであり、視点パラメータの変更操作自体に興趣性を持たせることができない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、視点パラメータの変更操作に興趣性を持たせることが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、プレイヤのゲーム操作を検出するゲーム操作検出手段と、前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータが設定された視点から、オブジェクトが配置されたゲーム空間を見た様子を示す撮影画像を表示手段に表示させる第1表示制御手段と、前記視点に設定されるべき基準視点パラメータ、又は、前記表示手段に表示されるべき基準画像を示す基準画像データ、を記憶する手段から前記基準視点パラメータ又は前記基準画像データを取得する手段と、前記基準視点パラメータが設定された前記視点から前記ゲーム空間を見た様子を示す撮影画像、又は、前記基準画像データが示す基準画像、を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段と、前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される前記視点パラメータと前記基準視点パラメータとを比較する、又は、前記第1表示制御手段により表示される画像と前記第2表示制御手段により表示される画像とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて前記プレイヤのゲーム操作を評価するゲーム操作評価手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明に係るゲーム装置の制御方法は、プレイヤのゲーム操作を検出するゲーム操作検出ステップと、前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータが設定された視点から、オブジェクトが配置されたゲーム空間を見た様子を示す撮影画像を表示手段に表示させる第1表示制御ステップと、前記視点に設定されるべき基準視点パラメータ、又は、前記表示手段に表示されるべき基準画像を示す基準画像データ、を記憶する手段から前記基準視点パラメータ又は前記基準画像データを取得するステップと、前記基準視点パラメータが設定された前記視点から前記ゲーム空間を見た様子を示す撮影画像、又は、前記基準画像データが示す基準画像、を前記表示手段に表示させる第2表示制御ステップと、前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される前記視点パラメータと前記基準視点パラメータとを比較する、又は、前記第1表示制御ステップにより表示される画像と前記第2表示制御ステップにより表示される画像とを比較する比較ステップと、前記比較ステップの比較結果に基づいて前記プレイヤのゲーム操作を評価するゲーム操作評価ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明に係るプログラムは、プレイヤのゲーム操作を検出するゲーム操作検出手段、前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータが設定された視点から、オブジェクトが配置されたゲーム空間を見た様子を示す撮影画像を表示手段に表示させる第1表示制御手段、前記視点に設定されるべき基準視点パラメータ、又は、前記表示手段に表示されるべき基準画像を示す基準画像データ、を記憶する手段から前記基準視点パラメータ又は前記基準画像データを取得する手段、前記基準視点パラメータが設定された前記視点から前記ゲーム空間を見た様子を示す撮影画像、又は、前記基準画像データが示す基準画像、を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段、前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される前記視点パラメータと前記基準視点パラメータとを比較する、又は、前記第1表示制御手段により表示される画像と前記第2表示制御手段により表示される画像とを比較する比較手段、前記比較手段の比較結果に基づいて前記プレイヤのゲーム操作を評価するゲーム操作評価手段、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
本発明によれば、視点パラメータの変更操作に興趣性を持たせることが可能になる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム操作評価手段は、所定の評価時点が訪れる場合に前記プレイヤのゲーム操作を評価し、前記ゲーム装置は、前記第1表示制御手段により表示される画像と前記第2表示制御手段により表示される画像とを重畳させ、前記評価時点が近づくにつれて一方の画像の大きさが他方の画像の大きさに近づくように表示制御を行うことによって、前記プレイヤに前記評価時点を案内する手段、を更に含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム操作評価手段は、所定の評価時点が訪れる場合に前記プレイヤのゲーム操作を評価し、前記ゲーム装置は、前記第1表示制御手段により表示される画像と前記第2表示制御手段により表示される画像とを半透明合成して前記表示手段に表示させ、前記評価時点が近づくにつれて一方の画像の半透明合成の割合が基準の割合に近づくように表示制御を行うことによって、前記プレイヤに前記評価時点を案内する手段、を更に含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム操作検出手段は、前記ゲーム装置の筺体の表裏に設けられる表面タッチパネルと裏面タッチパネルとを含み、前記表面タッチパネル及び前記裏面タッチパネルにより取得される接触位置情報に基づいて前記プレイヤのゲーム操作を検出し、前記第1表示制御手段は、前記表面タッチパネルにより取得される接触位置情報に基づいて、前記視点の位置に関する前記視点パラメータ、及び/又は、前記視点のズームに関する前記視点パラメータを変化させる手段、及び/又は、前記裏面タッチパネルにより取得される接触位置情報に基づいて、前記視点の視線方向若しくは注視点に関する前記視点パラメータ、又は、前記視点の画角に関する前記視点パラメータを変化させる手段、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置の外観を示す模式図である。
【図3】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図4】仮想カメラの視錘台を説明するための図である。
【図5】ゲーム装置で実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図6】基準データの一例を示す図である。
【図7】ゲーム操作の種別と変更される視点パラメータとの関連付けを示す図である。
