説明

ゲーム装置

【課題】周囲の遊戯者に大きな視覚的効果を与えることができるゲーム装置を提供する。
【解決手段】ゲーム装置10の下部に台座部12が設けられ、台座部12の周囲にメダル払出口14が設けられている。台座部12上には操作卓16が設けられ、操作卓16上には四角柱形状の表示部18が設けられている。四角柱形状の表示部18の周囲4面には、ゲーム画面を表示するためのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dとスピーカ22A、22B、22C、22Dが設けられている。LCDモニタ20A、20B、20C、20Dは、台座部12に対して垂直であり、横幅より高さが大きい縦長である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置に係り、特にアミューズメント施設等に設置される業務用ビデオゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、アミューズメント施設等に設置される業務用ビデオゲーム装置として、ビデオモニタ等の表示画面が設けられ、その表示画面に対面して遊戯者がプレイするものがよく知られている。
【0003】
また、他の業務用ビデオゲーム装置として、筐体の中央にゲーム表示装置が設けられ、筐体の前面側と後面側とに分かれて、2人のプレイヤが対戦する形でプレイするものが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−246168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の一般的な業務用ビデオゲーム装置や、特許文献1に記載された業務用ビデオゲーム装置では、表示装置は平面的であるため、アミューズメント施設等に訪れた遊戯者が、その表示装置の表示方向近辺に近づかない限り、遊戯者の視野にゲーム画面が入ることがなく、周囲の遊戯者への視覚的効果が充分ではないという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、周囲の遊戯者に大きな視覚的効果を与えることができるゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によるゲーム装置は、台座部と、前記台座部上に設けられ、3以上の表示画面により周囲が囲われた表示部と、前記複数の表示画面にそれぞれ対応付けて設けられた複数の入力装置を有する入力部と、前記複数の入力装置からの入力信号に基づいてゲームを実行し、前記複数の表示画面にゲーム画面を表示する制御部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
上述したゲーム装置において、前記表示部は、4つの表示画面を有し、前記4つの表示画面の各表示面は、前記台座部に対して垂直であって、互いに90度の角度に位置しているようにしてもよい。
【0009】
上述したゲーム装置において、前記台座部に対して水平であって、前記台座部上に設けられる四角形状の操作卓を更に有し、前記操作卓上に前記複数の入力装置を有するようにしてもよい。
【0010】
上述したゲーム装置において、前記4つの表示画面は横幅よりも高さが大きい縦長の画面であるようにしてもよい。
【0011】
上述したゲーム装置において、前記複数の表示画面に対してそれぞれ設けられ、遊戯価値媒体を出力する複数の遊戯価値媒体出力装置を有する出力部を更に有し、前記入力装置は、遊戯者により投入された遊戯価値媒体を検出する遊戯価値媒体投入装置、及び/又は、遊戯者による操作を検出する操作入力装置を有するようにしてもよい。
【0012】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、前記ゲーム画面を複数の部分ゲーム画面に分割し、前記複数の表示画面に各部分ゲーム画面を表示するようにしてもよい。
【0013】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、前記表示部の複数の表示画面に、複数のキャラクタが回遊しているゲーム画面を表示するゲーム画面表示制御手段と、前記入力装置からの入力信号に基づいて、前記ゲーム画面の上方から餌が投下され、落下する前記餌に対して前記キャラクタが所定の条件を満足したときには、前記キャラクタが前記餌を食するゲームを実行するゲーム実行制御手段と、前記ゲーム実行制御手段により前記キャラクタが前記餌を食したときには、前記遊戯価値媒体出力装置から遊戯価値媒体を出力する遊戯価値媒体出力制御手段とを有するようにしてもよい。
【0014】
上述したゲーム装置において、前記ゲーム実行制御手段は、前記キャラクタが前記餌を食したときには、前記キャラクタを遊戯価値媒体画像に変化させるようにしてもよい。
【0015】
