ゲーム装置およびゲーム装置の制御方法
【課題】ゲーム装置の遊戯性や演出効果の向上を図る。
【解決手段】いずれかのプレイヤステーション10において第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーション10の第1のゲーム空間にゲーム演出装置201が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう移動機構203を制御し、ゲーム操作手段121からの第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、第2のゲーム空間での第2のゲームの進行を制御する。
【解決手段】いずれかのプレイヤステーション10において第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーション10の第1のゲーム空間にゲーム演出装置201が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう移動機構203を制御し、ゲーム操作手段121からの第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、第2のゲーム空間での第2のゲームの進行を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置およびゲーム装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム装置の従来技術として、メダルを蓄積した容器の周りに、遊戯者(プレイヤ)がゲーム操作を行なう複数の端末席(プレイヤステーション)が配置されたメダルゲーム装置が知られている。当該メダルゲーム装置では、例えば、いずれかのプレイヤステーションで大当たりが発生すると、当該プレイヤステーションに向けて前記容器を傾けて大量のメダルを供給することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4238857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術は、プレイヤステーションで大当たりが発生した場合に、大当たりの結果として「プレイヤステーションに向けて容器を傾ける(大量のメダルを供給する)」という予め定められた動作(演出)を、いずれのプレイヤステーションに対しても一律に実施できるに留まる。
【0005】
本発明の目的の一つは、ゲーム装置の遊戯性や演出効果の向上を図ることにある。
【0006】
なお、当該目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲーム装置の一態様は、ゲーム操作手段を備え、かつ、当該ゲーム操作手段からの第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力に応じて第1のゲームが前記第1のゲーム空間において進行する複数のプレイヤステーションと、第2のゲーム空間を提供可能なゲーム演出装置と、前記ゲーム演出装置を空間的に移動させることが可能な移動機構と、いずれかの前記プレイヤステーションにおいて前記第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーションの前記第1のゲーム空間に前記ゲーム演出装置が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう前記移動機構を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第2のゲーム空間が前記第1のゲーム空間に対応付けられると、前記ゲーム操作手段からの前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、当該ゲーム操作入力に応じて前記第2のゲーム空間での前記第2のゲームの進行を制御する。
【0008】
ここで、前記ゲーム操作手段は、銃に模した形状を有し、前記第1及び第2のゲーム空間に銃口を方向付けて射撃操作することが可能なガンコントローラであり、前記第2のゲーム空間は、前記第1のゲーム空間よりも鉛直上方に対応付けられ、前記第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力は、前記ガンコントローラの銃口が前記第1のゲーム空間に方向付けられた状態での射撃操作入力であり、前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力は、前記ガンコントローラの銃口が前記第2のゲーム空間に方向付けられた状態での射撃操作入力である、こととしてもよい。
【0009】
また、前記制御手段は、前記射撃操作が行なわれた時の前記ガンコントローラの銃口の向きに応じた角度情報に基づいて、前記射撃操作によって前記ガンコントローラから仮想的に発射された弾丸が前記第2のゲーム空間に位置する標的に命中したか否かを判定する、こととしてもよい。
【0010】
さらに、前記判定は、前記角度情報が前記標的に対応付けられた所定の角度範囲情報に含まれる場合に、前記射撃操作によって前記弾丸が前記標的に命中したと判定する処理を含む、こととしてもよい。
【0011】
また、前記第1のゲーム空間は、前記プレイヤステーションに設けられた第1のディスプレイに表示されるゲーム画面であり、前記第2のゲーム空間は、前記ゲーム演出装置としての第2のディスプレイに表示されるゲーム画面であり、前記標的は、前記ゲーム画面に表示される標的キャラクタである、こととしてもよい。
【0012】
さらに、前記制御手段は、前記第2のゲームにおいて、前記標的キャラクタが前記第1のディスプレイのゲーム画面から前記第2のディスプレイのゲーム画面に移動する表示制御を行なう、こととしてもよい。
【0013】
また、前記ゲーム演出装置は、複数の回転体を備えたスロット装置であり、前記第2のゲーム空間は、前記スロット装置を用いたスロットゲーム空間であり、前記標的は、前記スロット装置における前記回転体のいずれかである、こととしてもよい。
【0014】
さらに、前記回転体は、鉛直方向に固定の中心軸を有し、かつ、当該中心軸を軸心として回転するとともに、前記中心軸に沿ってスライド可能であり、前記制御手段は、前記判定において前記弾丸が前記標的である前記回転体のいずれかに命中したと判定すると、前記回転体の回転を停止するよう制御するとともに、前記回転体を前記中心軸に沿う鉛直上方にスライドさせる、こととしてもよい。
【0015】
また、前記回転体は、中空構造の樽形状を有し、かつ、内部に照明ユニットを備えてもよい。
【0016】
さらに、前記各プレイヤステーションは、平面視において前記ゲーム演出装置を取り囲むように配置され、前記移動機構は、前記ゲーム演出装置が載置されて、前記第2のゲーム空間をいずれかの前記プレイヤステーションの前記第1の空間に対応付けるよう水平面内で回転移動させるターンテーブルを備えてもよい。
【0017】
また、本発明のゲーム装置の制御方法の一態様は、ゲーム操作手段を備えた複数のプレイヤステーションと、ゲーム演出装置と、前記ゲーム演出装置を空間的に移動させることが可能な移動機構と、を備えたゲーム装置の制御方法であって、前記ゲーム操作手段からの第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力に応じて第1のゲームを前記第1のゲーム空間において進行させる過程と、いずれかの前記プレイヤステーションにおいて前記第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーションの前記第1のゲーム空間に前記ゲーム演出装置が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう前記移動機構を制御する過程と、前記第2のゲーム空間が前記第1のゲーム空間に対応付けられると、前記ゲーム操作手段からの前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、当該ゲーム操作入力に応じて前記第2のゲーム空間での前記第2のゲームの進行を制御する過程と、を有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ゲーム装置の遊戯性や演出効果の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】一実施形態に係るゲーム装置の外観を模式的に示す側面図である。
【図2】図1に示すゲーム装置を図1の裏側から見た場合の模式的側面図である。
【図3】図1及び図2に示すゲーム装置を鉛直上方から見た場合(ただし、屋根を取り外した状態)の模式的上面図である。
【図4】図1〜図3に例示するゲーム装置におけるセンターユニットと1つのプレイヤステーションとに着目した模式的斜視図である。
【図5】図1〜図3に例示するゲーム装置におけるセンターユニットと1つのプレイヤステーションとに着目した模式的斜視図である。
【図6】図2、図3及び図5に示す樽型スロット装置の機械的な構造を例示する模式的斜視図である。
【図7】図6に例示する樽型スロット(解放位置)を回転中心軸に沿って切断した場合の模式的断面図である。
【図8】図6に例示する樽型スロット(ダウン位置)を回転中心軸に沿って切断した場合の模式的断面図である。
【図9】図6〜図8に例示する樽型スロットの回転体をなす骨組み部材(フレーム)を例示する模式的斜視図である。
【図10】図6に例示する樽型スロットの回転体及び中心軸支持フレームを除いた一部分を示す模式的斜視図である。
【図11】図1〜図5に例示するセンターユニットと各プレイヤステーションとの接続例を示すブロック図である。
【図12】図1〜図5に例示するプレイヤステーションの電気的な構成に着目した機能ブロック図である。
【図13】図1〜図5に例示するセンターユニットの電気的な構成に着目した機能ブロック図である。
【図14】図1〜図5に例示するゲーム装置の全体動作を説明するフローチャートである。
【図15】図14に例示するノーマルゲーム時の動作を説明するフローチャートである。
【図16】図14に例示する特殊ゲーム(ボス戦ゲーム)時の動作を説明するフローチャートである。
【図17】図14に例示する特殊ゲーム(樽スロットゲーム)時の動作を説明するフローチャートである。
【図18】図17に例示する樽スロットゲーム時の詳細動作例を説明するフローチャートである。
【図19】図15に例示するノーマルゲーム時に2画面を使用したゲームの様子を模式的に示す斜視図である。
【図20】図17に例示する樽スロットゲーム時に樽スロットがプレイヤステーションに方向付けられた様子を模式的に示す斜視図である。
【図21】図17に例示する樽スロットゲーム時に樽スロットが準備中であることをプレイヤステーションのディスプレイに表示する例を模式的に示す斜視図である。
【図22】図16に例示するボス戦ゲーム時のゲームの様子を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
【0021】
(ゲーム装置全体の構成)
図1は、一実施形態に係るゲーム装置1の外観を模式的に示す側面図、図2は、図1に示すゲーム装置1を図1の裏側から見た場合の模式的側面図、図3は、図1及び図2に示すゲーム装置1を鉛直上方から見た場合(ただし、屋根50を取り外した状態)の模式的上面図である。
【0022】
図1〜図3に示すように、ゲーム装置1は、例示的に、プレイヤがゲーム操作を行なう複数のプレイヤステーション10を備える。プレイヤステーション10の台数は、非限定的な一例として、6台であるが、これに限られない。各プレイヤステーション10は、例示的に、センターユニット20を取り囲むように配置することができる。
【0023】
プレイヤステーション10のそれぞれには、例示的に、ゲーム画面を表示可能なディスプレイ101と、プレイヤによって操作されるゲーム操作手段の一例としての1又は複数のゲームコントローラ121とが備えられている。プレイヤは、ディスプレイ101に表示されるゲーム画面を見ながらゲームコントローラ121を操作することでゲーム(第1のゲーム)を進行させることができる。ディスプレイ101に表示されるゲーム画面は、第1のゲーム空間の一例であり、現実世界(リアルワールド)を2次元あるいは3次元的に模擬した仮想空間として表示することができる。
【0024】
センターユニット20は、プレイヤステーション10の一部又は全部に共用である。センターユニット20には、プレイヤステーション10のいずれかに対応付ける(方向付ける)よう移動可能な1又は複数のゲーム演出装置、例えば、ゲーム画面を表示可能なディスプレイ201及び/又はいわゆるスロットゲーム(抽選ゲーム)が可能なスロット装置202等を備えることができる。ディスプレイ201に表示されるゲーム画面、および、スロット装置202によって提供されるスロットゲーム空間は、第2のゲーム空間の一例である。
【0025】
また、センターユニット20は、図11に例示するように、スイッチングハブ40及びLANケーブル等の通信媒体を用いて各プレイヤステーション10と通信可能に接続することができる。センターユニット20は、いずれかのプレイヤステーション10と通信することで、当該プレイヤステーション10と連携したゲーム制御を実施することができる。
【0026】
センターユニット20(ゲーム演出装置201及び202)の鉛直上方には、ゲーム装置1を覆う屋根50を適宜数の支柱51によって設けてもよい。支柱31は、隣接するステーション10どうしを仕切る部材の上面等に設けることができる。例えば図3に例示するように、最大6本の支柱51を、符号500でそれぞれ示す位置に取り付けることができる。
【0027】
(ゲーム内容の概要)
ゲーム装置1を利用するプレイヤは、プレイヤステーション10のいずれかでゲーム操作を行なう。プレイヤステーション10には、例示的に、メダル(又は硬貨)投入口122及びメダル(又は硬貨)払出口103(図3〜図5参照)が備えられており、プレイヤは、メダル投入口122から1又は複数のメダル(又は硬貨)を投入することでプレイヤステーション10でのゲームを開始することができる。
【0028】
ゲーム内容の非限定的な一例としては、いわゆる射的(シューティングゲーム)が挙げられる。プレイヤは、例えば拳銃に模した形状を有するゲームコントローラ(ガンコントローラ)121を用いて、プレイヤステーション10のディスプレイ101に表示されるゲーム画面における各種の標的(ターゲットキャラクタ)を狙って、引き金(トリガ)ボタンを押す等の射撃操作を行なうことで、当該ゲーム画面に表示された標的にガンコントローラ121から仮想的に発射された弾丸を命中(ヒット)させることができる。
【0029】
プレイヤは、命中したキャラクタの数や種類等に応じた得点獲得できる。獲得した得点はメダル数に換算することができ、プレイヤステーション10において電子的に管理することができる。プレイヤは、ゲーム進行中の適宜のタイミングで、あるいはゲーム終了時に、プレイヤステーション10に備えられているメダル払出ボタン(図示省略)を操作することで、それまでに獲得した得点に応じた数のメダルをメダル払出口103(図1、図4及び図5参照)から払い出させることができる。
【0030】
なお、メダル数(又は貨幣の価額)の情報を電子的に記録可能な電子カード(例えば、ゲームセンターの会員カード等)を、ゲーム装置1(プレイヤステーション10)で利用できるようにしてもよい。その場合、ゲーム装置1の設置場所におけるメダルの保守、管理の負担を軽減できる。
【0031】
センターユニット20は、いずれかのプレイヤステーション10でのゲームの進行中に、特定の条件(以下、「特殊ゲーム条件」ともいう)が満たされると、当該プレイヤステーション10で利用可能となる。別言すれば、特殊ゲーム条件が満たされると、プレイヤステーション10のプレイヤは、センターユニット20と連携してゲームを進行させることができる。
【0032】
例えば、いずれかのプレイヤステーション10で特殊ゲーム条件が満たされると、センターユニット20は、ゲーム演出装置201又は202の移動(例えば回転)を制御して特殊ゲーム条件が満たされたプレイヤステーション10にゲーム演出装置201又は202を対応付けることができる。
【0033】
換言すれば、プレイヤステーション10のディスプレイ101に表示されるゲーム画面(第1のゲーム空間)に、ディスプレイ201に表示されるゲーム画面又はスロット装置202によって提供可能なスロットゲーム空間を第2のゲーム空間の一例として対応付けることができる。
【0034】
プレイヤは、自身が操作しているプレイヤステーション10にゲーム演出装置201又は202が対応付けられると、当該ゲーム演出装置201又は202を使用した特殊ゲームを実施することができる。つまり、特殊ゲームにおいては、プレイヤは、ゲームコントローラ121でノーマルゲームでは標的として狙えなかったディスプレイ201又はスロット装置202を狙って射撃操作を行なうことができるようになる。
【0035】
したがって、プレイヤは、センターユニット20のディスプレイ201のゲーム画面に登場するキャラクタを標的にして射撃したり(例えば図19及び図22参照)、スロット装置202の回転する複数(例えば3つ)の回転体(図柄)を標的にして射撃することで各回転体を図柄が揃うように停止させるスロットゲームを実施したりすることができる(例えば図20参照)。その結果、ゲーム装置の遊戯性や演出効果を向上することができる。
【0036】
2つのディスプレイ101及び201を使用したゲームの非限定的な一例としては、各ディスプレイ101及び201のゲーム画面間を自由に移動できるキャラクタ(例えば、高額指名手配賞金首の犯人(ボス)キャラクタ等)と、各ディスプレイ101及び201の2画面を使って打ち合う対戦(戦闘)ゲームが挙げられる。このような特殊ゲームを本例では「ボス戦ゲーム」と呼ぶ。スロットゲーム及びボス戦ゲームのいずれもノーマルゲーム(第1のゲーム)に対する第2のゲームの一例である。
【0037】
なお、第1のゲーム空間を規定するディスプレイ101及び第2のゲーム空間を規定するディスプレイ201のサイズは任意でよいが、本例では、非限定的な一例として、プレイヤステーション10におけるディスプレイ101は19インチ程度、センターユニット20におけるディスプレイ201はディスプレイ101よりも大画面の32インチ程度としている。
【0038】
また、もう1つの第2のゲーム空間を規定する樽型スロット装置202のサイズも任意でよいが、ディスプレイ201の画面サイズと同じかそれよりも大きいサイズにプレイヤステーション10に方向付けられる面を設定するとよい。
【0039】
換言すれば、プレイヤステーション10の第1のゲーム空間よりもゲーム演出装置201又は202の第2のゲーム空間のサイズを大きく設定することで、迫力あるゲーム演出を実現できる。
【0040】
以下、上述のようなゲームを実施可能なゲーム装置1(プレイヤステーション10及びセンターユニット20)の詳細について説明する。
【0041】
(プレイヤステーション10)
各プレイヤステーション10は、図4及び図5に示すように、例示的に、それぞれ、本体部(筐体)100と、本体部100に設けられた、LCD等のディスプレイ101と、本体部100に設けられた、プレイヤがゲーム操作を行なうゲーム操作台102とを備える。
【0042】
ゲーム装置1のプレイヤは、いずれかのプレイヤステーション10のゲーム操作台102において、ディスプレイ101に表示されるゲーム画面、例えば、シューティングゲームのゲーム画面に応じてゲーム操作を行なうことで、ゲームを進行させることができる。
【0043】
各プレイヤステーション10において、ゲーム操作台102には、1台につき1又は複数(例示的に2つ)のゲームコントローラ121を設けることができる。複数のゲームコントローラ121を設けることで、1つのステーション10で複数のプレイヤが協力して1つのゲームを楽しむことができる。
【0044】
既述のメダル投入口122は、例えば当該ゲーム操作台102に設けることができる。また、メダル(又は硬貨)払出口103については、例えば、本体部100に設けることができる。オプションとして、ゲーム操作台102又は本体部100には、既述の電子カードの挿入及び取出を可能とするカード挿入/取出機構を設けることもできる。
【0045】
プレイヤステーション10に要求される動作を制御する制御装置は、例示的に、本体部100に設けることができる。制御装置の一例は、例えば図12に例示するプレイヤステーション制御部111である。
【0046】
プレイヤステーション制御部111は、ゲームプログラムに応じたゲーム画面をディスプレイ101に表示したり、ゲームコントローラ121からのゲーム操作入力に応じてゲーム画面を制御したりする。また、プレイヤステーション制御部111は、図11に例示したスイッチングハブ40を介してセンターユニット20と適宜に通信することも可能である。
【0047】
ゲームコントローラ121は、プレイヤのゲーム操作に応じた信号をプレイヤステーション制御部111に入力可能な操作入力デバイスの一例である。ゲームコントローラ121には、例えば拳銃やライフル銃等の銃火器に模した形状を有する操作入力デバイス(以下、「ガンコントローラ」と称する)を用いることができる。シューティングゲームにおいて、入力デバイスにガンコントローラ121を用いると、臨場感が増し、ゲームの面白味を増すことができる。
【0048】
ガンコントローラ121は、非限定的な一例として、グリップ部分の端部を支点として水平面及び垂直面内においてそれぞれ所定の角度範囲(ヨー角、仰角)で回動(ピボット動作)可能にゲーム操作台102に取り付けることができる。ガンコントローラ121の回動可能な角度範囲、換言すればガンコントローラ121の銃口を方向付けることのできる角度範囲は、任意の範囲に設定できる。
【0049】
例示的に、当該角度範囲は、ディスプレイ101の上方に方向付けられるゲーム演出装置(センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202)を狙える角度範囲に設定することができる。これにより、特殊ゲーム時において、プレイヤは、ガンコントローラ121の銃口を、ディスプレイ101の表示領域を超えて、センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202に向けて方向付ける(狙う)ことが可能となる。
【0050】
ガンコントローラ121には、トリガボタン(スイッチ)や弾丸装填(リロード)ボタン(スイッチ)、リロードボタン用の照明ランプ等を適宜に設けることができる。照明ランプには、例えばLEDを用いることができる。
【0051】
なお、プレイヤステーション10のそれぞれには、電球やLED等を用いた電飾(照明ユニット)、音楽や効果音を出力するスピーカ等を必要に応じて適宜の箇所に設置することができる。プレイヤステーション制御部111は、ゲームの内容や進行に応じて、これらの電飾、スピーカ等を用いた演出を制御することもできる。
【0052】
(プレイヤステーション10の電気的な機能ブロック)
図12は上述したプレイヤステーション10の電気的な構成に着目した機能ブロック図である。
【0053】
図12に例示するプレイヤステーション制御部111は、コンピュータを用いて実現できる。コンピュータとは、例えば、ハードウェアとオペレーティングシステム(OS)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウェアを意味することがある。
【0054】
また、OSが不要でプログラム単独でハードウェアを動作可能な場合には、そのハードウェアがコンピュータに相当するとみることができる。ハードウェアは、CPU等の演算処理装置と、記憶装置と、記録媒体に記録されたプログラムを読み取り可能な読み取り装置とを含むことができる。
【0055】
演算処理装置は、記憶装置に記憶された所定のプログラムやパラメータ、フラグ等の各種データを必要に応じて読み込んで所定の演算処理を実施する。当該演算処理によって、プレイヤステーション制御部111は、ゲーム装置1(プレイヤステーション10)として要求される各種動作が実現され、図14〜図18により後述する動作(フロー)も可能となる。
【0056】
プログラムには、ゲームプログラムやプレイヤステーション10の制御プラグラムが含まれる。また、演算処理には、例えば、ゲームプログラムに応じたゲーム画面を生成する座標演算、ゲームの進行に応じた音楽や効果音等の音声信号の生成、センターユニット20から受信した信号の解析、センターユニット20宛の信号の生成等が含まれる。
【0057】
プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM,CD−R,CD−RW,MO,DVD等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供することができる。この場合、コンピュータはその記録媒体からゲームプログラムを読み取って内部記憶装置及び/又は外部記憶装置に転送し格納して用いる。
【0058】
記憶装置には、例えば、RAMなどのメモリやレジスタ、ハードディスクドライブ、光磁気ディスクドライブなどが含まれる。ゲームプログラムは、例えばRAM、ハードディスクドライブ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置又は記録媒体に記録しておき、その記憶装置又は記憶媒体からインターネット等の通信回線を介してコンピュータに提供することもできる。
【0059】
プログラムは、上述のようなコンピュータに、ゲーム装置1(プレイヤステーション10)としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部はプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
【0060】
さらに、前記記録媒体としては、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−R、CD−R、CD−RW、DVD、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクのほか、ICカード、ROMカートリッジ、磁気テープ、パンチカード、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROM等のメモリ),外部記憶装置等や、バーコード等の符号が印刷された印刷物等の、コンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することもできる。
【0061】
プレイヤステーション制御部111には、図11及び図13に例示するように、ビデオ信号(RGB信号)を伝送可能なディスプレイ(RGB)ケーブルを用いて、プレイヤディスプレイ101を接続することができる。当該接続によって、ゲームプログラムに応じて生成したゲーム画面等をプレイヤディスプレイ101に伝送して表示させることが可能となる。
【0062】
また、プレイヤステーション制御部111は、スイッチングハブ40及びLANケーブル等の通信ケーブルを介してセンターユニット20(図13により後述するセンターユニット制御部211)と通信可能に接続することができる。
【0063】
ここでの通信には、例示的に、センターユニット20宛の信号(例えば、問い合わせ、指示等)の送信や、センターユニット20が送信した信号(例えば、ゲーム演出装置201又は202の使用許可や準備完了等)の送信が含まれる。
【0064】
また、図12に例示するように、プレイヤステーション10に、プレイヤステーション10を照明する各種照明ユニット119や、音楽や効果音による演出を可能とするスピーカ113及び114等を設ける場合、照明ユニット119は入出力インタフェース115を介してセンターユニット制御部211に接続できる。スピーカ113及び114はサウンドアンプ112を介して(あるいは介さずに)プレイヤステーション制御部111に接続できる。これにより、プレイヤステーション制御部111の制御下で、ゲームの進行に応じた照明制御(点灯、消灯、点滅等)やサウンド演出が可能となる。
【0065】
入出力インタフェース115には、図12に例示するように、ガンコントローラインタフェース(IF)116−1及び116−2、メダル投入センサ117、及びメダル払出スイッチ118を接続することもできる。
【0066】
メダル投入センサ117は、メダルの投入を検出して検出信号(メダル投入信号)を入出力インタフェース115経由でプレイヤステーション制御部111に入力する。メダル投入信号を受信したプレイヤステーション制御部111は、ゲームを開始したり、プレイヤの獲得メダル数を更新したりする。獲得メダル数は、例えば、既述のメモリ等の記憶装置において電子的に管理することができる。
【0067】
メダル払出スイッチ118は、プレイヤによってONされるとON信号(メダル払出信号)を入出力インタフェース115経由でプレイヤステーション制御部111に与える。プレイヤステーション制御部111は、当該メダル払出信号を受信すると、上記電子的に管理している獲得メダル数に応じたメダル数をメダル払出口103から払い出すようメダル払出機構(図示省略)に指示する。
【0068】
ガンコントローラIF116−1及び116−2は、プレイヤの操作入力を受け付けるインタフェースの一例であり、ゲーム操作台102に設けられたガンコントローラ121の数に対応して設けることができる。
【0069】
ガンコントローラIF116−1及び116−2には、それぞれ、例示的に、水平回転センサ161、垂直回転センサ162、トリガスイッチセンサ163、リロードスイッチセンサ164、及びリロードスイッチ照明ランプ165等を設けることができる。
【0070】
水平回転センサ161は、ガンコントローラ121の前記ピボット動作の支点を中心とした水平方向の回転量(ヨー角)を検出する。ヨー角の回転量の基準は、任意に設定できるが、例えば銃口をプレイヤディスプレイ101の中心に方向付けた時の位置を基準に設定することができる。
【0071】
垂直回転センサ162は、ガンコントローラ121の前記ピボット動作の支点を中心とした垂直方向の回転量(仰角)を検出する。仰角の回転量の基準も、任意に設定できるが、例えば銃口を水平に保った時の位置を基準に設定することができる。
【0072】
トリガスイッチセンサ163は、ガンコントローラ121のトリガスイッチがONされたことを検出する。当該センサ163には、例えば電気的なON/OFFスイッチや光の透過量又は反射量の変化を検出するフォトセンサを用いることができる。
【0073】
リロードスイッチセンサ164は、ガンコントローラのリロードスイッチがONされたことを検出する。当該センサ164にも、例えば電気的なON/OFFスイッチや光の透過量又は反射量の変化を検出するフォトセンサを用いることができる。