【図8】表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図9】ゲーム装置が実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を主に示すフロー図である。
【図10】ゲーム装置が実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を主に示すフロー図である。
【図11】変形例(2)において表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[1.実施形態]
以下、本発明に係る実施形態について図面に基づき詳細に説明する。本発明に係るゲーム装置は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータを用いて実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を、携帯ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。
【0016】
[2.ゲーム装置のハードウェア構成]
図1は、本実施形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示す図である。図1に示すように、ゲーム装置10は、携帯ゲーム機11を含んでなる。携帯ゲーム機11は、制御部14、記憶部16、主記憶18、画像処理部20、表示部22、タッチパネル24、入出力処理部26、メモリカードスロット28、光ディスク再生部32、操作キー部36、音声処理部38、音声出力部40、音声入力部42、通信I/F(インタフェース)44等を含む。
【0017】
制御部14は、記憶部16に記憶されるオペレーティングシステムや、メモリカード30、光ディスク34に格納されるプログラムや各種データに基づいてゲーム装置10の各部を制御する。
【0018】
記憶部16は、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を含んで構成される。記憶部16には、オペレーティングシステム等が記憶される。
【0019】
主記憶18は、例えば、RAMを含んで構成される。記憶部16に記憶されたプログラム、メモリカードスロット28を介してメモリカード30から読み出されたプログラム、又は、光ディスク再生部32を介して光ディスク34から読み出されたプログラムは、必要に応じて主記憶18に書き込まれる。主記憶18は、制御部14の作業用メモリとしても用いられる。
【0020】
バス12は、アドレス及び各種データをゲーム装置10の各部でやり取りするために用いられる。制御部14、記憶部16、主記憶18、画像処理部20及び入出力処理部26は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0021】
画像処理部20は、VRAMを含む。画像処理部20は、制御部14からの指示に従って画像をVRAM上に描画する。VRAM上に描画された画像は、所定のタイミングで表示部22に表示される。表示部22は、例えば、一又は複数の公知の液晶表示パネルである。例えば、表示部22に重畳するようにして、タッチパネル24が設けられる。
【0022】
タッチパネル24は、ユーザが操作を行うための入力手段として機能する。タッチパネル24は、ユーザ又はユーザが把持する物体(例えば、タッチペン)によって接触(押圧)された位置に応じた接触位置情報を、入出力処理部26を介して制御部14に供給する。
【0023】
接触位置情報は、例えば、タッチパネル24が接触された位置の二次元座標を示すデータである。制御部14は、ユーザが接触したタッチパネル24上の位置を、その接触位置情報に基づいて判断する。本実施形態においては、タッチパネル24上の複数の位置が接触された場合、当該複数の位置に対応する複数の接触位置情報が生成される。即ち、いわゆるマルチタッチが可能なタッチパネル24がゲーム装置10に適用される場合を説明する。
【0024】
また、本実施形態においては、ゲーム装置10に2つのタッチパネル24が備えられる場合を説明する。これら2つのタッチパネル24は、ゲーム装置10の筺体の表裏に1つずつ配置され、それぞれ表面タッチパネル24a,24b(これらをまとめて単にタッチパネル24ともいう。)という。表面タッチパネル24a,24bの構成は、それぞれ同様の構成である。表面タッチパネル24a,24bは、例えば、表示部22を挟むようにして設けられる。
【0025】
図2は、ゲーム装置10の外観を示す模式図である。図2に示すように、ゲーム装置10の筺体の表裏に表面タッチパネル24a及び裏面タッチパネル24bが備えられている。例えば、プレイヤは、表示部22に重畳して備えられる表面タッチパネル24aをタッチしたり、プレイヤがゲーム装置10を把持した場合に、プレイヤから見て表面タッチパネル24aよりも遠くに位置する裏面タッチパネル24bをタッチすることによって、ゲーム操作を行う。
【0026】
図1に戻り、入出力処理部26は、制御部14が、タッチパネル24、メモリカードスロット28、光ディスク再生部32、操作キー部36、音声処理部38、通信I/F44と、各種データを授受するためのインタフェースである。
【0027】
メモリカードスロット28は、メモリカード30に記憶されたゲームプログラムやゲームデータを制御部14からの指示に従って読み出す。メモリカード30は、例えば、セーブデータ等のゲームデータが記憶される不揮発性記憶媒体を含む。
【0028】
光ディスク再生部32は、光ディスク34に記録されたプログラムやデータを読み取る。本実施形態においては、光ディスク34に記憶されたプログラムやデータが用いられてゲームが実行される場合を説明するが、例えば、メモリカード30等の他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して、遠隔地からプログラムやデータをゲーム装置10に供給するようにしてもよい。
【0029】
操作キー部36は、ユーザが各種操作を行うための入力手段として機能する。操作キー部36は、十字ボタン、スライドパッド、各種ボタン等を含む。入出力処理部26は、一定周期毎(例えば、1/60秒毎)に、操作キー部36の各部の状態をスキャンする。このスキャン結果を表す操作信号は、バス12を介して制御部14に供給される。制御部14は、ユーザの操作内容を、操作信号に基づいて判断する。
【0030】
音声処理部38は、サウンドバッファを含む。音声処理部38は、サウンドバッファに格納された楽曲の出力用データや音声データに基づいて、楽曲や音声を音声出力部40から出力する。
【0031】
音声入力部42は、マイク等を含む。音声入力部42は、プレイヤの音声等を検出し、検出信号を入出力処理部26を介して制御部14に入力する。通信I/F44は、ゲーム装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0032】
