説明

ゲーム装置、画像表示装置、立体画像表示方法、および、プログラム

【課題】見やすい立体画像を適切に表示することのできるゲーム装置等を提供する。
【解決手段】取得部120は、例えば、現在の視点から視線方向へと延ばした直線上において最初に衝突するオブジェクトを特定し、そのオブジェクトの奥行位置を取得する。設定部130は、現在の視点を基準に配置される左右の仮想カメラを設定する。画像生成部140は、設定された左右の仮想カメラからそれぞれ撮影した画像を生成する。合成部160は、取得部120に取得されたオブジェクトの奥行位置に基づいて、各ゲーム画像にマーカ画像をそれぞれ合成する。そして、表示部170は、マーカ画像がそれぞれ合成された各ゲーム画像に基づいて、立体ゲーム画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見やすい立体画像を適切に表示することのできるゲーム装置、画像表示装置、立体画像表示方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、アクションゲーム等を行うことのできるゲーム装置(ビデオゲーム装置等)が、広く普及している。このようなアクションゲームは、一例として、銃や剣等の武器を装備したプレイヤキャラクタ(主人公キャラクタ等)をプレイヤが操作して、仮想空間内(ゲームのフィールド等)を自由に移動させ、敵キャラクタ等と戦うといったタイプのゲームである。つまり、戦いに主眼をおいたゲームと言える。
一方、このような戦いを主眼としたものでなく、あえて戦闘を避けるようにプレイヤキャラクタを移動させる潜入タイプのアクションゲームも知られている。この潜入タイプのアクションゲームは、例えば、敵陣に潜入させたプレイヤキャラクタを、敵キャラクタに見つからないように身を隠しつつ移動させ、所定の目的を果たすことを特徴としている。
【0003】
これらのアクションゲームでは、装備した銃などで敵キャラクタを狙う際に、照準となるマーカ(ターゲット等)を表示している。つまり、プレイヤは、敵キャラクタにマーカが重なった状態で射撃を行うことにより、銃弾を敵キャラクタに命中させることができる。
【0004】
このようなマーカを表示するゲームの一例として、ロックオンされた標的を容易に変更することのできるゲーム装置(ビデオゲーム装置)の発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−95868号公報(第5−10頁、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
最近では、画像を立体視(3D立体視)にて表示できるゲーム装置も開発されている。このような立体視可能なゲーム装置を用いて、上述したアクションゲームのゲーム画像を表示することで、より臨場感を増したゲームを提供することが期待されている。
【0007】
しかしながら、立体視を利用したアクションゲームにおいて、上述したマーカを従来と同様に表示してしまうと、立体画像が見難くなってしまうという問題があった。
つまり、射撃時の照準となるマーカを配置する際に、標的となるオブジェクト(敵キャラクタ等の標的オブジェクト)の奥行きを考慮することなく、従来と同様に画面中央の決まった奥行座標に配置してしまうと、標的オブジェクトとマーカとの間に奥行方向にずれが生じる場合がある。その場合、標的オブジェクトに対する焦点とマーカに対する焦点が異なってしまい、標的オブジェクトとマーカとの何れか一方に焦点を合わせると、他方が二重にぼやけて見えてしまうという不都合が生じていた。
このような不都合により立体画像が見難くなってしまうだけでなく、プレイヤの狙ったポイントに射撃が行えなかったり、画面酔いを生じさせ易くなるなどの問題もあった。
【0008】
このようなことから、照準となるマーカ等を表示させた場合でも、立体画像を見やすく表示できるゲーム装置等の開発が求められていた。
【0009】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、見やすい立体画像を適切に表示することのできるゲーム装置、画像表示装置、立体画像表示方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、三次元仮想空間内における視点から、当該三次元仮想空間に配置される種々のオブジェクトを眺めたゲーム画像を、立体視可能に表示するゲーム装置であって、取得部、生成部、合成部、及び、表示部を備えて構成される。
【0011】
まず、取得部は、プレイヤの操作に応じて特定されるオブジェクトの奥行情報を取得する。例えば、取得部は、プレイヤが任意に指し示した方向や現在の視線方向に存在するオブジェクトを特定し、そのオブジェクトの奥行情報(一例として、視点に対する奥行きについての絶対的な位置や相対的な位置関係を表す情報)を取得する。また、生成部は、視点を基準として複数のゲーム画像を生成する。例えば、視点を基準として所定間隔を空けて両側に配置される複数の仮想カメラ(一例として、左右の仮想カメラ)を設定し、設定された各仮想カメラからそれぞれ撮影した複数のゲーム画像(一例として、左目用画像、及び、右目用画像)を生成する。合成部は、取得されたオブジェクトの奥行情報に基づいて、生成された各ゲーム画像に照準を表すマーカ画像をそれぞれ合成する。そして、表示部は、マーカ画像がそれぞれ合成された各ゲーム画像に基づいて、立体ゲーム画像を表示する。例えば、表示部は、両眼視差等を利用した立体ゲーム画像を表示する。
【0012】
このように表示される立体ゲーム画像では、マーカ画像が、特定されたオブジェクトの直前に位置するように見え、マーカ画像とそのオブジェクトの奥行きが一致する。このため、何れにも焦点が合い、二重にぼやけて見えるというような不都合を生じさせない。
この結果、照準となるマーカ画像を表示させた場合でも、見やすい立体画像を適切に表示することができる。
【0013】
本発明の第2の観点に係るゲーム装置は、三次元仮想空間内における視点から、当該三次元仮想空間に配置される種々のオブジェクトを眺めたゲーム画像を、立体視可能に表示するゲーム装置であって、取得部、配置部、生成部、及び、表示部を備えて構成される。
【0014】
まず、取得部は、プレイヤの操作に応じて特定されるオブジェクトの奥行情報を取得する。例えば、取得部は、プレイヤが任意に指し示した方向や現在の視線方向に存在するオブジェクトを特定し、そのオブジェクトの奥行情報(一例として、視点に対する奥行きについての絶対的な位置や相対的な位置関係を表す情報)を取得する。また、配置部は、取得されたオブジェクトの奥行情報に基づいて、照準を表すマーカオブジェクトを配置する。生成部は、視点を基準として、マーカオブジェクトを含む視界内のオブジェクトが配置された複数のゲーム画像を生成する。例えば、視点を基準として所定間隔を空けて両側に配置される複数の仮想カメラ(一例として、左右の仮想カメラ)を設定し、設定された各仮想カメラからそれぞれ撮影した複数のゲーム画像(一例として、左目用画像、及び、右目用画像)を生成する。そして、表示部は、生成された各ゲーム画像に基づいて、立体ゲーム画像を表示する。例えば、表示部は、両眼視差等を利用した立体ゲーム画像を表示する。
【0015】
このように表示される立体ゲーム画像では、マーカオブジェクトが、特定されたオブジェクトの直前に位置するように見え、マーカオブジェクトとそのオブジェクトの奥行きが一致する。このため、何れにも焦点が合い、二重にぼやけて見えるというような 不都合を生じさせない。
この結果、照準となるマーカオブジェクトを表示させた場合でも、見やすい立体画像を適切に表示することができる。
【0016】
合成部は、取得部に取得されたオブジェクトの奥行情報が、所定の奥行範囲に含まれている場合のみ、取得されたオブジェクトの奥行情報に基づいて、生成された各ゲーム画像に照準を表すマーカ画像をそれぞれ合成してもよい。
