説明

ゲーム装置

【課題】撮像された操作部材の画像の動きに対するキャラクタ画像の追従速度を向上する。
【解決手段】操作部材に所定の色をした位置識別部材を設け、これを撮像して操作部材の位置を認識する。位置識別部材を用いて位置認識処理は、2次元コードを用いた位置認識処理と比較して簡易な処理である。そのため、撮像された操作部材の画像の動きに対するキャラクタ画像の追従速度が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張現実感を提供するゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1によれば、カメラで撮影した人間の画像と、コンピュータグラフィックスで作成した画像とを合成して表示する装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−7428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の発明では、カードに印刷された2次元バーコード(図2、段落0030など)を読み取り、この2次元バーコードに対応するキャラクタの画像を、カメラで撮影した画像と合成して表示している。とりわけ、2次元バーコードを印刷されたカードの上にキャラクタが立っているかのように画像合成を行っている。そのため、2次元バーコードを検出した位置を認識して、その位置に画像が表示されなければならない。この手法は、次の点で課題がある。たとえば、カメラで撮影したカードの動きに追従するようにキャラクタの画像の表示位置を更新する装置を提案しようとすると、2次元バーコードの認識処理がボトルネックとなって、追従処理が追いつかなくなってしまう。一方で、カメラで撮影された時系列的な画像を比較して、動きのある部分にキャラクタの画像を追随することも考えられる。これにより、人間の手などの動きのある部分にキャラクタの画像を追いかけさせることができる。しかしこの方法では、動きのある部分は一箇所であることを前提としているため、ゲームキャラクタを追随させることができない。これは、動きのある複数の部分が検出されると、どちらにゲームキャラクタを追随させるべきかを決定するアルゴリズムが別途必要となってしまうからである。また、複数のプレイヤがそれぞれ異なるゲームキャラクタを操作する場合、検出された動きとゲームキャラクタとの対応関係を特定することができない。したがって、第1プレイヤの動きに第2プレイヤのゲームキャラクタが追随してしまうおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、このような課題および他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。たとえば、本発明は、撮像された操作部材の画像の動きに対するキャラクタ画像の追従速度を向上することを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、たとえば、
操作者によって操作盤面の上で操作される1つ以上の操作部材と、
前記操作盤面、前記操作部材および所定の識別情報を付されたアイテムを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記アイテムの識別情報に対応したオブジェクトの画像の画像データを記憶装置から読み出す読み出し手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記操作盤面および前記操作部材の画像を表示するとともに、少なくとも前記操作盤面の画像に重畳して前記識別情報に対応したオブジェクトの画像を表示する表示手段と、
前記操作部材の画像のうち、前記操作部材の表面の一部に設けられた所定の色をした位置識別部材の画像から前記操作部材の座標データを演算する座標データ演算手段と、
前記操作部材の移動に伴って変化する前記操作部材の座標データにしたがって前記オブジェクトの画像の表示位置データを変更することで、前記操作部材の画像に対して前記オブジェクトの画像が追随して移動するように前記表示手段に表示させる表示位置データ制御手段と
を備えることを特徴とするゲーム装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本願発明によれば、表示すべきオブジェクトを指定するためのアイテムと、表面の一部に所定の色をした位置識別部材を設けた操作部材とを撮像して、オブジェクトを特定するとともに、操作部材の位置を認識する。そのため、本発明では、2次元コードと比較して、位置認識処理を簡易にすることができる。これにより、撮像された操作部材の画像の動きに対するキャラクタ画像の追従速度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】図1Aは、ゲーム装置の筐体の一例を示した図である。
【図1B】図1Bは、ゲーム装置の制御ユニットの一例を示す図である。
【図2】図2は、操作部材の一例を示す図である。
【図3】図3は、カメラ101によって撮像された実画像300の一例を示す図である。
【図4】図4は、ゲームキャラクタを特定するために使用されるアイテムの一例を示す図である。
【図5】図5は、撮像した実画像300に対して重畳されるCG画像500の一例を示す図である。
【図6】図6は、実画像300とCG画像500とを合成して得られた合成画像600の一例を示す図である。
【図7】図7は、戦闘(バトル)が開始されたときに表示されるCG画像700の一例を示す図である。
【図8】図8は、アタックゲージの変色の順序を示す図である。
【図9】図9は、1体分のゲームキャラクタについての各種データを示した図である。
【図10】図10は、対戦型ゲームについてのメインルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図11は、キャラクタ決定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】図12は、ゲームキャラクタの移動処理を示したフローチャートである。
【図13】図13は、操作部材201とゲームキャラクタ501の画像との間の距離と、ゲームキャラクタ501aの画像、501b間の距離を説明するための図である。
【図14】図14は、バトル処理を示したフローチャートである。
【図15】図15は、スロット処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】図16は、攻撃スロットと防御スロットの一例を示す図である。
【図17】図17は、タッグバトルモードにおけるゲームキャラクタの交代処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
【0010】
図1Aは、ゲーム装置の筐体の一例を示した図である。ゲーム装置100は本体とディスプレイ部とに大別することができる。ディスプレイ部には、カメラ101がディスプレイ部から延びる支持フレームの先端付近に下方を向いて設置されている。ディスプレイ部には、さらに、カメラ101によって撮像された画像と、コンピュータグラフィクスによって作成された画像とを重畳して表示する表示装置102が設けられている。本体の上部には操作盤面103が設けられている。カメラ101は、この操作盤面103の上方(法線方向)に設けられている。たとえば、カメラ101が操作盤面103の中央の法線方向に設けられると、撮影された画像の歪みが小さくなる。なお、ゲーム装置100におけるカメラ101、表示装置102、操作盤面103は一体として筐体に設けられている必要はなく、またカメラ101は操作盤面103の中央の法線方向に対し下向き45°等の俯瞰視点となるように設けられてもよい。さらに、ゲーム装置100においては必ずしも表示装置102を設ける必要はなく、その場合は表示装置として、たとえば、家庭用のテレビジョンを使用してもよい。同様に、ゲーム装置100においては必ずしも操作盤面102を設ける必要はなく、その場合は操作盤面としてたとえば上面が平面である机やテーブル等を使用してもよい。ゲーム装置100は、たとえば、複数のゲームキャラクタが戦闘する対戦型ゲームを一人または複数のプレイヤに対して提供する。図1Aによれば、第1プレイヤ1Pが図示されており、第2プレイヤは、操作盤面103を挟んで対峙するように位置するものとする。よく知られているように、対戦型ゲームは、オブジェクトであるゲームキャラクタと、ゲーム装置または他の操作者によって操作されるオブジェクトである他のゲームキャラクタとが対戦するゲームである。