なお、ゲーム装置10の構成は、上記の例に限られない。ゲーム装置10は、他の構成を含んでいてもよい。他にも例えば、ジャイロセンサやモーションセンサ、CCDカメラ等が、ゲーム装置10に含まれていてもよい。
【0033】
[3.ゲーム装置において実行されるゲーム]
次に、ゲーム装置10において実行されるゲームについて説明する。ゲーム装置10が実行するゲームにおいては、オブジェクトが配置されたゲーム空間(仮想3次元空間)を所与の視点から見た様子を示す撮影画像が表示部22に表示される。以下では、アーティストのライブ会場を模したゲーム空間を仮想カメラから見た撮影画像が表示部22に表示される場合を説明する。ゲームが開始されると、主記憶18にゲーム空間が構築される。
【0034】
図3は、ゲーム空間の一例を示す図である。図3に示すように、ゲーム空間50には、ライブ会場のステージを示すオブジェクトであるステージ52、ライブ会場で歌ったり演奏するキャラクタを示すオブジェクトであるキャラクタ54が配置される。キャラクタ54は、アーティストがライブ会場で歌ったり演奏するように、ステージ52上を移動したり、姿勢が変化したりする。各オブジェクトの位置は、ゲーム空間50に設定される3次元座標(ワールド空間座標)によって定まる。
【0035】
また、ゲーム空間50には、仮想カメラ56(視点)が設定される。表示部22には、仮想カメラ56からゲーム空間50を見た様子を示す撮影画像が表示される。ゲーム空間50に配置されるオブジェクトのうち、仮想カメラ56の視錘台内のオブジェクトが、ゲーム画面に表示される。
【0036】
図4は、仮想カメラ56の視錘台を説明するための図である。図4に示すように、仮想カメラ56の視錘台の位置及び形状は、例えば、仮想カメラ56の位置P、仮想カメラ56の視線方向V又は注視点Qの位置、及び仮想カメラ56の画角θ(水平方向を画角θとし、垂直方向を画角θとする。)に基づいて決定される。この視錘台のうち、所定のニアクリップCpとファークリップCpとの間にあるオブジェクトを示す撮影画像が、ゲーム画面に表示される。
【0037】
また、本実施形態の仮想カメラ56には、ズームが設定される。ズームは、表示部22に表示される各オブジェクトの大きさに関する情報である。ズームが大きくなるほど、ゲーム画面に表示される撮影画像が引き延ばされるため、各オブジェクトが大きく表示される。
【0038】
上記のように、本実施形態においては、仮想カメラ56には複数の視点パラメータが設定される。ここでは、これら複数の視点パラメータの一例として、仮想カメラ56の位置、仮想カメラ56の視線方向又は注視点の位置、仮想カメラ56のズームに関する情報、仮想カメラ56の画角が、仮想カメラ56に設定される場合を説明する。
【0039】
視点パラメータの各値は、プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される。即ち、仮想カメラ56は、例えば、プレイヤのゲーム操作に基づいて移動する。仮想カメラ56は、例えば、プレイヤのゲーム操作に基づいて視線方向(又は注視点)が変更される。仮想カメラ56は、例えば、プレイヤのゲーム操作に基づいてズームが変更される。仮想カメラ56は、例えば、プレイヤのゲーム操作に基づいて画角が変更される。
【0040】
プレイヤは、視点パラメータを変更させて仮想カメラ56に設定することによって、所定の撮影画像を表示部22に表示させることを目指す。本実施形態のゲーム装置10は、プレイヤが設定すべき視点パラメータとプレイヤが設定した視点パラメータとが比較されることによって、視点パラメータの変更操作が評価される構成になっている。以下、上記技術について詳細に説明する。
【0041】
[4.ゲーム装置において実現される機能]
図5は、ゲーム装置10で実現される機能を示す機能ブロック図である。図5に示すように、ゲーム装置10は、ゲームデータ記憶部60、ゲーム操作検出部62、第1表示制御部64、第2表示制御部66、比較部68、ゲーム操作評価部70を含む。これら各機能は、例えば、制御部14が光ディスク34に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。
【0042】
[4−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部60は、主記憶18、メモリカード30、及び光ディスク34を主として実現される。ゲームデータ記憶部60は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部60には、以下のデータが記憶される。
(1)楽曲データ
(2)モーションデータ
(3)基準データ
(4)ゲーム状況データ
【0043】
[楽曲データ]
楽曲データは、例えば、一般のポピュラー音楽等を所定のデータ形式で保存したものである。また例えば、楽曲データは、実際にアーティストがライブ会場で歌った楽曲を示すデータであってもよい。楽曲データは、例えば、観客の歓声やアーティストの会話を示す音声データ等が含まれていてもよい。
【0044】
[モーションデータ]
モーションデータは、ゲーム空間50に配置される各オブジェクトの位置や姿勢を時系列的に定義したデータである。ゲーム空間50は、モーションデータに基づいて生成される。ゲーム空間50に配置される各オブジェクトは、モーションデータに基づいて動作する。例えば、楽曲データとモーションデータは、キャラクタが楽曲を演奏したり歌ったりする様子が表現されるように、同期再生される。
【0045】
[基準データ]
基準データは、視点(例えば、仮想カメラ56)に設定されるべき基準視点パラメータ、又は、表示部22に表示されるべき基準画像を示す基準画像データが格納される。即ち、基準データは、プレイヤのゲーム操作を評価する場合に使用される評価基準を示す。本実施形態においては、基準データに基準視点パラメータが格納される場合を説明する。
【0046】
図6は、基準データの一例を示す図である。図6に示すように、基準データには、例えば、楽曲の再生が開始されてからの経過時間と、基準視点パラメータと、が対応付けられて格納される。プレイヤは、所定の時間において、この時間に対応付けられた基準視点パラメータを仮想カメラ56に設定することを目指す。即ち、基準データに格納される時間は、プレイヤが基準視点パラメータを仮想カメラ56に設定すべき時点であり、プレイヤのゲーム操作が評価されるべき評価時点である。
【0047】
[ゲーム状況データ]
ゲーム状況データは、実行中のゲームの状況を示すデータである。例えば、ゲーム状況データには、ゲーム空間50の現在の様子を示すデータ(例えば、各オブジェクトの位置や、仮想カメラ56に設定されている視点パラメータ等)、プレイヤの得点を示すデータ等が格納される。ゲーム状況データは、プレイヤのゲーム操作や所定のアルゴリズムに基づいて内容が更新される。例えば、プレイヤがゲーム操作を行うと、ゲーム状況データに格納された視点パラメータが変更される。
【0048】
なお、制御部14は、ゲームデータ記憶部60に記憶される各種データを取得する手段として機能する。また、制御部14は、ゲームデータ記憶部60に記憶される各種データを変更(更新)する手段として機能する。また、ゲームデータ記憶部60に記憶されるデータは、上記の例に限られず、ゲーム装置10がゲームを実行するために必要なデータが記憶されていればよい。