この場合、特定オブジェクト(取得部に特定されて奥行き情報が取得されたオブジェクト)が所定の奥行範囲内にある場合、取得されたオブジェクトの奥行情報に基づいて、生成された各ゲーム画像に照準を表すマーカ画像を合成する。一方、特定オブジェクトが所定の奥行範囲外であれば、特定オブジェクトとは異なる奥行き情報に基づいて、マーカ画像を合成する。例えば、所定の奥行範囲の最前部・最後部の奥行情報に基づいてマーカ画像を合成したり、又は、常に奥行を0とした最前部にマーカ画像を合成する。
このような構成を取ることで、特定オブジェクトが所定の奥行範囲にいる場合は特定オブジェクトとマーカ画像の奥行きが一致し、いずれにも焦点が合いぼやけることなく、両者を見る事ができるが、特定オブジェクトが所定の奥行範囲外にいる場合は特定オブジェクトとマーカ画像の奥行きが一致せず、いずれかにしか焦点が合わず、二重にぼやけて見える。
つまり、特定オブジェクトとマーカ画像を見た際に二重にぼやけて見えるか否かによって、プレイヤに特定オブジェクトが所定の奥行範囲外にいるか否かを報知することもできる。
【0017】
配置部は、取得部に取得されたオブジェクトの奥行情報が、所定の奥行範囲に含まれている場合のみ、取得されたオブジェクトの奥行情報に基づいて、照準を表すマーカオブジェクトを配置してもよい。
この場合、特定オブジェクトが所定の奥行範囲内にある場合、取得されたオブジェクトの奥行情報に基づいてマーカオブジェクトを配置する。一方、特定オブジェクトが所定の奥行範囲外であれば、特定オブジェクトとは異なる奥行き情報に基づいて、マーカオブジェクトを配置する。例えば、所定の奥行範囲の最前部・最後部の奥行情報に基づいてマーカオブジェクトを配置したり、又は、常に奥行を0とした最前部にマーカオブジェクトを配置する。
このような構成を取ることで、特定オブジェクトが所定の奥行範囲にいる場合は特定オブジェクトとマーカオブジェクトの奥行きが一致し、いずれにも焦点が合いぼやけることなく、両者を見る事ができるが、特定オブジェクトが所定の奥行範囲外にいる場合は特定オブジェクトとマーカオブジェクトの奥行きが一致せず、いずれかにしか焦点が合わず、二重にぼやけて見える。
つまり、特定オブジェクトとマーカオブジェクトを見た際に二重にぼやけて見えるか否かによって、プレイヤに特定オブジェクトが所定の奥行範囲外にいるか否かを報知することもできる。
【0018】
上記ゲーム装置は、取得部に取得されたオブジェクの奥行情報が所定の奥行範囲外である場合において、マーカ画像又はマーカオブジェクトの形状を変更する変更部を更に備えてもよい。
この場合、特定オブジェクトが所定の奥行範囲外にある場合において、マーカ(マーカ画像又はマーカオブジェクト)の形状が変化する。したがって、マーカと特定オブジェクトの奥行きは合致しているために、焦点がずれて見えにくくなる事は無いが、マーカの形状の変化によって、プレイヤに特定オブジェクトが奥行範囲外にいることを報知することができる。
なお、オブジェクトの形状変化とは、当該所定の奥行範囲の最前部・最後部から特定オブジェクトの距離に応じて照準オブジェクトを拡大・縮小することとしても良い。例えば、特定オブジェクトの奥行きが所定の奥行範囲より手前にあった場合は、奥行範囲の最前部から特定オブジェクトの奥行きまでの距離に応じて、マーカが拡大された状態で特定オブジェクトの奥行位置に配置しても良い。このようにすると、マーカと特定オブジェクトとの焦点は合いはっきりと見る事ができるが、マーカが拡大されて表示されることで、プレイヤに当該特定オブジェクトを選択すべきではない事を報知することができる。
【0019】
奥行範囲は、プレイヤにより操作されるキャラクタの特性又は当該キャラクタが取得しているアイテムに応じて、異なる範囲が設定されているとしてもよい。
ここで、キャラクタの特性とは、例えば、ゲームの進行に応じて変化する能力値や経験値等であり、また、アイテムとは、例えば、装備している武器の種類(ハンドガンやライフル等)である。
このような構成を取ることで、例えば、キャラクタの成長やアイテムの切り替えに応じて異なる奥行範囲が設定されるため、特定オブジェクトがその奥行範囲内に含まれているか否かが変化する。そして、特定オブジェクトが奥行範囲内の場合には、特定オブジェクトとマーカの奥行きが一致して焦点が合って見えることになり、逆に、特定オブジェクトが奥行範囲外の場合には、特定オブジェクトとマーカの奥行きがずれて二重にぼやけて見えることになる。
つまり、キャラクタの特性や取得しているアイテムに応じた奥行範囲(例えば、射程範囲)が、特定オブジェクトに対して有効がどうかを、特定オブジェクトとマーカの見え方で報知することができる。
【0020】
本発明の第3の観点に係る画像表示装置は、オブジェクトが配置される三次元仮想空間を所定の視点から眺めた画像を、立体視可能に表示する画像表示装置であって、取得部、生成部、及び、表示部を備えて構成される。
【0021】
まず、取得部は、プレイヤの操作に応じて特定されたオブジェクト(一例として、キャラクタオブジェクトやアイコンやファイル等のオブジェクトを含む)の奥行情報を取得する。例えば、取得部は、プレイヤが任意に指し示した方向や現在の視線方向に存在するオブジェクトを特定し、そのオブジェクトの奥行情報(一例として、視点に対する奥行きについての絶対的な位置や相対的な位置関係を表す情報)を取得する。また、生成部は、視点を基準として、取得部に取得されたオブジェクトの奥行情報に基づき所定の付加オブジェクト(一例として、照準を示すマーカや矢印等で表されるカーソルを含む)が配置された複数の画像を生成する。例えば、視点を基準として所定間隔を空けて両側に配置される複数の仮想カメラ(一例として、左右の仮想カメラ)を設定し、設定された各仮想カメラからそれぞれ撮影した複数の画像(一例として、左目用画像、及び、右目用画像)を生成する。そして、表示部は、生成された各画像に基づいて、立体画像を表示する。例えば、表示部は、両眼視差等を利用した立体画像を表示する。
【0022】
このように表示される立体画像では、付加オブジェクトが特定されたオブジェクトの直前に位置するように見え、付加オブジェクトとそのオブジェクトの奥行きが一致する。このため、何れにも焦点が合い、二重にぼやけて見えるというような不都合を生じさせない。
この結果、所定の付加オブジェクトを表示させた場合でも、見やすい立体画像を適切に表示することができる。
【0023】
本発明の第4の観点に係る立体画像表示方法は、取得部、生成部、及び、表示部を備え、オブジェクトが配置される三次元仮想空間を所定の視点から眺めた画像を、立体視可能に表示する画像表示装置における立体画像表示方法であって、取得工程、生成工程、及び、表示工程を備えて構成される。
【0024】
まず、取得工程では、プレイヤの操作に応じて特定されたオブジェクトの奥行情報を取得する。例えば、取得工程では、プレイヤが任意に指し示した方向や現在の視線方向に存在するオブジェクトを特定し、そのオブジェクトの奥行情報(一例として、視点に対する奥行きについての絶対的な位置や相対的な位置関係を表す情報)を取得する。また、生成工程では、視点を基準として、取得工程にて取得されたオブジェクトの奥行情報に基づき所定の付加オブジェクトが配置された複数の画像を生成する。例えば、視点を基準として所定間隔を空けて両側に配置される複数の仮想カメラ(一例として、左右の仮想カメラ)を設定し、設定された各仮想カメラからそれぞれ撮影した複数の画像(一例として、左目用画像、及び、右目用画像)を生成する。そして、表示工程では、生成された各画像に基づいて、立体画像を表示する。例えば、表示工程では、両眼視差等を利用した立体画像を表示する。
【0025】
このように表示される立体画像では、付加オブジェクトが特定されたオブジェクトの直前に位置するように見え、付加オブジェクトとそのオブジェクトの奥行きが一致する。このため、何れにも焦点が合い、二重にぼやけて見えるというような不都合を生じさせない。
