ゲーム装置及びこれの制御方法並びにゲーム装置に適合するゲームプログラム
【課題】本発明は、従来の演出操作の正確さを競うとともに、偶発的要素を取り入れた音楽演出ゲームを実現することを課題とする。
【解決手段】本発明は、遊戯者がゲーム映像及び音楽に合わせてボタンを操作する音楽演出ゲームを実現するゲーム装置である。ゲーム装置は、所定の特殊演出効果をランダムに選択するとともにこれをゲーム中に発生させるタイミングを決定し、ゲームの進行において特殊演出効果を示すオブジェクトを含むゲーム画像を表示する。ゲーム装置は、遊戯者が適切なタイミングでボタンを操作したと判断すると、特殊演出効果の獲得に成功したとして、その特殊演出効果をゲームの内容に反映させる。特殊演出効果は、ゲームで使用される音声や仮想的なアイテムである。
【解決手段】本発明は、遊戯者がゲーム映像及び音楽に合わせてボタンを操作する音楽演出ゲームを実現するゲーム装置である。ゲーム装置は、所定の特殊演出効果をランダムに選択するとともにこれをゲーム中に発生させるタイミングを決定し、ゲームの進行において特殊演出効果を示すオブジェクトを含むゲーム画像を表示する。ゲーム装置は、遊戯者が適切なタイミングでボタンを操作したと判断すると、特殊演出効果の獲得に成功したとして、その特殊演出効果をゲームの内容に反映させる。特殊演出効果は、ゲームで使用される音声や仮想的なアイテムである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びこれの制御方法並びにゲーム装置に適合するゲームプログラムに関し、特に、遊戯者に音楽/画像を提供し、これに合わせて遊戯者が演出操作を行うためのゲームをゲーム装置上に実現するためのゲーム制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊戯者がゲーム装置から再生される音楽/画像に合わせて演出操作を楽しむいわゆる音楽演出ゲーム乃至は音楽ゲームが知られている。
【0003】
このような音楽演出ゲームを提供するゲーム装置では、1プレイ(典型的には1曲の演奏)中に遊戯者がゲームコントローラ(入力デバイス)の特定のキーを操作すべきタイミング(演出操作手順)を定義したプレイデータが予め用意されている。ゲーム装置は、プレイデータに基づいて、ディスプレイ上にゲーム画像を表示させつつ、これに同期した音楽をスピーカから鳴らして、音楽演出ゲームを遊戯者に提供する。遊戯者は、ゲーム画像の指示に合わせてゲームコントローラの所定のキーを操作することで演出操作を楽しみ、ゲーム装置は、操作されるキーの適正さ及び操作されるタイミングに応じて、適宜、ゲーム画像及び音楽に反映させることで、インタラクティブな音楽演出ゲームを実現する。
【0004】
下記特許文献1は、音楽に合わせて演出操作を楽しむことができる音楽演出ゲーム機を開示する。具体的には、特許文献1は、演奏の進行に応じて遊戯者が演出操作手段を操作すると、その操作に対応した演出効果を音楽に重畳する音楽演出ゲーム機を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2922509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の音楽演出ゲームでは、演奏される曲目のプレイデータごとに所定の演出操作手順を示す操作タイミングデータが固定的に定義されていた。従って、同一の曲目が選択された場合には、それに対応した演出操作手順が常に再現されることになる。このようなゲーム装置は、遊戯者に、特定の曲目に対する演出操作の完成度を競わせることを可能にするものである。しかしながら、曲目が同じならば要求される演出操作手順も同じであるため、遊戯者が一旦、演出操作手順を体得してしまえば、プレイの進行内容を忠実に再現することができるようになり、その結果、遊戯者は、ゲーム自体に単調さを感じてしまうという課題があった。
【0007】
また、従来の音楽演出ゲームは、遊戯者の演出操作の正確さに主眼を置いていたため、ゲームにおける仮想的な「アイテム」を獲得するという考え方を有していなかった。
【0008】
そこで、本発明は、偶発的要素を取り入れた音楽演出ゲームを実現するゲーム装置及びこれの制御方法並びにゲーム装置に適合するゲームプログラムを提供することを目的とする。
【0009】
より具体的には、本発明は、「アイテム」の獲得という偶発的な要素を取り入れ、遊戯者に飽きを感じさせない新たな音楽演出ゲームを創出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、遊戯者がゲーム映像及び音楽に合わせてボタンを操作する音楽演出ゲームを実現するゲーム装置及びこれの制御方法並びにゲーム装置に適合するゲームプログラムである。ゲーム装置は、所定の特殊演出効果をランダムに選択するとともにこれをゲーム中に発生させるタイミングを決定し、ゲームの進行において特殊演出効果を示すオブジェクトを含むゲーム画像を表示する。ゲーム装置は、遊戯者が適切なタイミングでボタンを操作したと判断すると、特殊演出効果の獲得に成功したとして、その特殊演出効果をゲームの内容に反映させる。特殊演出効果は、ゲームで使用される音声や仮想的なアイテムである。
【0011】
即ち、ある観点に従う本発明は、プロセッサ及びメモリを含むコンピュータ回路要素を備えるゲーム装置において、前記プロセッサの制御の下、実行されるゲームプログラムである。前記ゲームプログラムは、遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを備える。そして、前記ゲームプログラムは、前記ゲーム装置に、前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択する演出効果選択機能と、前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるプレイデータ確定機能と、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるゲーム画像表示機能と、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定する操作判定機能と、前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるゲーム反映機能と、を実現させるように設計される。
【0012】
前記ゲーム画像表示機能は、前記第1の演出操作命令に基づくオブジェクトと前記第2の演出操作命令に基づくオブジェクトとが互いに異なる形態で表示されるように制御する機能を含むことが好ましい。
【0013】
また、前記複数の演出効果のそれぞれは所定の属性情報を有することが好ましい。そして、前記ゲーム画像表示機能は、前記所定の演出効果の属性情報に応じて、前記第2の演出操作命令に基づくオブジェクトの形態を決定することが好ましい。
【0014】
さらに、前記ゲームプログラムは、前記ゲーム装置に、前記操作判定機能により前記第2の演出操作命令に対して受け付けた操作のタイミングが適切であると判定される場合に、前記所定の演出効果を獲得したことを示す獲得情報を前記所定の演出効果の属性情報に設定する属性設定機能を実現させることが好ましい。
【0015】
さらにまた、前記複数の演出効果のそれぞれは、前記ゲームにおいて使用されるボイスデータであることが好ましい。そして、前記ゲーム反映機能は、前記操作判定機能により前記第2の演出操作命令に対して受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義するボイスデータを再生する機能を含むことが好ましい。
【0016】
また、別の観点に従う発明は、遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを記憶するための記憶手段と、前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択する演出効果選択手段と、前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるプレイデータ確定手段と、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるゲーム画像表示手段と、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定する操作判定手段と、前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるゲーム反映手段と、を備えるゲーム装置である。
【0017】
さらに、別の観点に従う本発明は、プロセッサ及びメモリを含むコンピュータ回路要素を備えるゲーム装置を制御する方法であって、前記方法は、前記プロセッサが、遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを前記メモリに記憶させるステップと、前記プロセッサが、前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択するステップと、前記プロセッサが、前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるステップと、前記プロセッサが、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるステップと、前記プロセッサが、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定するステップと、前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるステップと、を含む。
【0018】
また、本発明は、ゲームプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の発明としても成立する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、音楽演出ゲームに偶発的な要素を取り入れることができるようになる。従って、遊戯者は、演出操作の正確さを競うことができるとともに、アイテムの獲得というさらなる目的のため、飽きを感じ難くなる。
【0020】
また、本発明によれば、アイテムの獲得をあたかも音楽演出ゲームのプレイの一つとして行うことができるため、音楽演出ゲームのストーリー性を損なうことなく、遊戯者はアイテムの獲得という演出操作を楽しむことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の概略ハードウェア構成の一例を説明するブロックダイアグラムである。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲーム装置のメモリモジュールの内容の一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の機能的構成の一例を示すブロックダイアグラムである。
【図4】本発明の一実施形態に係るゲーム装置における特殊演出効果選択テーブルを説明するための図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るゲーム装置における特殊演出効果出現確率定義テーブルを説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るゲーム装置1におけるプレイデータ確定部309によって確定されたプレイデータを説明するための概念図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の全体動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係るゲーム装置により提供されるメニュー画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るゲーム装置のプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態に係るゲーム装置のプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係るゲーム装置により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るゲーム装置における操作ボタンオブジェクトの一例を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るゲーム装置により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例であって、特殊演出操作効果を説明するための図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る複数のゲーム装置による通信構成を説明するための図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る複数のゲーム装置により提供される、音楽演出ゲームへの参加に関わるゲーム画面の一例を示す図である。
【図16】本発明の一実施形態に係るゲーム装置により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例を示す図である。
【図17】本発明の一実施形態に係るゲーム装置におけるプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】本発明の一実施形態に係るゲーム装置において再現される特殊演出効果を説明するため図である。
【図19】本発明の一実施形態に係るゲーム装置において使用可能なアイテムの一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1の実施形態]
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置の概略ハードウェア構成の一例を説明するブロックダイアグラムである。
【0024】
同図に示すように、本実施形態のゲーム装置1は、ゲーム装置1を統括的に制御するための制御ユニット2と、遊戯者がゲーム装置1を操作するための入力ユニット3と、ゲームを表現乃至は演出するための画像(例えば、静止画、動画、映像等)及び音(例えば、音楽、音声、効果音等)を遊戯者に提供するための出力ユニット4と、外部記憶媒体にアクセスするための外部メディアユニット5と、他のゲーム装置1と無線通信を行うための通信ユニット6とを備える。
【0025】
制御ユニット2は、各種のプロセッサ及びメモリ等からなる、例えばチップセットを含むコンピュータ回路要素である。本実施形態の制御ユニットは、例えば、プロセッサコア21と、メモリモジュール22と、グラフィックスエンジン23と、サウンドエンジン24と、I/Oコントローラ25と、これらを接続するシステムバス26とを含んで構成される。また、制御ユニット2は、動画像を高速に処理するためのメディアエンジンを備えていても良い。
【0026】
