説明

ゲーム装置

【課題】対戦ゲームの興趣性を向上させることであり、特に攻撃側のキャラクタの決定の過程を工夫することによって新たな興趣を喚起させること。
【解決手段】プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの対戦画面において、それぞれのキャラクタ用のスロット群34として、該キャラクタが発動する技を決定する技スロット35と、攻撃側のキャラクタを決定する数字スロット36とが表示される。技スロット35には、該キャラクタが発動可能な複数種類の技がスロット目として設定され、数字スロット36には、キャラクタの優劣を決定するための複数種類の数字及び技スロット35の出目の技がスロット目として設定されている。そして、技スロット35次いで数字スロット36の順に回転・停止され、技スロット35の出目の数字の大小により“優勢”と判定されたキャラクタが、技スロット35の出目の技で、“劣勢”と判定されたキャラクタを攻撃する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタの対戦処理を実行するゲーム装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレーヤ同士が対戦する対戦ゲームでは、各プレーヤのキャラクタが互いに攻撃し合って相手のキャラクタにダメージを与えることでゲームが進行されるが、この攻撃側のプレーヤを決定するための方法として、例えばジャンケンを用いたジャンケン対戦ゲームが知られている。このジャンケン対戦ゲームでは、“グー”、“チョキ”及び“パー”のジャンケン種別のうちから何れかのジャンケン種別を選択する。そして、選択したジャンケン種別の強弱関係に従って勝敗が決定され、ジャンケンに勝ったほうのプレーヤのキャラクタが負けたほうのプレーヤのキャラクタを攻撃する。また、ジャンケン対戦ゲームでは、ゲームの面白さを高めるため、キャラクタに応じて、相手により多くのダメージを与えることができる特別なジャンケン種別が定められている。これにより、プレーヤは、ジャンケン種別の選択に伴なう駆け引きを楽しむことができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−65571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、上述のジャンケン対戦ゲームでは、攻撃側のキャラクタを決定するための手段としてジャンケンを用いているが、攻撃側のキャラクタを決定する過程に着目した新たな工夫を凝らすことで新たな興趣性を有する対戦ゲームが実現できないだろうか。本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための第1の発明は、
印刷又は埋設されたICにより所定情報を外部読取可能に有した情報担持媒体(例えば、図2〜4のゲームカード10)から前記所定情報を読み取る情報読取装置(例えば、図11のカードリーダ1102)と、
前記情報読取装置により読み取られた所定情報、遊戯者の操作入力及び所定のランダム演算処理のうちの少なくとも1つに基づいて第1プレーヤのキャラクタと第2プレーヤのキャラクタとを設定するキャラクタ設定手段(例えば、図11のキャラ設定部211)と、
前記設定されたキャラクタ同士の対戦画像を表示制御して対戦処理を実行する対戦処理手段(例えば、図11のゲーム演算部210)と、
を備えたゲーム装置(例えば、図1,11のゲーム装置1000)であって、
前記対戦処理手段が、
第1プレーヤ用攻撃権抽選スロット(例えば、図6のプレーヤキャラクタPCの数字スロット36)の回転表示・停止制御を行う第1プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段(例えば、図11のスロット制御部212)と、
第2プレーヤ用攻撃権抽選スロット(例えば、図6の敵キャラクタECの数字スロット36)の回転表示・停止制御を行う第2プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段(例えば、図11のスロット制御部212)と、
前記停止制御された第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目と前記停止制御された第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目との優劣を所定の優劣決定ルールに従って判定することにより前記第1プレーヤ及び第2プレーヤの優劣を判定する優劣判定手段(例えば、図11のゲーム演算部210)と、
前記優劣判定手段により優勢と判定されたプレーヤのキャラクタが、当該キャラクタに設定された攻撃力で、劣勢と判定されたプレーヤのキャラクタを攻撃する攻撃処理を実行する攻撃実行手段(例えば、図11のゲーム演算部210)と、
を有するゲーム装置である。
【0006】
また、第14の発明は、
コンピュータを、第1プレーヤのキャラクタと第2プレーヤのキャラクタとを設定するキャラクタ設定手段、前記設定されたキャラクタ同士の対戦画像を表示制御して対戦処理を実行する対戦処理手段(例えば、図11のゲーム演算部210;図22のステップA9〜A27)、として機能させて所定のゲームを実行させるためのプログラム(例えば、図11のゲームプログラム310)であって、
前記対戦処理手段が、
第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの回転表示・停止制御を行う第1プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段(例えば、図11のスロット制御部212;図24のステップC27,C31)と、
第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの回転表示・停止制御を行う第2プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段(例えば、図11のスロット制御部212;図24のステップC27,C35)と、
前記停止制御された第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目と前記停止制御された第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目との優劣を所定の優劣決定ルールに従って判定することにより前記第1プレーヤ及び第2プレーヤの優劣を判定する優劣判定手段(例えば、図11のゲーム演算部210;図24のステップC45)と、
前記優劣判定手段により優勢と判定されたプレーヤのキャラクタが、当該キャラクタに設定された攻撃力で、劣勢と判定されたプレーヤのキャラクタを攻撃する攻撃処理を実行する攻撃実行手段(例えば、図11のゲーム演算部210;図22のステップA19)と、
を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0007】
この第1又は第14の発明によれば、第1及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタ同士が対戦するゲームにおいて、第1及び第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットそれぞれが回転表示・停止制御され、停止制御された第1及び第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットそれぞれの出目の優劣が判定されることにより、第1及び第2プレーヤの優劣が判定される。そして、優勢と判定されたプレーヤのキャラクタが、当該キャラクタに設定された攻撃力で、劣勢と判定されたキャラクタを攻撃する攻撃処理が実行される。つまり、攻撃権抽選スロットの出目によりプレーヤの優劣が判定されて攻撃側のキャラクタが決定されるという新たな決定方法により、抽選権スロットの出目が決まるまでのどきどき感をプレーヤに与えるといった、攻撃側のキャラクタを決定する過程に新たな興趣性を付加することができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明のゲーム装置であって、
前記キャラクタ設定手段が、前記情報読取装置により読み取られた所定情報に基づいて少なくとも第1プレーヤのキャラクタの攻撃力を可変して設定するゲーム装置である。
【0009】
この第2の発明によれば、情報読取装置により読み取られた所定情報に基づいて、少なくとも第1プレーヤのキャラクタの攻撃力が可変して設定される。これにより、プレーヤがカードを読み取らせることで自分のキャラクタの攻撃力を可変させるといったカードゲームの面白さを対戦ゲームに付加することができる。
【0010】
第3の発明は、第1又は第2の発明のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、
前記第1プレーヤのキャラクタが繰り出し可能な複数の技の中から択一的に技を決定する第1プレーヤ側技決定手段(例えば、図11のスロット制御部212;図23のステップB25)と、
前記第2プレーヤのキャラクタが繰り出し可能な複数の技の中から択一的に技を決定する第2プレーヤ側技決定手段(例えば、図11のスロット制御部212;図23のステップB25)と、
を備え、
前記攻撃実行手段が、前記第1プレーヤ側技決定手段及び第2プレーヤ側技決定手段のうち、前記優劣判定手段により優勢と判定されたプレーヤ側の技決定手段により決定された技で攻撃する制御を行うゲーム装置である。
【0011】
この第3の発明によれば、第1及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタが繰り出し可能な複数の技の中から択一的に技が決定され、優勢と判定されたプレーヤが、決定された技で、劣勢と判定されたプレーヤのキャラクタを攻撃する。つまり、キャラクタによって攻撃する技が異なり、対戦ゲームの面白さを向上させることができる。
【0012】
第4の発明は、第3の発明のゲーム装置であって、
前記第1プレーヤ側技決定手段が、
前記第1プレーヤのキャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれをスロット目として有する第1プレーヤ用技抽選リールを設定する第1プレーヤ用技抽選リール設定手段(例えば、図11のスロット制御部212;図23のステップB1)と、
前記設定された第1プレーヤ用技抽選リールによる第1プレーヤ用技抽選スロット(例えば、図6のプレーヤキャラクタPCの技スロット35)の回転表示・停止制御を行う第1プレーヤ用技抽選スロット制御手段(例えば、図11のスロット制御部212;図23のステップB5,B9)と、
を有し、停止制御された第1プレーヤ用技抽選スロットの出目により技を決定し、
前記第2プレーヤ側技決定手段が、
前記第2プレーヤのキャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれをスロット目として有する第2プレーヤ用技抽選リールを設定する第2プレーヤ用技抽選リール設定手段(例えば、図11のスロット制御部212;図23のステップB1)と、
前記設定された第2プレーヤ用技抽選リールによる第2プレーヤ用技抽選スロット(例えば、図6の敵キャラクタECの技スロット35)の回転表示・停止制御を行う第2プレーヤ用技抽選スロット制御手段(例えば、図11のスロット制御部212;図23のステップB5,B13)と、
を有し、停止制御された第2プレーヤ用技抽選スロットの出目により技を決定するゲーム装置である。
【0013】
この第4の発明によれば、第1及び第2プレーヤそれぞれについて、該プレーヤのキャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれをスロット目として有する技抽選リールによる技抽選スロットが回転表示・停止制御され、停止制御された技抽選用スロットの出目により該プレーヤの技が決定される。つまり、攻撃側のキャラクタを決定するための攻撃権抽選スロットと、攻撃する技を決定するための技抽選スロットとの2種類の抽選スロットが用いられる。これにより、攻撃側のキャラクタを決定する過程における興趣性を更に向上させることができる。
