説明

ゲーム装置の制御プログラム、ゲーム装置及びゲーム装置の制御方法

【課題】麻雀ゲームにおけるプレイヤの思考をサポートすることができるゲーム装置の制御プログラムを提供する。
【解決手段】麻雀ゲームを行うゲーム装置の制御プログラムである。ゲーム装置は、麻雀ゲームにおける牌画像を含むゲーム画像を表示する表示手段と、表示手段上に設けられ、指示物体の接触位置を検出し、該接触位置の位置座標情報を生成するタッチパネルと、位置座標情報に基づいて、麻雀ゲームのゲーム進行を制御する制御部とを備える。ゲーム装置の制御プログラムは、制御部に、タッチパネルが指示物体の位置を複数箇所検出し、該検出位置の位置座標情報に基づき、表示手段に表示される複数の牌を特定する第1のステップと、特定された複数の牌に基づき、複数の牌に関連する牌種を決定する第2のステップと、ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、第2のステップで決定した関連する牌種に第1のマークを付する第3のステップとを実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置の制御プログラム、ゲーム装置及びゲーム装置の制御方法に係り、特に、麻雀ゲームを行うゲーム装置の制御プログラム、ゲーム装置及びゲーム装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設等に設置された業務用ビデオゲーム装置等を用いて、複数のユーザが対戦するゲームが提案されている。近年は、アーケードゲーム機をインターネット接続することにより、複数のユーザがインターネットを介してサーバに接続して行うネットワーク対戦ゲームが提案されている。
【0003】
麻雀ゲームはこの種のネットワーク対戦ゲームのひとつとして非常に人気のあるゲームである。コンピュータを用いた麻雀ゲームでは、ネットワーク対戦ゲームに限らないが、プレイヤの思考をサポートするための様々な工夫が提案されている。例えば、プレイヤが牌を捨てようとするとき、その捨牌に対する対戦相手ごとに当たりとなる危険度を表示するものや(特許文献1参照)、プレイヤの手牌の牌ごとに危険か否かを判定し、危険度に応じて危険牌を他の手牌と区別して表示するもの(特許文献2参照)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−201953号公報
【特許文献1】特開2003−10539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、麻雀ゲームにおけるプレイヤの思考をサポートすることができるゲーム装置の制御プログラム、ゲーム装置及びゲーム装置の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によるゲーム装置の制御プログラムは、麻雀ゲームを行うゲーム装置の制御プログラムであって、前記ゲーム装置は、前記麻雀ゲームにおける牌画像を含むゲーム画像を表示する表示手段と、前記表示手段上に設けられ、指示物体の接触位置を検出し、該接触位置の位置座標情報を生成するタッチパネルと、前記位置座標情報に基づいて、前記麻雀ゲームのゲーム進行を制御する制御部と、を備えてなり、前記制御部に、前記タッチパネルが前記指示物体の位置を複数箇所検出し、該検出位置の位置座標情報に基づき、前記表示手段に表示される複数の牌を特定する第1のステップと、前記特定された複数の牌に基づき、前記複数の牌に関連する牌種を決定する第2のステップと、前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記第2のステップで決定した関連する牌種に第1のマークを付する第3のステップと、を含んで実行させることを特徴とする。
【0007】
上述したゲーム装置の制御プログラムにおいて、前記第3のステップにおいて、前記制御部に、前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記ゲームのプレイヤが牌種を識別可能に表示される牌に、第1のマークを付するステップを含んで実行させるようにしてもよい。
【0008】
上述したゲーム装置の制御プログラムにおいて、前記第3のステップにおいて、さらに前記制御部に、前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記ゲームのプレイヤが牌種を識別不可能に表示される牌に、第1のマークを付するステップを含んで実行させるようにしてもよい。
【0009】
上述したゲーム装置の制御プログラムにおいて、前記第2のステップにおいて、前記複数の牌が塔子を構成している場合に、前記塔子が順子となるために受け入れることが可能な牌種を複数の牌に関連する牌種として決定するステップを含んで実行させるようにしてもよい。
【0010】
上述したゲーム装置の制御プログラムにおいて、前記制御部に、前記決定された複数の牌に基づいて、前記複数の牌と同一の牌種を決定する第4のステップと、前記ゲーム画面に表示された牌のうち、前記同一の牌種に第2のマークを付する第5のステップと、を更に実行させるようにしてもよい。
【0011】
上述したゲーム装置の制御プログラムにおいて、前記第5のステップにおいて、さらに前記制御部に、前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記ゲームのプレイヤが牌種を識別可能に表示される牌に、第2のマークを付するステップを含んで実行させるようにしてもよい。
【0012】
本発明の一態様によるゲーム装置は、麻雀ゲームを行うゲーム装置であって、前記ゲーム装置は、前記麻雀ゲームにおける牌画像を含むゲーム画像を表示する表示手段と、前記表示手段上に設けられ、指示物体の接触位置を検出し、該接触位置の位置座標情報を生成するタッチパネルと、前記検出した位置に基づいて、前記麻雀ゲームのゲーム進行を制御する制御部と、を備えてなり、前記制御部が、前記タッチパネルが前記指示物体の位置を複数箇所検出し、該検出位置の位置座標情報に基づき、前記表示手段に表示される複数の牌を特定する制御と、前記特定された複数の牌に基づき、前記複数の牌に関連する牌種を決定する制御と、前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記第2のステップで決定した関連する牌種に第1のマークを付する制御と、を含んで実行するように構成されることを特徴とする。
【0013】
