説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム

【課題】プレイヤが操作対象を操作しながら操作対象以外のゲームキャラクタにも簡単に指示を与えること。
【解決手段】ゲーム装置(10)は、プレイヤが注視するゲーム画面(92)内の位置に関する注視位置情報を取得し、第1判定手段(108)は、注視位置情報とゲームキャラクタの位置とに基づいて、プレイヤがゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する。第2判定手段(110)は、ゲームキャラクタの位置及び視線と、仮想視点(90)又はプレイヤの操作対象の位置と、に基づいて、ゲームキャラクタが仮想視点(90)又はプレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する。動作制御手段(112)は、第1判定手段(108)及び第2判定手段(110)の判定結果に基づいて、ゲームキャラクタに、注視位置情報に応じた動作又は所定の動作を行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤが操作対象を操作しつつ、操作対象以外のゲームキャラクタに指示を与える技術が知られている。特許文献1には、プレイヤが第1の操作部材(コントローラのAボタン)を用いて操作対象(例えば、第1のゲームキャラクタ)を操作しつつ、第2の操作部材(コントローラのBボタン)を用いて操作対象以外のゲームキャラクタ(例えば、第2のゲームキャラクタ)に指示を与えるゲーム装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−103154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、特許文献1の技術においては、プレイヤが操作対象を操作しつつ、操作対象以外のゲームキャラクタに指示を与えるために、プレイヤは、第1の操作部材の操作と第2の操作部材の操作とを同時に行うことになる。プレイヤが複数の操作部材を用いて複数種類の操作を同時に行うのは困難であるため、特許文献1の技術では、プレイヤは、操作対象以外のゲームキャラクタに指示を与えにくいことがあった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、プレイヤが操作対象を操作しながら操作対象以外のゲームキャラクタにも簡単に指示を与えることのできるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲーム空間をゲームキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置であって、前記ゲームキャラクタの位置及び視線に関する情報を記憶する手段から当該情報を取得する手段と、前記ゲーム空間を仮想視点から見た様子を示すゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、プレイヤの顔を撮影する撮影手段から得られる画像に基づいて、前記プレイヤが注視する前記ゲーム画面内の位置に関する注視位置情報を取得する手段と、前記注視位置情報と前記ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する第1判定手段と、前記ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象の位置と、に基づいて、前記ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する第2判定手段と、前記第1判定手段及び前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた動作又は所定の動作を行わせる動作制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ゲーム空間をゲームキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、前記ゲームキャラクタの位置及び視線に関する情報を記憶する手段から当該情報を取得するステップと、前記ゲーム空間を仮想視点から見た様子を示すゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御ステップと、プレイヤの顔を撮影する撮影手段から得られる画像に基づいて、前記プレイヤが注視する前記ゲーム画面内の位置に関する注視位置情報を取得するステップと、前記注視位置情報と前記ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する第1判定ステップと、前記ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象の位置と、に基づいて、前記ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する第2判定ステップと、前記第1判定ステップ及び前記第2判定ステップの判定結果に基づいて、前記ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた動作又は所定の動作を行わせる動作制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、ゲーム空間をゲームキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ゲームキャラクタの位置及び視線に関する情報を記憶する手段から当該情報を取得する手段、前記ゲーム空間を仮想視点から見た様子を示すゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御手段、プレイヤの顔を撮影する撮影手段から得られる画像に基づいて、前記プレイヤが注視する前記ゲーム画面内の位置に関する注視位置情報を取得する手段、前記注視位置情報と前記ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する第1判定手段、前記ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象の位置と、に基づいて、前記ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する第2判定手段、前記第1判定手段及び前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた動作又は所定の動作を行わせる動作制御手段、を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させる。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
本発明によれば、プレイヤが操作対象を操作しながら操作対象以外のゲームキャラクタにも簡単に指示を与えることができる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記動作制御手段は、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、当該ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識していると判定された場合に、当該ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた前記動作又は前記所定の動作を行わせる、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記動作制御手段は、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、当該ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識していると判定されている状態が基準期間継続したか否かを判定する手段、を含み、当該状態が前記基準期間継続したと判定された場合、当該ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた前記動作又は前記所定の動作を行わせる、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム空間には、前記プレイヤの操作対象である第1ゲームキャラクタと、第2ゲームキャラクタと、が少なくとも配置され、前記第1判定手段は、前記注視位置情報と前記第2ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、前記第2判定手段は、前記第2ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタの位置と、に基づいて、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、前記動作制御手段は、前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識していると判定されている状態が前記基準期間継続したか否かを判定する手段を含み、当該状態が前記基準期間継続したと判定された場合、前記第2ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた前記動作又は前記所定の動作を行わせ、前記ゲーム装置は、複数のゲームキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、前記基準期間の長さを、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて決定する基準期間決定手段と、を更に含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム空間には、前記プレイヤの操作対象である第1ゲームキャラクタと、第2ゲームキャラクタと、が少なくとも配置され、前記第1判定手段は、前記注視位置情報と前記第2ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、前記第2判定手段は、前記第2ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタの位置と、に基づいて、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、前記動作制御手段は、前記第1判定手段及び前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記第2ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた前記動作又は前記所定の動作を行わせ、前記ゲーム装置は、複数のゲームキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、前記動作制御手段による前記第2ゲームキャラクタの動作制御を、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて制限する制限手段と、を更に含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記制限手段は、前記動作制御手段による前記第2ゲームキャラクタの動作制御の実行開始を、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて待機させる待機手段、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記動作制御手段は、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