【0074】
以上の各種センサ161〜164による検出信号は、それぞれ入出力インタフェース115を介してプレイヤステーション制御部111に与えられる。
【0075】
リロードスイッチ照明ランプ165は、例示的に、リロードスイッチセンサ164を照明して、プレイヤにリロードが可能な状態であることを視覚的に示すのに用いられる。照明の制御信号は、入出力インタフェース115を介してプレイヤステーション制御部111から与えられる。当該照明ランプ165には、例えばLED等を適用できる。
【0076】
以上のような例示的な構成において、プレイヤがガンコントローラ121のリロードスイッチを操作すると当該操作がリロードスイッチセンサ164にて検出され、その検出信号(リロード信号)がプレイヤステーション制御部111に入力される。当該リロード信号を受信したプレイヤステーション制御部111は、プレイヤによって弾丸装填操作が行なわれたことを認識して、仮想的な弾丸装填処理を実施することができる。
【0077】
例えば、プレイヤステーション制御部111は、拳銃に弾丸が装填される様子をディスプレイ101に表示することができる。弾丸装填処理において、プレイヤステーション制御部111は、仮想的に装填した弾丸数に応じたメダル数をプレイヤの獲得メダル数から減じることができる。弾丸装填に必要なメダル数が不足する場合、プレイヤステーション制御部111は、メダルの追加(投入)を促す表示をディスプレイ101に表示してもよい。
【0078】
また、プレイヤがガンコントローラ121のトリガボタンを引く(押す)と当該操作(射撃操作)がトリガスイッチセンサ163にて検出され、その検出信号(トリガ信号)がプレイヤステーション制御部111に入力される。当該トリガ信号を受信したプレイヤステーション制御部111は、プレイヤによって射撃操作が行なわれたことを認識して命中判定を行なう。
【0079】
命中判定は、例えば、射撃操作が検出された時のガンコントローラ121の姿勢、例えば銃口の向き(角度情報)を基に、弾丸が標的に命中したか(射撃が成功したか)否かを判定することで行なう。
【0080】
ガンコントローラ121の姿勢は、水平回転センサ161及び垂直回転センサ162での検出情報を基に求めることできる。標的には、例示的に、プレイヤディスプレイ101に表示されたゲーム画面中のキャラクタや、センターユニット20に設けられたディスプレイ201又はスロット装置202が含まれる。
【0081】
例えば、プレイヤステーション制御部111は、水平回転センサ161及び垂直回転センサ162の検出情報を基に得られる、ガンコントローラ121の銃口の向き(角度情報)が標的に対応付けられた所定の空間座標領域に含まれるか否かを判定し、含まれている場合に、弾丸が標的に命中したと判定することができる。なお、標的と空間座標領域との対応関係は、メモリ等の記憶装置に予め記憶、設定しておくことができ、プレイヤステーション制御部111は、適宜に当該対応関係を更新することができる。
【0082】
命中したと判定した場合、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101のゲーム画面において命中(射撃成功)表示を行なうことができる。命中表示の一例としては、ターゲットキャラクタに弾痕を生じさせたり、ターゲットキャラクタを破壊又は消失させたりすることが挙げられる。
【0083】
一方、検出された銃口の角度情報がセンターディスプレイ201のゲーム画面に表示中のターゲットキャラクタに対応付けられている空間座標領域に含まれている場合、プレイヤステーション制御部111は、スイッチングハブ40を介してセンターユニット20宛に例えば判定結果(命中)を通知(送信)することができる。
【0084】
センターユニット20は、当該通知を受けた場合、センターディスプレイ201のゲーム画面において射撃成功表示を行なう。当該表示は、プレイヤディスプレイ101における射撃成功表示と同様でもよいし異なっていてもよい。
【0085】
また、樽型スロット装置202を使用した特殊ゲーム(樽スロットゲーム)時において、検出されたガンコントローラ121の銃口の角度情報が樽型スロット装置202のリールに相当するスロット221−1〜221−3(例えば図5参照)にそれぞれ対応付けられている空間座標領域のいずれかに含まれている場合に、プレイヤステーション制御部111は、対応するスロット221−1〜221−3に弾丸が命中したと判定することができる。
【0086】
この場合、プレイヤステーション制御部111は、命中したと判定したいずれかのスロット221−i(i=1〜3のいずれか)の停止指示をセンターユニット20宛に送信することができる。
【0087】
センターユニット20は、当該停止指示を受けたスロット221−iのアクション(回転や上下運動等、照明の点灯/消灯等)を制御することで、弾丸が命中したことを視覚的に演出することができる。
【0088】
別言すれば、センターユニット20(センターユニット制御部211)は、プレイヤのゲーム操作入力の検知や、命中判定(座標演算等)を独自に行なわなくてもよい。したがって、センターユニット20の規模や処理負荷を軽減することができ、センターユニット20に求められる性能を緩和することができる。その結果、センターユニット20の簡素化、低コスト化を図ることも可能である。
【0089】
一方、プレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)においては、上述のようにガンコントローラ121の銃口の向きに基づく命中判定を行なうことで、複雑な座標演算処理を不要にすることができ、プレイヤステーション制御部111での演算量を軽減することができる。
【0090】
したがって、プレイヤステーション制御部111に求められる処理能力を緩和することができ、ひいてはプレイヤステーション10の簡素化、低コストを図ることができる。
【0091】
また、ガンコントローラ121に光線銃を用い、光線の受光位置を検知して命中判定を行なう場合に比して、受光センサ等の検知手段をプレイヤステーション10及びセンターユニット20の双方に備えなくても済む。したがって、ゲーム装置1の簡素化、低コスト化を図ることができる。
【0092】
さらに、ガンコントローラ121の銃口の向きに基づく命中判定では、命中と判定される標的の空間座標領域(以下、「命中領域」ともいう)を標的の実際のサイズや形状に関わらず自由に、また、柔軟に設定することもできる。
【0093】
例えば、命中領域を標的の実際のサイズや形状に対応した空間座標領域あるいはそれよりも狭い領域に設定すれば、射撃の正確性、困難性を重視したゲームを提供することができる。
【0094】
これに対して、命中領域を標的の実際のサイズや形状に厳密には対応しないより大まかな空間座標領域に設定すれば、射撃の正確性よりも容易性を重視したゲームを提供することが可能である。
【0095】
例えば、特殊ゲーム時には、射撃の容易性をより重視して、ガンコントローラ121の銃口の仰角が水平から上方に所定角度以上あれば、水平方向の回転角によらず命中と判定するように設定することも可能である。
【0096】
別言すれば、プレイヤステーション制御部111は、命中領域を制御することでゲームの難易度を柔軟に制御できる。したがって、例えば、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤの獲得ポイントが高くなるほど(低くなるほど)標的に対応付ける空間座標領域が小さく(大きく)なるように制御して、ゲームの難易度を上げる(下げる)制御も容易に可能となる。
【0097】
(センターユニット20)
一方、センターユニット20は、図4及び図5に示すように、例示的に、本体部200と、本体部200の鉛直上方に水平面内で回転可能に設けられたターンテーブル203と、ターンテーブル203上に設けられた1又は複数(本例では2つ)のゲーム演出装置(201及び202)とを備える。
【0098】
ゲーム演出装置の1つは、例示的に、LCD等のディスプレイ201であり、他の1つは、例示的に、樽型スロット装置202である。ただし、ターンテーブル203上に設けるゲーム演出装置は、センターディスプレイ201及び樽型スロット装置202のいずれか一方でもよいし、同種の装置(センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202)を複数備えてもよい。また、これら以外の演出装置を備えてもよい。なお、以下において、ディスプレイ201は「センターディスプレイ201」と称し、センターディスプレイ201の表示画面は「センター画面」と称することがある。
【0099】
ターンテーブル203は、例示的に、プレイヤステーション10におけるディスプレイ101(以下、「プレイヤディスプレイ101」と称することがある)の設置位置よりも鉛直上方の高い位置に設置することができる。
【0100】
当該ターンテーブル203において、センターディスプレイ201及び樽型スロット装置202は、例示的に、互いの背面が対向する位置に設けることができる。ただし、これに限られない。また、ターンテーブル203の平面視における形状は円形に限られず、矩形や多角形状、帯状等であってもよい。
【0101】
上記のような配置により、プレイヤディスプレイ101の設置位置よりも高い位置でゲーム演出装置201又は202を回転(旋回)させて、プレイヤステーション10のいずれかにゲーム演出装置201又は202の正面(ゲーム空間)を方向付ける(対応付ける)制御が可能となる。
【0102】
つまり、ターンテーブル203は、ゲーム演出装置201又は202をプレイヤステーション10のいずれかに対応付けるよう空間的に移動させることが可能な移動機構の一例である。
【0103】
ターンテーブル203の回転制御によりゲーム演出装置201又は202の正面が方向付けられたプレイヤステーション10のプレイヤは、プレイヤディスプレイ101と、センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202との双方に対峙することになる(図4及び図5参照)。
【0104】
なお、移動機構によるゲーム演出装置201又は202の移動制御は回転制御に限られない。ゲーム演出装置201又は202をプレイヤステーション10のいずれかに対応付けることが可能であれば足り、当該対応付けの過程で直線的な移動制御が含まれていてもよい。
【0105】
例えば、プレイヤステーション10を1又は複数列に整列配置し、列に沿ってセンターユニット20が移動してゲーム演出装置201又は202をプレイヤステーション10のいずれかに方向付けられるようにしてもよい。
【0106】
また、移動機構は、ゲーム演出装置201及び202の別に設けることができ、それぞれを個別に移動制御できるようにしてもよい。例えば、センターディスプレイ201と樽型スロット装置202とを同心円状のターンテーブルの内輪及び外輪に個別に設置して、互いに独立した回転(移動)制御を行なうようにしてもよい。
【0107】
ゲーム演出装置201又は202を対応付けるべきプレイヤステーション10(プレイヤ)は、ノーマルゲーム進行中に特殊ゲーム条件が満たされたプレイヤステーション10に決定することができる。特殊ゲーム条件の一例としては、乱数を用いた抽選やゲーム進行中にプレイヤが獲得可能なアイテムの数等が挙げられる。
【0108】
特殊ゲーム条件が満たされた場合、プレイヤステーション10は、センターユニット20宛に信号を送信する。当該信号には、例えばセンターユニット20の使用可否の問い合わせを含めることができる。
【0109】
当該信号を受信したセンターユニット20は、ゲーム演出装置201又は202が他のプレイヤステーション10で使用中でなければ、ターンテーブル203を回転制御して問い合わせ元のプレイヤステーション10にゲーム演出装置201又は202を方向付ける。
【0110】
ゲーム演出装置201又は202が方向付けられたプレイヤは、プレイヤステーション10において、対面するセンターディスプレイ201又は樽型スロット装置202を使った特殊ゲーム(ボス戦ゲーム又はスロットゲーム)を行なうことができる。特殊ゲームは、既述のように、プレイヤステーション10とセンターユニット20とが互いに連携(通信)し合って進行する。
【0111】
なお、センターディスプレイ201及び樽型スロット装置202のいずれをプレイヤステーション10に方向付けるかは、満たされた特殊ゲーム条件の種類に応じて決定することができる。換言すれば、特殊ゲーム条件は複数種類設定することができる。
【0112】
いずれのプレイヤステーション10においても特殊ゲーム条件が満たされない間、センターユニット20は、ゲーム演出装置201及び202が各プレイヤステーション10を巡回するように一定速度で回転させてもよいし、停止させておいてもよい。
【0113】
その際、センターユニット20は、ディスプレイ201に、ゲーム装置1の遊び方の説明や、シューティングゲームにおいて高配当のターゲットキャラクタ(高額賞金首等)の画像や情報等を広告的に適宜表示させることもできる。以下、このような表示を「デモンストレーション表示」あるいは略して「デモ表示」という。
【0114】
樽型スロット装置202は、図3、図5及び図6に示すように、例示的に、スロットマシンのリールに相当する3つの回転体の一例として、「樽」に模した形状を有する(樽型)スロット221−1〜221−3を備えている。
【0115】
ただし、スロット221−1〜221−3の形状は樽形状に限られない。ゲーム内容に応じて好ましいものを適宜に選定することができる。シューティングゲームを例にすれば、スロット221−1〜221−3の形状は、「瓶」や「缶」、「風船」等を模した形状とすることもできる。
【0116】
樽型スロット221−iのそれぞれは、鉛直方向に沿う軸を回転軸として水平面内において回転可能である。樽型スロット221−iのそれぞれには、スロットマシンに用いられるような複数種類の図柄を施すことができる(例えば図2及び図6参照)。
【0117】
また、樽型スロット221−iのそれぞれは、回転軸に沿う方向に直線的に往復(上下)運動することも可能である。したがって、プレイヤに射撃された樽型スロット221−1、221−2又は221−3を回転させながら鉛直上方に跳ね上がるように移動させて、さも実際に弾丸が命中したような視覚的な演出も可能である。このようなアクション(水平回転及び上下運動)が可能な樽型スロット221−iの個々の機械的な詳細構造については図6〜図10にて後述する。
【0118】
上述したターンテーブル203の回転、センターディスプレイ201の表示画面、および、樽型スロット装置202(樽型スロット221−i)の動作は、制御装置によって制御することができる。
【0119】
制御装置は、例示的に、本体部200に設けることができる。制御装置の一例は、例えば図13に例示するセンターユニット制御部211である。センターユニット制御部211は、既述のプレイヤステーション制御部111と連携(通信)することにより当該制御部111とともに制御手段の一例を成す。
【0120】
なお、センターユニット20には、電球やLED等を用いた電飾(照明ユニット)、音楽や効果音を出力するスピーカ等を必要に応じて適宜の箇所に設置することができる。これらの電飾、スピーカ等の動作も、センターユニット制御部211によって制御することができ、ゲームの内容や進行に応じた演出を実現できる。
【0121】
(センターユニット20の電気的な機能ブロック)
図12は上述したセンターユニット20の電気的な構成に着目した機能ブロック図である。
【0122】
図12に例示する制御装置の一例としてのセンターユニット制御部211は、コンピュータを用いて実現できる。コンピュータとは、例えば、ハードウェアとオペレーティングシステム(OS)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウェアを意味することがある。また、OSが不要でプログラム単独でハードウェアを動作可能な場合には、そのハードウェアがコンピュータに相当するとみることができる。
【0123】
ハードウェアは、CPU等の演算処理装置と、記憶装置と、記録媒体に記録されたプログラムを読み取り可能な読み取り装置とを含むことができる。演算処理装置は、記憶装置に記憶された所定のプログラムやパラメータ、フラグ等の各種データを必要に応じて読み込んで所定の演算処理を実施する。
【0124】
当該演算処理によって、センターユニット制御部211は、ゲーム装置1(センターユニット20)として要求される各種動作が実現され、図14〜図18により後述する動作(フロー)も可能となる。
【0125】
プログラムには、ゲームプログラムやセンターユニット20の制御プラグラムが含まれる。また、演算処理には、例えば、ゲームプログラムに応じたゲーム画面を生成する座標演算、ゲームの進行に応じた音楽や効果音等の音声信号の生成、プレイヤステーション10から受信した信号の解析、プレイヤステーション10宛の信号の生成等が含まれる。
【0126】
プログラムは、上述のようなコンピュータに、ゲーム装置1(センターユニット20)としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部はプログラムではなくOSによって実現されてもよい。プログラムの提供形態、記憶装置の種類、及び記録媒体の種類については、プレイヤステーション制御部111の説明で行なったものとそれぞれ同様である。
【0127】
センターユニット制御部211には、図11及び図12に例示するように、スイッチングハブ40を介して各プレイヤステーション10を通信可能に接続することができる。ここでの通信には、いずれかのプレイヤステーション10が送信した信号(例えば、問い合わせ、指示等)の受信や、いずれかのプレイヤステーション10宛の信号(例えば、ゲーム演出装置201又は202の使用許可や準備完了等)の送信が含まれる。
【0128】
センターユニット制御部211は、スイッチングハブ40を介して各プレイヤステーション10と適宜に通信することにより、個々のプレイヤステーション10に関する情報を収集、管理することができる。
【0129】
情報の管理は、例えば既述のメモリやレジスタ等の記憶装置にて行なうことができる。情報には、例示的に、プレイヤステーション10の利用状況に関する情報やゲームの進行状況に関する情報、特殊ゲーム条件の発生の有無を示す情報(フラグやパラメータ等)、ゲーム演出装置201及び202を方向付けているプレイヤステーション10の情報、プレイヤの獲得ポイント(及び/又はメダル数)に関する情報等を含めることができる。
【0130】
プレイヤステーション10のそれぞれには、識別情報を割り当てることができ、センターユニット制御部211は、当該識別情報を基に通信相手であるプレイヤステーション10や、ゲーム演出装置201及び202を方向付けているプレイヤステーション10を識別、管理することができる。
【0131】
1台のプレイヤステーション10で同時に複数のプレイヤがゲームを実施できる環境では、例えば、プレイヤが操作するゲームコントローラ121毎に異なる識別情報を割り当てることができる。これにより、センターユニット制御部211は、上記の情報管理をプレイヤステーション10及び/又はプレイヤ別に行なうことが可能となる。なお、識別情報の一例としては、IP(Internet Protocol)アドレス等のアドレス情報が挙げられる。
【0132】
また、図12に例示するように、センターユニット制御部211には、ターンテーブル駆動部212を通信可能に接続することができる。ターンテーブル駆動部212は、センターユニット制御部211からの制御に応じてターンテーブル203の回転及び停止を制御する。
【0133】
ターンテーブル駆動部212は、例示的に、ターンテーブル駆動モータ212Aと、ドライバ212Bと、位置センサ212Cとを備える。
【0134】
ターンテーブル駆動モータ212Aは、ターンテーブル203を回転駆動する。位置センサ212Cは、ターンテーブル203の回転量の基準となる位置を検出する。位置センサ212Cには、例示的に、1又は複数のフォトセンサ(例えば、フォトインタラプタ)を用いることができる。
【0135】
ドライバ212Bは、位置センサ212Cで検出された回転基準位置をモニタしながら、センターユニット制御部211から与えられる制御信号に応じてターンテーブル203の回転量を制御する。これにより、センターユニット制御部211から指示のあったプレイヤステーション10に、センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202を正しく方向付けることが可能となる。
【0136】
ターンテーブル203に設けられたディスプレイ201は、ビデオ信号(RGB信号)を伝送可能なディスプレイ(RGB)ケーブルを用いてセンターユニット制御部211に接続することができる。
【0137】
一方、ターンテーブル203に設けられた樽型スロット装置202(樽型スロット221−1〜221−3)は、例えば、入出力インタフェース(I/O−IF)231を介してセンターユニット制御部211に通信可能に接続することができる。
【0138】
入出力インタフェース231は、例示的に、ターンテーブル203に設けることができる。静止体であるセンターユニット制御部211と、回転体であるターンテーブル203に設けられたディスプレイ201及び樽型スロット装置202との間の電気的な配線はスリップリング240を通して行なうとよい。
【0139】
入出力インタフェース231には、樽型スロット装置202の電気系統を接続することができる。当該電気系統には、例えば、樽型スロット221−iの回転駆動回路と、樽型スロット221−iの上下動作駆動回路とが含まれる。オプションとして、当該電気系統には、樽型スロット221−iの内部を照明する内部照明ユニット238や、樽型スロット221−iの外部を照明する照明ユニット239を含めることもできる。
【0140】
照明ユニット238及び239は、入出力インタフェース231を介してセンターユニット制御部211から照明制御を受けることで、樽型スロット221−iの内外において所望の照明演出を行なうことができる。
【0141】
樽型スロット221−iの回転駆動回路の一例としては、図12に例示するように、スロット回転用モータ233、ドライバ232、及び位置センサ234を用いることができる。
【0142】
スロット回転用モータ233は、各樽型スロット221−iに対応して1つずつ設けられ、樽型スロット221−iを回転駆動する。当該モータ233には、例示的に、正確な位置決め制御が可能なステッピングモータを用いることができる。
【0143】
位置センサ234は、各樽型スロット221−iに対応して1つずつ設けられ、各樽型スロット221−iの回転基準位置を検出する。当該位置センサ234にも、例えば、フォトインタラプタ等のフォトセンサを用いることができる。
【0144】
ドライバ232は、スロット回転用モータ233を回転駆動する。当該ドライバ232は、入出力インタフェース231を介してセンターユニット制御部211から与えられる制御信号に応じて、スロット回転用モータ233の回転駆動を個別的に制御する。
【0145】
したがって、ドライバ232は、各樽型スロット221−iの回転動作を同期させることもできるしバラバラにすることもできる。その際、ドライバ232は、位置センサ234で検出された回転基準位置をモニタすることで、センターユニット制御部211から停止指示のあった回転角度(図柄)で精度良く各樽型スロット221−iをそれぞれ停止、位置決めすることができる。
【0146】
一方、樽型スロット221−iの上下動作駆動回路の一例としては、スロット上下動作用モータ236、ドライバ235、及び位置センサ237を用いることができる。
【0147】
スロット上下動作用モータ236は、樽型スロット221−iのそれぞれに対応して設けられ、例えばモータ236の回転運動を往復(直線)運動に変換するクランク機構を介して、樽型スロット221−iを回転軸に沿う方向に上下運動させることができる。当該モータ236には、例示的に、DCモータを用いることができる。
【0148】
位置センサ237は、個々の樽型スロット221−iの回転軸に沿う方向の運動の基準位置を検出する。基準位置は、例えば図7により後述する解放位置及び図8により後述するダウン(ロック)位置の2箇所とすることができる。
【0149】
したがって、当該位置センサ237は、各位置に対応して1スロットあたり2つ設けることができる。当該位置センサ237にも、例えばフォトインタラプタ等のフォトセンサを用いることができる。
【0150】
ドライバ235は、樽型スロット221−iのそれぞれに対応して設けることができ、樽型スロット221−iのスロット上下動作用モータ236を個別的に駆動制御する。その際、ドライバ235は、位置センサ237で検出された基準位置をモニタしながら、樽型スロット221−iをセンターユニット制御部211から与えられる制御信号に応じて個別的にダウン(ロック)状態又は解放状態にすることができる。
【0151】
なお、図12に例示するように、センターユニット20に、センターユニット20を照明する各種照明ユニット216や、音楽や効果音による演出を可能とするスピーカ218及び219等を設ける場合、照明ユニット216は入出力インタフェース215を介してセンターユニット制御部211に接続できる。スピーカ218及び219は、サウンドアンプ271を介して(あるいは介さずに)センターユニット制御部211に接続できる。これにより、センターユニット制御部211の制御下で、ゲームの進行に応じた照明制御(点灯、消灯、点滅等)やサウンド演出が可能となる。
【0152】
(樽型スロットの構造)
次に、図6〜図10を用いて樽型スロット221−iの機械的な詳細構造を説明する。
【0153】
図6は、樽型スロット221−iの機械的な構造を例示する模式的斜視図であり、図7及び図8は、図6に例示する樽型スロット221−iを回転中心軸に沿って切断した場合の模式的断面図である。ただし、図7は、樽型スロット221−iの回転体370が解放位置にある状態、図8は、樽型スロット221−iの回転体370がダウン(ロック)位置にある状態をそれぞれ例示している。また、図9は、樽型スロット221−iの回転体370をなす骨組み部材(フレーム)371を例示する模式的斜視図であり、図10は、図6に例示する樽型スロット221−iの回転体370及び中心軸支持フレーム350を除いた一部分を示す模式的斜視図である。
【0154】
図6〜図8及び図10に例示するように、樽型スロット221−iは、スロットマシンのリールに相当する回転体370の回転中心をなす中心軸300と、当該中心軸300の一端が挿入されて中心軸300を非回転に支持固定する中空構造の軸受部313とを備える。つまり、中心軸300は、回転体370が回転しても回転しない。軸受部313は、例示的に、平板状の台座310の一方の面に例えばネジ止め固定されている。
【0155】
台座310の他方の面は、センターユニット20のターンテーブル203にネジ止め等によって取り付けられる。台座310には、ターンテーブル203に安定して固定できるようにフランジ部311を設けることができ、当該フランジ部311をターンテーブル203との接合部とすることができる。
【0156】
台座31の一方の端部には、台座31と直角をなすように支持フレーム340がネジ止め等によって接合される。支持フレーム340は、例示的に、回転体370のサイズ、例えば、中心軸300に沿う方向の長さ及び中心軸300と直交する方向の長さに応じたサイズを有する。
【0157】
支持フレーム340の台座310との接合部とは反対側の端部には、中心軸300の他方の一端を支持する中心軸支持フレーム350(以下、「上部支持フレーム350」ともいう)が台座310と対向するように支持フレーム340にネジ止め等によって接合されている。
【0158】
台座310及び支持フレーム340には、樽型スロット221−iの持ち運びを容易にする取っ手312及び341を適宜に設けることができる。台座310には、軸受部313から所定の距離だけ離れた位置に、モータ支持部316がネジ止め等により固定されており、当該モータ支持部316によってスロット回転用モータ233が、その回転ギア317を台座310に向ける方向に支持固定されている。
【0159】
また、軸受部313の外周には、例えばベアリング314aを介して回転自在に設けられた回転ギア315が取り付けられている。回転ギア315は、モータ233の回転ギア317との間に回転ベルト(あるいはチェーン)318が取り付けられることによって、モータ233の回転動力を受けて回転駆動(ベルト駆動)される。
【0160】
回転ベルト318の周回軌道上には、回転ベルト318に接して適度なテンションを与えつつ回転ベルト318の周回を可能にするアイドラー(又はガイド)319を設けることができる。アイドラー319によって、回転ベルト318が回転駆動中に回転ギア315及び317から外れてしまうことを防止できる。
【0161】
回転ギア315の近傍には、既述の位置センサ234を設けることができ、当該位置センサ315によって回転ギア315の回転基準位置、つまりは樽型スロット221−iの回転基準位置を検出することができる。なお、検出信号は、既述のようにセンターユニット制御部211に与えることができる。
【0162】
回転ギア315は、中心軸300を回転中心として回転自在に中心軸300に取り付けられた平板状(例えば円盤状)の回転プレート321と接合されており、前記ベルト駆動によって伝達された回転動力を回転プレート321に伝達する。
【0163】
つまり、回転ギア315の回転に伴って回転プレート321も中心軸300を回転中心として回転する。なお、回転プレート321は、例えばベアリング314bを介して中心軸300に取り付けることができる。ベアリング314bは、例示的に、回転プレート321の中心軸300の貫通孔から延在するフランジ部に設けることができる。
【0164】
回転プレート321には、図7、図8及び図10に示すように、例示的に、所定長さの複数のピン322を例えば中心軸300からそれぞれ同じ距離(半径)だけ離れた位置で、かつ、円周方向に等間隔に並んだ位置に設けることができる。
【0165】
各ピン322は、中心軸300に沿う方向に長手方向を有するように配置され、それぞれの端部は、例えば、中心軸300を軸心とし、かつ、各ピン322がなす円周の半径を半径とするリング状のプレート(以下、「リングプレート」ともいう)325に接合される。
【0166】
換言すれば、回転プレート321とリングプレート325とは、互いにピン322の長さに応じた距離だけ中心軸300に沿う方向に空間を保った状態で各ピン322を介して一体に接合される。
【0167】
