ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム
【課題】ユーザのゲームプレイを的確に評価すること。
【解決手段】ゲーム装置(10)の履歴記録手段(84)は、実行中のゲームにおいて、ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する。履歴条件判定手段(86)は、履歴データに基づいて、評価対象時点におけるゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点におけるゲームの状況との組み合わせが、履歴条件を満たすか否かを判定する。評価手段(88)は、履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。
【解決手段】ゲーム装置(10)の履歴記録手段(84)は、実行中のゲームにおいて、ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する。履歴条件判定手段(86)は、履歴データに基づいて、評価対象時点におけるゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点におけるゲームの状況との組み合わせが、履歴条件を満たすか否かを判定する。評価手段(88)は、履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの操作に応じて当該ユーザの操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置が知られている。このようなゲームにおいては、ユーザの操作対象以外のキャラクタはコンピュータにより制御され、ゲームの進行に応じて状況が変化する(例えば、特許文献1)。また、ユーザの操作対象が現在のゲームの状況に応じた行動を行っているか否かによって、ユーザのゲームプレイを評価する技術も知られている(例えば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−233734号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「FIFA09 WORLD CLASS SOCCER 解説書」エレクトロニック・アーツ株式会社、2008年12月28日、p.23、PLAYSTATION3版
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ある時点のゲーム状況のみに応じた行動を、ユーザの操作対象が行っているか否かを判断することによって、ユーザのゲームプレイを評価する場合、ゲームプレイの評価を的確に行えない場合がある。なぜなら、ある時点のゲームの状況が同じであっても、この時点よりも前のゲームの状況(例えば、直近のゲームの状況)が異なれば、ユーザの操作対象がとるべき状態が異なる場合があるからである。
【0006】
例えば、非特許文献1に記載されたサッカーゲームにおいて、現在のゲームの状況が、ユーザの操作対象と同じチームに所属するキャラクタ(ここでは、ボールホルダーという。)がボールを保持しており、タッチラインに向けてドリブルしている状況である場合を説明する。この場合、例えば、現在の少し前の時点において、ボールホルダーが、他のキャラクタからパスを受け取った場合と、現在の少し前の時点において、このボールホルダーが他方のタッチラインに向けてドリブルしていた場合と、でユーザの操作対象がとるべき状態が異なる。
【0007】
現在の少し前の時点において、ボールホルダーが他のキャラクタからパスを受け取った場合、ボールホルダーは、他のキャラクタからパスを受け取った後、サイドアタックの攻撃をしかけるべくタッチラインに向かったと考えられるので、ユーザの操作対象は、一緒にサイドアタックの攻撃をしかけるべく敵陣に向かうべきであると考えられる。
【0008】
一方、現在の少し前の時点において、ボールホルダーが他方のタッチラインに向けてドリブルしていた場合、ボールホルダーは、サイドアタックの攻撃をしかけようとしているのではなく、他のキャラクタへのボールの出しどころがないためタッチライン間を行ったり来たりしていると考えられるので、ユーザの操作対象はパスをもらいにいくべきであると考えられる。
【0009】
この点、従来の技術では、所定時点でのゲームの状況に応じて、ユーザの操作対象が上記のどちらか一方(サイドアタックをしかける又はパスをもらいにいく)を行っているか否かを判断することによってユーザのゲームプレイを評価することしかできなかった。このため、従来の技術では、ユーザは、自分のゲームプレイが的確に評価されずに不満に感じることがあった。
【0010】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ユーザのゲームプレイを的確に評価することが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置であって、実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録手段と、一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得する手段と、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定手段と、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価手段と、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録ステップと、一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得するステップと、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定ステップと、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価ステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録手段、一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得する手段、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定手段、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価手段、を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させる。
【0014】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0015】
本発明によれば、ユーザのゲームプレイを的確に評価することが可能になる。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、複数のキャラクタの各々が行動するゲームであり、前記複数のキャラクタのうちの何れかが前記ユーザの操作対象に設定され、前記履歴データは、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの操作対象以外の特定のキャラクタの状態の履歴を示し、前記履歴条件は、前記一の時点における前記特定のキャラクタの状態と当該一の時点よりも前の時点における前記特定のキャラクタの状態との組み合わせに関する条件であり、前記履歴条件判定手段は、前記履歴データに基づいて、前記評価対象時点における前記特定のキャラクタの状態と当該評価対象時点よりも前の時点における前記特定のキャラクタの状態との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する、ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、移動物体を用いて行われる競技のゲームを実行し、前記ユーザの操作対象が前記移動物体を保持していない場合において、前記移動物体を保持するキャラクタが前記特定のキャラクタとして設定される、ことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記状態情報は、前記キャラクタの組み合わせに関連付けられるゲームパラメータに関するゲームパラメータ条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、前記ゲーム装置は、前記特定のキャラクタと前記ユーザの操作対象との組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータが前記ゲームパラメータ条件を満たすか否かを判定する手段、を更に含み、前記評価手段は、前記ゲームパラメータ条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該ゲームパラメータ条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、ことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記状態情報は、前記キャラクタの位置に関する位置条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、前記ゲーム装置は、前記特定のキャラクタ又は前記ユーザの操作対象の位置が前記位置条件を満たすか否かを判定する手段、を更に含み、前記評価手段は、前記位置条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該位置条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、ことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記状態情報は、前記キャラクタに与えられる役割に関する役割条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、前記ゲーム装置は、前記特定のキャラクタ又は前記ユーザの操作対象に与えられた役割が前記役割条件を満たすか否かを判定する手段、を更に含み、前記評価手段は、前記役割条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該役割条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、ことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記履歴データは、前記特定のキャラクタの状態の履歴として、前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動を示す情報を含み、前記履歴条件は、前記一の時点における前記特定のキャラクタの状態と当該一の時点よりも前に前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動との組み合わせに関する条件であり、前記履歴条件判定手段は、前記履歴データに基づいて、前記評価対象時点における前記特定のキャラクタの状態と当該評価対象時点よりも前に前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する、とを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、前記ユーザの操作対象の状態の履歴を示すデータを記憶手段に記録する手段、を更に含み、前記状態情報は、前記ユーザの操作対象がとるべき状態と当該状態の前にとるべき状態との組み合わせに関する情報を含み、前記評価手段は、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と当該状態の前における状態との組み合わせと、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、ことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記履歴条件判定手段は、前記ゲームの実行中において、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定し、前記評価手段は、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価し、前記ゲーム装置は、前記ゲームの実行中において、前記評価手段による評価結果を前記ユーザに通知する通知手段、を更に含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図3】表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】ゲーム装置で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。
【図5】履歴データのデータ格納例を示す図である。
【図6】履歴条件と状態情報との関連付けの一例を示す図である。
【図7】状態類型の一例を示す図である。
【図8】評価部の評価結果が通知された場合のゲーム画面の一例を示す図である。
【図9】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図10】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図11】ゲームパラメータのデータ格納例を示す図である。
【図12】変形例(1−1)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。
【図13】変形例(1−2)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。
【図14】変形例(1−3)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。
【図15】変形例(3)の状態情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機(スマートフォン)、携帯情報端末又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0026】
[1−1.ゲーム装置のハードウェア構成]
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。
【0027】
表示部32及び音声出力部34は、家庭用ゲーム機11に接続される。表示部32は、例えば、家庭用テレビ受像機又は液晶ディスプレイなどである。音声出力部34は、例えば、家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカ又はヘッドホンなどである。
【0028】
家庭用ゲーム機11は、公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、制御部14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0029】
制御部14は、一又は複数の制御部(例えば、CPU等)を含む。制御部14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク36から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する処理や情報処理を実行する。
【0030】
主記憶16は、例えば、RAMを含む。光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータは、主記憶16に書き込まれる。主記憶16は、制御部14の作業用メモリとしても用いられる。バス12は、アドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0031】
画像処理部18は、VRAMを含む。画像処理部18は、制御部14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面は、ビデオ信号に変換されて所定のタイミングで表示部32に出力される。
【0032】
入出力処理部20は、制御部14が、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。
【0033】
音声処理部22は、サウンドバッファを含む。音声処理部22は、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された音声データを、音声出力部34から出力する。
【0034】
通信インタフェース28は、インターネットなどの通信ネットワークに、家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0035】
光ディスク再生部24は、光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。本実施形態においては、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために、光ディスク36が用られる場合を説明するが、メモリカード等の他の情報記憶媒体が用いられて、プログラムやデータが家庭用ゲーム機11に対して供給されるようにしてもよい。他にも例えば、通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータが家庭用ゲーム機11に供給されるようにしてもよい。
【0036】
ハードディスク26は、一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、本実施形態において光ディスク36に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、ハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0037】
コントローラ30は、ユーザによる各種ゲーム操作を受け付けるための汎用操作手段である。家庭用ゲーム機11には、一又は複数のコントローラ30が有線又は無線接続される。入出力処理部20は、一定周期毎(例えば、1/60秒毎)にコントローラ30の各操作部材の状態をスキャンする。このスキャン結果を表す操作信号は、バス12を介して制御部14にされる。制御部14は、操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0038】
[1−2.ゲーム装置において実行されるゲーム]
