説明

ゲーム装置

【課題】レースの途中で競争感が損なわれることを防止可能なゲーム装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るゲーム装置30は、他のゲーム装置とネットワークを介して通信する第1通信部75と、ゲーム画面を表示する表示部33と、制御装置76とを含む。制御装置76は、対戦相手である他のゲーム装置30との間で通信接続を確立して、共通のレースゲームを実行する。制御装置76は、レースゲーム中において、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両がクラッシュし、当該クラッシュしたレース車両をクラッシュ地点に復帰させるとき、当該復帰させるレース車両と、先行する対戦相手のレース車両とのコース上の距離が、所定値を越えているような場合は、先行する対戦相手のレース車両から所定値だけ離れたコース上の地点に、当該クラッシュしたレース車両を復帰させるように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットなどのネットワークを介して接続された複数のゲーム装置間で共通のゲームを実行可能なゲームシステムが知られている。例えば特許文献1には、複数のゲーム装置の各々のプレイヤが、自分に割り当てられたレース車両を操作して他のプレイヤと順位を競うレースゲームを実行可能なゲームシステムが開示されている。
【0003】
特許文献1における各ゲーム装置は、当該ゲーム装置のプレイヤが操作するレース車両(自車両)がクラッシュして、対戦相手のレース車両(敵車両)から遅れを取った場合は、クラッシュした自車両が先行する敵車両に追いつけるように、自車両の速度を一時的に高める制御を行っている。これにより、レースの競争感が損なわれることが防止されるという具合である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−103048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の速度制御には限界があり、自車両と敵車両とのコース上の距離が所定距離を越えてしまうと、遅れている方の車両は、先行する相手の車両に追い付くことができないので、このような場合はレースの途中で競争感が損なわれてしまうという問題がある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、レースの途中で競争感が損なわれることを防止可能なゲーム装置を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書きで付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
【0007】
本発明に係るゲーム装置(30)は、車両を走行させて着順を競うレースゲームを実行するゲーム装置であって、他のゲーム装置とネットワークを介して通信する通信手段(75)と、ユーザの操作を入力するための操作手段(35、61、63、65等)と、ゲーム画面を表示する表示手段(33)と、対戦相手である他のゲーム装置との間で通信接続を確立して前記操作手段の操作に基づく操作情報を送受信する通信管理手段(75,76)と、前記通信管理手段が、前記他のゲーム装置と通信している期間において、当該ゲーム装置の操作情報及び受信した操作情報に基づいて前記他のゲーム装置と共通のレースゲームを実行し、前記共通のレースゲームの実行時に各ユーザに割り当てられた車両をゲーム画面上で動作させるとともに、それらの車両の動きに応じてゲームの状況を変化させるゲーム制御手段(76)と、自己の車両に対応する第1オブジェクト(106a)と対戦相手の車両に対応する第2オブジェクト(106b)とを前記ゲーム画面に表示させ、前記自己の車両と前記対戦相手の車両とのコース上の距離に応じて、前記第1オブジェクトの表示位置と前記第2オブジェクトの表示位置との間隔を変更し、コース上の距離が所定値を超えると、前記第1オブジェクトの表示位置と前記第2オブジェクトの表示位置との間隔を前記所定値に対応する間隔(L)のまま固定とする表示制御手段(76、33)とを備え、前記ゲーム制御手段は、所定の条件が充足すると、前記車両がクラッシュする画像を前記表示手段に表示させ、クラッシュした車両をコースに復帰させる場合、復帰させる時点においてクラッシュした地点から前記所定値だけ進んだ地点との間に走行中の車両があるか否かを判定し、前記走行中の車両がなく、且つ当該クラッシュした車両より先行する車両がある場合には、直前を走行する車両から前記所定値だけ離れたコース上の地点に当該クラッシュした車両を復帰させ、それ以外の場合には、クラッシュした地点近傍に当該クラッシュした車両を復帰させることを特徴とする。より具体的には、前記ゲーム制御手段は、クラッシュした車両をコースに復帰させる場合、復帰させる時点においてクラッシュした地点から前記所定値だけ進んだ地点との間に走行中の車両がある場合には、クラッシュした地点近傍に当該クラッシュした車両を復帰させ、前記走行中の車両がなく、クラッシュした地点近傍に当該クラッシュした車両を復帰させても当該クラッシュした車両が先頭である場合には、クラッシュした地点近傍に当該クラッシュした車両を復帰させ、前記走行中の車両がなく、且つクラッシュした地点近傍に当該クラッシュした車両を復帰させると当該クラッシュした車両より先行する車両がある場合には、直前を走行する車両から前記所定値だけ離れたコース上の地点に当該クラッシュした車両を復帰させるという具合である。
【0008】
本発明では、自己の車両に対応する第1オブジェクトと相手の車両に対応する第2オブジェクトを表示し、コース上の車両の距離に応じてこれらのオブジェクトの表示位置を変更する。したがって、プレイヤは第1オブジェクトと第2オブジェクトを見て自己の車両と対戦相手の車両の相対的な関係を把握する。
クラッシュしたレース車両をクラッシュ地点に復帰させるとき、当該復帰させるレース車両と、先行する対戦相手のレース車両とのコース上の距離が、離れすぎていると負けが確定しまいレースの趣向性が低下してしまう。一方、クラッシュしたレース車両をクラッシュ地点から進めて復帰させると、所定値だけ離れていた第2オブジェクトが、復帰させた時点で、突然、第1オブジェクトに近接してしまう。これでは、先行する車両のプレイヤのレースに対するモチベーションが低下してしまう。本発明では、上記所定値を越えているような場合は、先行する対戦相手のレース車両から上記所定値だけ離れたコース上の地点に、当該クラッシュしたレース車両を復帰させるので、先行するプレイヤはクラッシュ地点よりも進んだ場所に復帰させたことを一見して知ることができないので、ゲームの趣向性を向上させることができる。ここで、所定値は、遅れをとった車両が、先行する車両に追い付くことが可能な(挽回可能な)最低限度の値とすれば、当該クラッシュしたレース車両にも挽回のチャンスが生まれる。これにより、レースの途中で競争感が損なわれることを防止できるという利点がある。
【0009】
本発明に係るゲーム装置の具体的な態様として、前記レースゲームには複数の他のゲーム装置から参戦が可能であり、前記表示制御手段は、3台以上の車両で前記レースゲームを実行する場合、自己の車両が先頭であるならば、直後を走行する車両を前記第2オブジェクトとして前記ゲーム画面に表示させ、自己の車両より先行する車両があるならば、直前を走行する車両を前記第2オブジェクトとして前記ゲーム画面に表示させる。また、
前記第1オブジェクト及び前記第2オブジェクトの少なくとも一方は、自己の車両と前記第2オブジェクトに対応する車両とのコース上の距離を示す数値を含む。これにより、レースを行っている各プレイヤは、自己の車両と相手の車両とのコース上の実際の距離を知ることができる。さらに、前記ゲーム制御手段は、車両ごとに走行中に車両に与えたダメージの程度を示すダメージデータを管理し、前記ダメージデータが基準値を超えると前記所定の条件が充足されたと判定するという具合である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】ゲーム装置の外観を示す斜視図である。
