説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム

【課題】例えば、ゲームプレイ中におけるプレイヤの立ち位置のずれの対処を図ることが可能になるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】押圧操作受付手段は、プレイヤの押圧操作を受け付け、プレイヤの押圧位置に関する情報を出力する。押圧位置取得手段(61)は、押圧操作受付手段から出力される情報に基づいて、プレイヤの押圧位置を取得する。判定手段(62)は、プレイヤの押圧位置が判定対象領域内に含まれるか否かを判定する。ゲーム処理実行手段(63)は、判定手段(62)の判定結果に基づいてゲーム処理を実行する。判定対象領域変更手段(64)は、プレイヤの押圧位置が判定対象領域内に含まれないと判定された場合、プレイヤの押圧位置に基づいて、判定対象領域の位置を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤの押圧操作を受け付け、プレイヤの押圧位置に関する情報を出力する押圧操作受付手段を備え、プレイヤの押圧位置が判定対象領域内に含まれるか否かの判定結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム装置が知られている。
【特許文献1】特開2008−048932号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、プレイヤの足によって踏まれた位置に関する情報を出力する押圧操作受付手段(例えば、マット型のコントローラ等)を備え、プレイヤの足の位置が判定対象領域内であるか否かの判定結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム装置では、ゲームプレイ中にプレイヤの立ち位置が徐々にずれてしまう場合がある。プレイヤの立ち位置がずれると、プレイヤの足の位置も判定対象領域外になりやすくなるので、正確な情報が検出しにくくなるという問題がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、ゲームプレイ中におけるプレイヤの立ち位置のずれの対処を図ることが可能になるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、プレイヤの押圧操作を受け付け、前記プレイヤの押圧位置に関する情報を出力する押圧操作受付手段と、前記押圧操作受付手段から出力される前記情報に基づいて、前記プレイヤの押圧位置を取得する押圧位置取得手段と、前記プレイヤの押圧位置が判定対象領域内に含まれるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段と、前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定された場合、前記プレイヤの押圧位置に基づいて、前記判定対象領域の位置を変更する判定対象領域変更手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、プレイヤの押圧操作を受け付け、前記プレイヤの押圧位置に関する情報を出力する押圧操作受付手段から出力される前記情報を取得するステップと、前記押圧操作受付手段から出力される前記情報に基づいて、前記プレイヤの押圧位置を取得する押圧位置取得ステップと、前記プレイヤの押圧位置が判定対象領域内に含まれるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおける判定結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理実行ステップと、前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定された場合、前記プレイヤの押圧位置に基づいて、前記判定対象領域の位置を変更する判定対象領域変更ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、プレイヤの押圧操作を受け付け、前記プレイヤの押圧位置に関する情報を出力する押圧操作受付手段から出力される前記情報を取得する手段、前記押圧操作受付手段から出力される前記情報に基づいて、前記プレイヤの押圧位置を取得する押圧位置取得手段、前記プレイヤの押圧位置が判定対象領域内に含まれるか否かを判定する判定手段、前記判定手段の判定結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段、及び、前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定された場合、前記プレイヤの押圧位置に基づいて、前記判定対象領域の位置を変更する判定対象領域変更手段、として、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0009】
