説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム

【課題】プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームにおいて、楽曲のリズムをプレイヤが感じ取りやすくすること。
【解決手段】ゲーム装置(20)は、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームにおいて、プレイヤがゲーム操作をすべき基準タイミングを示す基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面(30)において、案内画像(36)を、発生位置から目標位置まで、楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、基準タイミングをプレイヤに案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームが知られている。このようなゲームにおいては、ゲーム画面に案内画像が表示されることによって、プレイヤがゲーム操作をすべき基準タイミングが当該プレイヤに案内される。
【0003】
例えば、特許文献1には、基準タイミングが近づいた場合にゲーム画面の中央付近に案内画像を表示させ、基準タイミングと現時点との間隔に応じて所定の判定位置に除々に近づくように当該案内画像を移動させることによって、プレイヤに基準タイミングを案内する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−70639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のように、案内画像を判定位置に向かって一方向に移動させることによって基準タイミングを案内する場合、プレイヤは、案内画像の動きから楽曲のリズムを十分に感じ取ることができなかった。その結果、プレイヤは基準タイミングを十分に把握することができなかった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームにおいて、楽曲のリズムをプレイヤが感じ取りやすくすることが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置であって、前記プレイヤが前記ゲーム操作をすべき基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶する手段から前記基準タイミングデータを取得する手段と、前記基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面において、案内画像を、発生位置から目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する案内手段と、前記プレイヤによる前記ゲーム操作を検出するゲーム操作検出手段と、前記プレイヤにより前記ゲーム操作が行われた操作タイミングと、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、に基づいて前記プレイヤによる前記ゲーム操作を評価する評価手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、前記プレイヤが前記ゲーム操作をすべき基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶する手段から前記基準タイミングデータを取得するステップと、前記基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面において、案内画像を、発生位置から目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する案内ステップと、前記プレイヤによる前記ゲーム操作を検出するゲーム操作検出ステップと、前記プレイヤにより前記ゲーム操作が行われた操作タイミングと、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、に基づいて前記プレイヤによる前記ゲーム操作を評価する評価ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記プレイヤが前記ゲーム操作をすべき基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶する手段から前記基準タイミングデータを取得する手段、前記基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面において、案内画像を、発生位置から目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する案内手段、前記プレイヤによる前記ゲーム操作を検出するゲーム操作検出手段、前記プレイヤにより前記ゲーム操作が行われた操作タイミングと、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、に基づいて前記プレイヤによる前記ゲーム操作を評価する評価手段、を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させる。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明によれば、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームにおいて、楽曲のリズムをプレイヤが感じ取りやすくすることが可能になる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記案内手段は、前記基準タイミングデータに基づいて、前記案内画像を、前記発生位置から前記目標位置まで、前記楽曲の拍に応じたタイミングで方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、前記プレイヤがn拍子(n:自然数)の楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームであって、前記案内手段は、前記基準タイミングデータに基づいて、前記基準タイミングの所定時間前に前記案内画像を前記発生位置に発生させた後、前記案内画像を、前記基準タイミングのk/n小節前(k:自然数)のタイミングが訪れるごとに方向転換させながら、前記目標位置まで移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する、ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記案内手段は、前記基準タイミングデータに基づいて、前記基準タイミングのm小節(m:自然数)前のタイミング又は当該タイミングより前のタイミングに前記案内画像を前記発生位置に発生させた後、前記案内画像を、前記基準タイミングの「m−1/n」小節前に最初の方向転換をさせ、以降、前記案内画像を、前記基準タイミングのk/n小節前(k:k<m*n−1)のタイミングが訪れるごとに方向転換させながら、前記目標位置まで移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記案内手段は、前記発生位置又は前記目標位置に所与の画像を表示させ、前記案内画像が発生した場合又は前記案内画像が方向転換をする場合に、前記所与の画像を変化させる、ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記案内手段は、前記案内画像が方向転換をする場合に、前記案内画像を変化させる、ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、前記ゲーム画面において、ダミー案内画像を、前記発生位置から、前記案内画像と同じ経路上を、前記案内画像が方向転換する何れかの方向転換位置まで移動させた後、前記ダミー案内画像を当該方向転換位置で方向転換をさせずに移動させる手段、を更に含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記案内手段は、前記基準タイミングデータに基づいて、前記ゲーム画面において、前記案内画像を、前記発生位置から前記目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する第1案内手段と、前記基準タイミングデータに基づいて、前記ゲーム画面において、前記案内画像を、前記発生位置から前記目標位置まで、前記楽曲の拍とは異なる拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する第2案内手段と、を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記案内手段は、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する手段を前記第1案内手段と前記第2案内手段との間で前記プレイヤのゲーム成績に基づいて切り替える切替手段と、を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム操作検出手段は、前記ゲーム操作の操作量を検出する手段を含み、前記案内手段は、前記ゲーム操作の評価が行われた場合、前記案内画像の前記発生位置から最初の方向転換位置までの移動距離及び移動速度と、前記案内画像の方向転換位置から次の方向転換位置までの移動距離及び移動速度と、前記案内画像の最後の方向転換位置から前記目標位置までの移動距離及び移動速度と、の少なくとも一つを、当該ゲーム操作の操作量に基づいて変更する手段を含む、ことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記案内手段は、前記案内画像が方向転換する場合に前記ゲーム操作が行われたか否かを判定する手段と、前記案内画像が方向転換する場合に前記ゲーム操作が行われたと判定された場合、当該方向転換が行われた位置に基づいて前記発生位置及び前記目標位置を変更する手段と、を含み、当該ゲーム操作が行われた後に訪れる前記基準タイミングを案内する前記案内画像を、前記変更された発生位置から発生させ、前記楽曲の拍に応じた方向転換をさせながら、前記変更された目標位置に向けて移動させる、ことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム操作検出手段は、第1の種類の前記ゲーム操作と第2の種類の前記ゲーム操作とを検出し、前記基準タイミングデータは、前記第1の種類のゲーム操作をすべき第1の基準タイミングと、前記第2の種類のゲーム操作をすべき第2の基準タイミングと、を示し、前記案内手段は、前記ゲーム画面において、第1の案内画像を、第1の発生位置から第1の目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記第1の基準タイミングを前記プレイヤに案内する手段と、前記ゲーム画面において、第2の案内画像を、第2の発生位置から第2の目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記第2の基準タイミングを前記プレイヤに案内する手段と、を含み、前記ゲーム装置は、前記ゲームの実行中において、現時点以降に訪れる前記第1の基準タイミングを、前記第2の基準タイミングに基づいて変更する手段と、前記第1の基準タイミングが変更された場合、前記ゲーム画面において、前記第2の発生位置から前記第1の発生位置に所与の画像を移動させることによって、又は、前記第2の目標位置から前記第1の目標位置に所与の画像を移動させることによって、前記第1の基準タイミングが変更されたことを前記プレイヤに案内する手段と、を更に含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ゲームをプレイするプレイヤの様子を示す図である。
【図2】CCDカメラによって生成される撮影画像の一例を示す図である。
【図3】赤外線センサによるプレイヤの深度の測定方法を説明するための図である。
【図4】赤外線センサによって得られる深度画像の一例を示す図である。
【図5】位置検出装置により生成されるプレイヤ位置情報の一例を示す図である。
【図6】プレイヤ位置情報によって特定されるプレイヤの位置を示す図である。
【図7】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図8】位置検出装置のハードウェア構成を示す図である。
【図9】ゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図10】ゲーム装置において実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図11】ゲーム操作の検出方法を説明するための説明図である。
【図12】楽曲データのデータ格納例を示す図である。
【図13】基準タイミングデータの一例を示す図である。
【図14】本実施形態において用いられる移動経路を示す図である。
【図15】ずれ時間(ΔT)と評価の関係を示す図である。
【図16】タイミング案内マークの移動方法を説明するための説明図である。
【図17】タイミング案内マークが移動する様子を時系列に説明するための図である 。
【図18】ゲーム装置において実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図19】S104において実行される表示制御処理の一例を示すフロー図である。
【図20】ゲーム操作の評価処理の一例を示すフロー図である。
【図21】判定期間について説明するための図である。
【図22】変形例(1)において表示されるゲーム画面を示す図である。
【図23】変形例(2)において表示されるゲーム画面を示す図である。
【図24】変形例(3)のゲーム画面の一例を示す図である。
【図25】変形例(4)のゲーム画面の一例を示す図である。
【図26】プレイヤ位置情報の変化量と、タイミング案内マークの移動距離及び移動速度と、の関連付けを示す図である。
【図27】プレイヤ位置情報の変化に応じて移動距離及び移動速度が変化した場合のタイミング案内マークの移動経路を示す図である。