上述したゲーム装置において、前記入力装置は、遊戯者により投入されたメダルを検出するメダル投入装置と、遊戯者によりボタンが押下されたことを検出する操作ボタン装置とを有し、前記遊戯価値媒体出力装置は、メダルを払い出すメダル払出装置であり、前記ゲーム実行制御手段は、前記メダル投入装置によりメダルが検出され、その後、前記操作ボタン装置により遊戯者のボタン押下が検出されたタイミングで前記ゲーム画面の上方から餌が投下され、前記キャラクタが前記餌を食したときには、前記キャラクタをメダル画像に変化させ、前記遊戯価値媒体出力制御手段は、前記ゲーム実行制御手段により前記キャラクタが前記餌を食したときには、前記メダル払出装置からメダルを払い出すようにしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
以上の通り、本発明によれば、台座部と、前記台座部上に設けられ、3以上の表示画面により周囲が囲われた表示部と、前記複数の表示画面にそれぞれ対応付けて設けられた複数の入力装置を有する入力部と、前記複数の入力装置からの入力信号に基づいてゲームを実行し、前記複数の表示画面にゲーム画面を表示する制御部とを備えるようにしたので、周囲の遊戯者に大きな視覚的効果を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態によるゲーム装置の外観を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態によるゲーム装置のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるゲーム装置におけるゲーム画面を示す図(その1)である。
【図4】本発明の一実施形態によるゲーム装置におけるゲーム画面を示す図(その2)である。
【図5】本発明の一実施形態によるゲーム装置におけるゲーム画面を示す図(その3)である。
【図6】本発明の一実施形態によるゲーム装置により実行されるゲームのフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態によるゲーム装置により実行されるゲームの説明図(その1)である。
【図8】本発明の一実施形態によるゲーム装置により実行されるゲームの説明図(その2)である。
【図9】本発明の一実施形態によるゲーム装置により実行されるゲームの説明図(その3)である。
【図10】本発明の一実施形態によるゲーム装置により実行されるゲームの説明図(その4)である。
【図11】本発明の一実施形態によるゲーム装置により実行されるゲームの説明図(その5)である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[一実施形態]
本発明の一実施形態によるゲーム装置について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態のゲーム装置の外観を示す図であり、図2は本実施形態のゲーム装置のブロック図である。
【0019】
(ゲーム装置の外観)
本実施形態のゲーム装置10の外観構成について図1を用いて説明する。
【0020】
本実施形態のゲーム装置10は、アミューズメント施設等に業務用ビデオゲーム装置として設置される。アミューズメント施設等を訪問した遊戯者は、遊戯用のメダルを購入し、このメダルを用いてゲーム装置10による遊戯を行う。
【0021】
ゲーム装置10の下部には、四角柱状の台座部12が設けられている。四角柱状の台座部12の周囲4面には、それぞれ、遊戯者にメダルを払い出すためのメダル払出口14が設けられている。台座部12内には、メダルを払い出すメダル払出装置(図示せず)が設けられている。
【0022】
台座部12上には、台座部12に対して水平であり、遊戯者が各種操作をするための四角形状の操作卓16が設けられている。四角形状の操作卓16上には、四角柱形状の表示部18が設けられている。
【0023】
四角柱形状の表示部18の周囲4面には、それぞれ、ゲーム画面を表示するための表示画面であるLCDモニタ20A、20B、20C、20Dと、音を出力するためのスピーカ22A、22B、22C、22Dとが設けられている。
【0024】
LCDモニタ20A、20B、20C、20Dは、台座部12に対して垂直であり、横幅より高さが大きい縦長の画面である。このように、画面の幅よりも画面の高さを大きくすることで、ゲーム装置の全体の幅を省くことができる。4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dは、互いに90度の角度に位置している。
【0025】
四角柱形状の表示部18の頂部には、周囲の注意を喚起するためのランプ24が設けられている。ゲームが特別なモードになった場合等には、ランプ24を点滅、回転させることにより、周囲にいる遊戯者に注意を喚起する。
【0026】
4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dの手前側の操作卓16上には、それぞれ、中央に3つの操作ボタン25、26、27が設けられ、操作ボタン25、26、27の左右にメダルを投入するためのメダル投入口28、29が設けられている。メダル投入口28、29下の台座部12内には、投入されたメダルを検出するメダル入力装置(図示せず)が設けられている。メダル投入口28、29近傍の操作卓16は、遊戯者が所有するメダルを置くためのメダル載置部としても機能する。
【0027】
(ゲーム装置の構成)
次に、本実施形態のゲーム装置10の構成について図2を用いて説明する。
【0028】