【0014】
第5の発明は、第4の発明のゲーム装置であって、
前記第1プレーヤ用技抽選スロット制御手段及び第2プレーヤ用技抽選スロット制御手段が、前記第1プレーヤ用技抽選スロット及び第2プレーヤ用技抽選スロットの回転表示・停止制御を所定の技抽選期間内に行った後に、
前記第1プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段及び第2プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段が、前記第1プレーヤ用攻撃権抽選スロット及び第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの回転表示・停止制御を所定の攻撃権抽選期間に行う、
ゲーム装置である。
【0015】
この第5の発明によれば、第1及び第2プレーヤ用技抽選スロットそれぞれの回転表示・停止制御が所定の技抽選期間内に行われた後に、第1及び第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの回転表示・停止制御が所定の攻撃権抽選期間に行われる。つまり、技抽選スロットにより攻撃に用いられる技が決定された後、攻撃権抽選スロットにより攻撃側のキャラクタの決定が行われるため、例えば相手の技が強い場合には攻撃されたくないといったように、決定された技によって攻撃権抽選スロットの出目に対する期待感が変化し、攻撃側のキャラクタの決定の過程を更に面白みのあるものにすることができる。
【0016】
第6の発明は、第4又は第5の発明のゲーム装置であって、
前記第1プレーヤ用技抽選スロット制御手段及び第1プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段が、前記第1プレーヤ用技抽選スロットと第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットとを隣接する所定位置にリール回転方向を平行にして回転表示制御し、
前記第2プレーヤ用技抽選スロット制御手段及び第2プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段が、前記第2プレーヤ用技抽選スロットと第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットとを隣接する所定位置にリール回転方向を平行にして回転表示制御するとともに、
第1プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段が、優劣判定用の出目が設定されたスロット目と空スロット目とを有する攻撃権抽選リールの前記空スロット目に、前記第1プレーヤ用技抽選スロット制御手段により決定された出目の技を設定して第1プレーヤ用攻撃権リールを設定する第1プレーヤ用攻撃権抽選リール設定手段を有し、前記設定された第1プレーヤ用攻撃権リールによる前記第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの回転表示・停止制御を行い、
第2プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段が、前記攻撃権抽選リールと同じリールの前記空スロット目に、前記第2プレーヤ用技抽選スロット制御手段により決定された出目の技を設定して第2プレーヤ用攻撃権リールを設定する第2プレーヤ用攻撃権抽選リール設定手段を有し、前記設定された第2プレーヤ用攻撃権リールによる前記第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの回転表示・停止制御を行い、
前記優劣判定手段が、停止制御された第1プレーヤ用技抽選スロットの出目と第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目とが揃い、且つ、停止制御された第2プレーヤ用技抽選スロットの出目と第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目とが揃わなかった場合には前記第1プレーヤを優勢と判定し、停止制御された第2プレーヤ用技抽選スロットの出目と第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目とが揃い、且つ、停止制御された第1プレーヤ用技抽選スロットの出目と第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目とが揃わなかった場合には前記第2プレーヤを優勢と判定する、
ゲーム装置である。
【0017】
この第6の発明によれば、第1及び第2プレーヤそれぞれについて、技抽選スロットと攻撃権抽選スロットとが隣接してリール回転方向を平行にして回転表示制御されて攻撃権抽選スロットの回転表示・停止制御が行われる。そして、一方のプレーヤ用の技抽選スロットの出目と攻撃権抽選スロットの出目とが揃い、且つ他方のプレーヤ用の技抽選スロットの出目と攻撃権抽選スロットの出目とが揃わなかった場合には、一方のプレーヤが優勢と判定される。これにより、単にスロットにより技や攻撃権を決定するのみではなく、2つのスロットの出目が揃う、いわゆる「ぞろ目」を発生させるといった更なる面白さを対戦ゲームに付加することができる。
【0018】
第7の発明は、第6の発明のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、
停止制御された第1プレーヤ用技抽選スロットの出目が所定の出目となった場合に、第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目として、前記第1プレーヤ用攻撃権抽選リール設定手段により空スロット目に設定された技のスロット目が、他のスロット目より高確度に出目となるように出目の確率演算を可変する第1プレーヤ用ぞろ目確率変動手段(例えば、図11のスロット制御部212;図24のステップC11)と、
停止制御された第2プレーヤ用技抽選スロットの出目が所定の出目となった場合に、第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目として、前記第2プレーヤ用攻撃権抽選リール設定手段により空スロット目に設定された技のスロット目が、他のスロット目より高確度に出目となるように出目の確率演算を可変する第2プレーヤ用ぞろ目確率変動手段と、
を有するゲーム装置である。
【0019】
この第7の発明によれば、第1及び第2プレーヤ用それぞれについて、技抽選スロットの出目が所定の出目となった場合に、攻撃権抽選スロットの出目として空スロット目に設定された技のスロット目が他のスロット目より高確度に出目となるように、出目の確率演算が可変される。つまり、技抽選スロットの出目が所定の出目となった場合、攻撃権抽選スロットにおいてこの出目の技が設定されたスロット目が出目となる確率が高くなる。即ち、所定の出目による「ぞろ目」が発生する確率が高くなる。
【0020】
第8の発明は、第4〜第7の何れかの発明のゲーム装置であって、
前記第1プレーヤ用技抽選リール設定手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された第1プレーヤのキャラクタに応じて、前記第1プレーヤ用技抽選リールに設定するスロット目の配置パターンを可変し、
前記第2プレーヤ用技抽選リール設定手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された第2プレーヤのキャラクタに応じて、前記第2プレーヤ用技抽選リールに設定するスロット目の配置パターンを可変する、
ゲーム装置である。
【0021】
この第8の発明によれば、第1及び第2プレーヤそれぞれに設定されたキャラクタに応じて、該プレーヤ用の技抽選リールに設定するスロット目の配置パターンが可変される。つまり、設定されたキャラクタに応じて、技抽選スロットの技抽選リールのスロット目の配置パターンが異なる。これにより、例えばキャラクタによって出目となり易い技が異なるといったように、技抽選スロットによる技の決定に更なる面白さを与えることができる。
【0022】
第9の発明は、第8の発明のゲーム装置であって、
前記第1プレーヤ側技決定手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された第1プレーヤのキャラクタに応じて、当該キャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれの出目確率を可変に決定する第1プレーヤ用技抽選確率可変手段(例えば、図11のスロット制御部212;図23のステップB1)を有し、
前記第1プレーヤ用技抽選リール設定手段が、前記第1プレーヤ用技抽選確率可変手段により決定された各技それぞれの出目確率に従って、当該技のスロット目の数を可変に設定し、
前記第2プレーヤ側技決定手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された第2プレーヤのキャラクタに応じて、当該キャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれの出目確率を可変に決定する第2プレーヤ用技抽選確率可変手段(例えば、図11のスロット制御部212;図23のステップB1)を有し、
前記第2プレーヤ用技抽選リール設定手段が、前記第2プレーヤ用技抽選確率可変手段により決定された各技それぞれの出目確率に従って、当該技のスロット目の数を可変に設定する、
ゲーム装置である。
【0023】
この第9の発明によれば、第1及び第2プレーヤそれぞれについて、設定されたキャラクタに応じて当該キャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれの出目確率が可変に決定され、決定された各技それぞれの出目確率に従って技抽選リールの各技に対応するスロット目それぞれの数が可変に設定される。
【0024】
第10の発明は、第1〜第9の発明のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、前記第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目と、前記第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの出目とを所定の確率演算を用いて決定するとともに、一方が他方より優勢又は劣勢な出目となるように確率を変動させて出目を決定する攻撃権確率演算決定手段(例えば、図11のスロット制御部212;図24のステップC7)を有し、
前記第1プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段が、前記第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットを前記攻撃権確率演算決定手段により決定された出目に停止制御し、
前記第2プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段が、前記第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットを前記攻撃権確率演算決定手段により決定された出目に停止制御する、
ゲーム装置である。
【0025】
この第10の発明によれば、第1及び第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットそれぞれの出目が、一方のプレーヤが他方のプレーヤより優勢又は劣勢な出目となるように確率を変動させた確率演算を用いて決定され、第1及び第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットが決定された出目に停止制御される。即ち、攻撃権抽選スロットの出目により判定されるプレーヤの優劣が確率的に決定される。