【図28】発生位置及び目標位置が変更される様子を示す図である。
【図29】実行中のゲームの状況に関する条件と基準タイミングの変更方法との関係を示す図である。
【図30】基準タイミングが変更された場合のデータ格納例を示す図である。
【図31】基準タイミングの入れ替えが行われた場合のゲーム画面の画面遷移図である。
【図32】発生位置と目標位置とが異なる場合においてタイミング案内マークが移動する様子を示す図である。
【図33】変形例(10)のゲーム画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機(スマートフォン)、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0025】
図1は、ゲームをプレイするプレイヤの様子を示す図である。図1に示すように、プレイヤ100は、例えば、位置検出装置1の前方に位置する。位置検出装置1とゲーム装置20とは、データ通信可能に接続される。
【0026】
[2.位置検出装置の動作]
まず、位置検出装置1について説明する。位置検出装置1は、3次元空間におけるプレイヤの位置に関するプレイヤ位置情報を生成する。本実施形態においては、プレイヤの位置情報が、プレイヤ100の複数の部位の位置に関する情報を含む場合を説明する。プレイヤ100の部位は、例えば、頭や両腕等である。
【0027】
図1に示すように、位置検出装置1は、例えば、CCDカメラ2、赤外線センサ3、複数のマイクロフォンを含むマイク4等を備える。
【0028】
CCDカメラ2は、CCDイメージセンサを備えた公知のカメラである。CCDカメラ2は、例えば、所定時間毎(例えば、1/60秒毎)にプレイヤ100を撮影した撮影画像(例えば、RGBデジタル画像)を生成する。
【0029】
図2は、CCDカメラ2によって生成される撮影画像の一例を示す図である。図2に示すように、撮影画像には、例えば、プレイヤ100が含まれる。撮影画像には、互いに直行するXs軸、Ys軸が設定される。例えば、撮影画像の左上を、原点Os(0,0)とする。また例えば、撮影画像の右下を、座標Pmax(Xmax,Ymax)とする。撮影画像に対応する各画素の位置は、それぞれの画素に割り当てられる2次元座標(Xs−Ys座標)によって特定される。
【0030】
赤外線センサ3は、例えば、赤外線発光素子及び赤外線受光素子(例えば、赤外線ダイオード)から構成される。赤外線センサ3は、赤外線光を照射して得られる反射光を検出する。赤外線センサ3は、この反射光の検出結果に基づいて被写体(例えば、プレイヤ100)の深度を測定する。
【0031】
被写体の深度とは、測定基準位置と被写体の位置との距離間隔である。測定基準位置とは、プレイヤ100の位置の深度(奥行き)を測定する際の基準となる位置である。測定基準位置は、位置検出装置1の位置と関連付けられる所定の位置であればよく、例えば、赤外線センサ3の赤外線受光素子の位置である。赤外線センサ3は、例えば、赤外線を照射してから反射光を受光するまでの飛行時間(TOF:Time of Flight)に基づいてプレイヤ100の深度を測定する。
【0032】
図3は、赤外線センサ3によるプレイヤ100の深度の測定方法を説明するための図である。図3に示すように、赤外線センサ3から所定間隔でパルス状の赤外線光が照射される。赤外線センサ3から照射された赤外線光は、赤外線センサ3の発光位置を中心点として球状に広がる。
【0033】
赤外線センサ3から照射された赤外線光は、例えば、プレイヤ100の体の表面に当たる。これらの表面に当たった赤外線光は、反射する。反射した赤外線光は、赤外線センサ3の赤外線受光素子により検出される。即ち、赤外線センサ3は、照射した赤外線に対して位相が180度反転した反射光を検出する。
【0034】
例えば、図3に示すように、プレイヤ100が両手を前方に突き出している場合、突き出された両手は、プレイヤ100の胴体よりも赤外線センサ3に近い。つまり、プレイヤ100の両手によって反射される赤外線光の飛行時間は、プレイヤ100の胴体によって反射される赤外線光の飛行時間よりも短い。
【0035】
赤外線センサ3が赤外線光を照射してから反射光を検出するまでの時間(つまり、飛行時間)と、赤外線の速度と、を乗算して半分で割った値は、測定基準位置とプレイヤ100との距離間隔(即ち、深度)に相当する。このような処理を行うことにより、赤外線センサ3は、プレイヤ100の深度を測定する。
【0036】
また、赤外線センサ3は、反射した赤外線光から得られる深度差を検出することにより、被写体(プレイヤ100)の輪郭も検出する。上記のように、赤外線センサ3が赤外線光の反射光を受信することは、この場所に物体が配置されていることを意味する。また、この物体の後方の近い位置に他の物体が配置されていなければ、この物体と、この物体の周囲と、の深度差は大きくなる。例えば、深度差が所定値よりも大きい箇所をつなぎ合わせることによって、プレイヤ100の輪郭を検出する。
【0037】
なお、プレイヤ100の輪郭を検出する方法は、上記の例に限られない。他にも例えば、CCDカメラ2によって得られる撮影画像の各画素の輝度に基づいて輪郭を検知するようにしてもよい。この場合も、例えば、画素間の輝度差が大きい箇所をつなぎ合わせることによってプレイヤ100の輪郭を検出することができる。
【0038】
上記のようにして検出されるプレイヤ100の深度に関する情報(深度情報)は、例えば、深度画像として表現される。本実施形態においては、深度情報が、グレースケールの深度画像(例えば、256ビットのグレースケールの画像データ)として表現される例を挙げて説明する。
【0039】
図4は、赤外線センサ3によって得られる深度画像の一例を示す図である。図4に示すように、例えば、赤外線センサ3に近い物体は明るく(輝度が高く)、遠い物体は暗く(輝度が低く)表現される。プレイヤ100の深度は、深度画像の輝度(画素値)に対応する。
【0040】
例えば、深度画像が256ビットのグレースケールの画像データとして表される場合、プレイヤ100の深度が2センチメートル異なる毎に深度画像の輝度が1ビット異なる。この場合、赤外線センサ3は、被写体の深度を2センチ単位で検出することが可能であることを示す。プレイヤ100が両手を前方に突き出している場合(図3)、図4に示すように、プレイヤ100の両手に対応する画素は、胴体に対応する画素よりも明るく(輝度が高く)表現される。
【0041】
本実施形態においては、赤外線センサ3は、CCDカメラ2と同様に所定時間毎(例えば、1/60秒毎)に、深度画像を生成する。CCDカメラ2により得られる撮影画像と、赤外線センサ3により得られる深度画像と、に基づいてプレイヤ100の部位の位置に関するプレイヤ位置情報が生成される。
【0042】
例えば、CCDカメラ2により得られる撮影画像(RGBデータ)に、深度画像が示す深度情報(Depth)が合算された合成画像(RGBDデータ)が生成される。即ち、合成画像は、各画素ごとに、色情報(RGBそれぞれの明度)と深度情報とを含む。
【0043】
合成画像に基づいてプレイヤ位置情報が生成される際には、まず、深度画像に基づいてプレイヤ100の輪郭に対応する画素が特定される。次いで、合成画像のうち輪郭によって囲まれた画素の色情報(RGBの明度)が参照される。合成画像の色情報に基づいて、プレイヤ100の体の各部位に対応する画素が特定される。この特定方法としては、例えば、比較画像(教師画像)との比較によって画像の中から対象物(即ち、プレイヤ100の体の各部位)を抽出するパターンマッチング法等、公知の手法を適用可能である。
【0044】
上記のようにして特定された画素の画素値(RGBD値)に基づいて、プレイヤ100の頭や肩等の3次元座標が算出される。例えば、この画素値に対して所定の行列変換処理が施されることによって、3次元座標が生成される。この行例変換処理は、例えば、3Dグラフィックにおけるワールド座標−スクリーン座標の2つの座標系の変換処理と同様の行例演算によって実行される。つまり、画素の色情報を示すRGB値と奥行きを示すD値と、が所定の行列式に代入されることにより、この画素の3次元座標が算出される。
【0045】
なお、画素値(RGBD値)から画素に対応する3次元座標が算出される方法は、公知の手法を適用可能であり、この算出方法は、上記の例に限られない。他にも例えば、ルックアップテーブルを用いて座標変換が行われるようにしてもよい。
【0046】
図5は、位置検出装置1により生成されるプレイヤ位置情報の一例を示す図である。図5に示すように、プレイヤ位置情報は、プレイヤ100の複数の部位の位置に関する複数の情報を含む。プレイヤ位置情報は、例えば、プレイヤ100の各部位と、3次元座標と、が対応付けられて格納される。
【0047】
図6は、プレイヤ位置情報によって特定されるプレイヤ100の位置を示す図である。本実施形態では、例えば、位置検出装置1に対応する所定位置(例えば、測定基準位置)を原点Opとする。例えば、原点Opは、赤外線センサ3の測定基準位置に対応する3次元座標である。なお、原点Opの位置は、プレイヤ100がいる3次元空間のどこに設定されてもよい。例えば、撮影画像の原点Osに対応する3次元座標が、原点Opとして設定されるようにしてもよい。
【0048】
図6に示すように、例えば、プレイヤ位置情報は、プレイヤ100の頭P1、肩P2、左上腕P3、右上腕P4、左下腕P5、右下腕P6、背中P7、左ももP8、右ももP9、左すねP10、右すねP11に対応する11個の3次元座標が含まれる。
【0049】
なお、プレイヤ位置情報によって示されるプレイヤ100の体の部位は、プレイヤの体(骨格)のうちで予め定められた部位のものであってよい。例えば、この部位は、先述したパターンマッチング法によって特定可能な体の部位であればどこでもよい。
【0050】
例えば、所定間隔毎(例えば、1/60秒毎)に生成されるプレイヤ位置情報は、位置検出装置1からゲーム装置20に対して送信される。ゲーム装置20は、プレイヤ位置情報を位置検出装置1から受信し、プレイヤ(以降、プレイヤの「100」の符号を省略する。)の体の動きを取得してゲームを実行する。
【0051】
[3.ゲーム装置で実行されるゲーム]
ゲーム装置20は、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームを実行する。このゲームにおいては、例えば、位置検出装置1から取得される撮影画像に写しだされたプレイヤがゲーム画面に表示される。
【0052】
図7は、ゲーム画面の一例を示す図である。図7に示すように、ゲーム画面30には、プレイヤを撮影してなるプレイヤ画像32と、プレイヤ画像32の周囲に配置される複数の発生位置マーク34と、が表示される。ここでは、ゲーム画面30に表示されるプレイヤ画像32とプレイヤが向き合った状態でゲームがプレイされるため、プレイヤ画像32は、撮影画像からプレイヤの輪郭を抽出して左右反転処理を施した画像となる。
【0053】
プレイヤ画像32は撮影画像に基づいて表示されるため、プレイヤが体を動かすと、この動きに合わせるようにプレイヤ画像32の表示も更新される。例えば、プレイヤが右手を上げると、現実空間のプレイヤから見て右側の手が上がるようにプレイヤ画像32の表示が更新される。
【0054】
発生位置マーク34は、例えば、プレイヤ画像32を囲むように円状に8つ(発生位置マーク34A〜34H)配置される。発生位置マーク34の表示位置は、本発明に係る「発生位置」及び「目標位置」に相当する。即ち、ゲーム画面30には、複数の発生位置及び複数の目標位置が設定される。ここでは、基準位置(プレイヤ画像32の表示位置)の周囲に複数の発生位置及び複数の目標位置が設定されることになる。
【0055】
発生位置マーク34の付近には、タイミング案内マーク36が表示される。タイミング案内マーク36は、基準タイミングが近づくと、発生位置マーク34から発生する。そして、図7に示すように、タイミング案内マーク36は、時間経過に伴って発生位置マーク34から上方向に移動した後に右方向へ方向転換をする。この方向転換をする位置が、本発明に係る「方向転換位置」に相当する。
【0056】
その後、タイミング案内マーク36は、右方向へ所定距離移動した後に下方向へ方向転換をする。更に、タイミング案内マーク36は、下方向へ所定距離移動した後に左方向へ方向転換をして、発生位置マーク34に戻る。基準タイミングが訪れると、タイミング案内マーク36は発生位置マーク34に重なる。
【0057】
本実施形態においては、タイミング案内マーク36の方向転換の回数及びタイミングは、楽曲の拍(ビート)に応じて定められている。例えば、4拍のリズムの楽曲の場合、図7に示すように、タイミング案内マーク36の方向転換は3回となる。4拍のリズムのうち、最初の1拍が打たれるタイミングでタイミング案内マーク36が発生し、残りの3拍が打たれるタイミングで方向転換が行われる。
【0058】
タイミング案内マーク36が発生位置マーク34に重なったタイミングで、プレイヤ画像32に表示されたプレイヤが当該発生位置マーク34を触るように、プレイヤが実際に体を動かすと、プレイヤには高い評価が与えられる。即ち、本実施形態においては、プレイヤ画像32に表示されたプレイヤが発生位置マーク34を触るように、プレイヤが実際に体を動かすことが「ゲーム操作」に相当する。
【0059】
このように、ゲーム装置20においては、プレイヤがゲーム操作をすべき基準タイミングが近づくと、タイミング案内マーク36が発生位置マーク34から発生して、楽曲の拍に応じて方向転換をしながら、再び発生位置マーク34に戻るように移動する。例えば、タイミング案内マーク36が一方向に向かって移動するような場合に比べて、楽曲の拍を刻むようなタイミング案内マーク36の動きによって、プレイヤは楽曲のリズムを感じ取りやすくなる。その結果、プレイヤは、基準タイミングを把握しやすくなる。以降、この技術について詳細に説明する。
【0060】
まず、位置検出装置1とゲーム装置20とのハードウェア構成について説明する。
【0061】
[4.位置検出装置の構成]
図8は、位置検出装置1のハードウェア構成を示す図である。図8に示すように、位置検出装置1は、制御部10、記憶部11、撮影部12、深度測定部13、音声入力部14、通信インタフェース部15から構成される。位置検出装置1の各構成要素は、バス16によってデータ送受信可能に接続される。