ゲーム装置10には、プレイプログラムの実行やシステム全体の制御や画像表示のための座標計算等を行うCPU30と、CPU30が処理を行うのに必要なプログラムやデータを格納するバッファメモリとして利用されるシステムメモリ(RAM)32とがバスラインにより共通接続され、バスアービタ34に接続されている。バスアービタ34は、ゲーム装置10の各ブロックや外部に接続される機器とのプログラムやデータの流れを制御する。
【0029】
プレイプログラムやデータ(映像データや音楽データも含む)が格納されたプログラムデータ記憶装置又は記憶媒体(記録媒体であるCD−ROM等を駆動する光ディスクや光ディスクドライブ等も含む)36と、ゲーム装置10を起動するためのプログラムやデータが格納されているBOOTROM38とがバスアービタ34に接続されている。
【0030】
バスアービタ34を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体36から読み出した映像(MOVIE)データを再生したり、プレイヤの操作やゲーム進行に応じて画像表示のための画像を生成したりするレンダリングプロセッサ40と、そのレンダリングプロセッサ40が画像生成を行うために必要なグラフィックデータ等を格納しておくグラフィックメモリ42とが接続されている。レンダリングプロセッサ40から出力される画像信号は、ビデオDAC44によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dに表示される。4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dによるゲーム画面の表示方法については後述する。
【0031】
バスアービタ34を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体36から読み出した音楽データを再生したり、プレイヤによる操作やゲーム進行に応じて効果音や音声を生成したりするサウンドプロセッサ46と、そのサウンドプロセッサ46により効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータ等を格納しておくサウンドメモリ48とが接続されている。サウンドプロセッサ46から出力される音声信号は、オーディオDAC50によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、スピーカ22A、22B、22C、22Dから出力される。
【0032】
バスアービタ34には通信インターフェース52が接続されている。通信インターフェース52はLANアダプタ54を介して電話回線等の外部ネットワークに接続される。ゲーム装置10は電話回線等を介してインターネットに接続され、他のゲーム装置やネットワークサーバ等との通信が可能となる。なお、通信インターフェース52及びLANアダプタ54は電話回線を使用するものであるが、電話回線を使用するターミナルアダプタ(TA)やルータ、ケーブルテレビ回線を使用するケーブルモデム、携帯電話やPHSを利用して無線通信手段、光ファイバを用いた光ファイバ通信手段等の他の通信方法を利用してもよい。
【0033】
バスアービタ34には、ペリフェラルI/F(インターフェース)56を介して、4つの入出力部60A、60B、60C、60Dが接続されている。
【0034】
各入出力部60A、60B、60C、60Dには、それぞれ、3つの操作ボタン25、26、27と、2つのメダル入力装置62、63と、ひとつのメダル払出装置64が設けられている。
【0035】
バスアービタ34には、ペリフェラルI/F(インターフェース)56を介して、ランプ24が接続されている。
【0036】
なお、上記のようなゲーム装置10のハードウエア構成は単なる一例に過ぎず、本発明は、表示装置を備える任意のコンピュータシステムに適用することができる。また、本発明のプログラムは、メモリカード等の外部記憶媒体を通じてコンピュータシステムに供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じてコンピュータシステムに供給されてもよいし、さらにはコンピュータシステム内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。
【0037】
なお、ゲーム装置10は、アミューズメント施設やゲームカフェ等の店舗に設置されるゲーム装置に限定されるものではなく、家庭用のゲーム装置やパーソナルコンピュータ、携帯型電子ゲーム機、携帯電話やPDA等の電子装置、ゲーム情報処理装置でもよい。
【0038】
(ゲームの概要)
本実施形態のゲーム装置10により実行されるゲームは、水族館を模したメダルゲームである。
【0039】
水族館の水槽中を魚等のキャラクタが回遊している。遊戯者がメダルを投入することにより、水槽中を回遊する魚等のキャラクタに餌を与えることができる。首尾よく魚等のキャラクタが餌を食すると、キャラクタがメダルに変化して、遊戯者にメダルが払い出される。遊戯者はLCDモニタに表示される水族館において水槽中を回遊する魚を鑑賞しながら、餌やりゲームを楽しむことができる。
【0040】
(ゲーム画面の表示方法)
