説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム

【課題】ユーザによる指示対象の移動操作を妨げることなく、他のキャラクタの行動をユーザに指示させること。
【解決手段】ゲーム装置(10)の第1制御手段(102)は、ユーザの第1指示対象を、第1の操作部材(44L)の操作状態に基づいて移動させる。第2制御手段(104)は、ユーザの第1指示対象以外のキャラクタ(62)の各々について、コンピュータの操作に基づいて行動させる。選出手段(110)は、ユーザの第2指示対象を、第2操作部材の操作状態に基づいて取得される方向に基づいて選出する。第3制御手段(106)は、第2制御手段(104)による行動制御の代わりに、選出手段(110)により選出された第2指示対象に、複数の操作部材(30)のうち第1操作部材(44L)以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動をさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム空間内を複数のキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置が知られている(例えば、特許文献1)。ユーザは、複数のキャラクタのうち指示対象に設定されたキャラクタの行動を指示する。ユーザの指示対象以外のキャラクタは、コンピュータの操作に基づいて行動する。
【0003】
また、ユーザの指示対象が他のキャラクタの方を向いた状態において、ユーザが所与のボタンを押下すると、当該他のキャラクタが、予め決められた方向に移動する技術も知られている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−321598号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「FIFAサッカー総合Wiki,http://www34.atwiki.jp/fifa/pages/49.html」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1の技術においては、ユーザは、他のキャラクタを動かす際、当該他のキャラクタの方向に指示対象を向かせなければならないので、ユーザによる指示対象の移動操作の妨げになることがあった。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ユーザによる指示対象の移動操作を妨げることなく、他のキャラクタの行動をユーザに指示させることが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲーム空間を複数のキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置であって、ユーザが方向指示操作を行うために用いる第1操作部材と、前記ユーザが方向指示操作を行うために用いる第2操作部材と、を含む複数の操作部材と、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象を、前記第1の操作部材の操作状態に基づいて取得される移動方向に基づいて移動させる第1制御手段と、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象以外のキャラクタの各々について、コンピュータの操作に基づいて行動させる第2制御手段と、前記第2制御手段により動作制御が行われている前記キャラクタの中から前記ユーザの第2指示対象を、前記第2操作部材の操作状態に基づいて取得される方向に基づいて選出する選出手段と、前記第2制御手段による行動制御の代わりに、前記選出手段により選出された前記第2指示対象に、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動をさせる第3制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に関わるゲーム装置の制御方法は、ゲーム空間を複数のキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、ユーザが方向指示操作を行うために用いる第1操作部材と、前記ユーザが方向指示操作を行うために用いる第2操作部材と、を含む複数の操作部材の操作状態を示す情報を取得するステップと、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象を、前記第1の操作部材の操作状態に基づいて取得される移動方向に基づいて移動させる第1制御ステップと、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象以外のキャラクタの各々について、コンピュータの操作に基づいて行動させる第2制御ステップと、前記第2制御ステップにおいて動作制御が行われている前記キャラクタの中から前記ユーザの第2指示対象を、前記第2操作部材の操作状態に基づいて取得される方向に基づいて選出する選出ステップと、前記第2制御ステップによる行動制御の代わりに、前記選出ステップにおいて選出された前記第2指示対象に、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動をさせる第3制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に関わるプログラムは、ゲーム空間を複数のキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、ユーザが方向指示操作を行うために用いる第1操作部材と、前記ユーザが方向指示操作を行うために用いる第2操作部材と、を含む複数の操作部材の操作状態を示す情報を取得する手段、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象を、前記第1の操作部材の操作状態に基づいて取得される移動方向に基づいて移動させる第1制御手段、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象以外のキャラクタの各々について、コンピュータの操作に基づいて行動させる第2制御手段、前記第2制御手段により動作制御が行われている前記キャラクタの中から前記ユーザの第2指示対象を、前記第2操作部材の操作状態に基づいて取得される方向に基づいて選出する選出手段、前記第2制御手段による行動制御の代わりに、前記選出手段により選出された前記第2指示対象に、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動をさせる第3制御手段、を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させる。
【0011】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0012】
本発明によれば、ユーザによる指示対象の移動操作を妨げることなく、他のキャラクタの行動をユーザに指示させることが可能になる。