【0026】
第11の発明は、第10の発明のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された第1プレーヤ及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタに互いの攻撃によって可変するパラメータ値を設定して、前記攻撃処理に応じて当該パラメータ値を可変し、
前記攻撃権確率演算決定手段が、前記第1プレーヤ及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタの現在の前記パラメータ値の差異に基づいて、一方が他方より優勢又は劣勢な出目となるように確率を変動させる、
ゲーム装置である。
【0027】
この第11の発明によれば、第1及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタに、互いの攻撃によって可変するパラメータ値が設定され、第1及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタの現在のパラメータ値の差異に基づいて、一方のキャラクタが他方のキャラクタにより優勢又は劣勢な出目となるように確率が変動されて、当該プレーヤ用の攻撃権抽選スロットの出目が決定される。ここで、互いの攻撃によって可変するパラメータ値を、例えば体力値とした場合、体力値が小さいほうのキャラクタが優勢な出目となるような確率で第1及び第2プレーヤそれぞれの技抽選スロットの出目を決定する。この場合、体力値が小さいほうのキャラクタが優勢となって攻撃側となる確率が高くなるため、対戦が接戦となり易く、より白熱した対戦とさせることができる。
【0028】
第12の発明は、第10又は第11の発明のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された第1プレーヤ及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタに互いの攻撃によって可変するパラメータ値を設定した上で前記攻撃処理に応じて当該パラメータ値を可変し、当該パラメータ値が先に所定の敗戦閾値に達したキャラクタを敗者と判定し、
前記攻撃権確率演算決定手段が、前記第1プレーヤのキャラクタ及び第2プレーヤのキャラクタのうち、現在の前記パラメータ値が次回相手のキャラクタの攻撃を受けた場合に前記敗戦閾値に達するキャラクタの側の攻撃権抽選スロットの出目が優勢と判定される確率を、他方の側の攻撃権抽選スロットの出目が優勢と判定される確率よりも高く変動させる、
ゲーム装置である。
【0029】
この第12の発明によれば、第1及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタに、互いの攻撃によって可変するパラメータ値が設定され、第1及び第2プレーヤそれぞれのキャラクタのうち、現在のパラメータ値が次回相手のキャラクタの攻撃を受けた場合に所定の敗戦閾値に達して敗者となるキャラクタの攻撃権抽選スロットの出目が優勢と判定される確率が、他方のキャラクタの攻撃権抽選スロットの出目が優勢と判定される確率よりも高くなるように変動される。つまり、次回攻撃を受けると敗者となり得る状況においては、優勢と判定される確率が高くなる。これにより、対戦を接戦とし、より白熱した対戦とさせることができる。
【0030】
第13の発明は、
遊戯者が前記第1プレーヤとなり、コンピュータ制御プレーヤが前記第2プレーヤとなって、遊戯者がコンピュータ制御プレーヤと対戦するゲームを行う第1〜第12の何れかの発明のゲーム装置であって、
前記第1プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段が、所定の攻撃権抽選期間内の遊戯者によるスロット停止指示操作に応じて前記第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの停止制御を開始し、
前記第2プレーヤ用攻撃権抽選スロット制御手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された第2プレーヤのキャラクタに応じて、前記攻撃権抽選期間内において前記第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの停止制御を開始するタイミングを可変する、
ゲーム装置である。
【0031】
この第13の発明によれば、遊戯者である第1プレーヤが第2プレーヤであるコンピュータ制御プレーヤと対戦する場合、所定の攻撃権抽選期間内の遊戯者によるスロット停止指示操作に応じて第1プレーヤ用攻撃権抽選スロットの停止制御が開始され、第2プレーヤのキャラクタに応じて攻撃権抽選期間内で第2プレーヤ用攻撃権抽選スロットの停止制御が開始されるタイミングが可変される。
【0032】
第15の発明は、第14の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図11の記憶部30)である。
【0033】
ここで、情報記憶媒体とは、記憶されている情報をコンピュータが読み取り可能な、例えばハードディスクやMO、CD−ROM、DVD、メモリカード、ICメモリ等の記憶媒体である。従って、この第15の発明によれば、情報記憶媒体に記憶されている情報をコンピュータに読み取らせて演算処理を実行させることで、第14の発明と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】ゲーム装置の外観図。
【図2】キャラクタカードの一例。
【図3】強化カードの一例。
【図4】特殊カードの一例。
【図5】プレーヤキャラ設定画面の一例。
【図6】対戦画面の一例。
【図7】技スロットのリールの展開図。
【図8】対戦画面の一例。
【図9】数字スロットのリールの展開図。
【図10】攻撃画面の一例。
【図11】ゲーム装置の機能構成図。
【図12】キャラクタカードのカードデータのデータ構成例。
【図13】技スロットデータのデータ構成例。
【図14】数字スロットデータのデータ構成例。
【図15】強化カード選択条件テーブルのデータ構成例。
【図16】特殊カードのカードデータのデータ構成例。
【図17】強化カード選択条件テーブルのデータ構成例。
【図18】対戦データのデータ構成例。
【図19】スロット停止タイミングテーブルのデータ構成例。
【図20】プレーヤ優勢確率テーブルのデータ構成例。
【図21】ぞろ目発生確率テーブルのデータ構成例。
【図22】ゲーム処理のフローチャート。
【図23】ゲーム処理中に行われる技スロット処理のフローチャート。
【図24】ゲーム処理中に行われる数字スロット処理のフローチャート。
【図25】フィギュアの一例。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。尚、以下では、本発明を適用した業務用のゲーム装置を説明するが、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0036】
[外観]
図1は、本実施形態のゲーム装置1000の外観を示す図である。このゲーム装置1000は、二人対戦が可能であって、主にゲームセンタやアミューズメント施設等の店舗に設置される業務用のゲーム装置である。同図によれば、ゲーム装置1000は、対象とするプレーヤ(遊戯者)である子供の身長よりやや高い程度の高さの筐体を備え、筐体の正面中央部には、手前側に向けて延出した操作台1100が形成されている。操作台1100の上面には、中央にカードリーダ1102が配設されているとともに、このカードリーダ1102を挟んで、左側に第1プレーヤ用の操作ボタン群1104aが、右側に第2プレーヤ用の操作ボタン群1104bが、それぞれ設けられている。
【0037】
筐体の正面上部には、ゲーム画面を表示するディスプレイ1002が配設され、ディスプレイの左右両側には、ゲーム音を出力するスピーカが配設されている。また、筐体の正面下部には、ゲーム対価であるコインや硬貨を投入するためのコイン投入口1006と、カード貯留部1012に貯留されているゲームカード10を排出するためのカード排出口1010とが設けられている。
【0038】
更に、筐体内部には、多数のゲームカード10を貯留可能なカード貯留部1012と、CPUやROM、RAM、ハードディスク、ICメモリ等を実装したシステム基板1200が内蔵されている。システム基板1200のCPUは、ICメモリ等から読み出したプログラムやデータ、カードリーダ1102で読み取られたカードデータ、操作ボタン群1104a,1104bからの操作信号等に基づいてカードゲームを実現するためのゲーム処理を実行し、ゲーム画面の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。生成された画像信号はディスプレイ1002に出力され、該画像信号に基づくゲーム画面がディスプレイ1002に表示されるとともに、音信号はスピーカ1004に出力され、該音信号に基づくゲーム音がスピーカ1004から出力される。プレーヤは、ディスプレイ1002に表示されるゲーム画面を見、スピーカ1004から出力されるゲーム音を聞きながら、操作ボタン群1104a,1104bを操作等してゲームを楽しむ。
【0039】
[ゲーム概要]
本実施形態では、手持ちのゲームカード10をカードリーダ1102に読み取らせることでプレーヤキャラクタを設定し、他のキャラクタ(敵キャラクタ)と対戦させる対戦ゲームが実行される。このゲームカード10には、「キャラクタカード」、「強化カード」及び「特殊カード」の3種類がある。
【0040】
図2は、「キャラクタカード」の一例を示す図である。キャラクタカードは、ゲームに登場させるキャラクタを定めたカードである。同図によれば、キャラクタカードには、該カードに定められているキャラクタの図柄12と、名称(キャラクタ名)13と、発動可能な3種類の普通技α,β,γそれぞれの名称14とが印刷されているとともに、カードの短辺には、該カードのカードIDを所定の規格に従ってコード化したバーコード11が印刷されている。このバーコード11がカードリーダ1102に読み取られることで、ゲームカード10が識別される。尚、ゲームカード10には該カードIDをコード化したバーコード11が印刷されることにしたが、これを、カードIDを含む諸データが記憶されたICチップが埋設されたカードとし、このICチップに記憶されたデータを読み取る構成としても良い。
【0041】
図3は、「強化カード」の一例を示す図である。強化カードは、キャラクタカードにより定められるキャラクタを強化するためのカードであり、具体的には、該キャラクタの発動可能な普通技の攻撃力を強化する。同図によれば、強化カードには、3種類の普通技α,β,γそれぞれの強化レベル15と、強化のイメージ16とが印刷されているとともに、該カードの短辺には、該カードのカードIDをコード化したバーコード11が印刷されている。強化レベルは「1〜5」の5段階で表現され、大きいほど強化の程度が大きいことを示す。
【0042】
図4は、「特殊カード」の一例を示す図である、特殊カードは、キャラクタカードにより定められるキャラクタを強化するためのカードであり、具体的には、該キャラクタの発動可能な技として特殊技を追加設定する。同図によれば、特殊カードには、特殊技の名称17と、イメージ18とが印刷されているとともに、カードの短辺には、該カードのカードIDをコード化したバーコード11が印刷されている。特殊技は、普通技より強い(具体的には、相手のキャラクタにより大きなダメージを与えられる)技である。また、特殊技には相性の良いキャラクタ(好相性キャラクタ)が定められており、この好相性キャラクタを強化する場合、該特殊技が更に強化される(攻撃力が強くなる)。
【0043】