【0011】
図1Bは、ゲーム装置の制御ユニットの一例を示す図である。制御ユニット110は、ゲーム装置100の本体内部に格納されている。CPU111は、ROM113に格納されたコンピュータプログラムを実行することで各種の手段として機能する中央演算処理装置である。CPU111の一部またはすべての機能をASICなどの他の制御回路によって置換してもよい。RAM112は、CPU111の各種の演算をする際にデータを一時的に記憶する揮発性のメモリである。ROM113は、コンピュータプログラムや制御データ、ゲームキャラクタのデータ(画像データ、攻撃力などのゲームパラメータなど)を記憶している不揮発性のメモリである。音声回路114は、ゲームに関する効果音や音楽などのデータを音声信号に変換する回路である。スピーカ117は、音声回路114から出力される音声信号を音として出力する。映像回路115は、カメラ101から出力される映像信号を画像データに変換する回路である。カメラ101は、たとえば、CMOSセンサやCCDセンサなどの撮像素子によって構成される。表示回路116は、映像回路115から出力される画像データと、ROM113から読み出された画像データとを合成して映像信号を生成する回路である。表示装置102は、表示回路116から出力される映像信号に基づいて画像を表示する。
【0012】
図2は、操作者によって操作盤面の上で操作される1つ以上の操作部材の一例を示す図である。操作部材201aは、第1プレイヤ1Pによって操作される操作部材である。操作部材201aには、操作部材201aの座標データと、どのプレイヤであるかを識別するための識別部材202aが設けられている。操作部材201bは、第2プレイヤ2Pによって操作される操作部材である。操作部材201bには、操作部材201bの座標データと、どのプレイヤであるかを識別するための識別部材202bが設けられている。図2において、識別部材202aおよび識別部材202bは、それぞれ異なる色をした一定の面積のプレート、シールまたは印刷物である。識別部材202aおよび識別部材202bは、2次元バーコードとは異なり、一色の識別部材である。そのため、2次元バーコードの認識処理と比較して、CPU111による識別部材の認識処理の時間が短縮される。なお、識別部材202aおよび識別部材202bのそれぞれの色は、誤認識が十分に小さくなるように選択された色であることが望ましい。たとえば、操作盤面103のカラーをグレーとし、識別部材202aの色をオレンジとし、識別部材202aの色をライトグリーンとしてもよい。つまり、この三つの色は、色認識における色空間での距離が十分に遠くなるように選択される。このように、操作部材201a、201bは、それぞれ異なる色をした位置識別部材を備えた第1操作部材と第2操作部材である。
【0013】
図3は、カメラ101によって撮像された実画像300の一例を示す図である。撮像された実画像300には、操作部材201aの画像と、操作部材201aを把持して操作する第1プレイヤ1Pの手301aの画像と、操作部材201bの画像と、操作部材201bを把持して操作する第2プレイヤ2Pの手301bの画像とが含まれている。もちろん、操作部材201aと操作部材201bは操作盤面103上に配置されている。なお、参照番号の末尾に付与したaとbは、双方のプレイヤにとって共通する事項について説明するときは省略されることがある。カメラ101によって撮像された画像の座標系(カメラ座標系)は、図3からわかるように、2次元座標に単純化できる。これは、カメラ101の光軸と操作盤面103の法線方向とが並行だからである。なお、カメラ101は、操作盤面の上方に配置され、操作盤面、操作部材および所定の識別情報を付されたアイテム(たとえばカードや玩具など)を撮像する撮像手段の一例である。
【0014】
図4は、ゲームキャラクタを特定するために使用されるアイテム(たとえばカード)の一例を示す図である。ゲームキャラクタはコンピュータによって作成されたオブジェクトの一種であり、その画像は予めゲーム装置100のROM113に格納されている。よって、表示すべきゲームキャラクタを何らかの方法によって決定しなければならない。本実施形態では、紙やプラスチックなどを素材としたアイテム(たとえばカード)400の表面に二次元コードなどの識別コード401を印刷しておき、識別コード401をカメラ101で撮像し、CPU111が識別コード401を復号してゲームキャラクタの識別情報を抽出する。CPU111は、識別情報に対応するゲームキャラクタのデータをROM113から読み出す。これにより、CPU111はゲームキャラクタを決定ないしは特定することができる。アイテム(たとえばカード)400は、ゲームキャラクタを特定するために使用されるが、ゲームキャラクタを操作するためには使用されない。たとえば、操作盤面103の上でアイテム(たとえばカード)400が擦られることもない。よって、アイテム(たとえばカード)400の摩耗を抑制でき、収集趣味に向いたアイテム(たとえばカード)にすることができる。
【0015】
図5は、撮像した実画像300に対して重畳されるCG画像500の一例を示す図である。CGは、コンピュータグラフィクスの略称である。CG画像500には、複数のゲームキャラクタ501a、501bの画像が含まれている。これらの画像データは、アイテム(たとえばカード)400の識別コード401に基づいてCPU111によってROM113から読み出された画像データである。なお、ゲームキャラクタ501a、501bの画像の初期の表示位置は乱数処理によってCPU111が決定してもよいし、予め定められた固定位置であってもよい。
【0016】
図6は、実画像300とCG画像500とを合成して得られた合成画像600の一例を示す図である。カメラ101によって撮像された実画像300に対してCG画像500をCPU111によって重畳処理することで合成画像600が作成される。なお、本実施形態では、ゲームキャラクタ501の画像は、操作部材201(とりわけ、識別部材202)を追従するように表示される。図中の矢印は、ゲームキャラクタ501bの画像が、操作部材201bの識別部材202bを追従して移動することを示している。CPU111は、操作部材201の識別部材202の表示位置データを実画像300から認識して取得する。CPU111は、CG画像500におけるゲームキャラクタ501の画像の表示位置データ(座標データ)を常に把握している。ゲームキャラクタ501の画像は、CPU111によって表示される画像だからである。CPU111は、識別部材202の表示位置データに近づくようにゲームキャラクタ501の画像の表示位置データを更新することで、ゲームキャラクタ501の画像が操作部材201を追従するように表示される。なお、ゲームキャラクタ501の画像の表示位置データと識別部材202の表示位置データとが概ね一致すると、ゲームキャラクタ501の画像についての表示位置データの更新を停止する。よって、操作部材201が操作盤面103上で停止していれば、識別部材202に到着したゲームキャラクタ501の画像もそこで停止することになる。
【0017】
図7は、戦闘(バトル)が開始されたときに表示されるCG画像700の一例を示す図である。CG画像700も実画像300に対して重畳されて表示されるものとする。制限時間表示部701は、複数のゲームキャラクタによるバトルの残り時間を表示する。所定の制限時間(例:90秒)からカウントダウンされて行く。制限時間内に一方のゲームキャラクタのヒットポイント(HP)がゼロにならなければ、CPU111は、強制的に双方のHPを初期値の10%まで低下させた上でサドンデスに移行する。強制的にヒットポイントを削減することで、勝負がつきやすくなる。
