説明

ゲーム装置、当該ゲーム装置を実現するためのゲームプログラム

【課題】抽選処理によってゲームのスピード感が損なわれることを抑制することができるゲーム装置を提供する。
【解決手段】プレイヤによって投入されたメダルを消費して火の玉を発射し、当該火の玉が敵キャラクタに命中した場合に設定されているメダル数のメダルをプレイヤに付与するシューティングゲームを進行するゲーム装置において、敵キャラクタに設定するメダル数を抽選によって決定し(S24)、決定されたメダル数を設定した敵キャラクタを出現させるようにした(S25)。命中後に抽選を行なう必要がなく抽選処理のための時間を必要としないので、シューティングゲームのスピード感が損なわれることを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤによって投入された遊戯媒体を消費してゲームを進行し、ゲームの進行内容に応じてプレイヤに遊戯媒体を付与するゲーム装置、当該ゲーム装置を実現するためのゲームプログラムに関し、特に、抽選方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤに遊戯媒体としてのメダルを所定のゲームフィールド内に投入させてゲームを行わせ、ゲームの進行内容に応じてゲームフィールド内にメダルを払い出すゲーム装置が知られている。これらのゲーム装置は、一般的に、投入されたメダルの物理的な動きに応じてゲームが進行される。また、ゲーム装置内に電子ゲームや抽選装置などが組み込まれ、メダルの物理的な動きに応じたゲームと組み合わせたゲーム装置も開発されている。さらに、ゲームフィールドを物理的な構造とする代わりに、画像表示装置の画面上に表示される画像を用いたものとするゲーム装置も開発されている。
【0003】
例えば、プレイヤによるメダルの投入を検出したときに発射体を画面上に表示し、当該発射体が画面上のオブジェクトに命中した場合に抽選を行うゲーム装置が開発されている(特許文献1参照)。このゲーム装置では、発射体が画面上のオブジェクトに命中した場合にスロット映像が表示され、停止した数字の揃い方(役)に応じてメダルの払い出しなどが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−98032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記ゲーム装置では発射体が画面上のオブジェクトに命中したことを判別した後に抽選を行うので、命中後の抽選処理を行うための時間が必要になる。命中後の抽選処理のための時間は、進行されるゲームが抽選処理を楽しむゲームであれば問題とならないが、進行されるゲームがいわゆるシューティングゲームのようなスピード感を求められるゲームの場合に、ゲームのスピード感が損なわれるという不都合が生じる。
【0006】
また、発射体が画面上のオブジェクトに命中したときの抽選によりメダルの払い出しを決定する場合、プレイヤが発射体をオブジェクトに当てる技量によって、ペイアウト率が左右されるという問題がある。「ペイアウト率」とは、ある期間に投入されたメダルの合計枚数に対する、同じ期間に払い出されたメダルの合計枚数の割合である。例えば、プレイヤの技量が高い場合、抽選が行われる回数が多くなるので、払い出されるメダルの枚数も多くなる。その結果、ペイアウト率が増加することになる。逆に、プレイヤの技量が低い場合、抽選が行われる回数が少なくなるので、払い出されるメダルの枚数も少なくなる。その結果、ペイアウト率が減少することになる。
【0007】
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、抽選処理によってゲームのスピード感が損なわれることを抑制することができるゲーム装置を提供することをその目的としている。また、本発明は、プレイヤの技量に関係なくペイアウト率を調整することができるゲーム装置を提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本発明の第1の側面によって提供されるゲーム装置は、ゲームの進行内容を表示する画像表示手段と、プレイヤが所定の操作を行うための操作手段と、所定のゲーム結果に設定されるポイントを、当該所定のゲーム結果が発生する前に、所定の条件に応じて複数種類のポイントから選択して、当該所定のゲーム結果に設定する選択手段と、上記プレイヤが上記所定の操作を行った結果、上記所定のゲーム結果が発生したか否かを判別する操作判別手段と、上記操作判別手段によって上記所定のゲーム結果が発生したと判別された場合、当該所定のゲーム結果に設定されているポイントに対応する特典を上記プレイヤに付与する特典付与手段とを備えていることを特徴とする。
【0010】
なお、本発明における「特典」とは、ゲームの進行内容に応じてプレイヤに付与されるものであり、例えば、メダルやコイン、玉、お金、得点(ポイント)、アイテムなどが含まれる。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ゲームは、発射体を発射して標的としてのオブジェクトに命中させるゲームであり、上記所定のゲーム結果は、上記オブジェクトに上記発射体が命中することである。
【0012】
なお、本発明における「発射体」とは、プレイヤが操作する仮想ゲーム空間上のキャラクタ(以下では、「プレイヤキャラクタ」とする。)やプレイヤキャラクタが所持する武器、プレイヤが操作する仮想ゲーム空間上のロボットや戦闘機などから発射される物体であり、例えば、火の玉(ファイヤ)や銃弾、ミサイルなどである。また、本発明における「オブジェクト」とは、仮想ゲーム空間上に配置される物体であり、キャラクタやアイテムを含む概念である。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各ポイントの当選確率を設定した確率テーブルを記憶する記憶手段を更に備え、上記選択手段は、上記確率テーブルを使用した抽選によって、上記所定のゲーム結果に設定されるポイントを選択する。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ゲームは、プレイヤによって投入された遊戯媒体を消費することで進行され、進行内容に応じて上記遊戯媒体を上記プレイヤに付与するゲームであり、上記記憶手段は複数の確率テーブルを記憶し、上記ゲーム進行中に上記プレイヤが消費した遊戯媒体をカウントする消費カウント手段と、上記ゲーム進行中に上記プレイヤに付与した遊戯媒体をカウントする付与カウント手段と、上記消費カウント手段によってカウントされた数と上記付与カウント手段によってカウントされた数とからペイアウト値を算出するペイアウト値算出手段とを備え、上記選択手段は、抽選によってポイントを選択するときの上記ペイアウト値が小さくなるに応じて、プレイヤにとってより有利な確率テーブルを使用する。
【0015】
なお、本発明における「遊戯媒体」とは、プレイヤがゲームを行うためにゲーム装置の投入口に投入するものであって、例えばメダルやコイン、玉などである。また、メダル、コイン、玉などの数を記録したカードをゲーム装置が読み取ってこれらが投入されたと認識するシステムの場合、当該カードを読み取ることが遊戯媒体を投入することと考えられる。また、「遊戯媒体を消費する」は、投入され貯留されている物理的な遊戯媒体を減少させることだけではなく、投入された遊戯媒体の数をクレジット数として記録しておき、当該クレジット数を減少させることも含む。つまり、ゲーム空間上でのみ設定されている価値媒体も遊戯媒体に含まれる。同様に、「遊戯媒体を付与する」とは、貯留されている物理的な遊戯媒体を増加させることだけではなく、クレジット数を増加させることも含む。なお、遊戯媒体を貯留する機構がない場合は、遊戯媒体の投入が遊戯媒体の消費であり、遊戯媒体の払い出しが遊戯媒体の付与である。なお、プッシャー型のメダルゲーム装置などにおいては、プレイヤのゲームフィールドにメダルなどが払い出されることも「遊戯媒体を付与する」ことに含まれる。また、投入口にお金を入れて、ゲーム終了後メダルなどで払い出す場合、お金を投入口に入れてメダルなどを購入し、購入したメダルなどを投入していると考えられるので、メダルなどが「遊戯媒体」であると考えられる。