【0049】
[4−2.ゲーム操作検出部]
ゲーム操作検出部62は、タッチパネル24、入出力処理部26、及び操作キー部36を主として実現される。ゲーム操作検出部62は、プレイヤのゲーム操作を検出する。例えば、ゲーム操作検出部62は、ゲーム画面80上の接触位置を検出することによって、プレイヤのゲーム操作を検出する。つまり、プレイヤが仮想カメラ56の視点パラメータを変更する操作を行う行為が、ゲーム操作に相当する。
【0050】
本実施形態においては、ゲーム操作検出部62は、ゲーム装置10の筺体の表裏に設けられる表面タッチパネル24aと裏面タッチパネル24bとを含み、表面タッチパネル24a及び裏面タッチパネル24bにより取得される接触位置情報に基づいてプレイヤのゲーム操作を検出する場合を説明する。
【0051】
例えば、ゲーム操作として、以下の4つの種別のゲーム操作が行われる場合を説明する。なお、タッチパネル24からの検出信号に基づいてゲーム操作を検出する方法は、下記の例に限られない。他にも例えば、タッチパネル24を複数回タッチするゲーム操作(いわゆる、ダブルタップ)が行われてもよい。また、ゲーム操作の検出方法は、公知の種々の手法を適用可能である。
(1)第1ゲーム操作:表面タッチパネル24a上の接触点が1点であり、プレイヤが当該接触点をスライドする行為(いわゆる、ドラッグ又はフリック)
(2)第2ゲーム操作:裏面タッチパネル24b上の接触点が1点であり、プレイヤが当該接触点をスライドする行為
(3)第3ゲーム操作:表面タッチパネル24a上の接触点が2点であり、当該2点の接触点の間隔を変更する行為(いわゆる、ピンチイン又はピンチアウト)
(4)第4ゲーム操作:裏面タッチパネル24b上の接触点が2点であり、当該2点の接触点の間隔を変更する行為
【0052】
例えば、プレイヤのゲーム操作に基づいて、仮想カメラ56の位置、視線方向又は注視点の位置、画角、及びズームの少なくとも一つに関する情報が変更される。例えば、ゲーム操作の種別と、変更される視点パラメータと、が予め関連付けられている。
【0053】
図7は、ゲーム操作の種別と変更される視点パラメータとの関連付けを示す図である。図7に示すように、表面タッチパネル24aにより取得される接触位置情報に基づいて、仮想カメラ56の位置に関する視点パラメータ、及び/又は、仮想カメラ56のズームに関する視点パラメータが変化する。裏面タッチパネル24bにより取得される接触位置情報に基づいて、仮想カメラ56の視線方向若しくは注視点に関する視点パラメータ、又は、仮想カメラ56の画角に関する視点パラメータが変化する。
【0054】
例えば、ゲーム操作検出部62が、プレイヤによる第1ゲーム操作を検出した場合、仮想カメラ56の位置が当該第1ゲーム操作に基づいて変更される。例えば、プレイヤが表面タッチパネル24aをタッチしたまま左右上下にスライドした場合、当該スライドした方向及び距離に基づいて仮想カメラ56が移動する。
【0055】
また例えば、ゲーム操作検出部62が、プレイヤによる第2ゲーム操作を検出した場合、仮想カメラ56の視線方向又は注視点が当該第2ゲーム操作に基づいて変更される。例えば、プレイヤが裏面タッチパネル24bをタッチしたまま左右上下にスライドした場合、当該スライドした方向及び距離に基づいて仮想カメラ56の視線方向又は注視点の位置が変更される。
【0056】
また例えば、ゲーム操作検出部62が、プレイヤによる第3ゲーム操作を検出した場合、仮想カメラ56のズームが当該第3ゲーム操作に基づいて変更される。例えば、プレイヤが表面タッチパネル24aの接触点の間隔を広げる動作(拡張動作)をした場合、仮想カメラ56がズームアップする。例えば、プレイヤが表面タッチパネル24aの接触点の間隔を狭める動作(縮小動作)をした場合、仮想カメラ56がズームアウトする。
【0057】
また例えば、ゲーム操作検出部62が、プレイヤによる第4ゲーム操作を検出した場合、仮想カメラ56の画角が当該第4ゲーム操作に基づいて変更される。例えば、プレイヤが裏面タッチパネル24bの接触点の間隔を広げる動作をした場合、仮想カメラ56の画角が増加する。例えば、プレイヤが表面タッチパネル24aの接触点の間隔を狭める動作をした場合、仮想カメラ56の画角が減少する。
【0058】
上記のように、表面タッチパネル24aを使用して仮想カメラ56の位置を変更することによって、プレイヤは仮想カメラ56を持って自分がゲーム空間50内を走って移動するように、直感的な操作を行うことができる。また、表面タッチパネル24aを使用してズームを変更することによって、プレイヤは表示部22に表示される撮影画像の大きさを拡大縮小するような直感的な操作を行うことができる。
【0059】
また、裏面タッチパネル24bを使用して視線方向又は注視点、画角をすることによって、プレイヤは、仮想カメラ56のファインダーを覗きながら、手元から離れたレンズを調整するような直感的な操作を行うことができる。
【0060】
なお、視点パラメータはゲーム操作に基づいて変更されるようにすればよい。他にも例えば、本実施形態のように、仮想カメラ56に複数の視点パラメータが設定される場合、この複数の視点パラメータのうち、プレイヤのゲーム操作を検出したタッチパネル24に関連付けられた視点パラメータを変更させるようにしてもよい。
【0061】
[4−3.第1表示制御部]
第1表示制御部64は、制御部14を主として実現される。第1表示制御部64は、プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータが設定された視点(例えば、仮想カメラ56)から、オブジェクト(例えば、ステージ52やキャラクタ54)が配置されたゲーム空間50を見た様子を示す撮影画像を表示手段(例えば、表示部22)に表示させる。
【0062】
図8は、表示部22に表示されるゲーム画面80の一例を示す図である。図8に示すように、ゲーム画面80には、ゲーム空間50を仮想カメラ56から見た様子を示す撮影画像82が表示される。例えば、仮想カメラ56の視錘台内のオブジェクトの3次元座標に、公知の座標変換処理が行われ、2次元座標に変換されることによって、ゲーム画面80内に撮影画像82が表示される。
【0063】
プレイヤのゲーム操作による視点パラメータの変更に伴って、ゲーム画面80に表示される撮影画像82の表示内容も変更される。例えば、プレイヤのゲーム操作に基づいて仮想カメラ56の位置が変更されると、この変更後の位置からゲーム空間50を見た様子を示すように、撮影画像82の表示内容が更新される。また、ゲーム空間50のキャラクタ54は、モーションデータに基づいて位置や姿勢が変化するので、撮影画像82に表示されるキャラクタ54の位置や姿勢も変化する。
【0064】
また、図8に示すボタン90は、例えば、視点パラメータを所定の値に設定するために使用される。本実施形態においては、プレイヤがボタン90を選択する行為も、ゲーム操作に相当する。例えば、プレイヤのゲーム操作(例えば、ボタン90を選択する行為)と所定値が設定された視点パラメータとが関連付けられてゲームデータ記憶部60に記憶されるようにしてもよい。