、当該ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識していると判定された後の指示期間における前記注視位置情報の変化に基づいて、当該ゲームキャラクタを動作させる、ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム空間には、複数のゲームキャラクタが配置され、前記ゲーム装置は、前記指示期間において取得される前記注視位置情報と、前記動作制御手段が動作制御するゲームキャラクタ以外のゲームキャラクタの位置と、に基づいて、前記指示期間において前記プレイヤが意識している位置又は領域に、前記動作制御手段が動作制御するゲームキャラクタ以外のゲームキャラクタがいるか否かを判定する手段と、前記指示期間において前記プレイヤが意識している位置又は領域に、前記動作制御手段が動作制御するゲームキャラクタ以外のゲームキャラクタがいると判定された場合、前記動作制御手段による動作制御を抑止する手段と、を更に含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、前記動作制御手段が動作制御するゲームキャラクタの位置及び視線と、前記指示期間において取得される前記注視位置情報と、に基づいて、前記指示期間において前記プレイヤが意識している前記ゲーム空間内の位置又は領域を当該ゲームキャラクタが意識しているか否かを判定する手段と、前記指示期間においてプレイヤが意識している前記ゲーム空間内の位置を当該ゲームキャラクタが見ていないと判定された場合、前記動作制御手段による動作制御を抑止する手段と、を更に含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム空間には、前記プレイヤの操作対象である第1ゲームキャラクタと、第2ゲームキャラクタと、が少なくとも配置され、前記第1判定手段は、前記注視位置情報と前記第2ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、前記第2判定手段は、前記第2ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタの位置と、に基づいて、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、前記動作制御手段は、前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識していると判定された後の前記指示期間における前記注視位置情報の変化に基づいて、前記第2ゲームキャラクタを動作させ、前記ゲーム装置は、複数のゲームキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、前記指示期間の長さを、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて決定する指示期間決定手段と、を更に含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記第1判定手段は、前記プレイヤが意識している前記ゲーム空間内の位置又は領域を前記注視位置情報に基づいて取得する手段を含み、前記プレイヤが意識している前記ゲーム空間内の前記位置又は前記領域に前記ゲームキャラクタがいるか否かを判定することによって、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する、ことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記第1判定手段は、前記プレイヤが意識している前記ゲーム画面内の位置又は領域を前記注視位置情報に基づいて取得する手段を含み、前記プレイヤが意識している前記ゲーム画面内の前記位置又は前記領域に前記ゲームキャラクタが表示されているか否かを判定することによって、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する、ことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記第2判定手段は、前記ゲームキャラクタの位置から視線方向に伸びる直線と、前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象の位置と、の位置関係が所定の位置関係であるか否かを判定することによって、前記ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】プレイヤがゲームをプレイする様子を示す図である。
【図2】ゲーム装置を正面前方から見た様子を表す斜視図である。
【図3】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】撮像部により撮影された撮影画像を示す図である。
【図5】現実空間座標系におけるプレイヤの瞳孔の中心位置と視線ベクトルの算出方法を説明するための図である。
【図6】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図7】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図8】プレイヤがアイコンタクトをする様子を示す図である。
【図9】プレイヤが目の動きで選手キャラクタに指示を与える様子を示す図である。
【図10】ゲーム装置で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。
【図11】注視位置履歴データのデータ格納例を示す図である。
【図12】第1判定部の判定方法を説明するための図である。
【図13】第2判定部の判定方法を説明するための図である。
【図14】注視点の変化に基づいて選手キャラクタが動作する様子を示す図である。
【図15】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図16】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図17】連携度パラメータの一例を示す図である。
【図18】連携度パラメータに関する条件と基準期間との関連付けを示す図である。
【図19】プレイヤが動作制御対象の選手キャラクタを見てから、この選手キャラクタが動作を開始するまでの流れを説明するための説明図である。
【図20】連携度パラメータと待機期間との関連付けを示す図である。
【図21】空きスペースの判定方法を説明するための図である。
【図22】連携度パラメータと指示期間との関連付けを示す図である。
【図23】変形例(6)におけるゲーム画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機(スマートフォン)、携帯情報端末又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、実施形態に係るゲーム装置を携帯ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0025】
図1は、プレイヤがゲームをプレイする様子を示す図である。図1に示すように、プレイヤ1は、ゲーム装置10を両手で持ちながらゲームをプレイする。詳細は後述するが、ゲーム装置10には撮影手段が備えられており、プレイヤ1は、当該撮影手段の視野内(撮影範囲内)に自分の顔が含まれるようにゲーム装置10の姿勢を維持しつつゲームをプレイする。なお、以降においては、プレイヤ1の符号を省略する。
【0026】
[2.ゲーム装置の外観]
図2は、ゲーム装置10を正面前方から見た様子を表す斜視図である。図2に示すように、ゲーム装置10は、第1筐体20と、第2筐体30と、を含む。第1筐体20と、第2筐体30と、はヒンジ部14を介して結合される。
【0027】
第1筐体20の表面20aには、タッチスクリーン22、十字ボタン24c、スライドパッド24d、ボタン24a,24b,24x,24y,24e,24f,24g、電源ボタン24hが設けられている。タッチスクリーン22は、第1液晶表示部22aと、タッチパネル22bと、を含む(図3参照)。タッチパネル22bは、第1液晶表示部22aの上に重ねられる。
【0028】
プレイヤは、タッチペン16等を使用して、タッチスクリーン22(つまり、タッチパネル22b)の所定位置をタッチする。プレイヤは、タッチスクリーン22をタッチペン16でタッチしたり、タッチスクリーン22をタッチしたまま他の位置へとタッチペン16をスライド(ドラッグ)させたりすることによってゲームをプレイする。
【0029】
十字ボタン24cやスライドパッド24dは、例えば、方向指示操作に用いられる。上記のタッチペン16を使用した操作と同様に、十字ボタン24c、スライドパッド24d、及びボタン24a,24b,24x,24y,24e,24f,24gは、各種操作に用いられる。電源ボタン24hは、ゲーム装置10の各部に対して図示しない電池から電力の供給を指示するために用いられる。
【0030】
第2筐体30の表面30aには、第2液晶表示部32が設けられている。第2液晶表示部32には、例えば、裸眼立体視機能が備えられていてもよい。また、第2筐体30には、スピーカ34及びインカメラ36が内蔵されている。図2に示すように、インカメラ36の視線方向は、第2液晶表示部32の垂線方向となるように、インカメラ36が配置される。
【0031】
[3.ゲーム装置のハードウェア構成]
図3は、本実施の形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示す図である。図3に示すように、ゲーム装置10は、タッチスクリーン22(第1液晶表示部22a及びタッチパネル22b)、操作キー部24、メモリカードスロット26、第2液晶表示部32、スピーカ34、バス42、制御部44、記憶部46、主記憶48、画像処理部50、入出力処理部52、音声処理部54、通信インタフェース56を含む。
【0032】
制御部44は、記憶部46に記憶されるオペレーティングシステムや、ゲームメモリカード40に格納されるプログラムや各種データに基づいてゲーム装置10の各部を制御する。また、制御部44は、リアルタイムクロックを備え、計時手段として機能する。
【0033】
記憶部46は、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を含んで構成される。記憶部46には、オペレーティングシステム等が記憶される。
【0034】
主記憶48は、例えば、RAMを含んで構成される。メモリカードスロット26を介してゲームメモリカード40から読み出されたプログラムは、必要に応じて主記憶48に書き込まれる。主記憶48は、制御部44の作業用メモリとしても用いられる。
【0035】
バス42は、アドレス及び各種データをゲーム装置10の各部でやり取りするために用いられる。制御部44、主記憶48、画像処理部50及び入出力処理部52は、バス42によって相互データ通信可能に接続される。
【0036】
タッチスクリーン22及び第2液晶表示部32は、液晶表示パネル等を含んで構成される。本実施形態においては、ゲーム装置10の表示画面として、タッチスクリーン22及び第2液晶表示部32の2つを含む場合を説明する。
【0037】
画像処理部50は、VRAMを含む。画像処理部50は、制御部44からの指示に従って画像をVRAM上に描画する。VRAM上に描画された画像は、所定のタイミングで第1液晶表示部22aや第2液晶表示部32に表示される。
【0038】
入出力処理部52は、制御部44が、タッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部54、通信インタフェース56、センサ部58、及び撮像部60と、各種データを授受するためのインタフェースである。入出力処理部52には、タッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部54、通信インタフェース56、センサ部58、及び撮像部60が接続される。