【0016】
また、本発明における「ペイアウト値」とは、ゲーム進行中にプレイヤが消費した遊戯媒体の数に対するプレイヤに付与された遊戯媒体の数の多寡を示すための指標であり、プレイヤに付与された遊戯媒体の数をプレイヤが消費した遊戯媒体の数で除算したペイアウト率や、プレイヤに付与された遊戯媒体の数をプレイヤが消費した遊戯媒体の数で減算したペイアウト数などを含んでいる。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ゲームは、プレイヤによって投入された遊戯媒体を消費することで進行され、進行内容に応じて上記遊戯媒体を上記プレイヤに付与するゲームであり、上記ゲーム進行中に上記プレイヤが消費した遊戯媒体をカウントする消費カウント手段と、上記ゲーム進行中に上記プレイヤに付与された遊戯媒体をカウントする付与カウント手段と、上記消費カウント手段によってカウントされた数と上記付与カウント手段によってカウントされた数とからペイアウト値を算出するペイアウト値算出手段と、上記ペイアウト値算出手段によって算出された上記ペイアウト値があらかじめ設定されたペイアウト目標値より大きいか否かを判別する判別手段とを備え、上記選択手段は、抽選によってポイントを選択するときの上記ペイアウト値が上記判別手段によって上記ペイアウト目標値以下であると判別された場合に、抽選によって選択したポイントより大きいポイントを設定する、または、当該ペイアウト値が上記判別手段によって上記ペイアウト目標値より大きいと判別された場合に抽選によって選択したポイントより小さいポイントを設定する。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記所定のゲーム結果は複数種類設定されており、上記各確率テーブルは上記所定のゲーム結果の種類毎に記憶されており、上記選択手段は、上記所定のゲーム結果の種類に対応した各確率テーブルを使用する。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ペイアウト値は上記付与カウント手段によってカウントされた数から上記消費カウント手段によってカウントされた数を減算した値である。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ゲームは複数のプレイヤによって行われ、上記消費カウント手段は、上記ゲーム進行中に上記複数のプレイヤが消費した遊戯媒体の合計をカウントし、上記付与カウント手段は、上記ゲーム進行中に上記複数のプレイヤに付与した遊戯媒体の合計をカウントする。
【0021】
本発明の第2の側面によって提供されるゲームプログラムは、コンピュータを、本発明の第1の側面によって提供されるゲーム装置として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、所定のゲーム結果に設定するポイントを当該所定のゲーム結果が発生する前に選択して設定する。したがって、当該所定のゲーム結果が発生したと判別された後に当該所定のゲーム結果に設定するポイントを選択する必要がない。これにより、ゲーム結果発生後の選択処理のための時間を必要としないので、ゲームのスピード感が損なわれることを抑制することができる。
【0023】
また、抽選によってポイントを選択するときのペイアウト値が小さくなるに応じてプレイヤにとって有利な内容で抽選を行うようにした場合、所定のゲーム結果に設定されるポイントが大きくなる場合が増加する。これにより、所定のゲーム結果発生時に付与される遊戯媒体が増加することになって、ペイアウト値が大きくなる。つまり、ペイアウト値が小さくなるに応じてペイアウト値を大きくするように調整される。したがって、プレイヤの技量に関係なく、ゲーム進行中にペイアウト値を調整することができる。
【0024】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係るゲーム装置の一実施形態を示す概観斜視図である。
【図2】本発明に係るゲーム装置の一実施形態の上面図である。
【図3】本発明に係るゲーム装置の一実施形態の内部構成を示すブロック図である。
【図4】ゲームの全体的な流れを制御するメイン処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】通常ゲーム進行中の1場面の画面表示を示す図である。
【図6】特別ゲーム進行中の1場面の画面表示を示す図である。
【図7】シューティングゲームの1場面の画面表示を示す図である。
【図8】シューティングゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】敵キャラクタ発生処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】敵発生パターンの一例を説明するためのタイムテーブルである。
【図11】設定メダル数抽選処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】確率テーブルの一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、いわゆるメダルゲーム装置においてシューティングゲームを進行する場合を例として、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0027】
本実施形態に係るメダルゲーム装置は、プレイヤによって投入された遊戯媒体としてのメダルを消費してゲームを進行し、ゲームの進行内容に応じてプレイヤにメダルを付与するものである。また、本実施形態に係るシューティングゲームは、仮想ゲーム空間上でプレイヤキャラクタを操作して、敵であるキャラクタ(以下では、「敵キャラクタ」とする)に火の玉を命中させて倒すゲームである。当該ゲームでは、プレイヤキャラクタが火の玉を発射する毎にメダルが消費され、発射された火の玉が敵キャラクタに命中すると当該敵キャラクタに設定されているメダル数のメダルが付与される。なお、この場合、「火の玉が敵キャラクタに命中する」ことが本発明の「所定のゲーム結果」に該当し、「敵キャラクタに設定されているメダル数」が本発明の「所定のゲーム結果に設定されるポイント」に該当する。
【0028】
敵キャラクタに設定されるメダル数は、敵キャラクタを仮想ゲーム空間上に発生させるときに、抽選によって決定される。発生させる敵キャラクタは複数種類設定されており、敵キャラクタ毎に抽選のための確率テーブルが設定されている。当該確率テーブルには抽選におけるメダル数毎の当選確率が設定されており、当該確率テーブルに応じた抽選が行われて、敵キャラクタに設定されるメダル数が決定される。なお、敵キャラクタの発生処理や確率テーブルの詳細については後述する。
【0029】
また、本実施形態に係るシューティングゲームでは、ゲーム進行中に消費されたメダルの累計数(以下、「消費メダル累計数」とする。)と付与されたメダルの累計数(以下、「付与メダル累計数」とする。)とがカウントされている。また、必要に応じて、付与メダル累計数から消費メダル累計数を減算したペイアウト数POが算出される。ペイアウト数POは、いわゆるペイアウト率と同様に、消費メダル累計数に対する付与メダル累計数の多寡を示すための指標である。なお、当該「ペイアウト数」が、本発明の「ペイアウト値」に該当する。このゲームでは、ゲーム進行中のペイアウト数POが目標とする範囲内になるように、リアルタイムでの調整を行っている。すなわち、確率テーブルとして、高テーブル、中テーブル、低テーブルの3つの確率テーブルを設定しておき、敵キャラクタの発生時のペイアウト数POに応じて使用する確率テーブルを変更することでペイアウト数POを制御している。
【0030】