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記第3制御手段は、前記複数のキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、前記第2指示対象に関し、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動を、前記第1指示対象と前記第2指示対象との組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて制限する手段と、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記第3制限手段は、前記複数のキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、前記第2指示対象に関し、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動の実行開始を、前記第1指示対象と前記第2指示対象との組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて待機させる手段と、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記第3制御手段は、前記第1指示対象と前記第2指示対象との距離が基準距離以上であるか否かを判定する手段と、前記第1指示対象と前記第2指示対象との距離が前記基準距離以上である場合、前記第2指示対象に関し、前記第3制御手段による行動制御の代わりに、前記第2制御手段により動作制御させる手段と、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、前記第3制御手段が過去に前記第2指示対象の行動制御を行った回数に関する回数情報を記憶する手段から当該回数情報を取得する手段と、前記第3制御手段が過去に前記第2指示対象の行動制御を行った回数が所定回数以上であるか否かを判定する手段と、前記第3制御手段が過去に前記第2指示対象の行動制御を行った回数が所定回数以上である場合、前記選出手段による選出処理、又は、前記第3制御手段による行動制御を制限する手段と、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す。
【図2】コントローラの一例を示す図である。
【図3】コントローラの一例を示す図である。
【図4】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図5】表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図6】第2指示対象が設定された場合に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図7】ゲーム装置で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。
【図8】左スティックの操作状態と移動方向との関連付けを示す図である。
【図9】選出部による選手キャラクタの選出方法を説明するための図である。
【図10】操作部材の操作状態と、第2指示対象がとる行動を示す行動情報と、の関連付けを示す図である。
【図11】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図12】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図13】ゲームパラメータのデータ格納例を示す図である。
【図14】操作部材の操作状態と、第2指示対象がとる行動を示す行動情報と、の関連付けを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機(スマートフォン)、携帯情報端末又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0019】
[1−1.ゲーム装置のハードウェア構成]
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。
【0020】
表示部32及び音声出力部34は、家庭用ゲーム機11に接続される。表示部32は、例えば、家庭用テレビ受像機又は液晶ディスプレイなどである。音声出力部34は、例えば、家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカ又はヘッドホンなどである。
【0021】
家庭用ゲーム機11は、公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、制御部14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0022】
制御部14は、一又は複数の制御部(例えば、CPU等)を含む。制御部14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク36から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する処理や情報処理を実行する。
【0023】
主記憶16は、例えば、RAMを含む。光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータは、主記憶16に書き込まれる。主記憶16は、制御部14の作業用メモリとしても用いられる。バス12は、アドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0024】
画像処理部18は、VRAMを含む。画像処理部18は、制御部14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面は、ビデオ信号に変換されて所定のタイミングで表示部32に出力される。
【0025】
入出力処理部20は、制御部14が、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。
【0026】
音声処理部22は、サウンドバッファを含む。音声処理部22は、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された音声データを、音声出力部34から出力する。
【0027】
通信インタフェース28は、インターネットなどの通信ネットワークに、家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0028】
光ディスク再生部24は、光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。本実施形態においては、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために、光ディスク36が用られる場合を説明するが、メモリカード等の他の情報記憶媒体が用いられて、プログラムやデータが家庭用ゲーム機11に対して供給されるようにしてもよい。他にも例えば、通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータが家庭用ゲーム機11に供給されるようにしてもよい。
【0029】
ハードディスク26は、一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、本実施形態において光ディスク36に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、ハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0030】
コントローラ30は、ユーザによる各種ゲーム操作を受け付けるための汎用操作手段である。家庭用ゲーム機11には、一又は複数のコントローラ30が有線又は無線接続される。
【0031】
図2及び図3は、コントローラ30の一例を示す図である。なお、図2において、X軸は、コントローラ30の長軸方向(左右方向)に対応する。Y軸は、コントローラ30の短軸方向(上下方向)に対応する。X軸とY軸とは、直交している。以下では、Y軸正方向のことを「上方向」と呼び、Y軸負方向のことを「下方向」と呼ぶことがある。また、X軸正方向のことを「右方向」と呼び、X軸負方向のことを「左方向」と呼ぶことがある。
【0032】
コントローラ30の表面30aには、方向ボタン群40と、ボタン42A,42B,42X,42Yと、が設けられている。さらに、コントローラ30はスティック(レバー)44L,44Rも備えている。方向ボタン群40は、上方向に対応する上方向ボタン40Uと、下方向に対応する下方向ボタン40Dと、左方向に対応する左方向ボタン40Lと、右方向に対応する右方向ボタン40Rと、を含む。方向ボタン群40は、ユーザが方向指示操作を行うために用いられる。ユーザが方向ボタン群40の何れかを押下する行為が、「方向指示操作」に相当する。
【0033】
左スティック44L及び右スティック44Rは、コントローラ30の筐体の表面30aに直立しており、この直立状態から全方位(360度)に所定角度だけ傾倒自在に構成されている。左スティック44L及び右スティック44Rの上下方向及び左右方向の傾き情報が、家庭用ゲーム機11に入力される。例えば、左スティック44L及び右スティック44Rも、ユーザが方向指示操作を行うために用いられる。ユーザが左スティック44L及び右スティック44Rを傾ける行為が、「方向指示操作」に相当する。
