コイル部品及びその製造方法
【課題】1次コイル及び2次コイルを有する絶縁層としてのコイル層の製造工程と、該コイル層の両側に対称的に設けられる磁性層の製造工程とを効率良く行うことによって、コイル部品の製造工程性を向上することができるコイル部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】第1のコア511と、第1のコアの上下面に各々設けられる第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513を含む第1のコイル層510と、第1のコイル層に対応して設けられ、第2のコア521と、該第2のコアの上下面に各々設けられる第2の上部コイル522及び第2の下部コイル523を含む第2のコイル層520と、第1のコイル層に接合される第1の磁性層530と、第2のコイル層に接合される第2の磁性層540とを含む。
【解決手段】第1のコア511と、第1のコアの上下面に各々設けられる第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513を含む第1のコイル層510と、第1のコイル層に対応して設けられ、第2のコア521と、該第2のコアの上下面に各々設けられる第2の上部コイル522及び第2の下部コイル523を含む第2のコイル層520と、第1のコイル層に接合される第1の磁性層530と、第2のコイル層に接合される第2の磁性層540とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル部品に関し、既存のフェライト基板を用いるコイル部品の製造工程中に発生する工程不良を防止し、工程性及び生産性を向上させ、製造費用を節減することができるコイル部品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタルTV、スマートホン、ノートパソコンなどのような電子製品は、高周波帯域でのデータ送受信の機能が広く使われている。今後にも、このようなIT電子製品は、単一機器だけではなく、USBなどの通信ポートを介して機器間を接続して、多機能及び複合化への活用頻度が高いことと予想される。
【0003】
データの送受信を早く行うためには、MHz帯域の周波数掃引帯域からGHz帯域の高周波数帯域に移し、より多量の内部信号ラインを通じてデータのやり取りを行うようになる。
【0004】
このように、多量のデータをやり取るためにメイン機器と周辺機器との間でGHzの高周波帯域の信号を送受信している。この場合、信号の遅延やノイズによって円滑なデータの処理が難しくなるという不都合がある。
【0005】
そのため、ITと周辺機器との接続部寄りにEMI対策部品が設けられる、しかしながら、既存のEMI対策部品は、巻取型及び積層型のタイプのもので、チップ部品のサイズが大きく、電気的特性が悪く、特定の個所または大面的の回路基板など限定された領域のみに使用した。このため、電子製品のスリム化、小型化、複合化、多機能化への転換に伴うEMI対策部品が要求されている。
【0006】
図1は、従来技術によるEMI対策コイル部品の中でコモンモードフィルタを示す。
【0007】
図1に示すように、第1の磁性体基板1と、該磁性体基板1の上部に設けられ、内部に第1のコイルパターン2aと第2のコイルパターン2bとが上下対称的に形成される絶縁層2と、該絶縁層2の上部に設けられる第2の磁性体基板3とを備える。
【0008】
絶縁層2は、第1の磁性体基板1の上部に、薄膜工程を通じて第1のコイルパターン2a及び第2のコイルパターン2bが内部に形成されるように設けられる。この薄膜工程の一例が、特許文献1に示されている。
【0009】
第2の磁性体基板3は、絶縁層2に接着層4を介して接合方式で設けられる。
【0010】
また、第1の磁性体基板1、絶縁層2及び第2の磁性体基板3からなる積層体の両端を取り囲むように外部電極5が設けられる。この外部電極5は、引出線(図示せず)を通じて第1のコイルパターン2a及び第2のコイルパターン2bと電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平8-203737号公報
【特許文献2】特開2006−196812号公報
【特許文献3】韓国公開特許第10−2006−0052814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、このように構成された従来のコモンモードフィルタは、第1の磁性体基板1の上面に第1のコイルパターン2a及び第2のコイルパターン2bを有する絶縁層2を設けるためには、薄膜工程によって第1の磁性体基板1の上面を精密に加工しなければならないという煩わしさがある。
【0013】
また、第1の磁性体基板1の上面に薄膜工程を行うためには、ウエハ形態やフォト、蒸着などの工程を適用可能な形態で変形されなければならないという工程上の非効率的な短所がある。
【0014】
また、従来のコモンモードフィルタに適用される第1の磁性体基板1は、軽質のフェライト基板であって、製造工程中に割れるか壊れるなど破損が発生するという問題があった。
【0015】
本発明は上記の問題に鑑みて成されたものであって、1次コイル及び2次コイルを有する絶縁層としてのコイル層の製造工程と、該コイル層の両側に対称的に設けられる磁性層の製造工程とを効率良く行うことによって、コイル部品の製造工程性を向上することができるコイル部品及びその製造方法を提供することに、その目的がある。
【0016】
本発明の他の目的は、既存のフェライト基板に薄膜工程を行うことによって発生される不良をとり除いて生産性を向上すると共に原価低減を具現することができる、コイル部品及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を解決するために、本発明によれば、コアと、該コアの上下面に各々設けられる第1及び第2のコイルを有するコイル層と、該コイル層の下部に接合される下部磁性層と、該コイル層の上部に接合される上部磁性層とを含むコイル部品が提供される。
【0018】