この結果、所定の付加オブジェクトを表示させた場合でも、見やすい立体画像を適切に表示することができる。
【0026】
本発明の第5の観点に係るプログラムは、コンピュータ(電子機器を含む。)を、上記の画像表示装置として機能させるように構成する。
【0027】
このプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
【0028】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、当該コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、見やすい立体画像を適切に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施形態に係る情報処理装置の外観を示す模式図である。
【図2】本実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
【図3】第1の表示部と視差バリアとの関連を説明するためのブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係るゲーム装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図5】視点から延ばした直線がオブジェクトと衝突した状態を説明するための模式図であり、(a)がその平面図であり、(b)がその側面図である。
【図6】(a),(b)共に、左右の仮想カメラの配置について説明するための模式図である。
【図7】(a)〜(d)全て、仮想カメラにて撮影される画像を説明するための模式図である。
【図8】(a)〜(e)全て、重ね合わせ処理について説明するための模式図である。
【図9】(a),(b)共に、マーカ画像が合成された画像の一例を示す模式図である。
【図10】(a)が表示される立体画像の一例を示す模式図であり、(b)が立体画像の奥行方向の位置関係を説明するための模式図である。
【図11】本実施形態に係る立体画像表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】第2の実施形態に係るゲーム装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図13】(a),(b)共に、マーカオブジェクトの配置について説明するための模式図である。
【図14】(a),(b)共に、射程範囲とオブジェクトとの関係を説明するための模式図である。
【図15】(a)〜(d)共に、射程範囲外のオブジェクトとマーカ画像との関係を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、携帯型ゲーム機(ゲーム装置)に本発明が適用される実施形態を説明するが、各種のコンピュータ、PDA、携帯電話などの情報処理装置においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に記載する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0032】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置1の一例を示す外観図である。この情報処理装置1は、一例として、携帯型ゲーム機であり、図示するように、上部筐体Jsには第1の表示部18が設置されており、また、下部筐体Ksには第2の表示部20が設置されている。なお、後述するように、第1の表示部18には、視差バリア19が重畳されており、画像を立体視にて表示可能となっている。また、第2の表示部20にはタッチパネル21が重畳されている。
【0033】
図2は、この情報処理装置1の概要構成を示すブロック図である。以下、本図を参照して情報処理装置1について説明する。
【0034】
情報処理装置1は、処理制御部10と、コネクタ11と、カートリッジ12と、無線通信部13と、通信コントローラ14と、サウンドアンプ15と、スピーカ16と、操作キー17と、第1の表示部18と、視差バリア19と、第2の表示部20と、タッチパネル21と、を備える。
【0035】
処理制御部10は、CPU(Central Processing Unit)コア10aと、画像処理部10bと、DMA(Direct Memory Address)コントローラ10cと、VRAM(Video Random Access Memory)10dと、WRAM(Work RAM)10eと、LCD(Liquid Crystal Display)コントローラ10fと、タッチパネルコントローラ10gと、を備える。
【0036】
CPUコア10aは、情報処理装置1全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。具体的には、カートリッジ12がコネクタ11に装着された状態で、カートリッジ12内のROM(Read Only Memory)12aに記憶されたプログラムやデータを読み出して、所定の処理を実行する。
【0037】
画像処理部10bは、カートリッジ12内のROM 12aから読み出されたデータや、CPUコア10aにて処理されたデータを加工処理する。例えば、画像処理部10bは、複数の仮想カメラ(後述する左右の仮想カメラ)から三次元仮想空間内をそれぞれ撮影し、撮影した画像を透視変換して複数の画像(後述する左目用画像、及び、右目用画像)を生成する。
【0038】
DMAコントローラ10cは、画像処理部10bが生成した画像を、VRAM 10d等に転送する。例えば、画像処理部10bにて生成された左目用画像、及び、右目用画像をVRAM 10dに適宜格納する。
【0039】
VRAM 10dは、表示用の情報を記憶するメモリであり、画像処理部10b等により加工された画像情報を記憶する。例えば、後述するように、第1の表示部18に立体視画像を表示する際には、画像処理部10bにて生成された左目用画像、及び、右目用画像がVRAM 10dに交互に格納される。
【0040】
WRAM 10eは、CPUコア10aがプログラムに従った各種処理を実行する際に必要となるワークデータ等を記憶する。
【0041】
LCDコントローラ10fは、第1の表示部18および、第2の表示部20を制御し、所定の表示用画像を表示させる。例えば、LCDコントローラ10fは、VRAM 10dに記憶された画像情報を、所定の同期タイミングで表示信号に変換することで、第1の表示部18や、第2の表示部20に画像を表示させる。なお、第1の表示部18に立体視画像を表示する際には、後述するように、視差バリア19を制御して、プレイヤの左目には左目用画像が映るようにし、また、右目には左目用画像が映るようする。
【0042】
タッチパネルコントローラ10gは、タッチペンやプレイヤの指によって、タッチパネル21が押下されると、その座標(入力座標)を取得する。
【0043】
コネクタ11は、カートリッジ12と脱着自在に接続可能な端子であり、カートリッジ12が接続された際に、カートリッジ12との間で所定のデータを送受信する。
【0044】
カートリッジ12は、ROM 12aと、RAM(Random Access Memory)12bと、を備える。
ROM 12aには、ゲームを実現するためのプログラム及び、ゲームに付随する画像データや音声データ等が記録される。
RAM 12bには、ゲームの進行状況等を示す種々のデータが記憶される。
【0045】
無線通信部13は、他の情報処理装置1の無線通信部13との間で、無線通信を行うユニットであり、図示せぬアンテナ(内蔵アンテナ等)を介して所定のデータを送受信する。
なお、無線通信部13は、所定の無線アクセスポイントとの間で、無線通信を行うこともできる。また、無線通信部13には、固有のMAC(Media Access Control)アドレスが採番されている。
【0046】