したがって、回転プレート321の回転動力がピン322によってプレート325に伝達され、両プレート321及び325は一体的に中心軸300を回転中心として回転する。なお、プレート325の形状はリング状に限られない。例えば、ピン322の配置が円形でなく矩形や多角形状であればそれらの形状に応じた形状にしてもよい。
【0168】
回転プレート321とリングプレート325とで挟まれる空間には、ピン322の貫通孔324を有し、当該貫通孔324をガイドとしてピン322に沿ってスライド可能な樽型スロット固定プレート323を設けることができる。
【0169】
当該プレート323は、ピン322からガイド324に伝達される回転動力によって各プレート321及び325と一体的に回転し、かつ、ピン322の長さで規定される空間範囲を中心軸300に沿ってスライドすることができる(図7中の矢印400参照)。
【0170】
このようなスライド動作が、既述のような樽型スロット221−iの中心軸300に沿う方向の直線(上下)運動を具現する。
【0171】
樽型スロット固定プレート323には、図9に例示するような樽型スロット221−iの底面を成す、樽状フレーム371の一方の面372が、中心軸300を回転中心とするようにネジ止め等によって固定される。
【0172】
樽型スロット221−iの上面を成す、樽状フレーム371の他方の面373が位置する中心軸300には、図7及び図8に例示するように、中心軸300に沿ってスライド可能なリニア(スライド)ブッシュ329を保持するリニアブッシュ保持部330が設けられている。リニアブッシュ329は、ボールの転がり運動を利用して低摩擦で直線運動が可能な直線運動機構の一例である。
【0173】
リニアブッシュ保持部330の外周には中心軸300を軸心として回転自在なベアリング332の内輪が固定されている。ベアリング332の外輪は、樽状フレーム371の例えば前記上面373に設けられた孔部374に嵌合固定される。
【0174】
このような構造により、樽状フレーム371は、ベアリング332により中心軸300を軸心として回転しつつ、リニアブッシュ329によって中心軸300に沿う方向へスライド(上下運動)することが可能となる。
【0175】
なお、樽状フレーム371(つまりは樽型スロット221−i)の中心軸300に沿う方向のスライド動作をより安定して、また、円滑に行なえるように、中心軸300には、追加的に、リニアブッシュ328及び当該リニアブッシュ328を保持するリニアブッシュ保持部327を設けることができる。
【0176】
リニアブッシュ328(リニアブッシュ保持部327)は、リニアブッシュ329の設置位置から台座310に向かう方向に所定距離だけ離れた位置に設けるのがよく、例示的に、樽状フレーム271の中心軸300に沿う方向の長さの半分程度に相当する位置に設けることができる。
【0177】
リニアブッシュ保持部327とリニアブッシュ保持部330とは、例えば中心軸300の外周の全部又は一部を取り囲むような断面形状を有する連結プレート(リニアブッシュ連結プレート)333を用いて接合することができる。
【0178】
これにより、中心軸300に沿って一定間隔に配置された複数の支点に相当するリニアブッシュ329及び328が一体的にスライド動作可能となる。したがって、樽状フレーム371(樽型スロット221−i)の中心軸300に沿う方向のスライド動作をより安定して、また、円滑に行なうことが可能となる。
【0179】
さらに、図7及び図8に例示するように、リニアブッシュ328の設置位置とリングプレート325の設置位置との間の中心軸300の外周には、中心軸300に沿う方向に伸縮自在なバネ326と、中心軸300に固定されてバネ326の一端を台座310に近い方の側から受けるバネ受部326aとを設けることができる。
【0180】
バネ326は、弾性部材の一例であり、図8に例示するように、リニアブッシュ保持部327から圧力を受けて最小バネ長に圧縮される位置に設けることができる。最小バネ長は、樽型スロット221−iに対して回転プレート321に向かう方向に中心軸300に沿って弾性限界を超えない範囲の圧力を加えることで、ピン322をガイドとして樽型スロット221−iを回転プレート321に向かう方向に最大限スライドした場合に生じるものとすることができる。このように樽型スロット221−iが回転プレート321に向かって最大限スライドした位置が、既述のダウン(ロック)位置に相当する。
【0181】
このような状態から樽型スロット221−iに加えていた前記圧力を突然に解放すると、バネ326の伸長動作によって樽型スロット221−iが中心軸300に沿って回転プレート321から離れる方向に勢いよくスライドする。かかるスライド動作によって、樽型スロット221−iに弾丸が命中した時に行なう演出(跳ね上がりアクション)が実現される。
【0182】
ここで、樽型スロット221−iに上記圧力を加える手段の一例が、スロット上下動作用モータ236の回転運動を直線運動に変換するクランク機構である。以下、クランク機構の一例について説明する。
【0183】
まず、図7及び図8に例示するように、上部支持フレーム350には、中心軸300を貫通する孔部が設けられており、当該孔部を通じて中心軸300の他端が突出している。突出部分の端部は、当該突出部分を覆うように上部支持フレーム350に設けられた軸受部355によって支持固定されている。
【0184】
軸受部355は、中空構造を有しており、リニアブッシュ329(リニアブッシュ保持部330)とともに中心軸300に沿ってスライド可能なクランク受部353が内部で往復運動することを許容している。
【0185】
上部支持フレーム350における軸受部255近傍には上下動作ユニット351が設けられており、当該上下動作ユニット351内にスロット上下動作用モータ236が設けられている。
【0186】
モータ236の回転軸には、クランク部材352が設けられている。クランク受部353は、クランク部材352から伝達される動力、すなわち、回転運動から直線運動に変換されたモータ236の動力を受ける。
【0187】
したがって、樽状フレーム371と一体的に動作するリニアブッシュ329に対して回転プレート321に向かう方向にクランク部材352によって圧力を加えたり解放したりすることができる。
【0188】
結果として、樽状フレーム371を回転プレート321に向けて押し下げてロックしたり、当該圧力(ロック)を解放することでバネ326による跳ね上がりアクションを引き起こさせたりすることが可能となる。なお、このような跳ね上がりアクションを実現する機構(手段)の他の一例としては、バネ326やクランク機構以外に、油圧や空気圧等の流体圧シリンダが挙げられる。
【0189】
以上のように、本例の樽型スロット221−iは、直線運動方向のスライド幅(ストローク幅)に制限の無いリニアブッシュ328及び329とクランク部材352とを用いることで、例えばストローク幅に制限のあるストロークブッシュを用いる場合に比して、中心軸300に沿った方向のストローク幅をより大きく確保することができる。
【0190】
また、樽型スロット221−iのそれぞれは、樽状フレーム371を用いた中空構造であり軽量化されているので、水平回転及び上下運動をスムーズに行なうことができる。したがって、樽型スロット221−iの回転運動及び上下運動の制御も容易にある。
【0191】
なお、上下動作ユニット351には、クランク部材352の待機位置(図7参照)及び最下点(図8参照)をそれぞれ検出する位置センサ237を設けることができる。また、図6〜図8に例示するように、軸受部355のモータ236の側とは反対側には対向するフランジ状の回転防止ガイド356を設けることができる。
【0192】
クランク受部353のクランク部材352が接続される側とは反対側には、回転防止ガイド356が成す対向する面に接しながら中心軸300に沿う方向へスライド可能な1又は複数の回転防止ガイドローラー357を、クランク受部353から突出させた状態で設けることができる。
【0193】
これにより、クランク受部353は、回転防止ガイド356に沿って中心軸300に沿う方向にはスライド可能だが、中心軸300を軸心とした回転は回転防止ガイド356にクランク受部353から突出した回転防止ガイドローラー357が挟まれていることにより妨げられる。
【0194】
したがって、回転体370が回転した時のベアリング332の外輪と内輪との間の摩擦抵抗に起因して生じる回転モーメントがベアリング332の内輪及び当該内輪に固定されている部品に伝わることを防止することができる。
【0195】
すなわち、回転体370の回転時において、ベアリング332の内輪及び当該内輪に固定されている部品(リニアブッシュ329及びクランク受部353)が回転防止ガイド356に沿って上下運動することを可能にしておくことで、ベアリング332の外輪の回転運動に起因する回転モーメントを当該上下運動に変換、吸収することができる。よって、クランク受部353が基準位置からずれて(回転して)しまって、クランク部材352からの動力伝達効率が基準位置よりも低下することを防止することができる。
【0196】
また、図7、図8及び図10に例示するように、中心軸300には、1又は複数のLED等を用いて樽型スロット221−i(回転体370)の内部を照明する既述の内部照明ユニット238を適宜に設けることができる。
【0197】
樽状フレーム371に設けられる外壁部材の一部(例えばスロットの図柄に相当する部分)又は全部に透明や半透明の部材を用いることで、回転体370の内部から外部に照明光を意図的に漏らすことができる。
【0198】
したがって、樽型スロット221−i自体が光っているような演出効果が可能である。また、照明光が漏れる部分の形状を適当に設定すれば、プレイヤによって射撃された樽型スロット221−iに弾痕が生じたような照明演出も可能である。さらに、図6〜図8に例示するように、上部支持フレーム350には、樽型スロット221−iを照明可能な既述の照明ユニット239を適宜に設けることができる。
【0199】
(動作説明)
以下、上述した例示的な構成を備えたゲーム装置1の動作について図14〜図18に例示するフローチャートを併用して説明する。
【0200】
(ゲーム全体フロー)
ゲーム装置1は電源投入されると、プレイヤステーション制御部111及びセンターユニット制御部211がそれぞれ起動処理を行なう(処理P101)。起動処理が完了してゲーム開始に足る量のメダルがメダル投入口122に投入されると、プレイヤステーション制御部111は、第1のゲームの一例であるノーマルゲーム(射的ゲーム)を実施する(処理P102)。
【0201】
ノーマルゲームの進行中に、プレイヤステーション制御部111は、「特殊ゲーム1」(樽スロットゲーム)の成立条件が満たされたか否かを判定する(処理P103)。なお、ノーマルゲームの詳細フローについては図15により後述する。
【0202】
ノーマルゲームにおいては、通常のシューティングゲームによってメダルポイントが増減する他、「特殊ゲーム1」の条件パラメータ、及び「特殊ゲーム2」の条件Bパラメータ等が変動する。
【0203】
「特殊ゲーム1」の条件パラメータは、例示的に、ゲームの進行に応じてスゴロク風の表示で蓄積されるパラメータポイントであり、当該パラメータポイントが所定値に達した場合、換言すれば、スゴロクのゴール到達時に「特殊ゲーム1」の成立条件が満たされたと判定することができる。
【0204】
判定の結果、「特殊ゲーム1」の成立条件が満たされていなければ(処理P103でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、さらに「特殊ゲーム2」(ボス戦ゲーム)の第1の成立条件(条件パラメータ)Aが満たされたか否かを判定する(処理P104)。成立条件Aには、例えば乱数を用いた抽選で所定の値(大当たり)が発生したか否かを示すパラメータ(あるいはフラグ)を用いることができる。
【0205】
プレイヤステーション制御部111は、抽選により大当たりが発生した場合(処理P104でYESの場合)、突如、ボスキャラクタがゲーム画面に登場する「ボス戦発生演出」をプレイヤディスプレイ101に行なう。これにより、ボスとの戦闘ゲーム(ボス戦ゲーム)がスタートする(処理P106)。
【0206】
一方、抽選がはずれて成立条件Aが満たされていなければ(処理P104でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、さらに「特殊ゲーム2」についての第2の成立条件Bが満たされているか否かを判定する(処理P105)。
【0207】
成立条件Bには、例示的に、ノーマルゲームの進行中に所定のアイテムをプレイヤが獲得することによって変動(例えば増加)する条件パラメータBを用いることができる。例えば、ノーマルゲームの進行中に複数種類(例えば、6種類等)のアイテムを集めることで条件パラメータBが所定値に達した場合に当該成立条件Bが満たされるものとすることができる。
【0208】
判定の結果、第2の成立条件Bが満たされていなければ(処理P105でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、前記処理P102へ戻る。第2の成立条件Bが満たされていれば(処理P105でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、「特殊ゲーム2」(ボス戦ゲーム)を実施する(処理P106)。
【0209】
以上に対して、前記処理P103で「特殊ゲーム1」の成立条件が満たされていれば、プレイヤステーション制御部111は、「特殊ゲーム1」(樽スロットゲーム)を実施する(処理P103のYESルートから処理P107)。
【0210】
なお、プレイヤステーション制御部111は、「特殊ゲーム1」(樽スロットゲーム)及び「特殊ゲーム2」(ボス戦ゲーム)の成立条件が成立した場合、条件成立(権利獲得)を示すフラグ(以下、「条件成立フラグ」ともいう)等をメモリ等に記憶しておくことができる。条件成立フラグは、各特殊ゲーム終了時にリセットすることができる。
【0211】
したがって、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグがメモリ等に設定、記憶されていれば、いずれかの特殊ゲームの権利を保留している状態であると認識することができる。
【0212】
(ノーマルゲームのフロー:図15)
(プレイヤステーション10側フロー)
図15に例示するように、プレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、ノーマルゲーム(シューティングゲーム)の進行中に(処理P1201)、センター画面について所定のゲーム条件が満たされたか否かを判定する(処理P1202)。当該ゲーム条件は、例示的に、乱数を用いた抽選により大当たりが発生したことをもって満たされるものとすることができる。
【0213】
抽選は、センターユニット20のターンテーブル203が一定速度で回転しており、ゲーム演出装置201又は202が異なるプレイヤステーション10に面するタイミング毎に実施することができる。したがって、プレイヤステーション制御部111は、例えば、ゲーム演出装置201又は202が或るプレイヤステーション10に面した時に前記抽選により大当たりが発生した場合に、前記ゲーム条件が満たされたと判定することができる。
【0214】
判定の結果、前記ゲーム条件が満たされなければ、プレイヤステーション制御部111は、ノーマルゲームの実施を継続し(処理P1202のNOルート)、前記ゲーム条件が満たされれば(処理P1202でYESの場合)、センターユニット20(センターユニット制御部211)へセンターディスプレイ201の使用可否を問い合わせる(処理P1203)。その際、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグをメモリ等に設定、記憶しておくことができる。
【0215】
その後、プレイヤステーション制御部111は、使用許可又は使用不可を示す回答がセンターユニット20から受信されるか否かを監視する(処理P1204)。
【0216】
使用不可を示す回答を受信すれば(処理P1204でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、ノーマルゲームの進行を継続する。使用許可を示す回答を受信すれば(処理P1204でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、ノーマルゲームの実施を継続しながら(処理P1205)、使用準備OKを示す回答の受信待ち状態となる(P1206のNOルート)。
【0217】
その後、センターディスプレイ201が自プレイヤステーション10に対応付けられて使用準備OKを示す回答がセンターユニット20から受信されると(処理P1206でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、例えば「上の画面を撃て」等のメッセージをプレイヤディスプレイ101に表示してプレイヤにセンターディスプレイ201のゲーム画面に登場するターゲットキャラクタに対する射撃操作を促す(処理P1207)。
【0218】
ここで、センターディスプレイ201のゲーム画面に登場するターゲットキャラクタは、命中させると、プレイヤディスプレイ101のゲーム画面に登場するターゲットキャラクタよりも高得点が得られるキャラクタに設定することができる。
【0219】
したがって、プレイヤがプレイヤディスプレイ101にて通常のシューティングゲームを実施している場合に、上述した抽選により突如、例えば図19に示すように、センターディスプレイ201に高得点のターゲットキャラクタ(図19にはコンドル等の鳥が飛んでいる様子を例示している)が登場して、当該キャラクタをガンコントローラ121で狙わせるようなゲーム進行、演出が可能となる。
【0220】
当該メッセージ表示とともに、プレイヤステーション制御部111は、ガンコントローラ121からトリガ信号が受信されるか否かの監視を開始し(処理P1208)、トリガ信号が受信されれば既述の命中判定によりターゲットキャラクタに弾丸が命中したか否かを判定する。つまり、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101にセンターディスプレイ201が方向付けられると、センター画面に対応するガンコントローラ121の射撃操作入力を許容する(受け付け可能な)状態となる。
【0221】
命中と判定すれば、プレイヤステーション制御部111は、例えば射撃成功を示す表示をプレイヤディスプレイ101に行なう(処理P1208のYESルートから処理P1209)。命中と判定しなかった場合や所定時間内にトリガ信号が受信されない場合(処理P1208でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、例えば射撃失敗を示す表示をプレイヤディスプレイ101に行なう。
【0222】
射撃成功及び失敗のいずれの場合も、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグをリセットして処理P1201に戻り、ノーマルゲームを実施する。
【0223】
なお、前記処理P1204でセンターユニット20から使用不可が受信された場合、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグをリセットしてもよいし、リセットしなくてもよい。リセットせずに保留した場合、プレイヤステーション制御部111は、使用許可を示す回答を受信するまで待機し(待機中にセンターユニット20に再度の問い合わせを行なってもよい)、使用許可を示す回答を受信次第、上述したようにセンターディスプレイ101を使用した射撃を実施することもできる。
【0224】
(センターユニット20側フロー)
一方、センターユニット20(センターユニット制御部211)では、プレイヤステーション10のいずれかからセンターディスプレイ201の使用可否の問い合わせが受信されるか否かを監視しながら、例えば、ターンテーブル203を一定速度で回転させて、センターディスプレイ201にデモ表示を行なう(処理P1221及び処理P1222のNOルート)。なお、このような動作(モード)をデモ動作(モード)と称することがある。
【0225】
当該監視中に、プレイヤステーション10のいずれかからセンターディスプレイ201の使用可否の問い合わせが受信されると(処理P1222でYESの場合)、センターユニット制御部211は、問い合わせを送信したプレイヤステーション10にセンターディスプレイ201を使用させてもよいか否かを判定する(処理P1223)。なお、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で既に使用中である場合は、使用不可と判定される。
【0226】
判定の結果、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で使用されており使用を許可できない場合(処理P1223でNOの場合)、センターユニット制御部211は、「使用不可」を示す回答を前記問い合わせ送信元のプレイヤステーション10に送信し(処理P1224)、新たな問い合わせの監視及び前記デモ表示を行なう。
【0227】
一方、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で使用されておらず使用を許可できる場合(処理P1223でYESの場合)、センターユニット制御部211は、問い合わせ元のプレイヤステーション10へ使用許可を示す回答を送信するとともに、センターディスプレイ201の使用準備動作(使用を許可するプレイヤステーション10にセンターディスプレイ201を方向付ける等)を実施する(処理P1225及び処理P1226のNOルート)。
【0228】
センターディスプレイ201の使用準備動作の間、センターユニット制御部211は、センターディスプレイ201の準備中である旨を対象プレイヤステーション10に通知してもよい。当該通知を受けたプレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、センター画面の準備中である旨をプレイヤディスプレイ101に表示することができる。
【0229】
なお、同時に複数のプレイヤステーション10から前記問い合わせを受信した場合、センターユニット制御部211は、所定のルールで使用許可を与えるプレイヤステーション10を決定することができる。当該ルールは、例えば、乱数を用いた抽選としてもよいし、所定の優先順位としてもよい。優先順位は、例示的に、既述のIPアドレス等の識別情報に基づく順位としてもよいし、ノーマルゲームでの獲得ポイントに応じた順位としてもよい(以降の説明においても同様)。
センターディスプレイ201の方向付けが完了してセンターディスプレイ201の使用準備が整えば(処理P1226でYESの場合)、センターユニット制御部211は、対象プレイヤステーション10に「準備OK」を示す回答を送信する(処理P1227)。
【0230】
その後、センターユニット制御部211は、センターディスプレイ201にターゲットキャラクタを表示し(処理P1228)、ガンコントローラ121のトリガ信号がプレイヤステーション10から受信されるか否かの監視を開始する(処理P1229)。
【0231】
トリガ信号が受信されれば、センターユニット制御部211は、既述の命中判定によりターゲットキャラクタに弾丸が命中したか否かを判定し、命中と判定すれば例えば射撃成功を示す表示をセンターディスプレイ201に行なう(処理P1229のYESルートから処理P1230)。命中と判定されなかった場合や所定時間内にトリガ信号が受信されない場合(処理P1229でNOの場合)、センターユニット制御部211は、例えば射撃失敗を示す表示をセンターディスプレイ201に行なう(処理P1231)。
【0232】
(ボス戦ゲームのフロー:図16)
(プレイヤステーション10側フロー)
ノーマルゲームの進行中にボス戦ゲームの成立条件が満たされると、図16に例示するように、プレイヤステーション制御部111は、ボス戦ゲームのゲーム画面の進行を制御する(処理P1601)。このとき、プレイヤステーション制御部111は、ボス戦ゲームの条件成立フラグをメモリ等に設定、記憶しておくことができる。
【0233】
次いで、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101からセンターディスプレイ201にボスキャラクタが逃げる条件が満たされたか否かを判定する(処理P1602)。当該条件は、例示的に、乱数を用いた抽選によって所定値が発生した場合に満たされるものとすることができる。ただし、これに限られない。
【0234】
センターディスプレイ201にボスキャラクタが逃げる条件が満たされた場合(処理P1602でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、センターユニット20(センターユニット制御部211)へセンターディスプレイ201の使用可否を問い合わせる(処理P1603)。
【0235】
次いで、プレイヤステーション制御部111は、使用許可又は使用不可を示す回答がセンターユニット20から受信されるか否かを監視し(処理P1604)、使用許可を示す回答を受信すれば(処理P1604でYESの場合)、ボス戦ゲームの進行を継続しながら(処理P1605)、センターディスプレイ201の使用準備待ち状態となる(P1606のNOルート)。
【0236】
その後、センターディスプレイ201の対応付けが完了して使用準備OKを示す回答がセンターユニット20から受信されると(処理P1606でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、センターユニット制御部211と連携して、ボスキャラクタがセンター画面に逃げる(移動する)表示制御を行なう(処理P1607)。図22に、その様子を例示する。図22には、ボスキャラクタが馬(キャラクタ)に乗って建物の屋根から飛び出す様子を例示している。プレイヤは、センターディスプレイ201に表示されているボスキャラクタを狙うようにガンコントローラ121を方向付けて射撃(トリガボタン)操作を行なう。
【0237】
次いで、プレイヤステーション制御部111は、センター画面201でボスキャラクタが倒されたか否か、つまり、ガンコントローラ121によるトリガ信号入力時の銃口の向きがセンター画面に表示中のボスキャラクタに対応付けられた空間座標領域に含まれており弾丸が命中したとセンターユニット制御部211で判定されたか否かを監視する(処理P1608)。つまり、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101にセンターディスプレイ201が方向付けられると、センター画面に対応するガンコントローラ121の射撃操作入力を許容する(受け付け可能な)状態となる。
【0238】
ボスキャラクタがセンター画面で倒された場合(処理P1608でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、必要に応じてセンターユニット制御部211と連携して、例えば射撃成功を示す表示をディスプレイ101及び201の一方又は双方に行なう(処理P1208のYESルートから処理P1209)。
【0239】
ボスキャラクタがセンター画面で倒されなかった場合(処理P1608でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、必要に応じてセンターユニット制御部211と連携して、例えば射撃失敗を示す表示をディスプレイ101及び201の一方又は双方に行なう。
【0240】
射撃成功及び失敗のいずれの場合も、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤステーション制御部111は、特殊ゲーム#2の条件成立フラグをリセットして、ボス戦ゲームを終了(条件成立フラグをリセット)してノーマルゲームモードに移行する(処理P1611)。
【0241】
なお、前記処理P1602においてセンター画面にボスキャラクタが逃げる条件が満たされなかった場合(NOの場合)、および、前記処理P1604でセンター画面の使用不可を示す回答がセンターユニット20から受信された場合(NOの場合)には、プレイヤステーション制御部111は、ボス戦ゲームを通常終了して(処理P1612)、ノーマルゲームモードに移行する(処理P1611)。
【0242】
使用不可の回答をセンターユニット20から受信した場合、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグをリセットしてもよいし、保留してもよい。保留する設定にした場合は、センターディスプレイ201が使用可能になるまで待機して、使用可能になり次第、ボス戦ゲームを開始することができる。
(センターユニット20側フロー)
一方、センターユニット20(センターユニット制御部211)では、プレイヤステーション10のいずれかからセンターディスプレイ201の使用可否の問い合わせが受信されるか否かを監視しながら、例えば、ターンテーブル203を一定速度で回転させて、センターディスプレイ201にデモ表示を行なう(処理P1621及び処理P1622のNOルート)。
【0243】
当該監視中に、プレイヤステーション10のいずれかからセンターディスプレイ201の使用可否の問い合わせが受信されると(処理P1622でYESの場合)、センターユニット制御部211は、問い合わせ送信元のプレイヤステーション10にセンターディスプレイ201の使用を許可できるか否かを判定する(処理P1623)。
【0244】
その際、センターユニット制御部211は、当該送信元のプレイヤステーション10についてのボス戦ゲームの条件成立フラグをメモリ等に設定、記憶しておくことができる。なお、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で既に使用中である場合は、使用不可と判定される。
【0245】
判定の結果、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で使用されており使用を許可できない場合(処理P1623でNOの場合)、センターユニット制御部211は、「使用不可」を示す回答を前記問い合わせ送信元のプレイヤステーション10に送信し(処理P1624)、新たな問い合わせの監視及び前記デモ表示を行なう。
【0246】
その際、センターユニット制御部211は、該当プレイヤステーション10についての条件成立フラグをリセットしてもよいし、保留してもよい。保留する設定にした場合は、センターディスプレイ201が使用可能になるまで待機して、使用可能になり次第、センターディスプレイ201の回転制御を行ない、ボス戦ゲームを開始することができる。
