ゲーム装置及びコンピュータプログラム
【課題】ゲーム装置の遊戯性を高め、より面白くするための改良技術を提案する。
【解決手段】3つの選択対象の第1のセットと第2のセットとを含む表示画面を表示する表示部と、第1のセット及び第2のセットの各移動方向における先頭に位置する第1の先頭選択対象及び第2の先頭選択対象を決定する決定手段と、第1のセットと第2のセットとが第1の表示画面において衝突表示されるか否かを判定する判定手段と、衝突表示されると判定された場合に、第1の先頭選択対象と第2の先頭選択対象とについて、相対的な優劣関係に基づき勝敗判定を行う勝敗判定手段とを備え、表示画面には、勝敗判定の結果に応じて実行される複数のミニゲームと、第1のメインキャラクタに関連づけられた第1のサポートキャラクタ及び第2のメインキャラクタに関連づけられた第2のサポートキャラクタとの関連性を示す情報が含まれる、ゲーム装置。
【解決手段】3つの選択対象の第1のセットと第2のセットとを含む表示画面を表示する表示部と、第1のセット及び第2のセットの各移動方向における先頭に位置する第1の先頭選択対象及び第2の先頭選択対象を決定する決定手段と、第1のセットと第2のセットとが第1の表示画面において衝突表示されるか否かを判定する判定手段と、衝突表示されると判定された場合に、第1の先頭選択対象と第2の先頭選択対象とについて、相対的な優劣関係に基づき勝敗判定を行う勝敗判定手段とを備え、表示画面には、勝敗判定の結果に応じて実行される複数のミニゲームと、第1のメインキャラクタに関連づけられた第1のサポートキャラクタ及び第2のメインキャラクタに関連づけられた第2のサポートキャラクタとの関連性を示す情報が含まれる、ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
2人の対戦者がメインのゲームとしてカードゲームを行い、カードゲームの勝敗が決定すると、対戦型のミニゲームが実行されるゲーム装置が提案されている(特許文献1を参照)。この従来から知られているゲーム装置においては、対戦型のミニゲームは、カードの種類の数だけ設けられている。
【特許文献1】特開2007−75576号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のゲーム装置は、自身および対戦相手が、どのミニゲームであると有利か、または不利か、というような情報は明示されておらず、したがって、そのような情報に基づいて工夫をするようなゲーム装置ではなかった。
【0004】
すなわち、メインのゲーム中に所定の条件が満たされることに応じてミニゲームが行われる場合、該ミニゲームについて割り当てられるサポートキャラクタと、該ミニゲームとの関連性を考慮しながらメインのゲームを行わせるための表示を提供するものではなかった。
【0005】
本願はこのような課題を鑑み、ゲームのメインのゲーム中に所定の条件が満たされることに応じて行われるミニゲームについて割り当てられるサポートキャラクタと、該ミニゲームとの関連性を考慮しながらメインのゲームを行わせるための表示を提供する改良技術を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための一つの側面に対応する本発明は、表示部と制御部を有するゲーム装置であって、
ゲームに使用されるキャラクタを表すキャラクタデータを複数記憶しているキャラクタ記憶手段と、
遊戯者の選択に応じて前記キャラクタ記憶手段よりメインキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すメインキャラクタ読出手段と、
遊戯者の選択に応じて前記キャラクタ記憶手段よりサポートキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すサポートキャラクタ読出手段と、
前記メインキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをメインキャラクタデータとして記憶するメインキャラクタ記憶手段と、
前記サポートキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをサポートキャラクタデータとして記憶するサポートキャラクタ記憶手段と、
前記制御部により実行されることにより、前記メインキャラクタ記憶手段および前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータおよびサポートキャラクタデータを用いたメインゲームが実行されるメインゲームプログラムと、前記制御部により実行されることにより、第1ミニゲームが実行される第1ミニゲームプログラムと、前記制御部により実行されることにより、第2ミニゲームが実行される第2ミニゲームプログラムを記憶したプログラム記憶手段と、
前記プログラム記憶手段から前記メインゲームプログラムを読み出し前記メインキャラクタ記憶手段および前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータおよびサポートキャラクタデータを用いて、前記メインゲームを実行するメインゲーム実行手段と、
前記メインゲーム実行手段によりメインゲームが実行されている最中に、第1ミニゲームを実行するための第1条件または第2ミニゲームを実行するための第2条件のいずれかが成立したか否かを判断するミニゲーム実行判断手段と、
前記ミニゲーム実行判断手段において、第1条件が成立したことが判断されたとき、前記第1ミニゲームプログラムを前記プログラム記憶手段から読み出して、第1ミニゲームを実行し、第2条件が成立したことが判断されたとき、前記第2ミニゲームプログラムを前記プログラム記憶手段から読み出して第2ミニゲームを実行するミニゲーム実行手段と、
からなるゲーム装置であって、
前記キャラクタ記憶手段は、前記キャラクタデータを、当該キャラクタデータがメインキャラクタとして読み出されたとき、サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたサポートキャラクタデータにより表されるサポートキャラクタを、第1ミニゲームまたは第2ミニゲームのいずれと関連付けるかを決定するための関連付けデータを含むものとして記憶しており、
前記メインゲーム実行手段は、前記メインキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータに含まれる関連付けデータに基づく前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタと第1ミニゲームまたは第2ミニゲームとの関連付けを、遊戯者が認識可能となるように表示部に表示し、
前記ミニゲーム実行手段は、前記メインキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータに含まれる関連付けデータによる関連付けに基づき、前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタが現在実行中のミニゲームと関連付けられているかを判断する関連付け判断手段と、
前記関連付け判断手段により、サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタが、現在実行中のミニゲームに関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいて遊戯者を優遇する処理を行なう優遇手段と、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本願によれば、メインのゲーム中に所定の条件が満たされることに応じて行われるミニゲームについて割り当てられるサポートキャラクタと、該ミニゲームとの関連性を考慮しながらメインのゲームを行わせるための表示を提供することにより、より戦略的なゲーム装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0009】
本実施形態における、ゲーム装置100の基本構成を図1に示す。CPU101は、RAM(ランダムアクセスメモリ)102やROM(リードオンリメモリ)105に格納されたプログラムやデータ等を用いてゲーム装置100全体の制御を行うと共に、本実施形態に対応するゲームの進行を制御する。RAM102は、内部記憶装置110内に格納されたゲーム用プログラム111やゲーム用データ112を読み込むエリアを備えると共に、CPU101が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアも備える。なお、本実施形態においては、メインのゲームを、ジャンケンのように相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3種類の選択対象を利用して勝敗判定を行なうゲームとして説明する。
【0010】
操作部103は、プレーヤ(ユーザ)からの入力を受付ける入力手段として機能する。操作部103は、複数のプレーヤからの入力をそれぞれ受け付けることが可能に構成されていてもよい。例えば、二人のプレーヤからの入力をそれぞれ受け付ける場合には、各プレーヤ毎の入力を受け付けるためのボタン群が各々用意される。
【0011】
また、操作部103には、プレーヤ毎に、少なくとも、「グー」、「チョキ」、「パー」のような、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3種類の選択対象に対応した選択ボタンが配備されていることが望ましい。本実施形態では、このような各ボタンをグーボタン103a、チョキボタン103b、パーボタン103cとそれぞれ呼ぶことにする。なお、これらのボタンは専用のボタンとして配置されてもよいし、本ゲームを実行する場合に、操作部103に含まれる複数の操作ボタンに各選択対象をそれぞれ割り当てたものでもよい。なお、選択対象としての「グー」、「チョキ」、「パー」はあくまで一例であって、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3つの選択対象であれば、これに限定されるものではない。例えば、「キック」、「パンチ」、「投げ技」のような3つの選択対象について、相対的な優劣関係を巡回的に設定したものであってもよい。
【0012】
通信I/F(インタフェース)104は、他のゲーム装置とケーブルを介して接続したり、インターネットやLAN(ローカルエリアネットワーク)に接続するためのI/Fとして機能する。ROM105は、本ゲーム装置100全体の制御を行うプログラム(例えば本ゲーム装置100のブートプログラムや、メインゲームプログラム、ミニゲームプログラム)やデータ(例えば本ゲーム装置100の設定データ、ゲームに使用されるキャラクタを表すキャラクタデータ)等を格納する。すなわち、ROM105は、キャラクタ記憶手段、プログラム記憶手段として機能している。また、表示部106は画面情報を表示する表示手段として、CRTや液晶画面により構成されており、ゲームに関する画面(ゲーム中の画面やゲームにおける各種の設定を行う画面)を表示する。
【0013】
サウンド処理部107は、ゲーム用データ112に含まれるサウンドデータに基づいてBGMや効果音を生成し、スピーカ108に生成したBGMや効果音などを出力する。
【0014】
内部記憶装置110は、例えばハードディスクやフラッシュメモリなど、書込と読出とが可能な記憶装置により構成されており、上述のゲーム用プログラム111及びゲーム用データ112を格納する。ここに格納されているデータは必要に応じてRAM102に読み出される。ゲーム用プログラム111はゲーム全体の制御を行うプログラムであり、少なくともメインゲームプログラムと2以上のミニゲームプログラムを含んでいる。
【0015】
ゲーム用データ112は、ゲーム画面を構成する各オブジェクト(キャラクタ、文字、背景画面等)の画像を生成するためのデータや、上述のサウンドデータ、種々のパラメータ等を含む。すなわち、ゲームに使用されるキャラクタを現すキャラクタデータを含んでいる。プレーヤがネットワークにゲーム装置100を接続してオンラインゲームを実行しようとする場合には、当該ゲーム用プログラム111やゲーム用データ112には、ゲームプログラムを提供するネットワーク上の所定のサーバーからダウンロードされたゲームプログラムやデータなども含まれる。
【0016】
カードリーダー113は、例えばプレーヤが有するカードに記録された情報を読み取るためのカード情報の読取手段である。カードリーダー113は、複数のプレーヤから、カード情報をそれぞれ取得可能に構成されていてもよい。例えば、二人のプレーヤからカード情報をそれぞれ取得する場合には、プレーヤ毎にカード情報を読み取るためのカードリーダーが用意されることとなる。
【0017】
カード114は、ゲームを実行する際に利用可能な情報が記録されたカードである。109は上述の各部を繋ぐバスである。上述の構成を備える本実施形態におけるゲーム装置100において実行される処理について以下に説明する。
【0018】
図2は、本発明の実施形態に対応する処理のフローチャートである。図2に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。ゲーム用プログラム111は、メインゲームプログラム、ミニゲームプログラムを含んでいるので、CPU101はメインゲーム実行手段、ミニゲーム実行手段として機能する。
【0019】
図2において、ステップS201では、プレーヤが提示したカード114に記録された情報を、カードリーダー113を用いて読み込む。ステップS201における読み込み処理について、図4を参照してより詳細に後述する。ステップS202では、カード114に記録された情報に基づいて、画面表示するマップ画面を選択する。このマップ画面の情報は、ゲーム用データ112に複数含まれており、カード114から読み取った情報に従って、マップを選択することができる。
【0020】
例えば、10種類のマップ画面がゲーム用データ112に登録されており、マップを選択するための識別情報が10通り設定され、カード114にはそのうちのいずれかが記録されているとする。この場合、ステップS201で読み取られたカード情報には10通りの識別情報のうちの1つが含まれているので、ステップS202では、該識別情報に対応するマップ画面が選択される。
【0021】
次に、ステップS203では、ステップS202で選択されたマップ画面を表示部106に表示する。ここで表示されるマップ画面の一例を図3に示す。図3において画面300には、プレーヤが操作するキャラクタの画像301が表示される。また、マップは、各イベントポイントを示すアイコン302が複数配置され、それぞれのイベントポイント302が接続されて構成される。各イベントポイント302を接続するルート上には、グーアイコン303、チョキアイコン304及びパーアイコン305のいずれかが表示されている。
【0022】
プレーヤは、操作部103上で、表示されたアイコンに従ったボタンを操作して、キャラクタ301を所望のイベントポイントに移動させることができる。例えば、キャラクタ301をすぐ上のイベントポイントに移動させたい場合には、パーアイコン305に対応するパーボタン103cを操作部103において操作すればよい。同様に、左下に移動したい場合はグーボタン103a、右下に移動したい場合にはチョキボタン103bをそれぞれ操作すればよい。
【0023】
図2に戻って、続くステップS204では、上記のような操作部103を利用した移動操作を受けつける。さらに、ステップS205では、キャラクタ301がいずれかのイベントポイント302上に位置する状態で、操作部103に含まれる決定ボタンが操作され、イベントポイント302が決定されたか否かが判定される。
【0024】
もし、イベントポイント302が決定された場合には(ステップS205において「YES」)、ステップS206に移行して当該イベントポイント302におけるイベント処理を実行する。ステップS207では、イベント処理が終了したか否かを判定する。もし、ステップS206におけるイベント処理が終了した場合には(ステップS207において「YES」)、ステップS203に戻って、マップ画面を再度表示部106に表示する。一方、イベント処理が終了しない場合には(ステップS207において「NO」)、ステップS206におけるイベント処理を継続する。
【0025】
次に、図4を参照して、ステップS201におけるカード情報の読込処理の詳細を説明する。
【0026】
まず、ステップS401では、メインカード情報を取得したか否かを判定する。本実施形態における「メインカード」とは、1枚目にカードリーダー113で読み取ったカードをいう。各カード114には、カードを識別するためのID情報が記録されている。ステップS401では、このID情報をメインカード情報として取得する。
【0027】
ステップS401でID情報を取得すると、続くステップS402において、ID情報(メインカード情報)に対応するキャラクタデータを、メインキャラクタ用のデータとして、ゲーム用データ112に含まれるキャラクタテーブルから抽出し、RAM102に格納する。すなわち、CPU101がゲーム用プログラム111を実行することにより、キャラクタ記憶手段よりメインキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すメインキャラクタ読出手段が実現されており、RAM102は、メインキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをメインキャラクタデータとして記憶するメインキャラクタ記憶手段として機能している。キャラクタテーブルの一例は、図5に示す通りである。
【0028】
図5において、キャラクタテーブル500には、カード114に記録され、カードリーダー113で読み取られるID情報501、ID情報に割り当てられたキャラクタのキャラクタ名502、ゲームを進行する上で必要となるキャラクタの基本的なパラメータである攻撃力503、防御力504、体力505、キャラクタに割り当てられた陣形を識別するための陣形ID506、キャラクタ画像507が登録される。陣形については、図7、図8aを参照して後述する。なお、ここで示したテーブルのエントリはあくまで一例であって、これに限定されるものではない。また、図5では、省略しているが、ステップS202においてマップを選択するためのマップIDが更に含まれていてもよい。
【0029】
このようにして、ステップS402では、カード114から読み取ったID情報に従い、対応するキャラクタ名などのキャラクタの情報を、キャラクタテーブル500から抽出してRAM102に格納する。
【0030】
ステップS402でメインキャラクタの情報を抽出すると、ステップS403において、カード情報読込用画面を表示部106に表示する。このカード情報読込用画面の一例は、図6に示す通りである。図6は、発明の実施形態に対応するカード情報読込用画面の一例を示す図である。
【0031】
図6において、カード情報読込用画面600には、ステップS402で抽出したメインキャラクタの情報に含まれるキャラクタ名502とキャラクタ画像507とに基づき、キャラクタ表示601と、キャラクタ名表示602とが行われる。図6では、キャラクタ名として「キャラクタA」が表示されている。サポートキャラクタ名表示領域603、604及び605は、サポートキャラクタのカード情報を取得した際に、サポートキャラクタ名を表示する領域である。
【0032】
画面600ではまた、メインキャラクタを示すメインキャラアイコン606と、各サポートキャラクタを示すグーアイコン607、チョキアイコン608及びパーアイコン609とが表示される。サポートキャラクタは、カード114を読み込んだ順に、上からグーアイコン607、チョキアイコン608、パーアイコン609にそれぞれ割り当てられていく。例えば、2枚目のカード114が読み込まれると、該カード114のID情報から特定されるキャラクタは、グーアイコン607に割り当てられるサポートキャラクタとなる。同様にして、3枚目はチョキアイコン608、4枚目はパーアイコン609に割り当てられる。
【0033】
以下では、グーアイコン607に割り当てられたサポートキャラクタを「グーキャラクタ」、チョキアイコン608に割り当てられたサポートキャラクタを「チョキキャラクタ」、パーアイコン609に割り当てられたサポートキャラクタを「パーキャラクタ」と呼ぶことがある。図6では記載していないが、各サポートキャラクタの画像は、メインキャラクタ表示601の付近に表示される。表示610は、プレーヤが「1P(Player1ともいう)」に割り当てられていることを示している。
【0034】
ステップS404では、サポートカードの情報を取得したか否かを判定する。もし、取得した場合には(ステップS404においてYES)、ステップS405に移行して、取得したID情報に対応するサポートキャラクタの情報をキャラクタテーブル500から抽出して、RAM102に格納する。すなわち、CPU101がゲーム用プログラム111を実行することにより、キャラクタ記憶手段よりサポートキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すサポートキャラクタ読出手段が実現されており、RAM102は、サポートキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをサポートキャラクタデータとして記憶するサポートキャラクタ記憶手段として機能している。続くステップS406では、抽出したサポートキャラクタの情報に基づいて、サポートキャラクタの画像をメインキャラクタ表示601の付近に表示し、サポートキャラクタ名表示領域に対応するサポートキャラクタ名を表示して、カード情報読込用画面を更新する。
【0035】
続くステップS407では、3枚分のサポートカード情報を取得したか否かを判定する。もし、取得した場合には(ステップS407において「YES」)、ステップS408に移行する。一方、3枚分のサポートカード情報を取得していない場合は(ステップS407において「NO」)、ステップS404に戻って処理を継続する。
【0036】
ステップS408では、メインキャラクタの情報に含まれる陣形ID506に従って、ゲーム用データ112に含まれる陣形情報テーブルからメインキャラクタに対応する陣形情報を取得する。陣形情報テーブルの構成の一例は、図7に示す通りである。
【0037】
図7において、陣形情報テーブル700には、キャラクタテーブル500に登録されている陣形ID506に対応する陣形ID701、陣形IDに割り当てられた陣形の名称である陣形名702、陣形におけるキャラクタの配置を示す陣形配置703、陣形による攻撃力、防御力、体力のボーナス値を示す攻撃力ボーナス704、防御力ボーナス705、体力ボーナス706が登録される。なお、ここで示したテーブルのエントリはあくまで一例であって、これに限定されるものではない。本実施形態における陣形配置について、図8aを参照して説明する。
【0038】
図8aは、発明の実施形態に対応する陣形を説明するための図面である。陣形は、3×3の行列として構成され、縦方向の連続する3マスが、つばぜり合い、変身(かわりみ)ジャンケン、手裏剣ジャンケンの3つのミニゲームにそれぞれ割り当てられる。図8aでは、3×3の各マスに1から9までの番号を割り当てているが、各番号には、以下のようにゲーム種別とが割り当てられることとなる。
【0039】
1、2、3:つばぜり合い
4、5、6:変身ジャンケン
7、8、9:手裏剣ジャンケン
【0040】
そして、この1から9のうち、メインキャラクタと、3人のサポートキャラクタをどこに割り当てるかによって、陣形が決定される。従って、陣形情報テーブル700の陣形配置703における4桁の数字は、メインキャラクタ、グーキャラクタ、チョキキャラクタ、パーキャラクタの順で割当位置を表している。例えば、陣形IDが001の「因果応報の陣」では、陣形配置703が「(5183)」となっているが、これはメインキャラクタが「5」、グーキャラクタが「1」、チョキキャラクタが「8」、パーキャラクタが「3」に配置されることを意味し、すなわち、グーキャラクタ、パーキャラクタがミニゲームのつばぜり合いに、チョキキャラクタがミニゲームの手裏剣ジャンケンに割り当てられている。このように、陣形情報中の陣形配置は、グー、チョキ、パーそれぞれのキャラクタ(サポートキャラクタ)をミニゲームのいずれと関連付けるかを表す情報であり、どの陣形情報が取得されるかは、それぞれメインキャラクタデータに含まれる陣形IDにより決定される。すなわち、陣形IDは、サポートキャラクタをミニゲームのいずれと関連付けるかを決定するための関連付けデータであり、メインキャラクタデータに含まれている。
【0041】
なお、図8aは、後述する図11のようなメインゲーム画面の左上に表示される1P用の陣形表示1112に対応した陣形を示したものである。これに対して、画面右上に表示される2P(「Player2」ともいう)用の陣形表示1113は、図8aに示す記載を左右反転させたものとなる。即ち、左上が1となり、右下が9となる。
【0042】
図4のフローチャートの説明に戻ると、メインキャラクタデータに含まれる陣形ID(関連付けデータ)に基づく陣形情報を、ステップS409では、陣形画面として表示部106に表示する。すなわち、CPU101はゲーム用プログラム111を実行することにより、メインゲーム実行手段として機能し、陣形ID(関連付けデータ)に基づくサポートキャラクタとミニゲームとの関連付けをプレーヤが認識可能となるように、陣形画面として表示部106に表示している。その後、図2のステップS202に移行する。
【0043】
陣形画面の一例は、図9に示す通りである。図9において、陣形画面900には、対戦するプレーヤの陣形情報がそれぞれ表示される。陣形901は、第1のプレーヤが操作する1P側のキャラクタの陣形を示し、陣形902は第2のプレーヤが操作する2P側のキャラクタの陣形を示す。2Pは、第2のプレーヤの代わりにCPU101が担当しても良い。また、各メインキャラクタの攻撃力、防御力、体力の値903が表示される。