一実施形態によれば、コアは、ガラスエポキシ(glass epoxy)、BT(Bismaleimide Triazine)樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成される。
【0019】
一実施形態によれば、第1のコイル及び第2のコイルは、コアの上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0020】
一実施形態によれば、パターニングは、リソグラフィ工程によって行われる。
【0021】
また、一実施形態によれば、第1のコイル及び第2のコイルは、コアの両面で同時にパターニングされる。
【0022】
一実施形態によれば、下部磁性層と上部磁性層とは、コイル層に接合層を通じて各々接合される。
【0023】
一実施形態によれば、接合層は、コイル層の外郭枠部に設けられ、該コイル層と上下部磁性層の各々との間には、各々空間が形成される。
【0024】
一実施形態によれば、コイル部品は、上部磁性層に設けられ、第1のコイルと電気的に接続される第1の外部引出し電極と、下部磁性層に設けられ、第2のコイルと電気的に接続される第2の外部引出し電極とを備える。
【0025】
一実施形態によれば、コイル部品は、上部磁性層及び下部磁性層のうちのいずれか一つから突出され、コイル層の中心部を貫く中央磁性層をさらに備える。
【0026】
一実施形態によれば、下部磁性層と上部磁性層とは、フェライト(ferrite)を含むシート形態で形成される。
【0027】
また、上記目的を解決するために、本発明によれば、第1のコアと、該第1のコアの上下面に各々設けられる第1の上部コイル及び第1の下部コイルを有する第1のコイル層と、該第1のコイル層に対応して設けられ、第2のコアと、該第2のコアの上下面に各々設けられる第2の上部コイル及び第2の下部コイルを有する第2のコイル層と、第1のコイル層に接合される第1の磁性層と、第2のコイル層に接合される第2の磁性層と、を含むコイル部品が提供される。
【0028】
一実施形態によれば、第1のコア及び第2のコアは、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成される。
【0029】
一実施形態によれば、第1の上部コイル及び第1の下部コイルは、第1のコアの上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成され、第2の上部コイル及び第2の下部コイルは、第2のコアの上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0030】
一実施形態によれば、パターニングは、リソグラフィ工程によって行われる。
【0031】
一実施形態によれば、第1の上部コイル及び第1の下部コイルは、第1のコアの両面で同時にパターニングされる。第2の上部コイル及び第2の下部コイルは、第2のコアの両面で同時にパターニングされる。
【0032】
一実施形態によれば、第1の磁性層と第2の磁性層とは、第1のコイル層及び第2のコイル層に接合層を通じて各々接合される。
【0033】
一実施形態によれば、第1の磁性層及び第2の磁性層は、フェライトを含むシート形態で形成される。
【0034】
また、一実施形態によれば、第1のコイル層の第1の上部コイル及び第1の下部コイルは、第1のコアを貫く第1の導電性ビアを通じて電気的に接続され、第2のコイル層の第2の上部コイル及び第2の下部コイルは、第2のコアを貫く第2の導電性ビアを通じて電気的に接続される。
【0035】
一実施形態によれば、第1の導電性ビアは、第1のコアを貫く第1のビアホールと、第1の上部コイルと第1の下部コイルとが互いに対称的に形成されるように第1のビアホールに設けられる第1のめっき層とを備え、第2の導電性ビアは、第2のコアを貫く第2のビアホールと、第2の上部コイル側と第2の下部コイル側とが互いに対称的に形成されるように第2のビアホールに設けられる第2のめっき層とを備える。
【0036】
また、上記目的を解決するために、本発明によれば、コイル層と、該コイル層の上下部に各々接合される上部磁性層及び下部敵性層とを有するコイル部品の製造方法であって、コアの上面及び下面に上部コイル及び下部コイルを形成してコイル層を形成するコイル層形成ステップと、コイル層の上部及び下部に上部磁性層及び下部磁性層を接合する接合ステップと、を含むコイル部品の製造方法が提供される。
【0037】
一実施形態によれば、コイル層形成ステップは、コアの上面及び下面に金属層を形成するステップと、該金属層をパターニングして第1及び第2のコイルを形成するステップとを備える。
【0038】
一実施形態によれば、パターニングは、コアの両面に同時にリソグラブイ工程によって行われる。
【0039】
また、一実施形態によれば、接合ステップにて、上部磁性層及び下部磁性層は、接合層を介してコイル層に接合される。
【発明の効果】
【0040】
前述のように、本発明のコイル部品及びその製造方法によれば、個別的製造工程でコイル層を製作し、該コイル層に磁性層を接合方式で簡単に設けることによって、製造の工程性を向上することができるという効果が奏する。
【0041】
また、本発明のコイル部品及びその製造方法によれば、既存のフェライト基板に薄膜工程を行うことによって発生されるフェライト基板の破損などの不良を防止し、生産性を向上すると共に原価低減などの製造費用を低減することができるという効果が奏する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来技術によるコイル部品の中でコモンモードフィルタを概略的に示す断面図である。