【0247】
一方、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で使用されておらず使用を許可できる場合(処理P1623でYESの場合)、センターユニット制御部211は、問い合わせ元のプレイヤステーション10宛に使用許可を示す回答を送信するとともに、センターディスプレイ201の使用準備動作(ターンテーブル203を回転して使用を許可するプレイヤステーション10にセンター画面を方向付ける等)を実施する(処理P1625及び処理P1626のNOルート)。
【0248】
つまり、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、いずれかのプレイヤステーション10でのノーマルゲーム(第1のゲーム)進行中に特殊ゲーム(第2のゲーム)条件が満たされると、当該プレイヤステーション10の第1のゲーム空間の一例であるプレイヤディスプレイ101のゲーム画面に、第2のゲーム空間の一例であるセンターディスプレイ201のゲーム画面を対応付けるようターンテーブル203を制御する制御手段の一例として機能する。
【0249】
センターディスプレイ201の使用準備動作の間、センターユニット制御部211は、センターディスプレイ201の準備中である旨を対象プレイヤステーション10に通知してもよい。当該通知を受けたプレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、センター画面の準備中である旨をプレイヤディスプレイ101に表示することができる。
【0250】
センターディスプレイ201の方向付けが完了してセンターディスプレイ201の使用準備が整えば(処理P1626でYESの場合)、センターユニット制御部211は、対象プレイヤステーション10に「準備OK」を示す回答を送信する(処理P1627)。
【0251】
その後、センターユニット制御部211は、センターディスプレイ201にターゲットキャラクタ(ボスキャラクタ)を表示(図22参照)してボス戦ゲームの進行を制御し(処理P1628)、ガンコントローラ121のトリガ信号(射撃操作入力)がプレイヤステーション10から受信されてボスキャラクタに弾丸が命中したか否かの監視を開始する(処理P1629)。
【0252】
トリガ信号が受信されれば、センターユニット制御部211は、既述の命中判定によりボスキャラクタに弾丸が命中したか否かを判定し、命中と判定すれば例えば射撃成功を示す表示をセンターディスプレイ201に行なう(処理P1629のYESルートから処理P1630)。
【0253】
命中と判定されなかった場合や所定時間内にトリガ信号が受信されない場合(処理P1629でNOの場合)、センターユニット制御部211は、例えば射撃失敗を示す表示をセンターディスプレイ201に行なう(処理P1631)。
【0254】
ボス戦ゲームが終了すれば、センターユニット制御部211は、該当プレイヤステーション10についての条件成立フラグをリセットする。
【0255】
以上のように、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、第2のゲーム空間の一例であるセンター画面が、第1のゲーム空間の一例であるプレイヤディスプレイ101のゲーム画面に対応付けられると、ゲーム操作手段の一例であるガンコントローラ121からのセンター画面に対応するゲーム操作(射撃操作)入力を許容し、当該操作入力に応じて前記センター画面での第2のゲーム(この場合はボス戦ゲーム)の進行を制御することができる。
【0256】
したがって、プレイヤは、ノーマルゲーム時には狙えない、換言すれば、射撃操作しても操作入力が受け付けられないセンター画面を、ボス戦ゲームでは狙って射撃することができ、ゲームの遊戯性や面白味を高めることができる。このとき、特殊ゲーム条件を満たしたプレイヤステーション10のプレイヤのみが、センター画面を占有してボス戦ゲームを実施することができるので、他のプレイヤに対して優越感を得ることもできる。また、自分もセンター画面を占有してボス戦ゲームを試してみたいというプレイヤのインセンティブや期待感を高めることもできる。
【0257】
(樽スロットゲームのフロー:図17)
ノーマルゲームの進行中に樽スロットゲームの成立条件が満たされた場合、図17に例示するように、プレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、センターユニット20(センターユニット制御部211)に、樽スロットゲーム(樽型スロット装置202)の使用可否を問い合わせる(処理P1701)。その際、プレイヤステーション制御部111は、樽スロットゲームの条件成立フラグをメモリ等に設定、記憶しておくことができる。
【0258】
その後、プレイヤステーション制御部111は、使用許可又は不可(待機指示)を示す回答がセンターユニット20から受信されるか否かを監視し(処理P1702)、待機指示を受信すれば(処理P1702でNOの場合)、待機表示(例えば「他席プレイ中 お待ちください。」等)をプレイヤディスプレイ101に行なう(処理P1703)。なお、使用不可を示す回答を受信したことをもって、プレイヤステーション制御部111は条件成立フラグをリセットしてもよいが、本例では、リセットせずに樽スロットゲームの権利を保留する設定とする。
【0259】
なお、待機表示を行なった後、プレイヤステーション制御部111は、センターユニット20から使用許可を受信するまで使用可否の問い合わせをセンターユニット20に再度行なってもよいし(処理P1703から処理P1701への実線ルート)、再度の問い合わせは行なわずに待機してもよい(処理P1703から処理P1702への点線ルート)。
【0260】
センターユニット20から樽型スロット装置202の使用許可が受信された場合(処理P1702でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット装置202の使用準備OKを示す回答の受信待ち状態となる(P1704のNOルート)。
【0261】
当該受信待ち状態において、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット装置202が準備中であること示すメッセージ、例えば図21に示すように、「タルスロット移動中 しばらくお待ちください」等のメッセージを、プレイヤディスプレイ101に表示させることができる(処理P1704)。
【0262】
その後、樽型スロット装置202が当該プレイヤステーション10に方向付けられて使用準備が整い、センターユニット20から準備OKを示す回答を受信すれば(処理P1703でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、センターユニット制御部211と連携して、樽スロットゲームをスタートする。その際、プレイヤステーション制御部111は、樽スロットゲームの遊び方等の説明をプレイヤディスプレイ101に表示してもよい(処理P1705)。
【0263】
センターユニット制御部211は、樽型スロット221−iの回転動作等を制御して樽スロットゲームを進行し、プレイヤは、例えば図20に示すように、回転する樽型スロット221−iをガンコントローラ121で狙って撃って樽型スロット221−iの回転を停止させる操作を行なう(処理P1706)。
【0264】
樽スロットゲームのゲーム回数は、1回限りに設定してもよいし複数回に設定してもよい。例えば樽スロットゲームの成立条件が成立したタイミングに応じてゲーム回数を増減してもよいし、乱数を用いた抽選によってゲーム回数を決定してもよい。
【0265】
1ゲーム分の樽スロットゲームが終了すると、プレイヤステーション制御部111は、残りゲームの有無をチェックし(処理P1707)、残りゲームが無くなるまで(処理P1707でNOと判定されるまで)、樽スロットゲームを繰り返し実施する(処理P1707のYESルートから処理P1706)。
【0266】
その後、残りゲームが無くなれば(処理P1707でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、樽スロットゲーム(で揃った絵柄に応じた)獲得総払い出しメダル数などのゲーム結果を例えばプレイヤディスプレイ101に表示して樽スロットゲームを終了する(処理P1708)。
【0267】
樽スロットゲームが終了すれば、プレイヤステーション制御部111は、樽スロットゲームの条件成立フラグをリセットするとともに、センターユニット20(センターユニット制御部211)へ樽スロットゲームの終了を送信(通知)して(処理P1709)、ノーマルゲームモードに移行する(処理P1710)。
【0268】
(センターユニット20側フロー)
一方、センターユニット20(センターユニット制御部211)では、いずれかのプレイヤステーション10から樽型スロット装置202の使用可否の問い合わせを受信すると(処理P1721)、樽型スロット装置202を問い合わせ元のプレイヤステーション10に使用許可できるか否かをチェックする(処理P1722)。
【0269】
チェックの結果、既に他のプレイヤステーション10で樽スロットゲームが実行中である等の理由で使用許可を出せない場合(処理P1722でNOの場合)、センターユニット制御部211は、当該プレイヤステーション10に待機指示を送信するとともに、当該プレイヤステーション10が樽スロットゲームの待機状態にあることを記憶して、使用許可の可否を継続的にチェックする(処理P1723から処理P1722)。
【0270】
樽型スロット装置202の使用許可を出せる場合、センターユニット制御部211は、問い合わせ元のプレイヤステーション10宛に使用許可を示す回答を送信するとともに、樽型スロット装置202を対象プレイヤステーション10に方向付けるようにターンテーブル203を回転制御する(処理P1724のNOルートから処理P1725)。その際、センターユニット制御部211は、当該プレイヤステーション10に樽スロットゲームの準備中である旨を通知してもよい(処理P1726)。
【0271】
樽型スロット装置202が目的のプレイヤステーション10に方向付けられた時点で、センターユニット制御部211は、ターンテーブル203の回転を停止し(処理P1724のYESルートから処理P1727)、樽スロットゲームの準備が完了したことを当該プレイヤステーション10に送信する(処理P1728)。
【0272】
その後、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、樽スロットゲームを実施し(処理P1729)、対象プレイヤステーション10から樽スロットゲームの終了通知が受信されるか否かを監視する(処理P1730の)。
【0273】
樽スロットゲームの終了通知が受信されない間、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、樽スロットゲームの実施を継続する(処理P1730のNOルートから処理P1729)。樽スロットゲームの終了通知が受信されれば(処理P1730でYESの場合)、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション10による樽型スロット装置202の占有を解除してデモ動作モードに移行する(処理P1731)。
【0274】
以上のように、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、第2のゲーム空間の一例である樽スロット装置202のスロットゲーム空間が、第1のゲーム空間の一例であるプレイヤディスプレイ101のゲーム画面に対応付けられると、ゲーム操作手段の一例であるガンコントローラ121からの樽スロット装置202に対応するゲーム操作(射撃操作)入力を許容し、当該操作入力に応じてスロットゲーム空間での第2のゲーム(この場合は樽スロットゲーム)の進行を制御することができる。
【0275】
したがって、プレイヤは、ノーマルゲーム時には狙えない、換言すれば、射撃操作しても操作入力が受け付けられない樽型スロット装置202を、樽スロットゲーム時においては狙って射撃することができ、ゲームの遊戯性や面白味を高めることができる。このとき、特殊ゲーム条件を満たしたプレイヤステーション10のプレイヤのみが、樽型スロット装置202を占有して樽スロットゲームを実施することができるので、他のプレイヤに対して優越感を得ることもできる。また、自分もセンター画面を占有して樽スロットゲームを試してみたいというプレイヤのインセンティブや期待感を高めることもできる。
【0276】
(樽スロットゲーム中の動作及び操作:図18)
(プレイヤステーション10側フロー)
樽スロットゲームがスタートすると、プレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、センターユニット20にスロットスタート指示を送信し(処理P1801)、樽型スロット221−iがスロット停止指示の入力待ち状態にあることを示すメッセージが、センターユニット20から受信されるか否かを監視する(処理P1802のNOルート)。
【0277】
当該メッセージがセンターユニット20から受信されると(処理P1802でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤに樽型スロット221−iを射撃して停止させるよう促すメッセージ等をプレイヤディスプレイ101に表示する(処理P1803)。
【0278】
当該表示の後、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット221−i(以下、樽型スロット#iとも表記する)のそれぞれに対応付けられている空間座標領域(以下、単に「対応座標領域」ともいう)のいずれかにガンコントローラ121が方向付けられた状態でトリガ信号が入力されるか否かを監視する(処理P1804、処理P1807、及び処理P1810)。つまり、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101に樽スロット装置202が方向付けられると、樽スロット装置202に対応するガンコントローラ121の射撃操作入力を許容する(受け付け可能な)状態となる。
【0279】
すなわち、プレイヤステーション制御部111は、ガンコントローラ121のトリガボタンが操作されてトリガスイッチセンサ163からトリガ信号の入力を検出すると、例えば、その時の水平回転センサ161及び垂直回転センサ162の検出情報を基にガンコントローラ121の銃口の向きに対応する角度情報を求め、当該角度情報が樽型スロット#iに対応付けられている空間座標領域(角度範囲)に含まれるか否かを判定する。
【0280】
判定の結果、含まれていれば、プレイヤステーション制御部111は、当該空間座標領域に対応する樽型スロット#iを判別し、当該樽型スロット#iに弾丸が命中したと判定する。
【0281】
例えば、樽型スロット#1に弾丸が命中したと判定した場合(処理P1804でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット#1が停止済みであるか否かをチェックし(処理P1805)、停止済みでなければ(つまり、過去に停止指示を未送信で回転中であれば)、樽型スロット#1の停止指示をセンターユニット20へ送信する(処理P1805のNOルートから処理P1806)。
【0282】
同様に、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット#2に弾丸が命中したと判定した場合(処理P1804のNOルートから処理P1807のYESルート)、樽型スロット#2が停止済みであるか否かをチェックし(処理P1808)、停止済みでなければ、樽型スロット#2の停止指示をセンターユニット20へ送信する(処理P1808のNOルートから処理P1809)。
【0283】
また同様に、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット#3に弾丸が命中したと判定した場合(処理P1804及びP1807のNOルートから処理P1810のYESルート)、樽型スロット#3が停止済みであるか否かをチェックし(処理P1811)、停止済みでなければ、樽型スロット#3の停止指示をセンターユニット20へ送信する(処理P1811のNOルートから処理P1812)。
【0284】
なお、いずれの樽型スロット#1〜#3についてもトリガ信号の入力が無い場合(各処理P1804、P1807、及びP1810でいずれもNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、処理P1803に戻って例えば樽型スロット221−iに対する射撃を促すメッセージの表示制御を継続する。
【0285】
プレイヤステーション制御部111は、いずれかの樽型スロット#1〜#3についての停止指示をセンターユニット20に送信すると、すべての樽型スロット#1〜#3が停止済みか(すべてについて停止指示を送信したか)をチェックする(処理P1813)。
【0286】
停止済みでない樽型スロット#i(i=1〜3のいずれか)が1つでも有れば、プレイヤステーション制御部111は、処理P1803に戻って樽スロットゲームの実施を継続する(処理P1813のNOルート)。すべての樽型スロット#1〜#3が停止済みであれば、プレイヤステーション制御部111は、1ゲーム分の樽スロットゲームを終了する(処理P1813のYESルートから処理P1814)。
【0287】
(センターユニット20側フロー)
一方、センターユニット20(センターユニット制御部211)では、いずれかのプレイヤステーション10からスロットスタート指示を受信したか否かを監視しており(処理P1821のNOルート)、スロットスタート指示を受信すると、樽型スロット#1〜#3の回転速度が所定の速度になるまで(処理P1823でYESと判定されるまで)、樽型スロット#1〜#3の回転速度を検知(モニタ)しながら加速させる(処理P1822)。
【0288】
なお、既述のように、各樽型スロット#1〜#3の回転速度は、センターユニット制御部211の制御下でドライバ232が各樽型スロット#1〜#3に対応するスロット回転用モータ233の回転速度を制御することで制御される。また、樽型スロット#1〜#3の回転速度は、それぞれに対応して設けられた位置センサ234によって検知可能である。
【0289】
各樽型スロット#1〜#3が所定の回転速度に達すると(処理P1823でYESの場合)、センターユニット制御部211は、例えば、各樽型スロット#1〜#3に対応して設けられたスロット上下動作用モータ236をドライバ235によって駆動することで、各樽型スロット#1〜#3を回転したまま基準位置(解放位置)から鉛直下方に所定量だけ押し下げてロックする(処理P1824)。
【0290】
なお、各樽型スロット#1〜#3が基準位置にあるかロック位置にあるかは、各樽型スロット#1〜#3のそれぞれにつき、基準位置とロック位置との2箇所に対応して設けられた2つ(合計6つ)の位置センサ237によって検知可能である。
【0291】
樽型スロット#1〜#3のロックが完了すると、センターユニット制御部211は、樽型スロット#1〜#3に対する射撃操作(停止指示)の入力待ちであることを対象プレイヤステーション10に送信する(処理P1825)。
【0292】
その後、センターユニット制御部211は、当該プレイヤステーション10から樽型スロット#1〜#3のいずれかについての停止指示が受信されるか否かを監視する(処理P1826、処理P1829、及び処理P1832)。
【0293】
当該監視中に、センターユニット制御部211は、停止指示を受信した樽型スロット#i(i=1〜3のいずれか)のロック状態を解除することにより跳ね上げ演出を行ない、当該樽型スロット#iの回転を停止させる制御を行なう。
【0294】
すなわち、樽型スロット#1の停止指示を受信すれば(処理P1826でYESの場合)、センターユニット制御部211は、当該樽型スロット#1のロック状態を解除して跳ね上げ演出を行ない(処理P1827)、当該樽型スロット#1の回転を停止させる(処理P1828)。
【0295】
同様に、樽型スロット#2の停止指示を受信すれば(処理P1826でNO及び処理P1829でYESの場合)、センターユニット制御部211は、当該樽型スロット#2のロック状態を解除して跳ね上げ演出を行ない(処理P1830)、当該樽型スロット#1の回転を停止させる(処理P1831)。
【0296】
また、樽型スロット#3の停止指示を受信すれば(処理P1826及び処理P1829でNO及び処理P1832でYESの場合)、センターユニット制御部211は、当該樽型スロット#2のロック状態を解除して跳ね上げ演出を行ない(処理P1833)、当該樽型スロット#1の回転を停止させる(処理P1834)。
【0297】
上記跳ね上げ演出により、樽スロット#iに実際に弾丸が命中したような視覚効果をプレイヤに与えることができ、ゲーム装置1の遊戯性や面白味をさらに高めることができる。
【0298】
なお、樽型スロット#iの回転停止は、即時に実施する必要は無く、ある程度のタイムラグが存在してもよい。例えば、センターユニット制御部211は、停止指示を受信してから暫くの間は樽型スロット#iが回転し続けることを許容することもできる。
【0299】
また、いずれの樽型スロット#1〜#3についての停止指示も受信されない場合(各処理P1826、P1829、及びP1832でいずれもNOの場合)、センターユニット制御部211は、処理P1826に戻って監視を継続する。
【0300】
いずれかの樽型スロット#1〜#3が停止された場合、センターユニット制御部211は、すべての樽型スロット#1〜#3が停止されたか否かをチェックする(処理P1835)。
【0301】
停止していない樽型スロット#1〜#3が1つでも有れば(処理P1835のNOルート)、センターユニット制御部211は、処理P1826に戻って樽型スロット#iについての停止指示入力の監視を継続する。
【0302】
一方、すべての樽型スロット#1〜#3が停止済みであれば(処理P1835でYESの場合)、センターユニット制御部211は、1ゲーム分の樽スロットゲームを終了する(処理P1836)。
【0303】
(その他)
上述した実施形態では、1つのプレイヤステーション10に1つのゲーム演出装置201又は202が対応付けられる例について説示したが、1つのプレイヤステーション10(第1のゲーム空間)に対応付けられるゲーム演出装置(第2のゲーム空間)は複数としてもよい。その場合、対応付けられるゲーム演出装置は、同一又は同種の装置でもよいし、異なる種類の装置でもよい。
【0304】
例えば、上述した実施形態において、樽型スロット装置202はセンターディスプレイ201と同様のディスプレイに代えて、当該ディスプレイのゲーム空間において、樽型スロット装置202を用いた樽スロットゲームと同等のスロットゲームを実施することとしてもよい。
【符号の説明】
【0305】
1…ゲーム装置、10…プレイヤステーション、20…センターユニット、31…台座、40…スイッチングハブ、50…屋根、51…支柱、100…本体部、101…ディスプレイ、102…ゲーム操作台、103…メダル払出口、111…プレイヤステーション制御部、112…サウンドアンプ、113,114,218,219…スピーカ、115…入出力インタフェース、116−1,116−2…ガンコントローラインタフェース(IF)、117…メダル投入センサ、118…メダル払出スイッチ、119…照明ユニット、121…ゲームコントローラ(ガンコントローラ)、122…メダル投入口、161…水平回転センサ、162…垂直回転センサ、163…トリガスイッチセンサ、164…リロードスイッチセンサ、165…リロードスイッチ照明ランプ、165…照明ランプ、200…本体部、201…ゲーム演出装置(ディスプレイ)、202…(樽型)スロット装置、203…ターンテーブル、211…センターユニット制御部、212…ターンテーブル駆動部、212A…ターンテーブル駆動モータ、212B,235…ドライバ、212C…位置センサ、215…入出力インタフェース、216…照明ユニット、221…スロット(樽型スロット)、231…入出力インタフェース、232…ドライバ、233…スロット回転用モータ、234…位置センサ、236…スロット上下動作用モータ、237,315…位置センサ、238,239…照明ユニット、240…スリップリング、255…軸受部、271…サウンドアンプ、271…樽状フレーム、300…中心軸、310…台座、311…フランジ部、312…取っ手、313,355…軸受部、314a,314b…ベアリング、315,317…回転ギア、316…モータ支持部、318…回転ベルト、319…アイドラー、321…回転プレート、322…ピン、323…樽型スロット固定プレート、324…ガイド、325…プレート、326…バネ、326a…バネ受部、327,330…リニアブッシュ保持部、328,329…リニアブッシュ、332…ベアリング、340…支持フレーム、350…中心軸支持フレーム、351…上下動作ユニット、352…クランク部材、353…クランク受部、356…回転防止ガイド、357…回転防止ガイドローラー、370…回転体、371…樽状フレーム、374…孔部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置およびゲーム装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム装置の従来技術として、メダルを蓄積した容器の周りに、遊戯者(プレイヤ)がゲーム操作を行なう複数の端末席(プレイヤステーション)が配置されたメダルゲーム装置が知られている。当該メダルゲーム装置では、例えば、いずれかのプレイヤステーションで大当たりが発生すると、当該プレイヤステーションに向けて前記容器を傾けて大量のメダルを供給することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4238857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術は、プレイヤステーションで大当たりが発生した場合に、大当たりの結果として「プレイヤステーションに向けて容器を傾ける(大量のメダルを供給する)」という予め定められた動作(演出)を、いずれのプレイヤステーションに対しても一律に実施できるに留まる。
【0005】
本発明の目的の一つは、ゲーム装置の遊戯性や演出効果の向上を図ることにある。
【0006】
なお、当該目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲーム装置の一態様は、ゲーム操作手段を備え、かつ、当該ゲーム操作手段からの第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力に応じて第1のゲームが前記第1のゲーム空間において進行する複数のプレイヤステーションと、第2のゲーム空間を提供可能なゲーム演出装置と、前記ゲーム演出装置を空間的に移動させることが可能な移動機構と、いずれかの前記プレイヤステーションにおいて前記第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーションの前記第1のゲーム空間に前記ゲーム演出装置が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう前記移動機構を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第2のゲーム空間が前記第1のゲーム空間に対応付けられると、前記ゲーム操作手段からの前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、当該ゲーム操作入力に応じて前記第2のゲーム空間での前記第2のゲームの進行を制御する。
【0008】
ここで、前記ゲーム操作手段は、銃に模した形状を有し、前記第1及び第2のゲーム空間に銃口を方向付けて射撃操作することが可能なガンコントローラであり、前記第2のゲーム空間は、前記第1のゲーム空間よりも鉛直上方に対応付けられ、前記第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力は、前記ガンコントローラの銃口が前記第1のゲーム空間に方向付けられた状態での射撃操作入力であり、前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力は、前記ガンコントローラの銃口が前記第2のゲーム空間に方向付けられた状態での射撃操作入力である、こととしてもよい。
【0009】
また、前記制御手段は、前記射撃操作が行なわれた時の前記ガンコントローラの銃口の向きに応じた角度情報に基づいて、前記射撃操作によって前記ガンコントローラから仮想的に発射された弾丸が前記第2のゲーム空間に位置する標的に命中したか否かを判定する、こととしてもよい。
【0010】
さらに、前記判定は、前記角度情報が前記標的に対応付けられた所定の角度範囲情報に含まれる場合に、前記射撃操作によって前記弾丸が前記標的に命中したと判定する処理を含む、こととしてもよい。
【0011】
また、前記第1のゲーム空間は、前記プレイヤステーションに設けられた第1のディスプレイに表示されるゲーム画面であり、前記第2のゲーム空間は、前記ゲーム演出装置としての第2のディスプレイに表示されるゲーム画面であり、前記標的は、前記ゲーム画面に表示される標的キャラクタである、こととしてもよい。
【0012】
さらに、前記制御手段は、前記第2のゲームにおいて、前記標的キャラクタが前記第1のディスプレイのゲーム画面から前記第2のディスプレイのゲーム画面に移動する表示制御を行なう、こととしてもよい。
【0013】
また、前記ゲーム演出装置は、複数の回転体を備えたスロット装置であり、前記第2のゲーム空間は、前記スロット装置を用いたスロットゲーム空間であり、前記標的は、前記スロット装置における前記回転体のいずれかである、こととしてもよい。
【0014】
さらに、前記回転体は、鉛直方向に固定の中心軸を有し、かつ、当該中心軸を軸心として回転するとともに、前記中心軸に沿ってスライド可能であり、前記制御手段は、前記判定において前記弾丸が前記標的である前記回転体のいずれかに命中したと判定すると、前記回転体の回転を停止するよう制御するとともに、前記回転体を前記中心軸に沿う鉛直上方にスライドさせる、こととしてもよい。
【0015】
また、前記回転体は、中空構造の樽形状を有し、かつ、内部に照明ユニットを備えてもよい。
【0016】
さらに、前記各プレイヤステーションは、平面視において前記ゲーム演出装置を取り囲むように配置され、前記移動機構は、前記ゲーム演出装置が載置されて、前記第2のゲーム空間をいずれかの前記プレイヤステーションの前記第1の空間に対応付けるよう水平面内で回転移動させるターンテーブルを備えてもよい。
