説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム

【課題】音楽志向型ゲームに新しい楽しみを付加できるようになるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】基準タイミングデータ記憶手段(80b)は、ゲーム音楽の再生中における複数の基準タイミングを記憶する。操作タイミング案内手段(84)は、選択パートにおいて、ゲーム音楽を再生するとともに、基準タイミングを、選択肢の選択操作を行うべきタイミングとしてプレイヤに案内する。選択結果保存手段(88)は、基準タイミングと、選択操作が行われたタイミングと、の差が所定差以下である場合、該選択操作によって選択された選択肢を該基準タイミングに関連づけて記憶させる。選択結果出力手段(90)は、選択パート終了後の択結果出力パートにおいて、ゲーム音楽を再生するとともに、基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される選択肢に応じた出力を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる音楽志向型ゲームが知られている。音楽志向型ゲームは、例えば、プレイヤがボタン押下操作を行うべきタイミングと該タイミングでプレイヤが押下すべきボタンとをゲーム音楽に合わせて指示することによって、ダンスのステップを踏んでいる気分や楽器を演奏している気分をプレイヤが味わうことができるようにしたゲームである。
【特許文献1】特開2002−66127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の音楽志向型ゲームでは、プレイヤは、指示されたタイミングにおいて、指示されたボタンを押下しなければならず、例えば、指示されたタイミングで押下するボタンの選択の余地がなかった。この点を解決できれば、音楽志向型ゲームに新しい楽しみを付加できるようになる。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、いわゆる音楽志向型ゲームに新しい楽しみを付加できるようになるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択する選択操作をプレイヤにゲーム音楽に合わせて行わせる選択パートと、前記選択パートの終了後に実行されるパートであって、前記プレイヤの選択結果に応じた出力を前記ゲーム音楽に合わせて実行する選択結果出力パートと、を含むゲームを実行するゲーム装置であって、前記ゲーム音楽の再生中における複数の基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶する基準タイミングデータ記憶手段と、前記選択パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを、前記選択操作を行うべき操作タイミングとして前記プレイヤに案内する操作タイミング案内手段と、前記選択パートにおいて、前記複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択するように前記プレイヤに案内する選択案内手段と、前記選択パートにおいて、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、前記プレイヤが前記選択操作を行ったタイミングと、の差が所定の基準差以下である場合、該選択操作によって選択された選択肢を該基準タイミングに関連づけて選択結果記憶手段に記憶させる選択結果保存手段と、前記選択結果出力パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に応じた出力を実行する選択結果出力手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択する選択操作をプレイヤにゲーム音楽に合わせて行わせる選択パートと、前記選択パートの終了後に実行されるパートであって、前記プレイヤの選択結果に応じた出力を前記ゲーム音楽に合わせて実行する選択結果出力パートと、を含むゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、前記ゲーム音楽の再生中における複数の基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶してなる基準タイミングデータ記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、前記選択パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを、前記選択操作を行うべき操作タイミングとして前記プレイヤに案内する操作タイミング案内ステップと、前記選択パートにおいて、前記複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択するように前記プレイヤに案内する選択案内ステップと、前記選択パートにおいて、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、前記プレイヤが前記選択操作を行ったタイミングと、の差が所定の基準差以下である場合、該選択操作によって選択された選択肢を該基準タイミングに関連づけて選択結果記憶手段に記憶させる選択結果保存ステップと、前記選択結果出力パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に応じた出力を実行する選択結果出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択する選択操作をプレイヤにゲーム音楽に合わせて行わせる選択パートと、前記選択パートの終了後に実行されるパートであって、前記プレイヤの選択結果に応じた出力を前記ゲーム音楽に合わせて実行する選択結果出力パートと、を含むゲームを実行するゲーム装置として、携帯ゲーム機、据置型ゲーム機(家庭用ゲーム機)、業務用ゲーム装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話機や携帯情報端末(PDA)などコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ゲーム音楽の再生中における複数の基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶してなる基準タイミングデータ記憶手段の記憶内容を読み出す手段、前記選択パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを、前記選択操作を行うべき操作タイミングとして前記プレイヤに案内する操作タイミング案内手段、前記選択パートにおいて、前記複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択するように前記プレイヤに案内する選択案内手段、前記選択パートにおいて、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、前記プレイヤが前記選択操作を行ったタイミングと、の差が所定の基準差以下である場合、該選択操作によって選択された選択肢を該基準タイミングに関連づけて選択結果記憶手段に記憶させる選択結果保存手段、及び、前記選択結果出力パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に応じた出力を実行する選択結果出力手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0009】
本発明では、複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択する選択操作をプレイヤにゲーム音楽に合わせて行わせる選択パートと、選択パートの終了後に実行されるパートであって、プレイヤの選択結果に応じた出力をゲーム音楽に合わせて実行する選択結果出力パートと、を含むゲームが実行される。本発明では、ゲーム音楽の再生中における複数の基準タイミングを示す基準タイミングデータが記憶される。選択パートにおいて、ゲーム音楽が再生されるとともに、基準タイミングデータが示す基準タイミングが、選択操作を行うべき操作タイミングとしてプレイヤに案内される。選択パートにおいて、複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択するようにプレイヤに案内される。選択パートにおいて、基準タイミングデータが示す基準タイミングと、プレイヤが選択操作を行ったタイミングと、の差が所定の基準差以下である場合、該選択操作によって選択された選択肢が該基準タイミングに関連づけて選択結果記憶手段に記憶される。選択結果出力パートにおいて、ゲーム音楽が再生されるとともに、基準タイミングデータが示す基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される選択肢に応じた出力が実行される。本発明によれば、いわゆる音楽志向型ゲームに新しい楽しみを付加できるようになる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記基準タイミングデータは複数の種類の前記基準タイミングを示し、前記ゲーム装置は、前記基準タイミングの種類と、複数の選択肢と、を対応づけて記憶する選択肢記憶手段を含み、前記選択案内手段は、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングに基づく期間において、該基準タイミングの種類に対応する複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択するよう前記プレイヤに案内するようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記選択肢はゲームキャラクタの動作に関連する選択肢であり、前記ゲーム装置は、各選択肢に対応づけて、ゲームキャラクタの動作内容を示すモーションデータを記憶するモーションデータ記憶手段を含み、前記選択結果出力手段は、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に対応する前記モーションデータを再生し、該選択肢に関連する動作を前記ゲームキャラクタが行う様子を表示するようにしてもよい。