【0065】
この場合、プレイヤのゲーム操作に関連付けられた視点パラメータが仮想カメラ56に設定される。例えば、ボタン90は、仮想カメラ56の位置を、ゲーム空間50内の所定の位置に瞬時に移動させるために使用される。即ち例えば、ゲーム空間50には複数の基準位置が設定され、ボタン90のそれぞれは、これら基準位置に対応する。プレイヤがボタン90を選択すると、当該選択されたボタン90に関連付けられた基準位置に、仮想カメラ56が移動する。
【0066】
例えば、ボタン90aが選択された場合、仮想カメラ56がステージ52の正面側に設定される基準位置に移動する。例えば、ボタン90bが選択された場合、仮想カメラ56がステージ52の正面から見て右側面に設定される基準位置に移動する。例えば、ボタン90cが選択された場合、仮想カメラ56がステージ52の正面から見て左側面に設定される基準位置に移動する。例えば、ボタン90dが選択された場合、仮想カメラ56がステージ52の背面に設定される基準位置に移動する。
【0067】
[4−4.第2表示制御部]
第2表示制御部66は、制御部14を主として実現される。第2表示制御部66は、基準視点パラメータが設定された視点(例えば、仮想カメラ56)からゲーム空間50を見た様子を示す撮影画像、又は、基準画像データが示す基準画像、を表示手段(例えば、表示部22)に表示させる。
【0068】
例えば、図8に示すように、基準画像84が、撮影画像82に重畳するようにして表示される。図8に示す基準画像84は、基準視点パラメータに基づいて生成されたものであってもよいし、基準画像データが読みだされることによって表示されるようにしてもよい。
【0069】
即ち、プレイヤは、基準画像84と同じ表示内容の撮影画像82を表示させることを目指す。基準画像84は、基準視点パラメータをプレイヤに案内するための画像である。別の言い方をすれば、基準画像84は、所定時間後(例えば、3秒後)に撮影画像82としてプレイヤが表示させるべき画像である。
【0070】
本実施形態においては、第1表示制御部64により表示される撮影画像82と第2表示制御部66により表示される基準画像84とを重畳させ、評価時点が近づくにつれて一方の画像の大きさが他方の画像の大きさに近づくように表示制御が行われることによって、プレイヤに評価時点が案内される。例えば、評価時点が近づくにつれて、基準画像84の大きさが、除々に撮影画像82の大きさに近づくように、表示制御が行われる。
【0071】
具体的には、例えば、評価時点の所定時間前になった場合、基準画像84が撮影画像82の左上に、撮影画像82よりも小さく表示される。そして、現時点と評価時点との時間差が、撮影画像82と基準画像84との大きさの差に対応するように、基準画像84が徐々に大きくなる。評価時点が訪れた場合、基準画像84の大きさは、例えば、撮影画像82の大きさ(基準の大きさ)と一致する。別の言い方をすれば、図8に示す場合、撮影画像82の右下点と、基準画像84の右下点と、が一致する。
【0072】
なお、本実施形態においては、基準画像84の大きさが制御される場合を説明するが、撮影画像82の大きさが基準画像84の大きさに近づくように表示制御が行われることによって、プレイヤに評価時点が案内されるようにしてもよい。また、撮影画像82と基準画像84が異なる大きさで表示され、両者が互いに他方の大きさに近づくように、撮影画像82の大きさと基準画像84の大きさが制御されることによって、プレイヤに評価時点が案内されるようにしてもよい。
【0073】
[4−5.比較部]
比較部68は、制御部14を主として実現される。比較部68は、プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータ(以降、単に設定視点パラメータといい、基準視点パラメータと区別する。)と基準視点パラメータとを比較する、又は、第1表示制御部64により表示される撮影画像82と第2表示制御部66により表示される基準画像84とを比較する。例えば、比較部68は、設定視点パラメータと基準視点パラメータとのずれ量、又は、撮影画像82と基準画像84との画素値のずれ量を算出する。本実施形態においては、例えば、比較部68が、設定視点パラメータと基準視点パラメータとのずれ量として、これらの一致度を算出する場合を説明する。
【0074】
ここでは、例えば、設定視点パラメータと、基準視点パラメータと、をn次元のベクトルとして考える。本実施形態においては、設定視点パラメータ及び基準視点パラメータとしては、4つの項目(仮想カメラの位置、視線方向又は注視点の位置、ズーム、及び画角)が設定されるので、4次元のベクトルとして考える。例えば、設定視点パラメータが示すベクトルと基準視点パラメータが示すベクトルとの余弦(cosθ)が算出され、設定視点パラメータと基準視点パラメータとの一致度として用いられる。
【0075】
ゲーム画面80においては、設定視点パラメータと基準視点パラメータとの一致度(即ち、撮影画像82と基準画像84との表示内容の類似度)を示す一致度86が表示される。一致度86は、プレイヤのゲーム操作によって設定視点パラメータが変更された場合、算出される一致度に応じて表示内容が変化する。
【0076】
[4−6.ゲーム操作評価部]
ゲーム操作評価部70は、制御部14を主として実現される。ゲーム操作評価部70は、比較部68の比較結果に基づいてプレイヤのゲーム操作を評価する。ゲーム操作評価部70は、比較部68の比較結果が所定の条件を満たすか否かに基づいて、プレイヤのゲーム操作を評価する。例えば、比較部68の比較結果により求まるずれ量(例えば、一致度)が所定範囲であるか否かに基づいて、プレイヤのゲーム操作を評価する。
【0077】
なお、一致度が100%でなければならない訳ではなく、その一致度が示す数値に基づいて評価が行われる。一致度が高いほど、ゲーム操作の評価は高くなる。例えば、一致度が基準値以上(例えば、0.8以上)である場合に、プレイヤは高い評価を得ることができる。
【0078】
本実施形態においては、ゲーム操作評価部70が、所定の評価時点が訪れる場合にプレイヤのゲーム操作を評価する場合を説明する。つまり、評価時点が訪れた場合に、設定視点パラメータと基準視点パラメータとの一致度が所定範囲である場合、プレイヤは高い評価を得ることができる。別の言い方をすれば、評価時点において、撮影画像82と基準画像84との表示内容が略一致している場合、プレイヤは高い評価を得ることができる。
【0079】
また、ゲーム操作評価部70の評価結果に基づいてゲーム処理が実行される。例えば、ゲーム操作評価部70の評価結果が所定の条件を満たしている場合、所定のゲーム処理が実行される。なお、ゲーム処理としては、ゲーム状況データを更新する処理や、更新後のゲーム状況データに基づいてゲーム画面80の表示内容を更新する処理が含まれる。
【0080】