【0039】
操作キー部24は、プレイヤが操作を行うための入力手段として機能する。操作キー部24は、十字ボタン24c、スライドパッド24d、ボタン24a,24b,24x,24y,24e,24f,24g、電源ボタン24hを含む。入出力処理部52は、一定周期ごと(例えば、1/60秒ごと)に操作キー部24の各部の状態をスキャンする。このスキャン結果を表す操作信号は、バス42を介して制御部44に供給される。
【0040】
タッチパネル22bは、操作キー部24と同様に、プレイヤが各種操作を行うための入力手段として機能する。タッチパネル22bは、プレイヤ又はプレイヤが把持する物体(タッチペン16)によって指し示す第1液晶表示部22a上の指示位置に応じた指示位置情報を、入出力処理部52を介して制御部44に供給する。
【0041】
メモリカードスロット26は、ゲームメモリカード40に記憶されたゲームプログラムやゲームデータを制御部44からの指示に従って読み出す。ゲームメモリカード40は、例えば、ゲームプログラムや画像データ等のゲームデータが記憶されるROMと、セーブデータ等のゲームデータが記憶されるEEPROMと、を含む。
【0042】
なお、本実施形態では、ゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するためにゲームメモリカード40が用いられる例を挙げて説明するが、光ディスクなどの他の情報記憶媒体が用いられるようにしてもよい。他にも、インターネットなどの通信ネットワークを介して遠隔地からゲームプログラムやゲームデータが、ゲーム装置10に供給されるようにしてもよい。あるいは、赤外線通信などの各種データ通信を利用してゲームプログラムやゲームデータがゲーム装置10に供給されるようにしてもよい。
【0043】
音声処理部54は、サウンドバッファを含む。音声処理部54は、サウンドバッファに格納された楽曲の出力用データや音声データに基づいて、楽曲や音声をスピーカ34から出力する。通信インタフェース56は、ゲーム装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0044】
センサ部58は、ジャイロセンサやモーションセンサ等を含んで構成され、ゲーム装置10の姿勢を検出する。
【0045】
撮像部60は、インカメラ36や図示しないアウトカメラ等を含んで構成され、撮影画像を生成する。撮像部60は、プレイヤの顔を撮影する。制御部44は、プレイヤの顔が撮影されてなる撮影画像に基づいて、プレイヤの視線及び注視点を特定する。ここでは、インカメラ36のオートフォーカス機能を使用して、プレイヤの顔の位置にピントが合った状態で撮影画像が生成される。
【0046】
図4は、撮像部60により撮影された撮影画像を示す図である。図4に示すように、撮影画像62には、プレイヤの顔が含まれる。ここでは、プレイヤの角膜(黒目)に照明が照射された際に明るく現れる角膜反射像(プルキニエ像)の位置に基づいて眼球運動を計測する角膜反射法を利用してプレイヤの注視点が検出される方法を例に挙げて説明する。
【0047】
なお、プレイヤの注視点を検出する方法は角膜反射法に限られず、公知の種々の方法によってプレイヤの注視点が検出されるようにしてもよい。他にも例えば、角膜(黒目)と強膜(白目)との反射率の差を利用して眼球運動を測定する強膜反射法(リンバストラッキング法)が用いられるようにしてもよい。
【0048】
本実施形態においては、まず、撮影画像62に撮影されたプレイヤの目を示す目画像64が特定される。例えば、目を示す比較画像(教師画像)を用意しておき、この比較画像と撮影画像62とのパターンマッチングが行われることによって、目画像64が特定される。他にも、プレイヤの白目と瞼との画素値の差に基づいて目の輪郭を抽出することによって目画像64が特定されるようにしてもよい。
【0049】
次に、目画像64aから目の角膜表面における光源の反射像64a(光源反射像の中心点)及び瞳孔64b(瞳孔の中心点)が特定される。反射像64aと瞳孔64bについても、比較画像とのパターンマッチング処理や、周囲の画素との画素値の差に基づいて特定されるようにしてもよい。そして、反射像64aと瞳孔64bとの位置関係に基づいて、現実空間に定められた三次元空間座標系(以降、現実空間座標系という。)におけるプレイヤの瞳孔64bの中心位置と視線方向が特定される。
【0050】
図5は、現実空間座標系におけるプレイヤの瞳孔の中心位置と視線ベクトルの算出方法を説明するための図である。図5に示すように、現実空間座標系は、現実空間における基準位置を原点とし、互いに直交する3方向がそれぞれ3軸に設定された座標系である。ここでは、インカメラ36の位置を原点Oとし、水平方向をX軸、垂直方向をY軸、インカメラ36の視線方向をZ軸とするように現実空間座標系が設定される。
【0051】
図5に示すように、原点OからZ軸方向にインカメラ36の焦点距離だけ離れた点を焦点位置Pとする。焦点距離は、撮影画像62の撮影時にインカメラ36に設定されているピントに基づいて定まる。例えば、この焦点位置P付近にある物体(図4の撮影画像62では、プレイヤの顔の中心付近)は、撮影画像62の中心付近に現れることになる。
【0052】
ここでは、撮影画像62の中心点から反射像64aの位置に向けたベクトルだけ焦点位置Pから離れた位置Qを、現実空間座標系における反射像64aの位置とする。同様に、撮影画像62の中心点から瞳孔64bの位置に向けたベクトルだけ焦点位置Pから離れた位置Rを、現実空間座標系における瞳孔の中心位置とする。
【0053】
そして、原点Oと反射像64aの位置Qとを結ぶ方向に、位置Qから所定距離Δd(Δdは、人の一般的な眼球の半径(例えば、12mm)に応じた所定距離である。)だけ離れた位置を、プレイヤの眼球の中心点Sとする。この中心点Sから瞳孔の中心点である位置Rに向けた方向がプレイヤの視線方向Vとなる。
【0054】
また、現実空間座標系における第2液晶表示部32の画面領域の位置を示す座標情報が予め記憶されており、上記算出された瞳孔の中心の位置Rから視線方向Vに向かう直線(即ち、プレイヤの視線)と、当該画面領域とが交差する位置が、プレイヤの注視点Tとして検出される。ここでは、プレイヤの注視点Tが、スクリーン座標系(第2液晶表示部32の左上端点を原点Osとし、画面の長手方向をXs軸、画面の短手方向をYs軸とした座標系)の2次元座標として生成される。
【0055】
[4.ゲーム装置で実行されるゲーム]
ゲーム装置10は、ゲームメモリカード40から読み出したゲームプログラムを実行することによって、ゲーム空間をゲームキャラクタが移動するゲームを実行する。本実施形態においては、ボールを用いて行われるサッカーの試合会場を模したゲーム空間において、複数の選手キャラクタが移動するサッカーゲームが実行される。
【0056】
このサッカーゲームにおいては、プレイヤが操作する第1チーム(以降、「プレイヤチーム」という。)と、対戦相手(コンピュータ又は他のプレイヤ)が操作する第2チーム(以降、「対戦相手チーム」という。)と、の間でサッカーの試合が行われる。サッカーゲームが開始されると、例えば、ゲーム空間が主記憶48に構築される。
【0057】
図6は、ゲーム空間の一例を示す図である。図6に示すゲーム空間70は、互いに直交する三つの座標軸(Xw軸、Yw軸、及びZw軸)が設定された仮想的な3次元空間である。図6に示すように、ゲーム空間70には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド72が配置される。
【0058】
フィールド72上には、2本のゴールライン74a,74b、2本のタッチライン76a,76b、及びセンターライン78が表されている。2本のゴールライン74a,54b及び2本のタッチライン76a,76bによって囲まれたピッチ80及び当該ピッチ80の周囲(ゴールライン74a,74b又はタッチライン76a,76bに接するピッチ80外の所定領域)において、試合が行われる。
【0059】
フィールド72上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール82a,82bと、プレイヤチームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ84と、対戦相手チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ86と、サッカーボール(移動物体)を表すオブジェクトであるボール88と、が配置される。各オブジェクトの位置は、例えば、ワールド座標系(Xw−Yw−Zw座標系)の3次元座標で特定される。
【0060】
なお、図6では省略されているが、フィールド72上には、プレイヤチームに所属する11体の選手キャラクタ84と、対戦相手チームに所属する11体の選手キャラクタ86と、が配置される。
【0061】
選手キャラクタ84(86)とボール88とが近づくと、所定条件の下、当該選手キャラクタ84(86)とボール88とが関連づけられる。この場合、選手キャラクタ84(86)の移動動作は、ドリブル動作になる。以下では、選手キャラクタ84(86)にボール88が関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ84(86)がボール88を保持している」というように記載する。
【0062】
また、ゲーム空間70には、所与の仮想カメラ90(視点)が設定される。例えば、仮想カメラ90の位置は、ゲーム空間70内の追跡対象の位置に基づいて決定される。追跡対象は、仮想カメラ90の視野内に含まれるべきオブジェクトであり、例えば、ボール88である。仮想カメラ90の位置は、追跡対象と所定の位置関係を保つ。例えば、仮想カメラ90の位置は、追跡対象の位置から所定方向に所定距離だけ離れた位置となる。
【0063】
仮想カメラ90の視線方向は、ゲーム空間70内に設定される基準方向又は追跡対象の代表方向に基づいて決定される。基準方向は、予め決められた方向であり、例えば、ゲーム空間70内の一のオブジェクト(例えば、プレイヤチームに関連付けられたゴール82a)から、他のオブジェクト(例えば、対戦相手チームに関連付けられたゴール82b)への方向である。追跡対象の代表方向は、追跡対象に関連付けられた方向であり、例えば、追跡対象の移動方向である。
【0064】
ここでは、ボール88の位置から所定方向に所定距離だけ離れた位置が、仮想カメラ90の位置となる。また、ゴール82aからゴール82bへ向かう方向(プレイヤチームの陣地から対戦相手チームの陣地への方向)が、仮想カメラ90の視線方向となる。
【0065】
第2液晶表示部32には、ゲーム空間70を仮想カメラ90から見た様子を表すゲーム画面が表示される。ゲーム画面は、ゲーム空間70に配置された各オブジェクトの頂点座標が、所定の座標変換演算を用いてワールド座標系からスクリーン座標系に座標変換されることによって生成される。
【0066】
図7は、ゲーム画面の一例を示す図である。図7に示すゲーム画面92には、プレイヤチームに所属する4体の選手キャラクタ84a,84b,84c,84dと、ボール88と、が含まれる。図7においては、例えば、ボール88を保持する選手キャラクタ84aが、プレイヤの操作対象として設定されている。選手キャラクタ84aの頭上には、プレイヤの操作対象に設定されていることを示すカーソル94が表示される。選手キャラクタ84aは、プレイヤのゲーム操作に基づいて行動する。例えば、プレイヤが操作キー部24から方向指示操作を行うと、この方向に選手キャラクタ84aがドリブルする。
【0067】