【0012】
この態様では、複数のゲーム音楽のうちからゲーム音楽を選択するゲーム音楽選択手段と、前記複数のゲーム音楽の各々に対応する、前記モーションデータの再生速度を取得するためのモーション再生速度制御データを記憶するモーション再生速度制御データ記憶手段と、を含み、前記操作タイミング案内手段は、前記ゲーム音楽選択手段によって選択された前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを前記操作タイミングとして前記プレイヤに案内し、前記選択結果出力手段は、前記ゲーム音楽選択手段によって選択された前記ゲーム音楽に対応する、前記モーションデータの再生速度を前記モーション再生速度制御データに基づいて取得する取得手段を含み、前記ゲーム音楽選択手段によって選択された前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に対応する前記モーションデータを、前記取得手段によって取得された再生速度で再生するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記選択結果出力手段は、一の基準タイミングの到来に応じて、該一の基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に対応する前記モーションデータを再生した場合において、該モーションデータの再生が、次の基準タイミングが到来する前に終了した場合、該一の基準タイミングよりも前の基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に対応する前記モーションデータを再生するようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を携帯ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。なお、本発明の実施形態に係るゲーム装置は、据置型ゲーム機(家庭用ゲーム機)、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータ等を用いて実現することも可能である。
【0015】
図1及び図2は本実施の形態に係るゲーム装置10の外観を示す。図3は本実施の形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示す。
【0016】
図1はゲーム装置10を正面前方から見た様子を表す斜視図である。図1に示すように、ゲーム装置10は第1筐体20と第2筐体30とを含む。第1筐体20と第2筐体30とはヒンジ部14を介して結合される。第1筐体20の表面20aにはタッチスクリーン22、十字ボタン24c、ボタン24a,24b,24x,24yが設けられている。タッチスクリーン22は第1液晶表示部22aとタッチパネル22bとを含む(図3参照)。タッチパネル22bは第1液晶表示部22aの上に重ねられる。十字ボタン24cは例えば方向指示操作に用いられる。ボタン24a,24b,24x,24yは各種操作に用いられる。第2筐体30の表面30aには第2液晶表示部32が設けられている。また第2筐体30にはスピーカ34が内蔵されている。
【0017】
図2は、折り畳み状態(第1筐体20の表面20aと第2筐体30の表面30aとが合わされた状態)のゲーム装置10の背面図である。図2に示すように、第1筐体20の背面側側面の左右にはボタン24l,24rがそれぞれ設けられる。また、第1筐体20の背面側側面の中央には、情報記憶媒体であるゲームメモリカード40(図3参照)を装着可能なメモリカードスロット26が設けられている。なお、ゲーム装置10には電源スイッチ等の図示しない他の部材も取り付けられている。
【0018】
図3に示すように、ゲーム装置10はタッチスクリーン22(第1液晶表示部22a及びタッチパネル22b)、操作キー部24、メモリカードスロット26、第2液晶表示部32、スピーカ34、バス42、マイクロプロセッサ44、主記憶46、画像処理部48、入出力処理部50、音声処理部52、通信インタフェース54を含む。これらは電池(図示せず)とともに筐体内に収容されており、該電池により駆動される。
【0019】
マイクロプロセッサ44は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、ゲームメモリカード40に格納されるプログラムやデータに基づいてゲーム装置10の各部を制御する。主記憶46は例えばRAMを含んで構成される。ゲームメモリカード40から読み出されたプログラムが主記憶46に必要に応じて書き込まれる。主記憶46はマイクロプロセッサ44の作業用メモリとしても用いられる。バス42はアドレス及びデータをゲーム装置10の各部でやり取りするために用いられる。マイクロプロセッサ44、主記憶46、画像処理部48及び入出力処理部50は、バス42によって相互データ通信可能に接続される。
【0020】
第1液晶表示部22a及び第2液晶表示部32は公知の液晶表示パネルである。画像処理部48はVRAMを含む。画像処理部48はマイクロプロセッサ44からの指示に従って画像をVRAM上に描画する。VRAM上に描画された画像は所定のタイミングで第1液晶表示部22aや第2液晶表示部32に表示される。
【0021】
入出力処理部50は、マイクロプロセッサ44がタッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部52、通信インタフェース54とデータ授受するためのインタフェースである。入出力処理部50にはタッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部52、通信インタフェース54が接続される。
【0022】
操作キー部24はユーザが操作入力を行うための入力手段である。操作キー部24は十字ボタン24c、ボタン24a,24b,24x,24y,24l,24rを含む。入出力処理部50は一定周期ごと(例えば1/60秒ごと)に操作キー部24の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス42を介してマイクロプロセッサ44に供給する。マイクロプロセッサ44はユーザの操作内容をその操作信号に基づいて判断する。タッチパネル22bもユーザが操作入力を行うための入力手段である。タッチパネル22bは、ユーザによって押圧された位置に応じた押圧位置情報を入出力処理部50を介してマイクロプロセッサ44に供給する。マイクロプロセッサ44はユーザが押圧したタッチパネル22b上の位置をその押圧位置情報に基づいて判断する。
【0023】
メモリカードスロット26はゲームメモリカード40に記憶されたゲームプログラムやゲームデータをマイクロプロセッサ44からの指示に従って読み出す。ゲームメモリカード40は、ゲームプログラムやゲームデータが記憶されるROMと、例えばセーブデータ等のゲームデータが記憶されるEEPROMと、を含む。なお、ここでは、ゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するためにゲームメモリカード40を用いるが、光ディスクなどの他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。または、インターネットなどの通信ネットワークを介して遠隔地からゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するようにしてもよい。あるいは、赤外線通信などの各種データ通信を利用してゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するようにしてもよい。
【0024】
音声処理部52はサウンドバッファを含む。音声処理部52はゲームメモリカード40からサウンドバッファに読み出された各種音声データをスピーカ34から出力する。通信インタフェース54はゲーム装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0025】
上記の構成を備えるゲーム装置10では、プレイヤが、(1)プレイヤキャラクタ(ゲームキャラクタ)のコーディネートと、(2)プレイヤキャラクタのダンスの振り付けと、(3)プレイヤキャラクタのダンス映像の観賞と、を楽しむことができるゲームが実行される。このゲームはゲームメモリカード40に記憶されたゲームプログラムをマイクロプロセッサ44が実行することによって実現される。
【0026】