ゲーム装置1000で実行されるゲームの流れを、ディスプレイ1002に表示されるゲーム画面を参照して説明する。先ず、ディスプレイ1002には、対戦モードを選択するための対戦モード画面が表示される。対戦モードには、一人のプレーヤ(第1プレーヤ)がコンピュータ制御されるプレーヤ(第2プレーヤ)と対戦する「COM対戦」と、二人のプレーヤ(第1及び第2プレーヤ)同士が対戦する「プレーヤ対戦(二人プレイ)」とがある。この対戦モード選択画面において、何れかの対戦モードを選択する。
【0044】
対戦モードとして「COM対戦」を選択すると、続いて、ディスプレイ1002には、難易度を選択するための難易度選択画面が表示される。難易度には、「普通」と「難しい」とがある。
【0045】
難易度を選択すると、続いて、ディスプレイ1002に表示される指示に従って3種類のゲームカード10を順にカードリーダ1102に挿入して読み取らせ(スキャン)、プレーヤキャラクタを設定する。
【0046】
具体的には、先ず、キャラクタカードを読み取らせる。すると、このキャラクタカードに定められているキャラクタが、プレーヤキャラクタとして設定される。尚、手持ちのキャラクタカードが無い場合等には、所定の操作ボタンを押下操作することでキャラクタカードの読み取りを省略(スキップ)することができる。この場合、ゲーム装置1000において予め定められているキャラクタがプレーヤキャラクタとされる。また、キャラクタカードの読み取りが可能な制限時間(例えば、「10秒」)が設けられており、この制限時間の間ならば、何回でもキャラクタカードの読み取りを行うことができる。この場合、最後に読み取らせたキャラクタカードに定められているキャラクタがプレーヤキャラクタとされる。
【0047】
次いで、強化カードを読み取らせる。すると、この強化カードに定められている強化レベルを基に、プレーヤキャラクタの普通技α,β,γそれぞれの攻撃が強化される。尚、手持ちの強化カードが無い場合等には、所定の操作ボタンを押下操作することで強化カードの読み取りを省略することができる。この場合、プレーヤキャラクタの普通技α,β,γの攻撃力は強化されず、初期設定値のままである。また、強化カードの読み取りが可能な制限時間(例えば、「10秒」)が設けられており、この制限時間の間ならば、何回でも強化カードの読み取りを行うことができる。この場合、最後に読み取らせた強化カードを基にプレーヤキャラクタの普通技が強化される。
【0048】
最後に、特殊カードを読み取らせる。すると、この特殊カードに定められている特殊技が、プレーヤキャラクタの特殊技として設定される。このとき、プレーヤキャラクタが、この特殊技に定められている好相性キャラクタならば、該特殊技が強化されて設定される。尚、手持ちの特殊カードが無い場合等には、所定の操作ボタンを押下操作することで特殊カードの読み取りを省略することができる。この場合、プレーヤキャラクタに特殊技は設定されない。また、特殊カードの読み取りが可能な制限時間(例えば、「10秒」)が設けられており、この制限時間の間ならば、何回でも特殊カードの読み取りを行うことができる。この場合、最後に読み取らせた特殊カードの特殊技がプレーヤキャラクタの特殊技に設定される。
【0049】
図5は、プレーヤキャラクタの設定中に表示されるプレーヤキャラ設定画面の一例を示す図である。同図によれば、プレーヤキャラ設定画面には、設定されたプレーヤキャラクタPCと、名称(キャラクタ名)21と、普通技22と、特殊技23とが表示される、普通技22は、プレーヤキャラクタPCが発動可能な3種類の普通技α,β,γそれぞれの名称及び攻撃力を表示している。攻撃力は、全体の長さが最大攻撃力を示すゲージに対して、画面左から右に伸びるバーの長さにより5段階で示されている。特殊技23は、プレーヤキャラクタPCが発動可能な特殊技の名称を表示している。尚、プレーヤキャラクタPCがこの特殊技の好相性キャラクタである場合、この特殊技の名称が強調表示される等して識別表示される。
【0050】
プレーヤキャラクタを設定すると、続いて、コンピュータ制御プレーヤのキャラクタ(敵キャラクタ)との対戦が開始される。対戦は、プレーヤキャラクタが敗北するまで最大3ラウンド行われ、ラウンド毎に異なる敵キャラクタと対戦する。
【0051】
図6は、対戦画面の一例を示す図である。同図によれば、対戦画面には、プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECとが対峙して表示される。また、プレーヤキャラクタPC及び敵キャラクタそれぞれについて、該キャラクタの名称(キャラクタ名)31と、体力ゲージ32と、スロット群34とが表示されている。スロット群34は、互いに隣接して配置された、該当するキャラクタが発動する技を決定するための技スロット(技抽選スロット)35と、攻撃側のキャラクタを決定するための数字スロット(攻撃権抽選スロット)36を含んでいる。
【0052】
体力ゲージ32は、画面左又は右から画面中央に向って伸びるバーによって、該当するキャラクタの体力値を、最大体力値に対する割合で表示する。体力値は、相手のキャラクタから攻撃を受けることで減少する。そして、先に体力値がゼロになったキャラクタが該ラウンドの“敗者”となり、他方のキャラクタが“勝者”となる。
【0053】
同図に示すように、対戦画面では、先ず、技スロット35の回転が開始される。技スロット35は、そのリールが上から下方向(垂直方向)に回転する。
【0054】
図7は、技スロット35のリールの展開図である。同図によれば、技スロット35のリールは、所定数(同図では、「10」)のスロット目が連続して並んで構成されている。各スロット目には、3種類の普通技「α」,「β」及び「γ」と、特殊技「SP」との合計4種類の技のうちの何れかが設定されている。そして、設定されている各技のスロット目の数が、該技が出目となる確率(出目確率)となる。本実施形態では、特殊技「SP」の個数は「1」であり、出目確率が最も小さくなるように定められている。
【0055】
技スロット35が回転している状態で所定の操作ボタンを押下操作すると、プレーヤキャラクタの技スロット35の停止制御が開始される。即ち、技スロット35の回転速度が徐々に減速して停止する。そして、枠35aに停止したスロット目(出目)の技が、プレーヤキャラクタPCが発動する技(セットアップ技)に設定される。尚、技スロット35の回転時間には制限(技抽選期間)があり、回転開始からこの制限時間が経過すると、自動的に技スロット35の回転の停止制御が開始される。また、敵キャラクタECの技スロット35については、コンピュータ制御により適当なタイミングで停止制御が開始され、同様に、枠35aに停止したスロット目(出目)の技が敵キャラクタECのセットアップ技として設定される。
【0056】
プレーヤキャラクタPC及び敵キャラクタECの技スロット35がともに停止し、セットアップ技が設定されると、続いて、図8に示すように、数字スロット36の回転が開始される。図8は、数字スロット36が回転中の対戦画面の一例を示す図である。同図によれば、対戦画面には、プレーヤキャラクタPC及び敵キャラクタECそれぞれのセットアップ技の名称が表示されている。また、数字スロット36は、技スロット35と同様に、そのリールが上から下方向(垂直方向)に回転する。
【0057】
図9は、数字スロット36のリールの展開図である。同図によれば、数字スロット36のリールは、所定数(同図では、「10」)のスロット目が連続して並んで構成されている。これらのスロット目には、何も(数字も)設定されていない1つの「空スロット目」が含まれており、この空スロット目を除く他のスロット目それぞれに、「1」〜「5」の5種類の数字の何れかが設定されている。そして、空スロット目には、技スロット35の出目が決定された後、該出目の技(即ち、セットアップ技)が設定される。
【0058】
そして、数字スロット36が回転している状態で所定の操作ボタンを押下操作すると、プレーヤキャラクタの数字スロット36の回転の停止制御が開始される。即ち、数字スロット36の回転速度が徐々に減速して停止する。尚、数字スロット36の回転時間には制限(攻撃権抽選時間)があり、回転開始からこの制限時間が経過すると、自動的に数字スロット36の回転の停止制御が開始される。また、敵キャラクタECの数字スロット36については、コンピュータ制御により適当なタイミングで停止制御が開始される。
【0059】
そして、プレーヤキャラクタPC及び敵キャラクタの数字スロット36がともに停止すると、各数字スロット36の枠36aに停止したスロット目(出目)の数字の大小によって、プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの優劣が決まる。即ち、数字スロット36の出目の数字が大きい方のキャラクタが“優勢”となり、攻撃権が与えられる。
【0060】
但し、両方の数字スロット36の出目の数字が同じならば、優劣は“あいこ”となり、何れのキャラクタにも攻撃権は与えられない。また、数字スロット36の出目が「技」の場合、技スロット35及び数字スロット36の両方のスロット群34の出目が揃った、いわゆる「ぞろ目」が成立したことになり、この場合、「ぞろ目」が成立したキャラクタの“優勢”となる。
【0061】
プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの優劣が決まると、“優勢”なキャラクタがセットアップ技を発動して“劣勢”なキャラクタを攻撃する。図10は、攻撃画面の一例を示す図である。同図によれば、攻撃画面では、“優勢”なキャラクタがセットアップ技を発動して“劣勢”なキャラクタを攻撃している。そして、攻撃を受けたキャラクタ(即ち、“劣勢”なキャラクタ)の体力値が、発動されたセットアップ技の攻撃力に応じた分だけ減少する。このとき、“優勢”なキャラクタのスロット群34にぞろ目が成立している場合には、セットアップ技の攻撃力を所定値(例えば、「1.2倍」)だけ増加させた値に応じた分だけ、体力値が減少される。同図では、プレーヤキャラクタPCが“優勢”な場合を示しており、プレーヤキャラクタPCがセットアップ技「ファイアアタック」を発動して、“劣勢”な敵キャラクタECを攻撃している。
【0062】
その結果、少なくとも一方のキャラクタの体力値がゼロになると、該キャラクタのプレーヤが“敗者”となって今回のラウンドが終了する。そして、プレーヤが“敗者”となった場合、或いは3ラウンドが終了すると、「COM対戦」は終了となり、カード排出口1010から、1枚の新たなゲームカード10が排出される。
【0063】
また、対戦モードとして「プレーヤ対戦」を選択した場合には、プレーヤ同士の対戦が行われる。即ち、二人のプレーヤそれぞれが、手持ちのカードをカードリーダ1102に読み取らせてプレーヤキャラクタを設定する。すると、これらのプレーヤキャラクタが対峙する対戦画面(図6参照)が表示され、対戦が開始される。対戦画面では、先ず、それぞれの技スロット35の回転が開始される。各プレーヤは、所定の操作ボタンを押下操作して自分の技スロット35を停止させて、プレーヤキャラクタのセットアップ技を決定する。セットアップ技を決定すると、続いて、それぞれの数字スロット36の回転が開始される。各プレーヤは、同様に所定の操作ボタンを押下操作して自分の数字スロット36を停止させる。すると、数字スロット36の出目によりプレーヤの優劣が判定される。即ち、数字スロット36の出目の数字が大きいほうのプレーヤが“優勢”と判定され、“優勢”と判定されたプレーヤのキャラクタが、他方のキャラクタを攻撃する攻撃画面(図10参照)が表示される。そして、一方のプレーヤキャラクタの体力値がゼロになると、該プレーヤが“敗者”となってこのラウンドが終了する。3ラウンドが終了すると、「プレーヤ対戦」は終了となり、カード排出口1010から、1枚の新たなゲームカード10が排出される。
【0064】
[機能構成]
図11は、ゲーム装置1000の機能構成を示すブロック図である。同図によれば、ゲーム装置1000は、機能的には、操作入力部110と、カードリーダ1102と、処理部200と、画像表示部130と、音出力部140と、記憶部300とを備えて構成される。
【0065】
