説明

ゲーム音場生成装置

【課題】音源とプレイヤキャラクタの距離に応じた音場を創生するゲーム装置を提供する。
【解決手段】音源とプレイヤキャラクタ間の離間距離を演算する手段、音源の方向を演算する手段、離間距離が第1の距離以下か、第1の距離より大きな第2の距離以上か、第1の距離と第2の距離の間であるかを判定する手段、離間距離が第1の距離以下の場合音声チャンネルの音声トラックデータをデフォルトスピーカーにそれぞれ出力する手段、離間距離が第2の距離以上の場合音声トラックデータの出力を停止する手段、離間距離が第1の距離と第2の距離の間の場合離間距離に応じた各音声チャンネルの仮想展開角を第1の距離のデフォルトの展開角と第2の距離の0度との間で演算する手段、各音声チャンネルの仮想展開角を実角度に変換する手段、該各音声チャンネルの実角度に基づいて、各音声チャンネルの音声トラックデータをスピーカーに割り当て再生する手段からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームなどの仮想空間における音源とプレイヤキャラクタの距離に応じて、複数の音声チャンネルがデフォルト設定された別個のスピーカーから再生される音場とモノラルな音場との間で、適切な音場を創生することの出来るゲーム音場生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のゲーム音場生成装置としては、仮想カメラ(プレイヤキャラクタ)の音源に対する位置や方向を演算し、その結果に応じてプレイヤキャラクタの位置に応じた方向から音が聞こえてくるように、ステレオチャンネルのスピーカーからの音量及び左右バランスを制御し、音場のリアリティを向上させようとしたものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−184792
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、こうした装置では、プレイヤキャラクタの音源に対する方向や位置に応じてステレオチャンネルの音量及び左右バランスが変化するものの、音場を構成する音声チャンネルの再生態様には変化がなく、プレイヤキャラクタと音場の距離とは無関係に、左右のスピーカーからはそれぞれの音声チャンネルの音声が独立して再生されることとなる。
【0005】
通常、プレイヤキャラクタが音源に近い場所にいる場合には、左右のスピーカーからステレオチャンネルの音声が再生されることで問題はないが、プレイヤキャラクタが音源から離れてしまった場合には、音源からの音は、音源の存在する方向から、それらの音声チャンネルの音声トラックデータが混じり合ったモノラル音声として視聴されるのが通常の態様であり、そうした場合も、左右のスピーカーからステレオチャンネルの音声がそれぞれ別個の音声チャンネルからの音として再生されるのは不自然なものとなる。この点は、音源の信号がステレオチャンネル(2チャンネル)の場合より、サラウンドなどの多チャンネルの音声チャンネルを有する場合に顕著に生じ、プレイヤキャラクタが音源から離れてしまっても、プレイヤには、音源からの音が、音源に近接した時と同様な再生態様、即ちサラウンドで再生され、違和感を覚えやすい。
【0006】
そこで、本発明は、音源とプレイヤキャラクタの距離に応じて、複数の音声チャンネルの再生態様を変化させ、適切な音場を創生することの出来るゲーム音場生成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、複数の位置に配置されたスピーカー(10A、10B、10C、10D)をそれぞれ接続することが出来、メモリ空間内に形成された仮想空間(VS)内の所定位置に配置された、複数の音声チャンネルを持った音源(S)からの音声トラックデータを、前記メモリ空間内に配置されたプレイヤキャラクタ(PC)の位置に応じて前記スピーカーからそれぞれ再生出力することが出来、前記音声チャンネルは前記各スピーカーの配置位置に対応してそれぞれ設定されており、前記プレイヤキャラクタは入力手段(15)を介してプレイヤにより前記仮想空間内で自由に移動させることが出来るゲーム機(1)における、ゲーム音場生成装置において、
前記ゲーム音場生成装置は更に、
前記仮想空間内における音源と前記プレイヤキャラクタ間の離間距離(L1,L2,L3)を演算する距離演算手段(7)、
前記仮想空間内における前記プレイヤキャラクタに対する音源の方向(α)を演算する方向演算手段、
前記離間距離が第1の距離(r)以下であるか、該第1の距離よりも大きな第2の距離(R)以上であるか、第1の距離と第2の距離の間であるのかを判定する距離判定手段(7)、
前記離間距離(L1)が第1の距離以下である場合に、前記複数の音声チャンネルの音声トラックデータを、該音声チャンネルに対応した位置に配置された前記スピーカーにそれぞれ出力する第1出力手段(6)、