このゲームの遊び方について説明する。まず、プレイヤはあらかじめ用意された複数のゲーム音楽(楽曲)のうちからいずれかを選択する。プレイヤがゲーム音楽を選択するとゲームが開始される。このゲームは、コーディネートパートと、振り付けパートと、リプレイパートと、を含んで構成される。
【0027】
コーディネートパートでは、プレイヤは、例えばプレイヤキャラクタの衣服、靴やアクセサリーを選択する。プレイヤは自分が選択したゲーム音楽の雰囲気に合った衣服、靴やアクセサリーを選択する。例えば、プレイヤがエレガントなゲーム音楽を選択した場合、プレイヤはエレガントな衣服(パーティドレスなど)、靴やアクセサリーを選択する。プレイヤキャラクタのコーディネートが完了すると、コーディネートパートは終了し、振り付けパートが開始される。
【0028】
振り付けパートでは、プレイヤが選択したゲーム音楽が再生される。この振り付けパートでは、プレイヤは、ゲーム音楽に合わせてプレイヤキャラクタのダンスの振り付けを行う。このゲームでは、ゲーム音楽の再生中における複数の基準タイミングが定められている。振り付けパートでは、この基準タイミングが、ダンスの振りを付ける操作(以下、「振付操作」と記載する。)を行うべきタイミング(以下、「振付操作タイミング」と記載する。)としてプレイヤに案内される。図4は基準タイミングについて説明するための図である。図4において、横軸は時間軸を示し、T1,T2,T3は基準タイミングを示す。本実施の形態では、基準タイミングとして、第1基準タイミング(T1)、第2基準タイミング(T2)、第3基準タイミング(T3)の3種類が用意されている。第3基準タイミング(T3)は、第1基準タイミング(T1)及び第2基準タイミング(T2)に比べて長いタイミング(期間)になっている。基準タイミングは、例えばゲーム音楽の小節を所定拍数(4拍又は8拍)に分解した場合の1拍目に設定される。なお、すべての小節に基準タイミングが設定されるわけではなく、基準タイミングが設定されない小節もある。また、基準タイミングはゲーム音楽の内容を考慮して設定される。後述するように、第1基準タイミング(T1)、第2基準タイミング(T2)及び第3基準タイミング(T3)では、プレイヤが行う振付操作の内容が異なり、プレイヤが可能な振り付け内容も異なる。
【0029】
図5〜図10は振り付けパートにおいて第1液晶表示部22a又は第2液晶表示部32に表示されるゲーム画面の一例を示す。
【0030】
図5〜図7は第2液晶表示部32に表示される振付操作タイミング案内画面の一例を示す。振付操作タイミング案内画面60は、基準タイミングを振付操作タイミングとして案内する画面である。図5は、第1基準タイミングが到来する場合の振付操作タイミング案内画面60の一例を示している。図5に示す振付操作タイミング案内画面60には、プレイヤキャラクタ62と基準画像64と第1基準タイミング案内画像66aと盛り上げゲージ68とが表示されている。図6は、第2基準タイミングが到来する場合の振付操作タイミング案内画面60の一例を示している。図6に示す振付操作タイミング案内画面60は、第2基準タイミング案内画像66bが表示されている点で図5に示す振付操作タイミング案内画面60とは相違している。図7は、第3基準タイミングが到来する場合の振付操作タイミング案内画面60の一例を示している。図7に示す振付操作タイミング案内画面60は、第3基準タイミング案内画像66cが表示されている点で図5に示す振付操作タイミング案内画面60とは相違している。振付操作タイミング案内画面60には、コーディネートパートで選択された衣服、靴及びアクセサリーを身に着けたプレイヤキャラクタ62が表示される。基準画像64は一定の位置に固定される。盛り上げゲージ68は現在の盛り上がり度を示す画像である。盛り上げゲージ68の長さが長いほど、現在の盛り上がり度が高いことを示す。
【0031】
第1基準タイミング案内画像66aは第1基準タイミングを案内するための画像である。第1基準タイミング案内画像66aは、最初、振付操作タイミング案内画面60の上端の表示開始位置SPに表示され、その後、時間経過(ゲーム音楽の再生)とともに基準画像64に向かって下方向に一定速度で移動する。そして、第1基準タイミングにおいて、第1基準タイミング案内画像66aの中心点が基準画像64の中心点に一致する。プレイヤは第1基準タイミング案内画像66aと基準画像64との相対位置によって第1基準タイミングの到来を把握することができる。
【0032】
第2基準タイミング案内画像66bは第2基準タイミングを案内するための画像である。第1基準タイミング案内画像66aと同様、第2基準タイミング案内画像66bも、最初、振付操作タイミング案内画面60の上端の表示開始位置SPに表示され、その後、時間経過(ゲーム音楽の再生)とともに基準画像64に向かって下方向に一定速度で移動する。そして、第2基準タイミングにおいて、第2基準タイミング案内画像66bの中心点が基準画像64の中心点に一致する。プレイヤは第2基準タイミング案内画像66bと基準画像64との相対位置によって第2基準タイミングの到来を把握することができる。
【0033】
第3基準タイミング案内画像66cは第3基準タイミングを案内するための画像である。第1基準タイミング案内画像66aと同様、第3基準タイミング案内画像66cも、最初、振付操作タイミング案内画面60の上端の表示開始位置SPに表示され、その後、時間経過(ゲーム音楽の再生)とともに基準画像64に向かって下方向に一定速度で移動する。そして、第3基準タイミングにおいて、第3基準タイミング案内画像66cは基準画像64に重なる。プレイヤは第3基準タイミング案内画像66cと基準画像64との相対位置によって第3基準タイミングの到来を把握することができる。
【0034】
図8〜図10は第1液晶表示部22aに表示される振付操作画面を示す。振付操作画面は、振付操作を行うようにプレイヤに案内するとともにプレイヤの振付操作を受け付ける画面である。図8は、第1基準タイミングが到来する場合に表示される振付操作画面(以下、「第1振付操作画面」と記載する。)の一例を示している。すなわち、図8に示す第1振付操作画面70aは、例えば図5に示す状態の振付操作タイミング案内画面60が第2液晶表示部32に表示される場合に第1液晶表示部22aに表示される。第1振付操作画面70aにおいて、プレイヤは複数のダンス動作(振り)のうちから任意のダンス動作を選択する。第1振付操作画面70aには、比較的短く単調な基本的なダンス動作(基本ダンス動作)に対応する基本ダンス動作アイコン72a〜72dと、基本ダンス動作よりも長く凝った高度なダンス動作に対応する高度ダンス動作アイコン74a〜74eと、が表示される。なお、基本ダンス動作アイコン72a〜72dや高度ダンス動作アイコン74a〜74eには、そのアイコンに対応するダンス動作の内容を表す画像が表されるようにしてもよい。
【0035】
プレイヤは、第1基準タイミング案内画像66aが基準画像64に重なるタイミングを見計らって、基本ダンス動作アイコン72a〜72d、高度ダンス動作アイコン74a〜74eのうちのいずれかの表示領域をタッチペン等で押圧することによって、ダンス動作を選択する。第1基準タイミングとの差が所定差以下となるようなタイミングで、プレイヤがダンス動作を選択すると、その選択したダンス動作をプレイヤキャラクタ62が行う様子が振付操作タイミング案内画面60に表示される。このとき、第1基準タイミングと、実際にプレイヤがダンス動作の選択(振付操作)を行ったタイミングと、の一致度に基づいて、盛り上げゲージ68が伸張する。すなわち、一致度が比較的高い場合、盛り上げゲージ68が比較的大きく伸張する。一方、一致度が比較的小さい場合、盛り上げゲージ68が比較的小さく伸張する。なお、第1基準タイミングとの差が所定差以下となるようなタイミングで、プレイヤがダンス動作を選択しなかった場合、プレイヤキャラクタ62がダンスに失敗する様子が振付操作タイミング案内画面60に表示される。
【0036】
図9は、第2基準タイミングが到来する場合に表示される振付操作画面(以下、「第2振付操作画面」と記載する。)の一例を示している。すなわち、図9に示す第2振付操作画面70bは、例えば図6に示す状態の振付操作タイミング案内画面60が第2液晶表示部32に表示される場合に第1液晶表示部22aに表示される。第2振付操作画面70bにおいて、プレイヤは、ダンス動作と演出内容(エフェクト)との複数の組合せのうちから任意の組合せを選択する。なお、演出内容としては、例えば星、花、ハートマーク、水玉、しゃぼん玉又は雪を振付操作タイミング案内画面60に表示するものが用意される。第2振付操作画面70bには、ダンス動作と演出内容との組合せに対応する演出付ダンス動作アイコン76a〜76fが表示される。例えば、演出付ダンス動作アイコン76aは、星を表示する演出と、その演出内容に合ったダンス動作(基本ダンス動作よりも長く凝ったダンス動作)と、の組合せに対応する。なお、演出付ダンス動作アイコン76a〜76fには、そのアイコンに対応するダンス動作と演出との内容を表す画像が表されるようにしてもよい。
【0037】