【図3】ゲーム装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】フロントサーバの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】データベースサーバの電気的構成を示すブロック図である。
【図6】ゲーム装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】レース中において、表示部に表示されるゲーム映像の一例を示す図である。
【図8】レース内容を決定するための判断基準の一例を示す図である。
【図9】ゲーム装置が実行する復帰処理の具体的な内容を説明するためのフローチャートである。
【図10】プレイヤが操作するレース車両が、対戦相手のレース車両から、コース上で所定値以上離された状態で走行しているときの様子を示す図である。
【図11】復帰処理の変形例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<A:実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステム100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、ゲームシステム100は、複数の店舗(遊技施設)BLと、各店舗BLと通信可能なフロントサーバ10と、フロントサーバ10と通信可能なデータベースサーバ20とを含んで構成される。
【0012】
各店舗BLは、複数のゲーム装置30とルータ40とを備え、当該店舗BL内の各ゲーム装置30は、ルータ40を経由してWAN(Wide Area Network)と接続されている。WANとして、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を可能とするものが使用される。典型的には、インターネットが使用される。
また、フロントサーバ10は、ルータ50を経由してWANと接続される。これにより、ネットワーク(WAN)上の各装置(フロントサーバ10、ゲーム装置30)同士は、ルータ(40,50)を介して相互に通信が可能となる。したがって、各ゲーム装置30は、フロントサーバ10、自店舗BL内の他のゲーム装置30、および、他店舗BL内の各ゲーム装置30と通信可能である。
【0013】
ゲームシステム100で実現されるゲームは、各ゲーム装置30のプレイヤによる操作に応じて、当該プレイヤに割り当てられたオブジェクトが当該ゲーム装置30の画面上で動作することでゲームの状況が変化するタイプのゲームであり、具体的には、カーレースをテーマとしたゲームである。
【0014】
図2は、ある1つのゲーム装置30の外観を示す斜視図である。他のゲーム装置30も同様の構成である。図2に示すように、ゲーム装置30は、プレイヤが着席する座席部31と、座席部31の前方に配置された本体部32と、表示部33とを含んで構成される。
【0015】
座席部31の左側面には、支持台34が連結され、当該支持台34の上面には、シフトレバー35が操作可能に装着されている。本体部32には、操作用ハンドル61、アクセルペダル63、ブレーキペダル65の他、各種の操作用ボタン(不図示)やコイン投入口(不図示)が設けられている。本実施形態において、ゲーム装置30で展開されるゲームにプレイヤが参加するためには、当該ゲーム装置30のコイン投入口にコイン(硬貨)を投入することが要求される。本実施形態では、1枚のコインの消費と引き換えに(つまりは課金を条件に)、1回のゲームが開始される。なお、ゲームを開始するための課金の条件は任意であり、例えば2枚以上のコインの消費と引き換えに、1回のゲームが開始される態様であってもよい。
【0016】
表示部33は、ゲームの進行状況および結果などを表示する手段であり、その表示面が、座席部31に着席したプレイヤと向かい合うように、本体部32の上面に設けられている。表示部33は、例えば液晶表示装置で構成される。また、座席部31には、着席したプレイヤの頭部と、表示部33との間にレンズが位置するように設定された3Dメガネ36が、当該座席部31と一体に設けられている。座席部31に着席したプレイヤは、3Dメガネ36のレンズ越しに表示部33に表示された映像を見ることができ、右目に入射される映像と左目に入射される映像との視差によって、表示部33に表示された映像を立体的に認識できる。本実施形態では、プレイヤは、本体部32に設けられた操作用ボタン(不図示)を操作することで、2D表示と3D表示とを切り替えることができる。
【0017】
図3は、ゲーム装置30の電気的構成を示すブロック図である。図3に示すように、ゲーム装置30は、表示部33と、操作情報生成部71と、受付部72と、コインセンサ73と、記憶部74と、第1通信部75と、制御装置76とを含んで構成される。
操作情報生成部71は、プレイヤによる操作の内容を特定する操作情報を生成する手段である。操作情報生成部71は、前述のシフトレバー35、操作用ハンドル61、アクセルペダル63、ブレーキペダル65(以上は図2参照)、各種の操作用ボタン(不図示)などの操作部材に接続される。例えばプレイヤが操作用ハンドル61を所定の方向に所定量だけ回転させる操作を行うと、操作情報生成部71は、その操作内容を特定する情報を操作情報として生成して制御装置76へ送信するといった具合である。
【0018】
受付部72は、プレイヤによるID入力を受け付けるとともに、その入力されたIDを制御装置76へ送信する手段である。本実施形態では、各プレイヤは、当該プレイヤを特定するための情報であるIDが記録された可搬型の媒体を用いてゲームを行うことができる。ここでは、詳細な説明は省略するが、プレイヤは、所定の登録操作を行うことで、IDを取得する。そして、その取得したIDが、可搬型の媒体に書き込まれるといった具合である。本実施形態では、可搬型の媒体としてICカードが採用され、ICカードに記録されたプレイヤのIDを読み取る公知の読取器が受付部72として採用される。
コインセンサ73は、コイン投入口に投入されたコインを検出するための手段である。
【0019】
記憶部74は、各種のデータを記憶するための手段であり、書き換え可能なメモリで構成される。第1通信部75は、有線または無線の通信インターフェイスであり、制御装置76の制御の下、所定のプロトコルに従って、ルータ40(図1参照)との間で通信を行う。制御装置76は、コンピュータであって、所定のプログラムに従って各種の制御処理を実行してゲーム装置全体を統括的に制御する。なお、制御装置76は、プログラムを記憶した不揮発性メモリ(ROMやフラッシュメモリ)、あるいはハードディスクなどを含んで構成されてもよい。
【0020】
図4は、フロントサーバ10の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、フロントサーバ10は、第2通信部12と、第3通信部14と、制御装置16とを含んで構成される。第2通信部12は、有線または無線の通信インターフェイスであり、制御装置16の制御の下、所定のプロトコルに従って、ルータ50(図1参照)との間で通信を行う。また、第3通信部14は、有線または無線の通信インターフェイスであり、制御装置16の制御の下、所定のプロトコルに従って、データベースサーバ20との間で通信を行う。制御装置16は、コンピュータであって、各種の制御処理を実行してフロントサーバ全体を統括的に制御する。
【0021】
図5は、データベースサーバ20の電気的構成を示すブロック図である。図5に示すように、データベースサーバ20は、データベース部22と、第4通信部24と、制御装置26とを含んで構成される。データベース部22には、登録を行ったプレイヤごとに、対応するデータが記憶される。データベース部22に記憶されるデータとしては、例えばプレイヤのID、ID登録時に設定した認証用の暗証番号、プレイデータなどがある。プレイデータは、プレイヤが今までにプレイしたゲームの成績、プレイ回数、今までに取得したポイント数、プレイヤが所有しているレース車両の台数、種類および能力値などを示す情報の集合である。後述するように、本実施形態では、1回のゲームが終わるたびに、その結果に応じた値のポイントがプレイヤに付与される。プレイヤが所有するレース車両の能力値は、当該レース車両で一度もレースを行っていない初期の状態では所定の値に設定され、プレイを重ねて獲得したポイントの累積値に応じて増大していく。そして、レース車両の能力値が高いほど、レースにおいて有利になるという具合である。
