説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム

【課題】ゲームの現在の状況をユーザに実感させること。
【解決手段】ゲーム装置(10)の表示制御手段(104)は、ユーザが軌跡を描くための軌跡描画領域(92)が設定された画面を表示手段(22)に表示させる。検出手段(106)は、ユーザが指し示す画面上の位置を検出する。動作制御手段(108)は、検出手段(106)の検出結果に基づいて特定される、ユーザが軌跡描画領域(92)内に描いた軌跡に基づいて、ユーザの操作対象を動作させる。変更手段(110)は、画面における軌跡描画領域(92)の位置、広さ、又は形状の少なくとも一つを、ゲームの現在の状況に基づいて変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザが画面上で描いた軌跡に応じて操作対象が動作するゲームに関する技術が知られている。特許文献1には、ユーザがタッチパネル上に所定形状の軌跡を描くと、当該形状に関連付けられた動作を操作対象が行うゲーム装置が記載されている。特許文献1のゲーム装置では、様々な形状の軌跡を描くことによって、様々なコマンドを入力できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−319175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたゲーム装置では、ユーザに様々な形状の軌跡を入力させることによって、入力時の難易度を調整しているが、軌跡形状の種類には限界があり、また、軌跡の種類を増やした場合には、類似する形状を入力したときに誤認識するといった問題もあった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ユーザに入力させる軌跡の種類を増やさずに、軌跡を入力する時の難易度を調整可能にするゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲームの進行に応じて更新される、前記ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する手段から前記ゲーム状況データを取得する手段と、ユーザが軌跡を描くための軌跡描画領域が設定された画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、前記ユーザが指し示す前記画面上の位置を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて特定される、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に描いた軌跡に基づいて、前記ユーザの操作対象を動作させる動作制御手段と、前記画面における前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを、前記ゲームの現在の状況に基づいて変更する変更手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ゲームの進行に応じて更新される、前記ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する手段から前記ゲーム状況データを取得するステップと、ユーザが軌跡を描くための軌跡描画領域が設定された画面を表示手段に表示させる表示制御ステップと、前記ユーザが指し示す前記画面上の位置を検出する検出ステップと、前記検出ステップにおける検出結果に基づいて特定される、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に描いた軌跡に基づいて、前記ユーザの操作対象を動作させる動作制御ステップと、前記画面における前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを、前記ゲームの現在の状況に基づいて変更する変更ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームの進行に応じて更新される、前記ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する手段から前記ゲーム状況データを取得する手段、ユーザが軌跡を描くための軌跡描画領域が設定された画面を表示手段に表示させる表示制御手段、前記ユーザが指し示す前記画面上の位置を検出する検出手段、前記検出手段の検出結果に基づいて特定される、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に描いた軌跡に基づいて、前記ユーザの操作対象を動作させる動作制御手段、前記画面における前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを、前記ゲームの現在の状況に基づいて変更する変更手段、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
本発明によれば、軌跡描画領域の位置、広さ、又は形状を、前記ゲームの現在の状況に基づいて変更することにより、軌跡の種類を増やさずに、軌跡を入力する時の難易度を調整することが可能になる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム状況データは、前記ユーザの操作対象の現在の状態又は現在の役割に関する情報を含み、前記変更手段は、前記ユーザの操作対象の現在の状態又は現在の役割に関する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、前記ユーザの操作対象がゲーム空間を移動するゲームであって、前記ゲーム状況データは、前記ユーザの操作対象の現在の代表方向を示す情報を含み、前記変更手段は、前記ユーザの操作対象の現在の代表方向を示す情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム空間には、当該ゲーム空間の様子を示すゲーム画面を生成するための視点が設定され、前記変更手段は、前記視点から見た前記ユーザの操作対象の現在の代表方向に基づいて定まる方向(以下、対象方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置する手段、又は、前記画面の中心点より前記対象方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更する手段、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム状況データは、前記ユーザの操作対象の現在の体力又は現在の疲労度に関する情報を含み、前記変更手段は、前記ユーザの操作対象の現在の体力又は現在の疲労度に関する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、前記ユーザが操作対象を操作して対戦相手と対戦するゲームであって、前記ゲーム状況データは、前記ユーザの操作対象の現在の強さに関する情報を含み、前記変更手段は、前記ユーザの操作対象の現在の強さに関する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、前記ユーザが操作する第1チームと、対戦相手が操作する第2チームと、が対戦するゲームであって、前記ゲーム状況データは、前記第1チームに設定された現在の戦術を示す情報を含み、前記変更手段は、前記第1チームに設定された現在の戦術を示す情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム空間には、当該ゲーム空間の様子を示すゲーム画面を生成するための視点と、前記第1チームの陣地と、前記第2チームの陣地と、が設定され、前記第1チームには、前記第1チームの陣地の守備を重視する守備重視戦術と、前記第2チームの陣地への攻撃を重視する攻撃重視戦術と、の何れかが設定され、前記変更手段は、前記第1チームに守備重視戦術が設定されている場合、前記視点から見て前記第1チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、自陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置し、前記第1チームに攻撃重視戦術が設定されている場合、前記視点から見て前記第2チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、敵陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置する手段、又は、前記第1チームに守備重視戦術が設定されている場合、前記画面の中心点より前記自陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更し、前記第1チームに攻撃重視戦術が設定されている場合、前記画面の中心点より前記敵陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更する手段、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、前記ユーザが操作するキャラクタが所属する第1チームと、対戦相手が操作するキャラクタが所属する第2チームと、が移動物体を用いて対戦する競技のゲームであって、前記ゲーム状況データは、前記移動物体を保持するキャラクタを識別する情報を含み、前記変更手段は、前記移動物体を保持するキャラクタを識別する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、ことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム空間には、当該ゲーム空間の様子を示すゲーム画面を生成するための視点と、前記第1チームの陣地と、前記第2チームの陣地と、が設定され、前記変更手段は、前記第1チームに所属する前記キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記視点から見て前記第2チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、敵陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置し、前記第2チームに所属する前記キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記視点から見て前記第1チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、自陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置する手段、又は、前記第1チームに所属する前記キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記画面の中心点より前記敵陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更し、前記第2チームに所属する前記キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記画面の中心点より前記自陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更する手段、を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、前記ユーザが操作する第1チームと、対戦相手が操作する第2チームと、が対戦するゲームであって、前記ゲーム状況データは、前記ゲームの現在の戦況に関する情報を含み、前記変更手段は、前記ゲームの現在の戦況に関する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、ことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム空間には、当該ゲーム空間の様子を示すゲーム画面を生成するための視点と、前記第1チームの陣地と、前記第2チームの陣地と、が設定され、前記変更手段は、前記ゲームの現在の戦況に関する情報が前記第1チームが第2チームよりも優勢であることを示している場合、前記視点から見て前記第2チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、敵陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置し、前記ゲームの現在の戦況に関する情報が前記第1チームが第2チームよりも劣勢であることを示している場合、前記視点から見て前記第1チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、自陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置する手段、又は、前記ゲームの現在の戦況に関する情報が前記第1チームが第2チームよりも優勢であることを示している場合、前記画面の中心点より前記敵陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更し、前記ゲームの現在の戦況に関する情報が前記第1チームが第2チームよりも劣勢であることを示している場合、前記画面の中心点より前記自陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更する手段、を含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記動作制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて特定される、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に描いた軌跡の長さに基づいて、前記ユーザの操作対象を動作させる、ことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記ユーザが描いた軌跡の終端が前記軌跡描画領域内であるか否かを判定する手段と、を更に含み、前記動作制御手段は、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に軌跡を描いた後に当該軌跡の描画が終了し、当該軌跡の終端が前記軌跡描画領域内であると判定された場合、前記ユーザの操作対象に第1の行動をさせる第1行動制御手段と、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に軌跡を描いた後に当該軌跡の描画が終了し、当該軌跡の終端が前記軌跡描画領域外であると判定された場合、前記第1行動制御手段による行動制御に代えて、前記ユーザの操作対象に第2の行動をさせる第2行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】ゲーム装置を正面前方から見た様子を表す斜視図である。