【0034】
また、本実施形態においては、ユーザが、左スティック44L及び右スティック44Rを押し込める構成になっている。ユーザにより左スティック44L及び右スティック44Rが押し込まれた場合、左スティック44L及び右スティック44Rは所与の操作信号を発生させる。即ち、ユーザは、方向ボタン群40のように左スティック44L及び右スティック44Rを押下することもできる。
【0035】
ボタン42A,42B,42X,42Yは、各種ゲーム操作に用いられる。なお、ボタン42A,42B,42X,42Yが、方向指示操作に用いられるようにしてもよい。
【0036】
上記のように、コントローラ30は、ユーザが方向指示操作を行うために用いる第1操作部材(例えば、左スティック44L)と、ユーザが方向指示操作を行うために用いる第2操作部材(例えば、右スティック44R)と、を含む複数の操作部材(例えば、方向ボタン群40やボタン42A,42B,42X,42Y)を含んで構成される。
【0037】
入出力処理部20は、一定周期毎(例えば、1/60秒毎)にコントローラ30の各操作部材の状態をスキャンする。このスキャン結果を表す操作信号は、バス12を介して制御部14にされる。左スティック44L及び右スティック44Rの各々の傾き情報も操作信号として制御部14に供給される。制御部14は、操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0038】
[1−2.ゲーム装置において実行されるゲーム]
ゲーム装置10は、光ディスク36から読み出したゲームプログラムを実行することによって、例えば、ゲーム空間内を複数のキャラクタが移動するゲームを実行する。以下では、サッカーの試合会場を模したゲーム空間を、複数の選手キャラクタが移動してサッカーの試合を行うサッカーゲームが実行される場合について説明する。
【0039】
このサッカーゲームにおいては、ユーザが操作するチーム(以降、「ユーザチーム」という。)と、対戦相手(コンピュータ又は他のユーザ)が操作するチーム(以降、「対戦相手チーム」という。)と、の間でサッカーの試合が行われる。サッカーゲームが開始されると、例えば、ゲーム空間が主記憶16に構築される。
【0040】
図4は、ゲーム空間の一例を示す図である。図4に示すゲーム空間50は、互いに直交する三つの座標軸(Xw軸、Yw軸、及びZw軸)が設定された仮想的な3次元空間である。図4に示すように、ゲーム空間50には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド52が配置される。
【0041】
フィールド52上には、2本のゴールライン54a,54b、2本のタッチライン56a,56b、及びセンターライン58が表されている。2本のゴールライン54a,54b及び2本のタッチライン56a,56bによって囲まれたピッチ59及び当該ピッチ59の周囲(ゴールライン54a,54b又はタッチライン56a,56bに接するピッチ59外の所定領域)において、試合が行われる。
【0042】
フィールド52上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール60と、ユーザチームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ62と、対戦相手チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ64と、サッカーボール(移動物体)を表すオブジェクトであるボール66と、が配置される。各オブジェクトの位置は、例えば、ワールド座標系(Xw−Yw−Zw座標系)の3次元座標で特定される。
【0043】
なお、図4では省略されているが、フィールド52上には、ユーザチームに所属する11体の選手キャラクタ62と、対戦相手チームに所属する11体の選手キャラクタ64と、が配置される。
【0044】
選手キャラクタ62(64)とボール66とが近づくと、所定条件の下、当該選手キャラクタ62(64)とボール66とが関連づけられる。この場合、選手キャラクタ62(64)の移動動作は、ドリブル動作になる。以下では、選手キャラクタ62(64)にボール66が関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ62(64)がボール66を保持している」というように記載する。
【0045】
また、ゲーム空間50には、仮想カメラ68(視点)が設定される。ゲーム空間50を仮想カメラ68から見た様子を表すゲーム画面が、表示部32に表示される。ゲーム画面は、ゲーム空間50に配置された各オブジェクトの頂点座標が、所定の座標変換演算を用いてワールド座標系からスクリーン座標系に座標変換されることによって生成される。
【0046】
図5は、表示部32に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。図5に示すゲーム画面70には、ユーザチームに所属する3体の選手キャラクタ62a,62b,62cと、対戦相手チームに所属する3体の選手キャラクタ64a,64b,64cと、ボール66と、が含まれる。
【0047】
例えば、ユーザチームに所属する選手キャラクタ62のうちの何れかが、ユーザの操作に基づいて行動する。本実施形態においては、この選手キャラクタ62を、ユーザの第1指示対象という。図5に示す状態では、例えば、ボール66を保持している選手キャラクタ62aが、ユーザの第1指示対象として設定されている。選手キャラクタ62aの頭上には、ユーザの第1指示対象に設定されていることを示すカーソル72が表示される。ユーザは、カーソル72を頼りにして、ユーザチームに所属する選手キャラクタ64のうちで第1指示対象を特定する。
【0048】
例えば、ユーザは、左スティック44Lを傾けて方向指示操作を行うことによって、第1指示対象である選手キャラクタ62aを移動させる。例えば、図5に示すように、選手キャラクタ62aがボール66を保持している場合、ユーザは、左スティック44Lを傾けて、選手キャラクタ62aにドリブルをさせる方向を指示する。
【0049】
ゲーム空間50に配置される各選手キャラクタ62(64)のうちでユーザの第1指示対象とならないものは、所定の行動アルゴリズムに従って自律的に行動する。例えば、選手キャラクタ62a以外の選手キャラクタ62(例えば、選手キャラクタ62b,62c)は、コンピュータの操作に基づいて行動する。
【0050】
本実施形態においては、ユーザが右スティック44Rを押し込んでから所定方向に傾けると、第1指示対象を基準として当該傾けた方向にいる選手キャラクタ62を、ユーザの指示に基づいて行動させることができる。以降、当該選手キャラクタ62を、第2指示対象という。例えば、ユーザが右スティック44Rを押し込み、この押し込んだままの状態で右スティック44Rを左方向に傾けると、選手キャラクタ62aの左方向にいる選手キャラクタ62cが第2指示対象として設定される。
【0051】
図6は、第2指示対象が設定された場合に表示されるゲーム画面70の一例を示す図である。図6に示すゲーム画面70は、図5に示すゲーム画面70において、ユーザが右スティック44Rを押し込んでから左方向に傾けた場合に表示される。例えば、選手キャラクタ62aの左側にいる選手キャラクタ62cの頭上に、カーソル74が表示される。カーソル74は、第2指示対象として設定された選手キャラクタ62を示す指標である。なお、カーソル72とカーソル74とは互いに識別可能な異なる画像が好ましい。
【0052】
例えば、ユーザは、カーソル74が頭上に表示された選手キャラクタ62cを、右スティック44Rを使って移動させることができる。なお、図6に示す状態で、ユーザが左スティック44Lを傾けると、選手キャラクタ62aを移動させることもできる。即ち、ユーザは、選手キャラクタ62aと選手キャラクタ62cとの両者を操作することができるようになる。
【0053】