【0017】
また、本発明のゲーム装置の制御方法の一態様は、ゲーム操作手段を備えた複数のプレイヤステーションと、ゲーム演出装置と、前記ゲーム演出装置を空間的に移動させることが可能な移動機構と、を備えたゲーム装置の制御方法であって、前記ゲーム操作手段からの第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力に応じて第1のゲームを前記第1のゲーム空間において進行させる過程と、いずれかの前記プレイヤステーションにおいて前記第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーションの前記第1のゲーム空間に前記ゲーム演出装置が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう前記移動機構を制御する過程と、前記第2のゲーム空間が前記第1のゲーム空間に対応付けられると、前記ゲーム操作手段からの前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、当該ゲーム操作入力に応じて前記第2のゲーム空間での前記第2のゲームの進行を制御する過程と、を有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ゲーム装置の遊戯性や演出効果の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】一実施形態に係るゲーム装置の外観を模式的に示す側面図である。
【図2】図1に示すゲーム装置を図1の裏側から見た場合の模式的側面図である。
【図3】図1及び図2に示すゲーム装置を鉛直上方から見た場合(ただし、屋根を取り外した状態)の模式的上面図である。
【図4】図1〜図3に例示するゲーム装置におけるセンターユニットと1つのプレイヤステーションとに着目した模式的斜視図である。
【図5】図1〜図3に例示するゲーム装置におけるセンターユニットと1つのプレイヤステーションとに着目した模式的斜視図である。
【図6】図2、図3及び図5に示す樽型スロット装置の機械的な構造を例示する模式的斜視図である。
【図7】図6に例示する樽型スロット(解放位置)を回転中心軸に沿って切断した場合の模式的断面図である。
【図8】図6に例示する樽型スロット(ダウン位置)を回転中心軸に沿って切断した場合の模式的断面図である。
【図9】図6〜図8に例示する樽型スロットの回転体をなす骨組み部材(フレーム)を例示する模式的斜視図である。
【図10】図6に例示する樽型スロットの回転体及び中心軸支持フレームを除いた一部分を示す模式的斜視図である。
【図11】図1〜図5に例示するセンターユニットと各プレイヤステーションとの接続例を示すブロック図である。
【図12】図1〜図5に例示するプレイヤステーションの電気的な構成に着目した機能ブロック図である。
【図13】図1〜図5に例示するセンターユニットの電気的な構成に着目した機能ブロック図である。
【図14】図1〜図5に例示するゲーム装置の全体動作を説明するフローチャートである。
【図15】図14に例示するノーマルゲーム時の動作を説明するフローチャートである。
【図16】図14に例示する特殊ゲーム(ボス戦ゲーム)時の動作を説明するフローチャートである。
【図17】図14に例示する特殊ゲーム(樽スロットゲーム)時の動作を説明するフローチャートである。
【図18】図17に例示する樽スロットゲーム時の詳細動作例を説明するフローチャートである。
【図19】図15に例示するノーマルゲーム時に2画面を使用したゲームの様子を模式的に示す斜視図である。
【図20】図17に例示する樽スロットゲーム時に樽スロットがプレイヤステーションに方向付けられた様子を模式的に示す斜視図である。
【図21】図17に例示する樽スロットゲーム時に樽スロットが準備中であることをプレイヤステーションのディスプレイに表示する例を模式的に示す斜視図である。
【図22】図16に例示するボス戦ゲーム時のゲームの様子を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
【0021】
(ゲーム装置全体の構成)
図1は、一実施形態に係るゲーム装置1の外観を模式的に示す側面図、図2は、図1に示すゲーム装置1を図1の裏側から見た場合の模式的側面図、図3は、図1及び図2に示すゲーム装置1を鉛直上方から見た場合(ただし、屋根50を取り外した状態)の模式的上面図である。
【0022】
図1〜図3に示すように、ゲーム装置1は、例示的に、プレイヤがゲーム操作を行なう複数のプレイヤステーション10を備える。プレイヤステーション10の台数は、非限定的な一例として、6台であるが、これに限られない。各プレイヤステーション10は、例示的に、センターユニット20を取り囲むように配置することができる。
【0023】
プレイヤステーション10のそれぞれには、例示的に、ゲーム画面を表示可能なディスプレイ101と、プレイヤによって操作されるゲーム操作手段の一例としての1又は複数のゲームコントローラ121とが備えられている。プレイヤは、ディスプレイ101に表示されるゲーム画面を見ながらゲームコントローラ121を操作することでゲーム(第1のゲーム)を進行させることができる。ディスプレイ101に表示されるゲーム画面は、第1のゲーム空間の一例であり、現実世界(リアルワールド)を2次元あるいは3次元的に模擬した仮想空間として表示することができる。
【0024】
センターユニット20は、プレイヤステーション10の一部又は全部に共用である。センターユニット20には、プレイヤステーション10のいずれかに対応付ける(方向付ける)よう移動可能な1又は複数のゲーム演出装置、例えば、ゲーム画面を表示可能なディスプレイ201及び/又はいわゆるスロットゲーム(抽選ゲーム)が可能なスロット装置202等を備えることができる。ディスプレイ201に表示されるゲーム画面、および、スロット装置202によって提供されるスロットゲーム空間は、第2のゲーム空間の一例である。
【0025】
また、センターユニット20は、図11に例示するように、スイッチングハブ40及びLANケーブル等の通信媒体を用いて各プレイヤステーション10と通信可能に接続することができる。センターユニット20は、いずれかのプレイヤステーション10と通信することで、当該プレイヤステーション10と連携したゲーム制御を実施することができる。
【0026】
センターユニット20(ゲーム演出装置201及び202)の鉛直上方には、ゲーム装置1を覆う屋根50を適宜数の支柱51によって設けてもよい。支柱31は、隣接するステーション10どうしを仕切る部材の上面等に設けることができる。例えば図3に例示するように、最大6本の支柱51を、符号500でそれぞれ示す位置に取り付けることができる。
【0027】
(ゲーム内容の概要)
ゲーム装置1を利用するプレイヤは、プレイヤステーション10のいずれかでゲーム操作を行なう。プレイヤステーション10には、例示的に、メダル(又は硬貨)投入口122及びメダル(又は硬貨)払出口103(図3〜図5参照)が備えられており、プレイヤは、メダル投入口122から1又は複数のメダル(又は硬貨)を投入することでプレイヤステーション10でのゲームを開始することができる。
【0028】
ゲーム内容の非限定的な一例としては、いわゆる射的(シューティングゲーム)が挙げられる。プレイヤは、例えば拳銃に模した形状を有するゲームコントローラ(ガンコントローラ)121を用いて、プレイヤステーション10のディスプレイ101に表示されるゲーム画面における各種の標的(ターゲットキャラクタ)を狙って、引き金(トリガ)ボタンを押す等の射撃操作を行なうことで、当該ゲーム画面に表示された標的にガンコントローラ121から仮想的に発射された弾丸を命中(ヒット)させることができる。
【0029】
プレイヤは、命中したキャラクタの数や種類等に応じた得点獲得できる。獲得した得点はメダル数に換算することができ、プレイヤステーション10において電子的に管理することができる。プレイヤは、ゲーム進行中の適宜のタイミングで、あるいはゲーム終了時に、プレイヤステーション10に備えられているメダル払出ボタン(図示省略)を操作することで、それまでに獲得した得点に応じた数のメダルをメダル払出口103(図1、図4及び図5参照)から払い出させることができる。
【0030】
なお、メダル数(又は貨幣の価額)の情報を電子的に記録可能な電子カード(例えば、ゲームセンターの会員カード等)を、ゲーム装置1(プレイヤステーション10)で利用できるようにしてもよい。その場合、ゲーム装置1の設置場所におけるメダルの保守、管理の負担を軽減できる。
【0031】
センターユニット20は、いずれかのプレイヤステーション10でのゲームの進行中に、特定の条件(以下、「特殊ゲーム条件」ともいう)が満たされると、当該プレイヤステーション10で利用可能となる。別言すれば、特殊ゲーム条件が満たされると、プレイヤステーション10のプレイヤは、センターユニット20と連携してゲームを進行させることができる。
【0032】
例えば、いずれかのプレイヤステーション10で特殊ゲーム条件が満たされると、センターユニット20は、ゲーム演出装置201又は202の移動(例えば回転)を制御して特殊ゲーム条件が満たされたプレイヤステーション10にゲーム演出装置201又は202を対応付けることができる。
【0033】
換言すれば、プレイヤステーション10のディスプレイ101に表示されるゲーム画面(第1のゲーム空間)に、ディスプレイ201に表示されるゲーム画面又はスロット装置202によって提供可能なスロットゲーム空間を第2のゲーム空間の一例として対応付けることができる。
【0034】
プレイヤは、自身が操作しているプレイヤステーション10にゲーム演出装置201又は202が対応付けられると、当該ゲーム演出装置201又は202を使用した特殊ゲームを実施することができる。つまり、特殊ゲームにおいては、プレイヤは、ゲームコントローラ121でノーマルゲームでは標的として狙えなかったディスプレイ201又はスロット装置202を狙って射撃操作を行なうことができるようになる。
【0035】
したがって、プレイヤは、センターユニット20のディスプレイ201のゲーム画面に登場するキャラクタを標的にして射撃したり(例えば図19及び図22参照)、スロット装置202の回転する複数(例えば3つ)の回転体(図柄)を標的にして射撃することで各回転体を図柄が揃うように停止させるスロットゲームを実施したりすることができる(例えば図20参照)。その結果、ゲーム装置の遊戯性や演出効果を向上することができる。
【0036】
2つのディスプレイ101及び201を使用したゲームの非限定的な一例としては、各ディスプレイ101及び201のゲーム画面間を自由に移動できるキャラクタ(例えば、高額指名手配賞金首の犯人(ボス)キャラクタ等)と、各ディスプレイ101及び201の2画面を使って打ち合う対戦(戦闘)ゲームが挙げられる。このような特殊ゲームを本例では「ボス戦ゲーム」と呼ぶ。スロットゲーム及びボス戦ゲームのいずれもノーマルゲーム(第1のゲーム)に対する第2のゲームの一例である。
【0037】
なお、第1のゲーム空間を規定するディスプレイ101及び第2のゲーム空間を規定するディスプレイ201のサイズは任意でよいが、本例では、非限定的な一例として、プレイヤステーション10におけるディスプレイ101は19インチ程度、センターユニット20におけるディスプレイ201はディスプレイ101よりも大画面の32インチ程度としている。
【0038】
また、もう1つの第2のゲーム空間を規定する樽型スロット装置202のサイズも任意でよいが、ディスプレイ201の画面サイズと同じかそれよりも大きいサイズにプレイヤステーション10に方向付けられる面を設定するとよい。
【0039】
換言すれば、プレイヤステーション10の第1のゲーム空間よりもゲーム演出装置201又は202の第2のゲーム空間のサイズを大きく設定することで、迫力あるゲーム演出を実現できる。
【0040】
以下、上述のようなゲームを実施可能なゲーム装置1(プレイヤステーション10及びセンターユニット20)の詳細について説明する。
【0041】
(プレイヤステーション10)
各プレイヤステーション10は、図4及び図5に示すように、例示的に、それぞれ、本体部(筐体)100と、本体部100に設けられた、LCD等のディスプレイ101と、本体部100に設けられた、プレイヤがゲーム操作を行なうゲーム操作台102とを備える。
【0042】
ゲーム装置1のプレイヤは、いずれかのプレイヤステーション10のゲーム操作台102において、ディスプレイ101に表示されるゲーム画面、例えば、シューティングゲームのゲーム画面に応じてゲーム操作を行なうことで、ゲームを進行させることができる。
【0043】
各プレイヤステーション10において、ゲーム操作台102には、1台につき1又は複数(例示的に2つ)のゲームコントローラ121を設けることができる。複数のゲームコントローラ121を設けることで、1つのステーション10で複数のプレイヤが協力して1つのゲームを楽しむことができる。
【0044】
既述のメダル投入口122は、例えば当該ゲーム操作台102に設けることができる。また、メダル(又は硬貨)払出口103については、例えば、本体部100に設けることができる。オプションとして、ゲーム操作台102又は本体部100には、既述の電子カードの挿入及び取出を可能とするカード挿入/取出機構を設けることもできる。
【0045】
プレイヤステーション10に要求される動作を制御する制御装置は、例示的に、本体部100に設けることができる。制御装置の一例は、例えば図12に例示するプレイヤステーション制御部111である。
【0046】
プレイヤステーション制御部111は、ゲームプログラムに応じたゲーム画面をディスプレイ101に表示したり、ゲームコントローラ121からのゲーム操作入力に応じてゲーム画面を制御したりする。また、プレイヤステーション制御部111は、図11に例示したスイッチングハブ40を介してセンターユニット20と適宜に通信することも可能である。
【0047】
ゲームコントローラ121は、プレイヤのゲーム操作に応じた信号をプレイヤステーション制御部111に入力可能な操作入力デバイスの一例である。ゲームコントローラ121には、例えば拳銃やライフル銃等の銃火器に模した形状を有する操作入力デバイス(以下、「ガンコントローラ」と称する)を用いることができる。シューティングゲームにおいて、入力デバイスにガンコントローラ121を用いると、臨場感が増し、ゲームの面白味を増すことができる。
【0048】
ガンコントローラ121は、非限定的な一例として、グリップ部分の端部を支点として水平面及び垂直面内においてそれぞれ所定の角度範囲(ヨー角、仰角)で回動(ピボット動作)可能にゲーム操作台102に取り付けることができる。ガンコントローラ121の回動可能な角度範囲、換言すればガンコントローラ121の銃口を方向付けることのできる角度範囲は、任意の範囲に設定できる。
【0049】
例示的に、当該角度範囲は、ディスプレイ101の上方に方向付けられるゲーム演出装置(センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202)を狙える角度範囲に設定することができる。これにより、特殊ゲーム時において、プレイヤは、ガンコントローラ121の銃口を、ディスプレイ101の表示領域を超えて、センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202に向けて方向付ける(狙う)ことが可能となる。
【0050】
ガンコントローラ121には、トリガボタン(スイッチ)や弾丸装填(リロード)ボタン(スイッチ)、リロードボタン用の照明ランプ等を適宜に設けることができる。照明ランプには、例えばLEDを用いることができる。
【0051】
なお、プレイヤステーション10のそれぞれには、電球やLED等を用いた電飾(照明ユニット)、音楽や効果音を出力するスピーカ等を必要に応じて適宜の箇所に設置することができる。プレイヤステーション制御部111は、ゲームの内容や進行に応じて、これらの電飾、スピーカ等を用いた演出を制御することもできる。
【0052】
(プレイヤステーション10の電気的な機能ブロック)
図12は上述したプレイヤステーション10の電気的な構成に着目した機能ブロック図である。
【0053】
図12に例示するプレイヤステーション制御部111は、コンピュータを用いて実現できる。コンピュータとは、例えば、ハードウェアとオペレーティングシステム(OS)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウェアを意味することがある。
【0054】
また、OSが不要でプログラム単独でハードウェアを動作可能な場合には、そのハードウェアがコンピュータに相当するとみることができる。ハードウェアは、CPU等の演算処理装置と、記憶装置と、記録媒体に記録されたプログラムを読み取り可能な読み取り装置とを含むことができる。
【0055】
演算処理装置は、記憶装置に記憶された所定のプログラムやパラメータ、フラグ等の各種データを必要に応じて読み込んで所定の演算処理を実施する。当該演算処理によって、プレイヤステーション制御部111は、ゲーム装置1(プレイヤステーション10)として要求される各種動作が実現され、図14〜図18により後述する動作(フロー)も可能となる。
【0056】
プログラムには、ゲームプログラムやプレイヤステーション10の制御プラグラムが含まれる。また、演算処理には、例えば、ゲームプログラムに応じたゲーム画面を生成する座標演算、ゲームの進行に応じた音楽や効果音等の音声信号の生成、センターユニット20から受信した信号の解析、センターユニット20宛の信号の生成等が含まれる。
【0057】
プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM,CD−R,CD−RW,MO,DVD等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供することができる。この場合、コンピュータはその記録媒体からゲームプログラムを読み取って内部記憶装置及び/又は外部記憶装置に転送し格納して用いる。
【0058】
記憶装置には、例えば、RAMなどのメモリやレジスタ、ハードディスクドライブ、光磁気ディスクドライブなどが含まれる。ゲームプログラムは、例えばRAM、ハードディスクドライブ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置又は記録媒体に記録しておき、その記憶装置又は記憶媒体からインターネット等の通信回線を介してコンピュータに提供することもできる。
【0059】
プログラムは、上述のようなコンピュータに、ゲーム装置1(プレイヤステーション10)としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部はプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
【0060】
さらに、前記記録媒体としては、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−R、CD−R、CD−RW、DVD、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクのほか、ICカード、ROMカートリッジ、磁気テープ、パンチカード、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROM等のメモリ),外部記憶装置等や、バーコード等の符号が印刷された印刷物等の、コンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することもできる。
【0061】
プレイヤステーション制御部111には、図11及び図13に例示するように、ビデオ信号(RGB信号)を伝送可能なディスプレイ(RGB)ケーブルを用いて、プレイヤディスプレイ101を接続することができる。当該接続によって、ゲームプログラムに応じて生成したゲーム画面等をプレイヤディスプレイ101に伝送して表示させることが可能となる。
【0062】
また、プレイヤステーション制御部111は、スイッチングハブ40及びLANケーブル等の通信ケーブルを介してセンターユニット20(図13により後述するセンターユニット制御部211)と通信可能に接続することができる。
【0063】
ここでの通信には、例示的に、センターユニット20宛の信号(例えば、問い合わせ、指示等)の送信や、センターユニット20が送信した信号(例えば、ゲーム演出装置201又は202の使用許可や準備完了等)の送信が含まれる。
【0064】
また、図12に例示するように、プレイヤステーション10に、プレイヤステーション10を照明する各種照明ユニット119や、音楽や効果音による演出を可能とするスピーカ113及び114等を設ける場合、照明ユニット119は入出力インタフェース115を介してセンターユニット制御部211に接続できる。スピーカ113及び114はサウンドアンプ112を介して(あるいは介さずに)プレイヤステーション制御部111に接続できる。これにより、プレイヤステーション制御部111の制御下で、ゲームの進行に応じた照明制御(点灯、消灯、点滅等)やサウンド演出が可能となる。
【0065】
入出力インタフェース115には、図12に例示するように、ガンコントローラインタフェース(IF)116−1及び116−2、メダル投入センサ117、及びメダル払出スイッチ118を接続することもできる。
【0066】
メダル投入センサ117は、メダルの投入を検出して検出信号(メダル投入信号)を入出力インタフェース115経由でプレイヤステーション制御部111に入力する。メダル投入信号を受信したプレイヤステーション制御部111は、ゲームを開始したり、プレイヤの獲得メダル数を更新したりする。獲得メダル数は、例えば、既述のメモリ等の記憶装置において電子的に管理することができる。
【0067】
メダル払出スイッチ118は、プレイヤによってONされるとON信号(メダル払出信号)を入出力インタフェース115経由でプレイヤステーション制御部111に与える。プレイヤステーション制御部111は、当該メダル払出信号を受信すると、上記電子的に管理している獲得メダル数に応じたメダル数をメダル払出口103から払い出すようメダル払出機構(図示省略)に指示する。
【0068】
ガンコントローラIF116−1及び116−2は、プレイヤの操作入力を受け付けるインタフェースの一例であり、ゲーム操作台102に設けられたガンコントローラ121の数に対応して設けることができる。
【0069】
ガンコントローラIF116−1及び116−2には、それぞれ、例示的に、水平回転センサ161、垂直回転センサ162、トリガスイッチセンサ163、リロードスイッチセンサ164、及びリロードスイッチ照明ランプ165等を設けることができる。
【0070】
水平回転センサ161は、ガンコントローラ121の前記ピボット動作の支点を中心とした水平方向の回転量(ヨー角)を検出する。ヨー角の回転量の基準は、任意に設定できるが、例えば銃口をプレイヤディスプレイ101の中心に方向付けた時の位置を基準に設定することができる。
【0071】
垂直回転センサ162は、ガンコントローラ121の前記ピボット動作の支点を中心とした垂直方向の回転量(仰角)を検出する。仰角の回転量の基準も、任意に設定できるが、例えば銃口を水平に保った時の位置を基準に設定することができる。
【0072】
トリガスイッチセンサ163は、ガンコントローラ121のトリガスイッチがONされたことを検出する。当該センサ163には、例えば電気的なON/OFFスイッチや光の透過量又は反射量の変化を検出するフォトセンサを用いることができる。
【0073】
リロードスイッチセンサ164は、ガンコントローラのリロードスイッチがONされたことを検出する。当該センサ164にも、例えば電気的なON/OFFスイッチや光の透過量又は反射量の変化を検出するフォトセンサを用いることができる。
【0074】
以上の各種センサ161〜164による検出信号は、それぞれ入出力インタフェース115を介してプレイヤステーション制御部111に与えられる。
【0075】
リロードスイッチ照明ランプ165は、例示的に、リロードスイッチセンサ164を照明して、プレイヤにリロードが可能な状態であることを視覚的に示すのに用いられる。照明の制御信号は、入出力インタフェース115を介してプレイヤステーション制御部111から与えられる。当該照明ランプ165には、例えばLED等を適用できる。
【0076】
以上のような例示的な構成において、プレイヤがガンコントローラ121のリロードスイッチを操作すると当該操作がリロードスイッチセンサ164にて検出され、その検出信号(リロード信号)がプレイヤステーション制御部111に入力される。当該リロード信号を受信したプレイヤステーション制御部111は、プレイヤによって弾丸装填操作が行なわれたことを認識して、仮想的な弾丸装填処理を実施することができる。
【0077】
例えば、プレイヤステーション制御部111は、拳銃に弾丸が装填される様子をディスプレイ101に表示することができる。弾丸装填処理において、プレイヤステーション制御部111は、仮想的に装填した弾丸数に応じたメダル数をプレイヤの獲得メダル数から減じることができる。弾丸装填に必要なメダル数が不足する場合、プレイヤステーション制御部111は、メダルの追加(投入)を促す表示をディスプレイ101に表示してもよい。
【0078】
また、プレイヤがガンコントローラ121のトリガボタンを引く(押す)と当該操作(射撃操作)がトリガスイッチセンサ163にて検出され、その検出信号(トリガ信号)がプレイヤステーション制御部111に入力される。当該トリガ信号を受信したプレイヤステーション制御部111は、プレイヤによって射撃操作が行なわれたことを認識して命中判定を行なう。
【0079】
命中判定は、例えば、射撃操作が検出された時のガンコントローラ121の姿勢、例えば銃口の向き(角度情報)を基に、弾丸が標的に命中したか(射撃が成功したか)否かを判定することで行なう。
【0080】
ガンコントローラ121の姿勢は、水平回転センサ161及び垂直回転センサ162での検出情報を基に求めることできる。標的には、例示的に、プレイヤディスプレイ101に表示されたゲーム画面中のキャラクタや、センターユニット20に設けられたディスプレイ201又はスロット装置202が含まれる。
【0081】
例えば、プレイヤステーション制御部111は、水平回転センサ161及び垂直回転センサ162の検出情報を基に得られる、ガンコントローラ121の銃口の向き(角度情報)が標的に対応付けられた所定の空間座標領域に含まれるか否かを判定し、含まれている場合に、弾丸が標的に命中したと判定することができる。なお、標的と空間座標領域との対応関係は、メモリ等の記憶装置に予め記憶、設定しておくことができ、プレイヤステーション制御部111は、適宜に当該対応関係を更新することができる。
【0082】
命中したと判定した場合、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101のゲーム画面において命中(射撃成功)表示を行なうことができる。命中表示の一例としては、ターゲットキャラクタに弾痕を生じさせたり、ターゲットキャラクタを破壊又は消失させたりすることが挙げられる。
【0083】
一方、検出された銃口の角度情報がセンターディスプレイ201のゲーム画面に表示中のターゲットキャラクタに対応付けられている空間座標領域に含まれている場合、プレイヤステーション制御部111は、スイッチングハブ40を介してセンターユニット20宛に例えば判定結果(命中)を通知(送信)することができる。
【0084】
センターユニット20は、当該通知を受けた場合、センターディスプレイ201のゲーム画面において射撃成功表示を行なう。当該表示は、プレイヤディスプレイ101における射撃成功表示と同様でもよいし異なっていてもよい。
【0085】
また、樽型スロット装置202を使用した特殊ゲーム(樽スロットゲーム)時において、検出されたガンコントローラ121の銃口の角度情報が樽型スロット装置202のリールに相当するスロット221−1〜221−3(例えば図5参照)にそれぞれ対応付けられている空間座標領域のいずれかに含まれている場合に、プレイヤステーション制御部111は、対応するスロット221−1〜221−3に弾丸が命中したと判定することができる。
【0086】
この場合、プレイヤステーション制御部111は、命中したと判定したいずれかのスロット221−i(i=1〜3のいずれか)の停止指示をセンターユニット20宛に送信することができる。
【0087】
センターユニット20は、当該停止指示を受けたスロット221−iのアクション(回転や上下運動等、照明の点灯/消灯等)を制御することで、弾丸が命中したことを視覚的に演出することができる。
【0088】
別言すれば、センターユニット20(センターユニット制御部211)は、プレイヤのゲーム操作入力の検知や、命中判定(座標演算等)を独自に行なわなくてもよい。したがって、センターユニット20の規模や処理負荷を軽減することができ、センターユニット20に求められる性能を緩和することができる。その結果、センターユニット20の簡素化、低コスト化を図ることも可能である。
【0089】
一方、プレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)においては、上述のようにガンコントローラ121の銃口の向きに基づく命中判定を行なうことで、複雑な座標演算処理を不要にすることができ、プレイヤステーション制御部111での演算量を軽減することができる。
【0090】
したがって、プレイヤステーション制御部111に求められる処理能力を緩和することができ、ひいてはプレイヤステーション10の簡素化、低コストを図ることができる。
【0091】
また、ガンコントローラ121に光線銃を用い、光線の受光位置を検知して命中判定を行なう場合に比して、受光センサ等の検知手段をプレイヤステーション10及びセンターユニット20の双方に備えなくても済む。したがって、ゲーム装置1の簡素化、低コスト化を図ることができる。
【0092】
さらに、ガンコントローラ121の銃口の向きに基づく命中判定では、命中と判定される標的の空間座標領域(以下、「命中領域」ともいう)を標的の実際のサイズや形状に関わらず自由に、また、柔軟に設定することもできる。
【0093】
例えば、命中領域を標的の実際のサイズや形状に対応した空間座標領域あるいはそれよりも狭い領域に設定すれば、射撃の正確性、困難性を重視したゲームを提供することができる。
【0094】
これに対して、命中領域を標的の実際のサイズや形状に厳密には対応しないより大まかな空間座標領域に設定すれば、射撃の正確性よりも容易性を重視したゲームを提供することが可能である。
