説明

ゲーム装置およびゲームプログラム

【課題】ゲーム空間内をオブジェクトが移動するときの種々の効果音に臨場感を持たせる。
【解決手段】ゲーム装置は、所定の第1条件が満たされたか否かを判定する。第1条件が満たされたとき、第2スピーカに音を発生させるとともに、仮想のゲーム空間においてオブジェクトを移動させる。さらに、ゲーム装置は、移動制御手段によってオブジェクトが移動させられることによって当該オブジェクトの位置に関する所定の第2条件が満たされるとき、第1スピーカに音を発生させる。また、ゲーム装置は、ゲーム空間を表示装置に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置およびゲームプログラムに関し、より特定的には、スピーカを備えた入力装置を用いてプレイヤがゲーム操作を行うことが可能なゲーム装置およびゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された射撃ビデオゲーム装置は、モニタおよびスピーカが設けられたゲーム機本体と、スピーカを内蔵した模擬銃とから構成される。この射撃ビデオゲーム装置においては、ゲーム中に模擬銃のトリガが引かれると、銃の射撃音が模擬銃のスピーカから発せられる。また、射撃判定の結果に応じた当たり音または外れ音(例えば着弾音)がゲーム機本体のスピーカから発せられる。このように、プレイヤの近くのスピーカが射撃音を発生させ、プレイヤから離れたスピーカが着弾音を発生させる。
【特許文献1】特開平10−244073号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の射撃ビデオゲーム装置では、模擬銃のトリガが引かれたことに応じて射撃音が発生し、その後、当たり判定処理等の予め定められた処理が行われて着弾音が発生する。つまり、着弾音は、射撃音が発生してから予め定められた処理が行われたことによって発生するので、射撃音が発生した直後のほぼ一定時間後に発生する。上記装置では、模擬銃を用いることが前提であって、模擬銃から射撃音を、ゲーム機本体から着弾音を、というように音声をそれぞれにふさわしい場所から発生させることが目的である。それ故、射撃音が発生してから着弾音が発生するまでの時間については制御対象として想定されていなく、上記のようにほぼ一定時間となる。したがって、上記装置における処理では、模擬銃を用いた射撃ビデオゲーム以外の、ゲーム内で用いられる種々の効果音に適用することができないという問題がある。例えば、オブジェクトの移動に合わせて効果音を発生させるような、音声の発生する間隔が一定でないようなゲームに適用することは想定されていない。
【0004】
それ故、本発明の目的は、ゲーム空間内をオブジェクトが移動するときの種々の効果音に臨場感を持たせることができるゲーム装置およびゲームプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、本欄における括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0006】
第1の発明は、入力装置(コントローラ7)に設けられる第1スピーカ(49)、および、入力装置の外部に設けられる第2スピーカ(22)に音を発生させることが可能なゲーム装置(3)のコンピュータ(CPU10)で実行されるゲームプログラム(61)である。ゲームプログラムは、判定ステップ(ステップS12)と、第1音制御ステップ(S14)と、移動制御ステップ(S21)と、第2音制御ステップ(S23)と、表示制御ステップ(S8)と、をコンピュータに実行させる。判定ステップにおいて、コンピュータは、所定の第1条件が満たされたか否かを判定する。第1音制御ステップにおいて、コンピュータは、第1条件が満たされたとき、第2スピーカに音(ゲームの効果音)を発生させる。移動制御ステップにおいて、コンピュータは、第1条件が満たされたとき、仮想のゲーム空間においてオブジェクト(第2オブジェクト52)を移動させる。第2音制御ステップにおいて、コンピュータは、移動制御ステップにおいてオブジェクトが移動させられることによって当該オブジェクトの位置に関する所定の第2条件が満たされるとき、第1スピーカに音(ゲームの効果音)を発生させる。表示制御ステップは、ゲーム空間を表示装置に表示させる。
【0007】
第2の発明において、ゲームプログラムは、入力装置に対する操作入力に基づいて表示装置の画面上における指示位置を算出する指示位置算出ステップ(S11)をさらにコンピュータに実行させてもよい。このとき、判定ステップにおいて、コンピュータは、入力装置に対する操作によってオブジェクトが指定されたことを第1条件とし、指示位置とオブジェクトの画面上の位置とを比較することによって、第1条件が満たされたか否かを判定する。
【0008】
第3の発明において、入力装置は撮像手段(撮像情報演算部35)をさらに備えていてもよい。このとき、指示位置算出ステップにおいて、コンピュータは、撮像手段によって撮像された画像内における所定の撮像対象(マーカ8aおよび8b)の位置に基づいて指示位置を算出する。
【0009】
第4の発明において、移動制御ステップにおいて、コンピュータは、第1条件が満たされたとき、停止していたまたは所定の第1規則に従って移動していたオブジェクトに当該第1規則とは異なる第2規則に従った移動を開始させてもよい。
【0010】
第5の発明において、ゲーム空間には、移動制御ステップにおいて移動されるべき移動オブジェクト(第2オブジェクト52)、および、プレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクト(第1オブジェクト51)が少なくとも登場してもよい。このとき、第2音制御ステップにおいて、コンピュータは、移動オブジェクトがプレイヤオブジェクトから所定距離内の範囲に接近したことを第2条件として用いる。
【0011】
第6の発明は、入力装置(コントローラ7)に設けられる第1スピーカ(49)、および、入力装置の外部に設けられる第2スピーカ(22)に音を発生させることが可能なゲーム装置(3)のコンピュータ(CPU10)で実行されるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、判定ステップと、第1音制御ステップと、移動制御ステップと、第2音制御ステップと、表示制御ステップと、をコンピュータに実行させる。判定ステップにおいて、コンピュータは、所定の第1条件が満たされたか否かを判定する。第1音制御ステップにおいて、コンピュータは、第1条件が満たされたとき、第1または第2スピーカのいずれか一方に音を発生させる。移動制御ステップにおいて、コンピュータは、第1条件が満たされたとき、仮想のゲーム空間においてオブジェクトを移動させる。第2音制御ステップにおいて、コンピュータは、移動制御ステップにおいてオブジェクトが移動させられることによって当該オブジェクトの位置に関する所定の第2条件が満たされるとき、第1または第2スピーカのうち上記一方と異なる他方に音を発生させる。表示制御ステップにおいて、コンピュータは、前記ゲーム空間を表示装置に表示させる。
【0012】
第7の発明は、第1の入力装置(第1コントローラ)に設けられる第1スピーカ、および、第2の入力装置(第2コントローラ)に設けられる第2スピーカに音を発生させることが可能なゲーム装置(3)のコンピュータ(CPU10)で実行されるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、判定ステップ(ステップS12)と、第1音制御ステップと、移動制御ステップと、第2音制御ステップと、表示制御ステップと、をコンピュータに実行させる。判定ステップにおいて、コンピュータは、所定の第1条件が満たされたか否かを判定する。第1音制御ステップにおいて、コンピュータは、第1条件が満たされたとき、前記第2スピーカに音を発生させる。移動制御ステップにおいて、コンピュータは、第1条件が満たされたとき、仮想のゲーム空間においてオブジェクトを移動させる。第2音制御ステップにおいて、コンピュータは、移動制御ステップにおいてオブジェクトが移動させられることによって当該オブジェクトの位置に関する所定の第2条件が満たされるとき、第1スピーカに音を発生させる。表示制御ステップにおいて、コンピュータは、ゲーム空間を表示装置に表示させる。
【0013】
また、本発明は、上記発明におけるゲームプログラムによって実行される処理と同等の処理を実行することが可能なゲーム装置の形態で提供されてもよい。
【発明の効果】
【0014】
第1、第6および第7の発明によれば、ゲーム空間内においてオブジェクトが移動を開始するとき、第2スピーカから音が発生される。一方、オブジェクトが移動した結果所定の条件が満たされるとき、第1のスピーカから音が発生される。つまり、移動を開始する場合と所定の条件が満たされる場合とで、異なるスピーカから音が発生される。これによって、プレイヤは、オブジェクトが移動していることを表示画面だけでなく音によっても認識することができる。すなわち、第1の発明によれば、ゲーム空間内をオブジェクトが移動するときの種々の効果音に臨場感を持たせることができる。
【0015】
第2の発明によれば、移動すべきオブジェクトは、入力装置に対する操作入力に基づいて算出される指示位置を用いて指定される。つまり、プレイヤは、移動すべきオブジェクトを入力装置によって指定することができる。
【0016】
第4の発明によれば、撮像手段によって撮像された画像を用いて指示位置が算出されるので、入力装置が指し示している画面上の位置を指示位置として算出することができる。これによって、プレイヤは、画面上の所望の位置を指し示す操作によってオブジェクトを指定することができる。したがって、第4の発明によれば、プレイヤは、オブジェクトを指定する操作を容易に行うことができるとともに、ボタンを操作する感覚とは異なる今までにない操作感覚で、オブジェクトを指定する操作を行うことができる。
【0017】
第5の発明によれば、プレイヤオブジェクトの方向へ移動してきた移動オブジェクトがプレイヤオブジェクトから所定距離内の範囲に接近した場合、入力装置に備えられた第1スピーカから音が発生する。つまり、プレイヤオブジェクトに移動オブジェクトが接近した場合にプレイヤの手元の入力装置から音が発生される。これによって、移動オブジェクトがあたかも自分の手元に接近してきたかのような感覚をプレイヤに与えることができる。プレイヤはあたかも自分がプレイヤオブジェクトであるかのような感覚となるので、ゲームの臨場感をより高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲーム装置を含むゲームシステム1について説明する。図1は、当該ゲームシステム1の外観図である。以下、据置型のゲーム装置を一例にして、本実施形態のゲーム装置およびゲームプログラムについて説明する。