プロセッサコア21は、制御ユニット2のメインプロセッサとして機能するチップである。ここでは、「プロセッサコア」という用語は、メインプロセッサを意味するプロセッサ乃至はCPUと同義のものとして扱うことができる。プロセッサコア21は、メモリモジュール22上に展開されたゲームプログラムを実行し、制御ユニット2に各種の機能を実現させる。言い換えれば、制御ユニット2は、プロセッサコア21の制御の下、ゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェアユニット/コンポーネントと協働して、ゲーム装置1上にゲームを実現する。ゲームプログラムは、例えば、プロセッサコア21の制御の下で実現されるオペレーティングシステム(OS)の制御の下で、実行されても良い。プロセッサコア21は、シングルコア又はマルチコアのいずれのタイプも採用できる。プロセッサコア21は、図示しない複数次のデータキャッシュを含む。また、プロセッサコア21は、図示しない浮動小数点プロセッサ(FPU)やベクトル浮動小数点プロセッサ(VFPU)等を接続し、これらと協働して、ゲームプログラムを実行するように構成されても良い。
【0027】
メモリモジュール22は、音楽演出ゲームの実行に必要な各種のプログラム及びデータを記憶する。図2は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1のメモリモジュール22の内容の一例を示す図である。メモリモジュール22は、例えば、DRAMに代表される揮発性メモリ、マスクROMに代表される書き換え不能な不揮発性メモリ、及びフラッシュメモリに代表される書き換え可能な不揮発性メモリを含んで構成される。揮発性メモリは、典型的には、プロセッサコア21のメインメモリに供され、例えば、ゲームプログラム及びゲームデータの一部又は全部を必要に応じて記憶する。不揮発性メモリは、例えば、BIOSや、OSプログラム、デバイスドライバ、ゲーム装置1の制御に必要なシステムデータ、ユーザデータ、プレイデータ、プレイ結果データ等を記憶する。不揮発性メモリは、マスクROMを採用することなく、その全てがフラッシュメモリで構成されても良い。また、メモリモジュール22の全てをフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリで構成しても良い。
【0028】
図1に戻り、グラフィックスエンジン23は、コアプロセッサ21の制御の下、各種のグラフィックス処理を行う。グラフィックスエンジン23は、典型的には、グラフィックコア231及びグラフィックメモリ232を含んで構成される。グラフィックコア231は、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)やグラフィックプロセッシングユニット(GPU)と称されることもある。グラフィックコア231は、グラフィックメモリ232に記憶されるグラフィックデータを読み出して、各種のグラフィック処理(例えば、ジオメトリ処理、レンダリング処理、テクスチャマッピング処理等)を行って、画像データを生成する。グラフィックコア231によって生成された画像データは、図示しないビデオインターフェース回路によって所定のビデオ信号に変換され、出力ユニット4のディスプレイ41に出力される。
【0029】
サウンドエンジン24は、プロセッサコア21の制御の下、サウンドメモリ(図示せず)に記憶されるサウンドデータに対して、適宜、各種のサウンド処理(例えば、エフェクト処理、ミキシング処理等)を施す。サウンドエンジン24によって処理されたサウンドデータは、図示しないサウンドインターフェース回路によって所定のオーディオ信号に変換され、出力ユニット4のスピーカ42に出力される。
【0030】
I/Oコントローラ25は、外部のさまざまなユニットとの入出力を制御するためのインターフェース回路である。本例では、I/Oコントローラ25には、入力ユニット3、外部メディアユニット5、及び通信ユニット6が接続されている。I/Oコントローラ25は、接続された各種のユニットから与えられる外部信号を制御ユニット2内の内部データに変換し、また、内部データを各種のユニットに適した外部信号に変換する。
【0031】
上述したプロセッサコア21、メモリモジュール22、グラフィックスエンジン23、サウンドエンジン24、及びI/Oコントローラ25は、システムバス26を介して、相互に接続されている。
【0032】
入力ユニット3は、遊戯者が、ゲームを楽しむために、ゲーム装置1を操作するための入力デバイスであり、ゲームコントローラと称されることもある。入力ユニット3は、後述する出力ユニット4と相まって、ユーザインターフェースを形成する。入力ユニット3は、典型的には、複数のボタン(キー)で構成されるが、これに限定されるものではない。入力ユニット3は、遊戯者によって所定のボタンが操作(例えば、押下)されると、これに対応する操作信号を制御ユニット2のI/Oコントローラ25に出力する。I/Oコントローラ25は、入力ユニット3から与えられる操作信号を受け付けて、システム内部のデータに変換し、プロセッサコア21に出力する。
【0033】
出力ユニット4は、遊戯者の入力ユニット3に対する操作に応じて、遊戯者にゲーム画像及びゲーム音を提供するための出力デバイスである。出力ユニット4は、典型的には、ディスプレイ41及びスピーカ42によって構成されるが、これに限定されるものではない。例えば、遊戯者に振動を伝えるバイブレーションモジュールを出力ユニット4に含めることもできる。ディスプレイ41は、グラフィックスエンジン23からのビデオ信号に基づいて、画像(例えば、静止画、動画、映像等)を画面上に表示する。ディスプレイ41としては、例えば、TFT液晶ディスプレイを採用することができるが、これに限定されるものではない。スピーカ42は、サウンドエンジン24からのオーディオ信号に基づいて、音(例えば、音声、音楽、効果音等)を発生させる。
【0034】
なお、入力ユニット3及びディスプレイ41をタッチパネルとして一体的に構成しても良い。ユーザインターフェースとしてのタッチパネルでは、遊戯者は、画面にタッチすることでゲーム装置1に入力を与えることができる。
【0035】
外部メディアユニット5は、例えばメモリカード(例えば、SDメモリカード(登録商標)、メモリスティック(登録商標))等)、CD−ROM、及びDVD−ROM等の外部記憶媒体にアクセスするためのドライブデバイスである。これらの外部記憶媒体は、例えば、本実施形態のゲームプログラムをゲーム装置1に供給したり、ユーザデータを保存するために用いられる。外部メディアユニット5は、装着された外部記憶媒体にアクセスし、データを読み込み、また、書き込みが許されている場合には、そこに書き込みを行う。
【0036】
通信ユニット6は、ゲーム装置1が他のゲーム装置1やコンピュータと通信を行うための通信ボードであり、例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)等の通信規格を実現する回路が実装されている。本明細書では、通信形態は、無線通信を前提にしているが、有線LAN等の有線通信を排除するものではない。
【0037】
次に、本実施形態のゲーム装置1がゲームプログラムを実行することにより実現するゲームについて、以下に簡単に説明する。
【0038】
本実施形態のゲームは、いわゆる音楽演出ゲームであり、遊戯者は、ゲームに登場するキャラクタになりきって、ゲーム装置1から提供されるゲーム画像及びこれに同期した音楽に合わせて、あたかも楽器を演奏するように、ゲーム装置1の所定のボタンを所定のタイミングで操作することにより、音楽の演奏や演出効果を楽しむというものである。遊戯者が操作すべきボタン及びそのタイミングは、例えば、ゲーム画像中の操作指示オブジェクト(アイコン)の動きによって指示される。操作指示オブジェクトは、操作ボタンオブジェクト111及び操作タイミングオブジェクト112の組み合わせで表現される。即ち、ゲーム画像中、操作ボタンオブジェクト111は、音楽のリズムに合わせて操作されるべきタイミング間隔で一列に配置され、操作タイミングオブジェクト112がそれらに順にオーバーラップするように移動していく。操作タイミングオブジェクト112の中心線が、操作ボタンオブジェクト111と重なるタイミングが、遊戯者が操作ボタンを操作すべきタイミングである。
【0039】
なお、ゲーム画像は、操作タイミングオブジェクト112を固定的に配置し、音楽のリズムに合わせて操作されるべきタイミング間隔で配列された操作ボタンオブジェクト111群が操作タイミングオブジェクト112の方向に移動するものであっても良い。
【0040】
1回のプレイは、1曲であるものとする。遊戯者は、1曲の間に、指示されたボタンを指示されたタイミングで操作するごとにゲームポイントを獲得することができ、1曲終了後において獲得したゲームポイントの合計によって、「S」、「A」、「B」又は「C」といったゲームランクが決定される。これにより、遊戯者は、ゲームポイントの合計値やゲームランクといったプレイ結果(内容)の優劣を競うことができる。プレイ結果は、例えば、メモリモジュール22にプレイ結果データとして記憶される。
【0041】
また、本実施形態のゲームでは、遊戯者は、楽曲演奏の途中(例えば間奏中)及び/又は楽曲演奏が終了した直後に、特殊な演出効果(アイテム)を獲得することができる。具体的には、本実施形態のゲームでは、特殊演出効果を示すオブジェクトが表示され、遊戯者は、操作タイミングオブジェクトが指示する所定のタイミングで所定のボタンを操作することで、特殊演出効果の獲得を目指すことができる。
【0042】
特殊演出効果は、例えば、キャラクタが発するセリフ/フレーズやゲームにおいて使用できる仮想的な「アイテム」である。本例では、特殊演出効果は、さまざまなセリフ/フレーズ(以下、「ボイス」という。)の再生であるものとする。特殊演出効果は、例えば、ランダムに、又はゲーム履歴状況等によって、適宜に選択され、提示される。特殊演出効果は、プレイに先立ち予め用意されても良いし、プレイの内容に応じて、適宜、遊戯者に提示されるようにしても良い。遊戯者は、獲得した特殊演出効果に応じたリワード(「ボイス」であれば、音声の再生)を与えられる。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1の機能的構成の一例を示すブロックダイアグラムである。即ち、同図は、プロセッサ(即ち、プロセッサコア21)がゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェア/ソフトウェアと協働して、ゲーム装置1において実現される各種の機能的手段の構成を示すものであり、特に、本実施形態のゲームプログラムが実現するゲームに関わる機能的手段を例示している。
【0044】
同図示すように、ゲーム制御部301は、ゲームプログラムによって実現されるゲームの進行を統括的に制御する機能的手段である。
【0045】
操作部302は、遊戯者がゲーム装置1に指示を与えるために操作したボタンに応じた操作信号を出力する。表示部303は、ゲーム制御部301の制御の下、画像生成部311から出力される信号に基づくゲーム画像を画面上に表示する。スピーカ304は、ゲーム制御部301の制御の下、音生成部312から出力される信号に基づいて音を発生させる。これら操作部302、表示部303、及びスピーカ304は、ユーザインターフェースを形成する機能的手段である。
【0046】
特殊演出効果記憶部305は、各種の特殊演出効果並びに特殊演出効果選択テーブル及び特殊演出効果出現確率定義テーブルを記憶する。各特殊演出効果は、例えば、画像データ及び音データのファイルで構成され、管理されている。特殊演出効果選択テーブルは、各特殊演出効果に対して、そのランク及び出現させることが可能な楽曲を定義するテーブルである。また、特殊演出効果出現確率定義テーブルは、操作の難易度及び過去の最高ランクの組み合わせに対して、各ランクの出現確率を定義するテーブルである。
【0047】
図4は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1における特殊演出効果選択テーブルを説明するための図である。同図に示すように、特殊演出効果選択テーブルは、各特殊演出効果に対して、「高」、「中」、又は「低」のレア度が定義されている。なお、レア度は、特殊演出効果の希少性を表しており、「高>中>低」の順番に希少性が高い特殊演出効果であることを意味している。また、特殊演出効果選択テーブルは、各特殊演出効果について、出現させることが可能な楽曲を示している。従って、ボイスごとに出現させることが可能な楽曲を設定することができる。これにより、例えば、明るいイメージや暗いイメージなど楽曲の雰囲気に相応しくないイメージのボイスが再生されることを防ぎ、より自然な演出が可能となる。さらに、特殊演出効果選択テーブルは、獲得履歴情報を含む。獲得履歴情報は、後述する獲得特殊演出効果記憶部314に記憶される獲得した特殊演出効果の情報に基づき更新される履歴情報であり、「N」は未獲得を示し、「Y」は獲得済みを示す。例えば、特殊演出効果「VOICE_01」は、そのレア度が「高」であり、楽曲タイトル「MUSIC_01」に対して利用可能であり、遊戯者が未だ獲得していないものであることを示している。
【0048】
図5は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1における特殊演出効果出現確率定義テーブルを説明するための図である。同図に示すように、特殊演出効果出現確率定義テーブルは、操作の難易度及び過去の最高ゲームランクの組み合わせに対して、各ゲームランクごとの出現確率を定義している。過去の最高ゲームランクとは、遊戯者の過去のプレイ結果データとして記憶される、選択された楽曲の難易度において最も良い成績を収めた際のゲームランクである。例えば、難易度「ノーマル」かつ過去最高ゲームランクが「S」である場合に、レア度「高」の特殊演出効果の出現率は「20%」、レア度「中」の出現率は「40%」、及びレア度「低」の出現率は「40%」として定義されている。従って、過去のプレイ結果が良い楽曲ほど稀少価値の高い特殊演出効果が出現するよう設定すれば、演出操作手順を体得した遊戯者に対して稀少価値の高い特殊効果を出現させるというゲーム結果以外の目的を与えることができ、遊戯者に飽きを感じさせ難くすることができるようになる。
【0049】
図3に戻り、特殊演出効果決定部306は、特殊演出効果出現確率定義テーブルを参照し、乱数発生部307が発生する乱数値に従って、特殊演出効果のランクを決定する。続いて、特殊演出効果決定部306は、特殊演出効果選択テーブルを参照し、特殊演出効果記憶部305に記憶された決定したランクの特殊演出効果群の中から、乱数発生部307が発生する乱数値に従って、1つ又は複数の特殊演出効果を選択する。
【0050】
特殊演出効果決定部306はまた、1プレイの中で選択した特殊演出効果を発生させるタイミング(特殊演出操作タイミング)を決定する。特殊演出効果を発生させるタイミングは、例えば、1プレイ中の楽曲の間奏開始時点及び/又は曲の終了時点からオフセットした時間で指定される。演出効果決定部306は、作成した特殊演出操作命令をゲーム制御部301に通知する。
【0051】