【0018】
制限時間表示部701の左右にはそれぞれゲームキャラクタのヒットポイントゲージが表示される。ヒットポイントゲージ702aは、第1プレイヤ1Pが操作するゲームキャラクタのヒットポイントの残量を示す。ヒットポイントゲージ702aは、第1プレイヤ1Pが操作するゲームキャラクタ501aのヒットポイントの残量を示す。ヒットポイントゲージ702bは、第2プレイヤ2Pが操作するゲームキャラクタ501bのヒットポイントの残量を示す。第2プレイヤ2Pは、人間でなく、CPU111であってもよい。
【0019】
ウエイトゲージ703aは、ゲームキャラクタ501aが攻撃可能となるまでウエイトタイムを表示する。ウエイトゲージ703bは、ゲームキャラクタ501bが攻撃可能となるまでウエイトタイムを表示する。各ゲームキャラクタとも自己のウエイトタイムがゼロになると相手方(敵方)に対して攻撃することができる。なお、必ずしもキャラクタ毎に自己のウエイトタイムが設定される必要はなく、双方のキャラクタのウエイトタイムは同一で固定値であってもよい。
【0020】
アタックゲージ704は、ゲームキャラクタ501が繰り出す攻撃方法または防御確率を選択する際の基準となる値を示している。CPU111は、各ゲームキャラクタが戦闘において実行する攻撃方法を決定する際の基準となる数値であって時間の経過にしたがって増加する数値をアタックゲージとして表示装置102に表示する。アタックゲージ704は、複数に分割されている。図7では、8つの領域に分割されている。8つの領域は時間の経過とともに表示色を変更する。8つの領域がすべて変色すると、CPU111は、後述するスロットを表示する。このスロットによって、攻撃方法が選択される。なお、アタックゲージ704の分割領域は必ずしも8つである必要はない。また、アタックゲージは時間の経過にしたがって増加する数値としたが、表示装置102にランダムに表示される食物を模した画像をゲームキャラクタ501が取得することにより増加する構成にしてもよい。
【0021】
図8は、アタックゲージの変色の順序を示す図である。図8では、簡単化のために4つの領域からアタックゲージが構成されているものと仮定している。アタックゲージ704は、図8が示すように、時計回りに変色して行く。変色が1周すると、さらに2周目の変色に進む。CPU111は、1周目が終了した時点よりも、2周目が終了した時点のほうがより攻撃力の高い攻撃方法の選択確率を上昇させる。つまり、CPU111は、アタックゲージに相当する数値の値が大きくなればなるほど、より攻撃力の高い攻撃方法を選択する攻撃方法選択手段として機能する。なお、アタックゲージの変色が1周するのに要する時間は、ゲームキャラクタごとに異なってもよい。アタックゲージは時間の経過にしたがって増加する数値に連動しているともいえる。よって、CPU111は、アタックゲージに相当する数値の増加速度を示す増加速度パラメータをその他のパラメータ906としてROM113に記憶している。増加速度パラメータもゲームキャラクタごとに異なるものとする。CPU111は、読み出した増加速度パラメータに応じてゲームキャラクタごとの数値の増加速度を制御する増加速度制御手段として機能する。
【0022】
図7の説明に戻る。バトルフィールド705は、ゲームキャラクタの攻撃力と防御力の基準を示すために表示される。バトルフィールド705は、左右の2つに分割されている。左側の領域が第1プレイヤ1Pの自陣領域707aであり、右側が敵陣の領域(第2プレイヤ2Pの自陣領域707b)である。防御領域706aにゲームキャラクタ501aが存在するときは、CPU111は、ゲームキャラクタ501aの防御力を初期値よりも向上させる。防御領域706bにゲームキャラクタ501bが存在するときは、CPU111は、ゲームキャラクタ501bの防御力を初期値よりも向上させる。なお、ゲームキャラクタ501aが自陣の攻撃領域708aに位置しているときは、CPU111がゲームキャラクタ501aの攻撃力を初期値よりも向上させる。同様に、ゲームキャラクタ501bが自陣の攻撃領域708bに位置しているときは、CPU111がゲームキャラクタ501bの攻撃力を初期値よりも向上させる。このように、CPU111は、操作盤面の画像に対応して表示されるバトルフィールドにおいてゲームキャラクタの表示位置データがそのゲームキャラクタの自陣を示す範囲内にあれば、そのゲームキャラクタの防御力を上昇させ、ゲームキャラクタの表示位置データが敵陣を示す範囲内にあれば、そのゲームキャラクタの防御力を低下させるよう制御する防御力制御手段として機能する。
【0023】
図9は、1体分のゲームキャラクタについての各種データを示した図である。識別情報901は、ゲームキャラクタごとに固有の情報であり、各ゲームキャラクタを識別するための識別情報である。識別情報901は、アイテム(たとえばカード)400の識別コード401を復号することによって得られる識別情報に対応している。表示データ902は、ゲームキャラクタの画像を表示するために必要となるデータである。たとえば、ゲームキャラクタをポリゴンによって表示する場合、ポリゴンの表示データ、色データなどが含まれている。CPU111は、識別コード401を復号した識別情報に対応した表示データ902を読み出し、レンダリング処理などを実行することで、ゲームキャラクタ501の画像データを作成する。移動力データ903は、ゲームキャラクタ501の画像が操作部材201に対して追従する速度(移動速度または追従速度)を示すデータである。つまり、移動力データ903は、各ゲームキャラクタの移動力を示す移動力パラメータである。移動力データ903によって、移動速度の速いゲームキャラクタと、移動速度の遅いゲームキャラクタとを定義できる。CPU111は、移動力の大きさに応じて各ゲームキャラクタの表示位置データの単位時間あたりの変更量mや更新頻度を調整することで、各ゲームキャラクタの画像の移動速度が異なるように表示手段に表示させてもよい。攻撃力データ904は、バトルにおけるゲームキャラクタの攻撃力を示すデータである。攻撃力が高ければ高いほど、通常攻撃を繰り出したときに相手方のゲームキャラクタのヒットポイントが大きく減ることになる。なお、通常攻撃とは、アタックゲージ704が1周分貯まっていないときに、ウエイトタイムがゼロになったときに繰り出される基本的な攻撃のことである。一方、アタックゲージ704が一周以上貯まったときに繰り出される攻撃には通常攻撃や必殺技が含まれる。必殺技は、通常攻撃よりも攻撃力の高い攻撃方法を指す。必殺技の攻撃力を示すデータも攻撃力データ904の一部であってもよい。防御力データ905は、バトルにおけるゲームキャラクタの防御力を示すデータである。防御力が高ければ高いほど、相手方からの攻撃によるヒットポイントの減少量がより小さくなる。その他のパラメータ906は、ゲームキャラクタの特性に関与する各種のデータである。
【0024】
図10は、対戦型ゲームについてのメインルーチンを示すフローチャートである。S1001で、CPU111は、第1プレイヤ1Pが操作するゲームキャラクタを決定する。
【0025】
図11は、キャラクタ決定サブルーチンを示すフローチャートである。S1101で、CPU111は、カメラ101によってアイテム(たとえばカード)400(識別コード401を撮像する。S1102で、CPU111は、カメラ101によって撮像された画像から識別コード401を検出し、検出した識別コード401を復号して識別情報を抽出する。S1103で、CPU111は、復号された識別情報に対応するキャラクタデータ900をROM113から読み出し、RAM112へロードする。CPU111は、撮像手段によって撮像されたアイテム(たとえばカード)の識別情報に対応したオブジェクトの画像の画像データを記憶装置から読み出す読み出し手段として機能する。S1104で、CPU111は、キャラクタデータ900に含まれている表示データ902に基づいてゲームキャラクタ501の画像データを作成し、表示回路116に出力する。表示回路116は、画像データに基づいてゲームキャラクタ501の画像を表示装置102に表示する。
【0026】