本発明の一態様によるゲーム装置の制御方法は、麻雀ゲームを行うゲーム装置の制御方法であって、前記ゲーム装置は、前記麻雀ゲームにおける牌画像を含むゲーム画像を表示する表示手段と、前記表示手段上に設けられ、指示物体の接触位置を検出し、該接触位置の位置座標情報を生成するタッチパネルと、前記検出した位置に基づいて、前記麻雀ゲームのゲーム進行を制御する制御部と、を備えてなり、前記制御部が、前記タッチパネルが前記指示物体の位置を複数箇所検出し、該検出位置の位置座標情報に基づき、前記表示手段に表示される複数の牌を特定する第1のステップと、前記特定された複数の牌に基づき、前記複数の牌に関連する牌種を決定する第2のステップと、前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記第2のステップで決定した関連する牌種に第1のマークを付する第3のステップと、を含んで実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上の通り、本発明によれば、麻雀ゲームを行うゲーム装置の制御プログラムであって、ゲーム装置は、麻雀ゲームにおける牌画像を含むゲーム画像を表示する表示手段と、表示手段上に設けられ、指示物体の接触位置を検出し、該接触位置の位置座標情報を生成するタッチパネルと、位置座標情報に基づいて、麻雀ゲームのゲーム進行を制御する制御部と、を備えてなり、制御部に、タッチパネルが指示物体の位置を複数箇所検出し、該検出位置の位置座標情報に基づき、表示手段に表示される複数の牌を特定する第1のステップと、特定された複数の牌に基づき、複数の牌に関連する牌種を決定する第2のステップと、ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、第2のステップで決定した関連する牌種に第1のマークを付する第3のステップと、を含んで実行させるようにしたので、麻雀ゲームにおけるプレイヤの思考をサポートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態によるゲーム装置の外観を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態によるゲーム装置を含むゲームシステムを示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるゲーム装置のブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームのゲーム画面を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける各プレイヤの牌状態を示す牌状態テーブルである。
【図6】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける全プレイヤの牌状態を示す牌状態テーブルである。
【図7】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける自家の手牌テーブルである。
【図8】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームの制御方法のフローチャート(その1)である。
【図9】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームの制御方法のフローチャート(その2)である。
【図10】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームのゲーム画面におけるタッチエリアを示す図である。
【図11】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームのゲーム画面を示す図(その1)である。
【図12】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームのゲーム画面を示す図(その2)である。
【図13】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける自家の手牌テーブルである。
【図14】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける自家の捨て牌テーブルである。
【図15】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける下家の捨て牌テーブルである。
【図16】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける対面の捨て牌テーブルである。
【図17】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける上家の捨て牌テーブルである。
【図18】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームのゲーム画面を示す図(その3)である。
【図19】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける下家の手牌テーブルである。
【図20】本発明の一実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおける上家の山牌テーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[一実施形態]
本発明の一実施形態によるゲーム装置について図1乃至図3を用いて説明する。図1は本実施形態のゲーム装置の外観を示す図であり、図2は本実施形態のゲーム装置を用いたゲームシステムを示す図であり、図3は本実施形態のゲーム装置のブロック図である。
【0017】
(ゲームシステム)
図2に示すように、アミューズメント施設10は、例えば、日本全国の各地域に所在している。各アミューズメント施設10には、ゲームを行うために複数台のゲーム装置12が設けられている。アミューズメント施設10には、ゲーム装置12の他に、ゲーム内容の表示等を行う処理装置14が設けられている。アミューズメント施設10に処理装置14が設けられている場合には、観戦者は、処理装置のディスプレイモニタ15を見ることによりゲームを観戦することができる。
【0018】
ゲーム装置12は、例えば、業務用の麻雀ゲーム機であり、プレイヤはコインを投入して麻雀ゲームを行うことができる。ゲーム装置12にはメンバーズカード16を読み取るためのICカードI/F(インターフェース)18が設けられている。メンバーズカード16には固有のID番号が記載されている。
【0019】