【0044】
図9では、1Pのプレーヤには、因果応報の陣の陣形において、メインキャラクタAが「5」、グーキャラクタBが「1」、チョキキャラクタCが「8」、パーキャラクタDが「3」に配置されている。また、2Pのプレーヤには、明鏡止水の陣の陣形において、メインキャラクタαが「5」、グーキャラクタβが「4」、チョキキャラクタγが「2」、パーキャラクタδが「6」に配置されている。なお、2Pのプレーヤの情報は、CPU101により任意に決定される。
【0045】
このような陣形表示により、複数のミニゲームとサポートキャラクタとの関連性を各プレーヤに通知することができるので、各プレーヤは陣形表示の内容に従い、どのミニゲームが自分や相手方に有利であるかを考慮しながら、メインのゲームの進行を制御することができる。
【0046】
なお、図9に示すような表示画面を表示させるための情報として、RAM102には、図8bに示すような情報が保存される。図8bにおいて、テーブル800には、まず、プレーヤを識別するためのプレーヤ情報801が登録される。このプレーヤ情報801としては、1P及び2Pに対応する「1」及び「2」の数字がそれぞれ登録される。また、各キャラクタ名802、キャラクタ毎の陣形配置803が登録される。更に、サポートキャラクタのキャラクタ名が、グー、チョキ、パーのそれぞれについて登録される(804、805、806)。
【0047】
なお、ここで示したテーブル800のエントリはあくまで一例であって、これに限定されるものではない。更に、メインキャラクタの画像、攻撃力、防御力、体力等のパラメータ、また、サポートキャラクタの画像等を登録することができる。
【0048】
次に、図2のステップS206におけるイベント処理の詳細について説明する。図10は、本実施形態におけるイベント処理の一例として、プレーヤからの操作を受けつける処理を示すフローチャートである。図10に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。すなわち、CPU101がゲーム用プログラム111を実行することにより、メインゲーム実行手段として機能することにより実現されるものである。
【0049】
まず、ステップS1001では、メインゲームを実行するためのイベント画面を表示する。このイベント画面の一例を図11に示す。図11において、画面1100には、キャラクタ画像1101と1102とが表示されている。このキャラクタ画像1101と1102とは、キャラクタテーブル500のキャラクタ画像1107に含まれている。また画面1100の下方には、メーター1103が表示されている。該メーター1103の両端には、グー、チョキ、パーの3つの選択対象としてのアイコンのセットであるアイコン群1104と1105とがそれぞれ表示されている。また、プレーヤが操作するキャラクタ及びアイコン群を識別するために、プレーヤの識別表示1106及び1107がメーター1103の下に表示されている。また、各プレーヤの陣形情報が、陣形表示1112と1113とに示されている。
【0050】
図11の場合、キャラクタ1101、アイコン群1104及び陣形表示1112がPlayer1に割り当てられ、キャラクタ1102、アイコン群1105及び陣形表示1113がPlayer2に割り当てられている場合が示されている。本実施形態では、第1のプレーヤが第2のプレーヤと対戦する場合について説明するところ、第1のプレーヤがPlayer1に割り当てられ、第2のプレーヤがPlayer2に割り当てられる。なお、第1及び第2のプレーヤのいずれか一方をCPU101が代わりに担当してもよい。また、キャラクタ1101及び1102のそれぞれに与えられている体力の値は、体力メーター1108及び1109により画面上に示される。該体力の初期値は、各キャラクタの体力505の値と、陣形に基づくボーナス値706との合計として与えられる。
【0051】
アイコン群1104及び1105は、ゲームが開始されると、メーター1103上を矢印1110及び1111でそれぞれ示される方向に移動を開始する。このとき、操作部103のボタン103a乃至103cのいずれかが選択されると、選択ボタンに対応するアイコンが、該移動方向の先頭に位置するように、アイコン群1104及び1105の各表示が切り替えられる。図11の場合、第1のプレーヤがグーボタン103aを選択して、グーアイコンが先頭アイコンとして表示され、第2のプレーヤがチョキボタン103bを選択して、チョキアイコンが先頭アイコンとして表示されている場合を示している。
【0052】
なお、図11に示すようなメインゲームを実行するための表示画面を表示させるための情報として、RAM102には、図12に示すような情報が保存される。図12において、テーブル1200には、まず、プレーヤを識別するためのプレーヤ情報1201が登録される。このプレーヤ情報1201としては、Player1(1106)及び2(1107)に対応する「1」及び「2」の数字がそれぞれ登録される。以降の項目については、各プレーヤ情報毎の値が登録されることとなる。
【0053】
キャラクタ名1202には、Player1とPlayer2がそれぞれ操作するキャラクタ1101及び1102のキャラクタ名が登録される。ここで登録されるキャラクタ名は、図4のフローチャートにおいて取得したメインキャラクタのキャラクタ名に対応する。
【0054】
選択ボタン1203には、アイコン群1104及び1105の表示形態、即ち、移動方向における先頭のアイコンを決定するための、現在選択されているボタンの種別が登録される。図11に示すように、Player1については、グーボタン103aが選択されているので、選択ボタン1203として「グー」が登録され、Player2については選択ボタン1203として「チョキ」が登録されている。
【0055】
次に、移動速度1204は、アイコン群1104及び1105がそれぞれ矢印1110及び1111の方向に移動する際の単位時間当たりの移動速度を示している。移動速度1204として登録される速度には、例えばv1とv2の2種類がある。ここで、v1<v2の大小関係が成立し、デフォルト状態ではアイコン群1104及び1105はそれぞれv1で移動する。一定の操作を受けつけた場合に、速度はv1からv2へ変更される。
【0056】
移動距離1205は、アイコン群1104及び1105が移動を開始するスタート地点(あるいは、メーター1103の端部)から、現在アイコン群1104と1105とがそれぞれ位置する地点までの距離を示す。なお、移動距離1205の合計の最大値は、予め定められた値に一致するように設定される。例えば、この最大値を100とすると、dm1とdm2の和が100に一致した場合には、アイコン群1104と1105とをメーター1103上で衝突表示させる。即ち、dm1とdm2との和の大きさに応じて、アイコン群1104と1105とが衝突したか否か(衝突表示するか否か)を判定することができる。
【0057】
次に、攻撃力1206には、各キャラクタの攻撃力の値が登録される。また、防御力1207には、各キャラクタの防御力の値が登録される。体力値1208には、各キャラクタの体力の値が登録される。画面1100の上方には、この体力1208の値に応じた体力メーター1108及び1109が表示されている。攻撃力1206、防御力1207及び体力1208の初期値として登録される値は、メインキャラクタとサポートキャラクタを設定した際に図9の領域903に表示された値に対応する。
【0058】
図12の情報に基づいて図11に示すような画面が表示され、イベントとしての対戦ゲームが開始されると(ステップS1002において「YES」)、ステップS1003に移行して、画面1100内のアイコン群1104及び1105を矢印1110及び1111で示す方向に移動しているように表示する。このときのアイコン群1104及び1105の移動速度は、v1に設定される。
【0059】
次に、ステップS1004では、第1及び第2のプレーヤからのグーボタン103a、チョキボタン103b及びパーボタン103cのいずれかに対する操作を受けつける。もし、いずれかのボタン選択を受け付けた場合には(ステップS1004において「YES」)、ステップS1005に移行する。ステップS1005では、図12のテーブル1200の選択ボタン1203に、ステップS1004において受け付けた選択ボタンの種別を登録し、該ボタンの種別に対応したアイコン群1104または1105の表示に切り替える。例えば、第1のプレーヤからグーボタン103aの選択を受け付けた場合には、アイコン群1104の移動方向の先頭にグーアイコンが表示されるように表示を切り替える。
【0060】
次に、ステップS1006では、更にボタン選択を受け付けたか否かを判定する。もし、更なるボタン選択を受け付けた場合には(ステップS1006において「YES」)、ステップS1007に移行する。もし、更なるボタン選択を受け付けていない場合には(ステップS1006において「NO」)、ステップS1006においてボタン選択の受付の監視を継続する。
【0061】
次に、ステップS1007では、ステップS1006において受け付けたボタンの種別が、図12のテーブル1200の選択ボタン1203に登録されているボタンの種別と一致するか否かを判定する。もし、両者が一致し、同一ボタンの選択を受け付けたと判定された場合は(ステップS1007において「YES」)、ステップS1008に移行する。一方、両者が一致せず、同一ボタンの選択を受け付けていないと判定された場合は(ステップS1007において「NO」)、ステップS1005に移行して、受け付けたボタンの種別に応じてアイコン群1104または1105の表示を切り替える。なお、ステップS1007における判定の後、テーブル1200の選択ボタン1203の内容を、ステップS1006で受け付けたボタンの種別により更新する。
【0062】
ステップS1008では、同じボタンの操作を連続して受け付けたこととなるので、移動速度をv1からv2に変更し、アイコン群1104または1105をv2の速度で移動させて、画面1100上で表示を行う。この際、テーブル1200の移動速度1204の項目をv2に更新する。更に、ステップS1009では、ボタン操作を受けつけたか否かを再度判定する。もし、ボタン操作を受けつけた場合には(ステップS1009において「YES」)、ステップS1010に移行する。一方、ボタン操作を受けつけない場合には、ステップS1009におけるボタン操作受付の監視を継続する。
【0063】
ステップS1010では、移動速度をv2からv1へ変更し、テーブル1200の移動速度1204の内容をv2からv1に更新する。更に、ステップS1011では、ステップS1009において受け付けたボタン操作が、テーブル1200の選択ボタン1203に登録されているボタンの種別と一致するか否かを判定する。もし、両者が一致する場合には(ステップS1011において「YES」)、ステップS1006に移行する。一方、両者が一致しない場合には(ステップS1011において「NO」)、ステップS1005にもどって、選択されたボタンの種別に応じて、アイコン群1104又は1104の表示を切り替える。
【0064】
なお、図10のフローチャートに示す処理は、アイコン群1104と1105とがメーター1103上で衝突表示され、ボタン操作の受付が停止されるまで継続される。このボタン操作の受け付け停止に関しては、図13を参照して後述する。
【0065】
図10のフローチャートでは、ステップS1009において、ボタン操作を受けつけたか否かを判定する際、ボタンの種別については考慮していない。しかし、ステップS1008において受け付けたボタンと同じボタンの操作を更に受け付けた場合には、ステップS1010に移行して移動速度をv2からv1に更新し、新たに違うボタンの操作を受けつけた場合には、移動速度をv2で維持してもよい。
【0066】
以上のようにして、図11における画面1100上において、プレーヤから受け付けた操作に基づいて、アイコン群1104や1105の表示を切り替えると共に、アイコン群1104の移動速度を変化させて表示することができる。なお、Player1または2がCPU101に割り当てられる場合は、実際のプレーヤからの操作を受け付けるのと同様にして、アイコン群1104又は1105の表示を切り替えたり、移動速度を変化させることができる。
【0067】
次に、図13を参照して、ゲームにおける勝敗判定の処理について説明する。図13は、本実施形態におけるイベント処理の一例として、勝敗判定処理を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。
【0068】
まず、ステップS1301では、図11の画面1100における表示に基づく対戦ゲームが開始されたか否かが判定される。この判定ステップは図10のステップS1002に対応する。
【0069】
もし、対戦ゲームが開始された場合は(ステップS1301において「YES」)、ステップS1302に移行する。ステップS1302では、図12のテーブル1200の移動速度1204に登録されている、キャラクタ1101及び1102の各移動速度に基づいて、アイコン群1104と1105との移動距離dm1とdm2をそれぞれ算出する。算出したdm1とdm2とは、テーブル1200の移動距離1205に書き込まれ、移動距離の値が更新されていく。
【0070】
続くステップS1303では、テーブル1200の移動距離1205に登録されている移動距離dm1とdm2との和が予め設定された閾値Th1に一致するか否かを判定する。上述のように、dm1とdm2の和の最大値は予め設定された値に一致するところ、閾値Th1は該値に相当する。
【0071】
もし、和が閾値Th1に一致しない場合は(ステップS1303において「NO」)、ステップS1302に戻って、移動距離の計算処理を継続する。一方、和が閾値Th1に一致した場合は(ステップS1303において「YES」)、ステップS1304に移行する。なお、この場合、画面1100上では、例えば図14に示すようにアイコン群1104と1105とがメーター1103上で衝突した状態で表示されている。
【0072】
本実施形態では、アイコン群1104と1105とがメーター1103上で衝突した時点での先頭アイコンの種別に基づいて、勝敗を判定することとしている。そこでステップS1304では、プレーヤからのボタン操作の受付を停止する。これにより、図10に示したフローチャートにおける処理が停止される。よって、これ以降は、テーブル1200の選択ボタン1203の内容は変更されない。
【0073】
続くステップS1305では、テーブル1200の選択ボタン1203の登録内容を取得する。これによりアイコン群1104と1105との先頭に位置するアイコンの種別を取得することができる。続くステップS1306では、選択ボタン1203の登録内容に基づいて勝敗判定を行う。この勝敗判定は、一般的なジャンケンの勝敗判定と同様に行うことができる。ジャンケンでは、3つの選択対象に相対的な優劣関係が巡回的に設定されている。即ち、「グー」は、「チョキ」より強く「パー」より弱い。「パー」は、「グー」より強く「チョキ」より弱い。「チョキ」は、「パーより」強く「グー」より弱い。
【0074】
この勝敗判定により、勝敗が決定した場合は(ステップS1307において「YES」)、ステップS1308に移行する。一方、勝敗が決定しない場合は(ステップS1307において「NO」)、ステップS1310に移行する。勝敗が決定しない場合とは、所謂「あいこ」の場合である。ステップS1310では、あいこ処理を実行する。このあいこ処理では、勝敗を決定するためのミニゲームとしてつばぜり合い処理を実行するが、その詳細については、第1の実施形態において後述する。
【0075】
続くステップS1308では、変身(かわりみ)ジャンケンを行うか否かを判定する。変身ジャンケンの詳細については、第2の実施形態において後述する。変身ジャンケンは、図11の画面においてメーター1103上に、グー、チョキ、パーのいずれかのアイコン(変身チャンスアイコン)が表示され、かつ、表示されたアイコンと同様の手で勝利したプレーヤ、要するに予め定められた手で勝利したプレーヤが存在する場合に、実行することができる。
【0076】
変身チャンスアイコンがメーター1103に表示される場合、図12のテーブル1200に、変身チャンスアイコンとして表示されたアイコンの種別を登録しておくことができる。そして、勝敗が決定した際には、勝者側の選択ボタン1203の内容と、変身チャンスアイコンのアイコン種別とが一致するかどうかを判定することにより、変身ジャンケンを行うか否かを判定することができる。なお、変身ジャンケンを行う条件は、これに限定されるものではない。
【0077】
もし、変身ジャンケンを行う条件が満たされた場合には(ステップS1308において「YES」)、ステップS1311に移行して対応する処理を実行する。ステップS1311における処理は、第2の実施形態において、詳細に説明する。一方、変身ジャンケンを行う条件が満たされない場合には(ステップS1308において「NO」)、ステップS1309に移行して手裏剣ジャンケンを行うか否かを判定する。
【0078】
手裏剣ジャンケンの詳細については、第3の実施形態において後述する。手裏剣ジャンケンは、ジャンケンに勝った回数が所定回数に達した場合等、ジャンケンに勝った回数と関連するパラメータ(チャクラ値)が所定値に達した場合に、実行することができる。このチャクラ値のパラメータは、図12のテーブル1200にその値を登録しておくことができる。そして、勝敗が決定した際には、チャクラ値の値の大きさが所定値に達したか否かを判定することにより、手裏剣ジャンケンを行うか否かを判定することができる。なお、手裏剣ジャンケンを行う条件は、これに限定されるものではない。
【0079】
もし、手裏剣ジャンケンを行う条件が満たされた場合には(ステップS1309において「YES」)、ステップS1312に移行して対応する処理を実行する。ステップS1312における処理は、第3の実施形態において、詳細に説明する。一方、手裏剣ジャンケンを行う条件が満たされない場合には(ステップS1309において「NO」)、ステップS1313に移行する。以上のステップS1307、ステップS1308、ステップS1309、ステップS1310の処理およびステップS1310、ステップS1311、ステップS1312の処理は、CPU101がゲーム用プログラム111を実行することにより行なわれるものであり、このようにして、ミニゲームを実行するための条件のいずれかが成立したか否かを判断するミニゲーム実行判断手段、および、条件が成立したことが判断されたときミニゲームプログラムを読み出してミニゲームを実行するミニゲーム実行手段が実現されている。
【0080】
続くステップS1313では、勝敗判定により、敗者となったキャラクタに与えるダメージ値(Ddm)を算出する。ダメージ値は予め定められた算出条件に従って、算出することができる。例えば、テーブル1200で各キャラクタに設定された攻撃力1206と防御力1207との単純な差分としても良いし、攻撃力1206の値に重み(例えば、2倍する。)をつけて、防御力1207との差分をとっても良い。また、「グー」、「チョキ」、「パー」のそれぞれについて異なる重みを割り当てて、攻撃力1206との値に勝ち手の重みを掛け合わせて、相手の防御力1207と差分をとっても良い。
【0081】
なお、ステップS1310、S1311、S1312におけるミニゲームにおいて勝敗が決した場合には、更に追加のダメージを与えるようにしても良い。これらを含めてダメージ値の算出方法は、本発明の特徴的な技術事項ではなく、公知の技術を採用可能であり、本書面においてはこれ以上の説明は省略する。
【0082】
続くステップS1314では、テーブル1200に登録されている敗者のキャラクタの体力1208の値から、算出したダメージ値Ddmを減算して、体力1208の値を更新する。更に、ステップS1315では減算後の体力1208に基づき、体力メータ1108または1109の表示を更新する。さらに、ステップS1316では、体力1208の減算に基づき、体力1208が「0」となったキャラクタが存在するか否かを判定する。もし、体力1208が「0」となったキャラクタが存在する場合は(ステップS1316において「YES」)、ステップS1317に移行する。一方、そのようなキャラクタが存在しない場合は(ステップS1316において「NO」)、ステップS1301に戻ってゲームを継続する。
【0083】
ステップS1317では、最終的な勝敗を画面1100に表示する。具体的には、体力1208が「0」でないキャラクタを勝者とし、体力1208が「0」となったキャラクタを敗者とするように表示を行う。その後、図2の処理に戻る。
【0084】
以上のようにして、個々のジャンケンの勝敗の判定を行い、最終的に体力1208が「0」となった場合に対戦ゲームを終了させることができる。
【0085】
なお、本実施形態では、メーター1103を画面横方向に直線的に表示する例を説明した。しかし、発明の実施形態はこの表示形態に限定されるものではない。例えば、画面の縦方向や、斜め方向であってもよい。さらには、直線的ではなく、湾曲していたり、円形であってもよい。いずれの場合であっても、2つのアイコン群が衝突表示される際に、移動方向の先頭に位置するアイコンの種別に基づいて勝敗が決定されればよい。
【0086】
本実施形態では、選択ボタンの操作に応じて、所定方向に移動するアイコン群の表示が切り替わり、2つのアイコン群の先頭アイコンが衝突した時点で勝敗が決定される。その際、衝突の直前まで、選択ボタンを操作してアイコン群の表示を切り替えることができるので、単なるジャンケンゲームとしての楽しみ方に留まらず、対戦相手との駆け引きや心理戦を行いながら、ゲームを楽しむことができる。
【0087】
また、アイコン群は通常はv1の速度で移動しているが、同一のボタンを連続して操作することにより、速度をv2に上昇させたり、v1に戻すことができるので、これによりアイコン群の衝突するタイミングを調整することができる。このような移動速度の制御によっても、駆け引きや心理戦を行いながらゲームを楽しむことができる。
【0088】
更に、本発明のゲーム装置では、メインのゲームを実行している際に、表示画面に、メインのゲーム中に所定の条件が満たされることに応じて実行されるミニゲームに対するサポートキャラクタの割り当て状況を示す陣形表示を行うことができる。この陣形表示により、各プレーヤはメインのゲームに単に勝利するだけではなく、その後に行われるミニゲームにおいて有利となる勝ち方、或いは、ミニゲームにおいて不利とならない負け方を選択して、ゲームを進めることができる。これにより、単なるジャンケンゲームとしての楽しみ方に留まらず、対戦相手との駆け引きや心理戦を行いながら、ゲームを楽しむことができる。
【0089】
以下では、ミニゲームとしてのあいこ処理、変身ジャンケン処理、手裏剣ジャンケン処理の詳細を個別の実施形態として説明する。
【0090】
[第1の実施形態]
まず、ステップS1310における「あいこ処理」の詳細について、図15のフローチャートを参照して説明する。図15に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。
【0091】
まず、ステップS1501では、あいこイベントスタート表示の画面表示を行う。この画面表示例は、図16に示すようになる。ここでは、図13のステップS1306で勝敗判定を行った際の表示画面1100上に、「あいこ勝負スタート」といったあいこイベントの開始を示すメッセージ1600を表示する。本あいこイベントでは、アイコン群1104と1105とで押し合いを行って、メーター1103の端部まで押し切った場合に勝利とするような「つばぜり合い」と呼ばれるミニゲームのイベント進行を制御する。
【0092】
続くステップS1502では、画面表示を図17のように切り替える。図17は、アイコン群1104と1105の表示に、サポートキャラクタのアイコンが表示される。但し、ここではあいこイベントとして「つばぜり合い」が行われるので、陣形表示1112と1113とにおいて、「つばぜり合い」に割り当てられている、即ち、図8に示す陣形において、1、2及び3に割り当てられたサポートキャラクタのアイコンのみが表示される。
【0093】
図16の場合、1Pの陣形表示1112では、グーキャラクタであるサポートキャラクタBと、パーキャラクタであるサポートキャラクタDとが、「つばぜり合い」に割り当てられている。また、2Pの陣形表示1113では、チョキキャラクタであるサポートキャラクタγのみが、「つばぜり合い」に割り当てられている。従って、アイコン群1104及び1105において、サポートキャラクタB、サポートキャラクタD及びサポートキャラクタγを示すアイコンを、該当する個所に表示する。図17は、かかる表示結果の一例を示す図である。
【0094】
図17では、チョキで「あいこ」となったために、2P側のチョキアイコンがサポートキャラクタγのアイコン1700により置き換えられて表示されている。一方、1P側では、チョキアイコンにはサポートキャラクタが割り当てられておらず、そのままの表示となっている。但し、グー、パーにはサポートキャラクタが割り当てられているので、それぞれ対応するキャラクタのアイコンにより表示が置き換えられている。
【0095】
このようなアイコンの割当は、図8bに示したテーブル800の登録内容に基づいて判断される。すなわち、テーブル800に登録されている、(関連付けデータであるところの陣形IDによる)陣形位置803に基づき、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(つばぜり合い)と関連付けられているかを判断しており、ここに関連付け判断手段が実現されている。
【0096】
