説明

コアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置

【課題】ドラフト装置によりドラフトされた繊維束と、芯糸供給装置から供給される芯糸とによりコアヤーンを製造する際、コアヤーン内の芯糸の有無を正確に判定するためのコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置を提供すること。
【解決手段】繊維束Yをドラフトするドラフト装置4と、ドラフトされた繊維束に芯糸yを供給する芯糸供給装置5と、繊維束と芯糸とによりコアヤーンCYを紡績する紡績装置6と、紡績されたコアヤーンを送り出す糸送り装置7と、糸送り装置から出たコアヤーンを巻き取る巻取装置8とを有するコアヤーン紡績機1において、糸送り装置の下流側に、糸の張力を安定にするための糸張力安定手段32を設け、糸送り装置と糸張力安定手段との間に、糸の張力変動を測定して、コアヤーン内の芯糸の有無を判定する芯糸有無判定手段33を設けてなることを特徴とするコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ドラフト装置によりドラフトされた繊維束と、芯糸供給装置から供給される芯糸とによりコアヤーンを製造するコアヤーン紡績機において、当該コアヤーン内の芯糸の有無を正確に判定するためのコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のように、ドラフト装置に芯糸供給装置を組み合わせて、ドラフト装置によりドラフトされた繊維束と、芯糸供給装置から供給される芯糸とによりコアヤーンを製造するコアヤーン紡績機が提供されてきている。従来、このコアヤーン紡績機において、自動糸継ぎ化のために、幾つかのセンサーが配置されている。ある特定の条件や紡績機の事象によっては、この芯糸の有無を検出することができない可能性(課題点)があり、その場合にのみ芯糸のないコアヤーンが紡績されてしまうことがあった。
【0003】
従来のコアヤーン紡績機は、図5に示すように、ドラフト装置Drによりドラフトされた繊維束Yに対し、芯糸供給装置から供給される芯糸yを自動で紡績部に導入し、決まったタイミングで糸継ぎ動作し、コアヤーンCYの紡績を行なっている。その際、芯糸yの供給の有無を判断するために、芯糸供給装置側における回転ローラー20とエアサッカー装置24との間の位置P1にセンサーS1を配置する構成が採られている。このような構成のものは、例えば、特許文献1に記載の構成(図4、弾性糸検出センサー32について段落番号0058の説明参照)に符合するものである。この位置P1は、紡績束Yと芯糸yとを紡績する紡績部の上流側に位置するため、この位置P1において芯糸yの有無を判定したとしても、この芯糸yがドラフトされた繊維束Yと紡績装置6で確実に紡績されたことにはならず、コアヤーンの製造の過程において芯糸のないコアヤーンを製造してしまうことにもなる。
【0004】
また、糸継ぎ動作の際、センサーS1を通過した芯糸yが確実に紡績装置6で紡績されているかの判断を、糸送り装置7と巻取り装置8との間の位置P2において、センサーS2により判定する構成のものもあった。この糸継ぎ時に、コアヤーン内の芯糸yの有無を判定しているセンサーS2は、糸の太さを検知して、この検知した糸の太さで芯糸yの有無を判定しているため、繊維束Yと芯糸yとの比率によって検知性能の限界があり、コアヤーンの仕様が制限されていた。例えば、芯糸がフィラメント糸である場合、芯糸比率が10%以下、あるいは、芯糸が弾性糸である場合、芯糸比率が5%以下については、判定が極めて難しいものであった。
【0005】
さらに、上記する制限もあって、仮に、センサーS1の位置P1の下流側において芯糸のみを判断した場合、例えば、ローラー系に巻き付いたり、ダクト系に吸われる等により、紡績を継続し続ける可能性が残ってしまう。
【0006】
【特許文献1】特開2002−363834号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、この発明では、コアヤーンの紡績にあたって、上記する二点にわたる従来の課題を解決するため、コアヤーン内における芯糸の有無の検知を、芯糸供給側ではなく、デリベリローラーでなる糸送り装置の下流側に設けた糸張力安定手段との間で、糸の太さを判定するのではなく、糸の張力変動を測定して芯糸の有無を判定するように構成したコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、上記する目的を達成するにあたって、具体的には、繊維束をドラフトするドラフト装置と、ドラフトされた繊維束に芯糸を供給する芯糸供給装置と、繊維束と芯糸とによりコアヤーンを紡績する紡績装置と、紡績されたコアヤーンを送り出す糸送り装置と、糸送り装置から出たコアヤーンを巻き取る巻取装置と、を有するコアヤーン紡績機において、