通信コントローラ14は、無線通信部13を制御し、所定のプロトコルに沿って、処理制御部10と他の情報処理装置1の処理制御部10との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
また、情報処理装置1が、近傍の無線アクセスポイント等を介してインターネットに接続する際には、例えば、無線LANに準拠したプロトコルに沿って、処理制御部10と無線アクセスポイント等との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
【0047】
サウンドアンプ15は、処理制御部10にて生成された音声信号を増幅し、スピーカ16に供給する。
スピーカ16は、例えば、ステレオスピーカ等からなり、サウンドアンプ15にて増幅された音声信号に従って、所定の楽曲音や効果音等を出力する。
【0048】
操作キー17は、情報処理装置1に適宜配置された各種のキースイッチ等からなり、ユーザの操作に従って、所定の指示入力を受け付ける。
【0049】
第1の表示部18および、第2の表示部20は、LCD等からなり、LCDコントローラ10fに制御され、ゲーム画像等を適宜表示する。なお、第1の表示部18では、視差バリア19等により立体視画像が表示可能となっている。
【0050】
視差バリア19は、例えば、光の遮断と透過を電気的に制御可能なフィルタ等からなり、図3に示すように、第1の表示部18の前面に配置される。視差バリア19には、例えば、縦列に沿って、スリットStが形成されている。そして、第1の表示部18に立体視画像を表示する際には、スリットStを介してプレイヤの左目Le及び右目Reに異なる画素からの光を入射させる。つまり、視差バリア19が有効(ON)に制御されている際には、スリットSt以外の光を遮断する。一方、第1の表示部18には、左目用画素LCD−Lと右目用画素LCD−Rとが、例えば縦列毎に交互に配置されている。そのため、視差バリア19によって、左目Leには、左目用画素LCD−Lからの光だけが照射され、また、右目Reには、右目用画素LCD−Rからの光だけが照射されるようになっている。
なお、通常の平面画像を表示する際には、視差バリア19が無効(OFF)に制御され、スリットSt以外でも光を透過させる。そのため、左目Le及び右目Reの両方に同じ画素からの光が入光するようになる。
【0051】
図2に戻って、タッチパネル21は、第2の表示部20に重畳され、タッチペンやプレイヤの指による入力を検出する。
例えば、タッチパネル21は、抵抗膜方式のタッチセンサパネル等からなり、プレイヤの指やタッチペン等による押圧(押下)を検知し、その座標に応じた情報(信号等)を出力する。
【0052】
(ゲーム装置の概要)
図4は、本発明の第1の実施形態に係るゲーム装置100の概要構成を示すブロック図である。このゲーム装置100は、例えば、任意の視点(プレイヤが操作可能な視点)から三次元仮想空間に配置される種々のオブジェクト(プレイヤキャラクタや敵キャラクタ等)を眺めたゲーム画像を、立体視可能に表示する。以下、本図を参照してゲーム装置100について説明する。
【0053】
図4に示すように、ゲーム装置100は、仮想空間情報記憶部110と、取得部120と、設定部130と、画像生成部140と、生成画像記憶部150と、合成部160と、表示部170とを備える。
なお、後述するように、設定部130と画像生成部140とをまとめて1つの生成部として機能させることが可能である。
【0054】
まず、仮想空間情報記憶部110は、オブジェクト情報111、及び、視点情報112等を記憶する。
オブジェクト情報111は、三次元仮想空間に配置される種々のオブジェクト(プレイヤキャラクタや敵キャラクタ等)についての情報である。例えば、オブジェクト情報111には、ポリゴン及びテクスチャ等のグラフィック情報や、現在位置及び向き等の位置情報等が含まれる。
このオブジェクト情報111における位置情報(現在位置や向き)は、適宜変更可能となっている。例えば、プレイヤキャラクタの位置情報はプレイヤの操作に応じて、適宜変更される。また、敵キャラクタの位置情報は、所定のロジック等に基づいて、適宜変更される。
【0055】
視点情報112は、三次元仮想空間を眺める(撮影する)際の基準となる視点についての情報であり、例えば、現在位置、及び、視線方向等の情報が含まれる。この視点情報112は、例えば、プレイヤの操作に応じて、その位置や方向を適宜変更可能となっている。
なお、上述したROM12aやWRAM10eが、このような仮想空間情報記憶部110として機能しうる。
【0056】
取得部120は、プレイヤの操作に基づいてオブジェクトを特定し、特定したオブジェクトの奥行情報を取得する。例えば、プレイヤの操作に応じて変更される上述した視点情報112を参照し、現在の視点から視線方向へと延ばした直線上において最初に衝突するオブジェクトを特定する。
具体的に取得部120は、まず、図5(a)の平面図や図5(b)の側面図に示すように、視点Vpから視線方向VLへと延ばした直線Lが最初に衝突(到達)するオブジェクトOjaを特定する。この衝突の判断は、直線Lが、オブジェクトOjaそのものと衝突した場合だけでなく、他に、オブジェクトOjaに規定されたバウンディングボックス(衝突判定領域)と衝突した場合にも、そのオブジェクトOjaを特定するようにしてもよい。
そして、取得部120は、特定したオブジェクトの奥行情報を取得する。この奥行情報は、例えば、視点に対する奥行きについての絶対的な位置や相対的な位置関係を表す情報である。以下では、奥行情報を、分かり易く奥行位置(Z位置等)として説明する。
また、衝突するオブジェクトがないまま背景部や後方のクリップ面等に到達した場合に、取得部120は、その背景部等の奥行位置を取得することになる。
なお、上述したCPUコア10aや画像処理部10bが、このような取得部120として機能しうる。
【0057】
図4に戻って、設定部130は、上述した視点情報112を参照し、現在の視点を基準に配置される複数の仮想カメラを設定する。
例えば、設定部130は、図6(a)の平面図に示すように、視点Vpを基準として水平方向(X方向)に所定距離dだけ間隔を空けた両側に、左の仮想カメラVC−Lと右の仮想カメラVC−Rとを平行(視線VLの向きに沿って)に設置する。この場合、左の仮想カメラVC−Lと右の仮想カメラVC−Rによりそれぞれ撮影される画像は、本来の中心点C(視線VLと交わる点)の位置がそれぞれの画像の中心とはならない。そのため、左右の仮想カメラVC−L,VC−Rから撮影して生成した画像について、後述するように、重ね合わせ処理を行うものとする。
【0058】
また、各仮想カメラの配置は、図6(a)のような平行に配置する場合に限られず、他の配置方法であってもよい。例えば、設定部130は、図6(b)の平面図に示すように、視点Vpを基準として水平方向に所定距離dだけ間隔を空けた両側に、左の仮想カメラVC−Lと右の仮想カメラVC−Rとを所定の角度(輻輳角)にて向かい合わせるように設置してもよい。この場合、左の仮想カメラVC−Lと右の仮想カメラVC−Rによりそれぞれ撮影される画像は、その中心点が視線VLと交わることになる。そのため、後述するような重ね合わせ処理は不要となるものの、遠景の画像(オブジェクト)については視差が大きくなりすぎることがある。そのため、遠景の画像について適宜補正するようにしてもよい。
以下の説明では、設定部130は、図6(a)のように、左右の仮想カメラVC−L,VC−Rを平行に配置する場合について説明する。
なお、上述したCPUコア10aや画像処理部10bが、このような設定部130として機能しうる。
【0059】
図4に戻って、画像生成部140は、設定された各仮想カメラからそれぞれ撮影した複数のゲーム画像を生成する。
例えば、画像生成部140は、上述したオブジェクト情報111を参照し、図7(a)に示すように、左の仮想カメラVC−Lの視界領域(ビューフラスタム)VF−L内に位置しているオブジェクトOja〜Ojcを、投影面SR−Lに投影変換(透視投影変換)した画像を生成する。つまり、図7(b)に示すような左目用画像GLを生成する。