図10の説明に戻る。S1002で、CPU111は、第2プレイヤ2Pが操作するゲームキャラクタを決定する。第2プレイヤ2Pが人間であれば(すなわち、予め二人プレーであることが入力部により指示されたとき)、CPU111は、図11に示したサブルーチンを再度実行する。一方で、第2プレイヤ2Pがコンピュータ(CPU111)であれば(予め一人プレーであることが入力部により指示されたとき)、CPU111は、ゲームキャラクタの識別情報を乱数処理によって決定し、決定した識別情報に対応するゲームキャラクタのキャラクタデータをROM113から読み出し、表示装置102にその画像を表示する。
【0027】
S1003で、CPU111は、カメラ101によって撮像された実画像300と、CG画像500とを表示回路116により合成し、合成画像600を表示装置102に表示する。このように、CPU111、表示回路116および表示装置102は、撮像手段によって撮像された操作盤面および操作部材の画像を表示するとともに、少なくとも操作盤面の画像に重畳して識別情報に対応したオブジェクトの画像を表示する表示手段として機能する。
【0028】
S1004で、CPU111は、キャラクタの移動処理を実行する。
【0029】
図12は、ゲームキャラクタの移動処理を示したフローチャートである。このゲームキャラクタの移動処理は、各ゲームキャラクタごとに個別に実行される処理である。
【0030】
S1201で、CPU111は、カメラ101によって撮像された画像を分析し、操作部材201の表面の一部に設けられた所定の色をした識別部材202の画像から操作部材201(識別部材202)の座標データを演算する。たとえば、CPU111は、カメラ101によって撮像された画像の各画素の色を調べ、予め定められた色の画素が所定数にわたり集合している画素群を探索する。CPU111は、この画素群が見つかると、画素群の中心にある画素の座標データ(x1、y1)を求める。座標データ(x1、y1)は、操作部材とゲームキャラクタとの間の距離を求めるために利用される。ここでは、操作部材201aの座標データ(x1a、y1a)と、操作部材201bの座標データ(x1b、y1b)とする。このように、CPU111は、操作部材の画像のうち、操作部材の表面の一部に設けられた所定の色をした位置識別部材の画像から操作部材の座標データを演算する座標データ演算手段として機能する。位置識別部材の表面の色を一色かつ一様な濃度とすると、位置認識処理の処理時間が、2次元コードを用いた位置認識処理と比較して短縮される。
【0031】
S1202で、CPU111は、ゲームキャラクタの表示位置データを取得する。CPU111は、ROM113に記憶されたコンピュータプログラムを実行することでゲームキャラクタ501a、501bの画像を表示している。そのため、CPU111は、ゲームキャラクタ501a、501bの画像の表示位置データ(x2a、y2a)、(x2b、y2b)をRAM112に記憶して管理している。表示位置データ(x2a、y2a)、(x2b、y2b)は、それぞれゲームキャラクタ501a、501bの画像の距離計算の基準となる位置であり、ゲームキャラクタ501a、501bの画像の中心または重心の座標データである。
【0032】
S1203で、CPU111は、操作部材201とゲームキャラクタ501の画像との間の距離を求める。CPU111は、表示手段に表示されている複数のゲームキャラクタの画像と、複数のゲームキャラクタのそれぞれに対応する操作部材の画像との間の距離を示す距離データを、ゲームキャラクタの表示位置データと操作部材の画像の座標データとから算出する第2距離算出手段として機能する。
【0033】
図13は、操作部材201とゲームキャラクタ501の画像との間の距離と、ゲームキャラクタ501aの画像、501b間の距離を説明するための図である。図13によれば、ゲームキャラクタ501aの画像と操作部材201aとの間の距離はd1である。ゲームキャラクタ501bの画像と操作部材201bとの間の距離はd2である。ゲームキャラクタ501aの画像とゲームキャラクタ501bの画像との間の距離はd3である。距離d1は、操作部材201aの座標データ(x1a、y1a)と、ゲームキャラクタ501aの画像の表示位置データ(x2a、y2a)とから算出できる。距離d2は、操作部材201bの座標データ(x1b、y1b)と、ゲームキャラクタ501bの画像の表示位置データ(x2b、y2b)とから算出できる。
【0034】
S1204で、CPU111は、ゲームキャラクタ501の画像と操作部材201とが合成画像内で離れているかどうかを判定する。たとえば、CPU111は、ゲームキャラクタ501aの画像と操作部材201aとの間の距離daがしきい値Δを超えているかどうかを判定する。同様に、CPU111は、ゲームキャラクタ501bの画像と操作部材201bとの間の距離はd2がしきい値Δを超えているかどうかを判定する。距離d1や距離d2がしきい値Δを超えていれば、S1205に進む。
【0035】
S1205で、CPU111は、ゲームキャラクタ501aの画像が操作部材201aに近づいて表示されるようにするために、ゲームキャラクタ501aの画像の表示位置データを操作部材201aの座標データに基づいて変更する。たとえば、(x2a、y2a)を、(x2a±m、y2a±m)に変更する。変更量mの値は、ゲームキャラクタの移動力データ903の値が代入される。±のうちプラスとするかマイナスとするかは、ゲームキャラクタの画像と操作部材の画像との位置関係で決定される。たとえば、合成画像600の左上を座標の原点とし、横軸をxとし、さらに、縦軸をyとする。図6のように、操作部材201bの識別部材202bの画像がゲームキャラクタ501bの画像よりも右下方向に位置しているため、ゲームキャラクタ501bの画像の表示位置データは(x2a+m、y2a+m)となる。このように表示位置データを変更することで、操作部材の画像に対してゲームキャラクタの画像が追随して移動するように表示される。よって、CPU111は、操作部材の移動に伴って変化する操作部材の座標データにしたがってオブジェクトの画像の表示位置データを変更することで、操作部材の画像に対してオブジェクトの画像が追随して移動するように表示手段に表示させる表示位置データ制御手段として機能する。また、ゲームキャラクタ501aだけでなくゲームキャラクタ501bも同様に図12に示したフローチャートにしたがって移動表示される。よって、CPU111は、第1操作部材と関連付けられて撮像されたアイテム(たとえばカード)の識別情報に対応した第1オブジェクトの画像の表示位置データを第1操作部材の座標データに応じて変更することで、第1操作部材の画像に対して第1オブジェクトの画像が追随して移動するように表示手段に表示させるとともに、第2操作部材と関連付けられて撮像されたアイテム(たとえばカード)の識別情報に対応した第2オブジェクトの画像の表示位置データを第2操作部材の座標データに応じて変更することで、第2操作部材の画像に対して第2オブジェクトの画像が追随して移動するように表示手段に表示させる表示位置データ制御手段として機能する。
【0036】
距離d1や距離d2がしきい値Δを超えていなければ、S1206に進む。S1206で、CPU111は、ゲームキャラクタの画像の移動を停止する。たとえば、CPU111は、移動を停止すべきゲームキャラクタの変更量mにゼロを代入する。
【0037】
S1207で、CPU111は、ゲームキャラクタ間の距離d3を演算する。CPU111は、表示手段に表示されている複数のゲームキャラクタ間の距離を示すゲームキャラクタ間距離データを複数のゲームキャラクタの表示位置データから算出する第1距離算出手段として機能する。図13が示すように、距離dcは、ゲームキャラクタ501aの画像の表示位置データ(x2a、y2a)と、ゲームキャラクタ501bの画像の表示位置データ(x2b、y2b)から算出できる。その後、図10のS1005に進む。
【0038】