【図2】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】指示位置情報が示す2次元座標を説明するための図である。
【図4】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図5】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図6】ユーザの操作対象の体力が低下した場合の軌跡描画領域を示す図である。
【図7】ゲーム装置で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。
【図8】指示位置履歴データのデータ格納例を示す図である。
【図9】軌跡描画領域のパターンの一例を示す図である。
【図10】ユーザが描いた軌跡に関する条件と、ユーザの操作対象が行う動作に関する情報と、の関連付けを示す図である。
【図11】ゲーム状況データに関する条件と、タッチスクリーンに設定される軌跡描画領域92に関する情報と、の関連付けを示す図である。
【図12】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図13】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図14】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図15】ユーザの操作対象の強さに関する条件と、タッチスクリーンに設定される軌跡描画領域に関する情報と、の関連付けを示す図である。
【図16】ユーザの操作対象の代表方向に関する条件と、タッチスクリーンに設定される軌跡描画領域に関する情報と、の関連付けを示す図である。
【図17】変形例(2−2)における軌跡描画領域の配置方法を説明するための図である。
【図18】変形例(2−2)における軌跡描画領域の設定方法を説明するための図である。
【図19】ユーザの操作対象の役割に関する条件と、タッチスクリーンに設定される軌跡描画領域に関する情報と、の関連付けを示す図である。
【図20】戦術に関する条件と、タッチスクリーンに設定される軌跡描画領域に関する情報と、の関連付けを示す図である。
【図21】ボールを保持するキャラクタに関する条件と、タッチスクリーンに設定される軌跡描画領域に関する情報と、の関連付けを示す図である。
【図22】戦況に関する条件と、タッチスクリーンに設定される軌跡描画領域に関する情報と、の関連付けを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機(スマートフォン)、携帯情報端末又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、実施形態に係るゲーム装置を携帯ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0026】
[2.ゲーム装置の外観]
図1は、ゲーム装置10を正面前方から見た様子を表す斜視図である。図1に示すように、ゲーム装置10は、第1筐体20と、第2筐体30と、を含む。第1筐体20と、第2筐体30と、はヒンジ部14を介して結合される。
【0027】
第1筐体20の表面20aには、タッチスクリーン22、十字ボタン24c、スライドパッド24d、ボタン24a,24b,24x,24y,24e,24f,24g、電源ボタン24hが設けられている。タッチスクリーン22は、第1液晶表示部22aと、タッチパネル22bと、を含む(図2参照)。タッチパネル22bは、第1液晶表示部22aの上に重ねられる。
【0028】
ユーザは、タッチペンP等を使用して、タッチスクリーン22(つまり、タッチパネル22b)の所定位置をタッチする。ユーザは、タッチスクリーン22をタッチペンPでタッチしたり、タッチスクリーン22をタッチしたまま他の位置へとタッチペンPをスライド(ドラッグ)させたりすることによってゲームをプレイする。
【0029】
十字ボタン24cやスライドパッド24dは、例えば、方向指示操作に用いられる。上記のタッチペンPを使用した操作と同様に、十字ボタン24c、スライドパッド24d、及びボタン24a,24b,24x,24y,24e,24f,24gは、各種操作に用いられる。電源ボタン24hは、ゲーム装置10の各部に対して図示しない電池から電力の供給を指示するために用いられる。
【0030】
第2筐体30の表面30aには、第2液晶表示部32が設けられている。第2液晶表示部32には、例えば、裸眼立体視機能が備えられていてもよい。また、第2筐体30には、スピーカ34及びインカメラ36が内蔵されている。
【0031】
[3.ゲーム装置のハードウェア構成]
図2は、本実施の形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、ゲーム装置10は、タッチスクリーン22(第1液晶表示部22a及びタッチパネル22b)、操作キー部24、メモリカードスロット26、第2液晶表示部32、スピーカ34、バス42、制御部44、記憶部46、主記憶48、画像処理部50、入出力処理部52、音声処理部54、通信インタフェース56を含む。
【0032】
制御部44は、記憶部46に記憶されるオペレーティングシステムや、ゲームメモリカード40に格納されるプログラムや各種データに基づいてゲーム装置10の各部を制御する。
【0033】
記憶部46は、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を含んで構成される。記憶部46には、オペレーティングシステム等が記憶される。
【0034】
主記憶48は、例えば、RAMを含んで構成される。メモリカードスロット26を介してゲームメモリカード40から読み出されたプログラムは、必要に応じて主記憶48に書き込まれる。主記憶48は、制御部44の作業用メモリとしても用いられる。
【0035】
バス42は、アドレス及び各種データをゲーム装置10の各部でやり取りするために用いられる。制御部44、主記憶48、画像処理部50及び入出力処理部52は、バス42によって相互データ通信可能に接続される。
【0036】
タッチスクリーン22及び第2液晶表示部32は、液晶表示パネル等を含んで構成される。本実施形態においては、ゲーム装置10の表示画面として、タッチスクリーン22及び第2液晶表示部32の2つを含む場合を説明する。
【0037】
画像処理部50は、VRAMを含む。画像処理部50は、制御部44からの指示に従って画像をVRAM上に描画する。VRAM上に描画された画像は、所定のタイミングで第1液晶表示部22aや第2液晶表示部32に表示される。
【0038】
入出力処理部52は、制御部44が、タッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部54、通信インタフェース56、センサ部58、及び撮像部59と、各種データを授受するためのインタフェースである。入出力処理部52には、タッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部54、通信インタフェース56、センサ部58、及び撮像部59が接続される。
【0039】
操作キー部24は、ユーザが操作を行うための入力手段として機能する。操作キー部24は、十字ボタン24c、スライドパッド24d、ボタン24a,24b,24x,24y,24e,24f,24g、電源ボタン24hを含む。入出力処理部52は、一定周期ごと(例えば、1/60秒ごと)に操作キー部24の各部の状態をスキャンする。このスキャン結果を表す操作信号は、バス42を介して制御部44に供給される。
【0040】
タッチパネル22bは、操作キー部24と同様に、ユーザが各種操作を行うための入力手段として機能する。タッチパネル22bは、ユーザ又はユーザが把持する物体(タッチペンP)によって指し示す第1液晶表示部22a上の指示位置に応じた指示位置情報を、入出力処理部52を介して制御部44に供給する。ここでは、指示位置情報は、第1液晶表示部22a上の指示位置(即ち、タッチパネル22bの接触位置)を示す2次元座標が格納される。制御部44は、ユーザにより指し示された指示位置を、指示位置情報に基づいて判断する。
【0041】
図3は、指示位置情報が示す2次元座標を説明するための図である。本実施形態においては、指示位置情報が示す2次元座標は、第1液晶表示部22aの各画素の位置に対応する。例えば、図3に示すように、第1液晶表示部22aが320*240ピクセルの解像度を有していた場合、指示位置情報が示す2次元座標は、スクリーン座標系の水平方向(Xs軸方向)の座標が1から320の間の値で表され、垂直方向(Ys軸方向)の座標が1から240の間の値で表される。
【0042】
メモリカードスロット26は、ゲームメモリカード40に記憶されたゲームプログラムやゲームデータを制御部44からの指示に従って読み出す。ゲームメモリカード40は、例えば、ゲームプログラムや画像データ等のゲームデータが記憶されるROMと、セーブデータ等のゲームデータが記憶されるEEPROMと、を含む。
【0043】
なお、本実施形態では、ゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するためにゲームメモリカード40が用いられる例を挙げて説明するが、光ディスクなどの他の情報記憶媒体が用いられるようにしてもよい。他にも、インターネットなどの通信ネットワークを介して遠隔地からゲームプログラムやゲームデータが、ゲーム装置10に供給されるようにしてもよい。あるいは、赤外線通信などの各種データ通信を利用してゲームプログラムやゲームデータがゲーム装置10に供給されるようにしてもよい。
【0044】
音声処理部54は、サウンドバッファを含む。音声処理部54は、サウンドバッファに格納された楽曲の出力用データや音声データに基づいて、楽曲や音声をスピーカ34から出力する。通信インタフェース56は、ゲーム装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0045】
センサ部58は、ジャイロセンサやモーションセンサ等を含んで構成され、ゲーム装置10の姿勢を検出する。撮像部59は、インカメラ36や図示しないアウトカメラ等を含んで構成され、撮影画像を生成する。
【0046】
[4.ゲーム装置で実行されるゲーム]
ゲーム装置10は、ゲームメモリカード40から読み出したゲームプログラムを実行することによって、ユーザが画面上を指し示して描いた軌跡に応じてユーザの操作対象が行動するゲームを実行する。本実施形態においては、ボールを用いて行われるサッカーの試合会場を模したゲーム空間において、複数の選手キャラクタが行動するサッカーゲームが実行される。
【0047】
このサッカーゲームにおいては、ユーザが操作する第1チーム(以降、「ユーザチーム」という。)と、対戦相手(コンピュータ又は他のユーザ)が操作する第2チーム(以降、「対戦相手チーム」という。)と、の間でサッカーの試合が行われる。サッカーゲームが開始されると、例えば、ゲーム空間が主記憶48に構築される。
【0048】
図4は、ゲーム空間の一例を示す図である。図4に示すゲーム空間60は、互いに直交する三つの座標軸(Xw軸、Yw軸、及びZw軸)が設定された仮想的な3次元空間である。図4に示すように、ゲーム空間60には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド62が配置される。
【0049】
フィールド62上には、2本のゴールライン64a,64b、2本のタッチライン66a,66b、及びセンターライン68が表されている。2本のゴールライン64a,54b及び2本のタッチライン66a,66bによって囲まれたピッチ70及び当該ピッチ70の周囲(ゴールライン64a,64b又はタッチライン66a,66bに接するピッチ70外の所定領域)において、試合が行われる。
【0050】
フィールド62上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール72と、ユーザチームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ74と、対戦相手チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ76と、サッカーボール(移動物体)を表すオブジェクトであるボール78と、が配置される。各オブジェクトの位置は、例えば、ワールド座標系(Xw−Yw−Zw座標系)の3次元座標で特定される。
【0051】
ゴール72aはユーザチームに関連付けられ、ゴール72bは対戦相手チームに関連付けられる。対戦相手チームに関連付けられたゴール72b内にボール78が移動すると、ユーザチームのゴールイベントが発生する。また、フィールド62は、ユーザチームの陣地と、対戦相手チームの陣地と、が設定される。ここでは、センターライン68から、ユーザチームに関連付けられたゴール72側が、ユーザチームの陣地(以降、自陣ともいう。)であり、センターライン68から、対戦相手チームに関連付けられたゴール72側が、対戦相手チームの陣地(以降、敵陣ともいう。)である。
【0052】
なお、図4では省略されているが、フィールド62上には、ユーザチームに所属する11体の選手キャラクタ74と、対戦相手チームに所属する11体の選手キャラクタ76と、が配置される。
【0053】