前記離間距離(L3)が第2の距離以上である場合に、前記複数の音声チャンネルの音声トラックデータの出力を停止する第2出力手段(6)、
前記離間距離(L2)が第1の距離と第2の距離の間である場合に、前記離間距離(L2)に応じた前記各音声チャンネルの仮想展開角を前記第1の距離のデフォルトの展開角と前記第2の距離の0度との間で演算する仮想展開角演算手段、
該求められた前記各音声チャンネルの仮想展開角を前記音源の方向を加味する形で実角度に変換する実角度変換手段(7)、
前記変換された前記各音声チャンネルの実角度に基づいて、各音声チャンネルの音声トラックデータを1個以上の前記スピーカーにそれぞれ割り当て再生する出力割り当て再生手段(6)、
からなることを特徴とするものである。
【0008】
本発明の第2の観点は、前記複数の位置に配置されたスピーカーは、フロント右スピーカー(10A)及びフロント左スピーカー(10B)であり、前記音源(S)の音声トラックデータは、前記フロント右スピーカー及びフロント左スピーカーに対応して2チャンネル設定されている、
ことを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第3の観点は、前記複数の位置に配置されたスピーカーは、フロント右スピーカー(10A)、フロント左スピーカー(10B)、リア右スピーカー(10D)及びリア左スピーカー(10C)であり、前記音源(S)の音声トラックデータは、前記フロント右スピーカー、フロント左スピーカー、リア右スピーカー及びリア左スピーカーに対応して4チャンネル設定されている、
ことを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第4の観点は、前記距離判定手段(7)は、前記音源(S)からの半径が第1の距離(r)で設定されたオリジナル音場領域(OSF)及び、前記音源からの半径が第2の距離(R)で設定された音場収束領域(OCR)を設定する領域設定手段(7)を有しており、
前記距離判定手段は、前記離間距離が第1の距離以下であるか、第1の距離よりも大きな第2の距離以上であるか、第1の距離と第2の距離の間であるのかを、前記オリジナル音場領域及び音場収束領域に前記プレイヤキャラクタがいるか否かで判定する、
ことを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第5の観点は、前記オリジナル音場領域は、前記音場収束領域の内部に配置されている、
ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第1の観点によれば、プレイヤキャラクタ(PC)と音源(S)との離間距離が、音源近傍の第1の距離以上で、音源の音声トラックデータの出力が停止される第2の距離以下の場合に、仮想展開角演算手段及び実角度変換手段により、プレイヤキャラクタが音源から離れるにつれ、音源の各音声チャンネルの展開角が、音源の方向に向けて0度(モノラル)になってゆくように、再生制御される。従って、プレイヤキャラクタPCが音源から離れるに従って、最初はプレイヤキャラクタPCの周囲を取り囲む形で再生されていた(サラウンド再生)音源の各音声チャンネルは、徐々にプレイヤキャラクタから見て音源方向に指向性を持たせた形でサラウンド再生状態から、音源方向から全ての音声チャンネルの音声トラックデータがミキシングされて聞こえてくる、モノラル再生状態へ移行してゆき、最後は、音源の再生が停止されるように、制御される。なお、プレイヤキャラクタPCが音源に近づいていく場合は、前述と逆になり、最初は、無音状態から、離間距離が第2の距離以下となった時点で、音源方向からモノラルで全ての音声チャンネルの音声トラックデータが聞こえて来るようになり、更に音源に近づくことで、モノラル状態から、徐々に各音声チャンネルが展開角(実角度)に基づいて周囲のスピーカーに分配され、最後に離間距離が第1の距離以下となったところで、音源の各音声チャンネルの音声トラックデータはプレイヤキャラクタPCの周囲を取り囲む形で再生される(サラウンド再生)。これにより、音源とプレイヤキャラクタの距離に応じて、複数の音声チャンネルの再生態様を変化させ、自然で適切な音場を創生することが可能となる。
【0013】
本発明の第2及び第3の観点によれば、フロント左右スピーカーからなる2チャンネルステレオや、フロント右スピーカー(10A)、フロント左スピーカー(10B)、リア右スピーカー(10D)及びリア左スピーカー(10C)からなる4チャンネルステレオにも、対応することが出来る。
【0014】
本発明の第4の観点によれば、もともとゲームプログラムGPRに設定されている、音源音量を最大音量で再生する範囲(半径r)と、音源の音の可聴範囲を示す可聴範囲(半径R)の設定をそのまま流用することが可能となり、制御が簡単になる。
【0015】
なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明であるゲーム音場生成装置の1実施例が適用されるゲーム機のブロック図。