ゲーム装置10は、光ディスク36から読み出したゲームプログラムを実行することによって、例えば、ユーザの操作に応じてユーザの操作対象が行動するゲームを実行する。以下では、複数のキャラクタの各々が行動するゲームであって、移動物体を用いて行われる競技のゲームが実行される場合を説明する。例えば、ボールを用いて行われるサッカーの試合会場を模したゲーム空間において、複数の選手キャラクタが行動するサッカーゲームが実行される。
【0039】
このサッカーゲームにおいては、ユーザが操作するチーム(以降、「ユーザチーム」という。)と、対戦相手(コンピュータ又は他のユーザ)が操作するチーム(以降、「対戦相手チーム」という。)と、の間でサッカーの試合が行われる。サッカーゲームが開始されると、例えば、ゲーム空間が主記憶16に構築される。
【0040】
図2は、ゲーム空間の一例を示す図である。図2に示すゲーム空間50は、互いに直交する三つの座標軸(Xw軸、Yw軸、及びZw軸)が設定された仮想的な3次元空間である。図2に示すように、ゲーム空間50には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド52が配置される。
【0041】
フィールド52上には、2本のゴールライン54a,54b、2本のタッチライン56a,56b、及びセンターライン58が表されている。2本のゴールライン54a,54b及び2本のタッチライン56a,56bによって囲まれたピッチ59及び当該ピッチ59の周囲(ゴールライン54a,54b又はタッチライン56a,56bに接するピッチ59外の所定領域)において、試合が行われる。
【0042】
フィールド52上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール60と、ユーザチームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ62と、対戦相手チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ64と、サッカーボール(移動物体)を表すオブジェクトであるボール66と、が配置される。各オブジェクトの位置は、例えば、ワールド座標系(Xw−Yw−Zw座標系)の3次元座標で特定される。
【0043】
なお、図2では省略されているが、フィールド52上には、ユーザチームに所属する11体の選手キャラクタ62と、対戦相手チームに所属する11体の選手キャラクタ64と、が配置される。
【0044】
選手キャラクタ62(64)とボール66とが近づくと、所定条件の下、当該選手キャラクタ62(64)とボール66とが関連づけられる。この場合、選手キャラクタ62(64)の移動動作は、ドリブル動作になる。以下では、選手キャラクタ62(64)にボール66が関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ62(64)がボール66を保持している」というように記載する。
【0045】
また、ゲーム空間50には、仮想カメラ68(視点)が設定される。ゲーム空間50を仮想カメラ68から見た様子を表すゲーム画面が、表示部32に表示される。ゲーム画面は、ゲーム空間50に配置された各オブジェクトの頂点座標が、所定の座標変換演算を用いてワールド座標系からスクリーン座標系に座標変換されることによって生成される。
【0046】
図3は、表示部32に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。図3に示すゲーム画面70には、ユーザチームに所属する3体の選手キャラクタ62a,62b,62cと、対戦相手チームに所属する3体の選手キャラクタ64a,64b,64cと、ボール66と、が含まれる。
【0047】
ここでは、ユーザチームに所属する選手キャラクタ62のうちの何れかがユーザの操作対象に設定される。図3に示す状態では、例えば、選手キャラクタ62aが、ユーザの操作対象として設定されており、ユーザの操作に基づいて行動する。選手キャラクタ62aの頭上には、ユーザの操作対象に設定されていることを示すカーソル72が表示される。
【0048】
例えば、ユーザは、コントローラ30を用いて方向指示操作を行うことによって、操作対象である選手キャラクタ62aを移動させる。例えば、コンピュータが操作する選手キャラクタ62aがボール66を保持している場合、ユーザは、コントローラ30を用いて、選手キャラクタ62aが走る方向を指示する。
【0049】
ゲーム空間50に配置される各選手キャラクタ62(64)のうちでユーザの操作対象とならないものは、所定の行動アルゴリズムに従って自律的に行動する。例えば、図3に示す場合、選手キャラクタ62a以外の選手キャラクタ62(例えば、選手キャラクタ62b,62c)は、コンピュータの操作に基づいて行動する。
【0050】
例えば、ボール66を保持する選手キャラクタ62bは、コンピュータの操作に基づいて行動する。例えば、選手キャラクタ62bは、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ64がいない方向に向かってドリブルをしたり、ユーザチームに所属する選手キャラクタ62に向けてパスをしたりする。
【0051】
本実施形態においては、ユーザの操作対象が、例えば、現在のゲームの状況と、過去のゲームの状況と、の組み合わせに応じた状態をとっているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイが評価される構成になっている。以下、本技術について、詳細に説明する。
【0052】
[1−3.ゲーム装置において実現される機能]
図4は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。図4に示すように、ゲーム装置10は、ゲームプログラムを実行することによって、ゲームデータ記憶部80、ゲーム実行部82、履歴記録部84、履歴条件判定部86、評価部88、及び通知部90を実現する。
【0053】
[1−3−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部80は、例えば、主記憶16及び光ディスク36等を主として実現される。ゲームデータ記憶部80は、例えば、サッカーゲームを実現するために必要なデータ及びユーザのゲームプレイを評価するために必要なデータを記憶する。本実施形態においては、ゲームデータ記憶部80は、(i)ゲーム状況データ、(ii)履歴データ、(iii)状態情報を記憶する。
【0054】
[ゲーム状況データ]
ゲームデータ記憶部80は、例えば、サッカーゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する。例えば、下記に示すようなデータが、ゲーム状況データに含まれる。
(1)各選手キャラクタ62(64)の現在の状態(位置、姿勢、移動方向、及び移動速度等)を示すデータ
(2)ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ62を示すデータ
(3)ボール66の現在の状態(位置、移動方向及び移動速度等)を示すデータ
(4)ボール66を保持している選手キャラクタ62(64)を示すデータ
(5)仮想カメラ68の現在の状態(位置及び視線方向等)を示すデータ
(6)その他、試合の状況(例えば、両チームの得点や経過時間)を示すデータ
【0055】
[履歴データ]
履歴データは、実行中のゲームにおけるゲームの状況の履歴を示すデータである。例えば、ゲーム状況データの内容が更新されると、当該更新されたゲーム状況データが履歴データに蓄積される。ここでは、履歴データが、複数のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))のうちユーザの操作対象以外の特定のキャラクタの状態の履歴を示す。
【0056】
「特定の選手キャラクタ62(64)」とは、ユーザの操作対象以外の選手キャラクタ62(64)の何れかであり、あるユーザのゲームプレイを評価するために基準となる選手キャラクタ62(64)である。別の言い方をすれば、特定の選手キャラクタ62(64)は、あるユーザのゲームプレイが評価される際に状態の履歴が参照される選手キャラクタ62(64)である。
【0057】
また、ここでの「ユーザのゲームプレイ」とは、操作対象が所与の状態をとるために行われるユーザの操作のことであり、例えば、操作対象が所定位置にいるために行われる操作、操作対象が所定方向に移動するために行われる操作、操作対象がボール66を移動させるために行われる操作等のことである。
【0058】
本実施形態においては、ユーザの操作対象が移動物体(例えば、ボール66)を保持していない場合において、移動物体を保持するキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))が特定のキャラクタとして設定される場合を説明する。
【0059】
特定の選手キャラクタ62(64)は、ユーザの操作対象が所属するチームと同じチームに所属していてもよいし、異なるチームに所属していてもよい。ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)は、他のユーザ(ゲームプレイが評価されるユーザ以外のユーザ)又はコンピュータにより操作される。ここでは、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)(即ち、特定の選手キャラクタ62(64))が、コンピュータにより操作される場合を説明する。
【0060】
図5は、履歴データのデータ格納例を示す図である。図5に示すように、履歴データには、特定の選手キャラクタ62(64)の状態が時系列順に格納される。特定の選手キャラクタ62(64)の状態とは、特定の選手キャラクタ62(64)の行動を示し、例えば、特定の選手キャラクタ62(64)の位置や姿勢、移動方法(移動方向又は移動速度)等である。
【0061】
図5に示す「状態番号」には、1からn(n≧2の整数)までの整数が昇順に格納される。本実施形態においては、状態番号の数字が小さいレコードほど、現時点に近い状態であることを示す。
【0062】
また、状態番号には、特定の選手キャラクタ62(64)の状態を識別する状態履歴情報が、関連付けられる。状態履歴情報は、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の種類を示す場合を説明する。
【0063】
例えば、状態履歴情報としては、ゲームにおいて選手キャラクタ62がとり得る状態の何れかを識別する情報が格納される。例えば、複数の状態類型(詳細後述)が予め定義されているようにしてもよい。選手キャラクタ62は、これら複数の状態類型のうちの何れかの類型(種類)の状態をとる。状態履歴情報には、複数の状態類型の何れかが格納される。
【0064】
図5に示す履歴データにおいては、例えば、状態番号がk番(1≦k≦n)のレコードは、特定の選手キャラクタ62(64)の状態のうち、k番目に新しい状態を示す。
【0065】
例えば、図5に示すデータ格納例では、現時点において、特定の選手キャラクタ62(64)は、タッチライン56に向けてドリブルをしている状態である。一つ前の状態は、特定の選手キャラクタ62(64)が、体の向きを変更した状態を示している。また、二つ前の状態は、特定の選手キャラクタ62(64)が、他の選手キャラクタ62(64)からパスをもらった状態を示している。
【0066】
上記のように、本実施形態においては、履歴データは、試合中のある時点(例えば、現時点)における特定の選手キャラクタ62(64)の状態と当該時点よりも前の時点(例えば、一又は複数の時点)における状態との組み合わせを示すデータともいえる。履歴データに格納される状態の組み合わせは、順列組み合わせであり、当該順列組み合わせは、時系列順(例えば、新しい順又は古い順)に並べられている。
【0067】
[状態情報]
また例えば、ゲームデータ記憶部80は、一の時点におけるゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点(例えば、一又は複数の時点)におけるゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する。
【0068】
図6は、履歴条件と状態情報との関連付けの一例を示す図である。ここでは、特定の選手キャラクタ62(64)の最近の状態の履歴がどのような時に、ユーザの操作対象がどのような状態をとるべきか、が図6に示す関連付けに定義される。
【0069】
ここでは、履歴条件は、一の時点における特定のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の状態と当該一の時点よりも前の時点(例えば、一又は複数の時点)における特定のキャラクタの状態との組み合わせに関する条件である。
【0070】
一の時点は、ユーザのゲームプレイが評価されるための評価対象時点であり、実行中のゲームの所定時点である。評価対象時点は、所定周期で繰り返し訪れるようにしてもよいし、実行中のゲームが所与の状況になった場合に評価対象時点となるようにしてもよい。
【0071】
即ち、履歴条件は、評価対象時点の所定期間前から評価対象時点までの期間の特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が所定の履歴であるか、即ち、この期間における特定の選手キャラクタ62(64)の履歴の種類の組み合わせが、所定の組み合わせであるか否かを示す条件といえる。
【0072】
状態情報は、履歴条件が満たされる場合にユーザの操作対象がとるべき状態の内容又はユーザの操作対象がとるべきでない状態の内容を示す。別の言い方をすれば、状態情報は、ユーザのゲームプレイ(即ち、操作対象の行動)が評価される際の評価基準となる状態ともいえる。ここでの「操作対象の状態」とは、操作対象のとる行動と、操作対象が体を動かさないことと、の両方を意味する。即ち、状態情報には、操作対象がとるべき行動を示す情報、又は、操作対象が体を動かさずにその場で待機することを示す情報、が格納される。
【0073】
なお、制御部14は、ゲームデータ記憶部80に記憶されたデータを取得する手段として機能する。また、制御部14は、ゲームデータ記憶部80に記憶されたデータを更新する手段として機能する。なお、ゲームデータ記憶部80に記憶されるデータは、上記の例に限られない。他にも例えば、選手キャラクタ62(64)に関する各種パラメータ等が格納されていてもよい。
【0074】
[1−3−2.ゲーム実行部]
ゲーム実行部82は、例えば、制御部14を主として実現される。ゲーム実行部82は、複数の選手キャラクタ62(64)の各々が行動するゲームを実行する。ゲーム実行部82は、選手キャラクタ62(64)の各々の行動を、ユーザ又はコンピュータの操作に基づいて制御する。例えば、ゲーム実行部82は、ユーザ又はコンピュータの操作により決定される選手キャラクタ62(64)の行動に基づいてゲーム状況データを更新することによって、ゲームを実行する。
【0075】
[1−3−3.履歴記録部]
履歴記録部84は、例えば、制御部14を主として実現される。履歴記録部84は、実行中のゲームにおいて、ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段(例えば、ゲームデータ記憶部80)に記録する。先述のように、本実施形態においては、予め用意された複数の状態類型の何れかが、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴として格納される。
【0076】
図7は、状態類型の一例を示す図である。図7に示すように、選手キャラクタ62(64)が行った状態に関する条件と、状態類型を識別する情報と、が関連付けられて記憶されるようにしてもよい。例えば、ゲーム状況データが示す選手キャラクタ62(64)の状態が上記条件を満たす場合、当該条件に関連付けられた状態類型の状態であると判定される。当該条件は、ゲーム状況データが満たすべき条件、又は、ゲーム状況データの変化が満たすべき条件ともいえる。
【0077】
履歴記録部84は、図7の関連付けを参照し、特定の選手キャラクタ62(64)が複数の状態類型のうちの何れかの状態類型に属する状態であるか否かを判定する。別の言い方をすれば、特定の選手キャラクタ62(64)の状態が複数の状態類型のうちの何れかに属するか否かが判定される。
【0078】
また、履歴記録部84は、実行中のゲームにおいて所与の更新条件が満たされた場合に、履歴データを記録する。例えば、更新条件が満たされた場合、特定の選手キャラクタ62(64)の状態が属する状態類型に基づいて、履歴データの内容が更新される。
【0079】
更新条件は、履歴データを更新するために定められた条件であればよく、例えば、実行中のゲームにおいて所与の更新タイミングが訪れたか否かを示す条件、又は、特定の選手キャラクタ62(64)の状態類型が変化したか否かを示す条件である。例えば、所定時間毎に更新条件が満たされると判定されてもよいし、コントローラ30からの検出信号が変化した場合に更新条件が満たされると判定されるようにしてもよい。
【0080】
実行中のゲームにおいて履歴データが更新される場合には、例えば、状態番号がk番のレコードに格納された状態履歴情報が、状態番号がk+1番のレコードにシフトし、状態番号が1番のレコードには、選手キャラクタ62の現在の状態を示す状態履歴情報が格納される。
【0081】
なお、履歴データが更新される場合、状態番号がn番のレコードに格納されていた状態履歴情報は、消去されるようにしてもよい。また、特定の選手キャラクタ62(64)が切り替わった場合(例えば、ユーザの操作対象が切り替わった場合、又は、ユーザの操作対象がボール66を保持しなくなった場合)、履歴データのデータ内容がいったん消去されるようにしてもよい。
【0082】
[1−3−4.履歴条件判定部]
履歴条件判定部86は、例えば、制御部14を主として実現される。履歴条件判定部86は、履歴データに基づいて、評価対象時点(例えば、現時点)におけるゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点におけるゲームの状況との組み合わせが、履歴条件を満たすか否かを判定する。
【0083】
本実施形態においては、履歴条件判定部86が、評価対象時点における特定のキャラクタ(例えば、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64))の状態と当該評価対象時点よりも前の時点における特定のキャラクタの状態との組み合わせが、履歴条件を満たすか否かを判定する場合を説明する。
【0084】