図6の状態において、ユーザが右スティック44Rの押し込みを解除すると、選手キャラクタ62cの頭上のカーソル74が消去され、選手キャラクタ62cは、コンピュータにより操作される状態に戻る。即ち、ゲーム画面70は、図5の状態に戻り、ユーザは、選手キャラクタ62aのみを左スティック44Lを用いて移動させる。
【0054】
上記のように、本実施形態のゲーム装置10においては、ユーザが右スティック44Rを押し込んでから所定方向に傾けると、第2指示対象の行動を一時的に指示することができる構成になっている。以下、本技術について、詳細に説明する。
【0055】
[1−3.ゲーム装置において実現される機能]
図7は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。図7に示すように、ゲーム装置10は、ゲームプログラムを実行することによって、ゲームデータ記憶部80、操作状態取得部90、行動制御部100、及び選出部110を実現する。
【0056】
[1−3−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部80は、例えば、主記憶16及び光ディスク36等を主として実現される。ゲームデータ記憶部80は、例えば、サッカーゲームを実現するために必要なデータを記憶する。例えば、サッカーゲームの現在の状況を示すゲーム状況データが、ゲームデータ記憶部80に記憶される。
【0057】
例えば、下記に示すようなデータが、ゲーム状況データに含まれる。
(1)各選手キャラクタ62(64)の現在の状態(位置、姿勢、移動方向、及び移動速度等)を示すデータ
(2)ユーザの第1指示対象に設定されている選手キャラクタ62を示すデータ
(3)ユーザの第2指示対象に設定されている選手キャラクタ62を示すデータ
(4)ボール66の現在の状態(位置、移動方向及び移動速度等)を示すデータ
(5)ボール66を保持している選手キャラクタ62(64)を示すデータ
(6)仮想カメラ68の現在の状態(位置及び視線方向等)を示すデータ
(7)その他、試合の状況(例えば、両チームの得点や経過時間)を示すデータ
【0058】
なお、制御部14は、ゲームデータ記憶部80に記憶されたデータを取得する手段として機能する。また、制御部14は、ゲームデータ記憶部80に記憶されたデータを更新する手段として機能する。なお、ゲームデータ記憶部80に記憶されるデータは、上記の例に限られない。他にも例えば、選手キャラクタ62(64)に関する各種パラメータ等が格納されていてもよい。
【0059】
[1−3−2.操作状態取得部]
操作状態取得部90は、例えば、制御部14及びコントローラ30を主として実現される。操作状態取得部90は、ユーザが方向指示操作を行うために用いる第1操作部材(例えば、左スティック44L)と、ユーザが方向指示操作を行うために用いる第2操作部材(例えば、右スティック44R)と、を含む複数の操作部材(例えば、方向ボタン群40やボタン42A,42B,42X,42Y)から、操作状態を示す情報を取得する。
【0060】
例えば、操作状態取得部90は、ユーザにより左スティック44L又は右スティック44Rが傾けられた場合の傾き情報に基づいて、左スティック44L又は右スティック44Rの操作状態を示す情報を取得する。また例えば、操作状態取得部90は、ユーザにより複数の操作部材の各々が押下された場合の検出信号に基づいて、複数の操作部材の各々の操作状態を示す情報を取得する。
【0061】
なお、本実施形態においては、左スティック44L又は右スティック44Rは、ユーザによる押し込み操作(押圧操作)が可能である場合を説明する。左スティック44L又は右スティック44Rが押し込まれると、所与の検出信号が発生する。また、本実施形態においては、複数の操作部材が同一筺体内に備えられる場合を説明するが、複数の操作部材の各々は、別々の筺体内に備えられていてもよい。
【0062】
[1−3−3.行動制御部]
行動制御部100は、制御部14を主として実現される。行動制御部100は、複数の選手キャラクタ62(64)をゲーム空間50内において行動させる。例えば、行動制御部100は、ゲーム状況データに格納された選手キャラクタ62(64)の位置を、後述する方法に基づいて決定される移動先の位置に更新することによって、選手キャラクタ62(64)をゲーム空間50内において行動させる。
【0063】
[第1制御部]
第1制御部102は、複数のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))のうちユーザの第1指示対象を、第1の操作部材(例えば、左スティック44L)の操作状態に基づいて取得される移動方向に基づいて移動させる。左スティック44Lの操作状態に基づいて取得される移動方向とは、ユーザが左スティック44Lを用いて行う方向指示操作に基づいて決定される移動方向である。
【0064】
図8は、左スティック44Lの操作状態と移動方向との関連付けを示す図である。図8に示すように、左スティック44Lから得られる傾き情報と、選手キャラクタ62の移動方向と、が予め関連付けられてゲームデータ記憶部80に記憶されている。例えば、第1制御部102は、傾き情報に関連付けられた移動方向に向けて、選手キャラクタ62の移動速度に応じた距離だけ、選手キャラクタ62を移動させる。
【0065】
[第2制御部]
第2制御部104は、複数のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))のうちユーザの第1指示対象以外のキャラクタの各々について、コンピュータの操作に基づいて行動させる。第2制御部104は、ユーザの第1指示対象以外の選手キャラクタ62を、ゲームプログラムに定義された行動アルゴリズムに基づいて行動させる。
【0066】
第2制御部104が行う行動制御は、公知のサッカーゲームにおいて実行される種々の行動制御が適用可能である。例えば、第2制御部104は、選手キャラクタ62(64)同士の位置関係や、選手キャラクタ62(64)とボール66との位置関係に基づいて、選手キャラクタ62(64)を行動させる。
【0067】
[1−3−4.選出部]
選出部110は、制御部14を主として実現される。選出部110は、第2制御部104により動作制御が行われているキャラクタの中からユーザの第2指示対象を、第2操作部材(例えば、右スティック44R)の操作状態に基づいて取得される方向に基づいて選出する。右スティック44Rの操作状態に基づいて取得される方向とは、右スティック44Rの傾き情報に基づいて定まる方向である。例えば、図8に示す関連付けと同様に、右スティック44Rの操作状態と、上記方向と、が関連付けられて記憶されるようにしてもよい。
【0068】
本実施形態においては、選出部110は、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)又はボール66の位置と、右スティック44Rの操作状態に基づいて取得される方向と、に基づいて選手キャラクタ62を選出する場合を説明する。
【0069】
図9は、選出部110による選手キャラクタ62の選出方法を説明するための図である。図9においては、選手キャラクタ62aがボール66を保持している場合を説明する。例えば、ボール66を保持する選手キャラクタ62aの位置(又は、ボール66の位置)と他の選手キャラクタ62(例えば、選手キャラクタ62c)との距離dと、ボール66を保持する選手キャラクタ62aの位置(又は、ボール66の位置)と選手キャラクタ62とを結ぶ方向Vと右スティック44Rの操作状態に基づいて取得される方向Vとの角度θと、に基づいて、選手キャラクタ62が選出される。
【0070】
上記算出された距離d及び角度θを、所与の演算式に代入することによって算出される評価値に基づいて、選手キャラクタ62が選出される。例えば、距離dが短く、かつ、角度θが小さい選手キャラクタ62が、第2指示対象として選出される。例えば、方向Vと方向Vとの外積(|V|*|V|*sinθ)が最も小さい選手キャラクタ62(ただし、cosθ>0の関係を満たす選手キャラクタ62に限る)が、第2指示対象として選出される。
【0071】
[第3制御部]
第3制御部106は、第2制御部104による行動制御の代わりに、選出部110により選出された第2指示対象に、複数の操作部材のうち第1操作部材(例えば、左スティック44L)以外の操作部材(例えば、右スティック44R)の操作状態に応じた行動又は所定の行動をさせる。