選手キャラクタ74(76)とボール78とが近づくと、所定条件の下、当該選手キャラクタ74(76)とボール78とが関連づけられる。この場合、選手キャラクタ74(76)の移動動作は、ドリブル動作になる。以下では、選手キャラクタ74(76)にボール78が関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ74(76)がボール78を保持している」というように記載する。
【0054】
また、ゲーム空間60には、ゲーム空間60の様子を示すゲーム画面(画像)を生成するための仮想カメラ80(視点)が設定される。仮想カメラ80の位置とボール78の位置とは、所定の位置関係を保つ。例えば、ボール78の位置から所定方向に所定距離だけ離れた位置が、仮想カメラ80の位置となる。
【0055】
ここでは、ユーザチームに関連付けられたゴール72から、対戦相手チームに関連付けられたゴール72への方向(ユーザチームの陣地から対戦相手チームの陣地への方向)が、仮想カメラ80の視線方向として設定される。即ち、ユーザチームの自陣から敵陣を見た方向が、仮想カメラ80の視線方向として設定される。
【0056】
第2液晶表示部32には、ゲーム空間60を仮想カメラ80から見た様子を表すゲーム画面が表示される。ゲーム画面は、ゲーム空間60に配置された各オブジェクトの頂点座標が、所定の座標変換演算を用いてワールド座標系からスクリーン座標系に座標変換されることによって生成される。
【0057】
図5は、ゲーム画面の一例を示す図である。図5に示すゲーム画面90には、ユーザチームに所属する3体の選手キャラクタ74a,74b,74cと、対戦相手チームに所属する3体の選手キャラクタ76a,76b,76cと、ボール78と、が含まれる。
【0058】
また、図5に示すように、タッチスクリーン22には、ユーザが軌跡を描くための軌跡描画領域92が設定されている。軌跡描画領域92は、第1液晶表示部22aにおいて、他の領域よりも輝度が高く設定されている。ユーザがタッチペンP等を用いて軌跡描画領域92内で軌跡を描くことによって、ユーザの操作対象を行動させる。
【0059】
ユーザの操作対象としては、ユーザチームに所属する選手キャラクタ74のうちの何れかが設定される。図5においては、例えば、ボール78を保持する選手キャラクタ74aが、ユーザの操作対象として設定されている。選手キャラクタ74aの頭上には、ユーザの操作対象に設定されていることを示すカーソル94が表示される。選手キャラクタ74aは、ユーザが軌跡描画領域92内に描いた軌跡に基づいて行動する。
【0060】
例えば、ユーザが軌跡描画領域92内をタッチペンPでタッチした後、軌跡描画領域92内でスライドさせると、このスライドした方向に選手キャラクタ74aがドリブルする。選手キャラクタ74aがドリブルするとき、その移動速度は一定でもよいし、ユーザが軌跡描画領域92内でタッチを開始した始点と現在の指示位置との距離に応じて可変にしてもよい。例えば、始点と現在の指示位置との距離が離れているほど、選手キャラクタ74aのドリブルが速くなるようにしてもよい。つまり、入力した軌跡が長い程、選手キャラクタ74aの移動する速度を増やしてもよい。選手キャラクタ74aが移動する速度は、軌跡の長さに比例して無段階に変化するようにしてもよいし、所定の長さ毎に段階的に変化するようにしてもよい。
【0061】
また、ユーザが軌跡描画領域92内をタッチペンPでタッチした後に、軌跡描画領域92内でスライドさせてタッチを解除すると、このスライド方向に向けて選手キャラクタ74aがパスする。軌跡描画領域92内の始点とタッチを解除した位置との距離が離れているほど、選手キャラクタ74aに遠くにパスさせるようにしてもよい。
【0062】
また、ユーザが軌跡描画領域92内をタッチペンPでタッチした後に、軌跡描画領域92外までタッチペンPをスライドさせてタッチを解除すると、このスライド方向に向けて選手キャラクタ74aがシュートする。軌跡描画領域92内の始点と指示位置が軌跡描画領域92外になった位置との距離が離れているほど、選手キャラクタ74aに強くシュートさせるようにしてもよい。
【0063】
一方、ユーザが軌跡描画領域92外をタッチペンでタッチして軌跡を描いた場合、選手キャラクタ74aは何も動作を行わず、その場で静止している。つまり、軌跡描画領域92の外側を始点とするタッチ操作には、操作対象が反応しないように設定されている。
【0064】
操作対象に設定されていない選手キャラクタ74(76)は、コンピュータの操作に基づいて行動する。コンピュータが操作する選手キャラクタ74(76)は、所定の行動アルゴリズムに従って自律的に行動する。
【0065】
図5に示す状況の場合、選手キャラクタ74a以外の選手キャラクタ74(76)は、コンピュータの操作に基づいて行動する。例えば、ユーザチームに所属する選手キャラクタ74bは、空きスペースに走り込んだり、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ76aは、選手キャラクタ74aからボール78を奪うように移動したりする。
【0066】
なお、ユーザがタッチスクリーン22の軌跡描画領域92内をタッチしていない場合には、ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ74aも、コンピュータの操作に基づいて行動するようにしてもよい。
【0067】
本実施形態のゲーム装置10では、実行中のゲームの状況に応じて軌跡描画領域92の位置や大きさ等が変更される。例えば、試合が進行し、ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ74aの体力が低下すると、軌跡描画領域92が狭くなる。
【0068】
図6は、ユーザの操作対象の体力が低下した場合の軌跡描画領域92を示す図である。図6に示すように、図5の場合に比べて軌跡描画領域92が狭くなる。この場合、タッチペンPをスライドさせる範囲が狭くので、ユーザは選手キャラクタ74aにドリブルをさせにくくなる。また、入力軌跡の長さに応じて選手キャラクタ74aの移動速度が増える設定の場合には、長い軌跡を入力しにくくなるので、選手キャラクタ74aを高速で移動させにくくなる。
【0069】
このように、ゲーム装置10においては、現在のゲームの状況に基づいて軌跡描画領域92が変更されることによって、ユーザが軌跡を描ける範囲が変化するので、軌跡を入力するときの難易度も変化する。以下、本技術について、詳細に説明する。
【0070】
[5.ゲーム装置において実現される機能]
図7は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。図7に示すように、ゲーム装置10は、ゲームプログラムを実行することによって、ゲームデータ記憶部100、ゲーム実行部102、表示制御部104、検出部106、動作制御部108、及び変更部110を実現する。
【0071】
[5−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部100は、例えば、主記憶48及びゲームメモリカード40等を主として実現される。ゲームデータ記憶部100は、例えば、サッカーゲームを実現するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部100は、ゲーム状況データと、指示位置履歴データと、軌跡描画領域データと、を記憶する。
【0072】
[ゲーム状況データ]
ゲーム状況データは、ゲームの進行に応じて更新される、実行中のゲームの現在の状況を示すデータである。例えば、下記に示すような情報が、ゲーム状況データに含まれる。ゲーム状況データは、ゲームの進行に応じて所定時間毎に更新される。
(1)ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ74を示す情報
(2)選手キャラクタ74(76)の現在の状態(位置、姿勢、移動方向、移動速度、及び現在の体力又は疲労度等)を示す情報
(3)選手キャラクタ74(76)の現在の役割(ポジション)を示す情報
(4)ユーザチームと対戦相手チームとのそれぞれに設定されている戦術を示す情報
(5)ボール78の現在の状態(位置、移動方向及び移動速度等)を示す情報
(6)ボール78を保持している選手キャラクタ74(76)を示す情報
(7)仮想カメラ80の現在の状態(位置及び視線方向等)を示す情報
(8)その他、現在の戦況(例えば、両チームの得点や経過時間)を示す情報
【0073】
[指示位置履歴データ]
図8は、指示位置履歴データのデータ格納例を示す図である。図8に示すように、指示位置履歴データは、後述する検出部106の検出内容の履歴を示すデータである。例えば、指示位置情報が、当該指示位置情報が取得された取得時間に関連付けられて記憶される。
【0074】
検出部106が指示位置を検出して指示位置情報が生成されるたびに、新たなレコードが指示位置履歴データに格納される。指示位置履歴データの内容が参照されることによって、ユーザが描いた軌跡が特定される。また、一定時間、検出部106が指示位置を検出しなくなった場合(タッチパネル22bのタッチが解除された場合)には、指示位置履歴データの内容がクリアされるようにしてもよい。
【0075】
本実施形態においては、軌跡描画領域92内のタッチが検出されている場合に、指示位置履歴データに指示位置情報が格納される。このようにすることによって、軌跡描画領域92内で描いた軌跡を、指示位置履歴データを参照することによって特定することができる。
【0076】
[軌跡描画領域データ]
軌跡描画領域データは、現在において、タッチスクリーン22に設定されている軌跡描画領域92を識別する情報が格納される。後述する変更部110が軌跡描画領域92を変更すると、軌跡描画領域データが更新される。ここでは、予め用意された複数のパターン(種類)の軌跡描画領域92の何れかがタッチスクリーン22に設定される。
【0077】
図9は、軌跡描画領域92のパターンの一例を示す図である。図9に示すように、複数のパターンの軌跡描画領域92が用意されており、各パターンを識別する情報と、軌跡描画領域92を識別する情報(例えば、軌跡描画領域92内の2次元座標を示す情報)と、が関連付けられてゲームデータ記憶部100に予め記憶されている。
【0078】
図9に示すように、各パターンごとに、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つが異なる。「基本パターン」は、タッチスクリーン22の中心を中心点とする、所定の長さの長軸と短軸とを有する楕円の軌跡描画領域92となる。一方、「縮小パターン」は、タッチスクリーン22の中心を中心点とする、基本パターンよりも狭い楕円の軌跡描画領域92となる。即ち、縮小パターンの軌跡描画領域92は、基本パターンの軌跡描画領域92よりも面積が小さい。
【0079】
また、「前進パターン」は、タッチスクリーン22の中心点から上側(Ys軸負方向)に所定距離移動した点を中心とする、所定の長さの長軸と短軸とを有する楕円の軌跡描画領域92となる。「後退パターン」は、タッチスクリーン22の中心点から下側(Ys軸正方向)に所定距離移動した点を中心とする、所定の長さの長軸と短軸とを有する楕円の軌跡描画領域92となる。ユーザは、タッチスクリーン22の中央付近からタッチを開始することが多いと考えられるので、前進パターンが設定されると、操作対象を敵陣に移動させやすくなり、後退パターンが設定されると、操作対象を自陣に移動させやすくなる。
【0080】
本実施形態における軌跡描画領域データには、これら複数のパターンのうちのどのパターンが、現在、タッチスクリーン22に設定されているかを示す情報が格納される。
【0081】
なお、制御部44は、ゲームデータ記憶部100に記憶されたデータを取得する手段として機能する。また、制御部44は、ゲームデータ記憶部100に記憶されたデータを更新する手段として機能する。なお、ゲームデータ記憶部100に記憶されるデータは、上記の例に限られず、ゲームにおいて必要な各種データが、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0082】
[5−2.ゲーム実行部]
ゲーム実行部102は、例えば、制御部44を主として実現される。ゲーム実行部102は、ユーザが画面上(例えば、タッチスクリーン22上)で指し示して描いた軌跡に基づいて操作対象が行動するゲームを実行する。
【0083】
ゲーム実行部102は、例えば、ユーザの操作対象に設定される選手キャラクタ74を決定したり、コンピュータが操作する選手キャラクタ74(76)の行動を決定したりする。また、ゲーム実行部102は、ゲームの進行に応じてゲーム状況データを更新する。例えば、ゲーム実行部102は、コンピュータが操作する選手キャラクタ74(76)の行動及び動作制御部108が決定したユーザの操作対象の行動に基づいて、ゲーム状況データを更新する。
【0084】
[5−3.表示制御部]
表示制御部104は、例えば、タッチスクリーン22及び制御部44を主として実現される。表示制御部104は、ユーザが軌跡を描くための軌跡描画領域92が設定された画面(タッチスクリーン22に写しだされる画面)を表示手段に表示させる。表示制御部104は、軌跡描画領域データを参照して軌跡描画領域92を特定し、タッチスクリーン22において、軌跡描画領域92をユーザに案内する。
【0085】
ここでは、表示制御部104は、軌跡描画領域92内の表示形態(表示態様)を、軌跡描画領域92外の表示形態と異ならしめることによって、軌跡描画領域92をユーザに案内する。例えば、軌跡描画領域92の位置に所与の画像を表示させる、軌跡描画領域92内と軌跡描画領域92外とで色、模様、又は輝度を変える、軌跡描画領域92内又は軌跡描画領域92外を点滅させる、ことによって軌跡描画領域92がユーザに案内される。
【0086】
[5−4.検出部]
検出部106は、例えば、タッチスクリーン22を主として実現される。検出部106は、ユーザが指し示す画面上(例えば、タッチスクリーン22上)の位置を検出する。ユーザは、ポインティングデバイスを用いて画面上を指し示す。検出部106は、タッチスクリーン22からの検出信号に基づいて、指示位置(接触位置)を検出する。ここでは、検出部106は、指示位置の2次元座標を示す指示位置情報を生成する。指示位置情報は、指示位置履歴データに時系列的に格納される。
【0087】
[5−6.動作制御部]
動作制御部108は、例えば、制御部44を主として実現される。動作制御部108は、検出部106の検出結果に基づいて特定される、ユーザが軌跡描画領域92内に描いた軌跡に基づいて、ユーザの操作対象(例えば、選手キャラクタ74の何れか)を動作させる。ユーザが描いた軌跡は、指示位置履歴データが参照されることによって特定される。