【0019】
図1において、ゲームシステム1は、ゲーム装置3およびコントローラ7によって構成される。コントローラ7は、コントローラ7に対する操作内容を示す操作データをゲーム装置3に与える入力装置である。ゲーム装置3は、操作データに応じて、後述するゲーム処理を実行する。本実施形態ではゲーム装置3は据置型の装置であるが、他の実施形態では携帯型の装置であってもよいし、アーケードゲーム装置であってもよい。また、ゲーム装置3には、スピーカを備える家庭用テレビジョン受像機等の表示装置(以下、モニタと記載する)2が接続コードを介して接続される。モニタ2は、ゲーム処理の結果得られるゲーム画像を表示する。また、モニタ2の周辺(図では画面の上側)には、2つのマーカ8aおよび8bが設置される。マーカ8aおよび8bは、具体的には赤外LEDであり、それぞれモニタ2の前方に向かって赤外光を出力する。
【0020】
ゲーム装置3には、接続端子を介して通信ユニット6が接続される。通信ユニット6は、コントローラ7から無線送信される操作データを受信するとともに、ゲーム装置3の指示によりコントローラ7へデータを送信する。このように、コントローラ7とゲーム装置3とは無線通信によって接続される。なお、他の実施形態においてはコントローラ7とゲーム装置3とは有線で接続されてもよい。
【0021】
ゲーム装置3には、当該ゲーム装置3に対して交換可能に用いられる情報記憶媒体の一例である光ディスク4が脱着される。ゲーム装置3の上部主面には、当該ゲーム装置3の電源ON/OFFスイッチ、ゲーム処理のリセットスイッチ、およびゲーム装置3上部の蓋を開くためのOPENスイッチが設けられている。ここで、プレイヤがOPENスイッチを押下することによって上記蓋が開き、光ディスク4の脱着が可能となる。
【0022】
ゲーム装置3には、セーブデータ等を固定的に記憶するバックアップメモリ等を搭載する外部メモリカード5が必要に応じて着脱自在に装着される。ゲーム装置3は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムなどを実行することによって、その結果をゲーム画像としてモニタ2に表示する。さらに、ゲーム装置3は、外部メモリカード5に記憶されたセーブデータを用いて、過去に実行されたゲーム状態を再現して、ゲーム画像をモニタ2に表示することもできる。そして、ゲーム装置3のプレイヤは、モニタ2に表示されたゲーム画像を見ながら、コントローラ7を操作することによって、ゲーム進行を楽しむことができる。
【0023】
コントローラ7は、通信ユニット6が接続されたゲーム装置3へ、例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術を用いて操作データを無線送信する。コントローラ7には、複数の操作ボタン(操作キー)からなる操作部が設けられている。また、後述により明らかとなるが、コントローラ7は、当該コントローラ7から見た画像を撮像するための撮像情報演算部35(後述)を備えている。撮像情報演算部35は、モニタ2の周辺に配置された各マーカ8aおよび8bを撮像対象として各マーカ8aおよび8bの画像を撮像する。撮像された画像に関するデータは上記操作データの一部としてゲーム装置3へ送信される。ゲーム装置3は、当該画像に関するデータに基づいた演算処理によってコントローラ7の位置および姿勢に応じた処理を実行することができる。また、コントローラ7は、直線方向の加速度を検出する加速度センサ37(後述)を備えている。加速度センサ37によって検出された加速度を示すデータは上記操作データの一部としてゲーム装置3へ送信される。ゲーム装置3は、当該加速度を示すデータに基づいてコントローラ7の動きおよび/または姿勢を算出し、動きおよび/または姿勢に応じた処理を適宜実行することができる。
【0024】
また、コントローラ7は、ゲーム装置3から通信ユニット6を介して種々のデータを受信する。そして、受信したデータに応じた種々の動作を行う。例えばゲーム装置3からサウンドデータを受信した場合、コントローラ7は、内蔵するスピーカ49(図6)からサウンドデータに応じた音を出力する。
【0025】
次に、図2を参照して、ゲーム装置3の構成について説明する。なお、図2は、ゲーム装置3の機能ブロック図である。
【0026】
図2において、ゲーム装置3は、各種プログラムを実行する例えばリスク(RISC)CPU(セントラルプロセッシングユニット)10を備える。CPU10は、図示しないブートROMに記憶された起動プログラムを実行し、メインメモリ13等のメモリの初期化等を行った後、光ディスク4に記憶されているゲームプログラムを実行し、そのゲームプログラムに応じたゲーム処理等を行うものである。CPU10には、メモリコントローラ11を介して、GPU(Graphics Processing Unit)12、メインメモリ13、DSP(Digital Signal Processor)14、およびARAM(Audio RAM)15が接続される。また、メモリコントローラ11には、所定のバスを介して、コントローラI/F(インターフェース)16、ビデオI/F17、外部メモリI/F18、オーディオI/F19、およびディスクI/F20が接続され、それぞれ通信ユニット6、モニタ2、外部メモリカード5、スピーカ22、およびディスクドライブ21が接続されている。
【0027】
GPU12は、CPU10の命令に基づいて画像処理を行うものあり、例えば、3Dグラフィックスの表示に必要な計算処理を行う半導体チップで構成される。GPU12は、図示しない画像処理専用のメモリやメインメモリ13の一部の記憶領域を用いて画像処理を行う。GPU12は、これらを用いてモニタ2に表示すべきゲーム画像データやムービー映像を生成し、適宜メモリコントローラ11およびビデオI/F17を介してモニタ2に出力する。
【0028】
メインメモリ13は、CPU10で使用される記憶領域であって、CPU10の処理に必要なゲームプログラム等を適宜記憶する。例えば、メインメモリ13は、CPU10によって光ディスク4から読み出されたゲームプログラムや各種データ等を記憶する。このメインメモリ13に記憶されたゲームプログラムや各種データ等がCPU10によって実行される。
【0029】
DSP14は、ゲームプログラム実行時にCPU10において生成されるサウンドデータ等を処理するものであり、そのサウンドデータ等を記憶するためのARAM15が接続される。ARAM15は、DSP14が所定の処理(例えば、先読みしておいたゲームプログラムやサウンドデータの記憶)を行う際に用いられる。DSP14は、ARAM15に記憶されたサウンドデータを読み出し、メモリコントローラ11およびオーディオI/F19を介してスピーカ22に出力させる。
【0030】
メモリコントローラ11は、データ転送を統括的に制御するものであり、上述した各種I/F16〜20が接続される。コントローラI/F16は、例えば4つのコントローラI/Fで構成され、それらが有するコネクタを介して嵌合可能な外部機器とゲーム装置3とを通信可能に接続する。例えば、通信ユニット6は、上記コネクタと嵌合し、コントローラI/F16を介してゲーム装置3と接続される。上述したように通信ユニット6は、コントローラ7からの操作データを受信し、コントローラI/F16を介して当該操作データをCPU10へ出力する。また、CPU10において生成されるサウンドデータ等のデータがコントローラ7へ送信される場合、当該データは、コントローラI/F16を介して通信ユニット6へ出力される。通信ユニット6は、コントローラI/F16から入力されたデータをコントローラ7へ送信する。なお、他の実施形態においては、ゲーム装置3は、通信ユニット6に代えて、コントローラ7と通信可能な通信モジュールをその内部に設ける構成としてもよい。この場合、通信モジュールが受信した操作データは所定のバスを介してCPU10に出力され、コントローラ7へ送信すべきデータは、所定のバスを介して通信モジュールからコントローラ7へ送信される。また、ビデオI/F17には、モニタ2が接続される。外部メモリI/F18には、外部メモリカード5が接続され、その外部メモリカード5に設けられたバックアップメモリ等とアクセス可能となる。オーディオI/F19にはモニタ2に内蔵されるスピーカ22が接続され、DSP14がARAM15から読み出したサウンドデータや、ディスクドライブ21から直接出力されるサウンドデータがスピーカ22から出力される。ディスクI/F20には、ディスクドライブ21が接続される。ディスクドライブ21は、所定の読み出し位置に配置された光ディスク4に記憶されたデータを読み出し、ゲーム装置3のバスやオーディオI/F19に出力する。
【0031】
次に、図3〜図6を参照して、コントローラ7について説明する。図3および図4は、コントローラ7の外観構成を示す斜視図である。図3は、コントローラ7の上側後方から見た斜視図であり、図4は、コントローラ7を下側前方から見た斜視図である。
【0032】
図3および図4において、コントローラ7は、例えばプラスチック成型によって形成されたハウジング31を有している。ハウジング31は、その前後方向(図3に示すz軸方向)を長手方向とした略直方体形状を有しており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさである。プレイヤは、コントローラ7を用いることによって、それに設けられたボタンを押下すること、および、コントローラ7自体を動かしてその位置や姿勢を変えることによってゲーム操作を行うことができる。例えば、プレイヤは、長手方向を軸としてコントローラ7を回転させたり、コントローラ7によって指し示される画面上の位置を変えたりする操作によって、操作対象に対する操作を行うことができる。ここで、「コントローラ7によって指し示される画面上の位置」とは、理想的には、コントローラ7の前端部から上記長手方向に延ばした直線とモニタ2の画面とが交わる位置であるが、厳密に当該位置である必要はなく、その周辺の位置をゲーム装置3によって算出することができればよい。以下では、コントローラ7によって指し示される画面上の位置を「(コントローラ7の)指示位置」と呼ぶ。また、コントローラ7(ハウジング31)の長手方向を、「(コントローラ7の)指示方向」と呼ぶことがある。
【0033】