本実施形態のゲーム装置10により実行されるゲームにおけるゲーム画面の表示方法について図3乃至図5を用いて説明する。
【0041】
本実施形態のゲームにおけるゲーム画面は、図3に示すように、水槽中を魚等のキャラクタが回遊するゲーム画面である。このゲーム画面は1枚の水槽の画面である。その水槽の画面を4分割して、4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dに表示する。すなわち、仮想空間に配置された水槽を4つの仮想カメラで撮像し、その撮像画像を4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dに表示する。
【0042】
本実施形態では、ゲーム画面の処理速度を考慮して、図3に示すように、水槽の画像を2つの画像100、104に2分割して処理している。分割された画像100の左半分101をLCDモニタ20Aに表示し、右半分102をLCDモニタ20Bに表示する。分割された画像104の左半分105をLCDモニタ20Cに表示し、右半分106をLCDモニタ20Dに表示する。
【0043】
LCDモニタ20A、20B、20C、20Dに表示される画面101、102、105、106の下部には、ルーレット108A、108B、108C、108Dが表示される。遊戯者は、このルーレット108A、108B、108C、108Dに表示される抽選結果によって、様々なミニゲームを行うことができる。
【0044】
LCDモニタ20A、20B、20C、20Dは連続した水槽の画像であるので、例えば、LCDモニタ20Aを見ながらゲームに参加している遊戯者は、右側のLCDモニタ20Bを覗くことにより、右側から回遊してLCDモニタ20Aに出現する魚等を予測し、左側のLCDモニタ20Dを覗くことにより、左側から回遊してLCDモニタ20Aに出現する魚等を予測することができる。
【0045】
2つの画像100、104は水槽の画像を2分割したものであるから、2つの画像100、104間を移動する魚等を切れ目無く表示する。
【0046】
図4はある時刻の水槽を示す図である。魚110は画像100と画像104の境界にあり、右方向に回遊している。魚110の尾部110Tは画像100の右端に表示され、魚110の頭部110Hは画像104の左端に表示される。また、魚120は画像104と画像100の境界にあり、左方向に回遊している。魚120の尾部120Tは画像100の左に表示され、魚120の頭部120Hは画像104の右端に表示される。
【0047】
図5は、図4から所定時間経過した後の水槽を示す図である。画像100と画像104の境界にあった魚110は右方向に回遊し、画像104内に表示されている。また、画像104と画像100の境界にあった魚120は左方向に回遊し、画像104内に表示されている。
【0048】
このように、画像100の右端と画像104の左端の表示内容は連続しており、画像104の右端と画像100の左端も連続している。これにより、四角柱の表面に設けられたLCDモニタ20A、20B、20C、20Dは連続した水槽の画像を表示し、その中を回遊する魚等のキャラクタを連続的に表示する。
【0049】
(ゲーム制御方法)
本実施形態のゲーム装置10により実行されるゲームのゲーム制御方法について図6乃至図11を用いて説明する。
【0050】
まず、遊戯者によりメダル投入口28、29からメダルが投入された否か、メダル入力装置62、63により検出する(ステップS100)。
【0051】
メダルが投入されたことを検出すると餌をやる権利が発生し、操作ボタン25、26、27が有効となり、ステップS101に進み、操作ボタン25、26、27のいずれかが押されたか否かを判断する(ステップS101)。
【0052】
本実施形態では、押された操作ボタン25、26、27により餌が表れる位置が決定される。図7に示すように、操作ボタン25が押されると水槽の左側の上端から餌が出現し、操作ボタン26が押されると水槽の中央の上端から餌が出現し、操作ボタン27が押されると、水槽の右側の上端から餌が出現する。
【0053】
例えば、操作ボタン26が押されたと判断されると、図7に示すように、水槽の中央の上端から餌130が出現する(ステップS102)。
【0054】
続いて、出現した餌130が水槽中を徐々に落下していく映像を表示する(ステップS103)。続いて、餌130が水槽の下端に達したか否か判断する(ステップS104)。
【0055】
ステップS104において、餌130が魚に食べられることなく水槽の下端に達したと判断されると、餌130は消滅し(ステップS109)、最初のステップS100に戻る。
【0056】
餌130が水槽の下端に達するまでは、魚140が餌130を食べる条件である「餌食条件」を満たす魚がいるか否か判断する(ステップS105)。
【0057】
餌食条件とは、魚140の進行方向D、魚140の進行速度V、魚140と餌130との距離L、魚140の空腹度H、餌130の鮮度F等のパラメーターにより決定される。
【0058】
例えば、魚140の進行方向Dに対して所定角度θ1内に餌130が位置し、魚140と餌130との距離Lが所定値L1以下であり、魚140の空腹度Hが所定値H1以上であり、餌130の鮮度Fが所定値F1以上である場合には、餌食条件を満足したと判断する。