低テーブルは中テーブルと比べると、多いメダル数の当選確率が低く、少ないメダル数の当選確率が高い、プレイヤにとって不利な確率テーブルである。一方、高テーブルは中テーブルと比べると、多いメダル数の当選確率が高く、少ないメダル数の当選確率が低い、プレイヤにとって有利な確率テーブルである。ペイアウト数POが目標範囲内の場合、例えば0<PO≦100の場合、中テーブルを使用した抽選によって敵キャラクタに設定するメダル数を決定する。また、ペイアウト数POが目標範囲より小さい場合、例えばPO≦0の場合、高テーブルを使用した抽選によって敵キャラクタに設定するメダル数を決定する。この場合、中テーブルを使用する場合と比べて、多いメダル数が設定される確率が増加するので、命中時に付与されるメダル数が多くなってペイアウト数POが大きくなる。一方、ペイアウト数POが目標範囲より大きい場合、例えば100<POの場合、低テーブルを使用した抽選によって敵キャラクタに設定するメダル数を決定する。この場合、中テーブルを使用する場合と比べて、多いメダル数が設定される確率が減少するので、命中時に付与されるメダル数が少なくなってペイアウト数POが小さくなる。なお、本実施形態ではペイアウト数POの目標範囲を0<PO≦100としているが、これに限られない。ペイアウト数POの目標範囲は、ゲームの内容により適宜設定すればよいし、メダルゲーム装置毎に異なるように設定してもよい。
【0031】
次に、本実施形態に係るメダルゲーム装置のハード構成について説明する。
【0032】
図1〜3は、本実施形態に係るメダルゲーム装置Aのハード構成を説明するための図である。図1は、メダルゲーム装置Aの概観斜視図である。図2は、メダルゲーム装置Aの上面図であり、屋根部2および支柱2A(後述)の記載を省略したものである。図3は、メダルゲーム装置Aの内部構成を示すブロック図である。
【0033】
図1および図2に示すように、メダルゲーム装置Aは、4人のプレイヤがメダルゲームを行うことができるアーケードゲーム装置である。メダルゲーム装置Aでは、スロットゲームが通常ゲームとして行われるが、所定条件を満たした場合などにシューティングゲームやルーレットゲームなどの他のゲームも行われる。メダルゲーム装置Aは、各プレイヤが投入した遊戯媒体としてのメダルを消費することによりゲームを進行し、ゲームの進行内容に応じてメダルを付与するように構成されている。例えば、通常ゲーム(スロットゲーム)の場合、各プレイヤがベットすることでメダルが消費されてスロットゲームが実行され、停止絵柄が役に該当した場合にメダルが付与される。
【0034】
メダルゲーム装置Aは、筐体1、屋根部2、画像表示部3、複数の操作部4、複数のスピーカ5、電飾6(図3参照)、およびCPU10を含む各種のハードウェア(図3参照)を備える。なお、以下の説明においては、特に断らない限り1人のプレイヤがスロットゲームを行う場合の構成および動作について説明する。
【0035】
図1に示すように、筐体1の上部には、画像表示部3が設けられている。筐体1の上部縁端には、複数の操作部4が設けられている。各操作部4に対応する筐体1の側面の各箇所には、メダル払出口1Aが設けられている。筐体1の内部には、各種のハードウェアを備えた制御基板が設けられている。筐体1の上方には、支柱2Aを介して屋根部2が設けられている。各操作部4に対応する屋根部2の下部の各箇所には、スピーカ5が設けられている。屋根部2の側面には、電飾6が設けられている(図1において図示略)。
【0036】
画像表示部3は、たとえば比較的大きな液晶表示パネルからなり、筐体1の上方に水平に配置された画面30を有する。画面30は、複数の操作部4と対応するように4分割された領域ごとにスロットゲームのゲーム画像を表示する。すなわち、スロットゲームは、いわゆるビデオスロットとして実行される。なお、画像表示部3は、スロットゲームだけでなく、例えばシューティングゲームなどのゲーム画像も画面30に表示可能である。
【0037】
図2に示すように、操作部4のそれぞれには、メダル投入口40、メダル投入センサ41(図2において図示略)、ベットボタン42、スタートボタン43、払い出しボタン44、および操作レバー45が設けられている。
【0038】
メダル投入口40には、プレイヤによりメダルが投入される。投入されたメダルは、筐体1内部のメダル貯留部(図示しない)に蓄えられる。
【0039】
メダル投入センサ41は、メダル投入口40からメダル貯留部までの経路上に配置されており、投入されたメダルを検知して、その旨の信号を後述するCPU10に出力する。なお、メダル投入口40に投入されたメダル数(以下、「メダル投入数」とする。)は、クレジット数(ゲームプレイの権利数)としてCPU10に処理される。クレジット数には、ゲーム結果に応じて付与されたメダルの数(以下、「メダル付与数」とする。)が加算される。
【0040】
ベットボタン42は、スロットゲームに際してプレイヤが所望のメダルベット数を指示する際に用いられる。たとえば、ベットボタン42を1回、2回、あるいは3回押下して操作すると、それぞれのボタン操作回数に応じてメダルベット数が1、2、3となる。ベットボタン42は、プレイヤによる押下操作に基づいて操作信号を後述のCPU10に出力する。CPU10は入力される当該操作信号をカウントすることで、メダルベット数をカウントする。また、ベットボタン42は、シューティングゲームに際して、火の玉を発射するための発射ボタンとして用いられる。
【0041】
スタートボタン43は、プレイヤがスロットゲームの始動(複数のリールが回転するようなゲーム画像の表示開始)を指示するために用いられる。また、シューティングゲームに際しては、スタートボタン43も火の玉を発射するための発射ボタンとして用いられる。
【0042】
払い出しボタン44は、プレイヤがメダルの払い出しを指示するために用いられる。プレイヤが払い出しボタン44を押下すると、上記クレジット数に相当する数のメダルが図示しないメダル搬送機構を介してメダル貯留部からメダル払出口1Aまで送られ、メダル払出口1Aから払い出される。以下では、払い出しボタン44の押下によって払い出されるメダル数を「メダル払出数」とする。
【0043】
操作レバー45は、スロットゲームでは使用されないが、シューティングゲームに際して、プレイヤキャラクタを移動させるための操作レバーとして用いられる。
【0044】
なお、4つの操作部4をそれぞれ個別に指す場合、操作部4a、操作部4b、操作部4c、操作部4dと記載し、各操作部4a,4b,4c,4dに対応する画面30の各領域を、それぞれ、画面30a、画面30b、画面30c、画面30dと記載する(図2参照)。また、操作部4aと画面30aとを擬似的に1つのゲーム装置と考える場合、これをサテライトaと記載する。同様に、操作部4bと画面30bとからなる擬似的なゲーム装置をサテライトbと記載し、操作部4cと画面30cとからなる擬似的なゲーム装置をサテライトcと記載し、操作部4dと画面30dとからなる擬似的なゲーム装置をサテライトdと記載する。
【0045】
図3に示すように、メダルゲーム装置Aは、制御基板に設けられるハードウェアとして、CPU10、ROM11、RAM12、GPU13、VRAM14、ビデオインターフェース15、入力インターフェース16、および出力インターフェース17を備える。CPU10、ROM11、RAM12、GPU13、入力インターフェース16、および出力インターフェース17は、バス18を介して互いに接続されている。GPU13には、VRAM14およびビデオインターフェース15を介して、画像表示部3が接続されている。入力インターフェース16には、メダル投入センサ41、ベットボタン42、スタートボタン43、払い出しボタン44、および操作レバー45が接続されている。出力インターフェース17には、スピーカ5および電飾6が接続されている。
【0046】