ハウジング31には、複数の操作ボタンが設けられる。図3に示すように、ハウジング31の上面には、十字キー32a、1番ボタン32b、2番ボタン32c、Aボタン32d、マイナスボタン32e、ホームボタン32f、およびプラスボタン32gが設けられる。一方、図4に示すように、ハウジング31の下面には凹部が形成されており、当該凹部の後面側傾斜面にはBボタン32iが設けられる。これらの各操作ボタン32a〜32iには、ゲーム装置3が実行するゲームプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。また、ハウジング31の上面には、遠隔からゲーム装置3本体の電源をオン/オフするための電源ボタン32hが設けられる。ホームボタン32fおよび電源32hは、その上面がハウジング31の上面に埋没している。これによって、プレイヤがホームボタン32fまたは電源32hを誤って押下することを防止することができる。
【0034】
ハウジング31の後面にはコネクタ33が設けられている。コネクタ33は、コントローラ7に他の機器を接続するために利用される。例えば、360°に傾倒可能なスティックを備えたサブコントロールユニットをケーブルを介して接続し、当該サブコントロールユニットに対する操作にそって方向入力を行い、同時にコントローラ7に対する操作によって、後述する画面上の所定位置を指示する操作を行うようにしてもよい。そのようなサブコントロールユニットをケーブルを介して接続して利用するとこにより、方向入力を行いながらコントローラ7自体を動かす操作を自由に行うことができる。
【0035】
ハウジング31上面の後面側には複数(図3では4つ)のLED34が設けられる。ここで、コントローラ7には、他のコントローラ7と区別するためにコントローラ種別(番号)が付与される。LED34は、コントローラ7に現在設定されている上記コントローラ種別をプレイヤに通知するために用いられる。具体的には、コントローラ7からゲーム装置3へ操作データを送信する際、上記コントローラ種別に応じて複数のLED34のいずれか1つが点灯する。
【0036】
また、コントローラ7は撮像情報演算部35(図5B)を有しており、図4に示すように、ハウジング31前面には撮像情報演算部35の光入射面35aが設けられる。光入射面35aは、マーカ8aおよび8bからの赤外光を少なくとも透過する材質で構成される。
【0037】
ハウジング71上面における1番ボタン32bとホームボタン32fとの間には、コントローラ7に内蔵されるスピーカ49(図5A)からの音を外部に放出するための音抜き孔が形成されている。
【0038】
次に、図5Aおよび図5Bを参照して、コントローラ7の内部構造について説明する。図5Aおよび図5Bは、コントローラ7の内部構造を示す図である。なお、図5Aは、コントローラ7の上筐体(ハウジング31の一部)を外した状態を示す斜視図である。図5Bは、コントローラ7の下筐体(ハウジング31の一部)を外した状態を示す斜視図である。図5Bに示す斜視図は、図5Aに示す基板30を裏面から見た斜視図となっている。
【0039】
図5Aにおいて、ハウジング31の内部には基板30が固設されており、当該基板30の上主面上に操作ボタン32a〜32h、LED34、加速度センサ37、アンテナ45、アンプ48、およびスピーカ49等が設けられる。これらは、基板30等に形成された配線(図示せず)によってマイクロコンピュータ(Micro Computer:マイコン)42(図6参照)に接続される。本実施形態では、加速度センサ37は、x軸方向に関してコントローラ7の中心からずれた位置に配置されている。これによって、コントローラ7をz軸回りに回転させたときのコントローラ7の動きを算出しやすくなる。また、無線モジュール44およびアンテナ45によって、コントローラ7がワイヤレスコントローラとして機能する。
【0040】
一方、図5Bにおいて、基板30の下主面上の前端縁に撮像情報演算部35が設けられる。撮像情報演算部35は、コントローラ7の前方から順に赤外線フィルタ38、レンズ39、撮像素子40(例えばCMOSイメージセンサやCCDイメージセンサ)、および画像処理回路41によって構成されおり、それぞれ基板30の下主面に取り付けられる。
【0041】
さらに、基板30の下主面上には、上記マイコン42、サウンドIC47、およびバイブレータ50が設けられている。サウンドIC47は、基板30等に形成された配線によってマイコン42およびアンプ48と接続される。バイブレータ50は、例えば振動モータやソレノイドであり、基板30等に形成された配線によってマイコン42と接続される。マイコン42の指示によりバイブレータ50が作動することによってコントローラ7に振動が発生するので、コントローラ7を把持しているプレイヤの手にその振動が伝達され、いわゆる振動対応ゲームを実現することができる。本実施形態では、バイブレータ50は、ハウジング31のやや前方寄りに配置される。つまり、バイブレータ50がコントローラ7の中心よりも端側に配置することによって、バイブレータ50の振動によりコントローラ7全体を大きく振動させることができる。また、コネクタ33は、基板30の下主面上の後端縁に取り付けられる。なお、図5Aおよび図5Bに示す他、コントローラ7は、マイコン42の基本クロックを生成する水晶振動子等を備えている。
【0042】
なお、図3〜図5Bに示したコントローラ7の形状や、各操作ボタンの形状、加速度センサやバイブレータの数および設置位置等は単なる一例に過ぎず、他の形状、数、および設置位置であっても、本発明を実現することができることは言うまでもない。また、コントローラ7における撮像情報演算部35の位置(撮像情報演算部35の光入射面35a)は、ハウジング31の前面でなくてもよく、ハウジング31の外部から光を取り入れることができれば他の面に設けられてもかまわない。このとき、上記「コントローラ7の指示方向」は、撮像素子40の撮像方向、具体的には、光入射面に垂直な方向となる。
【0043】
図6は、コントローラ7の構成を示すブロック図である。コントローラ7は、操作部32(各操作ボタン)、撮像情報演算部35、通信部36、加速度センサ37、および音声出力部46を備えている。なお、本実施形態では加速度センサ37の出力はゲーム処理に用いられないので、コントローラ7は加速度センサ37を備えていない構成であってもよい。
【0044】
操作部32は、上述した各操作ボタン32a〜32iに相当し、各操作ボタン32a〜32iに対する入力状態(各操作ボタン32a〜32iが押下されたか否か)を示すデータを通信部36のマイコン42へ出力する。
【0045】
撮像情報演算部35は、撮像手段が撮像した画像データを解析してその中で輝度が高い領域を判別してその領域の重心位置やサイズなどを算出するためのシステムである。撮像情報演算部35は、例えば最大200フレーム/秒程度のサンプリング周期を有するので、比較的高速なコントローラ7の動きでも追跡して解析することができる。
【0046】
撮像情報演算部35は、赤外線フィルタ38、レンズ39、撮像素子40、および画像処理回路41を含んでいる。赤外線フィルタ38は、コントローラ7の前方から入射する光から赤外線のみを通過させる。レンズ39は、赤外線フィルタ38を透過した赤外線を集光して撮像素子40へ入射させる。撮像素子40は、例えばCMOSセンサやあるいはCCDセンサのような固体撮像素子であり、レンズ39が集光した赤外線を受光して画像信号を出力する。ここで、モニタ2の表示画面近傍に配置されるマーカ8aおよび8bは、モニタ2の前方に向かって赤外光を出力する赤外LEDである。したがって、赤外線フィルタ38を設けることによって、撮像素子40は、赤外線フィルタ38を通過した赤外線だけを受光して画像データを生成するので、マーカ8aおよび8bの画像をより正確に撮像することができる。以下では、撮像素子40によって撮像された画像を撮像画像と呼ぶ。撮像素子40によって生成された画像データは、画像処理回路41で処理される。画像処理回路41は、撮像画像内における撮像対象(マーカ8aおよび8b)の位置を算出する。以下、図7を用いて撮像対象の位置の算出方法を説明する。
【0047】
図7は、撮像画像の一例を示す図である。図7に示す撮像画像A1においては、マーカ8aの画像8a’およびマーカ8bの画像8b’が左右に並んでいる。撮像画像が入力されると、画像処理回路41は、撮像画像内において所定条件に合致する領域の位置を示す座標を当該領域毎に算出する。ここで、所定条件とは、撮像対象の画像(対象画像)を特定するための条件である。所定条件の具体的な内容は、輝度が所定値以上の領域(高輝度領域)であり、かつ、領域の大きさが所定範囲内の大きさであることである。なお、所定条件は撮像対象を特定するための条件であればよく、他の実施形態においては、画像の色に関する条件を含んでいてもよい。
【0048】
対象画像の位置を算出する際、まず、画像処理回路41は、撮像画像の領域から上記高輝度領域を対象画像の候補として特定する。撮像画像の画像データにおいて対象画像は高輝度領域として現れるからである。次に、画像処理回路41は、特定された高輝度領域の大きさに基づいて、その高輝度領域が対象画像であるか否かを判定する判定処理を行う。撮像画像には、対象画像である2つのマーカ8aおよび8bの画像8a’および8b’の他、窓からの太陽光や部屋の蛍光灯の光によって対象画像以外の画像が含まれている場合がある。この場合、マーカの画像8a’および8b’以外の画像も高輝度領域として現れてしまう。上記の判定処理は、対象画像であるマーカの画像8a’および8b’とそれ以外の画像とを区別し、対象画像を正確に特定するための処理である。具体的には、当該判定処理においては、特定された高輝度領域が予め定められた所定範囲内の大きさであるか否かが判定される。そして、高輝度領域が所定範囲内の大きさである場合、当該高輝度領域は対象画像を表すと判定され、高輝度領域が所定範囲内の大きさでない場合、当該高輝度領域は対象画像以外の画像を表すと判定される。
【0049】
さらに、上記の判定処理の結果、対象画像を表すと判定された高輝度領域について、画像処理回路41は当該高輝度領域の位置を算出する。具体的には、当該高輝度領域の重心位置を算出する。なお、重心位置は撮像素子40の解像度よりも詳細なスケールで算出することが可能である。例えば、撮像素子40によって撮像された撮像画像の解像度が126×96である場合でも、重心位置を1024×768のスケールで算出することが可能である。このとき、重心位置の座標は、(0,0)から(1024,768)までの整数値で表現される。なお、撮像画像における位置は、図7に示すように、撮像画像の左上を原点とし、下向きをY軸正方向とし、右向きをX軸正方向とする座標系(XY座標系)で表現されるものとする。