糸送り装置の下流側に、糸の張力を安定にするための糸張力安定手段を設け、糸送り装置と糸張力安定手段との間に、糸の張力変動を測定して、コアヤーン内の芯糸の有無を判定する芯糸有無判定手段を設けてなることを特徴とするコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置を構成するものである。
【0009】
さらに、この発明において請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置であって、糸送り装置が、デリベリローラーであり、前記糸張力安定手段が、弛み取り装置であり、前記芯糸有無判定手段が、前記デリベリローラーと前記弛み取り装置との間の糸の張力変動を測定する張力検出器であることを特徴とするものである。
【0010】
さらにまた、この発明において請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置であって、張力検出器が、テンションセンサーであることを特徴とするものである。
【0011】
この発明では、図1に示すようなコアヤーン紡績機において、糸送り装置を構成するデリベリローラーの下流側に、糸の張力を安定にするための糸張力安定手段を構成する弛み取り装置を設けておき、このデリベリローラーと弛み取り装置との間のフィードが常に一定であることを利用して、この間の位置Pに圧電素子などを含むテンションセンサーTSを配置し、このテンションセンサーTSにより、該位置を走行する糸の張力を測定して、コアヤーン内の芯糸の有無を判定しようとするものである。
【0012】
ドラフト装置によりドラフトされた繊維束と、芯糸供給装置から供給される芯糸とからなるコアヤーンの場合、芯糸の有無により強伸度の差が大きいので、この間のフィードが一定であれば、僅かなテンション差も検出が可能になる。さらに、制御の変更により、図5に示すセンサーS1もなくし、図1に示すセンサーTSに代用することもできる。
【発明の効果】
【0013】
この発明になるコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置では、糸送り装置の下流側に、糸の張力を安定にするための糸張力安定手段を設け、糸送り装置と糸張力安定手段との間に、糸の張力変動を測定して、コアヤーン内の芯糸の有無を判定する芯糸有無判定手段を設けて、コアヤーン内における芯糸の有無の検知を、芯糸供給側ではなく、デリベリローラーでなる糸送り装置の下流側に設けた糸張力安定手段との間で、糸の太さを判定するのではなく、糸の張力変動を測定して芯糸の有無を判定するように構成したので、コアヤーン内の芯糸の有無を確実に判定することができ、芯糸のないコアヤーンの製造を可及的に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明になるコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置について、図面に示す具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明が適用されるコアヤーン紡績機の一例を示す概略的な全体正面図であり、図2は、図1におけるコアヤーン紡績機の一部断面にした概略的な側面図である。
【0015】
先ず、この発明が適用されるコアヤーン紡績機1について説明する。このコアヤーン紡績機1は、図1に示すように、 原動機ボックスMBとダストボックスDBとの間に、多数のコアヤーン紡績ユニットUを機台長手方向に並設して構成されている。このコアヤーン紡績機は、前記コアヤーン紡績ユニットUが並べられる方向に沿ったレールRが設けられており、このレールRを糸継ぎ台車3が左右方向に往復走行可能なように構成されている。この糸継ぎ台車3は、糸継ぎを要求するコアヤーン紡績ユニットUに向けて走行移動し、対応する位置で停車して、糸継ぎ作業を行う。
【0016】