CPU10は、ROM11に記憶されたシステムプログラムおよびゲームプログラムを実行し、各種の入出力制御および演算処理を行う。たとえば、CPU10は、デジタルカウンタとして機能し、クレジット数、メダル投入数、メダル付与数、メダルベット数、およびメダル払出数について計数処理を行う。CPU10は、メダル投入数およびメダル付与数を加算値とする一方、メダルベット数を減算値としてクレジット数を算出する。CPU10は、スロットゲームやシューティングゲームのゲームプログラムを実行し、ゲーム画像を画像表示部3に表示させる旨の命令をGPU13に送る。CPU10は、スロットゲームの進行に伴い乱数ジェネレータとして機能し、所定の抽選処理を実行する。また、CPU10は、シューティングゲームに際して、敵キャラクタに設定するメダル数を決定するときの抽選処理を実行する。CPU10は、スロットゲームやシューティングゲームの進行状況に応じてスピーカ5や電飾6を動作させる。なお、シューティングゲームのゲーム画像や抽選処理については後述する。
【0047】
ROM11は、読み出し専用の半導体メモリである。このROM11には、ハードウェアの基本的な動作を制御するためのシステムプログラムと、ゲームに関する各種の処理をCPU10に実行させるための命令や手順を記したゲームプログラムなどが記憶されている。また、ROM11には、スロットゲームやシューティングゲームのゲーム画像や、CPU10が所定の抽選処理を行う際に用いる抽選テーブルなどが記憶されている。
【0048】
システムプログラムには、CPU10をデジタルカウンタとして機能させるためのプログラムが含まれる。ゲームプログラムには、スロットゲームやシューティングゲームの進行手順を記したプログラムが含まれるとともに、CPU10を乱数ジェネレータとして機能させるためのプログラムが含まれる。ゲーム画像には、スロットゲームやシューティングゲームを構成する複数の絵柄、キャラクタ画像、告知用の演出画像、背景画像などが含まれる。抽選テーブルは、複数の抽選処理に応じて複数用意されている。なお、ゲームプログラムならびにゲーム画像および抽選テーブルは、ハードディスク、光ディスクあるいはフラッシュメモリといった記録媒体に記録しておき、この記録媒体から読み取り装置を介してCPU10が適宜読み出すようにしてもよい。
【0049】
RAM12は、読み書き可能な半導体メモリであり、CPU10によるプログラムのロードや画像データなどの一時的な記憶に用いられる。たとえばRAM12には、ROM11から読み出された画像データや抽選テーブルが記憶される。
【0050】
GPU13は、ゲーム画像の表示処理に必要な高速演算処理を行う。たとえばGPU13は、20fpsのフレームレートでゲーム画像を生成し、1フレームずつ生成した画像データをVRAM14に転送する。
【0051】
VRAM14は、映像表示専用の半導体メモリである。たとえばVRAM14は、GPU13によって生成されたゲーム画像を一時的に保持するフレームバッファとして機能する。このVRAM14からは、ビデオインターフェース15を介して画像表示部3に1フレームずつゲーム画像が送信される。
【0052】
なお、本実施形態では1つの制御基板で4つのサテライトを制御する場合について説明しているが、サテライト毎に制御基板を設けるようにしてもよい。この場合、各制御基板は互いに通信接続されて同期がとられている。また、サテライト毎の制御基板と、すべてのサテライトを統括するための制御基板とを設ける様にしてもよい。
【0053】
次に、メダルゲーム装置Aの動作について説明する。
【0054】
図4は、メダルゲーム装置Aの例えばCPU10で実行される、ゲームの全体的な流れを制御するメイン処理を説明するためのフローチャートである。当該メイン処理は、メダルゲーム装置Aの電源が投入されたときに開始され、サテライト毎に実行される。以下では、サテライトa(操作部4aおよび画面30aからなるサテライト)に対して実行されるメイン処理について説明する。
【0055】
メダルゲーム装置Aの電源が投入されると、デモ画像が表示され、メダル投入待ち状態となる(S1)。なお、他のサテライトに対してもメイン処理が開始されるので、画面30の各領域(画面30a,30b,30c,30d)にそれぞれデモ画像が表示される。
【0056】
ステップS2で、メダルが投入されたか否かが判別される(S2)。当該判別は、操作部4aのメダル投入センサ41から入力される信号に基づいて行われる。メダルが投入されていないと判別された場合(S2:NO)、ステップS1に戻ってデモ画像の表示が継続される。すなわち、メダルの投入を検知するまで、画面30aではデモ画像の表示が継続される。
【0057】
ステップS2で、メダルが投入されたと判別された場合(S2:YES)、通常ゲームの制御処理(以下では、「通常ゲーム処理」とする。)の開始が指示される(S3)。通常ゲームはスロットゲームであり、通常ゲーム処理は別の処理ルーチンで並行して実行される。
【0058】
図5は、通常ゲーム進行中の1場面の画面表示を示す図である。同図においては、すべてのサテライトa,b,c,dで通常ゲームが実行されている状態を示している。画面30a,30b,30c,30dには、それぞれ各操作部4a,4b,4c,4dを操作するプレイヤに対するスロットゲームの画像が表示されている。なお、操作部4c,4dは同図において画面30の上側に位置しているので、操作部4c,4dを操作するプレイヤに対する画像である画面30c,30dに表示される画像は、同図において上下さかさまの画像となっている。また、画面30の中央には、すべてのプレイヤが共通して使用するための画像が表示されている。
【0059】
通常ゲーム処理には、通常ゲームとしてのスロットゲームの進行処理の他に、スロットゲームで揃った絵柄に応じて開始されるミニゲームなどの処理も含まれる。なお、通常ゲーム処理の詳細についての説明は省略する。
【0060】
次に、所定条件を満たすサテライトがあるか否かが判別される(S4)。所定条件を満たすサテライトがないと判別された場合(S4:NO)ステップS4に戻り、所定条件を満たすサテライトがあると判別された場合(S4:YES)ステップS5に進む。すなわち、いずれかのサテライトで所定条件が満たされるまで、ステップS4の判別が繰り返される。この間、通常ゲーム処理によって、通常ゲームおよびミニゲームなどが進行される。本実施形態では、通常ゲーム(スロットゲーム)で所定回数のハズレが出たときに開始されるミニゲームで所定のアイテムをすべて集めることを所定条件としている。なお、所定条件はこれに限られず、ゲームの全体設計の中で適宜決定すればよい。例えば、通常ゲーム(スロットゲーム)で所定の絵柄を揃えたことや、通常ゲームの継続時間が所定の時間を経過したことを所定条件としてもよい。
【0061】
ステップS5では、通常ゲームから特別ゲームへの切り替えが指示される(S5)。特別ゲームはルーレットゲームまたはシューティングゲームであり、ルーレットゲームの制御処理(以下では、「ルーレットゲーム処理」とする。)およびシューティングゲームの制御処理(以下では、「シューティングゲーム処理」とする。)は、それぞれ別の処理ルーチンで並行して実行される。なお、ルーレットゲーム処理およびシューティングゲーム処理を総称する場合は、特別ゲーム処理とする。すなわち、ステップS5で、通常ゲーム処理の停止が指示され、特別ゲーム処理の開始が指示される。
【0062】
ステップS4において所定条件を満たしたサテライトでは、ルーレットゲーム処理が実行されてルーレットゲームが進行され、その他のサテライトでは、シューティングゲーム処理が実行されてシューティングゲームが進行される。ルーレットゲームはステップS4の所定条件を満たしたプレイヤに対する報奨としてのゲームであり、極めて大量のメダル付与があるスーパージャックポット(以下では、「SJP」とする)の当選が含まれている。なお、ルーレットゲーム処理の詳細についての説明は省略する。また、シューティングゲームは、ルーレットゲームが進行されるサテライト以外のサテライトでプレイするプレイヤのためのゲームである。なお、シューティングゲーム処理の詳細については後述する。
【0063】
図6は、特別ゲーム進行中の1場面の画面表示を示す図である。同図に示す画面30aおよび画面30の中央には、操作部4aを操作するプレイヤに対する特別ゲームであるルーレットゲームの画像が表示されている。また、同図に示す画面30b,30c,30dには、それぞれ各操作部4b,4c,4dを操作するプレイヤに対するシューティングゲームの画像が表示されている。つまり、同図は、サテライトaのプレイヤが所定条件を満たした場合のものである。
