説明

ゲーム装置及びゲームプログラム

【課題】息の吹きかけというユーザの主体的な動作によりプレイヤ自らが潜水物体を仮想の水中に沈め、深く水中に沈めても破壊されない十分な耐水性や水圧に対する強度等を有することを自ら実感することのできるゲーム装置及びゲームプログラムを提供する。
【解決手段】プレイヤによる息吹きかけ開始時からの経過時間に応じて、腕時計Wが水中深く沈んでいく様子を表示画面121に表示させるとともに、腕時計Wの水深レベルの値を随時表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びゲームプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザによる息の吹きかけをマイク等により検出する入力手段を備える装置が知られている。
また、マイク等の入力手段により検出した音声信号から息の音声を検出し、この息の音声の特徴量を、温度、移動速度などの他の物理量に変換して、ディスプレイ画面上の画像の表示状態や、ロボットのような可動体の駆動状態を制御する装置が提案されている。
このように、息の吹きかけにより各種の制御を行うようにした場合には、ユーザは自分の息が画像や、ロボットに直接作用したような感じを得ることができ、ユーザとディスプレイ画面上の仮想世界、またはロボット等との間の隔たり感をなくすことが期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4030162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、現実の日常生活においては、時計等の精密機械のように、現実には水中に沈めてダメージを与えたり、破壊したりすることが好ましくないものも多い。しかし、こうした物の中には日常生活において耐水性や水圧に対する強度等を要求される物があり、このような物に対しては、どの程度の耐水性や水圧に対する強度等があるのかを確かめてみたいとの欲求がある。
【0005】
しかしながら、一般人がその耐水性や水圧に対する強度等を実感したいと考えても、精密機械等を現実に水中に沈めて確かめてみることは困難である。
【0006】
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、息の吹きかけというユーザの主体的な動作によりプレイヤ自らが潜水物体を仮想の水中に沈め、深く水中に沈めても破壊されない十分な耐水性や水圧に対する強度等を有することを自ら実感することのできるゲーム装置及びゲームプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、本発明のゲーム装置は、
外部からの息吹きかけを検出する息検出手段と、
前記息検出手段により息吹きかけが検出された検出開始時からの経過時間を計時する計時手段と、
潜水物体とこの潜水物体が潜る水と前記潜水物体の水深を示す水深レベルの値とを表示する表示手段と、
前記計時手段によって計時された経過時間が長くなるにしたがって前記潜水物体が前記水の中に潜ってゆく状態と、当該潜水物体の水深レベルの値とを前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
を備えていることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、
前記息検出手段は、
音声入力を検出するものであり息吹きかけが音声として入力される音声入力手段と、
前記音声入力手段から入力された音声が息の吹きかけであるかを判別する息識別手段と、から構成されていることを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により検出された水深レベルの値が予め定められている水深レベルの値を超えた時点から前記水の中に泡を表示させる第2の表示制御手段と、を備えていることを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のゲーム装置において、
前記第2の表示制御手段の制御により表示された泡の個数と泡の大きさとを前記潜水物体の水深レベルに応じて制御する泡表示制御手段を備えていることを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により検出された水深レベルの値に基づいて前記水の色を変更表示させる第3の表示制御手段と、を備えていることを特徴としている。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により検出された水深レベルの値が最深レベルに到達したか否かを判断し、到達したと判断された際に前記表示手段に最深レベルに到達したことを示す表示を行う第4の表示制御手段と、を備えていることを特徴としている。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、
前記潜水物体の水深レベルとこの水深レベルに対応する文言とを対応付けて複数組記憶している文言記憶手段と、
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により水深レベルが検出される都度、この検出された水深レベルに対応する文言を前記文言記憶手段から読み出し、この読み出された文言を前記表示手段に表示させる第5の表示制御手段と、を備えていることを特徴としている。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
インターネットを介してサーバに接続可能な通信手段と、
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により水深レベルが検出されるごとに前記通信手段から前記インターネットを介して前記サーバに対して、前記水の水深レベルその他ゲームの進行状況に関する情報を送信するように、前記通信手段を制御する通信制御手段と、をさらに備えていることを特徴としている。
【0015】
請求項9に記載のゲームプログラムは、
装置本体と、表示画面上に潜水物体とこの潜水物体が潜る水と前記潜水物体の水深を示す水深レベルの値とを表示する表示手段とを備えているゲーム装置を制御するコンピュータに、
外部からの息吹きかけを検出する息検出機能と、
前記息検出機能により息吹きかけが検出された検出開始時からの経過時間を計時する計時機能と、
前記計時機能によって計時された経過時間が長くなるにしたがって前記潜水物体が前記水の中に潜ってゆく状態と、当該潜水物体の水深レベルの値とが前記表示手段に表示されるように前記表示手段を制御する第1の表示制御機能と、を実現させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、外部からの息吹きかけを検出して、その息吹きかけが検出された検出開始時からの経過時間が長くなるにしたがって潜水物体が水の中に潜ってゆく状態と、当該潜水物体の水深レベルの値とが表示手段に表示される。これにより、プレイヤは自分の息により潜水物体を水中に沈める感覚を味わうことができ、ゲームを通じて自らの肺活量と潜水物体の耐水性とをプレイヤ自らが実感することができるとの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るゲーム装置を含むシステム構成の一実施形態を概念的に示した説明図である。
【図2】本実施形態の携帯端末装置を模式的に示した斜視図である。