各ゲーム装置12はアミューズメント施設10内のLAN(Lacal Area Network)20に接続されており、アミューズメント施設10内の他のゲーム装置12と相互に通信可能である。また、アミューズメント施設10のLAN20はインターネット22に接続されており、他のアミューズメント施設10内のゲーム装置12とも相互に通信可能である。したがって、設置場所が離れていても、任意の4台のゲーム装置により共通の麻雀ゲームを行うことができるように構成されている。
【0020】
アミューズメント施設10を訪れたプレイヤは、ゲーム装置12に着席し、コインを投入し、タッチパネル24、実行ボタン28等の操作を行うことにより、他のプレイヤと麻雀ゲームを行う。
【0021】
プレイデータ管理サーバ30はインターネット22に接続されている。プレイデータ管理サーバ30は、ゲーム装置12により実行された麻雀ゲーム等のゲームのプレイデータを、インターネット22を介して収集し、そのプレイデータを蓄積し、管理する。
【0022】
(ゲーム装置の外観)
図1に示すように、ゲーム装置12の筐体32には、ゲーム内容を表示するディスプレイモニタ34と、ディスプレイモニタ34上に設けられ、プレイヤがゲームの操作を行うためのタッチパネル24と、コインと投入するためのコイン投入部36と、メンバーズカード16を読み取るためのICカードI/F18と、各種の操作を実行させるための実行ボタン28とが設けられている。ディスプレイモニタ34には、実際の麻雀卓の座席に座ったプレイヤから見えるゲームの様子(ゲームフィールド)が、リアルに表示されるようになっている。
【0023】
タッチパネル24は同時に多点入力が可能なマルチタッチ機能を有するタッチパネルである。本実施形態では投影型静電容量タッチパネルを用いているが、他の方式、例えば、抵抗膜式多点入力タッチパネルでもよい。
【0024】
タッチパネル24へのタッチ入力としては、短時間の1回タッチ、短時間の2回タッチの繰り返し(ダブルクリック)、長時間のタッチ(長押し)等により、同一のタッチ位置に対して異なる操作入力を行うことができる。
【0025】
(ゲーム装置の構成)
図3に示すように、ゲーム装置12には、ゲームプログラムの実行やシステム全体の制御や画像表示のための座標計算等を行う制御手段(制御部)であるCPU40と、CPU40が処理を行うのに必要なプログラムやデータを格納するバッファメモリとして利用されるシステムメモリ(RAM)42とがバスラインにより共通接続され、バスアービタ44に接続されている。バスアービタ44は、ゲーム装置12の各ブロックや外部に接続される機器とのプログラムやデータの流れを制御する。
【0026】
ゲームプログラムやデータ(映像データや音楽データも含む)が格納されたプログラムデータ記憶装置又は記憶媒体(ゲーム用記録媒体であるCD−ROM等を駆動する光ディスクや光ディスクドライブ等も含む)46と、ゲーム装置を起動するためのプログラムやデータが格納されているBOOTROM48とがバスラインを介してバスアービタ44に接続されている。
【0027】
バスアービタ44を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体46から読み出した映像(MOVIE)データを再生したり、プレイヤの操作やゲーム進行に応じて画像表示のための画像を生成したりするレンダリングプロセッサ50と、そのレンダリングプロセッサ50が画像生成を行うために必要なグラフィックデータ等を格納しておくグラフィックメモリ52とが接続されている。レンダリングプロセッサ50から出力される画像信号は、ビデオDAC(図示せず)によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、ディスプレイモニタ54に表示される。
【0028】
バスアービタ44を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体46から読み出した音楽データを再生したり、プレイヤによる操作やゲーム進行に応じて効果音や音声を生成したりするサウンドプロセッサ56と、そのサウンドプロセッサ56により効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータ等を格納しておくサウンドメモリ58とが接続されている。サウンドプロセッサ56から出力される音声信号は、オーディオDAC(図示せず)によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、スピーカ60から出力される。
【0029】
バスアービタ44には通信インターフェース62が接続されている。通信インタフェース62はLANアダプタ64を介して電話回線等の外部ネットワークに接続される。ゲーム装置12はLANアダプタ64により電話回線を介してインターネットに接続され、他のゲーム装置12やネットワークサーバ30等との通信が可能となる。なお、通信インターフェース62及びLANアダプタ64は電話回線を使用するものであるが、電話回線を使用するターミナルアダプタ(TA)やルータ、ケーブルテレビ回線を使用するケーブルLANアダプタ、携帯電話やPHSを利用して無線通信手段、光ファイバを用いた光ファイバ通信手段等の他の通信方法を利用してもよい。
【0030】
バスアービタ44には、ペリフェラルI/F(インターフェース)66を介して実行ボタン28が接続されている。実行ボタン28は、各種操作の実行の指示を入力するためのものである。ペリフェラルI/F66は、プレイヤによる操作にしたがって、ゲーム装置12や外部に接続された機器を制御するための信号を出力する。
【0031】
バスアービタ44には、ペリフェラルI/F68を介してタッチパネル24が接続されている。タッチパネル24は、プレイヤが指を触れることにより各種操作を入力するためのものである。ペリフェラルI/F68は、プレイヤによる操作にしたがって、ゲーム装置12や外部に接続された機器を制御するための信号を出力する。タッチパネル24は、複数点の検出が可能であり、プレイヤの指が接触した複数箇所の位置の座標値を取得して位置座標情報を生成する位置座標取得手段として機能する。
【0032】
バスアービタ44には、メンバーズカード16を読み取るためのICカードI/F18が接続されている。
【0033】
バスアービタ44にはバックアップメモリ(図示せず)が接続され、これにゲームの成績などの記録を行う。バックアップメモリは、システムメモリ(RAM)で代用してもよい。
【0034】
なお、上記のようなゲーム装置10のハードウエア構成は単なる一例に過ぎず、本発明は、表示装置を備える任意のコンピュータシステムに適用することができる。また、本発明のプログラムは、メモリカード等の外部記憶媒体を通じてコンピュータシステムに供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じてコンピュータシステムに供給されてもよいし、さらにはコンピュータシステム内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。