S1005で、CPU111は、バトル開始条件が満たされたか否かを判定する。たとえば、CPU111は、ゲームキャラクタ間の距離d3が所定のしきい値dx以下となったか否かを判定する。つまり、ゲームキャラクタの画像が十分に近づいて表示されると、CPU111は、バトルモード(バトル処理)へと移行する。このように、CPU111は、ゲームキャラクタ間距離データが第1しきい値以下になると、複数のゲームキャラクタが戦闘を開始するバトルモードへ移行するよう制御する対戦制御手段として機能する。
【0039】
S1006で、CPU111は、バトル処理を実行する。
【0040】
図14は、バトル処理を示したフローチャートである。S1401で、CPU111は、制限時間表示部701、ヒットポイントゲージ702、ウエイトゲージ703、アタックゲージ704およびバトルフィールド705などを表示装置102に表示する。CPU111は、制限時間(例:90秒)のカウントダウンを開始し、制限時間表示部701に現在の残り時間を表示する。
【0041】
S1402で、CPU111は、各ゲームキャラクタについてのウエイト時間を演算する。ウエイト時間は、各ゲームキャラクタについて、相手方のゲームキャラクタに対して攻撃をしてから次の攻撃をできるようになるまでの待機時間であり、記憶装置であるROM113にその他のパラメータとして記憶されている。CPU111は、各ゲームキャラクタが相手方のゲームキャラクタに対する攻撃を終了すると待機時間の計時を開始する計時手段として機能する。たとえば、CPU111は、予め設定されたウエイト時間(例:5秒)からカウントダウンを実行したり、ゼロからカウントアップを実行したりする。CPU111は、各ゲームキャラクタについてのウエイト時間をウエイトゲージ703に表示する。図7の例では、ウエイト時間は数値ではなく、棒グラフによって視覚的に定量化されている。もちろん、ウエイト時間は数値として表示されてもよい。なお、CPU111は、ゲームキャラクタの画像が対応する操作部材の画像に向かって移動しているときは計時手段の計時を停止し、ゲームキャラクタの画像が対応する操作部材の画像に対して重畳して表示されているときは計時手段の計時を動作させる計時制御手段として機能してもよい。これにより、各プレイヤは、自己のゲームキャラクタの近くに操作部材201を動かさねばならなくなる。一方で、プレイヤは、相手ゲームキャラクタとの間合いを計ったり、自陣にとどまって防御すべきかまたは敵陣に切り込むべきかをも同時に判断したりしなければならない。よって、本実施形態によれば、より高度な戦略性をプレイヤは探求することになり、対戦ゲームの面白さが増すであろう。なお、前述のとおり、必ずしもキャラクタ毎に自己のウエイトタイムが設定される必要はなく、双方のキャラクタのウエイトタイムは同一で固定値であってもよい。

S1403で、CPU111は、各ゲームキャラクタについてのアタックゲージ演算を実行する。たとえば、CPU111は、所定時間が経過するごとに、アタックゲージ704における領域の色を1つずつ変更して行く。アタックゲージ704は、図7において、ドーナツ状ないしは円グラフ状の形状をしているが、棒グラフであってもよいし、数値自体であってもよい。
【0042】
S1404で、CPU111は、キャラクタ間の距離d3を求めるための演算を実行する。S1405で、CPU111は、対戦しているゲームキャラクタが十分に離れているかどうかを判定する。たとえば、CPU111は、対戦している2つあるゲームキャラクタの画像間の距離d3がしきい値dzを超えているか否かを判定する。つまり、バトルが開始された後も、ウエイト中のゲームキャラクタは相手方のゲームキャラクタとの戦闘を回避するために、逃げ回ることができる。しかし、逃げ回ることに失敗し、距離d3がしきい値dz以下になると、ウエイト中のゲームキャラクタは相手方のゲームキャラクタから攻撃を受けることになる。両者が離れていれば、S1402に戻る。一方、両者が離れていなければ、S1406に進む。
【0043】
S1406で、CPU111は、各ゲームキャラクタのウエイト時間がゼロになったかどうか、つまり攻撃可能になったかどうかを判定する。ウエイト時間がゼロでなければS1402に戻る。ウエイト時間がゼロであれば、S1407に進む。
【0044】
S1407で、CPU111は、ウエイト時間がゼロになったゲームキャラクタについてのアタックゲージ704の変色が一周したかどうかを判定する。アタックゲージ704の変色が一周するのに要する時間を一定時間とする場合、CPU111は、アタックゲージ704用のタイマーによって経過時間を計時し、一定時間が過ぎたかどうかを判定してもよい。アタックゲージ704の変色が一周していなければ、S1410に進む。S1410で、CPU111は、通常攻撃処理を実行する。ヒットポイントをHPとすると、HPは、次式から算出される。
【0045】
HP(攻撃後)=HP(攻撃前) − Atk_normal
となる。ここで、Atk_normalは、攻撃力をあらわすパラメータであり、攻撃を加える側の攻撃力データ904に含まれている。なお、自己の防御力を加味して、HPを算出してもよい。
【0046】
HP(攻撃後)=HP(攻撃前) − Atk_normal × Def_normal
Def_normalは、防御力をあらわすパラメータであり、攻撃を受ける側の防御力データ905に含まれている。Def_normalがゼロであれば、相手の攻撃を完全に防ぐことができる。Def_normalが0.5であれば、相手の攻撃を半減することができる。その後、S1411に進む。
【0047】
なお、CPU111は、ゲームキャラクタと操作部材との間の距離を示す距離が大きければ大きいほど、ゲームキャラクタが戦闘で受けるダメージが大きくなるようにゲームキャラクタの防御力をあらわす防御力パラメータを低下させる防御力パラメータ制御手段として機能してもよい。ゲームキャラクタ501bが防御側であれば、距離d2を用いてヒットポイントが計算される。
【0048】
HP(攻撃後)=HP(攻撃前) − Atk_normal × Def_normal / d2
式中の1/d2は、防御率ダウン係数であり、ゼロないし1の間の数値を取るように正規化されてもよい。
【0049】
一方、S1407でアタックゲージ704の変色が少なくとも一周したと判定したときは、S1408へ進む。
【0050】
S1408で、CPU111は、ウエイト時間がゼロになったゲームキャラクタ側の操作部材201が所定の操作をされたかどうかを判定する。CPU111は、カメラ101によって撮像された画像に基づいて操作部材201の座標データ(x1、y1)を取得する。さらに、CPU111は、所定時間内における操作部材201の座標データ(x1、y1)の軌跡が、予め定められた軌跡かどうかを判定する。たとえば、所定の軌跡は、たとえば、図3において、操作部材201aがプレイヤの視点を基準として横方向(図3の上下方向)に小刻みに繰り返し動かされたことであってもよい。また、所定の軌跡は、操作部材201aがプレイヤの視点を基準として縦方向(図3の左右方向)に小刻みに繰り返し動かされたことであってもよい。操作部材201が所定の操作をされなければ、S1410に進む。一方、操作部材201が所定の操作をされたときは、S1409に進む。
【0051】
S1409で、CPU111は、攻撃方法や防御方法を選択するためのスロット処理を実行する。このように、CPU111は、アタックゲージの数値が所定値を超えた状態で(S1407 Yes)、操作部材の画像の軌跡が所定の軌跡を辿ると(S1408 Yes)、複数の攻撃方法から1つの攻撃方法をランダムに選択する(S1409)、攻撃方法選択手段として機能する。
【0052】
図15は、スロット処理の一例を示すフローチャートである。S1501で、CPU111は、表示装置102にスロットを表示する。
【0053】