本発明によれば、例えば、ゲームプレイ中におけるプレイヤの立ち位置のずれの対処を図ることが可能になる。
【0010】
また本発明の一態様では、前記判定対象領域変更手段は、前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定される状態が基準期間にわたって継続したか否かを判定する手段と、前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定される状態が前記基準期間にわたって継続した場合、前記判定対象領域の位置を変更する手段と、を含むようにしてもよい。
【0011】
また本発明の一態様では、ゲームキャラクタと、他の領域よりも明度が高く設定された注目領域と、を含むゲーム画面を表示手段に表示する表示制御手段を含むようにしてもよい。前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの表示位置と前記注目領域の表示位置との位置関係を、前記プレイヤの押圧位置と前記判定対象領域との位置関係に基づいて制御する手段を含むようにしてもよい。
【0012】
また本発明の一態様では、第1のゲームキャラクタと第2のゲームキャラクタとを含むゲーム画面を表示手段に表示する表示制御手段を含むようにしてもよい。前記表示制御手段は、前記第1のゲームキャラクタの表示位置と前記第2のゲームキャラクタの表示位置との位置関係を、前記プレイヤの押圧位置と前記判定対象領域との位置関係に基づいて制御する手段を含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0014】
[1.構成]
図1は、本実施形態に係るゲーム装置の構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係るゲーム装置10は家庭用ゲーム機11、モニタ30、スピーカ31、光ディスク32、及びメモリカード33を含む。モニタ30及びスピーカ31は家庭用ゲーム機11に接続される。光ディスク32及びメモリカード33は情報記憶媒体であり、家庭用ゲーム機11に装着される。例えば、家庭用テレビ受像機がモニタ30として用いられ、家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカがスピーカ31として用いられる。
【0015】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータゲームシステムであり、バス12、マイクロプロセッサ13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスクドライブ17、メモリカードスロット18、通信インタフェース(I/F)19、コントローラインタフェース(I/F)20、及びマット21を含む。マット21以外の構成要素は家庭用ゲーム機11の筐体内に収容される。
【0016】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスクドライブ17、メモリカードスロット18、通信インタフェース19、及びコントローラインタフェース20は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0017】
マイクロプロセッサ13は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク32又はメモリカード33から読み出されるプログラムに基づいて、各種情報処理を実行する。主記憶14は例えばRAMを含み、光ディスク32又はメモリカード33から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶14はマイクロプロセッサ13の作業用としても用いられる。
【0018】
画像処理部15はVRAMを含み、マイクロプロセッサ13から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして画像処理部15は、そのゲーム画面をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ30に出力する。音声処理部16はサウンドバッファを含み、光ディスク32からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(ゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等)をスピーカ31から出力する。
【0019】