【0050】
以上のようにして、画像処理回路41は、撮像画像内において所定条件に合致する領域の位置を示す座標を当該領域毎に算出する。画像処理回路41は、算出された座標を通信部36のマイコン42へ出力する。この座標のデータは、マイコン42によって操作データとしてゲーム装置3に送信される。以下では、上記座標を「マーカ座標」と呼ぶ。マーカ座標はコントローラ7自体の向き(姿勢)や位置に対応して変化するので、ゲーム装置3はこのマーカ座標を用いてコントローラ7の向きや位置を算出することができる。
【0051】
図6の説明に戻り、加速度センサ37は、コントローラ7の加速度(重力加速度を含む)を検出する、すなわち、コントローラ7に加わる力(重力を含む)を検出する。加速度センサ37は、当該加速度センサ37の検出部に加わっている加速度のうち、センシング軸方向に沿った直線方向の加速度の値を検出する。例えば、2軸以上の多軸加速度センサの場合には、加速度センサの検出部に加わっている加速度として、各軸に沿った成分の加速度(直線加速度)をそれぞれ検出する。例えば、3軸または2軸の加速度センサ37は、アナログ・デバイセズ株式会社(Analog Devices, Inc.)またはSTマイクロエレクトロニクス社(STMicroelectronics N.V.)から入手可能である種類のものでもよい。
【0052】
本実施形態では、加速度センサ37は、コントローラ7を基準とした上下方向(図3に示すy軸方向)、左右方向(図3に示すx軸方向)および前後方向(図3に示すz軸方向)の3軸方向に関してそれぞれ直線加速度を検出する。加速度センサ37は、各軸に沿った直線方向に関する加速度を検出するものであるため、加速度センサ37からの出力は3軸それぞれの直線加速度の値を表すものとなる。すなわち、検出された加速度は、コントローラ7を基準に設定されるxyz座標系における3次元のベクトルとして表される。加速度センサ37が検出した加速度を示すデータ(加速度データ)は、通信部36へ出力される。なお、本実施形態では、コントローラ7の通信部36は、逐次(例えば0.5msに1回)に加速度データをゲーム装置3へ出力する。ゲーム装置3は、この加速度データに基づいてコントローラ7の移動方向や傾き(姿勢)を算出することができる。なお、加速度センサ37は、各軸に沿った直線成分の加速度を検出するものであるので、ゲーム装置3は、コントローラ7の移動方向や傾きを直接検出することはできない。このため、加速度センサ37を搭載したデバイスの移動方向や傾きは、加速度センサの各軸毎に検出される加速度に所定の演算処理を施すことによって算出される。
【0053】
通信部36は、マイコン42、メモリ43、無線モジュール44、およびアンテナ45を含んでいる。マイコン42は、処理を行う際にメモリ43を記憶領域として用いながら、マイコン42が取得したデータを無線送信する無線モジュール44を制御する。
【0054】
操作部32、撮像情報演算部35、および加速度センサ37からマイコン42へ出力されたデータは、一時的にメモリ43に格納される。ここで、通信部36から通信ユニット6への無線送信は所定の周期毎に行われるが、ゲームの処理は1/60秒を単位として(1フレーム時間として)行われることが一般的であるので、この時間以下の周期で送信を行うことが好ましい。マイコン42は、通信ユニット6への送信タイミングが到来すると、メモリ43に格納されているデータを操作データとして無線モジュール44へ出力する。無線モジュール44は、例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術を用いて、所定周波数の搬送波を操作データで変調し、その微弱電波信号をアンテナ45から放射する。つまり、操作データは、無線モジュール44で微弱電波信号に変調されてコントローラ7から送信される。微弱電波信号はゲーム装置3側の通信ユニット6で受信される。受信された微弱電波信号について復調や復号を行うことによって、ゲーム装置3は操作データを取得することができる。そして、ゲーム装置3のCPU10は、取得した操作データとゲームプログラムとに基づいて、ゲーム処理を行う。
【0055】
また、ゲーム装置3は、ゲーム状況に応じた適宜のタイミングでサウンドデータをコントローラ7に対して送信する。ゲーム装置3から送信されてきたサウンドデータはアンテナ45によって受信される。マイコン42は、アンテナ45によって受信されたサウンドデータを無線モジュール44を介して取得する。さらに、取得したサウンドデータを音声出力部46へ出力する。
【0056】
音声出力部46は、サウンドIC47、アンプ48、スピーカ49を備えている。サウンドIC47は、マイコン42からサウンドデータが入力されると、サウンドデータに所定の処理を行ってアンプを介してスピーカ49に音声信号を出力する。これによって、ゲーム装置3は、コントローラ7側のスピーカ49からゲームの効果音等の音声を出力することができる。
【0057】
上記コントローラ7を用いることによって、プレイヤは、各操作ボタンを押下する従来の一般的なゲーム操作に加えて、コントローラ7の姿勢を変化させたり、コントローラ7自身の位置を動かしたり、コントローラ7を回転させたりするというゲーム操作を行うことができる。
【0058】
図8は、コントローラ7を用いてゲーム操作するときの状態を概説する図解図である。ゲームシステム1においてコントローラ7を用いてゲームをプレイする際、プレイヤは、図8に示すように一方の手でコントローラ7を把持する。本実施形態では、プレイヤは、把持したコントローラ7でモニタ2の画面上の任意の位置を指定する(コントローラ7の指示位置を所望の位置に向ける)ことによってゲーム操作を行う。
【0059】
以下、上述したゲームシステム1を用いて行われるゲームの具体例について説明する。本ゲームにおいては、ゲームの効果音を発生させるために、コントローラ7に内蔵されるスピーカ(以下、第1スピーカと呼ぶ。)49、および、モニタ2に内蔵されるスピーカ(以下、第2スピーカと呼ぶ。)22の両方が用いられる。具体的には、ゲームに登場するオブジェクトの位置または位置関係に応じて、いずれかのスピーカから選択的に効果音が出力される。ゲーム装置3は、プレイヤの手元にある第1スピーカ49と、プレイヤから離れた位置にある第2スピーカという2つのスピーカを選択的に用いて効果音を発生させることによって、ゲーム空間内におけるオブジェクトの移動を効果音によってプレイヤに認識させる。なお、以下では、ゲーム中において効果音が発生する場合について詳細に説明を行うが、ゲーム中においてはBGM等、効果音以外の音が各スピーカ22および49から発生してもよい。以下、図9〜図12を用いてゲームの概要を説明する。
【0060】
図9〜図12は、本実施形態においてモニタ2に表示されるゲーム画面の一例と、そのときの音声出力の状態との対応を示す図である。図9に示すように、モニタ2の画面には、第1オブジェクト51および第2オブジェクト52が配置されたゲーム空間が表示されている。第1オブジェクト51は、プレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクトである。第1オブジェクト51は、例えばコントローラ7の十字キー32aに対する操作入力に従って移動する。別の例では、上述したようにコネクタ33にスティックを備えたサブコントロールユニットを接続し、当該スティックに対する操作入力に従って移動するようにしてもよい。第2オブジェクト52は、ゲームに登場するアイテムを表すアイテムオブジェクトである。図9〜図12においては、3つの第2オブジェクト52a〜52cが表示されている。また、モニタ2の画面には、カーソル53が表示される。カーソル53は、コントローラ7によって指し示される画面上の位置、すなわち、上記指示位置に表示される。プレイヤは、コントローラ7自体を動かす操作によってカーソル53を移動させることができる(図9に示す矢印参照)。本ゲームでは、プレイヤは、第1オブジェクト51およびカーソル53を操作して、第1オブジェクト51に第2オブジェクト52を取得させることを1つの目的とする。なお、画面の左上に表示される数字は、第1オブジェクト51がアイテム(第2オブジェクト52)を取得した個数を示している。
【0061】
ゲーム中において、プレイヤは、コントローラ7を用いて第1オブジェクト51およびカーソル53を操作する(図9)。なお、図9に示す時点では効果音は発せられない。プレイヤは、カーソル53によって第2オブジェクト52を指定するように、すなわち、カーソル53と第2オブジェクト52a〜52cのいずれかとが重なるように、コントローラ7を操作する。第2オブジェクト52a〜52cのいずれかとカーソル53とが重なった場合、第2スピーカ22から効果音が発せられる(図10)。なお、図10に示すゲーム画面は、カーソル53によって第2オブジェクト52aが指定されたときのゲーム画面である。カーソル53によって指定された第2オブジェクト52aは、第1オブジェクト51の方へ移動し始める(図11)。以上によって、プレイヤは、カーソル53によって第2オブジェクト52を指定したこと、換言すれば、第2オブジェクト52が移動を開始したことを、第2スピーカ22からの効果音によって認識することができる。
【0062】
第2オブジェクト52aが移動を開始した結果、第1オブジェクト51と第2オブジェクト52aとが接触した場合、ゲーム装置3は、オブジェクト51が第2オブジェクト52aを取得したと判断する。この場合、コントローラ7の第1スピーカ49から効果音が発せられる(図12)。これによって、プレイヤは、オブジェクト51が第2オブジェクト52aを取得したことを、第1スピーカ49からの効果音によって認識することができる。
【0063】
以上のように、本実施形態によれば、第2オブジェクト52が移動を開始する時点で、プレイヤから離れたモニタ2の第2スピーカ22から効果音が発生される。また、第2オブジェクト52が第1オブジェクト51の位置に達した時点で、プレイヤの手元にあるコントローラ7の第1スピーカ49から効果音が発生される。つまり、プレイヤにとっては、第2オブジェクト52が移動を開始するときの効果音が遠くで聞こえ、第2オブジェクト52が第1オブジェクト51の位置に達したときの効果音が近くで聞こえる。これによって、第2オブジェクト52が移動する様子をよりリアルでかつ臨場感あるものとして表現することができる。また、アイテムがプレイヤオブジェクトの位置に近づいたときに手元で音声が発せられることになるため、プレイヤ自身がプレイヤオブジェクトに一体化したかのような感覚を得ることができる。さらに、アイテム取得のための指示操作を行ったコントローラ7から音声が発せられることによって、プレイヤは、アイテムを取得したという感覚をより強く得ることができる。