次に、ステップS1503では、プレーヤからのボタン操作を受けつける。具体的には、プレーヤは操作部103のボタン103aから103cまでのいずれかの選択ボタンの操作を受けつける。「つばぜり合い」では、一定時間内このようにして受け付けたボタン操作の回数が少ないプレーヤの側に、衝突表示された状態のアイコン群1104及び1105を予め定められた距離d1だけ移動させる。即ち、アイコン群1104及び1105が同一方向に距離d1だけ移動される。なお、本ステップにおいて操作を受けつけるボタンを、あいこ判定が行われたアイコンに対応する選択ボタンのみとすることもできる。例えば、「チョキ」で「あいこ」となった場合には、チョキボタン103bのみの操作を受け付ける。
【0097】
次にステップS1504では、一定時間が経過したか否かを判定する。ここで、一定時間としては、例えば1秒と設定することができる。もし、一定時間が経過した場合には(ステップS1504において「YES」)、ステップS1505に移行する。一方、一定時間が経過していない場合には(ステップS1504において「NO」)、ステップS1503に戻って、プレーヤからのボタン操作を受けつける。
【0098】
ステップS1505では、一定時間が経過するまでに受け付けた操作数の合計値を1P(合計値:Pr1)と2P(合計値:Pr2)とについて算出する。なお、この算出を行っている期間も、ステップS1502におけるボタン操作の受付と、操作数のカウントは継続して行われる。
【0099】
本ステップにおける合計値の算出では、サポートキャラクタのアイコンを使ってつばぜり合いを行っている場合、即ち、あいことなった手のアイコンが、図17でサポートキャラクタのアイコンと置き換えられた場合には、該サポートキャラクタのアイコンを用いている側のプレーヤの操作回数に重み付けを行って、値を増大させる。具体的に、2P側のチョキアイコンがサポートキャラクタγのアイコンと置き換えられて、つばぜり合いのミニゲームが実行されている。従って、2P側の操作回数に、値が大きくなるような重み付けを行う。例えば、一定時間(上記の例では1秒)が経過した際の操作回数を1.5倍することができる。このようにして、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(つばぜり合い)に関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいてプレーヤを優遇する処理を行なう優遇手段が実現されている。
【0100】
なお、サポートキャラクタのアイコンにより置換されているか否かについては、例えば、図8bのテーブル800の登録内容に基づいて判断することができる。
【0101】
続くステップS1506では、算出された合計値Pr1とPr2とが一致するか否かが判定される。もし、一致する場合には(ステップS1506において「YES」)、そのままステップS1503に戻ってボタン操作を受けつける。一方、一致しない場合には(ステップS1506において「NO」)、ステップS1507に移行する。ステップS1507では、合計値の小さい側についてテーブル1200の移動距離1205からd1を減算し、合計値の大きい側についてテーブル1200の移動距離1205にd1を加算する。例えば、Pr2がPr1より大きい場合には、2Pの移動距離dm2にd1が加算され、1Pの移動距離dm1からd1が減算される。
【0102】
画面1100では、アイコン群1104及び1105が、更新された移動距離dm1及びdm2の値に基づいて、メーター1103上を移動するように表示される。即ち、合計値の小さい側に、アイコン群がd1だけ移動することとなる。
【0103】
次に、ステップS1508では、いずれかのアイコン群がメーター1103のいずれかの端部に到達したか否かを判定する。この判定は、移動距離(移動開始位置である端部からの距離)1205に登録されているdm1及びdm2のいずれかの値が「0」になったか否かで判定する。もし、いずれかの移動距離1205が「0」となっている場合には、メーター1103の端部に到達したと判定できる。
【0104】
そこで、端部に到達したと判定された場合は(ステップS1508において「YES」)、ステップS1509において勝敗を決定する。この際、移動距離1205が「0」となった側が敗者となり、もう一方が勝者となる。その後、図13の処理に戻る。また、端部に到達していないと判定された場合は(ステップS1508において「NO」)、ステップS1503に戻って、ボタン操作を受け付ける。
【0105】
このようにして、ジャンケン勝負があいこの場合でも、新たなイベントにおいて勝敗を決定することができる。また、その際に、あいこのイベント用に割り当てられたサポートキャラクタが存在すれば、有利にゲームを進めることができる。
【0106】
なお、上記では、図13のステップS1306における勝負判定で「あいこ」と判定された場合に、直ちに図15に示す「あいこ処理」に移行する場合を記載したが、あいこになった累積回数をカウントしておき、カウント値が所定回数に達した場合に「あいこ処理」に移行してもよい。例えば、カウント値が3回に達した場合に、あいこ処理を実行することができ、その場合は、あいこ処理が終了したらカウント値をリセットする。
【0107】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態では、ステップS1311における「変身ジャンケン処理」の詳細について説明する。図18は、本実施形態に対応する変身ジャンケン処理の一例を示すフローチャートである。図18に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。
【0108】
まず、ステップS1801では、イベントスタート表示の画面表示を行う。この画面表示は図16であいこ処理の場合に示したのと同様に、「変身ジャンケンスタート」といったメッセージが画面上に表示される。
【0109】
次に、ステップS1802では、画面表示を図19のように切り替える。図19は、変身ジャンケン処理における画面表示の一例を示す図である。図19において、画面1900には、キャラクタ画像1901と1902とが表示されている。このキャラクタ画像1901と1902とは、ゲーム用データ112に含まれている。キャラクタ画像1901と1902の下方には、アイコン群1903と1904とが表示されている。アイコン群1903とアイコン群1904とは互いの方向に向かって移動するように表示される。このときの移動方向は、図の矢印に示す通りである。
【0110】
各アイコン群には、「グー」、「チョキ」、「パー」の3種類のアイコンがそれぞれ含まれている。各プレーヤが、グーボタン103a、チョキボタン103b及びパーボタン103cのいずれかを操作すると、アイコン群1903や1904が回転して、選択されたボタンに対応するアイコン進行方向側に表示される。図19では、1P側のプレーヤがグーボタン103aを操作し、2P側のプレーヤがチョキボタン103bを操作した場合の表示態様を示している。
【0111】
本実施形態の変身ジャンケンでは、アイコン群が互いに接近する方向に移動していき、アイコン群が衝突した際の先頭のアイコンの内容に基づいてジャンケン勝負を行い、負けた側のアイコンにはダメージが加算され、同じ手で複数回負けるとダメージの蓄積により、該アイコンが破壊され、変身ジャンケンにおける最終的な勝負が決することとなる。
【0112】
なお、テーブル800の陣形の情報に従い、変身ジャンケンに割り当てられているサポートキャラクタが存在する場合には、アイコン群1903、1904に、サポートキャラクタのアイコンが表示される。すなわち、テーブル800に登録されている、(関連付けデータであるところの陣形IDによる)陣形位置803に基づき、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(変身ジャンケン)と関連付けられているかを判断しており、ここに関連付け判断手段が実現されている。図19では、2P側のグーアイコンとパーアイコンとに、サポートキャラクタβとサポートキャラクタδのアイコンが付随表示されている。このようにしてサポートキャラクタが付随するアイコンでは、強度が増加し、破壊されるまでの負けやあいこ回数が、通常のアイコンに比べて大きく設定される。すなわち、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(変身ジャンケン)に関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいてプレーヤを優遇する処理を行なう優遇手段が実現されている。
【0113】
例えば、サポートキャラクタが付随しないアイコンでは、2回同じ手で負けた場合にアイコンが破壊されるとする。これに対し、サポートキャラクタが付随するアイコンでは、3回同じ手で負けるまでは破壊されないこととすることができる。
【0114】
図18の説明に戻り、ステップS1803では、アイコン衝突値をリセットする。アイコン衝突値とは、アイコン群1903と1904とが衝突してジャンケン勝負した際に、「あいこ」、或いは「負け」の場合に1加算されるパラメータであり、グー、チョキ、パーの各アイコン毎に値が設定される。本実施形態の変身ジャンケンでは、このアイコン衝突値の値が所定値に一致したか否かで、勝敗を決定する。本実施形態では、リセット値をサポートキャラクタが付随しないアイコンについては「1」とし、サポートキャラクタが付随するアイコンについては「0」とする。これにより、サポートキャラクタが付随するアイコンは、1回余計に負けかあいこでも良いこととなり、対戦が有利となる。なお、リセット値の差は1に限らず、2以上としても良い。また、リセット値は同一として、勝敗を決する際に比較される所定値を違えても良い。
【0115】
アイコン衝突値を含めた図19の表示を行うための情報として、RAM102には、図20に示すような情報が保存される。図20において、テーブル2000には、まず、プレーヤを識別するためのプレーヤ情報2001が登録される。このプレーヤ情報2001としては、Player1(1907)及び2(1108)に対応する「1」及び「2」の数字がそれぞれ登録される。以降の項目については、各プレーヤ情報毎の値が登録されることとなる。
【0116】
キャラクタ名2002には、Player1とPlayer2がそれぞれ操作するキャラクタ1901及び1902のキャラクタ名が登録される。ここで登録されるキャラクタ名は、図4のフローチャートにおいて取得したメインキャラクタのキャラクタ名に対応する。
【0117】
選択ボタン2003には、アイコン群1903及び1904の表示形態、即ち、移動方向における先頭のアイコンを決定するための、現在選択されているボタンの種別が登録される。図19に示すように、Player1については、グーボタン103aが選択されているので、選択ボタン2003として「グー」が登録され、Player2については選択ボタン2003として「チョキ」が登録されている。
【0118】
次に、移動速度2004は、アイコン群1903及び1904がそれぞれ矢印方向に移動する際の単位時間当たりの移動速度を示している。移動速度2004としてv1が登録されている。
【0119】
移動距離2005は、アイコン群1903及び1904が移動を開始するスタート地点から、現在アイコン群1104と1105とがそれぞれ位置する地点までの距離を示す。なお、移動距離2005の合計の最大値は、予め定められた値に一致するように設定される。例えば、この最大値を100とすると、dm1とdm2の和が100に一致した場合には、アイコン群1903と1904とを画面1900上で衝突表示させる。即ち、dm1とdm2との和の大きさに応じて、アイコン群1903と1904とが衝突したか否か(衝突表示するか否か)を判定することができる。
【0120】
次に、アイコン衝突値は、各キャラクタのグーアイコン、チョキアイコン、パーアイコンについて設定されたアイコン衝突値(2006、2007、2008)を表す。図20では、リセット直後の値を示しているが、上述のように2Pのプレーヤにはグー、パーにサポートキャラクタが存在するので、グー、パーの衝突値は「0」であり、他は「1」となっている。アイコン衝突値は、アイコン群1903と1904が衝突した際の勝敗に応じて、値が更新される。
【0121】
なお、テーブル2000に登録される情報は、図20に示すものに限定されず、例えば、サポートキャラクタのアイコン画像や、サポートキャラクタ名など、他の情報を含むことができる。
【0122】
図18の説明に戻り、ステップS1804では、画面1900内のアイコン群1903及び1904を互いに接近する矢印方向に移動しているように表示する。このときのアイコン群1903及び1904の移動速度は、例えば上記テーブル2000に従いv1に設定することができる。
【0123】
次に、ステップS1805では、第1及び第2のプレーヤからのグーボタン103a、チョキボタン103b及びパーボタン103cのいずれかに対する操作を受けつける。もし、いずれかのボタン選択を受け付けると、ステップS1806に移行する。
【0124】
ステップS1806では、図20のテーブル2000の選択ボタン2003に、ステップS1805において受け付けた選択ボタンの種別を登録し、該ボタンの種別に対応したアイコン群1903または1904の表示に切り替える。例えば、第1のプレーヤからグーボタン103aの選択を受け付けた場合には、アイコン群1903の移動方向の先頭にグーアイコンが表示されるように表示を切り替える。
【0125】
次に、ステップS1807では、アイコンの衝突表示を行うか否かを判定する。この判定では、まず、図20のテーブル2000の移動速度2004に登録されているキャラクタ1101及び1102の各移動速度に基づいて、アイコン群1903と1904との移動距離dm1とdm2をそれぞれ算出する。算出したdm1とdm2とは、テーブル2000の移動距離2005に書き込まれ、移動距離の値が更新されていく。次いで、テーブル200の移動距離2005のdm1とdm2との和が予め設定された閾値Th2に一致するか否かを判定する。上述のように、dm1とdm2の和の最大値は予め設定された値に一致するところ、閾値Th2は該値に相当する。
【0126】
もし、和が閾値Th2に一致しない場合は(ステップS1807において「NO」)、ステップS1805に戻って、ボタン操作を受けつける。一方、和が閾値Th2に一致した場合は(ステップS1807において「YES」)、ステップS1808に移行する。なお、この場合、画面1900上では、アイコン群1903と1904とが衝突した状態で表示されている。
【0127】
本実施形態では、アイコン群1903と1904とが衝突表示された時点での先頭アイコンの種別に基づいて、勝敗を判定することとしている。そこでステップS1807でアイコン衝突表示と判定された場合には、プレーヤからのボタン操作の受付を停止する。これにより、テーブル2000の選択ボタン2003の内容は変更されなくなる。
【0128】
続くステップS1808では、テーブル2000の選択ボタン2003の登録内容に基づいて、勝敗の判定を行う。この勝敗判定は一般的なジャンケンの勝敗判定と同様に行うことができる。勝敗判定により、勝敗が決定した場合は(ステップS1809において「YES」)、ステップS1810に移行する。一方、勝敗が決定しない場合は(ステップS1809において「NO」)、ステップS1811に移行する。勝敗が決定しない場合とは、所謂「あいこ」の場合である。
【0129】
続くステップS1810では、勝敗判定により、敗者となったキャラクタの対応するアイコン衝突値(2006、2007及び2008のいずれか)を「1」更新する。例えば、図19の状態でアイコン群が衝突した場合には、2Pが「チョキ」で負けたこととなるので、テーブル2000ではプレーヤ2の側の「チョキ」のアイコン衝突値2007を0から1に更新する。その後、ステップS1812に移行する。
【0130】
続くステップS1811では、勝敗判定により「あいこ」となった手に対応するアイコン衝突値(2006、2007及び2008のいずれか)を「1」更新する。例えば、「グー」であいことなった場合には、テーブル2000ではプレーヤ1の側の「グー」のアイコン衝突値2006を1から2に更新し、プレーヤ2の側の「グー」のアイコン衝突値2006を0から1に更新する。その後、ステップS1812に移行する。
【0131】
続くステップS1812では、アイコン衝突値のいずれかが所定の閾値Th3と一致したか否かを判定する。Th3は例えば3と設定することができる。この場合、サポートキャラクタが存在しないアイコンは2回の負け或いはあいこにより、閾値Th3と一致し、サポートキャラクタが存在するアイコンは3回の負け或いはあいこにより、閾値Th3と一致することとなる。
【0132】
もし、閾値Th3と一致するアイコン衝突値が存在する場合は(ステップS1812において「YES」)、ステップS1813に移行する。一方、閾値Th3と一致するアイコン衝突値が存在しない場合は(ステップS1812において「NO」)、ステップS1814に移行する。
【0133】
ステップS1813では、アイコン衝突値が閾値と一致したアイコンを画面上から消去する。消去の際の表示方法は、例えば、該アイコンが破壊されたように表示することができる。これにより、アイコンが破壊された側のプレーヤが敗者となり、破壊した側のプレーヤが勝者と決定され、本変身ジャンケン処理を終了し、図13の処理に戻る。
【0134】
ステップS1814では、アイコン衝突値が更新されたアイコンの表示を修正する。例えば、アイコンにひびが入ったような表示を行うことができる。これにより、後1回同じ手で負けた場合には、最終的な勝負に負けることをプレーヤに通知することができる。この表示例を図21に示す。図21では、負けたチョキアイコンにヒビ2101が重畳表示されている。なお、このようなヒビ2101は、後1回負ければ、破壊される場合にのみ表示しても良い。その後、ステップS1805に戻って処理を継続する。
【0135】
以上の本実施形態では、選択ボタンの操作に応じて互いに接近する方向にアイコン群が移動し、接触時の先頭アイコンの内容に基づいて個別の勝敗を決定し、同一アイコンで所定回数負けた場合にミニゲーム全体としての勝敗を決する変身ジャンケンを行うことができる。この変身ジャンケンでは、サポートキャラクタが存在するアイコンについては、負け、或いは、あいこの許容回数が、サポートキャラクタが存在しないアイコンよりも多いため、相手方の入力内容を考慮しながら、自己の選択するボタンを決定し、ゲームを行うことができる。よって、単なるジャンケンゲームとしての楽しみ方に留まらず、対戦相手との駆け引きや心理戦を行いながら、ゲームを楽しむことができる。
【0136】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態では、ステップS1312における「手裏剣ジャンケン処理」の詳細について説明する。図22は、本実施形態に対応する変身ジャンケン処理の一例を示すフローチャートである。図22に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。
【0137】
図22において、まずステップS2201では、イベント画面を表示する。このイベント画面の一例を図23に示す。図23において、画面2300には、キャラクタ画像2301と2302とが表示されている。このキャラクタ画像2301と2302とは、ゲーム用データ112に含まれている。また画面2300の下方には、アイコン群2303と2304とが表示されている。各アイコン群には、「グー」、「チョキ」、「パー」の3種類のアイコンがそれぞれ含まれている。各プレーヤは、3種類のうち1種類のアイコンを選択することができ、選択されたアイコンは選択マーク2305及び2306により識別可能となっている。選択マーク2305及び2306の移動、即ち選択の切り替えは、選択ボタン103a乃至103cを操作することにより行うことができる。例えば、「パー」のアイコンを選択したい場合には、選択ボタン103cを操作すればよい。
【0138】
また、各プレーヤに割り当てられるキャラクタ及びアイコン群を識別するために、プレーヤの識別表示2307及び2308が画面2300の下部に表示されている。図23の場合、キャラクタ2301、アイコン群2303及び選択マーク2305は、Player1(2307)に割り当てられ、キャラクタ2302、アイコン群2304及び選択マーク2306はPlayer2(2308)に割り当てられている。本実施形態では、第1のプレーヤが第2のプレーヤと対戦する場合について説明するところ、第1のプレーヤがPlayer1に割り当てられ、第2のプレーヤがPlayer2に割り当てられる。なお、第1及び第2のプレーヤのいずれか一方をCPU101が代わりに担当してもよい。また、キャラクタ2301及び2302のそれぞれに与えられた体力値は、体力メーター2309及び2310により画面上に示される。
【0139】
また、テーブル800の陣形の情報に従い、手裏剣ジャンケンに割り当てられているサポートキャラクタが存在する場合には、アイコン群2303、2304と関連づけて、サポートキャラクタのアイコン2311が表示される。すなわち、テーブル800に登録されている、(関連付けデータであるところの陣形IDによる)陣形位置803に基づき、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(手裏剣ジャンケン)と関連付けられているかを判断しており、ここに関連付け判断手段が実現されている。図23では、Player1側のチョキアイコンに、サポートキャラクタCのアイコン2311が付随表示されている。このようにしてサポートキャラクタが付随するアイコンは、あいこの場合でも勝利と判定されるようになっている。また、他のアイコンと比べて単位時間当たりの移動速度が増加させてもよい。このようにして、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(手裏剣ジャンケン)に関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいてプレーヤを優遇する処理を行なう優遇手段が実現されている。
【0140】
図23のような画面が表示され、イベントとしての対戦ゲームが開始されると(ステップS2202において「YES」)、ステップS2203に移行して、プレーヤからの選択ボタン103a乃至103cのいずれかのボタン操作を受けつける。受け付けたボタンの種別はRAM102内で保持される。
【0141】
続くステップS2204では、選択されたボタンの種別に応じて、選択マーク2305を、アイコン群2303や2304における対応するアイコン位置に表示する。例えば、プレーヤがチョキボタン103bを選択した場合には、図23に示すように、アイコン群2303におけるチョキのアイコン位置に選択マーク2305が表示される。他のアイコンについても同様である。
【0142】
その後、ステップS2205では、更に選択ボタン103a乃至103cのいずれかのボタン操作を受けつける。ステップS2206では、RAM102内に保持されているステップS2203で受け付けたボタンの種別が、ステップS2205で選択を受け付けたボタンの種別と同一であるか否かを判定する。もし、同一でなければ、ステップS2204に戻って、選択マーク2305を対応するアイコン位置に表示する。一方、同一であれば、ステップS2207に移行する。
【0143】
ステップS2207では、選択されたアイコンを相手方のアイコン群めがけて移動させる際の、目標位置を決定する。本実施形態では、目標位置の設定の仕方には2通りがある。これらの使い分けは、相手方で選択されたアイコンが、自分のアイコン群めがけて既に移動してきているか否か、即ち、相手方が先発で、自分が後発であるか否かに基づいて行う。
【0144】
もし、相手方のアイコンがまだ移動開始しておらず、自分が先発となる場合には、ステップS2205で選択されたアイコンの種別が優勢となる相手方のアイコンの初期の表示位置を目標位置とする。例えば、「チョキアイコン」がステップS2205で選択された場合は、チョキが優勢となる対象である「パーアイコン」の初期の表示位置を目標位置とする。
【0145】
このような目標位置の設定について、図24に一例を示す。図24(a)及び(b)は、Player1及び2のアイコン群2303及び2304に含まれる各アイコンの目標位置を示す図である。例えば、図24(a)において、アイコン群2303に含まれる「グーアイコン」の目標位置は、アイコン群2304に含まれる各アイコンの初期の表示位置のうち「チョキアイコン」の位置となる。また、図24(b)において、アイコン群2304に含まれる「パーアイコン」の目標位置は、アイコン群2303に含まれる各アイコンの初期の表示位置のうち「グーアイコン」の位置となる。このようにして、選択されたアイコンが優勢となる相手方アイコンの初期表示の位置が、移動時の目標位置として設定される。ここで、初期表示の位置とは、アイコン群2303及び2304のいずれかのアイコンが移動を開始する以前の表示状態における各アイコンの表示位置をいう。
【0146】
なお、各アイコンの初期表示位置は、図24(c)に示すように、座標を設定して座標値として予め設定しておくことができる。各座標値は、自己のアイコンの位置を特定する座標値であると共に、該アイコンが目標位置となった場合には、目標位置を表す座標値となる。その後にアイコンが移動する場合も、図24(c)の座標を利用して表示位置を座標値で特定することができる。
【0147】