光ディスクドライブ17は光ディスク32に記録されたプログラムやデータを読み取る。ここでは、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク32を用いることとするが、例えばメモリカード33などの他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネットなどのデータ通信網を介してプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0020】
メモリカードスロット18はメモリカード33を装着するためのインタフェースである。メモリカード33は不揮発性メモリ(例えばEEPROMなど)を含み、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶する。通信インタフェース19は、インターネットなどの通信ネットワークに通信接続するためのインタフェースである。
【0021】
コントローラインタフェース20はマット21を無線接続するためのインタフェースである。コントローラインタフェース20としては、例えばBluetooth(登録商標)インタフェース規格に則ったインタフェースを利用できる。なお、コントローラインタフェース20はマット21を有線接続するためのインタフェースとしてもよい。
【0022】
マット21(押圧操作受付手段)はマット型のコントローラであり、プレイヤの押圧操作(踏み動作)を受け付けるためのものである。図2はマット21について説明するための図であり、プレイヤがゲームをプレイする状況を示す。図2に示すように、マット21の表面22は略矩形形状を有する。マット21はモニタ30の前方の床に配置される。プレイヤはマット21の上に立って、ゲームをプレイする。マット21の内部には、行列状に配置された複数の感圧センサが内蔵される。各感圧センサは、例えばプレイヤに踏まれることによって生じる圧力を検出し、その検出結果を示す数値(例えば256段階の数値)を出力する。各感圧センサが出力した数値はコントローラインタフェース20を介してマイクロプロセッサ13に供給される。マイクロプロセッサ13は、マット21に内蔵された複数の感圧センサの検出結果に基づいて、プレイヤによって踏まれている位置を算出する。
【0023】
[2.ゲーム]
ゲーム装置10では、例えば、ゲーム画面に表示されるゲームキャラクタの足の動きに合わせてプレイヤがマット21上で足の位置を変えるゲームが実行される。
【0024】
図3はゲーム画面の一例を示す。図3に示すゲーム画面40にはゲームキャラクタ41が表示されている。原則として、ゲームキャラクタ41は、スポットライト42によって照らされた領域であるスポットライト領域43(注目領域)内に立つ。スポットライト領域43は他の領域よりも明度が高く設定された領域である。スポットライト領域43外の領域はスポットライト領域43に比べて暗くなっており、このスポットライト領域43外にゲームキャラクタ41が移動すると、ゲームキャラクタ41が見えにくくなる。ゲームキャラクタ41は右足及び左足を動かし、プレイヤが行うべきステップ動作を案内する役割を果たす。ゲームキャラクタ41の右足又は左足の動きに合わせてプレイヤはマット21上で右足又は左足の位置を変える。例えば、ゲームキャラクタ41が右足を前に踏み出したら、プレイヤもマット21上で右足を前に踏み出す。また例えば、ゲームキャラクタ41が左足を後ろに動かしたら、プレイヤもマット21上で左足を後ろに動かす。ゲームキャラクタ41の右足又は左足の動きに合わせてプレイヤがマット21上で右足又は左足を動かすことができた場合には、例えば「GOOD」等のメッセージがゲーム画面40に表示される。
【0025】
図4はプレイヤの足の動きの判定に関して説明するための図である。図4に示すように、マット21上の一部領域が判定対象領域50として設定される。判定対象領域50はゲームの判定(プレイヤの足の動きの判定)に用いられる領域である。すなわち、プレイヤの足の位置が判定対象領域50内である場合には該位置がゲームの判定に用いられ、プレイヤの足の位置が判定対象領域50内でない場合には該位置がゲームの判定に用いられないようになっている。また、例えば、プレイヤの右足又は左足の位置は判定対象領域50の代表点51を基準点とする相対位置座標によって表される。図4に示す例では判定対象領域50の中心点が代表点51に設定されている。なお、判定対象領域50の代表点51は中心点以外の点(例えば左上頂点)であってもよい。また、図4に示す例では判定対象領域50の形状が略矩形になっているが、判定対象領域50の形状は矩形以外の形状であってもよい。
【0026】
上記のようなゲームでは、ゲームプレイ中にプレイヤの立ち位置(例えば、プレイヤの体(胴体)の中心をマット21上に正射影してなる位置)が徐々に変わってしまい、例えば図5に示すように、プレイヤの右足52R又は左足52Lの位置が判定対象領域50外に出てしまう場合がある。プレイヤの立ち位置がずれると、プレイヤの足の位置も判定対象領域外になりやすくなるので、正確な情報が検出しにくくなるという問題がある。以下、ゲームプレイ中にプレイヤの立ち位置が徐々に変わってしまうという不都合に対処するための技術について説明する。