【図3】図2の携帯端末装置の機能的構成を示した要部ブロック図である。
【図4】息吹きかけ開始時からの経過時間と水深レベル、泡の態様、背景色の変化との関係を示す説明図である。
【図5】図3のRAMのメモリ構成の要部を示す説明図である。
【図6】本実施形態のアプリ初期画面の一例を示す平面図である。
【図7】本実施形態のゲーム初期画面の一例を示す平面図である。
【図8】本実施形態の潜水ゲーム画面の初期状態の一例を示す平面図である。
【図9】レベル1まで息を吹きかけた場合の潜水ゲーム画面の状態を示す平面図である。
【図10】レベル1まで息を吹きかけた場合の潜水ゲーム画面の状態を示す平面図である。
【図11】レベル2まで息を吹きかけた場合の潜水ゲーム画面の状態を示す平面図である。
【図12】レベル2まででゲームを終えた場合の潜水ゲーム画面の状態を示す平面図である。
【図13】レベル3まで息を吹きかけた場合の潜水ゲーム画面の状態を示す平面図である。
【図14】レベル3まででゲームを終えた場合の潜水ゲーム画面の状態を示す平面図である。
【図15】本実施形態のコレクション獲得画面の一例を示す平面図である。
【図16】本実施形態のコレクション獲得条件の一例を示す図である。
【図17】レベル5に到達してゲームを終えた場合の潜水ゲーム画面の状態を示す平面図である。
【図18】本実施形態のコレクション獲得画面の一例を示す平面図である。
【図19】本実施形態のゴール画面の一例を示す平面図である。
【図20】本実施形態の文言送信条件の一例を示す図である。
【図21】本実施形態の文言送信条件の一例を示す図である。
【図22】本実施形態の文言送信問合せ画面の一例を示す平面図である。
【図23】本実施形態のTwitterによる場合の文言送信画面の一例を示す平面図である。
【図24】本実施形態のTwitterによる場合の文言送信画面の一例を示す平面図である。
【図25】本実施形態のTwitterによる場合の文言送信画面の一例を示す平面図である。
【図26】本実施形態のFacebookによる場合の文言送信画面の一例を示す平面図である。
【図27】本実施形態のFacebookによる場合の公開問合せ画面の一例を示す平面図である。
【図28】本実施形態のゲームプログラムにより実行される処理を示すフローチャートである。
【図29】本実施形態のゲームプログラムにより実行される処理を示すフローチャートである。
【図30】本実施形態のゲームプログラムにより実行される処理を示すフローチャートである。
【図31】本実施形態のゲームプログラムにより実行される処理を示すフローチャートである。
【図32】本実施形態のゲームプログラムにより実行される処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るゲーム装置及びゲームプログラムの一実施形態について説明する。本実施形態では、ゲーム装置が携帯電話等の携帯端末装置1である場合について説明するが、ゲーム装置は携帯端末装置1に限定されない。
【0019】
図1は、本実施形態におけるゲーム装置である携帯端末装置1を含むシステムの全体構成を模式的に表したものである。
図1に示すように、携帯端末装置1は、電話網やインターネット等を含むネットワーク2を介して、他の携帯端末装置1との通信(音声通話やデータ通信)、あるいは各種コンテンツを提供するアプリケーションサーバ3、コミュニティサーバ4等との通信が可能となっている。
【0020】
アプリケーションサーバ3は、携帯端末装置1において実行可能なゲームプログラムを含むアプリケーションプログラムを格納しており、ネットワーク2を介して接続された携帯端末装置1に対して、これら各種のアプリケーションプログラムをダウンロードするサービスを提供しているものである。アプリケーションサーバ3は、インターネットを介して情報を送受信する送受信制御部31と、各種アプリケーションプログラムを記憶するアプリケーションプログラム記憶部とを備えている。
コミュニティサーバ4は、各種のネットワーク2上に構築されたコミュニティ用のサーバであり、専用のアカウントやアドレスを取得したユーザから送信された情報をネットワーク2を介して公開するためのものである。コミュニティサーバ4は、ネットワーク2を介して情報を送受信する送受信制御部41と、外部から送信された情報をユーザのアカウントやアドレスに基づいて管理保管する情報管理部42とを備えている。
【0021】
本実施形態における携帯端末装置1は、例えば図2に示すように平板状に形成された装置本体11を備えている。
装置本体11の表面には表示部12の表示画面121が形成されている。表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示画面121上に潜水物体(本実施形態においては、後述するように、腕時計W)、この潜水物体が潜る水533、水中の泡534、潜水物体の水深を示す水深レベルの値を表すスケール532、背景画像、各種アイコンや文字等を表示させる表示手段である。なお、表示部12は、液晶ディスプレイに限定されず、有機EL等により構成されていてもよい。
【0022】
表示部12の表面には、表示画面121のほぼ全域に亘って、外部から入力用の接触体が接触した際にこれを検出する接触検出手段としてのタッチパネル13が表示部12と一体的に設けられている。
ここで入力用の接触体とは、例えば人間の手指やスタイラスペン等、タッチパネル13によってその接触を検出することのできる入力手段である。入力用の接触体はここに例示したものに限定されない。本実施形態では、表示画面121の表面を指やスタイラスペン等で軽く叩く(以下、これを「タップする」という。)と、タッチパネル13が外部から入力があったことを検出するようになっている。なお、以下では、入力用の接触体が人の指であり、指先で表示画面121の表面をタップするとタッチパネル13が外部から入力があったことを検出する場合を例として説明する。
【0023】
なお、タッチパネル13の構成、方式は特に限定されず、例えば、マトリクス状の導電パターンを電極面として用い、これに人体等の誘電体が接触した際に生じる電荷変化を検出する静電容量方式のタッチパネルでもよいし、透明電導膜をスイッチ電極として使用した抵抗膜方式のタッチパネルでもよい。その他、電気的なスイッチを用いずに、物理的な振動や光学的手法によって接触を検出するものや、画像認識や測定によって接触を検出するものでもよい。
【0024】
装置本体11の表面であって、表示部12の設けられていない部分には、音声出力部としてのスピーカ14が設けられている。また、装置本体11の側面一端には、音声入力手段としてのマイク15が設けられている。マイク15は、音声入力を検出するものであり、プレイヤがマイク15に向かって息を吹きかけた際に、この息吹きかけが音声として入力されるものである。
【0025】
図4は、携帯端末装置1の機能的構成を示した要部ブロック図である。
図4に示すように、携帯端末装置1には、前述の表示部12、タッチパネル13、スピーカ14、マイク15の他、制御装置17、ROM19、RAM18、通信部21、タイマ23等が設けられている。
【0026】
制御装置17は、CPU等により構成されているコンピュータであり、携帯端末装置1全体を制御するものである。制御装置17は、CPUがROM19、RAM18等に記憶されたプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。本実施形態において、制御装置17により実現される機能には、ゲーム機能、通信機能等が含まれる他、電話機能等が含まれており、携帯端末装置1の有する各種機能を実現することもできる。