一方、操作対象に設定されていない選手キャラクタ84(86)は、コンピュータの操作に基づいて行動する。コンピュータが操作する選手キャラクタ84(86)は、所定の行動アルゴリズムに従って自律的に行動する。図7に示す状況の場合、選手キャラクタ84a以外の選手キャラクタ84b,84c,84dは、コンピュータの操作に基づいて行動する。
【0068】
本実施形態のゲーム装置10では、プレイヤの視線の方向にいる選手キャラクタ84が同じくプレイヤの方を見ていた場合、この選手キャラクタ84がプレイヤの視線が移動した方向に移動する。即ち、プレイヤが、ゲーム画面92に表示された選手キャラクタ84とアイコンタクトをすると、プレイヤがアイコンタクトをした後に見た方向に、この選手キャラクタ84が移動する。
【0069】
図8は、プレイヤがアイコンタクトをする様子を示す図である。図8に示すように、プレイヤの目の位置Sから、プレイヤの視線方向V上にあるゲーム画面92上の注視点Tに、選手キャラクタ84bが表示されている。この選手キャラクタ84bは、プレイヤの方向を意識している(実際には、選手キャラクタ84bは仮想カメラ90の方を向いていることになる)。
【0070】
即ち、図8に示す状態では、プレイヤと選手キャラクタ84bとがアイコンタクトを取っている状態である。例えば、プレイヤと選手キャラクタ84bとが見つめあっている状態が基準期間(例えば、1秒間)続くと、ゲーム画面92に、アイコンタクトが成立したことを示すメッセージ96が表示される。なお、メッセージ96が選手キャラクタ84bから離れた位置に表示されるとプレイヤの視線がこの位置に移動するおそれがあるため、図8に示すように、メッセージ96は、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84bから所定距離以内の位置に表示される。
【0071】
メッセージ96が表示されることによって、プレイヤは、選手キャラクタ84bとのアイコンタクトが成立したことを把握する。その後、プレイヤは、この選手キャラクタ84bに視線で指示を与えることができる。例えば、プレイヤが、選手キャラクタ84bを移動させたい方向に視線を動かすと、この方向に選手キャラクタ84bが移動する。
【0072】
図9は、プレイヤが目の動きで選手キャラクタ84bに指示を与える様子を示す図である。図9に示すように、プレイヤが視線を左方向に移動して注視点Tがゲーム画面92の左側に移動すると、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84bが、プレイヤから見て左方向に移動する。すなわち、選手キャラクタ84bと注視点Tとを結ぶ矢印98の方向に選手キャラクタ84bが移動を開始する。
【0073】
このように、ゲーム装置10においては、操作キー部24を用いなくとも、プレイヤの目の動きによって選手キャラクタ84に指示を与えることができる構成になっている。以下、本技術について、詳細に説明する。
【0074】
[5.ゲーム装置において実現される機能]
図10は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。図10に示すように、ゲーム装置10は、ゲームプログラムを実行することによって、ゲームデータ記憶部100、ゲーム実行部102、表示制御部104、注視位置情報取得部106、第1判定部108、第2判定部110、及び動作制御部112を実現する。
【0075】
[5−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部100は、例えば、主記憶48及びゲームメモリカード40等を主として実現される。ゲームデータ記憶部100は、例えば、サッカーゲームを実現するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部100は、ゲーム状況データと、注視位置情報取得部106が取得した注視位置情報の履歴を示す注視位置履歴データと、を記憶する。
【0076】
[ゲーム状況データ]
ゲーム状況データは、実行中のゲームの現在の状況を示すデータである。例えば、下記に示すような情報が、ゲーム状況データに含まれる。ゲーム状況データは、ゲームの進行に応じて所定時間毎に更新される。
(1)プレイヤの操作対象に設定されている選手キャラクタ84を示す情報
(2)選手キャラクタ84(86)の現在の状態(位置、視線方向、姿勢、移動方向、及び移動速度)を示す情報
(3)ボール88の現在の状態(位置、移動方向及び移動速度等)を示す情報
(4)ボール88を保持している選手キャラクタ84(86)を示す情報
(5)仮想カメラ90の現在の状態(位置及び視線方向等)を示す情報
(6)その他、現在の戦況(例えば、両チームの得点や経過時間)を示す情報
【0077】
ゲーム状況データは、上記のように、選手キャラクタ84(86)の位置及び視線に関する情報を含む。ここでは、選手キャラクタ84(86)の視線に関する情報として、選手キャラクタ84(86)の視線方向が用いられる。他にも例えば、選手キャラクタ84(86)の視野の領域自体を示す情報や、選手キャラクタ84(86)の代表方向(顔の向き、体の向き)が、選手キャラクタ84(86)の視線に関する情報として用いられるようにしてもよい。
【0078】
[注視位置履歴データ]
図11は、注視位置履歴データのデータ格納例を示す図である。図11に示すように、スクリーン座標系における注視点の2次元座標を示す情報が、当該情報が取得された取得時間に関連付けられて記憶される。注視位置情報取得部106が注視位置情報を取得するたびに、新たなレコードが注視位置履歴データに格納される。
【0079】
[5−2.ゲーム実行部]
ゲーム実行部102は、例えば、制御部44を主として実現される。ゲーム実行部102は、ゲーム空間70を選手キャラクタ84(86)が移動するゲームを実行する。ここでは、ゲーム空間70に複数の選手キャラクタ84(86)が配置され、これら複数の選手キャラクタ84(86)の何れかが、プレイヤの操作対象として設定される。ゲーム空間70には、プレイヤの操作対象である第1ゲームキャラクタ(例えば、選手キャラクタ84a)と、第2ゲームキャラクタ(例えば、選手キャラクタ84b)と、が少なくとも配置されることになる。
【0080】
ゲーム実行部102は、例えば、プレイヤの操作対象に設定される選手キャラクタ84を決定したり、コンピュータが操作する選手キャラクタ84(86)の動作を決定したりする。また、ゲーム実行部102は、ゲームの進行に応じてゲーム状況データを更新する。例えば、ゲーム実行部102は、コンピュータが操作する選手キャラクタ84(86)の行動及び動作制御部112が決定したプレイヤの操作対象の行動に基づいて、ゲーム状況データを更新する。
【0081】
[5−3.表示制御部]
表示制御部104は、例えば、第2液晶表示部32及び制御部44を主として実現される。表示制御部104は、ゲーム空間70を所与の仮想視点(例えば、仮想カメラ90)から見た様子を示すゲーム画面92を表示手段(例えば、第2液晶表示部32)に表示させる。仮想カメラ90の位置及び視線方向に基づいて定まる視野に含まれるオブジェクトの頂点に、ワールド座標系からスクリーン座標系に変換するための座標変換処理が施されることによって、ゲーム画面92が生成される。
【0082】
[5−4.注視位置情報取得部]
注視位置情報取得部106は、例えば、撮像部60及び制御部44を主として実現される。注視位置情報取得部106は、プレイヤの顔を撮影する撮影手段(例えば、撮像部60)から得られる画像(例えば、撮影画像62)に基づいて、プレイヤが注視するゲーム画面92内の位置に関する注視位置情報を取得する。注視位置情報は、プレイヤの注視点を示す情報、又は、プレイヤが注視している領域(プレイヤの注視点を含む領域)を示す情報である。
【0083】
注視位置情報取得部106は、撮影画像62から特徴点を抽出することによって、注視位置情報を取得する。特徴点は、プレイヤの目を示す画像の特徴的な部分の位置であり、例えば、当該部分を示す比較画像とのパターンマッチングによって抽出される。プレイヤの角膜(黒目)の位置、強膜(白目)の位置、又は反射像の位置が、特徴点として抽出される。例えば、注視位置情報取得部106は、撮影画像62から複数の特徴点を抽出し、これら複数の特徴点の位置関係に基づいて注視位置情報を取得する。
【0084】
ここでは、注視位置情報取得部106は、角膜反射法に基づいて撮影画像62から注視位置情報を取得する場合を説明する。例えば、注視位置情報取得部106は、プレイヤの目を示す目画像64を撮影画像62から抽出する。例えば、目画像64は、撮影画像62と比較画像とのパターンマッチングを行うことによって抽出される。そして、注視位置情報取得部106は目画像64に基づいて注視位置情報を取得する。
【0085】
例えば、注視位置情報取得部106は、目画像64に含まれる反射像64a及び瞳孔64bの位置を特定する。目画像64に含まれる反射像64a及び瞳孔64bの位置もパターンマッチングを行うことによって特定される。そして、注視位置情報取得部106は、目画像64に含まれる反射像64a及び瞳孔64bの位置関係に基づいてプレイヤの注視点を取得する。
【0086】
具体的には、注視位置情報取得部106は、撮影画像62における反射像64aと瞳孔64bとの位置関係に基づいて、現実空間座標系におけるプレイヤの瞳孔の位置と視線方向とを特定する。例えば、撮影画像62の撮影時のピントに関する情報と、撮影画像62における反射像64a及び瞳孔64bと、に基づいて特定される現実空間座標系における反射像の位置と瞳孔の位置との位置関係に基づいて、プレイヤの視線方向が取得される。更に、現実空間座標系における瞳孔の位置とプレイヤの視線方向とに基づいて、プレイヤの注視点が取得される。例えば、瞳孔の位置からプレイヤの視線方向に向けて伸びる直線と、現実空間座標系において予め設定される第2液晶表示部32の画面領域との交点が、プレイヤの注視点として取得される。
【0087】
[5−5.第1判定部]
第1判定部108は、例えば、制御部44を主として実現される。第1判定部108は、注視位置情報とゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタである選手キャラクタ84b)の位置とに基づいて、プレイヤがゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する。ここでの「意識する」とは、対象を感知することであり、対象を見ることを含む意味である。即ち、「AがBを意識する」とは、「AがBを見る」ことを含む意味である。
【0088】
例えば、注視位置情報が示す位置と選手キャラクタ84の位置とが所定の位置関係であるか否かが判定されることによって、プレイヤが当該選手キャラクタ84を意識しているか否かが判定される。
【0089】
ここでは、第1判定部108は、プレイヤが意識しているゲーム空間70内の位置又は領域を注視位置情報に基づいて取得する手段を含み、当該位置又は当該領域にゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタである選手キャラクタ84b)がいるか否かを判定することによって、プレイヤがゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する。
【0090】
図12は、第1判定部108の判定方法を説明するための図である。プレイヤが意識しているゲーム空間70内の位置は、注視位置情報が示す注視点Tの2次元座標に座標変換処理が施されることによって得られるゲーム空間70内の判定対象位置Uである。例えば、プレイヤの注視点Tにある画素のZ値(奥行き情報)が参照され、当該画素の位置を示すスクリーン座標がワールド座標に変換されることによって、ゲーム空間70における判定対象位置Uの3次元座標が特定される。
【0091】