【0095】
例えば、特殊ゲーム時には、射撃の容易性をより重視して、ガンコントローラ121の銃口の仰角が水平から上方に所定角度以上あれば、水平方向の回転角によらず命中と判定するように設定することも可能である。
【0096】
別言すれば、プレイヤステーション制御部111は、命中領域を制御することでゲームの難易度を柔軟に制御できる。したがって、例えば、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤの獲得ポイントが高くなるほど(低くなるほど)標的に対応付ける空間座標領域が小さく(大きく)なるように制御して、ゲームの難易度を上げる(下げる)制御も容易に可能となる。
【0097】
(センターユニット20)
一方、センターユニット20は、図4及び図5に示すように、例示的に、本体部200と、本体部200の鉛直上方に水平面内で回転可能に設けられたターンテーブル203と、ターンテーブル203上に設けられた1又は複数(本例では2つ)のゲーム演出装置(201及び202)とを備える。
【0098】
ゲーム演出装置の1つは、例示的に、LCD等のディスプレイ201であり、他の1つは、例示的に、樽型スロット装置202である。ただし、ターンテーブル203上に設けるゲーム演出装置は、センターディスプレイ201及び樽型スロット装置202のいずれか一方でもよいし、同種の装置(センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202)を複数備えてもよい。また、これら以外の演出装置を備えてもよい。なお、以下において、ディスプレイ201は「センターディスプレイ201」と称し、センターディスプレイ201の表示画面は「センター画面」と称することがある。
【0099】
ターンテーブル203は、例示的に、プレイヤステーション10におけるディスプレイ101(以下、「プレイヤディスプレイ101」と称することがある)の設置位置よりも鉛直上方の高い位置に設置することができる。
【0100】
当該ターンテーブル203において、センターディスプレイ201及び樽型スロット装置202は、例示的に、互いの背面が対向する位置に設けることができる。ただし、これに限られない。また、ターンテーブル203の平面視における形状は円形に限られず、矩形や多角形状、帯状等であってもよい。
【0101】
上記のような配置により、プレイヤディスプレイ101の設置位置よりも高い位置でゲーム演出装置201又は202を回転(旋回)させて、プレイヤステーション10のいずれかにゲーム演出装置201又は202の正面(ゲーム空間)を方向付ける(対応付ける)制御が可能となる。
【0102】
つまり、ターンテーブル203は、ゲーム演出装置201又は202をプレイヤステーション10のいずれかに対応付けるよう空間的に移動させることが可能な移動機構の一例である。
【0103】
ターンテーブル203の回転制御によりゲーム演出装置201又は202の正面が方向付けられたプレイヤステーション10のプレイヤは、プレイヤディスプレイ101と、センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202との双方に対峙することになる(図4及び図5参照)。
【0104】
なお、移動機構によるゲーム演出装置201又は202の移動制御は回転制御に限られない。ゲーム演出装置201又は202をプレイヤステーション10のいずれかに対応付けることが可能であれば足り、当該対応付けの過程で直線的な移動制御が含まれていてもよい。
【0105】
例えば、プレイヤステーション10を1又は複数列に整列配置し、列に沿ってセンターユニット20が移動してゲーム演出装置201又は202をプレイヤステーション10のいずれかに方向付けられるようにしてもよい。
【0106】
また、移動機構は、ゲーム演出装置201及び202の別に設けることができ、それぞれを個別に移動制御できるようにしてもよい。例えば、センターディスプレイ201と樽型スロット装置202とを同心円状のターンテーブルの内輪及び外輪に個別に設置して、互いに独立した回転(移動)制御を行なうようにしてもよい。
【0107】
ゲーム演出装置201又は202を対応付けるべきプレイヤステーション10(プレイヤ)は、ノーマルゲーム進行中に特殊ゲーム条件が満たされたプレイヤステーション10に決定することができる。特殊ゲーム条件の一例としては、乱数を用いた抽選やゲーム進行中にプレイヤが獲得可能なアイテムの数等が挙げられる。
【0108】
特殊ゲーム条件が満たされた場合、プレイヤステーション10は、センターユニット20宛に信号を送信する。当該信号には、例えばセンターユニット20の使用可否の問い合わせを含めることができる。
【0109】
当該信号を受信したセンターユニット20は、ゲーム演出装置201又は202が他のプレイヤステーション10で使用中でなければ、ターンテーブル203を回転制御して問い合わせ元のプレイヤステーション10にゲーム演出装置201又は202を方向付ける。
【0110】
ゲーム演出装置201又は202が方向付けられたプレイヤは、プレイヤステーション10において、対面するセンターディスプレイ201又は樽型スロット装置202を使った特殊ゲーム(ボス戦ゲーム又はスロットゲーム)を行なうことができる。特殊ゲームは、既述のように、プレイヤステーション10とセンターユニット20とが互いに連携(通信)し合って進行する。
【0111】
なお、センターディスプレイ201及び樽型スロット装置202のいずれをプレイヤステーション10に方向付けるかは、満たされた特殊ゲーム条件の種類に応じて決定することができる。換言すれば、特殊ゲーム条件は複数種類設定することができる。
【0112】
いずれのプレイヤステーション10においても特殊ゲーム条件が満たされない間、センターユニット20は、ゲーム演出装置201及び202が各プレイヤステーション10を巡回するように一定速度で回転させてもよいし、停止させておいてもよい。
【0113】
その際、センターユニット20は、ディスプレイ201に、ゲーム装置1の遊び方の説明や、シューティングゲームにおいて高配当のターゲットキャラクタ(高額賞金首等)の画像や情報等を広告的に適宜表示させることもできる。以下、このような表示を「デモンストレーション表示」あるいは略して「デモ表示」という。
【0114】
樽型スロット装置202は、図3、図5及び図6に示すように、例示的に、スロットマシンのリールに相当する3つの回転体の一例として、「樽」に模した形状を有する(樽型)スロット221−1〜221−3を備えている。
【0115】
ただし、スロット221−1〜221−3の形状は樽形状に限られない。ゲーム内容に応じて好ましいものを適宜に選定することができる。シューティングゲームを例にすれば、スロット221−1〜221−3の形状は、「瓶」や「缶」、「風船」等を模した形状とすることもできる。
【0116】
樽型スロット221−iのそれぞれは、鉛直方向に沿う軸を回転軸として水平面内において回転可能である。樽型スロット221−iのそれぞれには、スロットマシンに用いられるような複数種類の図柄を施すことができる(例えば図2及び図6参照)。
【0117】
また、樽型スロット221−iのそれぞれは、回転軸に沿う方向に直線的に往復(上下)運動することも可能である。したがって、プレイヤに射撃された樽型スロット221−1、221−2又は221−3を回転させながら鉛直上方に跳ね上がるように移動させて、さも実際に弾丸が命中したような視覚的な演出も可能である。このようなアクション(水平回転及び上下運動)が可能な樽型スロット221−iの個々の機械的な詳細構造については図6〜図10にて後述する。
【0118】
上述したターンテーブル203の回転、センターディスプレイ201の表示画面、および、樽型スロット装置202(樽型スロット221−i)の動作は、制御装置によって制御することができる。
【0119】
制御装置は、例示的に、本体部200に設けることができる。制御装置の一例は、例えば図13に例示するセンターユニット制御部211である。センターユニット制御部211は、既述のプレイヤステーション制御部111と連携(通信)することにより当該制御部111とともに制御手段の一例を成す。
【0120】
なお、センターユニット20には、電球やLED等を用いた電飾(照明ユニット)、音楽や効果音を出力するスピーカ等を必要に応じて適宜の箇所に設置することができる。これらの電飾、スピーカ等の動作も、センターユニット制御部211によって制御することができ、ゲームの内容や進行に応じた演出を実現できる。
【0121】
(センターユニット20の電気的な機能ブロック)
図12は上述したセンターユニット20の電気的な構成に着目した機能ブロック図である。
【0122】
図12に例示する制御装置の一例としてのセンターユニット制御部211は、コンピュータを用いて実現できる。コンピュータとは、例えば、ハードウェアとオペレーティングシステム(OS)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウェアを意味することがある。また、OSが不要でプログラム単独でハードウェアを動作可能な場合には、そのハードウェアがコンピュータに相当するとみることができる。
【0123】
ハードウェアは、CPU等の演算処理装置と、記憶装置と、記録媒体に記録されたプログラムを読み取り可能な読み取り装置とを含むことができる。演算処理装置は、記憶装置に記憶された所定のプログラムやパラメータ、フラグ等の各種データを必要に応じて読み込んで所定の演算処理を実施する。
【0124】
当該演算処理によって、センターユニット制御部211は、ゲーム装置1(センターユニット20)として要求される各種動作が実現され、図14〜図18により後述する動作(フロー)も可能となる。
【0125】
プログラムには、ゲームプログラムやセンターユニット20の制御プラグラムが含まれる。また、演算処理には、例えば、ゲームプログラムに応じたゲーム画面を生成する座標演算、ゲームの進行に応じた音楽や効果音等の音声信号の生成、プレイヤステーション10から受信した信号の解析、プレイヤステーション10宛の信号の生成等が含まれる。
【0126】
プログラムは、上述のようなコンピュータに、ゲーム装置1(センターユニット20)としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部はプログラムではなくOSによって実現されてもよい。プログラムの提供形態、記憶装置の種類、及び記録媒体の種類については、プレイヤステーション制御部111の説明で行なったものとそれぞれ同様である。
【0127】
センターユニット制御部211には、図11及び図12に例示するように、スイッチングハブ40を介して各プレイヤステーション10を通信可能に接続することができる。ここでの通信には、いずれかのプレイヤステーション10が送信した信号(例えば、問い合わせ、指示等)の受信や、いずれかのプレイヤステーション10宛の信号(例えば、ゲーム演出装置201又は202の使用許可や準備完了等)の送信が含まれる。
【0128】
センターユニット制御部211は、スイッチングハブ40を介して各プレイヤステーション10と適宜に通信することにより、個々のプレイヤステーション10に関する情報を収集、管理することができる。
【0129】
情報の管理は、例えば既述のメモリやレジスタ等の記憶装置にて行なうことができる。情報には、例示的に、プレイヤステーション10の利用状況に関する情報やゲームの進行状況に関する情報、特殊ゲーム条件の発生の有無を示す情報(フラグやパラメータ等)、ゲーム演出装置201及び202を方向付けているプレイヤステーション10の情報、プレイヤの獲得ポイント(及び/又はメダル数)に関する情報等を含めることができる。
【0130】
プレイヤステーション10のそれぞれには、識別情報を割り当てることができ、センターユニット制御部211は、当該識別情報を基に通信相手であるプレイヤステーション10や、ゲーム演出装置201及び202を方向付けているプレイヤステーション10を識別、管理することができる。
【0131】
1台のプレイヤステーション10で同時に複数のプレイヤがゲームを実施できる環境では、例えば、プレイヤが操作するゲームコントローラ121毎に異なる識別情報を割り当てることができる。これにより、センターユニット制御部211は、上記の情報管理をプレイヤステーション10及び/又はプレイヤ別に行なうことが可能となる。なお、識別情報の一例としては、IP(Internet Protocol)アドレス等のアドレス情報が挙げられる。
【0132】
また、図12に例示するように、センターユニット制御部211には、ターンテーブル駆動部212を通信可能に接続することができる。ターンテーブル駆動部212は、センターユニット制御部211からの制御に応じてターンテーブル203の回転及び停止を制御する。
【0133】
ターンテーブル駆動部212は、例示的に、ターンテーブル駆動モータ212Aと、ドライバ212Bと、位置センサ212Cとを備える。
【0134】
ターンテーブル駆動モータ212Aは、ターンテーブル203を回転駆動する。位置センサ212Cは、ターンテーブル203の回転量の基準となる位置を検出する。位置センサ212Cには、例示的に、1又は複数のフォトセンサ(例えば、フォトインタラプタ)を用いることができる。
【0135】
ドライバ212Bは、位置センサ212Cで検出された回転基準位置をモニタしながら、センターユニット制御部211から与えられる制御信号に応じてターンテーブル203の回転量を制御する。これにより、センターユニット制御部211から指示のあったプレイヤステーション10に、センターディスプレイ201又は樽型スロット装置202を正しく方向付けることが可能となる。
【0136】
ターンテーブル203に設けられたディスプレイ201は、ビデオ信号(RGB信号)を伝送可能なディスプレイ(RGB)ケーブルを用いてセンターユニット制御部211に接続することができる。
【0137】
一方、ターンテーブル203に設けられた樽型スロット装置202(樽型スロット221−1〜221−3)は、例えば、入出力インタフェース(I/O−IF)231を介してセンターユニット制御部211に通信可能に接続することができる。
【0138】
入出力インタフェース231は、例示的に、ターンテーブル203に設けることができる。静止体であるセンターユニット制御部211と、回転体であるターンテーブル203に設けられたディスプレイ201及び樽型スロット装置202との間の電気的な配線はスリップリング240を通して行なうとよい。
【0139】
入出力インタフェース231には、樽型スロット装置202の電気系統を接続することができる。当該電気系統には、例えば、樽型スロット221−iの回転駆動回路と、樽型スロット221−iの上下動作駆動回路とが含まれる。オプションとして、当該電気系統には、樽型スロット221−iの内部を照明する内部照明ユニット238や、樽型スロット221−iの外部を照明する照明ユニット239を含めることもできる。
【0140】
照明ユニット238及び239は、入出力インタフェース231を介してセンターユニット制御部211から照明制御を受けることで、樽型スロット221−iの内外において所望の照明演出を行なうことができる。
【0141】
樽型スロット221−iの回転駆動回路の一例としては、図12に例示するように、スロット回転用モータ233、ドライバ232、及び位置センサ234を用いることができる。
【0142】
スロット回転用モータ233は、各樽型スロット221−iに対応して1つずつ設けられ、樽型スロット221−iを回転駆動する。当該モータ233には、例示的に、正確な位置決め制御が可能なステッピングモータを用いることができる。
【0143】
位置センサ234は、各樽型スロット221−iに対応して1つずつ設けられ、各樽型スロット221−iの回転基準位置を検出する。当該位置センサ234にも、例えば、フォトインタラプタ等のフォトセンサを用いることができる。
【0144】
ドライバ232は、スロット回転用モータ233を回転駆動する。当該ドライバ232は、入出力インタフェース231を介してセンターユニット制御部211から与えられる制御信号に応じて、スロット回転用モータ233の回転駆動を個別的に制御する。
【0145】
したがって、ドライバ232は、各樽型スロット221−iの回転動作を同期させることもできるしバラバラにすることもできる。その際、ドライバ232は、位置センサ234で検出された回転基準位置をモニタすることで、センターユニット制御部211から停止指示のあった回転角度(図柄)で精度良く各樽型スロット221−iをそれぞれ停止、位置決めすることができる。
【0146】
一方、樽型スロット221−iの上下動作駆動回路の一例としては、スロット上下動作用モータ236、ドライバ235、及び位置センサ237を用いることができる。
【0147】
スロット上下動作用モータ236は、樽型スロット221−iのそれぞれに対応して設けられ、例えばモータ236の回転運動を往復(直線)運動に変換するクランク機構を介して、樽型スロット221−iを回転軸に沿う方向に上下運動させることができる。当該モータ236には、例示的に、DCモータを用いることができる。
【0148】
位置センサ237は、個々の樽型スロット221−iの回転軸に沿う方向の運動の基準位置を検出する。基準位置は、例えば図7により後述する解放位置及び図8により後述するダウン(ロック)位置の2箇所とすることができる。
【0149】
したがって、当該位置センサ237は、各位置に対応して1スロットあたり2つ設けることができる。当該位置センサ237にも、例えばフォトインタラプタ等のフォトセンサを用いることができる。
【0150】
ドライバ235は、樽型スロット221−iのそれぞれに対応して設けることができ、樽型スロット221−iのスロット上下動作用モータ236を個別的に駆動制御する。その際、ドライバ235は、位置センサ237で検出された基準位置をモニタしながら、樽型スロット221−iをセンターユニット制御部211から与えられる制御信号に応じて個別的にダウン(ロック)状態又は解放状態にすることができる。
【0151】
なお、図12に例示するように、センターユニット20に、センターユニット20を照明する各種照明ユニット216や、音楽や効果音による演出を可能とするスピーカ218及び219等を設ける場合、照明ユニット216は入出力インタフェース215を介してセンターユニット制御部211に接続できる。スピーカ218及び219は、サウンドアンプ271を介して(あるいは介さずに)センターユニット制御部211に接続できる。これにより、センターユニット制御部211の制御下で、ゲームの進行に応じた照明制御(点灯、消灯、点滅等)やサウンド演出が可能となる。
【0152】
(樽型スロットの構造)
次に、図6〜図10を用いて樽型スロット221−iの機械的な詳細構造を説明する。
【0153】
図6は、樽型スロット221−iの機械的な構造を例示する模式的斜視図であり、図7及び図8は、図6に例示する樽型スロット221−iを回転中心軸に沿って切断した場合の模式的断面図である。ただし、図7は、樽型スロット221−iの回転体370が解放位置にある状態、図8は、樽型スロット221−iの回転体370がダウン(ロック)位置にある状態をそれぞれ例示している。また、図9は、樽型スロット221−iの回転体370をなす骨組み部材(フレーム)371を例示する模式的斜視図であり、図10は、図6に例示する樽型スロット221−iの回転体370及び中心軸支持フレーム350を除いた一部分を示す模式的斜視図である。
【0154】
図6〜図8及び図10に例示するように、樽型スロット221−iは、スロットマシンのリールに相当する回転体370の回転中心をなす中心軸300と、当該中心軸300の一端が挿入されて中心軸300を非回転に支持固定する中空構造の軸受部313とを備える。つまり、中心軸300は、回転体370が回転しても回転しない。軸受部313は、例示的に、平板状の台座310の一方の面に例えばネジ止め固定されている。
【0155】
台座310の他方の面は、センターユニット20のターンテーブル203にネジ止め等によって取り付けられる。台座310には、ターンテーブル203に安定して固定できるようにフランジ部311を設けることができ、当該フランジ部311をターンテーブル203との接合部とすることができる。
【0156】
台座31の一方の端部には、台座31と直角をなすように支持フレーム340がネジ止め等によって接合される。支持フレーム340は、例示的に、回転体370のサイズ、例えば、中心軸300に沿う方向の長さ及び中心軸300と直交する方向の長さに応じたサイズを有する。
【0157】
支持フレーム340の台座310との接合部とは反対側の端部には、中心軸300の他方の一端を支持する中心軸支持フレーム350(以下、「上部支持フレーム350」ともいう)が台座310と対向するように支持フレーム340にネジ止め等によって接合されている。
【0158】
台座310及び支持フレーム340には、樽型スロット221−iの持ち運びを容易にする取っ手312及び341を適宜に設けることができる。台座310には、軸受部313から所定の距離だけ離れた位置に、モータ支持部316がネジ止め等により固定されており、当該モータ支持部316によってスロット回転用モータ233が、その回転ギア317を台座310に向ける方向に支持固定されている。
【0159】
また、軸受部313の外周には、例えばベアリング314aを介して回転自在に設けられた回転ギア315が取り付けられている。回転ギア315は、モータ233の回転ギア317との間に回転ベルト(あるいはチェーン)318が取り付けられることによって、モータ233の回転動力を受けて回転駆動(ベルト駆動)される。
【0160】
回転ベルト318の周回軌道上には、回転ベルト318に接して適度なテンションを与えつつ回転ベルト318の周回を可能にするアイドラー(又はガイド)319を設けることができる。アイドラー319によって、回転ベルト318が回転駆動中に回転ギア315及び317から外れてしまうことを防止できる。
【0161】
回転ギア315の近傍には、既述の位置センサ234を設けることができ、当該位置センサ315によって回転ギア315の回転基準位置、つまりは樽型スロット221−iの回転基準位置を検出することができる。なお、検出信号は、既述のようにセンターユニット制御部211に与えることができる。
【0162】
回転ギア315は、中心軸300を回転中心として回転自在に中心軸300に取り付けられた平板状(例えば円盤状)の回転プレート321と接合されており、前記ベルト駆動によって伝達された回転動力を回転プレート321に伝達する。
【0163】
つまり、回転ギア315の回転に伴って回転プレート321も中心軸300を回転中心として回転する。なお、回転プレート321は、例えばベアリング314bを介して中心軸300に取り付けることができる。ベアリング314bは、例示的に、回転プレート321の中心軸300の貫通孔から延在するフランジ部に設けることができる。
【0164】
回転プレート321には、図7、図8及び図10に示すように、例示的に、所定長さの複数のピン322を例えば中心軸300からそれぞれ同じ距離(半径)だけ離れた位置で、かつ、円周方向に等間隔に並んだ位置に設けることができる。
【0165】
各ピン322は、中心軸300に沿う方向に長手方向を有するように配置され、それぞれの端部は、例えば、中心軸300を軸心とし、かつ、各ピン322がなす円周の半径を半径とするリング状のプレート(以下、「リングプレート」ともいう)325に接合される。
【0166】
換言すれば、回転プレート321とリングプレート325とは、互いにピン322の長さに応じた距離だけ中心軸300に沿う方向に空間を保った状態で各ピン322を介して一体に接合される。
【0167】
したがって、回転プレート321の回転動力がピン322によってプレート325に伝達され、両プレート321及び325は一体的に中心軸300を回転中心として回転する。なお、プレート325の形状はリング状に限られない。例えば、ピン322の配置が円形でなく矩形や多角形状であればそれらの形状に応じた形状にしてもよい。
【0168】
回転プレート321とリングプレート325とで挟まれる空間には、ピン322の貫通孔324を有し、当該貫通孔324をガイドとしてピン322に沿ってスライド可能な樽型スロット固定プレート323を設けることができる。
【0169】
当該プレート323は、ピン322からガイド324に伝達される回転動力によって各プレート321及び325と一体的に回転し、かつ、ピン322の長さで規定される空間範囲を中心軸300に沿ってスライドすることができる(図7中の矢印400参照)。
【0170】
このようなスライド動作が、既述のような樽型スロット221−iの中心軸300に沿う方向の直線(上下)運動を具現する。
【0171】
樽型スロット固定プレート323には、図9に例示するような樽型スロット221−iの底面を成す、樽状フレーム371の一方の面372が、中心軸300を回転中心とするようにネジ止め等によって固定される。
【0172】
樽型スロット221−iの上面を成す、樽状フレーム371の他方の面373が位置する中心軸300には、図7及び図8に例示するように、中心軸300に沿ってスライド可能なリニア(スライド)ブッシュ329を保持するリニアブッシュ保持部330が設けられている。リニアブッシュ329は、ボールの転がり運動を利用して低摩擦で直線運動が可能な直線運動機構の一例である。
【0173】
リニアブッシュ保持部330の外周には中心軸300を軸心として回転自在なベアリング332の内輪が固定されている。ベアリング332の外輪は、樽状フレーム371の例えば前記上面373に設けられた孔部374に嵌合固定される。
【0174】
このような構造により、樽状フレーム371は、ベアリング332により中心軸300を軸心として回転しつつ、リニアブッシュ329によって中心軸300に沿う方向へスライド(上下運動)することが可能となる。
【0175】
なお、樽状フレーム371(つまりは樽型スロット221−i)の中心軸300に沿う方向のスライド動作をより安定して、また、円滑に行なえるように、中心軸300には、追加的に、リニアブッシュ328及び当該リニアブッシュ328を保持するリニアブッシュ保持部327を設けることができる。
【0176】
リニアブッシュ328(リニアブッシュ保持部327)は、リニアブッシュ329の設置位置から台座310に向かう方向に所定距離だけ離れた位置に設けるのがよく、例示的に、樽状フレーム271の中心軸300に沿う方向の長さの半分程度に相当する位置に設けることができる。
【0177】
リニアブッシュ保持部327とリニアブッシュ保持部330とは、例えば中心軸300の外周の全部又は一部を取り囲むような断面形状を有する連結プレート(リニアブッシュ連結プレート)333を用いて接合することができる。
【0178】
これにより、中心軸300に沿って一定間隔に配置された複数の支点に相当するリニアブッシュ329及び328が一体的にスライド動作可能となる。したがって、樽状フレーム371(樽型スロット221−i)の中心軸300に沿う方向のスライド動作をより安定して、また、円滑に行なうことが可能となる。
【0179】
さらに、図7及び図8に例示するように、リニアブッシュ328の設置位置とリングプレート325の設置位置との間の中心軸300の外周には、中心軸300に沿う方向に伸縮自在なバネ326と、中心軸300に固定されてバネ326の一端を台座310に近い方の側から受けるバネ受部326aとを設けることができる。
【0180】
バネ326は、弾性部材の一例であり、図8に例示するように、リニアブッシュ保持部327から圧力を受けて最小バネ長に圧縮される位置に設けることができる。最小バネ長は、樽型スロット221−iに対して回転プレート321に向かう方向に中心軸300に沿って弾性限界を超えない範囲の圧力を加えることで、ピン322をガイドとして樽型スロット221−iを回転プレート321に向かう方向に最大限スライドした場合に生じるものとすることができる。このように樽型スロット221−iが回転プレート321に向かって最大限スライドした位置が、既述のダウン(ロック)位置に相当する。
【0181】
このような状態から樽型スロット221−iに加えていた前記圧力を突然に解放すると、バネ326の伸長動作によって樽型スロット221−iが中心軸300に沿って回転プレート321から離れる方向に勢いよくスライドする。かかるスライド動作によって、樽型スロット221−iに弾丸が命中した時に行なう演出(跳ね上がりアクション)が実現される。
【0182】
ここで、樽型スロット221−iに上記圧力を加える手段の一例が、スロット上下動作用モータ236の回転運動を直線運動に変換するクランク機構である。以下、クランク機構の一例について説明する。
【0183】
まず、図7及び図8に例示するように、上部支持フレーム350には、中心軸300を貫通する孔部が設けられており、当該孔部を通じて中心軸300の他端が突出している。突出部分の端部は、当該突出部分を覆うように上部支持フレーム350に設けられた軸受部355によって支持固定されている。
【0184】
軸受部355は、中空構造を有しており、リニアブッシュ329(リニアブッシュ保持部330)とともに中心軸300に沿ってスライド可能なクランク受部353が内部で往復運動することを許容している。
【0185】
上部支持フレーム350における軸受部255近傍には上下動作ユニット351が設けられており、当該上下動作ユニット351内にスロット上下動作用モータ236が設けられている。
【0186】
モータ236の回転軸には、クランク部材352が設けられている。クランク受部353は、クランク部材352から伝達される動力、すなわち、回転運動から直線運動に変換されたモータ236の動力を受ける。
【0187】
したがって、樽状フレーム371と一体的に動作するリニアブッシュ329に対して回転プレート321に向かう方向にクランク部材352によって圧力を加えたり解放したりすることができる。
【0188】
結果として、樽状フレーム371を回転プレート321に向けて押し下げてロックしたり、当該圧力(ロック)を解放することでバネ326による跳ね上がりアクションを引き起こさせたりすることが可能となる。なお、このような跳ね上がりアクションを実現する機構(手段)の他の一例としては、バネ326やクランク機構以外に、油圧や空気圧等の流体圧シリンダが挙げられる。
【0189】
以上のように、本例の樽型スロット221−iは、直線運動方向のスライド幅(ストローク幅)に制限の無いリニアブッシュ328及び329とクランク部材352とを用いることで、例えばストローク幅に制限のあるストロークブッシュを用いる場合に比して、中心軸300に沿った方向のストローク幅をより大きく確保することができる。
【0190】