【0062】
制御部10は、記憶部11に記憶されるオペレーティングシステム、各種プログラムに基づいて位置検出装置1の各部を制御する。
【0063】
記憶部11は、オペレーティングシステムや撮影部12、深度測定部13を動作させるためのプログラム、各種パラメータを記憶する。また、記憶部11は、撮影画像及び深度画像に基づいてプレイヤ位置情報を生成するためのプログラムを記憶する。
【0064】
撮影部12は、CCDカメラ2等から構成される。撮影部12は、例えば、プレイヤの撮影画像を生成する。深度測定部13は、赤外線センサ3等から構成される。深度測定部13は、例えば、赤外線センサ3により得られる飛行時間に基づいて深度画像を生成する。制御部10は、先述のように、所定時間毎(例えば、1/60秒毎)に、撮影部12により生成される撮影画像と、深度測定部13により生成される深度画像と、に基づいて、プレイヤ位置情報を生成する。
【0065】
音声入力部14は、マイク4等から構成される。通信インタフェース部15は、ゲーム装置20に対してプレイヤ位置情報等の各種データを送信するためのインタフェースである。
【0066】
[5.ゲーム装置の構成]
図9は、ゲーム装置20のハードウェア構成を示す図である。図9に示すように、ゲーム装置20は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、光ディスク再生部24、通信インタフェース部25、操作部26、表示部27、及び音声出力部28を含む。ゲーム装置20の各部は、バス29によって接続されている。
【0067】
制御部21は、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)、及びSPU(Sound Processing Unit)等を含む。制御部21は、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って各種処理を実行する。
【0068】
主記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)を含む。補助記憶部23は、例えば、ハードディスク装置(情報記億媒体)を含む。主記憶部22は、補助記憶部23又は光ディスク(情報記憶媒体)から読み出されたプログラムやデータを記憶する。また、主記憶部22は、処理の過程で必要なデータを記憶するワークメモリとしても用いられる。また例えば、主記憶部22は、位置検出装置1から受信されるプレイヤ位置情報を、受信時間と対応付けて一時的に記憶する。
【0069】
光ディスク再生部24は、光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。光ディスクには、例えば、ゲームプログラムが記憶されている。
【0070】
通信インタフェース部25は、ゲーム装置20を通信ネットワークに通信接続するためのインタフェースである。ゲーム装置20は、通信インタフェース部25を介してプレイヤ位置情報を、位置検出装置1から取得する。
【0071】
操作部26は、プレイヤが各種操作を行うためのものである。操作部26は、例えばゲームコントローラ、タッチパネル、マウス、又はキーボード等を含む。表示部27は、例えば、家庭用テレビ受像機又は液晶表示パネル等である。表示部27は、制御部21の指示に従って画面を表示する。音声出力部28は、例えば、スピーカ又はヘッドホン等を含む。
【0072】
本実施形態においては、ゲームの実行に際して必要なプログラムやデータは、光ディスクを介してゲーム装置20に供給される場合を説明する。なお、これらのプログラムやデータは、他の情報記憶媒体(例えば、メモリカード)を介してゲーム装置20に供給されるようにしてもよい。または、プログラムやデータは、通信ネットワークを介して遠隔地からゲーム装置20に供給されるようにしてもよい。
【0073】
[6.ゲーム装置で実現される機能]
図10は、ゲーム装置20において実現される機能を示す機能ブロック図である。図10に示すように、ゲーム装置20では、ゲーム操作検出部50、ゲームデータ記憶部52、ゲーム実行部54、評価部56、案内部58が実現される。これらの機能は、制御部21が、光ディスクから読み出されたプログラムに従って動作することにより、実現される。
【0074】
[6−1.ゲーム操作検出部]
ゲーム操作検出部50は、制御部21を主として実現される。ゲーム操作検出部50は、プレイヤによるゲーム操作を検出する。ここでは、ゲーム操作検出部50は、w種類(wは自然数)のゲーム操作を検出する場合を説明する。例えば、ゲーム操作検出部50は、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの各部位の位置が所定領域範囲内にあるか否かを判定することによって、プレイヤのゲーム操作を検出する。
【0075】
図11は、ゲーム操作の検出方法を説明するための説明図である。図11に示すように、例えば、プレイヤ位置情報が示す3次元座標空間に、ゲーム操作が行われたか否かを判定するための判定領域60が設定される。ここでの3次元座標空間は、現実空間を示す座標系であり、現実空間におけるプレイヤの各部位の位置を示すために用いられる。本実施形態においては、判定領域60は、発生位置マーク34と同じ数(例えば、8つ)だけ設定される。例えば、判定領域60Aは発生位置マーク34Aに対応する。同様に、判定領域60B〜60Hは、発生位置マーク34B〜34Hに対応する。
【0076】
例えば、3次元空間に設定される判定領域60の位置は、発生位置マーク34の位置に基づいて決定される。例えば、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの位置と判定領域60の位置との位置関係と、ゲーム画面30におけるプレイヤ画像32の位置と発生位置マーク34の位置との位置関係と、が対応するように判定領域60が設定される。例えば、図7に示すようにプレイヤ画像32の周囲に発生位置マーク34が設定される場合には、図11に示すように、プレイヤの背中P7の周囲に判定領域60が設定される。
【0077】
判定領域60の大きさは、予め定められた大きさが設定されるようにしてもよいし、例えば、発生位置マーク34の大きさに基づいて決定されるようにしてもよい。図11に示すように、例えば、判定領域60は所定半径の球であってもよい。
【0078】
プレイヤ位置情報が示すプレイヤの各部位の3次元座標が判定領域60内にあるか否かが判定されることによって、プレイヤによるゲーム操作が検出される。即ち、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの部位の3次元座標が判定領域60内にある場合、プレイヤによるゲーム操作が行われたと判定される。
【0079】
本実施形態においては、8つの判定領域60A〜60Hに対応する8種類のゲーム操作(第1のゲーム操作〜第8のゲーム操作)が検出されることになる。ゲーム操作検出部50は、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの部位が、判定領域60A〜60Hの何れにあるか否かを判定することによって、どの種類のゲーム操作が行われたかを判定する。
【0080】
なお、3次元座標空間に設定された判定領域60の位置及び大きさを示す情報は、後述するゲームデータ記憶部52に記憶される。更に、位置検出装置1から取得されたプレイヤ位置情報は、時系列順にゲームデータ記憶部52に記憶される。また、ゲーム操作としては、判定領域60を一定時間触ることが「ゲーム操作」に相当するようにしてもよい。
【0081】
[6−2.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部52は、主記憶部22及び補助記憶部23を主として実現される。ゲームデータ記憶部52は、ゲームを実行するために必要な情報を記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部52には、以下のようなデータが格納される。
(1)楽曲データ
(2)3次元空間に設定された判定領域60を示す判定領域データ
(3)プレイヤ位置情報を時系列的に格納したデータ
(4)実行中のゲームの状況(得点や経過時間等)を示すゲーム状況データ
【0082】
なお、上記のデータのうち、楽曲データは、ゲーム制作者によって予め用意されたデータである。判定領域データは、ゲームが実行されると生成されるデータである。プレイヤ位置情報は、位置検出装置1により生成されるデータである。ゲーム状況データは、ゲームプログラムによって生成及び更新されるデータである。
【0083】
図12は、楽曲データのデータ格納例を示す図である。図12に示すように、楽曲データは、オリジナル楽曲データと、基準タイミングデータと、移動経路データと、を含んでいる。
【0084】
[オリジナル楽曲データ]
オリジナル楽曲データは、一般のポピュラー音楽等を所定のデータ形式で保存したデータである。オリジナル楽曲データが示す楽曲は、n(nは自然数)拍子の楽曲であり、ここでは、2拍子、3拍子、又は4拍子の単純拍子の楽曲が用いられる場合を例に挙げて説明する。なお、楽曲の拍子は、通常の楽曲で用いられている拍子であればよく、何拍子であってもよい。単純拍子の他にも、複合拍子(例えば、6拍子)や変拍子(例えば、7拍子)等の楽曲が用いられるようにしてもよい。
【0085】
[基準タイミングデータ]
基準タイミングデータは、プレイヤがゲーム操作を行うべき基準タイミングを示すデータである。基準タイミングデータは、例えば、楽曲の拍(テンポ・リズム)を考慮して作成される。ここでは、基準タイミングデータが、w種類のゲーム操作(例えば、8種類のゲーム操作)の各々に関し、当該ゲーム操作をすべき基準タイミングを示す場合を説明する。
【0086】
図13は、基準タイミングデータの一例を示す図である。図13に示すt軸は、時間軸である。t軸は、楽曲の再生が開始されてからの時間経過を示している。本実施形態においては、基準タイミングデータは、1/4小節の単位で、プレイヤがゲーム操作をすべきタイミングを示す。即ち、基準タイミングデータは、1小節が4分割されたデータを示す。別の言い方をすれば、1小節がn個に区切られてなる各1/n小節の開始のタイミングごとに、当該タイミングが基準タイミングであるか否かを示す「0」又は「1」のデータが設定される。なお、基準タイミングデータは、これに限られず、1/256小節の単位で基準タイミングを示すようにしてもよい。
【0087】
図13に示すように、1/4小節の各時点において、プレイヤがゲーム操作をすべきか否かが、8ビットのデータによって表される。即ち、8種類のゲーム操作の各々について、当該ゲーム操作をすべきか否かが定められている。図13において、「A」〜「H」のビットは、それぞれ、プレイヤが判定領域60A〜60Hを触るべきか否かを示している。
【0088】
「A」のビットが「0」であることは、プレイヤの部位の位置が判定領域60Aに含まれるように、プレイヤが体を動かすべきでないことを示している。一方、「A」のビットが「1」であることは、プレイヤの部位の位置が判定領域60Aに含まれるように、プレイヤが体を動かすべきことを示している。
【0089】
「B」〜「H」のビットについても同様である。即ち、「B」〜「H」のビットが「0」であることは、それぞれ、プレイヤの部位の位置が判定領域60B〜60Hに含まれるように、プレイヤが体を動かすべきでないことを示している。また、「B」〜「H」のビットが「1」であることは、それぞれ、プレイヤの部位の位置が判定領域60B〜60Hに含まれるように、プレイヤが体を動かすべきであることを示している。
【0090】
このように、基準タイミングデータは、第wのゲーム操作(例えば、w=8)をすべき第wの基準タイミングを示す第wの基準タイミングデータ(例えば、「A」〜「H」の各データ)を含む。即ち、「A」〜「H」の8ビットのデータのうち少なくとも一つが「1」になっているタイミングが基準タイミングであり、この8ビットのデータのうち少なくとも一つが「1」になっているデータが、基準タイミングを示すデータといえる。
【0091】
[移動経路データ]
移動経路データは、タイミング案内マーク36が移動する経路を示すデータであり、オリジナル楽曲データが示す楽曲の拍に応じた移動経路を示すデータである。移動経路データは、例えば、タイミング案内マーク36が方向転換をすべき方向転換タイミングと、方向転換をすべき位置及び方向と、を示すデータといえる。別の言い方をすれば、移動経路データは、タイミング案内マーク36が、いつ、どのように方向転換をするかを定義したデータである。ゲーム制作者によって、楽曲の拍毎に複数の移動経路が用意されており、移動経路データには、これら複数の移動経路のうちの何れかを示す情報が格納される。
【0092】
図14は、本実施形態において用いられる移動経路を示す図である。図14に示すように、楽曲の拍毎に、一又は複数パターンの移動経路が用意されている。図14の関連付けを示すデータは、ゲームデータ記憶部52に記憶されるようにしてもよい。移動経路データとしては、図14に示すパターンの何れかを示す情報が格納される。例えば、4拍の楽曲であれば、図14に示すパターンA〜Cの何れかの移動経路が、移動経路データに格納される。
【0093】
図14に示す例では、「パターンA」では、タイミング案内マーク36は、正方形の経路上を移動する。「パターンB」は、タイミング案内マーク36は、ひし形の経路上を移動する。「パターンC」は、タイミング案内マーク36は、Zの文字の経路上を移動した後に、元の位置に戻るように移動する。また、3拍の楽曲に関連付けられた「パターンD」では、タイミング案内マーク36は、三角形の経路上を移動する。
【0094】
各パターンには、移動経路自体を示す情報の他にも、タイミング案内マーク36の移動速度を示す情報、及び、タイミング案内マーク36の初期の移動方向(発生した直後の移動方向)を示す情報が格納される。また、各パターンには、タイミング案内マーク36が方向転換をすべき方向転換タイミングと、方向転換をすべき位置及び方向と、が示されている。n拍の楽曲に関連付けられたパターンには、タイミング案内マーク36が、1小節の間にn−1回の方向転換を行うように移動経路が示されており、当該方向転換のタイミングは、楽曲の拍子が打たれるタイミングに基づいて定められている。拍子が打たれるタイミングとは、1/n小節毎に訪れるタイミングである。別の言い方をすれば、各パターンは、タイミング案内マーク36の発生位置と表示位置との位置関係を示す情報が時系列的に格納された情報ともいえる。