プレイヤは、第2基準タイミング案内画像66bが基準画像64に重なるタイミングを見計らって、演出付ダンス動作アイコン76a〜76fのうちのいずれかの表示領域をタッチペン等で押圧することによって、ダンス動作と演出内容との組合せを選択する。第2基準タイミングとの差が所定差以下となるようなタイミングで、プレイヤがダンス動作と演出内容との組合せを選択すると、そのダンス動作をプレイヤキャラクタ62が行う様子が振付操作タイミング案内画面60に表示されるとともに、その演出(例えば雪を降らせる等)が振付操作タイミング案内画面60に対して施される。この場合、振付操作タイミング案内画面60に施される演出の程度(例えば、星、花、ハートマーク、水玉、しゃぼん玉又は雪の量)は、その時点の盛り上げゲージ68の伸張具合(長さ)に応じて変化する。盛り上げゲージ68の長さが長いほど、振付操作タイミング案内画面60に表示される星等の量が増加する。また、この場合も、第2基準タイミングと、実際にプレイヤがダンス動作と演出内容との組合せの選択(振付操作)を行ったタイミングと、の一致度に基づいて、盛り上げゲージ68が伸張する。なお、第2基準タイミングとの差が所定差以下となるようなタイミングで、プレイヤがダンス動作と演出内容との組合せを選択しなかった場合、プレイヤキャラクタ62がダンスに失敗する様子が振付操作タイミング案内画面60に表示される。
【0038】
図10は、第3基準タイミングが到来する場合に表示される振付操作画面(以下、「第3振付操作画面」と記載する。)の一例を示している。すなわち、図10に示す第3振付操作画面70cは、例えば図7に示す状態の振付操作タイミング案内画面60が第2液晶表示部32に表示される場合に第1液晶表示部22aに表示される。第3振付操作画面70cにおいて、プレイヤは所定の軌跡を入力する。第3振付操作画面70cには、プレイヤが入力すべき軌跡を表す軌跡画像78が表示される。ゲーム装置10では複数の軌跡(軌跡画像78)が用意されており、いずれかの軌跡(軌跡画像78)が選択されて第3振付操作画面70cに表示される。なお、各軌跡(軌跡画像78)には、特別なダンス動作(基本ダンス動作よりも長く派手なダンス動作)が対応づけられている。
【0039】
プレイヤは、第3基準タイミング案内画像66cが基準画像64に重なる期間内において、軌跡画像78をなぞることによって軌跡画像78が示す軌跡を入力する。第3基準タイミング案内画像66cが基準画像64に重なっている間にプレイヤが軌跡の入力(振付操作)を完了することができた場合、その軌跡(軌跡画像78)に対応する特別なダンス動作をプレイヤキャラクタ62が行う様子が振付操作タイミング案内画面60に表示される。また、この場合、盛り上げゲージ68が軌跡を入力するのにかかった時間に応じて伸張する。一方、第3基準タイミング案内画像66cが基準画像64に重なっている間にプレイヤが軌跡の入力を完了することができなかった場合、プレイヤキャラクタ62がダンスに失敗する様子が振付操作タイミング案内画面60に表示される。
【0040】
プレイヤが選択したゲーム音楽の再生が完了すると、振り付けパートが終了し、リプレイパートが開始される。リプレイパートでは、プレイヤが選択したゲーム音楽が再生されるとともにリプレイ映像が再生される。リプレイ映像には、コーディネートパートでプレイヤが選択した衣服、靴及びアクセサリーを身に着けたプレイヤキャラクタ62が、振り付けパートでプレイヤが設定したダンス動作を行う様子が表される。このとき、リプレイ映像におけるエフェクトの量やカメラワークはプレイヤのゲーム成績によって変化する。例えばプレイヤのゲーム成績が高いと、エフェクトの量が増え、カメラワークがより派手なカメラワークに設定される。なお、プレイヤのゲーム成績は、プレイヤが選択した衣服、靴及びアクセサリーの組合せや、振り付けパート終了時の盛り上げゲージ68の長さ等に基づいて算出される。例えば、プレイヤが選択した衣服、靴及びアクセサリーの組合せがゲーム音楽に合っている場合にはゲーム成績が高くなる。また例えば、振り付けパート終了時の盛り上げゲージ68の長さが長い場合にはゲーム成績が高くなる。
【0041】
上記に説明したゲームによれば、プレイヤは、振り付けパートにおいて、ダンスの振りを考えながらダンスを行っている気分を味わうことができ、さらに、リプレイパートにおいて、自分の振り付けを観賞できるようになる。以下、上記に説明したゲームを実現するための構成について説明する。
【0042】
図11はゲーム装置10で実現される機能ブロックを示す。図11に示すように、ゲーム装置10は、ゲームデータ記憶部80と、ゲーム音楽選択部82と、振付操作タイミング案内部84(操作タイミング案内手段)と、振付操作受付部86(選択案内手段)と、振付結果保存部88(選択結果保存手段)と、振付結果出力部90(選択結果出力手段)と、を機能的に含む。振付操作タイミング案内部84と、振付操作受付部86と、振付結果保存部88と、は振り付けパート(選択パート)に関する機能ブロックであり、振付結果出力部90はリプレイパート(選択結果出力パート)に関する機能ブロックである。これらの機能ブロックはゲームメモリカード40に記憶されたプログラムをマイクロプロセッサ44が実行することによって実現される。
【0043】
[ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部80は例えばゲームメモリカード40及び主記憶46によって実現される。ゲームデータ記憶部80はゲームを実現するためのゲームデータを記憶する。ゲームデータ記憶部80は、ゲーム音楽データ記憶部80aと、基準タイミングデータ記憶部80bと、ダンス動作データ記憶部80c(選択肢記憶手段、モーションデータ記憶手段)と、モーション再生速度制御データ記憶部80dと、を含む。
【0044】
[ゲーム音楽データ記憶部]
ゲーム音楽データ記憶部80aは複数の種類のゲーム音楽データを記憶する。ゲーム音楽データ記憶部80aは、例えば、「ゲーム音楽A」のゲーム音楽データと、「ゲーム音楽B」のゲーム音楽データと、「ゲーム音楽C」のゲーム音楽データと、を記憶する。
【0045】
[基準タイミングデータ記憶部]
基準タイミングデータ記憶部80bは、ゲーム音楽の再生中における基準タイミング(第1基準タイミング、第2基準タイミング及び第3基準タイミング)を定義した基準タイミングデータを記憶する。基準タイミングデータはゲーム音楽の小節を所定拍数(4拍又は8拍)に分解した場合に、何拍目が基準タイミングであるかを特定する。本実施の形態の場合、基準タイミングは例えば小節の1拍目に設定される。基準タイミングデータは各ゲーム音楽ごとに作成される。基準タイミングデータはゲーム音楽のリズム等を考慮して作成される。
【0046】
[ダンス動作データ記憶部]
ダンス動作データ記憶部80cはプレイヤキャラクタ62のダンス動作に関するデータを記憶する。図12はダンス動作データ記憶部80cの記憶されるダンス動作テーブルの一例を示す。図12に示すように、ダンス動作テーブルは、「ID」、「ダンス動作名」、「種別」、「軌跡」、「演出種類」、「モーションデータ」フィールドを含む。「ID」フィールドにはダンス動作を一意に識別する識別情報が格納される。「ダンス動作名」フィールドにはダンス動作の名称が格納される。「種別」フィールドは、ダンス動作が第1基準タイミング、第2基準タイミング又は第3基準タイミングのいずれに対応づけられたダンス動作であるかを示す。「軌跡」フィールドは、ダンス動作に対応する軌跡(軌跡画像78)を示す。「演出種類」フィールドは、ダンス動作に関連づけられた演出内容(エフェクト)を示す。
【0047】
「モーションデータ」フィールドは、ダンス動作のモーションデータを示す。モーションデータはダンス動作を行う際のプレイヤキャラクタ62の姿勢変化を示すアニメーションデータである。なお以下では、モーションデータに従ってプレイヤキャラクタ62の姿勢を変化させることを「モーションデータを再生する」というように記載する。本実施の形態の場合、基本ダンス動作のモーションデータは60フレームのモーションデータになっており、それ以外のダンス動作のモーションデータは120フレームのモーションデータになっている。
【0048】
図12において、ID「100」〜「103」,「110」〜「114」のダンス動作は、第1振付操作画面70aで選択可能なダンス動作である。また、ID「200」〜「205」のダンス動作は、第2振付操作画面70bで選択可能なダンス動作である。このため、ID「200」〜「205」のダンス動作に対してのみ、演出種類が関連づけられている。また、ID「300」〜「302」のダンス動作は、第3振付操作画面70cで選択可能なダンス動作である。このため、ID「300」〜「302」のダンス動作に対してのみ、軌跡(軌跡画像78)が関連づけられている。
【0049】
[モーション再生速度制御データ記憶部]
モーション再生速度制御データ記憶部80dはモーション再生速度制御データを記憶する。モーション再生速度制御データは、各ゲーム音楽の各々に対応する、モーションデータの再生速度を取得するためのデータである。図13はモーション再生速度制御データの一例を示す図である。図13に示すモーション再生速度制御データは、ゲーム音楽と、モーションデータの再生速度と、を対応づけてなるデータになっている。なお、モーションデータの再生速度はゲーム音楽のテンポに基づいて決定される。本実施の形態では、ゲーム音楽の1小節で60フレームのモーションデータの再生が完了するように、モーションデータの再生速度が決定される。このため、本実施の形態では、ゲーム音楽の1小節で、基本ダンス動作のモーションデータ(60フレームのモーションデータ)の再生が完了し、ゲーム音楽の2小節で、基本ダンス動作以外のダンス動作のモーションデータ(120フレームのモーションデータ)の再生が完了するようになっている。
【0050】
[ゲーム音楽選択部]