次に、相手方のアイコンが先発である場合(即ち、既に移動を開始している場合)には、当該相手方のアイコン自体が目標位置となる。相手方のアイコン自体は、上述のように、図24(a)及び(b)の6パターンのいずれかの軌道を利用して移動することとなるので、当該軌道上のアイコンと衝突表示されるように目標位置を設定する。本実施形態では、アイコンの衝突か否かは、各アイコンの中心位置の距離が予め定められた値(d2)に一致したか否かで判定される。そこで、後発のアイコンの目標位置は、該後発アイコンの移動開始後、所定時間経過後に先発アイコンが到達する位置からd2離れた位置とする。ここでの所定時間は、先発アイコンが移動開始してから目標位置に到達するまでの所要時間に応じて設定可能であり、該所要時間が1秒の場合には、例えば30msとすることができる。
【0148】
ステップS2207において目標位置が決定すると、ステップS2208において、該目標位置を目指してアイコンの移動を開始する。このとき、選択マーク2305が付随して移動してもよい。また、移動速度は、先発アイコンの場合は、初速度をv0として、目標位置到達まで一定としてもよいし、あるいは、目標位置に近づくにつれて増加させてもよい。増加方法としては、例えば、指数関数的に増加させることができる。また、移動速度はある程度高速なものとし、移動開始から目標位置到達まで数秒あるいは1秒以内を要するように設定することができる。これは、先に選択を行ったプレーヤが不利とならないようにするためである。また、後発アイコンの場合は、上記の所定時間で目標位置に到達するのに必要な速度が設定される。
【0149】
また、サポートキャラクタが付随するアイコンについては、移動速度をサポートキャラクタが付随しない他のアイコンの速度vに対して所定の重み付けを行って、速度を増加させることができる。図23の例では、Player1側のチョキアイコンには、サポートキャラクタCが付随しているので、Player1側のチョキアイコンの移動速度は、他のアイコンに比べて速く設定される。例えば、他のアイコンの速度vに対して、1.2〜1.5の重み付けを行うことができる。但し、この重み付けの値は一例であって、任意に設定することができる。
【0150】
ステップS2208において移動が開始されると、併せてアイコンの表示位置(座標値)の算出も開始され、算出された表示位置がRAM102に保存される。なお、表示位置は、アイコンの中心に関してのみ求めておけばよい。
【0151】
ステップS2209では、移動しているアイコンが衝突表示されるか否かを判定する。この衝突表示の判定は、例えば、移動中の各アイコンの中心位置の距離が上記予め定められた値d2に一致したか否かにより行うことができる。もし、衝突表示されないと判定された場合には(ステップS2209において「NO」)、ステップS2210に移行する。
【0152】
ステップS2210では、RAM102に保存されている表示位置の情報に基づいて、目標位置に到達したアイコンが存在するか否かを判定する。なお、ここでの目標到達したアイコンの判定は、ステップS2209で衝突判定を行っているため、先発アイコンに関するものに限られる。目標到達したアイコンが存在しない場合には(ステップS2210において「NO」)、ステップS2209に戻る。一方、目標到達したアイコンが存在する場合は、ステップS2211に移行する。
【0153】
ステップS2209において衝突表示されると判定された場合(ステップS2209において「YES」)、ステップS2212に移行して勝敗判定を行う。ここでの勝敗判定は、通常のジャンケンルールに従う。また、アイコンが衝突表示される場合の一例を図25に示している。ここでは、Player1側から「チョキアイコン」2501が、Player2側の「パーアイコン」2503を目指して移動している時に、Player2側からの「グーアイコン」2502が衝突する場合を示している。
【0154】
続くステップS2213では、ジャンケン勝敗判定の結果に基づいて、判定対象となった所定のアイコンを画面上から消去する。まず、勝敗が決定した場合には、敗者側のアイコンを画面2300から消去する。
【0155】
図25の場合、「チョキアイコン」2501が敗者となるので、画面2300から消去される。また、勝敗が決定しない場合、すなわち「あいこ」の場合には、両方のアイコンが画面2300から消去される。但し、「あいこ」となったアイコンにサポートキャラクタが付随している場合(図25のチョキアイコンのような場合)には、サポートキャラクタの存在する側のアイコンを勝者と判定する。なお、両アイコンにサポートキャラクタが付随する場合には、通常の「あいこ」と同様に扱う。
【0156】
勝者側が、後発アイコンである場合、該アイコンは新たに目標設定を行う。この目標位置は、相手方のアイコン群における該アイコンが優勢となるアイコン位置である。この例を図26に示す。
【0157】
図26では、後発アイコンであったアイコン2502がジャンケン勝敗判定で勝利し、その後に、新たな目標位置として位置2602を設定する様子を示す。矢印2601は、アイコン2502の現在位置から、目標位置までの軌道を示す。点線で示したアイコン2602は、アイコン2502が目標位置まで移動した際の様子を示している。
【0158】
次に、ステップS2214では、アイコン消去の後に一定期間が経過したか否かを判定する。もし一定期間が経過していない場合には(ステップS2214において「NO」)、ステップS2215に移行して、目標到達アイコンが存在するか否かを判定する。一方、一定期間が経過した場合には(ステップS2214において「YES」)、ステップS2216に移行する。
【0159】
ここで、ステップS2212の勝敗判定において勝敗が決定し、ステップS2213で敗者側のアイコンのみが消去された場合、一定期間が経過する前に、勝者側のアイコンが目標位置に到達することとなる。一方、「あいこ」となって両アイコンが消滅した場合には、一定期間が経過した後、ステップS2216に移行する。
【0160】
ステップS2215において目標到達アイコンがあると判定されれば(ステップS2215において「YES」)、ステップS2211に移行する。また、ステップS2216では、ステップS2213において消去されたアイコンと同一アイコンを対応するアイコン群に補充する。例えば、図19に示すアイコン1901は勝敗判定の結果に従い消去されるが、一定期間経過後、アイコン群2303に補充される。アイコンを補充した後、ステップS2203に移行する。即ち、本実施形態では、アイコンが一旦消去されると、一定時間経過して消去アイコンが補充されるまで、新たなボタン操作を受け付けないこととしている。
【0161】
ステップS2211では、目標に到達したアイコンを有する側のプレーヤを勝者として、手裏剣ジャンケンにおける勝敗を決定し、本処理を終了して、図13に戻る。
【0162】
なお、上記においては、ステップS2203において最初にボタン操作受付後、ステップS2205で次のボタン操作を受けつけたことを条件としてアイコン移動を開始させるかの判定を行っているが、最初にボタン操作を受けつけた後、一定期間操作を受けつけない場合は、その時点で選択マーク2305が位置するアイコンについて、強制的にステップS2207以降の処理を行ってもよい。
【0163】
以上のように本実施形態では、選択ボタンの操作に応じて画面上を高速で移動するアイコンが、先に相手側の陣地に到達したかに基づいて勝敗を決定することができる。また、移動の途中で、2つのアイコンを衝突させ、ジャンケンルールに従った勝敗判定を行う。サポートキャラクタが付随するアイコンについては、移動速度を他のアイコンよりも増加させると共に、「あいこ」の場合でも勝利判定を行う。これにより、単純に先にアイコンを動かしたプレーヤが勝利することとならず、ゲームの遊戯性を高めることができる。
【0164】
以上の処理(例えば上記実施形態では図2、図4、図10、図13、図15、図18及び図22に示すフローチャートに従った処理、及び、必要なゲーム用データ)をプログラムとしてCD−R、ROMやDVD−ROM、MO等の記憶媒体に記憶させ、この記憶媒体に記憶されているプログラムをコンピュータにより読み出させる(インストール、もしくはコピーさせる)ことで、このコンピュータは以上の処理を行うことができる。よって、このようなプログラム及び記憶媒体も本発明の範疇にあることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0165】
【図1】発明の実施形態に対応するゲーム装置100の基本構成を示す図である。
【図2】発明の実施形態に対応する処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】発明の実施形態に対応するマップ画面の一例を示す図である。
【図4】発明の実施形態に対応するカード情報読込処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】発明の実施形態に対応するキャラクタテーブルのデータ構成の一例を示す図である。
【図6】発明の実施形態に対応するカード情報読込用画面の一例を示す図である。
【図7】発明の実施形態に対応する陣形情報テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
【図8a】発明の実施形態に対応する陣形を説明するための図面である。
【図8b】発明の実施形態に対応するテーブル800のデータ構成の一例を示す図である。
【図9】発明の実施形態に対応する陣形画面の一例を示す図である。
【図10】発明の実施形態に対応するイベント処理における操作受付処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】発明の実施形態に対応するメインゲームを実行するためのイベント画面の一例を示す図である。
【図12】発明の実施形態に対応するメインゲームの画面表示を行うための情報を登録するデータテーブルの一例を示す図である。
【図13】発明の実施形態に対応するイベント処理における勝敗判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】発明の実施形態に対応するアイコン群1104と1105とがメーター1103上で衝突した状態の一例を示す図である。
【図15】発明の第1の実施形態に対応するあいこ処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】発明の第1の実施形態に対応するあいこイベントスタート表示の画面表示の一例を示す図である。
【図17】発明の第1の実施形態に対応するあいこ処理実行時の画面表示の一例を示す図である。
【図18】発明の第2の実施形態に対応する変身ジャンケン処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】発明の第2の実施形態に対応する変身ジャンケン処理実行時の画面表示の一例を示す図である。
【図20】発明の第2の実施形態に対応するテーブルのデータ構成の一例を示す図である。
【図21】発明の第2の実施形態に対応する変身ジャンケン処理実行時の画面表示の他の一例を示す図である。
【図22】発明の第3の実施形態に対応する手裏剣ジャンケン処理の一例を示すフローチャートである。
【図23】発明の第3の実施形態に対応する手裏剣ジャンケン処理実行時の画面表示の一例を示す図である。
【図24】発明の第3の実施形態に対応する目標位置の設定を説明するための図である。
【図25】発明の第3の実施形態に対応するアイコンの衝突を説明するための図である。
【図26】発明の第3の実施形態に対応する、後発アイコンの新たな目標位置の設定について説明する図である。
【符号の説明】
【0166】
101 CPU
102 RAM
103 操作部
104 通信I/F
105 ROM
106 表示部
107 サウンド処理部
108 スピーカ
109 バス
110 内部記憶装置
111 ゲーム用プログラム
112 ゲーム用データ
113 カードリーダ
114 カード
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
2人の対戦者がメインのゲームとしてカードゲームを行い、カードゲームの勝敗が決定すると、対戦型のミニゲームが実行されるゲーム装置が提案されている(特許文献1を参照)。この従来から知られているゲーム装置においては、対戦型のミニゲームは、カードの種類の数だけ設けられている。
【特許文献1】特開2007−75576号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のゲーム装置は、自身および対戦相手が、どのミニゲームであると有利か、または不利か、というような情報は明示されておらず、したがって、そのような情報に基づいて工夫をするようなゲーム装置ではなかった。
【0004】
すなわち、メインのゲーム中に所定の条件が満たされることに応じてミニゲームが行われる場合、該ミニゲームについて割り当てられるサポートキャラクタと、該ミニゲームとの関連性を考慮しながらメインのゲームを行わせるための表示を提供するものではなかった。
【0005】
本願はこのような課題を鑑み、ゲームのメインのゲーム中に所定の条件が満たされることに応じて行われるミニゲームについて割り当てられるサポートキャラクタと、該ミニゲームとの関連性を考慮しながらメインのゲームを行わせるための表示を提供する改良技術を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための一つの側面に対応する本発明は、表示部と制御部を有するゲーム装置であって、
ゲームに使用されるキャラクタを表すキャラクタデータを複数記憶しているキャラクタ記憶手段と、
遊戯者の選択に応じて前記キャラクタ記憶手段よりメインキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すメインキャラクタ読出手段と、
遊戯者の選択に応じて前記キャラクタ記憶手段よりサポートキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すサポートキャラクタ読出手段と、
前記メインキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをメインキャラクタデータとして記憶するメインキャラクタ記憶手段と、
前記サポートキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをサポートキャラクタデータとして記憶するサポートキャラクタ記憶手段と、
前記制御部により実行されることにより、前記メインキャラクタ記憶手段および前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータおよびサポートキャラクタデータを用いたメインゲームが実行されるメインゲームプログラムと、前記制御部により実行されることにより、第1ミニゲームが実行される第1ミニゲームプログラムと、前記制御部により実行されることにより、第2ミニゲームが実行される第2ミニゲームプログラムを記憶したプログラム記憶手段と、
前記プログラム記憶手段から前記メインゲームプログラムを読み出し前記メインキャラクタ記憶手段および前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータおよびサポートキャラクタデータを用いて、前記メインゲームを実行するメインゲーム実行手段と、
前記メインゲーム実行手段によりメインゲームが実行されている最中に、第1ミニゲームを実行するための第1条件または第2ミニゲームを実行するための第2条件のいずれかが成立したか否かを判断するミニゲーム実行判断手段と、
前記ミニゲーム実行判断手段において、第1条件が成立したことが判断されたとき、前記第1ミニゲームプログラムを前記プログラム記憶手段から読み出して、第1ミニゲームを実行し、第2条件が成立したことが判断されたとき、前記第2ミニゲームプログラムを前記プログラム記憶手段から読み出して第2ミニゲームを実行するミニゲーム実行手段と、
からなるゲーム装置であって、
前記キャラクタ記憶手段は、前記キャラクタデータを、当該キャラクタデータがメインキャラクタとして読み出されたとき、サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたサポートキャラクタデータにより表されるサポートキャラクタを、第1ミニゲームまたは第2ミニゲームのいずれと関連付けるかを決定するための関連付けデータを含むものとして記憶しており、
前記メインゲーム実行手段は、前記メインキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータに含まれる関連付けデータに基づく前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタと第1ミニゲームまたは第2ミニゲームとの関連付けを、遊戯者が認識可能となるように表示部に表示し、
前記ミニゲーム実行手段は、前記メインキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータに含まれる関連付けデータによる関連付けに基づき、前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタが現在実行中のミニゲームと関連付けられているかを判断する関連付け判断手段と、
前記関連付け判断手段により、サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタが、現在実行中のミニゲームに関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいて遊戯者を優遇する処理を行なう優遇手段と、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本願によれば、メインのゲーム中に所定の条件が満たされることに応じて行われるミニゲームについて割り当てられるサポートキャラクタと、該ミニゲームとの関連性を考慮しながらメインのゲームを行わせるための表示を提供することにより、より戦略的なゲーム装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0009】
本実施形態における、ゲーム装置100の基本構成を図1に示す。CPU101は、RAM(ランダムアクセスメモリ)102やROM(リードオンリメモリ)105に格納されたプログラムやデータ等を用いてゲーム装置100全体の制御を行うと共に、本実施形態に対応するゲームの進行を制御する。RAM102は、内部記憶装置110内に格納されたゲーム用プログラム111やゲーム用データ112を読み込むエリアを備えると共に、CPU101が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアも備える。なお、本実施形態においては、メインのゲームを、ジャンケンのように相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3種類の選択対象を利用して勝敗判定を行なうゲームとして説明する。
【0010】
操作部103は、プレーヤ(ユーザ)からの入力を受付ける入力手段として機能する。操作部103は、複数のプレーヤからの入力をそれぞれ受け付けることが可能に構成されていてもよい。例えば、二人のプレーヤからの入力をそれぞれ受け付ける場合には、各プレーヤ毎の入力を受け付けるためのボタン群が各々用意される。
【0011】
また、操作部103には、プレーヤ毎に、少なくとも、「グー」、「チョキ」、「パー」のような、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3種類の選択対象に対応した選択ボタンが配備されていることが望ましい。本実施形態では、このような各ボタンをグーボタン103a、チョキボタン103b、パーボタン103cとそれぞれ呼ぶことにする。なお、これらのボタンは専用のボタンとして配置されてもよいし、本ゲームを実行する場合に、操作部103に含まれる複数の操作ボタンに各選択対象をそれぞれ割り当てたものでもよい。なお、選択対象としての「グー」、「チョキ」、「パー」はあくまで一例であって、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3つの選択対象であれば、これに限定されるものではない。例えば、「キック」、「パンチ」、「投げ技」のような3つの選択対象について、相対的な優劣関係を巡回的に設定したものであってもよい。
【0012】
通信I/F(インタフェース)104は、他のゲーム装置とケーブルを介して接続したり、インターネットやLAN(ローカルエリアネットワーク)に接続するためのI/Fとして機能する。ROM105は、本ゲーム装置100全体の制御を行うプログラム(例えば本ゲーム装置100のブートプログラムや、メインゲームプログラム、ミニゲームプログラム)やデータ(例えば本ゲーム装置100の設定データ、ゲームに使用されるキャラクタを表すキャラクタデータ)等を格納する。すなわち、ROM105は、キャラクタ記憶手段、プログラム記憶手段として機能している。また、表示部106は画面情報を表示する表示手段として、CRTや液晶画面により構成されており、ゲームに関する画面(ゲーム中の画面やゲームにおける各種の設定を行う画面)を表示する。
【0013】
サウンド処理部107は、ゲーム用データ112に含まれるサウンドデータに基づいてBGMや効果音を生成し、スピーカ108に生成したBGMや効果音などを出力する。
【0014】
内部記憶装置110は、例えばハードディスクやフラッシュメモリなど、書込と読出とが可能な記憶装置により構成されており、上述のゲーム用プログラム111及びゲーム用データ112を格納する。ここに格納されているデータは必要に応じてRAM102に読み出される。ゲーム用プログラム111はゲーム全体の制御を行うプログラムであり、少なくともメインゲームプログラムと2以上のミニゲームプログラムを含んでいる。
【0015】
ゲーム用データ112は、ゲーム画面を構成する各オブジェクト(キャラクタ、文字、背景画面等)の画像を生成するためのデータや、上述のサウンドデータ、種々のパラメータ等を含む。すなわち、ゲームに使用されるキャラクタを現すキャラクタデータを含んでいる。プレーヤがネットワークにゲーム装置100を接続してオンラインゲームを実行しようとする場合には、当該ゲーム用プログラム111やゲーム用データ112には、ゲームプログラムを提供するネットワーク上の所定のサーバーからダウンロードされたゲームプログラムやデータなども含まれる。
【0016】
カードリーダー113は、例えばプレーヤが有するカードに記録された情報を読み取るためのカード情報の読取手段である。カードリーダー113は、複数のプレーヤから、カード情報をそれぞれ取得可能に構成されていてもよい。例えば、二人のプレーヤからカード情報をそれぞれ取得する場合には、プレーヤ毎にカード情報を読み取るためのカードリーダーが用意されることとなる。
【0017】
カード114は、ゲームを実行する際に利用可能な情報が記録されたカードである。109は上述の各部を繋ぐバスである。上述の構成を備える本実施形態におけるゲーム装置100において実行される処理について以下に説明する。
【0018】
図2は、本発明の実施形態に対応する処理のフローチャートである。図2に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。ゲーム用プログラム111は、メインゲームプログラム、ミニゲームプログラムを含んでいるので、CPU101はメインゲーム実行手段、ミニゲーム実行手段として機能する。
【0019】
図2において、ステップS201では、プレーヤが提示したカード114に記録された情報を、カードリーダー113を用いて読み込む。ステップS201における読み込み処理について、図4を参照してより詳細に後述する。ステップS202では、カード114に記録された情報に基づいて、画面表示するマップ画面を選択する。このマップ画面の情報は、ゲーム用データ112に複数含まれており、カード114から読み取った情報に従って、マップを選択することができる。
【0020】
例えば、10種類のマップ画面がゲーム用データ112に登録されており、マップを選択するための識別情報が10通り設定され、カード114にはそのうちのいずれかが記録されているとする。この場合、ステップS201で読み取られたカード情報には10通りの識別情報のうちの1つが含まれているので、ステップS202では、該識別情報に対応するマップ画面が選択される。
【0021】
次に、ステップS203では、ステップS202で選択されたマップ画面を表示部106に表示する。ここで表示されるマップ画面の一例を図3に示す。図3において画面300には、プレーヤが操作するキャラクタの画像301が表示される。また、マップは、各イベントポイントを示すアイコン302が複数配置され、それぞれのイベントポイント302が接続されて構成される。各イベントポイント302を接続するルート上には、グーアイコン303、チョキアイコン304及びパーアイコン305のいずれかが表示されている。
【0022】
プレーヤは、操作部103上で、表示されたアイコンに従ったボタンを操作して、キャラクタ301を所望のイベントポイントに移動させることができる。例えば、キャラクタ301をすぐ上のイベントポイントに移動させたい場合には、パーアイコン305に対応するパーボタン103cを操作部103において操作すればよい。同様に、左下に移動したい場合はグーボタン103a、右下に移動したい場合にはチョキボタン103bをそれぞれ操作すればよい。
【0023】
図2に戻って、続くステップS204では、上記のような操作部103を利用した移動操作を受けつける。さらに、ステップS205では、キャラクタ301がいずれかのイベントポイント302上に位置する状態で、操作部103に含まれる決定ボタンが操作され、イベントポイント302が決定されたか否かが判定される。
【0024】