【図2】図2は、仮想空間内の音場とプレイヤキャラクタとの距離関係の一例を示す模式図。
【図3】図3は、音場生成プログラムの一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づき、本発明の実施例を説明する。
【0018】
図1はコンピュータを構成するゲーム機1を示している。ゲーム機1は、図1に示すように、主制御部2を有しており、主制御部2にはバス線3を介して、シナリオ進行制御部5,音響制御部6,音場演算部7、表示制御部9、入力手段としてのコントローラ15及びハードディッスクや半導体メモリなどからなるゲームプログラムメモリ16などが接続している。音響制御部6には、フロント右スピーカー10A、フロント左スピーカー10B、リア右スピーカー10D及びリア左スピーカー10Cが接続している。これら4台のスピーカー10は、四角形(正方形や長方形に限らず、台形の場合もある)の四つの頂点に配置される形で配置され、音響制御部6は図示しないゲームプログラムにおいて、各スピーカー10A,10B、10C、10D専用にデフォルトで準備された4つの音声チャンネルに割り当てられた音声トラックデータを再生して各スピーカー10A,10B、10C、10Dに供給し、それらの音声を各音声チャンネル毎に各スピーカー10で独立した形で再生することが出来る。これにより、スピーカー10A,10B、10C、10Dは所謂サラウンドシステム12を構築し、各スピーカー10A,10B、10C、10Dからほぼ等しい距離の中央位置に位置するプレイヤ11は、それらのスピーカー10A,10B、10C、10Dから出力される4つの音声チャンネルからの音により、立体的で臨場感に富む音場を体験することが出来る。
【0019】
なお、図1の各スピーカー10A,10B、10C、10Dは、フロントスピーカー10A及び10Bの組、リアスピーカー10C、10Dの組において、それぞれの組の各スピーカーから等距離に設定されたプレイヤ11の想定されるリスニング位置PLに対して、当該リスニング位置PLから左右のスピーカー10A,10Bを結ぶ線分に対し垂直に立てた線を基準線STとして、当該基準線STを基準に所定の展開角で配置されている。即ち、フロント右スピーカー10Aは、基準線STに対して時計方向に展開角FRA(例えば右45゜)で設定されており、フロント左スピーカー10Bは、基準線STに対して反時計方向に展開角FLA(例えば左45゜)で設定されており、リア左スピーカー10Cは、基準線STに対して反時計方向に展開角LLA(例えば左120゜)で設定されており、リア右スピーカー10Dは、基準線STに対して時計方向に展開角LRA(例えば右120゜)で設定されている。なお、各スピーカー10の配置、やその設定角度は例示であり、各プレイヤのプレイ環境に応じて当然大幅に変更される。本発明は、本発明の理解を容易化するために、あえて模範的なスピーカー配置及び展開角を設定しているが、こうしたスピーカー配置や展開角の変動が本発明の本質に影響を与えるものではない。
【0020】
なお、ゲームプログラムGPRで使用されている音源Sも、一般的な多チャンネルのスピーカーの配置態様、即ち音源の各音声チャンネルの展開角をデフォルト値として採用しており、例えば、フロント左右2チャンネルのステレオ配置の場合には、音源Sに対して二つの音声チャンネルが設定されており、フロント右スピーカー10A(に対応する音声チャンネル)は、基準線STに対して時計方向に展開角FRA(例えば右45゜)で設定されており、フロント左スピーカー10B(に対応する音声チャンネル)は、基準線STに対して反時計方向に展開角FLA(例えば左45゜)で設定されている。また、フロントスピーカー10A及び10B、リアスピーカー10C、10Dの4チャンネル配置の場合には、音源Sには、四つの音声チャンネルがデフォルトで設定されており、図1のスピーカー配置と同様に、各スピーカー(音声チャンネル)の展開角がデフォルト値として設定されている。
【0021】
なお、このデフォルト値としての展開角は、必ずしも上記した角度である必要はなく、任意であり、例えばリア左スピーカー(に対応する音声チャンネル)の展開角LLAを左135゜で設定し、リア右スピーカー(に対応する音声チャンネル)の展開角LRAを右135゜で設定することも可能である。なお、ゲームプログラムGPRが設定している各スピーカー(音声チャンネル)の展開角と、実際のプレイヤが使用する各スピーカーの展開角は、当然相違しているが、ここでは、プレイヤ側の実際の各スピーカーの展開角は、ゲームプログラムGPRが想定してる各スピーカーの展開角と一致しているものと仮定し、各音声チャンネルには当該音声チャンネルを再生するための専用のスピーカーが、デフォルトとして設定されているものとする。即ち、各音声チャンネルにはそれぞれフロントスピーカー10A、10B、リアスピーカー10C、10Dが、それら音声チャンネルを再生するための専用のスピーカーとしてデフォルトで設定されている。この際、各音声チャンネルに対応した各スピーカーを、対応する音声チャンネルのデフォルトスピーカーと称する。