また、樽型スロット221−iのそれぞれは、樽状フレーム371を用いた中空構造であり軽量化されているので、水平回転及び上下運動をスムーズに行なうことができる。したがって、樽型スロット221−iの回転運動及び上下運動の制御も容易にある。
【0191】
なお、上下動作ユニット351には、クランク部材352の待機位置(図7参照)及び最下点(図8参照)をそれぞれ検出する位置センサ237を設けることができる。また、図6〜図8に例示するように、軸受部355のモータ236の側とは反対側には対向するフランジ状の回転防止ガイド356を設けることができる。
【0192】
クランク受部353のクランク部材352が接続される側とは反対側には、回転防止ガイド356が成す対向する面に接しながら中心軸300に沿う方向へスライド可能な1又は複数の回転防止ガイドローラー357を、クランク受部353から突出させた状態で設けることができる。
【0193】
これにより、クランク受部353は、回転防止ガイド356に沿って中心軸300に沿う方向にはスライド可能だが、中心軸300を軸心とした回転は回転防止ガイド356にクランク受部353から突出した回転防止ガイドローラー357が挟まれていることにより妨げられる。
【0194】
したがって、回転体370が回転した時のベアリング332の外輪と内輪との間の摩擦抵抗に起因して生じる回転モーメントがベアリング332の内輪及び当該内輪に固定されている部品に伝わることを防止することができる。
【0195】
すなわち、回転体370の回転時において、ベアリング332の内輪及び当該内輪に固定されている部品(リニアブッシュ329及びクランク受部353)が回転防止ガイド356に沿って上下運動することを可能にしておくことで、ベアリング332の外輪の回転運動に起因する回転モーメントを当該上下運動に変換、吸収することができる。よって、クランク受部353が基準位置からずれて(回転して)しまって、クランク部材352からの動力伝達効率が基準位置よりも低下することを防止することができる。
【0196】
また、図7、図8及び図10に例示するように、中心軸300には、1又は複数のLED等を用いて樽型スロット221−i(回転体370)の内部を照明する既述の内部照明ユニット238を適宜に設けることができる。
【0197】
樽状フレーム371に設けられる外壁部材の一部(例えばスロットの図柄に相当する部分)又は全部に透明や半透明の部材を用いることで、回転体370の内部から外部に照明光を意図的に漏らすことができる。
【0198】
したがって、樽型スロット221−i自体が光っているような演出効果が可能である。また、照明光が漏れる部分の形状を適当に設定すれば、プレイヤによって射撃された樽型スロット221−iに弾痕が生じたような照明演出も可能である。さらに、図6〜図8に例示するように、上部支持フレーム350には、樽型スロット221−iを照明可能な既述の照明ユニット239を適宜に設けることができる。
【0199】
(動作説明)
以下、上述した例示的な構成を備えたゲーム装置1の動作について図14〜図18に例示するフローチャートを併用して説明する。
【0200】
(ゲーム全体フロー)
ゲーム装置1は電源投入されると、プレイヤステーション制御部111及びセンターユニット制御部211がそれぞれ起動処理を行なう(処理P101)。起動処理が完了してゲーム開始に足る量のメダルがメダル投入口122に投入されると、プレイヤステーション制御部111は、第1のゲームの一例であるノーマルゲーム(射的ゲーム)を実施する(処理P102)。
【0201】
ノーマルゲームの進行中に、プレイヤステーション制御部111は、「特殊ゲーム1」(樽スロットゲーム)の成立条件が満たされたか否かを判定する(処理P103)。なお、ノーマルゲームの詳細フローについては図15により後述する。
【0202】
ノーマルゲームにおいては、通常のシューティングゲームによってメダルポイントが増減する他、「特殊ゲーム1」の条件パラメータ、及び「特殊ゲーム2」の条件Bパラメータ等が変動する。
【0203】
「特殊ゲーム1」の条件パラメータは、例示的に、ゲームの進行に応じてスゴロク風の表示で蓄積されるパラメータポイントであり、当該パラメータポイントが所定値に達した場合、換言すれば、スゴロクのゴール到達時に「特殊ゲーム1」の成立条件が満たされたと判定することができる。
【0204】
判定の結果、「特殊ゲーム1」の成立条件が満たされていなければ(処理P103でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、さらに「特殊ゲーム2」(ボス戦ゲーム)の第1の成立条件(条件パラメータ)Aが満たされたか否かを判定する(処理P104)。成立条件Aには、例えば乱数を用いた抽選で所定の値(大当たり)が発生したか否かを示すパラメータ(あるいはフラグ)を用いることができる。
【0205】
プレイヤステーション制御部111は、抽選により大当たりが発生した場合(処理P104でYESの場合)、突如、ボスキャラクタがゲーム画面に登場する「ボス戦発生演出」をプレイヤディスプレイ101に行なう。これにより、ボスとの戦闘ゲーム(ボス戦ゲーム)がスタートする(処理P106)。
【0206】
一方、抽選がはずれて成立条件Aが満たされていなければ(処理P104でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、さらに「特殊ゲーム2」についての第2の成立条件Bが満たされているか否かを判定する(処理P105)。
【0207】
成立条件Bには、例示的に、ノーマルゲームの進行中に所定のアイテムをプレイヤが獲得することによって変動(例えば増加)する条件パラメータBを用いることができる。例えば、ノーマルゲームの進行中に複数種類(例えば、6種類等)のアイテムを集めることで条件パラメータBが所定値に達した場合に当該成立条件Bが満たされるものとすることができる。
【0208】
判定の結果、第2の成立条件Bが満たされていなければ(処理P105でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、前記処理P102へ戻る。第2の成立条件Bが満たされていれば(処理P105でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、「特殊ゲーム2」(ボス戦ゲーム)を実施する(処理P106)。
【0209】
以上に対して、前記処理P103で「特殊ゲーム1」の成立条件が満たされていれば、プレイヤステーション制御部111は、「特殊ゲーム1」(樽スロットゲーム)を実施する(処理P103のYESルートから処理P107)。
【0210】
なお、プレイヤステーション制御部111は、「特殊ゲーム1」(樽スロットゲーム)及び「特殊ゲーム2」(ボス戦ゲーム)の成立条件が成立した場合、条件成立(権利獲得)を示すフラグ(以下、「条件成立フラグ」ともいう)等をメモリ等に記憶しておくことができる。条件成立フラグは、各特殊ゲーム終了時にリセットすることができる。
【0211】
したがって、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグがメモリ等に設定、記憶されていれば、いずれかの特殊ゲームの権利を保留している状態であると認識することができる。
【0212】
(ノーマルゲームのフロー:図15)
(プレイヤステーション10側フロー)
図15に例示するように、プレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、ノーマルゲーム(シューティングゲーム)の進行中に(処理P1201)、センター画面について所定のゲーム条件が満たされたか否かを判定する(処理P1202)。当該ゲーム条件は、例示的に、乱数を用いた抽選により大当たりが発生したことをもって満たされるものとすることができる。
【0213】
抽選は、センターユニット20のターンテーブル203が一定速度で回転しており、ゲーム演出装置201又は202が異なるプレイヤステーション10に面するタイミング毎に実施することができる。したがって、プレイヤステーション制御部111は、例えば、ゲーム演出装置201又は202が或るプレイヤステーション10に面した時に前記抽選により大当たりが発生した場合に、前記ゲーム条件が満たされたと判定することができる。
【0214】
判定の結果、前記ゲーム条件が満たされなければ、プレイヤステーション制御部111は、ノーマルゲームの実施を継続し(処理P1202のNOルート)、前記ゲーム条件が満たされれば(処理P1202でYESの場合)、センターユニット20(センターユニット制御部211)へセンターディスプレイ201の使用可否を問い合わせる(処理P1203)。その際、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグをメモリ等に設定、記憶しておくことができる。
【0215】
その後、プレイヤステーション制御部111は、使用許可又は使用不可を示す回答がセンターユニット20から受信されるか否かを監視する(処理P1204)。
【0216】
使用不可を示す回答を受信すれば(処理P1204でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、ノーマルゲームの進行を継続する。使用許可を示す回答を受信すれば(処理P1204でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、ノーマルゲームの実施を継続しながら(処理P1205)、使用準備OKを示す回答の受信待ち状態となる(P1206のNOルート)。
【0217】
その後、センターディスプレイ201が自プレイヤステーション10に対応付けられて使用準備OKを示す回答がセンターユニット20から受信されると(処理P1206でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、例えば「上の画面を撃て」等のメッセージをプレイヤディスプレイ101に表示してプレイヤにセンターディスプレイ201のゲーム画面に登場するターゲットキャラクタに対する射撃操作を促す(処理P1207)。
【0218】
ここで、センターディスプレイ201のゲーム画面に登場するターゲットキャラクタは、命中させると、プレイヤディスプレイ101のゲーム画面に登場するターゲットキャラクタよりも高得点が得られるキャラクタに設定することができる。
【0219】
したがって、プレイヤがプレイヤディスプレイ101にて通常のシューティングゲームを実施している場合に、上述した抽選により突如、例えば図19に示すように、センターディスプレイ201に高得点のターゲットキャラクタ(図19にはコンドル等の鳥が飛んでいる様子を例示している)が登場して、当該キャラクタをガンコントローラ121で狙わせるようなゲーム進行、演出が可能となる。
【0220】
当該メッセージ表示とともに、プレイヤステーション制御部111は、ガンコントローラ121からトリガ信号が受信されるか否かの監視を開始し(処理P1208)、トリガ信号が受信されれば既述の命中判定によりターゲットキャラクタに弾丸が命中したか否かを判定する。つまり、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101にセンターディスプレイ201が方向付けられると、センター画面に対応するガンコントローラ121の射撃操作入力を許容する(受け付け可能な)状態となる。
【0221】
命中と判定すれば、プレイヤステーション制御部111は、例えば射撃成功を示す表示をプレイヤディスプレイ101に行なう(処理P1208のYESルートから処理P1209)。命中と判定しなかった場合や所定時間内にトリガ信号が受信されない場合(処理P1208でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、例えば射撃失敗を示す表示をプレイヤディスプレイ101に行なう。
【0222】
射撃成功及び失敗のいずれの場合も、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグをリセットして処理P1201に戻り、ノーマルゲームを実施する。
【0223】
なお、前記処理P1204でセンターユニット20から使用不可が受信された場合、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグをリセットしてもよいし、リセットしなくてもよい。リセットせずに保留した場合、プレイヤステーション制御部111は、使用許可を示す回答を受信するまで待機し(待機中にセンターユニット20に再度の問い合わせを行なってもよい)、使用許可を示す回答を受信次第、上述したようにセンターディスプレイ101を使用した射撃を実施することもできる。
【0224】
(センターユニット20側フロー)
一方、センターユニット20(センターユニット制御部211)では、プレイヤステーション10のいずれかからセンターディスプレイ201の使用可否の問い合わせが受信されるか否かを監視しながら、例えば、ターンテーブル203を一定速度で回転させて、センターディスプレイ201にデモ表示を行なう(処理P1221及び処理P1222のNOルート)。なお、このような動作(モード)をデモ動作(モード)と称することがある。
【0225】
当該監視中に、プレイヤステーション10のいずれかからセンターディスプレイ201の使用可否の問い合わせが受信されると(処理P1222でYESの場合)、センターユニット制御部211は、問い合わせを送信したプレイヤステーション10にセンターディスプレイ201を使用させてもよいか否かを判定する(処理P1223)。なお、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で既に使用中である場合は、使用不可と判定される。
【0226】
判定の結果、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で使用されており使用を許可できない場合(処理P1223でNOの場合)、センターユニット制御部211は、「使用不可」を示す回答を前記問い合わせ送信元のプレイヤステーション10に送信し(処理P1224)、新たな問い合わせの監視及び前記デモ表示を行なう。
【0227】
一方、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で使用されておらず使用を許可できる場合(処理P1223でYESの場合)、センターユニット制御部211は、問い合わせ元のプレイヤステーション10へ使用許可を示す回答を送信するとともに、センターディスプレイ201の使用準備動作(使用を許可するプレイヤステーション10にセンターディスプレイ201を方向付ける等)を実施する(処理P1225及び処理P1226のNOルート)。
【0228】
センターディスプレイ201の使用準備動作の間、センターユニット制御部211は、センターディスプレイ201の準備中である旨を対象プレイヤステーション10に通知してもよい。当該通知を受けたプレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、センター画面の準備中である旨をプレイヤディスプレイ101に表示することができる。
【0229】
なお、同時に複数のプレイヤステーション10から前記問い合わせを受信した場合、センターユニット制御部211は、所定のルールで使用許可を与えるプレイヤステーション10を決定することができる。当該ルールは、例えば、乱数を用いた抽選としてもよいし、所定の優先順位としてもよい。優先順位は、例示的に、既述のIPアドレス等の識別情報に基づく順位としてもよいし、ノーマルゲームでの獲得ポイントに応じた順位としてもよい(以降の説明においても同様)。
センターディスプレイ201の方向付けが完了してセンターディスプレイ201の使用準備が整えば(処理P1226でYESの場合)、センターユニット制御部211は、対象プレイヤステーション10に「準備OK」を示す回答を送信する(処理P1227)。
【0230】
その後、センターユニット制御部211は、センターディスプレイ201にターゲットキャラクタを表示し(処理P1228)、ガンコントローラ121のトリガ信号がプレイヤステーション10から受信されるか否かの監視を開始する(処理P1229)。
【0231】
トリガ信号が受信されれば、センターユニット制御部211は、既述の命中判定によりターゲットキャラクタに弾丸が命中したか否かを判定し、命中と判定すれば例えば射撃成功を示す表示をセンターディスプレイ201に行なう(処理P1229のYESルートから処理P1230)。命中と判定されなかった場合や所定時間内にトリガ信号が受信されない場合(処理P1229でNOの場合)、センターユニット制御部211は、例えば射撃失敗を示す表示をセンターディスプレイ201に行なう(処理P1231)。
【0232】
(ボス戦ゲームのフロー:図16)
(プレイヤステーション10側フロー)
ノーマルゲームの進行中にボス戦ゲームの成立条件が満たされると、図16に例示するように、プレイヤステーション制御部111は、ボス戦ゲームのゲーム画面の進行を制御する(処理P1601)。このとき、プレイヤステーション制御部111は、ボス戦ゲームの条件成立フラグをメモリ等に設定、記憶しておくことができる。
【0233】
次いで、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101からセンターディスプレイ201にボスキャラクタが逃げる条件が満たされたか否かを判定する(処理P1602)。当該条件は、例示的に、乱数を用いた抽選によって所定値が発生した場合に満たされるものとすることができる。ただし、これに限られない。
【0234】
センターディスプレイ201にボスキャラクタが逃げる条件が満たされた場合(処理P1602でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、センターユニット20(センターユニット制御部211)へセンターディスプレイ201の使用可否を問い合わせる(処理P1603)。
【0235】
次いで、プレイヤステーション制御部111は、使用許可又は使用不可を示す回答がセンターユニット20から受信されるか否かを監視し(処理P1604)、使用許可を示す回答を受信すれば(処理P1604でYESの場合)、ボス戦ゲームの進行を継続しながら(処理P1605)、センターディスプレイ201の使用準備待ち状態となる(P1606のNOルート)。
【0236】
その後、センターディスプレイ201の対応付けが完了して使用準備OKを示す回答がセンターユニット20から受信されると(処理P1606でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、センターユニット制御部211と連携して、ボスキャラクタがセンター画面に逃げる(移動する)表示制御を行なう(処理P1607)。図22に、その様子を例示する。図22には、ボスキャラクタが馬(キャラクタ)に乗って建物の屋根から飛び出す様子を例示している。プレイヤは、センターディスプレイ201に表示されているボスキャラクタを狙うようにガンコントローラ121を方向付けて射撃(トリガボタン)操作を行なう。
【0237】
次いで、プレイヤステーション制御部111は、センター画面201でボスキャラクタが倒されたか否か、つまり、ガンコントローラ121によるトリガ信号入力時の銃口の向きがセンター画面に表示中のボスキャラクタに対応付けられた空間座標領域に含まれており弾丸が命中したとセンターユニット制御部211で判定されたか否かを監視する(処理P1608)。つまり、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101にセンターディスプレイ201が方向付けられると、センター画面に対応するガンコントローラ121の射撃操作入力を許容する(受け付け可能な)状態となる。
【0238】
ボスキャラクタがセンター画面で倒された場合(処理P1608でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、必要に応じてセンターユニット制御部211と連携して、例えば射撃成功を示す表示をディスプレイ101及び201の一方又は双方に行なう(処理P1208のYESルートから処理P1209)。
【0239】
ボスキャラクタがセンター画面で倒されなかった場合(処理P1608でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、必要に応じてセンターユニット制御部211と連携して、例えば射撃失敗を示す表示をディスプレイ101及び201の一方又は双方に行なう。
【0240】
射撃成功及び失敗のいずれの場合も、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤステーション制御部111は、特殊ゲーム#2の条件成立フラグをリセットして、ボス戦ゲームを終了(条件成立フラグをリセット)してノーマルゲームモードに移行する(処理P1611)。
【0241】
なお、前記処理P1602においてセンター画面にボスキャラクタが逃げる条件が満たされなかった場合(NOの場合)、および、前記処理P1604でセンター画面の使用不可を示す回答がセンターユニット20から受信された場合(NOの場合)には、プレイヤステーション制御部111は、ボス戦ゲームを通常終了して(処理P1612)、ノーマルゲームモードに移行する(処理P1611)。
【0242】
使用不可の回答をセンターユニット20から受信した場合、プレイヤステーション制御部111は、条件成立フラグをリセットしてもよいし、保留してもよい。保留する設定にした場合は、センターディスプレイ201が使用可能になるまで待機して、使用可能になり次第、ボス戦ゲームを開始することができる。
(センターユニット20側フロー)
一方、センターユニット20(センターユニット制御部211)では、プレイヤステーション10のいずれかからセンターディスプレイ201の使用可否の問い合わせが受信されるか否かを監視しながら、例えば、ターンテーブル203を一定速度で回転させて、センターディスプレイ201にデモ表示を行なう(処理P1621及び処理P1622のNOルート)。
【0243】
当該監視中に、プレイヤステーション10のいずれかからセンターディスプレイ201の使用可否の問い合わせが受信されると(処理P1622でYESの場合)、センターユニット制御部211は、問い合わせ送信元のプレイヤステーション10にセンターディスプレイ201の使用を許可できるか否かを判定する(処理P1623)。
【0244】
その際、センターユニット制御部211は、当該送信元のプレイヤステーション10についてのボス戦ゲームの条件成立フラグをメモリ等に設定、記憶しておくことができる。なお、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で既に使用中である場合は、使用不可と判定される。
【0245】
判定の結果、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で使用されており使用を許可できない場合(処理P1623でNOの場合)、センターユニット制御部211は、「使用不可」を示す回答を前記問い合わせ送信元のプレイヤステーション10に送信し(処理P1624)、新たな問い合わせの監視及び前記デモ表示を行なう。
【0246】
その際、センターユニット制御部211は、該当プレイヤステーション10についての条件成立フラグをリセットしてもよいし、保留してもよい。保留する設定にした場合は、センターディスプレイ201が使用可能になるまで待機して、使用可能になり次第、センターディスプレイ201の回転制御を行ない、ボス戦ゲームを開始することができる。
【0247】
一方、センターディスプレイ201が他のプレイヤステーション10で使用されておらず使用を許可できる場合(処理P1623でYESの場合)、センターユニット制御部211は、問い合わせ元のプレイヤステーション10宛に使用許可を示す回答を送信するとともに、センターディスプレイ201の使用準備動作(ターンテーブル203を回転して使用を許可するプレイヤステーション10にセンター画面を方向付ける等)を実施する(処理P1625及び処理P1626のNOルート)。
【0248】
つまり、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、いずれかのプレイヤステーション10でのノーマルゲーム(第1のゲーム)進行中に特殊ゲーム(第2のゲーム)条件が満たされると、当該プレイヤステーション10の第1のゲーム空間の一例であるプレイヤディスプレイ101のゲーム画面に、第2のゲーム空間の一例であるセンターディスプレイ201のゲーム画面を対応付けるようターンテーブル203を制御する制御手段の一例として機能する。
【0249】
センターディスプレイ201の使用準備動作の間、センターユニット制御部211は、センターディスプレイ201の準備中である旨を対象プレイヤステーション10に通知してもよい。当該通知を受けたプレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、センター画面の準備中である旨をプレイヤディスプレイ101に表示することができる。
【0250】
センターディスプレイ201の方向付けが完了してセンターディスプレイ201の使用準備が整えば(処理P1626でYESの場合)、センターユニット制御部211は、対象プレイヤステーション10に「準備OK」を示す回答を送信する(処理P1627)。
【0251】
その後、センターユニット制御部211は、センターディスプレイ201にターゲットキャラクタ(ボスキャラクタ)を表示(図22参照)してボス戦ゲームの進行を制御し(処理P1628)、ガンコントローラ121のトリガ信号(射撃操作入力)がプレイヤステーション10から受信されてボスキャラクタに弾丸が命中したか否かの監視を開始する(処理P1629)。
【0252】
トリガ信号が受信されれば、センターユニット制御部211は、既述の命中判定によりボスキャラクタに弾丸が命中したか否かを判定し、命中と判定すれば例えば射撃成功を示す表示をセンターディスプレイ201に行なう(処理P1629のYESルートから処理P1630)。
【0253】
命中と判定されなかった場合や所定時間内にトリガ信号が受信されない場合(処理P1629でNOの場合)、センターユニット制御部211は、例えば射撃失敗を示す表示をセンターディスプレイ201に行なう(処理P1631)。
【0254】
ボス戦ゲームが終了すれば、センターユニット制御部211は、該当プレイヤステーション10についての条件成立フラグをリセットする。
【0255】
以上のように、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、第2のゲーム空間の一例であるセンター画面が、第1のゲーム空間の一例であるプレイヤディスプレイ101のゲーム画面に対応付けられると、ゲーム操作手段の一例であるガンコントローラ121からのセンター画面に対応するゲーム操作(射撃操作)入力を許容し、当該操作入力に応じて前記センター画面での第2のゲーム(この場合はボス戦ゲーム)の進行を制御することができる。
【0256】
したがって、プレイヤは、ノーマルゲーム時には狙えない、換言すれば、射撃操作しても操作入力が受け付けられないセンター画面を、ボス戦ゲームでは狙って射撃することができ、ゲームの遊戯性や面白味を高めることができる。このとき、特殊ゲーム条件を満たしたプレイヤステーション10のプレイヤのみが、センター画面を占有してボス戦ゲームを実施することができるので、他のプレイヤに対して優越感を得ることもできる。また、自分もセンター画面を占有してボス戦ゲームを試してみたいというプレイヤのインセンティブや期待感を高めることもできる。
【0257】
(樽スロットゲームのフロー:図17)
ノーマルゲームの進行中に樽スロットゲームの成立条件が満たされた場合、図17に例示するように、プレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、センターユニット20(センターユニット制御部211)に、樽スロットゲーム(樽型スロット装置202)の使用可否を問い合わせる(処理P1701)。その際、プレイヤステーション制御部111は、樽スロットゲームの条件成立フラグをメモリ等に設定、記憶しておくことができる。
【0258】
その後、プレイヤステーション制御部111は、使用許可又は不可(待機指示)を示す回答がセンターユニット20から受信されるか否かを監視し(処理P1702)、待機指示を受信すれば(処理P1702でNOの場合)、待機表示(例えば「他席プレイ中 お待ちください。」等)をプレイヤディスプレイ101に行なう(処理P1703)。なお、使用不可を示す回答を受信したことをもって、プレイヤステーション制御部111は条件成立フラグをリセットしてもよいが、本例では、リセットせずに樽スロットゲームの権利を保留する設定とする。
【0259】
なお、待機表示を行なった後、プレイヤステーション制御部111は、センターユニット20から使用許可を受信するまで使用可否の問い合わせをセンターユニット20に再度行なってもよいし(処理P1703から処理P1701への実線ルート)、再度の問い合わせは行なわずに待機してもよい(処理P1703から処理P1702への点線ルート)。
【0260】
センターユニット20から樽型スロット装置202の使用許可が受信された場合(処理P1702でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット装置202の使用準備OKを示す回答の受信待ち状態となる(P1704のNOルート)。
【0261】
当該受信待ち状態において、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット装置202が準備中であること示すメッセージ、例えば図21に示すように、「タルスロット移動中 しばらくお待ちください」等のメッセージを、プレイヤディスプレイ101に表示させることができる(処理P1704)。
【0262】
その後、樽型スロット装置202が当該プレイヤステーション10に方向付けられて使用準備が整い、センターユニット20から準備OKを示す回答を受信すれば(処理P1703でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、センターユニット制御部211と連携して、樽スロットゲームをスタートする。その際、プレイヤステーション制御部111は、樽スロットゲームの遊び方等の説明をプレイヤディスプレイ101に表示してもよい(処理P1705)。
【0263】