もし、イベントポイント302が決定された場合には(ステップS205において「YES」)、ステップS206に移行して当該イベントポイント302におけるイベント処理を実行する。ステップS207では、イベント処理が終了したか否かを判定する。もし、ステップS206におけるイベント処理が終了した場合には(ステップS207において「YES」)、ステップS203に戻って、マップ画面を再度表示部106に表示する。一方、イベント処理が終了しない場合には(ステップS207において「NO」)、ステップS206におけるイベント処理を継続する。
【0025】
次に、図4を参照して、ステップS201におけるカード情報の読込処理の詳細を説明する。
【0026】
まず、ステップS401では、メインカード情報を取得したか否かを判定する。本実施形態における「メインカード」とは、1枚目にカードリーダー113で読み取ったカードをいう。各カード114には、カードを識別するためのID情報が記録されている。ステップS401では、このID情報をメインカード情報として取得する。
【0027】
ステップS401でID情報を取得すると、続くステップS402において、ID情報(メインカード情報)に対応するキャラクタデータを、メインキャラクタ用のデータとして、ゲーム用データ112に含まれるキャラクタテーブルから抽出し、RAM102に格納する。すなわち、CPU101がゲーム用プログラム111を実行することにより、キャラクタ記憶手段よりメインキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すメインキャラクタ読出手段が実現されており、RAM102は、メインキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをメインキャラクタデータとして記憶するメインキャラクタ記憶手段として機能している。キャラクタテーブルの一例は、図5に示す通りである。
【0028】
図5において、キャラクタテーブル500には、カード114に記録され、カードリーダー113で読み取られるID情報501、ID情報に割り当てられたキャラクタのキャラクタ名502、ゲームを進行する上で必要となるキャラクタの基本的なパラメータである攻撃力503、防御力504、体力505、キャラクタに割り当てられた陣形を識別するための陣形ID506、キャラクタ画像507が登録される。陣形については、図7、図8aを参照して後述する。なお、ここで示したテーブルのエントリはあくまで一例であって、これに限定されるものではない。また、図5では、省略しているが、ステップS202においてマップを選択するためのマップIDが更に含まれていてもよい。
【0029】
このようにして、ステップS402では、カード114から読み取ったID情報に従い、対応するキャラクタ名などのキャラクタの情報を、キャラクタテーブル500から抽出してRAM102に格納する。
【0030】
ステップS402でメインキャラクタの情報を抽出すると、ステップS403において、カード情報読込用画面を表示部106に表示する。このカード情報読込用画面の一例は、図6に示す通りである。図6は、発明の実施形態に対応するカード情報読込用画面の一例を示す図である。
【0031】
図6において、カード情報読込用画面600には、ステップS402で抽出したメインキャラクタの情報に含まれるキャラクタ名502とキャラクタ画像507とに基づき、キャラクタ表示601と、キャラクタ名表示602とが行われる。図6では、キャラクタ名として「キャラクタA」が表示されている。サポートキャラクタ名表示領域603、604及び605は、サポートキャラクタのカード情報を取得した際に、サポートキャラクタ名を表示する領域である。
【0032】
画面600ではまた、メインキャラクタを示すメインキャラアイコン606と、各サポートキャラクタを示すグーアイコン607、チョキアイコン608及びパーアイコン609とが表示される。サポートキャラクタは、カード114を読み込んだ順に、上からグーアイコン607、チョキアイコン608、パーアイコン609にそれぞれ割り当てられていく。例えば、2枚目のカード114が読み込まれると、該カード114のID情報から特定されるキャラクタは、グーアイコン607に割り当てられるサポートキャラクタとなる。同様にして、3枚目はチョキアイコン608、4枚目はパーアイコン609に割り当てられる。
【0033】
以下では、グーアイコン607に割り当てられたサポートキャラクタを「グーキャラクタ」、チョキアイコン608に割り当てられたサポートキャラクタを「チョキキャラクタ」、パーアイコン609に割り当てられたサポートキャラクタを「パーキャラクタ」と呼ぶことがある。図6では記載していないが、各サポートキャラクタの画像は、メインキャラクタ表示601の付近に表示される。表示610は、プレーヤが「1P(Player1ともいう)」に割り当てられていることを示している。
【0034】
ステップS404では、サポートカードの情報を取得したか否かを判定する。もし、取得した場合には(ステップS404においてYES)、ステップS405に移行して、取得したID情報に対応するサポートキャラクタの情報をキャラクタテーブル500から抽出して、RAM102に格納する。すなわち、CPU101がゲーム用プログラム111を実行することにより、キャラクタ記憶手段よりサポートキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すサポートキャラクタ読出手段が実現されており、RAM102は、サポートキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをサポートキャラクタデータとして記憶するサポートキャラクタ記憶手段として機能している。続くステップS406では、抽出したサポートキャラクタの情報に基づいて、サポートキャラクタの画像をメインキャラクタ表示601の付近に表示し、サポートキャラクタ名表示領域に対応するサポートキャラクタ名を表示して、カード情報読込用画面を更新する。
【0035】
続くステップS407では、3枚分のサポートカード情報を取得したか否かを判定する。もし、取得した場合には(ステップS407において「YES」)、ステップS408に移行する。一方、3枚分のサポートカード情報を取得していない場合は(ステップS407において「NO」)、ステップS404に戻って処理を継続する。
【0036】
ステップS408では、メインキャラクタの情報に含まれる陣形ID506に従って、ゲーム用データ112に含まれる陣形情報テーブルからメインキャラクタに対応する陣形情報を取得する。陣形情報テーブルの構成の一例は、図7に示す通りである。
【0037】
図7において、陣形情報テーブル700には、キャラクタテーブル500に登録されている陣形ID506に対応する陣形ID701、陣形IDに割り当てられた陣形の名称である陣形名702、陣形におけるキャラクタの配置を示す陣形配置703、陣形による攻撃力、防御力、体力のボーナス値を示す攻撃力ボーナス704、防御力ボーナス705、体力ボーナス706が登録される。なお、ここで示したテーブルのエントリはあくまで一例であって、これに限定されるものではない。本実施形態における陣形配置について、図8aを参照して説明する。
【0038】
図8aは、発明の実施形態に対応する陣形を説明するための図面である。陣形は、3×3の行列として構成され、縦方向の連続する3マスが、つばぜり合い、変身(かわりみ)ジャンケン、手裏剣ジャンケンの3つのミニゲームにそれぞれ割り当てられる。図8aでは、3×3の各マスに1から9までの番号を割り当てているが、各番号には、以下のようにゲーム種別とが割り当てられることとなる。
【0039】
1、2、3:つばぜり合い
4、5、6:変身ジャンケン
7、8、9:手裏剣ジャンケン
【0040】
そして、この1から9のうち、メインキャラクタと、3人のサポートキャラクタをどこに割り当てるかによって、陣形が決定される。従って、陣形情報テーブル700の陣形配置703における4桁の数字は、メインキャラクタ、グーキャラクタ、チョキキャラクタ、パーキャラクタの順で割当位置を表している。例えば、陣形IDが001の「因果応報の陣」では、陣形配置703が「(5183)」となっているが、これはメインキャラクタが「5」、グーキャラクタが「1」、チョキキャラクタが「8」、パーキャラクタが「3」に配置されることを意味し、すなわち、グーキャラクタ、パーキャラクタがミニゲームのつばぜり合いに、チョキキャラクタがミニゲームの手裏剣ジャンケンに割り当てられている。このように、陣形情報中の陣形配置は、グー、チョキ、パーそれぞれのキャラクタ(サポートキャラクタ)をミニゲームのいずれと関連付けるかを表す情報であり、どの陣形情報が取得されるかは、それぞれメインキャラクタデータに含まれる陣形IDにより決定される。すなわち、陣形IDは、サポートキャラクタをミニゲームのいずれと関連付けるかを決定するための関連付けデータであり、メインキャラクタデータに含まれている。
【0041】
なお、図8aは、後述する図11のようなメインゲーム画面の左上に表示される1P用の陣形表示1112に対応した陣形を示したものである。これに対して、画面右上に表示される2P(「Player2」ともいう)用の陣形表示1113は、図8aに示す記載を左右反転させたものとなる。即ち、左上が1となり、右下が9となる。
【0042】
図4のフローチャートの説明に戻ると、メインキャラクタデータに含まれる陣形ID(関連付けデータ)に基づく陣形情報を、ステップS409では、陣形画面として表示部106に表示する。すなわち、CPU101はゲーム用プログラム111を実行することにより、メインゲーム実行手段として機能し、陣形ID(関連付けデータ)に基づくサポートキャラクタとミニゲームとの関連付けをプレーヤが認識可能となるように、陣形画面として表示部106に表示している。その後、図2のステップS202に移行する。
【0043】
陣形画面の一例は、図9に示す通りである。図9において、陣形画面900には、対戦するプレーヤの陣形情報がそれぞれ表示される。陣形901は、第1のプレーヤが操作する1P側のキャラクタの陣形を示し、陣形902は第2のプレーヤが操作する2P側のキャラクタの陣形を示す。2Pは、第2のプレーヤの代わりにCPU101が担当しても良い。また、各メインキャラクタの攻撃力、防御力、体力の値903が表示される。
【0044】
図9では、1Pのプレーヤには、因果応報の陣の陣形において、メインキャラクタAが「5」、グーキャラクタBが「1」、チョキキャラクタCが「8」、パーキャラクタDが「3」に配置されている。また、2Pのプレーヤには、明鏡止水の陣の陣形において、メインキャラクタαが「5」、グーキャラクタβが「4」、チョキキャラクタγが「2」、パーキャラクタδが「6」に配置されている。なお、2Pのプレーヤの情報は、CPU101により任意に決定される。
【0045】
このような陣形表示により、複数のミニゲームとサポートキャラクタとの関連性を各プレーヤに通知することができるので、各プレーヤは陣形表示の内容に従い、どのミニゲームが自分や相手方に有利であるかを考慮しながら、メインのゲームの進行を制御することができる。
【0046】
なお、図9に示すような表示画面を表示させるための情報として、RAM102には、図8bに示すような情報が保存される。図8bにおいて、テーブル800には、まず、プレーヤを識別するためのプレーヤ情報801が登録される。このプレーヤ情報801としては、1P及び2Pに対応する「1」及び「2」の数字がそれぞれ登録される。また、各キャラクタ名802、キャラクタ毎の陣形配置803が登録される。更に、サポートキャラクタのキャラクタ名が、グー、チョキ、パーのそれぞれについて登録される(804、805、806)。
【0047】
なお、ここで示したテーブル800のエントリはあくまで一例であって、これに限定されるものではない。更に、メインキャラクタの画像、攻撃力、防御力、体力等のパラメータ、また、サポートキャラクタの画像等を登録することができる。
【0048】
次に、図2のステップS206におけるイベント処理の詳細について説明する。図10は、本実施形態におけるイベント処理の一例として、プレーヤからの操作を受けつける処理を示すフローチャートである。図10に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。すなわち、CPU101がゲーム用プログラム111を実行することにより、メインゲーム実行手段として機能することにより実現されるものである。
【0049】
まず、ステップS1001では、メインゲームを実行するためのイベント画面を表示する。このイベント画面の一例を図11に示す。図11において、画面1100には、キャラクタ画像1101と1102とが表示されている。このキャラクタ画像1101と1102とは、キャラクタテーブル500のキャラクタ画像1107に含まれている。また画面1100の下方には、メーター1103が表示されている。該メーター1103の両端には、グー、チョキ、パーの3つの選択対象としてのアイコンのセットであるアイコン群1104と1105とがそれぞれ表示されている。また、プレーヤが操作するキャラクタ及びアイコン群を識別するために、プレーヤの識別表示1106及び1107がメーター1103の下に表示されている。また、各プレーヤの陣形情報が、陣形表示1112と1113とに示されている。
【0050】
図11の場合、キャラクタ1101、アイコン群1104及び陣形表示1112がPlayer1に割り当てられ、キャラクタ1102、アイコン群1105及び陣形表示1113がPlayer2に割り当てられている場合が示されている。本実施形態では、第1のプレーヤが第2のプレーヤと対戦する場合について説明するところ、第1のプレーヤがPlayer1に割り当てられ、第2のプレーヤがPlayer2に割り当てられる。なお、第1及び第2のプレーヤのいずれか一方をCPU101が代わりに担当してもよい。また、キャラクタ1101及び1102のそれぞれに与えられている体力の値は、体力メーター1108及び1109により画面上に示される。該体力の初期値は、各キャラクタの体力505の値と、陣形に基づくボーナス値706との合計として与えられる。
【0051】
アイコン群1104及び1105は、ゲームが開始されると、メーター1103上を矢印1110及び1111でそれぞれ示される方向に移動を開始する。このとき、操作部103のボタン103a乃至103cのいずれかが選択されると、選択ボタンに対応するアイコンが、該移動方向の先頭に位置するように、アイコン群1104及び1105の各表示が切り替えられる。図11の場合、第1のプレーヤがグーボタン103aを選択して、グーアイコンが先頭アイコンとして表示され、第2のプレーヤがチョキボタン103bを選択して、チョキアイコンが先頭アイコンとして表示されている場合を示している。
【0052】
なお、図11に示すようなメインゲームを実行するための表示画面を表示させるための情報として、RAM102には、図12に示すような情報が保存される。図12において、テーブル1200には、まず、プレーヤを識別するためのプレーヤ情報1201が登録される。このプレーヤ情報1201としては、Player1(1106)及び2(1107)に対応する「1」及び「2」の数字がそれぞれ登録される。以降の項目については、各プレーヤ情報毎の値が登録されることとなる。
【0053】
キャラクタ名1202には、Player1とPlayer2がそれぞれ操作するキャラクタ1101及び1102のキャラクタ名が登録される。ここで登録されるキャラクタ名は、図4のフローチャートにおいて取得したメインキャラクタのキャラクタ名に対応する。
【0054】
選択ボタン1203には、アイコン群1104及び1105の表示形態、即ち、移動方向における先頭のアイコンを決定するための、現在選択されているボタンの種別が登録される。図11に示すように、Player1については、グーボタン103aが選択されているので、選択ボタン1203として「グー」が登録され、Player2については選択ボタン1203として「チョキ」が登録されている。
【0055】
次に、移動速度1204は、アイコン群1104及び1105がそれぞれ矢印1110及び1111の方向に移動する際の単位時間当たりの移動速度を示している。移動速度1204として登録される速度には、例えばv1とv2の2種類がある。ここで、v1<v2の大小関係が成立し、デフォルト状態ではアイコン群1104及び1105はそれぞれv1で移動する。一定の操作を受けつけた場合に、速度はv1からv2へ変更される。
【0056】
移動距離1205は、アイコン群1104及び1105が移動を開始するスタート地点(あるいは、メーター1103の端部)から、現在アイコン群1104と1105とがそれぞれ位置する地点までの距離を示す。なお、移動距離1205の合計の最大値は、予め定められた値に一致するように設定される。例えば、この最大値を100とすると、dm1とdm2の和が100に一致した場合には、アイコン群1104と1105とをメーター1103上で衝突表示させる。即ち、dm1とdm2との和の大きさに応じて、アイコン群1104と1105とが衝突したか否か(衝突表示するか否か)を判定することができる。
【0057】
次に、攻撃力1206には、各キャラクタの攻撃力の値が登録される。また、防御力1207には、各キャラクタの防御力の値が登録される。体力値1208には、各キャラクタの体力の値が登録される。画面1100の上方には、この体力1208の値に応じた体力メーター1108及び1109が表示されている。攻撃力1206、防御力1207及び体力1208の初期値として登録される値は、メインキャラクタとサポートキャラクタを設定した際に図9の領域903に表示された値に対応する。
【0058】
図12の情報に基づいて図11に示すような画面が表示され、イベントとしての対戦ゲームが開始されると(ステップS1002において「YES」)、ステップS1003に移行して、画面1100内のアイコン群1104及び1105を矢印1110及び1111で示す方向に移動しているように表示する。このときのアイコン群1104及び1105の移動速度は、v1に設定される。
【0059】
次に、ステップS1004では、第1及び第2のプレーヤからのグーボタン103a、チョキボタン103b及びパーボタン103cのいずれかに対する操作を受けつける。もし、いずれかのボタン選択を受け付けた場合には(ステップS1004において「YES」)、ステップS1005に移行する。ステップS1005では、図12のテーブル1200の選択ボタン1203に、ステップS1004において受け付けた選択ボタンの種別を登録し、該ボタンの種別に対応したアイコン群1104または1105の表示に切り替える。例えば、第1のプレーヤからグーボタン103aの選択を受け付けた場合には、アイコン群1104の移動方向の先頭にグーアイコンが表示されるように表示を切り替える。
【0060】
次に、ステップS1006では、更にボタン選択を受け付けたか否かを判定する。もし、更なるボタン選択を受け付けた場合には(ステップS1006において「YES」)、ステップS1007に移行する。もし、更なるボタン選択を受け付けていない場合には(ステップS1006において「NO」)、ステップS1006においてボタン選択の受付の監視を継続する。
【0061】
次に、ステップS1007では、ステップS1006において受け付けたボタンの種別が、図12のテーブル1200の選択ボタン1203に登録されているボタンの種別と一致するか否かを判定する。もし、両者が一致し、同一ボタンの選択を受け付けたと判定された場合は(ステップS1007において「YES」)、ステップS1008に移行する。一方、両者が一致せず、同一ボタンの選択を受け付けていないと判定された場合は(ステップS1007において「NO」)、ステップS1005に移行して、受け付けたボタンの種別に応じてアイコン群1104または1105の表示を切り替える。なお、ステップS1007における判定の後、テーブル1200の選択ボタン1203の内容を、ステップS1006で受け付けたボタンの種別により更新する。
【0062】
ステップS1008では、同じボタンの操作を連続して受け付けたこととなるので、移動速度をv1からv2に変更し、アイコン群1104または1105をv2の速度で移動させて、画面1100上で表示を行う。この際、テーブル1200の移動速度1204の項目をv2に更新する。更に、ステップS1009では、ボタン操作を受けつけたか否かを再度判定する。もし、ボタン操作を受けつけた場合には(ステップS1009において「YES」)、ステップS1010に移行する。一方、ボタン操作を受けつけない場合には、ステップS1009におけるボタン操作受付の監視を継続する。
【0063】
ステップS1010では、移動速度をv2からv1へ変更し、テーブル1200の移動速度1204の内容をv2からv1に更新する。更に、ステップS1011では、ステップS1009において受け付けたボタン操作が、テーブル1200の選択ボタン1203に登録されているボタンの種別と一致するか否かを判定する。もし、両者が一致する場合には(ステップS1011において「YES」)、ステップS1006に移行する。一方、両者が一致しない場合には(ステップS1011において「NO」)、ステップS1005にもどって、選択されたボタンの種別に応じて、アイコン群1104又は1104の表示を切り替える。
【0064】
なお、図10のフローチャートに示す処理は、アイコン群1104と1105とがメーター1103上で衝突表示され、ボタン操作の受付が停止されるまで継続される。このボタン操作の受け付け停止に関しては、図13を参照して後述する。
【0065】
図10のフローチャートでは、ステップS1009において、ボタン操作を受けつけたか否かを判定する際、ボタンの種別については考慮していない。しかし、ステップS1008において受け付けたボタンと同じボタンの操作を更に受け付けた場合には、ステップS1010に移行して移動速度をv2からv1に更新し、新たに違うボタンの操作を受けつけた場合には、移動速度をv2で維持してもよい。
【0066】
以上のようにして、図11における画面1100上において、プレーヤから受け付けた操作に基づいて、アイコン群1104や1105の表示を切り替えると共に、アイコン群1104の移動速度を変化させて表示することができる。なお、Player1または2がCPU101に割り当てられる場合は、実際のプレーヤからの操作を受け付けるのと同様にして、アイコン群1104又は1105の表示を切り替えたり、移動速度を変化させることができる。
【0067】
次に、図13を参照して、ゲームにおける勝敗判定の処理について説明する。図13は、本実施形態におけるイベント処理の一例として、勝敗判定処理を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。
【0068】
まず、ステップS1301では、図11の画面1100における表示に基づく対戦ゲームが開始されたか否かが判定される。この判定ステップは図10のステップS1002に対応する。
【0069】
もし、対戦ゲームが開始された場合は(ステップS1301において「YES」)、ステップS1302に移行する。ステップS1302では、図12のテーブル1200の移動速度1204に登録されている、キャラクタ1101及び1102の各移動速度に基づいて、アイコン群1104と1105との移動距離dm1とdm2をそれぞれ算出する。算出したdm1とdm2とは、テーブル1200の移動距離1205に書き込まれ、移動距離の値が更新されていく。
【0070】
続くステップS1303では、テーブル1200の移動距離1205に登録されている移動距離dm1とdm2との和が予め設定された閾値Th1に一致するか否かを判定する。上述のように、dm1とdm2の和の最大値は予め設定された値に一致するところ、閾値Th1は該値に相当する。
【0071】
もし、和が閾値Th1に一致しない場合は(ステップS1303において「NO」)、ステップS1302に戻って、移動距離の計算処理を継続する。一方、和が閾値Th1に一致した場合は(ステップS1303において「YES」)、ステップS1304に移行する。なお、この場合、画面1100上では、例えば図14に示すようにアイコン群1104と1105とがメーター1103上で衝突した状態で表示されている。
【0072】
本実施形態では、アイコン群1104と1105とがメーター1103上で衝突した時点での先頭アイコンの種別に基づいて、勝敗を判定することとしている。そこでステップS1304では、プレーヤからのボタン操作の受付を停止する。これにより、図10に示したフローチャートにおける処理が停止される。よって、これ以降は、テーブル1200の選択ボタン1203の内容は変更されない。
【0073】
続くステップS1305では、テーブル1200の選択ボタン1203の登録内容を取得する。これによりアイコン群1104と1105との先頭に位置するアイコンの種別を取得することができる。続くステップS1306では、選択ボタン1203の登録内容に基づいて勝敗判定を行う。この勝敗判定は、一般的なジャンケンの勝敗判定と同様に行うことができる。ジャンケンでは、3つの選択対象に相対的な優劣関係が巡回的に設定されている。即ち、「グー」は、「チョキ」より強く「パー」より弱い。「パー」は、「グー」より強く「チョキ」より弱い。「チョキ」は、「パーより」強く「グー」より弱い。
【0074】
この勝敗判定により、勝敗が決定した場合は(ステップS1307において「YES」)、ステップS1308に移行する。一方、勝敗が決定しない場合は(ステップS1307において「NO」)、ステップS1310に移行する。勝敗が決定しない場合とは、所謂「あいこ」の場合である。ステップS1310では、あいこ処理を実行する。このあいこ処理では、勝敗を決定するためのミニゲームとしてつばぜり合い処理を実行するが、その詳細については、第1の実施形態において後述する。