同様に、画像生成部140は、図7(c)に示すように、右の仮想カメラVC−Rの視界領域VF−R内に位置するオブジェクトOja〜Ojcを、投影面SR−Rに投影変換した画像を生成する。つまり、図7(d)に示すような右目用画像GRを生成する。
【0060】
そして、画像生成部140は、生成した左目用画像GL、及び、右目用画像GRについて、重ね合わせ処理を行う。つまり、上述した図6(a)にて説明したように、左の仮想カメラVC−Lと右の仮想カメラVC−Rによりそれぞれ撮影される画像は、本来の中心点Cの位置がそれぞれの画像の中心とはならない。そのため、本来の中心点Cの位置にそれぞれの画像の中心位置を一致させる重ね合わせ処理を行う。
具体的には、図8(a)に示すような左目用画像GLにおける本来の中心点CLと、図8(b)に示すよう右目用画像GRにおける本来の中心点CRとを一致させるべく、図8(c)に示すように、重ね合わせ処理を行う。
その際、視差との関係で不要となる外側の領域を削除し、最終的に、画像生成部140は、図8(d)に示すような左目用画像GLと、図8(e)に示すような右目用画像GRとを生成する。
なお、上述した画像処理部10bが、このような画像生成部140として機能しうる。
ところで、この実施形態では、発明の理解を容易にするために、上述した設定部130とこの画像生成部140とを分けて説明したが、設定部130と画像生成部140とをまとめて、1つの生成部として機能させてもよい。
【0061】
図4に戻って、生成画像記憶部150は、画像生成部140により生成された各ゲーム画像を記憶する。つまり、上述した図8(d)に示す左目用画像GL、及び、図8(e)に示す右目用画像GRを記憶する。
なお、上述したVRAM10d等が、このような生成画像記憶部150として機能しうる。
【0062】
合成部160は、取得部120により取得されたオブジェクトの奥行位置に基づいて、各ゲーム画像における視差に応じた位置に、照準を示すマーカ画像をそれぞれ合成する。
例えば、上述した図5(a),(b)に示すように、取得部120がオブジェクトOjaの奥行位置を取得している場合に、合成部160は、その奥行位置に基づいて、上述した図8(d)の左目用画像GL、及び、図8(e)の右目用画像GRにおける視差に応じた位置をそれぞれ求める。
そして、合成部160は、図9(a),(b)に示すように、それぞれの位置にマーカ画像MKを合成する。つまり、合成部160は、生成画像記憶部150に記憶される左目用画像GL、及び、右目用画像GRに、マーカ画像MKを上書きする。このようなマーカ画像MKは一例であり、他の形状等であってもよい。
なお、上述した画像処理部10bが、このような合成部160として機能しうる。
【0063】
図4に戻って、表示部170は、マーカ画像がそれぞれ合成された各ゲーム画像に基づいて、両眼視差を利用した立体ゲーム画像を表示する。
つまり、表示部170は、上述した図9(a)に示すような左目用画像GLが、プレイヤの左目にだけに映るようにし、また、図9(b)に示すような右目用画像GRが、プレイヤの右目にだけに映るようにする。
具体的には、上述した図3に示す第1の表示部18の左目用画素LCD−Lに左目用画像GLを対応させ、また、第1の表示部18の右目用画素LCD−Rに右目用画像GRを対応させてそれぞれ表示させる。その際、視差バリア19を有効に制御することで、プレイヤの左目Leには、左目用画素LCD−Lからの光だけが照射され、また、右目Reには、右目用画素LCD−Rからの光だけが照射される。
【0064】
これにより、図10(a)に示すような画像が立体視にて表示される。この際、図10(b)に示すように、プレイヤには、マーカ画像MKが標的となるオブジェクトOjaの直前に位置するように見える。つまり、マーカ画像MKとオブジェクトOjaの奥行き(つまり、両者の奥行方向の位置)が一致するため、何れに焦点を合わせても他方が二重にぼやけて見えるというような不都合を生じさせない。
なお、上述した第1の表示部18及び視差バリア19が、このような表示部170として機能しうる。
【0065】
(ゲーム装置の動作の概要)
以下、このような構成のゲーム装置100の動作について図面を参照して説明する。一例として、アクションゲームにおけるゲーム装置100の動作を、図11を参照して説明する。図11は、立体画像生成処理の流れを示すフローチャートである。この立体画像生成処理は、ゲーム実行中における所定の描画サイクル(例えば、1/60秒)毎に繰り返し実行される。
【0066】
まず、ゲーム装置100は、オブジェクトを特定し、そのオブジェクトの奥行位置を取得する(ステップS201)。
すなわち、取得部120は、仮想空間情報記憶部110に記憶される視点情報112を参照し、現在の視点から視線方向へと延ばした直線上において最初に衝突するオブジェクトを特定する。例えば、取得部120は、上述した図5(a),(b)に示すように、視点Vpから延ばした直線Lが最初に衝突(到達)するオブジェクトOjaを特定する。そして、取得部120は、特定したオブジェクトOjaの奥行位置を取得する。
【0067】
ゲーム装置100は、現在の視点を基準とした複数の仮想カメラを設定する(ステップS202)。
すなわち、設定部130は、視点情報112を参照し、現在の視点を基準に配置される左右の仮想カメラを設定する。例えば、設定部130は、上述した図6(a)に示すように、視点Vpを基準として水平方向に所定距離dだけ間隔を空けた両側に、左の仮想カメラVC−Lと右の仮想カメラVC−Rとを平行に設置する。
【0068】
ゲーム装置100は、設定された各仮想カメラからそれぞれ撮影した複数のゲーム画像を生成する。(ステップS203)。
すなわち、画像生成部140は、仮想空間情報記憶部110に記憶されるオブジェクト情報111を参照し、設定部130により設定された左右の仮想カメラからそれぞれ撮影した画像を生成する。例えば、画像生成部140は、図7(a)に示すような左の仮想カメラVC−Lから撮影した(透視投影変換した)図7(b)に示すような左目用画像GLを生成する。同様に画像生成部140は、図7(b)に示すような右の仮想カメラVC−Rから撮影した図7(c)に示すような右目用画像GRを生成する。
また、画像生成部140は、生成した左目用画像GL、及び、右目用画像GRについて、上述した図8(c)に示すような重ね合わせ処理を行い、最終的に、図8(d)に示すような左目用画像GLと、図8(e)に示すような右目用画像GRとを生成する。
【0069】
ゲーム装置100は、ステップS201にて取得されたオブジェクトの奥行位置に基づいて、各ゲーム画像にマーカ画像をそれぞれ合成する(ステップS204)。
すなわち、合成部160は、取得部120により取得された奥行位置に基づいて、左目用画像GL及び右目用画像GRにおける視差に応じた位置にマーカ画像をそれぞれ合成する。例えば、合成部160は、上述した図9(a),(b)に示すように、取得されたオブジェクトOjaの奥行位置に基づいて、左目用画像GL及び右目用画像GRにおける視差に応じた位置に、照準を示すマーカ画像MKをそれぞれ合成する。
【0070】
そして、ゲーム装置100は、マーカ画像がそれぞれ合成された各ゲーム画像に基づいて、立体ゲーム画像を表示する(ステップS205)。
すなわち、表示部170は、例えば、図9(a)に示すような左目用画像GLが、プレイヤの左目にだけに映るようにし、また、図9(b)に示すような右目用画像GRが、プレイヤの右目にだけに映るようにする。具体的には、上述した図3に示す第1の表示部18の左目用画素LCD−Lに左目用画像GLを対応させ、また、第1の表示部18の右目用画素LCD−Rに右目用画像GRを対応させてそれぞれ表示させる。その際、視差バリア19を有効に制御することで、プレイヤの左目Leには、左目用画素LCD−Lからの光だけが照射され、また、右目Reには、右目用画素LCD−Rからの光だけが照射される。