【0095】
なお、ゲームデータ記憶部52に記憶されるデータは、上記の例に限られない。ゲームデータ記憶部52は、ゲームを実行する各種データを記憶するようにすればよい。他にも例えば、発生位置マーク34やタイミング案内マーク36の画像データ等が記憶されるようにしてもよい。また、制御部21は、ゲームデータ記憶部52に格納された各種データを取得する手段として機能する。
【0096】
[6−3.ゲーム実行部]
ゲーム実行部54は、制御部21を主として実現される。ゲーム実行部54は、プレイヤが楽曲(n拍子の楽曲)に合わせてゲーム操作を行うゲームを実行する。例えば、ゲーム実行部54は、ゲームプログラムに定義されたアルゴリズムに基づいてゲーム状況データを更新することによってゲームを実行する。
【0097】
[6−4.評価部]
評価部56は、制御部21を主として実現される。評価部56は、プレイヤによりゲーム操作が行われた操作タイミングと、基準タイミングデータが示す基準タイミングと、に基づいてプレイヤによるゲーム操作を評価する。例えば、評価部56は、基準タイミングデータが示す基準タイミングと、プレイヤが実際にゲーム操作を行った操作タイミングと、の間のずれに基づいて、そのゲーム操作を評価する。例えば、基準タイミングと操作タイミングとのずれ時間が小さいほど、ゲーム操作の評価は高くなる。
【0098】
本実施形態の場合、例えば、発生位置マーク34から出発したタイミング案内マーク36が発生位置マーク34に戻ってきたタイミング(基準タイミング)と、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの部位が実際に判定領域60内に入ったタイミング(操作タイミング)と、のずれ時間に基づいて、「MARVELOUS」、「PERFECT」、「GREAT」、「GOOD」、「ALMOST」、又は「BOO」のいずれかが評価として決定される。
【0099】
図15は、ずれ時間(ΔT)と評価の関係を示す図である。この関係を示すデータは、例えば、ゲームデータ記憶部52に記憶されていてもよい。例えば、ずれ時間(ΔT)は、操作タイミングが基準タイミングよりも早い場合に負の値になる。一方、例えば、ずれ時間(ΔT)は、操作タイミングが基準タイミングよりも遅れた場合に正の値になる。例えば、ずれ時間に関連付けられた評価がプレイヤに与えられる。
【0100】
図15に示すように、ずれ時間(ΔT)が小さい順に、「MARVELOUS」、「PERFECT」、「GREAT」、「GOOD」、「ALMOST」、及び「BOO」のうちのいずれかの評価が与えられる。なお、これらの評価を高いものから順に並べると、「MARVELOUS」、「PERFECT」、「GREAT」、「GOOD」、「ALMOST」、「BOO」となる。即ち、ずれ時間(ΔT)が最も小さい「MARVELOUS」が、最も高い評価であり、ずれ時間(ΔT)が最も大きい「BOO」が、最も低い評価である。
【0101】
[6−5.案内部]
案内部58は、制御部21と表示部27とを主として実現される。案内部58は、基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面30において、案内画像(例えば、タイミング案内マーク36)を、発生位置から目標位置まで、楽曲の拍に応じて方向転換をさせながら移動させることによって、基準タイミングをプレイヤに案内する。案内部58は、移動経路データに基づいて、タイミング案内マーク36を移動させる。タイミング案内マーク36は、ゲーム画面30の発生位置から発生し、楽曲の拍に応じた方向転換タイミングで方向転換しながら、ゲーム画面30の目標位置に向けて移動する。
【0102】
発生位置は、基準タイミングが近づいた場合にタイミング案内マーク36が出現する位置であり、例えば、発生位置マーク34の表示位置である。目標位置は、タイミング案内マーク36の移動先の位置(目的地点)であり、基準タイミングが訪れた場合にタイミング案内マーク36が表示されるべき位置である。
【0103】
発生位置と目標位置とは同じであってもよいし異なっていてもよい。本実施形態においては、タイミング案内マーク36は、発生位置マーク34から発生して発生位置マーク34に戻るので、発生位置マーク34の表示位置は、「発生位置」でもあり、「目標位置」でもある。
【0104】
なお、実施形態においては、発生位置と目標位置とが同じであるため、発生位置及び目標位置に画像(発生位置マーク34)が表示されるが、目標位置をユーザに案内するための画像が当該目標位置に表示されるようにすればよく、発生位置には画像は表示されないようにしてもよい。ここで、目標位置に画像を表示させる理由としては、基準タイミングが訪れた場合の案内画像の位置をユーザに把握させるためである。即ち、ユーザは、目標位置に表示された画像と案内画像との位置関係によって、基準タイミングを把握することになる。また、発生位置と目標位置とが異なる場合、目標位置にだけ画像を表示させ、発生位置には画像を表示させないようにしてもよい。
【0105】
方向転換タイミングは、楽曲の拍に基づいて定まるタイミングである。ここで、「拍」が1小節をn個に区切った各区間を示すものであれば、方向転換タイミングは、当該区間の開始タイミングとなる。また、「拍」が、1小節をn個に区切った区切り位置のことを示すのであれば、方向転換タイミングは、この区切り位置のタイミングとなる。
【0106】
案内部58は、現時点以降の所定期間内(例えば、現時点から1小節後までの期間。以下、案内対象期間という。)に基準タイミングが含まれた場合、ゲーム画面30の発生位置マーク34にタイミング案内マーク36を発生させ、現時点と基準タイミングとの時間差に応じて、楽曲の拍に応じて方向転換をさせながら、発生位置マーク34に戻るように移動させる。
【0107】
図16は、タイミング案内マーク36の移動方法を説明するための説明図である。ここでは、図13に示す基準タイミングデータの「B」が「1」であるタイミングが近づいた場合を説明する。即ち、発生位置マーク34Bからタイミング案内マーク36Bが発生して方向転換をしながら移動する場合を例に挙げて説明する。更に、ここでは、4拍子の楽曲が用いられる場合を説明する。
【0108】
図16に示すように、発生位置マーク34Bの表示位置が、発生位置Qとして設定される。また、発生位置Qと所定の位置関係を満たす方向転換位置R,R,Rがゲーム画面30に設定される。方向転換位置R,R,Rは、タイミング案内マーク36Bが方向転換をする位置である。
【0109】
ここでは、プレイヤ画像32の表示位置Sから発生位置Qへ向けて、発生位置Qから所定距離Lだけ離れた位置を方向転換位置Rとする。そして、発生位置Qと方向転換位置Rとを結ぶ線分を対角線とする正方形(破線で示す一辺が距離Dの正方形)の頂点のうち、発生位置Q及び方向転換位置R以外の点を、方向転換位置R,Rとする。タイミング案内マーク36Bは、この正方形の各辺上を移動する。即ち、移動経路データには、この正方形の各頂点を示す情報と、タイミング案内マーク36Bが表示されるべき位置(正方形の各辺上の位置)が時系列的に格納された情報と、が示される。
【0110】
より具体的には、例えば、図13に示す基準タイミングデータの「B」が「1」である基準タイミングの1小節前のタイミングが訪れると、タイミング案内マーク36Bが発生位置Qに発生する。そして、タイミング案内マーク36Bの表示位置Tと発生位置Qとの距離dが除々に大きくなるように、タイミング案内マーク36Bが発生位置Qから方向転換位置Rに向けて移動する。さらに、基準タイミングデータの「B」が「1」である基準タイミングの3/4小節前のタイミングが訪れると、タイミング案内マーク36Bが方向転換位置Rに到達する。
【0111】
タイミング案内マーク36Bが方向転換位置Rに到達すると、移動方向が時計回りに90°だけ変化する。そして、タイミング案内マーク36Bの表示位置Tと方向転換位置Rとの距離が除々に大きくなるように、タイミング案内マーク36Bが方向転換位置Rから方向転換位置Rに向けて移動する。さらに、基準タイミングデータの「B」が「1」である基準タイミングの2/4小節前のタイミングが訪れると、タイミング案内マーク36Bが方向転換位置Rに到達する。
【0112】
以後同様に、タイミング案内マーク36Bの移動方向が時計回りに90°だけ変化し、方向転換位置Rから方向転換位置Rに向けて移動する。基準タイミングデータの「B」が「1」である基準タイミングの1/4小節前のタイミングが訪れると、タイミング案内マーク36Bが方向転換位置Rに到達する。そして、タイミング案内マーク36Bの移動方向が時計回りに90°だけ変化し、方向転換位置Rから発生位置Qに向けて移動する。基準タイミングデータの「B」が「1」である基準タイミングが訪れた場合に、タイミング案内マーク36Bが発生位置マーク34Bに重なる。
【0113】
このように、基準タイミングデータの「B」のデータが「1」の時点が近づくと、タイミング案内マーク36Bが発生し、発生位置Q→方向転換位置R→方向転換位置R→方向転換位置R→発生位置Qの順番に、方向転換しつつ移動する。なお、タイミング案内マーク36Bの移動速度は一定であってもよいし、移動中に変化するようにしてもよい。
【0114】
上記においては、タイミング案内マーク36Bが移動する様子を説明したが、他のタイミング案内マーク36A,36C〜36Hの移動についても同様である。上記の「B」の記載を「A」又は「C」〜「H」に読み替えることができる。
【0115】
図17は、タイミング案内マーク36が移動する様子を時系列に説明するための図である。例えば、楽曲が再生されている間、案内対象期間(例えば、現時点から1小節後までの期間)のデータが基準タイミングデータから読み出される。この読み出されたデータに基づいて、案内対象期間内の基準タイミングを案内するためのタイミング案内マーク36がゲーム画面30に表示される。
【0116】
図17に示すように、現時点が時間t1である場合には、案内対象期間内(時間t1〜t5)のうち、時間t5における「B」のデータが「1」になっているので、発生位置マーク34Bにタイミング案内マーク36Bが発生する。
【0117】
現時点が時間t2になった場合、案内対象期間内(時間t2〜t6)のうち、時間t6における「E」のデータが「1」になっているので、発生位置マーク34Eにタイミング案内マーク36Eが発生する。また、時間t1で発生したタイミング案内マーク36Bは、方向転換位置に到達して方向転換をする。
【0118】
現時点が時間t3になった場合、案内対象期間内(時間t3〜t7)のうち、新たに「1」となっているデータはないので、タイミング案内マーク36は新たに発生しない。タイミング案内マーク36B及びタイミング案内マーク36Eは、それぞれの方向転換位置に到達して方向転換をする。
【0119】
現時点が時間t4になった場合、案内対象期間内(時間t4〜t8)のうち、時間t8における「H」のデータが「1」になっているので、発生位置マーク34Hにタイミング案内マーク36Hが発生する。タイミング案内マーク36B及びタイミング案内マーク36Eは、それぞれの方向転換位置に到達して方向転換をする。
【0120】
現時点が時間t5になった場合、案内対象期間内(時間t5〜t9)のうち、新たに「1」となっているデータはないので、タイミング案内マーク36は新たに発生しない。また、時間t5における「B」のデータが「1」であり、プレイヤが判定領域60Bを触るべき基準タイミングが訪れたので、タイミング案内マーク36Bが発生位置マーク34Bに到達する。なお、この前に、プレイヤがゲーム操作を行って評価が行われた場合には、タイミング案内マーク36Bを消去するようにしてもよい。また、タイミング案内マーク36E及びタイミング案内マーク36Hは、それぞれの方向転換位置に到達して方向転換をする。
【0121】
以降の時刻においても同様の表示制御が行われる。このように、基準タイミングが近づくと、タイミング案内マーク36が発生位置を起点として拍に応じて方向転換しながら移動することによって、プレイヤは楽曲のリズムを感じとりやすくなる。
【0122】
なお、上記においては、基準タイミングの所定時間前にタイミング案内マーク36が発生位置に発生した後、基準タイミングのk/n小節前(k:自然数)に方向転換タイミングが訪れる場合を説明したが、楽曲の拍が打たれるタイミングでタイミング案内マーク36を方向転換させるようにすればよい。即ち、移動経路データに、楽曲の拍に応じた方向転換タイミングが定められているようにすればよい。
【0123】
例えば、案内対象期間をm小節とし、n拍子の楽曲の時間t(ここでのtは、1/n小節の倍数の時点)において基準タイミングが訪れるとする。例えば、タイミング案内マーク36がm小節前のタイミング又は当該タイミングより前のタイミングに発生した後、時間tの「m−1/n」小節前に最初の方向転換をさせ、以降、時間tのk/n小節前(k:k<m*n−1)の方向転換タイミングが訪れるごとに方向転換をさせるようにしてもよい。
【0124】
例えば、m=1小節、n=3拍子、t=20小節目である場合、現時点が19小節目になった場合にタイミング案内マーク36が発生し、「19+1/3」小節目、「19+2/3」小節目に方向転換タイミングが訪れた後、20小節目に基準タイミングが訪れることになる。
【0125】
また、方向転換タイミングが訪れた場合に、タイミング案内マーク36の移動方向が時計回りに90°回転することによって方向転換が行われる場合を説明したが、方向転換前後でタイミング案内マーク36の移動方向が所定角度だけ変化すればよく、移動方向の変化方法はこれに限られない。他にも例えば、移動方向を反時計回りに回転させるようにしてもよい。
【0126】
また、案内対象期間が訪れた場合にタイミング案内マーク36が発生位置に発生し、その直後に移動が開始される場合を説明したが、タイミング案内マーク36が発生位置に発生した後、所定時間待機した後に、移動を開始するようにしてもよい。例えば、基準タイミングの3小節前にタイミング案内マーク36が発生し、1小節だけ移動開始が待機されるようにしてもよい。
【0127】
[7.ゲーム装置において実行される処理]