図16は、攻撃スロットと防御スロットの一例を示す図である。スロットの表示画面1600には、攻撃スロット1601aと防御スロット1601bとが含まれている。攻撃スロット1601aは、複数の攻撃方法を示す複数のアイコン画像を含む第1アクションスロットであって、複数のアイコン画像が第1アクションスロット内で回転するように表示される第1アクションスロットである。つまり、攻撃スロット1601aは、ウエイトが終了した攻撃側のプレイヤ側に表示されるスロットであり、3つのリール1602、1603、1604により構成されている。各リールには、攻撃方法を示すアイコン画像が複数個設けられている。攻撃スロット1601aは、いわゆるスロットマシンであり、各リールが回転を開始し、左側のリールから順番に回転を停止する。CPU111は、各リールの回転を停止したときにスロットの中央に表示されているアイコン画像に対応した攻撃方法を選択する。なお、リールの数は任意である。3つのリール1602、1603、1604を採用する場合、CPU111は、3つのアイコン画像の絵柄が揃ったときにそのアイコン画像が示す必殺技を選択してもよいし、3つのリール1602、1603、1604によってそれぞれ選択された攻撃方法を順番に繰り出してもよい。後者の場合、3回の攻撃が実行されることになる。
【0054】
防御スロット1601bは、複数の防御方法を示す複数のアイコン画像を含む第2アクションスロットであって、複数のアイコン画像が第2アクションスロット内で回転するように表示される第2アクションスロットである。つまり、防御スロット1601bは、攻撃を受けるプレイヤ側に表示されるスロットであり、3つのリールにより構成されている。各リールには、防御方法を示すアイコン画像が複数個設けられている。防御スロット1601bも、いわゆるスロットマシンであり、各リールが回転を開始し、左側のリールから順番に回転を停止する。CPU111は、各リールの回転を停止したときにスロットの中央に表示されているアイコン画像に対応した防御方法を選択する。CPU111は、3つのアイコン画像の絵柄が揃ったときにそのアイコン画像が示す防御技を選択してもよいし、3つのリールによってそれぞれ選択された防御方法を順番に繰り出してもよい。後者の場合、3回の攻撃に対応してそれぞれリールによって選択された防御方法が実行されることになる。
【0055】
S1602で、CPU111は、表示装置102に表示したスロットが備える3つのリールの回転を開始する。S1603で、CPU111は、カメラ101によって撮像された画像を分析し、攻撃側の操作部材と防御側の操作部材とが所定の操作を実行されたかどうかを判定する。この所定の操作の判定も、操作部材の座標データによって求まる操作部材の軌跡が予め定められた軌跡かどうかに基づいて判定されてもよい。所定の操作が検出されなければS1505に進む。所定の操作が検出されればS1504に進む。
【0056】
S1504で、CPU111は、確率上昇演算を実行する。CPU111は、攻撃側の操作部材について所定の操作を検出すると、攻撃スロット1601aのリールによって選択される攻撃方法のうちより攻撃力の高い攻撃方法が選択される確率を上昇する。一方、CPU111は、攻撃側の操作部材について所定の操作を検出すると、防御スロット1601bのリールによって選択される防御方法のうちより防御力の高い防御方法が選択される確率を上昇する。このように、CPU111は、第1アクションスロットが表示されている最中に操作部材が予め定められた軌跡にしたがって操作されると、第1アクションスロットを構成する複数のアイコン画像のうちより攻撃力の高い攻撃方法を示すアイコン画像で第1アクションスロットが停止される確率を増加させる攻撃方法選択手段である。同様に、CPU111は、第2アクションスロットが表示されている最中に操作部材が予め定められた軌跡にしたがって操作されると、第2アクションスロットを構成する複数のアイコン画像のうちより防御力の高い防御方法を示すアイコン画像で第2アクションスロットが停止される確率を増加させる手段である。
【0057】
S1505で、CPU111は、乱数処理によって攻撃方法と防御方法とを選択し、選択された攻撃方法と防御方法のところでそれぞれのスロットのリールが停止するよう表示装置102に表示する。なお、攻撃力データ904には、複数の攻撃方法を示すデータAtk(i)、その攻撃力を示すデータAtk_super(i)、それらが選択される確率のデータAtk_rand(i)とが格納されている。攻撃方法が10種類であれば、iは1ないし10となる。防御力データ905には、複数の攻撃方法を示すデータDef(j)、その防御力を示すデータDef_super(j)、それらが選択される確率のデータDef_rand(j)とが格納されている。防御方法が5種類であれば、jは1ないし5となる。
【0058】
S1506で、CPU111は、選択した攻撃方法を表示装置102に表示する。これは、アイコン画像だけではわかりにくいからである。同様に、CPU111は、選択した防御方法を表示装置102に表示する。
【0059】
S1507で、CPU111は、攻撃および防御を示す映像を表示装置102に表示し、バトルの結果を防御側のヒットポイントに反映させる。3回の攻撃と防御が繰り返される場合、各回ごとにヒットポイントが演算される。
【0060】
HP(攻撃後)=HP(攻撃前) − Atk_super(i) × Def_super(j)
その後、S1411に進む。S1411で、CPU111は、一方のヒットポイントがゼロ以下になったかどうかを判定する。ゼロ以下でなければS1402に戻る。ゼロ以下であればS1007に進む。
【0061】
S1007で、CPU111は、ゲーム終了条件が満たされたか否かを判定する。たとえば、ゲーム終了条件は、たとえば、ゲームが開始されてからの経過時間が所定時間を超えたり、バトルの実行回数が所定回数を超えたりしたことである。
【0062】
[他の実施形態]
上述した実施形態では、第1プレイヤ1Pが操作するゲームキャラクタと、第2プレイヤ2PまたはCPU111が操作するゲームキャラクタとが対戦するソロバトルモードについて説明した。本発明では複数の操作部材を同時に認識できるため、第1プレイヤ1Pが操作するゲームキャラクタと、第2プレイヤ2Pが操作するゲームキャラクタとがタッグを組み、CPU111が操作する2対のゲームキャラクタと対戦してもよい。これをタッグバトルモードと呼ぶことにする。タッグバトルモードでは、プロレスのタッグ戦のように戦うゲームキャラクタと待機するゲームキャラクタとが存在する。したがって、何らかの方法によって両者が交代する必要がある。
【0063】
図17は、タッグバトルモードにおけるゲームキャラクタの交代処理を説明するための図である。CPU111は、カメラ101によって撮像された画像から各操作部材の座標データを監視している。図17によれば、これまで待機していた第1プレイヤ1Pの操作部材201aが新たに実画像300内で検出され、これまで戦っていた第2プレイヤ2Pの操作部材201bが実画像300内の外側に移動したことを示している。CPU111は、カメラ101によって取得された実画像300を解析し、一方の操作部材の画像が実画像300内で新たに検出されるとともに、これまで検出されていた他方の操作部材の画像が実画像300から検出できなくなったことを条件に、戦うゲームキャラクタを交代する。他方の操作部材の画像が実画像300から検出できなくなったことは、ゲームキャラクタの表示位置がバトルフィールドの場外を示す表示位置に変化したことに相当する。
【0064】
なお、誤操作によって一方の操作部材の画像が実画像300から一瞬消えてしまうことも考えられる。そこで、実画像300から消える前における操作部材201の移動の軌跡が所定の軌跡であったことを交代の条件としてもよい。図17によれば、操作部材201bは、第2プレイヤ2Pの手前側に引かれて、操作盤面103から消える軌跡を辿っている。したがって、図17において、左右方向に操作部材201bが移動していって実画像300から消えてしまったときは、CPU111は、交代条件が成立していないと判定する。操作部材の位置や軌跡の監視方法は、既に説明したとおりである。また、操作部材が実画像300から消えてしまった際にカウントを開始し、操作部材が消えている状態でのカウント値が一定値になった場合にゲームキャラクタを変更するようにしてもよい。このように、CPU111は、複数の操作部材に対応して表示される複数のゲームキャラクタが交代で、ゲーム装置によって操作される他のゲームキャラクタと対戦するタッグモードにおいて、複数のゲームキャラクタのうち対戦しているゲームキャラクタの表示位置がバトルフィールドの場外を示す表示位置に変化すると、複数のゲームキャラクタのうち待機していたゲームキャラクタがゲーム装置によって操作される他のゲームキャラクタと対戦するように対戦を制御する対戦制御手段として機能する。