【0035】
なお、ゲーム装置10は、アミューズメント施設やゲームカフェ等の店舗に設置されるゲーム装置に限定されるものではなく、家庭用のゲーム装置やパーソナルコンピュータ、携帯型電子ゲーム機、携帯電話やPDA等の電子装置、ゲーム情報処理装置でもよい。
【0036】
(麻雀ゲーム)
本実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームについて図4乃至図20用いて説明する。
【0037】
まず、麻雀ゲームを行おうとするプレイヤは、アミューズメント施設10に設けられたゲーム装置12に着席する。
【0038】
続いて、プレイヤはゲーム装置12にメンバーズカード16を入力する。ゲーム装置12はメンバーズカード16に記載された磁気的手段又は電気的手段による記録情報からID番号を読み取る。これにより、ゲーム装置12は、そのID番号のメンバーズカードを所有するプレイヤが麻雀ゲームを行うことを知ることができる。
【0039】
続いて、プレイヤは、ゲーム装置12により麻雀ゲームを開始する。ゲーム装置12のディスプレイモニタ34には、ゲーム画面が表示される。このゲーム画面には、麻雀卓とともに参加するプレイヤのキャラクタが表示され、麻雀卓上にはゲームの進行状態が表示される。
【0040】
続いて、プレイヤは、ディスプレイモニタ34上に表示された麻雀卓のゲーム画面を見ながら、タッチパネル24にタッチすることにより、牌を自模り、牌を捨てる等の操作を行い、麻雀ゲームを行う。勝負が決着し、麻雀ゲームの一局が終了すると、点棒のやりとりを行う。各プレイヤは、必要に応じて、その一局の勝負についての分析を行う。所定時間が経過すると、次の一局が開始される。以上の処理を繰り返して、例えば、半荘(ハンチャン)が終了するまで麻雀ゲームを行う。
【0041】
(ゲーム画面)
図4は麻雀ゲームが進行したある場面でのあるプレイヤ(プレイヤA)のゲーム画面を示す図である。
【0042】
ゲーム画面は、プレイヤAから見た麻雀卓の状態を示している。
【0043】
ゲーム画面における麻雀卓の下部領域には、プレイヤAである自家の牌状態が表示されている。自家の手牌100、捨て牌104、山牌106が表示されている。自家であるので、手牌100の牌種を見ることができる。捨て牌104の牌種を見ることができる。山牌106は牌種を見ることができない。自家は鳴いていないので、鳴き牌は表示されていない。
【0044】
ゲーム画面における麻雀卓の右部領域には、プレイヤAに対する下家のプレイヤの牌状態が表示されている。下家の手牌110、捨て牌114が表示されている。自家ではないので、手牌110の牌種を見ることができない。捨て牌114の牌種を見ることができる。山牌は使用してしまったので表示されていない。下家は鳴いていないので、鳴き牌は表示されていない。
【0045】
ゲーム画面における麻雀卓の上部領域には、プレイヤAに対する対面のプレイヤの牌状態が表示されている。対面の手牌120、鳴き牌122、捨て牌124が表示されている。自家ではないので、手牌120の牌種を見ることができない。鳴き牌122の牌種を見ることができる。捨て牌124の牌種を見ることができる。山牌は使用してしまったので表示されていない。
【0046】
ゲーム画面における麻雀卓の左部領域には、プレイヤAに対する上家のプレイヤの牌状態が表示されている。上家の手牌130、鳴き牌132、捨て牌134、山牌136が表示されている。自家ではないので、手牌130の牌種を見ることができない。鳴き牌132の牌種を見ることができる。捨て牌134の牌種を見ることができる。山牌136は牌種を見ることができないが、ドラ牌137は牌種を見ることができる。
【0047】
(牌状態テーブル)
図5は各プレイヤの牌状態を示す牌状態テーブルである。
【0048】
各プレイヤの牌状態テーブルは、図5(a)の手牌テーブル、図5(b)の鳴き牌テーブル、図5(c)の捨て牌テーブル、図5(d)の山牌テーブルから構成されている。
【0049】
図5(a)に示す手牌テーブルは、プレイヤの手牌を示すテーブルである。最大13枚の牌と、1枚の自模牌とから構成されている。
【0050】
図5(b)に示す鳴き牌テーブルは、プレイヤが鳴いて他のプレイヤの牌を加えて構成した鳴き牌を示すテーブルである。最大4組の鳴き牌テーブルから構成され、各組の鳴き牌は最大4枚の牌から構成されている。
【0051】
図5(c)に示す捨て牌テーブルは、プレイヤが場に捨てた牌である捨て牌を示すテーブルである。最大32枚の牌から構成されている。
【0052】
図5(d)に示す山牌テーブルは、プレイヤの前に詰まれた山牌を示すテーブルである。最大34枚の牌から構成されている。
【0053】
各牌は、牌の種類を示す牌種データと、特定のプレイヤから見えるか否かを示す可視/不可視データと、同種牌、塔子受入牌を示すフラグとから構成されている。
【0054】
牌種データには牌の種類が格納される。
【0055】
牌の種類には、「一萬」「二萬」「三萬」「四萬」「五萬」「六萬」「七萬」「八萬」「九萬」からなる9つの「萬子」と、「一筒」「二筒」「三筒」「四筒」「五筒」「六筒」「七筒」「八筒」「九筒」からなる9つの「筒子」と、「一索」「二索」「三索」「四索」「五索」「六索」「七索」「八索」「九索」からなる9つの「索子」とからなる数牌(シューパイ)と、「東」「南」「西」「北」からなる4つの「風牌」と、「白」「發」「中」からなる3つの「三元牌」とからなる字牌(ジハイ)とがある。
【0056】
可視/不可視データは、プレイヤからみたゲーム画面において、牌種を見ることが出来るかどうかを示す。例えば、「1」が可視、「0」が不可視を示す。自分の手牌、下家、対面、上家の鳴き牌、全員の捨て牌、ドラ牌の可視/不可視データは「1」であり、その他の牌の可視/不可視データは「0」である。
【0057】
同種牌、塔子受入牌を示すフラグは、その牌が同種牌又は塔子受入牌のときに立てるフラグである。例えば、フラグ「F1」は同種牌であることを示し、フラグ「F2」は塔子受入牌であることを示す。同種牌、塔子受入牌の詳細については後述する。
【0058】
図5に示す各プレイヤの牌状態テーブルに基づいて、特定のプレイヤに対する全体の牌状態テーブルを作成する。図6はプレイヤAからみた全体の牌状態テーブルである。
【0059】
全体の牌状態テーブルは、図6(a)に示す自家の手牌テーブル、鳴き牌テーブル、捨て牌テーブル、山牌テーブルと、図6(b)に示す下家の手牌テーブル、鳴き牌テーブル、捨て牌テーブル、山牌テーブルと、図6(c)に示す対面の手牌テーブル、鳴き牌テーブル、捨て牌テーブル、山牌テーブルと、図6(d)に示す上家の手牌テーブル、鳴き牌テーブル、捨て牌テーブル、山牌テーブルとから構成されている。