図18は、ゲーム装置20において実行される処理の一例を示すフロー図である。図18の処理は、制御部21が、光ディスクから読み出されたプログラムに従って動作することにより実行される。
【0128】
図18に示すように、まず、制御部21は楽曲の再生を開始する(S101)。制御部21は、主記憶部22に3次元空間を構築して判定領域60を設定する(S102)。制御部21は、ゲーム画面30に複数の発生位置を設定し、発生位置マーク34をゲーム画面30に表示させる(S103)。
【0129】
なお、S102においては、例えば、位置検出装置1から取得されたプレイヤ位置情報が示すプレイヤの背中P7と所定の位置関係を満たすように、判定領域60が設定される。S103においては、プレイヤ画像32の周囲に複数の発生位置マーク34が表示される。即ち、プレイヤ画像32と発生位置マーク34との位置関係は、プレイヤの背中P7と判定領域60との位置関係に対応する。
【0130】
制御部21は、基準タイミングデータ及び移動経路データを参照して、ゲーム画面30におけるタイミング案内マーク36の表示制御処理を行う(S104)。
【0131】
図19は、S104において実行される表示制御処理の一例を示すフロー図である。図19に示す処理は、基準タイミングデータの「A」〜「H」の各々が示す基準タイミングに基づいて行われる。即ち、発生位置マーク34A〜34Hの各々に関連付けられた基準タイミングを案内するタイミング案内マーク36A〜36Hの各々について、下記に説明する表示制御処理が実行される。なお、ここでは、基準タイミングデータの「A」のデータに基づいてタイミング案内マーク36Aの表示制御処理が行われる場合を説明する。
【0132】
まず、図19に示すように、制御部21は、位置検出装置1から取得された撮影画像に基づいて、プレイヤ画像32をゲーム画面30に表示させる(S201)。
【0133】
制御部21は、基準タイミングデータを参照し、案内対象期間内に基準タイミングが含まれるか否かを判定する(S202)。例えば、現時点から1小節後までの期間において、基準タイミングデータの「A」が「1」になっているか否かが判定される。
【0134】
案内対象期間内に基準タイミングが含まれると判定されない場合(S202;N)、本処理は終了し、処理はS105に移行する。
【0135】
案内対象期間内に基準タイミングが含まれると判定された場合(S202;Y)、制御部21は、現時点と、案内対象期間内の基準タイミングと、の時間間隔Uを算出する(S203)。即ち、案内対象期間内において、基準タイミングデータの「A」が「1」になっている時間と現時点との時間間隔Uが算出される。
【0136】
制御部21は、S203において算出された時間間隔Uが、1小節であるか否かを判定する(S204)。即ち、時間間隔Uが案内対象期間の長さと同じであるか否かが判定される。
【0137】
時間間隔Uが1小節であると判定された場合(S204;Y)、制御部21は、発生位置マーク34Aの位置にタイミング案内マーク36Aを発生させる(S205)。即ち、案内対象期間に、新たに「A」の基準タイミングが含まれるようになったので、発生位置マーク34Aの位置にタイミング案内マーク36Aを発生させる。
【0138】
時間間隔Uが1小節であると判定されない場合(S204;N)、制御部21は、移動経路データを参照し、時間間隔Uに基づいて、楽曲の拍に応じて定まる方向転換タイミングが訪れたか否かを判定する(S206)。方向転換タイミングは、移動経路データに定められており、ここでは、時間間隔Uが、k/n小節(ここでは、1/4小節、2/4小節、又は3/4小節)である場合に、方向転換タイミングが訪れたと判定される。
【0139】
方向転換タイミングが訪れたと判定された場合(S206;Y)、制御部21は、移動経路データが示す移動経路に従い、タイミング案内マーク36Aの移動方向を変化させて方向転換を行う(S207)。ここでは、タイミング案内マーク36Aの移動方向が時計回りに90°回転するように、移動経路データが示されている。
【0140】
方向転換タイミングが訪れたと判定されない場合(S206;N)、制御部21は、移動経路データが示す移動経路に従い、現在の移動方向に基づいてタイミング案内マーク36Aの表示位置を決定する(S208)。例えば、時間間隔Uが小さくなるほど、方向転換位置との距離が大きくなるように、タイミング案内マーク36Aの表示位置が決定される。
【0141】
なお、上記においては、タイミング案内マーク36Aの表示制御について説明したが、タイミング案内マーク36B〜36Hについても基準タイミングデータの「B」〜「H」のデータに基づいて上記と同様の表示制御が行われる。即ち、上記の説明の「A」は、「B」〜「H」の何れかに読み替えることができる。
【0142】
図18に戻り、S104においてタイミング案内マーク36の表示制御が行われると、制御部21は、ゲーム操作の評価処理を行う(S105)。
【0143】
図20は、ゲーム操作の評価処理の一例を示すフロー図である。図20に示す処理は、判定領域60A〜60Hに対応する8つのゲーム操作について実行される。なお、ここでは、プレイヤが判定領域60Aを触るゲーム操作を評価する場合を説明する。プレイヤが他の判定領域60B〜60Hを触るゲーム操作の評価処理は、以下の「A」を「B」〜「H」に読み替えることによって行われる。
【0144】
図20に示すように、まず、制御部21は、現時点が判定期間内であるか否かを判定する(S301)。
【0145】
図21は、判定期間について説明するための図である。図21においてt軸は時間軸を示す。「X」は、判定領域60Aが触られるべきタイミングを示す。即ち、「X」は、判定領域60Aに対応する基準タイミングを示し、基準タイミングデータの「A」が「1」になっている時間である。「Y1」及び「Y2」は、判定領域60Aが触られたタイミングを示す。即ち、「Y1」及び「Y2」は、操作タイミングを示す。
【0146】
例えば、基準タイミングごとに判定期間が設定される。図19において、「Z」は判定期間を示している。判定期間(Z)は、基準タイミング(X)と、基準タイミング(X)から所定時間前までの期間と、基準タイミング(X)から所定時間後までの期間と、を含む期間である。図21における判定期間(Z)は、基準タイミング(X)を中心とする一定期間である。
【0147】
判定期間(Z)では、この期間内の最初の操作タイミングが、評価対象として取り扱われる。例えば、図21に示す例では、判定期間(Z)において、二つの操作タイミング(Y1,Y2)が存在している。この場合、1回目の操作タイミング(Y1)が、基準タイミング(X)との比較対象とされる。2回目以降の操作タイミング(Y2)は、基準タイミング(X)との比較対象から除かれる。このようにする理由は、基準タイミング(X)付近でプレイヤが判定領域60Aを何度も繰り返し触ったような場合であっても、評価が適切に行われるようにするためである。
【0148】
図20に戻り、現時点が判定期間内でないと判定された場合(S301;N)、制御部21は、本処理を終了する。つまり、制御部21は、図18のS106の処理を実行する。
【0149】
一方、現時点が判定期間内であると判定された場合(S301;Y)、制御部21は、操作済みフラグが「0」であるか否かを判定する(S302)。操作済みフラグは、主記憶部22等に記憶され、現在の判定期間において判定領域60Aが触られたか否かを示す情報である。操作済みフラグは、0又は1の値をとる。「0」は、判定領域60Aが触られていないことを示す。一方、「1」は、判定領域60Aが触られたことを示す。
【0150】
操作済みフラグが「0」であると判定されない場合(S302;N)、処理は、S309に移行する。
【0151】
一方、操作済みフラグが「0」であると判定された場合(S302;Y)、制御部21は、判定領域60Aが触られたか否かを判定する(S303)。この判定は、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの各部位の3次元座標が、判定領域60A内にあるか否かが判定されることによって行われる。
【0152】
判定領域60Aが触られたと判定されない場合(S303;N)、処理は、S309に移行する。一方、判定領域60Aが触られたと判定された場合、制御部21は操作済みフラグを「1」に更新する(S304)。
【0153】
さらに、制御部21は、基準タイミングと操作タイミングとのずれ時間(ΔT)を取得する(S305)。このずれ時間(ΔT)は、操作タイミングが基準タイミングよりも早い場合に負の値になる。一方、ずれ時間(ΔT)は、操作タイミングが基準タイミングよりも遅れている場合に正の値になる。操作タイミングは、S303において判定領域60Aが触られたと判定されたタイミングであってもよいし、S305の処理が実行される時点であってもよい。
【0154】
制御部21は、S305で取得されたずれ時間(ΔT)に基づいて評価を決定する(S306)。例えば、図13に示すデータに基づいて評価が決定される。制御部21は、S306において決定された評価に基づいてゲーム処理を行い(S307)、タイミング案内マーク36を消去させる(S308)。ここで行われるゲーム処理は、ゲーム画面30の表示エフェクト処理や、ゲーム状況データが示す得点を増減させる処理である。
【0155】
制御部21は、判定期間の終了タイミングが到来したか否かを判定する(S309)。判定期間の終了タイミングが到来したと判定されない場合(S309;N)、処理は、S106に移行する。
【0156】
一方、判定期間の終了タイミングが到来したと判定された場合(S309;Y)、制御部21は、操作済みフラグが「0」であるか否かを判定する(S310)。操作済みフラグが「0」である場合とは、判定期間内に判定領域60Aが触られなかった場合である。
【0157】
操作済みフラグが「0」であると判定された場合(S310;Y)、制御部21は、評価を最も低いものに決定し(S311)、タイミング案内マーク36Aを消去させる(S312)。この場合、例えば、得点が所定値だけ減少する。そして、処理は、S106に移行する。
【0158】
一方、操作済みフラグが「0」であると判定されない場合(S310;N)、制御部21は、操作済みフラグを「0」に更新する(S313)。そして、処理は、S106に移行する。
【0159】
図18に戻り、制御部21は、得点が所定範囲になったか否かを判定する(S106)。得点が所定範囲になったと判定された場合(S106;Y)、制御部21は、ゲームオーバー画面を表示し(S107)、本処理を終了する。
【0160】
一方、得点が所定範囲になったと判定されない場合(S106;N)、制御部21は、楽曲の再生が終了したか否かを判定する(S108)。楽曲の再生が終了したと判定されない場合(S108;N)、処理はS104に戻る。一方、楽曲の再生が終了したと判定された場合(S108;Y)、制御部21は、ゲーム成績画面を表示し(S109)、本処理を終了する。
【0161】
以上に説明したゲーム装置20においては、プレイヤがゲーム操作をすべき基準タイミングが近づくと、発生位置マーク34にタイミング案内マーク36が発生し、このタイミング案内マーク36が楽曲の拍に応じて方向転換しつつゲーム画面30を移動する。タイミング案内マーク36が楽曲の拍を刻むように方向転換をするので、プレイヤは楽曲のリズムを感じ取りやすくなるため、基準タイミングを把握しやすくなる。例えば、プレイヤの周囲の雑音等により、楽曲が聞こえにくいような場合であっても、タイミング案内マーク36の動きから、楽曲のリズムを感じ取りやすくなる。
【0162】
また、特に、基準タイミングのm小節(m:自然数)前のタイミング又は当該タイミングより前のタイミングにタイミング案内マーク36を発生位置に発生させた後、当該発生したタイミング案内マーク36を、初期の移動方向に移動させ、基準タイミングの「m−1/n」小節前に最初の方向転換をさせ、以降、タイミング案内マーク36を、基準タイミングのk/n小節前のタイミングが訪れるごとに方向転換させながら、目標位置まで移動させることによって、1小節の間に打たれる拍の数と、その間におけるタイミング案内マーク36の方向転換の回数と、が対応するので、プレイヤはより楽曲のリズムを感じ取りやすくなる。
【0163】
[7.変形例]
本発明は、以上説明した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0164】
(1)例えば、多数のタイミング案内マーク36がゲーム画面30に表示されるような場合に、プレイヤは、これらのタイミング案内マーク36がどこから発生したものであり、どこに向かっているのかを把握しにくくなってしまうことがある。そこで、タイミング案内マーク36が発生した場合、発生位置マーク34の色や大きさ等を変化させることによって、タイミング案内マーク36が、どこから発生したものでどこに戻ってくるかをプレイヤに把握させやすくしてもよい。
【0165】
本変形例の案内部58は、ゲーム画面30において、発生位置又は目標位置に所与の画像(例えば、発生位置マーク34)を表示させ、案内画像(例えば、タイミング案内マーク36)が発生した場合又は案内画像が方向転換をする場合に、所与の画像を変化させる。
【0166】
タイミング案内マーク36が発生した場合とは、例えば、案内対象期間に基準タイミングが含まれた場合である。タイミング案内マーク36が方向転換をする場合とは、タイミング案内マーク36が方向転換位置に到達した場合であり、方向転換タイミングが訪れた場合である。
【0167】
「発生位置マーク34を変化」とは、発生位置マーク34の表示形態を変化させることであり、例えば、発生位置マーク34の画像データ自体を別の画像データに変えること、発生位置マーク34の形状、大きさ、色、又は輝度を変化させること、発生位置マーク34を点滅させること、の少なくとも一つである。
【0168】
図22は、変形例(1)において表示されるゲーム画面30を示す図である。図22に示すように、案内対象期間内に基準タイミングが含まれない場合、タイミング案内マーク36はゲーム画面30に表示されないので、発生位置マーク34は変化しない。例えば、案内対象期間内に基準タイミングが含まれた場合、即ち、タイミング案内マーク36が発生して移動を開始した場合、発生位置マーク34が変化する。
【0169】