第4通信部24は、有線または無線の通信インターフェイスであり、制御装置26の制御の下、所定のプロトコルに従って、フロントサーバ10との間で通信を行う。
制御装置26は、コンピュータであって、各種の制御処理を実行してデータベースサーバ全体を統括的に制御する。
【0022】
次に、プレイヤが、自分のIDが記録されたICカードを用いてカーレースゲームを実行するための手順について説明する。まず、プレイヤは、自分がゲームを行おうとしているゲーム装置30のコイン投入口にコインを投入し、ICカードを受付部72にかざしてIDを入力する。制御装置76は、コイン投入口にコインが投入されたことを示すコイン検出信号をコインセンサ73から受信し、かつ、入力されたIDを受付部72から受信すると、暗証番号の入力を促す画面を表示するように表示部33を制御する。これを見て、プレイヤは、ゲーム装置30の本体部32に設けられた操作ボタン(不図示)を操作することで、ID登録時に予め設定した認証用の暗証番号を入力する。このとき、操作情報生成部71は、プレイヤが入力した暗証番号を示す操作情報を生成して制御装置76へ送信するという具合である。
【0023】
制御装置76は、プレイヤにより入力された暗証番号を認識すると、フロントサーバ10に対して、入力されたIDに対応する正規の暗証番号を要求することを示す暗証番号要求信号を送信するように制御する。当該暗証番号要求信号を受信したフロントサーバ10の制御装置16は、データベースサーバ20に対して、当該暗証番号要求信号を転送する。当該暗証番号要求信号を受信したデータベースサーバ20の制御装置26は、当該IDに対応する正規の暗証番号をデータベース部22から読み出し、その読み出した正規の暗証番号をフロントサーバ10へ送信するように制御する。フロントサーバ10の制御装置16は、データベースサーバ20から正規の暗証番号を受信すると、暗証番号を要求してきたゲーム装置30への応答として、その受信した正規の暗証番号を送信するように制御する。
【0024】
制御装置76は、フロントサーバ10から正規の暗証番号を受信すると、その受信した正規の暗証番号と、プレイヤにより入力された暗証番号が一致しているか否かを判定する。制御装置76は、プレイヤにより入力された暗証番号が正規の暗証番号と一致すれば、正当なプレイヤであることを認証する。
【0025】
制御装置76は、正当なプレイヤであることを認証すると、フロントサーバ10に対して、当該プレイヤのIDに対応するプレイデータを要求することを示すプレイデータ要求信号を送信するように制御する。当該プレイデータ要求信号を受信したフロントサーバ10の制御装置16は、データベースサーバ20に対して、当該プレイデータ要求信号を転送する。当該プレイデータ要求信号を受信したデータベースサーバ20の制御装置26は、当該プレイヤのIDに対応するプレイデータをデータベース部22から読み出し、その読み出したプレイデータをフロントサーバ10へ送信するように制御する。フロントサーバ10の制御装置16は、当該プレイヤのIDに対応するプレイデータをデータベースサーバ20から受信すると、プレイデータ要求信号を送信してきたゲーム装置30への応答として、その受信したプレイデータを送信するように制御する。ゲーム装置30の制御装置76は、フロントサーバ10からプレイデータを受信すると、その受信したプレイデータを、入力されたプレイヤのIDと対応付けて記憶部74に保存するという具合である。
【0026】
プレイヤの認証と、プレイデータの読み出しが終わると、制御装置76は、ゲームのモードを選択することを促す画面を表示するように表示部33を制御する。本実施形態では、「1位でゴール」「レース中に20台を抜く」などといった様々なミッションに挑戦する「チャレンジモード」、同じ店舗BL内の他のプレイヤと対戦する「店内対戦モード」、および、同じ店舗BLだけでなく他の店舗BLも含めた全店舗BL内の他のプレイヤと対戦可能な「全国対戦モード」の3つのモードのうちの何れかを選択することを促す画面が表示部33に表示される。これを見て、プレイヤは、本体部32に設けられた操作用ハンドル61を操作することで、何れかひとつのモードを選択する。このとき、操作情報生成部71は、プレイヤの操作内容を特定する操作情報(ここではプレイヤがどのモードを選択したのかを示す情報)を生成して制御装置76へ送信するという具合である。そして、制御装置76は、プレイヤが選択したモードに応じて、ゲームの進行を制御する。
【0027】
ここでは、「全国対戦モード」が選択された場合を想定して、ゲーム装置30の動作を説明する。図6は、「全国対戦モード」が選択されたときのゲーム装置30の動作を説明するためのフローチャートである。以下、図6を参照しながら、具体的に説明する。
最初のステップS101では、制御装置76は、記憶部74に保存したプレイデータを参照しながら、当該ゲーム装置30のプレイヤに対して、今回のレースで使用するレース車両を選択することを促す車セレクト画面を表示するように表示部33を制御する。本実施形態では、ID登録を行ったプレイヤが、最初にゲームを行う場合(過去のプレイ回数が0回の場合)は、19種類のレース車両の中から、自分の好きなレース車両を選択することを促す画面が車セレクト画面として表示される。一方、過去のプレイ回数が1回以上の場合は、最初に自分が選択したレース車両やゲーム中に新しく手に入れたレース車両の中から何れかを選択することを促す画面が車セレクト画面として表示されるといった具合である。車セレクト画面を見て、プレイヤは、本体部32に設けられた操作用ボタン(不図示)を操作することで、今回のレースで使用するレース車両を選択する。このとき、操作情報生成部71は、プレイヤの操作内容を特定する操作情報(ここではプレイヤが選択したレース車両を示す情報)を生成して制御装置76へ送信するという具合である。制御装置76は、受信した操作情報に基づいて、今回のレースでプレイヤが使用するレース車両を決定し、次のステップS102へ進む。
【0028】
ステップS102では、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤに対して、予め用意された複数種類のコースのうち今回のレースの舞台となるコースを選択することを促すコースセレクト画面を表示するように表示部33を制御する。コースセレクト画面を見て、当該ゲーム装置30のプレイヤは、本体部32に設けられた操作用ボタン(不図示)を操作することで、複数種類のコースのうちの何れかを選択する。このとき、操作情報生成部71は、プレイヤの操作内容を特定する操作情報(プレイヤが選択したコースを示す情報)を生成して制御装置76へ送信するという具合である。制御装置76は、受信した操作情報に基づいて、今回のレースの舞台となるコースを決定し、次のステップS103へ進む。ステップS103では、制御装置76は、ステップS102で決定したコースを表示するように表示部33を制御し、次のステップS104へ進む。
【0029】
ステップS104では、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤに対して、自分が選択したレース車両の能力値を所定の複数のパラメータ(項目)に割り振ることで当該レース車両の仕様を調整するセッティングを行うことを促すセッティング画面を表示するように表示部33を制御する。本実施形態では、グリップとパワーの2種類のパラメータが採用されているが、これに限らず、パラメータの種類や数は任意である。レース車両の能力値を、グリップよりもパワーに多く配分した場合は、パワーに重点を置いた仕様となる。例えば能力値が50であって、そのうちの30をパワーに割り振り、残りの20をグリップに割り振るような場合である。また、レース車両の能力値を、パワーよりもグリップに多く配分した場合は、カーブでのコーナリングの安定性に重点を置いた仕様になる。例えば能力値が50であって、そのうちの20をパワーに割り振り、残りの30をグリップに割り振るような場合である。