操作入力部110は、プレーヤによる操作指示入力を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。この機能は、例えばボタンスイッチやレバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサ等によって実現される。図1では、操作ボタン群1104a,1104bがこれに該当する。
【0066】
処理部200は、記憶部300から読み出したプログラムやデータ、操作入力部110から入力された操作信号、カードリーダ1102から入力されたカードID等に基づいて、ゲーム装置1000の全体制御やゲームの進行、画像生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。図1では、システム基板1200に実装されているCPU等がこれに該当する。また、処理部200は、主にゲームの実行に係る演算処理を行うゲーム演算部210と、ゲーム演算部210の処理によって求められた各種のデータに基づきゲーム画像を生成する画像生成部230と、効果音やBGM等のゲーム音を生成する音生成部240とを含んでいる。
【0067】
ゲーム演算部210は、キャラ設定部211と、スロット制御部212とを含み、本実施形態の対戦ゲームを実行する。具体的には、対戦モードが「COM対戦」の場合には、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦するCOM対戦を行う。また、対戦モードが「プレーヤ対戦」の場合には、二人のプレーヤそれぞれのプレーヤキャラクタが対戦するプレーヤ対戦を行う。
【0068】
キャラ設定部211は、カードリーダ1102により読み取られたゲームカード10のカードIDを基に、プレーヤキャラクタを設定する。具体的には、カードリーダ1102から読み取ったゲームカード10のカードIDが入力されると、カードデータ群321を参照して、このカードIDに該当するゲームカード10の種類(カード種別)を判定する。そして、判定したカード種別が「キャラクタカード」ならば、この「キャラクタカード」に定められているキャラクタを、プレーヤキャラクタとして設定する。尚、キャラクタカードの読み取りがキャンセルされた場合や、予め定められた制限時間内にキャラクタカードが読み取られない場合には、予め定められたキャラクタカードに定められているキャラクタを、プレーヤキャラクタとして設定する。
【0069】
次いで、「強化カード」のゲームカード10が読み取られたならば、この「強化カード」に定められている各普通技の強化レベルを基に、プレーヤキャラクタの各普通技の攻撃力を変更する。具体的には、各普通技について、定められている基本攻撃力に「強化カード」に定められている強化レベルを乗じた値を、該普通技の攻撃力として設定する。
【0070】
続いて、「特殊カード」のゲームカード10が読み取られたならば、この「特殊カード」に定められている特殊技を、プレーヤキャラクタの特殊技として設定する。また、プレーヤキャラクタが、該特殊カードに定められている好相性キャラクタである場合、該特殊技の攻撃力を増加させる(例えば、基本攻撃力の「1.2倍」を攻撃力とする)。
【0071】
カードデータ群321は、ゲームカード10それぞれについてのデータである複数のカードデータ322から構成され、各カードデータ322は、該当するゲームカード10の種類に応じてそのデータ構成が異なる、
【0072】
図12は、「キャラクタカード」のカードデータ322Aのデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、「キャラクタカード」のカードデータ322Aには、該当するカードID322aと、カード種別322bと、該カードに定められているキャラクタについてのキャラクタデータ322cとが格納されている。カード種別322bには、「キャラクタカード」であることを示す値「キャラクタ」が設定されている。キャラクタデータ322cは、該キャラクタのキャラクタ種別322dと、普通技データ322eと、スロットパターンデータ322iとを含んでいる。普通技データ322eは、該キャラクタが発動可能な普通技のデータであり、「α」,「β」及び「γ」の3種類の普通技322fそれぞれについて、名称322gと、基本攻撃力322hとを対応付けて格納している。スロットパターンデータ322iは、該キャラクタのスロット群34についてのデータであり、スロットの種類322j毎に、定められているスロットパターンのパターンID322kを対応付けて格納している。
【0073】
ここで、スロットパターンのデータは、技スロット35については技スロットデータ323に格納され、数字スロット36については数字スロットデータ324に格納されている。
【0074】
図13は、技スロットデータ323のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、技スロットデータ323は、該当する技スロット35のパターンID323aと、リールパターン323bと、出目確率テーブル323eとを格納している。リールパターン323bは、技スロット35のリールのスロット目323cそれぞれについて、該スロット目に設定する技323dを対応付けて格納している。出目確率テーブル323eは、技323f毎に、リールパターン323bにおいて該技が設定されたスロット目の数323gと、出目確率323hとを対応付けて格納している。出目確率323hは、対応するスロット目の数323gに応じて決まり、詳細にはスロット目の総数に対する該スロット目の数323gの割合として与えられる。
【0075】
図14は、数字スロットデータ324のデータ構成の一例を示す図である。同図よれば、数字スロットデータ324は、該当する数字スロット36のパターンID324aと、リールパターン324bとを格納している。リールパターン324bは、数字スロット36のリールのスロット目324cそれぞれについて、該目に設定する数字324dを対応付けて格納している。
【0076】
図15は、「強化カード」のカードデータ322Bのデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、「強化カード」のカードデータ322Bには、該当するカードIDと、カードID322aと、カード種別322bと、強化データ322lとが格納されている。カード種別322bには、「強化カード」であることを示す値「強化」が設定されている。強化データ322lは、「α」,「β」及び「γ」の3種類の普通技322mそれぞれについて、強化レベル322nを対応付けて格納している。
【0077】
図16は、「特殊カード」のカードデータ322Cのデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、「特殊カード」のカードデータ322Cには、該当するカードID322aと、カード種別322bと、特殊技データ322oとが格納されている。カード種別322bには、「特殊カード」であることを示す値「特殊」が設定されている。特殊技データ322oは、該カードに定められている特殊技の名称322pと、基本攻撃力322qと、好相性キャラクタ322rとを格納している。
【0078】
また、キャラ設定部211は、COM対戦におけるコンピュータ制御キャラクタである敵キャラクタを設定する。具体的には、カードデータ群321を参照し、キャラクタカードのうちから、例えばランダムに一のカードを選択し、選択したカードに定められているキャラクタを敵キャラクタとする。次いで、強化カードのうちから、強化カード選択条件テーブル325に従って一のカードを選択し、選択したカードの設定値に従って、敵キャラクタの普通技のレベルを変更(強化)する。
【0079】
図17は、強化カード選択条件テーブル325のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、強化カード選択条件テーブル325は、ラウンド325aと、難易度325bと、強化カードの選択条件325cとを対応付けて格納している。選択条件325cは、強化カードに定められている各普通技の強化レベルの条件であり、ラウンドが大きいほど、或いは難易度が難しいほど、強化レベルが高い強化カードの選択が可能となるように定められている。例えば、難易度が「普通」の場合、ラウンド「1」では、「4」以上の強化レベルが設定されている強化カードは選択不可能であるが、ラウンド「2」では、強化レベル「4」が設定されている強化カードが選択可能となる。そして、ラウンド「3」では、設定されている強化レベルに「5」が1つだけ含まれているカードが選択可能となる。また、ラウンド「3」であっても、難易度が「普通」ならば、設定されている強化レベルに「5」が1つだけ含まれているカードが選択可能であるが、難易度が「難しい」ならば、設定されている強化レベルに「5」が2つ含まれているカードが選択可能となる。
【0080】
続いて、キャラ設定部211は、特殊カードのうちから、例えばランダムに一のカードを選択し、選択したカードに定められている特殊技を、敵キャラクタの特殊技として設定する。ここで、設定したプレーヤキャラクタ及び敵キャラクタについてのデータは、対戦データ331に格納される。
【0081】
図18は、対戦データ331のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、対戦データ331には、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタそれぞれについて、キャラクタ種別331aと、現在の体力値331bと、設定技データ331cと、セットアップ技331gと、スロット設定データ331hとが格納されている。設定技データ331cは、該当するキャラクタに設定されている技についてのデータであり、技331d毎に、設定された技の名称331eと、攻撃力331fとを対応付けて格納している。スロット設定データ331hは、該当するキャラクタのスロット群34についてのデータであり、スロットの種類331iと、該スロットの設定パターンを指定するパターンID331jとを対応付けて格納している。
【0082】
スロット制御部212は、対戦する各キャラクタのスロット群34(技スロット35及び数字スロット36)を制御する。具体的には、先ず、対戦データ331を参照して、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタそれぞれの技スロット35のリールを設定する。即ち、スロット設定データ331hにおいて定められているパターンIDの技スロットデータ323に従って、技スロット35を設定する。詳細には、該技スロットデータ323のリールパターン323bに従って、技スロット35のリールの各スロット目の配置を決定する。また、出目確率テーブル323eに従って、技スロット35において出目とする技を決定する。その後、技スロット35の回転を開始させる。
【0083】
そして、操作入力部110から、プレーヤによる技スロット35の停止指示が入力されると、プレーヤキャラクタの技スロット35の停止制御を開始する。即ち、リールの回転速度を徐々に減速させて停止させるが、このとき、出目として決定した技の目に止まるよう、減速の程度や停止までの時間を適当に調整する。そして、技スロット35の出目の技を、プレーヤキャラクタのセットアップ技として設定する。
【0084】
また、敵キャラクタの技スロット35については、スロット停止タイミングテーブル328を参照して、該敵キャラクタに定められた停止開始タイミングとなると、停止制御を開始する。このとき、出目として決定した技の目に止まるよう、リールの減速の程度や停止までの時間を適当に調整する。そして、技スロット35の出目の技を、敵キャラクタのセットアップ技として設定する。
【0085】
図19は、スロット停止タイミングテーブル328のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、スロット停止タイミングテーブル328は、キャラクタ種別328a毎に、スロットの種類328bと、該スロットの停止開始タイミング328cとを対応付けて格納している。