【0075】
続くステップS1308では、変身(かわりみ)ジャンケンを行うか否かを判定する。変身ジャンケンの詳細については、第2の実施形態において後述する。変身ジャンケンは、図11の画面においてメーター1103上に、グー、チョキ、パーのいずれかのアイコン(変身チャンスアイコン)が表示され、かつ、表示されたアイコンと同様の手で勝利したプレーヤ、要するに予め定められた手で勝利したプレーヤが存在する場合に、実行することができる。
【0076】
変身チャンスアイコンがメーター1103に表示される場合、図12のテーブル1200に、変身チャンスアイコンとして表示されたアイコンの種別を登録しておくことができる。そして、勝敗が決定した際には、勝者側の選択ボタン1203の内容と、変身チャンスアイコンのアイコン種別とが一致するかどうかを判定することにより、変身ジャンケンを行うか否かを判定することができる。なお、変身ジャンケンを行う条件は、これに限定されるものではない。
【0077】
もし、変身ジャンケンを行う条件が満たされた場合には(ステップS1308において「YES」)、ステップS1311に移行して対応する処理を実行する。ステップS1311における処理は、第2の実施形態において、詳細に説明する。一方、変身ジャンケンを行う条件が満たされない場合には(ステップS1308において「NO」)、ステップS1309に移行して手裏剣ジャンケンを行うか否かを判定する。
【0078】
手裏剣ジャンケンの詳細については、第3の実施形態において後述する。手裏剣ジャンケンは、ジャンケンに勝った回数が所定回数に達した場合等、ジャンケンに勝った回数と関連するパラメータ(チャクラ値)が所定値に達した場合に、実行することができる。このチャクラ値のパラメータは、図12のテーブル1200にその値を登録しておくことができる。そして、勝敗が決定した際には、チャクラ値の値の大きさが所定値に達したか否かを判定することにより、手裏剣ジャンケンを行うか否かを判定することができる。なお、手裏剣ジャンケンを行う条件は、これに限定されるものではない。
【0079】
もし、手裏剣ジャンケンを行う条件が満たされた場合には(ステップS1309において「YES」)、ステップS1312に移行して対応する処理を実行する。ステップS1312における処理は、第3の実施形態において、詳細に説明する。一方、手裏剣ジャンケンを行う条件が満たされない場合には(ステップS1309において「NO」)、ステップS1313に移行する。以上のステップS1307、ステップS1308、ステップS1309、ステップS1310の処理およびステップS1310、ステップS1311、ステップS1312の処理は、CPU101がゲーム用プログラム111を実行することにより行なわれるものであり、このようにして、ミニゲームを実行するための条件のいずれかが成立したか否かを判断するミニゲーム実行判断手段、および、条件が成立したことが判断されたときミニゲームプログラムを読み出してミニゲームを実行するミニゲーム実行手段が実現されている。
【0080】
続くステップS1313では、勝敗判定により、敗者となったキャラクタに与えるダメージ値(Ddm)を算出する。ダメージ値は予め定められた算出条件に従って、算出することができる。例えば、テーブル1200で各キャラクタに設定された攻撃力1206と防御力1207との単純な差分としても良いし、攻撃力1206の値に重み(例えば、2倍する。)をつけて、防御力1207との差分をとっても良い。また、「グー」、「チョキ」、「パー」のそれぞれについて異なる重みを割り当てて、攻撃力1206との値に勝ち手の重みを掛け合わせて、相手の防御力1207と差分をとっても良い。
【0081】
なお、ステップS1310、S1311、S1312におけるミニゲームにおいて勝敗が決した場合には、更に追加のダメージを与えるようにしても良い。これらを含めてダメージ値の算出方法は、本発明の特徴的な技術事項ではなく、公知の技術を採用可能であり、本書面においてはこれ以上の説明は省略する。
【0082】
続くステップS1314では、テーブル1200に登録されている敗者のキャラクタの体力1208の値から、算出したダメージ値Ddmを減算して、体力1208の値を更新する。更に、ステップS1315では減算後の体力1208に基づき、体力メータ1108または1109の表示を更新する。さらに、ステップS1316では、体力1208の減算に基づき、体力1208が「0」となったキャラクタが存在するか否かを判定する。もし、体力1208が「0」となったキャラクタが存在する場合は(ステップS1316において「YES」)、ステップS1317に移行する。一方、そのようなキャラクタが存在しない場合は(ステップS1316において「NO」)、ステップS1301に戻ってゲームを継続する。
【0083】
ステップS1317では、最終的な勝敗を画面1100に表示する。具体的には、体力1208が「0」でないキャラクタを勝者とし、体力1208が「0」となったキャラクタを敗者とするように表示を行う。その後、図2の処理に戻る。
【0084】
以上のようにして、個々のジャンケンの勝敗の判定を行い、最終的に体力1208が「0」となった場合に対戦ゲームを終了させることができる。
【0085】
なお、本実施形態では、メーター1103を画面横方向に直線的に表示する例を説明した。しかし、発明の実施形態はこの表示形態に限定されるものではない。例えば、画面の縦方向や、斜め方向であってもよい。さらには、直線的ではなく、湾曲していたり、円形であってもよい。いずれの場合であっても、2つのアイコン群が衝突表示される際に、移動方向の先頭に位置するアイコンの種別に基づいて勝敗が決定されればよい。
【0086】
本実施形態では、選択ボタンの操作に応じて、所定方向に移動するアイコン群の表示が切り替わり、2つのアイコン群の先頭アイコンが衝突した時点で勝敗が決定される。その際、衝突の直前まで、選択ボタンを操作してアイコン群の表示を切り替えることができるので、単なるジャンケンゲームとしての楽しみ方に留まらず、対戦相手との駆け引きや心理戦を行いながら、ゲームを楽しむことができる。
【0087】
また、アイコン群は通常はv1の速度で移動しているが、同一のボタンを連続して操作することにより、速度をv2に上昇させたり、v1に戻すことができるので、これによりアイコン群の衝突するタイミングを調整することができる。このような移動速度の制御によっても、駆け引きや心理戦を行いながらゲームを楽しむことができる。
【0088】
更に、本発明のゲーム装置では、メインのゲームを実行している際に、表示画面に、メインのゲーム中に所定の条件が満たされることに応じて実行されるミニゲームに対するサポートキャラクタの割り当て状況を示す陣形表示を行うことができる。この陣形表示により、各プレーヤはメインのゲームに単に勝利するだけではなく、その後に行われるミニゲームにおいて有利となる勝ち方、或いは、ミニゲームにおいて不利とならない負け方を選択して、ゲームを進めることができる。これにより、単なるジャンケンゲームとしての楽しみ方に留まらず、対戦相手との駆け引きや心理戦を行いながら、ゲームを楽しむことができる。
【0089】
以下では、ミニゲームとしてのあいこ処理、変身ジャンケン処理、手裏剣ジャンケン処理の詳細を個別の実施形態として説明する。
【0090】
[第1の実施形態]
まず、ステップS1310における「あいこ処理」の詳細について、図15のフローチャートを参照して説明する。図15に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。
【0091】
まず、ステップS1501では、あいこイベントスタート表示の画面表示を行う。この画面表示例は、図16に示すようになる。ここでは、図13のステップS1306で勝敗判定を行った際の表示画面1100上に、「あいこ勝負スタート」といったあいこイベントの開始を示すメッセージ1600を表示する。本あいこイベントでは、アイコン群1104と1105とで押し合いを行って、メーター1103の端部まで押し切った場合に勝利とするような「つばぜり合い」と呼ばれるミニゲームのイベント進行を制御する。
【0092】
続くステップS1502では、画面表示を図17のように切り替える。図17は、アイコン群1104と1105の表示に、サポートキャラクタのアイコンが表示される。但し、ここではあいこイベントとして「つばぜり合い」が行われるので、陣形表示1112と1113とにおいて、「つばぜり合い」に割り当てられている、即ち、図8に示す陣形において、1、2及び3に割り当てられたサポートキャラクタのアイコンのみが表示される。
【0093】
図16の場合、1Pの陣形表示1112では、グーキャラクタであるサポートキャラクタBと、パーキャラクタであるサポートキャラクタDとが、「つばぜり合い」に割り当てられている。また、2Pの陣形表示1113では、チョキキャラクタであるサポートキャラクタγのみが、「つばぜり合い」に割り当てられている。従って、アイコン群1104及び1105において、サポートキャラクタB、サポートキャラクタD及びサポートキャラクタγを示すアイコンを、該当する個所に表示する。図17は、かかる表示結果の一例を示す図である。
【0094】
図17では、チョキで「あいこ」となったために、2P側のチョキアイコンがサポートキャラクタγのアイコン1700により置き換えられて表示されている。一方、1P側では、チョキアイコンにはサポートキャラクタが割り当てられておらず、そのままの表示となっている。但し、グー、パーにはサポートキャラクタが割り当てられているので、それぞれ対応するキャラクタのアイコンにより表示が置き換えられている。
【0095】
このようなアイコンの割当は、図8bに示したテーブル800の登録内容に基づいて判断される。すなわち、テーブル800に登録されている、(関連付けデータであるところの陣形IDによる)陣形位置803に基づき、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(つばぜり合い)と関連付けられているかを判断しており、ここに関連付け判断手段が実現されている。
【0096】
次に、ステップS1503では、プレーヤからのボタン操作を受けつける。具体的には、プレーヤは操作部103のボタン103aから103cまでのいずれかの選択ボタンの操作を受けつける。「つばぜり合い」では、一定時間内このようにして受け付けたボタン操作の回数が少ないプレーヤの側に、衝突表示された状態のアイコン群1104及び1105を予め定められた距離d1だけ移動させる。即ち、アイコン群1104及び1105が同一方向に距離d1だけ移動される。なお、本ステップにおいて操作を受けつけるボタンを、あいこ判定が行われたアイコンに対応する選択ボタンのみとすることもできる。例えば、「チョキ」で「あいこ」となった場合には、チョキボタン103bのみの操作を受け付ける。
【0097】
次にステップS1504では、一定時間が経過したか否かを判定する。ここで、一定時間としては、例えば1秒と設定することができる。もし、一定時間が経過した場合には(ステップS1504において「YES」)、ステップS1505に移行する。一方、一定時間が経過していない場合には(ステップS1504において「NO」)、ステップS1503に戻って、プレーヤからのボタン操作を受けつける。
【0098】
ステップS1505では、一定時間が経過するまでに受け付けた操作数の合計値を1P(合計値:Pr1)と2P(合計値:Pr2)とについて算出する。なお、この算出を行っている期間も、ステップS1502におけるボタン操作の受付と、操作数のカウントは継続して行われる。
【0099】
本ステップにおける合計値の算出では、サポートキャラクタのアイコンを使ってつばぜり合いを行っている場合、即ち、あいことなった手のアイコンが、図17でサポートキャラクタのアイコンと置き換えられた場合には、該サポートキャラクタのアイコンを用いている側のプレーヤの操作回数に重み付けを行って、値を増大させる。具体的に、2P側のチョキアイコンがサポートキャラクタγのアイコンと置き換えられて、つばぜり合いのミニゲームが実行されている。従って、2P側の操作回数に、値が大きくなるような重み付けを行う。例えば、一定時間(上記の例では1秒)が経過した際の操作回数を1.5倍することができる。このようにして、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(つばぜり合い)に関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいてプレーヤを優遇する処理を行なう優遇手段が実現されている。
【0100】
なお、サポートキャラクタのアイコンにより置換されているか否かについては、例えば、図8bのテーブル800の登録内容に基づいて判断することができる。
【0101】
続くステップS1506では、算出された合計値Pr1とPr2とが一致するか否かが判定される。もし、一致する場合には(ステップS1506において「YES」)、そのままステップS1503に戻ってボタン操作を受けつける。一方、一致しない場合には(ステップS1506において「NO」)、ステップS1507に移行する。ステップS1507では、合計値の小さい側についてテーブル1200の移動距離1205からd1を減算し、合計値の大きい側についてテーブル1200の移動距離1205にd1を加算する。例えば、Pr2がPr1より大きい場合には、2Pの移動距離dm2にd1が加算され、1Pの移動距離dm1からd1が減算される。
【0102】
画面1100では、アイコン群1104及び1105が、更新された移動距離dm1及びdm2の値に基づいて、メーター1103上を移動するように表示される。即ち、合計値の小さい側に、アイコン群がd1だけ移動することとなる。
【0103】
次に、ステップS1508では、いずれかのアイコン群がメーター1103のいずれかの端部に到達したか否かを判定する。この判定は、移動距離(移動開始位置である端部からの距離)1205に登録されているdm1及びdm2のいずれかの値が「0」になったか否かで判定する。もし、いずれかの移動距離1205が「0」となっている場合には、メーター1103の端部に到達したと判定できる。
【0104】
そこで、端部に到達したと判定された場合は(ステップS1508において「YES」)、ステップS1509において勝敗を決定する。この際、移動距離1205が「0」となった側が敗者となり、もう一方が勝者となる。その後、図13の処理に戻る。また、端部に到達していないと判定された場合は(ステップS1508において「NO」)、ステップS1503に戻って、ボタン操作を受け付ける。
【0105】
このようにして、ジャンケン勝負があいこの場合でも、新たなイベントにおいて勝敗を決定することができる。また、その際に、あいこのイベント用に割り当てられたサポートキャラクタが存在すれば、有利にゲームを進めることができる。
【0106】
なお、上記では、図13のステップS1306における勝負判定で「あいこ」と判定された場合に、直ちに図15に示す「あいこ処理」に移行する場合を記載したが、あいこになった累積回数をカウントしておき、カウント値が所定回数に達した場合に「あいこ処理」に移行してもよい。例えば、カウント値が3回に達した場合に、あいこ処理を実行することができ、その場合は、あいこ処理が終了したらカウント値をリセットする。
【0107】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態では、ステップS1311における「変身ジャンケン処理」の詳細について説明する。図18は、本実施形態に対応する変身ジャンケン処理の一例を示すフローチャートである。図18に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。
【0108】
まず、ステップS1801では、イベントスタート表示の画面表示を行う。この画面表示は図16であいこ処理の場合に示したのと同様に、「変身ジャンケンスタート」といったメッセージが画面上に表示される。
【0109】
次に、ステップS1802では、画面表示を図19のように切り替える。図19は、変身ジャンケン処理における画面表示の一例を示す図である。図19において、画面1900には、キャラクタ画像1901と1902とが表示されている。このキャラクタ画像1901と1902とは、ゲーム用データ112に含まれている。キャラクタ画像1901と1902の下方には、アイコン群1903と1904とが表示されている。アイコン群1903とアイコン群1904とは互いの方向に向かって移動するように表示される。このときの移動方向は、図の矢印に示す通りである。
【0110】
各アイコン群には、「グー」、「チョキ」、「パー」の3種類のアイコンがそれぞれ含まれている。各プレーヤが、グーボタン103a、チョキボタン103b及びパーボタン103cのいずれかを操作すると、アイコン群1903や1904が回転して、選択されたボタンに対応するアイコン進行方向側に表示される。図19では、1P側のプレーヤがグーボタン103aを操作し、2P側のプレーヤがチョキボタン103bを操作した場合の表示態様を示している。
【0111】
本実施形態の変身ジャンケンでは、アイコン群が互いに接近する方向に移動していき、アイコン群が衝突した際の先頭のアイコンの内容に基づいてジャンケン勝負を行い、負けた側のアイコンにはダメージが加算され、同じ手で複数回負けるとダメージの蓄積により、該アイコンが破壊され、変身ジャンケンにおける最終的な勝負が決することとなる。
【0112】
なお、テーブル800の陣形の情報に従い、変身ジャンケンに割り当てられているサポートキャラクタが存在する場合には、アイコン群1903、1904に、サポートキャラクタのアイコンが表示される。すなわち、テーブル800に登録されている、(関連付けデータであるところの陣形IDによる)陣形位置803に基づき、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(変身ジャンケン)と関連付けられているかを判断しており、ここに関連付け判断手段が実現されている。図19では、2P側のグーアイコンとパーアイコンとに、サポートキャラクタβとサポートキャラクタδのアイコンが付随表示されている。このようにしてサポートキャラクタが付随するアイコンでは、強度が増加し、破壊されるまでの負けやあいこ回数が、通常のアイコンに比べて大きく設定される。すなわち、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(変身ジャンケン)に関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいてプレーヤを優遇する処理を行なう優遇手段が実現されている。
【0113】
例えば、サポートキャラクタが付随しないアイコンでは、2回同じ手で負けた場合にアイコンが破壊されるとする。これに対し、サポートキャラクタが付随するアイコンでは、3回同じ手で負けるまでは破壊されないこととすることができる。
【0114】
図18の説明に戻り、ステップS1803では、アイコン衝突値をリセットする。アイコン衝突値とは、アイコン群1903と1904とが衝突してジャンケン勝負した際に、「あいこ」、或いは「負け」の場合に1加算されるパラメータであり、グー、チョキ、パーの各アイコン毎に値が設定される。本実施形態の変身ジャンケンでは、このアイコン衝突値の値が所定値に一致したか否かで、勝敗を決定する。本実施形態では、リセット値をサポートキャラクタが付随しないアイコンについては「1」とし、サポートキャラクタが付随するアイコンについては「0」とする。これにより、サポートキャラクタが付随するアイコンは、1回余計に負けかあいこでも良いこととなり、対戦が有利となる。なお、リセット値の差は1に限らず、2以上としても良い。また、リセット値は同一として、勝敗を決する際に比較される所定値を違えても良い。
【0115】
アイコン衝突値を含めた図19の表示を行うための情報として、RAM102には、図20に示すような情報が保存される。図20において、テーブル2000には、まず、プレーヤを識別するためのプレーヤ情報2001が登録される。このプレーヤ情報2001としては、Player1(1907)及び2(1108)に対応する「1」及び「2」の数字がそれぞれ登録される。以降の項目については、各プレーヤ情報毎の値が登録されることとなる。
【0116】
キャラクタ名2002には、Player1とPlayer2がそれぞれ操作するキャラクタ1901及び1902のキャラクタ名が登録される。ここで登録されるキャラクタ名は、図4のフローチャートにおいて取得したメインキャラクタのキャラクタ名に対応する。
【0117】
選択ボタン2003には、アイコン群1903及び1904の表示形態、即ち、移動方向における先頭のアイコンを決定するための、現在選択されているボタンの種別が登録される。図19に示すように、Player1については、グーボタン103aが選択されているので、選択ボタン2003として「グー」が登録され、Player2については選択ボタン2003として「チョキ」が登録されている。
【0118】
次に、移動速度2004は、アイコン群1903及び1904がそれぞれ矢印方向に移動する際の単位時間当たりの移動速度を示している。移動速度2004としてv1が登録されている。
【0119】
移動距離2005は、アイコン群1903及び1904が移動を開始するスタート地点から、現在アイコン群1104と1105とがそれぞれ位置する地点までの距離を示す。なお、移動距離2005の合計の最大値は、予め定められた値に一致するように設定される。例えば、この最大値を100とすると、dm1とdm2の和が100に一致した場合には、アイコン群1903と1904とを画面1900上で衝突表示させる。即ち、dm1とdm2との和の大きさに応じて、アイコン群1903と1904とが衝突したか否か(衝突表示するか否か)を判定することができる。
【0120】
次に、アイコン衝突値は、各キャラクタのグーアイコン、チョキアイコン、パーアイコンについて設定されたアイコン衝突値(2006、2007、2008)を表す。図20では、リセット直後の値を示しているが、上述のように2Pのプレーヤにはグー、パーにサポートキャラクタが存在するので、グー、パーの衝突値は「0」であり、他は「1」となっている。アイコン衝突値は、アイコン群1903と1904が衝突した際の勝敗に応じて、値が更新される。
【0121】
なお、テーブル2000に登録される情報は、図20に示すものに限定されず、例えば、サポートキャラクタのアイコン画像や、サポートキャラクタ名など、他の情報を含むことができる。
【0122】
図18の説明に戻り、ステップS1804では、画面1900内のアイコン群1903及び1904を互いに接近する矢印方向に移動しているように表示する。このときのアイコン群1903及び1904の移動速度は、例えば上記テーブル2000に従いv1に設定することができる。
【0123】
次に、ステップS1805では、第1及び第2のプレーヤからのグーボタン103a、チョキボタン103b及びパーボタン103cのいずれかに対する操作を受けつける。もし、いずれかのボタン選択を受け付けると、ステップS1806に移行する。
【0124】
ステップS1806では、図20のテーブル2000の選択ボタン2003に、ステップS1805において受け付けた選択ボタンの種別を登録し、該ボタンの種別に対応したアイコン群1903または1904の表示に切り替える。例えば、第1のプレーヤからグーボタン103aの選択を受け付けた場合には、アイコン群1903の移動方向の先頭にグーアイコンが表示されるように表示を切り替える。
【0125】
次に、ステップS1807では、アイコンの衝突表示を行うか否かを判定する。この判定では、まず、図20のテーブル2000の移動速度2004に登録されているキャラクタ1101及び1102の各移動速度に基づいて、アイコン群1903と1904との移動距離dm1とdm2をそれぞれ算出する。算出したdm1とdm2とは、テーブル2000の移動距離2005に書き込まれ、移動距離の値が更新されていく。次いで、テーブル200の移動距離2005のdm1とdm2との和が予め設定された閾値Th2に一致するか否かを判定する。上述のように、dm1とdm2の和の最大値は予め設定された値に一致するところ、閾値Th2は該値に相当する。
【0126】
もし、和が閾値Th2に一致しない場合は(ステップS1807において「NO」)、ステップS1805に戻って、ボタン操作を受けつける。一方、和が閾値Th2に一致した場合は(ステップS1807において「YES」)、ステップS1808に移行する。なお、この場合、画面1900上では、アイコン群1903と1904とが衝突した状態で表示されている。
【0127】
本実施形態では、アイコン群1903と1904とが衝突表示された時点での先頭アイコンの種別に基づいて、勝敗を判定することとしている。そこでステップS1807でアイコン衝突表示と判定された場合には、プレーヤからのボタン操作の受付を停止する。これにより、テーブル2000の選択ボタン2003の内容は変更されなくなる。
【0128】
続くステップS1808では、テーブル2000の選択ボタン2003の登録内容に基づいて、勝敗の判定を行う。この勝敗判定は一般的なジャンケンの勝敗判定と同様に行うことができる。勝敗判定により、勝敗が決定した場合は(ステップS1809において「YES」)、ステップS1810に移行する。一方、勝敗が決定しない場合は(ステップS1809において「NO」)、ステップS1811に移行する。勝敗が決定しない場合とは、所謂「あいこ」の場合である。
【0129】
続くステップS1810では、勝敗判定により、敗者となったキャラクタの対応するアイコン衝突値(2006、2007及び2008のいずれか)を「1」更新する。例えば、図19の状態でアイコン群が衝突した場合には、2Pが「チョキ」で負けたこととなるので、テーブル2000ではプレーヤ2の側の「チョキ」のアイコン衝突値2007を0から1に更新する。その後、ステップS1812に移行する。