【0064】
次に、特別ゲーム処理が終了したか否かが判別される(S6)。特別ゲーム処理が終了していないと判別された場合(S6:NO)ステップS6に戻り、ステップS6の判別が繰り返される。この間、特別ゲーム処理によって、特別ゲームが進行される。一方、特別ゲーム処理が終了したと判別された場合に(S6:YES)ステップS3に進む。すなわち、特別ゲーム処理が終了したときに通常ゲーム処理が開始される(S3)。ルーレットゲーム処理はルーレットゲームが終了することで終了され、シューティングゲーム処理もルーレットゲームが終了することで終了される。すなわち、ルーレットゲームが終了することで、すべてのサテライトでの特別ゲーム処理が一斉に終了し、通常ゲームが開始される。以下、ステップS3〜S6が繰り返され、通常ゲーム処理と特別ゲーム処理とが繰り返される。メイン処理は、メダルゲーム装置Aの電源が切断されたときに終了される。
【0065】
次に、シューティングゲーム処理の詳細について、図7〜11を参照して説明する。
【0066】
図7は、シューティングゲーム処理によって進行されるシューティングゲームの1場面の画面表示を示す図であり、図6における画面30bを拡大したものである(なお、画面30の中央に表示されていたルーレットの画像を省略している。)。
【0067】
当該シューティングゲームは、仮想ゲーム空間上に登場するプレイヤキャラクタを操作して、仮想ゲーム空間上に発生する敵キャラクタに火の玉を命中させて倒すゲームである。同図において、画面中央にリフトに乗ったプレイヤキャラクタPCが表示されている。リフトの上下動およびプレイヤキャラクタPCの向きは、操作部4の操作レバー45で操作される。すなわち、プレイヤは、操作レバー45を下方向(プレイヤから見て手前方向)に傾けることでリフトを下方に移動させることができ、上方向(プレイヤから離れる方向)に傾けることでリフトを上方に移動させることができる。また、プレイヤは、操作レバー45を左に傾けることでプレイヤキャラクタPCの向きを左に向けることができ、右に傾けることでプレイヤキャラクタPCの向きを右に向けることができる。また、プレイヤは、ベットボタン42またはスタートボタン43を押下することで火の玉を発射することができる。
【0068】
同図において、敵キャラクタECaと2体の敵キャラクタECbとが表示されている。プレイヤは、操作レバー45を操作してプレイヤキャラクタPCの位置および向きを変え、ベットボタン42またはスタートボタン43を押下することで火の玉を発射して、当該火の玉を命中させることで敵キャラクタECa,ECbを倒すことができる。火の玉を発射する毎(すなわち、ベットボタン42またはスタートボタン43を押下する毎)に、1枚のメダルが消費される。また、火の玉を敵キャラクタECa,ECbに命中させると、当該敵キャラクタECa,ECbに設定されているメダル数のメダルが付与される。各敵キャラクタECa,ECbに設定されるメダル数は、敵キャラクタECa,ECbの発生時に抽選によって決定される。なお、同図における4つの破線の楕円は、敵キャラクタが出現する場所を示すものであり、実際の画面表示では表示されないものである。
【0069】
図8は、メダルゲーム装置Aの例えばCPU10で実行される、シューティングゲーム処理を説明するためのフローチャートである。当該シューティングゲーム処理は、図4のメイン処理を示すフローチャートのステップS5で通常ゲーム処理を停止した後に開始され、所定条件を満たしたサテライト以外のサテライト毎に実行される。以下では、サテライトb(操作部4bおよび画面30bからなるサテライト)に対して実行されるシューティングゲーム処理について説明する。
【0070】
まず、敵キャラクタ発生処理の開始が指示される(S11)。敵キャラクタ発生処理は、別の処理ルーチンで並行して実行される処理であり、仮想ゲーム空間上に敵キャラクタを発生させる処理を行うものである。敵キャラクタ発生処理の詳細は後述する。
【0071】
次に、プレイヤキャラクタPCの移動操作が行われたか否かが判別される(S12)。当該判別は、操作レバー45の操作による操作信号が入力されたか否かにより行われる。移動操作が行われたと判別された場合(S12:YES)、プレイヤキャラクタ移動処理が行われて(S13)、ステップS14に進む。プレイヤキャラクタ移動処理は、入力された操作信号に基づいて、プレイヤキャラクタPCの向きを変化させたり、プレイヤキャラクタPCおよびリフトを上下動させる処理である。移動操作が行われていないと判別された場合(S12:NO)、ステップS14に進む。
【0072】
ステップS14では、火の玉の発射操作が行われたか否かが判別される(S14)。当該判別は、ベットボタン42またはスタートボタン43の押下操作による操作信号が入力されたか否かにより行われる。発射操作が行われたと判別された場合(S14:YES)、発射処理が行われて(S15)、ステップS16に進む。発射処理は、プレイヤキャラクタPCが火の玉を発射する演出を行う処理である。当該発射処理では、例えば、プレイヤキャラクタPCの手から火の玉が発生する演出が行われ、後述する火の玉移動処理によって当該火の玉が飛んでいく演出が行われる。なお、火の玉発射の演出はこれに限られない。また、発射処理において、消費されたメダルの数(メダル消費数)1がクレジット数から減算され、消費メダル累計数が1増加される。消費メダル累計数は、シューティングゲームが進行されているすべてのサテライトにおける、シューティングゲーム進行中に消費されたメダルの累計数であり、ペイアウト数POの演算のためにカウントされる。なお、ペイアウト数POは、敵キャラクタを発生させるときに算出される。発射操作が行われていないと判別された場合(S14:NO)、ステップS16に進む。
【0073】
なお、本実施形態では、火の玉1発を発射する毎に1枚のメダルが消費されるようにしているが、これに限られない。例えば、火の玉1発を発射する毎に2枚のメダルが消費されるようにしてもよいし、1枚のメダルを消費して2発の火の玉を発射するようにしてもよい。
【0074】
ステップS16では、敵キャラクタ移動処理が行われる(S16)。敵キャラクタ移動処理は、敵キャラクタ発生処理によって発生した敵キャラクタを、それぞれ所定のアルゴリズムに応じて移動させる処理である。次に、火の玉移動処理が行われる(S17)。火の玉移動処理は、発射処理によって発生した火の玉をその進行方向に移動させる処理である。
【0075】
次に、火の玉が敵キャラクタに命中したか否かが判別される(S18)。当該判別は、例えば火の玉の座標範囲と敵キャラクタの座標範囲とを比較して、重なる部分があるか否かで判別される。なお、命中したか否かの判別は、他の手法を用いて判別してもよい。命中したと判別された場合(S18:YES)、命中処理が行われて(S19)、ステップS12に戻る。命中処理は、火の玉が敵キャラクタに命中する演出を行う処理である。当該命中処理では、例えば、火の玉が命中した敵キャラクタが設定されているメダル数のメダルに変化し、当該メダルをプレイヤキャラクタPCが手に入れる演出が行われる。なお、命中時の演出はこれに限られない。また、命中処理において、火の玉が命中した敵キャラクタに設定されているメダル数が付与されて、クレジット数および付与メダル累計数に加算される。付与メダル累計数は、シューティングゲームが進行されているすべてのサテライトにおける、シューティングゲーム進行中に付与されたメダルの累計数であり、ペイアウト数POの演算のためにカウントされる。なお、ペイアウト数POは、敵キャラクタを発生させるときに算出される。命中しなかったと判別された場合(S18:NO)、ステップS12に戻る。
【0076】