図22に示す例では、案内対象期間内における基準タイミングデータの「B」が「1」になっており、タイミング案内マーク36Bが発生位置マーク34Bから発生する。そして、発生位置マーク34Bが丸型の画像から星型の画像に変化する。タイミング案内マーク36Bが方向転換を繰り返しつつ発生位置マーク34Bに戻ってくると(即ち、基準タイミングが訪れると)、発生位置マーク34が元に戻る。即ち、発生位置マーク34Bが星型の画像から丸型の画像に戻る。
【0170】
なお、図20では、タイミング案内マーク36が発生したときに発生位置マーク34が変化する場合を説明したが、先述のように、タイミング案内マーク36が方向転換した場合に発生位置マーク34が変化するようにしてもよい。例えば、4拍子の楽曲で3つの方向転換位置(3つの方向転換タイミング)が存在する場合、タイミング案内マーク36が何れかの方向転換位置に到達した場合(何れかの方向転換タイミングが訪れた場合)に、発生位置マーク34が変化するようにしてもよい。
【0171】
変形例(1)によれば、発生位置マーク34が変化することによって、プレイヤは、タイミング案内マーク36が、どこから発生したものであり、どこに向かっているのかを把握しやすくなる。その結果、プレイヤは、どの判定領域60を触るべきかを把握しやすくなる。
【0172】
(2)また例えば、ゲーム画面30に複数のタイミング案内マーク36が表示されている場合、タイミング案内マーク36が発生したばかりなのか、既に方向転換をしているものなのかを把握しにくくなることがある。そこで、方向転換をした場合にタイミング案内マーク36を変化させるようにしてもよい。
【0173】
変形例(2)の案内部58は、案内画像(例えば、タイミング案内マーク36)が方向転換をする場合に、案内画像を変化させる。タイミング案内マーク36が方向転換をする前後でタイミング案内マーク36が変化する。
【0174】
「タイミング案内マーク36を変化」とは、発生位置マーク34と同様に、タイミング案内マーク36の表示形態を変化させることであり、例えば、タイミング案内マーク36の画像データ自体を別の画像データに変えること、タイミング案内マーク36の形状、大きさ、色、輝度を変化させること、タイミング案内マーク36を点滅させること、の少なくとも一つである。
【0175】
例えば、方向転換タイミングが訪れたか否かが判定され、方向転換タイミングが訪れる前においては、タイミング案内マーク36は第1の表示形態(例えば、丸型)をとり、方向転換タイミングが訪れた場合に、タイミング案内マーク36は第1の表示形態とは異なる第2の表示形態(例えば、星型)をとる。
【0176】
図23は、変形例(2)において表示されるゲーム画面30を示す図である。図23に示すように、例えば、タイミング案内マーク36が3回目の方向転換タイミングを迎えるまでは、タイミング案内マーク36は丸型の画像となる。タイミング案内マーク36が3回目の方向転換タイミングを迎えた場合、タイミング案内マーク36が変化して星型の画像となり、発生位置マーク34Bに向かって移動する。
【0177】
変形例(2)によれば、方向転換前後でタイミング案内マーク36が変化することによって、プレイヤは、タイミング案内マーク36が方向転換をしたのか否かを把握しやすくなる。その結果、プレイヤは、基準タイミングを把握しやすくなる。
【0178】
なお、図23においては、3回目の方向転換タイミングが訪れた場合にタイミング案内マーク36が変化する場合を説明したが、1回目又は2回目の方向転換タイミングが訪れた場合にタイミング案内マーク36が変化するようにしてもよいし、方向転換タイミングが訪れるたびにタイミング案内マーク36が変化するようにしてもよい。
【0179】
(3)また例えば、タイミング案内マーク36の移動経路上を、タイミング案内マーク36以外の他の画像が移動するようにしてもよい。
【0180】
図24は、変形例(3)のゲーム画面30の一例を示す図である。図24に示すように、例えば、タイミング案内マーク36Bの経路上に、妨害マーク38Bが表示される。妨害マーク38Bは、基準タイミングを案内するものではなく、現時点と基準タイミングとの間隔に基づいて移動するものではない。例えば、妨害マーク38Bは、発生位置マーク34Bから発生した後、方向転換をせずにそのまま直進してゲーム画面30から消去される。
【0181】
変形例(3)のゲーム装置20は、ゲーム画面30において、ダミー案内画像(例えば、妨害マーク38B)を、発生位置から、案内画像(例えば、タイミング案内マーク36B)と同じ経路上を、案内画像が方向転換する何れかの方向転換位置まで移動させた後、ダミー案内画像を当該方向転換位置で方向転換をさせずに移動させる手段を含む。当該手段は、例えば、ゲーム実行部54により実現される。
【0182】
妨害マーク38Bは、方向転換位置に到達したとしても、方向転換をせずにそのまま移動する。即ち、図22に示すように、移動方向を保ったままゲーム画面30上を進んでゲーム画面30から消去されるようにしてもよい。例えば、妨害マーク38Bの移動経路を示すデータが、予めゲームデータ記憶部52に記憶されており、当該データに基づいて妨害マーク38Bが移動する。
【0183】
なお、図24に示す画面例では、妨害マーク38Bが、3つある方向転換位置のうちの最初の方向転換位置で方向転換せずに移動する場合を説明したが、1つ目の方向転換位置では方向転換をさせて、2つ目の方向転換位置で方向転換をさせないようにしてもよい。また、2つ目の方向転換位置で方向転換をさせて、3つ目の方向転換位置で方向転換をさせないようにしてもよい。
【0184】
また、妨害マーク38Bは、タイミング案内マーク36Bと同じ形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。例えば、妨害マーク38Bは、タイミング案内マーク36Bと同じ形状であるが色だけが異なる画像であってもよい。また、妨害マーク38Bは、例えば、タイミング案内マーク36Bと同じ速度で移動するようにしてもよいし、異なる速度で移動するようにしてもよい。
【0185】
変形例(3)によれば、妨害マーク38をゲーム画面30に表示させることによって、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0186】
(4)また例えば、変形例(3)では、妨害マーク38を移動させることによって、プレイヤを惑わせてゲームの興趣性を向上させる場合を説明したが、タイミング案内マーク36を、楽曲の拍とは異なる拍に応じた方向転換をさせながら移動させるようにしてもよい。
【0187】
例えば、実施形態の場合、タイミング案内マーク36は、4拍の楽曲に応じたパターンA〜Cの何れかの移動経路で方向転換をしながら移動するが、一部のタイミング案内マーク36については、3拍の楽曲に応じたパターンDの移動経路で方向転換をしながら移動するようにしてもよい。一部のタイミング案内マーク36は、3拍のリズムを刻むように移動するので、プレイヤは、タイミング案内マーク36の動きからは3拍のリズムを感じることになるが、実際には4拍の楽曲に合わせてゲーム操作を行うことになるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0188】
図25は、変形例(4)のゲーム画面30の一例を示す図である。図25に示すように、例えば、一部の基準タイミングを案内するタイミング案内マーク36については、3拍の楽曲に応じた方向転換をしながら移動する。3拍の楽曲に応じた方向転換とは、例えば、案内対象期間内に2回の方向転換タイミングが訪れることである。
【0189】
例えば、図25に示すように、タイミング案内マーク36Bが発生位置マーク34Bから発生して所定方向に移動したあと、元々の移動方向から時計回りに120°回転した移動方向に進む。その後、この移動方向から更に時計回りに120°回転した移動方向に進み、発生位置マーク34Bに戻る。即ち、発生位置マーク34Bを頂点とする三角形の各辺が、タイミング案内マーク36Bの移動経路となる。
【0190】
一方、他の通常のタイミング案内マーク36は、実施形態と同じように、4拍の楽曲に応じた方向転換をしながら四角形の辺上を移動するので、プレイヤは、妨害マーク38Bのリズムに惑わされることなくゲームをプレイすることになる。
【0191】
変形例(4)の案内部58は、基準タイミングデータに基づいて、タイミング案内マーク36を楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させる第1案内手段と、タイミング案内マーク36を楽曲の拍とは異なる拍に応じて方向転換させながら移動させる第2案内手段と、を含む。例えば、基準タイミングデータが示す基準タイミングのうち、一部の基準タイミングを案内するタイミング案内マーク36を、楽曲の拍とは異なる拍に関連付けられた移動経路で移動させる。
【0192】
この一部の基準タイミングは、予め定められたものであってもよいし、動的に定まるようにしてもよい。動的に定まるとは、ゲームの進行に応じて定まるタイミングのことである。案内部58は、基準タイミングをプレイヤに案内する手段を第1案内手段と第2案内手段との間でプレイヤのゲーム成績に基づいて切り替える切替手段を含んでいてもよい。例えば、ゲーム状況データが示す得点が所定範囲(例えば、基準値以上等)である場合に、楽曲の拍とは異なる拍に応じた移動経路でタイミング案内マーク36が移動するようにしてもよい。
【0193】
案内部58は、ゲームデータ記憶部52に記憶された移動経路のうち、楽曲の拍とは異なる拍に関連付けられた移動経路を示す情報を読み出し、当該情報に基づいてタイミング案内マーク36を移動させる。例えば、4拍の楽曲に関連付けられたパターンAに基づいてタイミング案内マーク36を移動させているときに、3拍の楽曲に関連付けられたパターンDに基づいてタイミング案内マーク36を移動させる。
【0194】
変形例(4)によれば、例えば、ユーザが4拍子の楽曲でプレイする場合であっても、一部の基準タイミングを案内するタイミング案内マーク36については、3拍子を刻むように移動し、この一部のタイミング案内マーク36の動きからは、楽曲の拍子とは異なる拍子を感じることになるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0195】
(5)また例えば、ゲーム操作の操作量に応じて、以降の基準タイミングを案内するためのタイミング案内マーク36の移動距離や移動速度が変わるようにしてもよい。ここでは、タイミング案内マーク36が発生位置マーク34に重なるタイミングで、プレイヤが発生位置マーク34を叩くように体を動かしてゲーム操作が行われる。この叩く操作を行った際の部位の速さに応じて、次の基準タイミングを案内するタイミング案内マーク36の移動距離や移動速度が変わるようにしてもよい。
【0196】
変形例(5)のゲーム操作検出部50は、ゲーム操作の操作量を検出する手段を含む。ここでは、プレイヤの部位の変化量が「操作量」に相当する。
【0197】
案内部58は、ゲーム操作の評価が行われた場合、当該ゲーム操作の操作量に基づいて、案内画像の移動距離を決定する手段を含む。案内部58は、ゲーム操作の評価が行われた場合、案内画像(例えば、タイミング案内マーク36)の発生位置から最初の方向転換位置までの移動距離及び移動速度と、案内画像の方向転換位置から次の方向転換位置までの移動距離及び移動速度と、案内画像の最後の方向転換位置から目標位置までの移動距離及び移動速度と、の少なくとも一つを、当該ゲーム操作の操作量に基づいて変更する手段を含む。
【0198】
図26は、プレイヤ位置情報の変化量と、タイミング案内マーク36の移動距離及び移動速度と、の関連付けを示す図である。当該関連付けを示すデータは、例えば、ゲームデータ記憶部52に記憶される。図26に示すように、例えば、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの各部位の変化量(又は、速度)と、タイミング案内マーク36の移動距離及び移動速度を示す情報と、が関連付けられる。
【0199】
プレイヤ位置情報が示すプレイヤの各部位の変化量としては、所定期間におけるプレイヤの部位のうち何れかの位置変化量を示す情報が格納され、即ち、プレイヤの部位の速さに関する情報が格納される。ここでは、プレイヤ位置情報の変化量に応じた「小さい」、「普通」、「大きい」の3種類が格納される場合を説明する。例えば、プレイヤの部位の変化量と閾値とが比較されることによって、プレイヤの部位の位置変化が上記の何れに属するかが判定される。
【0200】
プレイヤ位置上の変化量が「大きい」とは、所定期間におけるプレイヤの部位の位置変化が第1閾値よりも大きい場合であり、例えば、プレイヤが手を素早く動かして発生位置マーク34を叩くような操作を行った場合である。一方、プレイヤ位置上の変化量が「小さい」とは、所定期間におけるプレイヤの部位の位置変化が第2閾値(<第1閾値)よりも小さい場合であり、例えば、プレイヤが手をゆっくり動かして発生位置マーク34を叩くような操作を行った場合である。プレイヤ位置上の変化量が「普通」とは、所定期間におけるプレイヤの部位の位置変化が第1閾値と第2閾値との間の場合であり、例えば、プレイヤが手を通常の速度で発生位置マーク34を叩くような操作を行った場合である。
【0201】
タイミング案内マーク36の移動距離を示す情報としては、発生位置から見て、どの方向にどれだけ離れた位置に方向転換位置が設定されるかを示す情報が格納され、ここでは、「近い」、「普通」、「遠い」の3種類が格納される。また、タイミング案内マーク36の移動速度を示す情報としては、発生位置から発生した後に移動する速度を示す情報が格納され、ここでは、「遅い」、「普通」、「速い」の3種類が格納される場合を説明する。例えば、発生位置と方向転換位置との距離D,Lに関する情報や、タイミング案内マーク36が移動中の移動速度に関する情報が格納される。
【0202】
案内部58は、ゲーム操作の評価が行われた場合、ゲームデータ記憶部52に記憶されたプレイヤ位置情報の時系列的な変化を参照し、当該ゲーム操作に対応する部位の変化量を特定する。そして、案内部58は、当該特定された変化量に関連付けられた移動距離及び移動速度に基づいて、タイミング案内マーク36を移動させる。
【0203】