例えば、ゲーム状況データに格納された得点等の各種パラメータが増減する処理や、ゲーム画面80の得点88が更新されたり所定のエフェクト処理が実行される。他にも例えば、ゲームをプレイすることができる残り時間を示す情報がゲームデータ記憶部60に記憶されている場合には、この残り時間が増減するようにしてもよい。この場合、残り時間が所定範囲(例えば、0)になった場合、ゲームオーバーとなる。
【0081】
[5.ゲーム装置において実行される処理]
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図9及び図10は、ゲーム装置10が実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を主に示すフロー図である。制御部14は、例えば、光ディスク34に記憶されるプログラムに従って、図9及び図10に示す処理を実行する。
【0082】
図9に示すように、まず、制御部14は、楽曲の再生を開始する(S101)。制御部14は、楽曲の再生と同期してモーションデータの再生を開始し、ゲーム空間50を生成して主記憶18に記憶させる(S102)。制御部14は、生成されたゲーム空間50に基づいてゲーム画面80を表示部22に表示させる(S103)。
【0083】
制御部14は、プレイヤのゲーム操作を検出したか否かを判定する(S104)。プレイヤのゲーム操作を検出した場合(S104;Y)、制御部14は、当該検出されたゲーム操作に基づいて仮想カメラ56の設定視点パラメータを変更する(S105)。S105においては、ゲーム状況データに格納された設定視点パラメータの値が、プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される。
【0084】
一方、プレイヤのゲーム操作を検出しない場合(S104;N)、制御部14は、ゲーム状況データに格納された設定視点パラメータに基づいて撮影画像82を生成してゲーム画面80に表示させる(S106)。制御部14は、現時点が案内対象期間であるか否かを判定する(S107)。案内対象期間とは、例えば、プレイヤに評価時点及び基準画像84を案内すべき期間のことであり、例えば、評価時点の所定時間前から評価時点までの期間である。
【0085】
現時点が案内対象期間である場合(S107;Y)、制御部14は、基準視点パラメータに基づいて基準画像84を生成してゲーム画面80に表示させる(S108)。S108においては、評価時点に関連付けられた基準視点パラメータが参照される。この基準視点パラメータが設定された仮想カメラ56からゲーム空間50を見た様子を示す基準画像84が生成される。また、先述のように、現時点と評価時点との時間に基づいて基準画像84の大きさが制御される。
【0086】
制御部14は、評価時点が訪れたか否かを判定する(S109)。評価時点が訪れた場合(S109;Y)、制御部14は、ゲーム状況データに格納された設定視点パラメータと、基準視点パラメータと、を比較する(S110)。S110においては、設定視点パラメータと基準視点パラメータとの一致度が算出される。
【0087】
制御部14は、S110における比較結果に基づいてプレイヤのゲーム操作を評価する(S111)。例えば、設定視点パラメータと基準視点パラメータとの一致度が所定範囲であるか否かが判定されることによって、プレイヤのゲーム操作が評価される。
【0088】
制御部14は、S111の評価結果に基づいてゲーム処理を行う(S112)。例えば、設定視点パラメータと基準視点パラメータとの一致度に基づいて、プレイヤの得点が決定される。なお、過去にS111で実行された評価結果を記憶しておいて、現在又は過去の評価結果に基づいてゲーム処理が実行されるようにしてもよい。例えば、プレイヤが連続して高い評価を得た回数を記憶しておいて、当該回数に基づいてゲーム処理が実行されるようにしてもよい。
【0089】
制御部14は、終了条件を満たすか否かを判定する(S113)。終了条件は、予め定められた条件であればよい。例えば、終了条件は、楽曲の再生が終了したか否か等である。
【0090】
終了条件を満たすと判定された場合(S113;Y)、処理は終了する。終了条件を満たさないと判定された場合(S113;N)、処理はS104に戻り、楽曲及びモーションデータの再生が継続される。
【0091】
以上説明したゲーム装置10によれば、プレイヤが表示させるべき基準画像84をゲーム画面80に表示させることによって、プレイヤに、自分がすべきゲーム操作を考えさせることができる。プレイヤは、撮影画像82の表示内容を基準画像84の表示内容に近づけるべく設定視点パラメータの変更操作を行い、ゲーム装置10は、この変更操作を評価することができる。例えば、プレイヤは、アーティストのライブ映像を編集するテレビディレクターのような感覚を味わうことができるので、設定視点パラメータの変更操作に興趣性を持たせることができる。
【0092】
また、評価時点を案内するように基準画像84の大きさが制御されるので、プレイヤは、いつ、どのようなゲーム操作を行うべきかを容易に把握することができる。特に、撮影画像82と基準画像84とが重畳されて表示されるので、例えば、プレイヤは、撮影画像82と基準画像84のずれを把握しやすくなるため、設定視点パラメータをあとどのくらい変更させればよいかを判断することができる。
【0093】
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0094】
(1)例えば、実施形態においては、設定視点パラメータと基準視点パラメータとが比較されることによって、プレイヤのゲーム操作が評価される場合を説明したが、撮影画像82と基準画像84とが比較されることによって、プレイヤのゲーム操作が評価されるようにしてもよい。例えば、撮影画像82と基準画像84とが比較されることによって、2つの画像の一致度が算出される。この一致度が所定の条件を満たすか否かに基づいて、プレイヤのゲーム操作が評価される。
【0095】
例えば、比較部68は、例えば、撮影画像82の各画素の画素値と基準画像84の各画素の画素値とを比較する。例えば、撮影画像82と基準画像84の各画素の画素値の差の総和に基づいて一致度が算出される。一致度が高いほど(画素値の差の総和が低いほど)、プレイヤは高い評価を得ることができる。
【0096】
なお、撮影画像82と基準画像84との比較方法は、上記の例に限られず、この比較方法としては、画像同士が似ているか否かを測定するための公知の画像比較アルゴリズムが適用可能である。他にも例えば、撮影画像82と基準画像84の各画素のうち、画素値の差が所定範囲である画素の数が画素数で割られることによって一致度が算出されるようにしてもよい。
【0097】
また、基準画像84を示す基準画像データが、ゲームデータ記憶部60に記憶されている場合、ゲームデータ記憶部60には、基準視点パラメータが記憶されていなくてもよい。この場合、図9に示す処理のS108においては、ゲームデータ記憶部60に記憶された基準画像データが読みだされることによって、基準画像84が表示される。
【0098】
(2)また例えば、実施形態においては、基準画像84の大きさを変化させることによって評価時点を案内する場合を説明したが、評価時点の案内方法は、実施形態の例に限られない。他にも例えば、撮影画像82や基準画像84の濃さに基づいて評価時点が案内されるようにしてもよい。