ゲーム音楽選択部82は例えばマイクロプロセッサ44を主として実現される。ゲーム音楽選択部82は複数のゲーム音楽のうちからゲーム音楽を選択する。本実施の形態の場合、ゲーム音楽選択部82は、プレイヤの選択操作に従って、ゲーム音楽データ記憶部80aに記憶される複数のゲーム音楽(ゲーム音楽データ)のうちのいずれかを選択する。
【0051】
[振付操作タイミング案内部]
振付操作タイミング案内部84は例えばマイクロプロセッサ44を主として実現される。振付操作タイミング案内部84は、ゲーム音楽選択部82によって選択されたゲーム音楽を再生するとともに、基準タイミングを、プレイヤが振付操作を行うべきタイミング(振付操作タイミング)として案内する。本実施の形態の場合、振付操作タイミング案内部84は振付操作タイミング案内画面60を第2液晶表示部32に表示する。
【0052】
[振付操作受付部]
振付操作受付部86は例えばマイクロプロセッサ44を主として実現される。振付操作受付部86はプレイヤの振付操作を受け付ける。本実施の形態の場合、振付操作受付部86は、第1基準タイミングが到来する場合に第1振付操作操作画面70aを表示し、複数のダンス動作(選択肢)のうちから任意のダンス動作を選択するようにプレイヤに案内する。そして、振付操作受付部86は、任意のダンス動作を選択する選択操作を受け付ける。また振付操作受付部86は、第2基準タイミングが到来する場合に第2振付操作画面70bを表示し、ダンス動作と演出内容との複数の組合せ(選択肢)のうちから任意の組合せを選択するようにプレイヤに案内する。そして、振付操作受付部86は、任意の組合せを選択する選択操作を受け付ける。また振付操作受付部86は、第3基準タイミングが到来する場合に第3振付操作画面70cを表示し、ダンス動作に関連づけられた所定の軌跡を入力するようにプレイヤに案内する。そして、振付操作受付部86は軌跡の入力操作を受け付ける。
【0053】
[振付結果保存部]
振付結果保存部88は例えばマイクロプロセッサ44を主として実現される。振付結果保存部88は、第1又は第2基準タイミングと、第1又は第2振付操作画面70a,70bにおいてプレイヤが選択を行ったタイミングと、の差が所定差以内である場合、プレイヤによって選択されたダンス動作を該基準タイミングに関連づけて主記憶46(選択結果記憶手段)に記憶させる。また、振付結果保存部88は、第3基準タイミング内に、第3振付操作画面70cにおいてプレイヤが所定の軌跡の入力を完了した場合、該軌跡に対応するダンス動作を該基準タイミングに関連づけて主記憶46に記憶させる。主記憶46には、プレイヤが選択したダンス動作又はプレイヤが入力した軌跡に対応するダンス動作を記録するための振付結果バッファが設けられる。図14は振付結果バッファの一例を示す。振付結果バッファには、プレイヤが選択したダンス動作又はプレイヤが入力した軌跡に対応するダンス動作のIDが、古いものから順に記録される。なお、プレイヤがダンス動作の選択や軌跡の入力に失敗した場合、振付結果バッファに「0」が格納される。
【0054】
[振付結果出力部]
振付結果出力部90は例えばマイクロプロセッサ44を主として実現される。振付結果出力部90は、ゲーム音楽選択部82によって選択されたゲーム音楽を再生するとともに、基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶されるダンス動作に対応するモーションデータを再生し、該ダンス動作を行うプレイヤキャラクタ62の表示出力(選択肢に応じた出力)を実行する。なお、振付結果出力部90(取得手段)は、ゲーム音楽選択部82によって選択されたゲーム音楽に対応する、モーションデータの再生速度をモーション再生速度制御データから取得し、該再生速度で各ダンス動作のモーションデータを再生する。
【0055】
次に、上記の機能ブロックを実現するためにゲーム装置10が実行する処理について説明する。まず、振り付けパート時にゲーム装置10が実行する処理について説明する。図15〜図17は、振り付けパート時にゲーム装置10が実行する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ44はゲームメモリーカード40に記憶されたプログラムに従って、図15〜図17に示す処理を実行する。
【0056】
図15に示すように、マイクロプロセッサ44は初期処理を実行する(S101)。初期処理では、マイクロプロセッサ44は、プレイヤによって選択されたゲーム音楽に対応する、モーションデータの再生速度をモーション再生速度制御データから読み出し、該再生速度をダンス動作のモーションデータの再生速度として設定する。また初期化処理では、プレイヤによって選択されたゲーム音楽の再生が開始される。また、振付操作タイミング案内画面60が第2液晶表示部32に表示される。このとき、プレイヤキャラクタ62の初期ダンス動作のモーションデータの再生が開始され、プレイヤキャラクタ62が初期ダンス動作を行う様子が振付操作タイミング案内画面60に表される。「初期ダンス動作」とは例えばプレイヤキャラクタ62が軽くステップを踏む動作である。また、最初に到来する基準タイミングの種類に対応する振付操作画面が第1液晶表示部22aに表示される。
【0057】
その後、マイクロプロセッサ44(振付操作タイミング案内部84)は基準タイミング案内画像の表示開始タイミングであるか否かを判定する(S102)。すなわち、第1基準タイミング案内画像66a、第2基準タイミング案内画像66b又は第3基準タイミング案内画像66cを表示開始位置SPに表示すべきタイミングであるか否かが、基準タイミングデータに基づいて判定される。基準タイミング案内画像の表示開始タイミングである場合、マイクロプロセッサ44(振付操作タイミング案内部84)は基準タイミング案内画像の表示及び移動を開始する(S103)。例えば、第1基準タイミング案内画像66aの表示開始タイミングである場合、マイクロプロセッサ44は第1基準タイミング案内画像66aの表示及び移動を開始する。
【0058】
S102及びS103の処理が完了した後、マイクロプロセッサ44は振付操作受付期間内であるか否かを判定する(S104)。振付操作受付期間とは、第1又は第2基準タイミングを中心とする一定時間の期間であり、第1又は第2基準タイミングの所定時間前から第1又は第2基準タイミングの所定時間後までの期間である。又は、振付操作受付期間とは第3基準タイミングの期間である。振付操作受付期間内であるか否かは基準タイミングデータに基づいて判定される。
【0059】
振付操作受付期間内である場合、マイクロプロセッサ44は操作済みフラグが0であるか否かを判定する(S105)。操作済みフラグは、振付操作(ダンス動作の選択操作又は軌跡の入力操作)が現在の振付操作受付期間内において実行済みであるか否かを示す情報である。操作済みフラグは0又は1の値をとる。値「0」は、振付操作が現在の振付操作受付期間内において実行済みでないことを示し、値「1」は、振付操作が現在の振付操作受付期間内において実行済みであることを示す。操作済みフラグが0である場合、マイクロプロセッサ44は第1又は第2振付操作画面70a,70bを表示中か否かを判定する(S106)。
【0060】
第1又は第2振付操作画面70a,70bを表示中である場合、マイクロプロセッサ44(振付操作受付部86)は、いずれかのダンス動作(アイコン)が選択されたか否かを判定する(S107)。いずれかのダンス動作が選択された場合、マイクロプロセッサ44は操作済みフラグを1に更新する(S108)。また、マイクロプロセッサ44(振付結果保存部88)はプレイヤが選択したダンス動作のIDを振付結果バッファに追加記録する(S109)。また、マイクロプロセッサ44は、基準タイミングデータが示す基準タイミングと、プレイヤがダンス動作を選択したタイミングと、の差を取得し、その差に応じた長さだけ、盛り上げゲージを伸張する(S110)。さらに、マイクロプロセッサ44は、プレイヤが選択したダンス動作のモーションデータの再生を開始する(S111)。この場合、プレイヤが選択したダンス操作をプレイヤキャラクタ62が行う様子が振付操作タイミング案内画面60に表示される。なお、第2振付操作画面70bを表示中の場合には、プレイヤが選択したダンス動作に関連づけられた演出(エフェクト)が振付操作タイミング案内画面60に施される。
【0061】
S106において第1又は第2振付操作画面70a,70bを表示中でないと判定された場合、すなわち、第3振付操作画面70cを表示中である場合、マイクロプロセッサ44(振付操作受付部86)は、軌跡画像78が示す軌跡の入力をプレイヤが完了したか否かを判定する(S112)。プレイヤが軌跡の入力を完了した場合、マイクロプロセッサ44は操作済みフラグを1に更新する(S113)。また、マイクロプロセッサ44(振付結果保存部88)は、プレイヤが入力した軌跡(軌跡画像78)に対応するダンス動作のIDを振付結果バッファに追加記録する(S114)。また、マイクロプロセッサ44は盛り上げゲージを伸張する(S115)。なお、この場合、モーションデータの再生は、現在の振付操作受付期間(第3基準タイミング)が終了した時点で開始される(図16のS120及びS121参照)。
【0062】
S105〜S115の処理を完了した後、図16に示すように、マイクロプロセッサ44は振付操作受付期間の終了タイミングであるか否かを判定する(S116)。振付操作受付期間の終了タイミングであるか否かは基準タイミングデータに基づいて判定される。振付操作受付期間の終了タイミングである場合、マイクロプロセッサ44は操作済みフラグが0であるか否かを判定する(S117)。ここで、操作済みフラグが0である場合とは、現在の振付操作受付期間において振付操作(ダンス動作の選択又は軌跡の入力)が行われなかった場合である。この場合、マイクロプロセッサ44は、振付操作が行われなかったことを示す数値(0)を振付結果バッファに追加記録する(S118)。また、マイクロプロセッサ44はダンス失敗動作のモーションデータの再生を開始する(S119)。この場合、プレイヤキャラクタ62がダンスに失敗する様子が振付操作タイミング案内画面60に表示される。