【0030】
ただし、能力値の割り振りが極端に偏ることを防止するために、本実施形態では、一方のみ(例えばパワーのみ)に割り振られる量が所定量(ここでは「5」)を超えると、そのパラメータへの能力値の割り振りが一時的に禁止され、他方のパラメータ(グリップ)への能力値の割り振りのみが許容される。その後、他方のパラメータ(グリップ)に割り振られる量が所定量(ここでは「5」)に到達すると、それまで能力値の割り振りが禁止されていた一方のパラメータ(パワー)への能力値の割り振りが再び許容されるように設定されている。セッティング画面を見て、当該ゲーム装置30のプレイヤは、本体部32に設けられた操作用ボタン(不図示)を操作することで、自分の選んだレース車両のセッティングを行う。このとき、操作情報生成部71は、プレイヤの操作内容を特定した操作情報(ここではプレイヤが行ったセッティングの内容を示す情報)を生成して制御装置76へ送信するという具合である。制御装置76は、受信した操作情報に基づいて、プレイヤが今回のレースで使用するレース車両の仕様を決定し、次のステップS105へ進む。
【0031】
ステップS105では、制御装置76は、カーレースゲームを開始するように制御する。図7は、レース中において、表示部33に表示されるゲーム映像の一例を示す図である。図7に示すように、表示部33には、ゲーム装置30のプレイヤによって操作されるオブジェクトであるレース車両の映像101が、コース映像102と重ね合わされて表示される。コース映像102は、プレイヤが選択したレース車両の映像101を基準として一定範囲が描画されるように制御される。また、その描画範囲に含まれる他のレース車両の映像もコース映像102内に表示され得る。なお、カーレースゲームにおけるレース車両の制御は、周知のカーレースゲームと同様である。
【0032】
図7に示すように、コース映像102には、タコメータ(回転速度計)103、スピードメータ104、ダメージメータ105、位置関係表示用オブジェクト106などが適宜に表示される。ダメージメータ105は、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両が、他のレース車両やコースの外壁などに衝突することで受けたダメージの程度を示すダメージデータを示すものである。制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両の走行中に当該レース車両が受けたダメージの程度を示すダメージデータを管理し、そのダメージデータが基準値を超えると、ダメージメータ105の表示が上限値を超えるように表示部33を制御するとともに、レース車両がクラッシュ(大破)する映像を表示するように表示部33を制御する。レース車両がクラッシュすると、当該レース車両は、クラッシュ映像が表示されている期間、走行不能となる。
【0033】
図7に示す位置関係表示用オブジェクト106は、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両に対応する略矩形の第1オブジェクト106aと、対戦相手のレース車両に対応する略矩形の第2オブジェクト106bとを含む。制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両と、対戦相手のレース車両とのコース上の距離に応じて、第1オブジェクト106aの表示位置と第2オブジェクト106bの表示位置との鉛直方向の間隔を変更する。図7では、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両と、対戦相手のレース車両とのコース上の距離が殆ど無いような状態が例示されている。当該ゲーム装置30のプレイヤは、位置関係表示用オブジェクト106を見ることで、自分が操作するレース車両と、対戦相手のレース車両との位置関係を把握することができるという具合である。なお、ここでは、説明の便宜上、位置関係表示オブジェクト106が表示される態様を例に挙げて説明したが、例えば、未だ対戦相手が決定していない場合は、位置関係表示オブジェクト106は表示されない。
【0034】
再び、図6に戻って説明を続ける。制御装置76は、ステップS105でカーレースゲームを開始するように制御した後、次のステップS106へ進む。ステップS106では、制御装置76は、対戦相手を要求することを示すマッチング要求をフロントサーバ10へ送信する。本実施形態では、マッチング要求を送信する際には、当該ゲーム装置30のプレイヤのIDも併せて送信される。
【0035】
フロントサーバ10の制御装置16は、各店舗BL内のゲーム装置30からマッチング要求を受信すると、対戦の組み合わせを決定するマッチング処理を実行する。より具体的には、以下のとおりである。まずフロントサーバ10の制御装置16は、マッチング要求を送信してきた各プレイヤのIDに対応するプレイデータをそれぞれ要求するリクエスト信号をデータベースサーバ20へ送信する。データベースサーバ20の制御装置26は、当該リクエスト信号を受信すると、要求されたプレイデータをデータベース部22から読み出してフロントサーバ10へ送信する。そして、フロントサーバ10の制御装置16は、データベースサーバ20から受信したプレイデータに基づいて、レベルが比較的近いプレイヤ同士を1対1で対戦させるように、マッチング処理を行う。そして、マッチング処理の結果、対戦が決定したゲーム装置30の各々に対して、マッチング結果を通知する。本実施形態では、プレイヤ間のレベル差が大きい場合は対戦をさせないので、ゲーム装置30に対してマッチング結果が通知されない場合もあり得る。
【0036】
なお、本実施形態では、ゲーム装置30の制御装置76は、フロントサーバ10に対してマッチング通知を送信する際には、当該ゲーム装置30のプレイヤのIDを併せて送信するものの、当該IDに対応するプレイデータを送信することはしないが、これに限らず、例えば制御装置76は、フロントサーバ10に対してマッチング通知を送信する際に、当該ゲーム装置30のプレイヤのIDと当該IDに対応するプレイデータを併せてフロントサーバ10へ送信してもよい。この態様によれば、上述の実施形態とは異なり、フロントサーバ10は、データベースサーバ20へアクセスする必要が無いので、フロントサーバ10の処理負荷および通信量を低減できる。
【0037】
マッチング結果の通知に際しては、各ゲーム装置30に対して対戦相手となるべきゲーム装置30を特定するための情報が通知される。また、マッチング処理では、共通のカーレースゲームをプレイするゲーム装置30間で、ホストコンピュータとして機能する親機となるべきゲーム装置30も決定され、親機に選ばれたゲーム装置30には、当該ゲーム装置30が親機であることを指定する情報も併せて通知される。親機に選ばれなかったゲーム装置30には、当該ゲーム装置30は子機であることを指定する情報も併せて通知されるといった具合である。
【0038】
ゲーム装置30の制御装置76は、ステップS106でマッチング要求を送信した後、レースが終了したか否かを判定する(ステップS107)。ステップS107の結果が否定の場合、つまり、レースが終了していない場合は、制御装置76は、上述のマッチング通知を受信したか否かを判定する(ステップS108)。ステップS108の結果が否定であって、そのままレースが終了した場合は、対戦相手が見つからず、マッチング通知がされなかった場合であり、後述のステップS110へ進む。
【0039】