以下、ステップS12〜S18が繰り返される。シューティングゲーム処理は、ルーレットゲーム処理が終了したときに終了される。このとき、消費メダル累計数および付与メダル累計数はリセットされて、いずれもゼロに戻される。すなわち、消費メダル累計数および付与メダル累計数は、シューティングゲーム毎に独立してカウントされる。したがって、ペイアウト数POは、シューティングゲーム毎に独立したもの(前回のシューティングゲーム時のペイアウト数POは反映されない)となる。なお、消費メダル累計数および付与メダル累計数をリセットせずに蓄積するようにしてもよい。この場合、算出されるペイアウト数POは、以前のシューティングゲームでのメダルの消費および付与を反映させたものとなる。しかし、本発明の作用効果をより効果的に発揮するためには、現在進行中のシューティングゲームでのメダルの消費および付与のみを反映させるように、シューティングゲームを終了する毎に(または、シューティングゲームを開始する毎に)消費メダル累計数および付与メダル累計数をリセットするのが望ましい。
【0077】
図9は、メダルゲーム装置Aの例えばCPU10で実行される、敵キャラクタ発生処理を説明するためのフローチャートである。当該敵キャラクタ発生処理は、図8のシューティングゲーム処理を示すフローチャートのステップS11で開始が指示され、シューティングゲーム処理が実行されているサテライト毎に実行される。以下では、サテライトb(操作部4bおよび画面30bからなるサテライト)に対して実行される敵キャラクタ発生処理について説明する。
【0078】
まず、敵発生パターンが抽選によって決定される(S21)。敵発生パターンは、発生させる敵キャラクタの種類と発生させるタイミングを設定したものであり、複数のパターンが設定されている。いずれの敵発生パターンが選択されるかは抽選によって決定される。
【0079】
図10は、敵発生パターンの一例を説明するためのタイムテーブルである。
【0080】
同図においては、30秒間の3種類の敵キャラクタの発生パターンを示しており、横軸に0〜30秒までの時刻が示され、各敵キャラクタの欄の黒丸が発生するタイミングの時刻の場所に示されている。例えば、パターン1では、1,11,21秒のタイミングで敵キャラクタECaを発生させ、4,6,8,14,16,18,24,26秒のタイミングで敵キャラクタECbを発生させ、28秒のタイミングで敵キャラクタECcを発生させることを示している。また、パターン2では、1,11,21秒のタイミングで敵キャラクタECaを発生させ、4,6,14,16,24,26秒のタイミングで敵キャラクタECdを発生させ、8,18,28秒のタイミングで敵キャラクタECeを発生させることを示している。なお、同図においては敵キャラクタの発生タイミングが直感的に理解できるようにタイムテーブルで示しているが、実際には、敵キャラクタ毎の発生タイミングの時刻を記録したテーブルが記録されている。なお、同図に示す敵発生パターンは単なる一例であって、敵発生パターンは30秒間の発生タイミングを示すものに限定されない。また、敵発生パターンは3種類の敵キャラクタの発生パターンを示すものに限定されるものではなく、パターン毎に敵キャラクタの種類数が異なっていてもよい。
【0081】
次に、敵発生パターン決定からの経過時間と決定された敵発生パターンにおける敵キャラクタの発生タイミングとが比較され、敵キャラクタの発生タイミングになったか否かが判別される(S22)。発生タイミングでない場合(S22:NO)ステップS22に戻り、発生タイミングになった場合(S22:YES)ステップS23に進む。すなわち、発生タイミングが来るまで、ステップS22の判別が繰り返される。例えば、S21で敵発生パターンが図10のパターン1に決定した場合、決定から1秒までの間ステップS22が繰り返され、1秒になったタイミングでステップS23に進む。
【0082】
ステップS23では、敵キャラクタの出現位置が抽選によって決定される(S23)。敵キャラクタの出現位置は、図7の4つの破線の楕円に示す位置のいずれかに決定される。なお、敵キャラクタの出現位置の候補は、これに限られない。
【0083】
次に、発生させる敵キャラクタに設定するメダル数が抽選によって決定される(S24)。当該メダル数を決定する処理(以下では、「設定メダル数抽選処理」とする。)については後述する。
【0084】
次に、敵キャラクタの出現処理が行われる(S25)。当該処理は、ステップS22で発生タイミングとなった敵キャラクタを、ステップS23で決定された出現位置に出現させる処理である。出現後の敵キャラクタには、敵キャラクタ移動処理に基づく移動処理が行われる。なお、敵キャラクタの出現場所は図7に示す破線の楕円の位置にある柱の裏側なので、出現したときには画面に表示されず、敵キャラクタ移動処理によって柱の裏側から出てきたときに画面に表示される(図7左上の敵キャラクタECb参照)。
【0085】
次に、敵発生パターンの再生処理が終了したか否かが判別される(S26)。具体的には、ステップS21で敵発生パターンが決定されてから30秒経過したか否かが判別される。なお、これは敵発生パターンが30秒間の発生タイミングを設定しているからであって、敵発生パターンの設定時間がこれと異なる場合、判別のための経過時間は当然異なってくる。敵発生パターンの再生処理が終了していない場合(S26:NO)、ステップS22に戻って、次の敵キャラクタの発生タイミングを待つ。一方、敵発生パターンの再生処理が終了した場合(S26:YES)、ステップS21に戻って、次の敵発生パターンが決定される。敵キャラクタ発生処理は、シューティングゲーム処理が終了するまで継続される。
【0086】
図11は、メダルゲーム装置Aの例えばCPU10で実行される、設定メダル数抽選処理を説明するためのフローチャートである。設定メダル数抽選処理は、図9に示す敵キャラクタ発生処理においてフローチャートのステップS24において実行される処理であり、敵キャラクタを発生させる毎に実行される。
【0087】
まず、ペイアウト数POが算出される(S31)。図8に示すシューティングゲーム処理では、消費メダル累計数および付与メダル累計数がカウントされている。例えば、サテライトaでルーレットゲームが進行されている場合、サテライトb,c,dのうちシューティングゲームが進行されているサテライトにおけるシューティングゲーム進行中のメダル消費数の累計値およびメダル付与数の累計値が、それぞれ、消費メダル累計数および付与メダル累計数としてカウントされている。ペイアウト数POは、付与メダル累計数から消費メダル累計数を減算することで算出される。なお、ペイアウト数POを常に算出しておき、ステップS31では算出されているペイアウト数POを参照するようにしてもよい。
【0088】
次に、ペイアウト数POが100より大きいか否かが判別される(S32)。ペイアウト数POが100より大きい場合(S32:YES)、すなわち、100<POの場合、発生させる敵キャラクタの確率テーブルの内の低テーブル(図12参照)を用いた抽選が行われて設定されるメダル数が決定され(S33)、設定メダル数抽選処理が終了される。
【0089】
図12は、確率テーブルの一例を説明するための図である。
【0090】
確率テーブルは、敵キャラクタ毎に設定されている。また、各確率テーブルには低テーブル、中テーブル、高テーブルが設定されており、各テーブルには抽選におけるメダル数毎の当選確率が設定されている。例えば、同図(a)に示す敵キャラクタECaの確率テーブルにおいて、低テーブルでは、はずれ(メダル獲得枚数0枚。以下同じ。)の確率が45%、メダル1枚の確率が30%、メダル2枚の確率が20%、メダル3枚の確率が5%と設定されている。同様に、中テーブルでは、はずれの確率が25%、メダル1枚の確率が30%、メダル2枚の確率が25%、メダル3枚の確率が20%と設定されており、高テーブルでは、はずれの確率が15%、メダル1枚の確率が20%、メダル2枚の確率が35%、メダル3枚の確率が30%と設定されている。
【0091】