特殊演出効果を発生させるタイミングは、楽曲の間奏開始時点及び/又は曲の終了時点に限られず、楽曲の演奏前や楽曲の演奏中などのタイミングが指定されるように設定されても良い。なお、特殊演出効果を発生させるタイミングは、楽曲及び/又はパート(楽器)に従って固定のタイミングが設定されても良い。本実施形態のように、特殊演出効果決定部306が特殊演出効果を発生させるタイミングを決定する構成である場合には、プレイの度に異なるタイミングで特殊演出が実行され、遊戯者がゲーム自体の単調さを感じなくなるため、より好ましい。
【0052】
プレイデータ記憶部308は、遊戯者に提供可能な楽曲に対応するプレイデータを記憶する。プレイデータは、画像データ及び音楽データから構成されるマルチメディアデータである。プレイデータは、プレイデータの再生時刻を管理する時刻管理データを含む。プレイデータの時刻管理データには、遊戯者が所定のボタンを操作すべきタイミングを示す演奏操作命令が関連付けられている。演奏操作命令は、演出操作命令の一種であって、遊戯者が操作ボタンを操作すべきボタン及びそのタイミングを定義したデータである。
【0053】
プレイデータ確定部309は、遊戯者が選択した楽曲に対応するプレイデータをプレイデータ記憶部308から読み出すとともに、特殊演出効果決定部306より決定された特殊演出効果及びその特殊演出操作タイミングに基づいて、ゲームに使用するプレイデータを確定させる。即ち、プレイデータ確定部309は、特殊演出操作タイミングに従って、読み出したプレイデータの時刻管理データに特殊演出効果を関連付けることで、プレイデータに特殊演出操作命令を追加した確定されたプレイデータをメモリモジュール22に格納する。特殊演出操作命令は、演出操作命令の一種とみることができる。
【0054】
図6は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1におけるプレイデータ確定部309によって確定されたプレイデータを説明するための概念図である。同図は、確定したプレイデータの楽曲の8小節目及び9小節目を一例として示している。
【0055】
即ち、同図において、横軸はプレイデータの時間軸を示しており、演出操作命令例61が任意の時間軸上の位置に設定されている。ここで、設定された演出操作命令61が、その対応する操作ボタンオブジェクト111としてゲーム画像に表示されることになる。本例では8小節目の1拍目に2種類の演出操作命令61が設定され、遊戯者に、対応するボタンを同時に押すことを要求する。また、9小節目の1拍目に設定された演出操作命令61aは、任意のボタンの操作を許容するものである。また、この演出操作命令61aには、特殊演出効果「VOICE」が関連付けられている。つまり、楽曲の9小節目に特殊演出操作タイミングが設定されている。
【0056】
プレイデータ再生部310は、ゲーム制御部301の制御の下、プレイデータ確定部309により確定され、メモリモジュール22に格納されたプレイデータを再生する。プレイデータ再生部310は、プレイデータの再生中、画像データを画像生成部311に出力するとともに、音データを音生成部312に出力する。
【0057】
画像生成部311は、プレイデータ再生部310から出力される画像データに基づいて、ゲーム画像を生成し、表示部303に出力する機能的手段である。
【0058】
音生成部312は、プレイデータ再生部310から出力される音データに基づいて、ゲーム音を生成し、音出力部304に出力する。
【0059】
操作判定部313は、プレイデータ再生部310が再生するプレイデータに従って、遊戯者が正しく操作部302を操作したか否かを判定する。具体的には、操作判定部313は、操作部302から与えられる操作信号に基づき、プレイデータを参照し、操作されたボタンが正しいか、また、操作されたタイミングが基準時刻(演出操作命令が関連付けられた時間軸上の位置)からどれだけずれているかを判定・評価し、その判定・評価結果をゲーム制御部301に通知する。
【0060】
判定・評価は、例えば、「Perfect」、「Great」、「Good」、「Bad」、及び「Miss」の5段階でなされる。ゲーム制御部301は、遊戯者による操作部302の操作が成功した判定される場合には、成功した状況をゲーム画像及びゲーム音に反映させるとともに、ゲームポイントを加算する。ゲーム制御部301は、「Good」以上の評価が一定数連続した場合、「コンボ」というステータスにして、ボーナスポイントを加算するようにしても良い。
【0061】
これに対して、ゲーム制御部301は、遊戯者による操作部302の操作が失敗した判定される場合には、失敗した状況をゲーム画像及びゲーム音に反映させる。
【0062】
獲得特殊演出効果記憶部314は、操作判定部313の判定の結果、遊戯者が獲得できたと判定された特殊演出効果を獲得済み特殊演出効果として記憶する。遊戯者は、獲得特殊演出効果記憶部314に記憶された特殊演出効果を、別のプレイや特定のゲームモードにおいて使用することができる。
【0063】
通信部315は、ゲーム制御部301が他のゲーム装置1やコンピュータ等と通信するための機能的手段である。通信部315を用いた音楽演出ゲームは、第2の実施形態で説明される。
【0064】
図7は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1の全体動作を説明するためのフローチャートである。
【0065】
ゲーム制御部301は、音楽演出ゲームを開始すると、図8に示すようなメニュー画面を遊戯者に提示して、遊戯者にモードの選択を促す(STEP701)。メニュー画面では、遊戯者は、操作部302のボタンを操作して、画面の左側に現れるさまざまなモードをインタラクティブに選択することができる。遊戯者が「演奏モード」を選択すると(STEP702のYes)、ゲーム制御部301は、楽曲選択画面を提示し、遊戯者に楽曲の選択を促す(STEP703)。
【0066】
なお、STEP602において遊戯者が「アルバムモード」を選択した場合には、獲得済み特殊演出効果を使用することができる。即ち、獲得済み特殊演出効果の一覧から遊戯者が所望の特殊演出効果を選択すると対応するボイスアクションが再生される。楽曲選択画面では、図示はしないが、楽曲のタイトルが例えばリストとして提示され、遊戯者は、操作部302のボタンを操作して、プレイを楽しもうとする楽曲をインタラクティブに選択することができる。また、楽曲選択画面では、楽曲ごと及び/又はパート(楽器)ごとに難易度のパラメータが与えられおり、遊戯者は、操作部302のボタンを操作して、楽曲及び/又はパート(楽器)を選択することで、所望の難易度を選択することができる。この場合、楽曲及び/又はパート(楽器)ごとに複数段階の難易度を設定し、同じ楽曲及び/又はパート(楽器)であっても異なる難易度に変更できるようにしても良い。
【0067】
遊戯者がプレイを楽しもうとする楽曲を決定すると、ゲーム制御部301は、プレイのための初期化処理を行う(STEP704〜705)。
【0068】
具体的には、ゲーム制御部301は、特殊演出効果決定部306に、楽曲の間奏中及び/又は楽曲の終了後の所定のタイミングで発生させるべき特殊演出効果を決定させる(STEP704)。即ち、特殊演出効果決定部306は、ゲーム制御部301から指示を受け付けると、特殊演出効果出現確率定義テーブルを参照し、乱数発生部307から乱数値を取得して、その乱数値に基づいて発生させる特殊演出効果のランクを決定する。さらに、特殊演出効果決定部306は、特殊演出効果選択テーブルを参照し、特殊演出効果記憶部305に記憶された該当するランクの特殊演出効果群の中から乱数発生部307が発生する乱数値に従って、所定の特殊演出効果を選択するとともに、選択した特殊演出効果を発生させるべき特殊演出効果タイミングを決定する。また、特殊演出効果決定部306は、選択した所定の特殊演出効果及びその特殊演出効果タイミングに基づいて作成した特殊演出操作命令をゲーム制御部に通知する。
【0069】
続いて、ゲーム制御部301は、遊戯者によって選択された楽曲のタイトルとともに、特殊演出効果決定部306によって作成された所定の特殊演出操作命令をプレイデータ確定部309に通知することにより、プレイデータ確定部309に、選択された楽曲に基づくプレイデータを確定させる(STEP705)。即ち、プレイデータ確定部309は、選択された楽曲のタイトルに従って、プレイデータ記憶部308からプレイデータを読み出し、特殊演出操作タイミングに従って、読み出したプレイデータの時刻管理データに特殊演出操作命令を関連付けることで、ゲームで使用するプレイデータを確定させる。プレイデータ確定部309は、確定させたプレイデータをゲーム制御部301に通知する。
【0070】
ゲーム制御部301は、上記の初期化処理が完了すると、プレイデータ再生部310に、確定したプレイデータに基づく演奏の開始を指示する(STEP706)。これを受けて、プレイデータ再生部310は、確定したプレイデータの再生処理を開始し、ゲーム画像及び音楽の提供を開始する(STEP707)。プレイ中のゲーム装置1の動作については、後述する。プレイデータ再生部310によるプレイデータの再生が終了すると、ゲーム制御部は、プレイの結果を遊戯者に提示した後に、プレイ結果データとしてメモリモジュール22に記憶し(STEP708)、終了する。
【0071】
図9は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1のプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、同図は、プレイデータ再生部310によるゲーム画像の生成処理について説明している。
【0072】
同図に示すように、プレイデータ再生部310は、ゲーム制御部301よりプレイデータの再生指示を受け付けると、プレイデータを先頭から、時刻管理データに従って、解釈し始め(STEP901)、プレイデータに関連付けられた演出操作命令があるか否かを判断する(STEP902)。プレイデータ再生部310は、演出操作命令を検出すると(STEP902)、演出操作命令の種類に応じて以下の処理を行う。
【0073】
即ち、プレイデータ再生部310は、演出操作命令が演奏操作命令であると判断する場合には(CASE1)、その演奏操作命令に従った演奏操作オブジェクトを生成する(STEP903−1)。一方、プレイデータ再生部310は、演出操作命令が特殊演出操作命令であると判断する場合には(CASE2)、その特殊演出操作命令に従った特殊演出操作オブジェクトを生成する(STEP903−2)。プレイデータ再生部310は、特殊演出効果記憶部305が記憶している特殊演出効果選択テーブルを参照し、遊戯者が特殊演出命令を過去のプレイで獲得したことがあるか否かを判定し、過去のプレイで獲得したことがない特殊演出命令であると判断する場合には、特殊演出操作オブジェクトの形態を変える。
【0074】
なお、本実施形態では、過去のプレイでの獲得状況に応じて特殊演出操作オブジェクトの形態を変更するものとしたが、その他の属性に応じて特殊演出操作オブジェクトの形態を変更してもよい。例えば、特殊演出操作オブジェクトが初出か否か、レア度、演出効果の内容などに応じて特殊演出操作オブジェクトの形態を変更することができる。なお、特殊演出操作オブジェクトの形態の変更とは、特殊演出操作オブジェクトの属性の変化を遊戯者が視覚的に認識可能であればよい。例えば、同一形態の特殊演出操作オブジェクトの近傍に属性情報(「New」、「Rare」など)を示す属性オブジェクトを別途配置して形態を変更する構成としてもよい。さらに、本実施形態では、2種類の演出操作命令について説明するが、これに限られるものではない。
【0075】
プレイデータ再生部310は、演奏操作オブジェクト又は特殊演出操作オブジェクトを生成した後、それをゲームの背景画像に追加的に重畳して最新のゲーム画像を生成する(STEP904)。一方、プレイデータ再生部310は、演出操作命令を検出しなかった場合(STEP902のNo)、これらのオブジェクトを新たに追加することなく、最新のゲーム画像を生成する。これにより、画像生成部311は、生成したゲーム画像に基づくビデオ信号を生成し、表示部に出力することになる。
【0076】
プレイデータ再生部310は、プレイデータの再生が終了するまで、上記処理を行う(STEP905のNo)。
【0077】
図10は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1のプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、同図は、プレイデータの再生によるゲーム画像に対する遊戯者の操作に基づくゲーム装置1の処理を説明している。
【0078】
即ち、同図に示すように、プレイ中、操作判定部313は、操作部302からの操作信号を監視する(STEP1001)。操作判定部313は、操作部302から操作信号を受け付けると(STEP1001のYes)、その操作信号及び再生中のプレイデータに基づいて、操作されたボタンが正しいか否かを判断するとともに(STEP1002)、操作されたタイミングは適切であるか否かを判断する(STEP1003)。操作判定部313は、操作されたボタンは正しくないと判断する場合(STEP1002のNo)、又は操作されたタイミングが適切でないと判断する場合(STEP1003のNo)、遊戯者によるボタン操作は失敗であると判定し、その失敗度合いを評価する(STEP1004)。操作判定部313による判定・評価の結果は、ゲーム制御部301に通知される。
【0079】
これに対して、操作判定部313は、操作されたボタンは正しいと判断し(STEP1002のYes)、かつ、操作されたタイミングは適切であると判断する場合(STEP1003のYes)、遊戯者によるボタン操作は成功であると判定し、そのタイミングに応じた成功度合いを評価する(STEP1005)。操作判定部313による判定・評価の結果は、ゲーム制御部301に通知される。
【0080】
ゲーム制御部301は、操作判定部313による判定・評価結果の結果に基づいて、ゲームポイントを加算する(STEP1006)。ゲーム制御部301は、ボタン操作の対象が特殊演出効果であった場合には、その特殊演出効果の獲得に成功したものとして、獲得特殊演出効果記憶部314にその特殊演出効果を記憶する。
【0081】
続いて、ゲーム制御部301は、判定・評価結果に応じた演出効果画像を生成し、プレイデータ再生部310に通知する(STEP1007)。
【0082】
図11は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例を示す図である。
【0083】
同図に示すように、本実施形態のゲーム画面では、遊戯者が操作すべきボタンを示す操作ボタンオブジェクト111及び操作すべきタイミングを指示する操作タイミングオブジェクト112がアニメーション表示される。即ち、操作ボタンオブジェクト111が音楽のリズムに合わせて操作すべきタイミング間隔でゲーム画面内に一列に配置され、操作タイミングオブジェクト112が、操作ボタンオブジェクトに順にオーバーラップするように一定の速度で移動するように表示される(図では、左から右へ移動する。)。遊戯者は、操作タイミングオブジェクト112の中心線が、操作ボタンオブジェクト111と重なるタイミングで、操作ボタンオブジェクト111が示すボタンを押下する。
【0084】