図27は、プレイヤ位置情報の変化に応じて移動距離及び移動速度が変化した場合のタイミング案内マーク36の移動経路を示す図である。ここでは、基準タイミングデータの「B」が「1」である基準タイミングが訪れたときに、プレイヤが右手で判定領域60Bを触るゲーム操作を行った場合を例に挙げて説明する。まず、プレイヤが判定領域60Bを触った場合における、プレイヤの右下腕P6の3次元座標の時系列的な変化に基づいて、プレイヤの右下腕P6の変化量が取得される。
【0204】
プレイヤの右下腕P6の変化量が「小さい」場合には、図27に示すように、発生位置Q(発生位置マーク34Bの表示位置)から距離L/2だけ離れた位置に方向転換位置RN2が設定される。そして、発生位置Qと方向転換位置RN2とを結ぶ線分を対角線とする正方形の各辺をタイミング案内マーク36が移動する。この場合、タイミング案内マーク36は、発生位置Q→方向転換位置RN1→方向転換位置RN2→方向転換位置RN3→発生位置Qの順番に移動し、移動距離は、2Dとなる。
【0205】
プレイヤの右下腕P6の変化量が「普通」の場合には、実施形態のように、発生位置Qと方向転換位置Rとを結ぶ線分を対角線とする正方形の各辺をタイミング案内マーク36が移動する。この場合、タイミング案内マーク36は、発生位置Q→方向転換位置R→方向転換位置R→方向転換位置R→発生位置Qの順番に移動し、移動距離は、4Dとなる。
【0206】
プレイヤの右下腕P6の変化量が「大きい」場合には、図27に示すように、発生位置Q(発生位置マーク34Bの表示位置)から距離2Lだけ離れた位置に方向転換位置RF2が設定される。そして、発生位置Qと方向転換位置RF2とを結ぶ線分を対角線とする正方形の各辺をタイミング案内マーク36が移動する。この場合、タイミング案内マーク36は、発生位置Q→方向転換位置RF1→方向転換位置RF2→方向転換位置RF3→発生位置Qの順番に移動し、移動距離は、8Dとなる。
【0207】
そして、以降に訪れる基準タイミングを案内するタイミング案内マーク36Bは、上記のように設定された方向転換位置で方向転換しながら移動する。方向転換タイミングが変わるわけではないので、タイミング案内マーク36Bの移動速度は、移動距離が長くなるほど速くなることになる。このタイミング案内マーク36Bが案内する基準タイミングにおいて行われたゲーム操作に応じて、移動距離及び移動速度が再び決定される。
【0208】
変形例(5)によれば、基準タイミングにおけるプレイヤの部位の位置変化に応じて、次の基準タイミングを案内するタイミング案内マーク36の移動距離及び移動速度を変えることができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0209】
なお、これまで説明した実施形態においては、プレイヤ位置情報に基づいてゲーム操作が検出される場合を説明したが、操作部26のコントローラに備えられた各ボタンが押下されることが「ゲーム操作」に相当するようにしてもよい。この場合、プレイヤが操作部26のボタンを押下した強さに応じて方向転換位置が決定されるようにしてもよい。例えば、プレイヤが操作部26を強く押すほど、タイミング案内マーク36の移動距離が長くなり、移動速度が速くなるようにしてもよい。
【0210】
この場合、ゲーム操作検出部50は、プレイヤの操作を検出する操作検出部と当該検出部への圧力を検出する圧力検出部とを含む操作手段(例えば、操作部26)からの検出信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を検出する。例えば、操作部26のボタンが、操作検出部に相当する。例えば、操作部26は、プレイヤによる押し込みが可能なボタンを含んでなる。ゲーム操作検出部50は、当該ボタンによる検出信号を操作部26から取得することによって、ゲーム操作が行われたか否かを検出する。
【0211】
また例えば、操作部26は、当該ボタンの押し込みの圧力を検出する感圧センサを含んでいる。当該感圧センサが、圧力検出部に相当する。ゲーム操作検出部50は、感圧センサによる検出信号を操作部26から取得することによって、ボタンへの圧力を検出する。
【0212】
この場合も、操作部26のボタンへの圧力と、タイミング案内マーク36の移動距離及び移動速度と、の関連付けを記憶しておくことによって、タイミング案内マーク36の移動距離及び移動速度を変えることができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0213】
また、操作部26のタッチパネルをタッチすることが「ゲーム操作」に相当するようにしてもよい。この場合、操作部26は、タッチパネル内部に、タッチの際の圧力を検出する感圧センサを含む。プレイヤがタッチパネルをタッチした際の圧力に応じてタイミング案内マーク36の移動距離を変えるようにしてもよい。他にも例えば、タッチパネルの接触面積に基づいて圧力が検出されるようにしてもよい。
【0214】
また、ゲーム操作の「操作量」は、上記説明した部位の速さや圧力に限られない。他にも例えば、プレイヤの部位を判定領域60内に入れた回数や、コントローラのボタンを押下した回数が、「操作量」に相当するようにしてもよい。
【0215】
(6)また例えば、タイミング案内マーク36が方向転換位置に到達したときにゲーム操作が行われた場合に、タイミング案内マーク36の発生位置及び目標位置を変化させるようにしてもよい。
【0216】
変形例(6)の案内部58は、案内画像(例えば、タイミング案内マーク36)が方向転換する場合にゲーム操作が行われたか否かを判定する手段を含む。例えば、案内部58は、タイミング案内マーク36が方向転換位置に到達したタイミング(即ち、方向転換タイミング)と、操作タイミングと、を比較して両者のずれ時間を取得する。このずれ時間が所定範囲であった場合に、タイミング案内マーク36が方向転換位置に到達した場合にゲーム操作が行われたと判定される。
【0217】
また、案内部58は、方向転換位置に案内画像(例えば、タイミング案内マーク36)が到達した場合にゲーム操作が行われたと判定された場合、当該方向転換の位置に基づいて発生位置及び目標位置を変更する手段を含み、当該ゲーム操作が行われた後に訪れる基準タイミングを案内する案内画像を、上記変更された発生位置から発生させ、楽曲の拍に応じた方向転換をさせながら、上記変更された目標位置に向けて移動させる。
【0218】
図28は、発生位置及び目標位置が変更される様子を示す図である。例えば、案内部58は、タイミング案内マーク36Bが方向転換位置に到達した場合に判定領域60Bが触られた場合、発生位置マーク34Bを当該方向転換位置に変更する。発生位置マーク34Bの位置の変更に伴って、方向転換位置もシフトする。なお、変更後の発生位置及び目標位置を示すデータは、予めゲームデータ記憶部52に記憶されているようにしてもよい。当該データが参照されることによって、発生位置及び目標位置の変更後の位置が特定される。
【0219】
変形例(6)によれば、タイミング案内マーク36が方向転換位置に到達したときにゲーム操作が行われた場合に、発生位置を変更することによって、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0220】
なお、変形例(6)においては、発生位置が方向転換位置に変更される場合を説明したが、方向転換タイミング(又は、方向転換位置)と、変更後の発生位置を示す情報と、が関連付けられてゲームデータ記憶部52に記憶されているようにしてもよい。タイミング案内マーク36が方向転換をする際にゲーム操作が行われた場合、この方向転換タイミングに関連付けられた位置に発生位置が変更されるようにしてもよい。
【0221】
(7)また例えば、発生位置マーク34Bに対応する判定領域60Bは、プレイヤが手で触りやすい位置にあるが、発生位置マーク34Aに対応する判定領域60Aは、プレイヤの頭上にあるため、比較的触りにくい位置にある。そこで、ゲームの進行に応じて、基準タイミングデータの「A」のデータ内容と「B」のデータ内容とを入れ替えることによって、ゲームの難易度を調整するようにしてもよい。
【0222】
例えば、基準タイミングデータにおいて、判定領域60Aを触るべき基準タイミングがあまり設定されておらず、判定領域60Bを触るべき基準タイミングが連続して訪れるように設定されている場合、両者を入れ替えることによって、プレイヤは、頭上の判定領域60Aを連続して触らなければならなくなる。例えば、プレイヤの得点が比較的増加している場合にはゲームオーバーの可能性が低くなるので、上記のようにしてゲームの難易度を高めるようにしてもよい。
【0223】
変形例(7)のゲーム装置20は、第1の基準タイミング(例えば、「A」のデータ)を、第2の基準タイミング(例えば、「B」のデータ)に基づいて変更する手段を更に含む。ある時点における「A」のデータの値を、「B」のデータの値に一致させることが、本変形例における「基準タイミングの変更」に相当する。
【0224】
例えば、ある時点において、「A」のデータの値が「0」になっており、「B」のデータの値が「1」になっている場合に、「A」のデータの値が「0」から「1」に変更される。逆に、ある時点において、「A」のデータの値が「1」になっており、「B」のデータの値が「0」になっている場合に、「A」のデータの値が「1」から「0」に変更されるようにしてもよい。
【0225】
図29は、実行中のゲームの状況に関する条件と基準タイミングの変更方法との関係を示す図である。図29の関係を示すデータは、例えば、ゲームデータ記憶部52に記憶される。
【0226】
ゲームの状況に関する条件とは、ゲーム状況データがとりうる値の範囲を示す情報であり、例えば、ゲーム状況データが示す得点の範囲が格納される。他にも例えば、実行中のゲームにおいて、楽曲の経過時間が所定範囲になったか否か等であってもよい。基準タイミングの変更方法としては、どの基準タイミングを、何の基準タイミングで変更するかを示す情報が格納される。
【0227】
例えば、ゲーム状況データが参照されて、図29に示す条件が満たされるか否かが判定される。条件が満たされる場合、当該条件に関連付けられた変更方法に基づいて基準タイミングが変更される。例えば、図29に示すデータ格納例の場合、ゲーム状況データが示す得点が所定範囲になった場合に、基準タイミングデータの「A」と「B」が入れ替わる。
【0228】
図30は、基準タイミングが変更された場合のデータ格納例を示す図である。図30に示すデータ格納例では、例えば、基準タイミングの変更が行われる前において、「A」のデータは、比較的「0」が多く「1」が少ない。また例えば、基準タイミングの変更が行われる前において、「B」のデータは、比較的「1」が多く「0」が少ない。このように基準タイミングが設定されている場合には、プレイヤが比較的触りにくい判定領域60Aを触る機会が少なく、プレイヤが比較的触りやすい判定領域60Bを触る機会が多いため、ゲームの難易度が比較的低くなる。
【0229】
一方、図30に示すように、基準タイミングデータの「A」と「B」とが入れ替わると、「A」のデータが比較的「1」が多く「0」が少なくなり、「B」のデータが比較的「0」が多く「1」が少なくなる。このように基準タイミングが設定されている場合には、プレイヤが比較的触りにくい判定領域60Aを触る機会が多くなり、プレイヤが比較的触りやすい判定領域60Bを触る機会が少なくなるため、入れ替え前に比べてゲームの難易度が高くなる。
【0230】
変形例(7)の案内部58は、第1の基準タイミング(例えば、「A」のデータ)が変更された場合、ゲーム画面30において、第2の発生位置(例えば、発生位置マーク34Bの位置)から第1の発生位置(例えば、発生位置マーク34Aの位置)に所与の画像を移動させることによって、又は、第2の目標位置から第1の目標位置に所与の画像を移動させることによって、第1の基準タイミングデータが第2の基準タイミングデータに置き換えられたことをプレイヤに案内する。
【0231】
図31は、基準タイミングの入れ替えが行われた場合のゲーム画面30の画面遷移図である。図31に示すように、基準タイミングデータの「A」と「B」とが入れ替わった場合、発生位置マーク34Aと発生位置マーク34Bとが入れ替わるような表示制御処理が行われる。そして、プレイヤ画像32の頭上から連続してタイミング案内マーク36Aが発生する。この場合、プレイヤは、タイミング案内マーク36Aの移動に応じて判定領域60Aを触ることになる。
【0232】
変形例(7)によれば、ゲームの進行中において、ゲームの難易度を調整することができる。
【0233】
なお、上記においては、基準タイミングデータの「A」と「B」とが入れ替わる場合を説明したが、一の基準タイミングデータが他の基準タイミングデータに置き換わるようにすればよく、この変更方法は、上記の例に限られない。他にも例えば、基準タイミングデータの「A」が「B」になり、「B」が「C」になり、「C」が「D」になる、というように、発生位置マーク34が時計回りに回転するように、基準タイミングデータが変更されるようにしてもよい。
【0234】
(8)また例えば、実施形態及び変形例においては、プレイヤ画像32の周囲に発生位置が設定される場合を説明したが、ゲーム画面30に設定される発生位置はこれに限られない。他にも、プレイヤ画像32を基準として扇形に並べられるようにしてもよいし、直線上に並べられるようにしてもよい。また、発生位置は、1つであってもよい。
【0235】
また例えば、タイミング案内マーク36の発生位置と目標位置とが同じである場合を説明したが、発生位置と目標位置とは異なるようにしてもよい。
【0236】
図32は、発生位置と目標位置とが異なる場合においてタイミング案内マーク36が移動する様子を示す図である。図32に示すように、タイミング案内マーク36が発生位置マーク34を出発して、楽曲の拍に応じて方向転換をしながら、目標位置に表示される目標位置マーク40に向かうようにしてもよい。ここでは、4拍子の楽曲に合わせて、タイミング案内マーク36が方向転換を3回繰り返しながら折れ線状の移動経路で移動する。
【0237】
例えば、変形例(1)において発生位置と目標位置とが異なる場合、タイミング案内マーク36が発生した場合、又は、タイミング案内マーク36が方向転換をした場合、目標位置マーク40が変化する。また、変形例(5)において発生位置と目標位置とが異なる場合、ゲーム操作の操作量に応じて、発生位置と目標位置との距離を変化させることによって、タイミング案内マーク36の移動距離を変化させるようにしてもよい。