【0088】
図10は、ユーザが描いた軌跡に関する条件と、ユーザの操作対象が行う動作に関する情報と、の関連付けを示す図である。動作制御部108は、この関連付けを参照することによって、ユーザの操作対象にとらせる動作を特定する。図10に示す関連付けのデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0089】
ユーザが描いた軌跡に関する条件には、軌跡描画領域92内における指示位置の変化を示す条件が格納され、例えば、軌跡描画領域92内における直近の(現時点の所定時間前から現時点までの)指示位置の変化量が所定範囲(例えば、基準距離以上)であるか否かを示す条件となる。
【0090】
指示位置履歴データが参照されることによって、ユーザが描いた軌跡に関する条件が満たされるか否かが判定される。動作制御部108は、満たされると判定された条件に関連付けられた動作を、ユーザの操作対象に行わせる。
【0091】
ユーザの操作対象が行う動作としては、選手キャラクタ74(76)がとることのできる動作類型のうちの何れかを示す情報が格納される。この動作類型は、予め複数の種類のものがゲーム制作者によって指定される。ここでは、図10に示すように、「ドリブル」、「パス」、「シュート」、「プレス」、「タックル」の5種類の動作類型の何れかが格納される。動作制御部108は、満たされると判定された条件に関連付けられた類型の動作を、ユーザの操作対象にとらせることになる。
【0092】
図10に示すように、試合の状況に応じて、ユーザの操作対象にとらせる動作を異ならしめるようにしてもよい。ここでは、ユーザチームに所属している選手キャラクタ74がボール78を保持しているオフェンスの状況と、対戦相手チームに所属している選手キャラクタ74がボール78を保持しているディフェンスの状況と、に応じてユーザの操作対象にとらせる動作が異なる。
【0093】
また、ユーザが軌跡描画領域92内に描いた軌跡の長さに基づいて、ユーザの操作対象(例えば、選手キャラクタ74の何れか)を動作させるようにしてもよい。軌跡の長さは、指示位置履歴データが参照されることによって取得される。例えば、軌跡の長さに関する条件と、ユーザの操作対象にとらせる動作内容と、が関連付けられて記憶されている。軌跡の長さに関する条件は、軌跡の長さが所定範囲(基準長以上)であるか否かを示す条件である。
【0094】
例えば、軌跡の長さと、ドリブルの速さ(操作対象の移動速度)と、が関連付けられており、ユーザが軌跡描画領域92内で描いた軌跡の長さに関連付けられた速さのドリブルを操作対象にさせるようにしてもよい。例えば、ユーザが軌跡描画領域92内で描いた軌跡の長さが基準長以上である場合、ユーザの操作対象が高速ドリブルを行い、ユーザが軌跡描画領域92内で描いた軌跡の長さが基準長未満である場合、ユーザの操作対象が低速ドリブルを行う。
【0095】
また、ここでは、動作制御部108は、検出部106の検出結果に基づいて、ユーザが描いた軌跡の終端が軌跡描画領域92内であるか否かを判定する。軌跡の終端は、検出部106が指示位置を検出する状態から検出しない状態に変化した場合における指示位置である。ここでは、指示位置履歴データが参照されることによって、軌跡の終端が特定され、軌跡の終端を示す2次元座標が軌跡描画領域92内に含まれるか否かが判定される。
【0096】
動作制御部108は、ユーザが軌跡描画領域92内に軌跡を描いた後に当該軌跡の描画が終了し、当該軌跡の終端が軌跡描画領域92内であると判定された場合、ユーザの操作対象に第1の行動をさせる第1動作制御手段を含む。ここでは、図9に示すように、ユーザの操作対象は、第1の動作として「ドリブル」、「パス」、「プレス」、「タックル」の何れかをとる。
【0097】
動作制御部108は、ユーザが軌跡描画領域92内に軌跡を描いた後に当該軌跡の描画が終了し、当該軌跡の終端が軌跡描画領域92外であると判定された場合、第1行動制御手段による行動制御に代えて、ユーザの操作対象に第2の行動をさせる第2動作制御手段を含む。ここでは、図9に示すように、ユーザの操作対象は、第2の動作として「シュート」をとる。
【0098】
[5−6.変更部]
変更部110は、例えば、制御部44を主として実現される。変更部110は、画面における軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを、ゲームの現在の状況に基づいて変更する。「軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する」とは、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の何れか一つ、二つ、又は全部を変更することであり、ここでは、タッチスクリーン22に設定される軌跡描画領域92のパターンを変更することを意味する。
【0099】
図11は、ゲーム状況データに関する条件と、タッチスクリーン22に設定される軌跡描画領域92に関する情報と、の関連付けを示す図である。変更部110は、当該関連付けを参照することによって、軌跡描画領域92を変更する。この関連付けは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0100】
ゲーム状況データに関する条件としては、現在のゲーム状況データがとりうる値の範囲を示す情報が格納される。変更部110は、ゲーム状況データが上記の条件を満たすか否かを判定し、満たすと判定された条件に関連付けられたパターンの軌跡描画領域92が設定される。
【0101】
ここでは、ゲーム状況データが、ユーザの操作対象の現在の状態又は現在の役割に関する情報(例えば、ユーザの操作対象の現在の体力又は現在の疲労度を示す情報)を含む。変更部110は、ユーザの操作対象の現在の状態又は現在の役割に関する情報(例えば、ユーザの操作対象の現在の体力又は現在の疲労度を示す情報)に基づいて軌跡描画領域92を変更する。
【0102】
なお、ここでのユーザの操作対象の現在の状態又は現在の役割(例えば、ユーザの操作対象の現在の体力又は現在の疲労度を示す情報)には、ユーザの操作対象が所属するユーザチームの現在の状態又は現在の役割(例えば、ユーザチーム全体の現在の体力又は現在の疲労度を示す情報)を含む。即ち、ユーザの操作対象の現在の状態又は現在の役割は、ユーザが操作する一体の選手キャラクタ74の状態や役割でもよいし、当該選手キャラクタ74が所属するユーザチーム全体の状態や役割であってもよい。
【0103】
ユーザの操作対象の現在の体力又は現在の疲労度を示す情報は、操作対象の動作に応じて変化する。ここでは、図11に示すように、ゲーム状況データに関する条件は、操作対象の現在の体力を示す体力パラメータが所定範囲(例えば、基準値以上)であるか否かを示す条件となる。ここでは、体力パラメータが高いほど、ユーザの操作対象が疲労していないことを示す。なお、体力パラメータの代わりに疲労度を示すパラメータが用いられる場合には、このパラメータが高いほど、ユーザの操作対象が疲労していることを示す。
【0104】
図11に示すデータ格納例では、ユーザの操作対象の体力パラメータが所定範囲であれば(例えば、基準値以上)、基準パターン(図9)の軌跡描画領域92が設定され、ユーザの操作対象の体力パラメータが所定範囲でなければ(例えば、基準値未満)、基準パターンよりも狭い縮小パターン(図9)の軌跡描画領域92が設定されることになる。
【0105】
[6.ゲーム装置において実行される処理]
図12〜図14は、ゲーム装置10が実行する処理を示すフロー図である。制御部44は、ユーザによりゲーム開始の指示が入力されると、ゲームメモリカード40に記憶されたプログラムに従って、図12〜図14に示す処理を実行する。
【0106】
まず、図12に示すように、制御部44は、ゲームを開始し、主記憶48にゲーム空間60を構築する(S1)。S1においては、ゲーム空間60に各オブジェクトが所定の位置に配置される。制御部44は、基本パターンの軌跡描画領域92をタッチスクリーン22に設定してユーザに案内する(S2)。S2においては、基本パターンを識別する情報が、軌跡描画領域データに格納される。更に、タッチスクリーン22のうち、軌跡描画領域92内の輝度を軌跡描画領域92外の輝度よりも高くすることによって、基本パターンの軌跡描画領域92が設定されていることがユーザに案内される。
【0107】
制御部44は、ゲーム状況データを参照し、ユーザチームに所属する選手キャラクタ74がボール78を保持しているか否かを判定する(S3)。
【0108】
選手キャラクタ74がボール78を保持していると判定された場合(S3;Y)、制御部44は、ボール78を保持している選手キャラクタ74をユーザの操作対象に設定する(S4)。選手キャラクタ74がボール78を保持していると判定されない場合(S3;N)、制御部44は、ボール78に最も近い選手キャラクタ74をユーザの操作対象に設定する(S5)。
【0109】
制御部44は、検出フラグが「1」であるか否かを判定する(S6)。検出フラグは、タッチスクリーン22の軌跡描画領域92内へのタッチが検出されているか否かを示すフラグであり、主記憶48に記憶される。ここでは、検出フラグが「0」であることは、軌跡描画領域92内へのタッチが検出されていないことを示しており、検出フラグが「1」であることは、軌跡描画領域92内へのタッチが検出されていることを示している。ゲーム開始時の検出フラグの初期値は「0」となる。
【0110】
検出フラグが「0」であると判定された場合(S6;N)、制御部44は、タッチスクリーン22がタッチされたか否かを判定する(S7)。S7においては、制御部44は、タッチパネル22bから検出信号を取得したか否か、即ち、タッチパネル22bから指示位置情報を取得したか否かを判定する。
【0111】
タッチスクリーン22がタッチされたと判定された場合(S7;Y)、制御部44は、軌跡描画領域データと指示位置情報とに基づいて、軌跡描画領域92内がタッチされたか否かを判定する(S8)。S8においては、指示位置情報が示す2次元座標が、軌跡描画領域データが示すパターンの軌跡描画領域92に含まれるか否かが判定される。即ち、タッチスクリーン22への指示位置の始点が、軌跡描画領域92内に含まれるか否かが判定される。
【0112】
軌跡描画領域92内がタッチされたと判定されない場合(S8;N)、処理は、S24に移行する。即ち、以降のS9〜S22の処理がスキップされるので、軌跡描画領域92外で軌跡が描かれた場合に、ユーザの操作対象の動作制御が制限(抑止)されることになる。なお、この場合、ユーザの操作対象に設定された選手キャラクタ74は、ユーザの操作に応じて動作するわけではないので、コンピュータの操作により動作するようにしてもよい。
【0113】
軌跡描画領域92内がタッチされたと判定された場合(S8;Y)、制御部44は、検出フラグを「1」に変更する(S9)。
【0114】
一方、検出フラグが「1」であると判定された場合(S6;Y)、制御部44は、タッチスクリーン22から指示位置情報を取得し、取得時間と関連付けて指示位置履歴データに格納する(S10)。取得時間としては、制御部44のリアルタイムクロックにより計時された時間が格納される。
【0115】
制御部44は、ゲーム状況データを参照して、ユーザチームがオフェンスの状態かディフェンスの状態かを判定する(S11)。例えば、ユーザチームに所属する選手キャラクタ74がボールを保持していた場合には、オフェンスの状態であると判定される。一方、ユーザチームに所属する選手キャラクタ74がボールを保持していない場合には、ディフェンスの状態であると判定される。
【0116】
オフェンスの状態であると判定された場合(S11;オフェンス)、図13に移り、制御部44は、軌跡描画領域92内で指示位置がスライドされたか否かを判定する(S12)。S11においては、指示位置履歴データが参照され、現時点の所定時間前から現時点までの間における、指示位置情報の2次元座標の変化量が、基準値以上であるか否かが判定されることによって、指示位置がスライドされたか否かが判定される。
【0117】
軌跡描画領域92内で指示位置がスライドされたと判定された場合(S12;Y)、制御部44は、ユーザの操作対象を、このスライド方向に基づいてドリブルさせる(S13)。スライド方向は、始点の2次元座標と、現時点の指示位置の2次元座標と、を結ぶベクトルである。このベクトルに基づいて定まるゲーム空間60内の方向(例えば、仮想カメラ80を基準とした視点座標系における当該ベクトル方向)に、ユーザの操作対象がドリブルすることになる。また、S13では、ユーザが軌跡描画領域92内で描いた軌跡の長さに応じて、ユーザの操作対象のドリブルの速さが決定されるようにしてもよい。例えば、軌跡の長さが基準長以上である場合には、ユーザの操作対象が高速ドリブルをし、軌跡の長さが基準長未満である場合には、ユーザの操作対象が低速ドリブルをする。
【0118】
制御部44は、軌跡描画領域92内でタッチが解除されたか否かを判定する(S14)。軌跡描画領域92内でタッチが解除されたと判定された場合(S14;Y)、制御部44は、ユーザの操作対象を、解除直前のスライド方向に基づいてパスさせる(S15)。S15においては、始点の2次元座標と、現時点の指示位置の2次元座標と、を結ぶベクトルに基づいて定まるゲーム空間60内の方向に、ユーザの操作対象がパスする。
【0119】
制御部44は、検出フラグを「0」に変更して指示位置履歴データをクリアし(S16)、処理はS23に移行する。
【0120】
一方、軌跡描画領域92内でタッチが解除されたと判定されない場合(S14;N)、制御部44は、軌跡描画領域92外でタッチが解除されたか否かを判定する(S17)。S17においては、指示位置の2次元座標が軌跡描画領域92外である状態でタッチが解除されたか否かが判定される。
【0121】
軌跡描画領域92外でタッチが解除されたと判定された場合(S17;Y)、制御部44は、ユーザの操作対象を、スライド方向に基づいてシュートさせ(S18)、処理はS16に移行する。S18においては、始点の2次元座標と、現時点の指示位置の2次元座標と、を結ぶベクトルに基づいて定まるゲーム空間60内の方向に、ユーザの操作対象がシュートする。
【0122】
一方、ディフェンスの状態であると判定された場合(S11;ディフェンス)、制御部44は、軌跡描画領域92内で指示位置がスライドされたか否かを判定する(S19)。