【0060】
図6(a)〜(d)においては、図6(e)の凡例に示すように、実線は牌が存在していることを示し、破線は牌が存在していないことを示し、太い実線は王牌(ワンパイ)であることを示し、左下がりのハッチングは同種牌であることを示し、右下がりのハッチングは塔子受入牌であることを示す。
【0061】
図6の全体の牌状態テーブルは、図4のゲーム画面における牌状態に対応している。 図4のゲーム画面は、図6の全体の牌状態テーブルに格納されたデータに基づいて形成される。
【0062】
例えば、図6(a)に示す自家の手牌テーブルは、図7に示すように、0番から12番の13枚の手牌と、1枚の自模牌のそれぞれに牌種が格納され、全ての牌の可視/不可視データに「1」が格納されている。自家の手牌テーブル、鳴き牌テーブル、捨て牌テーブル、山牌テーブルにも同様に牌種、可視/不可視データが格納されている。また、下家、対面、上家の手牌テーブル、鳴き牌テーブル、捨て牌テーブル、山牌テーブルにも、同様に、図4のゲーム画面に対応した、牌種、可視/不可視データが格納されている。
【0063】
(麻雀ゲームの制御方法)
本実施形態による麻雀ゲームでは、プレイヤがゲーム中にゲーム画面の牌にタッチすると、ゲーム装置はタッチパネル24によりプレイヤのタッチ情報を取得する。本実施形態によるゲーム装置のタッチパネル24は同時に多点入力が可能なマルチタッチ機能を有しているので、プレイヤによる多点のタッチ情報を取得することができる。
【0064】
本実施形態による麻雀ゲームでは、タッチパネル24のマルチタッチ機能を用いて、タッチした複数の牌に関連してプレイヤの思考をサポートするサポート情報を提供する。
【0065】
サポート情報としては、タッチした牌と同種の牌を表示する同種牌情報、タッチした牌に関連する牌を表示する関連牌情報等がある。
【0066】
同種牌情報としては、例えば、タッチした牌が「三萬」であれば、同種の牌、すなわち「三萬」が「同種牌情報」である。
【0067】
関連牌情報としては、タッチした複数の牌が塔子(ターツ)を構成しているとき、塔子が順子(ジュンツ)となるために受け入れることが可能な牌である「塔子受入牌」の情報である。
【0068】
ここで、塔子(ターツ)とは、あと一枚で順子(ジュンツ)になる数牌(シューパイ)2枚の組み合わせのことである。順子(ジュンツ)とは、同一種類の数牌(シューパイ)が"123"や"456"など数字が順に3つ揃ったもののことである。数牌(シューパイ)とは、全て数で表される牌のことである。数牌(シューパイ)は、萬子(ワンヅ)、索子(ソーヅ)、筒子(ピンヅ)の3グループからなる27種類の牌である。
【0069】
例えば、タッチした牌が「三萬」「四萬」であれば、これら「三萬」「四萬」の塔子が「二萬」「三萬」「四萬」の順子となるための「二萬」や、「三萬」「四萬」「五萬」の順子となるための「五萬」が「塔子受入牌」となる。
【0070】
本実施形態のゲーム装置による麻雀ゲームにおいて、プレイヤへのサポート情報を提供する麻雀ゲームの制御方法について、図8乃至図20を用いて説明する。図8及び図9は麻雀ゲームの制御方法のフローチャートである。
【0071】
麻雀ゲームが進行したある場面でのあるプレイヤ(プレイヤA)のゲーム画面が、図4のゲーム画面となった場合を具体例として説明する。
【0072】
まず、ゲーム装置の制御部が、プレイヤAに対するタッチエリアを登録する(ステップS10)。タッチエリアとは、プレイヤAが、ゲーム画面が表示されたディスプレイモニタ34上のタッチパネル24にタッチ入力したときに、そのタッチ入力が有効となる領域である。各タッチエリアへのタッチ入力により、ゲーム画面に表示された牌を指定する等の操作が可能である。
【0073】
例えば、図4のゲーム画面のタッチエリアは図10に示すようになる。麻雀牌に関するものとしては、プレイヤAの自家の手牌や、捨て牌、下家の捨て牌、対面の捨て牌、鳴き牌、上家の捨て牌、鳴き牌、ドラ牌等、プレイヤAからみて牌種が見える牌(可視/不可視データが「1」の牌)にタッチエリアが登録される。図10に示すように、各牌に個別のタッチエリアが登録され、各タッチエリアに番号が付される。図10では、各タッチエリアを円形として描いているが、各タッチエリアは、タッチされる対象物が表示された形状にあわせて設定される。
【0074】
例えば、牌の場合には、タッチエリアとして、四角い牌の4つの各頂点の座標値が登録される。プレイヤがある牌にタッチ入力すると、プレイヤがタッチした点の座標値を取得し、タッチエリアとして登録された座標値に基づいて、プレイヤが牌にタッチしたか否かが判断される。
【0075】
次に、プレイヤAが、ゲーム画面が表示されたディスプレイモニタ34上のタッチパネル24にタッチ入力する。タッチパネル24は同時に多点入力が可能である。ここではプレイヤAが同時に2点に所定時間以上タッチ入力(長押し)したとする。ゲーム装置の制御部は、プレイヤAの「タッチ情報1」と「タッチ情報2」とを取得する(ステップS11)。タッチ情報とは、プレイヤがタッチ入力したタッチパネル24の座標値である。
【0076】
ステップS11の後、ゲーム装置の制御部は、プレイヤAの「タッチ情報1」「タッチ情報2」からタッチされた麻雀牌を特定し、タッチされた麻雀牌の牌種を「検索牌1」「検索牌2」とする(ステップS12)。
【0077】
例えば、図11に示すように、自家の手牌中の11番と12番の2箇所のタッチエリアに同時にタッチ入力したとする。ゲーム装置の制御部は、11番のタッチエリアに対応する「四筒」の牌と、12番のタッチエリアに対応する「五筒」の牌とを特定し、「四筒」を「検索牌1」、「五筒」を「検索牌2」とする。
【0078】
次に、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」である「四筒」と、「検索牌2」の「五筒」を「同種牌」として登録する(ステップS12)。
【0079】
例えば、図11に示すように、「検索牌1」が「四筒」、「検索牌2」が「五筒」であるとすると、「四筒」「五筒」が「同種牌」となる。
【0080】
次に、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」又は「検索牌2」が字牌であるかどうか判断する(ステップS14)。「検索牌1」「検索牌2」の一方が字牌の場合には、これら「検索牌1」と「検索牌2」が塔子となることはないので、ステップS22に処理を移行する。
【0081】