【0238】
また、変形例(6)において発生位置と目標位置とが異なる場合、発生位置マーク34の位置変更に伴い、目標位置マーク40の位置変更が行われるようにしてもよい。また、変形例(7)において発生位置と目標位置とが異なる場合、目標位置マーク40Bから目標位置マーク40Aに所与の画像を移動させるようにしてもよい。
【0239】
(9)また例えば、タイミング案内マーク34が直線的に移動する場合を説明したが、タイミング案内マーク34は曲線的な移動をするようにしてもよい。この場合、タイミング案内マーク34は、発生位置から発生した後、発生位置と最初の方向転換位置とを結ぶ曲線上を移動し、この方向転換位置に到達した場合に方向転換をする。以降、タイミング案内マーク34は、一の方向転換位置と次の方向転換位置とを結ぶ曲線上を移動し、方向転換位置に到達するたびに方向転換を行う。そして、タイミング案内マーク34は、最後の方向転換位置と目標位置とを結ぶ曲線上を移動して、目標位置に到達する。
【0240】
(10)また例えば、タイミング案内マーク34が発生して、所定期間(所定回数の拍が打たれる間)直進した後に、楽曲の拍に応じて方向転換をするようにしてもよい。
【0241】
図33は、変形例(10)のゲーム画面30の一例を示す図である。図33に示すように、タイミング案内マーク36Aが発生位置34Aから発生した後、目標位置マーク40Aに向けて所定小節の間だけ直進した後に、方向転換をするようにしてもよい。この場合も、n拍子の楽曲においては、基準タイミングの1/n小節前のタイミングで方向転換が行われる。
【0242】
実施形態においては、タイミング案内マーク34が発生した後、1/n小節が経過するごとに、タイミング案内マーク34が方向転換したが、図33においては、例えば、タイミング案内マーク34は、発生後、1小節の間は目標位置マーク40に向けて直進し、その後、1/n小節ごとに方向転換することになる。
【0243】
また、変形例(9)と変形例(10)とを組み合わせてもよい。即ち、タイミング案内マーク34が発生し、所定期間だけ曲線上を移動した後に、タイミング案内マーク34の方向転換が開始されるようにしてもよい。この場合、発生位置と目標位置とは同じであってもよい。即ち、タイミング案内マーク34が発生位置に発生し、所定期間だけ曲線上を移動した後に、タイミング案内マーク34が方向転換を繰り返し、発生位置と同じ目標位置に戻ってくるようにしてもよい。
【0244】
(11)また例えば、実施形態又は変形例においては、ゲーム操作の一例として、プレイヤが判定領域60を触るように体を動かすこと、又は、プレイヤが操作部26を操作することを挙げて説明したが、ゲーム操作としては、公知の種々の操作が適用可能である。例えば、プレイヤ画像32に写しだされたプレイヤが発生位置マーク34を触るように、プレイヤが体を動かすことがゲーム操作に相当するようにしてもよい。
【0245】
(12)また例えば、上記では、撮影画像と深度情報(深度画像)とに基づいてプレイヤ位置情報を生成する手段が位置検出装置1に含まれる例を挙げて説明したが、プレイヤ位置情報を生成する手段は、ゲーム装置20に含まれていてもよい。例えば、ゲーム装置20は、位置検出装置1から撮影画像と深度画像とを受信し、これらに基づいてプレイヤ位置情報を生成するようにしてもよい。
【0246】
(13)また、上記実施形態及び変形例においては、ゲーム装置20がダンスゲームを実行する場合を説明したが、ゲーム装置20は、楽曲に合わせてプレイヤがゲーム操作を行うゲームを実行するようにすればよい。
【符号の説明】
【0247】
1 位置検出装置、2 CCDカメラ、3 赤外線センサ、4 マイク、10 制御部、11 記憶部、12 撮影部、13 深度測定部、14 音声入力部、15 通信インタフェース部、16,29 バス、20 ゲーム装置、21 制御部、22 主記憶部、23 補助記憶部、24 光ディスク再生部、25 通信インタフェース部、26 操作部、27 表示部、28 音声出力部、30 ゲーム画面、32 プレイヤ画像、34 発生位置マーク、36 タイミング案内マーク、38 妨害マーク、40 目標位置マーク、50 ゲーム操作検出部、52 ゲームデータ記憶部、54 ゲーム実行部、56 評価部、58 案内部、60 判定領域、100 プレイヤ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置であって、
前記プレイヤが前記ゲーム操作をすべき基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶する手段から前記基準タイミングデータを取得する手段と、
前記基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面において、案内画像を、発生位置から目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する案内手段と、
前記プレイヤによる前記ゲーム操作を検出するゲーム操作検出手段と、
前記プレイヤにより前記ゲーム操作が行われた操作タイミングと、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、に基づいて前記プレイヤによる前記ゲーム操作を評価する評価手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記案内手段は、
前記基準タイミングデータに基づいて、前記案内画像を、前記発生位置から前記目標位置まで、前記楽曲の拍に応じたタイミングで方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲームは、前記プレイヤがn拍子(n:自然数)の楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームであって、
前記案内手段は、
前記基準タイミングデータに基づいて、前記基準タイミングの所定時間前に前記案内画像を前記発生位置に発生させた後、前記案内画像を、前記基準タイミングのk/n小節前(k:自然数)のタイミングが訪れるごとに方向転換させながら、前記目標位置まで移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記案内手段は、
前記基準タイミングデータに基づいて、前記基準タイミングのm小節(m:自然数)前のタイミング又は当該タイミングより前のタイミングに前記案内画像を前記発生位置に発生させた後、前記案内画像を、前記基準タイミングの「m−1/n」小節前に最初の方向転換をさせ、以降、前記案内画像を、前記基準タイミングのk/n小節前(k:k<m*n−1)のタイミングが訪れるごとに方向転換させながら、前記目標位置まで移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する、
ことを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記案内手段は、
前記発生位置又は前記目標位置に所与の画像を表示させ、前記案内画像が発生した場合又は前記案内画像が方向転換をする場合に、前記所与の画像を変化させる、
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記案内手段は、
前記案内画像が方向転換をする場合に、前記案内画像を変化させる、
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記ゲーム装置は、
前記ゲーム画面において、ダミー案内画像を、前記発生位置から、前記案内画像と同じ経路上を、前記案内画像が方向転換する何れかの方向転換位置まで移動させた後、前記ダミー案内画像を当該方向転換位置で方向転換をさせずに移動させる手段、
を更に含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記案内手段は、
前記基準タイミングデータに基づいて、前記ゲーム画面において、前記案内画像を、前記発生位置から前記目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する第1案内手段と、
前記基準タイミングデータに基づいて、前記ゲーム画面において、前記案内画像を、前記発生位置から前記目標位置まで、前記楽曲の拍とは異なる拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する第2案内手段と、
を含むことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記案内手段は、
前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する手段を前記第1案内手段と前記第2案内手段との間で前記プレイヤのゲーム成績に基づいて切り替える切替手段と、
を含むことを特徴とする請求項8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記ゲーム操作検出手段は、前記ゲーム操作の操作量を検出する手段を含み、
前記案内手段は、
前記ゲーム操作の評価が行われた場合、前記案内画像の前記発生位置から最初の方向転換位置までの移動距離及び移動速度と、前記案内画像の方向転換位置から次の方向転換位置までの移動距離及び移動速度と、前記案内画像の最後の方向転換位置から前記目標位置までの移動距離及び移動速度と、の少なくとも一つを、当該ゲーム操作の操作量に基づいて変更する手段を含む、
ことを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記案内手段は、
前記案内画像が方向転換する場合に前記ゲーム操作が行われたか否かを判定する手段と、
前記案内画像が方向転換する場合に前記ゲーム操作が行われたと判定された場合、当該方向転換が行われた位置に基づいて前記発生位置及び前記目標位置を変更する手段と、
を含み、当該ゲーム操作が行われた後に訪れる前記基準タイミングを案内する前記案内画像を、前記変更された発生位置から発生させ、前記楽曲の拍に応じた方向転換をさせながら、前記変更された目標位置に向けて移動させる、
ことを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記ゲーム操作検出手段は、第1の種類の前記ゲーム操作と第2の種類の前記ゲーム操作とを検出し、
前記基準タイミングデータは、前記第1の種類のゲーム操作をすべき第1の基準タイミングと、前記第2の種類のゲーム操作をすべき第2の基準タイミングと、を示し、
前記案内手段は、
前記ゲーム画面において、第1の案内画像を、第1の発生位置から第1の目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記第1の基準タイミングを前記プレイヤに案内する手段と、
前記ゲーム画面において、第2の案内画像を、第2の発生位置から第2の目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記第2の基準タイミングを前記プレイヤに案内する手段と、
を含み、
前記ゲーム装置は、
前記ゲームの実行中において、現時点以降に訪れる前記第1の基準タイミングを、前記第2の基準タイミングに基づいて変更する手段と、
前記第1の基準タイミングが変更された場合、前記ゲーム画面において、前記第2の発生位置から前記第1の発生位置に所与の画像を移動させることによって、又は、前記第2の目標位置から前記第1の目標位置に所与の画像を移動させることによって、前記第1の基準タイミングが変更されたことを前記プレイヤに案内する手段と、
を更に含むことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
前記プレイヤが前記ゲーム操作をすべき基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶する手段から前記基準タイミングデータを取得するステップと、
前記基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面において、案内画像を、発生位置から目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する案内ステップと、
前記プレイヤによる前記ゲーム操作を検出するゲーム操作検出ステップと、
前記プレイヤにより前記ゲーム操作が行われた操作タイミングと、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、に基づいて前記プレイヤによる前記ゲーム操作を評価する評価ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項14】
プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記プレイヤが前記ゲーム操作をすべき基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶する手段から前記基準タイミングデータを取得する手段、
前記基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面において、案内画像を、発生位置から目標位置まで、前記楽曲の拍に応じて方向転換させながら移動させることによって、前記基準タイミングを前記プレイヤに案内する案内手段、
前記プレイヤによる前記ゲーム操作を検出するゲーム操作検出手段、
前記プレイヤにより前記ゲーム操作が行われた操作タイミングと、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、に基づいて前記プレイヤによる前記ゲーム操作を評価する評価手段、
を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2013−78507(P2013−78507A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220749(P2011−220749)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】