【0099】
変形例(2)の第1表示制御部64は、第1表示制御部64により表示される撮影画像82と第2表示制御部66により表示される基準画像84とを半透明合成して表示手段(例えば、表示部22)に表示させ、評価時点が近づくにつれて一方の画像の半透明合成の割合が基準の割合に近づくように表示制御を行うことによって、プレイヤに評価時点を案内する手段を含む。
【0100】
図11は、変形例(2)において表示されるゲーム画面80の一例を示す図である。図11に示すように、撮影画像82(実線で示す)と基準画像84(点線で示す)とを半透明合成させた合成画像が表示される。基準画像84の割合は、例えば、0から1の間で設定される。例えば、基準画像84の割合をαとすると、撮影画像82の割合は、1−αとなる。例えば、ゲーム画面80内のある画素の画素値は、「基準画像84の画素値*α+撮影画像82の画素値*(1−α)」として決定される。
【0101】
例えば、現時点と評価時点との差が、基準画像84の割合αと基準の割合(例えば、0)との差に対応するように、基準画像84の割合αが決定される。例えば、案内対象期間の開始時点では、基準画像84の割合αが1であり、評価時点が訪れた場合に、基準画像84の割合αが0になるように、基準画像84の割合αが除々に減少する。
【0102】
また例えば、案内対象期間の開始時点では、基準画像84の割合αが0であり、評価時点が訪れた場合に、基準画像84の割合αが1になるように、基準画像84の割合αが除序に増加するようにしてもよい。
【0103】
変形例(2)によれば、基準画像84の半透明合成の割合によって、評価時点をプレイヤに案内することができる。特に、撮影画像82と基準画像84とが重畳されて表示されることによって、プレイヤは、画像同士のずれ量を詳細に把握することができ、あとどのくらい視点パラメータを変更させればよいかを容易に把握することができる。
【0104】
なお、撮影画像82の半透明合成の割合が、評価時点が訪れるまでの時間に基づいて決定されるようにしてもよい。また、変形例(2)と実施形態とを組み合わせてもよい。即ち、撮影画像82又は基準画像84の大きさ及び半透明合成の割合が、評価時点が訪れるまでの時間に基づいて決定されるようにしてもよい。
【0105】
また、上記の方法以外にも、プレイヤに評価時点を案内する方法としては、他にも例えば、案内対象期間の開始時において、撮影画像82の中央の位置に、基準画像84が撮影画像82よりも小さく表示されて、評価時点が近づくにつれて除々に撮影画像82の大きさに近づくように表示制御がなされることによって、評価時点が案内されるようにしてもよい。
【0106】
他にも例えば、案内対象期間の開始時において、基準画像84が撮影画像82と同じ大きさに表示されて、評価時点が近づくにつれて徐々に小さくなり、撮影画像82の中央に位置するように表示制御がなされることによって、評価時点が案内されるようにしてもよい。
【0107】
(3)また例えば、実施形態においては、ゲーム空間50に1つの仮想カメラ56が配置される場合を説明したが、ゲーム空間50に配置される仮想カメラ56は、2つ以上であってもよい。この場合、例えば、ゲーム画面80には、プレイヤにより選択された仮想カメラ56からゲーム空間50を見た様子を示す撮影画像82が表示されるようにしてもよい。この場合、プレイヤのゲーム操作に基づいて、仮想カメラ56が切り替わる。他にも例えば、複数の仮想カメラ56のそれぞれに対応する複数の撮影画像82が表示されるようにしてもよい。
【0108】
この場合、プレイヤは、複数の仮想カメラ56のうち視点パラメータを変更する仮想カメラ56を指定し、当該指定された仮想カメラ56の視点パラメータを変更させる。例えば、複数の仮想カメラ56のうちの何れかの視点パラメータと、基準視点パラメータと、が比較されることによって、プレイヤのゲーム操作が評価される。
【0109】
(4)また、仮想カメラ56に設定される視点パラメータは、実施形態の例に限られない。他にも例えば、ニアクリップCp及びファークリップCpの位置を示す視点パラメータが変更されるようにしてもよい。この場合、例えば、プレイヤのゲーム操作に応じて、仮想カメラ56の注視点Q(焦点、ピント)が、仮想カメラ56から見て前後に変更されることによって、ニアクリップCp及びファークリップCpの位置が、仮想カメラ56から見て前後に変更される。
【0110】
また例えば、CCDカメラ等の一般的なカメラに設定されるパラメータが、仮想カメラ56の視点パラメータとして設定されるようにしてもよい。例えば、ホワイトバランスや露出補正を示すパラメータが仮想カメラ56に設定されるようにしてもよい。
【0111】
(5)また例えば、撮影画像82及び基準画像84には、キャラクタ54の輪郭(アウトライン)が強調されて表示されるようにしてもよい。また例えば、撮影画像82及び基準画像84には、キャラクタ54の輪郭(アウトライン)のみが表示されるようにしてもよい。このように、ゲーム空間50に配置されるオブジェクトのうち、所定のオブジェクトの輪郭が撮影画像82及び基準画像84において強調されることによって、プレイヤは、撮影画像82と基準画像84とのずれ量を容易に把握することができる。
【0112】
(6)また例えば、ゲーム操作は、実施形態の例に限られない。例えば、タッチパネル24をタップすることが、ゲーム操作に相当するようにしてもよい。また例えば、表面タッチパネル24aと裏面タッチパネル24bとを挟むようにタッチすることが、ゲーム操作に相当するようにしてもよい。即ち、評価時点が訪れた場合に、複数のタッチパネル24の各々の所定位置をタッチすることがゲーム操作に相当するようにしてもよい。
【0113】
また例えば、プレイヤが操作キー部36のボタンを押下することが、ゲーム操作に相当するようにしてもよい。この場合、例えば、操作キー部36の十字キー、アナログスティック、又はスライドパッドが操作されることによって仮想カメラ56の位置や視線方向又は注視点が変化したり、操作キー部36の所定ボタンが操作されることによって仮想カメラ56のズームや画角が変化する。
【0114】
(7)また例えば、視点パラメータの変更方法は、実施形態の例に限られない。視点パラメータは、プレイヤのゲーム操作に基づいて変更されるようにすればよく、例えば、プレイヤがタッチパネル24をダブルタップした場合、注視点Qが、現在の注視点Qとの位置関係が所定の条件を満たすキャラクタ54(例えば、注視点Qの付近にいるキャラクタ54)に追従するように視点パラメータが変更されるようにしてもよい。
【0115】
(8)また例えば、本発明は、実施形態や変形例において説明した音楽ゲーム以外のゲームにも適用することができる。本発明は、プレイヤが視点パラメータを変更させるゲーム操作を行うゲームに適用することができる。他にも例えば、スポーツの試合が行われているゲーム空間を見る視点の視点パラメータが変更されるようにしてもよいし、戦場を模したゲーム空間を見る視点の視点パラメータが変更されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0116】