【0065】
以上説明したように、本実施形態によれば、キャラクタを特定するためのアイテム(たとえばカード)と、キャラクタを操作するための操作部材とを分けたため、アイテム(たとえばカード)の摩耗を抑制できる。さらに、操作部材の表面の一部に所定の色をした位置識別部材を設け、これを撮像して操作部材の位置を認識するため、2次元コードと比較して、位置認識処理を簡易にすることができる。これにより、撮像された操作部材の画像の動きに対するキャラクタ画像の追従速度を向上することができる。
【0066】
また、本実施形態では、1人のプレイヤだけでなく、複数のプレイヤもそれぞれ異なる操作部材を使用することで、ゲームキャラクタを操作できる。これにより、第1プレイヤと第2プレイヤとが対戦したり、第1プレイヤがコンピュータと対戦したり、第1プレイヤと第2プレイヤとがタッグを組んでコンピュータと対戦することが可能となる。とりわけ、操作部材に付与されている位置識別部材の色を異ならしめることで、どの操作部材がどのプレイヤの操作部材であるかを比較的に簡単な色認識処理によって特定できる。よって、一方のプレイヤのゲームキャラクタが他方のプレイヤの操作部材の動きに対して追従してしまう可能性を低減できる。
【0067】
ゲームキャラクタは、操作部材とは別に用意されたアイテム(たとえばカード)によって決定される。よって、アイテム(たとえばカード)に付される2次元コードを変更すれば、別のゲームキャラクタを召喚することが可能となる。本実施形態では、アイテム(たとえばカード)を使用してゲームキャラクタを特定したが、デジタルカメラ等で広く普及しているメモリカードに識別情報を記憶しておいたり、通信機能(IrDAなど)を備えたおもちゃや携帯電話から識別情報をCPU111に送信したりしてもよい。これらの場合、メモリカードからデータを読み出すメモリカードスロットや通信インタフェースがゲーム装置100に追加されることになる。
【0068】
さらに、ゲームキャラクタごとに移動力パラメータを設定することで、各ゲームキャラクタの操作部材への追従速度を調整することができる。これにより高速に移動可能なすばしっこいゲームキャラクタや、ゆっくりと移動するのんびりしたゲームキャラクタなど、各ゲームキャラクタの特徴づけを行うことができる。
【0069】
戦闘は、ゲームキャラクタ間の距離が所定のしきい値よりも小さくなったことを条件して開始される。よって、戦闘を開始したいプレイヤは自己のゲームキャラクタを相手のゲームキャラクタに近づくように操作して楽しむことができる。一方で、戦闘を望まないプレイヤは自己のゲームキャラクタを相手のゲームキャラクタから遠ざけるように操作して、捕まるか捕まらないかといったスリルを味わうことができる。
【0070】
ゲームキャラクタが操作部材に移動中であるか、操作部材に到着した状態であるかに応じて、防御力パラメータを変更してもよい。たとえば、戦闘に突入したときのゲームキャラクタと操作部材との間の距離が長ければ長いほど、そのゲームキャラクタが戦闘で受けるダメージが大きくなるように防御力を低下させてもよい。よって、さらに、操作部材のほうからゲームキャラクタに近づけようとしたりするなど、できる限り有利となるように操作部材を操作するスリルが増すであろう。
【0071】
各ゲームキャラクタについて、相手方のゲームキャラクタに対して攻撃をしてから次の攻撃をできるようになるまでの待機時間を設定し、ゲームキャラクタの画像が対応する操作部材の画像に向かって移動しているときは待機時間の削減を停止してもよい。これにより操作部材のほうからゲームキャラクタに近づけようとしたりするなど、できる限り有利となるように操作部材を操作するスリルが増すであろう。
【0072】
各ゲームキャラクタが戦闘において実行する攻撃方法を決定する際の基準となる数値を示すアタックゲージを採用することで、アタックゲージを見ながら、スロットを使用すべきか控えるべきかをプレイヤは判定できるようになる。とりわけ、アタックゲージが示す数値が大きくなればなるほど、攻撃力や防御力が高まるようにすれば、プレイヤは通常攻撃をすべきか、スロットを使って大技を繰り出すべきかという判断を迫られることになる。よって、戦略性のオプションがさらに増えることになる。
【0073】
なお、アタックゲージが示す数値の増加速度はゲームキャラクタごとに異なってもよい。これにより、通常攻撃を多く繰り出すべきゲームキャラクタや、スロットを用いて大技を繰り出すべきゲームキャラクタなど、それぞれの特徴付けを増やすことができる。
【0074】
攻撃方法や防御方法の選択には、1つ以上のリールを備えた仮想的なスロットマシンを使用できる。これにより、攻撃方法や防御方法が決定される過程をリールの回転を凝視しながら楽しむことができるようになる。
【0075】
バトルフィールドにおいてゲームキャラクタが自陣に位置していれば、そのゲームキャラクタの防御力を上昇させ、敵陣に位置していればそのゲームキャラクタの防御力を低下させるように制御してもよい。これにより、自陣にて戦闘をできる限り自重すべきか、敵陣に打って出るべきかの判断をプレイヤは迫られることになる。つまり、戦闘において考慮すべき事項が増えるため、戦略性がさらに増すことになろう。
【0076】
タッグモードにおいては、戦闘中のゲームキャラクタの表示位置がバトルフィールドの場外を示す表示位置に変化すると、待機していたゲームキャラクタに交代できるようにする。これにより、各プレイヤは、交代を簡易な操作により実現できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置であって、
操作者によって操作盤面の上で操作される1つ以上の操作部材と、
前記操作盤面、前記操作部材および所定の識別情報を付されたアイテムを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記アイテムの識別情報に対応したオブジェクトの画像の画像データを記憶装置から読み出す読み出し手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記操作盤面および前記操作部材の画像を表示するとともに、少なくとも前記操作盤面の画像に重畳して前記識別情報に対応したオブジェクトの画像を表示する表示手段と、
前記操作部材の画像のうち、前記操作部材に設けられた所定の色をした位置識別部材の画像から前記操作部材の座標データを演算する座標データ演算手段と、
前記操作部材の移動に伴って変化する前記操作部材の座標データにしたがって前記オブジェクトの画像の表示位置データを変更することで、前記操作部材の画像に対して前記オブジェクトの画像が追随して移動するように前記表示手段に表示させる表示位置データ制御手段と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記1つ以上の操作部材は、それぞれ異なる色をした前記位置識別部材を備えた第1操作部材と第2操作部材であり、
前記表示位置データ制御手段は、
前記第1操作部材と関連付けられて撮像されたアイテムの識別情報に対応した第1オブジェクトの画像の表示位置データを前記第1操作部材の座標データに応じて変更することで、前記第1操作部材の画像に対して前記第1オブジェクトの画像が追随して移動するように前記表示手段に表示させ、
前記第2操作部材と関連付けられて撮像されたアイテムの識別情報に対応した第2オブジェクトの画像の表示位置データを前記第2操作部材の座標データに応じて変更することで、前記第2操作部材の画像に対して前記第2オブジェクトの画像が追随して移動するように前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲーム装置は、前記オブジェクトであるゲームキャラクタと、前記ゲーム装置または他の操作者によって操作されるオブジェクトである他のゲームキャラクタとを対戦させる対戦型ゲームを実行するゲーム装置であり、