【0059】
ステップS105において、餌食条件を満足した判断されると、図8に示すように、餌食条件を満足した魚140が餌130を食べ(ステップS106)、図9に示すように、魚140が餌130を消化して変身画像140′に変化した後にメダル140″に変化し(ステップS107)、メダル払出装置64によりメダル払出口14からメダルが払い出される(ステップS108)。
【0060】
餌食条件を満足した場合の処理の詳細について図10を用いて説明する。
【0061】
図10(a)に示すように、魚140が餌130に対する餌食条件を満足すると、図10(b)に示すように、魚140が餌130を食し、続いて、図10(c)に示すように、魚140が餌130を消化する様子を表示し、続いて、図10(d)に示すように、魚140が140′に変身した後に、図10(e)に示すように、メダル140″に変化する。メダル払出装置64によりメダル払出口14からメダルが払い出されると、ゲーム画面からメダル140″はなくなる。
【0062】
餌130を食した魚140は、メダル140″の代わりに糞140″に変化してもよい。この場合、メダル払出装置64によりメダル払出口14からメダルが払い出され、かつ、魚140から変化した糞140″はゲーム画面の水槽中に蓄積される。
【0063】
本実施形態では、上述したように処理しているので、遊戯者は、水槽の上部を回遊している魚には餌をやりやすく、水槽の下部を回遊している魚には餌をやりにくい。このゲームの特性を利用して、水槽の下部を回遊している魚に餌を与えることができた場合には、遊戯者に特典を与えてもよい。例えば、払い出すメダル枚数を増やすようにしてもよい。
【0064】
なお、魚140が餌130を食べるとメダルが払い出されるが、メダル払出口14からメダルを払い出すタイミングは、魚140が餌130を食べた直後のタイミングでもよいし、魚140がメダル140″に変化して、水槽の下端から消えたタイミングでもよいし、これらタイミングの間のタイミングでもよい。
【0065】
なお、本実施形態では、遊戯者によりメダル投入口28、29からメダルが投入されると餌をやる権利が発生する。図11に示すように、餌をやる権利の数、すなわち、メダルのクレジット数109Aを、画面101の右下部に表示してもよい。
【0066】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0067】
例えば、上記実施形態では、四角柱形状の表示部18の周囲4面にLCDモニタ20A、20B、20C、20Dを設けたが、この構成に限らない。例えば、三角柱状の表示部の周囲3面に3個のモニタを設けてよいし、4以上の多角形上の表示部の各面に4以上の数のモニタを設けてもよい。また、円柱状の表示部の表示面に円筒状のモニタを設けてもよい。更に、遊戯者がいる空間の壁に多数のモニタを設けてもよい。遊戯者は内部から壁に設けられたモニタを見てゲームを行う。
【0068】
また、上記実施形態におけるLCDモニタ20A、20B、20C、20D上にタッチパネルを設けてもよい。このタッチパネルを用いてゲーム性を更に高めることができる。例えば、遊戯者がタッチパネルにタッチした位置に餌を出現させ、その餌を魚に食べさせるようにする。魚が餌を食べるとメダルが払い出される。所定時間経過すると餌は消滅する。
【0069】
また、上記実施形態では、入力装置として、3つの操作ボタン25、26、27と2つのメダル投入口28、29を設けたが、この構成に限らない。例えば、操作ボタンやメダル投入口の数や配置は、これに限らない。また、メダル投入口だけ設け、操作ボタンを設けなくてもよい。遊戯者がメダル投入口からメダルを投入すると、そのタイミングにより水槽内に餌が出現する。
【0070】
また、上記実施形態では、出力装置として、メダル払出装置64を設けメダルを払い出したが、それに限らない。例えば、メダルを払い出す代わりにチケットを出力するようにしてもよい。その他、遊戯者所有のカードにポイントを付与する等、いかなる遊戯価値媒体を出力するようにしてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、3つの操作ボタン25、26、27により水槽に出現する餌の位置を決定したが、それに限らない。例えば、複数の操作ボタンを同時に押すとか、操作ボタンを長押しするとかにより餌のやり方を変化させてもよい。また、操作ボタンの位置とは関係なく、ゲーム装置がランダムに決定した位置から餌を出現させてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dに対して、それぞれの遊戯者が独立してゲームを行ったが、これに限らない。例えば、4人の遊戯者が協同してゲームを行うようにしてもよい。また、ゲームに特別ステージを設けたり、ジャックポットを設定したりしてもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、水槽中を回遊する魚に水槽上方から餌を与える餌やりゲームであったが、これに限らない。例えば、水中の潜水艦に魚雷を当てるようなゲームとして構成してもよい。また、水中ではなく水上の船に爆弾を落とすようなゲームとして構成してもよい。また、空中を飛ぶ鳥を下方から射撃するようなゲームとして構成してもよい。