【0071】
このような図11の立体画像生成処理により、上述した図10(a)に示すような画像が立体視にて表示される。この際プレイヤには、上述した図10(b)に示すように、マーカ画像MKが標的となるオブジェクトOjaの直前に位置するように見え、マーカ画像MKとオブジェクトOjaの奥行きが一致する。このため、何れにも焦点が合い、二重にぼやけて見えるというような不都合を生じさせない。
この結果、照準となるマーカ画像を表示させた場合でも、見やすい立体画像を適切に表示することができる。
【0072】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、各ゲーム画像(左目用画像GL及び右目用画像GR)を生成した後に、合成部160により、マーカ画像MKをそれぞれ合成(上書き)する場合について説明したが、このような合成を行わずに、照準を示すマーカオブジェクトを三次元仮想空間に適宜配置した状態で各ゲーム画像を生成してもよい。
以下、マーカオブジェクトを三次元仮想空間に適宜配置することを特徴とするゲーム装置300について、図12を参照して説明する。図12は、第2の実施形態に係るゲーム装置300の概要構成を示すブロック図である。
【0073】
図12に示すように、ゲーム装置300は、仮想空間情報記憶部110と、取得部120と、設定部130と、画像生成部140と、生成画像記憶部150と、配置部360と、表示部170とを備える。
すなわち、上述したゲーム装置100の合成部160の代わりに、配置部360を備えている。なお、仮想空間情報記憶部110〜生成画像記憶部150、及び、表示部170の構成は、上述したゲーム装置100の構成とほぼ同様である。
つまり、取得部120は、上記と同様に視点情報112を参照し、現在の視点から視線方向へと延ばした直線上において最初に衝突するオブジェクトを特定する。そして、特定したオブジェクトの奥行位置を取得する。
また、設定部130は、同様に視点情報112を参照し、現在の視点を基準に配置される複数の仮想カメラを設定する。
【0074】
配置部360は、取得部120により取得されたオブジェクトの奥行位置に基づいて、そのオブジェクトの直前となる位置に、照準を表すマーカオブジェクトを配置する。
すなわち、オブジェクト情報111には、マーカオブジェクトの情報も含まれており、配置部360は、取得された奥行位置に基づいて、そのオブジェクトの直前となる奥行位置に、マーカオブジェクトの位置情報をセットする。
具体的には、図13(a)の平面図や図13(b)の側面図に示すように、オブジェクトOjaの奥行位置が取得されている場合に、そのオブジェクトOjaの前面の位置に、マーカオブジェクトOjMを配置する。
【0075】
また、画像生成部140は、同様に設定部120により設定された各仮想カメラからそれぞれ撮影した複数のゲーム画像を生成する。つまり、上述した配置部360に配置されたマーカオブジェクトを含めたオブジェクト(視界領域内の各オブジェクト)を、左右の仮想カメラから撮影した画像をそれぞれ生成する。
その際、画像生成部140は、例えば、ZバッファにおけるマーカオブジェクトのZ値を最小値にするなどして、マーカオブジェクトが他のオブジェクトに隠れないように(最前面にするように)してもよい。
最終的に画像生成部140は、同様に重ね合わせ処理等を行った後に、マーカオブジェクトを含んだ左目用画像GL及び右目用画像GRを生成する。
【0076】
そして、表示部170は、各ゲーム画像に基づいて、両眼視差を利用した立体ゲーム画像を表示する。
つまり、上述した図3に示す第1の表示部18の左目用画素LCD−Lに左目用画像GLを対応させ、また、第1の表示部18の右目用画素LCD−Rに右目用画像GRを対応させてそれぞれ表示させる。その際、視差バリア19を有効に制御することで、プレイヤの左目Leには、左目用画素LCD−Lからの光だけが照射され、また、右目Reには、右目用画素LCD−Rからの光だけが照射される。
これにより、同様に図10(a)に示すような画像が立体視にて表示される。この際も、図10(b)に示すように、プレイヤには、マーカ画像MK(この場合マーカオブジェクト)が標的となるオブジェクトOjaの直前に位置するように見える。つまり、マーカ画像MKとオブジェクトOjaの奥行きが一致するため、何れに焦点を合わせても他方が二重にぼやけて見えるというような不都合を生じさせない。
【0077】
この結果、照準となるマーカオブジェクトを表示させた場合でも、見やすい立体画像を適切に表示することができる。
【0078】
(変形例)
上述した第1,第2の実施形態では、特定したオブジェクトの奥行位置が三次元空間上のどの位置であっても、マーカ画像(マーカオブジェクト)を、特定したオブジェクトの直前に配置したように見える立体画像を生成する場合について説明した。しかし、ゲーム性を高めるために、特定したオブジェクトが所定の奥行範囲、例えば、プレイヤキャラクタの装備した武器に対応付けられた奥行範囲(例えば、射程範囲や射程距離)に存在するか否かに応じて、マーカ画像の奥行位置を適宜変更してもよい。
以下、マーカ画像を武器の射程範囲に応じて適宜配置することを特徴としたゲーム装置100,300の変形例についてそれぞれ説明する。
【0079】
まず、ゲーム装置100について説明する。
なお、オブジェクト情報111には、各武器に関する規定情報が付加されている。この規定情報は、例えば、プレイヤキャラクタが装備している武器の射程範囲(射程距離)や命中率といった情報が規定されている。
そして、取得部120により取得されたオブジェクトの奥行位置が、規定される射程範囲に含まれているか否かを判別し、オブジェクトが射程範囲に含まれている場合、合成部160は、そのオブジェクトの奥行位置に基づいて、各ゲーム画像にマーカ画像をそれぞれ合成する。一方、オブジェクトが射程範囲に含まれていない場合に、合成部160は、そのオブジェクトの奥行位置とは異なる位置、例えば、射程範囲の最前部又は最後部の位置に基づいて、各ゲーム画像にマーカ画像をそれぞれ合成する。
【0080】
具体的には、図14(a)に示すように、特定されたオブジェクトOjaの奥行位置が、射程範囲Rnを超えて遠い場合、合成部160は、射程範囲Rnの最後部の奥行位置Zbに基づいて、左目用画像GL及び右目用画像GRにおける視差に応じた位置をそれぞれ求め、それぞれの位置にマーカ画像を合成する。
一方、図14(b)に示すように、特定されたオブジェクトOjaの奥行位置が、射程範囲Rnに届かずに近い場合、合成部160は、射程範囲Rnの最前部の奥行位置Zfに基づいて、左目用画像GL及び右目用画像GRにおける視差に応じた位置をそれぞれ求め、それぞれの位置にマーカ画像を合成する。その際、合成部160は、マーカ画像を、オブジェクトOjaの奥行位置と奥行位置Zfとの差に基づいて、拡大させる。つまり、合成部160は、変更部として機能し、マーカ画像の形状を変更する。
【0081】
これにより、表示部170は、図15(a),(c)に示すような立体ゲーム画像を表示する。
すなわち、オブジェクトOjaの奥行位置が、射程範囲Rnを超えて遠い場合に、表示部170は、図15(a)に示すような立体ゲーム画像を表示する。この際、図15(b)に示すように、プレイヤには、マーカ画像MKが標的となるオブジェクトOjaのかなり直前に位置するように見える。つまり、マーカ画像MKとオブジェクトOjaとの奥きにずれが生じているため、何れかに焦点を合わせると他方が二重にぼやけて見える状況を意図的に生じさせている。このような表示により、プレイヤには、装備している武器の射程範囲外(射程範囲よりも遠く)にオブジェクトOjaが存在していることを知らせることができる。