【0027】
[3.機能ブロック]
図6は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。図6に示すように、ゲーム装置10はゲーム情報記憶部60、押圧位置取得部61、判定部62、ゲーム処理実行部63、判定対象領域変更部64、及び表示制御部65を含む。ゲーム情報記憶部60は例えば主記憶14及び光ディスク32によって実現され、押圧位置取得部61、判定部62、ゲーム処理実行部63、判定対象領域変更部64、及び表示制御部65は例えばマイクロプロセッサ13を主として実現される。押圧位置取得部61、判定部62、ゲーム処理実行部63、判定対象領域変更部64、及び表示制御部65は、マイクロプロセッサ13が光ディスク32に記憶されるプログラムを実行することによって実現される。
【0028】
ゲーム情報記憶部60はゲームを実行するために必要な情報を記憶する。例えば、ゲームキャラクタ41が右足及び左足を動かす様子を示すアニメーション情報がゲーム情報記憶部60に記憶される。また例えば、ゲームキャラクタ41の右足又は左足の動きに合わせてプレイヤはマット21上で右足又は左足を動かしたか否かの判定の基準となる判定基準情報がゲーム情報記憶部60に記憶される。例えば、判定基準情報は、ゲームキャラクタ41の右足又は左足の動きに合わせてプレイヤがマット21上で右足又は左足を動かしたと判定されるために、プレイヤがどのタイミングでマット21上のどの位置を踏むべきかを定めた情報である。
【0029】
また例えば、判定対象領域50を特定するための判定対象領域情報がゲーム情報記憶部60に記憶される。例えば、判定対象領域50の形状が矩形である場合の判定対象領域情報は、判定対象領域50の各辺の長さ、及び代表点51の位置を示す情報である。なお、判定対象領域50の形状が矩形である場合の判定対象領域情報は、判定対象領域50の左上頂点及び右下頂点を示す情報であってもよい。
【0030】
押圧位置取得部61は、プレイヤによって押圧された位置を取得する。本実施形態の場合、押圧位置取得部61は、マット21から供給される情報(複数の感圧センサの検出結果)に基づいて、プレイヤの右足が押圧しているマット21上の位置(右足の位置)と、プレイヤの左足が押圧しているマット21上の位置(左足の位置)と、を取得する。
【0031】
判定部62は、押圧位置取得部61によって取得されたプレイヤの押圧位置が判定対象領域50内に含まれるか否かを判定する。ゲーム処理実行部63は判定部62の判定結果に基づいてゲーム処理を実行する。ゲーム処理実行部63の動作の詳細については後述する(図7のS105,S106参照)。
【0032】
判定対象領域変更部64は、押圧位置取得部61によって取得されたプレイヤの押圧位置が判定対象領域50内に含まれない場合、プレイヤの押圧位置に基づいて、判定対象領域50の位置を変更する。判定対象領域変更部64の動作の詳細については後述する(図7のS107,S108参照)。
【0033】
表示制御部65はゲーム画面40をモニタ30に表示する。表示制御部65は、押圧位置取得部61によって取得されたプレイヤの押圧位置と、判定対象領域50の位置と、の位置関係に基づいて、ゲームキャラクタ41の表示位置と、スポットライト領域43の表示位置と、の位置関係を制御する。表示制御部65の動作の詳細については後述する(図7のS102参照)。
【0034】
[4.処理]
ここで、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図7はゲーム中にゲーム装置10が所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行する処理を示すフロー図である。マイクロプロセッサ13は光ディスク32から読み出されるプログラムに従って、図7に示す処理を実行する。図7に示す処理をマイクロプロセッサ13が実行することによって、押圧位置取得部61、判定部62、ゲーム処理実行部63、判定対象領域変更部64、及び表示制御部65が実現される。
【0035】
図7に示すように、まず、マイクロプロセッサ13(押圧位置取得部61)は、プレイヤの右足及び左足の位置を取得する(S101)。すなわち、プレイヤが右足で踏んでいるマット21上の位置と、プレイヤが左足で踏んでいるマット21上の位置とが、マット21に内蔵された複数の感圧センサの検出結果に基づいて取得される。
【0036】