【0022】
なお、サラウンドシステム12を構成するスピーカーの数及びその配置態様は、任意であり、図1に示すような4個のスピーカーに限らず、5個以上とすることも可能である。また、本発明が適用されるスピーカーシステムは、サラウンドシステムである必要はなく、左右のスピーカーから構成される2チャンネルのステレオシステムでもよく、更に、複数の音声チャンネルがそれぞれ再生される複数のスピーカーが配置されて、それらにより音場が構成されるシステムでも良い。
【0023】
また、表示制御部9には、平面ディスピレイ13が、表示面13aをプレイヤ11側に向けた形で配置されている。なお、ゲーム機1には、このほかにハードディスク、光学ディスク入出力装置など各種のハードウエアが接続しているが、本発明に直接関連のない部分は、その図示及び説明を省略する。ゲーム機1では、図示しない光学ディスクなどから読み込まれ、又は図示しないインターネットなどの通信回線を介してダウンロードされ、ゲームプログラムメモリ16に格納されたゲームプログラムに基づいて、主制御部2が所定のシナリオを、シナリオ進行制御部5を介して進行制御させてゆくことで、プレイヤは所定のゲームを楽しむことが出来る。
【0024】
なお、本発明に係るゲームプログラムを機能させるコンピュータとして、例えば家庭用ゲーム機1を一例として説明したが、ゲーム機1としては、ゲーム専用の装置でなく、一般的な音楽や映像の記録媒体の再生なども可能な装置であってもよく、これに限らず、コンピュータとして、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話機など、つまりゲームプログラムを機能させることのできるものであれば何れのものでもよい。
【0025】
なお、ゲームプログラムGPRを構成する各種のプログラム及び音響データを含む各種のデータは、ゲームプログラムGPRのプログラム機能によって読み出し自在に有している限り、その格納態様は任意であり、本実施の形態のように、ゲームプログラムGPRのプログラムと共にゲームプログラムメモリ16中に格納するほかに、ゲーム機1とは独立したサーバーなどの外部のメモリ手段に格納しておき、ゲームプログラムGPR中に設けられた読み出しプログラムによって、インターネットなどの通信媒介手段を介してゲームプログラムメモリ16などのメモリにダウンロードするように構成してもよい。
【0026】
ゲーム機1においては、所定の初期化操作(例えば電源の投入操作)が行われると、主制御部2がゲームプログラムメモリ16に格納された、ゲームプログラムGPRの読み込みを開始し、そのプログラムに従ってゲーム処理を開始する。プレーヤが入力手段であるコントローラ15を操作して所定のゲーム開始操作を行うと、主制御部2はゲームプログラムGPRの手順に従ってゲームの実行に必要な種々の制御を開始する。プレイヤはコントローラ15を操作することでプレイヤキャラクタPCを仮想空間VS内で、ゲームプログラムGPRに従って自由に移動させることが出来る。
【0027】
ゲーム中には、例えば、図2(a)に示すように、コンピュータのメモリ空間内に形成された仮想空間VSにおいて、プレイヤキャラクタPCが音源Sが設定された座標位置(SV)に対して接近したり、遠ざかったりするシーンがよく生じる。通常、音源Sに対しては、ゲームプログラムGPR内に、当該音源Sに対応する音声データが、当該ゲームプログラムPGRが想定している音場を構成するスピーカーの数に対応した数の音声チャンネルとして設定され、それぞれに音声トラックデータが格納されている。図1の場合、ゲームプログラムGPRは、図2の音源Sに対して、音場を構成する4個のスピーカー10から構成されるサラウンドシステムに応じて、フロント右スピーカー10A用のFR音声チャンネル、フロント左スピーカー10B用のFL音声チャンネル、リア右スピーカー10D用のLR音声チャンネル及びリア左スピーカー10C用のLL音声チャンネルの、4個の音声チャンネルが準備され、各音声チャンネルには、それぞれのスピーカーから出力されるべき音声トラックデータが格納されている。即ち、音源Sに設定されている各音声チャンネルには、各スピーカー配置に応じた所定の展開角がデフォルトで割り当てられている。
【0028】
こうしたシーンがディスプレイ13に表示されると、主制御部2は、ゲームプログラムGPRに格納された音場生成プログラムSEP基づいて、音響制御部6及び音場演算部7に対して音場制御を実行するように指令する。例えば、図2(a)の場合、ディスプレイ13には、ゲーム機1のメモリ空間内に形成された仮想空間VSをレンダリングした画像PCが表示されており、該画像は建物17及び該建物17から伸びる道19の画像である。仮想区間VS内の建物17のオブジェクト内の所定座標位置SXには、音源SがゲームプログラムGPRに基づいてシナリオ進行制御部5により配置されている。音源Sには、既に述べたように、ゲームプログラムGPRでは、各スピーカー10A,10B、10C、10Dの配置位置、即ち、フロント右スピーカー、フロント左スピーカー、リア左スピーカー、リア右スピーカーに対応した4つの音声チャンネルが設定されており、各音声チャンネル毎に音声トラックデータがそれぞれ格納されている。