図1および図2に示すように、前記各コアヤーン紡績ユニットUは、ドラフト装置4、芯糸供給装置5、紡績装置6、糸送り装置7および巻取り装置8を装備している。前記ドラフト装置4は、スライバSLを延伸して繊維束Yにするためのものであり、それぞれトップローラーとボトムローラーとからなるバックローラー対9、サードローラー対10、エプロンベルト11を装架したミドルローラー対12およびフロントローラー対13の4つのローラー対を組み合わせたものから構成されている。
【0017】
このドラフト装置4の上方には、芯糸供給装置5が設けられている。この芯糸供給装置5は、芯糸供給パッケージSPを有している。前記紡績装置6は、空気噴射ノズルなどを有しており、巻取装置8は、巻取りパッケージWPを有するものからなっている。芯糸供給装置5から供給される芯糸yは、前記ドラフト装置4におけるフロントローラー対13とミドルローラー対12との間から繊維束Yに合流して、繊維束Yとともにフロントローラー対13を通過し、紡績装置6に導入されるように構成してある。前記紡績装置6では、繊維束Yに圧縮空気を作用させて紡績して、繊維束Yをカバーリング繊維とし、芯糸yを芯糸とする、コアヤーンCYを生成するようになっている。
【0018】
前記紡績装置6から送出されたコアヤーンCYは、前記糸送り装置7によって下流側に送られ、糸吸引装置14、糸の欠点を除去するためのカッター装置15、糸欠陥を検出する糸欠陥検出器16(S2)、ワキシング装置17を経て巻取装置8によって巻取パッケージWPに巻き取られる。糸吸引装置14は、常時、吸引状態にあり、糸欠陥検出器16(S2)がコアヤーンCYの欠陥を検出したときに、カッター装置15によって切断された該コアヤーンCYの断片を吸引して除去する。ワキシング装置17は、その詳細図は省略するが、固定ガイドローラーから離れる方向に付勢した可動ガイドローラーで張力を付与する構成のものなどを採用することができる。
【0019】
糸送り装置7は、デリベリローラー18と、このデリベリローラー18に接触するように設けられたニップローラー19とからなっている。紡績装置6から送出されたコアヤーンCYは、デリベリローラー18とニップローラー19との間に挟まれて、デリベリローラー18の回転駆動によって下方へ送られるようになっている。
【0020】
芯糸が弾性糸による場合、前記芯糸供給装置5は、回転自在な芯糸供給パッケージSPを有し、さらに、この芯糸供給パッケージSPの周面に接触して回転する回転ローラー20を有している。この回転ローラー20は、ベルト21を介して駆動モーター22の駆動によって回転する。芯糸供給パッケージSPは、クレードルアーム23によって回転自在に支持されている。そして、回転ローラー20の回転駆動に追従して芯糸供給パッケージSPが回転し、芯糸供給パッケージSPから芯糸yが下流に送られるように構成されている。芯糸が、伸縮性のないフィラメント糸による場合、前記芯糸供給装置5は、図2において、仮想線で示すように、芯糸供給パッケージSP’から直接エアサッカー装置24に導入するように構成されている。
【0021】
上記構成で、芯糸供給パッケージSPから解舒された芯糸yは、エアサッカー装置24、芯糸検出センサーS1、クランプカッター装置25および給糸ガイド筒26を通過して、フロントローラー13のやや上流の位置へ供給され、繊維束Yとともに紡績装置6へ導入される。そして、紡績装置6で生成される旋回空気流により芯糸yの外周に繊維束Yが巻き付けられてコアヤーンCYが紡出され、糸送り装置7によってさらに下方に送られる。なお、糸送り装置7のデリベリーローラー18の周速は、前記回転ローラー20の周速よりも大きく構成しており、これにより芯糸yは、所定の延伸比(例えば、3倍)に引き伸ばされた状態で、前記紡績装置6により繊維束Yが巻き付けられて紡績されるよになっている。
【0022】
前記糸継ぎ台車3は、図1に示すように、コアヤーン紡績機1本体のケーシング2に設けたレールRに沿って走行するように設けられている。この糸継ぎ台車3には、供給側となる紡績装置6から連続的に供給されるコアヤーンCYを吸引捕捉するサクションパイプ(供給側糸端捕捉手段)27と、巻取りパッケージWP側のコアヤーンCYを吸引捕捉するサクションマウス(巻取り側糸端捕捉手段)28と、このサクションパイプ27とサクションマウス28とが捕捉した各コアヤーンCYを繋ぐための糸継ぎ装置29とを備えている。前記サクションパイプ27およびサクションマウス28の端部は、吸引流発生源(図示せず)によって吸引空気流が発生しており、糸端を吸引して捕捉する。前記糸継ぎ装置29は、図示しないクランプ部、カッター部およびスプライサあるいはノッターによって構成されている。
【0023】