なお、Z値は、ゲーム画面92が生成される際に算出される。即ち、ここでは、ゲーム空間70からゲーム画面92を生成する際の座標変換処理の逆変換が行われることになる。第1判定部108は、ゲーム状況データを参照することによって、判定対象位置Uの所定距離以内に、プレイヤチームに所属する選手キャラクタ84がいるか否かを判定する。
【0092】
[5−6.第2判定部]
第2判定部110は、例えば、制御部44を主として実現される。第2判定部110は、ゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタである選手キャラクタ84b)の位置及び視線と、仮想視点(例えば、仮想カメラ90)又はプレイヤの操作対象(例えば、第1ゲームキャラクタである選手キャラクタ84a)の位置と、に基づいて、ゲームキャラクタが仮想視点又はプレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する。
【0093】
ここでは、第2判定部110は、ゲームキャラクタ(例えば、選手キャラクタ84(86))の位置から視線方向に伸びる直線と、仮想視点(例えば、仮想カメラ90)又はプレイヤの操作対象の位置と、の位置関係が所定の位置関係であるか否かを判定することによって、ゲームキャラクタが仮想視点又はプレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する。
【0094】
ここでの「所定の位置関係」とは、上記直線と、仮想カメラ90又はプレイヤの操作対象の位置と、の距離が基準距離以内である位置関係、当該直線と、選手キャラクタ84の位置と仮想カメラ90又はプレイヤの操作対象の位置とを結ぶ直線と、のなす角度が基準角度以内である位置関係、又は、仮想カメラ90又はプレイヤの操作対象の位置に基づいて設定される領域を、上記直線が通過する位置関係である。
【0095】
図13は、第2判定部110の判定方法を説明するための図である。図13に示すように、選手キャラクタ84bの視野Eは、当該選手キャラクタ84bの位置と視線方向Dに基づいて決定される。第2判定部110は、選手キャラクタ84(86)の位置から視線方向Dに伸びる直線Lと、仮想カメラ90又はプレイヤの操作対象(例えば、選手キャラクタ84a)と、の距離が基準距離以内であるか否かを判定する。
【0096】
[5−7.動作制御部]
動作制御部112は、例えば、制御部44を主として実現される。動作制御部112は、第1判定部108及び第2判定部110の判定結果に基づいて、ゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタである選手キャラクタ84b)に、注視位置情報に応じた動作又は所定の動作を行わせる。
【0097】
例えば、動作制御部112は、プレイヤがゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタである選手キャラクタ84b)を意識していると判定され、かつ、当該ゲームキャラクタが仮想視点(例えば、仮想カメラ90)又はプレイヤの操作対象(例えば、第1ゲームキャラクタである選手キャラクタ84a)を意識していると判定された場合に、当該ゲームキャラクタに、注視位置情報に応じた動作又は所定の動作を行わせる。
【0098】
本実施形態においては、動作制御部112は、プレイヤがゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタである選手キャラクタ84b)を意識していると判定され、かつ、当該ゲームキャラクタが仮想視点(例えば、仮想カメラ90)又はプレイヤの操作対象(例えば、第1ゲームキャラクタである選手キャラクタ84a)を意識していると判定されている状態が基準期間継続したか否かを判定する手段を含む。当該状態が基準期間継続したと判定された場合、選手キャラクタ84に、注視位置情報に応じた動作又は所定の動作をさせる。即ち、上記状態が基準期間継続したと判定されない場合には、プレイヤが選手キャラクタ84に視線で指示を与えることができないように制限される。
【0099】
また、ここでは、動作制御部112は、上記の判定がなされた後の指示期間におけるプレイヤの注視点の変化に基づいて、選手キャラクタ84を動作させる。指示期間は、例えば、アイコンタクトが成立したことをプレイヤに案内するためのメッセージ96が表示された後の期間のことであり、現時点の所定期間前から現時点までの期間である。
【0100】
図14は、注視点の変化に基づいて選手キャラクタ84が動作する様子を示す図である。図14に示すように、指示期間においてプレイヤの視線が変化し、プレイヤが意識している場所が、判定対象位置Uから判定対象位置Uに変化したとする。この場合、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84bは、この判定対象位置Uに向けて移動する。即ち、プレイヤは、選手キャラクタ84bの移動先の位置を視線で指示することになる。
【0101】
なお、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84に所定の動作をさせる場合には、ゲームにおいて選手キャラクタ84が行うことのできる動作の類型のうち、所与の類型の動作が行われる。例えば、プレイヤが予め指定した類型の動作(例えば、所定方向に走る等)が行われるようにしてもよい。
【0102】
[6.ゲーム装置において実行される処理]
図15及び図16は、ゲーム装置10が実行する処理を示すフロー図である。制御部44は、プレイヤが目線で指示を行うための所与の条件が満たされると、ゲームメモリカード40に記憶されたプログラムに従って、図15及び図16に示す処理を実行する。この条件は、予め定められたものであり、例えば、プレイヤが操作キー部24の所与のボタンを押下したか否かであってもよいし、ゲーム状況データが所定条件を満たしたか否かであってもよい。
【0103】
まず、図15に示すように、制御部44は、インカメラ36でプレイヤを撮影して撮影画像62を取得する(S1)。制御部44は、先述した角膜反射法を用い、撮影画像62に基づいてプレイヤの注視点を検出して注視位置情報を取得する(S2)。ここでは、プレイヤの注視点Tを示す2次元座標(スクリーン座標系の座標)を示す注視位置情報が生成され、注視位置履歴データに新たなレコードとして格納される。
【0104】
制御部44は、プレイヤの注視点に座標変換処理を施してゲーム空間70の判定対象位置Uを特定する(S3)。S3においては、ゲーム画面92における注視点にある画素が特定され、この画素のZ値に基づいて注視点の2次元座標(スクリーン座標)がゲーム空間70の3次元座標(ワールド座標)に変換されることによって、判定対象位置Uの3次元座標が特定される。
【0105】
制御部44は、判定対象位置Uに選手キャラクタ84がいるか否かを判定する(S4)。判定対象位置Uの3次元座標から所定距離以内に、プレイヤチームに所属する選手キャラクタ84がいるか否かが判定される。判定対象位置Uに選手キャラクタ84がいないと判定された場合(S4;N)、プレイヤがアイコンタクトで指示可能な選手キャラクタ84がいないので、処理は終了する。
【0106】
一方、判定対象位置Uに選手キャラクタ84がいると判定された場合(S4;Y)、制御部44は、ゲーム状況データを参照し、この選手キャラクタ84の位置から視線方向Dに伸びる直線Lと、仮想カメラ90又はプレイヤの操作対象の位置と、の距離が基準距離以内であるか否かを判定する(S5)。
【0107】
選手キャラクタ84の位置から視線方向Dに伸びる直線Lと、仮想カメラ90又はプレイヤの操作対象の位置と、の距離が基準距離以内であると判定されない場合(S5;N)、この選手キャラクタ84がプレイヤの方を見ておらず、アイコンタクトが成立しないので、処理は終了する。
【0108】
一方、選手キャラクタ84の位置から視線方向Dに伸びる直線Lと、仮想カメラ90又はプレイヤの操作対象の位置と、の距離が基準距離以内であると判定された場合(S5;Y)、制御部44は、リアルタイムクロックを用いて計時を行い時間Tを更新する(S6)。時間Tは、S6における計時が開始されてからの経過時間を示し、時間Tを示す情報は、主記憶48に記憶される。
【0109】
制御部44は、時間Tが基準期間を超えたか否かを判定する(S7)。時間Tが基準期間を超えたと判定されない場合(S7;N)、処理はS1に戻る。即ち、プレイヤと選手キャラクタ84とが見つめあった状態が基準期間に達していないので、アイコンタクトがまだ成立していないと判定される。
【0110】
時間Tが基準期間を超えたと判定された場合(S7;Y)、図16に移り、制御部44は、ゲーム画面92にアイコンタクトが成立したことを示すメッセージ96を表示させる(S8)。メッセージ96が表示されることによって、選手キャラクタ84とのアイコンタクトが成立し、自らの視線によって選手キャラクタ84に指示を行うことができる状態になったことをプレイヤに把握させる。
【0111】
制御部44は、リアルタイムクロックを用いて計時を行い、時間Tを更新する(S9)。時間Tは、S9における計時が開始されてからの経過時間を示し、時間Tを示す情報は、主記憶48に記憶される。
【0112】
制御部44は、インカメラ36でプレイヤを撮影して撮影画像62を取得する(S10)。制御部44は、先述した角膜反射法を用い、撮影画像62に基づいてプレイヤの注視点を検出して注視位置情報を取得する(S11)。制御部44は、プレイヤの注視点に座標変換処理を施してゲーム空間70の判定対象位置Uを特定する(S12)。S10〜S12の処理は、それぞれ、S1〜S3の処理と同様である。制御部44は、プレイヤとアイコンタクトした選手キャラクタ84を判定対象位置Uに向けて移動させる(S13)。
【0113】
制御部44は、時間Tが指示期間を超えたか否かを判定する(S14)。時間Tが指示期間を超えたと判定されない場合(S14;N)、処理はS9に戻る。この場合、プレイヤは、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84の移動先を、視線を使って指示することになる。
【0114】
一方、時間Tが指示期間を超えたと判定された場合(S14;Y)、処理は終了する。
【0115】
以上説明したゲーム装置10によれば、プレイヤが見た方向にいる選手キャラクタ84が同じくプレイヤを見ていた場合に、この選手キャラクタ84を、プレイヤの視線が移動した方向に移動させることができる。その結果、プレイヤは、操作部材を用いることなく、選手キャラクタ84に簡単に指示を与えることができる。特に、プレイヤが操作対象に操作キー部24で指示を与えつつ、視線で他の選手キャラクタ84に指示を与えることができるので、プレイヤが、複数の選手キャラクタ84に同時に操作しやすくなる。
【0116】
また、プレイヤと選手キャラクタ84とが互いに見つめあう状態が基準期間継続した場合にアイコンタクトが成立したとみなすことによって、現実のサッカー選手とアイコンタクトをとる様子を実感することができ、プレイヤが感じるリアリティが向上する。
【0117】
[7.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0118】
(1)例えば、プレイヤの操作対象と、アイコンタクトをする選手キャラクタ84と、の連携の高さ(関係の良し悪し)に応じて、アイコンタクトが成立するための基準期間を変化させるようにしてもよい。プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携が比較的高い場合には、基準期間を比較的短く設定し、短い時間でアイコンタクトが成立するようにしてもよい。
【0119】
変形例(1)のゲームデータ記憶部100は、複数のゲームキャラクタ(例えば、同じチームに所属する2体の選手キャラクタ84(86))の組み合わせに関連付けてゲームパラメータ(例えば、連携度パラメータ)を記憶する。
【0120】