【0029】
音場生成プログラムSEPは、図3に示すように、ステップS1で、図2の仮想空間VSにおいて音源Sが配置された座標SXを中心に、第1の距離としての半径rの範囲の球状のオリジナル音場領域OSFと、該半径rよりも大きな、第2の距離としての半径Rの球状の音場収束領域OCRを設定する。なお、プレイヤキャラクタPCが仮想区間VS内を3次元方向に大きく移動しない場合には、オリジナル音場領域OSF及び音場収束領域OCRは、2次元的に設定してその後の演算処理を簡略化するように構成してもよい。また、オリジナル音場領域OSF及び音場収束領域OCRの大きさ及び形状は任意であり、また、必ずしもオリジナル音場領域OSFが音場収束領域OCR内に含まれている必要はなく、両者が隣接する形で設定されていてもよい。また、特に、オリジナル音場領域OSFや音場収束領域OCRなどの領域を設けず、音源Sからの第1の距離rと、それよりも大きな第2の距離Rを音場生成プログラムSEP内に設定しておき、それら距離r、Rと音源Sとプレイヤキャラクタ間の離間距離L2を比較して、その大小の結果のみで後述する処理を実行することも可能である。
【0030】
この状態で、主制御部2は音場演算部7に対して、音場生成プログラムSEPのステップS2に基づいて、プレイヤキャラクタPCの音源Sに対する位置(離間距離)を演算するように指令する。次に、音場演算部7は、音場生成プログラムSEPのステップS3に入り、プレイヤキャラクタPCの位置が、音源Sの配置された座標位置から距離r以内にあるか否か、即ち、オリジナル音場領域OSF内に在るか否かを判定する。このオリジナル音場領域OSFは、音源Sに近接した範囲であり、この範囲にプレイヤキャラクタPCが居る場合には、プレイヤキャラクタPCは音源Sに対して十分近接した位置に居ることとなり、その位置ではプレイヤキャラクタPCは音源Sからの音を、自分の周囲から立体的に聞こえるようになることが望ましい。なお、プレイヤキャラクタPCがオリジナル音場領域OSF内に居る場合には、シナリオ進行制御部5は、ゲームプログラムGPRに基づいてディスプレィ13に表示される映像を、建物17の内部や、その周囲の近接した位置の映像に、仮想区間VS内の仮想カメラの視点位置を変更することで切り換え制御し、音源Sからの音がプレイヤキャラクタPCの周囲から立体的に聞こえることが不自然でないような演出を行う。
【0031】
ステップS3で、プレイヤキャラクタPCの位置が、図2の位置P1のように、音源Sの配置された座標位置から距離r以内の、離間距離L1にある、即ち、オリジナル音場領域OSF内に在ると判定された場合には、主制御部2はステップS5に入り、音響制御部6に対して、音源Sに設定された複数の音声チャンネルを、それぞれの音声チャンネルに設定されたデフォルトスピーカーにそのまま再生するように指令する。これを受けて音響制御部6は、音源Sとして各スピーカー10A,10B、10C、10Dに対応してゲームプログラムGPRのデータ領域に格納されている4つの音声チャンネルの音声トラックデータを読み出して、それぞれのスピーカー10A,10B、10C、10D(デフォルトスピーカー)に出力する。すると、ゲームプログラムGPRの音源Sの各音声チャンネルがデフォルトで想定している各スピーカー10A,10B、10C、10Dからは、当該スピーカーにそれぞれ割り当てられた4つの音声チャンネルから、それぞれの音声トラックデータが再生され、スピーカー10A,10B、10C、10Dからほぼ等距離の位置にいるプレイヤ11には、音源Sの音が自分の周囲から聞こえてくるサラウンド状態となって聞こえる。これにより、音源Sに近い位置にいるプレイヤキャラクタPCの位置にプレイヤが位置しているようなリアルな感覚を得ることが出来る。
【0032】
ステップS3で、プレイヤキャラクタPCの位置が、音源Sの配置された座標位置から距離r以内に無い、即ち、オリジナル音場領域OSF外に在るものと判定された場合には、主制御部2は音場演算部7に対して、音場生成プログラムSEPのステップS4に基づいて、プレイヤキャラクタPCの位置が、音源Sの配置された座標位置から距離R以内にあるか否か、即ち、音場収束領域OCR内に在るか否かを判定する。ステップS4で、プレイヤキャラクタPCの位置が、例えば図2の位置P3にあり、音源Sの配置された座標位置から距離Rより外にある、即ち離間距離L3で、音場収束領域OCR外に在るものと判定された場合には、図3のステップS6に入り、主制御部2は音響制御部6に対して音源Sの再生を停止するように指令する。即ち、音場収束領域OCR外は、音源Sからの音が届かない領域としてゲームプログラムGPRにより設定されており、音場収束領域OCRに位置するプレイヤキャラクタPCには、もはや音源Sの音は聞こえることはない。従って、音響制御部6による各スピーカー10A,10B、10C、10Dの駆動は停止される。