【0086】
技スロット35が停止すると、続いて、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタそれぞれの数字スロット36のリールを設定する。具体的には、対戦データ331を参照し、スロット設定データ331hで定められるパターンIDの数字スロットデータ324を参照して、数字スロット36のリールを設定する。即ち、該数字スロットデータ324のリールパターン324bに従って、数字スロット36のリールの各スロット目の配置を決定する。
【0087】
続いて、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの優劣を、それぞれの現在の体力値を基に決定する。具体的には、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの体力値の高低を判定する。即ち、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの現在の体力値の差が所定値(例えば、「5」)以下ならば、「僅差」と判断する。また、プレーヤキャラクタの体力値が敵キャラクタの体力値より高く、且つその体力値の差が「5」を超えるならば、「プレーヤが高い」と判断し、プレーヤキャラクタの体力値が敵キャラクタの体力値より低く、且つその体力値差が「5」を超えるならば、「プレーヤが低い」と判断する。
【0088】
また、プレーヤ状況を判断する。即ち、プレーヤキャラクタの体力値と敵キャラクタのセットアップ技の攻撃力とを基に、次に敵キャラクタから攻撃を受けるとプレーヤキャラクタの体力値がゼロになると判断されるならば「プレーヤピンチ」と判断し、そうでないならば「通常」と判断する。そして、判断した各キャラクタの体力値の高低とプレーヤ状況とに基づき、プレーヤ優勢確率テーブル326を参照して、プレーヤを優勢とする確率(優勢確率)を決定する。
【0089】
図20は、プレーヤ優勢確率テーブル326のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、プレーヤ優勢確率テーブル326は、難易度毎に生成され、ラウンド326aと、各キャラクタの体力値の高低326bと、プレーヤ状況326cと、プレーヤキャラクタの優勢確率326dとを対応付けて格納している。優勢確率326dは、ラウンドが小さいほど、また、プレーヤキャラクタの体力値が敵キャラクタの体力値より低いほうが、或いはプレーヤ状況が「プレーヤピンチ」であるほうが、大きく(高く)なるように定められている。更に、難易度が高いほうが、優勢確率が小さくなるように定められている。
【0090】
プレーヤの優勢確率を判定すると、プレーヤキャラクタのセットアップ技を判断し、特殊技である場合、判定した優勢確率を所定値(例えば、「5%」)だけ増加させる。次いで、この優勢確率に従った確率演算を行って、プレーヤキャラクタを“優勢”とするか否かを決定する。このときの確率演算は、公知のランダム演算を用いて実現される。例えば、優勢確率が「70%(0.7)」の場合、ランダムに「0.0〜1.0」の数字を発生させ、発生させた数字が「0.7」以下ならば“優勢”と判断する。そして、プレーヤキャラクタを“優勢”とすると決定したならば、更に、ぞろ目発生確率テーブル327を参照して、プレーヤキャラクタのスロット群34にぞろ目を発生させるか否かを決定する。
【0091】
図21は、ぞろ目発生確率テーブル327のデータ構成の一例を示す図である。同図によれば、ぞろ目発生確率テーブル327は、ラウンド327aと、難易度327bと、ぞろ目の発生確率327cとを対応付けて格納している。発生確率327cは、ラウンドが大きいほど、或いは難易度が高いほど、小さくなるように定められている。
【0092】
一方、プレーヤキャラクタを“優勢”としないと決定したならば、続いて、敵キャラクタを“優勢”とするか“あいこ”とするかを、例えばランダムに決定する。そして、敵キャラクタを“優勢”とすると決定した場合、更に、ぞろ目発生確率テーブル327に従って、敵キャラクタのスロット群34にぞろ目を発生させるか否かを決定する。
【0093】
このように、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの優劣(プレーヤキャラクタの“優勢”、“劣勢”或いは“あいこ”)を決定すると、続いて、この決定した優劣が成立するよう、各キャラクタの数字スロット36の出目を決定する。具体的には、プレーヤキャラクタを“優勢”とし、且つプレーヤキャラクタのスロット群34にぞろ目を発生させる場合には、プレーヤキャラクタの数字スロット36の出目を技スロット35の出目の技とし、敵キャラクタの数字スロット36の出目を、「1〜5」の数字のうちから、例えばランダムに選択した数字とする。また、プレーヤキャラクタを“優勢”とするがプレーヤキャラクタのスロット群34にぞろ目を発生させない場合には、プレーヤキャラクタの数字スロット36の出目を、「2」以上の数字のうちから、例えばランダムに選択した数字とし、敵キャラクタの数字スロット36の出目を、決定したプレーヤキャラクタの数字スロット36の出目の数字より小さい「数字」のうちから、例えばランダムに選択した数字とする。
【0094】
また、敵キャラクタを“優勢”とし、且つ敵キャラクタのスロット群34にぞろ目を発生させる場合には、プレーヤキャラクタの数字スロット36の出目を、「1〜5」の数字のうちから、例えばランダムに選択した数字とし、敵キャラクタの数字スロット36の出目を技スロット35の出目の技とする。また、敵キャラクタを“優勢”とするが敵キャラクタのスロット群342にぞろ目を発生させない場合には、プレーヤキャラクタの数字スロット36の出目を、「4」以下の数字のうちから、例えばランダムに選択した数字とし、敵キャラクタの数字スロット36の出目を、決定したプレーヤキャラクタの数字スロット36の出目の数字より大きい数字のうちから、例えばランダムに選択した数字とする。また、“あいこ”の場合には、プレーヤキャラクタの数字スロット36の出目を、「1〜5」の数字のうちから、例えばランダムに選択した数字とし、敵キャラクタの数字スロット36の出目を、決定したプレーヤキャラクタの数字スロット36の出目と同じとする。
【0095】
プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタそれぞれの数字スロット36の出目を決定すると、各数字スロット36の回転を開始させる。そして、操作入力部110からプレーヤによる数字スロット36の停止指示が入力されると、決定した出目の数字に止まるよう、プレーヤキャラクタの数字スロット36の停止制御を開始する。また、敵キャラクタの数字スロット36については、スロット停止タイミングテーブル328で定められるタイミングとなると、決定した出目の数字に止まるよう、停止制御を開始する。
【0096】
図11において、画像生成部230は、ゲーム演算部210による演算結果に基づき、ゲーム画面を表示するためのゲーム画像を生成し、生成した画像の画像信号を画像表示部130に出力する。画像表示部130は、画像生成部230からの画像信号に基づいて、例えば1/60秒毎に1フレームの画面を再描画しながらゲーム画面を表示する。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現される。図1では、ディスプレイ1002がこれに該当する。
【0097】
音生成部240は、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部140に出力する。音出力部140は、音生成部240からの音信号に基づいてBGMや効果音等のゲーム音声を出力する。この機能は、例えばスピーカ等によって実現される。図1では、スピーカ1004がこれに相当する。
【0098】
記憶部300は、処理部200にゲーム装置1000を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶するとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部110から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。図1では、システム基板1200に実装されているICメモリ等がこれに該当する。
【0099】
本実施形態では、記憶部300は、プログラムとして、ゲーム演算部210に本実施形態の対戦ゲームを実行させるためのゲームプログラム310を記憶しているとともに、データとして、カードデータ群321と、技スロットデータ323と、数字スロットデータ324と、強化カード選択条件テーブル325と、プレーヤ優勢確率テーブル326と、ぞろ目発生確率テーブル327と、スロット停止タイミングテーブル328と、対戦データ331とを記憶する。
【0100】
[処理の流れ]
図22は、ゲーム処理の流れを説明するための図である。この処理は、ゲーム演算部210がゲームプログラム310を実行することで実現される。同図によれば、ゲーム演算部210は、先ず、対戦モード選択画面を画像表示部130に表示させ、操作入力部110から入力されるプレーヤの選択操作に従って対戦モードを決定する(ステップA1)。そして、選択した対戦モードが「プレーヤ対戦」ならば(ステップA3:「プレーヤ対戦」)、所定のプレーヤ対戦処理を行う(ステップA31)。
【0101】
一方、選択した対戦モードが「COM対戦」ならば(ステップA3:「COM対戦」)、続いて、難易度選択画面を画像表示部130に表示させ、操作入力部110から入力されるプレーヤの選択操作に従って難易度を決定する(ステップA5)。続いて、キャラ設定部211が、カードデータ群321を参照し、カードリーダ1102から入力されるゲームカード10のカードIDを基に、プレーヤキャラクタPCを設定する(ステップA7)。
【0102】
その後、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦する対戦処理を行う。先ず、初期設定として、現在のラウンドを「1」に設定する(ステップA9)。次いで、キャラ設定部211が、カードデータ群321を参照して、プレーヤキャラクタと対戦する敵キャラクタを設定する(ステップA11)。続いて、スロット制御部212が、各キャラクタの技スロット35を制御してセットアップ技を決定する技スロット処理を行う(ステップA13)。
【0103】
図23は、技スロット処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図によれば、スロット制御部212は、該当する技スロットデータ323を参照して、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタそれぞれの技スロット35のリールを設定する(ステップB1)。次いで、該当する技ストロットデータ323を参照して、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタそれぞれの技スロット35の出目の技を決定する(ステップB3)。その後、各技スロット35の回転を開始させる(ステップB5)。
【0104】
そして、操作入力部110からプレーヤによる技スロットの停止指示が入力されたならば(ステップB7:YES)、決定した技の目に停止するよう、プレーヤキャラクタの技スロット35の停止制御を開始する(ステップB9)。また、スロット停止タイミングテーブル328で定められる敵キャラクタの技スロット35の停止開始タイミングとなったならば(ステップB11:YES)、決定した技の目に停止するよう、敵キャラクタの技スロット35の停止制御を開始する(ステップB13)。
【0105】