例えば、履歴条件判定部86は、履歴データが示す状態の履歴の組み合わせと、履歴条件が示す状態の履歴の組み合わせと、を比較して、両者が一致するか否かを判定することによって、履歴条件が満たされるか否かを判定する。本実施形態においては、履歴データが示す履歴の順列組み合わせが、履歴条件が示す履歴の順列組み合わせであるか否かが判定される。
【0085】
[1−3−5.評価部]
評価部88は、例えば、制御部14を主として実現される。評価部88は、履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点において行われたユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。
【0086】
ユーザのゲームプレイは、ゲームの実行中において評価されるようにしてもよいし、ゲームが終了した後に評価されるようにしてもよい。本実施形態においては、ゲームの実行中において、即ち、サッカーの試合中においてリアルタイムにユーザのゲームプレイが評価される場合を説明する。
【0087】
例えば、履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点でのユーザの操作対象の状態と、が比較される。例えば、履歴条件判定部86により満たされると判定された履歴条件に関連付けられた状態情報と、対象時点でのユーザの操作対象の状態と、が一致するか否かが判定されることによって、ユーザのゲームプレイが評価される。例えば、両者が一致する場合、ユーザのゲームプレイは高く評価される。また例えば、両者が一致しない場合、ユーザのゲームプレイは低く評価される。
【0088】
なお、ユーザのゲームプレイの評価としては、例えば、ゲームデータ記憶部80に、ユーザの評価ポイントを記憶させておき、当該評価ポイントの値を変更するようにしてもよい。例えば、ユーザのゲームプレイが高く評価された場合にはそのユーザの評価ポイントが増加し、ユーザのゲームプレイが低く評価された場合にはそのユーザの評価ポイントが減少する。
【0089】
[1−3−6.通知部]
通知部90は、例えば、制御部14、及び、表示部32又は音声出力部34を主として実現される。通知部90は、ゲームの実行中において、評価部88の評価結果をユーザに通知する。評価結果の通知は、表示部32に評価結果を示す画像が表示されることによって行われてもよいし、音声出力部34から評価結果を示す音声が出力されることによって行われるようにしてもよい。本実施形態においては、評価結果に応じて変化する評価ポイントが表示されることによって通知が行われる。
【0090】
図8は、評価部88の評価結果が通知された場合のゲーム画面の一例を示す図である。例えば、選手キャラクタ62bが、タッチライン56aから離れる方向に向かってドリブルした後、体の向きを変えて、タッチライン56aに向けてドリブルした場合、図8に示すように、ユーザの操作対象(選手キャラクタ62a)がパスを貰いに行くと、当該ユーザのゲームプレイが高く評価される。そして、評価ポイントが増加したことを示す評価結果画像74がゲーム画面70に表示される。他にも例えば、ユーザがパスを貰いに行ったことを褒めたたえるようなメッセージが出力されるようにしてもよい。
【0091】
[1−4.ゲーム装置において実行される処理]
図9及び図10は、ゲーム装置10が実行する処理を示すフロー図である。制御部14は、光ディスク36に記憶されたプログラムに従って、図9及び図10に示す処理を実行する。
【0092】
まず、図9に示すように、制御部14は、ゲームを開始し、主記憶16にゲーム空間50を構築する(S1)。制御部14は、コントローラ30の操作状態を取得し、ユーザの操作対象を、コントローラ30の操作状態に基づいて行動させる(S2)。例えば、コントローラ30の操作状態(検出信号)と、ユーザの操作対象がとるべき行動と、が予め関連付けられて記憶され、当該関連付けが参照されることによって、ユーザの操作対象がとるべき行動が決定される。
【0093】
制御部14は、ユーザの操作対象以外の選手キャラクタ62(64)を、コンピュータの操作に基づいて行動させる(S3)。S3における行動の決定方法は、公知の行動アルゴリズムに基づいた決定方法であってもよい。例えば、コンピュータが操作する選手キャラクタ62(64)は、ゲーム空間50の各オブジェクトの位置関係(例えば、選手キャラクタ62(64)とボール66との位置関係)に基づいて行動する。
【0094】
制御部14は、S2及びS3において決定された選手キャラクタ62(64)の行動に基づいて、ゲーム状況データを更新する(S4)。制御部14は、更新されたゲーム状況データに基づいてゲーム画面70の表示を更新する(S5)。
【0095】
制御部14は、更新されたゲーム状況データを参照し、コンピュータが操作する選手キャラクタ62(64)の何れかがボール66を保持しているか否かを判定する(S6)。例えば、ゲーム状況データに格納された、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)を示すデータが、コンピュータにより操作される選手キャラクタ62(64)を示しているか否かが判定される。即ち、S5においては、実行中のゲームにおいて、特定の選手キャラクタ62(64)が設定されているか否かが判定される。
【0096】
ユーザの操作対象以外の選手キャラクタ62(64)がボール66を保持していない場合(S6;N)、特定の選手キャラクタ62(64)が存在しないので、処理は図10に示すS14に移行する。
【0097】
コンピュータが操作する選手キャラクタ62(64)がボール66を保持している場合(S6;Y)、図10に移り、制御部14は、履歴データを更新するための更新条件が満たされるか否かを判定する(S7)。例えば、前回履歴データが更新されてから所定時間が経過したか否か、又は、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の状態類型が、直近の状態類型から変化したか否かが判定される。
【0098】
更新条件が満たされる場合(S7;Y)、制御部14は、ゲーム状況データと状態類型を定義したデータ(図7)とを比較することによって、特定の選手キャラクタ62(64)の状態類型を特定し、履歴データの内容を更新する(S8)。具体的には、まず、制御部14は、状態番号がk番の状態履歴情報をk+1番のレコードにコピーする。次いで、制御部14は、状態番号が1番の状態履歴情報として、特定された状態類型を示す状態履歴情報を格納することによって、履歴データを更新する。
【0099】
制御部14は、履歴データ及び履歴条件を参照し、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が履歴条件を満たすか否かを判定する(S9)。S9においては、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の最近の状態の順列組み合わせが、所与の順列組み合わせであるか否かが判定される。
【0100】
履歴条件が満たされると判定された場合(S9;Y)、制御部14は、S9において満たされると判定された履歴条件に関連付けられた状態情報と、ユーザの操作対象の状態と、を比較して、両者が一致するか否かを判定する(S10)。
【0101】
両者が一致すると判定された場合(S10;Y)、制御部14は、評価ポイントを所定値だけ増加させることによって、ユーザのゲームプレイに高い評価を与える(S11)。両者が一致すると判定されない場合(S10;N)、制御部14は、評価ポイントを所定値だけ減少させることによって、ユーザのゲームプレイに低い評価を与える(S12)。
【0102】
制御部14は、S11又はS12において変更された評価ポイントに基づいて評価結果画像74をゲーム画面70に表示させ、評価結果をユーザに通知する(S13)。
【0103】
制御部14は、終了条件が満たされるか否かを判定する(S14)。終了条件は、本処理を終了させるために予め定められた条件であればよい。例えば、サッカーの試合が終了したか否か、又は、ユーザから終了指示が入力されたか否か等であってもよい。
【0104】
終了条件が満たされると判定された場合(S14;Y)、本処理は終了する。終了条件が満たされると判定されない場合(S14;N)、処理はS1に戻る。
【0105】
以上説明したゲーム装置10によれば、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の状態の履歴に応じた状態を、ユーザの操作対象がとっているか否かを判定することによって、ユーザのゲームプレイを的確に評価することができる。例えば、ユーザがオフザボールの選手キャラクタ62を、ボールホルダーの行動に連動するように行動させているか否かが評価されるので、ユーザのゲームプレイの評価方法を高度化させることができる。
【0106】
また、多数の選手キャラクタ62(64)がいる中で、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)との関係のみに基づいて評価が行われるので、全ての選手キャラクタ62(64)との関係に基づいて評価が行われる場合等に比べて、簡易な処理で評価を行うことができる。特に、実施形態のようなサッカーゲームにおいては、ゲームの進行上、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の状態が重要になるので、的確な評価が比較的簡易な処理で行うことができ、ゲーム装置10の処理負荷を軽減することができる。
【0107】
更に、ある一時点よりも前の複数の時点における、ボールを保持する選手キャラクタ62の状態の履歴に基づいて評価を行うことによって、より細やかな状態変化に応じた状態を操作対象がとっているか否かを判定して評価を行うことができる。
【0108】
また例えば、ゲームの実行中においてゲームプレイの評価結果を通知することによって、ユーザは、自分の行ったゲームプレイが良かったのか悪かったのかを随時把握することができる。
【0109】
[2.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0110】
(1)例えば、履歴条件及び状態情報が、ゲームに関する種々の条件と関連付けられて記憶されることによって、ユーザが、当該条件に応じたゲームプレイをしているか否かが評価されるようにしてもよい。
【0111】
(1−1)また例えば、状態情報は、ゲームキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の組み合わせに関連付けられるゲームパラメータに関するゲームパラメータ条件及び履歴条件に関連付けられて記憶されるようにしてもよい。当該ゲームパラメータは、選手キャラクタ62(64)同士の関係(連携)の良し悪しを示すパラメータともいえる。
【0112】
即ち、特定の選手キャラクタ62(64)とユーザの操作対象との関係(連携)の良し悪しに応じて、ユーザの操作対象がとるべき行動を異ならしめることによって、ユーザが、関係(連携)の良し悪しに応じた最適なゲームプレイをしているか否かを評価することができるようにしてもよい。
【0113】
図11は、ゲームパラメータのデータ格納例を示す図である。図11に示すように、2体の選手キャラクタ62(64)を識別する情報(例えば、選手ID等)の組み合わせに関連付けて、ゲームパラメータがゲームデータ記憶部80に記憶される。
【0114】
例えば、ゲームパラメータは0〜100の数値をとり、ゲームパラメータの値が高い程、2体の選手キャラクタ62(64)の関係(連携)が良いことを示す。なお、ゲームパラメータは、図10に示すような数値でなくてもよい。他にも例えば、ゲームパラメータは、関係(連携)の良し悪しの程度を示す情報(例えば、A〜Eのアルファベットの何れか。Aが最も連携が良く、Eが最も連携が悪い。)であってもよい。
【0115】
図12は、変形例(1−1)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。図12に示すように、ゲームパラメータ条件は、ゲームパラメータが所定範囲であるか否かを示す条件である。ゲームデータ記憶部80に記憶されたゲームパラメータデータのうち、特定の選手キャラクタ62(64)とユーザの操作対象との組み合わせに関連付けられたゲームパラメータが、ゲームパラメータ条件を満たすか否かが判定される。当該判定処理は、例えば、ゲーム実行部82により行われるようにしてもよい。
【0116】
変形例(1−1)の評価部88は、ゲームパラメータ条件及び履歴条件が満たされると判定された場合、当該ゲームパラメータ条件及び当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。即ち、ゲームデータ記憶部80に記憶された状態情報のうち、満たされると判定されたゲームパラメータ条件及び履歴条件に関連付けられた状態情報のみが、ユーザの操作対象の状態との比較対象となる。
【0117】
変形例(1−1)によれば、特定の選手キャラクタ62(64)とユーザの操作対象との連携値に応じた状態をユーザの操作対象がとっているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイを評価することができる。例えば、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が同じであっても、ユーザの操作対象との関係(連携)が良ければ、パスが通りやすいので所定距離以内に近寄らなくても高い評価が得られるようにしてもよいし、ユーザの操作対象との関係(連携)が悪ければ、パスが通りにくいので所定距離以内まで近づかなければ高い評価が得られないようにしてもよい。
【0118】
(1−2)また例えば、状態情報は、選手キャラクタ62(64)の位置に関する位置条件及び履歴条件に関連付けられて記憶されるようにしてもよい。即ち、ピッチ59における特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象の立ち位置や、特定の選手キャラクタ62(64)とユーザの操作対象との位置関係に応じてユーザの操作対象がとるべき状態を異ならしめることによって、ユーザが、ユーザの操作対象の位置に応じた最適なゲームプレイをしているか否かを評価することができるようにしてもよい。
【0119】
図13は、変形例(1−2)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。図13に示すように、位置条件は、特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象の位置がゲーム空間50内の所定の位置(所定領域内)であるか否か、又は、ユーザの操作対象と特定の選手キャラクタ62(64)との位置関係が所定の関係であるか否かを示す条件である。
【0120】
ゲームデータ記憶部80に記憶されたゲーム状況データが示す選手キャラクタ62(64)の位置と、位置条件と、が比較されることによって、特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象が位置条件を満たすか否かが判定される。当該判定処理は、例えば、ゲーム実行部82により行われるようにしてもよい。
【0121】
変形例(1−2)の評価部88は、位置条件及び履歴条件が満たされると判定された場合、当該位置条件及び当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。即ち、ゲームデータ記憶部80に記憶された状態情報のうち、満たされると判定された位置条件及び履歴条件に関連付けられた状態情報のみが、ユーザの操作対象の状態との比較対象となる。
【0122】
例えば、図13に示すデータ格納例の場合、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が同じであったとしても、ユーザの操作対象がタッチライン56の付近にいる場合と、ユーザの操作対象がピッチ59の中央付近にいる場合と、で状態情報が異なる。ユーザの操作対象がタッチライン56の付近にいる場合には、ユーザの操作対象が、特定の選手キャラクタ62(64)の移動方向とは逆方向に移動することによって、対戦相手チームを惑わす動きをすると高い評価が得られる。ユーザの操作対象がピッチ59の中央付近にいる場合には、ユーザの操作対象が敵陣に向かって移動して、サイドアタックをしかけると高い評価が得られる。
【0123】
変形例(1−2)によれば、ユーザの操作対象の位置に応じた行動をユーザの操作対象がしているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイを評価することができる。例えば、特定の選手キャラクタ62(64)が同じ動きのドリブルをした場合であっても、ユーザの操作対象の立ち位置次第で、相手の選手キャラクタ62(64)を惑わす動きをしなければ評価されなかったり、パスを受けるように動かなければ評価されなかったりするようにしてもよい。
【0124】
(1−3)また例えば、状態情報は、選手キャラクタ62(64)に与えられる役割に関する役割条件及び履歴条件に関連付けられて記憶されるようにしてもよい。即ち、特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象のポジションや、ユーザチーム又は対戦相手チームに与えられた戦術に応じてユーザの操作対象がとるべき行動を異ならしめることによって、ユーザが、ポジションや戦術に応じた最適なゲームプレイをしているか否かを評価することができるようにしてもよい。
【0125】
図14は、変形例(1−3)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。図14に示すように、役割条件は、ゲームにおいて選手キャラクタ62(64)に与えられた役割が所定の役割であるか否かを示す条件である。例えば、ゲームにおける役割とは、選手キャラクタ62(64)が受け持つ役割であり、例えば、サッカーチームにおけるポジション(例えば、ゴールキーパー、ディフェンダー、ミッドフィールダー、フォワードの何れか)や、ユーザチーム又は対戦相手チームに設定される戦術である。
【0126】
ユーザの操作対象に与えられる役割を示す情報は、ゲームデータ記憶部80に記憶される。ゲームデータ記憶部80に記憶された当該情報が示す選手キャラクタ62(64)の役割と、役割条件と、が比較されることによって、特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象が役割条件を満たすか否かが判定される。当該判定処理は、例えば、ゲーム実行部82により行われるようにしてもよい。
【0127】