一方、ステップS108の結果が肯定の場合、つまり、マッチング通知を受信した場合は、制御装置76は、次のステップS109へ進み、対戦が決定した他のゲーム装置30と共通のカーレースゲームを開始するために必要な準備処理を実行する。より具体的には、制御装置76は、対戦が決定した他のゲーム装置30との共通のカーレースゲームを実行するために必要なゲーム用データを生成するとともに、対戦が決定した他のゲーム装置30との間で通信接続を確立して、生成したゲーム用データを相互に送受信する。ゲーム用データには、各ゲーム装置30のプレイヤが選択したレース車両やコースを指定する情報などが含まれている。これにより、対戦が決定した各ゲーム装置30の制御装置76は、対戦相手の他のゲーム装置30のプレイヤが選択したレース車両やコースなどを把握することができる。また、親機に選ばれたゲーム装置30の制御装置76は、各ゲーム装置30のプレイヤが選択したコースのうちの何れかを、対戦の舞台となるコースとして決定する。そして、その決定したコースを指定する情報を、子機のゲーム装置30へ送信する。これにより、子機のゲーム装置30の制御装置76は、対戦の舞台となるコースを把握することができる。
【0040】
ステップS109の準備処理が終了した後、制御装置76は、再びステップS103に戻って、今回の対戦の舞台として決定されたコースを表示するように表示部33を制御する。このとき、制御装置76は、今回の対戦相手のレース車両の種類などを併せて表示するように表示部33を制御する。続いて、制御装置76は、ステップS104へ進み、セッティング画面を表示するように表示部33を制御する。したがって、プレイヤは、再度、自分のレース車両の仕様を調整することができる。そして、セッティングが終了すると、次のステップS105へ進み、制御装置76は、カーレースゲームを開始するように制御する。なお、制御装置76は、対戦が決定した他のゲーム装置30との間で共通のカーレースゲームを開始する場合は、当該カーレースゲームの開始後、マッチング要求をフロントサーバ10へ送信することはしない。
【0041】
対戦が決定したゲーム装置30間で共通のカーレースゲームが実行されるとき、子機となったゲーム装置30の制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤの操作内容(ハンドル、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ等の操作)を特定する操作情報を、親機となったゲーム装置30に対して送信する。一方、親機となったゲーム装置30の制御装置76は、子機となったゲーム装置30に対して、親機のゲーム装置30のプレイヤの操作内容を特定する操作情報を送信する。各ゲーム装置30の制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤの操作情報と他のゲーム装置30のプレイヤの操作情報とに基づいて、各プレイヤに割り当てられたレース車両をゲーム画面上で動作させるとともに、それらのレース車両の動きに応じてゲームの状況を変化させるように制御する。これにより、各プレイヤの操作に応じて、それぞれのプレイヤに割り当てられたオブジェクト(レース車両)がコース映像上を移動しながら競争するカーレースゲームが実現される。
【0042】
図6に示すように、レースが終了すると、制御装置76は、当該レースが、マッチング対戦であったか否かを判定する(ステップS110)。ステップS110の結果が否定の場合、制御装置76は、ステップS111へ進み、レースの結果(成績)、付与されるべきポイント数、レース終了時点での車の能力値などを表示するように表示部33を制御する。
一方、ステップS110の結果が肯定の場合はステップS112へ進み、制御装置76は、後述の再戦が行われた回数が所定値に到達したか否かを判定する。本実施形態では、制御装置76は、後述の再戦が行われた回数を計数している。なお、本実施形態では、制御装置76は、マッチング対戦が終了しても、所定の条件が成立するまでは、対戦を行った他のゲーム装置30との間の通信接続を継続する。
【0043】
ステップS112の結果が肯定の場合、つまり、制御装置76は、再戦回数が所定値に到達したと判定すると、対戦を行った他のゲーム装置30との間の通信接続を切断して、前述のステップS111へ進み、結果表示を行うように制御する。つまり、本実施形態では、制御装置76は、再戦回数の計数値が所定値に到達すると、対戦を行った他のゲーム装置30との間の通信接続を切断するとともに、ゲームを強制的に終了するという具合である。一方、ステップS112の結果が否定の場合、つまり、制御装置76は、再戦回数が所定値に到達していないと判定すると、ステップS113へ進む。
【0044】
ステップS113では、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤがマッチング対戦で勝利を収めたか否か(着順が対戦相手のプレイヤよりも上であったか否か)を判定する。ステップS113の結果が否定の場合、つまり、敗北していた場合は、ステップS114へ進み、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤに再戦を希望するか否かを問い合わせる。より具体的には、制御装置76は、再戦を希望する場合は所定期間内(例えば10秒以内)に1コインを投入することを促す画面を表示するように、表示部33を制御する。これを見て、プレイヤは、自分の意思に応じた操作を行うという具合である。例えば再戦を希望する場合は、プレイヤは、コイン投入口に1枚のコインを投入する。制御装置76は、所定期間内に、コイン投入口に1枚のコインが投入されたことを示すコイン検出信号をコインセンサ73から受信すると、プレイヤが再戦を希望したことを検知する。なお、制御装置76は、所定期間内に、プレイヤが再戦を希望したことを検知しなかった場合は、プレイヤは再戦を希望しなかったものとみなす。
【0045】
ステップS114の結果が否定の場合、つまり、プレイヤが再戦を希望しなかった場合は、制御装置76は、対戦を行った他のゲーム装置30との間の通信接続を切断して、前述のステップS111へ進み、結果表示を行うように制御する。
ステップS114の結果が肯定の場合、つまり、プレイヤが再戦を希望した場合は、ステップS115へ進み、当該ゲーム装置30の制御装置76は、対戦で勝利を収めた他のプレイヤのゲーム装置30に対して、再戦要求を送信するように制御する。
【0046】
ステップS115の後、制御装置76は、再戦要求を送信した他のゲーム装置30からの受諾応答を受信したか否かを判定する(ステップS116)。後述するように、再戦要求を受信した他のゲーム装置30の制御装置76は、再戦を受諾する場合は、再戦要求を送信してきたゲーム装置30に対して、再戦の受諾を示す受諾応答を送信する一方、再戦を拒否する場合は、再戦の拒否を示す拒否応答を送信する。
【0047】
ステップS116の結果が否定の場合、つまり、制御装置76は、再戦要求を送信した他のゲーム装置30から拒否応答を受信したことを検知した場合は、対戦を行った他のゲーム装置30との間の通信接続を切断して、前述の上記ステップS111へ進み、結果表示を行うように制御する。
ステップS116の結果が肯定の場合、つまり、制御装置76は、再戦要求を送信した他のゲーム装置30からの受諾応答を受信したことを検知した場合は、対戦を行った他のゲーム装置30との間の通信接続を継続し、再戦を行うことを決定する(ステップS117)。
【0048】
次に、上記ステップS113の結果が肯定の場合、つまり、対戦の結果、当該ゲーム装置30のプレイヤが勝利を収めた場合を説明する。この場合、制御装置76は、所定期間内に、他のゲーム装置30から再戦要求を受信したか否かを判定する(ステップS118)。
【0049】
ステップS118の結果が否定の場合、制御装置76は、対戦を行った他のゲーム装置30との間の通信接続を切断して、前述のステップS111へ進み、結果表示を行うように制御する。
【0050】