本実施形態において制御装置17は、本体動作制御部171、表示制御部172、通信制御部173、息識別部174、水深レベル判定部175等の機能部を含んでいる。
【0027】
本体動作制御部171は、携帯端末装置1の各種動作を全般的に制御する機能部である。本体動作制御部171は、装置各部を制御して、電話機能等、携帯端末装置1の有する各種機能を実現するようになっている。
【0028】
通信制御部173は、インターネットを介して各種サーバに接続可能な通信手段としての通信部21を制御して、インターネット等のネットワーク2を介して、ネットワーク2に接続された各種サーバ等にアクセスし、情報の送受信を行わせるものである。本実施形態では、通信制御部173は、ネットワーク2を介してアプリケーションサーバ3に接続し、アプリケーションサーバ3のアプリケーション記憶部32に格納されている各種のゲームプログラム等のアプリケーションをダウンロードするように通信部21を制御する。
また、通信制御部173は、ネットワーク2を介してコミュニティサーバ4に接続し、後述するRAM18のデータ記憶領域182に水深レベルデータ182cとして記憶された水深レベルが増加するごとに、通信部21からインターネットを介してコミュニティサーバ4に対し、この水深レベルその他ゲームの進行状況に関する情報である所定の送信文言を送信するように、通信部21を制御する。
【0029】
息識別部174は、RAM18のプログラム記憶領域181に記憶されている息識別プログラムと協働して、マイク15から入力された音声が息であるか否かを識別するものである。
本実施形態において、RAM18のデータ記憶領域182には、マイク15に入力された音声の中から、息の音声を識別するための息識別用データ182fが格納されている。息識別用データ182fは、例えば息の音声を構成する特徴的な音声素片等のデータであり、息識別部174は、この息識別用データ182fを参照しつつ、マイク15に入力された音声が息であるか否かを識別する。具体的には、例えばマイク15に入力された音声に含まれる成分と、息識別用データ182fとして記憶されている音声素片等とを比較対照し、両者の一致点や一致割合等を総合的に考慮して、息であるか否かの識別を行う。
【0030】
本実施形態では、音声入力手段としてのマイク15とマイク15から入力された音声が息の吹きかけであるか否かを判別する息識別部174とによって外部からの息吹きかけを検出する息検出手段が構成されている。
なお、息検出手段は、プレイヤによる息吹きかけを検出可能なものであればよく、マイク15と息識別部174とによって構成されるものに限定されない。例えば、息検出手段をマイク15のみで構成し、周囲の雑音等と区別できる程度の一定レベル以上の音声が入力された場合には息吹きかけがあったと判断するようにしてもよい。また、息検出手段は息吹きかけによる風圧を検出する圧力センサ等であってもよく、この場合には声や周囲の雑音等と息吹きかけとを識別する息識別部を設けなくてもよい。
【0031】
水深レベル判定部175は、マイク15と息識別部174とによってプレイヤによる息吹きかけが検出されてからの経過時間に応じて、ゲーム空間内の仮想の水深レベルを判定するものである。
水深レベル判定部175は、例えば、息吹きかけが検出されてからの経過時間(ミリ秒)に1.25を乗じた値(=深度cm)を水深レベルとする。
本実施形態では、16秒間で最大水深である200mに到達するようになっている(すなわち、16000ミリ秒×1.25=20000cm)。
なお、水深レベルの判定の仕方や、最大水深に到達するまでの時間はここに例示したものに限定されない。
【0032】
また、表示制御部172は、表示部12の表示画面121上に、各種の操作画面や水深レベルに応じた画像が表示されるように表示部12を制御する表示制御手段である。
【0033】
具体的には、表示制御部172は、計時手段であるタイマ23によって計時された経過時間が長くなるにしたがって潜水物体である腕時計Wが水533の中に潜ってゆく状態と、当該腕時計Wの水深レベルの値とを表示部12の表示画面121上に表示させるように表示部12を制御する第1の表示制御手段として機能する。水深レベルの値は、例えば図9等に示すように、水深を表すスケール532と、水深表示部531に表示される数値によって示される。
本実施形態では、全く水のない状態から、次第に腕時計Wが水中に沈んでいき、最大で水深200mまで潜水するようになっている。また、本実施形態では、息吹きかけが検出されてから16秒間息吹きかけが継続することにより、最大水深の200mに到達するようになっている。
【0034】
本実施形態では、腕時計Wが水533の中に潜ってゆく状態を水中に現れる泡534の状態で表現するようになっており、表示制御部172は、RAM18のデータ記憶領域182に記憶された腕時計Wの水深レベルを随時検出する水深レベル検出手段として機能するとともに、検出された水深レベルの値が予め定められている水深レベルの値を超えた時点から水の中に泡を表示させる第2の表示制御手段として機能する。
また、表示制御部172は、表示画面121上に表示された泡534の個数と泡534の大きさとを潜水物体の水深レベルに応じて制御する泡表示制御手段として機能する。具体的には、表示制御部172は、腕時計Wが水の中に潜り始めた際に大きな泡534が数多く表示されるようにし、次第に水深レベルが上がり、腕時計Wが水中に深く潜水していくに伴って、泡534の大きさが小さくなり、その個数も少なくなっていくように表示させる。泡534の画像は表示画面121の下方から現れて、揺らめきながら上方に上昇し消えていくように表示される。
【0035】
泡534の個数及び大きさの調整の仕方は特に限定されないが、例えば以下のように調整する。
すなわち、泡534の個数は、腕時計Wが潜り始めて14mを超えた時点で同時に8つの泡534を生成し、表示部12に表示させる。さらに潜り始めて15mを超えた時点から、毎フレーム10分の1の確率で1つずつ泡534を生成して表示させるようにし、水深レベル200mに近づくにつれて次第に数が少なくなるようにする。
また、泡534の大きさは、最大で1.0(=100%)、最小で0.25(=25%)とし、例えば以下の計算式によって算出する。
(1.0+乱数(0〜2)/10)−現在の水深cm/(20000/0.75)
【0036】
さらに、本実施形態では、腕時計Wが水533の中に潜ってゆく状態を水533の色によっても表現するようになっており、表示制御部172は、RAM18のデータ記憶領域182に蓄積された腕時計Wの水深レベルを随時検出するとともに、検出された水深レベルの値に基づいて水533の色を変更表示させる第3の表示制御手段として機能する。具体的には、表示制御部172は、腕時計Wが水中に深く潜水していくに伴って、水533の色が次第に濃くなるように表示させる。
【0037】
水深レベルに応じてどのように水533の色を変化させるかは特に限定されないが、例えば、黒色の背景色の上に水533の色を基本色として重畳し、水深レベルが深くなるにつれて、基本色の透過率を上げていくことにより水533の色の変化を表現する。本実施形態では、基本色の透過率がほぼ0%の状態から、最高で50%程度の透過率まで徐々に変化させるようになっており、息吹きかけが開始された時点では薄い水色で表現されていた水533が、水深レベル200mに近づくにつれて次第に背景色である黒色が透過されて濃い青色で表現されるようになっている。