図17は、連携度パラメータの一例を示す図である。図17に示すように、選手キャラクタ84(86)の組み合わせ(例えば、選手キャラクタ84(86)に割り当てられた選手IDの組み合わせ)に関連付けられて、2体の選手キャラクタ84(86)の連携の高さを示す連携度パラメータが記憶される。ここでは、連携度パラメータは0〜100の数値をとり、連携度パラメータの値が高いほど、2体の選手キャラクタ84(86)の連携度が高いことを示す。
【0121】
変形例(1)のゲーム装置10は、基準期間の長さを、第1ゲームキャラクタ(プレイヤの操作対象)と第2ゲームキャラクタ(アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84b)との組み合わせに関連付けられたゲームパラメータに基づいて決定する基準期間決定手段を含む。この手段は、例えば、ゲーム実行部102に含まれる。
【0122】
図18は、連携度パラメータに関する条件と基準期間との関連付けを示す図である。図18に示すように、連携度パラメータに関する条件と基準期間とが関連付けられる。図18に示す関連付けのデータは、ゲームデータ記憶部100に記憶される。このデータは、テーブル形式のデータであってもよいし、数式形式のデータであってもよい。
【0123】
連携度パラメータに関する条件は、連携度パラメータの値の範囲を示す。プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84(86)との連携度パラメータが満たす条件に関連付けられた基準期間が設定されることになる。図18に示すように、連携度パラメータが示す、プレイヤの操作対象と注視位置にいる選手キャラクタ84との連携が高いほど、基準期間の長さが短くなるように決定される。
【0124】
変形例(1)によれば、プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携が高いほど、短い時間でアイコンタクトを成立させるようにすることができる。
【0125】
(2)また例えば、図16のS13において選手キャラクタ84を移動させる際に、連携値パラメータに応じて移動開始のタイミングが遅れるようにしてもよい。プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携が比較的高い場合には、プレイヤの注視点Tが変化した後すぐに選手キャラクタ84が移動を開始し、プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携が比較的低い場合には、プレイヤの注視点Tが変化した後に数秒間待機されてから、選手キャラクタ84が移動を開始するようにしてもよい。
【0126】
変形例(2)のゲーム装置10は、動作制御部112による第2ゲームキャラクタ(例えば、選手キャラクタ84b)の動作制御を、第1ゲームキャラクタ(プレイヤの操作対象)と第2ゲームキャラクタとの組み合わせに関連付けられたゲームパラメータ(例えば、連携値パラメータ)に基づいて制限する制限手段を含む。当該制限手段は、例えば、ゲーム実行部102に含まれる。
【0127】
例えば、連携値パラメータが所定範囲である場合(基準値以下である場合)、動作制御部112による選手キャラクタ84の動作制御が行われないように抑止される。つまり、ここでの「動作制御を制限する」とは「動作制御の実行を抑止する」ことが含まれる。例えば、プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との組合せに対応する連携度パラメータの値が非常に低い場合には、プレイヤが視線で指示した動作を選手キャラクタ84が実行することが抑止される。
【0128】
また、動作制御部112による選手キャラクタ84の動作制御の実行開始が、プレイヤの操作対象と当該選手キャラクタ84との組み合わせに関連付けられた連携値パラメータに基づいて待機される。つまり、ここでの「動作制御を制限する」とは「動作を直ちに開始させずに待機させる」ことが含まれる。動作制御部112による選手キャラクタ84の動作制御の実行開始の待機期間は、プレイヤの操作対象と当該選手キャラクタ84との組み合わせに関連付けられた連携値パラメータに基づいて決定される。
【0129】
図19は、プレイヤが動作制御対象の選手キャラクタ84を見てから、この選手キャラクタ84が動作を開始するまでの流れを説明するための説明図である。図19に示すように、まず、プレイヤが視線を動かして選手キャラクタ84を見る(時刻t)と、S6で計時が開始される。基準期間が経過するとアイコンタクトが成立したとされ(時刻t)、プレイヤは、指示期間の間に、選手キャラクタ84を移動させたい位置を見た時点(時刻t)の後、この選手キャラクタ84が移動を開始するまでの間(時刻t〜t)が、待機期間となる。
【0130】
図20は、連携度パラメータと待機期間との関連付けを示す図である。図20に示すように、連携度パラメータに関する条件と待機期間とが関連付けられる。図20に示す関連付けのデータは、ゲームデータ記憶部100に記憶される。このデータは、テーブル形式のデータであってもよいし、数式形式のデータであってもよい。
【0131】
プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携度パラメータが満たす条件に関連付けられた待機期間が設定されることになる。図20に示すように、連携度パラメータが示す、プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携が高いほど、待機期間の長さが短くなるように決定される。
【0132】
変形例(2)によれば、プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携が高いほど、短い時間でこの選手キャラクタ84の移動を開始させることができる。
【0133】
(3)また例えば、プレイヤと選手キャラクタ84とのアイコンタクトが成立した後にプレイヤが見た場所が空きスペースであるか否かを判定し、空きスペースである場合に選手キャラクタ84を移動させるようにしてもよい。即ち、このスペースに他の選手キャラクタ84(86)がいた場合には、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84を移動させないように制限してもよい。
【0134】
変形例(3)の動作制御部112は、指示期間において取得される注視位置情報と、動作制御部112が動作制御するゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタである選手キャラクタ84b)以外のゲームキャラクタ(例えば、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ86)の位置と、に基づいて、指示期間においてプレイヤが意識している位置又は領域に、動作制御部112が動作制御するゲームキャラクタ以外のゲームキャラクタがいるか否かを判定する手段を含む。
【0135】
図21は、空きスペースの判定方法を説明するための図である。図21に示すように指示期間終了時のプレイヤの注視点Tに対応するゲーム空間70の判定対象位置Uが特定される。そして、判定対象位置Uから所定距離以内の領域Rが特定される。領域R内に、選手キャラクタ84(86)がいるか否かが判定されることによって、プレイヤが意識している位置又は領域に他の選手キャラクタ84(86)がいるか否かが判定される。なお、判定対象位置Uと、選手キャラクタ84(86)と、の距離を算出し、当該距離が所定距離以内である選手キャラクタ84(86)がいるか否かが判定されるようにしてもよい。
【0136】
動作制御部112は、指示期間においてプレイヤが意識している位置又は領域に、動作制御部112が動作制御するゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタである選手キャラクタ84b)以外のゲームキャラクタ(例えば、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ86)がいると判定された場合、動作制御部112による動作制御を抑止する手段注を含む。例えば、領域R内に対戦相手チームに所属する選手キャラクタ86がいると判定された場合、注視位置情報に基づいた動作制御がされないように抑止される。
【0137】
変形例(3)によれば、アイコンタクトが成立した後にプレイヤが見た位置が空きスペースではなかった場合に、この位置に、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84が移動することを防止することができる。
【0138】
(4)また例えば、指示期間においてプレイヤが見た場所を、アイコンタクトした選手キャラクタ84の視野に含まれるか否かを判定し、この場所が視野に含まれる場合にこの選手キャラクタ84を移動させるようにしてもよい。例えば、プレイヤが見た場所が空きスペースであったとしても、この選手キャラクタ84が空きスペースを見ていない場合には、この空きスペースに移動させないようにしてもよい。
【0139】
変形例(4)の動作制御部112は、動作制御部112が動作制御するゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタである選手キャラクタ84b)の位置及び視線と、指示期間において取得される注視位置情報と、に基づいて、指示期間においてプレイヤが意識しているゲーム空間70内の位置又は領域を当該ゲームキャラクタが意識しているか否かを判定する手段を含む。即ち、この判定対象位置U又は領域Rが、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84の視野Eに含まれていないと判定された場合、注視位置情報に基づいた動作制御が抑止される。
【0140】
変形例(4)によれば、例えば、アイコンタクトが成立した後にプレイヤが見た位置が空きスペースであったとしても、この空きスペースを、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84が見ていない場合には、この位置に移動することを防止することができる。
【0141】
(5)また例えば、プレイヤが選手キャラクタ84の移動先を探すための指示期間を、プレイヤの操作対象とこの選手キャラクタ84との連携値パラメータに応じて変化させるようにしてもよい。例えば、プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携が比較的高い場合には、指示期間を比較的長く設定し、プレイヤがじっくりと移動先を探せるようにしてもよい。
【0142】
変形例(5)のゲーム装置10は、指示期間の長さを、第1ゲームキャラクタ(プレイヤの操作対象)と第2ゲームキャラクタ(プレイヤが意識している選手キャラクタ84b)との組み合わせに関連付けられたゲームパラメータに基づいて決定する指示期間決定手段を含む。この手段は、例えば、ゲーム実行部102に含まれる。
【0143】
図22は、連携度パラメータと指示期間との関連付けを示す図である。図22に示すように、連携度パラメータに関する条件と指示期間とが関連付けられる。図22に示す関連付けのデータは、ゲームデータ記憶部100に記憶される。このデータは、テーブル形式のデータであってもよいし、数式形式のデータであってもよい。
【0144】
プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84(86)との連携度パラメータが満たす条件に関連付けられた指示期間が設定されることになる。図22に示すように、連携度パラメータが示す、プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携が高いほど、指示期間の長さが長くなるように決定される。