ステップS118の結果が肯定の場合は、ステップS119へ進み、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤに再戦の受諾の可否を問い合わせる。より具体的には、制御装置76は、他のプレイヤから要求された再戦の受諾または拒否の何れかを選択することを促す画面を表示するように、表示部33を制御する。これを見て、プレイヤは、本体部32に設けられた操作用ボタン(不図示)を操作することで、再戦の受諾または拒否の何れかを選択する。制御装置76は、プレイヤが再戦の受諾を選択したことを示す操作情報を、操作情報生成部71から受信した場合は、プレイヤが再戦を受諾したことを検知する一方、プレイヤが再戦の拒否を選択したことを示す操作情報を、操作情報生成部71から受信した場合は、プレイヤが再戦を拒否したことを検知するという具合である。
【0051】
ステップS119の結果が否定の場合、つまり、プレイヤが再戦を拒否した場合は、制御装置76は、再戦要求を送信してきた他のゲーム装置30に対して、拒否応答を送信する(ステップS120)。そして、ステップS120の後、制御装置76は、対戦を行った他のゲーム装置30との間の通信接続を切断して、前述のステップS111へ進み、結果表示を行うように制御する。
【0052】
ステップS119の結果が肯定の場合、つまり、プレイヤが再戦を受諾した場合は、制御装置76は、再戦要求を送信してきた他のゲーム装置30に対して、受諾応答を送信する(ステップS121)。そして、制御装置76は、対戦を行った他のゲーム装置30との間の通信接続を継続し、当該ゲーム装置30のプレイヤ(つまり対戦で勝利を収めたプレイヤ)に対して1コインの投入を条件とせずに(課金を条件とせずに)再戦を行うことを決定する(ステップS117)。つまり、本実施形態では、対戦で勝利したプレイヤは、相手からの再戦要求を受諾すれば、無料で(課金が条件とされずに)当該再戦に参加できるという具合である。
【0053】
制御装置76は、ステップS117で再戦を行うことを決定すると、最初の対戦と同じレース車両およびコースで、再度カーレースゲームを実行するように制御する。ただし、本実施形態では、最初の対戦と異なるセッティングを行うことは許容されるので、再戦を行うことを決定した後は、再び上記ステップS104へ戻り、制御装置76は、セッティングを行うことを促すセッティング画面を表示するように表示部33を制御する。これを見て、プレイヤは、自分のレース車両のセッティングを再度行うという具合である。セッティングが終わると、制御装置76は、最初の対戦と同じ車両およびコースの条件下で、カーレースゲームを開始するように制御する。以降の動作は、上述した内容と同じである。
【0054】
再戦が終了し、再戦回数が所定値に到達した場合、または、再戦で敗北したプレイヤが再戦を希望しなかった場合、あるいは、再戦で勝利したプレイヤが再戦要求を拒否した場合は、前述のステップS111に進み、制御装置76は、結果表示を行うように制御する。本実施形態では、1対1の対戦でレースを行った場合は、そのレース内容に応じて、レース終了後に付与されるポイント数が可変に設定される。より具体的には、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両と、対戦相手のレース車両との間のレース終了時点における距離データに基づいて、レース内容を決定する。本実施形態では、制御装置76は、図8に示す判断基準にしたがってレース内容を決定し、それに応じて、プレイヤに付与すべきポイント数を決定している。例えばレース内容が「圧勝」の場合は、付与すべきポイント数は大きい値となり、「辛勝」の場合は、付与すべきポイント数が小さい値となる。このように、レース内容に応じて、プレイヤに付与されるポイント数が変化するので、レース中に単純な勝ち負けが見えていても、プレイヤは最後まで勝負を楽しむことができるという利点がある。
【0055】
上記ステップS111の後はステップS122へ進み、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤにゲームの継続を希望するか否かを問い合わせる。より具体的には、制御装置76は、ゲームの継続を希望する場合は所定期間内(例えば10秒以内)に1コインを投入することを促す画面を表示するように、表示部33を制御する。これを見て、プレイヤは、自分の意思に応じた操作を行うという具合である。例えばゲームの継続を希望する場合は、プレイヤは、コイン投入口に1枚のコインを投入する。制御装置76は、所定期間内に、コイン投入口に1枚のコインが投入されたことを示すコイン検出信号をコインセンサ73から受信すると、プレイヤがゲームの継続を希望したことを検知する。
【0056】
ただし、前述のステップS114において、プレイヤが再戦を希望してコインを投入したものの、他のゲーム装置30から拒否応答を受信したためにゲームが終了した場合は、既にコインが投入されている状態である。この状態で、ステップS122において、プレイヤがゲームの継続を希望する場合は、プレイヤはコイン投入口に改めてコインを投入する必要は無く、本体部32に設けられた操作用ボタン(不図示)を操作することで、ゲームの継続を選択する。制御装置76は、所定期間内に、プレイヤがゲームの継続を選択したことを示す操作情報を操作情報生成部71から受信すると、プレイヤがゲームの継続を希望したことを検知する。なお、制御装置76は、所定期間内に、プレイヤがゲームの継続を希望したことを検知しなかった場合は、プレイヤはゲームの継続を希望しなかったものとみなす。
【0057】
ステップS122の結果が否定の場合、つまり、プレイヤがゲームの継続を希望しなかった場合は、制御装置76は、ゲームを終了し、投入済みのコインがある場合は、それをプレイヤへ返却するように制御する。そして、制御装置76は、ゲームの結果を当該ゲーム装置30のプレイヤのIDとともにフロントサーバ10へ送信する。フロントサーバ10の制御装置16は、ゲーム装置30から受信したIDとゲーム結果をデータベースサーバ20へ送信するように制御する。そして、データベースサーバ20の制御部26は、フロントサーバ10から受信したIDとゲーム結果とをデータベース部22に記録するように制御する。これにより、データベース部22のデータが更新されていくという具合である。一方、ステップS122の結果が肯定の場合、つまり、プレイヤがゲームの継続を希望した場合は、制御装置76は、再び「全国対戦モード」でゲームを実行するように制御する。
【0058】
以上に説明したように、本実施形態によれば、マッチング対戦で敗北したプレイヤが再戦を要求し、再戦を要求されたプレイヤが当該再戦要求を受諾すれば、再度、同じ相手との対戦が実現する。また、再戦を行う場合、フロントサーバ10は、マッチング処理を実行する必要が無いので、対戦の都度、フロントサーバ10がマッチング処理を実行する態様(マッチングをやり直す態様)に比べて、フロントサーバ10の処理負荷が軽減されるという利点もある。したがって、本実施形態によれば、従来技術に比べて、同じ相手との再戦を希望するプレイヤの要求に応えるとともに、サーバの処理負荷を軽減可能なゲーム装置およびゲームシステムを提供できるという利点がある。
さらに、再戦の場合は、最初の対戦と同じ車両およびコースでレースを行うので、車両やコースを再度設定し直す態様に比べて、ゲーム装置30の処理負荷が軽減されるとともに、最初の対戦と比べて条件が大幅に変化することを防止できる。
くわえて、再戦に回数制限が設けられているので、熟練したプレイヤのみが制限無く無料でゲームを続けることができてしまうといったことを無くし、プレイヤ間の課金の公平性を維持できるといった利点もある。
【0059】
次に、レース中において、プレイヤが操作するレース車両がクラッシュした場合に、当該ゲーム装置30の制御装置76が実行する処理について説明する。前述したように、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両のダメージデータが基準値を超えると、当該レース車両がクラッシュする映像を表示するように表示部33を制御する。そして、クラッシュ映像の表示が終わると、制御装置76は、クラッシュしたレース車両をコースに復帰させる復帰処理を実行する。以下、図9を参照しながら、制御装置76が実行する復帰処理の具体的な内容を説明する。
【0060】