前記記憶装置は、
各ゲームキャラクタを識別するための識別情報と、
各ゲームキャラクタの移動力を示す移動力パラメータと
を記憶しており、
前記表示位置データ制御手段は、
前記移動力の大きさに応じて各ゲームキャラクタの表示位置データの変更量を調整することで、各ゲームキャラクタの画像の移動速度が異なるように前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記表示手段に表示されている複数のゲームキャラクタ間の距離を示すゲームキャラクタ間距離データを前記複数のゲームキャラクタの表示位置データから算出する第1距離算出手段と、
前記ゲームキャラクタ間距離データが第1しきい値以下になると、前記複数のゲームキャラクタが戦闘を開始するバトルモードへ移行するよう制御する対戦制御手段と
を備えることを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記表示手段に表示されている複数のゲームキャラクタの画像と、前記複数のゲームキャラクタのそれぞれに対応する前記操作部材の画像との間の距離を示す距離データを、前記ゲームキャラクタの表示位置データと前記操作部材の画像の座標データとから算出する第2距離算出手段と、
前記ゲームキャラクタと前記操作部材との間の距離を示す距離データが大きければ大きいほど、前記ゲームキャラクタが前記戦闘で受けるダメージが大きくなるように前記ゲームキャラクタの防御力をあらわす防御力パラメータを低下させる防御力パラメータ制御手段と
を備えることを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記記憶装置は、
各ゲームキャラクタについて、相手方のゲームキャラクタに対して攻撃をしてから次の攻撃をできるようになるまでの待機時間を記憶しており、
各ゲームキャラクタが相手方のゲームキャラクタに対する攻撃を終了すると前記待機時間の計時を開始する計時手段と、
前記ゲームキャラクタの画像が対応する操作部材の画像に向かって移動しているときは前記計時手段の計時を停止し、前記ゲームキャラクタの画像が前記対応する操作部材の画像に対して重畳して表示されているときは前記計時手段の計時を動作させる計時制御手段と
を備えることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記表示手段は、
各ゲームキャラクタが前記戦闘において実行する攻撃方法を決定する際の基準となる数値であって時間の経過にしたがって増加する数値をアタックゲージとして表示し、
前記ゲーム装置は、さらに、
前記数値が所定値を超えた状態で、前記操作部材の画像の軌跡が所定の軌跡を辿ると、複数の攻撃方法から1つの攻撃方法をランダムに選択する攻撃方法選択手段を備えることを特徴とする請求項4または5に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記記憶装置は、
前記ゲームキャラクタごとに異なる前記数値の増加速度を示す増加速度パラメータを記憶しており、
前記ゲーム装置は、さらに、
前記増加速度パラメータに応じて前記キャラクタごとの前記数値の増加速度を制御する増加速度制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記攻撃方法選択手段は、前記数値の値が大きくなればなるほど、より攻撃力の高い攻撃方法を選択することを特徴とする請求項7または8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記表示手段は、
複数の攻撃方法を示す複数のアイコン画像を含む第1アクションスロットであって、前記複数のアイコン画像が該第1アクションスロット内で回転するように表示される第1アクションスロットを表示し、
前記攻撃方法選択手段は、
前記第1アクションスロットが表示されている最中に前記操作部材が予め定められた軌跡にしたがって操作されると、前記第1アクションスロットを構成する前記複数のアイコン画像のうちより攻撃力の高い攻撃方法を示すアイコン画像で前記第1アクションスロットが停止される確率を増加させる
ことを特徴とする請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記表示手段は、
複数の防御方法を示す複数のアイコン画像を含む第2アクションスロットであって、前記複数のアイコン画像が前記第2アクションスロット内で回転するように表示される第2アクションスロットを表示し、
前記ゲーム装置は、
前記第2アクションスロットが表示されている最中に前記操作部材が予め定められた軌跡にしたがって操作されると、前記第2アクションスロットを構成する前記複数のアイコン画像のうちより防御力の高い防御方法を示すアイコン画像で前記第2アクションスロットが停止される確率を増加させる
ことを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記操作盤面の画像に対応して表示されるバトルフィールドにおいて前記ゲームキャラクタの表示位置データがそのゲームキャラクタの自陣を示す範囲内にあれば、そのゲームキャラクタの防御力を上昇させ、前記ゲームキャラクタの表示位置データが敵陣を示す範囲内にあれば、そのゲームキャラクタの防御力を低下させるよう制御する防御力制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項3ないし11のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記対戦制御手段は、
複数の操作部材に対応して表示される複数のゲームキャラクタが交代で、前記ゲーム装置によって操作される他のゲームキャラクタと対戦するタッグモードにおいて、前記複数のゲームキャラクタのうち対戦しているゲームキャラクタの表示位置がバトルフィールドの場外を示す表示位置に変化すると、前記複数のゲームキャラクタのうち待機していたゲームキャラクタが前記ゲーム装置によって操作される他のゲームキャラクタと対戦するように対戦を制御することを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項14】
操作者によって操作される1つ以上の操作部材と、
前記操作部材、当該操作部材を操作可能な操作盤面および所定の識別情報を付されたアイテムを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記アイテムの識別情報に対応したオブジェクトの画像の画像データを記憶装置から読み出す読み出し手段と
を備え、
前記撮像手段によって撮像された前記操作部材および前記操作盤面の画像とともに、少なくとも前記操作盤面の画像に重畳して前記識別情報に対応したオブジェクトの画像を表示手段に表示させるゲーム装置であって、
さらに、前記操作部材の画像のうち、前記操作部材に設けられた所定の色をした位置識別部材の画像から前記操作部材の座標データを演算する座標データ演算手段と、
前記操作部材の移動に伴って変化する前記操作部材の座標データにしたがって前記オブジェクトの画像の表示位置データを変更することで、前記操作部材の画像に対して前記オブジェクトの画像が追随して移動するように前記表示手段に表示させる表示位置データ制御手段と
を備えることを特徴とするゲーム装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−81807(P2013−81807A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−2056(P2013−2056)
【出願日】平成25年1月9日(2013.1.9)
【分割の表示】特願2010−115705(P2010−115705)の分割
【原出願日】平成22年5月19日(2010.5.19)
【出願人】(000135748)株式会社バンダイ (246)
【出願人】(597010226)株式会社コト (13)
【Fターム(参考)】