続いて、スロット制御部212は、技スロット35の回転開始からの経過時間が定められた制限時間(例えば、「10秒」)に達したか否かを判断し、達していないならば(ステップB15:NO)、ステップB7に戻る。一方、制限時間に達しているならば(ステップB15:YES)、停止制御が開始されていない技スロット35があるか否かを判断する。停止制御が開始されていない技スロット35があるならば(ステップB17:YES)、該当する技スロットデータ323を参照して、その技スロット35の出目の技を決定する(ステップB19)。そして、決定した技の目に停止するよう、その技スロット35の停止制御を開始する(ステップB21)。
【0106】
その後、スロット制御部212は、全ての技スロット35の回転が停止したか否かを判断し、停止したならば(ステップB23:YES)、各技スロット35の出目の技を、該当するキャラクタのセットアップ技として設定する(ステップB27)。以上の処理を行うと、技スロット処理を終了する。
【0107】
技スロット処理が終了すると、スロット制御部212は、続いて、各キャラクタの数字スロット36を制御してキャラクタの勝敗を決定する数字スロット処理を行う(ステップA15)。
【0108】
図24は、数字スロット処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図によれば、スロット制御部212は、該当する数字スロットデータ324を参照して、各キャラクタの数字スロット36のリールを設定する(ステップC1)。
【0109】
次いで、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの現在の体力値の高低を判定する(ステップC3)。また、プレーヤキャラクタの体力値と敵キャラクタのセットアップ技の攻撃力とを基に、プレーヤ状況を判定する(ステップC5)。そして、判定した体力値の高低及びプレーヤ状況を基に、プレーヤ優勢確率テーブル326を参照して、プレーヤキャラクタの優勢確率を決定する(ステップC7)。続いて、プレーヤキャラクタのセットアップ技が特殊技ならば(ステップC9:YES)、決定した優勢確率を所定値(例えば、「5%」)だけ増加させる(ステップC11)。その後、決定した優勢確率に従った所定の確率演算を行うことで、プレーヤキャラクタの“優勢”とするか否かを決定する(ステップC13)。
【0110】
プレーヤキャラクタを“優勢”とするならば(ステップC15:YES)、更に、ぞろ目発生確率テーブル327に従って、プレーヤキャラクタのスロット群34にぞろ目を発生させるか否かを決定する(ステップC17)。一方、プレーヤキャラクタを“優勢”としないならば(ステップC15:NO)、続いて、敵キャラクタを“優勢”とするか“あいこ”とするかを決定する(ステップC19)。敵キャラクタを“優勢”とするならば(ステップC21:YES)、更に、ぞろ目発生確率テーブル327に従って、敵キャラクタのスロット群34にぞろ目を発生させるか否かを決定する(ステップC23)。
【0111】
このように、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの優劣を決定すると、決定した優劣が成立するよう、各プレーヤの数字スロット36の出目の数字を決定する(ステップC25)。その後、各キャラクタの数字スロット36の回転を開始する(ステップC27)。
【0112】
そして、操作入力部110からプレーヤによる数字スロット36の停止指示が入力されたならば(ステップC29:YES)、決定した出目の数字に停止するよう、プレーヤキャラクタの数字スロット36の停止制御を開始する(ステップC31)。また、スロット停止タイミングテーブル328で定められる敵キャラクタの数字スロット36の停止開始タイミングとなったならば(ステップC33:YES)、決定した出目の数字の目に停止するよう、敵キャラクタの数字スロット36の停止制御を開始させる(ステップC35)。続いて、数字スロット36の回転開始からの経過時間が定められた制限時間(例えば、「10秒」)に達したか否かを判断し、達していないならば(ステップC37:NO)、ステップC29に戻る。
【0113】
一方、制限時間に達しているならば(ステップC37:YES)、停止制御が開始されていない数字スロット36があるか否かを判断する。停止制御が開始されていない数字スロット36があるならば(ステップC39:YES)、その数字スロット36の決定した出目の数字の目に停止するよう、その数字スロット36の停止制御を開始する(ステップC41)。そして、全ての数字スロット36の回転が停止したか否かを判断し、停止したならば(ステップC43;YES)、各数字スロット36の出目の数字を基に、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの優劣を判断する(ステップC45)。以上の処理を行うと、数字スロット処理を終了する。
【0114】
数字スロット処理が終了すると、ゲーム演算部210は、それぞれの数字スロット36の出目を基にプレーヤキャラクタと敵キャラクタとの優劣を判定し、“あいこ”ならば(ステップA17:NO)、ステップA13に戻る。
【0115】
一方、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの優劣が“あいこ”でないならば(ステップA17:YES)、“優勢”なキャラクタが“劣勢”なキャラクタを攻撃する攻撃演出を行う。即ち、“優勢”なキャラクタがセットアップ技を発動して“劣勢”したキャラクタを攻撃する攻撃画面(図10参照)を画像表示部130に表示させる。そして、“優勢”なキャラクタのセットアップ技の攻撃力に応じて、“劣勢”なキャラクタの体力値を減少させる(ステップA19)。続いて、攻撃を受けたキャラクタ(即ち、“劣勢”なキャラクタ)の体力値がゼロになったか否かを判断し、ゼロになっていないならば(ステップA21:NO)、ステップA13に戻る。
【0116】
一方、攻撃を受けたキャラクタの体力値がゼロになったならば(ステップA21:YES)、該キャラクタを“敗者”として今回のラウンドを終了し、所定数のラウンド(例えば、「3ラウンド」)が終了したか否かを判断する。所定数のラウンドが終了していないならば(ステップA23:NO)、続いて、プレーヤキャラクタが今回のラウンドの“勝者”であるか否かを判断する。プレーヤキャラクタが“勝者”ならば(ステップA25:YES)、次のラウンドを開始し(ステップA27)、ステップA11に戻る。
【0117】
一方、所定数のラウンドが終了した(ステップA23:YES)、或いはプレーヤキャラクタが“敗者”ならば(ステップA25:NO)、各ラウンドの対戦結果を表示した対戦結果画面を表示させるといったゲームオーバー演出を行う(ステップA29)。その後、例えばランダムに選択した新たなゲームカード10を排出させる(ステップA33)。以上の処理を行うと、ゲーム演算部210は、ゲーム処理を終了する。
【0118】
[作用・効果]
このように、本発明によれば、プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの対戦画面において、それぞれのキャラクタ用のスロット群34として、該キャラクタが発動する技を決定する技スロット35と、攻撃側のキャラクタを決定する数字スロット36とが表示される。技スロット35には、該キャラクタが発動可能な複数種類の技がスロット目として設定され、数字スロット36には、キャラクタの優劣を決定するための複数種類の数字及び技スロット35の出目の技がスロット目として設定されている。そして、技スロット35、次いで数字スロット36の順に回転・停止され、技スロット35の出目の数字の大小により“優勢”と判定されたキャラクタが、技スロット35の出目の技で、“劣勢”と判定されたキャラクタを攻撃する。
【0119】
これにより、先ず技スロット35によって攻撃する技が決定され、次いで数字スロット36によって攻撃側のプレーヤが決定されるといった、攻撃側のプレーヤが決定する過程において新たな面白さを持つ対戦ゲームを実現できる。プレーヤは、スロットの出目が決定するまでのどきどき感を楽しむことができる。また、二つのスロット(技スロット35及び数字スロット36)の出目が揃う「ぞろ目」が発生すると、自分が“優勢”と判定されて相手のプレーヤのキャラクタを攻撃するとともに、自分のキャラクタの攻撃力が増加されるといった、スロットならではの面白さも付加することができる。
【0120】
[変形例]
尚、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
【0121】
(A)数字スロット36のスロット目
例えば、上述の実施形態では、プレーヤの優劣を判定するための数字スロット36のスロット目を「1〜5」の数字としたが、これ以外の数でも良い。更には、数字に限らず、例えば“グー”、“チョキ”及び“パー“といったジャンケンの手としても良い。
【0122】
(B)ゲームカード10
また、上述の実施形態では、情報担持媒体としてカードIDをコード化したバーコード11を印刷したゲームカード10を用いることとしたが、例えばフィギュア(模型)としても良い。
【0123】
図25は、フィギュア50の一例を示す図である。同図(a)は、「キャラクタカード」に相当する「キャラクタフィギュア」を示し、同図(b)は、「強化カード」に相当する「強化フィギュア「を示し、同図(c)は、「特殊カード」に相当する「特殊フィギュア「を示している。同図によれば、フィギュア50は、短円柱形状の台座51と、台座51の上面に固定された立体模型部52とから構成される。台座51には、例えばミューチップ等の非接触型のICチップ53が内部に埋設(内蔵)されており、このICチップ53には、カードIDに相当する当該フィギュア50の識別コードが記憶されている。また、この台座51は、例えばキャラクタフィギュアは「赤」、強化フィギュアは「緑」、特殊フィギュアは「青」といったように、種類に応じた色に形成されている。立体模型部52は、該フィギュア50のイメージを表したオブジェクトの模型であり、例えば、キャラクタフィギュアならばゲームに登場するキャラクタの模型であり、強化フィギュア或いは特殊フィギュアならば強化或いは特殊技のイメージを表した模型となっている。
【0124】
また、ゲーム装置1000の操作台1100の中央部分に、カードリーダ1102に替えてフィギュア50の載置台を形成するとともに、この載置台の内部に、近距離無線通信を行うことでICチップ53に記憶されているデータを読み取る読取装置を設ける。そして、台座51の下面を載置面上に接触させるように、フィギュア50を載置面に載置する。
【0125】
更に、フィギュア50の台座51にICチップ53を内蔵する構成ではなく、台座51の下面にバーコードを印刷する構成にしても良い。この場合、載置面には、バーコードを読み取る読取装置を備えるようにすれば良い。
【0126】
(C)ゲーム装置
また、業務用のゲーム装置ではなく、携帯型や家庭用のゲーム装置といった他の形態のゲーム装置に適用しても良い。携帯型のゲーム装置の場合、例えば、ゲーム装置に着脱可能なゲームカートリッジにカードリーダを設け、このカードリーダによりゲームカードに印刷されているバーコードを読み取らせるように構成する。或いは、カードリーダを、ゲーム装置本体に着脱自在な構成としても良い。また、家庭用のゲーム装置の場合、本体装置に着脱自在なカードリーダを設けるように構成する。
【符号の説明】
【0127】
1000 ゲーム装置
200 処理部
210 ゲーム演算部
211 キャラ設定部
212 スロット制御部
300 記憶部
310 ゲームプログラム
321 カードデータ群
323 技スロットデータ
324 数字スロットデータ
325 強化カード選択条件テーブル
326 プレーヤ優勢確率テーブル
327 ぞろ目発生確率テーブル
328 スロット停止タイミングテーブル
331 対戦データ
1102 カードリーダ
10 ゲームカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方側のキャラクタと他方側のキャラクタとを設定するキャラクタ設定手段と、前記設定されたキャラクタ同士の対戦画像を表示制御して対戦処理を実行する対戦処理手段とを備えたゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、