変形例(1−3)の評価部88は、役割条件及び履歴条件が満たされると判定された場合、当該役割条件及び当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。即ち、ゲームデータ記憶部80に記憶された状態情報のうち、満たされると判定された役割条件及び履歴条件に関連付けられた状態情報のみが、ユーザの操作対象の状態との比較対象となる。
【0128】
例えば、図14に示すデータ格納例の場合、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が同じであったとしても、ユーザの操作対象のポジションがフォワードの場合と、ユーザの操作対象のポジションがディフェンダーの場合と、で状態情報が異なる。ユーザの操作対象のポジションがフォワードの場合には、ユーザの操作対象が、ユーザの操作対象が敵陣に向かって移動して、サイドアタックをしかけると高い評価が得られる。ユーザの操作対象のポジションがディフェンダーの場合には、自陣に留まって相手の反撃に備えると高い評価が得られる。
【0129】
変形例(1−3)によれば、ユーザの操作対象の役割に応じた状態をユーザの操作対象がとっているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイを評価することができる。例えば、特定の選手キャラクタ62(64)が同じ動きのドリブルをした場合であっても、ユーザの操作対象のポジションがフォワードである場合には、パスを貰いに行かなければ高い評価がされないようにして、ユーザの操作対象のポジションがディフェンダーである場合には、相手の反撃に備えなければ高い評価がされないようにしてもよい。
【0130】
(2)また例えば、特定の選手キャラクタ62(64)が、過去にユーザの操作対象に対して行った行動に応じて、ユーザの操作対象がとるべき状態が異なるようにしてもよい。例えば、現時点において、特定の選手キャラクタ62が、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ64に囲まれている場合、過去に、ユーザの操作対象が同じ状況になったときに、この特定の選手キャラクタ62がパスを貰いに来ていたら、ユーザの操作対象は、ボールをもらいに行かないとゲームプレイが評価されないようにしてもよい。即ち、特定の選手キャラクタ62(64)が、過去にユーザの操作対象を助けるような行動をしていたら、今度は、ユーザの操作対象が、この特定の選手キャラクタ62(64)を助けなければ、高い評価が得られないようにしてもよい。
【0131】
変形例(2)の履歴データは、特定のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の状態の履歴として、特定のキャラクタが行ったユーザの操作対象に関する行動を示す情報を含む。特定のキャラクタ62(64)が行ったユーザの操作対象に関する行動とは、ユーザの操作対象に対する行動であり、例えば、ユーザの操作対象に係るゲームパラメータを変化させる行動である。例えば、ユーザの操作対象がボール66を保持している場合に、当該ボール66を貰う行動が、ユーザの操作対象に関する行動に相当する。
【0132】
また、履歴条件は、一の時点における特定のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の状態と当該一の時点よりも前に特定のキャラクタが行ったユーザの操作対象に関する行動(例えば、一又は複数の行動)との組み合わせに関する条件となる。
【0133】
変形例(2)の履歴条件判定部86は、履歴データに基づいて、評価対象時点における特定のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の状態と当該評価対象時点よりも前に特定のキャラクタが行ったユーザの操作対象に関する行動(例えば、一又は複数の行動)との組み合わせが、履歴条件を満たすか否かを判定する。即ち、評価対象時点における特定の選手キャラクタ62(64)の状態と当該評価対象時点よりも前に特定の選手キャラクタ62(64)が行ったユーザの操作対象に関する行動との組み合わせが、履歴条件が示す組み合わせであるか否かが判定される。
【0134】
変形例(2)によれば、特定の選手キャラクタ62(64)が所定の状態にあるときに、この特定の選手キャラクタ62(64)がユーザの操作対象に対して行った行動に応じた状態を、ユーザの操作対象がとっているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイが評価される。例えば、特定の選手キャラクタ62が、過去にユーザの操作対象を助けるような行動をした場合には、今度は、ユーザの操作対象が、この特定の選手キャラクタ62を助ける行動をしなければ、ユーザのゲームプレイが評価されないようにすることができる。
【0135】
他にも例えば、特定の選手キャラクタ62(64)が、過去にユーザの操作対象からボールを奪った場合には、今度は、ユーザの操作対象が、この特定の選手キャラクタ62(64)からボールを奪わなければ、ユーザのゲームプレイが評価されないようにすることができる。即ち、特定の選手キャラクタ62(64)が、過去にユーザの操作対象を攻撃するような行動をした場合、今度は、ユーザの操作対象が、この特定の選手キャラクタ62(64)を攻撃しなければ、高い評価が得られないようにしてもよい。
【0136】
(3)例えば、実施形態においては、現時点でのユーザの操作対象の状態に基づいて、ユーザのゲームプレイが評価される場合を説明したが、ユーザの操作対象の状態の履歴に基づいてユーザのゲームプレイが評価されるようにしてもよい。即ち、特定の選手キャラクタ62(64)の行動の履歴と、ユーザの操作対象の状態の履歴と、が対応しているか否かが判定されることによって、ユーザのゲームプレイが評価されるようにしてもよい。
【0137】
変形例(3)の履歴記録部84は、ユーザの操作対象の状態の履歴を示すデータを記憶手段に記録する。当該データのデータ形式は、図5に示す履歴データと同様である。即ち、このデータは、所与の更新タイミングが訪れた場合に更新され、ユーザの操作対象の状態類型を示す状態履歴情報が、時系列順に格納される。
【0138】
また、変形例(3)の状態情報は、ユーザの操作対象がとるべき状態と当該状態の前にとるべき状態(例えば、一又は複数の状態)との組み合わせに関する情報を含む。
【0139】
図15は、変形例(3)の状態情報を示す図である。図15に示すように、状態情報が履歴条件に関連付けられる点は、実施形態と同様である。状態情報が、評価対象時点においてユーザの操作対象がとるべき状態と、当該状態の前にとるべき状態と、の組み合わせを示している点が、実施形態と異なる。即ち、変形例(3)の状態情報は、履歴条件と同様のデータ形式をとり、ユーザの操作対象が評価対象時点においてとるべき状態と、当該状態の前にとるべき状態と、の組み合わせを示す。
【0140】
変形例(3)の評価部88は、履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と当該行動の前に行われた行動との組み合わせと、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。即ち、ユーザの操作対象の状態の履歴を示すデータと状態情報とに基づいて、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と当該状態の前における状態との組み合わせが、状態情報に示された組み合わせであるか否かが判定されることによって、ユーザのゲームプレイが評価される。
【0141】
変形例(3)によれば、ユーザの操作対象の状態の履歴に基づいてユーザのゲームプレイを評価することができるので、ゲームプレイの評価方法をより高度化することができる。
【0142】
(4)また例えば、実施形態においては、特定の選手キャラクタ62(64)が、ボールを保持する選手キャラクタ62(64)である場合を説明したが、特定の選手キャラクタ62(64)は、これに限られない。特定の選手キャラクタ62(64)は、ユーザのゲームプレイが評価される際の評価基準となる選手キャラクタ62(64)であればよい。例えば、特定の選手キャラクタ62(64)は、所定の選出条件が満たされるか否かが判定されることによって選出されるようにしてもよい。
【0143】
例えば、ユーザの操作対象との位置関係に基づいて特定の選手キャラクタ62(64)が選出されるようにしてもよい。この場合、例えば、ユーザの操作対象との距離が所定範囲である選手キャラクタ62(64)が、特定の選手キャラクタ62(64)として選出されるようにしてもよい。
【0144】
他にも例えば、特定のポジションの選手キャラクタ62(64)が、特定の選手キャラクタ62(64)として選出されるようにしてもよい。また例えば、ユーザの操作対象との組み合わせに関連付けられたゲームパラメータ(連携値)に応じて特定の選手キャラクタ62(64)が選出されるようにしてもよい。また例えば、仮想カメラ68の注視点の位置に基づいて特定の選手キャラクタ62(64)が選出されるようにしてもよい。
【0145】
(5)また例えば、実施形態においては、ユーザの操作対象と同じチームに所属する選手キャラクタ62(64)が特定の選手キャラクタ62(64)とされる場合を説明したが、ユーザの操作対象とは異なるチームに所属する選手キャラクタ62(64)が特定の選手キャラクタ62(64)とされるようにしてもよい。
【0146】
(6)また例えば、実施形態においては、試合中にユーザのゲームプレイがリアルタイムに評価される場合を説明したが、試合の終了後や途中において、過去のゲームプレイが評価されるようにしてもよい。即ち、評価部88による評価が行われるタイミング、又は、通知部90による通知が行われるタイミングは、試合中に限られず、任意のタイミングであってもよい。
【0147】
(7)また例えば、ゲーム空間50を、図2に示すような3次元空間として説明したが、本発明に係るゲーム空間は、選手キャラクタ62(64)やボール66の位置等が、2つの座標要素で管理されるような2次元ゲーム空間であってもよい。
【0148】
(8)また例えば、本発明は、サッカーゲーム以外のゲームを実行するゲーム装置にも適用することができる。本発明は、キャラクタが行動するゲームに適用できる。例えば、バスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又は、アメリカンフットボールゲームなどを実行するゲーム装置にも、本発明を適用することができる。他にも例えば、シューティングゲーム(例えば、FPS;First Person Shooting)やアクションゲーム、ロールプレイングゲーム等を実行するゲーム装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0149】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 制御部、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク再生部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、30a 表面、32 表示部、34 音声出力部、36 光ディスク、50 ゲーム空間、52 フィールド、54a,54b ゴールライン、56,56a,56b タッチライン、58 センターライン、59 ピッチ、60 ゴール、62,62a,62b,62c,64,64a,64b,64c 選手キャラクタ、66 ボール、68 仮想カメラ、70 ゲーム画面、72 カーソル、74 評価結果画像、80 ゲームデータ記憶部、82 ゲーム実行部、84 履歴記録部、86 履歴条件判定部、88 評価部、90 通知部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの操作に応じて当該ユーザの操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置が知られている。このようなゲームにおいては、ユーザの操作対象以外のキャラクタはコンピュータにより制御され、ゲームの進行に応じて状況が変化する(例えば、特許文献1)。また、ユーザの操作対象が現在のゲームの状況に応じた行動を行っているか否かによって、ユーザのゲームプレイを評価する技術も知られている(例えば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−233734号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「FIFA09 WORLD CLASS SOCCER 解説書」エレクトロニック・アーツ株式会社、2008年12月28日、p.23、PLAYSTATION3版
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ある時点のゲーム状況のみに応じた行動を、ユーザの操作対象が行っているか否かを判断することによって、ユーザのゲームプレイを評価する場合、ゲームプレイの評価を的確に行えない場合がある。なぜなら、ある時点のゲームの状況が同じであっても、この時点よりも前のゲームの状況(例えば、直近のゲームの状況)が異なれば、ユーザの操作対象がとるべき状態が異なる場合があるからである。
【0006】
例えば、非特許文献1に記載されたサッカーゲームにおいて、現在のゲームの状況が、ユーザの操作対象と同じチームに所属するキャラクタ(ここでは、ボールホルダーという。)がボールを保持しており、タッチラインに向けてドリブルしている状況である場合を説明する。この場合、例えば、現在の少し前の時点において、ボールホルダーが、他のキャラクタからパスを受け取った場合と、現在の少し前の時点において、このボールホルダーが他方のタッチラインに向けてドリブルしていた場合と、でユーザの操作対象がとるべき状態が異なる。
【0007】
現在の少し前の時点において、ボールホルダーが他のキャラクタからパスを受け取った場合、ボールホルダーは、他のキャラクタからパスを受け取った後、サイドアタックの攻撃をしかけるべくタッチラインに向かったと考えられるので、ユーザの操作対象は、一緒にサイドアタックの攻撃をしかけるべく敵陣に向かうべきであると考えられる。
【0008】
一方、現在の少し前の時点において、ボールホルダーが他方のタッチラインに向けてドリブルしていた場合、ボールホルダーは、サイドアタックの攻撃をしかけようとしているのではなく、他のキャラクタへのボールの出しどころがないためタッチライン間を行ったり来たりしていると考えられるので、ユーザの操作対象はパスをもらいにいくべきであると考えられる。
【0009】
この点、従来の技術では、所定時点でのゲームの状況に応じて、ユーザの操作対象が上記のどちらか一方(サイドアタックをしかける又はパスをもらいにいく)を行っているか否かを判断することによってユーザのゲームプレイを評価することしかできなかった。このため、従来の技術では、ユーザは、自分のゲームプレイが的確に評価されずに不満に感じることがあった。
【0010】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ユーザのゲームプレイを的確に評価することが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置であって、実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録手段と、一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得する手段と、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定手段と、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価手段と、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録ステップと、一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得するステップと、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定ステップと、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価ステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録手段、一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得する手段、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定手段、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価手段、を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させる。
【0014】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0015】