次に、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」又は「検索牌2」が対子(トイツ)であるかどうか判断する(ステップS15)。
【0082】
対子(トイツ)とは、同じ牌の2枚組のことである。「検索牌1」「検索牌2」が対子である場合には、これら「検索牌1」と「検索牌2」が塔子となることはないので、ステップS22に処理を移行する。
【0083】
次に、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」と「検索牌2」が両面搭子(リャンメンターツ)であるかどうか判断する(ステップS16)。両面搭子(リャンメンターツ)とは、搭子の内2枚が連番となっており、その両側どちらを付け加えても順子になるものである。
【0084】
「検索牌1」と「検索牌2」が両面搭子である場合には、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」と「検索牌2」から「塔子受入牌」を決定して登録し(ステップS17)、その後、ステップS22に処理を移行する。
【0085】
例えば、図11に示すように、「検索牌1」が「四筒」、「検索牌2」が「五筒」であるとすると、「三筒」「六筒」が「塔子受入牌」となる。
【0086】
「検索牌1」と「検索牌2」が両面搭子でない場合には、次のステップS18に処理を移行する。
【0087】
次に、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」と「検索牌2」が辺張搭子(ペンチャンターツ)であるかどうか判断する(ステップS18)。辺張搭子(ペンチャンターツ)とは、搭子の内1・2又は8・9となっているものである。1・2の組合せの場合は3、8・9の組合せの場合は7を付け加えると順子になる。
【0088】
「検索牌1」と「検索牌2」が辺張搭子である場合には、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」と「検索牌2」から「塔子受入牌」を決定して登録し(ステップS19)、その後、ステップS22に処理を移行する。
【0089】
例えば、「検索牌1」が「一筒」、「検索牌2」が「二筒」であるとすると、「三筒」が「塔子受入牌」となる。
【0090】
「検索牌1」と「検索牌2」が辺張搭子でない場合には、次のステップS20に処理を移行する。
【0091】
次に、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」と「検索牌2」が嵌張搭子(カンチャンターツ)であるかどうか判断する(ステップS20)。嵌張搭子(カンチャンターツ)とは、順子の真ん中の1枚が抜けている搭子である。
【0092】
「検索牌1」と「検索牌2」が嵌張搭子である場合には、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」と「検索牌2」から「塔子受入牌」を決定して登録し(ステップS21)、その後、ステップS22に処理を移行する。
【0093】
例えば、「検索牌1」が「三筒」、「検索牌2」が「五筒」であるとすると、「四筒」が「塔子受入牌」となる。
【0094】
「検索牌1」と「検索牌2」が嵌張搭子でない場合には、次のステップS22に処理を移行する。
【0095】
次に、「検索牌1」と「検索牌2」について、上述した判断が全て終了すると、ゲーム装置の制御部は、図6に示す全体の牌状態テーブルの全ての牌種を走査し、「同種牌」として登録された牌種と同じ牌に対して、同種牌であることを示すフラグ「F1」を立てる(ステップS22)。
【0096】
次に、ゲーム装置の制御部は、図6に示す全体の牌状態テーブルの全ての牌種を走査し、「塔子受入牌」として登録された牌種と同じ牌に対して、塔子受入牌であることを示すフラグ「F2」を立てる(ステップS23)。
【0097】
次に、ゲーム装置の制御部は、図6に示す全体の牌状態テーブルの全ての牌を走査し、可視/不可視データが可視「1」であり、かつ、同種牌フラグ「F1」が立っている牌に所定のマーク、例えば、赤マークを付する(ステップS24)。
【0098】
次に、ゲーム装置の制御部は、図6に示す全体の牌状態テーブルの全ての牌を走査し、可視/不可視データが可視「1」であり、かつ、塔子受入牌フラグ「F2」が立っている牌に同種牌とは異なる所定のマーク、例えば、黄マークを付する(ステップS25)。
【0099】
なお、上述したように、プレイヤAが同時に3点以上にタッチして、3つ以上の牌を検索牌とした場合には、3つ以上の検索牌から2つの検索牌を順次選択して、選択した2つの検索牌について、上述した処理を繰り返すことにより、「同種牌」「塔子受入牌」を決定し、「同種牌」「塔子受入牌」に所定のマークを付する。
【0100】
(麻雀ゲームの制御方法の具体例)
上述した麻雀ゲームの制御方法について、図11の具体例に則して説明する。
【0101】
図11に示すように、自家の手牌中の11番と12番の2箇所のタッチエリアに同時にタッチ入力したとする。ステップS11、S12において、ゲーム装置の制御部は、11番のタッチエリアに対応する「四筒」の牌と、12番のタッチエリアに対応する「五筒」の牌とを特定し、「四筒」を「検索牌1」、「五筒」を「検索牌2」とする。
【0102】
続いて、ステップS13において、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」である「四筒」と「検索牌2」である「五筒」を「同種牌」として登録する。
【0103】
続いて、ステップS16において、ゲーム装置の制御部は、「検索牌1」である「四筒」と「検索牌2」である「五筒」は両面搭子と判断され、ステップS17において、「三筒」と「六筒」を「塔子受入牌」として登録する。
【0104】
続いて、ステップS22において、ゲーム装置の制御部は、図6に示す全体の牌状態テーブルの全ての牌種を走査し、「同種牌」として登録された「四筒」「五筒」と同じ牌に対して、同種牌であることを示すフラグ「F1」を立てる。
【0105】
例えば、図13に示すように、自家の手牌の11番の「四筒」、12番の「五筒」にフラグ「F1」を立てる。また、図14に示すように、自家の捨て牌の0番の「四筒」にフラグ「F1」を立てる。また、図17に示すように、上家の捨て牌の3番の「四筒」にフラグ「F1」を立てる。
【0106】
続いて、ステップS23において、ゲーム装置の制御部は、図6に示す全体の牌状態テーブルの全ての牌種を走査し、「塔子受入牌」として登録された「三筒」「六筒」と同じ牌に対して、塔子受入牌であることを示すフラグ「F2」を立てる。
【0107】
例えば、図15に示すように、下家の捨て牌の3番の「六筒」、5番の「三筒」にフラグ「F2」を立てる。また、図16に示すように、対面の捨て牌の10番の「六筒」にフラグ「F2」を立てる。