【符号の説明】
【0074】
10…ゲーム装置
12…台座部
14…メダル払出口
16…操作卓
18…表示部
20A、20B、20C、20D…LCDモニタ
22A、22B、22C、22D…スピーカ
24…ランプ
25、26、27…操作ボタン
28、29…メダル投入口
30…CPU
32…システムメモリ(RAM)
34…バスアービタ
36…プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体
38…BOOTROM
40…レンダリングプロセッサ
42…グラフィックメモリ
44…ビデオDAC
46…サウンドプロセッサ
48…サウンドメモリ
50…オーディオDAC
52…通信インターフェース
54…LANアダプタ
60A、60B、60C、60D…入出力部
62、63…メダル入力装置
64…メダル払出装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座部と、
前記台座部上に設けられ、3以上の表示画面により周囲が囲われた表示部と、
前記複数の表示画面にそれぞれ対応付けて設けられた複数の入力装置を有する入力部と、
前記複数の入力装置からの入力信号に基づいてゲームを実行し、前記複数の表示画面にゲーム画面を表示する制御部と
を備えたことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1記載のゲーム装置において、
前記表示部は、4つの表示画面を有し、
前記4つの表示画面の各表示面は、前記台座部に対して垂直であって、互いに90度の角度に位置している
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2記載のゲーム装置において、
前記台座部に対して水平であって、前記台座部上に設けられる四角形状の操作卓を更に有し、
前記操作卓上に前記複数の入力装置を有する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項3記載のゲーム装置において、
前記4つの表示画面は横幅よりも高さが大きい縦長の画面である
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲーム装置において、
前記複数の表示画面に対してそれぞれ設けられ、遊戯価値媒体を出力する複数の遊戯価値媒体出力装置を有する出力部を更に有し、
前記入力装置は、遊戯者により投入された遊戯価値媒体を検出する遊戯価値媒体投入装置、及び/又は、遊戯者による操作を検出する操作入力装置を有する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項5記載のゲーム装置において、
前記制御部は、
前記ゲーム画面を複数の部分ゲーム画面に分割し、前記複数の表示画面に各部分ゲーム画面を表示する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項6記載のゲーム装置において、
前記制御部は、
前記表示部の複数の表示画面に、複数のキャラクタが回遊しているゲーム画面を表示するゲーム画面表示制御手段と、
前記入力装置からの入力信号に基づいて、前記ゲーム画面の上方から餌が投下され、落下する前記餌に対して前記キャラクタが所定の条件を満足したときには、前記キャラクタが前記餌を食するゲームを実行するゲーム実行制御手段と、
前記ゲーム実行制御手段により前記キャラクタが前記餌を食したときには、前記遊戯価値媒体出力装置から遊戯価値媒体を出力する遊戯価値媒体出力制御手段と
を有することを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項7記載のゲーム装置において、
前記ゲーム実行制御手段は、前記キャラクタが前記餌を食したときには、前記キャラクタを遊戯価値媒体画像に変化させる
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項8記載のゲーム装置において、
前記入力装置は、遊戯者により投入されたメダルを検出するメダル投入装置と、遊戯者によりボタンが押下されたことを検出する操作ボタン装置とを有し、
前記遊戯価値媒体出力装置は、メダルを払い出すメダル払出装置であり、
前記ゲーム実行制御手段は、前記メダル投入装置によりメダルが検出され、その後、前記操作ボタン装置により遊戯者のボタン押下が検出されたタイミングで前記ゲーム画面の上方から餌が投下され、前記キャラクタが前記餌を食したときには、前記キャラクタをメダル画像に変化させ、
前記遊戯価値媒体出力制御手段は、前記ゲーム実行制御手段により前記キャラクタが前記餌を食したときには、前記メダル払出装置からメダルを払い出す
ことを特徴とするゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−81163(P2012−81163A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231375(P2010−231375)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】