本発明によれば、ユーザのゲームプレイを的確に評価することが可能になる。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、複数のキャラクタの各々が行動するゲームであり、前記複数のキャラクタのうちの何れかが前記ユーザの操作対象に設定され、前記履歴データは、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの操作対象以外の特定のキャラクタの状態の履歴を示し、前記履歴条件は、前記一の時点における前記特定のキャラクタの状態と当該一の時点よりも前の時点における前記特定のキャラクタの状態との組み合わせに関する条件であり、前記履歴条件判定手段は、前記履歴データに基づいて、前記評価対象時点における前記特定のキャラクタの状態と当該評価対象時点よりも前の時点における前記特定のキャラクタの状態との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する、ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、移動物体を用いて行われる競技のゲームを実行し、前記ユーザの操作対象が前記移動物体を保持していない場合において、前記移動物体を保持するキャラクタが前記特定のキャラクタとして設定される、ことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記状態情報は、前記キャラクタの組み合わせに関連付けられるゲームパラメータに関するゲームパラメータ条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、前記ゲーム装置は、前記特定のキャラクタと前記ユーザの操作対象との組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータが前記ゲームパラメータ条件を満たすか否かを判定する手段、を更に含み、前記評価手段は、前記ゲームパラメータ条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該ゲームパラメータ条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、ことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記状態情報は、前記キャラクタの位置に関する位置条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、前記ゲーム装置は、前記特定のキャラクタ又は前記ユーザの操作対象の位置が前記位置条件を満たすか否かを判定する手段、を更に含み、前記評価手段は、前記位置条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該位置条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、ことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記状態情報は、前記キャラクタに与えられる役割に関する役割条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、前記ゲーム装置は、前記特定のキャラクタ又は前記ユーザの操作対象に与えられた役割が前記役割条件を満たすか否かを判定する手段、を更に含み、前記評価手段は、前記役割条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該役割条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、ことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記履歴データは、前記特定のキャラクタの状態の履歴として、前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動を示す情報を含み、前記履歴条件は、前記一の時点における前記特定のキャラクタの状態と当該一の時点よりも前に前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動との組み合わせに関する条件であり、前記履歴条件判定手段は、前記履歴データに基づいて、前記評価対象時点における前記特定のキャラクタの状態と当該評価対象時点よりも前に前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する、とを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、前記ユーザの操作対象の状態の履歴を示すデータを記憶手段に記録する手段、を更に含み、前記状態情報は、前記ユーザの操作対象がとるべき状態と当該状態の前にとるべき状態との組み合わせに関する情報を含み、前記評価手段は、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と当該状態の前における状態との組み合わせと、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、ことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記履歴条件判定手段は、前記ゲームの実行中において、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定し、前記評価手段は、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価し、前記ゲーム装置は、前記ゲームの実行中において、前記評価手段による評価結果を前記ユーザに通知する通知手段、を更に含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図3】表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】ゲーム装置で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。
【図5】履歴データのデータ格納例を示す図である。
【図6】履歴条件と状態情報との関連付けの一例を示す図である。
【図7】状態類型の一例を示す図である。
【図8】評価部の評価結果が通知された場合のゲーム画面の一例を示す図である。
【図9】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図10】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図11】ゲームパラメータのデータ格納例を示す図である。
【図12】変形例(1−1)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。
【図13】変形例(1−2)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。
【図14】変形例(1−3)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。
【図15】変形例(3)の状態情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機(スマートフォン)、携帯情報端末又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0026】
[1−1.ゲーム装置のハードウェア構成]
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。
【0027】
表示部32及び音声出力部34は、家庭用ゲーム機11に接続される。表示部32は、例えば、家庭用テレビ受像機又は液晶ディスプレイなどである。音声出力部34は、例えば、家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカ又はヘッドホンなどである。
【0028】
家庭用ゲーム機11は、公知のコンピュータゲームシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、制御部14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0029】
制御部14は、一又は複数の制御部(例えば、CPU等)を含む。制御部14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク36から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する処理や情報処理を実行する。
【0030】
主記憶16は、例えば、RAMを含む。光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータは、主記憶16に書き込まれる。主記憶16は、制御部14の作業用メモリとしても用いられる。バス12は、アドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0031】
画像処理部18は、VRAMを含む。画像処理部18は、制御部14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面は、ビデオ信号に変換されて所定のタイミングで表示部32に出力される。
【0032】
入出力処理部20は、制御部14が、音声処理部22、光ディスク再生部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。
【0033】
音声処理部22は、サウンドバッファを含む。音声処理部22は、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された音声データを、音声出力部34から出力する。
【0034】
通信インタフェース28は、インターネットなどの通信ネットワークに、家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0035】
光ディスク再生部24は、光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。本実施形態においては、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために、光ディスク36が用られる場合を説明するが、メモリカード等の他の情報記憶媒体が用いられて、プログラムやデータが家庭用ゲーム機11に対して供給されるようにしてもよい。他にも例えば、通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータが家庭用ゲーム機11に供給されるようにしてもよい。
【0036】
ハードディスク26は、一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、本実施形態において光ディスク36に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、ハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0037】
コントローラ30は、ユーザによる各種ゲーム操作を受け付けるための汎用操作手段である。家庭用ゲーム機11には、一又は複数のコントローラ30が有線又は無線接続される。入出力処理部20は、一定周期毎(例えば、1/60秒毎)にコントローラ30の各操作部材の状態をスキャンする。このスキャン結果を表す操作信号は、バス12を介して制御部14にされる。制御部14は、操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0038】
[1−2.ゲーム装置において実行されるゲーム]
ゲーム装置10は、光ディスク36から読み出したゲームプログラムを実行することによって、例えば、ユーザの操作に応じてユーザの操作対象が行動するゲームを実行する。以下では、複数のキャラクタの各々が行動するゲームであって、移動物体を用いて行われる競技のゲームが実行される場合を説明する。例えば、ボールを用いて行われるサッカーの試合会場を模したゲーム空間において、複数の選手キャラクタが行動するサッカーゲームが実行される。
【0039】
このサッカーゲームにおいては、ユーザが操作するチーム(以降、「ユーザチーム」という。)と、対戦相手(コンピュータ又は他のユーザ)が操作するチーム(以降、「対戦相手チーム」という。)と、の間でサッカーの試合が行われる。サッカーゲームが開始されると、例えば、ゲーム空間が主記憶16に構築される。
【0040】
図2は、ゲーム空間の一例を示す図である。図2に示すゲーム空間50は、互いに直交する三つの座標軸(Xw軸、Yw軸、及びZw軸)が設定された仮想的な3次元空間である。図2に示すように、ゲーム空間50には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド52が配置される。
【0041】
フィールド52上には、2本のゴールライン54a,54b、2本のタッチライン56a,56b、及びセンターライン58が表されている。2本のゴールライン54a,54b及び2本のタッチライン56a,56bによって囲まれたピッチ59及び当該ピッチ59の周囲(ゴールライン54a,54b又はタッチライン56a,56bに接するピッチ59外の所定領域)において、試合が行われる。
【0042】
フィールド52上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール60と、ユーザチームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ62と、対戦相手チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ64と、サッカーボール(移動物体)を表すオブジェクトであるボール66と、が配置される。各オブジェクトの位置は、例えば、ワールド座標系(Xw−Yw−Zw座標系)の3次元座標で特定される。
【0043】
なお、図2では省略されているが、フィールド52上には、ユーザチームに所属する11体の選手キャラクタ62と、対戦相手チームに所属する11体の選手キャラクタ64と、が配置される。
【0044】
選手キャラクタ62(64)とボール66とが近づくと、所定条件の下、当該選手キャラクタ62(64)とボール66とが関連づけられる。この場合、選手キャラクタ62(64)の移動動作は、ドリブル動作になる。以下では、選手キャラクタ62(64)にボール66が関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ62(64)がボール66を保持している」というように記載する。
【0045】
また、ゲーム空間50には、仮想カメラ68(視点)が設定される。ゲーム空間50を仮想カメラ68から見た様子を表すゲーム画面が、表示部32に表示される。ゲーム画面は、ゲーム空間50に配置された各オブジェクトの頂点座標が、所定の座標変換演算を用いてワールド座標系からスクリーン座標系に座標変換されることによって生成される。
【0046】
図3は、表示部32に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。図3に示すゲーム画面70には、ユーザチームに所属する3体の選手キャラクタ62a,62b,62cと、対戦相手チームに所属する3体の選手キャラクタ64a,64b,64cと、ボール66と、が含まれる。
【0047】
ここでは、ユーザチームに所属する選手キャラクタ62のうちの何れかがユーザの操作対象に設定される。図3に示す状態では、例えば、選手キャラクタ62aが、ユーザの操作対象として設定されており、ユーザの操作に基づいて行動する。選手キャラクタ62aの頭上には、ユーザの操作対象に設定されていることを示すカーソル72が表示される。
【0048】
例えば、ユーザは、コントローラ30を用いて方向指示操作を行うことによって、操作対象である選手キャラクタ62aを移動させる。例えば、コンピュータが操作する選手キャラクタ62aがボール66を保持している場合、ユーザは、コントローラ30を用いて、選手キャラクタ62aが走る方向を指示する。
【0049】
ゲーム空間50に配置される各選手キャラクタ62(64)のうちでユーザの操作対象とならないものは、所定の行動アルゴリズムに従って自律的に行動する。例えば、図3に示す場合、選手キャラクタ62a以外の選手キャラクタ62(例えば、選手キャラクタ62b,62c)は、コンピュータの操作に基づいて行動する。
【0050】
例えば、ボール66を保持する選手キャラクタ62bは、コンピュータの操作に基づいて行動する。例えば、選手キャラクタ62bは、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ64がいない方向に向かってドリブルをしたり、ユーザチームに所属する選手キャラクタ62に向けてパスをしたりする。
【0051】
本実施形態においては、ユーザの操作対象が、例えば、現在のゲームの状況と、過去のゲームの状況と、の組み合わせに応じた状態をとっているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイが評価される構成になっている。以下、本技術について、詳細に説明する。
【0052】
[1−3.ゲーム装置において実現される機能]
図4は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。図4に示すように、ゲーム装置10は、ゲームプログラムを実行することによって、ゲームデータ記憶部80、ゲーム実行部82、履歴記録部84、履歴条件判定部86、評価部88、及び通知部90を実現する。
【0053】
[1−3−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部80は、例えば、主記憶16及び光ディスク36等を主として実現される。ゲームデータ記憶部80は、例えば、サッカーゲームを実現するために必要なデータ及びユーザのゲームプレイを評価するために必要なデータを記憶する。本実施形態においては、ゲームデータ記憶部80は、(i)ゲーム状況データ、(ii)履歴データ、(iii)状態情報を記憶する。
【0054】
[ゲーム状況データ]
ゲームデータ記憶部80は、例えば、サッカーゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する。例えば、下記に示すようなデータが、ゲーム状況データに含まれる。
(1)各選手キャラクタ62(64)の現在の状態(位置、姿勢、移動方向、及び移動速度等)を示すデータ
(2)ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ62を示すデータ
(3)ボール66の現在の状態(位置、移動方向及び移動速度等)を示すデータ
(4)ボール66を保持している選手キャラクタ62(64)を示すデータ
(5)仮想カメラ68の現在の状態(位置及び視線方向等)を示すデータ
(6)その他、試合の状況(例えば、両チームの得点や経過時間)を示すデータ
【0055】
[履歴データ]
履歴データは、実行中のゲームにおけるゲームの状況の履歴を示すデータである。例えば、ゲーム状況データの内容が更新されると、当該更新されたゲーム状況データが履歴データに蓄積される。ここでは、履歴データが、複数のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))のうちユーザの操作対象以外の特定のキャラクタの状態の履歴を示す。
【0056】
「特定の選手キャラクタ62(64)」とは、ユーザの操作対象以外の選手キャラクタ62(64)の何れかであり、あるユーザのゲームプレイを評価するために基準となる選手キャラクタ62(64)である。別の言い方をすれば、特定の選手キャラクタ62(64)は、あるユーザのゲームプレイが評価される際に状態の履歴が参照される選手キャラクタ62(64)である。
【0057】