【0063】
一方、S117において操作済みフラグが0でないと判定された場合、マイクロプロセッサ44は第3振付操作画面70cの表示中であるか否かを判定する(S120)。第3振付操作画面70cの表示中である場合、マイクロプロセッサ44はプレイヤが入力した軌跡(軌跡画像78)に対応するダンス動作のモーションデータの再生を開始する(S121)。S120及びS121の処理が完了した後、マイクロプロセッサ44は操作済みフラグを0に初期化する(S122)。
【0064】
S117〜S122の処理が完了した後、マイクロプロセッサ44(振付操作受付部86)は、次に到来する基準タイミングの種類に対応する振付操作画面を第1液晶表示部22aに表示する(S123)。例えば、次に到来する基準タイミングが第1基準タイミングである場合、第1振付操作画面70aが第1液晶表示部22aに表示される。また例えば、次に到来する基準タイミングが第2基準タイミングである場合、第2振付操作画面70bが第1液晶表示部22aに表示される。また例えば、次に到来する基準タイミングが第3基準タイミングである場合、第3振付操作画面70cが第1液晶表示部22aに表示される。このとき、ダンス動作データが参照され、ID「300」〜「302」のダンス動作に対応づけられた軌跡のうちのいずれかが選択される。そして、その軌跡を表す軌跡画像78が第3振付操作画面70cに表示される。
【0065】
S104〜S123の処理が完了した後、図17に示すように、マイクロプロセッサ44はダンス動作のモーションデータの再生が終了したか否かを判定する(S124)。モーションデータの再生が終了した場合、マイクロプロセッサ44は、再生終了したモーションデータが基本ダンス動作のモーションデータであるか否かを判定する(S125)。再生終了したモーションデータが基本ダンス動作のモーションデータである場合、マイクロプロセッサ44は該モーションデータを最初から再び再生する(S126)。一方、再生終了したモーションデータが基本ダンス動作のモーションデータでない場合、マイクロプロセッサ44は、一つ前の基準タイミングにおいて基本ダンス動作が選択されていたか否かを判定する(S127)。一つ前の基準タイミングにおいて基本ダンス動作が選択されていなかった場合、マイクロプロセッサ44は、さらにその一つ前の基準タイミングにおいて基本ダンス動作が選択されていたか否かを判定する。一つ前の基準タイミングにおいて基本ダンス動作が選択されていた場合、マイクロプロセッサ44はその基本ダンス動作のモーションデータの再生を開始する(S128)。なお、一番最初の基準タイミングにおいて基本ダンス動作が選択されていなかったと判定された場合、マイクロプロセッサ44は初期ダンス動作のモーションデータの再生を開始する。
【0066】
S124〜S128の処理が完了した後、マイクロプロセッサ44は振り付けパート(ゲーム音楽の再生)が終了であるか否かを判定する(S129)。振り付けパートが終了でない場合、マイクロプロセッサ44はS102〜S129の処理を繰り返し実行する。振り付けパートが終了である場合、マイクロプロセッサ44はプレイヤのゲーム成績を算出する(S130)。プレイヤのゲーム成績は、プレイヤが選択した衣服、靴及びアクセサリーの組合せや、この時点の盛り上げゲージ68の長さ等に基づいて算出される。プレイヤのゲーム成績は主記憶46に記憶される。
【0067】
次に、リプレイパート時にゲーム装置10が実行する処理について説明する。図18は、リプレイパート時にゲーム装置10が実行する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ44はゲームメモリーカード40に記憶されたプログラムに従って、図18に示す処理を実行する。
【0068】
図18に示すように、マイクロプロセッサ44(振付結果出力部90)は初期処理を実行する(S201)。初期処理において、マイクロプロセッサ44は、プレイヤによって選択されたゲーム音楽に対応する、モーションデータの再生速度をモーション再生速度制御データから読み出し、該再生速度をダンス動作のモーションデータの再生速度として設定する。また初期処理では、プレイヤによって選択されたゲーム音楽の再生が開始される。また、リプレイ画面が第2液晶表示部32に表示される。このとき、プレイヤキャラクタ62の初期ダンス動作のモーションデータの再生が開始され、プレイヤキャラクタ62が初期ダンス動作を行う様子がリプレイ画面に表される。また、振り付けパートのプレイヤのゲーム成績に基づいて、仮想カメラのカメラワークが決定される。例えばプレイヤのゲーム成績が優秀である場合、仮想カメラのカメラワークが派手なカメラワークに設定される。例えばプレイヤのゲーム成績が優秀でない場合、仮想カメラのカメラワークが地味なカメラワークに設定される。
【0069】
その後、マイクロプロセッサ44は基準タイミングが到来したか否かを判定する(S202)。基準タイミングが到来したか否かは基準タイミングデータに基づいて判定される。基準タイミングが到来した場合、マイクロプロセッサ44(振付結果出力部90)は振付結果バッファを参照し、その基準タイミングに関連づけて記憶されるダンス動作のモーションデータの再生を開始する(S203)。すなわち、振り付けパートにおいて該基準タイミングでプレイヤが選択したダンス動作又はプレイヤが入力した軌跡に対応するダンス動作が振付結果バッファに基づいて特定され、該ダンス動作のモーションデータの再生が開始される。なお、基準タイミングが第2基準タイミングである場合、該基準タイミングに関連づけて記憶されるダンス動作に対応する演出(エフェクト)がリプレイ画面に施される。このとき、演出の程度(エフェクトの量)はプレイヤのゲーム成績に基づいて決定される。
【0070】
S202及びS203の処理が完了した場合、マイクロプロセッサ44はダンス動作のモーションデータの再生が終了したか否かを判定する(S204)。ダンス動作のモーションデータの再生が終了した場合、マイクロプロセッサ44は、再生終了したモーションデータが基本ダンス動作のモーションデータであるか否かを判定する(S205)。再生終了したモーションデータが基本ダンス動作のモーションデータである場合、マイクロプロセッサ44(振付結果出力部90)は該モーションデータを最初から再び再生する(S206)。一方、再生終了したモーションデータが基本ダンス動作のモーションデータでない場合、マイクロプロセッサ44は振付結果バッファを参照し、一つ前の基準タイミングに関連づけて記憶されるダンス動作が基本ダンス動作であるか否かを判定する(S207)。一つ前の基準タイミングに関連づけて記憶されるダンス動作が基本ダンス動作でない場合、マイクロプロセッサ44は振付結果バッファを参照し、さらにその一つ前の基準タイミングに関連づけて記憶されるダンス動作が基本ダンス動作であるか否かを判定する。一つ前の基準タイミングに関連づけて記憶されるダンス動作が基本ダンス動作である場合、マイクロプロセッサ44(振付結果出力部90)はその基本ダンス動作のモーションデータの再生を開始する(S208)。なお、一番最初の基準タイミングに関連づけて記憶されるダンス動作が基本ダンス動作でない場合、マイクロプロセッサ44は初期ダンス動作のモーションデータの再生を開始する。
【0071】
S204〜S208の処理が完了した後、マイクロプロセッサ44はリプレイパート(ゲーム音楽の再生)が終了であるか否かを判定する(S209)。リプレイパートが終了でない場合、マイクロプロセッサ44はS202〜S209の処理を繰り返し実行する。
【0072】
以上説明したゲーム装置10の振り付けパートでは、ゲーム音楽に合わせてゲーム操作(振付操作)を行うことによってダンスを行っている気分を味わうことができるという音楽志向型ゲームが本来有する面白さと、ゲーム音楽に合わせてダンスの振り付けを行うという新たな面白さと、をプレイヤが楽しむことができる。その結果として、ダンスの振りを考えながらダンスを行っている気分をプレイヤは味わうことができる。
【0073】
またゲーム装置10では、振り付けパートにおける振り付け結果が記録され、リプレイパートでは、プレイヤキャラクタ62がその振り付けに従ってダンスを行うリプレイ映像が表示される。このため、プレイヤは自分の振り付け結果を観賞することができる。振り付けパートでも、プレイヤキャラクタ62が振り付けに従ってダンスを行う様子が振付操作タイミング案内画面60に表示されるが、プレイヤは操作に集中しなければならないため、自分の振り付けをじっくり観賞することができない。この点、リプレイパートではプレイヤは自分の振り付け結果をじっくり観賞することができる。
【0074】
以上より、ゲーム装置10によれば、音楽志向型ゲームに新たな楽しみを付加することが可能になる。
【0075】