その後、マイクロプロセッサ13(表示制御部65)は、ゲーム画面40に表示されるゲームキャラクタ41の位置を変更する(S102)。図8及び図9はこのステップの処理について説明するための図である。このステップでは、まず、プレイヤの重心位置が取得される。プレイヤの重心位置は、マット21に内蔵される複数の感圧センサの検出結果に基づいて取得される。例えば図8に示すように、プレイヤの右足52Rの位置と左足52Lの位置との間の中点53がプレイヤの重心位置として取得される。その後、プレイヤの重心位置(中点53)と、判定対象領域50の代表点51と、の位置関係が判断される。例えば、プレイヤの重心位置(中点53)と、判定対象領域50の代表点51と、の差が取得される。具体的には、判定対象領域50の代表点51からプレイヤの重心位置(中点53)への方向D及び距離Lが取得される。その後、ゲームキャラクタ41の表示位置とスポットライト領域43の中心位置44との位置関係が、プレイヤの重心位置(中点53)と、判定対象領域50の代表点51と、の位置関係に対応する位置関係となるように、ゲームキャラクタ41の表示位置が変更される。例えば図9に示すように、スポットライト領域43の中心位置44から、上記方向Dに対応する方向Dsに、上記距離Lに対応する距離Lsだけ移動した位置45に、ゲームキャラクタ41の表示位置が変更される。
【0037】
以上に説明したようにしてゲームキャラクタ41の表示位置が制御されるため、プレイヤは、ゲーム画面40に表示されるゲームキャラクタ41とスポットライト領域43との位置関係を参照することによって、プレイヤの右足又は左足の位置が判定対象領域50から外れているか否かを把握できるようになる。その結果、プレイヤは自らの立ち位置を修正できるようになる。また、スポットライト領域43外にゲームキャラクタ41が移動した場合、ゲームキャラクタ41が見えにくくなるため、プレイヤは、ゲームキャラクタ41がスポットライト領域43内に位置するように、自分の立ち位置を無意識のうちに修正しようとすることが考えられる。このように、以上に説明したようにしてゲームキャラクタ41の表示位置を制御することによって、プレイヤが自分の立ち位置を無意識のうちに修正するように図ることも可能になる。
【0038】
また、マイクロプロセッサ13(表示制御部65)は、ゲーム画面40に表示されるゲームキャラクタ41の姿勢をアニメーションデータに基づいて更新する(S103)。
【0039】
その後、マイクロプロセッサ13(判定部62)は、プレイヤの右足及び左足の少なくとも一方の位置が判定対象領域50外であるか否かを判定する(S104)。この判定は判定対象領域情報に基づいて行われる。
【0040】
プレイヤの右足及び左足の両方の位置が判定対象領域50外でない場合、すなわち、プレイヤの右足及び左足の両方の位置が判定対象領域50内である場合、マイクロプロセッサ13(ゲーム処理実行部63)は、ゲームキャラクタ41の右足又は左足の動きに合わせてプレイヤが右足又は左足を動かしたか否かを判定する(S105)。すなわち、ゲームキャラクタ41が行う動作(右足及び左足の動き)と類似の動作をプレイヤが行ったか否かが判定される。この判定は判定基準情報に基づいて実行される。例えば、ゲームキャラクタ41が右足を前方に踏み出す場合を想定する。この場合、ゲームキャラクタ41が右足を前方に踏み出すタイミング(以下「基準ステップタイミング」と呼ぶ。)を含む所定期間内にプレイヤが右足を前に踏み出したか否かが判定される。ここで、「所定期間」とは、例えば、基準ステップタイミングの所定時間前の開始タイミングから、基準ステップタイミングから所定時間後の終了タイミングまでの期間である。上記所定期間内にプレイヤが右足を前に踏み出した場合には、ゲームキャラクタ41の足の動きに合わせてプレイヤが足を動かしたと判定される。ゲームキャラクタ41の足の動きに合わせてプレイヤが足を動かしたと判定された場合、マイクロプロセッサ13(ゲーム処理実行部63)は、例えば「GOOD」等のメッセージをゲーム画面40に表示する(S106)。
【0041】
一方、プレイヤの右足及び左足の少なくとも一方の位置が判定対象領域50外である場合、マイクロプロセッサ13(判定対象領域変更部64)は、プレイヤの右足及び左足の少なくとも一方の位置が判定対象領域50外である状態が基準期間(例えば3秒間)にわたって継続したか否かを判定する(S107)。そして、プレイヤの右足及び左足の少なくとも一方の位置が判定対象領域50外である状態が基準期間にわたって継続した場合、マイクロプロセッサ13(判定対象領域変更部64)は判定対象領域50の位置を変更する(S108)。図10はこのステップの処理について説明するための図である。このステップでは、まず、プレイヤの重心位置が取得される。プレイヤの重心位置は、マット21に内蔵される複数の感圧センサの検出結果に基づいて取得される。例えば図10に示すように、プレイヤの右足52Rの位置と左足52Lの位置との間の中点53がプレイヤの重心位置として取得される。その後、判定対象領域50の代表点51がプレイヤの重心位置(中点53)と一致するようにして、判定対象領域50の位置が変更される。その結果、図10に示すように、プレイヤの右足52R及び左足52Lの位置が判定対象領域50内に含まれるようになる。
【0042】
[5.まとめ]