【0064】
次に、本実施形態においてゲーム装置3で実行されるゲーム処理について説明する。まず、ゲーム処理において用いられる主なデータについて図13を用いて説明する。図13は、ゲーム装置3のメインメモリ13に記憶される主なデータを示す図である。図13に示すように、メインメモリ13には、ゲームプログラム61、操作データ62、およびゲーム処理用データ63等が記憶される。なお、メインメモリ13には、図13に示すデータの他、ゲームに登場するオブジェクトの画像データや、効果音およびBGMのサウンドデータ等、ゲーム処理に必要なデータが記憶される。
【0065】
ゲームプログラム61は、ゲーム装置3に電源が投入された後の適宜のタイミングで光ディスク4からその一部または全部が読み込まれてメインメモリ13に記憶される。ゲームプログラム61には、後述するゲーム処理の実行に必要なプログラムが含まれている。
【0066】
操作データ62は、コントローラ7からゲーム装置3へ送信されてきて、メインメモリ13に記憶される。操作データ62には、マーカ座標データ621、および、操作ボタンデータ622が含まれる。マーカ座標データ621は、撮像画像内における撮像対象(マーカ8aおよび8b)の位置、すなわち、上記マーカ座標を示す。操作ボタンデータ622は、操作部32の各ボタン32a〜32iに対して行われた操作内容(各ボタン32a〜32iが押下されたか否か)を示す。なお、操作データ62には、マーカ座標データ621および操作ボタンデータ622の他、加速度センサ37からの出力を示す加速度データが含まれていてもよい。
【0067】
ゲーム処理用データ63は、後述するゲーム処理において用いられるデータである。ゲーム処理用データ63は、カーソル位置データ631、第1オブジェクト位置データ632、第2オブジェクト位置データ633、移動オブジェクトデータ634、および移動フラグデータ635を含む。
【0068】
カーソル位置データ631は、モニタ2の画面上に表示されるカーソル53の画面上における位置を示す。具体的には、カーソル位置データ631は、画面上の位置を表すための2次元の画面座標系の座標値を示す。詳細は後述するが、カーソル位置データ631は、上記マーカ座標データ621に基づいて算出される。
【0069】
第1オブジェクト位置データ632は、仮想のゲーム空間内における第1オブジェクト51の位置を示す。第2オブジェクト位置データ633は、当該ゲーム空間内における第2オブジェクト52の位置を示す。第1および第2オブジェクト位置データ632および633は、ゲーム空間内の位置を表すための3次元のワールド座標系の座標値を示す。なお、図13においては第2オブジェクト位置データを1つのみ示しているが、実際には、ゲーム空間に登場する第2オブジェクト52の数だけ第2オブジェクト位置データが記憶される。
【0070】
移動オブジェクトデータ634は、ゲーム空間に登場する複数の第2オブジェクトのうちで、カーソル53によって指定されたことによって移動中である第2オブジェクトを示す。以下では、当該移動中であるオブジェクトを「移動オブジェクト」と呼ぶ。なお、上記複数の第2オブジェクトにはそれぞれ固有の識別子が付されているものとする。移動オブジェクトデータ634は、移動オブジェクトの識別子を示す。
【0071】
移動フラグデータ635は、上記移動オブジェクトを存在させるか否かを示すための移動フラグを示す。移動フラグは、移動オブジェクトを存在させる時はオンに設定され、移動オブジェクトを存在させない時はオフに設定される。
【0072】
次に、ゲーム装置3において行われる処理の詳細を、図14〜図16を用いて説明する。図14は、ゲーム装置3において実行される処理の流れを示すメインフローチャートである。ゲーム装置3の電源が投入されると、ゲーム装置3のCPU10は、図示しないブートROMに記憶されている起動プログラムを実行し、これによってメインメモリ13等の各ユニットが初期化される。そして、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムがメインメモリ13に読み込まれ、CPU10によって当該ゲームプログラムの実行が開始される。図14に示すフローチャートは、以上のブート処理が完了した後に行われる処理を示すフローチャートである。
【0073】
まず、ステップS1において、CPU10は、以降の処理において用いられるデータの初期化処理を実行する。具体的には、ステップS1の時点で例えば3次元のゲーム空間(2次元でもよい)が構築され、ゲームに登場する各オブジェクト51および52が所定の初期位置に配置される。すなわち、メインメモリ13に記憶されている第1および第2オブジェクト位置データ632および633は、各オブジェクトの所定の初期位置を示す内容に設定される。また、ゲーム開始時点では移動オブジェクトは存在しないので、この時点では移動オブジェクトデータ634はメインメモリ13に記憶されないか、または、移動オブジェクトが存在しないことを示すデータが移動オブジェクトデータ634としてメインメモリ13に記憶される。また、移動フラグデータ635は、オフを示す内容に設定される。さらに、構築されたゲーム空間を表すゲーム画像が生成され、生成されたゲーム画像がモニタ2に表示される。ステップS1の後、ステップS2〜S6の処理ループが1フレーム時間毎に繰り返されることによって、ゲームが進行していく。
【0074】
ステップS2において、CPU10は、コントローラ7から操作データを取得する。すなわち、コントローラ7は所定時間間隔(例えば、1フレーム時間間隔以内)で操作データをゲーム装置3へ送信してくるので、CPU10は、送信されてきた操作データをメインメモリ13に記憶する。この操作データには、少なくともマーカ座標データ621および操作ボタンデータ622が含まれている。CPU10は、操作データに含まれるマーカ座標データ621および操作ボタンデータ622をメインメモリ13に記憶する。なお、メインメモリ13にすでにマーカ座標データ621および操作ボタンデータ622が記憶されている場合、マーカ座標データ621および操作ボタンデータ622の内容は、取得された各データの内容となるように更新して記憶される。本実施形態においてステップS2の処理は1フレーム時間毎に実行されるので、ゲーム装置3は、操作データを逐次取得することができる。
【0075】
続くステップS3において、CPU10は、ゲーム空間内において第1オブジェクト51を移動させる。第1オブジェクト51の移動は、コントローラ7の十字キー32aに対する入力に従って制御される。すなわち、CPU10は、メインメモリ13に記憶されている操作データ62内の操作ボタンデータ622に基づいて、十字キー32aの上下左右のキーのそれぞれについて押下されているか否かを判断する。そして、押下されているキーの種類に応じて第1オブジェクト51を移動させる。このとき、メインメモリ13に記憶されている第1オブジェクト位置データ632の内容は、移動後の位置を示す内容に更新される。
【0076】
続くステップS4において、CPU10は、カーソル53の位置を移動させる。上述したように、カーソル53はコントローラ7の指示位置に表示される。具体的には、カーソル53の位置(コントローラ7の指示位置)は、メインメモリ13に記憶されているマーカ座標データ621により示されるマーカ座標に基づいて算出される。ここで、コントローラ7の指示位置の算出方法はどのようなものであってもよいが、例えば以下に示す方法が考えられる。
【0077】
以下、コントローラ7の指示位置の算出方法の一例を説明する。コントローラ7から取得されるマーカ座標データ621は、マーカ8aおよび8bに対応する2つのマーカ座標を示すので、まずCPU10は、マーカ座標データ621から2つのマーカ座標の中点の位置を算出する。この中点の位置は、撮像画像に対応する平面上の位置を表すための上記XY座標系によって表現される。次に、上記2つのマーカ座標を結ぶベクトルがY軸に平行になるように、撮像画像の中心を軸として当該マーカ座標の中点を回転する補正処理を行う。この補正処理は、コントローラ7が傾いている場合であっても正確に指示位置を算出するために行われる。次に、CPU10は、補正された中点の位置を示す座標を、モニタ2の画面上の位置を表すための画面座標系(X’Y’座標系とする)の座標に変換する。この変換は、撮像画像から算出される中点の座標を、当該撮像画像が撮像される時のコントローラ7の実際の指示位置に対応する画面上の座標に変換する関数を用いて行うことができる。その際、コントローラ7の指示位置と、撮像画像内でのマーカ座標の位置とは逆方向に移動することになるので、上下左右が反転するような変換を行う。この変換によって算出されたX’Y’座標値により示される位置がコントローラ7の指示位置となる。算出された座標値を示すデータは、カーソル位置データ631としてメインメモリ13に記憶される。
【0078】
続くステップS5において、CPU10は、移動フラグがオンに設定されているか否か、すなわち、メインメモリ13に記憶されている移動フラグデータ635がオンを示すか否かを判定する。ステップS5の処理は、第2オブジェクト52のうちで、カーソル53によって指定されることによって移動しているオブジェクトが存在するか否かを判定するための処理である。ステップS5の判定の結果、移動フラグがオンに設定されている場合、後述するステップS7の処理が実行される。一方、移動フラグがオフに設定されている場合、ステップS6の処理が実行される。
【0079】
ステップS6においては、オブジェクト指定処理が実行される。オブジェクト指定処理は、画面に表示されている第2オブジェクト52のうちで、移動させるべきオブジェクトを指定するための処理である。以下、図15を参照してオブジェクト指定処理の詳細について説明する。
【0080】
図15は、図14に示すオブジェクト指定処理(ステップS6)の詳細を示すフローチャートである。オブジェクト指定処理においては、まずステップS11において、CPU10は、画面座標系における第2オブジェクト52の位置を算出する。ここで、メインメモリ13に記憶されている第2オブジェクト位置データ633は、ゲーム空間内の位置を表すためのワールド座標系における座標値を示すデータである。ステップS11では、当該ワールド座標系の座標から画面座標系の座標への変換が行われる。具体的には、第2オブジェクト52の画面座標系における位置は、3次元のゲーム空間における位置を画面に対応する投影面に投影した位置を算出し、さらに、投影面上の位置を当該投影面に対応する画面上の位置に変換することによって得られる。なお、画面座標系における位置は、画面に表示されている全ての第2オブジェクト52について算出される。