【0123】
軌跡描画領域92内で指示位置がスライドされたと判定された場合(S19;Y)、制御部44は、ユーザの操作対象に、スライド方向に基づいてスライディングさせる(S20)。S20においては、始点の2次元座標と、現時点の指示位置の2次元座標と、を結ぶベクトルに基づいて定まるゲーム空間60内の方向に、ユーザの操作対象がスライディングする。
【0124】
制御部44は、タッチが解除されたか否かを判定する(S21)。タッチが解除されたと判定されない場合(S21;N)、制御部44は、ユーザの操作対象にプレスディフェンスをさせる(S22)。S22においては、ユーザの操作対象が、ボール78又はボール78を保持する選手キャラクタ76に向かうように移動する。
【0125】
一方、タッチが解除されたと判定された場合(S21;Y)、処理はS16に移行する。
【0126】
図14に移り、制御部44は、所与の動作アルゴリズムに基づいて、操作対象に設定されていない選手キャラクタ74(76)の動作を決定する(S23)。制御部44は、選手キャラクタ74(76)の動作に基づいてゲーム状況データを更新する(S24)。なお、S25においては、ゲームプログラムに定義されたアルゴリズムに基づいて、ユーザの操作対象の現在の体力に関する情報等も更新される。
【0127】
制御部44は、更新されたゲーム状況データを参照し、ユーザの操作対象の体力パラメータが基準値以上であるか否かを判定する(S25)。ユーザの操作対象の体力パラメータが基準値以上であると判定された場合(S25;Y)、制御部44は、基本パターンの軌跡描画領域92をタッチスクリーン22に設定する(S26)。軌跡描画領域データに、基本パターンを識別する情報が格納され、基本パターンの軌跡描画領域92内の輝度が、この軌跡描画領域92外の輝度よりも高く設定される。
【0128】
一方、ユーザの操作対象の体力パラメータが基準値以上であると判定されない場合(S25;N)、制御部44は、縮小パターンの軌跡描画領域92をタッチスクリーン22に設定する(S27)。即ち、軌跡描画領域92が、基本パターンよりも小さな縮小パターンに変更される。軌跡描画領域データに、縮小パターンを識別する情報が格納され、縮小パターンの軌跡描画領域92内の輝度が、この軌跡描画領域92外の輝度よりも高く設定される。
【0129】
制御部44は、終了条件を満たすか否かを判定する(S28)。終了条件は、本処理を終了するための予め定められた条件であればよい。例えば、試合の終了時間が訪れたか否か、ユーザによる終了指示が入力されたか否かである。
【0130】
終了条件を満たさない場合(S28;N)、処理は、図12のS3に戻る。終了条件を満たす場合(S28;Y)、処理は終了する。
【0131】
以上説明したゲーム装置10によれば、タッチスクリーン22の軌跡描画領域92内に描いた軌跡に基づいて操作対象に所与の類型の動作をさせる。一方、タッチスクリーン22の軌跡描画領域92外でユーザが軌跡を描いた場合には、この軌跡に基づいて動作制御がされないように制限される。そして、この軌跡描画領域92を実行中のゲームの状況に応じて変化させることにより、軌跡描画領域92内で軌跡を描きやすくしたり描きにくくしたりすることができる。つまり、ユーザが描くべき軌跡の種類を増やすことなく、軌跡を入力する時の難易度を調整することができる。
【0132】
例えば、実施形態のように、ユーザの操作対象の体力が比較的余裕がある場合には、基準パターンの軌跡描画領域92を用いることによって、ユーザは、軌跡描画領域92内で軌跡を描きやすくなる。一方、ユーザの操作対象の体力が減ってきた場合には、縮小パターンの軌跡描画領域92を用いることによって、ユーザは、軌跡描画領域92内で軌跡を描きにくくなる。
【0133】
縮小パターンの軌跡描画領域92が設定されると、ユーザが軌跡を描くことができる領域が狭くなるため、軌跡描画領域92内でのタッチの始点の位置次第では、ユーザは操作対象を移動させたい方向に長い軌跡を描くことができなくなる。例えば、長い軌跡を描けない場合には、ユーザは高速ドリブルをさせることができず、操作対象は低速ドリブルをすることになる。また、ユーザが描いた軌跡が軌跡描画領域92外にはみ出た場合には、ドリブルやパスをさせたい状況であるにもかかわらず、操作対象にシュートをさせることになる。このように、縮小パターンの軌跡描画領域が設定されると、ユーザが軌跡を描きにくくなり、思い通りに操作対象を動作させることが難しくなるので、軌跡の入力時の難易度を調整することができる。
【0134】
[7.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0135】
(1)例えば、実施形態においては、軌跡描画領域92の広さが変更される場合を説明した。即ち、ユーザの操作対象の体力パラメータが少なくなってくると、縮小パターンの軌跡描画領域92をタッチスクリーン22に設定し、ユーザが軌跡を描ける面積を減少させることによって、軌跡の入力時の難易度を調整する場合を説明した。
【0136】
軌跡描画領域92は、位置、広さ、及び形状の少なくとも一つ、二つ、又は全部が変更されるようにすればよい。例えば、体力パラメータが基準値以上である場合には、タッチスクリーン22の中心点より敵陣方向(仮想カメラ80から見て敵陣がある方向に基づいて定まるタッチスクリーン22上の方向)と逆方向に所定距離移動した位置に、軌跡描画領域92が配置されるようにしてもよい。
【0137】
例えば、体力パラメータが基準値以上である場合には、基本パターンの軌跡描画領域92が設定され、体力パラメータが基準値以上でない場合には、後退パターンの軌跡描画領域92が設定されるようにしてもよい。この場合、ユーザの操作対象の体力が比較的低下した場合に、ユーザは、敵陣に向かって操作対象が移動しにくくなる様子を実感することになる。
【0138】
また、タッチスクリーン22の中心点より敵陣方向(仮想カメラ80から見て敵陣がある方向に基づいて定まるタッチスクリーン22上の方向)の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、当該中心点より逆方向にある軌跡描画領域92よりも狭くなるように、軌跡描画領域92の形状が変更される。この場合、ユーザから見て上方向に軌跡描画領域92が狭くなる(例えば、後退パターンのような形状)ので、ユーザの操作対象の体力が比較的低下した場合に、ユーザは、敵陣に向かって操作対象が移動しにくくなる様子を実感することになる。
【0139】
なお、上記においては、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の何れかが変更される場合を説明したが、これらを組み合わせるようにしてもよい。例えば、軌跡描画領域92の面積が減少し、かつ、自陣方向に移動するようにしてもよい。また例えば、軌跡描画領域92の面積が増加し、かつ、敵陣方向に広い形状に変化するようにしてもよい。このように、位置、広さ、及び形状のうち、何れか一つ、二つ、又は全部が変更されるようにすればよい。
【0140】
(2)また、実施形態においては、ユーザの操作対象の現在の状態又は現在の役割に関する情報の一例として、体力パラメータに基づいて軌跡描画領域92を変更する場合を説明したが、ユーザの操作対象に関する他の情報に基づいて軌跡描画領域92を変更するようにしてもよい。
【0141】
(2−1)例えば、ユーザの操作対象の現在の強さ(例えば、攻撃レベルや守備レベル)に応じて軌跡描画領域92が変更されるようにしてもよい。例えば、操作対象の攻撃レベルが比較的大きい場合には、軌跡描画領域92がタッチスクリーン22の上側に配置される前進パターンが設定される。また、操作対象の守備レベルが比較的大きい場合には、軌跡描画領域92がタッチスクリーン22の下側に配置される後退パターンが設定される。後退パターンが設定されると、操作対象を自陣に移動させやすくなる。
【0142】
変形例(2−1)のゲーム状況データは、ユーザの操作対象の現在の強さに関する情報を含む。強さに関する情報は、ユーザが操作対象を操作して対戦相手と対戦するゲームにおける、ユーザの操作対象の能力に関する情報であり、ここでは、攻撃レベルと守備レベルとが用いられる。
【0143】
変更部110は、ユーザの操作対象の現在の強さを示す情報に基づいて軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する。なお、ここでのユーザの操作対象の現在の強さは、ユーザの操作対象が所属するユーザチームの現在の強さを含む意である。即ち、ユーザの操作対象である一体の選手キャラクタ74の強さに基づいて軌跡描画領域92が変更されるようにしてもよいし、ユーザの操作対象が所属するユーザチーム全体の強さに基づいて軌跡描画領域92が変更されるようにしてもよい。
【0144】
変更部110は、ユーザチームに所属する選手キャラクタ74のうち、現在、ユーザの操作対象として設定されている選手キャラクタ74の現在の強さに関する情報に基づいて、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する。
【0145】
図15は、ユーザの操作対象の強さに関する条件と、タッチスクリーン22に設定される軌跡描画領域92に関する情報と、の関連付けを示す図である。この関連付けが参照されることによって、軌跡描画領域92が変更される。図15に示すデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0146】
ユーザの操作対象の強さに関する条件とは、操作対象の強さに関する情報が満たすべき条件であり、例えば、当該情報の値が所定範囲(例えば、基準値以上)であるか否かを示す条件が格納される。ここでは、ユーザの操作対象の攻撃レベル又は守備レベルが所定範囲であるか否かが示される。なお、ユーザの操作対象の強さに関する条件は、対戦相手の強さ(対戦相手チーム又は対戦相手チームに所属する選手キャラクタ76の攻撃レベル又は守備レベル)との比較結果であってもよい。即ち、ユーザの操作対象が対戦相手よりも強いか否かに基づいて、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つが変更されるようにしてもよい。
【0147】
変更部110は、ゲーム状況データを参照して、ユーザの操作対象を特定し、この操作対象の強さに関する情報が、上記条件を満たすか否かを判定する。満たされると判定された条件に関連付けられたパターンの軌跡描画領域92がタッチスクリーン22に設定される。
【0148】
攻撃レベルの比較的高い操作対象であれば、前進パターンの軌跡描画領域92が設定される。前進パターンでは、タッチスクリーン22の上側に軌跡描画領域92が設定される。即ち、仮想カメラ80から見て敵陣がある方向に基づいて定まる敵陣方向に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離離れた位置に軌跡描画領域92が配置されるので、ユーザは、操作対象の敵陣(対戦相手チームのゴール72がある方向)へのドリブルをさせやすくなる。また、敵陣へのパスも出しやすくなる。
【0149】
一方、守備レベルの比較的高い操作対象であれば、後退パターンの軌跡描画領域92が設定される。後退パターンでは、タッチスクリーン22の下側に軌跡描画領域92が設定される。即ち、仮想カメラ80から見て自陣がある方向に基づいて定まる自陣方向に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離離れた位置に軌跡描画領域92が配置されるので、ユーザは、操作対象の自陣(ユーザチームのゴール72がある方向)への移動等をしやすくなる。
【0150】
変形例(2−1)によれば、現在、ユーザの操作対象に設定されている選手キャラクタ74の強さに応じて軌跡描画領域92が変更され、現在の操作対象の強さに応じて軌跡の描きやすさを変化させることができる。
【0151】
なお、上記では、軌跡描画領域92の位置が変更される場合を説明したが、ユーザの操作対象の強さに応じて軌跡描画領域92の広さ及び/又は形状が変更されるようにしてもよい。
【0152】
例えば、攻撃レベルの比較的高い操作対象であれば、タッチスクリーン22の中心点より敵陣方向(仮想カメラ80から見て敵陣がある方向に基づいて定まるタッチスクリーン22上の方向)の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、当該中心点より逆方向にある軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ(又は形状)が変更される。
【0153】
一方、守備レベルの比較的高い操作対象であれば、タッチスクリーン22の中心点より自陣方向(仮想カメラ80から見て自陣がある方向に基づいて定まるタッチスクリーン22上の方向)の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、当該中心点より逆方向にある軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ(又は形状)が変更される。
【0154】
また、対戦相手チームの守備レベルがユーザの操作対象の攻撃レベルよりも高い場合、基本パターンの楕円を水平方向に伸ばして垂直方向に縮めることによって、軌跡描画領域92を横長形状にするようにしてもよい。この場合、ユーザは、横方向のドリブルやパスをしやすくなるが、縦方向のドリブルやパスはしにくくなる。即ち、対戦相手の守備レベルが比較的高いため、ユーザは攻撃の操作をしにくくなる。
【0155】
一方、ユーザの操作対象の攻撃レベルが対戦相手チームの守備レベルよりも高い場合、基本パターンの楕円を垂直方向に伸ばして水平方向に縮めることによって、軌跡描画領域92を縦長形状にするようにしてもよい。この場合、ユーザは、縦方向のドリブルやパスの操作をしやすくなる。即ち、ユーザの操作対象の攻撃レベルが比較的高いため、ユーザは攻撃の操作をしやすくなる。このように、対戦相手チームの強さに応じて軌跡の描きやすさを変化させることによって、ゲームの難易度を調整するようにしてもよい。
【0156】