低テーブルは、中テーブルと比べると、メダル2枚およびメダル3枚の当選確率が低く、はずれの当選確率が高い。すなわち、プレイヤにとって不利な確率テーブルである。一方、高テーブルは、中テーブルと比べると、メダル2枚およびメダル3枚の当選確率が高く、はずれおよびメダル1枚の当選確率が低い。すなわち、プレイヤにとって有利な確率テーブルである。なお、同図に示すのは確率テーブルの一例であって、各テーブルに設定される確率はゲームの全体設計の中で適宜決定すればよい。また、同図(a)は設定されるメダル数が1〜3枚の場合の例であるが、敵キャラクタ毎に設定されるメダル数の範囲を変化させるようにしてもよい。例えば、同図(b)に示す敵キャラクタECbの確率テーブルは、設定されるメダル数が1〜5枚の場合の例である。
【0092】
ステップS32において、ペイアウト数POが100以下の場合(S32:NO)、ペイアウト数POが0より大きいか否かが判別される(S34)。ペイアウト数POが0より大きい場合(S34:YES)、すなわち、0<PO≦100の場合、発生させる敵キャラクタの確率テーブルの内の中テーブルを用いた抽選が行われて設定されるメダル数が決定され(S35)、設定メダル数抽選処理が終了される。一方、ペイアウト数POが0以下の場合(S34:NO)、すなわち、PO≦0の場合、発生させる敵キャラクタの確率テーブルの内の高テーブルを用いた抽選が行われて設定されるメダル数が決定され(S36)、設定メダル数抽選処理が終了される。
【0093】
本実施形態によると、シューティングゲームにおいて、敵キャラクタを発生させるときに抽選を行って、当該敵キャラクタに設定するメダル数を決定している。したがって、火の玉が敵キャラクタに命中したときに抽選処理を行なう必要がない。これにより、命中後の抽選処理のための時間を必要としないので、シューティングゲームのスピード感が損なわれることを抑制することができる。
【0094】
また、本実施形態によると、敵キャラクタに設定するメダル数の抽選を、そのときのペイアウト数POに応じて確率テーブルを切り替えて行っている。ペイアウト数POが目標とする範囲より大きい場合、プレイヤにとって不利な低テーブルを用いて抽選が行われる。低テーブルを用いた場合、中テーブルを用いた場合と比べて、敵キャラクタに多いメダル数が設定される確率が減少し、少ないメダル数が設定される確率が増加する。したがって、命中時のメダル付与数が少なくなってペイアウト数POが小さくなるように調整される。一方、ペイアウト数POが目標とする範囲より小さい場合、プレイヤにとって有利な高テーブルを用いて抽選が行われる。高テーブルを用いた場合、中テーブルを用いた場合と比べて、敵キャラクタに多いメダル数が設定される確率が増加し、少ないメダル数が設定される確率が減少する。したがって、命中時のメダル付与数が多くなってペイアウト数POが大きくなるように調整される。このように、プレイヤの技量に関係なく、ゲーム進行中にペイアウト数POを調整することができる。
【0095】
例えば、図12(a)の確率テーブルの場合、低テーブルを用いた抽選で決定されるメダル数の平均値は0.85枚(=1枚×30%+2枚×20%+3枚×5%)になる。同様に、中テーブルの場合の平均値は1.4枚(=1枚×30%+2枚×25%+3枚×20%)になり、高テーブルの場合の平均値は1.8枚(=1枚×20%+2枚×35%+3枚×30%)になる。プレイヤが敵キャラクタに火の玉を命中できる確率を70%と想定すると、プレイヤが1枚のメダルの消費で付与されるメダル数の平均値は、低テーブルが使用される場合0.595枚(=0.85枚×70%)、中テーブルが使用される場合0.98枚(=1.4枚×70%)、高テーブルが使用される場合1.26枚(=1.8枚×70%)となる。つまり、ペイアウト数POが目標とする範囲内にあり中テーブルが用いられると、1枚のメダル消費に対して平均約1枚のメダルが付与されるので、ペイアウト数POがあまり変わらない。また、ペイアウト数POが目標とする範囲より大きく低テーブルが用いられると、1枚のメダル消費に対して平均約0.6枚のメダルが付与されるので、ペイアウト数POが小さくなる。逆に、ペイアウト数POが目標とする範囲より小さく高テーブルが用いられると、1枚のメダル消費に対して平均約1.3枚のメダルが付与されるので、ペイアウト数POが大きくなる。したがって、ペイアウト数POは、ゲーム進行中に目標とする範囲内となるように調整される。
【0096】
なお、上記実施形態では、付与メダル累計数から消費メダル累計数を減算したペイアウト数POを調整する場合について説明しているが、これに限られず、ペイアウト数POに代えて他の算出方法で算出されたペイアウトに関する値を調整するようにしてもよい。例えば、付与メダル累計数を消費メダル累計数で除算した値、すなわち、いわゆるペイアウト率を調整するようにしてもよい。この場合、例えば、ペイアウト率が1.1より大きい場合、1.1以下で1より大きい場合、1以下の場合でそれぞれ低テーブル、中テーブル、高テーブルを用いるようにすればよい。
【0097】
上記実施形態では、抽選テーブルを、低テーブル、中テーブル、高テーブルの3つのテーブルで切り替える場合について説明しているが、これに限られない。切り替えるテーブル数は、2つでもよいし、4つ以上でもよい。また、抽選テーブルを1つのテーブルとして、抽選後にメダル数を調整するようにしてもよい。例えば、PO>100の場合に抽選で決定されたメダル数(以下、「当選メダル数」とする。)から1減らしたメダル数を設定するようにし、PO≦0の場合に当選メダル数に1追加したメダル数を設定するようにしてもよい。また、テーブルの切り替えや抽選後の調整を行わないようにしてもよい。この場合でも、敵キャラクタに設定するメダル数を発生時の抽選で決定しているので、命中時に抽選処理を行なう必要がない。したがって、命中後の抽選処理のための時間を必要とせず、スピード感が損なわれないという効果を奏することができる。
【0098】
上記実施形態では、敵キャラクタの種類毎に確率テーブルを設定しているが、これに限られない。例えば、複数の敵キャラクタに共通の確率テーブルを適用するようにしてもよいし、すべての敵キャラクタに共通の1つの確率テーブルのみを設定するようにしてもよい。
【0099】
上記実施形態では、敵発生パターンに応じて、所定のタイミングで所定の敵キャラクタを発生しているが、これに限られない。例えば、あらかじめ敵キャラクタの種類を決定せずに、敵発生パターンの発生タイミングに応じて当選メダル数を決定し、決定された当選メダル数に応じて発生する敵キャラクタの種類を決定するようにしてもよい。例えば、当選メダル数が1枚の場合は敵キャラクタECaを発生し、当選メダル数が2枚の場合は敵キャラクタECbを発生するようにしてもよい。この場合、発生した敵キャラクタを見たプレイヤが、当該敵キャラクタを倒すことで何枚のメダルを獲得できるかを認識することができる。
【0100】
上記実施形態では、敵キャラクタに火の玉を命中させることでメダルを獲得するゲームについて説明したが、これに限られない。例えば、敵キャラクタに代えて敵のミサイルなどのオブジェクトが発生するようにしてもよいし、プレイヤキャラクタに代えてプレイヤの戦闘機がこれを打ち落とすことでメダルを獲得するようにしてもよい。
【0101】
上記実施形態では、あるサテライトのプレイヤがルーレットゲームを行っている間に進行される特別ゲームとしてのシューティングゲームに本発明を適用した場合について説明したが、これに限られない。本発明は、通常ゲームとしてのスロットゲームで揃った絵柄に応じて開始されるミニゲームなどのシューティングゲームにも適用することができる。また、通常ゲームをシューティングゲームとして、このシューティングゲームに本発明を適用するようにしてもよい。
【0102】
また、本発明を適用できるゲームはシューティングゲームに限定されず、例えばアクションゲームや格闘ゲームなどにも本発明を適用することができる。例えば、プレイヤキャラクタを移動させてアイテムを拾うゲームにも本発明を適用することができる。この場合、ゲーム画面上にアイテムを発生させるときに、抽選で当選メダル数を決定すればよい。また、シューティングゲームのように発射体を発射させる毎にメダルを消費するという設定にできないときは、例えば、所定時間ごとにメダルが消費されるように設定すればよい。また、格闘ゲームに本発明を適用する場合は、例えば、プレイヤキャラクタに攻撃させる都度メダルが消費され、敵キャラクタにダメージを与えたときにメダルが付与される設定とし、敵キャラクタが出現するときにダメージ毎の当選メダル数を抽選により決定すればよい。