操作ボタンオブジェクト111は、例えば、図12に示すように、さまざまな種類のものが用意される。即ち、2個のボタンを同時に押す指示をする「同時押し」(同図(a))、ボタンの長押しを指示する「長押し」(同図(b))、及びいずれのボタンでも受け付ける「ANY」(同図(c))等が用意される。
【0085】
図13は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例であって、特殊演出操作効果を説明するための図である。
【0086】
特殊演出効果は、同図に示すように、特殊演出操作オブジェクト113として、操作タイミングオブジェクト112とともにアニメーション表示される。上述したように、本実施形態の特殊演出操作オブジェクト113は、ボイスアクション(音声再生)に関連付けられている。また、本実施形態では、特殊演出効果には、その属性が遊戯者に分かるように、所定の表記が付される。
【0087】
特殊演出効果の属性には、例えば、「New」、「Rare」等がある。属性がNullである場合、単に「VOICE」の表記が付される。「New」は、未獲得の特殊演出効果であることを示し、「Rare」は、出現の確率が極めて低いレア度「高」の特殊演出効果であることを示す。なお、「New」の表記が付された特殊演出操作オブジェクト103のボタン操作において、遊戯者のボタン操作が成功と判定されると、獲得特殊演出効果記憶部314に獲得済み特殊演出効果として記憶され、特殊演出効果選択テーブル中の獲得履歴情報が「獲得済み(Y)」として更新される。従って、ゲーム装置1は、遊戯者に、これまで入手したことがない特殊演出効果や入手困難な特殊演出効果であることを視覚的に知らせることができ、特殊演出効果の獲得に対するゲーム性を高めることができるようになる。
[第2の実施形態]
【0088】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、複数の遊戯者が、ゲーム装置1の通信機能を用いて、互いに通信を行いながら、音楽演出ゲームを行うものである。特に、本実施形態は、複数のゲーム装置1のそれぞれが特殊演出効果を獲得し、その結果を共有し合うことができる音楽演出ゲームである。
【0089】
図14は、本発明の一実施形態に係る複数のゲーム装置1による通信構成を説明するための図である。上述したように、ゲーム装置1は、通信ユニット6を備え、これにより、他のゲーム装置1と無線通信ができる。本実施形態では、一のゲーム装置1Aがホストとなって、音楽演出ゲームに参加する他のゲーム装置1Bを統率し、共有グループ(バンド)を形成する。ここでは、音楽演出ゲームに参加する他のゲーム装置1Bを「メンバー」と称することにする。ゲーム装置1Cは、ゲーム装置1Aの共有グループには参加していないスタンドアロンである。メンバーであるゲーム装置1B間の通信は、ホストであるゲーム装置1Aを介して行われる。このような通信構成は、例えば、Bluetoothを用いることにより実現されうる。
【0090】
図15は、本発明の一実施形態に係る複数のゲーム装置1により提供される、音楽演出ゲームへの参加に関わるゲーム画面の一例を示す図である。
【0091】
遊戯者が、メニュー画面から「通信モード」を選択すると、同図の画面Aに示すように、「リーダーとしてメンバーを集める」か、又は「メンバーとして参加バンドを探す」かを選択することができる。遊戯者が、「リーダーとしてメンバーを集める」を選択した場合、遊戯者のゲーム装置1はホスト(ゲーム装置1A)となり、画面B1に示すようなメンバー募集画面を表示する。メンバー募集画面には、参加を表明したゲーム装置1Bのユーザネームがリスト表示される。ホストであるゲーム装置1Aは、プレイ開始の決定権がある。即ち、ゲーム装置1Aの遊戯者が、プレイ開始を指示すると、ゲーム装置1Aは、無線通信により、メンバーである他のゲーム装置1Bにプレイ開始を指示する。
【0092】
これに対して、遊戯者が、「メンバーとして参加バンドを探す」を選択した場合、遊戯者のゲーム装置1は、ホストとなっている通信範囲内のゲーム装置1Aが主催する音楽演出ゲーム(バンド)を探し、画面B1に示すような参加バンド選択画面を表示する。参加バンド選択画面には、参加可能なバンドがリスト表示される。
【0093】
本実施形態は、複数のゲーム装置1が相互に通信し合って、音楽演出ゲームを進行させる点を除いて、上述した実施形態と同様である。図16は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例を示す図である。同図に示す例では、一のゲーム装置1は、ゲーム画面右上に他のゲーム装置1のキャラクタの表情を表示している。キャラクタの表情は、例えば、ボタン操作の成功率に応じて変化させても良い。プレイ中、メンバーである各ゲーム装置1Bは、逐次、プレイの成績をホストであるゲーム装置1Aに通知し、これを受けて、ゲーム装置1Aは、他のゲーム装置1B間でプレイの成績を交換し合えるように、他のゲーム装置1Bにプレイの成績を転送する。
【0094】
図17は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1におけるプレイ中動作を説明するためのフローチャートであって、具体的には、ホストであるゲーム装置1Aにおける、共有グループ全体での特殊演出効果の獲得判定の処理を説明している。
【0095】
即ち、ゲーム装置1Aのゲーム制御部301は、通信部315を介して、他のゲーム装置1Bにおける特殊演出効果の獲得に対する判定結果を受け付ける(STEP1701)。なお、特殊演出効果の獲得に成功している各ゲーム装置1は、その特殊演出効果(ボイス)が再生される。この場合、図18に示すように、共有グループ内のゲーム装置1全体で1つの意味のあるセリフをいくつかのフレーズに分割し、各ゲーム装置1が個々のフレーズを分担し合うようにしてもよい。
ゲーム制御部301は、受け付けた判定結果に基づいて、自身を含め、全てのゲーム装置1において獲得に成功したか否かを判断する(STEP1702)。
【0096】
ゲーム制御部301は、全てのゲーム装置1において獲得に成功したと判断する場合には(STEP1702のYes)、通信部315を介して、成功した旨を他の全てのゲーム装置1Bに通知し(STEP1703)、獲得に成功した特殊演出効果を獲得特殊演出効果記憶部314に記憶する(STEP1704)。また、成功した旨を通知された他のゲーム装置1Bは、獲得に成功した特殊演出効果を自身の獲得特殊演出効果記憶部314に記憶する。
【0097】
これに対して、ゲーム制御部301は、全てのゲーム装置1において獲得に失敗したと判断する場合には(STEP1702のNo)、通信部315を介して、失敗した旨を他の全てのゲーム装置1Bに通知する(STEP1703)。この場合、いずれのゲーム装置1も、特殊演出効果を獲得できないことになる。
【0098】
以上のように、本実施形態によれば、バンドに参加した遊戯者全員がタイミング良く操作しなければ、特殊演出効果を獲得できないことになるため、遊戯者が一体感を持つようになる。特に、バンドを構成する遊戯者全体で1つの意味のあるセリフをいくつかのフレーズに分割し、参加する遊戯者のそれぞれが分担し合うようにすれば、より一体感を持って音楽演出ゲームを楽しむようになる。
[その他の実施形態]
【0099】
上述の実施形態では、特殊演出効果はボイスであるものとしたが、ゲームで使用する仮想的なアイテムであっても良い。例えば、遊戯者が、ある獲得したアイテムを別のプレイ中に使用することを指示すると、ゲーム装置1は、そのアイテムに応じた演出効果をゲームの内容に反映させる。
【0100】
図19は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1において使用可能なアイテムの一例を説明するための図である。なお、図中、アイテム名は、単に、音楽演出ゲームの演出のために与えられたものである。
【0101】
遊戯者は、プレイ中、所定のボタンを操作することにより、過去に獲得した所定のアイテムを使用することができる。ゲーム装置1は、アイテムの使用指示を受け付けると、獲得特殊演出効果記憶部314を参照し、そのアイテムに関連付けられた効果が演出されるように、ゲームの内容を制御する。例えば、アイテム「ショコラ」の使用が指示された場合、ゲーム制御部301は、操作判定部313に対して、一定時間、操作タイミングの判定を緩和するように指示し、これを受けて、操作判定部313は、一定時間、基準時刻からの許容量を緩和する。
【0102】
また、特殊演出操作オブジェクト103の形状をアイテム名または、アイテムの効果に関連して変更することが可能である。例えば、特殊演出効果としてアイテム「ショコラ」が選択された場合には「ショコラ」の形状に、同じくアイテム「アイス」が選択された場合には「アイス」の形状に特殊演出操作オブジェクト103を変更することで遊戯者は選択された特殊演出効果の効果を、特殊演出効果の使用前に知ることができる。
【0103】
以上のように、本実施形態によれば、遊戯者が過去にプレイによって獲得した特殊演出効果を別のプレイで使用することができるようになる。従って、遊戯者は、演出操作の正確さを競うだけでなく、アイテムの獲得というさらなる目的のため、音楽演出ゲームを楽しむことができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明は、マルチメディアデータ(画像データ及び音データ)を扱うことができるゲーム装置及びコンピュータに広く適用することができる。
【符号の説明】
【0105】
1…ゲーム装置
2…制御ユニット
21…プロセッサコア
22…メモリモジュール
23…グラフィックスエンジン
24…サウンドエンジン
25…I/Oコントローラ
26…システムバス;
3…入力ユニット
4…出力ユニット
41…ディスプレイ
42…スピーカ;
301…ゲーム制御部
302…操作部
303…表示部
304…音出力部
305…特殊演出効果記憶部
306…特殊演出効果決定部
307…乱数発生部
308…プレイデータ記憶部
309…プレイデータ確定部
310…プレイデータ再生部
311…画像生成部
312…音生成部
313…操作判定部
314…獲得特殊演出効果記憶部
315…通信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びこれの制御方法並びにゲーム装置に適合するゲームプログラムに関し、特に、遊戯者に音楽/画像を提供し、これに合わせて遊戯者が演出操作を行うためのゲームをゲーム装置上に実現するためのゲーム制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊戯者がゲーム装置から再生される音楽/画像に合わせて演出操作を楽しむいわゆる音楽演出ゲーム乃至は音楽ゲームが知られている。
【0003】
このような音楽演出ゲームを提供するゲーム装置では、1プレイ(典型的には1曲の演奏)中に遊戯者がゲームコントローラ(入力デバイス)の特定のキーを操作すべきタイミング(演出操作手順)を定義したプレイデータが予め用意されている。ゲーム装置は、プレイデータに基づいて、ディスプレイ上にゲーム画像を表示させつつ、これに同期した音楽をスピーカから鳴らして、音楽演出ゲームを遊戯者に提供する。遊戯者は、ゲーム画像の指示に合わせてゲームコントローラの所定のキーを操作することで演出操作を楽しみ、ゲーム装置は、操作されるキーの適正さ及び操作されるタイミングに応じて、適宜、ゲーム画像及び音楽に反映させることで、インタラクティブな音楽演出ゲームを実現する。
【0004】
下記特許文献1は、音楽に合わせて演出操作を楽しむことができる音楽演出ゲーム機を開示する。具体的には、特許文献1は、演奏の進行に応じて遊戯者が演出操作手段を操作すると、その操作に対応した演出効果を音楽に重畳する音楽演出ゲーム機を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2922509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の音楽演出ゲームでは、演奏される曲目のプレイデータごとに所定の演出操作手順を示す操作タイミングデータが固定的に定義されていた。従って、同一の曲目が選択された場合には、それに対応した演出操作手順が常に再現されることになる。このようなゲーム装置は、遊戯者に、特定の曲目に対する演出操作の完成度を競わせることを可能にするものである。しかしながら、曲目が同じならば要求される演出操作手順も同じであるため、遊戯者が一旦、演出操作手順を体得してしまえば、プレイの進行内容を忠実に再現することができるようになり、その結果、遊戯者は、ゲーム自体に単調さを感じてしまうという課題があった。
【0007】
また、従来の音楽演出ゲームは、遊戯者の演出操作の正確さに主眼を置いていたため、ゲームにおける仮想的な「アイテム」を獲得するという考え方を有していなかった。
【0008】
そこで、本発明は、偶発的要素を取り入れた音楽演出ゲームを実現するゲーム装置及びこれの制御方法並びにゲーム装置に適合するゲームプログラムを提供することを目的とする。
【0009】
より具体的には、本発明は、「アイテム」の獲得という偶発的な要素を取り入れ、遊戯者に飽きを感じさせない新たな音楽演出ゲームを創出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、遊戯者がゲーム映像及び音楽に合わせてボタンを操作する音楽演出ゲームを実現するゲーム装置及びこれの制御方法並びにゲーム装置に適合するゲームプログラムである。ゲーム装置は、所定の特殊演出効果をランダムに選択するとともにこれをゲーム中に発生させるタイミングを決定し、ゲームの進行において特殊演出効果を示すオブジェクトを含むゲーム画像を表示する。ゲーム装置は、遊戯者が適切なタイミングでボタンを操作したと判断すると、特殊演出効果の獲得に成功したとして、その特殊演出効果をゲームの内容に反映させる。特殊演出効果は、ゲームで使用される音声や仮想的なアイテムである。
【0011】
即ち、ある観点に従う本発明は、プロセッサ及びメモリを含むコンピュータ回路要素を備えるゲーム装置において、前記プロセッサの制御の下、実行されるゲームプログラムである。前記ゲームプログラムは、遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを備える。そして、前記ゲームプログラムは、前記ゲーム装置に、前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択する演出効果選択機能と、前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるプレイデータ確定機能と、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるゲーム画像表示機能と、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定する操作判定機能と、前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるゲーム反映機能と、を実現させるように設計される。
【0012】