【0072】
別の言い方をすれば、第3制御部106は、選出部110により第2指示対象が選出された場合、第2指示対象が第2制御部104により行動することを制限(抑止)し、第2指示対象が、コンピュータの操作に基づいて移動しないように制御する。その結果、第2指示対象は、ユーザにより指示された行動をとるようになる。
【0073】
図10は、操作部材の操作状態と、第2指示対象がとる行動を示す行動情報と、の関連付けを示す図である。ここでは、第2指示対象が、右スティック44Rの操作状態に応じた行動をとる場合を説明する。図10に示すように、例えば、第3制御部106は、右スティック44Rの傾き情報に関連付けられた移動方向に、第2指示対象を移動させる。例えば、右スティック44Rの傾き情報に応じて、第2指示対象が360度のどの方向にも移動することができるように行動情報を設定することもできる。なお、行動情報は、ユーザが第2指示対象に指示する行動を定義した情報ともいえる。
【0074】
[1−4.ゲーム装置において実行される処理]
図11及び図12は、ゲーム装置10が実行する処理を示すフロー図である。制御部14は、ゲームにおいて試合が開始される場合に、図11及び図12に示す処理を実行する。制御部14は、光ディスク36に記憶されたプログラムに従って、図11及び図12に示す処理を実行する。
【0075】
まず、図11に示すように、制御部14は、ゲーム空間50を主記憶16に構築してサッカーの試合を開始する(S1)。ゲーム空間50には、図4に示す各種オブジェクトが配置される。
【0076】
制御部14は、ユーザが左スティック44Lを傾けたか否かを判定する(S2)。例えば、コントローラ30から取得される左スティック44Lの傾き情報に基づいて、左スティック44Lが傾いたか否かが判定される。
【0077】
ユーザが左スティック44Lを傾けた場合(S2;Y)、制御部14は、左スティック44Lが傾いた方向に基づいて定まる移動方向に、ユーザの第1指示対象(例えば、選手キャラクタ62a)を移動させる(S3)。
【0078】
S3においては、ゲーム状況データが参照されることによって、ユーザの第1指示対象の現在位置及び移動速度が取得される。当該現在位置から、当該移動速度に基づいて定まる距離だけ、左スティック44Lが傾いた方向に基づいて定まる移動方向に離れた位置が、ユーザの第1指示対象の移動先の位置として決定される。
【0079】
制御部14は、ユーザが右スティック44Rを押し込んだか否かを判定する(S4)。例えば、コントローラ30から取得される右スティック44Rの検出信号に基づいて、右スティック44Rが押し込まれたか否かが判定される。
【0080】
ユーザが右スティック44Rを押し込んだ場合(S4;Y)、制御部14は、ゲーム状況データを参照し、既に、第2指示対象が選出されているか否かを判定する(S5)。
【0081】
第2指示対象が選出されていない場合(S5;N)、制御部14は、ユーザが右スティック44Rを傾けたか否かを判定する(S6)。例えば、コントローラ30から取得される右スティック44Rの傾き情報に基づいて、右スティック44Rが傾いたか否かが判定される。
【0082】
ユーザが右スティック44Rを傾けた場合(S6;Y)、制御部14は、ゲーム状況データを参照し、ユーザの第1指示対象(例えば、選手キャラクタ62a)の位置と、ユーザチームに所属する他の選手キャラクタ62の位置と、の距離dを算出する(S7)。
【0083】
次いで、制御部14は、ゲーム状況データと右スティック44Rからの傾き情報とを参照し、ユーザの第1指示対象(例えば、選手キャラクタ62a)の位置と他の選手キャラクタ62の位置とを結ぶ方向Vと、右スティック44Rの操作状態に基づいて取得される方向Vと、の角度θを算出する(S8)。
【0084】
制御部14は、S7において算出した距離dとS8において算出した角度θとに基づいて、コンピュータの操作に基づいて行動する選手キャラクタ62の中から第2指示対象を選出する(S9)。例えば、S7において算出された距離dと、S8において算出された角度θと、が所定の数式に代入されることによって、選手キャラクタ62毎に評価値が算出される。当該評価値に基づいて、距離dが短く、かつ、角度θが0°に近い選手キャラクタ62が選出される。当該選出された選手キャラクタ62を示す情報は、ゲーム状況データに格納される。
【0085】
一方、第2指示対象が選出されていると判定された場合(S5;Y)、図12に移り、制御部14は、第2指示対象を、左スティック44L以外の操作部材の操作状態に基づいて行動させる(S10)。
【0086】
S10においては、例えば、コントローラ30のうち左スティック44L以外の操作部材の操作状態が取得され、当該操作状態に関連付けられた行動情報に基づいて、第2指示対象が行動する。例えば、ユーザが右スティック44Rを傾けた場合、右スティック44Rの傾き情報に基づいて定まる移動方向に、第2指示対象を移動させる。
【0087】
一方、ユーザが右スティック44Rを押し込んだと判定されない場合(S4;N)、図12に移り、制御部14は、第2指示対象が選出されていたか否かを判定する(S11)。第2指示対象が選出されていたと判定された場合(S11;Y)、制御部14は、第2指示対象の設定を解除し、当該第2指示対象に設定されていた選手キャラクタ62をコンピュータの操作に基づいて行動させる(S12)。S12においては、ゲーム状況データに格納された第2指示対象を示すデータが更新される。即ち、ユーザが右スティック44Rの押し込みを解除すると、第2指示対象の設定が解除される。
【0088】
制御部14は、ユーザにより左スティック44L及び右スティック44R以外の操作が行われたか否かを判定する(S13)。S13の判定処理は、コントローラ30からの検出信号に基づいて実行される。
【0089】
ユーザにより左スティック44L及び右スティック44R以外の操作が行われた場合(S13;Y)、制御部14は、当該操作に応じた処理を実行する(S14)。S14においては、例えば、ユーザの第1指示対象にシュートを行わせたり、試合を一時中断させてメニュー画面を表示させたりする。
【0090】
制御部14は、コンピュータの操作に基づいて、第1指示対象及び第2指示対象以外の選手キャラクタ62(64)を行動させる(S14)。制御部14は、選手キャラクタ62(64)の行動に基づいて、ゲーム状況データを更新する(S15)。例えば、選手キャラクタ62(64)の状態を示すデータが更新される。
【0091】
制御部14は、更新されたゲーム状況データに基づいてゲーム画面70の表示を更新する(S16)。S16においては、S9において第2指示対象が設定された場合には、ゲーム画面70に新たにカーソル74を表示させるようにしてもよい。
【0092】
制御部14は、終了条件を満たすか否かを判定する(S17)。終了条件は、本処理を終了するための条件であればよい。例えば、試合が終了したか否か、又は、ユーザによるゲーム終了の指示が入力されたか否か等の条件であってもよい。
【0093】
終了条件が満たされると判定された場合(S17;Y)、本処理は終了する。終了条件が満たされると判定されない場合(S17;N)、処理はS2に戻る。
【0094】
以上説明したゲーム装置10によれば、ユーザが左スティック44Lを使って第1指示対象を移動させている場合、ユーザは、右スティック44Rを使って第2指示対象を選出させて、当該第2指示対象がとるべき行動を指示することができる。したがって、ゲーム装置10は、ユーザによる指示対象の移動操作を妨げることなく、他のキャラクタの行動をユーザに指示させることができる。
【0095】
また例えば、第2指示対象を右スティック44Rが傾いた方向に移動させることができるので、ユーザは、第1指示対象を左スティック44Lを使って移動させつつ、第2指示対象を360度のどの方向に対しても移動させることができる。ユーザが右スティック44Rの押し込みを解除した場合、第2指示対象を、再びコンピュータの支配下に戻すことができる。
【0096】
[2.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0097】