【0038】
図4は、息吹きかけ開始からの経過時間及び水深レベルの関係と本実施形態における泡534の状態の変化及び水533の色の変化との対応関係を示した図である。
図4において、実線は息吹きかけ開始からの経過時間に対応した水深レベルの変化を表し、一点鎖線は水533の色の変化を表している。また、グラフの上部には、息吹きかけ開始からの経過時間に対応した泡の数及び大きさの変化を模式的に示している。
図4に示すように、息吹きかけ開始から徐々に水深レベルが上昇していき、息吹きかけ開始から16秒間息の吹きかけが継続したときに水深レベルが最大の200mに到達する。水533の色は、水深レベルの上昇に伴って濃くなるようになっており、息吹きかけ開始時には背景色の黒が全く透過しない状態(透過率0%:薄い水色)であったものが、16秒後に水深レベル200mに到達したときには背景色の黒が透過して水533の色が全体に暗くなっている状態(透過率50%:濃い水色)となる。また、泡534の状態は、腕時計Wが水中に潜り始めて14mを超えた時点で大きな泡534が多数生成されてから、水深レベルが上がるにしたがって徐々に泡534の大きさが小さくなり、その数も少なくなる。
【0039】
また、表示制御部172は、検出された水深レベルの値が最深レベル(本実施形態では200m)に到達したか否かを判断し、到達したと判断された際には表示部12に最深レベルに到達したことを示す表示を行う第4の表示制御手段としても機能する。
【0040】
ROM19は、携帯端末装置1を動作させるための各種プログラム等を格納している記憶手段である。
また、RAM18は、制御装置17が各種プログラムに基づく処理を実行する際にデータ等を展開する作業領域を有するとともに、プログラム記憶領域181、データ記憶領域182を備えている記憶部である。RAM18には、各種のデータのほか、外部のサーバ等からダウンロードした各種アプリケーションプログラムやデータ等が格納されている。なお、アプリケーションプログラム等の格納先はRAM18に限定されない。ROM19や、ROM19・RAM18とは別個の記憶手段にアプリケーションプログラム等が格納されていてもよい。
【0041】
本実施形態において、RAM18は、潜水ゲームのプログラムを含むゲームプログラムをアプリケーションプログラムとして格納している。
図5は、RAM18に格納されているゲームプログラムの要部構成を示したものであり、RAM18のプログラム記憶領域181には、潜水ゲームのゲームプログラムを構成するゲームメイン処理プログラム181a、表示画像生成プログラム181b、息識別プログラム181c、水深レベル判定プログラム181d、文言送信プログラム181e等が格納されている。また、RAM18のデータ記憶領域182には、潜水ゲームのゲームプログラムを実行するために必要な各種データとして、ゲーム用画像データ182a、サウンドデータ182b、水深レベルデータ182c、水深レベル/泡表示対応付けデータ182d、水深レベル/背景色対応付けデータ182e、息識別データ182f、文言データ182g、文言送信条件データ182h、コレクション獲得条件データ182i等が格納されている。
本実施形態では、RAM18のデータ記憶領域182は、文言データ182g、文言送信条件データ182hとして、腕時計Wの潜水した水深レベルとこの水深レベルに対応する文言とを対応付けて複数組記憶しており、文言記憶手段として機能する。
【0042】
以下、表示部12の表示画面121の遷移と併せて、本実施形態における制御装置17による具体的な制御の内容について詳説する。
【0043】
図6は、アプリケーション初期画面51の一例であり、図7は、ゲーム初期画面52の一例である。
本実施形態において、タッチパネル13によりアプリケーション初期画面51の下方にあるゲーム釦511がタップされたことが検出されると、表示制御部172により表示部12の表示画面121がゲーム初期画面52に切り替えられる。ゲーム初期画面52には、処理を中断して戻るためのBack釦522、スピーカ14からの発音のON/OFFを切り替えるための発音ON/OFF釦523、図示しない振動用モータによる振動のON/OFFを切り替えるための振動ON/OFF釦524等が設けられており、プレイヤはこの画面でゲームに関する各種の設定を行うことができる。
このゲーム初期画面52において、潜水ゲームのゲーム開始釦521がタップされると、表示画面121が、図8に示す潜水ゲーム画面53に切り替えられる。この潜水ゲーム画面53には、潜水物体である腕時計Wの画像、水深レベルを表示する水深表示部531及びスケール532が表示されている。また、プレイヤによる息吹きかけ前には、潜水ゲーム画面53のほぼ中央部に「Blow me!」の文字が記載された帯が表示されている。この帯は、プレイヤが息吹きかけを開始すると、表示画面121の上方に上昇していき、やがて消滅する。
【0044】
潜水ゲーム画面53では、プレイヤがマイク15に息を吹きかけると、潜水物体である腕時計Wが仮想の水中に潜水していくようになっている。腕時計Wがどこまで潜水したかを示す水深レベルは、プレイヤによる息吹きかけが中断されるまで、水深レベルデータ182cとしてRAM18のデータ記憶領域182に記憶されるようになっている。
【0045】
具体的には、プレイヤがマイク15に息を吹きかけると、息識別部174は、息識別プログラム181cと協働し、RAM18のデータ記憶領域182から息識別用データ182fを参照して、マイク15に入力されたのが息であるか否かを識別する。
マイク15に入力されたのが息である場合には、タイマ23が息吹きかけの開始時からの経過時間を計時して、計時結果を水深レベル判定部175に送る。
【0046】
水深レベル判定部175では、水深レベル判定プログラム181dにしたがい、息吹きかけの開始時からの経過時間から水深レベルを判定する。
図4に示したように、本実施形態では、息吹きかけの開始時から時間が経過するに伴って水深レベルが上がっていくようになっている。なお、息吹きかけの継続時間のみでなく、強く息を吹きかけた場合にはその強さに応じて水深レベルが急激に上がるようにする等、マイク15に吹きかけられた息の強さ(音の大きさや風圧の程度等)等の息吹きかけの態様に応じても水深レベルの変化の仕方に違いが生じるようにしてもよい。
水深レベル判定部175により判定された水深レベルは水深レベルデータ182cとしてRAM18のデータ記憶領域182に記憶される他、表示制御部172等に送られる。
【0047】
表示制御部172は、表示画像生成プログラム181bと協働し、水深レベルに応じた画像が表示されるように、表示部12の表示を制御する。
具体的には、息吹きかけが開始されるまでは、潜水ゲーム画面53のほぼ中央部に「Blow me!」の文字が記載された帯が表示された図8の画面を表示させる。マイク15及び息識別部174により息吹きかけが開始されたことが検出されると、帯を徐々に上方に移動させるとともに、表示画面121の下方から徐々に水面が上昇するように表示させる。
水面は、例えば水深レベルが15m程度となったときに表示画面121の上端に到達し、腕時計Wが完全に水中に沈んだ状態となる(図11参照)。なお、表示制御部172は、腕時計Wが水中に沈んだ後は、腕時計Wが水中で左右に揺らめくような画像に切り替えるようになっている。