【0081】
続くステップS12において、CPU10は、カーソル53によって第2オブジェクト52のいずれかが指定されたか否かを判定する。ステップS12の判定は、カーソル位置データ631により示されるカーソル位置と、ステップS11で算出された各第2オブジェクト52の位置とに基づいて行われる。すなわち、画面上において当該カーソル位置が当該各第2オブジェクト52の位置のいずれかから所定距離内に位置する場合、カーソル位置から所定距離内に位置する第2オブジェクト52がカーソル53によって指定されたと判定される。また、当該各第2オブジェクト52の位置から所定距離内の範囲に当該カーソル位置が位置しない場合、カーソル53によって第2オブジェクト52が指定されていないと判定される。なお、上記所定距離は、ゲームプログラムにおいて予め定められている。ステップS12の判定において、カーソル53によって第2オブジェクト52が指定されたと判定される場合、ステップS13〜S15の処理が実行される。一方、ステップS12の判定において、カーソル53によって第2オブジェクト52が指定されていないと判定される場合、ステップS13〜S15の処理がスキップされて、CPU10はオブジェクト指定処理を終了する。
【0082】
なお、本実施形態においては、ゲーム装置3は、カーソル53が第2オブジェクト52から所定距離内の範囲に入った場合、カーソル53によって第2オブジェクト52が指定されたと判断した。ここで、他の実施形態においては、カーソル53が第2オブジェクト52から所定距離内の範囲に入った状態において、コントローラ7の所定のボタン(例えばBボタン32i)が押下された場合に、カーソル53によって第2オブジェクト52が指定されたと判断してもよい。具体的には、CPU10は、ステップS11の後でステップS12の前に、上記所定のボタンが押下されているか否かを判定する判定処理を実行するようにしてもよい。このとき、当該判定処理の結果が肯定となる場合にはステップS12の処理を実行し、当該判定処理の結果が否定となる場合にはオブジェクト指定処理を終了する。
【0083】
ステップS13においては、CPU10は、カーソル53によって指定された第2オブジェクト52を移動オブジェクトに決定する。上述のように、カーソル53によって指定された第2オブジェクト52とは、ステップS12の処理において、カーソル位置から所定距離内に位置すると判定された第2オブジェクトである。ステップS13においては、カーソル53によって指定された第2オブジェクト52を示すデータが移動オブジェクトデータ634としてメインメモリ13に記憶される。
【0084】
続くステップS14において、CPU10は、モニタ2側の第2スピーカ22から効果音を発生させる。具体的には、発生すべき効果音に対応するサウンドデータを、DSP14およびARAM15を用いて第2スピーカ22に出力させる。なお、当該サウンドデータはメインメモリ13に記憶されている。これによって、第2オブジェクト52の移動が開始されたことを表す効果音が第2スピーカ22から発せられる。
【0085】
続くステップS15において、CPU10は移動フラグをオンに設定する。すなわち、メインメモリ13に記憶されている移動フラグデータ635の内容がオンを示すデータに書き換えられる。これによって、ステップS2〜S9のループ処理が次に実行されるときにはステップS5の判定結果が肯定となる。したがって、上記ループ処理が次に実行されるときにはオブジェクト移動処理(ステップS7)が実行される。ステップS15の後、CPU10はオブジェクト指定処理を終了する。
【0086】
図14の説明に戻り、ステップS7においては、オブジェクト移動処理が実行される。オブジェクト移動処理は、上述のオブジェクト指定処理で指定された第2オブジェクト(移動オブジェクト)を移動させるための処理である。以下、図16を参照してオブジェクト移動処理の詳細について説明する。
【0087】
図16は、図14に示すオブジェクト移動処理(ステップS7)の詳細を示すフローチャートである。オブジェクト移動処理においては、まずステップS21において、CPU10は移動オブジェクトを移動させる。具体的には、ゲーム空間における移動オブジェクトの位置を所定の移動規則に従って新たな位置に移動させる。このとき、移動オブジェクトの位置を示す第2オブジェクト位置データ633は、移動後の位置を示すデータに更新される。
【0088】
なお、本実施形態では、所定の移動規則とは、予め定められた距離だけ第1オブジェクトの方向へ移動させることである。これによって、移動オブジェクトは、1フレーム毎に予め定められた距離だけ第1オブジェクトの方向へ移動するので、第1オブジェクトの方向へ一定速度で移動することとなる。なお、他の実施形態では、移動規則はどのようなものであってもよい。移動規則は、例えば、第1オブジェクトを追従するように移動オブジェクトを移動させる規則であってもよいし、一定の方向に移動オブジェクトを移動させる規則であってもよい。また、移動規則は、第1オブジェクトの方向へ移動させる規則であってもよいし、予め定められた方向へ移動させる規則であってもよいし、第1オブジェクトの位置以外のゲーム状況に応じて決められる方向へ移動させる規則であってもよいし、移動方向をランダムに決める規則であってもよい。
【0089】
ステップS22において、CPU10は、移動オブジェクトと第1オブジェクトとが接触したか否かを判定する。ステップS22の判定は、移動オブジェクトの位置を示す第2オブジェクト位置データ633と、第1オブジェクト位置データ632とに基づいて行われる。具体的には、当該第2オブジェクト位置データ633により示される移動オブジェクトの位置と、第1オブジェクト位置データ632により示される第1オブジェクトの位置とが、予め定められた距離内の範囲にある場合、移動オブジェクトと第1オブジェクトとが接触したと判定される。一方、移動オブジェクトの位置と第1オブジェクトの位置とが上記範囲内にない場合、移動オブジェクトと第1オブジェクトとが接触していないと判定される。ステップS22の判定結果が肯定である場合、ステップS23およびS24の処理が実行される。一方、ステップS22の判定結果が否定である場合、ステップS23およびS24の処理がスキップされて、CPU10はオブジェクト移動処理を終了する。
【0090】
ステップS23においては、CPU10は、コントローラ7側の第1スピーカ49から効果音を発生させる。具体的には、発生すべき効果音に対応するサウンドデータをコントローラ7へ送信する。なお、当該サウンドデータはメインメモリ13に記憶されている。コントローラ7は、ゲーム装置3から送信されてきたサウンドデータを受信すると、受信したサウンドデータを第1スピーカ49へ出力する。これによって、移動オブジェクトが取得されたことを表す効果音が第1スピーカ49から発せられる。
【0091】
なお、ステップS23で発生される効果音は、上記ステップS14で発生される効果音と同じ種類の音であってもよいし、異なる種類の音であってもよい。本実施形態では、ステップS23の処理とステップS14の処理とでは異なるスピーカから効果音が発せられるので、仮に同じ音であったとしても、プレイヤは2つの効果音を区別して認識することができる。
【0092】
ステップS24において、CPU10は移動フラグをオフに設定する。すなわち、メインメモリ13に記憶されている移動フラグデータ635の内容がオフを示すデータに書き換えられる。これによって、ステップS2〜S9のループ処理が次に実行されるときにはステップS5の判定結果が否定となる。したがって、上記ループ処理が次に実行されるときにはオブジェクト選択処理(ステップS6)が実行される。ステップS24の後、CPU10はオブジェクト移動処理を終了する。
【0093】
なお、上記ステップS22において第1オブジェクトと移動オブジェクトとが接触したと判定される場合、CPU10は、移動オブジェクトは第1オブジェクトによって取得されたと判断して、移動オブジェクトの位置を示す第2オブジェクト位置データをメインメモリ13から消去する。これによって、移動オブジェクトはゲーム空間から消去される。また、この際に、図12に示すように、アイテムを取得した個数を増やす等の処理が適宜行われる。
【0094】
図14の説明に戻り、ステップS6またはS7の次に、ステップS8の処理が実行される。ステップS8においては、CPU10は、ゲーム空間を表すゲーム画像をモニタ2に表示させる。具体的には、第1および第2オブジェクト位置データ632および633により示される位置に従って第1オブジェクト51および第2オブジェクト52がゲーム空間内に配置されたゲーム画像がモニタ2に表示される。また、カーソル53は、カーソル位置データ631により示される位置に表示される。
【0095】
続くステップS9において、CPU10はゲームを終了するか否かを判定する。ステップS9の判定は、例えば、プレイヤがゲームを終了する指示を行ったか否かや、プレイヤがゲームをクリアしたか否かや、ゲームに制限時間が設けられている場合には当該制限時間が経過したか否かによって行われる。ステップS9の判定結果が否定である場合、ステップS2の処理が再度実行され、以降、ゲームを終了すると判定されるまでステップS2〜S9の処理ループが実行される。一方、ステップS9の判定結果が肯定である場合、CPU10は図14に示す処理を終了する。以上で、ゲーム装置3における処理の説明を終了する。
【0096】
なお、上記ゲーム処理においては、第2オブジェクト52は、カーソル53によって指定されていない場合には停止しているものとした。ここで、他の実施形態においては、第2オブジェクト52はカーソル53によって指定されていない場合において移動していてもよい。つまり、本明細書において、「オブジェクトが移動を開始する」とは、「ある条件が満たされたことに応じて行われるべき移動が開始される」ことを意味し、ある条件が満たされたことに応じて行われるべき移動が開始される前にオブジェクトが必ず停止していることを意味するものではない。なお、上記「ある条件」とは、上記実施形態においては、カーソル53によって第2オブジェクト52が指定されたことである。また、第2オブジェクト52がカーソル53によって指定される前に移動している場合、ゲーム装置3は、カーソル53によって指定される前と後とで移動規則を変えるようにしてもよい。すなわち、所定の第1規則に移動している第2オブジェクト52がカーソル53によって指定された場合、ゲーム装置3は、当該第2オブジェクト52に、当該第1規則とは異なる第2規則に従った移動を開始させる。なお、第2規則に従った移動が開始されると第1スピーカ49から効果音が発生するので、プレイヤは、当該第2規則に従った移動が開始されたことを当該効果音によって認識することができる。