図9に示すように、まず制御装置76は、復帰させる時点において、対戦相手のレース車両が、クラッシュ地点から所定値だけ進んだ地点に至るまでの区間を走行中であるか否かを判定する(ステップS201)。ここでは、所定値は200mに設定されているが、これに限らず、所定値は任意に設定できる。但し、クラッシュした車両が、先行するレース車両に追い付くことが可能な(挽回可能な)最低限度の値であることが好ましい。
【0061】
ステップS201の結果が肯定の場合、つまり、対戦相手のレース車両が、クラッシュ地点から200mだけ進んだ地点に至るまでの区間を走行中であると判定した場合は、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両をクラッシュ地点近傍に復帰させるように制御する(ステップS203)。クラッシュしたレース車両(当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両)をクラッシュ地点近傍に復帰させたとき、当該復帰させたレース車両と、先行する対戦相手のレース車両とのコース上の距離が、上記所定値に到達していないような場合は、クラッシュしたレース車両をクラッシュ地点近傍に復帰させても、当該クラッシュしたレース車両が先行するレース車両に追いつくことは可能なので、レースの競争感を損なうことはないからである。なお、制御装置76は、従来公知のレースゲームと同様に、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両が、対戦相手のレース車両の後ろを走行していた場合は、対戦相手に追いつき易くなるように、プレイヤが操作するレース車両の速度を調整する(高める)制御を行う。
【0062】
一方、ステップS201の結果が否定の場合、つまり、対戦相手のレース車両が、クラッシュ地点から200mだけ進んだ地点に至るまでの区間を走行中でないと判定した場合は、制御装置76は、対戦相手のレース車両が、クラッシュ地点よりも前を走行中であるか否かを判定する(ステップS202)。
【0063】
ステップS202の結果が否定の場合、つまり、クラッシュしたレース車両(当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両)をクラッシュ地点近傍に復帰させても、当該クラッシュしたレース車両が先頭である場合は、上述のステップS203へ進み、当該クラッシュしたレース車両をクラッシュ地点近傍に復帰させるように制御する。この場合も、競争感を損なうことはないからである。
【0064】
一方、ステップS202の結果が肯定の場合、つまり、クラッシュしたレース車両(当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両)をクラッシュ地点に復帰させたとき、当該復帰させたレース車両と、先行する対戦相手のレース車両とのコース上の距離が、上記所定値を越えているような場合は、制御装置76は、先行する対戦相手のレース車両から上記所定値(ここでは200m)だけ離れたコース上の地点に当該クラッシュしたレース車両を復帰させる(ステップS204)。すなわち、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両が、クラッシュによって、挽回不可能なほどに対戦相手のレース車両から引き離されてしまった場合であっても、当該クラッシュしたレース車両を、挽回可能な地点で復帰させる(ワープさせる)ので、競争感が損なわれることを防止できる。
【0065】
しかしながら、先行する対戦相手からすれば、クラッシュしたレース車両を挽回不可能なまでに引き離していたにも関わらず、当該クラッシュしたレース車両が挽回可能な地点で復帰したことに気付くと(大ワープしたことに気付くと)、そのことに納得できず、レースに対するモチベーションが低下してしまうという問題がある。上記とは反対に、当該ゲーム装置30のプレイヤが、対戦相手のレース車両を大幅にリードしていた場合にも同様の問題が起こる。
【0066】
そこで、本実施形態では、クラッシュしたレース車両を挽回不可能なほどに引き離して走行しているレース車両を操作するプレイヤが、当該クラッシュしたレース車両が挽回可能な地点で復帰したことに気付き難くなるような制御を行うことで、上記問題を解消している。より具体的には、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両と、対戦相手が操作するレース車両とのコース上の距離が、上記所定値(200m)を超えると、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両に対応する前述の第1オブジェクト106aの表示位置と、対戦相手のレース車両に対応する前述の第2オブジェクト106bの表示位置との鉛直方向の間隔を、上記所定値に対応する値Lに固定するように表示部33を制御する。
【0067】
図10は、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両が、対戦相手のレース車両から、コース上で200m以上離された状態で走行しているときの様子を示す図である。図10からも理解されるように、当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両と、対戦相手のレース車両とのコース上の距離は、200m以上であるものの、第1オブジェクト106aの表示位置と、第2オブジェクト106bの表示位置との鉛直方向の間隔は、200mに対応する値Lに設定されている。仮に、この状態で、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両がクラッシュすると、前述の復帰処理によって、当該クラッシュしたレース車両は、先行する対戦相手のレース車両から200mだけ離れたコース上の地点に復帰する。つまり、復帰処理によって、先行する対戦相手とのコース上の距離は大幅に短縮されるものの、第1オブジェクト106aの表示位置と、第2オブジェクト106bの表示位置との鉛直方向の間隔は、前述のLのままであるので、対戦相手は、クラッシュした相手のレース車両が大ワープして走行を再開したことに気付き難い。これにより、大幅に先行するレース車両のプレイヤのモチベーションが損なわれることを防止できるという利点がある。
【0068】
なお、詳細な図示は省略するが、本実施形態では、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両と、対戦相手のレース車両とのコース上の実際の距離を示す数値を、第1オブジェクト106aおよび第2オブジェクト106bの各々に表示するように表示部33を制御する。第1オブジェクト106aに表示される数値は、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両を基準として、コース上での両者の実際の距離を示すものであり、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両が先行している場合は、プラスの数値が表示され、対戦相手のレース車両が先行している場合は、マイナスの数値が表示されるという具合である。また、第2オブジェクト106bに表示される数値は、対戦相手のレース車両を基準として、コース上での両者の実際の距離を示すものであり、対戦相手のレース車両が先行している場合は、プラスの数値が表示され、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両が先行している場合は、マイナスの数値が表示されるという具合である。
【0069】
ただし、第1オブジェクト106aおよび第2オブジェクト106bの各々が表示される領域全体のうち上述の数値が表示される領域が占める割合は十分に小さいので、大幅に先行するレース車両のプレイヤは、対戦相手のレース車両が前述の復帰処理によって大ワープして走行を再開しても、そのことに気付き難いという具合である。また、第1オブジェクト106aおよび第2オブジェクト106bのうちの何れか一方のみに上述の数値が表示される態様であってもよい。要するに、第1オブジェクト106aおよび第2オブジェクト106bの少なくとも一方は、自己のレース車両と相手のレース車両とのコース上の距離を示す数値を含むものであればよい。