表示制御部172は、水深レベル判定部175により判定された水深レベルが随時スケール532と水深表示部531の表示に反映されるように、表示部12を制御する。
【0048】
また、図9に示すように、表示画面121の下方からレベル1を示すレベル表示帯535を表示させ、このレベル表示帯535を徐々に上方に移動させる(図10参照)。
レベル表示帯535は、水深レベル判定部175によって判定された水深レベルが1Mに到達したときに表示され始めるようにする。同様に、表示制御部172は、水深レベルが20Mに到達したときには表示画面121の下方からレベル2を示すレベル表示帯535を表示させ(図11参照)、水深レベルが50Mに到達したときには表示画面121の下方からレベル3を示すレベル表示帯535を表示させ(図13参照)、水深レベルが100Mに到達したときには表示画面121の下方からレベル4を示すレベル表示帯535を表示させ、水深レベルが150Mに到達したときに表示画面121の下方からレベル5を示すレベル表示帯535を表示させる(図17参照)。
【0049】
また、表示制御部172は、RAM18のデータ記憶領域182から水深レベル/泡表示対応付けデータ182dを参照して、水深レベルに応じた泡534を潜水ゲーム画面53の下方から出現させ、表示画面121の上方に向かって泡534が揺らめきながら上昇するように表示させる。水深レベル/泡表示対応付けデータ182dにおいて、泡534の大きさ及び個数は、図4に示したように、水深レベルが上がる(すなわち、水深が深くなる)に伴って、大きさは小さくなり、個数は減少していくように調整されている。
て表示される。
【0050】
また、本実施形態において、表示制御部172は、RAM18のデータ記憶領域182から水深レベル/背景色対応付けデータ182dを参照して、水深レベルに応じた水533の色を表示画面121に表示させる。水深レベル/背景色対応付けデータ182eにおいて、水533の色は、図4に示したように、水深レベルが上がる(すなわち、水深が深くなる)に伴って、濃く、暗くなっていくように調整されている。なお、水533の色は滑らかに自然に変化していくようにプログラム上処理されるようになっている。
このような表示をさせることにより、腕時計Wが次第に深い水533の中に沈んでいくような視覚的効果を表現するようになっている。
【0051】
また、マイク15及び息識別部174により途中で息吹きかけが中断されたと検知された場合には、その時点でタイマ23がストップし、水深レベル判定部175による水深レベルの判定結果は更新されなくなる。この場合には、潜水ゲームは終了し、図12に示すように、表示制御部172は、潜水ゲーム画面53に、レベル表示帯535に代わって最終結果としての水深レベルを示す結果表示帯536を表示させる。
図12は、最終結果の水深レベルがレベル2であることを示す結果表示帯536が表示された状態であり、図14は、最終結果の水深レベルがレベル3であることを示す結果表示帯536が表示された状態であり、図17は、最終結果の水深レベルがレベル5であることを示す結果表示帯536が表示された状態である。結果表示帯536には、例えば、5段階で示される水深レベルと水深レベルに応じて形を変えるキャラクタ(本実施形態ではオタマジャクシから次第にカエルへと変化していくキャラクタ)が表示されている。
【0052】
結果表示帯536に表示される5段階の水深レベルは、例えば、1〜20M達成時に潜水ゲームが終了した場合にはレベル1、21〜50M達成時に終了した場合にはレベル2、51〜100M達成時に終了した場合にはレベル3、101〜150M達成時に終了した場合にはレベル4、151〜200M達成時に終了した場合にはレベル5となっている。
【0053】
本実施形態において、息吹きかけが中断された場合及び最大水深レベルである200Mに到達した場合にゲームが終了する。200Mに到達してゲームが終了する場合には、図19に示すようなゴール画面50が表示される。なお、このゴール画面50や結果表示帯536が表示されている潜水ゲーム画面53をユーザがタップすると、新たなゲームを開始することができる。
【0054】
また、本実施形態では、一定の水深レベルを超えるごとに、各種のコレクションを獲得することができるようになっており、コレクションを獲得したときには、表示部12の表示画面121にその旨表示されるようになっている。
具体的には、表示制御部172は、RAM18のデータ記憶領域182に記憶されている水深レベルデータ182cとコレクション獲得条件データ182iとを比較して、水深レベルがコレクション獲得条件として予め設定されている値を超えた場合には、コレクション獲得画面55を表示画面121に表示させる(図15及び図18参照)。
【0055】
本実施形態において、獲得可能なコレクションとしては、新しいモデルの腕時計Wの画像や予め用意された各種ムービー画像がある。なお、獲得できるコレクションはこれらに限定されず、これらとは異なるものを設定しておいてもよい。なお、1つのアプリケーションプログラムにプレイ可能な複数種類のゲームが含まれている場合には、獲得可能なコレクションを各ゲームに振り分けて、アプリケーションプログラムに含まれる全てのゲームにおいてコレクション獲得条件をクリアしたときに初めて全てのコレクションを獲得できるように構成してもよい。
【0056】
図15は、新しいモデルの腕時計Wの画像を獲得した場合に表示されるコレクション獲得画面55の一例である。図15に示すように、新しいモデルの腕時計Wの画像を獲得した場合のコレクション獲得画面55には、水深レベルに応じて獲得した新しいモデルの腕時計Wの画像、「Get New Model」の文字、到達した水深レベル(例えば、図15において、「150M OVER !!」)等が表示される。
図18は、ムービー画像を獲得した場合に表示されるコレクション獲得画面55の一例である。図18に示すように、ムービー画像を獲得した場合のコレクション獲得画面55には、水深レベルに応じて獲得したムービー画像の一コマ、「Get New Movie」の文字、到達した水深レベル(例えば、図18において、「200M OVER !!」)等が表示される。
なお、獲得したコレクションは、ゲーム初期画面52(図7参照)等において表示されるコレクション釦をユーザがタップすることにより、表示画面121上に表示させることができるようになっている。
【0057】
図15は、コレクション獲得条件データ182iの一例を示したものである。
図15に示すように、本実施形態では、コレクションとして2種類の新しいモデルの腕時計Wの画像(NEWモデルA,B)と、6種類のムービー画像(ムービーA〜F)が獲得できるようになっており、例えば、水深レベルが30Mを突破すると、NEWモデルAというモデルの腕時計W画像を獲得することができる。また、水深レベルが100Mを突破すると、ムービーCを獲得することができる。
【0058】
また、本実施形態では、RAM18のデータ記憶領域182に記憶された水深レベルデータ182cが一定の水深レベルを超えるごとに、通信手段である通信部21からネットワーク2を介して所定のサーバ(図1において「コミュニティサーバ4」)に対して、水深レベルその他ゲームの進行状況に関する情報を送信するようになっている。
具体的には、通信制御部173は、文言送信プログラム181eにしたがって、RAM18のデータ記憶領域182に記憶されている水深レベルデータ182d、文言送信条件データ182h等を参照し、水深レベルが文言送信条件として予め設定されている値を超えた場合には、通信部21を制御して所定の文言をネットワーク2を介してサーバに送信させる。