【0130】
続くステップS1811では、勝敗判定により「あいこ」となった手に対応するアイコン衝突値(2006、2007及び2008のいずれか)を「1」更新する。例えば、「グー」であいことなった場合には、テーブル2000ではプレーヤ1の側の「グー」のアイコン衝突値2006を1から2に更新し、プレーヤ2の側の「グー」のアイコン衝突値2006を0から1に更新する。その後、ステップS1812に移行する。
【0131】
続くステップS1812では、アイコン衝突値のいずれかが所定の閾値Th3と一致したか否かを判定する。Th3は例えば3と設定することができる。この場合、サポートキャラクタが存在しないアイコンは2回の負け或いはあいこにより、閾値Th3と一致し、サポートキャラクタが存在するアイコンは3回の負け或いはあいこにより、閾値Th3と一致することとなる。
【0132】
もし、閾値Th3と一致するアイコン衝突値が存在する場合は(ステップS1812において「YES」)、ステップS1813に移行する。一方、閾値Th3と一致するアイコン衝突値が存在しない場合は(ステップS1812において「NO」)、ステップS1814に移行する。
【0133】
ステップS1813では、アイコン衝突値が閾値と一致したアイコンを画面上から消去する。消去の際の表示方法は、例えば、該アイコンが破壊されたように表示することができる。これにより、アイコンが破壊された側のプレーヤが敗者となり、破壊した側のプレーヤが勝者と決定され、本変身ジャンケン処理を終了し、図13の処理に戻る。
【0134】
ステップS1814では、アイコン衝突値が更新されたアイコンの表示を修正する。例えば、アイコンにひびが入ったような表示を行うことができる。これにより、後1回同じ手で負けた場合には、最終的な勝負に負けることをプレーヤに通知することができる。この表示例を図21に示す。図21では、負けたチョキアイコンにヒビ2101が重畳表示されている。なお、このようなヒビ2101は、後1回負ければ、破壊される場合にのみ表示しても良い。その後、ステップS1805に戻って処理を継続する。
【0135】
以上の本実施形態では、選択ボタンの操作に応じて互いに接近する方向にアイコン群が移動し、接触時の先頭アイコンの内容に基づいて個別の勝敗を決定し、同一アイコンで所定回数負けた場合にミニゲーム全体としての勝敗を決する変身ジャンケンを行うことができる。この変身ジャンケンでは、サポートキャラクタが存在するアイコンについては、負け、或いは、あいこの許容回数が、サポートキャラクタが存在しないアイコンよりも多いため、相手方の入力内容を考慮しながら、自己の選択するボタンを決定し、ゲームを行うことができる。よって、単なるジャンケンゲームとしての楽しみ方に留まらず、対戦相手との駆け引きや心理戦を行いながら、ゲームを楽しむことができる。
【0136】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態では、ステップS1312における「手裏剣ジャンケン処理」の詳細について説明する。図22は、本実施形態に対応する変身ジャンケン処理の一例を示すフローチャートである。図22に示すフローチャートに対応する処理は、RAM102に読み出された内部記憶装置110に記憶されているゲーム用プログラム111をCPU101が実行することにより実現される。
【0137】
図22において、まずステップS2201では、イベント画面を表示する。このイベント画面の一例を図23に示す。図23において、画面2300には、キャラクタ画像2301と2302とが表示されている。このキャラクタ画像2301と2302とは、ゲーム用データ112に含まれている。また画面2300の下方には、アイコン群2303と2304とが表示されている。各アイコン群には、「グー」、「チョキ」、「パー」の3種類のアイコンがそれぞれ含まれている。各プレーヤは、3種類のうち1種類のアイコンを選択することができ、選択されたアイコンは選択マーク2305及び2306により識別可能となっている。選択マーク2305及び2306の移動、即ち選択の切り替えは、選択ボタン103a乃至103cを操作することにより行うことができる。例えば、「パー」のアイコンを選択したい場合には、選択ボタン103cを操作すればよい。
【0138】
また、各プレーヤに割り当てられるキャラクタ及びアイコン群を識別するために、プレーヤの識別表示2307及び2308が画面2300の下部に表示されている。図23の場合、キャラクタ2301、アイコン群2303及び選択マーク2305は、Player1(2307)に割り当てられ、キャラクタ2302、アイコン群2304及び選択マーク2306はPlayer2(2308)に割り当てられている。本実施形態では、第1のプレーヤが第2のプレーヤと対戦する場合について説明するところ、第1のプレーヤがPlayer1に割り当てられ、第2のプレーヤがPlayer2に割り当てられる。なお、第1及び第2のプレーヤのいずれか一方をCPU101が代わりに担当してもよい。また、キャラクタ2301及び2302のそれぞれに与えられた体力値は、体力メーター2309及び2310により画面上に示される。
【0139】
また、テーブル800の陣形の情報に従い、手裏剣ジャンケンに割り当てられているサポートキャラクタが存在する場合には、アイコン群2303、2304と関連づけて、サポートキャラクタのアイコン2311が表示される。すなわち、テーブル800に登録されている、(関連付けデータであるところの陣形IDによる)陣形位置803に基づき、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(手裏剣ジャンケン)と関連付けられているかを判断しており、ここに関連付け判断手段が実現されている。図23では、Player1側のチョキアイコンに、サポートキャラクタCのアイコン2311が付随表示されている。このようにしてサポートキャラクタが付随するアイコンは、あいこの場合でも勝利と判定されるようになっている。また、他のアイコンと比べて単位時間当たりの移動速度が増加させてもよい。このようにして、サポートキャラクタが現在実行中のミニゲーム(手裏剣ジャンケン)に関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいてプレーヤを優遇する処理を行なう優遇手段が実現されている。
【0140】
図23のような画面が表示され、イベントとしての対戦ゲームが開始されると(ステップS2202において「YES」)、ステップS2203に移行して、プレーヤからの選択ボタン103a乃至103cのいずれかのボタン操作を受けつける。受け付けたボタンの種別はRAM102内で保持される。
【0141】
続くステップS2204では、選択されたボタンの種別に応じて、選択マーク2305を、アイコン群2303や2304における対応するアイコン位置に表示する。例えば、プレーヤがチョキボタン103bを選択した場合には、図23に示すように、アイコン群2303におけるチョキのアイコン位置に選択マーク2305が表示される。他のアイコンについても同様である。
【0142】
その後、ステップS2205では、更に選択ボタン103a乃至103cのいずれかのボタン操作を受けつける。ステップS2206では、RAM102内に保持されているステップS2203で受け付けたボタンの種別が、ステップS2205で選択を受け付けたボタンの種別と同一であるか否かを判定する。もし、同一でなければ、ステップS2204に戻って、選択マーク2305を対応するアイコン位置に表示する。一方、同一であれば、ステップS2207に移行する。
【0143】
ステップS2207では、選択されたアイコンを相手方のアイコン群めがけて移動させる際の、目標位置を決定する。本実施形態では、目標位置の設定の仕方には2通りがある。これらの使い分けは、相手方で選択されたアイコンが、自分のアイコン群めがけて既に移動してきているか否か、即ち、相手方が先発で、自分が後発であるか否かに基づいて行う。
【0144】
もし、相手方のアイコンがまだ移動開始しておらず、自分が先発となる場合には、ステップS2205で選択されたアイコンの種別が優勢となる相手方のアイコンの初期の表示位置を目標位置とする。例えば、「チョキアイコン」がステップS2205で選択された場合は、チョキが優勢となる対象である「パーアイコン」の初期の表示位置を目標位置とする。
【0145】
このような目標位置の設定について、図24に一例を示す。図24(a)及び(b)は、Player1及び2のアイコン群2303及び2304に含まれる各アイコンの目標位置を示す図である。例えば、図24(a)において、アイコン群2303に含まれる「グーアイコン」の目標位置は、アイコン群2304に含まれる各アイコンの初期の表示位置のうち「チョキアイコン」の位置となる。また、図24(b)において、アイコン群2304に含まれる「パーアイコン」の目標位置は、アイコン群2303に含まれる各アイコンの初期の表示位置のうち「グーアイコン」の位置となる。このようにして、選択されたアイコンが優勢となる相手方アイコンの初期表示の位置が、移動時の目標位置として設定される。ここで、初期表示の位置とは、アイコン群2303及び2304のいずれかのアイコンが移動を開始する以前の表示状態における各アイコンの表示位置をいう。
【0146】
なお、各アイコンの初期表示位置は、図24(c)に示すように、座標を設定して座標値として予め設定しておくことができる。各座標値は、自己のアイコンの位置を特定する座標値であると共に、該アイコンが目標位置となった場合には、目標位置を表す座標値となる。その後にアイコンが移動する場合も、図24(c)の座標を利用して表示位置を座標値で特定することができる。
【0147】
次に、相手方のアイコンが先発である場合(即ち、既に移動を開始している場合)には、当該相手方のアイコン自体が目標位置となる。相手方のアイコン自体は、上述のように、図24(a)及び(b)の6パターンのいずれかの軌道を利用して移動することとなるので、当該軌道上のアイコンと衝突表示されるように目標位置を設定する。本実施形態では、アイコンの衝突か否かは、各アイコンの中心位置の距離が予め定められた値(d2)に一致したか否かで判定される。そこで、後発のアイコンの目標位置は、該後発アイコンの移動開始後、所定時間経過後に先発アイコンが到達する位置からd2離れた位置とする。ここでの所定時間は、先発アイコンが移動開始してから目標位置に到達するまでの所要時間に応じて設定可能であり、該所要時間が1秒の場合には、例えば30msとすることができる。
【0148】
ステップS2207において目標位置が決定すると、ステップS2208において、該目標位置を目指してアイコンの移動を開始する。このとき、選択マーク2305が付随して移動してもよい。また、移動速度は、先発アイコンの場合は、初速度をv0として、目標位置到達まで一定としてもよいし、あるいは、目標位置に近づくにつれて増加させてもよい。増加方法としては、例えば、指数関数的に増加させることができる。また、移動速度はある程度高速なものとし、移動開始から目標位置到達まで数秒あるいは1秒以内を要するように設定することができる。これは、先に選択を行ったプレーヤが不利とならないようにするためである。また、後発アイコンの場合は、上記の所定時間で目標位置に到達するのに必要な速度が設定される。
【0149】
また、サポートキャラクタが付随するアイコンについては、移動速度をサポートキャラクタが付随しない他のアイコンの速度vに対して所定の重み付けを行って、速度を増加させることができる。図23の例では、Player1側のチョキアイコンには、サポートキャラクタCが付随しているので、Player1側のチョキアイコンの移動速度は、他のアイコンに比べて速く設定される。例えば、他のアイコンの速度vに対して、1.2〜1.5の重み付けを行うことができる。但し、この重み付けの値は一例であって、任意に設定することができる。
【0150】
ステップS2208において移動が開始されると、併せてアイコンの表示位置(座標値)の算出も開始され、算出された表示位置がRAM102に保存される。なお、表示位置は、アイコンの中心に関してのみ求めておけばよい。
【0151】
ステップS2209では、移動しているアイコンが衝突表示されるか否かを判定する。この衝突表示の判定は、例えば、移動中の各アイコンの中心位置の距離が上記予め定められた値d2に一致したか否かにより行うことができる。もし、衝突表示されないと判定された場合には(ステップS2209において「NO」)、ステップS2210に移行する。
【0152】
ステップS2210では、RAM102に保存されている表示位置の情報に基づいて、目標位置に到達したアイコンが存在するか否かを判定する。なお、ここでの目標到達したアイコンの判定は、ステップS2209で衝突判定を行っているため、先発アイコンに関するものに限られる。目標到達したアイコンが存在しない場合には(ステップS2210において「NO」)、ステップS2209に戻る。一方、目標到達したアイコンが存在する場合は、ステップS2211に移行する。
【0153】
ステップS2209において衝突表示されると判定された場合(ステップS2209において「YES」)、ステップS2212に移行して勝敗判定を行う。ここでの勝敗判定は、通常のジャンケンルールに従う。また、アイコンが衝突表示される場合の一例を図25に示している。ここでは、Player1側から「チョキアイコン」2501が、Player2側の「パーアイコン」2503を目指して移動している時に、Player2側からの「グーアイコン」2502が衝突する場合を示している。
【0154】
続くステップS2213では、ジャンケン勝敗判定の結果に基づいて、判定対象となった所定のアイコンを画面上から消去する。まず、勝敗が決定した場合には、敗者側のアイコンを画面2300から消去する。
【0155】
図25の場合、「チョキアイコン」2501が敗者となるので、画面2300から消去される。また、勝敗が決定しない場合、すなわち「あいこ」の場合には、両方のアイコンが画面2300から消去される。但し、「あいこ」となったアイコンにサポートキャラクタが付随している場合(図25のチョキアイコンのような場合)には、サポートキャラクタの存在する側のアイコンを勝者と判定する。なお、両アイコンにサポートキャラクタが付随する場合には、通常の「あいこ」と同様に扱う。
【0156】
勝者側が、後発アイコンである場合、該アイコンは新たに目標設定を行う。この目標位置は、相手方のアイコン群における該アイコンが優勢となるアイコン位置である。この例を図26に示す。
【0157】
図26では、後発アイコンであったアイコン2502がジャンケン勝敗判定で勝利し、その後に、新たな目標位置として位置2602を設定する様子を示す。矢印2601は、アイコン2502の現在位置から、目標位置までの軌道を示す。点線で示したアイコン2602は、アイコン2502が目標位置まで移動した際の様子を示している。
【0158】
次に、ステップS2214では、アイコン消去の後に一定期間が経過したか否かを判定する。もし一定期間が経過していない場合には(ステップS2214において「NO」)、ステップS2215に移行して、目標到達アイコンが存在するか否かを判定する。一方、一定期間が経過した場合には(ステップS2214において「YES」)、ステップS2216に移行する。
【0159】
ここで、ステップS2212の勝敗判定において勝敗が決定し、ステップS2213で敗者側のアイコンのみが消去された場合、一定期間が経過する前に、勝者側のアイコンが目標位置に到達することとなる。一方、「あいこ」となって両アイコンが消滅した場合には、一定期間が経過した後、ステップS2216に移行する。
【0160】
ステップS2215において目標到達アイコンがあると判定されれば(ステップS2215において「YES」)、ステップS2211に移行する。また、ステップS2216では、ステップS2213において消去されたアイコンと同一アイコンを対応するアイコン群に補充する。例えば、図19に示すアイコン1901は勝敗判定の結果に従い消去されるが、一定期間経過後、アイコン群2303に補充される。アイコンを補充した後、ステップS2203に移行する。即ち、本実施形態では、アイコンが一旦消去されると、一定時間経過して消去アイコンが補充されるまで、新たなボタン操作を受け付けないこととしている。
【0161】
ステップS2211では、目標に到達したアイコンを有する側のプレーヤを勝者として、手裏剣ジャンケンにおける勝敗を決定し、本処理を終了して、図13に戻る。
【0162】
なお、上記においては、ステップS2203において最初にボタン操作受付後、ステップS2205で次のボタン操作を受けつけたことを条件としてアイコン移動を開始させるかの判定を行っているが、最初にボタン操作を受けつけた後、一定期間操作を受けつけない場合は、その時点で選択マーク2305が位置するアイコンについて、強制的にステップS2207以降の処理を行ってもよい。
【0163】
以上のように本実施形態では、選択ボタンの操作に応じて画面上を高速で移動するアイコンが、先に相手側の陣地に到達したかに基づいて勝敗を決定することができる。また、移動の途中で、2つのアイコンを衝突させ、ジャンケンルールに従った勝敗判定を行う。サポートキャラクタが付随するアイコンについては、移動速度を他のアイコンよりも増加させると共に、「あいこ」の場合でも勝利判定を行う。これにより、単純に先にアイコンを動かしたプレーヤが勝利することとならず、ゲームの遊戯性を高めることができる。
【0164】
以上の処理(例えば上記実施形態では図2、図4、図10、図13、図15、図18及び図22に示すフローチャートに従った処理、及び、必要なゲーム用データ)をプログラムとしてCD−R、ROMやDVD−ROM、MO等の記憶媒体に記憶させ、この記憶媒体に記憶されているプログラムをコンピュータにより読み出させる(インストール、もしくはコピーさせる)ことで、このコンピュータは以上の処理を行うことができる。よって、このようなプログラム及び記憶媒体も本発明の範疇にあることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0165】
【図1】発明の実施形態に対応するゲーム装置100の基本構成を示す図である。
【図2】発明の実施形態に対応する処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】発明の実施形態に対応するマップ画面の一例を示す図である。
【図4】発明の実施形態に対応するカード情報読込処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】発明の実施形態に対応するキャラクタテーブルのデータ構成の一例を示す図である。
【図6】発明の実施形態に対応するカード情報読込用画面の一例を示す図である。
【図7】発明の実施形態に対応する陣形情報テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
【図8a】発明の実施形態に対応する陣形を説明するための図面である。
【図8b】発明の実施形態に対応するテーブル800のデータ構成の一例を示す図である。
【図9】発明の実施形態に対応する陣形画面の一例を示す図である。
【図10】発明の実施形態に対応するイベント処理における操作受付処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】発明の実施形態に対応するメインゲームを実行するためのイベント画面の一例を示す図である。
【図12】発明の実施形態に対応するメインゲームの画面表示を行うための情報を登録するデータテーブルの一例を示す図である。
【図13】発明の実施形態に対応するイベント処理における勝敗判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】発明の実施形態に対応するアイコン群1104と1105とがメーター1103上で衝突した状態の一例を示す図である。
【図15】発明の第1の実施形態に対応するあいこ処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】発明の第1の実施形態に対応するあいこイベントスタート表示の画面表示の一例を示す図である。
【図17】発明の第1の実施形態に対応するあいこ処理実行時の画面表示の一例を示す図である。
【図18】発明の第2の実施形態に対応する変身ジャンケン処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】発明の第2の実施形態に対応する変身ジャンケン処理実行時の画面表示の一例を示す図である。
【図20】発明の第2の実施形態に対応するテーブルのデータ構成の一例を示す図である。
【図21】発明の第2の実施形態に対応する変身ジャンケン処理実行時の画面表示の他の一例を示す図である。
【図22】発明の第3の実施形態に対応する手裏剣ジャンケン処理の一例を示すフローチャートである。
【図23】発明の第3の実施形態に対応する手裏剣ジャンケン処理実行時の画面表示の一例を示す図である。
【図24】発明の第3の実施形態に対応する目標位置の設定を説明するための図である。
【図25】発明の第3の実施形態に対応するアイコンの衝突を説明するための図である。
【図26】発明の第3の実施形態に対応する、後発アイコンの新たな目標位置の設定について説明する図である。
【符号の説明】
【0166】
101 CPU
102 RAM
103 操作部
104 通信I/F
105 ROM
106 表示部
107 サウンド処理部
108 スピーカ
109 バス
110 内部記憶装置
111 ゲーム用プログラム
112 ゲーム用データ
113 カードリーダ
114 カード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と制御部を有するゲーム装置であって、
ゲームに使用されるキャラクタを表すキャラクタデータを複数記憶しているキャラクタ記憶手段と、
遊戯者の選択に応じて前記キャラクタ記憶手段よりメインキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すメインキャラクタ読出手段と、
遊戯者の選択に応じて前記キャラクタ記憶手段よりサポートキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すサポートキャラクタ読出手段と、
前記メインキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをメインキャラクタデータとして記憶するメインキャラクタ記憶手段と、
前記サポートキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをサポートキャラクタデータとして記憶するサポートキャラクタ記憶手段と、
前記制御部により実行されることにより、前記メインキャラクタ記憶手段および前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータおよびサポートキャラクタデータを用いたメインゲームが実行されるメインゲームプログラムと、前記制御部により実行されることにより、第1ミニゲームが実行される第1ミニゲームプログラムと、前記制御部により実行されることにより、第2ミニゲームが実行される第2ミニゲームプログラムを記憶したプログラム記憶手段と、
前記プログラム記憶手段から前記メインゲームプログラムを読み出し前記メインキャラクタ記憶手段および前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータおよびサポートキャラクタデータを用いて、前記メインゲームを実行するメインゲーム実行手段と、
前記メインゲーム実行手段によりメインゲームが実行されている最中に、第1ミニゲームを実行するための第1条件または第2ミニゲームを実行するための第2条件のいずれかが成立したか否かを判断するミニゲーム実行判断手段と、
前記ミニゲーム実行判断手段において、第1条件が成立したことが判断されたとき、前記第1ミニゲームプログラムを前記プログラム記憶手段から読み出して、第1ミニゲームを実行し、第2条件が成立したことが判断されたとき、前記第2ミニゲームプログラムを前記プログラム記憶手段から読み出して第2ミニゲームを実行するミニゲーム実行手段と、
からなるゲーム装置であって、
前記キャラクタ記憶手段は、前記キャラクタデータを、当該キャラクタデータがメインキャラクタとして読み出されたとき、サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたサポートキャラクタデータにより表されるサポートキャラクタを、第1ミニゲームまたは第2ミニゲームのいずれと関連付けるかを決定するための関連付けデータを含むものとして記憶しており、
前記メインゲーム実行手段は、前記メインキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータに含まれる関連付けデータに基づく前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタと第1ミニゲームまたは第2ミニゲームとの関連付けを、遊戯者が認識可能となるように表示部に表示し、
前記ミニゲーム実行手段は、前記メインキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータに含まれる関連付けデータによる関連付けに基づき、前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタが現在実行中のミニゲームと関連付けられているかを判断する関連付け判断手段と、