以上の構成になるコアヤーン紡績機1に対して、この発明になる芯糸有無判定装置31は、以下に示す構成のものとして、当該コアヤーン紡績機1に組み込まれるものである。この発明になるコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置31は、前記糸送り装置7の下流側に設けた糸張力安定手段32と、前記糸張力安定手段32と糸送り装置7との間に設けた芯糸有無判定手段33とを含むものからなっている。
【0024】
この発明になる芯糸有無判定装置31において、前記糸張力安定手段32は、糸の張力を安定にするためのものであって、例えば、図2および図3に示すような弛み取り装置34によって構成されており、前記芯糸有無判定手段33は、前記糸送り装置7と糸張力安定手段32との間の糸の張力変動を測定する、例えば、図4に示すような張力検出器35によって構成されている。
【0025】
上記する構成中、前記糸張力安定手段32の詳細について、図3に基づいて詳細に説明する。図3は、当該コアヤーン紡績機における糸張力安定手段32のための弛み取り装置34の概略構成を示すものであって、紡績機から送給される糸を弛み取り装置34で捕捉して、当該糸を弛み取りローラー36に巻き付かせた状態を示す概略的な側面図である。
【0026】
この糸張力安定手段32を構成する弛み取り装置34は、図3に示すように、コアヤーンCYと係合可能となるように設定されている。即ち、この弛み取り装置34は、コアヤーンCYを外周面36aに巻き付ける弛み取りローラー36、条件に応じて弛み取りローラー36と同期して、または、独立に同心回転する糸掛け部材37、弛み取りローラー36の前方やや上流側に配置される上流側ガイド38、弛み取りローラー36を回転駆動するステッピングモーターなどの駆動手段39、弛み取りローラー36の下流位置に設けられたスリット40aを有する下流側ガイド40を備えており、これらは、ブラケット41などによって、紡績ユニットUに固定されている。前記上流側ガイド38は、エアシリンダーなどからなる進退駆動手段42によって進退駆動されるが、この進退駆動手段42は、糸継ぎ台車3に取り付けてもよく、あるいは、弛み取り装置34に一体に設けてもよい。進退駆動手段42を弛み取り装置34と一体化した場合は、糸継ぎ台車3に備えられる図示しない制御手段が、当該進退駆動手段42の制御信号を出力するように構成する。
【0027】
この弛み取り装置34によれば、コアヤーンCYは、前記進退駆動手段42によって進退駆動する上流側ガイド38にガイドされ、該コアヤーンCYの糸道を、前記弛み取り装置34における糸掛け部材37に引っかからない状態(図2参照)と、該糸道を、前記弛み取り装置34における糸掛け部材37に引っかかり、該コアヤーンCYを弛み取り装置34における弛み取りローラー36に巻き付ける状態(図3参照)に案内するようになっている。
【0028】
一方、上記する構成中、前記芯糸有無判定手段33の詳細について、図4Aおよび図4Bに基づいて詳細に説明する。図4は、芯糸有無判定手段を構成する張力検出器の一実施例を示すものであって、図4Aは、その概略的な断面図であり、図4Bは、その概略的な正面図である。
【0029】
前記芯糸有無判定手段33を構成する張力検出器35は、テンションセンサー43を有するものからなっている。このテンションセンサー43は、前記デリベリローラー18と弛み取り装置34との間で、デリベリローラー18を通過したコアヤーンCYを屈曲して巻取りパッケージWPに向かうよう走行方向を変更するように、センサー本体44に形成された鍔部44aをコアヤーン紡績ユニットUに取り付けることで固定されている。
【0030】
図4Aおよび図4Bにおいて、テンションセンサー43は、センサー本体44内に配置される弾性板45と、ガイド棒体46および歪測定部材47とを有するものによって構成されている。前記ガイド棒体46は、弾性板45に対して直角方向に突設状態となるように、その基準側が弾性板45に固定されている。ガイド棒体46の先端部には、糸ガイド48が設けてある。
【0031】
前記弾性板45は、屈曲面Aに並行してセンサー本体44の内部空所内に配置されている。この弾性板45は、図4Bに示すように、ガイド棒体46を境にしてコアヤーンCYの上流側と下流側に加わる張力Tの合力Fが作用する方向の両端側を、センサー本体44などに二点支持されている。
【0032】
これにより、ガイド棒体46が上記合力Fにより撓むと、その合力Fが弾性板45に伝達されるので、二点支持された弾性板45はガイド棒体46の基端側を基準中に波状変形する。すなわち、ガイド棒体46が撓むと、弾性板45は上記合力Fが作用する側でコアヤーンCY側から離れるように窪み、合力Fの反対側がコアヤーンCYに近接するように膨らみ波状変形する。