以上に説明したゲーム装置10では、プレイヤの右足及び左足の位置と、判定対象領域50の位置と、の位置関係に基づいて、ゲームキャラクタ41の表示位置と、スポットライト領域43の表示位置と、の位置関係が制御される。例えば、プレイヤの右足及び左足の位置が判定対象領域50から外れている場合には、ゲームキャラクタ41がスポットライト領域43外に位置するようになる(図9参照)。ゲーム装置10によれば、プレイヤは、ゲーム画面40に表示されるゲームキャラクタ41とスポットライト領域43との位置関係を参照することによって、プレイヤの右足及び左足の位置が判定対象領域50から外れているか否かを把握できるようになる。その結果、ゲームプレイ中にプレイヤの立ち位置が変わったような場合に、プレイヤは立ち位置が変わってしまったことを知ることができるようになり、プレイヤは自らの立ち位置を修正できるようになる。また、スポットライト領域43外にゲームキャラクタ41が移動した場合、ゲームキャラクタ41が見えにくくなるため、プレイヤは、ゲームキャラクタ41がスポットライト領域43内に位置するように、自分の立ち位置を無意識のうちに修正しようとすることが考えられる。このように、ゲーム装置10によれば、プレイヤが自分の立ち位置を無意識のうちに修正するように図ることも可能になる。
【0043】
また、ゲーム装置10では、プレイヤの右足及び左足の少なくとも一方の位置が判定対象領域50外である状態が基準期間(例えば3秒間)にわたって継続した場合、プレイヤの右足及び左足の位置が判定対象領域50内に含まれるように、判定対象領域50の位置が変更される(図10参照)。ゲーム装置10によれば、ゲームプレイ中にプレイヤの立ち位置が変わり、プレイヤの右足及び左足の少なくとも一方の位置が判定対象領域50外になった状態において、仮にプレイヤが立ち位置を修正しなくても、ゲームを進行できるようになる。
【0044】
なお、ゲーム装置10では、プレイヤの右足及び左足の少なくとも一方の位置が判定対象領域50外である状態が基準期間(例えば3秒間)にわたって継続した場合に限って、判定対象領域50の位置が変更される(図7のS107参照)。例えば、プレイヤの右足及び左足の少なくとも一方の位置が瞬間的に判定対象領域50外になった場合にも判定対象領域50の位置を変更してしまうと、却ってプレイヤが戸惑ってしまうおそれがある。この点、ゲーム装置10ではそのような戸惑いをプレイヤに感じさせないように図られている。
【0045】
[6.変形例]
なお、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
【0046】
[6−1.第1変形例]
図7のS102では、ゲームキャラクタ41の表示位置とスポットライト領域43の中心位置との位置関係が、プレイヤの重心位置と、判定対象領域50の代表点51と、の位置関係に対応する位置関係となるように、スポットライト領域43(及びスポットライト42)の表示位置が変更されるようにしてもよい。または、ゲームキャラクタ41の表示位置とスポットライト領域43の中心位置との位置関係が、プレイヤの重心位置と、判定対象領域50の代表点51と、の位置関係に対応する位置関係となるように、ゲームキャラクタ41と、スポットライト領域43(及びスポットライト42)と、の両方の表示位置が変更されるようにしてもよい。
【0047】
[6−2.第2変形例]
図11はゲーム画面40の他の一例を示す。図11に示すゲーム画面40には、プレイヤに対応するプレイヤキャラクタ41a(第1のゲームキャラクタ)と、インストラクターキャラクタ41b(第2のゲームキャラクタ)と、が表示されている。この場合、例えば、インストラクターキャラクタ41bの動きに合わせてプレイヤは足を動かす。そして、プレイヤの動きに基づいてプレイヤキャラクタ41aが動作する。または、プレイヤキャラクタ41a及びインストラクターキャラクタ41bが同じ動きを行い、プレイヤキャラクタ41a及びインストラクターキャラクタ41bの動きに合わせてプレイヤが足を動かすようにしてもよい。
【0048】
この第2変形例では、プレイヤキャラクタ41aとインストラクターキャラクタ41bとの位置関係が、プレイヤの右足及び左足の位置と、判定対象領域50の位置、との位置関係に基づいて変更される。例えば、プレイヤの右足及び左足の両方の位置が判定対象領域50内に含まれている場合には、例えば図11に示すように、プレイヤキャラクタ41aがインストラクターキャラクタ41bの略正面に表示される。一方、例えば図6に示すようにプレイヤの右足及び左足の両方の位置が判定対象領域50から外れている場合、例えば図12に示すように、プレイヤキャラクタ41aが、インストラクターキャラクタ41bの正面から大きくずれた位置に表示される。
【0049】