(1)例えば、第1指示対象と第2指示対象との関係(連携)の良し悪しに応じて、第2指示対象の行動が制限されるようにしてもよい。例えば、第1指示対象と第2指示対象との連携が良い場合には、第2指示対象が16方向に移動可能に設定し、第1指示対象と第2指示対象との関係(連携)が悪い場合には、第2指示対象が2方向にのみ移動可能であるようにしてもよい。
【0098】
変形例(1)のゲームデータ記憶部80は、複数のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する。当該ゲームパラメータは、選手キャラクタ62(64)同士の関係の良し悪しを示すパラメータともいえる。
【0099】
図13は、ゲームパラメータのデータ格納例を示す図である。図13に示すように、2体の選手キャラクタ62(64)を識別する情報(例えば、選手ID等)の組み合わせに関連付けて、ゲームパラメータが記憶される。例えば、ゲームパラメータは0〜100の数値をとり、ゲームパラメータの値が高い程、2体の選手キャラクタ62(64)の関係(連携)が良いことを示す。なお、ゲームパラメータは、図13に示すような数値でなくてもよい。他にも例えば、ゲームパラメータは、関係(連携)の良し悪しの程度を示す情報(例えば、A〜Eのアルファベットの何れか。Aが最も連携が良く、Eが最も連携が悪い。)であってもよい。
【0100】
変形例(1)の第3制御部106は、第2指示対象に関し、複数の操作部材のうち第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動を、第1指示対象と前記第2指示対象との組み合わせに関連付けられたゲームパラメータに基づいて制限(抑止)する手段を含む。
【0101】
「行動を制限」とは、例えば、第2指示対象がとることができる行動の種別の数を減少させること、又は、第2指示対象をユーザの指示に基づいて行動すること自体を抑止することである。例えば、第2指示対象の行動が制限された場合に、第2指示対象が行うことができる行動をゲームデータ記憶部80に定義しておいてもよい。
【0102】
図14は、操作部材の操作状態と、第2指示対象がとる行動を示す行動情報と、の関連付けを示す図である。図14は、第2指示対象の行動が制限される場合の行動情報を示す。なお、第2指示対象の行動が制限されない場合には、図10に説明した行動情報に基づいて第2指示対象が行動するようにしてもよい。
【0103】
図14に示すように、第2指示対象の行動が制限されると、第2指示対象の行動が制限されない場合に比べて、ユーザが第2指示対象に指示することができる行動の種別の数が減少する。例えば、ユーザがボタン42Aを押下しても第2指示対象は何も行動しない。また例えば、ユーザが右スティック44Rを傾けた場合に第2指示対象が移動可能な方向の数が減少する。
【0104】
他にも例えば、第2指示対象の移動速度を遅くすることによって、第2指示対象の行動を制限するようにしてもよい。また、図14に示すような関連付けを設定せず、第3制御部106による行動制御自体をさせないように抑止するようにしてもよい。
【0105】
例えば、第3制御部106は、ユーザの第1指示対象(例えば、選手キャラクタ62a)と第2指示対象(例えば、選手キャラクタ62c)との組み合わせに関連付けられたゲームパラメータが所定条件を満たすか否かを判定する。
【0106】
所定条件とは、ゲームパラメータに関する条件であり、例えば、ゲームパラメータが示す値が所定範囲(例えば、基準値以上)であるか否かを示す条件である。例えば、選手キャラクタ62同士の関係(連携)の良し悪しの程度が所定範囲であるか否かを示す条件である。例えば、ゲームパラメータが所定条件を満たさないと判定された場合、第2指示対象の行動が制限されるようにしてもよい。
【0107】
変形例(1)によれば、第1指示対象と第2指示対象との関係(連携)の良し悪しに応じて、第2指示対象の移動を制限することができる。第1指示対象と第2指示対象との関係(連携)が比較的悪い場合には、第1指示対象と第2指示対象との関係(連携)が比較的良い場合よりも、ユーザが第2指示対象を行動させづらくなるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0108】
また例えば、第2指示対象が16方向に移動可能である場合には、ユーザは第2指示対象が移動する方向を細かく指示しなければならないが、変形例(1)のように、第2指示対象の移動方向が2方向に制限される場合、ユーザは第2指示対象が移動する方向を大まかに指示すればよいので、ユーザは、第1指示対象と第2指示対象の同時操作をやりやすくなる。
【0109】
同様に、例えば、第2指示対象の移動速度が速い場合には、第2指示対象の移動量が大きくなるので、第2指示対象の位置の微調整が難しくなるが、変形例(1)のように、第2指示対象の移動速度を遅くすることによって、第2指示対象の移動量が小さくなるので第2指示対象の位置の微調整をしやすくなる。その結果、ユーザは、第1指示対象と第2指示対象の同時操作をやりやすくなる。
【0110】
なお、変形例(1)においては、ゲームパラメータに関する所定条件と、第2指示対象の制限方法と、が関連付けられていてもよい。第3制御部106は、所定条件に関連付けられた制限方法に基づいて、第2指示対象の行動を制限するようにしてもよい。例えば、第1指示対象と第2指示対象との関係(連携)の良し悪しの程度に応じて、段階的に、第2指示対象の行動を制限する程度が変化するようにしてもよい。
【0111】
(2)また例えば、第1指示対象と第2指示対象との関係(連携)が比較的悪い場合には、第3制御部106による行動制御の実行開始を待機して、第2指示対象の動きだしを遅らせるようにしてもよい。例えば、第2指示対象として選出されたことを示すカーソル74がゲーム画面70に表示された後、2秒間は、ユーザが第2指示対象を操作できないようにしてもよい。
【0112】
変形例(2)の第3制御部106は、第2指示対象に関し、複数の操作部材のうち第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動の実行開始を、第1指示対象と第2指示対象との組み合わせに関連付けられたゲームパラメータに基づいて待機させる手段を含む。
【0113】
例えば、第2指示対象の行動が実行開始することを、基準タイミングから待機時間が経過するまで待機させ、基準タイミングから待機時間が経過した場合に待機を解除する。「基準タイミング」とは、例えば、選出部110により第2指示対象が選出されたタイミングに基づくタイミングであり、例えば、ゲーム画面70にカーソル74が表示されたタイミングである。
【0114】
待機時間の長さは、第1指示対象と第2指示対象との組合せに関連付けられたゲームパラメータの値に基づいて制御されるようにしてもよい。例えば、第1指示対象と第2指示対象との組合せに関連付けられたゲームパラメータ値が比較的低い場合に待機時間が比較的長くなるように制御される。
【0115】
第2指示対象の行動の実行開始が待機されている状態においては、例えば、ユーザの指示に基づいて第2指示対象が移動しない。即ち、例えば、ユーザが右スティック44Rを倒しても、第2指示対象は、右スティック44Rが傾いた方向に移動しない。当該期間においては、第2指示対象は、例えば、コンピュータの操作に基づいて移動するようにしてもよい。
【0116】
(3)また例えば、ユーザは第1指示対象を見ながらゲームをプレイすることが考えられるので、第1指示対象と第2指示対象とが離れすぎた場合には、ユーザは第2指示対象を見ていない可能性が高い。このような場合には、ユーザは第2指示対象の行動をうまく指示することが難しいので、第2指示対象をコンピュータの操作に基づいて行動させるようにしてもよい。
【0117】
変形例(3)の第3制御部106は、第1指示対象と第2指示対象との距離が基準距離以上であるか否かを判定する手段を含む。第3制御部106は、ゲーム状況データを参照し、第1指示対象の位置と第2指示対象の位置との間隔が、基準距離以上であるか否かを判定する。
【0118】
基準距離は、予め定められた距離であればよい。なお、基準距離は、例えば、仮想カメラ68の視野の広さに基づいて定まる距離であってもよい。この場合、仮想カメラ68の注視点の位置と、視野の端部の位置(ゲーム画面70の端部に写る位置)と、の距離に基づいて定まる距離が基準距離として設定されるようにしてもよい。例えば、仮想カメラ68の状態に応じて、基準距離が動的に算出されるようにしてもよい。