【0033】
次に、ステップS5で、プレイヤキャラクタPCの位置が、例えば図2(a)の位置P2にあり、音源Sの配置された座標位置SXから、距離rより大きく、距離Rよりも小さい位置にある、即ち離間距離L2で、オリジナル音場領域OSF外で、音場収束領域OCR内(音場収束領域OCRには、オリジナル音場領域OSFの領域は含まれないものとする)に在るものと判定された場合には、音場生成プログラムSEPのステップS7に入り、主制御部2は音場演算部7に対して、プレイヤキャラクタPCの現在位置P2から見た音源Sの方向αを演算するように指令する。音源Sの方向αは、図2(b)に示すように、仮想区間VS内に適宜設定された基準軸STに対する角度αとして求めるが、その方法は各種考えることが出来る。例えば位置P2を原点とする方向ベクトルなど任意の手法で求めることが出来る。なお、基準軸STは、仮想空間VSをプレイヤキャラクタPCが向いている方向に仮想カメラでレンダリングして、その画像をディスプレイ13に表示する場合には、図1に示すディスプレイ13の表示面13aに垂直な方向に相当する仮想空間VSでの方向(即ち、仮想区間VSをレンダリングする仮想カメラのZ軸方向)に平行な軸を基準軸STとするようにすると、プレイヤキャラクタPCに対する音源Sの方向と、プレイヤが表示面13a上で視認する音源Sが配置されたオブジェクトである建物17の方向(即ち音源Sの方向)を対応させることが出来るので、臨場感を高める形の制御が可能となる。
【0034】
プレイヤキャラクタPCの現在位置P2と音源Sとの間の距離L2は、既に演算されているので、主制御部2は音場演算部7に対して、音場生成プログラムSEPのステップS8に基づいて、各音声チャンネルの仮想展開角、即ち、音源Sの各音声チャンネルの音声トラックデータを再生する際の仮想的な展開角、即ち、音場内の所定のリスニング位置に対して音声トラックデータを再生する際の仮想的な角度を演算するように指令する。これを受けて、音場演算部7は、各音声チャンネルについて、(1)式に基づいて仮想展開角を演算する。

仮想展開角=デフォルトの展開角×(1.0−(L2−r)/(R−r))……(1)

即ち、プレイヤキャラクタPCの現在位置P2と音源Sとの間の距離L2が、半径rのオリジナル音場領域OSFの境界上に有るときは、仮想展開角はデフォルトの展開角であり、距離L2が半径rと半径Rの間、即ち音場収束領域OCR内に在る場合には、距離L2が音場収束領域OCRの外境界(半径R)の近くになるに従って、仮想展開角は0度に集約されることとなる。これにより、プレイヤキャラクタPCと音源Sとの間の離間距離L2が大きくなればなるほど、各音声チャンネルの仮想展開角は小さくなり、全体的にモノラル化してゆくようになる。
【0035】
例えば、フロント2チャネルの場合、左右チャンネル(スピーカー)のゲームプログラムGPRにおけるデフォルト展開角は、左45゜と右45゜に設定されている。従って、
A)プレイヤキャラクタPCの位置がオリジナル音場領域OSF内の場合には、
仮想展開角はデフォルトの展開角のままの、左45゜と右45゜となる。
B)プレイヤキャラクタPCの位置がオリジナル音場領域OSFの半径rと音場収束領域OCRの半径Rの中間地点の場合には、
仮想展開角は、左22.5゜と右22.5゜となる。
C)プレイヤキャラクタPCの位置が音場収束領域OCRの半径Rの境界線上の場合には、
仮想展開角は、左0゜と右0゜となる。
なお、(1)式は、簡易的かつ模式的な式であり、より複雑な式を用いて仮想展開角を演算しても良い。
【0036】
また、図1に示すような、フロント及びリアの4個のスピーカーからなるサラウンドシステムの場合には、フロントの左右チャンネルの展開角は、左45゜と右45゜で2チャンネルの場合と同様である。また、リアの左右チャンネル(スピーカー)のデフォルトの展開角は、すでに述べたように左120゜及び右120゜であるので、例えば、
B′)プレイヤキャラクタPCの位置がオリジナル音場領域OSFの半径rと音場収束領域OCRの半径Rの中間地点の場合には、リアの左右チャンネルの仮想展開角は、左60゜と右60゜となる。即ち、リアの左右チャンネルは前方に移動し、フロントの左右チェンネルに接近した状態となっている。
【0037】
なお、プレイヤキャラクタPCの位置がオリジナル音場領域OSF内の場合と、プレイヤキャラクタPCの位置が音場収束領域OCRの半径Rの境界線上の場合は、2チャンネルと同様である。
【0038】
こうして各音声チャンネルの仮想展開角が演算されたところで、主制御部2は音場生成プログラムSEPのステップS9に入り、音場演算部7に対して、ステップS8で求められた仮想展開角を、ステップS7で演算された音源の方向(α)を加味する形で実角度、即ち実際に音声チャンネルの音声トラックデータを音場に展開する際の角度に変換するように指令する。即ち、例えば、