【0103】
上記実施形態では、複数のプレイヤが1つのゲーム装置でゲームを行う場合について説明したが、これに限られない。ゲーム装置で1人のプレイヤのみがゲームを行う場合でも、本発明を適用することができる。
【0104】
上記実施形態では、同じゲーム装置でシューティングゲームをしているすべてのプレイヤの消費メダル累計数と付与メダル累計数とからペイアウト数を算出する場合について説明したが、これに限られない。例えば、プレイヤ毎に消費メダル累計数と付与メダル累計数を管理し、プレイヤ毎にペイアウト数を算出するようにしてもよい。この場合、プレイヤ毎にペイアウト数を調整することができるので、上述した効果に加えて、各プレイヤの技量に応じて個別にゲームの難易度を調整することができるという効果を奏することができる。すなわち、技量の高いプレイヤのペイアウト数は大きくなるので、低テーブルが使用される状態が長くなり、ゲームの難易度が高くなる。一方、技量の低いプレイヤのペイアウト数は小さくなるので、高テーブルが使用される状態が長くなり、ゲームの難易度が低くなる。
【0105】
上記実施形態では、本発明をいわゆるメダルゲーム装置に適用した場合について説明しているが、これに限られない。本発明は、メダルなどの消費や付与がされないアーケードゲーム装置や家庭用ゲーム装置にも適用することができる。例えば、あるゲーム中のミニゲームにて、ゲーム空間上で設定されている仮想の価値媒体をベットして行うゲームにも本発明を適用することができる。また、価値媒体のベットを伴わないゲームであっても、敵キャラクタに設定する得点などを発生時の抽選で決定し命中時に抽選処理を行なう必要がないので、スピード感が損なわれないという効果を奏することができる。
【0106】
本発明に係るゲーム装置、当該ゲーム装置を実現するためのゲームプログラムは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るゲーム装置、当該ゲーム装置を実現するためのゲームプログラムの具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0107】
A メダルゲーム装置
1 筐体
2 屋根部
2A 支柱
3 画像表示部
30(30a,30b,30c,30d) 画面
4(4a,4b,4c,4d) 操作部
40 メダル投入口
41 メダル投入センサ
42 ベットボタン
43 スタートボタン
44 払い出しボタン
45 操作レバー
5 スピーカ
6 電飾
10 CPU(選択手段、操作判別手段、特典付与手段、消費カウント手段、付与カウント手段、ペイアウト値算出手段、判別手段)
11 ROM
12 RAM(記憶手段)
13 GPU
14 VRAM
15 ビデオインターフェース
16 入力インターフェース
17 出力インターフェース
18 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの進行内容を表示する画像表示手段と、
プレイヤが所定の操作を行うための操作手段と、
所定のゲーム結果に設定されるポイントを、当該所定のゲーム結果が発生する前に、所定の条件に応じて複数種類のポイントから選択して、当該所定のゲーム結果に設定する選択手段と、
上記プレイヤが上記所定の操作を行った結果、上記所定のゲーム結果が発生したか否かを判別する操作判別手段と、
上記操作判別手段によって上記所定のゲーム結果が発生したと判別された場合、当該所定のゲーム結果に設定されているポイントに対応する特典を上記プレイヤに付与する特典付与手段と、
を備えていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
上記ゲームは、発射体を発射して標的としてのオブジェクトに命中させるゲームであり、
上記所定のゲーム結果は、上記オブジェクトに上記発射体が命中することである、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
上記各ポイントの当選確率を設定した確率テーブルを記憶する記憶手段を更に備え、
上記選択手段は、上記確率テーブルを使用した抽選によって、上記所定のゲーム結果に設定されるポイントを選択する、
請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
上記ゲームは、プレイヤによって投入された遊戯媒体を消費することで進行され、進行内容に応じて上記遊戯媒体を上記プレイヤに付与するゲームであり、
上記記憶手段は複数の確率テーブルを記憶し、
上記ゲーム進行中に上記プレイヤが消費した遊戯媒体をカウントする消費カウント手段と、
上記ゲーム進行中に上記プレイヤに付与した遊戯媒体をカウントする付与カウント手段と、
上記消費カウント手段によってカウントされた数と上記付与カウント手段によってカウントされた数とからペイアウト値を算出するペイアウト値算出手段と、
を備え、
上記選択手段は、抽選によってポイントを選択するときの上記ペイアウト値が小さくなるに応じて、プレイヤにとってより有利な確率テーブルを使用する、
請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
上記ゲームは、プレイヤによって投入された遊戯媒体を消費することで進行され、進行内容に応じて上記遊戯媒体を上記プレイヤに付与するゲームであり、
上記ゲーム進行中に上記プレイヤが消費した遊戯媒体をカウントする消費カウント手段と、
上記ゲーム進行中に上記プレイヤに付与された遊戯媒体をカウントする付与カウント手段と、
上記消費カウント手段によってカウントされた数と上記付与カウント手段によってカウントされた数とからペイアウト値を算出するペイアウト値算出手段と、
上記ペイアウト値算出手段によって算出された上記ペイアウト値があらかじめ設定されたペイアウト目標値より大きいか否かを判別する判別手段と、
を備え、
上記選択手段は、抽選によってポイントを選択するときの上記ペイアウト値が上記判別手段によって上記ペイアウト目標値以下であると判別された場合に抽選によって選択したポイントより大きいポイントを設定する、または、当該ペイアウト値が上記判別手段によって上記ペイアウト目標値より大きいと判別された場合に抽選によって選択したポイントより小さいポイントを設定する、
請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項6】
上記所定のゲーム結果は複数種類設定されており、
上記各確率テーブルは上記所定のゲーム結果の種類毎に記憶されており、
上記選択手段は、上記所定のゲーム結果の種類に対応した各確率テーブルを使用する、
請求項4または5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
上記ペイアウト値は上記付与カウント手段によってカウントされた数から上記消費カウント手段によってカウントされた数を減算した値である、
請求項4ないし6のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項8】
上記ゲームは複数のプレイヤによって行われ、
上記消費カウント手段は、上記ゲーム進行中に上記複数のプレイヤが消費した遊戯媒体の合計をカウントし、
上記付与カウント手段は、上記ゲーム進行中に上記複数のプレイヤに付与した遊戯媒体の合計をカウントする、
請求項4ないし7のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1ないし7のいずれかに記載の各手段を備えるゲーム装置として機能させるためのゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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