10 ゲーム装置、11 携帯ゲーム機、12 バス、14 制御部、16 記憶部、18 主記憶、20 画像処理部、22 表示部、24 タッチパネル、26 入出力処理部、28 メモリカードスロット、30 メモリカード、32 光ディスク再生部、34 光ディスク、36 操作キー部、38 音声処理部、40 音声出力部、42 音声入力部、50 ゲーム空間、52 ステージ、54 キャラクタ、56 仮想カメラ、60 ゲームデータ記憶部、62 ゲーム操作検出部、64 第1表示制御部、66 第2表示制御部、68 比較部、70 ゲーム操作評価部、80 ゲーム画面、82 撮影画像、84 基準画像、86 一致度、88 得点、90 ボタン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤのゲーム操作を検出するゲーム操作検出手段と、
前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータが設定された視点から、オブジェクトが配置されたゲーム空間を見た様子を示す撮影画像を表示手段に表示させる第1表示制御手段と、
前記視点に設定されるべき基準視点パラメータ、又は、前記表示手段に表示されるべき基準画像を示す基準画像データ、を記憶する手段から前記基準視点パラメータ又は前記基準画像データを取得する手段と、
前記基準視点パラメータが設定された前記視点から前記ゲーム空間を見た様子を示す撮影画像、又は、前記基準画像データが示す基準画像、を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段と、
前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される前記視点パラメータと前記基準視点パラメータとを比較する、又は、前記第1表示制御手段により表示される画像と前記第2表示制御手段により表示される画像とを比較する比較手段と、
前記比較手段の比較結果に基づいて前記プレイヤのゲーム操作を評価するゲーム操作評価手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲーム操作評価手段は、所定の評価時点が訪れる場合に前記プレイヤのゲーム操作を評価し、
前記ゲーム装置は、
前記第1表示制御手段により表示される画像と前記第2表示制御手段により表示される画像とを重畳させ、前記評価時点が近づくにつれて一方の画像の大きさが他方の画像の大きさに近づくように表示制御を行うことによって、前記プレイヤに前記評価時点を案内する手段、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲーム操作評価手段は、所定の評価時点が訪れる場合に前記プレイヤのゲーム操作を評価し、
前記ゲーム装置は、
前記第1表示制御手段により表示される画像と前記第2表示制御手段により表示される画像とを半透明合成して前記表示手段に表示させ、前記評価時点が近づくにつれて一方の画像の半透明合成の割合が基準の割合に近づくように表示制御を行うことによって、前記プレイヤに前記評価時点を案内する手段、
を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲーム操作検出手段は、前記ゲーム装置の筺体の表裏に設けられる表面タッチパネルと裏面タッチパネルとを含み、前記表面タッチパネル及び前記裏面タッチパネルにより取得される接触位置情報に基づいて前記プレイヤのゲーム操作を検出し、
前記第1表示制御手段は、
前記表面タッチパネルにより取得される接触位置情報に基づいて、前記視点の位置に関する前記視点パラメータ、及び/又は、前記視点のズームに関する前記視点パラメータを変化させる手段、
及び/又は、
前記裏面タッチパネルにより取得される接触位置情報に基づいて、前記視点の視線方向若しくは注視点に関する前記視点パラメータ、又は、前記視点の画角に関する前記視点パラメータを変化させる手段、
を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤのゲーム操作を検出するゲーム操作検出ステップと、
前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータが設定された視点から、オブジェクトが配置されたゲーム空間を見た様子を示す撮影画像を表示手段に表示させる第1表示制御ステップと、
前記視点に設定されるべき基準視点パラメータ、又は、前記表示手段に表示されるべき基準画像を示す基準画像データ、を記憶する手段から前記基準視点パラメータ又は前記基準画像データを取得するステップと、
前記基準視点パラメータが設定された前記視点から前記ゲーム空間を見た様子を示す撮影画像、又は、前記基準画像データが示す基準画像、を前記表示手段に表示させる第2表示制御ステップと、
前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される前記視点パラメータと前記基準視点パラメータとを比較する、又は、前記第1表示制御ステップにより表示される画像と前記第2表示制御ステップにより表示される画像とを比較する比較ステップと、
前記比較ステップの比較結果に基づいて前記プレイヤのゲーム操作を評価するゲーム操作評価ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
プレイヤのゲーム操作を検出するゲーム操作検出手段、
前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される視点パラメータが設定された視点から、オブジェクトが配置されたゲーム空間を見た様子を示す撮影画像を表示手段に表示させる第1表示制御手段、
前記視点に設定されるべき基準視点パラメータ、又は、前記表示手段に表示されるべき基準画像を示す基準画像データ、を記憶する手段から前記基準視点パラメータ又は前記基準画像データを取得する手段、
前記基準視点パラメータが設定された前記視点から前記ゲーム空間を見た様子を示す撮影画像、又は、前記基準画像データが示す基準画像、を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段、
前記プレイヤのゲーム操作に基づいて変更される前記視点パラメータと前記基準視点パラメータとを比較する、又は、前記第1表示制御手段により表示される画像と前記第2表示制御手段により表示される画像とを比較する比較手段、
前記比較手段の比較結果に基づいて前記プレイヤのゲーム操作を評価するゲーム操作評価手段、
を含むことを特徴とするゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−208723(P2012−208723A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73703(P2011−73703)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】