【0119】
例えば、第1指示対象がゲーム画面70の中央付近に表示される場合には、ユーザは、仮想カメラ68の注視点付近を見ている可能性が高いので、第2指示対象が、当該注視点から離れた位置に移動した場合には、ユーザは第2指示対象を見ていない可能性が高い。したがって、上記のように定まる基準距離に基づいて、下記のように第2指示対象の設定を解除するようにしてもよい。
【0120】
また、第3制御部106は、第1指示対象と第2指示対象との距離が基準距離以上である場合、第2指示対象に関し、第3制御部106による行動制御の代わりに、第2制御部104により動作制御させる。この場合、第2指示対象として設定されていた選手キャラクタ62は、第2指示対象の設定が解除され、コンピュータの操作に基づいて移動する。
【0121】
変形例(3)によれば、ユーザの第1指示対象と第2指示対象とが離れてしまった場合、第2指示対象の設定を解除してコンピュータの操作に基づいて行動させることによって、ユーザの操作補助をすることができる。
【0122】
(4)また例えば、ユーザが第1指示対象以外の選手キャラクタ62の行動を指示することができる回数を予め決めておいてもよい。
【0123】
変形例(4)のゲームデータ記憶部80は、第3制御部106が過去に第2指示対象の行動制御を行った回数に関する回数情報を記憶する。回数情報は、第3制御部106が過去に第2指示対象の行動制御を行った回数を示していてもよいし、所与の上限回数から第3制御部106が過去に第2指示対象の行動制御を行った回数が差し引かれた回数を示していてもよい。
【0124】
変形例(4)の行動制御部100は、第3制御部106が過去に第2指示対象の行動制御を行った回数が所定回数以上であるか否かを判定する。当該判定処理は、例えば、回数情報が示す回数が所定範囲であるか否かに基づいて実行される。なお、当該所定回数は、予め定められた回数であってもよいし、対戦相手のコンピュータの強さ等に応じて可変であってもよい。
【0125】
また、行動制御部100は、第3制御部106が過去に第2指示対象の行動制御を行った回数が所定回数以上である場合、選出部110による選出処理、又は、第3制御部106による行動制御を制限する。選出部110による選出処理が制限されると、ユーザが右スティック44Rを傾けても、第2指示対象が選出されなくなる。即ち、S7〜S9の処理がスキップされ、第2指示対象を選出する処理が実行されなくなる。
【0126】
第3制御部106による行動制御の制限方法は、変形例(1)及び変形例(2)と同様であってもよい。即ち、ユーザが第2指示対象に指示することができる行動の種別数が減少する、第2指示対象の行動制御自体ができなくなるように抑止される、又は、第2指示対象の行動開始までに待機時間を設定する、ことによって、第3制御部106による行動制御が制限されるようにしてもよい。
【0127】
変形例(4)によれば、ユーザが第2指示対象の行動を指示することができる回数を設定することができる。例えば、ユーザが常に複数の選手キャラクタ62の指示を行った場合、ユーザの指示により行動させる選手キャラクタ62が増えるため、ゲーム装置10の処理負荷が増加する可能性があるので、変形例(4)のように回数制限を設けることによって、ゲーム装置10の処理負荷を軽減することができる。
【0128】
(5)また例えば、上記実施形態及び変形例においては、第2指示対象が取るべき行動を示す行動情報が、右スティック44R等の操作状態に関連付けられている場合を説明した。行動情報は、必ずしも操作状態に関連付けられている必要はなく、第2指示対象が選出された場合に所定の行動をとらせるようにしてもよい。即ち、第2指示対象が選出された場合、当該第2指示対象は、自動的に、所定の行動をとる。所定の行動は、行動情報に定義されているようにしてもよい。
【0129】
例えば、第3制御部106は、第2指示対象を、ゲーム空間50内の基準方向に移動させるようにしてもよい。基準方向は、第2指示対象が移動すべき方向であり、予め定められた方向である。例えば、基準方向としては、第2指示対象から、相手チームに関連付けられたゴール60に向けた方向であってもよい。なお、第3制御部106が第2指示対象を基準方向に移動させる距離が、予め定められていてもよい。第2指示対象が当該距離を移動した場合、第2指示対象は、第2制御部104により行動が制御される。
【0130】
他にも例えば、第2指示対象はピッチ59のうちで空いたスペースに移動するようにしてもよい。例えば、選手キャラクタ62(64)の位置を含むように支配領域が設定され、ピッチ59のうちで支配領域でない領域に、第2指示対象が移動するようにしてもよい。また例えば、第2指示対象は、ボール66に向けて移動するようにしてもよい。また例えば、第2指示対象は、選手キャラクタ62(64)の何れかに向けて移動するようにしてもよい。また例えば、第2指示対象は、所定の動作(例えば、ジャンプをする)をするようにしてもよい。
【0131】
また例えば、第2指示対象が移動すべき所定の行動が、ゲームにおける第2指示対象の役割(例えば、フォワードやディフェンダー)に関連付けられて記憶されているようにしてもよい。即ち、第2指示対象がフォワードである場合には、第2指示対象を相手チームに関連付けられたゴール60に向けて移動するようにし、第2指示対象がディフェンダーである場合には、第2指示対象をユーザチームに関連付けられたゴール60に向けて移動するようにしてもよい。
【0132】
(6)また例えば、選出部110による選手キャラクタ62の選出方法は、実施形態の例に限られない。選出部110による選出方法は、右スティック44Rの操作状態に基づいて取得される方向に基づいたものであればよい。他にも例えば、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の位置(又は、ボール66の位置)から方向Vに伸びる直線と、選手キャラクタ62と、の位置関係に基づいて選手キャラクタ62が選出されるようにしてもよい。例えば、当該直線に最も近い位置にいる選手キャラクタ62が、第2指示対象として選出されるようにしてもよい。
【0133】
他にも例えば、ユーザの第1指示対象の位置、仮想カメラ68の注視点の位置、何れかの選手キャラクタ62(64)の位置、又はピッチ59上の所与の位置と、右スティック44Rの操作状態に基づいて取得される方向と、に基づいて、第2指示対象が選出されるようにしてもよい。また、上記説明したうちの少なくとも一つの位置と、右スティック44Rの操作状態に基づいて取得される方向と、に基づいて第2指示対象が選出されるようにすればよい。
【0134】
(7)また例えば、方向指示操作は、左スティック44L又は右スティック44Rを傾ける操作に限られない。ゲーム装置10において検出可能な操作部材の操作状態のうちの所与の操作状態が検出されることによって、方向指示操作が行われるようにすればよい。
【0135】
また例えば、ユーザが方向指示操作を行うために用いる操作部材は、コントローラ30に限られない。ユーザが方向指示操作を行うために用いる操作部材は、公知の種々の操作手段が適用可能であり、他にも例えば、タッチパネル等であってもよい。この場合、例えば、タッチパネル上でユーザが指をタッチした後にスライドさせる行為が、方向指示操作になる。例えば、タッチパネルのうち、ユーザの左手に接する部分が第1操作部材に相当し、ユーザの右手に接する部分が第2操作部材に相当するようにしてもよい。
【0136】
(8)また例えば、ゲーム空間50を、図4に示すような3次元空間として説明したが、本発明に係るゲーム空間は、選手キャラクタ62(64)やボール66の位置等が、2つの座標要素で管理されるような2次元ゲーム空間であってもよい。
【0137】