一方、オブジェクトOjaの奥行位置が、射程範囲Rnに届かずに近い場合に、表示部170は、図15(c)に示すような立体ゲーム画像を表示する。この際、図15(d)に示すように、プレイヤには、マーカ画像MKが標的となるオブジェクトOjaの後方に拡大されて見える。この場合も、マーカ画像MKとオブジェクトOjaとの奥行方向の位置にずれが生じているため、何れかに焦点を合わせると他方が二重にぼやけて見える状況を意図的に生じさせている。また、マーカ画像MKが拡大されていることにより、プレイヤには、装備している武器の射程範囲外(射程範囲よりも近く)にオブジェクトOjaが存在していることを知らせることができる。
【0082】
次に、ゲーム装置300について説明する。
同様に、オブジェクト情報111には、各武器に関する規定情報(射程範囲を含む)が付加されている。
そして、取得部120により取得されたオブジェクトの奥行位置が、規定される射程範囲に含まれているか否かを判別し、オブジェクトが射程範囲に含まれている場合、配置部360は、そのオブジェクトの奥行位置に基づいて、マーカオブジェクトを配置する。一方、オブジェクトが射程範囲に含まれていない場合に、配置部360は、そのオブジェクトの奥行位置とは異なる位置、例えば、射程範囲の最前部又は最後部の位置に基づいて、マーカオブジェクトを配置する。
【0083】
具体的には、上述した図14(a)と同様に、特定されたオブジェクトOjaの奥行位置が、射程範囲Rnを超えて遠い場合、配置部360は、射程範囲Rnの最後部の奥行位置Zbにマーカオブジェクトを配置する。
一方、図14(b)と同様に、特定されたオブジェクトOjaの奥行位置が、射程範囲Rnに届かずに近い場合、配置部360は、射程範囲Rnの最前部の奥行位置Zfにマーカオブジェクトを配置する。その際、配置部360は、マーカ画像オブジェクトを、オブジェクトOjaの奥行位置と奥行位置Zfとの差に基づいて、拡大させる。つまり、配置部360は、変更部として機能し、マーカオブジェクトの形状を変更する。
【0084】
これにより、表示部170は、上述した図15(a),(c)と同様な立体ゲーム画像を表示する。
すなわち、オブジェクトOjaの奥行位置が、射程範囲Rnを超えて遠い場合に、表示部170は、同様に図15(a)に示すような立体ゲーム画像を表示する。この場合も、プレイヤには、装備している武器の射程範囲外(射程範囲よりも遠く)にオブジェクトOjaが存在していることを知らせることができる。
一方、オブジェクトOjaの奥行位置が、射程範囲Rnに届かずに近い場合に、表示部170は、同様に図15(c)に示すような立体ゲーム画像を表示する。この場合も、プレイヤには、装備している武器の射程範囲外(射程範囲よりも近く)にオブジェクトOjaが存在していることを知らせることができる。
【0085】
なお、上記変形例ではプレイヤキャラクタの装備している武器に応じて奥行範囲(一例として、射程範囲)を設定したが、奥行範囲をプレイヤキャラクタの特性に応じて設定してもよい。例えば、プレイヤキャラクタの能力値や経験値等に応じて、奥行範囲を設定する。
具体的に説明すると、プレイヤキャラクタが遠距離攻撃能力の高いキャラクタである場合は、その能力値に応じて、視点から遠い位置を基準とした奥行範囲が設定される。逆に、プレイヤキャラクタが近距離攻撃能力の高いキャラクタである場合は、その能力値に応じて、視点から近い位置を基準とした奥行範囲が設定される。
このように、奥行範囲をプレイヤキャラクタの特性に応じて設定することで、プレイヤが遠距離攻撃能力の高いキャラクタを操作している場合には、視点からある程度遠くに位置するオブジェクトが特定された場合でも、そのオブジェクトが奥行範囲内に含まれることになる。つまり、特定されたオブジェクトの奥行位置に基づいてマーカ画像を合成、又は、マーカオブジェクトを配置するため、オブジェクトとマーカのいずれにも焦点が合い、二重にぼやけて見える事がない。一方、プレイヤが近距離攻撃能力の高いキャラクタを操作している場合には、視点からある程度遠くに位置するオブジェクトが特定された場合、そのオブジェクトが奥行範囲内から外れることになる。つまり、特定されたオブジェクトの奥行位置とは異なる位置に基づいてマーカ画像を合成、又は、マーカオブジェクトを配置するため、オブジェクトとマーカのいずれか一方にしか焦点が合わず、二重にぼやけて見える。つまり、特定されたキャラクタとマーカが二重にぼやけて見えるか否かによって、キャラクタの特性をプレイヤに報知する事ができる。
なお、ゲームの進行に応じてプレイヤキャラクタが成長する(能力値や経験値等が増加する)につれて、対応する奥行範囲を広げるようにしてもよい。
【0086】
また、上述した第1及び第2の実施例において、特定されたオブジェクトの奥行位置に基づいて、マーカ画像を合成、又は、マーカオブジェクトを配置するため、同一の大きさのマーカであっても、配置等する奥行位置が異なると視点から見たマーカの大きさが変化することも考えられる。そこで、マーカ画像又はマーカオブジェクトの大きさを、配置等する奥行位置に応じて拡大・縮小することで、視点から見たマーカの大きさを一定にするように変更してもよい。
【0087】
さらに、上記変形例および実施例において、所定の奥行範囲を設定して、当該奥行範囲外に特定したオブジェクトが存在した場合に、当該奥行範囲の最前部または最後部からの距離に応じて、マーカ画像又はマーカオブジェクトを変形、例えば、拡大・縮小させてもよい。
より具体的には、当該特定されたオブジェクトが所定の奥行範囲より手前に存在した場合、奥行範囲の最前部から特定オブジェクトの奥行位置までの距離に応じて、合成するマーカ画像又は配置するマーカオブジェクトの大きさを拡大させてもよい。このようにすることによって、特定されたオブジェクトの奥行位置に基づき、マーカ画像が合成又はマーカオブジェクトが配置されるため、二重にぼやけては見えなくなるが、マーカの大きさが拡大して見えるようになる。従って、マーカの大きさに基づいて、特定されたオブジェクトが存在する奥行位置を報知することができる。
なお、マーカの変形は拡大・縮小に限らず、色や形状を変化させるようにしてもよい。また、上記変形例にて説明したように、所定の奥行範囲をプレイヤキャラクタの特性やプレイヤキャラクタが装備している武器に応じて設定するようにしてもよい。
【0088】
(他の実施形態)
上述した第1,第2の実施形態では、本願発明がゲーム装置に適用された場合について説明したが、このようなゲーム装置以外にも本願発明は適宜適用可能である。
例えば、アイコン等のオブジェクトを立体表示し、カーソルにて選択可能な画像を表示する画像表示装置にも適用可能である。
このような画像表示装置も、上述した図4のゲーム装置100、及び、上述した図12のゲーム装置300とほぼ同様の構成から実現可能である。
なお、画像表示装置では、マーカの代わりにカーソルが用いられ、このカーソルは、例えば、視線方向以外にもプレイヤの操作に応じて適宜移動可能としてもよい。
具体的には、取得部120が、プレイヤの操作に応じて特定されたアイコン等のオブジェクトの奥行位置を取得する。そして、ゲーム装置100と同じ構成の場合では、合成部160が、取得部120により取得されたオブジェクトの奥行位置に基づいて、カーソル画像をそれぞれ合成する。また、ゲーム装置300と同じ構成の場合では、配置部360が、取得部120により取得されたオブジェクトの奥行位置に基づいて、カーソルオブジェクトを配置する。これにより、カーソルは、上記と同様に、アイコンの奥行位置に合わせて表示される。つまり、画像表示装置は、カーソルが移動したアイコンの奥行位置に配置したように見える立体画像を表示する。
【0089】
また、画像表示装置では、特定のアイコン(制作者が意図したオブジェクト)に、カーソルを誘導させるような表示を行ってもよい。
例えば、三次元仮想空間の奥行位置がそれぞれ異なるように配置した複数のアイコンの中から、特定のアイコンを選択させたい場合に、画像表示装置は、選択させたいアイコンと同じ奥行位置に固定してカーソルを表示させる。