仮想展開角が、左右のフロントスピーカーで左22.5゜と右22.5゜と演算された際に、ステップS7でプレイヤキャラクタPCから見た音源Sの方向(α)が左45゜だった場合には、それらの仮想展開角に左45゜を加えて、フロント左スピーカーの実角度は、左67.5゜、フロント右スピーカーの実角度は、左22.5゜に変換される。
【0039】
加えて4チャンネルの場合は、同様に、B′)で求めた仮想展開角、左60゜と右60゜に、左45゜を加えて、リア左スピーカーの実角度は、左105度、リア右スピーカーの実角度は、右15゜に変換される。
【0040】
こうして、実角度が各スピーカーについて求まったところで、主制御部2は音響制御部6に対して、音場生成プログラムSEPのステップS10に基づいて、求められた実角度に対応して各音声チャンネルの音声トラックデータをそれぞれのスピーカーに割り当てる(ミキシング)処理を行うように指令する。この処理は音声トラックデータの複数スピーカーへのパンニング処理として公知であるのでここではその詳細な説明は省略する。この処理により、例えば、2チャンネルの場合、左67.5の実角度が演算されたフロント左スピーカーについては、ゲームプログラムGPRで設定されたデフォルトの展開角が45゜なので、それ以上左側への展開は出来ないので、当該フロント左スピーカー用の音声トラックデータをそのまま左スピーカーに出力し、左22.5゜の実角度が演算されたフロント右スピーカーについては、本来は右スピーカー用に設定されていた音声トラックデータを、当該音声トラックデータから再生される音声が左22.5゜から聞こえるように、左右のスピーカー10A、10Bにミキシング・分配される。この結果、音源Sからの音声は、プレイヤ4の図1やや左方に指向性を有する形で出力され、オリジナル音場領域OSF内では左右のスピーカー10A、10Bから均等に出力されていた音源Sの音声は、音源Sからやや離れたプレイヤキャラクタPCの位置に対応して、やや図1左方に移動した形で再生され、臨場感が増加する。
【0041】
こうした効果は、フロント及びリアスピーカーから構成されるサラウンドシステムの場合により顕著に表現される。即ち、図1の様な、4個のスピーカーからなるサラウンドシステムの場合には、オリジナル音場領域OSF内では、既に述べたように、4つのスピーカーからそれぞれの音声チャンネルに応じた音声トラックデータが独立して出力され、プレイヤは周囲から出力される音声に取り囲まれて、音源Sの直ぐ近くに居るプレイヤキャラクタPCの状況を体感することが出来る。そして、プレイヤキャラクタPCが音場収束領域OCRに位置する場合には、例えば先述の位置P2の中間地点では、左67.5゜の実角度が演算されたフロント左スピーカーについては、当該左スピーカーに対応する音声チャンネルの音声トラックデータは、フロント左スピーカー10Bとリア左スピーカー10Cの間で割り当てられて、フロント左スピーカー10Bとリア左スピーカー10Cの間の、左67.5゜の方向から聞こえるように配分処理される。フロント右スピーカーの出力については、前述と同様に、本来は右スピーカー用に設定されていた音声トラックデータを、当該音声トラックデータから再生される音声が左22.5゜から聞こえるように、左右のスピーカー10A、10Bにミキシング・分配される。
【0042】
更に、リア左スピーカー10Cに対応する音声チャンネルの音声トラックデータは、同様に、フロント左スピーカー10Bとリア左スピーカー10Cの間の、左105゜の方向から聞こえるように、リア左スピーカー10Cとフロント左スピーカー10Cの間で配分処理される。また、リア右スピーカーに対応する音声チャンネルの音声トラックデータも同様に右15゜の方向から聞こえるように、フロント左スピーカー10Bとフロント右スピーカー10Aの間で配分処理される。これは、右15゜の方向が、フロント左スピーカー10Bとフロント右スピーカー10Aの間であることから、そのように処理される。即ち、リア右スピーカー10Dからは音は出力されない。
【0043】
これにより、プレイヤキャラクタPCがオリジナル音場領域OSF内に居たときは、4つのスピーカーからそれぞれの音声チャンネルが出力され、音源Sに囲まれたような音場に包まれたプレイヤ9は、プレイヤキャラクタPCが位置P2に移動すると、リアの一方のスピーカー10Dからは音声トラックデータが出力されず、フロントの左右のスピーカー10A.10B及びリア左スピーカー10Cのみから4つの音声トラックデータがミキシングされた形で出力される。また、実角度が左105゜、左67.5゜、左22.5゜、右15゜のほうから、それぞれの音声トラックデータが聞こえてくるように音響制御部6により各音声トラックデータが配分されるので、音源Sは全体的にプレイヤ11の左前方に定位する形に聞こえ、プレイヤキャラクタPCの位置と音源Sの位置関係と対応することとなる。
【0044】