またゲーム装置10では、基準タイミングとして第1基準タイミング、第2基準タイミング、第3基準タイミングの3種類が用意されている。このうち、第1基準タイミング及び第2基準タイミングは、ダンス動作に関する複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択する選択操作を行うタイミングであり、第3基準タイミングは、ダンス動作に関連づけられた軌跡を入力する軌跡入力操作を行うタイミングである。このように、ゲーム装置10では、プレイヤが行うべき操作が選択操作と軌跡入力操作との間で変化するようになっている。さらに、第1基準タイミングと第2基準タイミングではプレイヤが選択可能な選択肢(ダンス動作)が変化するようになっている。その結果、ゲーム装置10では、プレイヤが行うべき操作が単調にならないように図られており、ゲームの興趣が向上されるように図られている。
【0076】
またゲーム装置10ではモーション再生速度制御データが記憶されており、再生されるゲーム音楽に合わせてモーションデータの再生速度が調整されるようになっている。ゲーム音楽のテンポとプレイヤキャラクタ62のダンス動作のスピードとが合っていないと、プレイヤに違和感を感じさせてしまう場合がある。この点、ゲーム装置10によれば、例えば、ゲーム音楽のテンポが速い場合にはモーションデータの再生速度も速くなり、ゲーム音楽のテンポが遅い場合にはモーションデータの再生速度も遅くなる。その結果、上記のような違和感をプレイヤに感じさせないように図られている。ところで、ゲーム音楽のテンポとプレイヤキャラクタ62のダンス動作のスピードとが合うように図るための方法としては、ゲーム音楽ごとに、そのゲーム音楽のテンポに合わせて作成されたモーションデータをあらかじめ用意しておく方法も考えられる。しかしながら、この場合、モーションデータのデータ量が増大してしまうという難点がある。この点、本実施の形態で採用される方法によれば、モーションデータのデータ量の増大を抑えることが可能になる。
【0077】
またゲーム装置10では、一の基準タイミングの到来に応じてダンス動作のモーションデータの再生が開始された場合において、そのモーションデータの再生が、次の基準タイミングが到来する前に終了した場合、該一の基準タイミングよりも前の基準タイミングにおいてプレイヤが選択した基本ダンス動作のモーションデータの再生が開始される(図17のS128及びS129、図18のS208及びS209)。プレイヤキャラクタ62のダンス動作が途切れてしまうと、プレイヤに違和感を感じさせてしまい、ゲームの興趣が損なわれてしまうおそれがある。この点、ゲーム装置10では、プレイヤキャラクタ62のダンス動作が途切れないように図られている。
【0078】
なお、プレイヤキャラクタ62のダンス動作が途切れないように図るための方法としては、例えば、モーションデータの再生が次の基準タイミングが到来する前に終了した場合に、複数のダンス動作のうちからいずれかをランダムに選択して、そのダンス動作のモーションデータの再生を開始する方法も考えられる。しかしながら、この場合、プレイヤが選択していないダンス動作をプレイヤキャラクタ62が行うことになってしまう場合があり、ダンスの振り付けを行うという楽しみが損なわれてしまうおそれがある。この点、ゲーム装置10ではそのような不都合が生じないように図られている。
【0079】
また、モーションデータの再生が次の基準タイミングが到来する前に終了した場合においてモーションデータの再生を開始した場合、次の基準タイミングが到来した時点でそのモーションデータの再生を途中で終了しなければならない場合がある。この点、ゲーム装置10では、モーションデータの再生が次の基準タイミングが到来する前に終了した場合、基本ダンス動作のモーションデータの再生が開始されるようになっている。基本ダンス動作のモーションデータ(60フレーム)は、基本ダンス動作以外のモーションデータ(120フレーム)よりも長さが短いため、上記のような事態になる可能性が低くなる。また、基本ダンス動作は比較的短く単調なダンス動作であるため、基本ダンス動作以外のダンス動作(比較的長く凝ったダンス動作)に比べて、ダンス動作が途中で終了してしまっても、プレイヤが感じる違和感が少なくてすむ。
【0080】
そもそも、本実施の形態では、基準タイミングがゲーム音楽の小節の先頭に設定される。また、基本ダンス動作のモーションデータは60フレームのモーションデータであり、それ以外のダンス動作のモーションデータは120フレームのモーションデータである。さらに、モーションデータの再生速度はゲーム音楽の1小節で60フレームのモーションデータの再生が完了するように調整される。すなわち、ダンス動作のモーションデータの再生が1小節又は2小節で終了するようになっている。このため、プレイヤキャラクタ62のダンス動作がなるべき途切れなくてすむように図られている。
【0081】
なお、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0082】
例えば、モーション再生速度制御データ記憶部80dは、ゲーム音楽のテンポパラメータと、モーションデータの再生速度と、を対応づけてなるモーション再生速度制御データを記憶するようにしてもよい。この場合のモーション再生速度制御データはテーブル形式のデータであってもよいし、数式形式のデータであってもよい。この場合、振付結果出力部90(取得手段)は、ゲーム音楽選択部82によって選択されたゲーム音楽のテンポパラメータの値に基づいて、モーションデータの再生速度を取得し、その再生速度でダンス動作のモーションデータを再生する。
【0083】
また、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たるゲームメモリカード40からゲーム装置10に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムをゲーム装置10に配信するようにしてもよい。図19は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。図19に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。図19に示すように、このプログラム配信システム100はプログラム配信装置108と通信ネットワーク106とゲーム装置10とを含む。プログラム配信装置108はデータベース102とサーバ104とを含む。通信ネットワーク106は例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含む。このシステムでは、データベース(情報記憶媒体)102に、ゲームメモリカード40の記憶内容と同様のプログラムが記憶される。そして、ゲーム装置10を用いて需要者がプログラム配信要求をすることによって、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はプログラム配信要求に応じてデータベース102からプログラムを読み出し、それをゲーム装置10に送信する。ここではプログラム配信要求に応じてプログラムを送信するようにしたが、サーバ104から一方的にプログラムを送信するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してプログラムを配信するようにすれば、需要者はプログラムを容易に入手できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置の外観を表す図である。
【図2】本実施の形態に係るゲーム装置の外観を表す図である。
【図3】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】基準タイミングについて説明するための図である。
【図5】振付操作タイミング案内画面の一例を示す図である。
【図6】振付操作タイミング案内画面の一例を示す図である。
【図7】振付操作タイミング案内画面の一例を示す図である。
【図8】第1振付操作画面の一例を示す図である。
【図9】第2振付操作画面の一例を示す図である。
【図10】第3振付操作画面の一例を示す図である。
【図11】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図12】ダンス動作テーブルの一例を示す図である。
【図13】モーション再生速度制御データの一例を示す図である。
【図14】振付結果バッファの一例を示す図である。
【図15】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図16】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図17】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図18】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図19】本発明の他の実施形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0085】