なお、上記においては、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の何れかが変更される場合を説明したが、これらを組み合わせて、ユーザの操作対象の強さに応じて、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状のうち、何れか一つ、二つ、又は全部が変更されるようにすればよい。
【0157】
(2−2)また例えば、ユーザの操作対象がゲーム空間60を移動するゲームにおける、ユーザの操作対象の視線方向や体の向き等に応じて軌跡描画領域92が変更されるようにしてもよい。例えば、操作対象の視線方向側に広がるように軌跡描画領域92が変更されるようにしてもよい。
【0158】
変形例(2−2)の変更部110は、ユーザの操作対象の現在の代表方向を示す情報に基づいて軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する。代表方向は、ユーザの操作対象がゲーム空間60を移動するゲームにおいて当該操作対象に設定される方向であり、例えば、ユーザの操作対象の視線方向、顔の向き、又は体の向きである。ユーザの操作対象の現在の代表方向を示す情報は、ゲーム状況データに格納され、ゲームの進行に応じて更新される。
【0159】
図16は、ユーザの操作対象の代表方向に関する条件と、タッチスクリーン22に設定される軌跡描画領域92に関する情報と、の関連付けを示す図である。この関連付けが参照されることによって、軌跡描画領域92が変更される。図16に示すデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0160】
代表方向に関する条件とは、代表方向の範囲を示す情報が格納され、例えば、代表方向と仮想カメラ80の視線方向との関係を示す条件が格納される。ここでは、ゲーム状況データが参照され、代表方向と仮想カメラ80の視線方向とのなす角度θが算出される。角度θが所定範囲である場合(例えば、−90°〜90°)には、代表方向が仮想カメラ80の視線方向側を向いていると判定され、角度θが所定範囲でない場合(例えば、90°〜270°)には、代表方向が仮想カメラ80の視線方向の反対側を向いていると判定される。
【0161】
変更部110は、ゲーム状況データを参照して、ユーザの操作対象を特定し、この操作対象の代表方向を参照する。ユーザの操作対象の代表方向が上記条件を満たすか否かが判定される。満たすと判定された条件に関連付けられたパターンの軌跡描画領域92がタッチスクリーン22に設定される。
【0162】
なお、上記では、予め用意されたパターンの何れかが設定される場合を説明したが、下記のように、軌跡描画領域92を設定するようにしてもよい。例えば、変更部110は、仮想カメラ80から見たユーザの操作対象の現在の代表方向に基づいて定まる方向(以下、対象方向という)に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離だけ離れた位置に、軌跡描画領域92を配置するようにしてもよい。
【0163】
図17は、変形例(2−2)における軌跡描画領域92の配置方法を説明するための図である。図17に示すように、例えば、Y軸負方向のベクトルを時計回りに角度θ回転させた方向を対象方向Vとする。タッチスクリーン22の中心点Pから、対象方向Vに所定距離Dだけ離れた位置Qを基準に、軌跡描画領域92を配置するようにしてもよい。
【0164】
変更部110は、タッチスクリーン22の中心点より対象方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、タッチスクリーン22の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ(及び/又は形状)を変更するようにしてもよい。
【0165】
図18は、変形例(2−2)における軌跡描画領域92の設定方法を説明するための図である。図18に示すように、例えば、対象方向Vと直交する方向を方向Nとする。タッチスクリーン22の中心点Pを通る方向Nの直線で、タッチスクリーン22を分割した場合に、対象方向V側に含まれる軌跡描画領域92が、反対側に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ(又は形状)を決定するようにしてもよい。
【0166】
変形例(2−2)によれば、ユーザの操作対象の代表方向に応じて軌跡描画領域92が変更されるので、現在の代表方向に応じて軌跡の描きやすさを変化させることができる。
【0167】
なお、上記においては、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の何れかが変更される場合を説明したが、これらを組み合わせて、ユーザの操作対象の代表方向に応じて、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状のうち、何れか一つ、二つ、又は全部が変更されるようにすればよい。
【0168】
(2−3)また、ユーザの操作対象の役割(ポジション)に基づいて軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つが変更されるようにしてもよい。例えば、ユーザの操作対象がフォワードである場合には、前進パターンの軌跡描画領域92が設定され、ユーザの操作対象がディフェンダーである場合には、後退パターンの軌跡描画領域92が設定される。
【0169】
図19は、ユーザの操作対象の役割に関する条件と、タッチスクリーン22に設定される軌跡描画領域92に関する情報と、の関連付けを示す図である。この関連付けが参照されることによって、軌跡描画領域92が変更される。図19に示すデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0170】
ユーザの操作対象の役割に関する条件には、ユーザの操作対象の役割を示す情報が格納され、ここでは、「フォワード」、「ミッドフィールダー」、「ディフェンダー」の何れかが格納される。フォワードは、敵陣への攻撃を担う役割(点を取る役割)であり、ディフェンダーは、自陣の守備を担う役割(失点を防ぐ役割)であり、ミッドフィールダーは、攻撃と守備との両方を担う役割である。
【0171】
変更部110は、ゲーム状況データを参照してユーザの操作対象の役割を特定し、この役割に関連付けられたパターンの軌跡描画領域92を設定する。
【0172】
なお、上記では、予め用意されたパターンの何れかが設定される場合を説明したが、下記のように、軌跡描画領域92を設定するようにしてもよい。例えば、ユーザの操作対象がフォワードである場合、仮想カメラ80から見て敵陣のある方向に基づいて定まる敵陣方向に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離離れた位置に軌跡描画領域92が配置される。ユーザの操作対象がディフェンダーである場合、仮想カメラ80から見て自陣のある方向に基づいて定まる自陣方向に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離離れた位置に軌跡描画領域92が配置される。
【0173】
また、ユーザの操作対象がフォワードである場合、タッチスクリーン22の中心点から敵陣方向側にある画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、逆方向側にある画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ(又は、形状)が変更される。ユーザの操作対象がディフェンダーである場合、タッチスクリーン22の中心点から自陣方向側にある画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、逆方向側にある画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ(又は、形状)が変更される。
【0174】
変形例(2−3)によれば、ユーザの操作対象のポジションに応じて軌跡描画領域92が変更されるので、現在の操作対象のポジションに応じて軌跡の描きやすさを変化させることができる。
【0175】
なお、上記においては、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の何れかが変更される場合を説明したが、これらを組み合わせて、ユーザの操作対象の役割に応じて、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状のうち、何れか一つ、二つ、又は全部が変更されるようにすればよい。
【0176】
(3)また、上記においては、ユーザの操作対象に関する情報に基づいて軌跡描画領域92が変更される場合を説明したが、ゲーム状況データに基づいて軌跡描画領域92が変更されるようにすればよく、ゲーム状況データに含まれる他の情報に基づいて軌跡描画領域92が変更されるようにしてもよい。
【0177】
例えば、ユーザが操作する第1チーム(ユーザチーム)と、対戦相手が操作する第2チーム(対戦相手チーム)と、が対戦するゲームにおける、第1チームに設定された現在の戦術を示す情報に基づいて軌跡描画領域92が変更されるようにしてもよい。ユーザチームの戦術は、ユーザの操作により設定され、試合中(ゲームの実行中)において変更される。例えば、複数の種類の戦術が用意されており、ユーザにより指定された戦術がユーザチームに設定される。ユーザチームに設定されている現在の戦術を示す情報は、ゲーム状況データに格納される。
【0178】
ここでは、ユーザチームには、ユーザチームの陣地(自陣)の守備を重視する守備重視戦術と、対戦相手チームの陣地(敵陣)への攻撃を重視する攻撃重視戦術と、の何れかが設定される。例えば、攻撃重視戦術の場合には、軌跡描画領域92がタッチスクリーン22の上側(Ys座標の比較的小さい方)に設定され、守備重視戦術の場合には、軌跡描画領域92がタッチスクリーン22の下側(Ys座標の比較的大きい方)に設定されるようにしてもよい。
【0179】
変形例(3)の変更部110は、第1チーム(例えば、ユーザチーム)に設定された現在の戦術を示す情報に基づいて軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する。
【0180】
図20は、戦術に関する条件と、タッチスクリーン22に設定される軌跡描画領域92に関する情報と、の関連付けを示す図である。この関連付けが参照されることによって、軌跡描画領域92が変更される。図20に示すデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0181】
戦術に関する条件とは、ユーザチームに設定されている戦術を示す条件が格納される変更部110は、ゲーム状況データを参照して、ユーザチームに設定されている現在の戦術を特定する。この特定された戦術が上記条件を満たすか否かが判定される。満たされると判定された条件に関連付けられたパターンの軌跡描画領域92がタッチスクリーン22に設定される。
【0182】
なお、上記では、予め用意されたパターンの何れかが設定される場合を説明したが、下記のように、軌跡描画領域92を設定するようにしてもよい。
【0183】
例えば、変更部110は、ユーザチームに守備重視戦術が設定されている場合、仮想カメラ80から見てユーザチームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、自陣方向という)に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離だけ離れた位置に、軌跡描画領域92を配置する。
【0184】
一方、変更部110は、ユーザチームに攻撃重視戦術が設定されている場合、仮想カメラ80から見て対戦相手チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、敵陣方向という)に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離だけ離れた位置に、軌跡描画領域92を配置する。
【0185】
上記の場合、図17に示した「対象方向」を「自陣方向」又は「敵陣方向」に読み替え、タッチスクリーン22の中心点Pから自陣方向又は敵陣方向に向けて所定距離離れた位置に軌跡描画領域92が配置されることになる。
【0186】
また、変更部110は、ユーザチームに守備重視戦術が設定されている場合、タッチスクリーン22の中心点より自陣方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、タッチスクリーン22の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ及び/又は形状を変更する。
【0187】
一方、変更部110は、ユーザチームに攻撃重視戦術が設定されている場合、タッチスクリーン22の中心点より敵陣方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、タッチスクリーン22の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ及び/又は形状を変更する。
【0188】
この場合、図18に示した「対象方向」を「自陣方向」又は「敵陣方向」に読み替え、タッチスクリーン22の中心点Pを通り、自陣方向又は敵陣方向に直交する直線Nでタッチスクリーン22を分割した場合に、自陣方向又は敵陣方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ又は形状が変更される。
【0189】
変形例(3)によれば、ユーザチームに設定された戦術に応じて軌跡描画領域92が変更されるので、ユーザは、現在の戦術に応じて軌跡の描きやすさを変化させることができる。
【0190】
なお、上記においては、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の何れかが変更される場合を説明したが、これらを組み合わせて、ユーザチームに設定されている戦術に応じて、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状のうち、何れか一つ、二つ、又は全部が変更されるようにすればよい。
【0191】
(4)また、実施形態のように、移動物体(例えば、ボール78)を移動させて対戦するゲームにおいては、ボール78を保持している選手キャラクタ74(76)が所属するチームに応じて、軌跡描画領域92が変更されるようにしてもよい。