【0108】
続いて、ステップS24において、ゲーム装置の制御部は、図6に示す全体の牌状態テーブルの全ての牌を走査し、可視/不可視データが可視「1」であり、かつ、同種牌フラグ「F1」が立っている牌に所定のマーク、例えば、赤マークを付する。
【0109】
例えば、図12に示すように、自家の手牌の11番の「四筒」、12番の「五筒」、自家の捨て牌の0番の「四筒」、上家の捨て牌の3番の「四筒」に所定のマーク、例えば、赤マークが付される。
【0110】
続いて、ステップS25において、ゲーム装置の制御部は、図6に示す全体の牌状態テーブルの全ての牌を走査し、可視/不可視データが可視「1」であり、かつ、塔子受入牌フラグ「F2」が立っている牌に所定のマーク、例えば、黄マークを付する。
【0111】
例えば、図12に示すように、下家の捨て牌の3番の「六筒」、5番の「三筒」、対面の捨て牌の10番の「六筒」に所定のマーク、例えば、黄マークが付される。
【0112】
(麻雀ゲーム終了後)
上述した麻雀ゲームの制御方法では、麻雀ゲームの進行中にプレイヤがゲーム画面に表示された牌にタッチした場合について説明したが、麻雀ゲームの勝負が決着した後においても同様な処理が可能である。
【0113】
麻雀ゲームの進行中においては、上述した通り、あるプレイヤ(プレイヤA)から牌種を見ることができる牌、すなわち、可視/不可視データが可視「1」である牌に対してのみ、同種牌フラグ「F1」が立っている牌や、塔子受入牌フラグ「F2」が立っている牌に所定のマークを付すようにしている。
【0114】
麻雀ゲームの勝負が決着した後においては、あるプレイヤ(プレイヤA)から牌種を見ることができる牌に限定することなく、あるプレイヤ(プレイヤA)が牌種を見ることができない牌、例えば、下家、対面、上家の手牌、山牌における同種牌、塔子受入牌にも所定のマークを付すようにする。
【0115】
麻雀ゲームの勝負が決着した後において、あるプレイヤ(プレイヤA)のゲーム画面が、図4のゲーム画面となったとして説明する。
【0116】
図18に示すように、プレイヤAから牌種を見ることができる牌については、図12と同様に、同種牌には赤マーク、塔子受入牌には黄マークが付されるが、その他のプレイヤAから牌種を見ることができない牌についても、同種牌には赤マーク、塔子受入牌には黄マークが付される。
【0117】
図18に示すように、下家の手牌中にも、同種牌の赤マーク、塔子受入牌の黄マークが付され、上家の山牌中にも、同種牌の赤マーク、塔子受入牌の黄マークが付される。
【0118】
下家の手牌は、麻雀ゲームの進行中においては、図19(a)の手牌テーブルに示すように、同種牌フラグ「F1」、塔子受入牌フラグ「F2」が立っている牌があったとしても、各牌の可視/不可視フラグが全て「0」であるので、ステップS24、S25において、同種牌の赤マーク、塔子受入牌の黄マークが付されることはない。
【0119】
麻雀ゲームの勝負が決着すると、ゲーム装置の制御部は、図19(b)の手牌テーブルに示すように、可視/不可視フラグを「0」から「1」に変更する。これにより、図18に示すように、ステップS24、S25において、同種牌に赤マーク、塔子受入牌に黄マークが付される。
【0120】
上家の山牌は、麻雀ゲームの進行中においては、図20(a)の手牌テーブルに示すように、同種牌フラグ「F1」、塔子受入牌フラグ「F2」が立っている牌があったとしても、可視/不可視フラグが「0」である牌については、ステップS24、S25において、同種牌の赤マーク、塔子受入牌の黄マークが付されることはない。
【0121】
麻雀ゲームの勝負が決着すると、ゲーム装置の制御部は、図20(b)の手牌テーブルに示すように、可視/不可視フラグを「0」から「1」に変更する。これにより、図18に示すように、ステップS24、S25において、同種牌に赤マーク、塔子受入牌に黄マークが付される。
【0122】
なお、図18のゲーム画面では、プレイヤAから牌種を見ることができる牌と、プレイヤAから牌種を見ることができない牌の両方に対して、同種牌には赤マーク、塔子受入牌には黄マークが付したが、プレイヤAから牌種を見ることができない牌に対してのみ、同種牌には赤マーク、塔子受入牌には黄マークが付してもよい。この場合には、麻雀ゲームの勝負が決着した後などに、ゲーム装置の制御部は、全体の牌状態テーブルの可視/不可視フラグを「0」を「1」に変更し、「1」を「0」に変更して、上述した処理を実行する。
【0123】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0124】
例えば、上記実施形態では、複数の牌に関連する牌種が塔子受入牌であれば全て同じ種類のマークを付したが、塔子の種類によりマークを異ならせてもよい。例えば、塔子が両面搭子である場合、塔子が嵌張搭子である場合、塔子が辺張搭子である場合に、それぞれ異なるマークを付すようにしてもよい。
【0125】
また、上記実施形態では、複数の牌に関連する牌種として、複数の牌が塔子を構成しているとき、塔子が順子となるために受け入れることが可能な牌種である塔子受入牌の場合について説明したが、他の関連する牌種であってもよい。
【0126】
また、上記実施形態では、関連する牌にマークを付けるための処理として、まず、タッチしている牌を検出し、次に関連する牌種を決定し、次に関連した牌にマークをつけて表示するという順番で処理するようにしたが、そのような処理の順番でなくてもよい。例えば、まず、タッチしている牌を検出し、次にゲーム画面の麻雀卓上の各牌を表示する毎に、その表示する牌がタッチしている牌と関連するかどうか判定して、関連していればその旨マークを付して表示するようにしてもよい。すなわち、タッチしている牌と表示しようとする牌の組合せが面子になるかどうかを、牌を表示する毎に判定し、判定結果に応じてマークを付するようにしてもよい。
【0127】
また、上記実施形態では、複数の牌にタッチしたときには自動的に関連する牌を決定してマークを付するようにしていたが、別途、ゲーム画面上に牌検索を行うための「牌検索ボタン」を設け、その「牌検索ボタン」にタッチした場合にのみ上述した牌検索を行うようにしてもよい。
【0128】
例えば、上記実施形態では、アイテムとして麻雀牌を用いて行う麻雀ゲームを例に説明したが、本発明は、麻雀ゲームに限定されるものではなく、他のあらゆるアイテムを用いて行うゲームに適用することができる。例えば、アイテムとしてカードを用いて行うトランプゲーム等のカードゲームにも適用することが可能である。
【0129】