【0059】
図20及び図21は、文言送信条件データ182hの一例を示したものである。
図20及び図21に示すように、本実施形態では、水深レベルが一定の値を超えた場合と、コレクション獲得条件を満たしてコレクションを獲得した場合に文言送信条件を満たすようになっている。
【0060】
本実施形態では、文言の送信はプレイヤがゲームを終了した際に行うようになっており、プレイヤが表示部12の表示画面121上のBack釦522をタップすると、表示制御部172は、図22に示すような文言送信問合せ画面56を表示部12に表示させる。
なお、複数の文言が文言送信条件を満たしていた場合、送信対象となる文言は、ゲーム終了時において満たしている最も厳しい条件と対応付けられている文言とする。水深レベルに基づく文言送信条件(例えば「水深50M突破」、図20参照)と、コレクション獲得に基づく文言送信条件(例えば「ムービーC獲得」、図21参照)とが競合する場合、いずれかの条件が優先するようにしてもよいし、プレイヤがいずれか送信したい方を選択できるようにしてもよい。
【0061】
文言送信問合せ画面56には、送信文言とともに、当該潜水ゲームの公式ホームページにアクセスすることのできるアドレスが表示されており、プレイヤが文言を送信すると、このアドレスも文言とともに送信されるようになっている。このように、アドレスをともに送信することにより、コミュニティサーバ4の専用ページで文言を見た第三者が、潜水ゲームやこのゲームにおける潜水物体である腕時計Wに興味を持った場合に、これらに関する情報に容易にアクセスすることが可能となる。
【0062】
本実施形態において、文言の送信は、コミュニティサーバ4であるTwitter、又はFacebookのサーバに対して行われる。文言送信問合せ画面56(図22参照)には、Twitter用の操作釦562である「Twitterでつぶやく」釦とFacebook用の操作釦563である「Facebookでつぶやく」釦とが設けられている。
【0063】
プレイヤがTwitter用の操作釦562をタップすると、図23に示すTwitterアカウント設定画面57に遷移する。そして、プレイヤがTwitterアカウントとパスワードを「Account」欄、「Password」欄にそれぞれ入力し、OK釦571をタップすると通信制御部173は通信部21を制御し、ネットワーク2を介してTwitter専用サーバに送信文言を送信させる。なお、ネットワーク回線への接続に失敗した場合には、接続失敗を示す図24の接続失敗画面58が表示される。また、ネットワーク回線に接続したが何らかの理由で送信に失敗した場合には、送信失敗を示す図25の送信失敗画面59が表示される。
【0064】
プレイヤがFacebook用の操作釦563をタップすると、図26に示すFacebookログイン画面60に遷移する。そして、プレイヤがFacebook用のメールアドレスとパスワードを「メールアドレス」欄、「パスワード」欄にそれぞれ入力し、コネクト釦601をタップすると、図27に示す公開問合せ画面61に遷移する。公開問合せ画面61には、Facebookで公開するメッセージを表示するメッセージ表示欄が設けられており、このメッセージ表示欄には、デフォルトで文言送信条件データ182hに予め設定されている送信文言が表示されている。プレイヤは、この文言をそのまま送信してよければ公開釦611をタップする。また、文言を編集したい場合には、メッセージ表示欄をタップして、適宜その内容を任意の文言に入力し直すことができる。プレイヤが公開釦611をタップすると、通信制御部173は通信部21を制御し、メッセージ表示欄に表示されている送信文言をインターネットを介してFacebook専用サーバに送信させる。
【0065】
なお、本実施形態では、文言を送信するための公開先として、Twitter及びFacebookを選択できるようにしたが、公開先はこれらのうちのいずれか一つでもよい。また、これらの他、例えば、NAVERカフェー、DAUMカフェー、NAVERブログ、cyworld、Me2Day、Myspace、LinkedIn、Hi5、mixi、YouTube、Google Wave等、各種のネットワーク2上に構築されたコミュニティ用のサーバを利用できるようにしてもよい。
【0066】
次に、図28から図32を参照しつつ、本実施形態における作用について説明する。
図28に示すように、携帯端末装置1を、ネットワーク2を介してアプリケーションサーバ3と接続して、ゲームのアプリケーションプログラムをダウンロードすると、表示制御部172は、表示部12の表示画面121にアプリケーション初期画面51(図6参照)を表示させる(ステップS1)。ゲーム釦511がタップされたことがタッチパネル13により検出されると(ステップS2)、表示制御部172は、表示画面121にゲーム初期画面52(図7参照)を表示させる(ステップS3)。
ゲーム初期画面52上のゲーム開始釦のうち潜水ゲーム開始釦521(図7において「DIVE」)がタップされたことがタッチパネルにより検出されると(ステップS4)、表示制御部172は、潜水ゲーム画面53(図8参照)を表示画面121上に表示させ(ステップS5)、潜水ゲームの処理が開始される(ステップS6)。
【0067】
潜水ゲームの処理は、息識別処理、水深レベル判定処理、表示画像生成処理、コレクション獲得処理、文言送信処理等を含んでいる。
【0068】
図29は、息識別処理及び水深レベル判定処理を示したものである。
息識別処理は、制御装置17の息識別部174と息識別プログラム181cとの協働により実現されるものである。マイク15への音声入力があると、息識別部174は、RAM18のデータ記憶領域182の息識別データ182cを参照して、マイク15に入力された音声が息であるか否かを識別する(ステップS11)。息識別部174がマイク15に息が入力されたと判断した場合には、タイマ23が音声入力開始時からの経過時間の計時を開始する(ステップS12)。タイマ23により計時された経過時間は、水深レベル判定部に送られる(ステップS13)。
【0069】
水深レベル判定処理は、水深レベル判定部175と水深レベル判定プログラム181dとの協働により実現されるものである。図4に示すように、息吹きかけ開始時からの経過時間と水深レベルとは対応しており、水深レベル判定部175は、タイマ23が計時した経過時間を随時対応する水深レベルに置き換えることにより水深レベルを判定する(ステップS14)。水深レベル判定部175により判定された水深レベルは、RAM18のデータ記憶領域182に水深レベルデータ182cとして記憶される他、表示制御部172等に送られる(ステップS15)。
【0070】
図30は、表示画像生成処理を示したものである。
表示画像生成処理は、表示制御部172が表示画像生成プログラム181bとの協働し、RAM18のデータ記憶領域182に水深レベルデータ182cとして記憶されている水深レベルに応じた表示を表示部12に行わせるものである。
【0071】
図30に示すように、表示制御部172は、息吹きかけが開始されたか否かを常に判断する(ステップS21)。息吹きかけが開始された場合(ステップS21;YES)には、「Blow me!」の文字が記載された帯が上昇して消えていき、水深レベルを示すレベル表示帯535が表示画面121の下方から上方に向けて上昇していくように表示部12に表示させる(ステップS22)。また、表示制御部172は、水深レベルデータ182cを参照しつつ、水深レベルが上がるにしたがって、表示画面121の下方から水面が現れ、次第に上昇していくように表示させる(ステップS23)。