【0192】
例えば、ユーザチームに所属する選手キャラクタ74がボール78を保持している場合は、軌跡描画領域92がタッチスクリーン22の上側(Ys座標の比較的小さい方)に設定され(前進パターン)、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ76がボール78を保持している場合は、軌跡描画領域92がタッチスクリーン22の下側(Ys座標の比較的大きい方)に設定される(後退パターン)ようにしてもよい。
【0193】
変形例(4)の変更部110は、移動物体を保持するキャラクタを識別する情報に基づいて軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する。
【0194】
図21は、ボール78を保持するキャラクタに関する条件と、タッチスクリーン22に設定される軌跡描画領域92に関する情報と、の関連付けを示す図である。この関連付けが参照されることによって、軌跡描画領域92が変更される。図21に示すデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0195】
ボール78を保持するキャラクタに関する条件には、ボール78を保持する選手キャラクタ74(76)が所属するチームを示す情報が格納される。変更部110は、ゲーム状況データを参照して、ボール78を保持する選手キャラクタ74(76)を特定する。この特定された選手キャラクタ74(76)が上記条件を満たすか否かが判定される。満たされると判定された条件に関連付けられたパターンの軌跡描画領域92がタッチスクリーン22に設定される。
【0196】
なお、上記では、予め用意されたパターンの何れかが設定される場合を説明したが、下記のように、軌跡描画領域92を設定するようにしてもよい。
【0197】
例えば、変更部110は、ユーザチームに所属する選手キャラクタ74がボール78を保持している場合、仮想カメラ80から見て対戦相手チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、敵陣方向という)に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離だけ離れた位置に、軌跡描画領域92を配置する。
【0198】
一方、変更部110は、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ76がボール78を保持している場合、仮想カメラ80から見てユーザチームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、自陣方向という)に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離だけ離れた位置に、軌跡描画領域92を配置する。
【0199】
上記の場合、図17に示した「対象方向」を「自陣方向」又は「敵陣方向」に読み替え、タッチスクリーン22の中心点Pから自陣方向又は敵陣方向に向けて所定距離離れた位置に軌跡描画領域92が配置されることになる。
【0200】
また、変更部110は、ユーザチームに所属する選手キャラクタ74がボール78を保持している場合、タッチスクリーン22の中心点より敵陣方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、タッチスクリーン22の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ及び/又は形状を変更する。
【0201】
一方、変更部110は、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ76がボール78を保持している場合、タッチスクリーン22の中心点より自陣方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、タッチスクリーン22の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ及び/又は形状を変更する。
【0202】
この場合、図18に示した「対象方向」を「自陣方向」又は「敵陣方向」に読み替え、タッチスクリーン22の中心点Pを通り、自陣方向又は敵陣方向に直交する直線でタッチスクリーン22を分割した場合に、自陣方向又は敵陣方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ又は形状が変更される。
【0203】
変形例(4)によれば、ボール78を保持する選手キャラクタ74(76)が所属するチームに応じて軌跡描画領域92が変更されるので、味方が攻めている時と敵が攻めている時とに応じて軌跡の描きやすさを変化させることができる。
【0204】
なお、上記においては、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の何れかが変更される場合を説明したが、これらを組み合わせて、ボールホルダーが所属するチームに応じて、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状のうち、何れか一つ、二つ、又は全部が変更されるようにすればよい。
【0205】
(5)また例えば、現在の試合の戦況に応じて軌跡描画領域92が変更されるようにしてもよい。例えば、ユーザチームが優勢な場合には、得点をとるべく攻撃のしやすい前進パターンの軌跡描画領域92が設定され、ユーザチームが劣勢な場合には、失点を防ぐべく守備のしやすい後退パターンの軌跡描画領域92が設定されるようにしてもよい。
【0206】
ゲーム状況データは、ゲームの現在の戦況に関する情報を含む。戦況に関する情報としては、例えば、ユーザチームと対戦相手チームとの得点又は得点差を示す情報、ユーザチームと対戦相手チームとのボール支配率を示す情報、ユーザチームと対戦相手チームとのシュート本数を示す情報が格納される。
【0207】
得点又は得点差を示す情報は、ゴールイベントが発生すると更新される。ボール支配率を示す情報は、選手キャラクタ74(76)がボール78を保持した場合に、この選手キャラクタ74(76)が所属するチームが特定されることによって更新される。シュート本数を示す情報は、選手キャラクタ74(76)がシュートを放った場合に、この選手キャラクタ74(76)が所属するチームが特定されることによって更新される。
【0208】
変形例(5)の変更部110は、ゲームの現在の戦況に関する情報に基づいて軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する。
【0209】
図22は、戦況に関する条件と、タッチスクリーン22に設定される軌跡描画領域92に関する情報と、の関連付けを示す図である。この関連付けが参照されることによって、軌跡描画領域92が変更される。図22に示すデータは、テーブル形式であってもよいし、数式形式であってもよく、ゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0210】
戦況に関する条件には、戦況に関する情報がとりうる値の範囲を示す情報が格納され、例えば、得点又は得点差が所定範囲(例えば、基準値以上)であるか否かを示す条件や、ボール78の保持率が所定範囲(例えば、基準率以上)であるか否かを示す条件、シュート本数が所定範囲(例えば、基準数以上)であるか否かを示す条件が格納される。これら条件が満たされるか否かが判定されることによって、ユーザチームが対戦相手チームよりも優勢であるか劣勢であるかが判定される。
【0211】
変更部110は、ゲーム状況データを参照して、現在の戦況を特定する。この特定された戦況が上記条件を満たすか否かが判定される。満たされると判定された条件に関連付けられたパターンの軌跡描画領域92がタッチスクリーン22に設定される。
【0212】
なお、ユーザチームの得点が対戦相手チームの得点よりも多い場合に、ユーザチームが対戦相手チームよりも優勢であると判定される。また、ユーザチームのボール支配率が対戦相手チームのボール支配率よりも多い場合に、ユーザチームが対戦相手チームよりも優勢であると判定される。また、ユーザチームのシュート本数が対戦相手チームのシュート本数よりも多い場合に、ユーザチームが対戦相手チームよりも優勢であると判定される。
【0213】
また、上記では、予め用意されたパターンの何れかが設定される場合を説明したが、下記のように、軌跡描画領域92を設定するようにしてもよい。
【0214】
例えば、変更部110は、ゲームの現在の戦況に関する情報がユーザチームが対戦相手チームよりも優勢であることを示している場合、仮想カメラ80から見て対戦相手チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、敵陣方向という)に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離だけ離れた位置に、軌跡描画領域92を配置する。
【0215】
一方、変更部110は、ゲームの現在の戦況に関する情報がユーザチームが対戦相手チームよりも劣勢であることを示している場合、仮想カメラ80から見てユーザチームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、自陣方向という)に、タッチスクリーン22の中心点から所定距離だけ離れた位置に、軌跡描画領域92を配置する。
【0216】
上記の場合、図17に示した「対象方向」を「自陣方向」又は「敵陣方向」に読み替え、タッチスクリーン22の中心点Pから自陣方向又は敵陣方向に向けて所定距離離れた位置に軌跡描画領域92が配置されることになる。
【0217】
また、変更部110は、ゲームの現在の戦況に関する情報がユーザチームが対戦相手チームよりも優勢であることを示している場合、タッチスクリーン22の中心点より敵陣方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、タッチスクリーン22の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ及び/又は形状を変更する。
【0218】
一方、変更部110は、ゲームの現在の戦況に関する情報がユーザチームが対戦相手チームよりも劣勢であることを示している場合、タッチスクリーン22の中心点より自陣方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、タッチスクリーン22の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ及び/又は形状を変更する。
【0219】
この場合、図18に示した「対象方向」を「自陣方向」又は「敵陣方向」に読み替え、タッチスクリーン22の中心点Pを通り、自陣方向又は敵陣方向に直交する直線でタッチスクリーン22を分割した場合に、自陣方向又は敵陣方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92が、逆方向側の画面領域に含まれる軌跡描画領域92よりも広くなるように、軌跡描画領域92の広さ及び/又は形状が変更される。
【0220】
変形例(5)によれば、ユーザチームに設定された戦術に応じて軌跡描画領域92が変更されるので、現在の戦術に応じて軌跡の描きやすさを変化させることができる。
【0221】
なお、上記においては、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状の何れかが変更される場合を説明したが、これらを組み合わせて、現在の戦況に応じて、軌跡描画領域92の位置、広さ、及び形状のうち、何れか一つ、二つ、又は全部が変更されるようにすればよい。
【0222】
(6)また例えば、実施形態においては、複数のパターンの軌跡描画領域92を用意しておき、タッチスクリーン22に設定すべきパターンを変更することによって、軌跡描画領域92を変更する場合を説明したが、基準パターンだけを用意しておき、ゲーム状況データに基づいて、この基準パターンの軌跡描画領域92の位置、広さ、又は形状を段階的に変化させるようにしてもよい。
【0223】
(7)また例えば、実施形態においては、2つの表示部を含んでなるゲーム装置10を例に挙げて説明したが、表示部の数は2つに限られず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、タッチパネルの数は2つ以上であってもよい。
【0224】
(8)また、ユーザが画面上を指し示すものの一例としてタッチパネルを例に挙げて説明したが、公知の種々のポインティングデバイスを適用可能である。他にも、タッチペンやマウス、赤外線コントローラ等を用いて画面上が指し示されるようにしてもよい。
【0225】
(9)また例えば、ゲーム空間60を、図2に示すような3次元空間として説明したが、本発明に係るゲーム空間は、選手キャラクタ74(76)やボール78の位置等が、2つの座標要素で管理されるような2次元ゲーム空間であってもよい。
【0226】
(10)また例えば、本発明は、サッカーゲーム以外のゲームを実行するゲーム装置にも適用することができる。本発明は、ユーザが画面上を指し示して描いた軌跡に応じてキャラクタが動作するゲームに適用できる。例えば、バスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又は、アメリカンフットボールゲームなどを実行するゲーム装置にも、本発明を適用することができる。他にも例えば、シューティングゲーム(例えば、FPS;First Person Shooting)やアクションゲーム、ロールプレイングゲーム等を実行するゲーム装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0227】