この処理は、プレイヤキャラクタPCがオリジナル音場領域OSFを出て、音場収束領域OCRの境界を出るまで、音場生成プログラムSEPのステップS2からステップS10までを繰り返す形で実行されるので、音源Sのからの音は、プレイヤキャラクタPCが音場収束領域OCRの境界に近づくにつれて、各音声チャンネルの仮想展開角が0゜に近づい行き、その結果、音は仮想空間VS内の音源Sの方向αに徐々に集約されるように制御され、プレイヤキャラクタPCが音源Sから離れるに従って、音源Sからの音が音源Sが位置する方向からモノラル状態で聞こえてくるようにプレイヤ11には感じられ、自然な感覚を味わうことが出来る。
【符号の説明】
【0045】
6……第1出力手段、第2出力手段、出力割り当て再生手段(音響制御部)
7……距離判定手段、領域設定手段(音場演算部)
10A……フロント右スピーカー
10B……フロント左スピーカー
10C……リア左スピーカー
10D……リア右スピーカー
r……第1の距離(半径)
R……第2の距離(半径)
S……音源
L1、L2、L3……離間距離
PC……プレイヤキャラクタ
OCR……音場収束領域
OSF……オリジナル音場領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の位置に配置されたスピーカーをそれぞれ接続することが出来、メモリ空間内に形成された仮想空間内の所定位置に配置された、複数の音声チャンネルを持った音源からの音声トラックデータを、前記メモリ空間内に配置されたプレイヤキャラクタの位置に応じて前記スピーカーからそれぞれ再生出力することが出来、前記音声チャンネルは前記各スピーカーの配置位置に対応してそれぞれ設定されており、前記プレイヤキャラクタは入力手段を介してプレイヤにより前記仮想空間内で自由に移動させることが出来るゲーム機における、ゲーム音場生成装置において、
前記ゲーム音場生成装置は更に、
前記仮想空間内における音源と前記プレイヤキャラクタ間の離間距離を演算する距離演算手段、
前記仮想空間内における前記プレイヤキャラクタに対する音源の方向を演算する方向演算手段、
前記離間距離が第1の距離以下であるか、該第1の距離よりも大きな第2の距離以上であるか、第1の距離と第2の距離の間であるのかを判定する距離判定手段、
前記離間距離が第1の距離以下である場合に、前記複数の音声チャンネルの音声トラックデータを、該音声チャンネルに対応した位置に配置された前記スピーカーにそれぞれ出力する第1出力手段、
前記離間距離が第2の距離以上である場合に、前記複数の音声チャンネルの音声トラックデータの出力を停止する第2出力手段、
前記離間距離が第1の距離と第2の距離の間である場合に、前記離間距離に応じた前記各音声チャンネルの仮想展開角を前記第1の距離のデフォルトの展開角と前記第2の距離の0度との間で演算する仮想展開角演算手段、
該求められた前記各音声チャンネルの仮想展開角を前記音源の方向を加味する形で実角度に変換する実角度変換手段、
前記変換された前記各音声チャンネルの実角度に基づいて、各音声チャンネルの音声トラックデータを1個以上の前記スピーカーにそれぞれ割り当て再生する出力割り当て再生手段、
からなることを特徴とする、ゲーム機における、ゲーム音場生成装置。
【請求項2】
前記複数の位置に配置されたスピーカーは、フロント右スピーカー及びフロント左スピーカーであり、前記音源の音声トラックデータは、前記フロント右スピーカー及びフロント左スピーカーに対応して2チャンネル設定されている、
ことを特徴とする、請求項1記載のゲーム機における、ゲーム音場生成装置。
【請求項3】
前記複数の位置に配置されたスピーカーは、フロント右スピーカー、フロント左スピーカー、リア右スピーカー及びリア左スピーカーであり、前記音源の音声トラックデータは、前記フロント右スピーカー、フロント左スピーカー、リア右スピーカー及びリア左スピーカーに対応して4チャンネル設定されている、
ことを特徴とする、請求項1記載のゲーム機における、ゲーム音場生成装置。
【請求項4】
前記距離判定手段は、前記音源からの半径が第1の距離で設定されたオリジナル音場領域及び、前記音源からの半径が第2の距離で設定された音場収束領域を設定する領域設定手段を有しており、
前記距離判定手段は、前記離間距離が第1の距離以下であるか、第1の距離よりも大きな第2の距離以上であるか、第1の距離と第2の距離の間であるのかを、前記オリジナル音場領域及び音場収束領域に前記プレイヤキャラクタがいるか否かで判定する、
ことを特徴とする、請求項1記載のゲーム機における、ゲーム音場生成装置。
【請求項5】
前記オリジナル音場領域は、前記音場収束領域の内部に配置されている、
ことを特徴とする、請求項1記載のゲーム機における、ゲーム音場生成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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