(9)また例えば、本発明は、サッカーゲーム以外のゲームを実行するゲーム装置にも適用することができる。本発明は、ゲーム空間をキャラクタが移動するゲームに適用できる。例えば、バスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又は、アメリカンフットボールゲームなどを実行するゲーム装置にも、本発明を適用することができる。他にも例えば、FPS(First Person Shooting)ゲームやアクションゲーム等を実行するゲーム装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0138】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 制御部、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク再生部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、30a 表面、32 表示部、34 音声出力部、36 光ディスク、40 方向ボタン群、40U 上方向ボタン、40D 下方向ボタン、40L 左方向ボタン、40R 右方向ボタン、42A,42B,42X,42Y ボタン、44L 左スティック、44R 右スティック、50 ゲーム空間、52 フィールド、54a,54b ゴールライン、56a,56b タッチライン、58 センターライン、59 ピッチ、60 ゴール、62,62a,62b,62c,64,64a,64b,64c 選手キャラクタ、66 ボール、68 仮想カメラ、70 ゲーム画面、72,74 カーソル、80 ゲームデータ記憶部、90 操作状態取得部、100 行動制御部、102 第1制御部、104 第2制御部、106 第3制御部、110 選出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム空間を複数のキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置であって、
ユーザが方向指示操作を行うために用いる第1操作部材と、前記ユーザが方向指示操作を行うために用いる第2操作部材と、を含む複数の操作部材と、
前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象を、前記第1の操作部材の操作状態に基づいて取得される移動方向に基づいて移動させる第1制御手段と、
前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象以外のキャラクタの各々について、コンピュータの操作に基づいて行動させる第2制御手段と、
前記第2制御手段により動作制御が行われている前記キャラクタの中から前記ユーザの第2指示対象を、前記第2操作部材の操作状態に基づいて取得される方向に基づいて選出する選出手段と、
前記第2制御手段による行動制御の代わりに、前記選出手段により選出された前記第2指示対象に、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動をさせる第3制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記第3制御手段は、
前記複数のキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、
前記第2指示対象に関し、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動を、前記第1指示対象と前記第2指示対象との組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて制限する手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記第3制限手段は、
前記複数のキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、
前記第2指示対象に関し、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動の実行開始を、前記第1指示対象と前記第2指示対象との組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて待機させる手段と、
を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記第3制御手段は、
前記第1指示対象と前記第2指示対象との距離が基準距離以上であるか否かを判定する手段と、
前記第1指示対象と前記第2指示対象との距離が前記基準距離以上である場合、前記第2指示対象に関し、前記第3制御手段による行動制御の代わりに、前記第2制御手段により動作制御させる手段と、
を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記ゲーム装置は、
前記第3制御手段が過去に前記第2指示対象の行動制御を行った回数に関する回数情報を記憶する手段から当該回数情報を取得する手段と、
前記第3制御手段が過去に前記第2指示対象の行動制御を行った回数が所定回数以上であるか否かを判定する手段と、
前記第3制御手段が過去に前記第2指示対象の行動制御を行った回数が所定回数以上である場合、前記選出手段による選出処理、又は、前記第3制御手段による行動制御を制限する手段と、
を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
ゲーム空間を複数のキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
ユーザが方向指示操作を行うために用いる第1操作部材と、前記ユーザが方向指示操作を行うために用いる第2操作部材と、を含む複数の操作部材の操作状態を示す情報を取得するステップと、
前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象を、前記第1の操作部材の操作状態に基づいて取得される移動方向に基づいて移動させる第1制御ステップと、
前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象以外のキャラクタの各々について、コンピュータの操作に基づいて行動させる第2制御ステップと、
前記第2制御ステップにおいて動作制御が行われている前記キャラクタの中から前記ユーザの第2指示対象を、前記第2操作部材の操作状態に基づいて取得される方向に基づいて選出する選出ステップと、
前記第2制御ステップによる行動制御の代わりに、前記選出ステップにおいて選出された前記第2指示対象に、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動をさせる第3制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項7】
ゲーム空間を複数のキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
ユーザが方向指示操作を行うために用いる第1操作部材と、前記ユーザが方向指示操作を行うために用いる第2操作部材と、を含む複数の操作部材の操作状態を示す情報を取得する手段、
前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象を、前記第1の操作部材の操作状態に基づいて取得される移動方向に基づいて移動させる第1制御手段、
前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの第1指示対象以外のキャラクタの各々について、コンピュータの操作に基づいて行動させる第2制御手段、
前記第2制御手段により動作制御が行われている前記キャラクタの中から前記ユーザの第2指示対象を、前記第2操作部材の操作状態に基づいて取得される方向に基づいて選出する選出手段、
前記第2制御手段による行動制御の代わりに、前記選出手段により選出された前記第2指示対象に、前記複数の操作部材のうち前記第1操作部材以外の操作部材の操作状態に応じた行動又は所定の行動をさせる第3制御手段、
を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−249914(P2012−249914A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125987(P2011−125987)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】