前記ゲーム画像表示機能は、前記第1の演出操作命令に基づくオブジェクトと前記第2の演出操作命令に基づくオブジェクトとが互いに異なる形態で表示されるように制御する機能を含むことが好ましい。
【0013】
また、前記複数の演出効果のそれぞれは所定の属性情報を有することが好ましい。そして、前記ゲーム画像表示機能は、前記所定の演出効果の属性情報に応じて、前記第2の演出操作命令に基づくオブジェクトの形態を決定することが好ましい。
【0014】
さらに、前記ゲームプログラムは、前記ゲーム装置に、前記操作判定機能により前記第2の演出操作命令に対して受け付けた操作のタイミングが適切であると判定される場合に、前記所定の演出効果を獲得したことを示す獲得情報を前記所定の演出効果の属性情報に設定する属性設定機能を実現させることが好ましい。
【0015】
さらにまた、前記複数の演出効果のそれぞれは、前記ゲームにおいて使用されるボイスデータであることが好ましい。そして、前記ゲーム反映機能は、前記操作判定機能により前記第2の演出操作命令に対して受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義するボイスデータを再生する機能を含むことが好ましい。
【0016】
また、別の観点に従う発明は、遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを記憶するための記憶手段と、前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択する演出効果選択手段と、前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるプレイデータ確定手段と、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるゲーム画像表示手段と、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定する操作判定手段と、前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるゲーム反映手段と、を備えるゲーム装置である。
【0017】
さらに、別の観点に従う本発明は、プロセッサ及びメモリを含むコンピュータ回路要素を備えるゲーム装置を制御する方法であって、前記方法は、前記プロセッサが、遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを前記メモリに記憶させるステップと、前記プロセッサが、前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択するステップと、前記プロセッサが、前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるステップと、前記プロセッサが、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるステップと、前記プロセッサが、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定するステップと、前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるステップと、を含む。
【0018】
また、本発明は、ゲームプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の発明としても成立する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、音楽演出ゲームに偶発的な要素を取り入れることができるようになる。従って、遊戯者は、演出操作の正確さを競うことができるとともに、アイテムの獲得というさらなる目的のため、飽きを感じ難くなる。
【0020】
また、本発明によれば、アイテムの獲得をあたかも音楽演出ゲームのプレイの一つとして行うことができるため、音楽演出ゲームのストーリー性を損なうことなく、遊戯者はアイテムの獲得という演出操作を楽しむことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の概略ハードウェア構成の一例を説明するブロックダイアグラムである。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲーム装置のメモリモジュールの内容の一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の機能的構成の一例を示すブロックダイアグラムである。
【図4】本発明の一実施形態に係るゲーム装置における特殊演出効果選択テーブルを説明するための図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るゲーム装置における特殊演出効果出現確率定義テーブルを説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るゲーム装置1におけるプレイデータ確定部309によって確定されたプレイデータを説明するための概念図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の全体動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係るゲーム装置により提供されるメニュー画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るゲーム装置のプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態に係るゲーム装置のプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係るゲーム装置により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るゲーム装置における操作ボタンオブジェクトの一例を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るゲーム装置により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例であって、特殊演出操作効果を説明するための図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る複数のゲーム装置による通信構成を説明するための図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る複数のゲーム装置により提供される、音楽演出ゲームへの参加に関わるゲーム画面の一例を示す図である。
【図16】本発明の一実施形態に係るゲーム装置により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例を示す図である。
【図17】本発明の一実施形態に係るゲーム装置におけるプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】本発明の一実施形態に係るゲーム装置において再現される特殊演出効果を説明するため図である。
【図19】本発明の一実施形態に係るゲーム装置において使用可能なアイテムの一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1の実施形態]
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置の概略ハードウェア構成の一例を説明するブロックダイアグラムである。
【0024】
同図に示すように、本実施形態のゲーム装置1は、ゲーム装置1を統括的に制御するための制御ユニット2と、遊戯者がゲーム装置1を操作するための入力ユニット3と、ゲームを表現乃至は演出するための画像(例えば、静止画、動画、映像等)及び音(例えば、音楽、音声、効果音等)を遊戯者に提供するための出力ユニット4と、外部記憶媒体にアクセスするための外部メディアユニット5と、他のゲーム装置1と無線通信を行うための通信ユニット6とを備える。
【0025】
制御ユニット2は、各種のプロセッサ及びメモリ等からなる、例えばチップセットを含むコンピュータ回路要素である。本実施形態の制御ユニットは、例えば、プロセッサコア21と、メモリモジュール22と、グラフィックスエンジン23と、サウンドエンジン24と、I/Oコントローラ25と、これらを接続するシステムバス26とを含んで構成される。また、制御ユニット2は、動画像を高速に処理するためのメディアエンジンを備えていても良い。
【0026】
プロセッサコア21は、制御ユニット2のメインプロセッサとして機能するチップである。ここでは、「プロセッサコア」という用語は、メインプロセッサを意味するプロセッサ乃至はCPUと同義のものとして扱うことができる。プロセッサコア21は、メモリモジュール22上に展開されたゲームプログラムを実行し、制御ユニット2に各種の機能を実現させる。言い換えれば、制御ユニット2は、プロセッサコア21の制御の下、ゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェアユニット/コンポーネントと協働して、ゲーム装置1上にゲームを実現する。ゲームプログラムは、例えば、プロセッサコア21の制御の下で実現されるオペレーティングシステム(OS)の制御の下で、実行されても良い。プロセッサコア21は、シングルコア又はマルチコアのいずれのタイプも採用できる。プロセッサコア21は、図示しない複数次のデータキャッシュを含む。また、プロセッサコア21は、図示しない浮動小数点プロセッサ(FPU)やベクトル浮動小数点プロセッサ(VFPU)等を接続し、これらと協働して、ゲームプログラムを実行するように構成されても良い。
【0027】
メモリモジュール22は、音楽演出ゲームの実行に必要な各種のプログラム及びデータを記憶する。図2は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1のメモリモジュール22の内容の一例を示す図である。メモリモジュール22は、例えば、DRAMに代表される揮発性メモリ、マスクROMに代表される書き換え不能な不揮発性メモリ、及びフラッシュメモリに代表される書き換え可能な不揮発性メモリを含んで構成される。揮発性メモリは、典型的には、プロセッサコア21のメインメモリに供され、例えば、ゲームプログラム及びゲームデータの一部又は全部を必要に応じて記憶する。不揮発性メモリは、例えば、BIOSや、OSプログラム、デバイスドライバ、ゲーム装置1の制御に必要なシステムデータ、ユーザデータ、プレイデータ、プレイ結果データ等を記憶する。不揮発性メモリは、マスクROMを採用することなく、その全てがフラッシュメモリで構成されても良い。また、メモリモジュール22の全てをフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリで構成しても良い。
【0028】
図1に戻り、グラフィックスエンジン23は、コアプロセッサ21の制御の下、各種のグラフィックス処理を行う。グラフィックスエンジン23は、典型的には、グラフィックコア231及びグラフィックメモリ232を含んで構成される。グラフィックコア231は、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)やグラフィックプロセッシングユニット(GPU)と称されることもある。グラフィックコア231は、グラフィックメモリ232に記憶されるグラフィックデータを読み出して、各種のグラフィック処理(例えば、ジオメトリ処理、レンダリング処理、テクスチャマッピング処理等)を行って、画像データを生成する。グラフィックコア231によって生成された画像データは、図示しないビデオインターフェース回路によって所定のビデオ信号に変換され、出力ユニット4のディスプレイ41に出力される。
【0029】
サウンドエンジン24は、プロセッサコア21の制御の下、サウンドメモリ(図示せず)に記憶されるサウンドデータに対して、適宜、各種のサウンド処理(例えば、エフェクト処理、ミキシング処理等)を施す。サウンドエンジン24によって処理されたサウンドデータは、図示しないサウンドインターフェース回路によって所定のオーディオ信号に変換され、出力ユニット4のスピーカ42に出力される。
【0030】
I/Oコントローラ25は、外部のさまざまなユニットとの入出力を制御するためのインターフェース回路である。本例では、I/Oコントローラ25には、入力ユニット3、外部メディアユニット5、及び通信ユニット6が接続されている。I/Oコントローラ25は、接続された各種のユニットから与えられる外部信号を制御ユニット2内の内部データに変換し、また、内部データを各種のユニットに適した外部信号に変換する。
【0031】
上述したプロセッサコア21、メモリモジュール22、グラフィックスエンジン23、サウンドエンジン24、及びI/Oコントローラ25は、システムバス26を介して、相互に接続されている。
【0032】
入力ユニット3は、遊戯者が、ゲームを楽しむために、ゲーム装置1を操作するための入力デバイスであり、ゲームコントローラと称されることもある。入力ユニット3は、後述する出力ユニット4と相まって、ユーザインターフェースを形成する。入力ユニット3は、典型的には、複数のボタン(キー)で構成されるが、これに限定されるものではない。入力ユニット3は、遊戯者によって所定のボタンが操作(例えば、押下)されると、これに対応する操作信号を制御ユニット2のI/Oコントローラ25に出力する。I/Oコントローラ25は、入力ユニット3から与えられる操作信号を受け付けて、システム内部のデータに変換し、プロセッサコア21に出力する。
【0033】
出力ユニット4は、遊戯者の入力ユニット3に対する操作に応じて、遊戯者にゲーム画像及びゲーム音を提供するための出力デバイスである。出力ユニット4は、典型的には、ディスプレイ41及びスピーカ42によって構成されるが、これに限定されるものではない。例えば、遊戯者に振動を伝えるバイブレーションモジュールを出力ユニット4に含めることもできる。ディスプレイ41は、グラフィックスエンジン23からのビデオ信号に基づいて、画像(例えば、静止画、動画、映像等)を画面上に表示する。ディスプレイ41としては、例えば、TFT液晶ディスプレイを採用することができるが、これに限定されるものではない。スピーカ42は、サウンドエンジン24からのオーディオ信号に基づいて、音(例えば、音声、音楽、効果音等)を発生させる。
【0034】
なお、入力ユニット3及びディスプレイ41をタッチパネルとして一体的に構成しても良い。ユーザインターフェースとしてのタッチパネルでは、遊戯者は、画面にタッチすることでゲーム装置1に入力を与えることができる。
【0035】
外部メディアユニット5は、例えばメモリカード(例えば、SDメモリカード(登録商標)、メモリスティック(登録商標))等)、CD−ROM、及びDVD−ROM等の外部記憶媒体にアクセスするためのドライブデバイスである。これらの外部記憶媒体は、例えば、本実施形態のゲームプログラムをゲーム装置1に供給したり、ユーザデータを保存するために用いられる。外部メディアユニット5は、装着された外部記憶媒体にアクセスし、データを読み込み、また、書き込みが許されている場合には、そこに書き込みを行う。