前記一方側のキャラクタに対応付けられたスロットパターンに従ってスロット目を設定した前記一方側のキャラクタに係る一方側用スロットの回転表示・停止制御を行う一方側用スロット制御手段と、
前記他方側のキャラクタに対応付けられたスロットパターンに従ってスロット目を設定した前記他方側のキャラクタに係る他方側用スロットの回転表示・停止制御を行う他方側用スロット制御手段と、
前記停止制御された一方側用スロットの出目と前記停止制御された他方側用スロットの出目との優劣を所定の優劣決定ルールに従って判定した判定結果を用いて、前記対戦処理の勝敗を決定する手段と、
を有するゲーム装置。
【請求項2】
印刷又は埋設されたICにより所定情報を読み取り可能に有した情報担持媒体から前記所定情報を読み取る情報読取装置を更に備え、
前記キャラクタ設定手段は、前記情報読取装置により読み取られた所定情報、遊戯者の操作入力及び所定のランダム演算処理のうちの少なくとも1つに基づいて前記一方側のキャラクタと前記他方側のキャラクタとを設定する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
前記キャラクタ設定手段が、前記情報読取装置により読み取られた所定情報に基づいて少なくとも前記一方側のキャラクタの攻撃力を可変して設定するゲーム装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、
前記一方側のキャラクタが繰り出し可能な複数の技の中から択一的に技を決定する一方側技決定手段と、
前記他方側のキャラクタが繰り出し可能な複数の技の中から択一的に技を決定する他方側技決定手段と、
前記一方側技決定手段及び他方側技決定手段のうち、前記優劣判定手段により優勢と判定された側の技決定手段により決定された技で、当該優勢と判定された側のキャラクタが攻撃する制御を行う攻撃実行手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム装置であって、
前記一方側技決定手段が、
前記一方側のキャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれをスロット目として有する一方側用技抽選リールを設定する一方側用技抽選リール設定手段と、
前記設定された一方側用技抽選リールによる一方側用技抽選スロットの回転表示・停止制御を行う一方側用技抽選スロット制御手段と、
を有し、停止制御された一方側用技抽選スロットの出目により技を決定し、
前記他方側技決定手段が、
前記他方側のキャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれをスロット目として有する他方側用技抽選リールを設定する他方側用技抽選リール設定手段と、
前記設定された他方側用技抽選リールによる他方側用技抽選スロットの回転表示・停止制御を行う他方側用技抽選スロット制御手段と、
を有し、停止制御された他方側用技抽選スロットの出目により技を決定するゲーム装置。
【請求項6】
請求項5に記載のゲーム装置であって、
前記一方側用技抽選スロット制御手段及び他方側用技抽選スロット制御手段が、前記一方側用技抽選スロット及び他方側用技抽選スロットの回転表示・停止制御を所定の技抽選期間内に行った後に、
前記一方側用スロット制御手段及び他方側用スロット制御手段が、前記一方側用スロット及び他方側用スロットの回転表示・停止制御を所定の攻撃権抽選期間に行う、
ゲーム装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のゲーム装置であって、
前記一方側用技抽選スロット制御手段及び一方側用スロット制御手段が、前記一方側用技抽選スロットと一方側用スロットとを隣接する所定位置にリール回転方向を平行にして回転表示制御し、
前記他方側用技抽選スロット制御手段及び他方側用スロット制御手段が、前記他方側用技抽選スロットと他方側用スロットとを隣接する所定位置にリール回転方向を平行にして回転表示制御するとともに、
前記一方側用スロット制御手段が、優劣判定用の出目が設定されたスロット目と空スロット目とを有するリールの前記空スロット目に、前記一方側用技抽選スロット制御手段により決定された出目の技を設定して一方側用リールを設定する一方側用リール設定手段を有し、前記設定された一方側用リールによる前記一方側用スロットの回転表示・停止制御を行い、
前記他方側用スロット制御手段が、前記リールと同じリールの前記空スロット目に、前記他方側用技抽選スロット制御手段により決定された出目の技を設定して他方側用リールを設定する他方側用リール設定手段を有し、前記設定された他方側用リールによる前記他方側用スロットの回転表示・停止制御を行い、
前記対戦処理手段は、前記所定の優劣決定ルールに従って前記判定を行う手段であって、停止制御された一方側用技抽選スロットの出目と一方側用スロットの出目とが揃い、且つ、停止制御された他方側用技抽選スロットの出目と他方側用スロットの出目とが揃わなかった場合には前記一方側のキャラクタを優勢と判定し、停止制御された他方側用技抽選スロットの出目と他方側用スロットの出目とが揃い、且つ、停止制御された一方側用技抽選スロットの出目と一方側用スロットの出目とが揃わなかった場合には前記他方側のキャラクタを優勢と判定する優劣判定手段を更に備えた、
ゲーム装置。
【請求項8】
請求項7に記載のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、
停止制御された一方側用技抽選スロットの出目が所定の出目となった場合に、一方側用スロットの出目として、前記一方側用リール設定手段により空スロット目に設定された技のスロット目が、他のスロット目より高確度に出目となるように出目の確率演算を可変する一方側用ぞろ目確率変動手段と、
停止制御された他方側用技抽選スロットの出目が所定の出目となった場合に、他方側用スロットの出目として、前記他方側用リール設定手段により空スロット目に設定された技のスロット目が、他のスロット目より高確度に出目となるように出目の確率演算を可変する他方側用ぞろ目確率変動手段と、
を有するゲーム装置。
【請求項9】
請求項5〜8の何れか一項に記載のゲーム装置であって、
前記一方側用技抽選リール設定手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された前記一方側のキャラクタに応じて、前記一方側用技抽選リールに設定するスロット目の配置パターンを可変し、
前記他方側用技抽選リール設定手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された前記他方側のキャラクタに応じて、前記他方側用技抽選リールに設定するスロット目の配置パターンを可変する、
ゲーム装置。
【請求項10】
請求項9に記載のゲーム装置であって、
前記一方側技決定手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された前記一方側のキャラクタに応じて、当該キャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれの出目確率を可変に決定する一方側用技抽選確率可変手段を有し、
前記一方側用技抽選リール設定手段が、前記一方側用技抽選確率可変手段により決定された各技それぞれの出目確率に従って、当該技のスロット目の数を可変に設定し、
前記他方側技決定手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された前記他方側のキャラクタに応じて、当該キャラクタが繰り出し可能な複数の技それぞれの出目確率を可変に決定する他方側用技抽選確率可変手段を有し、
前記他方側用技抽選リール設定手段が、前記他方側用技抽選確率可変手段により決定された各技それぞれの出目確率に従って、当該技のスロット目の数を可変に設定する、
ゲーム装置。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、前記一方側用スロットの出目と、前記他方側用スロットの出目とを所定の確率演算を用いて決定するとともに、一方が他方より優勢又は劣勢な出目となるように確率を変動させて出目を決定する確率演算決定手段を有し、
前記一方側用スロット制御手段が、前記一方側用スロットを前記確率演算決定手段により決定された出目に停止制御し、
前記他方側用スロット制御手段が、前記他方側用スロットを前記確率演算決定手段により決定された出目に停止制御する、
ゲーム装置。
【請求項12】
請求項11に記載のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された一方側及び他方側それぞれのキャラクタに互いの攻撃によって可変するパラメータ値を設定して、前記攻撃処理に応じて当該パラメータ値を可変し、
前記確率演算決定手段が、前記一方側及び他方側それぞれのキャラクタの現在の前記パラメータ値の差異に基づいて、出目の確率を変動させる、
ゲーム装置。
【請求項13】
請求項11又は12に記載のゲーム装置であって、
前記対戦処理手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された前記一方側及び他方側それぞれのキャラクタに互いの攻撃によって可変するパラメータ値を設定した上で前記攻撃処理に応じて当該パラメータ値を可変し、当該パラメータ値が先に所定の敗戦閾値に達した側のキャラクタを敗者と判定し、
前記確率演算決定手段が、前記一方側のキャラクタ及び他方側のキャラクタのうち、現在の前記パラメータ値が次回相手のキャラクタの攻撃を受けた場合に前記敗戦閾値に達する側の前記スロットの出目が優勢と判定される確率を、相手側の前記スロットの出目が優勢と判定される確率よりも高く変動させる、
ゲーム装置。
【請求項14】
遊戯者が前記一方側となり、コンピュータ制御プレーヤが前記他方側となって、遊戯者がコンピュータ制御プレーヤと対戦するゲームを行う請求項1〜13の何れか一項に記載のゲーム装置であって、
前記一方側用スロット制御手段が、所定の攻撃権抽選期間内の遊戯者によるスロット停止指示操作に応じて前記一方側用スロットの停止制御を開始し、
前記他方側用スロット制御手段が、前記キャラクタ設定手段により設定された他方側のキャラクタに応じて、前記攻撃権抽選期間内において前記他方側用スロットの停止制御を開始するタイミングを可変する、
ゲーム装置。
【請求項15】
コンピュータを、一方側のキャラクタと他方側のキャラクタとを設定するキャラクタ設定手段、前記設定されたキャラクタ同士の対戦画像を表示制御して対戦処理を実行する対戦処理手段、として機能させて所定のゲームを実行させるためのプログラムであって、
前記対戦処理手段が、
前記一方側のキャラクタに対応付けられたスロットパターンに従ってスロット目を設定した前記一方側のキャラクタに係る一方側用スロットの回転表示・停止制御を行う一方側用スロット制御手段と、
前記他方側のキャラクタに対応付けられたスロットパターンに従ってスロット目を設定した前記他方側のキャラクタに係る他方側用スロットの回転表示・停止制御を行う他方側用スロット制御手段と、
前記停止制御された一方側用スロットの出目と前記停止制御された他方側用スロットの出目との優劣を所定の優劣決定ルールに従って判定した判定結果を用いて、前記対戦処理の勝敗を決定する手段と、
を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−232221(P2012−232221A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−197711(P2012−197711)
【出願日】平成24年9月7日(2012.9.7)
【分割の表示】特願2011−283622(P2011−283622)の分割
【原出願日】平成19年2月14日(2007.2.14)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】