センターユニット制御部211は、樽型スロット221−iの回転動作等を制御して樽スロットゲームを進行し、プレイヤは、例えば図20に示すように、回転する樽型スロット221−iをガンコントローラ121で狙って撃って樽型スロット221−iの回転を停止させる操作を行なう(処理P1706)。
【0264】
樽スロットゲームのゲーム回数は、1回限りに設定してもよいし複数回に設定してもよい。例えば樽スロットゲームの成立条件が成立したタイミングに応じてゲーム回数を増減してもよいし、乱数を用いた抽選によってゲーム回数を決定してもよい。
【0265】
1ゲーム分の樽スロットゲームが終了すると、プレイヤステーション制御部111は、残りゲームの有無をチェックし(処理P1707)、残りゲームが無くなるまで(処理P1707でNOと判定されるまで)、樽スロットゲームを繰り返し実施する(処理P1707のYESルートから処理P1706)。
【0266】
その後、残りゲームが無くなれば(処理P1707でNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、樽スロットゲーム(で揃った絵柄に応じた)獲得総払い出しメダル数などのゲーム結果を例えばプレイヤディスプレイ101に表示して樽スロットゲームを終了する(処理P1708)。
【0267】
樽スロットゲームが終了すれば、プレイヤステーション制御部111は、樽スロットゲームの条件成立フラグをリセットするとともに、センターユニット20(センターユニット制御部211)へ樽スロットゲームの終了を送信(通知)して(処理P1709)、ノーマルゲームモードに移行する(処理P1710)。
【0268】
(センターユニット20側フロー)
一方、センターユニット20(センターユニット制御部211)では、いずれかのプレイヤステーション10から樽型スロット装置202の使用可否の問い合わせを受信すると(処理P1721)、樽型スロット装置202を問い合わせ元のプレイヤステーション10に使用許可できるか否かをチェックする(処理P1722)。
【0269】
チェックの結果、既に他のプレイヤステーション10で樽スロットゲームが実行中である等の理由で使用許可を出せない場合(処理P1722でNOの場合)、センターユニット制御部211は、当該プレイヤステーション10に待機指示を送信するとともに、当該プレイヤステーション10が樽スロットゲームの待機状態にあることを記憶して、使用許可の可否を継続的にチェックする(処理P1723から処理P1722)。
【0270】
樽型スロット装置202の使用許可を出せる場合、センターユニット制御部211は、問い合わせ元のプレイヤステーション10宛に使用許可を示す回答を送信するとともに、樽型スロット装置202を対象プレイヤステーション10に方向付けるようにターンテーブル203を回転制御する(処理P1724のNOルートから処理P1725)。その際、センターユニット制御部211は、当該プレイヤステーション10に樽スロットゲームの準備中である旨を通知してもよい(処理P1726)。
【0271】
樽型スロット装置202が目的のプレイヤステーション10に方向付けられた時点で、センターユニット制御部211は、ターンテーブル203の回転を停止し(処理P1724のYESルートから処理P1727)、樽スロットゲームの準備が完了したことを当該プレイヤステーション10に送信する(処理P1728)。
【0272】
その後、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、樽スロットゲームを実施し(処理P1729)、対象プレイヤステーション10から樽スロットゲームの終了通知が受信されるか否かを監視する(処理P1730の)。
【0273】
樽スロットゲームの終了通知が受信されない間、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、樽スロットゲームの実施を継続する(処理P1730のNOルートから処理P1729)。樽スロットゲームの終了通知が受信されれば(処理P1730でYESの場合)、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション10による樽型スロット装置202の占有を解除してデモ動作モードに移行する(処理P1731)。
【0274】
以上のように、センターユニット制御部211は、プレイヤステーション制御部111と連携して、第2のゲーム空間の一例である樽スロット装置202のスロットゲーム空間が、第1のゲーム空間の一例であるプレイヤディスプレイ101のゲーム画面に対応付けられると、ゲーム操作手段の一例であるガンコントローラ121からの樽スロット装置202に対応するゲーム操作(射撃操作)入力を許容し、当該操作入力に応じてスロットゲーム空間での第2のゲーム(この場合は樽スロットゲーム)の進行を制御することができる。
【0275】
したがって、プレイヤは、ノーマルゲーム時には狙えない、換言すれば、射撃操作しても操作入力が受け付けられない樽型スロット装置202を、樽スロットゲーム時においては狙って射撃することができ、ゲームの遊戯性や面白味を高めることができる。このとき、特殊ゲーム条件を満たしたプレイヤステーション10のプレイヤのみが、樽型スロット装置202を占有して樽スロットゲームを実施することができるので、他のプレイヤに対して優越感を得ることもできる。また、自分もセンター画面を占有して樽スロットゲームを試してみたいというプレイヤのインセンティブや期待感を高めることもできる。
【0276】
(樽スロットゲーム中の動作及び操作:図18)
(プレイヤステーション10側フロー)
樽スロットゲームがスタートすると、プレイヤステーション10(プレイヤステーション制御部111)は、センターユニット20にスロットスタート指示を送信し(処理P1801)、樽型スロット221−iがスロット停止指示の入力待ち状態にあることを示すメッセージが、センターユニット20から受信されるか否かを監視する(処理P1802のNOルート)。
【0277】
当該メッセージがセンターユニット20から受信されると(処理P1802でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤに樽型スロット221−iを射撃して停止させるよう促すメッセージ等をプレイヤディスプレイ101に表示する(処理P1803)。
【0278】
当該表示の後、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット221−i(以下、樽型スロット#iとも表記する)のそれぞれに対応付けられている空間座標領域(以下、単に「対応座標領域」ともいう)のいずれかにガンコントローラ121が方向付けられた状態でトリガ信号が入力されるか否かを監視する(処理P1804、処理P1807、及び処理P1810)。つまり、プレイヤステーション制御部111は、プレイヤディスプレイ101に樽スロット装置202が方向付けられると、樽スロット装置202に対応するガンコントローラ121の射撃操作入力を許容する(受け付け可能な)状態となる。
【0279】
すなわち、プレイヤステーション制御部111は、ガンコントローラ121のトリガボタンが操作されてトリガスイッチセンサ163からトリガ信号の入力を検出すると、例えば、その時の水平回転センサ161及び垂直回転センサ162の検出情報を基にガンコントローラ121の銃口の向きに対応する角度情報を求め、当該角度情報が樽型スロット#iに対応付けられている空間座標領域(角度範囲)に含まれるか否かを判定する。
【0280】
判定の結果、含まれていれば、プレイヤステーション制御部111は、当該空間座標領域に対応する樽型スロット#iを判別し、当該樽型スロット#iに弾丸が命中したと判定する。
【0281】
例えば、樽型スロット#1に弾丸が命中したと判定した場合(処理P1804でYESの場合)、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット#1が停止済みであるか否かをチェックし(処理P1805)、停止済みでなければ(つまり、過去に停止指示を未送信で回転中であれば)、樽型スロット#1の停止指示をセンターユニット20へ送信する(処理P1805のNOルートから処理P1806)。
【0282】
同様に、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット#2に弾丸が命中したと判定した場合(処理P1804のNOルートから処理P1807のYESルート)、樽型スロット#2が停止済みであるか否かをチェックし(処理P1808)、停止済みでなければ、樽型スロット#2の停止指示をセンターユニット20へ送信する(処理P1808のNOルートから処理P1809)。
【0283】
また同様に、プレイヤステーション制御部111は、樽型スロット#3に弾丸が命中したと判定した場合(処理P1804及びP1807のNOルートから処理P1810のYESルート)、樽型スロット#3が停止済みであるか否かをチェックし(処理P1811)、停止済みでなければ、樽型スロット#3の停止指示をセンターユニット20へ送信する(処理P1811のNOルートから処理P1812)。
【0284】
なお、いずれの樽型スロット#1〜#3についてもトリガ信号の入力が無い場合(各処理P1804、P1807、及びP1810でいずれもNOの場合)、プレイヤステーション制御部111は、処理P1803に戻って例えば樽型スロット221−iに対する射撃を促すメッセージの表示制御を継続する。
【0285】
プレイヤステーション制御部111は、いずれかの樽型スロット#1〜#3についての停止指示をセンターユニット20に送信すると、すべての樽型スロット#1〜#3が停止済みか(すべてについて停止指示を送信したか)をチェックする(処理P1813)。
【0286】
停止済みでない樽型スロット#i(i=1〜3のいずれか)が1つでも有れば、プレイヤステーション制御部111は、処理P1803に戻って樽スロットゲームの実施を継続する(処理P1813のNOルート)。すべての樽型スロット#1〜#3が停止済みであれば、プレイヤステーション制御部111は、1ゲーム分の樽スロットゲームを終了する(処理P1813のYESルートから処理P1814)。
【0287】
(センターユニット20側フロー)
一方、センターユニット20(センターユニット制御部211)では、いずれかのプレイヤステーション10からスロットスタート指示を受信したか否かを監視しており(処理P1821のNOルート)、スロットスタート指示を受信すると、樽型スロット#1〜#3の回転速度が所定の速度になるまで(処理P1823でYESと判定されるまで)、樽型スロット#1〜#3の回転速度を検知(モニタ)しながら加速させる(処理P1822)。
【0288】
なお、既述のように、各樽型スロット#1〜#3の回転速度は、センターユニット制御部211の制御下でドライバ232が各樽型スロット#1〜#3に対応するスロット回転用モータ233の回転速度を制御することで制御される。また、樽型スロット#1〜#3の回転速度は、それぞれに対応して設けられた位置センサ234によって検知可能である。
【0289】
各樽型スロット#1〜#3が所定の回転速度に達すると(処理P1823でYESの場合)、センターユニット制御部211は、例えば、各樽型スロット#1〜#3に対応して設けられたスロット上下動作用モータ236をドライバ235によって駆動することで、各樽型スロット#1〜#3を回転したまま基準位置(解放位置)から鉛直下方に所定量だけ押し下げてロックする(処理P1824)。
【0290】
なお、各樽型スロット#1〜#3が基準位置にあるかロック位置にあるかは、各樽型スロット#1〜#3のそれぞれにつき、基準位置とロック位置との2箇所に対応して設けられた2つ(合計6つ)の位置センサ237によって検知可能である。
【0291】
樽型スロット#1〜#3のロックが完了すると、センターユニット制御部211は、樽型スロット#1〜#3に対する射撃操作(停止指示)の入力待ちであることを対象プレイヤステーション10に送信する(処理P1825)。
【0292】
その後、センターユニット制御部211は、当該プレイヤステーション10から樽型スロット#1〜#3のいずれかについての停止指示が受信されるか否かを監視する(処理P1826、処理P1829、及び処理P1832)。
【0293】
当該監視中に、センターユニット制御部211は、停止指示を受信した樽型スロット#i(i=1〜3のいずれか)のロック状態を解除することにより跳ね上げ演出を行ない、当該樽型スロット#iの回転を停止させる制御を行なう。
【0294】
すなわち、樽型スロット#1の停止指示を受信すれば(処理P1826でYESの場合)、センターユニット制御部211は、当該樽型スロット#1のロック状態を解除して跳ね上げ演出を行ない(処理P1827)、当該樽型スロット#1の回転を停止させる(処理P1828)。
【0295】
同様に、樽型スロット#2の停止指示を受信すれば(処理P1826でNO及び処理P1829でYESの場合)、センターユニット制御部211は、当該樽型スロット#2のロック状態を解除して跳ね上げ演出を行ない(処理P1830)、当該樽型スロット#1の回転を停止させる(処理P1831)。
【0296】
また、樽型スロット#3の停止指示を受信すれば(処理P1826及び処理P1829でNO及び処理P1832でYESの場合)、センターユニット制御部211は、当該樽型スロット#2のロック状態を解除して跳ね上げ演出を行ない(処理P1833)、当該樽型スロット#1の回転を停止させる(処理P1834)。
【0297】
上記跳ね上げ演出により、樽スロット#iに実際に弾丸が命中したような視覚効果をプレイヤに与えることができ、ゲーム装置1の遊戯性や面白味をさらに高めることができる。
【0298】
なお、樽型スロット#iの回転停止は、即時に実施する必要は無く、ある程度のタイムラグが存在してもよい。例えば、センターユニット制御部211は、停止指示を受信してから暫くの間は樽型スロット#iが回転し続けることを許容することもできる。
【0299】
また、いずれの樽型スロット#1〜#3についての停止指示も受信されない場合(各処理P1826、P1829、及びP1832でいずれもNOの場合)、センターユニット制御部211は、処理P1826に戻って監視を継続する。
【0300】
いずれかの樽型スロット#1〜#3が停止された場合、センターユニット制御部211は、すべての樽型スロット#1〜#3が停止されたか否かをチェックする(処理P1835)。
【0301】
停止していない樽型スロット#1〜#3が1つでも有れば(処理P1835のNOルート)、センターユニット制御部211は、処理P1826に戻って樽型スロット#iについての停止指示入力の監視を継続する。
【0302】
一方、すべての樽型スロット#1〜#3が停止済みであれば(処理P1835でYESの場合)、センターユニット制御部211は、1ゲーム分の樽スロットゲームを終了する(処理P1836)。
【0303】
(その他)
上述した実施形態では、1つのプレイヤステーション10に1つのゲーム演出装置201又は202が対応付けられる例について説示したが、1つのプレイヤステーション10(第1のゲーム空間)に対応付けられるゲーム演出装置(第2のゲーム空間)は複数としてもよい。その場合、対応付けられるゲーム演出装置は、同一又は同種の装置でもよいし、異なる種類の装置でもよい。
【0304】
例えば、上述した実施形態において、樽型スロット装置202はセンターディスプレイ201と同様のディスプレイに代えて、当該ディスプレイのゲーム空間において、樽型スロット装置202を用いた樽スロットゲームと同等のスロットゲームを実施することとしてもよい。
【符号の説明】
【0305】
1…ゲーム装置、10…プレイヤステーション、20…センターユニット、31…台座、40…スイッチングハブ、50…屋根、51…支柱、100…本体部、101…ディスプレイ、102…ゲーム操作台、103…メダル払出口、111…プレイヤステーション制御部、112…サウンドアンプ、113,114,218,219…スピーカ、115…入出力インタフェース、116−1,116−2…ガンコントローラインタフェース(IF)、117…メダル投入センサ、118…メダル払出スイッチ、119…照明ユニット、121…ゲームコントローラ(ガンコントローラ)、122…メダル投入口、161…水平回転センサ、162…垂直回転センサ、163…トリガスイッチセンサ、164…リロードスイッチセンサ、165…リロードスイッチ照明ランプ、165…照明ランプ、200…本体部、201…ゲーム演出装置(ディスプレイ)、202…(樽型)スロット装置、203…ターンテーブル、211…センターユニット制御部、212…ターンテーブル駆動部、212A…ターンテーブル駆動モータ、212B,235…ドライバ、212C…位置センサ、215…入出力インタフェース、216…照明ユニット、221…スロット(樽型スロット)、231…入出力インタフェース、232…ドライバ、233…スロット回転用モータ、234…位置センサ、236…スロット上下動作用モータ、237,315…位置センサ、238,239…照明ユニット、240…スリップリング、255…軸受部、271…サウンドアンプ、271…樽状フレーム、300…中心軸、310…台座、311…フランジ部、312…取っ手、313,355…軸受部、314a,314b…ベアリング、315,317…回転ギア、316…モータ支持部、318…回転ベルト、319…アイドラー、321…回転プレート、322…ピン、323…樽型スロット固定プレート、324…ガイド、325…プレート、326…バネ、326a…バネ受部、327,330…リニアブッシュ保持部、328,329…リニアブッシュ、332…ベアリング、340…支持フレーム、350…中心軸支持フレーム、351…上下動作ユニット、352…クランク部材、353…クランク受部、356…回転防止ガイド、357…回転防止ガイドローラー、370…回転体、371…樽状フレーム、374…孔部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム操作手段を備え、かつ、当該ゲーム操作手段からの第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力に応じて第1のゲームが前記第1のゲーム空間において進行する複数のプレイヤステーションと、
第2のゲーム空間を提供可能なゲーム演出装置と、
前記ゲーム演出装置を空間的に移動させることが可能な移動機構と、
いずれかの前記プレイヤステーションにおいて前記第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーションの前記第1のゲーム空間に前記ゲーム演出装置が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう前記移動機構を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第2のゲーム空間が前記第1のゲーム空間に対応付けられると、前記ゲーム操作手段からの前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、当該ゲーム操作入力に応じて前記第2のゲーム空間での前記第2のゲームの進行を制御する、
ゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲーム操作手段は、銃に模した形状を有し、前記第1及び第2のゲーム空間に銃口を方向付けて射撃操作することが可能なガンコントローラであり、
前記第2のゲーム空間は、前記第1のゲーム空間よりも鉛直上方に対応付けられ、
前記第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力は、前記ガンコントローラの銃口が前記第1のゲーム空間に方向付けられた状態での射撃操作入力であり、
前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力は、前記ガンコントローラの銃口が前記第2のゲーム空間に方向付けられた状態での射撃操作入力である、請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記射撃操作が行なわれた時の前記ガンコントローラの銃口の向きに応じた角度情報に基づいて、前記射撃操作によって前記ガンコントローラから仮想的に発射された弾丸が前記第2のゲーム空間に位置する標的に命中したか否かを判定する、請求項2記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記判定は、前記角度情報が前記標的に対応付けられた所定の角度範囲情報に含まれる場合に、前記射撃操作によって前記弾丸が前記標的に命中したと判定する処理を含む、請求項3記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記第1のゲーム空間は、前記プレイヤステーションに設けられた第1のディスプレイに表示されるゲーム画面であり、
前記第2のゲーム空間は、前記ゲーム演出装置としての第2のディスプレイに表示されるゲーム画面であり、
前記標的は、前記ゲーム画面に表示される標的キャラクタである、請求項3又は4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記第2のゲームにおいて、前記標的キャラクタが前記第1のディスプレイのゲーム画面から前記第2のディスプレイのゲーム画面に移動する表示制御を行なう、請求項5記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記ゲーム演出装置は、複数の回転体を備えたスロット装置であり、
前記第2のゲーム空間は、前記スロット装置を用いたスロットゲーム空間であり、
前記標的は、前記スロット装置における前記回転体のいずれかである、請求項3又は4に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記回転体は、鉛直方向に固定の中心軸を有し、かつ、当該中心軸を軸心として回転するとともに、前記中心軸に沿ってスライド可能であり、
前記制御手段は、前記判定において前記弾丸が前記標的である前記回転体のいずれかに命中したと判定すると、前記回転体の回転を停止するよう制御するとともに、前記回転体を前記中心軸に沿う鉛直上方にスライドさせる、請求項7記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記回転体は、中空構造の樽形状を有し、かつ、内部に照明ユニットを備えた、請求項7又は8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記各プレイヤステーションは、平面視において前記ゲーム演出装置を取り囲むように配置され、
前記移動機構は、前記ゲーム演出装置が載置されて、前記第2のゲーム空間をいずれかの前記プレイヤステーションの前記第1の空間に対応付けるよう水平面内で回転移動させるターンテーブルを備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
ゲーム操作手段を備えた複数のプレイヤステーションと、ゲーム演出装置と、前記ゲーム演出装置を空間的に移動させることが可能な移動機構と、を備えたゲーム装置の制御方法であって、
前記ゲーム操作手段からの第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力に応じて第1のゲームを前記第1のゲーム空間において進行させる過程と、
いずれかの前記プレイヤステーションにおいて前記第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーションの前記第1のゲーム空間に前記ゲーム演出装置が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう前記移動機構を制御する過程と、
前記第2のゲーム空間が前記第1のゲーム空間に対応付けられると、前記ゲーム操作手段からの前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、当該ゲーム操作入力に応じて前記第2のゲーム空間での前記第2のゲームの進行を制御する過程と、
を有する、ゲーム装置の制御方法。
【請求項1】
ゲーム操作手段を備え、かつ、当該ゲーム操作手段からの第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力に応じて第1のゲームが前記第1のゲーム空間において進行する複数のプレイヤステーションと、
第2のゲーム空間を提供可能なゲーム演出装置と、
前記ゲーム演出装置を空間的に移動させることが可能な移動機構と、
いずれかの前記プレイヤステーションにおいて前記第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーションの前記第1のゲーム空間に前記ゲーム演出装置が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう前記移動機構を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第2のゲーム空間が前記第1のゲーム空間に対応付けられると、前記ゲーム操作手段からの前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、当該ゲーム操作入力に応じて前記第2のゲーム空間での前記第2のゲームの進行を制御する、
ゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲーム操作手段は、銃に模した形状を有し、前記第1及び第2のゲーム空間に銃口を方向付けて射撃操作することが可能なガンコントローラであり、
前記第2のゲーム空間は、前記第1のゲーム空間よりも鉛直上方に対応付けられ、
前記第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力は、前記ガンコントローラの銃口が前記第1のゲーム空間に方向付けられた状態での射撃操作入力であり、
前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力は、前記ガンコントローラの銃口が前記第2のゲーム空間に方向付けられた状態での射撃操作入力である、請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記射撃操作が行なわれた時の前記ガンコントローラの銃口の向きに応じた角度情報に基づいて、前記射撃操作によって前記ガンコントローラから仮想的に発射された弾丸が前記第2のゲーム空間に位置する標的に命中したか否かを判定する、請求項2記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記判定は、前記角度情報が前記標的に対応付けられた所定の角度範囲情報に含まれる場合に、前記射撃操作によって前記弾丸が前記標的に命中したと判定する処理を含む、請求項3記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記第1のゲーム空間は、前記プレイヤステーションに設けられた第1のディスプレイに表示されるゲーム画面であり、
前記第2のゲーム空間は、前記ゲーム演出装置としての第2のディスプレイに表示されるゲーム画面であり、
前記標的は、前記ゲーム画面に表示される標的キャラクタである、請求項3又は4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記第2のゲームにおいて、前記標的キャラクタが前記第1のディスプレイのゲーム画面から前記第2のディスプレイのゲーム画面に移動する表示制御を行なう、請求項5記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記ゲーム演出装置は、複数の回転体を備えたスロット装置であり、
前記第2のゲーム空間は、前記スロット装置を用いたスロットゲーム空間であり、
前記標的は、前記スロット装置における前記回転体のいずれかである、請求項3又は4に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記回転体は、鉛直方向に固定の中心軸を有し、かつ、当該中心軸を軸心として回転するとともに、前記中心軸に沿ってスライド可能であり、
前記制御手段は、前記判定において前記弾丸が前記標的である前記回転体のいずれかに命中したと判定すると、前記回転体の回転を停止するよう制御するとともに、前記回転体を前記中心軸に沿う鉛直上方にスライドさせる、請求項7記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記回転体は、中空構造の樽形状を有し、かつ、内部に照明ユニットを備えた、請求項7又は8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記各プレイヤステーションは、平面視において前記ゲーム演出装置を取り囲むように配置され、
前記移動機構は、前記ゲーム演出装置が載置されて、前記第2のゲーム空間をいずれかの前記プレイヤステーションの前記第1の空間に対応付けるよう水平面内で回転移動させるターンテーブルを備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
ゲーム操作手段を備えた複数のプレイヤステーションと、ゲーム演出装置と、前記ゲーム演出装置を空間的に移動させることが可能な移動機構と、を備えたゲーム装置の制御方法であって、
前記ゲーム操作手段からの第1のゲーム空間に対応するゲーム操作入力に応じて第1のゲームを前記第1のゲーム空間において進行させる過程と、
いずれかの前記プレイヤステーションにおいて前記第1のゲームの進行中に第2のゲームに関する所定の条件が満たされると、当該プレイヤステーションの前記第1のゲーム空間に前記ゲーム演出装置が提供する第2のゲーム空間を対応付けるよう前記移動機構を制御する過程と、
前記第2のゲーム空間が前記第1のゲーム空間に対応付けられると、前記ゲーム操作手段からの前記第2のゲーム空間に対応するゲーム操作入力を許容し、当該ゲーム操作入力に応じて前記第2のゲーム空間での前記第2のゲームの進行を制御する過程と、
を有する、ゲーム装置の制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2011−36281(P2011−36281A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−183680(P2009−183680)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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