また、ここでの「ユーザのゲームプレイ」とは、操作対象が所与の状態をとるために行われるユーザの操作のことであり、例えば、操作対象が所定位置にいるために行われる操作、操作対象が所定方向に移動するために行われる操作、操作対象がボール66を移動させるために行われる操作等のことである。
【0058】
本実施形態においては、ユーザの操作対象が移動物体(例えば、ボール66)を保持していない場合において、移動物体を保持するキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))が特定のキャラクタとして設定される場合を説明する。
【0059】
特定の選手キャラクタ62(64)は、ユーザの操作対象が所属するチームと同じチームに所属していてもよいし、異なるチームに所属していてもよい。ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)は、他のユーザ(ゲームプレイが評価されるユーザ以外のユーザ)又はコンピュータにより操作される。ここでは、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)(即ち、特定の選手キャラクタ62(64))が、コンピュータにより操作される場合を説明する。
【0060】
図5は、履歴データのデータ格納例を示す図である。図5に示すように、履歴データには、特定の選手キャラクタ62(64)の状態が時系列順に格納される。特定の選手キャラクタ62(64)の状態とは、特定の選手キャラクタ62(64)の行動を示し、例えば、特定の選手キャラクタ62(64)の位置や姿勢、移動方法(移動方向又は移動速度)等である。
【0061】
図5に示す「状態番号」には、1からn(n≧2の整数)までの整数が昇順に格納される。本実施形態においては、状態番号の数字が小さいレコードほど、現時点に近い状態であることを示す。
【0062】
また、状態番号には、特定の選手キャラクタ62(64)の状態を識別する状態履歴情報が、関連付けられる。状態履歴情報は、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の種類を示す場合を説明する。
【0063】
例えば、状態履歴情報としては、ゲームにおいて選手キャラクタ62がとり得る状態の何れかを識別する情報が格納される。例えば、複数の状態類型(詳細後述)が予め定義されているようにしてもよい。選手キャラクタ62は、これら複数の状態類型のうちの何れかの類型(種類)の状態をとる。状態履歴情報には、複数の状態類型の何れかが格納される。
【0064】
図5に示す履歴データにおいては、例えば、状態番号がk番(1≦k≦n)のレコードは、特定の選手キャラクタ62(64)の状態のうち、k番目に新しい状態を示す。
【0065】
例えば、図5に示すデータ格納例では、現時点において、特定の選手キャラクタ62(64)は、タッチライン56に向けてドリブルをしている状態である。一つ前の状態は、特定の選手キャラクタ62(64)が、体の向きを変更した状態を示している。また、二つ前の状態は、特定の選手キャラクタ62(64)が、他の選手キャラクタ62(64)からパスをもらった状態を示している。
【0066】
上記のように、本実施形態においては、履歴データは、試合中のある時点(例えば、現時点)における特定の選手キャラクタ62(64)の状態と当該時点よりも前の時点(例えば、一又は複数の時点)における状態との組み合わせを示すデータともいえる。履歴データに格納される状態の組み合わせは、順列組み合わせであり、当該順列組み合わせは、時系列順(例えば、新しい順又は古い順)に並べられている。
【0067】
[状態情報]
また例えば、ゲームデータ記憶部80は、一の時点におけるゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点(例えば、一又は複数の時点)におけるゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する。
【0068】
図6は、履歴条件と状態情報との関連付けの一例を示す図である。ここでは、特定の選手キャラクタ62(64)の最近の状態の履歴がどのような時に、ユーザの操作対象がどのような状態をとるべきか、が図6に示す関連付けに定義される。
【0069】
ここでは、履歴条件は、一の時点における特定のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の状態と当該一の時点よりも前の時点(例えば、一又は複数の時点)における特定のキャラクタの状態との組み合わせに関する条件である。
【0070】
一の時点は、ユーザのゲームプレイが評価されるための評価対象時点であり、実行中のゲームの所定時点である。評価対象時点は、所定周期で繰り返し訪れるようにしてもよいし、実行中のゲームが所与の状況になった場合に評価対象時点となるようにしてもよい。
【0071】
即ち、履歴条件は、評価対象時点の所定期間前から評価対象時点までの期間の特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が所定の履歴であるか、即ち、この期間における特定の選手キャラクタ62(64)の履歴の種類の組み合わせが、所定の組み合わせであるか否かを示す条件といえる。
【0072】
状態情報は、履歴条件が満たされる場合にユーザの操作対象がとるべき状態の内容又はユーザの操作対象がとるべきでない状態の内容を示す。別の言い方をすれば、状態情報は、ユーザのゲームプレイ(即ち、操作対象の行動)が評価される際の評価基準となる状態ともいえる。ここでの「操作対象の状態」とは、操作対象のとる行動と、操作対象が体を動かさないことと、の両方を意味する。即ち、状態情報には、操作対象がとるべき行動を示す情報、又は、操作対象が体を動かさずにその場で待機することを示す情報、が格納される。
【0073】
なお、制御部14は、ゲームデータ記憶部80に記憶されたデータを取得する手段として機能する。また、制御部14は、ゲームデータ記憶部80に記憶されたデータを更新する手段として機能する。なお、ゲームデータ記憶部80に記憶されるデータは、上記の例に限られない。他にも例えば、選手キャラクタ62(64)に関する各種パラメータ等が格納されていてもよい。
【0074】
[1−3−2.ゲーム実行部]
ゲーム実行部82は、例えば、制御部14を主として実現される。ゲーム実行部82は、複数の選手キャラクタ62(64)の各々が行動するゲームを実行する。ゲーム実行部82は、選手キャラクタ62(64)の各々の行動を、ユーザ又はコンピュータの操作に基づいて制御する。例えば、ゲーム実行部82は、ユーザ又はコンピュータの操作により決定される選手キャラクタ62(64)の行動に基づいてゲーム状況データを更新することによって、ゲームを実行する。
【0075】
[1−3−3.履歴記録部]
履歴記録部84は、例えば、制御部14を主として実現される。履歴記録部84は、実行中のゲームにおいて、ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段(例えば、ゲームデータ記憶部80)に記録する。先述のように、本実施形態においては、予め用意された複数の状態類型の何れかが、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴として格納される。
【0076】
図7は、状態類型の一例を示す図である。図7に示すように、選手キャラクタ62(64)が行った状態に関する条件と、状態類型を識別する情報と、が関連付けられて記憶されるようにしてもよい。例えば、ゲーム状況データが示す選手キャラクタ62(64)の状態が上記条件を満たす場合、当該条件に関連付けられた状態類型の状態であると判定される。当該条件は、ゲーム状況データが満たすべき条件、又は、ゲーム状況データの変化が満たすべき条件ともいえる。
【0077】
履歴記録部84は、図7の関連付けを参照し、特定の選手キャラクタ62(64)が複数の状態類型のうちの何れかの状態類型に属する状態であるか否かを判定する。別の言い方をすれば、特定の選手キャラクタ62(64)の状態が複数の状態類型のうちの何れかに属するか否かが判定される。
【0078】
また、履歴記録部84は、実行中のゲームにおいて所与の更新条件が満たされた場合に、履歴データを記録する。例えば、更新条件が満たされた場合、特定の選手キャラクタ62(64)の状態が属する状態類型に基づいて、履歴データの内容が更新される。
【0079】
更新条件は、履歴データを更新するために定められた条件であればよく、例えば、実行中のゲームにおいて所与の更新タイミングが訪れたか否かを示す条件、又は、特定の選手キャラクタ62(64)の状態類型が変化したか否かを示す条件である。例えば、所定時間毎に更新条件が満たされると判定されてもよいし、コントローラ30からの検出信号が変化した場合に更新条件が満たされると判定されるようにしてもよい。
【0080】
実行中のゲームにおいて履歴データが更新される場合には、例えば、状態番号がk番のレコードに格納された状態履歴情報が、状態番号がk+1番のレコードにシフトし、状態番号が1番のレコードには、選手キャラクタ62の現在の状態を示す状態履歴情報が格納される。
【0081】
なお、履歴データが更新される場合、状態番号がn番のレコードに格納されていた状態履歴情報は、消去されるようにしてもよい。また、特定の選手キャラクタ62(64)が切り替わった場合(例えば、ユーザの操作対象が切り替わった場合、又は、ユーザの操作対象がボール66を保持しなくなった場合)、履歴データのデータ内容がいったん消去されるようにしてもよい。
【0082】
[1−3−4.履歴条件判定部]
履歴条件判定部86は、例えば、制御部14を主として実現される。履歴条件判定部86は、履歴データに基づいて、評価対象時点(例えば、現時点)におけるゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点におけるゲームの状況との組み合わせが、履歴条件を満たすか否かを判定する。
【0083】
本実施形態においては、履歴条件判定部86が、評価対象時点における特定のキャラクタ(例えば、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64))の状態と当該評価対象時点よりも前の時点における特定のキャラクタの状態との組み合わせが、履歴条件を満たすか否かを判定する場合を説明する。
【0084】
例えば、履歴条件判定部86は、履歴データが示す状態の履歴の組み合わせと、履歴条件が示す状態の履歴の組み合わせと、を比較して、両者が一致するか否かを判定することによって、履歴条件が満たされるか否かを判定する。本実施形態においては、履歴データが示す履歴の順列組み合わせが、履歴条件が示す履歴の順列組み合わせであるか否かが判定される。
【0085】
[1−3−5.評価部]
評価部88は、例えば、制御部14を主として実現される。評価部88は、履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点において行われたユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。
【0086】
ユーザのゲームプレイは、ゲームの実行中において評価されるようにしてもよいし、ゲームが終了した後に評価されるようにしてもよい。本実施形態においては、ゲームの実行中において、即ち、サッカーの試合中においてリアルタイムにユーザのゲームプレイが評価される場合を説明する。
【0087】
例えば、履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点でのユーザの操作対象の状態と、が比較される。例えば、履歴条件判定部86により満たされると判定された履歴条件に関連付けられた状態情報と、対象時点でのユーザの操作対象の状態と、が一致するか否かが判定されることによって、ユーザのゲームプレイが評価される。例えば、両者が一致する場合、ユーザのゲームプレイは高く評価される。また例えば、両者が一致しない場合、ユーザのゲームプレイは低く評価される。
【0088】
なお、ユーザのゲームプレイの評価としては、例えば、ゲームデータ記憶部80に、ユーザの評価ポイントを記憶させておき、当該評価ポイントの値を変更するようにしてもよい。例えば、ユーザのゲームプレイが高く評価された場合にはそのユーザの評価ポイントが増加し、ユーザのゲームプレイが低く評価された場合にはそのユーザの評価ポイントが減少する。
【0089】
[1−3−6.通知部]
通知部90は、例えば、制御部14、及び、表示部32又は音声出力部34を主として実現される。通知部90は、ゲームの実行中において、評価部88の評価結果をユーザに通知する。評価結果の通知は、表示部32に評価結果を示す画像が表示されることによって行われてもよいし、音声出力部34から評価結果を示す音声が出力されることによって行われるようにしてもよい。本実施形態においては、評価結果に応じて変化する評価ポイントが表示されることによって通知が行われる。
【0090】
図8は、評価部88の評価結果が通知された場合のゲーム画面の一例を示す図である。例えば、選手キャラクタ62bが、タッチライン56aから離れる方向に向かってドリブルした後、体の向きを変えて、タッチライン56aに向けてドリブルした場合、図8に示すように、ユーザの操作対象(選手キャラクタ62a)がパスを貰いに行くと、当該ユーザのゲームプレイが高く評価される。そして、評価ポイントが増加したことを示す評価結果画像74がゲーム画面70に表示される。他にも例えば、ユーザがパスを貰いに行ったことを褒めたたえるようなメッセージが出力されるようにしてもよい。
【0091】
[1−4.ゲーム装置において実行される処理]
図9及び図10は、ゲーム装置10が実行する処理を示すフロー図である。制御部14は、光ディスク36に記憶されたプログラムに従って、図9及び図10に示す処理を実行する。
【0092】
まず、図9に示すように、制御部14は、ゲームを開始し、主記憶16にゲーム空間50を構築する(S1)。制御部14は、コントローラ30の操作状態を取得し、ユーザの操作対象を、コントローラ30の操作状態に基づいて行動させる(S2)。例えば、コントローラ30の操作状態(検出信号)と、ユーザの操作対象がとるべき行動と、が予め関連付けられて記憶され、当該関連付けが参照されることによって、ユーザの操作対象がとるべき行動が決定される。
【0093】
制御部14は、ユーザの操作対象以外の選手キャラクタ62(64)を、コンピュータの操作に基づいて行動させる(S3)。S3における行動の決定方法は、公知の行動アルゴリズムに基づいた決定方法であってもよい。例えば、コンピュータが操作する選手キャラクタ62(64)は、ゲーム空間50の各オブジェクトの位置関係(例えば、選手キャラクタ62(64)とボール66との位置関係)に基づいて行動する。
【0094】
制御部14は、S2及びS3において決定された選手キャラクタ62(64)の行動に基づいて、ゲーム状況データを更新する(S4)。制御部14は、更新されたゲーム状況データに基づいてゲーム画面70の表示を更新する(S5)。
【0095】
制御部14は、更新されたゲーム状況データを参照し、コンピュータが操作する選手キャラクタ62(64)の何れかがボール66を保持しているか否かを判定する(S6)。例えば、ゲーム状況データに格納された、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)を示すデータが、コンピュータにより操作される選手キャラクタ62(64)を示しているか否かが判定される。即ち、S5においては、実行中のゲームにおいて、特定の選手キャラクタ62(64)が設定されているか否かが判定される。
【0096】
ユーザの操作対象以外の選手キャラクタ62(64)がボール66を保持していない場合(S6;N)、特定の選手キャラクタ62(64)が存在しないので、処理は図10に示すS14に移行する。
【0097】
コンピュータが操作する選手キャラクタ62(64)がボール66を保持している場合(S6;Y)、図10に移り、制御部14は、履歴データを更新するための更新条件が満たされるか否かを判定する(S7)。例えば、前回履歴データが更新されてから所定時間が経過したか否か、又は、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の状態類型が、直近の状態類型から変化したか否かが判定される。
【0098】
更新条件が満たされる場合(S7;Y)、制御部14は、ゲーム状況データと状態類型を定義したデータ(図7)とを比較することによって、特定の選手キャラクタ62(64)の状態類型を特定し、履歴データの内容を更新する(S8)。具体的には、まず、制御部14は、状態番号がk番の状態履歴情報をk+1番のレコードにコピーする。次いで、制御部14は、状態番号が1番の状態履歴情報として、特定された状態類型を示す状態履歴情報を格納することによって、履歴データを更新する。
【0099】
制御部14は、履歴データ及び履歴条件を参照し、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が履歴条件を満たすか否かを判定する(S9)。S9においては、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の最近の状態の順列組み合わせが、所与の順列組み合わせであるか否かが判定される。
【0100】
履歴条件が満たされると判定された場合(S9;Y)、制御部14は、S9において満たされると判定された履歴条件に関連付けられた状態情報と、ユーザの操作対象の状態と、を比較して、両者が一致するか否かを判定する(S10)。
【0101】
両者が一致すると判定された場合(S10;Y)、制御部14は、評価ポイントを所定値だけ増加させることによって、ユーザのゲームプレイに高い評価を与える(S11)。両者が一致すると判定されない場合(S10;N)、制御部14は、評価ポイントを所定値だけ減少させることによって、ユーザのゲームプレイに低い評価を与える(S12)。
【0102】
制御部14は、S11又はS12において変更された評価ポイントに基づいて評価結果画像74をゲーム画面70に表示させ、評価結果をユーザに通知する(S13)。
【0103】
制御部14は、終了条件が満たされるか否かを判定する(S14)。終了条件は、本処理を終了させるために予め定められた条件であればよい。例えば、サッカーの試合が終了したか否か、又は、ユーザから終了指示が入力されたか否か等であってもよい。
【0104】
終了条件が満たされると判定された場合(S14;Y)、本処理は終了する。終了条件が満たされると判定されない場合(S14;N)、処理はS1に戻る。
【0105】