また、所定のオブジェクトに限って、上述した所定の奥行範囲を設定するようにしてもよい。つまり、取得部120がプレイヤの操作に応じてオブジェクトを特定した際に、そのオブジェクトが所定のオブジェクトであるか否かを判断する。そして、特定したオブジェクトが所定のオブジェクトである場合に、取得した当該オブジェクトの奥行位置に基づき、合成部160がカーソル画像を合成し(ゲーム装置100と同じ構成の場合)、又は、配置部360がカーソルオブジェクトを配置する(ゲーム装置300と同じ構成の場合)。一方、特定したオブジェクトが所定のオブジェクトではない場合に、当該オブジェクトの奥行情位置とは異なる位置に基づいて、合成部160がカーソル画像を合成し、又は、配置部360がカーソルオブジェクトを配置する。
つまり、選択させたいアイコンへ移動させた(重ねた)場合にだけ、カーソルとアイコンの奥行きが一致するようにする。これにより、その他のアイコンへ移動させるとぼやけが生じるが、特定のアイコンへ移動させるとぼやけが解消するため、自然と選択させたいアイコンへとカーソルを誘導させることができる。
【0090】
また、上記の実施形態では、視差バリア方式を一例として説明したが、これ以外にも視差を生じさせる手法が適宜適用可能である。例えば、レンチキュラレンズ等を用いたり、また、液晶シャッター眼鏡等を用いて、視差を生じさせてもよい。
また、上記の実施形態では、間隔を空けた複数の仮想カメラから撮影することで、右目用画像及び左目用画像を生成する場合について説明したが、右目用画像及び左目用画像を生成する手法は、これに限られず任意である。例えば、1つの仮想カメラから撮影した画像をデータ変換して、右目用画像及び左目用画像を生成してもよい。
また、上記の実施形態では、両眼視差を利用して立体画像を表示させる場合について説明したが、立体画像を表示させる手法はこれに限られず任意である。例えば、ホログラム(ホログラフィー)を利用して立体画像を表示させてもよい。
また、上記の実施形態では、二眼立体視により立体画像を表示させる場合について説明したが、このような二眼に限られず、複眼の場合も含め他の立体視によっても同様に見やすい立体画像を表示させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0091】
以上説明したように、本発明によれば、見やすい立体画像を適切に表示することのできる画像表示装置、ゲーム装置、立体画像表示方法、および、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0092】
1 情報処理装置
10 処理制御部
11 コネクタ
12 カートリッジ
13 無線通信部
14 通信コントローラ
15 サウンドアンプ
16 スピーカ
17 操作キー
18 第1の表示部
19 視差バリア
20 第2の表示部
21 タッチパネル
100,300 ゲーム装置
110 仮想空間情報記憶部
120 取得部
130 設定部
140 画像生成部
150 生成画像記憶部
160 合成部
170 表示部
360 配置部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元仮想空間内における視点から、当該三次元仮想空間に配置される種々のオブジェクトを眺めたゲーム画像を、立体視可能に表示するゲーム装置であって、
プレイヤの操作に応じて特定されるオブジェクトの奥行情報を取得する取得部と、
前記視点を基準として複数のゲーム画像を生成する生成部と、
取得された前記オブジェクトの奥行情報に基づいて、生成された前記各ゲーム画像に照準を表すマーカ画像をそれぞれ合成する合成部と、
前記マーカ画像がそれぞれ合成された前記各ゲーム画像に基づいて、立体ゲーム画像を表示する表示部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
三次元仮想空間内における視点から、当該三次元仮想空間に配置される種々のオブジェクトを眺めたゲーム画像を、立体視可能に表示するゲーム装置であって、
プレイヤの操作に応じて特定されるオブジェクトの奥行情報を取得する取得部と、
取得された前記オブジェクトの奥行情報に基づいて、照準を表すマーカオブジェクトを配置する配置部と、
前記視点を基準として、前記マーカオブジェクトを含む視界内のオブジェクトが配置された複数のゲーム画像を生成する生成部と、
生成された前記各ゲーム画像に基づいて、立体ゲーム画像を表示する表示部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記合成部は、前記取得部に取得された前記オブジェクトの奥行情報が、所定の奥行範囲に含まれている場合のみ、取得された前記オブジェクトの奥行情報に基づいて、生成された前記各ゲーム画像に照準を表すマーカ画像をそれぞれ合成する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
前記配置部は、前記取得部に取得された前記オブジェクトの奥行情報が、所定の奥行範囲に含まれている場合のみ、取得された前記オブジェクトの奥行情報に基づいて、照準を表すマーカオブジェクトを配置する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記取得部に取得された前記オブジェクトの奥行情報が所定の奥行範囲の範囲外である場合において、マーカ画像又はマーカオブジェクトの形状を変更する変更部を更に備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項3乃至5の何れか1項に記載のゲーム装置であって、
前記奥行範囲は、プレイヤにより操作されるキャラクタの特性又は当該キャラクタが取得しているアイテムに応じて、異なる範囲が設定されている、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
オブジェクトが配置される三次元仮想空間を所定の視点から眺めた画像を、立体視可能に表示する画像表示装置であって、
プレイヤの操作に応じて特定されたオブジェクトの奥行情報を取得する取得部と、
前記視点を基準として、前記取得部に取得された前記オブジェクトの奥行情報に基づき所定の付加オブジェクトが配置された複数の画像を生成する生成部と、
生成された前記各画像に基づいて、立体画像を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項8】
取得部、生成部、及び、表示部を備え、オブジェクトが配置される三次元仮想空間を所定の視点から眺めた画像を、立体視可能に表示する画像表示装置における立体画像表示方法であって、
前記取得部が、プレイヤの操作に応じて特定されたオブジェクトの奥行情報を取得する取得工程と、
前記生成部が、前記視点を基準として、前記取得工程にて取得された前記オブジェクトの奥行情報に基づき所定の付加オブジェクトが配置された複数の画像を生成する生成工程と、
前記表示部が、生成された前記各画像に基づいて、立体画像を表示する表示工程と、
を備えることを特徴とする立体画像表示方法。
【請求項9】
オブジェクトが配置される三次元仮想空間を所定の視点から眺めた画像を、立体視可能に表示するコンピュータを、
プレイヤの操作に応じて特定されたオブジェクトの奥行情報を取得する取得部、
前記視点を基準として、前記取得部に取得された前記オブジェクトの奥行情報に基づき所定の付加オブジェクトが配置された複数の画像を生成する生成部、
生成された前記各画像に基づいて、立体画像を表示する表示部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−249930(P2012−249930A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126219(P2011−126219)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】