また、上記実施形態では、指によりタッチパネルを操作する場合を例に説明したが、指に限定されるものではなく、他のあらゆる物体を用いてタッチパネルを操作するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0130】
10…アミューズメント施設
12…ゲーム装置
14…処理装置
15…ディスプレイモニタ
16…メンバーズカード
18…ICカードI/F
20…LAN
22…インターネット
24…タッチパネル
28…実行ボタン
30…プレイデータ管理サーバ
32…筐体
34…ディスプレイモニタ
36…コイン投入部
40…CPU
42…システムメモリ
44…バスアービタ
46…プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体
48…BOOTROM
50…レンダリングプロセッサ
52…グラフィックメモリ
54…ディスプレイモニタ
56…サウンドプロセッサ
58…サウンドメモリ
60…スピーカ
62…通信インターフェース
64…LANアダプタ
66…ペリフェラルI/F
68…ペリフェラルI/F
100…自家の手牌
104…自家の捨て牌
106…自家の山牌
110…下家の手牌
114…下家の捨て牌
120…対面の手牌
122…対面の鳴き牌
124…対面の捨て牌
130…上家の手牌
132…上家の鳴き牌
134…上家の捨て牌
136…上家の山牌
137…ドラ牌

【特許請求の範囲】
【請求項1】
麻雀ゲームを行うゲーム装置の制御プログラムであって、
前記ゲーム装置は、
前記麻雀ゲームにおける牌画像を含むゲーム画像を表示する表示手段と、
前記表示手段上に設けられ、指示物体の接触位置を検出し、該接触位置の位置座標情報を生成するタッチパネルと、
前記位置座標情報に基づいて、前記麻雀ゲームのゲーム進行を制御する制御部と、
を備えてなり、
前記制御部に、
前記タッチパネルが前記指示物体の位置を複数箇所検出し、該検出位置の位置座標情報に基づき、前記表示手段に表示される複数の牌を特定する第1のステップと、
前記特定された複数の牌に基づき、前記複数の牌に関連する牌種を決定する第2のステップと、
前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記第2のステップで決定した関連する牌種に第1のマークを付する第3のステップと、
を含んで実行させるためのゲーム装置の制御プログラム。
【請求項2】
前記第3のステップにおいて、
前記制御部に、
前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記ゲームのプレイヤが牌種を識別可能に表示される牌に、第1のマークを付するステップ
を含んで実行させるための請求項1記載のゲーム装置の制御プログラム。
【請求項3】
前記第3のステップにおいて、さらに
前記制御部に、
前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記ゲームのプレイヤが牌種を識別不可能に表示される牌に、第1のマークを付するステップ
を含んで実行させるための請求項1又は請求項2に記載のゲーム装置の制御プログラム。
【請求項4】
前記第2のステップにおいて、
前記複数の牌が塔子を構成している場合に、前記塔子が順子となるために受け入れることが可能な牌種を複数の牌に関連する牌種として決定するステップ
を含んで実行させるための請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のゲーム装置の制御プログラム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のゲーム装置の制御プログラムであって、
前記制御部に、
前記決定された複数の牌に基づいて、前記複数の牌と同一の牌種を決定する第4のステップと、
前記ゲーム画面に表示された牌のうち、前記同一の牌種に第2のマークを付する第5のステップと、
を更に実行させるためのゲーム装置の制御プログラム。
【請求項6】
前記第5のステップにおいて、さらに
前記制御部に、
前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記ゲームのプレイヤが牌種を識別可能に表示される牌に、第2のマークを付するステップ
を含んで実行させるための請求項5記載のゲーム装置の制御プログラム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6いずれか1項に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
麻雀ゲームを行うゲーム装置であって、
前記ゲーム装置は、
前記麻雀ゲームにおける牌画像を含むゲーム画像を表示する表示手段と、
前記表示手段上に設けられ、指示物体の接触位置を検出し、該接触位置の位置座標情報を生成するタッチパネルと、
前記検出した位置に基づいて、前記麻雀ゲームのゲーム進行を制御する制御部と、を備えてなり、
前記制御部が、
前記タッチパネルが前記指示物体の位置を複数箇所検出し、該検出位置の位置座標情報に基づき、前記表示手段に表示される複数の牌を特定する制御と、
前記特定された複数の牌に基づき、前記複数の牌に関連する牌種を決定する制御と、
前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記第2のステップで決定した関連する牌種に第1のマークを付する制御と、
を含んで実行するように構成されるゲーム装置。
【請求項9】
麻雀ゲームを行うゲーム装置の制御方法であって、
前記ゲーム装置は、
前記麻雀ゲームにおける牌画像を含むゲーム画像を表示する表示手段と、
前記表示手段上に設けられ、指示物体の接触位置を検出し、該接触位置の位置座標情報を生成するタッチパネルと、
前記検出した位置に基づいて、前記麻雀ゲームのゲーム進行を制御する制御部と、
を備えてなり、
前記制御部が、
前記タッチパネルが前記指示物体の位置を複数箇所検出し、該検出位置の位置座標情報に基づき、前記表示手段に表示される複数の牌を特定する第1のステップと、
前記特定された複数の牌に基づき、前記複数の牌に関連する牌種を決定する第2のステップと、
前記ゲーム画像に含まれる牌画像のうち、前記第2のステップで決定した関連する牌種に第1のマークを付する第3のステップと、
を含んで実行することを特徴とするゲーム装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−165900(P2012−165900A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29577(P2011−29577)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】