【0097】
以上のように、本実施形態においては、第2オブジェクト52の移動の開始時点の効果音と、移動の終了時点の効果音とを、異なる2つのスピーカ22および49から選択的に発生させる。これによって、第2オブジェクト52が移動する様子を画面だけでなく効果音によっても認識させることができる。また、本実施形態では、ゲーム空間内において第1オブジェクト51の(相対的に)近くで起こった事象(第1オブジェクト51が第2オブジェクト52を取得したこと)を表す効果音は、プレイヤの手元にあるコントローラ7の第1スピーカ49から発生される。一方、ゲーム空間内において第1オブジェクト51の(相対的に)遠くで起こった事象(第2オブジェクト52が移動を開始したこと)を表す効果音は、プレイヤから離れた位置にあるモニタ2の第2スピーカ22から発生される。これによって、自分がゲーム空間内の第1オブジェクト51になったかのような印象をプレイヤに与えることができ、ゲームの臨場感をより高めることができる。また、アイテム取得のための指示操作を行ったコントローラ7から音声が発せられることによって、アイテムを取得したという感覚をより強く得ることができる。上記実施形態では、第2オブジェクトが移動を開始するときに第2スピーカから音声を発し、第2オブジェクトが移動を終了するときに第1スピーカから音声を発するようにしたが、他の実施形態において、例えば、プレイヤオブジェクトの位置から、プレイヤが指示した位置に向かって所定のオブジェクトを飛ばす(移動させる)ような場合においては、当該飛ばすオブジェクトを第2オブジェクトとして、第2オブジェクトが移動を開始するときに第1スピーカから音声を発し、第2オブジェクトが移動を終了するときに第2スピーカから音声を発するようにしてもよく、そのような構成によってもさらにゲームの臨場感を高めることが可能となり、オブジェクトを飛ばしているという感覚を強く得ることができる。
【0098】
(スピーカの配置に関する変形例)
上記実施形態では、第2スピーカ22は、ゲーム装置3に接続されるモニタ2に内蔵された。これに対して、他の実施形態では、第2スピーカ22は、第1スピーカから離れた位置に配置されていればよく、コントローラ7の外部に設けられていればよい。例えば、第2スピーカ22はモニタ2とは別体であってもよい。また、ゲーム装置3がアーケードゲーム装置であるような場合等には、第2スピーカ22がゲーム装置3に内蔵されることも考えられる。また、複数人のプレイヤがコントローラ7を1つずつ用いてゲームを行う場合には、あるコントローラのスピーカを第1スピーカとして用いると共に、他のコントローラのスピーカを第2スピーカとして用いてもよい(後述する他のゲーム例を参照)。
【0099】
(ゲーム内容に関する変形例)
上記実施形態では、第1オブジェクト51を操作して第2オブジェクト52を取得するゲームを例として、ゲーム装置3で実行されるゲームの例を説明した。ここで、ゲーム装置3で実行されるゲームの他の例としては、例えば野球ゲームやテニスゲームが考えられる。
【0100】
図17は、ゲーム装置3において実行される他のゲームのゲーム画像を示す図である。図17に示すゲーム画像は、ピッチャーおよびバッターが登場する野球ゲームのゲーム画像の一例である。図17に示すように、このゲームでは、バッターを表すバッターオブジェクト(以下、単にバッターと記載する)54、ピッチャーを表すピッチャーオブジェクト(以下、単にピッチャーと記載する)55、および、ボールを表すボールオブジェクト(以下、単にボールと記載する)56が表示される。この野球ゲームは、上記コントローラ7を2つ用いて、第1および第2のプレイヤという2人のプレイヤによって行われる。すなわち、第1のプレイヤは、第1コントローラを用いてバッター54を操作し、第2のプレイヤは、第2コントローラを用いてピッチャー55を操作する。
【0101】
ゲーム処理において、ゲーム装置3はまず、投球を行うべき所定のタイミングが到来したか否かを判定する。例えば、第2コントローラに設けられた所定のボタンが押下されたか否かを判定する。判定の結果、上記所定のタイミングが到来したとき、ゲーム装置3は、ピッチャー55にボール56を投げる動作を行わせる。また、上記所定のタイミングが到来したとき、さらに、第2コントローラのスピーカから効果音を発生させる。ピッチャー55にボール56を投げる動作によって、ボール56はバッター54の方へ移動していく。
【0102】
ピッチャー55がボール56を投げた後、第1のプレイヤは、バッター54に打撃動作を行わせる操作を適宜のタイミングで行う。この操作は、例えば、第1コントローラの所定のボタンを押下する操作であってもよいし、第1コントローラ自体を振る操作であってもよい。第1コントローラを振る操作は、例えば、第1コントローラに内蔵されている加速度センサによって加速度を検出することによって判断される。ゲーム装置3は、バッター54に打撃動作を行わせる操作が行われたか否かを判定し、当該操作が行われた場合、バッター54にバットを振る動作を行わせる。さらに、バットがボール56に当たったか否かを判定する。そして、バットがボール56に当たったと判定される場合、バットに当たった角度および強さ等に基づいてボール56を移動させる。また、バットがボール56に当たったと判定される場合、さらに、第1コントローラのスピーカから効果音を発生させる。なお、上記ピッチャー55にボール56を投げる動作についても同様に、第2コントローラ自体を振る操作に基づいて行うようにしてもよい。
【0103】
上記野球ゲームにおいては、ボール56の移動が開始されるための条件が満たされたとき、第2コントローラのスピーカから効果音が発生する。また、ボール56が移動した結果、ボール56がバットに当たったとき、第1コントローラのスピーカから効果音が発生する。つまり、ゲーム装置3は、ボール56の移動の開始時点の効果音と、移動の終了時点の効果音とを、異なる2つのスピーカから選択的に発生させる。これによって、ボール56が移動する様子を画面だけでなく効果音によっても認識させることができる。
【0104】
また、上記野球ゲームにおいては、第1のプレイヤにとっては、ピッチャー55がボール56を投げたときの効果音は、相対的に遠くにある第2コントローラのスピーカから聞こえ、バッター54がボール56を打ったときの効果音は、相対的に近くにある第1コントローラのスピーカから聞こえる。一方、第2のプレイヤにとっては、ピッチャー55がボール56を投げたときの効果音は、相対的に近くにある第2コントローラのスピーカから聞こえ、バッター54がボール56を打ったときの効果音は、相対的に遠くにある第1コントローラのスピーカから聞こえる。このように、各プレイヤは、自分が操作するオブジェクトの近くで起こった事象を表す効果音を自分の近くで聞くことができる。これによって、自分がゲーム空間内のオブジェクトになったかのような印象をプレイヤに与えることができ、ゲームの臨場感をより高めることができる。
【0105】
図18は、ゲーム装置3において実行される他のゲームのゲーム画像を示す図である。図18に示すゲーム画像は、テニスゲームのゲーム画像の一例である。図18に示すように、このテニスゲームでは、2人のテニスプレイヤを表す2つのオブジェクト57および58、ならびに、ボールを表すボールオブジェクト(以下、単にボールと記載する)59が表示される。このテニスゲームは、上記コントローラ7を2つ用いて、第1および第2のプレイヤという2人のプレイヤによって行われる。すなわち、第1のプレイヤは、第1コントローラを用いて第1オブジェクト57を操作し、第2のプレイヤは、第2コントローラを用いて第2オブジェクト58を操作する。
【0106】
上記テニスゲームのゲーム中において、ゲーム装置3は、オブジェクト57または58に打撃動作を行わせる操作が行われたか否かを判定し、当該操作が行われた場合、オブジェクト57または58にラケットを振る動作を行わせる。さらに、ラケットがボール59に当たったか否かを判定する。そして、ラケットがボール59に当たったと判定される場合、ラケットに当たった角度および強さ等に基づいてボール59を移動させる。また、ラケットがボール59に当たったと判定される場合、さらに、効果音を発生させる。ここで、ゲーム装置3は、第1オブジェクト57のラケットにボール59が当たった場合には第1コントローラのスピーカから効果音を発生させ、第2オブジェクト58のラケットにボール59が当たった場合には第2コントローラのスピーカから効果音を発生させる。ゲーム処理においては、以上に述べた(a)ラケットがボール59に当たったか否かを判定する処理と、(b)ボール59を移動させる処理とが繰り返し実行されることによって、テニスゲームが進行する。
【0107】
上記テニスゲームにおいても上記野球ゲームと同様、ボール59の移動が開始されるための条件(ラケットがボール59に当たったこと)が満たされたとき、一方のコントローラのスピーカから効果音が発生する。さらに、ボール59が移動した結果、ボール59がラケットに当たったとき、他方のコントローラのスピーカから効果音が発生する。つまり、ゲーム装置3は、ボール59の移動の開始時点の効果音と、移動の終了時点の効果音とを、異なる2つのスピーカから選択的に発生させる。これによって、上記野球ゲームと同様、ボール59が移動する様子を画面だけでなく効果音によっても認識させることができる。
【0108】
さらに、上記テニスゲームにおいても上記野球ゲームと同様、各プレイヤにとっては、自分が操作するオブジェクトのラケットがボール59に当たったときの効果音は、相対的に近くにある自分のコントローラのスピーカから聞こえ、他のプレイヤが操作するオブジェクトのラケットがボール59に当たったときの効果音は、相対的に遠くにある他のプレイヤのコントローラのスピーカから聞こえる。したがって、上記野球ゲームと同様、プレイヤは、自分が操作するオブジェクトの近くで起こった事象を表す効果音を自分の近くで聞くことができるので、自分がゲーム空間内のオブジェクトになったかなような印象をプレイヤに与えることができ、ゲームの臨場感をより高めることができる。
【0109】