【0145】
変形例(5)によれば、プレイヤの操作対象と選手キャラクタ84との連携が比較的高い場合には、指示期間を比較的長く設定し、プレイヤがじっくりと移動先を探せるようになる。
【0146】
(6)また例えば、実施形態においては、プレイヤとのアイコンタクトが成立した選手キャラクタ84の近くにメッセージ96を表示させる場合を説明したが、他の方法によって、アイコンタクトが成立したことをプレイヤに案内するようにしてもよい。他にも例えば、プレイヤとのアイコンタクトが成立した選手キャラクタ84の表示態様を変化させるようにしてもよい。
【0147】
図23は、変形例(6)におけるゲーム画面92の一例を示す図である。図23に示すように、プレイヤと選手キャラクタ84bとのアイコンタクトが成立した場合に、選手キャラクタ84bの表示態様を変化させることによって、アイコンタクトが成立したことがプレイヤに案内される。「選手キャラクタ84bの表示態様を変化させる」とは、選手キャラクタ84bの形状、模様又は色彩を変化させること、選手キャラクタ84bの輝度を変化させること、選手キャラクタ84bの輪郭を強調させること、選手キャラクタ84bを点滅させること、の少なくとも一つを意味する。
【0148】
変形例(6)によれば、アイコンタクトをしている選手キャラクタ84から目を離すことなく、アイコンタクトが成立したことをプレイヤに把握させることができる。
【0149】
(7)また例えば、第1判定部108の判定方法及び第2判定部110の判定方法は、上記説明した方法に限られない。
【0150】
例えば、第1判定部108は、プレイヤが意識しているゲーム画面92内の位置又は領域を注視位置情報に基づいて取得する手段を含み、プレイヤが意識しているゲーム画面92内の位置又は領域にゲームキャラクタ(例えば、第2ゲームキャラクタとしての選手キャラクタ84b)が表示されているか否かを判定することによって、プレイヤがゲームキャラクタを意識しているか否かを判定するようにしてもよい。例えば、プレイヤの注視点Tに選手キャラクタ84(86)が表示されているか否か、又は、注視点Tを含む所定領域内に選手キャラクタ84(86)が表示されているか否かが判定されるようにしてもよい。
【0151】
また、第2判定部110は、選手キャラクタ84(86)の視線方向Uを含む領域内に仮想カメラ90又はプレイヤの操作対象がいるか否かを判定するようにしてもよい。例えば、選手キャラクタ84(86)の視野Eのうち、視線方向Uとの距離が所定距離以内である領域内に、仮想カメラ90又はプレイヤの操作対象がいるか否かが判定される。
【0152】
(8)また例えば、第1判定部108により、プレイヤが選手キャラクタ84(86)を意識していると判定された状態と、第2判定部110により、選手キャラクタ84(86)がプレイヤを意識していると判定された状態と、の何れか一方のみが成立した場合に、選手キャラクタ84(86)をプレイヤの視線で移動させるようにしてもよい。
【0153】
さらに、実施形態では、プレイヤと選手キャラクタ84(86)とが互いに見つめあっている状態が基準期間以上継続した場合に、プレイヤが視線で指示を送ることができるようにしたが、基準期間以上継続しなくとも、第1判定部108と第2判定部110との判定との判定結果が決定した場合にプレイヤが視線で指示を送ることができるようにしてもよい。
【0154】
また、実施形態では、アイコンタクト成立後の指示期間におけるプレイヤの視線の変化に応じて選手キャラクタ84(86)を動作させる場合を説明したが、指示期間が設定されず、アイコンタクト成立後の所定時間後にプレイヤが意識している位置に選手キャラクタ84(86)が移動するようにしてもよい。
【0155】
(9)また例えば、実施形態においては、角膜反射法を用いることによってプレイヤの注視点を検出する場合を説明したが、プレイヤの顔が撮影されてなる撮影画像からプレイヤの注視点が検出されるようにすればよく、他の方法によって、プレイヤの注視点が検出されるようにしてもよい。他にも例えば、プレイヤの顔の各部位の位置関係から顔の向きを検出することによって眼球の3次元座標を補正してもよいし、プレイヤの目を連続撮影し、瞳孔の位置変化を追跡することによって、プレイヤの視線が検出されるようにしてもよい。
【0156】
(10)また例えば、実施形態及び変形例においては、プレイヤの視線が変化した方向に選手キャラクタ84が移動する場合を説明したが、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84にさせる動作は、これに限られない。他にも例えば、アイコンタクトが成立した選手キャラクタ84がボール88を保持している場合には、プレイヤの視線が変化した方向にパスをさせるようにしてもよいし、注視位置履歴データに基づいて指示期間における注視点Tの軌跡を特定し、この軌跡に沿うようにして選手キャラクタ84を移動させるようにしてもよい。
【0157】
(11)また例えば、実施形態においては、プレイヤの操作対象と同じチームに所属する選手キャラクタ84に、プレイヤの視線で指示を送る場合を説明したが、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ86が、プレイヤの視線に応じて移動するようにしてもよい。例えば、プレイヤが見た方向に選手キャラクタ86が移動することによって、相手を惑わせながらゲームをプレイすることができる。
【0158】
(12)また例えば、仮想カメラ90がボール88と所定の位置関係を保ちながら移動する場合を説明したが、仮想カメラ90は、プレイヤの操作対象と所定の位置関係を保ちながら移動するようにしてもよい。この場合、仮想カメラ90の追跡対象は、プレイヤの操作対象となり、仮想カメラ90の位置は、プレイヤの操作対象の位置に基づいて決定される。例えば、プレイヤの操作対象の位置が仮想カメラ90の位置に設定されるようにしてもよいし、プレイヤの操作対象から所定方向に所定距離だけ離れた位置が仮想カメラ90の位置に設定されるようにしてもよい。
【0159】
また、仮想カメラ90の視線方向が、プレイヤの操作対象の視線方向に基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、仮想カメラ90の視線方向とプレイヤの操作対象の視線方向とのなす角度が所定範囲(例えば、10°以内)になるように、仮想カメラ90の視線方向が設定される。
【0160】
変形例(12)によれば、プレイヤの操作対象が意識しているものがゲーム画面92に表示されることになり、プレイヤが意識しているゲーム画面92内のオブジェクトと操作対象が意識しているゲーム空間70内のオブジェクトとの位置関係が近似されるので、プレイヤの操作対象と他のゲームキャラクタとがアイコンタクトする様子を実感しやすくなる。
【0161】
(13)また例えば、実施形態においては、2つの表示部を含んでなるゲーム装置10を例に挙げて説明したが、表示部の数は2つに限られず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。プレイヤが見る表示部の垂線方向に、プレイヤを撮影するカメラの視線方向が向いているようにすればよい。
【0162】
(14)また例えば、ゲーム空間70を、図2に示すような3次元空間として説明したが、本発明に係るゲーム空間は、選手キャラクタ84(86)やボール88の位置等が、2つの座標要素で管理されるような2次元ゲーム空間であってもよい。
【0163】
(15)また例えば、本発明は、サッカーゲーム以外のゲームを実行するゲーム装置にも適用することができる。本発明は、ゲーム空間をゲームキャラクタが移動するゲームに適用できる。例えば、バスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又は、アメリカンフットボールゲームなどを実行するゲーム装置にも、本発明を適用することができる。他にも例えば、シューティングゲーム(例えば、FPS;First Person Shooting)やアクションゲーム、ロールプレイングゲーム等を実行するゲーム装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0164】
1 プレイヤ、10 ゲーム装置、12 携帯ゲーム機、14 ヒンジ部、16 タッチペン、20 第1筐体、20a 表面、22 タッチスクリーン、22a 第1液晶表示部、22b タッチパネル、24 操作キー部、24a,24b,24c,24d,24e,24f,24g,24x,24y ボタン、24c 十字ボタン、24d スライドパッド、24h 電源ボタン、26 メモリカードスロット、30 第2筐体、30a 表面、32 第2液晶表示部、34 スピーカ、36 インカメラ、40 ゲームメモリカード、42 バス、44 制御部、46 記憶部、48 主記憶、50 画像処理部、52 入出力処理部、54 音声処理部、56 通信インタフェース、58 センサ部、60 撮像部、62 撮影画像、64 目画像、64a 反射像、64b 瞳孔、70 ゲーム空間、72 フィールド、74a,74b ゴールライン、76,76a,76b タッチライン、78 センターライン、80 ピッチ、82a,82b ゴール、84,84a,84b,84c,84d,86 選手キャラクタ、88 ボール、90 仮想カメラ、92 ゲーム画面、94 カーソル、96 メッセージ、98 矢印、100 ゲームデータ記憶部、102 ゲーム実行部、104 表示制御部、106 注視位置情報取得部、108 第1判定部、110 第2判定部、112 動作制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム空間をゲームキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置であって、
前記ゲームキャラクタの位置及び視線に関する情報を記憶する手段から当該情報を取得する手段と、
前記ゲーム空間を仮想視点から見た様子を示すゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
プレイヤの顔を撮影する撮影手段から得られる画像に基づいて、前記プレイヤが注視する前記ゲーム画面内の位置に関する注視位置情報を取得する手段と、
前記注視位置情報と前記ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する第1判定手段と、
前記ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象の位置と、に基づいて、前記ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段及び前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた動作又は所定の動作を行わせる動作制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記動作制御手段は、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、当該ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識していると判定された場合に、当該ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた前記動作又は前記所定の動作を行わせる、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記動作制御手段は、
前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、当該ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識していると判定されている状態が基準期間継続したか否かを判定する手段、