【0036】
通信ユニット6は、ゲーム装置1が他のゲーム装置1やコンピュータと通信を行うための通信ボードであり、例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)等の通信規格を実現する回路が実装されている。本明細書では、通信形態は、無線通信を前提にしているが、有線LAN等の有線通信を排除するものではない。
【0037】
次に、本実施形態のゲーム装置1がゲームプログラムを実行することにより実現するゲームについて、以下に簡単に説明する。
【0038】
本実施形態のゲームは、いわゆる音楽演出ゲームであり、遊戯者は、ゲームに登場するキャラクタになりきって、ゲーム装置1から提供されるゲーム画像及びこれに同期した音楽に合わせて、あたかも楽器を演奏するように、ゲーム装置1の所定のボタンを所定のタイミングで操作することにより、音楽の演奏や演出効果を楽しむというものである。遊戯者が操作すべきボタン及びそのタイミングは、例えば、ゲーム画像中の操作指示オブジェクト(アイコン)の動きによって指示される。操作指示オブジェクトは、操作ボタンオブジェクト111及び操作タイミングオブジェクト112の組み合わせで表現される。即ち、ゲーム画像中、操作ボタンオブジェクト111は、音楽のリズムに合わせて操作されるべきタイミング間隔で一列に配置され、操作タイミングオブジェクト112がそれらに順にオーバーラップするように移動していく。操作タイミングオブジェクト112の中心線が、操作ボタンオブジェクト111と重なるタイミングが、遊戯者が操作ボタンを操作すべきタイミングである。
【0039】
なお、ゲーム画像は、操作タイミングオブジェクト112を固定的に配置し、音楽のリズムに合わせて操作されるべきタイミング間隔で配列された操作ボタンオブジェクト111群が操作タイミングオブジェクト112の方向に移動するものであっても良い。
【0040】
1回のプレイは、1曲であるものとする。遊戯者は、1曲の間に、指示されたボタンを指示されたタイミングで操作するごとにゲームポイントを獲得することができ、1曲終了後において獲得したゲームポイントの合計によって、「S」、「A」、「B」又は「C」といったゲームランクが決定される。これにより、遊戯者は、ゲームポイントの合計値やゲームランクといったプレイ結果(内容)の優劣を競うことができる。プレイ結果は、例えば、メモリモジュール22にプレイ結果データとして記憶される。
【0041】
また、本実施形態のゲームでは、遊戯者は、楽曲演奏の途中(例えば間奏中)及び/又は楽曲演奏が終了した直後に、特殊な演出効果(アイテム)を獲得することができる。具体的には、本実施形態のゲームでは、特殊演出効果を示すオブジェクトが表示され、遊戯者は、操作タイミングオブジェクトが指示する所定のタイミングで所定のボタンを操作することで、特殊演出効果の獲得を目指すことができる。
【0042】
特殊演出効果は、例えば、キャラクタが発するセリフ/フレーズやゲームにおいて使用できる仮想的な「アイテム」である。本例では、特殊演出効果は、さまざまなセリフ/フレーズ(以下、「ボイス」という。)の再生であるものとする。特殊演出効果は、例えば、ランダムに、又はゲーム履歴状況等によって、適宜に選択され、提示される。特殊演出効果は、プレイに先立ち予め用意されても良いし、プレイの内容に応じて、適宜、遊戯者に提示されるようにしても良い。遊戯者は、獲得した特殊演出効果に応じたリワード(「ボイス」であれば、音声の再生)を与えられる。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1の機能的構成の一例を示すブロックダイアグラムである。即ち、同図は、プロセッサ(即ち、プロセッサコア21)がゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェア/ソフトウェアと協働して、ゲーム装置1において実現される各種の機能的手段の構成を示すものであり、特に、本実施形態のゲームプログラムが実現するゲームに関わる機能的手段を例示している。
【0044】
同図示すように、ゲーム制御部301は、ゲームプログラムによって実現されるゲームの進行を統括的に制御する機能的手段である。
【0045】
操作部302は、遊戯者がゲーム装置1に指示を与えるために操作したボタンに応じた操作信号を出力する。表示部303は、ゲーム制御部301の制御の下、画像生成部311から出力される信号に基づくゲーム画像を画面上に表示する。スピーカ304は、ゲーム制御部301の制御の下、音生成部312から出力される信号に基づいて音を発生させる。これら操作部302、表示部303、及びスピーカ304は、ユーザインターフェースを形成する機能的手段である。
【0046】
特殊演出効果記憶部305は、各種の特殊演出効果並びに特殊演出効果選択テーブル及び特殊演出効果出現確率定義テーブルを記憶する。各特殊演出効果は、例えば、画像データ及び音データのファイルで構成され、管理されている。特殊演出効果選択テーブルは、各特殊演出効果に対して、そのランク及び出現させることが可能な楽曲を定義するテーブルである。また、特殊演出効果出現確率定義テーブルは、操作の難易度及び過去の最高ランクの組み合わせに対して、各ランクの出現確率を定義するテーブルである。
【0047】
図4は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1における特殊演出効果選択テーブルを説明するための図である。同図に示すように、特殊演出効果選択テーブルは、各特殊演出効果に対して、「高」、「中」、又は「低」のレア度が定義されている。なお、レア度は、特殊演出効果の希少性を表しており、「高>中>低」の順番に希少性が高い特殊演出効果であることを意味している。また、特殊演出効果選択テーブルは、各特殊演出効果について、出現させることが可能な楽曲を示している。従って、ボイスごとに出現させることが可能な楽曲を設定することができる。これにより、例えば、明るいイメージや暗いイメージなど楽曲の雰囲気に相応しくないイメージのボイスが再生されることを防ぎ、より自然な演出が可能となる。さらに、特殊演出効果選択テーブルは、獲得履歴情報を含む。獲得履歴情報は、後述する獲得特殊演出効果記憶部314に記憶される獲得した特殊演出効果の情報に基づき更新される履歴情報であり、「N」は未獲得を示し、「Y」は獲得済みを示す。例えば、特殊演出効果「VOICE_01」は、そのレア度が「高」であり、楽曲タイトル「MUSIC_01」に対して利用可能であり、遊戯者が未だ獲得していないものであることを示している。
【0048】
図5は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1における特殊演出効果出現確率定義テーブルを説明するための図である。同図に示すように、特殊演出効果出現確率定義テーブルは、操作の難易度及び過去の最高ゲームランクの組み合わせに対して、各ゲームランクごとの出現確率を定義している。過去の最高ゲームランクとは、遊戯者の過去のプレイ結果データとして記憶される、選択された楽曲の難易度において最も良い成績を収めた際のゲームランクである。例えば、難易度「ノーマル」かつ過去最高ゲームランクが「S」である場合に、レア度「高」の特殊演出効果の出現率は「20%」、レア度「中」の出現率は「40%」、及びレア度「低」の出現率は「40%」として定義されている。従って、過去のプレイ結果が良い楽曲ほど稀少価値の高い特殊演出効果が出現するよう設定すれば、演出操作手順を体得した遊戯者に対して稀少価値の高い特殊効果を出現させるというゲーム結果以外の目的を与えることができ、遊戯者に飽きを感じさせ難くすることができるようになる。
【0049】
図3に戻り、特殊演出効果決定部306は、特殊演出効果出現確率定義テーブルを参照し、乱数発生部307が発生する乱数値に従って、特殊演出効果のランクを決定する。続いて、特殊演出効果決定部306は、特殊演出効果選択テーブルを参照し、特殊演出効果記憶部305に記憶された決定したランクの特殊演出効果群の中から、乱数発生部307が発生する乱数値に従って、1つ又は複数の特殊演出効果を選択する。
【0050】
特殊演出効果決定部306はまた、1プレイの中で選択した特殊演出効果を発生させるタイミング(特殊演出操作タイミング)を決定する。特殊演出効果を発生させるタイミングは、例えば、1プレイ中の楽曲の間奏開始時点及び/又は曲の終了時点からオフセットした時間で指定される。演出効果決定部306は、作成した特殊演出操作命令をゲーム制御部301に通知する。
【0051】
特殊演出効果を発生させるタイミングは、楽曲の間奏開始時点及び/又は曲の終了時点に限られず、楽曲の演奏前や楽曲の演奏中などのタイミングが指定されるように設定されても良い。なお、特殊演出効果を発生させるタイミングは、楽曲及び/又はパート(楽器)に従って固定のタイミングが設定されても良い。本実施形態のように、特殊演出効果決定部306が特殊演出効果を発生させるタイミングを決定する構成である場合には、プレイの度に異なるタイミングで特殊演出が実行され、遊戯者がゲーム自体の単調さを感じなくなるため、より好ましい。
【0052】
プレイデータ記憶部308は、遊戯者に提供可能な楽曲に対応するプレイデータを記憶する。プレイデータは、画像データ及び音楽データから構成されるマルチメディアデータである。プレイデータは、プレイデータの再生時刻を管理する時刻管理データを含む。プレイデータの時刻管理データには、遊戯者が所定のボタンを操作すべきタイミングを示す演奏操作命令が関連付けられている。演奏操作命令は、演出操作命令の一種であって、遊戯者が操作ボタンを操作すべきボタン及びそのタイミングを定義したデータである。
【0053】
プレイデータ確定部309は、遊戯者が選択した楽曲に対応するプレイデータをプレイデータ記憶部308から読み出すとともに、特殊演出効果決定部306より決定された特殊演出効果及びその特殊演出操作タイミングに基づいて、ゲームに使用するプレイデータを確定させる。即ち、プレイデータ確定部309は、特殊演出操作タイミングに従って、読み出したプレイデータの時刻管理データに特殊演出効果を関連付けることで、プレイデータに特殊演出操作命令を追加した確定されたプレイデータをメモリモジュール22に格納する。特殊演出操作命令は、演出操作命令の一種とみることができる。
【0054】
図6は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1におけるプレイデータ確定部309によって確定されたプレイデータを説明するための概念図である。同図は、確定したプレイデータの楽曲の8小節目及び9小節目を一例として示している。
【0055】
即ち、同図において、横軸はプレイデータの時間軸を示しており、演出操作命令例61が任意の時間軸上の位置に設定されている。ここで、設定された演出操作命令61が、その対応する操作ボタンオブジェクト111としてゲーム画像に表示されることになる。本例では8小節目の1拍目に2種類の演出操作命令61が設定され、遊戯者に、対応するボタンを同時に押すことを要求する。また、9小節目の1拍目に設定された演出操作命令61aは、任意のボタンの操作を許容するものである。また、この演出操作命令61aには、特殊演出効果「VOICE」が関連付けられている。つまり、楽曲の9小節目に特殊演出操作タイミングが設定されている。
【0056】
プレイデータ再生部310は、ゲーム制御部301の制御の下、プレイデータ確定部309により確定され、メモリモジュール22に格納されたプレイデータを再生する。プレイデータ再生部310は、プレイデータの再生中、画像データを画像生成部311に出力するとともに、音データを音生成部312に出力する。
【0057】
画像生成部311は、プレイデータ再生部310から出力される画像データに基づいて、ゲーム画像を生成し、表示部303に出力する機能的手段である。
【0058】
音生成部312は、プレイデータ再生部310から出力される音データに基づいて、ゲーム音を生成し、音出力部304に出力する。
【0059】
操作判定部313は、プレイデータ再生部310が再生するプレイデータに従って、遊戯者が正しく操作部302を操作したか否かを判定する。具体的には、操作判定部313は、操作部302から与えられる操作信号に基づき、プレイデータを参照し、操作されたボタンが正しいか、また、操作されたタイミングが基準時刻(演出操作命令が関連付けられた時間軸上の位置)からどれだけずれているかを判定・評価し、その判定・評価結果をゲーム制御部301に通知する。
【0060】
判定・評価は、例えば、「Perfect」、「Great」、「Good」、「Bad」、及び「Miss」の5段階でなされる。ゲーム制御部301は、遊戯者による操作部302の操作が成功した判定される場合には、成功した状況をゲーム画像及びゲーム音に反映させるとともに、ゲームポイントを加算する。ゲーム制御部301は、「Good」以上の評価が一定数連続した場合、「コンボ」というステータスにして、ボーナスポイントを加算するようにしても良い。
【0061】
これに対して、ゲーム制御部301は、遊戯者による操作部302の操作が失敗した判定される場合には、失敗した状況をゲーム画像及びゲーム音に反映させる。
【0062】
獲得特殊演出効果記憶部314は、操作判定部313の判定の結果、遊戯者が獲得できたと判定された特殊演出効果を獲得済み特殊演出効果として記憶する。遊戯者は、獲得特殊演出効果記憶部314に記憶された特殊演出効果を、別のプレイや特定のゲームモードにおいて使用することができる。
【0063】
通信部315は、ゲーム制御部301が他のゲーム装置1やコンピュータ等と通信するための機能的手段である。通信部315を用いた音楽演出ゲームは、第2の実施形態で説明される。
【0064】
図7は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1の全体動作を説明するためのフローチャートである。
【0065】
ゲーム制御部301は、音楽演出ゲームを開始すると、図8に示すようなメニュー画面を遊戯者に提示して、遊戯者にモードの選択を促す(STEP701)。メニュー画面では、遊戯者は、操作部302のボタンを操作して、画面の左側に現れるさまざまなモードをインタラクティブに選択することができる。遊戯者が「演奏モード」を選択すると(STEP702のYes)、ゲーム制御部301は、楽曲選択画面を提示し、遊戯者に楽曲の選択を促す(STEP703)。
【0066】
なお、STEP602において遊戯者が「アルバムモード」を選択した場合には、獲得済み特殊演出効果を使用することができる。即ち、獲得済み特殊演出効果の一覧から遊戯者が所望の特殊演出効果を選択すると対応するボイスアクションが再生される。楽曲選択画面では、図示はしないが、楽曲のタイトルが例えばリストとして提示され、遊戯者は、操作部302のボタンを操作して、プレイを楽しもうとする楽曲をインタラクティブに選択することができる。また、楽曲選択画面では、楽曲ごと及び/又はパート(楽器)ごとに難易度のパラメータが与えられおり、遊戯者は、操作部302のボタンを操作して、楽曲及び/又はパート(楽器)を選択することで、所望の難易度を選択することができる。この場合、楽曲及び/又はパート(楽器)ごとに複数段階の難易度を設定し、同じ楽曲及び/又はパート(楽器)であっても異なる難易度に変更できるようにしても良い。