以上説明したゲーム装置10によれば、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の状態の履歴に応じた状態を、ユーザの操作対象がとっているか否かを判定することによって、ユーザのゲームプレイを的確に評価することができる。例えば、ユーザがオフザボールの選手キャラクタ62を、ボールホルダーの行動に連動するように行動させているか否かが評価されるので、ユーザのゲームプレイの評価方法を高度化させることができる。
【0106】
また、多数の選手キャラクタ62(64)がいる中で、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)との関係のみに基づいて評価が行われるので、全ての選手キャラクタ62(64)との関係に基づいて評価が行われる場合等に比べて、簡易な処理で評価を行うことができる。特に、実施形態のようなサッカーゲームにおいては、ゲームの進行上、ボール66を保持する選手キャラクタ62(64)の状態が重要になるので、的確な評価が比較的簡易な処理で行うことができ、ゲーム装置10の処理負荷を軽減することができる。
【0107】
更に、ある一時点よりも前の複数の時点における、ボールを保持する選手キャラクタ62の状態の履歴に基づいて評価を行うことによって、より細やかな状態変化に応じた状態を操作対象がとっているか否かを判定して評価を行うことができる。
【0108】
また例えば、ゲームの実行中においてゲームプレイの評価結果を通知することによって、ユーザは、自分の行ったゲームプレイが良かったのか悪かったのかを随時把握することができる。
【0109】
[2.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0110】
(1)例えば、履歴条件及び状態情報が、ゲームに関する種々の条件と関連付けられて記憶されることによって、ユーザが、当該条件に応じたゲームプレイをしているか否かが評価されるようにしてもよい。
【0111】
(1−1)また例えば、状態情報は、ゲームキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の組み合わせに関連付けられるゲームパラメータに関するゲームパラメータ条件及び履歴条件に関連付けられて記憶されるようにしてもよい。当該ゲームパラメータは、選手キャラクタ62(64)同士の関係(連携)の良し悪しを示すパラメータともいえる。
【0112】
即ち、特定の選手キャラクタ62(64)とユーザの操作対象との関係(連携)の良し悪しに応じて、ユーザの操作対象がとるべき行動を異ならしめることによって、ユーザが、関係(連携)の良し悪しに応じた最適なゲームプレイをしているか否かを評価することができるようにしてもよい。
【0113】
図11は、ゲームパラメータのデータ格納例を示す図である。図11に示すように、2体の選手キャラクタ62(64)を識別する情報(例えば、選手ID等)の組み合わせに関連付けて、ゲームパラメータがゲームデータ記憶部80に記憶される。
【0114】
例えば、ゲームパラメータは0〜100の数値をとり、ゲームパラメータの値が高い程、2体の選手キャラクタ62(64)の関係(連携)が良いことを示す。なお、ゲームパラメータは、図10に示すような数値でなくてもよい。他にも例えば、ゲームパラメータは、関係(連携)の良し悪しの程度を示す情報(例えば、A〜Eのアルファベットの何れか。Aが最も連携が良く、Eが最も連携が悪い。)であってもよい。
【0115】
図12は、変形例(1−1)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。図12に示すように、ゲームパラメータ条件は、ゲームパラメータが所定範囲であるか否かを示す条件である。ゲームデータ記憶部80に記憶されたゲームパラメータデータのうち、特定の選手キャラクタ62(64)とユーザの操作対象との組み合わせに関連付けられたゲームパラメータが、ゲームパラメータ条件を満たすか否かが判定される。当該判定処理は、例えば、ゲーム実行部82により行われるようにしてもよい。
【0116】
変形例(1−1)の評価部88は、ゲームパラメータ条件及び履歴条件が満たされると判定された場合、当該ゲームパラメータ条件及び当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。即ち、ゲームデータ記憶部80に記憶された状態情報のうち、満たされると判定されたゲームパラメータ条件及び履歴条件に関連付けられた状態情報のみが、ユーザの操作対象の状態との比較対象となる。
【0117】
変形例(1−1)によれば、特定の選手キャラクタ62(64)とユーザの操作対象との連携値に応じた状態をユーザの操作対象がとっているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイを評価することができる。例えば、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が同じであっても、ユーザの操作対象との関係(連携)が良ければ、パスが通りやすいので所定距離以内に近寄らなくても高い評価が得られるようにしてもよいし、ユーザの操作対象との関係(連携)が悪ければ、パスが通りにくいので所定距離以内まで近づかなければ高い評価が得られないようにしてもよい。
【0118】
(1−2)また例えば、状態情報は、選手キャラクタ62(64)の位置に関する位置条件及び履歴条件に関連付けられて記憶されるようにしてもよい。即ち、ピッチ59における特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象の立ち位置や、特定の選手キャラクタ62(64)とユーザの操作対象との位置関係に応じてユーザの操作対象がとるべき状態を異ならしめることによって、ユーザが、ユーザの操作対象の位置に応じた最適なゲームプレイをしているか否かを評価することができるようにしてもよい。
【0119】
図13は、変形例(1−2)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。図13に示すように、位置条件は、特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象の位置がゲーム空間50内の所定の位置(所定領域内)であるか否か、又は、ユーザの操作対象と特定の選手キャラクタ62(64)との位置関係が所定の関係であるか否かを示す条件である。
【0120】
ゲームデータ記憶部80に記憶されたゲーム状況データが示す選手キャラクタ62(64)の位置と、位置条件と、が比較されることによって、特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象が位置条件を満たすか否かが判定される。当該判定処理は、例えば、ゲーム実行部82により行われるようにしてもよい。
【0121】
変形例(1−2)の評価部88は、位置条件及び履歴条件が満たされると判定された場合、当該位置条件及び当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。即ち、ゲームデータ記憶部80に記憶された状態情報のうち、満たされると判定された位置条件及び履歴条件に関連付けられた状態情報のみが、ユーザの操作対象の状態との比較対象となる。
【0122】
例えば、図13に示すデータ格納例の場合、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が同じであったとしても、ユーザの操作対象がタッチライン56の付近にいる場合と、ユーザの操作対象がピッチ59の中央付近にいる場合と、で状態情報が異なる。ユーザの操作対象がタッチライン56の付近にいる場合には、ユーザの操作対象が、特定の選手キャラクタ62(64)の移動方向とは逆方向に移動することによって、対戦相手チームを惑わす動きをすると高い評価が得られる。ユーザの操作対象がピッチ59の中央付近にいる場合には、ユーザの操作対象が敵陣に向かって移動して、サイドアタックをしかけると高い評価が得られる。
【0123】
変形例(1−2)によれば、ユーザの操作対象の位置に応じた行動をユーザの操作対象がしているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイを評価することができる。例えば、特定の選手キャラクタ62(64)が同じ動きのドリブルをした場合であっても、ユーザの操作対象の立ち位置次第で、相手の選手キャラクタ62(64)を惑わす動きをしなければ評価されなかったり、パスを受けるように動かなければ評価されなかったりするようにしてもよい。
【0124】
(1−3)また例えば、状態情報は、選手キャラクタ62(64)に与えられる役割に関する役割条件及び履歴条件に関連付けられて記憶されるようにしてもよい。即ち、特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象のポジションや、ユーザチーム又は対戦相手チームに与えられた戦術に応じてユーザの操作対象がとるべき行動を異ならしめることによって、ユーザが、ポジションや戦術に応じた最適なゲームプレイをしているか否かを評価することができるようにしてもよい。
【0125】
図14は、変形例(1−3)における履歴条件及び状態情報のデータ格納例を示す図である。図14に示すように、役割条件は、ゲームにおいて選手キャラクタ62(64)に与えられた役割が所定の役割であるか否かを示す条件である。例えば、ゲームにおける役割とは、選手キャラクタ62(64)が受け持つ役割であり、例えば、サッカーチームにおけるポジション(例えば、ゴールキーパー、ディフェンダー、ミッドフィールダー、フォワードの何れか)や、ユーザチーム又は対戦相手チームに設定される戦術である。
【0126】
ユーザの操作対象に与えられる役割を示す情報は、ゲームデータ記憶部80に記憶される。ゲームデータ記憶部80に記憶された当該情報が示す選手キャラクタ62(64)の役割と、役割条件と、が比較されることによって、特定の選手キャラクタ62(64)又はユーザの操作対象が役割条件を満たすか否かが判定される。当該判定処理は、例えば、ゲーム実行部82により行われるようにしてもよい。
【0127】
変形例(1−3)の評価部88は、役割条件及び履歴条件が満たされると判定された場合、当該役割条件及び当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。即ち、ゲームデータ記憶部80に記憶された状態情報のうち、満たされると判定された役割条件及び履歴条件に関連付けられた状態情報のみが、ユーザの操作対象の状態との比較対象となる。
【0128】
例えば、図14に示すデータ格納例の場合、特定の選手キャラクタ62(64)の状態の履歴が同じであったとしても、ユーザの操作対象のポジションがフォワードの場合と、ユーザの操作対象のポジションがディフェンダーの場合と、で状態情報が異なる。ユーザの操作対象のポジションがフォワードの場合には、ユーザの操作対象が、ユーザの操作対象が敵陣に向かって移動して、サイドアタックをしかけると高い評価が得られる。ユーザの操作対象のポジションがディフェンダーの場合には、自陣に留まって相手の反撃に備えると高い評価が得られる。
【0129】
変形例(1−3)によれば、ユーザの操作対象の役割に応じた状態をユーザの操作対象がとっているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイを評価することができる。例えば、特定の選手キャラクタ62(64)が同じ動きのドリブルをした場合であっても、ユーザの操作対象のポジションがフォワードである場合には、パスを貰いに行かなければ高い評価がされないようにして、ユーザの操作対象のポジションがディフェンダーである場合には、相手の反撃に備えなければ高い評価がされないようにしてもよい。
【0130】
(2)また例えば、特定の選手キャラクタ62(64)が、過去にユーザの操作対象に対して行った行動に応じて、ユーザの操作対象がとるべき状態が異なるようにしてもよい。例えば、現時点において、特定の選手キャラクタ62が、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ64に囲まれている場合、過去に、ユーザの操作対象が同じ状況になったときに、この特定の選手キャラクタ62がパスを貰いに来ていたら、ユーザの操作対象は、ボールをもらいに行かないとゲームプレイが評価されないようにしてもよい。即ち、特定の選手キャラクタ62(64)が、過去にユーザの操作対象を助けるような行動をしていたら、今度は、ユーザの操作対象が、この特定の選手キャラクタ62(64)を助けなければ、高い評価が得られないようにしてもよい。
【0131】
変形例(2)の履歴データは、特定のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の状態の履歴として、特定のキャラクタが行ったユーザの操作対象に関する行動を示す情報を含む。特定のキャラクタ62(64)が行ったユーザの操作対象に関する行動とは、ユーザの操作対象に対する行動であり、例えば、ユーザの操作対象に係るゲームパラメータを変化させる行動である。例えば、ユーザの操作対象がボール66を保持している場合に、当該ボール66を貰う行動が、ユーザの操作対象に関する行動に相当する。
【0132】
また、履歴条件は、一の時点における特定のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の状態と当該一の時点よりも前に特定のキャラクタが行ったユーザの操作対象に関する行動(例えば、一又は複数の行動)との組み合わせに関する条件となる。
【0133】
変形例(2)の履歴条件判定部86は、履歴データに基づいて、評価対象時点における特定のキャラクタ(例えば、選手キャラクタ62(64))の状態と当該評価対象時点よりも前に特定のキャラクタが行ったユーザの操作対象に関する行動(例えば、一又は複数の行動)との組み合わせが、履歴条件を満たすか否かを判定する。即ち、評価対象時点における特定の選手キャラクタ62(64)の状態と当該評価対象時点よりも前に特定の選手キャラクタ62(64)が行ったユーザの操作対象に関する行動との組み合わせが、履歴条件が示す組み合わせであるか否かが判定される。
【0134】
変形例(2)によれば、特定の選手キャラクタ62(64)が所定の状態にあるときに、この特定の選手キャラクタ62(64)がユーザの操作対象に対して行った行動に応じた状態を、ユーザの操作対象がとっているか否かに基づいて、ユーザのゲームプレイが評価される。例えば、特定の選手キャラクタ62が、過去にユーザの操作対象を助けるような行動をした場合には、今度は、ユーザの操作対象が、この特定の選手キャラクタ62を助ける行動をしなければ、ユーザのゲームプレイが評価されないようにすることができる。
【0135】
他にも例えば、特定の選手キャラクタ62(64)が、過去にユーザの操作対象からボールを奪った場合には、今度は、ユーザの操作対象が、この特定の選手キャラクタ62(64)からボールを奪わなければ、ユーザのゲームプレイが評価されないようにすることができる。即ち、特定の選手キャラクタ62(64)が、過去にユーザの操作対象を攻撃するような行動をした場合、今度は、ユーザの操作対象が、この特定の選手キャラクタ62(64)を攻撃しなければ、高い評価が得られないようにしてもよい。
【0136】
(3)例えば、実施形態においては、現時点でのユーザの操作対象の状態に基づいて、ユーザのゲームプレイが評価される場合を説明したが、ユーザの操作対象の状態の履歴に基づいてユーザのゲームプレイが評価されるようにしてもよい。即ち、特定の選手キャラクタ62(64)の行動の履歴と、ユーザの操作対象の状態の履歴と、が対応しているか否かが判定されることによって、ユーザのゲームプレイが評価されるようにしてもよい。
【0137】
変形例(3)の履歴記録部84は、ユーザの操作対象の状態の履歴を示すデータを記憶手段に記録する。当該データのデータ形式は、図5に示す履歴データと同様である。即ち、このデータは、所与の更新タイミングが訪れた場合に更新され、ユーザの操作対象の状態類型を示す状態履歴情報が、時系列順に格納される。
【0138】
また、変形例(3)の状態情報は、ユーザの操作対象がとるべき状態と当該状態の前にとるべき状態(例えば、一又は複数の状態)との組み合わせに関する情報を含む。
【0139】
図15は、変形例(3)の状態情報を示す図である。図15に示すように、状態情報が履歴条件に関連付けられる点は、実施形態と同様である。状態情報が、評価対象時点においてユーザの操作対象がとるべき状態と、当該状態の前にとるべき状態と、の組み合わせを示している点が、実施形態と異なる。即ち、変形例(3)の状態情報は、履歴条件と同様のデータ形式をとり、ユーザの操作対象が評価対象時点においてとるべき状態と、当該状態の前にとるべき状態と、の組み合わせを示す。
【0140】
変形例(3)の評価部88は、履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた状態情報と、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と当該行動の前に行われた行動との組み合わせと、の比較結果に基づいて、評価対象時点におけるユーザのゲームプレイを評価する。即ち、ユーザの操作対象の状態の履歴を示すデータと状態情報とに基づいて、評価対象時点におけるユーザの操作対象の状態と当該状態の前における状態との組み合わせが、状態情報に示された組み合わせであるか否かが判定されることによって、ユーザのゲームプレイが評価される。
【0141】
変形例(3)によれば、ユーザの操作対象の状態の履歴に基づいてユーザのゲームプレイを評価することができるので、ゲームプレイの評価方法をより高度化することができる。
【0142】
(4)また例えば、実施形態においては、特定の選手キャラクタ62(64)が、ボールを保持する選手キャラクタ62(64)である場合を説明したが、特定の選手キャラクタ62(64)は、これに限られない。特定の選手キャラクタ62(64)は、ユーザのゲームプレイが評価される際の評価基準となる選手キャラクタ62(64)であればよい。例えば、特定の選手キャラクタ62(64)は、所定の選出条件が満たされるか否かが判定されることによって選出されるようにしてもよい。
【0143】
例えば、ユーザの操作対象との位置関係に基づいて特定の選手キャラクタ62(64)が選出されるようにしてもよい。この場合、例えば、ユーザの操作対象との距離が所定範囲である選手キャラクタ62(64)が、特定の選手キャラクタ62(64)として選出されるようにしてもよい。
【0144】