なお、上記野球ゲームおよびテニスゲームにおいて、プレイヤが1人でゲームを行う場合には、当該プレイヤがゲーム操作に用いるコントローラのスピーカと、モニタ2に内蔵されたスピーカとを用いて効果音を発生させるようにしてもよい。例えば、上記野球ゲームにおいて、プレイヤがバッター54を操作する場合、ゲーム装置3は、ピッチャー55がボール56を投げたときの効果音をモニタ2に内蔵されたスピーカから発生させるようにしてもよい。
【0110】
(効果音を発生させる条件に関する変形例)
上記実施形態では、コントローラ7の第1スピーカ49から効果音が発生されるための条件は、プレイヤによって操作される第1オブジェクト51と、移動オブジェクトとが所定の位置関係となった(すなわち、接触した)ことであった。ここで、他の実施形態においては、上記条件は、移動オブジェクトの位置に関する条件であればよく、例えば、移動オブジェクトと他のオブジェクトとが所定の位置関係となったことであってもよいし、移動オブジェクトが所定の位置に達したことであってもよい。例えば、仮想の3次元ゲーム空間のゲーム画像を生成するための仮想カメラが設定される場合、ゲーム装置3は、移動オブジェクトが当該仮想カメラから所定距離内の範囲に位置したことに応じて、第1スピーカ49から効果音を発生させるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0111】
以上のように、本発明は、ゲーム空間内をオブジェクトが移動するときの種々の効果音に臨場感を持たせること等を目的として、ゲーム装置またはゲームプログラムとして利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲーム装置を含むゲームシステムの外観図
【図2】ゲーム装置3の機能ブロック図
【図3】コントローラ7の上側後方から見た斜視図
【図4】コントローラ7を下側前方から見た斜視図
【図5A】コントローラ7の内部構造を示す図
【図5B】コントローラ7の内部構造を示す図
【図6】コントローラ7の構成を示すブロック図
【図7】対象画像を含む撮像画像の一例を示す図
【図8】コントローラ7を用いてゲーム操作を行うときの状態を概説する図解図
【図9】本実施形態においてモニタ2に表示されるゲーム画面の一例と、そのときの音声出力の状態との対応を示す図
【図10】本実施形態においてモニタ2に表示されるゲーム画面の一例と、そのときの音声出力の状態との対応を示す図
【図11】本実施形態においてモニタ2に表示されるゲーム画面の一例と、そのときの音声出力の状態との対応を示す図
【図12】本実施形態においてモニタ2に表示されるゲーム画面の一例と、そのときの音声出力の状態との対応を示す図
【図13】ゲーム装置3のメインメモリ13に記憶される主なデータを示す図
【図14】ゲーム装置3において実行される処理の流れを示すメインフローチャート
【図15】図14に示すオブジェクト指定処理(ステップS6)の詳細を示すフローチャート
【図16】図14に示すオブジェクト移動処理(ステップS7)の詳細を示すフローチャート
【図17】ゲーム装置3において実行される他のゲームのゲーム画像を示す図
【図18】ゲーム装置3において実行される他のゲームのゲーム画像を示す図
【符号の説明】
【0113】
1 ゲームシステム
2 モニタ
3 ゲーム装置
4 光ディスク
5 外部メモリカード
7 コントローラ
8a,8b マーカ
10 CPU
13 メインメモリ
22 第2スピーカ
32 操作部
35 撮像情報演算部
36 通信部
37 加速度センサ
40 撮像素子
46 音声出力部
49 第1スピーカ
51 第1オブジェクト
52a〜52c 第2オブジェクト
53 カーソル
61 ゲームプログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置に設けられる第1スピーカ、および、前記入力装置の外部に設けられる第2スピーカに音を発生させることが可能なゲーム装置であって、
所定の第1条件が満たされたか否かを判定する判定手段と、
前記第1条件が満たされたとき、前記第2スピーカに音を発生させる第1音制御手段と、
前記第1条件が満たされたとき、仮想のゲーム空間においてオブジェクトを移動させる移動制御手段と、
前記移動制御手段によって前記オブジェクトが移動させられることによって当該オブジェクトの位置に関する所定の第2条件が満たされるとき、前記第1スピーカに音を発生させる第2音制御手段と、
前記ゲーム空間を表示装置に表示させる表示制御手段と、を備えるゲーム装置。
【請求項2】
前記入力装置に対する操作入力に基づいて前記表示装置の画面上における指示位置を算出する指示位置算出手段をさらに備え、
前記判定手段は、前記入力装置に対する操作によって前記オブジェクトが指定されたことを前記第1条件とし、前記指示位置と前記オブジェクトの画面上の位置とを比較することによって、前記第1条件が満たされたか否かを判定する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記入力装置は撮像手段をさらに備え、
前記指示位置算出手段は、前記撮像手段によって撮像された画像内における所定の撮像対象の位置に基づいて前記指示位置を算出する、請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記移動制御手段は、前記第1条件が満たされたとき、停止していたまたは所定の第1規則に従って移動していたオブジェクトに当該第1規則とは異なる第2規則に従った移動を開始させる、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記ゲーム空間には、前記移動制御手段によって移動されるべき移動オブジェクト、および、プレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクトが少なくとも登場し、
前記第2音制御手段は、前記移動オブジェクトが前記プレイヤオブジェクトから所定距離内の範囲に接近したことを前記第2条件として用いる、請求項1または請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項6】
入力装置に設けられる第1スピーカ、および、前記入力装置の外部に設けられる第2スピーカに音を発生させることが可能なゲーム装置のコンピュータで実行されるゲームプログラムであって、
所定の第1条件が満たされたか否かを判定する判定ステップと、
前記第1条件が満たされたとき、前記第2スピーカに音を発生させる第1音制御ステップと、
前記第1条件が満たされたとき、仮想のゲーム空間においてオブジェクトを移動させる移動制御ステップと、
前記移動制御ステップにおいて前記オブジェクトが移動させられることによって当該オブジェクトの位置に関する所定の第2条件が満たされるとき、前記第1スピーカに音を発生させる第2音制御ステップと、
前記ゲーム空間を表示装置に表示させる表示制御ステップと、を前記コンピュータに実行させる、ゲームプログラム。
【請求項7】
前記入力装置に対する操作入力に基づいて前記表示装置の画面上における指示位置を算出する指示位置算出ステップを前記コンピュータにさらに実行させ、
前記判定ステップにおいて、前記コンピュータは、前記入力装置に対する操作によって前記オブジェクトが指定されたことを前記第1条件とし、前記指示位置と前記オブジェクトの画面上の位置とを比較することによって、前記第1条件が満たされたか否かを判定する、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記入力装置は撮像手段をさらに備え、
前記指示位置算出ステップにおいて、前記コンピュータは、前記撮像手段によって撮像された画像内における所定の撮像対象の位置に基づいて前記指示位置を算出する、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記移動制御ステップにおいて、前記コンピュータは、前記第1条件が満たされたとき、停止していたまたは所定の第1規則に従って移動していたオブジェクトに当該第1規則とは異なる第2規則に従った移動を開始させる、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記ゲーム空間には、前記移動制御ステップにおいて移動されるべき移動オブジェクト、および、プレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクトが少なくとも登場し、
前記第2音制御ステップにおいて、前記コンピュータは、前記移動オブジェクトが前記プレイヤオブジェクトから所定距離内の範囲に接近したことを前記第2条件として用いる、請求項6または請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
入力装置に設けられる第1スピーカ、および、前記入力装置の外部に設けられる第2スピーカに音を発生させることが可能なゲーム装置のコンピュータで実行されるゲームプログラムであって、
所定の第1条件が満たされたか否かを判定する判定ステップと、
前記第1条件が満たされたとき、前記第1または第2スピーカのいずれか一方に音を発生させる第1音制御ステップと、
前記第1条件が満たされたとき、仮想のゲーム空間においてオブジェクトを移動させる移動制御ステップと、
前記移動制御ステップにおいて前記オブジェクトが移動させられることによって当該オブジェクトの位置に関する所定の第2条件が満たされるとき、前記第1または第2スピーカのうち前記一方と異なる他方に音を発生させる第2音制御ステップと、
前記ゲーム空間を表示装置に表示させる表示制御ステップと、を前記コンピュータに実行させる、ゲームプログラム。
【請求項12】
第1の入力装置に設けられる第1スピーカ、および、第2の入力装置に設けられる第2スピーカに音を発生させることが可能なゲーム装置のコンピュータで実行されるゲームプログラムであって、
所定の第1条件が満たされたか否かを判定する判定ステップと、
前記第1条件が満たされたとき、前記第2スピーカに音を発生させる第1音制御ステップと、
前記第1条件が満たされたとき、仮想のゲーム空間においてオブジェクトを移動させる移動制御ステップと、
前記移動制御ステップにおいて前記オブジェクトが移動させられることによって当該オブジェクトの位置に関する所定の第2条件が満たされるとき、前記第1スピーカに音を発生させる第2音制御ステップと、
前記ゲーム空間を表示装置に表示させる表示制御ステップと、を前記コンピュータに実行させる、ゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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