10 ゲーム装置、12 携帯ゲーム機、14 ヒンジ部、20 第1筐体、20a 第1筐体の表面、22 タッチスクリーン、22a 第1液晶表示部、22b タッチパネル、24 操作キー部、24a,24b,24x,24y,24l,24r ボタン、24c 十字ボタン、26 メモリカードスロット、30 第2筐体、30a 第2筐体の表面、32 第2液晶表示部、34 スピーカ、40 ゲームメモリカード、42 バス、44 マイクロプロセッサ、46 主記憶、48 画像処理部、50 入出力処理部、52 音声処理部、54 通信インタフェース、60 振付操作タイミング案内画面、62 プレイヤキャラクタ、64 基準画像、66a 第1基準タイミング案内画像、66b 第2基準タイミング案内画像、66c 第3基準タイミング案内画像、68 盛り上げゲージ、70a 第1振付操作画面、70b 第2振付操作画面、70c 第3振付操作画面、72a,72b,72c,72d 基本ダンス動作アイコン、74a,74b,74c,74d,74e 高度ダンス動作アイコン、76a,76b,76c,76d,76e,76f 演出付ダンス動作アイコン、78 軌跡画像、80 ゲームデータ記憶部、80a ゲーム音楽データ記憶部、80b 基準タイミングデータ記憶部、80c ダンス動作データ記憶部、80d モーション再生速度制御データ記憶部、82 ゲーム音楽選択部、84 振付操作タイミング案内部、86 振付操作受付部、88 振付結果保存部、90 振付結果出力部、100 プログラム配信システム、102 データベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 プログラム配信装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択する選択操作をプレイヤにゲーム音楽に合わせて行わせる選択パートと、前記選択パートの終了後に実行されるパートであって、前記プレイヤの選択結果に応じた出力を前記ゲーム音楽に合わせて実行する選択結果出力パートと、を含むゲームを実行するゲーム装置であって、
前記ゲーム音楽の再生中における複数の基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶する基準タイミングデータ記憶手段と、
前記選択パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを、前記選択操作を行うべき操作タイミングとして前記プレイヤに案内する操作タイミング案内手段と、
前記選択パートにおいて、前記複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択するように前記プレイヤに案内する選択案内手段と、
前記選択パートにおいて、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、前記プレイヤが前記選択操作を行ったタイミングと、の差が所定の基準差以下である場合、該選択操作によって選択された選択肢を該基準タイミングに関連づけて選択結果記憶手段に記憶させる選択結果保存手段と、
前記選択結果出力パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に応じた出力を実行する選択結果出力手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記基準タイミングデータは複数の種類の前記基準タイミングを示し、
前記ゲーム装置は、前記基準タイミングの種類と、複数の選択肢と、を対応づけて記憶する選択肢記憶手段を含み、
前記選択案内手段は、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングに基づく期間において、該基準タイミングの種類に対応する複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択するよう前記プレイヤに案内する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記選択肢はゲームキャラクタの動作に関連する選択肢であり、
前記ゲーム装置は、各選択肢に対応づけて、ゲームキャラクタの動作内容を示すモーションデータを記憶するモーションデータ記憶手段を含み、
前記選択結果出力手段は、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に対応する前記モーションデータを再生し、該選択肢に関連する動作を前記ゲームキャラクタが行う様子を表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
複数のゲーム音楽のうちからゲーム音楽を選択するゲーム音楽選択手段と、
前記複数のゲーム音楽の各々に対応する、前記モーションデータの再生速度を取得するためのモーション再生速度制御データを記憶するモーション再生速度制御データ記憶手段と、を含み、
前記操作タイミング案内手段は、前記ゲーム音楽選択手段によって選択された前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを前記操作タイミングとして前記プレイヤに案内し、
前記選択結果出力手段は、
前記ゲーム音楽選択手段によって選択された前記ゲーム音楽に対応する、前記モーションデータの再生速度を前記モーション再生速度制御データに基づいて取得する取得手段を含み、
前記ゲーム音楽選択手段によって選択された前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に対応する前記モーションデータを、前記取得手段によって取得された再生速度で再生する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のゲーム装置であって、
前記選択結果出力手段は、一の基準タイミングの到来に応じて、該一の基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に対応する前記モーションデータを再生した場合において、該モーションデータの再生が、次の基準タイミングが到来する前に終了した場合、該一の基準タイミングよりも前の基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に対応する前記モーションデータを再生することを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択する選択操作をプレイヤにゲーム音楽に合わせて行わせる選択パートと、前記選択パートの終了後に実行されるパートであって、前記プレイヤの選択結果に応じた出力を前記ゲーム音楽に合わせて実行する選択結果出力パートと、を含むゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
前記ゲーム音楽の再生中における複数の基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶してなる基準タイミングデータ記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、
前記選択パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを、前記選択操作を行うべき操作タイミングとして前記プレイヤに案内する操作タイミング案内ステップと、
前記選択パートにおいて、前記複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択するように前記プレイヤに案内する選択案内ステップと、
前記選択パートにおいて、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、前記プレイヤが前記選択操作を行ったタイミングと、の差が所定の基準差以下である場合、該選択操作によって選択された選択肢を該基準タイミングに関連づけて選択結果記憶手段に記憶させる選択結果保存ステップと、
前記選択結果出力パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に応じた出力を実行する選択結果出力ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項7】
複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択する選択操作をプレイヤにゲーム音楽に合わせて行わせる選択パートと、前記選択パートの終了後に実行されるパートであって、前記プレイヤの選択結果に応じた出力を前記ゲーム音楽に合わせて実行する選択結果出力パートと、を含むゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ゲーム音楽の再生中における複数の基準タイミングを示す基準タイミングデータを記憶してなる基準タイミングデータ記憶手段の記憶内容を読み出す手段、
前記選択パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングを、前記選択操作を行うべき操作タイミングとして前記プレイヤに案内する操作タイミング案内手段、
前記選択パートにおいて、前記複数の選択肢のうちから任意の選択肢を選択するように前記プレイヤに案内する選択案内手段、
前記選択パートにおいて、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングと、前記プレイヤが前記選択操作を行ったタイミングと、の差が所定の基準差以下である場合、該選択操作によって選択された選択肢を該基準タイミングに関連づけて選択結果記憶手段に記憶させる選択結果保存手段、及び、
前記選択結果出力パートにおいて、前記ゲーム音楽を再生するとともに、前記基準タイミングデータが示す前記基準タイミングの到来に応じて、該基準タイミングに関連づけて記憶される前記選択肢に応じた出力を実行する選択結果出力手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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