他にも例えば、特定のポジションの選手キャラクタ62(64)が、特定の選手キャラクタ62(64)として選出されるようにしてもよい。また例えば、ユーザの操作対象との組み合わせに関連付けられたゲームパラメータ(連携値)に応じて特定の選手キャラクタ62(64)が選出されるようにしてもよい。また例えば、仮想カメラ68の注視点の位置に基づいて特定の選手キャラクタ62(64)が選出されるようにしてもよい。
【0145】
(5)また例えば、実施形態においては、ユーザの操作対象と同じチームに所属する選手キャラクタ62(64)が特定の選手キャラクタ62(64)とされる場合を説明したが、ユーザの操作対象とは異なるチームに所属する選手キャラクタ62(64)が特定の選手キャラクタ62(64)とされるようにしてもよい。
【0146】
(6)また例えば、実施形態においては、試合中にユーザのゲームプレイがリアルタイムに評価される場合を説明したが、試合の終了後や途中において、過去のゲームプレイが評価されるようにしてもよい。即ち、評価部88による評価が行われるタイミング、又は、通知部90による通知が行われるタイミングは、試合中に限られず、任意のタイミングであってもよい。
【0147】
(7)また例えば、ゲーム空間50を、図2に示すような3次元空間として説明したが、本発明に係るゲーム空間は、選手キャラクタ62(64)やボール66の位置等が、2つの座標要素で管理されるような2次元ゲーム空間であってもよい。
【0148】
(8)また例えば、本発明は、サッカーゲーム以外のゲームを実行するゲーム装置にも適用することができる。本発明は、キャラクタが行動するゲームに適用できる。例えば、バスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又は、アメリカンフットボールゲームなどを実行するゲーム装置にも、本発明を適用することができる。他にも例えば、シューティングゲーム(例えば、FPS;First Person Shooting)やアクションゲーム、ロールプレイングゲーム等を実行するゲーム装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0149】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 制御部、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク再生部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、30a 表面、32 表示部、34 音声出力部、36 光ディスク、50 ゲーム空間、52 フィールド、54a,54b ゴールライン、56,56a,56b タッチライン、58 センターライン、59 ピッチ、60 ゴール、62,62a,62b,62c,64,64a,64b,64c 選手キャラクタ、66 ボール、68 仮想カメラ、70 ゲーム画面、72 カーソル、74 評価結果画像、80 ゲームデータ記憶部、82 ゲーム実行部、84 履歴記録部、86 履歴条件判定部、88 評価部、90 通知部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置であって、
実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録手段と、
一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得する手段と、
前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定手段と、
前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲームは、複数のキャラクタの各々が行動するゲームであり、
前記複数のキャラクタのうちの何れかが前記ユーザの操作対象に設定され、
前記履歴データは、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの操作対象以外の特定のキャラクタの状態の履歴を示し、
前記履歴条件は、前記一の時点における前記特定のキャラクタの状態と当該一の時点よりも前の時点における前記特定のキャラクタの状態との組み合わせに関する条件であり、
前記履歴条件判定手段は、前記履歴データに基づいて、前記評価対象時点における前記特定のキャラクタの状態と当該評価対象時点よりも前の時点における前記特定のキャラクタの状態との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲーム装置は、移動物体を用いて行われる競技のゲームを実行し、
前記ユーザの操作対象が前記移動物体を保持していない場合において、前記移動物体を保持するキャラクタが前記特定のキャラクタとして設定される、
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記状態情報は、前記キャラクタの組み合わせに関連付けられるゲームパラメータに関するゲームパラメータ条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、
前記ゲーム装置は、
前記特定のキャラクタと前記ユーザの操作対象との組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータが前記ゲームパラメータ条件を満たすか否かを判定する手段、
を更に含み、
前記評価手段は、
前記ゲームパラメータ条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該ゲームパラメータ条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記状態情報は、前記キャラクタの位置に関する位置条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、
前記ゲーム装置は、
前記特定のキャラクタ又は前記ユーザの操作対象の位置が前記位置条件を満たすか否かを判定する手段、
を更に含み、
前記評価手段は、
前記位置条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該位置条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、
ことを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記状態情報は、前記キャラクタに与えられる役割に関する役割条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、
前記ゲーム装置は、
前記特定のキャラクタ又は前記ユーザの操作対象に与えられた役割が前記役割条件を満たすか否かを判定する手段、
を更に含み、
前記評価手段は、
前記役割条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該役割条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、
ことを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記履歴データは、前記特定のキャラクタの状態の履歴として、前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動を示す情報を含み、
前記履歴条件は、前記一の時点における前記特定のキャラクタの状態と当該一の時点よりも前に前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動との組み合わせに関する条件であり、
前記履歴条件判定手段は、前記履歴データに基づいて、前記評価対象時点における前記特定のキャラクタの状態と当該評価対象時点よりも前に前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項2〜6の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記ゲーム装置は、
前記ユーザの操作対象の状態の履歴を示すデータを記憶手段に記録する手段、
を更に含み、
前記状態情報は、前記ユーザの操作対象がとるべき状態と当該状態の前にとるべき状態との組み合わせに関する情報を含み、
前記評価手段は、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と当該状態の前における状態との組み合わせと、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記履歴条件判定手段は、前記ゲームの実行中において、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定し、
前記評価手段は、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価し、
前記ゲーム装置は、
前記ゲームの実行中において、前記評価手段による評価結果を前記ユーザに通知する通知手段、
を更に含むことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項10】
ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録ステップと、
一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得するステップと、
前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定ステップと、
前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項11】
ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録手段、
一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得する手段、
前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定手段、
前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価手段、
を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置であって、
実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録手段と、
一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得する手段と、
前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定手段と、
前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲームは、複数のキャラクタの各々が行動するゲームであり、
前記複数のキャラクタのうちの何れかが前記ユーザの操作対象に設定され、
前記履歴データは、前記複数のキャラクタのうち前記ユーザの操作対象以外の特定のキャラクタの状態の履歴を示し、
前記履歴条件は、前記一の時点における前記特定のキャラクタの状態と当該一の時点よりも前の時点における前記特定のキャラクタの状態との組み合わせに関する条件であり、
前記履歴条件判定手段は、前記履歴データに基づいて、前記評価対象時点における前記特定のキャラクタの状態と当該評価対象時点よりも前の時点における前記特定のキャラクタの状態との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲーム装置は、移動物体を用いて行われる競技のゲームを実行し、
前記ユーザの操作対象が前記移動物体を保持していない場合において、前記移動物体を保持するキャラクタが前記特定のキャラクタとして設定される、
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記状態情報は、前記キャラクタの組み合わせに関連付けられるゲームパラメータに関するゲームパラメータ条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、
前記ゲーム装置は、
前記特定のキャラクタと前記ユーザの操作対象との組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータが前記ゲームパラメータ条件を満たすか否かを判定する手段、
を更に含み、
前記評価手段は、
前記ゲームパラメータ条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該ゲームパラメータ条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記状態情報は、前記キャラクタの位置に関する位置条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、
前記ゲーム装置は、
前記特定のキャラクタ又は前記ユーザの操作対象の位置が前記位置条件を満たすか否かを判定する手段、
を更に含み、
前記評価手段は、
前記位置条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該位置条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、
ことを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記状態情報は、前記キャラクタに与えられる役割に関する役割条件及び前記履歴条件に関連付けられて記憶され、
前記ゲーム装置は、
前記特定のキャラクタ又は前記ユーザの操作対象に与えられた役割が前記役割条件を満たすか否かを判定する手段、
を更に含み、
前記評価手段は、
前記役割条件及び前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該役割条件及び当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、
ことを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記履歴データは、前記特定のキャラクタの状態の履歴として、前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動を示す情報を含み、
前記履歴条件は、前記一の時点における前記特定のキャラクタの状態と当該一の時点よりも前に前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動との組み合わせに関する条件であり、
前記履歴条件判定手段は、前記履歴データに基づいて、前記評価対象時点における前記特定のキャラクタの状態と当該評価対象時点よりも前に前記特定のキャラクタが行った前記ユーザの操作対象に関する行動との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項2〜6の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記ゲーム装置は、
前記ユーザの操作対象の状態の履歴を示すデータを記憶手段に記録する手段、
を更に含み、
前記状態情報は、前記ユーザの操作対象がとるべき状態と当該状態の前にとるべき状態との組み合わせに関する情報を含み、
前記評価手段は、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と当該状態の前における状態との組み合わせと、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する、
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記履歴条件判定手段は、前記ゲームの実行中において、前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定し、
前記評価手段は、前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価し、
前記ゲーム装置は、
前記ゲームの実行中において、前記評価手段による評価結果を前記ユーザに通知する通知手段、
を更に含むことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項10】
ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録ステップと、
一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得するステップと、
前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定ステップと、
前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項11】
ユーザの操作に応じて操作対象が行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
実行中の前記ゲームにおいて、前記ゲームの状況の履歴を示す履歴データを記憶手段に記録する履歴記録手段、
一の時点における前記ゲームの状況と当該一の時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせに関する履歴条件と、前記ユーザの操作対象がとるべき状態に関する状態情報と、を関連付けて記憶する手段から前記状態情報を取得する手段、
前記履歴データに基づいて、評価対象時点における前記ゲームの状況と当該評価対象時点よりも前の時点における前記ゲームの状況との組み合わせが、前記履歴条件を満たすか否かを判定する履歴条件判定手段、
前記履歴条件が満たされると判定された場合、当該履歴条件に関連付けられた前記状態情報と、前記評価対象時点における前記ユーザの操作対象の状態と、の比較結果に基づいて、前記評価対象時点における前記ユーザのゲームプレイを評価する評価手段、
を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−78426(P2013−78426A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219253(P2011−219253)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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