【0067】
遊戯者がプレイを楽しもうとする楽曲を決定すると、ゲーム制御部301は、プレイのための初期化処理を行う(STEP704〜705)。
【0068】
具体的には、ゲーム制御部301は、特殊演出効果決定部306に、楽曲の間奏中及び/又は楽曲の終了後の所定のタイミングで発生させるべき特殊演出効果を決定させる(STEP704)。即ち、特殊演出効果決定部306は、ゲーム制御部301から指示を受け付けると、特殊演出効果出現確率定義テーブルを参照し、乱数発生部307から乱数値を取得して、その乱数値に基づいて発生させる特殊演出効果のランクを決定する。さらに、特殊演出効果決定部306は、特殊演出効果選択テーブルを参照し、特殊演出効果記憶部305に記憶された該当するランクの特殊演出効果群の中から乱数発生部307が発生する乱数値に従って、所定の特殊演出効果を選択するとともに、選択した特殊演出効果を発生させるべき特殊演出効果タイミングを決定する。また、特殊演出効果決定部306は、選択した所定の特殊演出効果及びその特殊演出効果タイミングに基づいて作成した特殊演出操作命令をゲーム制御部に通知する。
【0069】
続いて、ゲーム制御部301は、遊戯者によって選択された楽曲のタイトルとともに、特殊演出効果決定部306によって作成された所定の特殊演出操作命令をプレイデータ確定部309に通知することにより、プレイデータ確定部309に、選択された楽曲に基づくプレイデータを確定させる(STEP705)。即ち、プレイデータ確定部309は、選択された楽曲のタイトルに従って、プレイデータ記憶部308からプレイデータを読み出し、特殊演出操作タイミングに従って、読み出したプレイデータの時刻管理データに特殊演出操作命令を関連付けることで、ゲームで使用するプレイデータを確定させる。プレイデータ確定部309は、確定させたプレイデータをゲーム制御部301に通知する。
【0070】
ゲーム制御部301は、上記の初期化処理が完了すると、プレイデータ再生部310に、確定したプレイデータに基づく演奏の開始を指示する(STEP706)。これを受けて、プレイデータ再生部310は、確定したプレイデータの再生処理を開始し、ゲーム画像及び音楽の提供を開始する(STEP707)。プレイ中のゲーム装置1の動作については、後述する。プレイデータ再生部310によるプレイデータの再生が終了すると、ゲーム制御部は、プレイの結果を遊戯者に提示した後に、プレイ結果データとしてメモリモジュール22に記憶し(STEP708)、終了する。
【0071】
図9は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1のプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、同図は、プレイデータ再生部310によるゲーム画像の生成処理について説明している。
【0072】
同図に示すように、プレイデータ再生部310は、ゲーム制御部301よりプレイデータの再生指示を受け付けると、プレイデータを先頭から、時刻管理データに従って、解釈し始め(STEP901)、プレイデータに関連付けられた演出操作命令があるか否かを判断する(STEP902)。プレイデータ再生部310は、演出操作命令を検出すると(STEP902)、演出操作命令の種類に応じて以下の処理を行う。
【0073】
即ち、プレイデータ再生部310は、演出操作命令が演奏操作命令であると判断する場合には(CASE1)、その演奏操作命令に従った演奏操作オブジェクトを生成する(STEP903−1)。一方、プレイデータ再生部310は、演出操作命令が特殊演出操作命令であると判断する場合には(CASE2)、その特殊演出操作命令に従った特殊演出操作オブジェクトを生成する(STEP903−2)。プレイデータ再生部310は、特殊演出効果記憶部305が記憶している特殊演出効果選択テーブルを参照し、遊戯者が特殊演出命令を過去のプレイで獲得したことがあるか否かを判定し、過去のプレイで獲得したことがない特殊演出命令であると判断する場合には、特殊演出操作オブジェクトの形態を変える。
【0074】
なお、本実施形態では、過去のプレイでの獲得状況に応じて特殊演出操作オブジェクトの形態を変更するものとしたが、その他の属性に応じて特殊演出操作オブジェクトの形態を変更してもよい。例えば、特殊演出操作オブジェクトが初出か否か、レア度、演出効果の内容などに応じて特殊演出操作オブジェクトの形態を変更することができる。なお、特殊演出操作オブジェクトの形態の変更とは、特殊演出操作オブジェクトの属性の変化を遊戯者が視覚的に認識可能であればよい。例えば、同一形態の特殊演出操作オブジェクトの近傍に属性情報(「New」、「Rare」など)を示す属性オブジェクトを別途配置して形態を変更する構成としてもよい。さらに、本実施形態では、2種類の演出操作命令について説明するが、これに限られるものではない。
【0075】
プレイデータ再生部310は、演奏操作オブジェクト又は特殊演出操作オブジェクトを生成した後、それをゲームの背景画像に追加的に重畳して最新のゲーム画像を生成する(STEP904)。一方、プレイデータ再生部310は、演出操作命令を検出しなかった場合(STEP902のNo)、これらのオブジェクトを新たに追加することなく、最新のゲーム画像を生成する。これにより、画像生成部311は、生成したゲーム画像に基づくビデオ信号を生成し、表示部に出力することになる。
【0076】
プレイデータ再生部310は、プレイデータの再生が終了するまで、上記処理を行う(STEP905のNo)。
【0077】
図10は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1のプレイ中動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、同図は、プレイデータの再生によるゲーム画像に対する遊戯者の操作に基づくゲーム装置1の処理を説明している。
【0078】
即ち、同図に示すように、プレイ中、操作判定部313は、操作部302からの操作信号を監視する(STEP1001)。操作判定部313は、操作部302から操作信号を受け付けると(STEP1001のYes)、その操作信号及び再生中のプレイデータに基づいて、操作されたボタンが正しいか否かを判断するとともに(STEP1002)、操作されたタイミングは適切であるか否かを判断する(STEP1003)。操作判定部313は、操作されたボタンは正しくないと判断する場合(STEP1002のNo)、又は操作されたタイミングが適切でないと判断する場合(STEP1003のNo)、遊戯者によるボタン操作は失敗であると判定し、その失敗度合いを評価する(STEP1004)。操作判定部313による判定・評価の結果は、ゲーム制御部301に通知される。
【0079】
これに対して、操作判定部313は、操作されたボタンは正しいと判断し(STEP1002のYes)、かつ、操作されたタイミングは適切であると判断する場合(STEP1003のYes)、遊戯者によるボタン操作は成功であると判定し、そのタイミングに応じた成功度合いを評価する(STEP1005)。操作判定部313による判定・評価の結果は、ゲーム制御部301に通知される。
【0080】
ゲーム制御部301は、操作判定部313による判定・評価結果の結果に基づいて、ゲームポイントを加算する(STEP1006)。ゲーム制御部301は、ボタン操作の対象が特殊演出効果であった場合には、その特殊演出効果の獲得に成功したものとして、獲得特殊演出効果記憶部314にその特殊演出効果を記憶する。
【0081】
続いて、ゲーム制御部301は、判定・評価結果に応じた演出効果画像を生成し、プレイデータ再生部310に通知する(STEP1007)。
【0082】
図11は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例を示す図である。
【0083】
同図に示すように、本実施形態のゲーム画面では、遊戯者が操作すべきボタンを示す操作ボタンオブジェクト111及び操作すべきタイミングを指示する操作タイミングオブジェクト112がアニメーション表示される。即ち、操作ボタンオブジェクト111が音楽のリズムに合わせて操作すべきタイミング間隔でゲーム画面内に一列に配置され、操作タイミングオブジェクト112が、操作ボタンオブジェクトに順にオーバーラップするように一定の速度で移動するように表示される(図では、左から右へ移動する。)。遊戯者は、操作タイミングオブジェクト112の中心線が、操作ボタンオブジェクト111と重なるタイミングで、操作ボタンオブジェクト111が示すボタンを押下する。
【0084】
操作ボタンオブジェクト111は、例えば、図12に示すように、さまざまな種類のものが用意される。即ち、2個のボタンを同時に押す指示をする「同時押し」(同図(a))、ボタンの長押しを指示する「長押し」(同図(b))、及びいずれのボタンでも受け付ける「ANY」(同図(c))等が用意される。
【0085】
図13は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例であって、特殊演出操作効果を説明するための図である。
【0086】
特殊演出効果は、同図に示すように、特殊演出操作オブジェクト113として、操作タイミングオブジェクト112とともにアニメーション表示される。上述したように、本実施形態の特殊演出操作オブジェクト113は、ボイスアクション(音声再生)に関連付けられている。また、本実施形態では、特殊演出効果には、その属性が遊戯者に分かるように、所定の表記が付される。
【0087】
特殊演出効果の属性には、例えば、「New」、「Rare」等がある。属性がNullである場合、単に「VOICE」の表記が付される。「New」は、未獲得の特殊演出効果であることを示し、「Rare」は、出現の確率が極めて低いレア度「高」の特殊演出効果であることを示す。なお、「New」の表記が付された特殊演出操作オブジェクト103のボタン操作において、遊戯者のボタン操作が成功と判定されると、獲得特殊演出効果記憶部314に獲得済み特殊演出効果として記憶され、特殊演出効果選択テーブル中の獲得履歴情報が「獲得済み(Y)」として更新される。従って、ゲーム装置1は、遊戯者に、これまで入手したことがない特殊演出効果や入手困難な特殊演出効果であることを視覚的に知らせることができ、特殊演出効果の獲得に対するゲーム性を高めることができるようになる。
[第2の実施形態]
【0088】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、複数の遊戯者が、ゲーム装置1の通信機能を用いて、互いに通信を行いながら、音楽演出ゲームを行うものである。特に、本実施形態は、複数のゲーム装置1のそれぞれが特殊演出効果を獲得し、その結果を共有し合うことができる音楽演出ゲームである。
【0089】
図14は、本発明の一実施形態に係る複数のゲーム装置1による通信構成を説明するための図である。上述したように、ゲーム装置1は、通信ユニット6を備え、これにより、他のゲーム装置1と無線通信ができる。本実施形態では、一のゲーム装置1Aがホストとなって、音楽演出ゲームに参加する他のゲーム装置1Bを統率し、共有グループ(バンド)を形成する。ここでは、音楽演出ゲームに参加する他のゲーム装置1Bを「メンバー」と称することにする。ゲーム装置1Cは、ゲーム装置1Aの共有グループには参加していないスタンドアロンである。メンバーであるゲーム装置1B間の通信は、ホストであるゲーム装置1Aを介して行われる。このような通信構成は、例えば、Bluetoothを用いることにより実現されうる。
【0090】
図15は、本発明の一実施形態に係る複数のゲーム装置1により提供される、音楽演出ゲームへの参加に関わるゲーム画面の一例を示す図である。
【0091】
遊戯者が、メニュー画面から「通信モード」を選択すると、同図の画面Aに示すように、「リーダーとしてメンバーを集める」か、又は「メンバーとして参加バンドを探す」かを選択することができる。遊戯者が、「リーダーとしてメンバーを集める」を選択した場合、遊戯者のゲーム装置1はホスト(ゲーム装置1A)となり、画面B1に示すようなメンバー募集画面を表示する。メンバー募集画面には、参加を表明したゲーム装置1Bのユーザネームがリスト表示される。ホストであるゲーム装置1Aは、プレイ開始の決定権がある。即ち、ゲーム装置1Aの遊戯者が、プレイ開始を指示すると、ゲーム装置1Aは、無線通信により、メンバーである他のゲーム装置1Bにプレイ開始を指示する。
【0092】
これに対して、遊戯者が、「メンバーとして参加バンドを探す」を選択した場合、遊戯者のゲーム装置1は、ホストとなっている通信範囲内のゲーム装置1Aが主催する音楽演出ゲーム(バンド)を探し、画面B1に示すような参加バンド選択画面を表示する。参加バンド選択画面には、参加可能なバンドがリスト表示される。
【0093】
本実施形態は、複数のゲーム装置1が相互に通信し合って、音楽演出ゲームを進行させる点を除いて、上述した実施形態と同様である。図16は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1により提供される、プレイ中のゲーム画面の一例を示す図である。同図に示す例では、一のゲーム装置1は、ゲーム画面右上に他のゲーム装置1のキャラクタの表情を表示している。キャラクタの表情は、例えば、ボタン操作の成功率に応じて変化させても良い。プレイ中、メンバーである各ゲーム装置1Bは、逐次、プレイの成績をホストであるゲーム装置1Aに通知し、これを受けて、ゲーム装置1Aは、他のゲーム装置1B間でプレイの成績を交換し合えるように、他のゲーム装置1Bにプレイの成績を転送する。
【0094】
図17は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1におけるプレイ中動作を説明するためのフローチャートであって、具体的には、ホストであるゲーム装置1Aにおける、共有グループ全体での特殊演出効果の獲得判定の処理を説明している。
【0095】
即ち、ゲーム装置1Aのゲーム制御部301は、通信部315を介して、他のゲーム装置1Bにおける特殊演出効果の獲得に対する判定結果を受け付ける(STEP1701)。なお、特殊演出効果の獲得に成功している各ゲーム装置1は、その特殊演出効果(ボイス)が再生される。この場合、図18に示すように、共有グループ内のゲーム装置1全体で1つの意味のあるセリフをいくつかのフレーズに分割し、各ゲーム装置1が個々のフレーズを分担し合うようにしてもよい。
ゲーム制御部301は、受け付けた判定結果に基づいて、自身を含め、全てのゲーム装置1において獲得に成功したか否かを判断する(STEP1702)。
【0096】
ゲーム制御部301は、全てのゲーム装置1において獲得に成功したと判断する場合には(STEP1702のYes)、通信部315を介して、成功した旨を他の全てのゲーム装置1Bに通知し(STEP1703)、獲得に成功した特殊演出効果を獲得特殊演出効果記憶部314に記憶する(STEP1704)。また、成功した旨を通知された他のゲーム装置1Bは、獲得に成功した特殊演出効果を自身の獲得特殊演出効果記憶部314に記憶する。