第2変形例では、例えば、図7のS102の処理と類似の処理が実行される。すなわち、プレイヤキャラクタ41aの表示位置とインストラクターキャラクタ41bの表示位置との位置関係が、プレイヤの右足及び左足の位置(プレイヤの重心位置)と、判定対象領域50の代表点51と、の位置関係に対応する位置関係となるように、プレイヤキャラクタ41a及びインストラクターキャラクタ41bの少なくとも一方の表示位置が変更される。例えば、まず、プレイヤの重心位置が取得される。プレイヤの重心位置は、マット21に内蔵される複数の感圧センサの検出結果に基づいて取得される。例えば図8に示すように、プレイヤの右足52Rの位置と左足52Lの位置との間の中点53がプレイヤの重心位置として取得される。その後、プレイヤの重心位置(中点53)と、判定対象領域50の代表点51と、の位置関係が判断される。例えば、プレイヤの重心位置(中点53)と、判定対象領域50の代表点51と、の差が取得される。具体的には、判定対象領域50の代表点51からプレイヤの重心位置(中点53)への方向D及び距離Lが取得される。その後、プレイヤキャラクタ41aの表示位置とインストラクターキャラクタ41bの表示位置との位置関係が、プレイヤの重心位置(中点53)と、判定対象領域50の代表点51と、の位置関係に対応する位置関係となるように、プレイヤキャラクタ41aの表示位置が変更される。例えば図12に示すように、インストラクターキャラクタ41bの真正面に設定される基本位置46から、上記方向Dに対応する方向Dsに、上記距離Lに対応する距離Lsだけ移動した位置47に、プレイヤキャラクタ41aの表示位置が変更される。
【0050】
第2変形例によれば、プレイヤは、プレイヤキャラクタ41aとインストラクターキャラクタ41bとの位置関係を参照することによって、プレイヤの右足及び左足の位置が判定対象領域50から外れているか否かを把握できるようになる。その結果、ゲームプレイ中にプレイヤの立ち位置が変わったような場合に、プレイヤは立ち位置が変わってしまったことを知ることができるようになり、プレイヤは自らの立ち位置を修正できるようになる。なお、プレイヤキャラクタ41aの位置がインストラクターキャラクタ41bの正面からずれている場合、一般的に、プレイヤはプレイヤキャラクタ41aの位置がインストラクターキャラクタ41bの正面となるようにしようとすることが考えられる。すなわち、プレイヤキャラクタ41aの位置がインストラクターキャラクタ41bの正面からずれている場合、プレイヤはインストラクターキャラクタ41bの動きを真似しにくくなると考えられ、プレイヤは、プレイヤキャラクタ41aの位置がインストラクターキャラクタ41bの正面となるように、自分の立ち位置を無意識のうちに修正すると考えられる。このように、以上に説明したようにしてプレイヤキャラクタ41aとインストラクターキャラクタ41bとの位置関係を制御することによって、プレイヤが自分の立ち位置を無意識のうちに修正するように図ることも可能になる。
【0051】
[6−3.その他の変形例]
プレイヤが右手又は左手でマット21を押圧するようなゲームをゲーム装置10は実行するようにしてもよい。また例えば、タッチパネル(押圧操作受付手段)は、プレイヤの押圧操作を受け付け、プレイヤの押圧位置に関する情報を出力する点でマット21と類似しており、ゲーム装置10はタッチパネルを備え、プレイヤがタッチパネルを押圧するようなゲームを実行するようにしてもよい。この場合、押圧位置取得部61は、プレイヤがタッチペン又は指などで押圧しているタッチパネル上の位置を取得することになる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】プレイヤがゲームをプレイする状況を示す図である。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】プレイヤの足の動きの判定に関して説明するための図である。
【図5】プレイヤの立ち位置の一例を示す図である。
【図6】本実施形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図7】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図8】ゲームキャラクタの表示位置の変更処理の一例について説明するための図である。
【図9】ゲームキャラクタの表示位置の変更処理の一例について説明するための図である。
【図10】判定対象領域の位置の変更処理の一例について説明するための図である。
【図11】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図12】プレイヤキャラクタの表示位置の変更処理の一例について説明するための図である。
【符号の説明】