また、表示制御部172は、水深レベル/泡表示対応付けデータ182dを参照して、水深レベルに合致する大きさの泡画像をゲーム用画像データ182aから読み出し、水深レベルに対応した数の泡画像を水中に出現させる(ステップS24)。
さらに、表示制御部172は、水深レベル/背景色対応付けデータ182eを参照して、水深レベルに合致する濃さの水色となるように、背景色である黒色に対する水色の透過率を調整する(ステップS25)。
【0072】
なお、ステップS22からステップS25までの処理は、同時並行的に行われるものである。また、水深レベルに対応した水面の位置、背景色の濃度、泡画像の大きさ及び数、レベル表示帯535の表示等を時系列に対応付けて合成した動画像を予め用意しておき、息吹きかけが開始された時点からこの動画像を再生することにより、水深レベルに対応した画像を表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0073】
表示制御部172は、息吹きかけが中断されたか否かを常に判断し(ステップS26)、中断した場合(ステップS26;YES)には、結果表示帯536が表示された画面を表示させて(ステップS27)、ゲームは終了となる。
そして、息吹きかけが中断されていない場合には、表示制御部172は、水深レベルが最大水深レベルである200mに到達したか否かを常に判断し(ステップS28)、200mに到達した場合には、表示部12にゴール画面を表示させ(ステップS29)、ゲームは終了となる。息吹きかけが中断されず、かつ最大水深に到達しない間(ステップS26、ステップS27;NO)は、ステップS22からステップS25までの処理を繰り返す。
【0074】
コレクション獲得処理は、水深レベルデータ182dが所定の値を超えるごとに、対応するコレクションを獲得した旨の表示であるコレクション獲得画面55を表示部12に表示させるものである。図31に示すように、表示制御部172は、水深レベルデータ182cとして記憶されている水深レベルとコレクション獲得条件データ182iとを参照して、現時点で記憶されている水深レベルに対応付けられたコレクションがあるか否かを判断し(ステップS61)、対応するコレクションがある場合(ステップS61;YES)には、コレクション獲得画面55を表示部12に表示させる(図15、図18参照。ステップS62)。また、対応するコレクションがない場合(ステップS61;NO)には、ステップS61の判断を繰り返す。
【0075】
図32に示すように、潜水ゲームの開始後は、Back釦522がタップされたか否かが本体動作制御部171により常に判断される(ステップS71)。Back釦522がタップされた場合(ステップS71;YES)には、表示制御部172が表示部12を制御して、文言送信を行うか否かを問い合わせる文言送信問合せ画面56(図22参照)を表示部12に表示させる(ステップS72)。本体動作制御部171は、文言送信問合せ画面56において閉じる釦561又はBack釦522がタップされたか否かを判断し(ステップS73)、閉じる釦561又はBack釦522がタップされたとき(ステップS73;YES)は、文言送信処理を行わずに一連の処理を終了する。
【0076】
他方、閉じる釦561又はBack釦522がタップされないとき(ステップS73;NO)は、通信制御部173がTwitter用の操作釦562がタップされたかを判断し(ステップS74)、Twitter用の操作釦562がタップされた場合(ステップS74;YES)には、Twitterのアカウント設定画面57(図23参照)に遷移して(ステップS75)、アカウントとパスワードが設定され次第、Twitterの専用サーバに文言を自動的に送信する(ステップS76)。なお、接続に失敗した場合や文言を送信できなかった場合には、その旨が表示部12に表示される(図24、図25参照)。
【0077】
Twitter用の操作釦562がタップされない場合(ステップS74;NO)には、Facebook用の操作釦563がタップされたかを判断し(ステップS77)、Facebook用の操作釦563がタップされた場合(ステップS77;YES)には、Facebookのログイン画面60(図26参照)に遷移する(ステップS78)。そしてメールアドレスとパスワードが設定され、コネクト釦601がタップされたことを検出すると(ステップS79)、公開問合せ画面61(図27参照)に遷移する(ステップS80)。通信制御部173は、公開問合せ画面61で公開釦611がタップされたかを常に判断し(ステップS81)、公開釦611がタップされると(ステップS81;YES)、Twitterの専用サーバに文言を送信する(ステップS82)。なお、接続に失敗した場合や文言を送信できなかった場合に、その旨が表示部12に表示されることはTwitterの場合と同様である。
【0078】
以上のように、本実施形態によれば、プレイヤによる息吹きかけ開始時からの経過時間に応じて、腕時計Wが水中深く沈んでいく様子を表示画面121に表示させるとともに、腕時計Wの水深レベルの値を随時表示させる。これにより、プレイヤは自分の息吹きかけという動作によって腕時計Wを水中に沈めていく感覚を味わうことができるとともに、水中でも腕時計Wが壊れないことを確認でき、腕時計Wの耐水性や水圧に対する強度等をゲームを通じてプレイヤ自らが実感することができる。
また、本実施形態では、息吹きかけが音声として入力されるマイク15とから入力された音声が息の吹きかけであるかを判別する息識別部とによって息検出手段が構成されている。このため、携帯端末装置1に予め設けられているマイク15を用いて息吹きかけの検出を行うことができ、潜水ゲームを行うための検出手段として別途部材等を設ける必要がない。
また、本実施形態によれば、水深レベルの値が所定値を超えた時点から水の中に泡を表示させるので、腕時計Wが水中に沈んでいく様子をリアルに体感することができる。
さらに、表示部12に表示される泡の個数及び泡の大きさは、腕時計Wの水深レベルに応じて制御されるため、水深が深くなるほど泡が小さく、数も少なくなり、よりリアルな画像を楽しむことができる。
また、水深レベルの値に基づいて水の色を変更表示させるため、水深が深くなるほど、画面の水色が濃くなり、腕時計Wが深海に潜っていく感覚を実感することができる。
また、腕時計Wを最深レベルである200mまで沈めると、スケールや水深表示部にその旨の数値が表示されるとともに、ゴール画面が表示される。これにより、プレイヤが自分の息吹きかけによって腕時計Wを水深200mまで沈めることができたことを実感でき、達成感を味わうことができる。
また、本実施形態によれば、水深レベルとこれに対応する文言とを対応付けて複数組記憶させておき、水深レベルが検出される度に、この検出された水深レベルに対応する文言を表示部12に表示させる。これにより、プレイヤが自分の息吹きかけによってどの程度の深さまで腕時計Wを水中に沈めたかを明確に認識することができる。