【0033】
歪み測定部47は、弾性板45に備えられた複数枚の歪みゲージ49で構成されている。各歪みゲージ49は、ガイド棒体46を境にして、上記合力Fが作用する方向で弾性板45の波状変形が顕著に現われる個所にそれぞれ固着され、上記波状変形による弾性板45の伸びと縮みを測定できるようになっている。
【0034】
この発明になる芯糸有無判定装置において、糸張力安定手段32を構成する弛み取り装置34は、通常の紡績時には、図3に示すようにコアヤーンCYと係合させて、パッケージ側の糸のトラバースによるテンション変動を吸収するようになっており、デリベリローラー18と弛み取りローラー36間のフィード率を常に一定にする。このため、デリベリローラー18と弛み取りローラー36との間に設けた芯糸有無判定手段33を構成する張力検出器35では、僅かなテンション差をも検出することができ、コアヤーン内に芯糸が存在するか否かを確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、この発明が適用されるコアヤーン紡績機の一例を示す概略的な全体正面図である。
【図2】図2は、図1におけるコアヤーン紡績機の一部を断面にして示す概略的な側断面図である。
【図3】図3は、当該コアヤーン紡績機における糸張力安定手段のための弛み取り装置の概略構成を示すものであって、紡績機から送給される糸を弛み取り装置で捕捉して、当該糸を弛み取りローラーに巻き付かせた状態を示す概略的な側面図である。
【図4】図4は、芯糸有無判定手段を構成する張力検出器の一実施例を示すものであって、図4Aは、その概略的な断面図であり、図4Bは、その概略的な正面図である。
【図5】図5は、従来のコアヤーン紡績機の例を示す概略的な側断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 コアヤーン紡績機
U コアヤーン紡績ユニット
2 ケーシング
SL スライバ
3 糸継ぎ装置
4 ドラフト装置
5 芯糸供給装置
6 紡績装置
7 糸送り装置
8 巻取り装置
9 バックローラー対
10 サードローラー対
11 エプロンベルト
12 ミドルローラー対
13 フロントローラ対
SP 芯糸供給パッケージ
WP 巻取りパッケージ
14 糸吸引装置
15 カッター装置
16 糸欠陥検出器
18 デリベリローラー
19 ニップローラー
24 エアーサッカー装置
25 クランプカッター装置
26 給糸ガイド
27 サクションパイプ
28 サクションマウス
29 糸継ぎ装置
31 芯糸有無判定装置
32 糸張力安定手段
33 芯糸有無判定手段
34 弛み取り装置
35 張力検出器
36 弛み取りローラー
37 糸掛け部材
38 上流側ガイド
39 駆動手段
40 下流側ガイド
43 テンションセンサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維束をドラフトするドラフト装置と、ドラフトされた繊維束に芯糸を供給する芯糸供給装置と、繊維束と芯糸とによりコアヤーンを紡績する紡績装置と、紡績されたコアヤーンを送り出す糸送り装置と、糸送り装置から出たコアヤーンを巻き取る巻取装置と、を有するコアヤーン紡績機において、
前記糸送り装置の下流側に、糸の張力を安定にするための糸張力安定手段を設け、前記糸送り装置と糸張力安定手段との間に、糸の張力変動を測定して、前記コアヤーン内の芯糸の有無を判定する芯糸有無判定手段を設けてなることを特徴とするコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置。
【請求項2】
前記糸送り装置が、デリベリローラーであり、前記糸張力安定手段が、弛み取り装置であり、前記芯糸有無判定手段が、前記デリベリローラーと前記弛み取り装置との間の糸の張力変動を測定する張力検出器であることを特徴とする請求項1に記載のコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置。
【請求項3】
前記張力検出器が、テンションセンサーであることを特徴とする請求項2に記載のコアヤーン紡績機における芯糸有無判定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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