【0053】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、13 マイクロプロセッサ、14 主記憶、15 画像処理部、16 音声処理部、17 光ディスクドライブ、18 メモリカードスロット、19 通信インタフェース、20 コントローラインタフェース、21 マット、22 表面、30 モニタ、31 スピーカ、32 光ディスク、33 メモリカード、40 ゲーム画面、41 ゲームキャラクタ、41a プレイヤキャラクタ、41b インストラクターキャラクタ、42 スポットライト、43 スポットライト領域、50 判定対象領域、51 代表点、60 ゲーム情報記憶部、61 押圧位置取得部、62 判定部、63 ゲーム処理実行部、64 判定対象領域変更部、65 表示制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの押圧操作を受け付け、前記プレイヤの押圧位置に関する情報を出力する押圧操作受付手段と、
前記押圧操作受付手段から出力される前記情報に基づいて、前記プレイヤの押圧位置を取得する押圧位置取得手段と、
前記プレイヤの押圧位置が判定対象領域内に含まれるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段と、
前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定された場合、前記プレイヤの押圧位置に基づいて、前記判定対象領域の位置を変更する判定対象領域変更手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記判定対象領域変更手段は、
前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定される状態が基準期間にわたって継続したか否かを判定する手段と、
前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定される状態が前記基準期間にわたって継続した場合、前記判定対象領域の位置を変更する手段と、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
ゲームキャラクタと、他の領域よりも明度が高く設定された注目領域と、を含むゲーム画面を表示手段に表示する表示制御手段を含み、
前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの表示位置と前記注目領域の表示位置との位置関係を、前記プレイヤの押圧位置と前記判定対象領域との位置関係に基づいて制御する手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
第1のゲームキャラクタと第2のゲームキャラクタとを含むゲーム画面を表示手段に表示する表示制御手段を含み、
前記表示制御手段は、前記第1のゲームキャラクタの表示位置と前記第2のゲームキャラクタの表示位置との位置関係を、前記プレイヤの押圧位置と前記判定対象領域との位置関係に基づいて制御する手段を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤの押圧操作を受け付け、前記プレイヤの押圧位置に関する情報を出力する押圧操作受付手段から出力される前記情報を取得するステップと、
前記押圧操作受付手段から出力される前記情報に基づいて、前記プレイヤの押圧位置を取得する押圧位置取得ステップと、
前記プレイヤの押圧位置が判定対象領域内に含まれるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理実行ステップと、
前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定された場合、前記プレイヤの押圧位置に基づいて、前記判定対象領域の位置を変更する判定対象領域変更ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
プレイヤの押圧操作を受け付け、前記プレイヤの押圧位置に関する情報を出力する押圧操作受付手段から出力される前記情報を取得する手段、
前記押圧操作受付手段から出力される前記情報に基づいて、前記プレイヤの押圧位置を取得する押圧位置取得手段、
前記プレイヤの押圧位置が判定対象領域内に含まれるか否かを判定する判定手段、
前記判定手段の判定結果に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段、及び、
前記プレイヤの押圧位置が前記判定対象領域内に含まれないと判定された場合、前記プレイヤの押圧位置に基づいて、前記判定対象領域の位置を変更する判定対象領域変更手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−82386(P2010−82386A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257882(P2008−257882)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】