を含み、当該状態が前記基準期間継続したと判定された場合、当該ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた前記動作又は前記所定の動作を行わせる、
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲーム空間には、前記プレイヤの操作対象である第1ゲームキャラクタと、第2ゲームキャラクタと、が少なくとも配置され、
前記第1判定手段は、前記注視位置情報と前記第2ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、
前記第2判定手段は、前記第2ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタの位置と、に基づいて、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、
前記動作制御手段は、前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識していると判定されている状態が前記基準期間継続したか否かを判定する手段を含み、当該状態が前記基準期間継続したと判定された場合、前記第2ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた前記動作又は前記所定の動作を行わせ、
前記ゲーム装置は、
複数のゲームキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、
前記基準期間の長さを、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて決定する基準期間決定手段と、
を更に含むことを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記ゲーム空間には、前記プレイヤの操作対象である第1ゲームキャラクタと、第2ゲームキャラクタと、が少なくとも配置され、
前記第1判定手段は、前記注視位置情報と前記第2ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、
前記第2判定手段は、前記第2ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタの位置と、に基づいて、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、
前記動作制御手段は、前記第1判定手段及び前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記第2ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた前記動作又は前記所定の動作を行わせ、
前記ゲーム装置は、
複数のゲームキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、
前記動作制御手段による前記第2ゲームキャラクタの動作制御を、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて制限する制限手段と、
を更に含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記制限手段は、
前記動作制御手段による前記第2ゲームキャラクタの動作制御の実行開始を、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて待機させる待機手段、
を含むことを特徴とする請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記動作制御手段は、
前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、当該ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識していると判定された後の指示期間における前記注視位置情報の変化に基づいて、当該ゲームキャラクタを動作させる、
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記ゲーム空間には、複数のゲームキャラクタが配置され、
前記ゲーム装置は、
前記指示期間において取得される前記注視位置情報と、前記動作制御手段が動作制御するゲームキャラクタ以外のゲームキャラクタの位置と、に基づいて、前記指示期間において前記プレイヤが意識している位置又は領域に、前記動作制御手段が動作制御するゲームキャラクタ以外のゲームキャラクタがいるか否かを判定する手段と、
前記指示期間において前記プレイヤが意識している位置又は領域に、前記動作制御手段が動作制御するゲームキャラクタ以外のゲームキャラクタがいると判定された場合、前記動作制御手段による動作制御を抑止する手段と、
を更に含むことを特徴とする請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記ゲーム装置は、
前記動作制御手段が動作制御するゲームキャラクタの位置及び視線と、前記指示期間において取得される前記注視位置情報と、に基づいて、前記指示期間において前記プレイヤが意識している前記ゲーム空間内の位置又は領域を当該ゲームキャラクタが意識しているか否かを判定する手段と、
前記指示期間においてプレイヤが意識している前記ゲーム空間内の位置を当該ゲームキャラクタが見ていないと判定された場合、前記動作制御手段による動作制御を抑止する手段と、
を更に含むことを特徴とする請求項7又は8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記ゲーム空間には、前記プレイヤの操作対象である第1ゲームキャラクタと、第2ゲームキャラクタと、が少なくとも配置され、
前記第1判定手段は、前記注視位置情報と前記第2ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、
前記第2判定手段は、前記第2ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタの位置と、に基づいて、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定し、
前記動作制御手段は、
前記プレイヤが前記第2ゲームキャラクタを意識していると判定され、かつ、前記第2ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記第1ゲームキャラクタを意識していると判定された後の前記指示期間における前記注視位置情報の変化に基づいて、前記第2ゲームキャラクタを動作させ、
前記ゲーム装置は、
複数のゲームキャラクタの組み合わせに関連付けてゲームパラメータを記憶する手段から当該ゲームパラメータを取得する手段と、
前記指示期間の長さを、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの組み合わせに関連付けられた前記ゲームパラメータに基づいて決定する指示期間決定手段と、
を更に含むことを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記第1判定手段は、
前記プレイヤが意識している前記ゲーム空間内の位置又は領域を前記注視位置情報に基づいて取得する手段を含み、
前記プレイヤが意識している前記ゲーム空間内の前記位置又は前記領域に前記ゲームキャラクタがいるか否かを判定することによって、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記第1判定手段は、
前記プレイヤが意識している前記ゲーム画面内の位置又は領域を前記注視位置情報に基づいて取得する手段を含み、
前記プレイヤが意識している前記ゲーム画面内の前記位置又は前記領域に前記ゲームキャラクタが表示されているか否かを判定することによって、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記第2判定手段は、
前記ゲームキャラクタの位置から視線方向に伸びる直線と、前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象の位置と、の位置関係が所定の位置関係であるか否かを判定することによって、前記ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項14】
ゲーム空間をゲームキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
前記ゲームキャラクタの位置及び視線に関する情報を記憶する手段から当該情報を取得するステップと、
前記ゲーム空間を仮想視点から見た様子を示すゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御ステップと、
プレイヤの顔を撮影する撮影手段から得られる画像に基づいて、前記プレイヤが注視する前記ゲーム画面内の位置に関する注視位置情報を取得するステップと、
前記注視位置情報と前記ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する第1判定ステップと、
前記ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象の位置と、に基づいて、前記ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第1判定ステップ及び前記第2判定ステップの判定結果に基づいて、前記ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた動作又は所定の動作を行わせる動作制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項15】
ゲーム空間をゲームキャラクタが移動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ゲームキャラクタの位置及び視線に関する情報を記憶する手段から当該情報を取得する手段、
前記ゲーム空間を仮想視点から見た様子を示すゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御手段、
プレイヤの顔を撮影する撮影手段から得られる画像に基づいて、前記プレイヤが注視する前記ゲーム画面内の位置に関する注視位置情報を取得する手段、
前記注視位置情報と前記ゲームキャラクタの位置とに基づいて、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを意識しているか否かを判定する第1判定手段、
前記ゲームキャラクタの位置及び視線と、前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象の位置と、に基づいて、前記ゲームキャラクタが前記仮想視点又は前記プレイヤの操作対象を意識しているか否かを判定する第2判定手段、
前記第1判定手段及び前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記ゲームキャラクタに、前記注視位置情報に応じた動作又は所定の動作を行わせる動作制御手段、
を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−94437(P2013−94437A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240091(P2011−240091)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】