また、本実施形態によれば、記憶されている水深レベルが増加するごとに通信部21からネットワーク2を介してコミュニティサーバ4に対して、水深レベルその他ゲームの進行状況に関する情報を送信するようになっている。これにより、プレイヤ個人のみならず、第三者ともネットワーク2を通じて本件潜水ゲームの面白さや、ゲームの進行状況、腕時計Wに対して与えた影響等の情報を共有することができるとともに、本件潜水ゲームを知らない者もゲームや、ゲームの中で潜水対象となっている腕時計W等に対する興味を抱くきっかけを作ることができる。
さらに、本実施形態によれば、息吹きかけが継続している間水深レベルが上昇していくので、自分の肺活量を知ることができる。また、複数のプレイヤが本ゲームを行った場合には、プレイヤ同士の間で肺活量の程度を競うこともできる。
【0079】
なお、本実施形態では、ゲーム終了後にコミュニティサーバ4に対して所定の文言を送信するように構成したが、文言の送信先や送信の態様がこれに限定されない。
例えば、当該ゲーム専用のサーバをネットワーク2上に設けて、ネットワーク2接続を維持した状態でゲームを行い、ゲーム継続中に、現時点での水深レベルや、獲得したコレクション等を随時当該ゲーム専用サーバに自動的に送信し、各プレイヤから送信された情報をリアルタイムに集計し、サーバの専用ページ上に公開するようにしてもよい。
このようにすることにより、各プレイヤの息吹きかけが腕時計Wに与えた影響のみならず、同様にこのゲームを行っている他のプレイヤの状況もリアルタイムで把握することができ、複数のプレイヤから息を吹きかけられて水中深く沈められても壊れることがないという潜水物体の耐水性、水圧に対する強度等を各プレイヤがより確かに実感することができる。
【0080】
また、本実施形態では、ゲーム装置が携帯端末装置1である場合を例としたが、ゲーム装置はこれに限定されない。ネットワーク2を介して外部のサーバから各種のプログラムを取得できるものであって、タッチパネルを備えているものであればよく、例えば、PDAや、携帯型の音楽プレーヤ、各種ゲーム機等でもよい。
【0081】
また、本実施形態では、潜水物体が腕時計Wである場合を例としたが、潜水物体は、現実には水中に沈めることのできないようなものであって、その耐水性や水圧に対する強度等を実感したいとの欲求をプレイヤが抱くような対象物であればよく、腕時計Wに限定されない。
【0082】
また、本実施形態では、入力手段がタッチパネル13で構成されている場合を例としたが、入力手段はタッチパネル13に限定されず、キーボード等により入力するものであってもよい。
【0083】
その他、本発明が本実施形態に限定されず、適宜変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0084】
1 携帯端末装置
2 ネットワーク
11 装置本体
12 表示部
13 タッチパネル
14 スピーカ
15 マイク
18 RAM
21 通信部
23 タイマ
121 表示画面
171 本体動作制御部
172 表示制御部
173 通信制御部
174 息識別部
175 水深レベル判定部
181 プログラム記憶領域
182 データ記憶領域
531 水深表示部
532 スケール
533 水
534 泡
535 レベル表示帯
536 結果表示帯
W 腕時計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの息吹きかけを検出する息検出手段と、
前記息検出手段により息吹きかけが検出された検出開始時からの経過時間を計時する計時手段と、
潜水物体とこの潜水物体が潜る水と前記潜水物体の水深を示す水深レベルの値とを表示する表示手段と、
前記計時手段によって計時された経過時間が長くなるにしたがって前記潜水物体が前記水の中に潜ってゆく状態と、当該潜水物体の水深レベルの値とを前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
を備えていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記息検出手段は、
音声入力を検出するものであり息吹きかけが音声として入力される音声入力手段と、
前記音声入力手段から入力された音声が息の吹きかけであるかを判別する息識別手段と、から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により検出された水深レベルの値が予め定められている水深レベルの値を超えた時点から前記水の中に泡を表示させる第2の表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記第2の表示制御手段の制御により表示された泡の個数と泡の大きさとを前記潜水物体の水深レベルに応じて制御する泡表示制御手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により検出された水深レベルの値に基づいて前記水の色を変更表示させる第3の表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により検出された水深レベルの値が最深レベルに到達したか否かを判断し、到達したと判断された際に前記表示手段に最深レベルに到達したことを示す表示を行う第4の表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記潜水物体の水深レベルとこの水深レベルに対応する文言とを対応付けて複数組記憶している文言記憶手段と、
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により水深レベルが検出される都度、この検出された水深レベルに対応する文言を前記文言記憶手段から読み出し、この読み出された文言を前記表示手段に表示させる第5の表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項8】
インターネットを介してサーバに接続可能な通信手段と、
前記潜水物体の水深レベルを検出する水深レベル検出手段と、
この水深レベル検出手段により水深レベルが検出されるごとに前記通信手段から前記インターネットを介して前記サーバに対して、前記水の水深レベルその他ゲームの進行状況に関する情報を送信するように、前記通信手段を制御する通信制御手段と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
装置本体と、表示画面上に潜水物体とこの潜水物体が潜る水と前記潜水物体の水深を示す水深レベルの値とを表示する表示手段とを備えているゲーム装置を制御するコンピュータに、
外部からの息吹きかけを検出する息検出機能と、
前記息検出機能により息吹きかけが検出された検出開始時からの経過時間を計時する計時機能と、
前記計時機能によって計時された経過時間が長くなるにしたがって前記潜水物体が前記水の中に潜ってゆく状態と、当該潜水物体の水深レベルの値とが前記表示手段に表示されるように前記表示手段を制御する第1の表示制御機能と、
を実現させることを特徴とするゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図16】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−45319(P2012−45319A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192678(P2010−192678)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】