【0097】
これに対して、ゲーム制御部301は、全てのゲーム装置1において獲得に失敗したと判断する場合には(STEP1702のNo)、通信部315を介して、失敗した旨を他の全てのゲーム装置1Bに通知する(STEP1703)。この場合、いずれのゲーム装置1も、特殊演出効果を獲得できないことになる。
【0098】
以上のように、本実施形態によれば、バンドに参加した遊戯者全員がタイミング良く操作しなければ、特殊演出効果を獲得できないことになるため、遊戯者が一体感を持つようになる。特に、バンドを構成する遊戯者全体で1つの意味のあるセリフをいくつかのフレーズに分割し、参加する遊戯者のそれぞれが分担し合うようにすれば、より一体感を持って音楽演出ゲームを楽しむようになる。
[その他の実施形態]
【0099】
上述の実施形態では、特殊演出効果はボイスであるものとしたが、ゲームで使用する仮想的なアイテムであっても良い。例えば、遊戯者が、ある獲得したアイテムを別のプレイ中に使用することを指示すると、ゲーム装置1は、そのアイテムに応じた演出効果をゲームの内容に反映させる。
【0100】
図19は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置1において使用可能なアイテムの一例を説明するための図である。なお、図中、アイテム名は、単に、音楽演出ゲームの演出のために与えられたものである。
【0101】
遊戯者は、プレイ中、所定のボタンを操作することにより、過去に獲得した所定のアイテムを使用することができる。ゲーム装置1は、アイテムの使用指示を受け付けると、獲得特殊演出効果記憶部314を参照し、そのアイテムに関連付けられた効果が演出されるように、ゲームの内容を制御する。例えば、アイテム「ショコラ」の使用が指示された場合、ゲーム制御部301は、操作判定部313に対して、一定時間、操作タイミングの判定を緩和するように指示し、これを受けて、操作判定部313は、一定時間、基準時刻からの許容量を緩和する。
【0102】
また、特殊演出操作オブジェクト103の形状をアイテム名または、アイテムの効果に関連して変更することが可能である。例えば、特殊演出効果としてアイテム「ショコラ」が選択された場合には「ショコラ」の形状に、同じくアイテム「アイス」が選択された場合には「アイス」の形状に特殊演出操作オブジェクト103を変更することで遊戯者は選択された特殊演出効果の効果を、特殊演出効果の使用前に知ることができる。
【0103】
以上のように、本実施形態によれば、遊戯者が過去にプレイによって獲得した特殊演出効果を別のプレイで使用することができるようになる。従って、遊戯者は、演出操作の正確さを競うだけでなく、アイテムの獲得というさらなる目的のため、音楽演出ゲームを楽しむことができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明は、マルチメディアデータ(画像データ及び音データ)を扱うことができるゲーム装置及びコンピュータに広く適用することができる。
【符号の説明】
【0105】
1…ゲーム装置
2…制御ユニット
21…プロセッサコア
22…メモリモジュール
23…グラフィックスエンジン
24…サウンドエンジン
25…I/Oコントローラ
26…システムバス;
3…入力ユニット
4…出力ユニット
41…ディスプレイ
42…スピーカ;
301…ゲーム制御部
302…操作部
303…表示部
304…音出力部
305…特殊演出効果記憶部
306…特殊演出効果決定部
307…乱数発生部
308…プレイデータ記憶部
309…プレイデータ確定部
310…プレイデータ再生部
311…画像生成部
312…音生成部
313…操作判定部
314…獲得特殊演出効果記憶部
315…通信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ及びメモリを含むコンピュータ回路要素を備えるゲーム装置において、前記プロセッサの制御の下、実行されるゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、
遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを備え、
前記ゲームプログラムは、前記ゲーム装置に、
前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択する演出効果選択機能と、
前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるプレイデータ確定機能と、
前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるゲーム画像表示機能と、
前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定する操作判定機能と、
前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるゲーム反映機能と、
を実現させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記ゲーム画像表示機能は、
前記第1の演出操作命令に基づくオブジェクトと前記第2の演出操作命令に基づくオブジェクトとが互いに異なる形態で表示されるように制御する機能を含む、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記複数の演出効果のそれぞれは所定の属性情報を有し、
前記ゲーム画像表示機能は、
前記所定の演出効果の属性情報に応じて、前記第2の演出操作命令に基づくオブジェクトの形態を決定する、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記操作判定機能により前記第2の演出操作命令に対して受け付けた操作のタイミングが適切であると判定される場合に、前記所定の演出効果を獲得したことを示す獲得情報を前記所定の演出効果の属性情報に設定する属性設定機能を、
前記ゲーム装置に実現させる、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記複数の演出効果のそれぞれは、前記ゲームにおいて使用されるボイスデータであり、
前記ゲーム反映機能は、
前記操作判定機能により前記第2の演出操作命令に対して受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義するボイスデータを再生する機能を含む、
請求項1乃至4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
請求項1に記載したゲームプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項7】
遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを記憶するための記憶手段と、
前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択する演出効果選択手段と、
前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるプレイデータ確定手段と、
前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるゲーム画像表示手段と、
前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定する操作判定手段と、
前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるゲーム反映手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項8】
プロセッサ及びメモリを含むコンピュータ回路要素を備えるゲーム装置を制御する方法であって、前記方法は、
前記プロセッサが、遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを前記メモリに記憶させるステップと、
前記プロセッサが、前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択するステップと、
前記プロセッサが、前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるステップと、
前記プロセッサが、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるステップと、
前記プロセッサが、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定するステップと、
前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるステップと、
を含む、ゲーム装置を制御する方法。
【請求項1】
プロセッサ及びメモリを含むコンピュータ回路要素を備えるゲーム装置において、前記プロセッサの制御の下、実行されるゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、
遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを備え、
前記ゲームプログラムは、前記ゲーム装置に、
前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択する演出効果選択機能と、
前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるプレイデータ確定機能と、
前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるゲーム画像表示機能と、
前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定する操作判定機能と、
前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるゲーム反映機能と、
を実現させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記ゲーム画像表示機能は、
前記第1の演出操作命令に基づくオブジェクトと前記第2の演出操作命令に基づくオブジェクトとが互いに異なる形態で表示されるように制御する機能を含む、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記複数の演出効果のそれぞれは所定の属性情報を有し、
前記ゲーム画像表示機能は、
前記所定の演出効果の属性情報に応じて、前記第2の演出操作命令に基づくオブジェクトの形態を決定する、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記操作判定機能により前記第2の演出操作命令に対して受け付けた操作のタイミングが適切であると判定される場合に、前記所定の演出効果を獲得したことを示す獲得情報を前記所定の演出効果の属性情報に設定する属性設定機能を、
前記ゲーム装置に実現させる、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記複数の演出効果のそれぞれは、前記ゲームにおいて使用されるボイスデータであり、
前記ゲーム反映機能は、
前記操作判定機能により前記第2の演出操作命令に対して受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義するボイスデータを再生する機能を含む、
請求項1乃至4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
請求項1に記載したゲームプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項7】
遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを記憶するための記憶手段と、
前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択する演出効果選択手段と、
前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるプレイデータ確定手段と、
前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるゲーム画像表示手段と、
前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定する操作判定手段と、
前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるゲーム反映手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項8】
プロセッサ及びメモリを含むコンピュータ回路要素を備えるゲーム装置を制御する方法であって、前記方法は、
前記プロセッサが、遊戯者が操作部を操作すべきボタン及びタイミングを定義した第1の演出操作命令を含み、ゲーム画像及び楽曲を再生するためのプレイデータと、ゲーム上の演出効果を定義した複数の演出効果からなる演出効果データとを前記メモリに記憶させるステップと、
前記プロセッサが、前記複数の演出効果の中から所定の演出効果を選択するステップと、
前記プロセッサが、前記選択した所定の演出効果を定義した第2の演出操作命令を前記プレイデータに関連付け、前記プレイデータを確定させるステップと、
前記プロセッサが、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行に伴って、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づくオブジェクトを含むゲーム画像を生成し、当該生成したゲーム画像を表示部に表示させるステップと、
前記プロセッサが、前記プレイデータに基づく前記ゲームの進行中に、前記遊戯者による前記操作部の操作を受け付けて、前記第1の演出操作命令又は前記第2の演出操作命令のいずれかに基づいて、当該操作のタイミングが適切であるか否かを判定するステップと、
前記第2の演出操作命令に基づく前記オブジェクトに対して、前記受け付けた操作のタイミングが適切であると判定する場合に、前記第2の演出操作命令が定義する前記所定の演出効果を前記ゲームの内容に反映させるステップと、
を含む、ゲーム装置を制御する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−254901(P2011−254901A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130301(P2010−130301)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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