【0070】
<B:変形例>
以上の実施形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は併合され得る。
【0071】
(1)変形例1
例えば、3台以上のレース車両で競争可能なモードでカーレースゲームを実行する場合でも、制御装置76は、前述の復帰処理を実行することができる。この場合、制御装置76は、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両が先頭であるならば、直後を走行する他の対戦相手のレース車両を第2オブジェクト106bとして表示部33に表示し、当該ゲーム装置30のプレイヤのレース車両よりも先行する車両があるならば、直前を走行する他の対戦相手のレース車両を第2オブジェクト106bとして表示部33に表示するように表示部33を制御する。
【0072】
図11は、この場合の復帰処理の具体的な内容を説明するためのフローチャートである。ステップS201〜ステップS203の内容は、上述した内容と同じであるので、説明を省略する。図11に示すように、制御装置76は、ステップS202の結果が肯定の場合、つまり、クラッシュしたレース車両(当該ゲーム装置30のプレイヤが操作するレース車両)をクラッシュ地点に復帰させたとき、当該クラッシュしたレース車両と、先行する対戦相手のレース車両とのコース上の距離が、上記所定値を越えているような場合は、制御装置76は、直前の対戦相手のレース車両から200mだけ離れたコース上の地点にクラッシュしたレース車両を復帰させる(ステップS205)。例えばクラッシュしたレース車両よりも先行する対戦相手のレース車両が2台存在する場合は、当該クラッシュしたレース車両の直前のレース車両(つまりは2位のレース車両)から200mだけ離れたコース上の地点に当該クラッシュしたレース車両を復帰させるという具合である。この場合であっても、競争感が損なわれることを防止できるという利点が得られる。
【0073】
(2)変形例2
上述の実施形態では、対戦で勝利したプレイヤは、再戦要求を受諾すれば、無料で(課金が条件とされずに)当該再戦に参加することができるが、これに限らず、例えば対戦で勝利したプレイヤであっても、再戦に参加する場合は課金が条件とされる態様であってもよい。ただし、上述の実施形態のように、対戦で勝利したプレイヤが再戦に参加するときは課金が条件とされない態様によれば、対戦で勝利したプレイヤが再戦要求を受諾する可能性が高いので、再戦を希望するプレイヤの要求が実現し易くなるという利点がある。
また、上述した実施形態では、再戦の数を計数し、計数値が所定値に達すると、ゲームを強制的に終了したが(ステップS112)、本発明はこれに限定されるものではなく、再戦回数に制限を設けなくてもよい。また、ゲームを終了する所定値は、各店舗BLで独立に設定可能としてもよい。例えば、ゲーム装置30を店舗BLに導入する際に、所定値を各ゲーム装置30ごとに設定してもよいし、あるいは、各店舗BLごとに店舗サーバを設置し、店舗サーバから当該店舗に設置された複数のゲーム装置30に対して所定値を設定できるようにしてもよい。これにより、店舗の事情によって、所定値を変更することが可能となる。
【0074】
(3)変形例3
上述の実施形態では、ゲームシステム100で実現されるゲームがカーレースゲームである態様が例示されているが、これに限らず、ゲームシステム100で実現されるゲームの種類は任意である。
【符号の説明】
【0075】
10……フロントサーバ、12……第2通信部、14……第3通信部、16……制御装置、20……データベースサーバ、22……データベース部、24……第4通信部、26……制御装置、30……ゲーム装置、31……座席部、32……本体部、33……表示部、34……支持台、35……シフトレバー、36……3Dメガネ、40,50……ルータ、61……操作用ハンドル、63……アクセルペダル、65……ブレーキペダル、71……操作情報生成部、72……受付部、73……コインセンサ、74……記憶部、75……第1通信部、76……制御装置、100……ゲームシステム、101……レース車両の映像、102……コース映像、103……タコメータ、104……スピードメータ、105……ダメージメータ、106a……第1オブジェクト、106b……第2オブジェクト、L……所定値に対応する間隔の値。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を走行させて着順を競うレースゲームを実行するゲーム装置であって、
他のゲーム装置とネットワークを介して通信する通信手段と、
ユーザの操作を入力するための操作手段と、
ゲーム画面を表示する表示手段と、
対戦相手である他のゲーム装置との間で通信接続を確立して前記操作手段の操作に基づく操作情報を送受信する通信管理手段と、
前記通信管理手段が、前記他のゲーム装置と通信している期間において、当該ゲーム装置の操作情報及び受信した操作情報に基づいて前記他のゲーム装置と共通のレースゲームを実行し、前記共通のレースゲームの実行時に各ユーザに割り当てられた車両をゲーム画面上で動作させるとともに、それらの車両の動きに応じてゲームの状況を変化させるゲーム制御手段と、
自己の車両に対応する第1オブジェクトと対戦相手の車両に対応する第2オブジェクトとを前記ゲーム画面に表示させ、前記自己の車両と前記対戦相手の車両とのコース上の距離に応じて、前記第1オブジェクトの表示位置と前記第2オブジェクトの表示位置との間隔を変更し、コース上の距離が所定値を超えると、前記第1オブジェクトの表示位置と前記第2オブジェクトの表示位置との間隔を前記所定値に対応する間隔のまま固定とする表示制御手段とを備え、
前記ゲーム制御手段は、
所定の条件が充足すると、前記車両がクラッシュする画像を前記表示手段に表示させ、
クラッシュした車両をコースに復帰させる場合、復帰させる時点においてクラッシュした地点から前記所定値だけ進んだ地点との間に走行中の車両があるか否かを判定し、
前記走行中の車両がなく、且つ当該クラッシュした車両より先行する車両がある場合には、直前を走行する車両から前記所定値だけ離れたコース上の地点に当該クラッシュした車両を復帰させ、
それ以外の場合には、クラッシュした地点近傍に当該クラッシュした車両を復帰させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記レースゲームには複数の他のゲーム装置から参戦が可能であり、
前記表示制御手段は、3台以上の車両で前記レースゲームを実行する場合、自己の車両が先頭であるならば、直後を走行する車両を前記第2オブジェクトとして前記ゲーム画面に表示させ、自己の車両より先行する車両があるならば、直前を走行する車両を前記第2オブジェクトとして前記ゲーム画面に表示させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
前記第1オブジェクト及び前記第2オブジェクトの少なくとも一方は、自己の車両と前記第2オブジェクトに対応する車両とのコース上の距離を示す数値を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲーム制御手段は、車両ごとに走行中に車両に与えたダメージの程度を示すダメージデータを管理し、前記ダメージデータが基準値を超えると前記所定の条件が充足されたと判定することを特徴とする請求項1乃至3うちいずれか1項に記載のゲーム装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−66021(P2012−66021A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−215607(P2010−215607)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】