前記関連付け判断手段により、サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタが、現在実行中のミニゲームに関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいて遊戯者を優遇する処理を行なう優遇手段と、
からなることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1記載のゲーム装置であって、
前記メインゲーム実行手段により実行されるメインゲームは、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた少なくとも3つの選択対象を利用して勝敗判定を行うゲームであり、
所定の移動速度で移動する、第1のプレーヤの第1のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第1のセットと、第2のプレーヤの第2のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第2のセットとを含む第1の表示画面を表示部に表示する第1の表示制御手段と、
前記3つの選択対象のそれぞれについて指定を受け付けるための操作手段と、
前記第1のセット及び第2のセットの各移動方向における先頭に位置する第1の先頭選択対象及び第2の先頭選択対象を、前記操作手段による選択対象の指定に基づいてそれぞれ決定する第1の決定手段と、
前記第1のセットと第2のセットとが前記第1の表示画面において衝突表示されるか否かを、前記第1のセットと第2のセットとの各移動開始位置からの移動距離に基づいて判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により衝突表示されると判定された場合に、前記第1の先頭選択対象と第2の先頭選択対象とについて、前記相対的な優劣関係に基づき勝敗判定を行う第1の勝敗判定手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記第1ミニゲームは、前記第1の勝敗判定手段が、前記第1の先頭選択対象と第2の先頭選択対象とが同一の選択対象であって勝敗が決定できない場合に実行されるミニゲームであって、
前記第1ミニゲームでは、前記操作手段に対する操作を更に受け付け、受け付けた操作回数に基づいて、勝敗を判定することを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記第1の勝敗判定手段が、
前記第1ミニゲームにおいて一定時間毎に受け付けた操作回数に基づき前記第1のセット及び前記第2のセットの前記移動距離をそれぞれ再計算する距離計算手段と、
該移動距離に基づき前記第1のセットまたは前記第2のセットが、それぞれの前記移動開始位置と一致する位置に移動されたか否かを判定する位置判定手段と
を備え、
前記位置判定手段により、
前記第1のセットが前記第1のセットに対応する前記移動開始位置と一致する位置に移動されたと判定された場合に、前記第1のミニゲームにおいて前記第1のセットを負け、前記第2のセットを勝ちと判定し、
前記第2のセットが前記第2のセットに対応する前記移動開始位置と一致する位置に移動されたと判定された場合に、前記第1ミニゲームにおいて前記第2のセットを負け、前記第1のセットを勝ちと判定することを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記優遇手段は、前記関連付け判断手段によりサポートキャラクタが第1ミニゲームと関連付けられていると判断され、かつ、当該サポートキャラクタが前記第1の勝敗判定手段により勝敗が決定できないと判定された先頭選択対象に割り当てられているとき、前記距離計算手段をして、当該サポートキャラクタが属する側のセットの前記移動距離を、前記操作回数に重み付けして計算させることを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記第2ミニゲームは、前記第1の勝敗判定手段により勝ちと判定された先頭選択対象が、予め定められた選択対象である場合に実行されるミニゲームであって、前記ゲーム装置は、
所定の移動速度で移動する、前記第1のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第3のセットと、前記第2のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第4のセットとを含む第2の表示画面を前記表示部に表示する第2の表示制御手段と、
前記第3のセット及び第4のセットの各移動方向における先頭に位置する第3の先頭選択対象及び第4の先頭選択対象を、前記操作手段による選択対象の指定に基づいてそれぞれ決定する第2の決定手段と、
前記第3のセットと第4のセットとが前記第2の表示画面において衝突表示されるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段により衝突表示されると判定された場合に、前記第3の先頭選択対象と第4の先頭選択対象とについて、前記相対的な優劣関係に基づき勝敗判定を行う第2の勝敗判定手段と、
前記第2の勝敗判定手段により、負け、又は、あいこ、と判定された回数が所定回数に達した先頭選択対象を決定する第3の決定手段と、
前記第3の決定手段により、前記所定回数に達したと決定された先頭選択対象を有するセットを負けと判定する第3の勝敗判定手段と
を備える請求項2乃至5のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記優遇手段は、前記関連付け判断手段によりサポートキャラクタが前記第2ミニゲームに関連付けられていると判断され、かつ、当該サポートキャラクタが前記予め定められた選択対象に割り当てられているとき、
前記第3の決定手段をして、当該サポートキャラクタが属する側のセットの、前記予め定められた選択対象と一致する選択対象について、前記所定回数を他の選択対象の場合よりも大きく定めさせることを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記プログラム記憶手段は、前記制御部により実行されることにより、第3ミニゲームが実行される第3ミニゲームプログラムを記憶しており、前記第3ミニゲームは、前記第1のセット又は第2のセットのプレーヤの勝利回数が所定値に達した場合に実行されるミニゲームであって、前記ゲーム装置は、
前記第1のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第5のセットと、前記第2のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第6のセットとを含む第3の表示画面を前記表示部に表示する第3の表示制御手段と、
前記第5のセットと第6のセットとに含まれる前記3つの選択対象のうち、表示位置を移動させる第1の移動候補と第2の移動候補とをそれぞれのセットについて決定する候補決定手段と、
前記第1の移動候補と第2の移動候補とを移動させる第1の目標位置と第2の目標位置とをそれぞれ決定する目標位置決定手段と、
前記第1の移動候補が前記第1の目標位置へ向かって移動され、前記第2の移動候補が前記第2の目標位置へ向かって移動される場合に、前記第1の移動候補と前記第2の移動候補とが予め定められた距離まで接近したか否かを判定する第3の判定手段と、
前記第3の判定手段により接近したと判定された場合に、前記第1の移動候補と前記第2の移動候補とについて、前記相対的な優劣関係に基づき勝敗判定を行う第4の勝敗判定手段と
を備えることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記優遇手段は、前記関連付け判断手段によりサポートキャラクタが前記第3ミニゲームと関連付けられていると判断されたとき、前記第4の勝敗判定手段をして、当該サポートキャラクタが属する側のセットの、当該サポートキャラクタが割り当てられた選択対象と一致する移動候補について、前記第3の判定手段により接近と判定された相手方の移動候補が同一の選択対象の場合には、当該サポートキャラクタが割り当てられた選択対象と一致する前記移動候補を勝ちと判定せしめることを特徴とする請求項8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記第4の勝敗判定手段により、前記第1の移動候補の負けが決定した場合に、前記第3の表示制御手段は、前記第1の移動候補の表示を前記第3の表示画面から消去し、
前記第4の勝敗判定手段により、前記第2の移動候補の負けが決定した場合に、前記第3の表示制御手段は、前記第2の移動候補の表示を前記第3の表示画面から消去し、
前記第4の勝敗判定手段により勝敗が決定しない場合に、前記第3の表示制御手段は、前記第1及び第2の移動候補の表示を共に前記第3の表示画面から消去する
ことを特徴とする請求項8又は9に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記第1の移動候補が、前記第2のセットにおける前記3つの選択対象のいずれかの初期の表示位置に設定された前記第1の目標位置に到達したか、または、前記第2の移動候補が、前記第1のセットにおける前記3つの選択対象のいずれかの初期の表示位置に設定された前記第2の目標位置に到達したか、に基づいて勝敗判定を行う第5の勝敗判定手段を更に備えることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記目標位置決定手段は、
前記候補決定手段において前記第1の移動候補が最先に決定された場合に、前記第1の目標位置を、前記第2のセットの前記3つの選択対象のうち前記第1の移動候補が前記相対的な優劣関係に基づき優勢となる選択対象の表示位置に設定し、
前記第2の目標位置を、前記第1の移動候補が前記第1の目標位置に移動される際に、該第1の移動候補と前記予め定められた距離まで接近する位置に設定することを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記目標位置決定手段が、前記第2の目標位置を、前記第1の移動候補が前記第1の目標位置に移動する際に、該第1の移動候補と前記予め定められた距離まで接近する前記位置に設定し、
前記第2の勝敗判定手段が、該第2の移動候補を勝ちと判定した場合に、
前記目標位置決定手段は更に、前記第2の目標位置を、前記第1のセットの前記3つの選択対象のうちのいずれか前記第2の移動候補が前記相対的な優劣関係に基づき優勢となる選択対象の初期の表示位置に変更する
ことを特徴とする請求項12に記載のゲーム装置。
【請求項14】
コンピュータを請求項1乃至13のいずれかに記載の各手段を備えるゲーム装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項1】
表示部と制御部を有するゲーム装置であって、
ゲームに使用されるキャラクタを表すキャラクタデータを複数記憶しているキャラクタ記憶手段と、
遊戯者の選択に応じて前記キャラクタ記憶手段よりメインキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すメインキャラクタ読出手段と、
遊戯者の選択に応じて前記キャラクタ記憶手段よりサポートキャラクタとしてキャラクタデータを読み出すサポートキャラクタ読出手段と、
前記メインキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをメインキャラクタデータとして記憶するメインキャラクタ記憶手段と、
前記サポートキャラクタ読出手段により読み出されたキャラクタデータをサポートキャラクタデータとして記憶するサポートキャラクタ記憶手段と、
前記制御部により実行されることにより、前記メインキャラクタ記憶手段および前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータおよびサポートキャラクタデータを用いたメインゲームが実行されるメインゲームプログラムと、前記制御部により実行されることにより、第1ミニゲームが実行される第1ミニゲームプログラムと、前記制御部により実行されることにより、第2ミニゲームが実行される第2ミニゲームプログラムを記憶したプログラム記憶手段と、
前記プログラム記憶手段から前記メインゲームプログラムを読み出し前記メインキャラクタ記憶手段および前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータおよびサポートキャラクタデータを用いて、前記メインゲームを実行するメインゲーム実行手段と、
前記メインゲーム実行手段によりメインゲームが実行されている最中に、第1ミニゲームを実行するための第1条件または第2ミニゲームを実行するための第2条件のいずれかが成立したか否かを判断するミニゲーム実行判断手段と、
前記ミニゲーム実行判断手段において、第1条件が成立したことが判断されたとき、前記第1ミニゲームプログラムを前記プログラム記憶手段から読み出して、第1ミニゲームを実行し、第2条件が成立したことが判断されたとき、前記第2ミニゲームプログラムを前記プログラム記憶手段から読み出して第2ミニゲームを実行するミニゲーム実行手段と、
からなるゲーム装置であって、
前記キャラクタ記憶手段は、前記キャラクタデータを、当該キャラクタデータがメインキャラクタとして読み出されたとき、サポートキャラクタ記憶手段に記憶されたサポートキャラクタデータにより表されるサポートキャラクタを、第1ミニゲームまたは第2ミニゲームのいずれと関連付けるかを決定するための関連付けデータを含むものとして記憶しており、
前記メインゲーム実行手段は、前記メインキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータに含まれる関連付けデータに基づく前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタと第1ミニゲームまたは第2ミニゲームとの関連付けを、遊戯者が認識可能となるように表示部に表示し、
前記ミニゲーム実行手段は、前記メインキャラクタ記憶手段に記憶されたメインキャラクタデータに含まれる関連付けデータによる関連付けに基づき、前記サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタが現在実行中のミニゲームと関連付けられているかを判断する関連付け判断手段と、
前記関連付け判断手段により、サポートキャラクタ記憶手段に記憶されているサポートキャラクタが、現在実行中のミニゲームに関連付けられていると判断されたとき、実行中のミニゲームにおいて遊戯者を優遇する処理を行なう優遇手段と、
からなることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1記載のゲーム装置であって、
前記メインゲーム実行手段により実行されるメインゲームは、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた少なくとも3つの選択対象を利用して勝敗判定を行うゲームであり、
所定の移動速度で移動する、第1のプレーヤの第1のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第1のセットと、第2のプレーヤの第2のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第2のセットとを含む第1の表示画面を表示部に表示する第1の表示制御手段と、
前記3つの選択対象のそれぞれについて指定を受け付けるための操作手段と、
前記第1のセット及び第2のセットの各移動方向における先頭に位置する第1の先頭選択対象及び第2の先頭選択対象を、前記操作手段による選択対象の指定に基づいてそれぞれ決定する第1の決定手段と、
前記第1のセットと第2のセットとが前記第1の表示画面において衝突表示されるか否かを、前記第1のセットと第2のセットとの各移動開始位置からの移動距離に基づいて判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により衝突表示されると判定された場合に、前記第1の先頭選択対象と第2の先頭選択対象とについて、前記相対的な優劣関係に基づき勝敗判定を行う第1の勝敗判定手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記第1ミニゲームは、前記第1の勝敗判定手段が、前記第1の先頭選択対象と第2の先頭選択対象とが同一の選択対象であって勝敗が決定できない場合に実行されるミニゲームであって、
前記第1ミニゲームでは、前記操作手段に対する操作を更に受け付け、受け付けた操作回数に基づいて、勝敗を判定することを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記第1の勝敗判定手段が、
前記第1ミニゲームにおいて一定時間毎に受け付けた操作回数に基づき前記第1のセット及び前記第2のセットの前記移動距離をそれぞれ再計算する距離計算手段と、
該移動距離に基づき前記第1のセットまたは前記第2のセットが、それぞれの前記移動開始位置と一致する位置に移動されたか否かを判定する位置判定手段と
を備え、
前記位置判定手段により、
前記第1のセットが前記第1のセットに対応する前記移動開始位置と一致する位置に移動されたと判定された場合に、前記第1のミニゲームにおいて前記第1のセットを負け、前記第2のセットを勝ちと判定し、
前記第2のセットが前記第2のセットに対応する前記移動開始位置と一致する位置に移動されたと判定された場合に、前記第1ミニゲームにおいて前記第2のセットを負け、前記第1のセットを勝ちと判定することを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記優遇手段は、前記関連付け判断手段によりサポートキャラクタが第1ミニゲームと関連付けられていると判断され、かつ、当該サポートキャラクタが前記第1の勝敗判定手段により勝敗が決定できないと判定された先頭選択対象に割り当てられているとき、前記距離計算手段をして、当該サポートキャラクタが属する側のセットの前記移動距離を、前記操作回数に重み付けして計算させることを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記第2ミニゲームは、前記第1の勝敗判定手段により勝ちと判定された先頭選択対象が、予め定められた選択対象である場合に実行されるミニゲームであって、前記ゲーム装置は、
所定の移動速度で移動する、前記第1のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第3のセットと、前記第2のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第4のセットとを含む第2の表示画面を前記表示部に表示する第2の表示制御手段と、
前記第3のセット及び第4のセットの各移動方向における先頭に位置する第3の先頭選択対象及び第4の先頭選択対象を、前記操作手段による選択対象の指定に基づいてそれぞれ決定する第2の決定手段と、
前記第3のセットと第4のセットとが前記第2の表示画面において衝突表示されるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段により衝突表示されると判定された場合に、前記第3の先頭選択対象と第4の先頭選択対象とについて、前記相対的な優劣関係に基づき勝敗判定を行う第2の勝敗判定手段と、
前記第2の勝敗判定手段により、負け、又は、あいこ、と判定された回数が所定回数に達した先頭選択対象を決定する第3の決定手段と、
前記第3の決定手段により、前記所定回数に達したと決定された先頭選択対象を有するセットを負けと判定する第3の勝敗判定手段と
を備える請求項2乃至5のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記優遇手段は、前記関連付け判断手段によりサポートキャラクタが前記第2ミニゲームに関連付けられていると判断され、かつ、当該サポートキャラクタが前記予め定められた選択対象に割り当てられているとき、
前記第3の決定手段をして、当該サポートキャラクタが属する側のセットの、前記予め定められた選択対象と一致する選択対象について、前記所定回数を他の選択対象の場合よりも大きく定めさせることを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記プログラム記憶手段は、前記制御部により実行されることにより、第3ミニゲームが実行される第3ミニゲームプログラムを記憶しており、前記第3ミニゲームは、前記第1のセット又は第2のセットのプレーヤの勝利回数が所定値に達した場合に実行されるミニゲームであって、前記ゲーム装置は、
前記第1のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第5のセットと、前記第2のメインキャラクタに関連づけられた前記3つの選択対象の第6のセットとを含む第3の表示画面を前記表示部に表示する第3の表示制御手段と、
前記第5のセットと第6のセットとに含まれる前記3つの選択対象のうち、表示位置を移動させる第1の移動候補と第2の移動候補とをそれぞれのセットについて決定する候補決定手段と、
前記第1の移動候補と第2の移動候補とを移動させる第1の目標位置と第2の目標位置とをそれぞれ決定する目標位置決定手段と、
前記第1の移動候補が前記第1の目標位置へ向かって移動され、前記第2の移動候補が前記第2の目標位置へ向かって移動される場合に、前記第1の移動候補と前記第2の移動候補とが予め定められた距離まで接近したか否かを判定する第3の判定手段と、
前記第3の判定手段により接近したと判定された場合に、前記第1の移動候補と前記第2の移動候補とについて、前記相対的な優劣関係に基づき勝敗判定を行う第4の勝敗判定手段と
を備えることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記優遇手段は、前記関連付け判断手段によりサポートキャラクタが前記第3ミニゲームと関連付けられていると判断されたとき、前記第4の勝敗判定手段をして、当該サポートキャラクタが属する側のセットの、当該サポートキャラクタが割り当てられた選択対象と一致する移動候補について、前記第3の判定手段により接近と判定された相手方の移動候補が同一の選択対象の場合には、当該サポートキャラクタが割り当てられた選択対象と一致する前記移動候補を勝ちと判定せしめることを特徴とする請求項8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記第4の勝敗判定手段により、前記第1の移動候補の負けが決定した場合に、前記第3の表示制御手段は、前記第1の移動候補の表示を前記第3の表示画面から消去し、
前記第4の勝敗判定手段により、前記第2の移動候補の負けが決定した場合に、前記第3の表示制御手段は、前記第2の移動候補の表示を前記第3の表示画面から消去し、
前記第4の勝敗判定手段により勝敗が決定しない場合に、前記第3の表示制御手段は、前記第1及び第2の移動候補の表示を共に前記第3の表示画面から消去する
ことを特徴とする請求項8又は9に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記第1の移動候補が、前記第2のセットにおける前記3つの選択対象のいずれかの初期の表示位置に設定された前記第1の目標位置に到達したか、または、前記第2の移動候補が、前記第1のセットにおける前記3つの選択対象のいずれかの初期の表示位置に設定された前記第2の目標位置に到達したか、に基づいて勝敗判定を行う第5の勝敗判定手段を更に備えることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記目標位置決定手段は、
前記候補決定手段において前記第1の移動候補が最先に決定された場合に、前記第1の目標位置を、前記第2のセットの前記3つの選択対象のうち前記第1の移動候補が前記相対的な優劣関係に基づき優勢となる選択対象の表示位置に設定し、
前記第2の目標位置を、前記第1の移動候補が前記第1の目標位置に移動される際に、該第1の移動候補と前記予め定められた距離まで接近する位置に設定することを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記目標位置決定手段が、前記第2の目標位置を、前記第1の移動候補が前記第1の目標位置に移動する際に、該第1の移動候補と前記予め定められた距離まで接近する前記位置に設定し、
前記第2の勝敗判定手段が、該第2の移動候補を勝ちと判定した場合に、
前記目標位置決定手段は更に、前記第2の目標位置を、前記第1のセットの前記3つの選択対象のうちのいずれか前記第2の移動候補が前記相対的な優劣関係に基づき優勢となる選択対象の初期の表示位置に変更する
ことを特徴とする請求項12に記載のゲーム装置。
【請求項14】
コンピュータを請求項1乃至13のいずれかに記載の各手段を備えるゲーム装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2009−125163(P2009−125163A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−300959(P2007−300959)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(000135748)株式会社バンダイ (246)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(000135748)株式会社バンダイ (246)
【Fターム(参考)】
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