10 ゲーム装置、12 携帯ゲーム機、14 ヒンジ部、20 第1筐体、20a 表面、22 タッチスクリーン、22a 第1液晶表示部、22b タッチパネル、24 操作キー部、24a,24b,24c,24d,24e,24f,24g,24x,24y ボタン、24c 十字ボタン、24d スライドパッド、24h 電源ボタン、26 メモリカードスロット、30 第2筐体、30a 表面、32 第2液晶表示部、34 スピーカ、36 インカメラ、40 ゲームメモリカード、42 バス、44 制御部、46 記憶部、48 主記憶、50 画像処理部、52 入出力処理部、54 音声処理部、56 通信インタフェース、58 センサ部、59 撮像部、60 ゲーム空間、62 フィールド、64a,64b ゴールライン、66,66a,66b タッチライン、68 センターライン、70 ピッチ、72 ゴール、74,74a,74b,74c,76,76a,76b,76c 選手キャラクタ、78 ボール、80 仮想カメラ、90 ゲーム画面、92 軌跡描画領域、94 カーソル、100 ゲームデータ記憶部、102 ゲーム実行部、104 表示制御部、106 検出部、108 動作制御部、110 変更部、P タッチペン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの進行に応じて更新される、前記ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する手段から前記ゲーム状況データを取得する手段と、
ユーザが軌跡を描くための軌跡描画領域が設定された画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記ユーザが指し示す前記画面上の位置を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて特定される、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に描いた軌跡に基づいて、前記ユーザの操作対象を動作させる動作制御手段と、
前記画面における前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを、前記ゲームの現在の状況に基づいて変更する変更手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲーム状況データは、前記ユーザの操作対象の現在の状態又は現在の役割に関する情報を含み、
前記変更手段は、
前記ユーザの操作対象の現在の状態又は現在の役割に関する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲームは、前記ユーザの操作対象がゲーム空間を移動するゲームであって、
前記ゲーム状況データは、前記ユーザの操作対象の現在の代表方向を示す情報を含み、
前記変更手段は、
前記ユーザの操作対象の現在の代表方向を示す情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲーム空間には、当該ゲーム空間の様子を示すゲーム画面を生成するための視点が設定され、
前記変更手段は、
前記視点から見た前記ユーザの操作対象の現在の代表方向に基づいて定まる方向(以下、対象方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置する手段、又は、
前記画面の中心点より前記対象方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更する手段、
を含むことを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記ゲーム状況データは、前記ユーザの操作対象の現在の体力又は現在の疲労度に関する情報を含み、
前記変更手段は、
前記ユーザの操作対象の現在の体力又は現在の疲労度に関する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、
ことを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記ゲームは、前記ユーザが操作対象を操作して対戦相手と対戦するゲームであって、
前記ゲーム状況データは、前記ユーザの操作対象の現在の強さに関する情報を含み、
前記変更手段は、
前記ユーザの操作対象の現在の強さに関する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、
ことを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記ゲームは、前記ユーザが操作する第1チームと、対戦相手が操作する第2チームと、が対戦するゲームであって、
前記ゲーム状況データは、前記第1チームに設定された現在の戦術を示す情報を含み、
前記変更手段は、
前記第1チームに設定された現在の戦術を示す情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記ゲーム空間には、当該ゲーム空間の様子を示すゲーム画面を生成するための視点と、前記第1チームの陣地と、前記第2チームの陣地と、が設定され、
前記第1チームには、前記第1チームの陣地の守備を重視する守備重視戦術と、前記第2チームの陣地への攻撃を重視する攻撃重視戦術と、の何れかが設定され、
前記変更手段は、
前記第1チームに守備重視戦術が設定されている場合、前記視点から見て前記第1チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、自陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置し、前記第1チームに攻撃重視戦術が設定されている場合、前記視点から見て前記第2チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、敵陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置する手段、又は、
前記第1チームに守備重視戦術が設定されている場合、前記画面の中心点より前記自陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更し、前記第1チームに攻撃重視戦術が設定されている場合、前記画面の中心点より前記敵陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更する手段、
を含むことを特徴とする請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記ゲームは、前記ユーザが操作するキャラクタが所属する第1チームと、対戦相手が操作するキャラクタが所属する第2チームと、が移動物体を用いて対戦する競技のゲームであって、
前記ゲーム状況データは、前記移動物体を保持するキャラクタを識別する情報を含み、
前記変更手段は、
前記移動物体を保持するキャラクタを識別する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、
ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記ゲーム空間には、当該ゲーム空間の様子を示すゲーム画面を生成するための視点と、前記第1チームの陣地と、前記第2チームの陣地と、が設定され、
前記変更手段は、
前記第1チームに所属する前記キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記視点から見て前記第2チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、敵陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置し、前記第2チームに所属する前記キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記視点から見て前記第1チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、自陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置する手段、又は、
前記第1チームに所属する前記キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記画面の中心点より前記敵陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更し、前記第2チームに所属する前記キャラクタが前記移動物体を保持している場合、前記画面の中心点より前記自陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更する手段、
を含むことを特徴とする請求項9に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記ゲームは、前記ユーザが操作する第1チームと、対戦相手が操作する第2チームと、が対戦するゲームであって、
前記ゲーム状況データは、前記ゲームの現在の戦況に関する情報を含み、
前記変更手段は、
前記ゲームの現在の戦況に関する情報に基づいて前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを変更する、
ことを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記ゲーム空間には、当該ゲーム空間の様子を示すゲーム画面を生成するための視点と、前記第1チームの陣地と、前記第2チームの陣地と、が設定され、
前記変更手段は、
前記ゲームの現在の戦況に関する情報が前記第1チームが第2チームよりも優勢であることを示している場合、前記視点から見て前記第2チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、敵陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置し、前記ゲームの現在の戦況に関する情報が前記第1チームが第2チームよりも劣勢であることを示している場合、前記視点から見て前記第1チームの陣地がある方向に基づいて定まる方向(以下、自陣方向という)に、前記画面の中心点から所定距離だけ離れた位置に、前記軌跡描画領域を配置する手段、又は、
前記ゲームの現在の戦況に関する情報が前記第1チームが第2チームよりも優勢であることを示している場合、前記画面の中心点より前記敵陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更し、前記ゲームの現在の戦況に関する情報が前記第1チームが第2チームよりも劣勢であることを示している場合、前記画面の中心点より前記自陣方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域が、前記画面の中心点より逆方向側の画面領域に含まれる前記軌跡描画領域よりも広くなるように、前記軌跡描画領域の広さ及び/又は形状を変更する手段、
を含むことを特徴とする請求項11に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記動作制御手段は、
前記検出手段の検出結果に基づいて特定される、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に描いた軌跡の長さに基づいて、前記ユーザの操作対象を動作させる、
ことを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項14】
前記ゲーム装置は、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記ユーザが描いた軌跡の終端が前記軌跡描画領域内であるか否かを判定する手段と、
を更に含み、
前記動作制御手段は、
前記ユーザが前記軌跡描画領域内に軌跡を描いた後に当該軌跡の描画が終了し、当該軌跡の終端が前記軌跡描画領域内であると判定された場合、前記ユーザの操作対象に第1の行動をさせる第1行動制御手段と、
前記ユーザが前記軌跡描画領域内に軌跡を描いた後に当該軌跡の描画が終了し、当該軌跡の終端が前記軌跡描画領域外であると判定された場合、前記第1行動制御手段による行動制御に代えて、前記ユーザの操作対象に第2の行動をさせる第2行動制御手段と、
を含むことを特徴とする請求項1〜13の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項15】
ゲームの進行に応じて更新される、前記ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する手段から前記ゲーム状況データを取得するステップと、
ユーザが軌跡を描くための軌跡描画領域が設定された画面を表示手段に表示させる表示制御ステップと、
前記ユーザが指し示す前記画面上の位置を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにおける検出結果に基づいて特定される、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に描いた軌跡に基づいて、前記ユーザの操作対象を動作させる動作制御ステップと、
前記画面における前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを、前記ゲームの現在の状況に基づいて変更する変更ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項16】
ゲームの進行に応じて更新される、前記ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する手段から前記ゲーム状況データを取得する手段、
ユーザが軌跡を描くための軌跡描画領域が設定された画面を表示手段に表示させる表示制御手段、
前記ユーザが指し示す前記画面上の位置を検出する検出手段、
前記検出手段の検出結果に基づいて特定される、前記ユーザが前記軌跡描画領域内に描いた軌跡に基づいて、前記ユーザの操作対象を動作させる動作制御手段、
前記画面における前記軌跡描画領域の位置、広さ、及び形状の少なくとも一つを、前記ゲームの現在の状況に基づいて変更する変更手段、
を含むことを特徴とするゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−85811(P2013−85811A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230647(P2011−230647)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】