【図2】本発明によるコイル部品の第1の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図3a】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3b】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3c】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3d】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3e】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3f】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3g】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図4】本発明によるコイル部品の第2の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図5】本発明によるコイル部品の第3の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図6】本発明によるコイル部品の第4の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図7】本発明によるコイル部品の第5の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図8a】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8b】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8c】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8d】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8e】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8f】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8g】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8h】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の好適な実施の形態は図面を参考にして詳細に説明する。次に示される各実施の形態は当業者にとって本発明の思想が十分に伝達されることができるようにするために例として挙げられるものである。従って、本発明は以下示している各実施の形態に限定されることなく他の形態で具体化されることができる。そして、図面において、装置の大きさ及び厚さなどは便宜上誇張して表現されることができる。明細書全体に渡って同一の参照符号は同一の構成要素を示している。
【0044】
本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は文句で特別に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む」とは、言及された構成要素、ステップ、動作及び/又は素子は、一つ以上の他の構成要素、ステップ、動作及び/又は素子の存在または追加を排除しないことに理解されたい。
【0045】
以下、添付図面を参照して、本発明によるコイル部品及びその製造方法について詳記する。
【0046】
図2は、本発明によるコイル部品の第1の実施形態を概略的に示す断面図で、図3a〜図3gは各々、図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図であり、図4は、本発明によるコイル部品の第2の実施形態を概略的に示す断面図で、図5は、本発明によるコイル部品の第3の実施形態を概略的に示す断面図であり、図6は、本発明によるコイル部品の第4の実施形態を概略的に示す断面図で、図7は、本発明によるコイル部品の第5の実施形態を概略的に示す断面図であり、図8a〜図8hは各々、図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【0047】
まず、図2〜図3gを参照して、本発明によるコイル部品の第1の実施形態及びその製造方法について詳記する。
【0048】
図2に示すように、本発明の第1の実施形態によるコイル部品100は大きく、コイル層110と、該コイル層110の上部に接合される上部磁性層120と、コイル層110の下部に接合される下部磁性層130とを備える。
【0049】
コイル層110は、コア111と、該コア111の上下面に各々設けられる第1のコイル112及び第2のコイル113を備える。
【0050】
コア111は、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成されてもよく、ここに限定されるのではない。
【0051】
また、第1のコイル112及び第2のコイル113は各々、コア111の上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0052】
一実施形態によれば、このパターニングは、リソグラフィ工程によって行われる。
【0053】
また、第1のコイル112及び第2のコイル113は、コア111の両面で同時にパターニングされる。
【0054】
次に、図3a〜図3gを参照して、本実施形態によるコイル層110の製造方法について詳記する。
【0055】
まず、図3aに示すように、上面及び下面に銅箔111aが積層されたコア111、すなわち、CCL(Copper Clad Laminate)を準備する。
【0056】
続いて、図3bに示すように、コア111の上面及び下面にドライブイルム(Dry Film)のようなフォトリソグラフィ用感光性材料からなるPR層111bをコーティングする。
【0057】
続いて、図3cに示すように、PR層111bに露光用マスク111cを有する状態でコア111の両面に露光工程を行う。
【0058】
続いて、図3dに示すように、コア111に現像工程を行って、PR層111bにコイルパターンに対応する回路パターンをパターニングする。
【0059】
続いて、図3eに示すように、該パターニングされた部位に、Cuめっきのように導電性金属材料111dを蒸着する。
【0060】
一実施形態によれば、コア111の上面及び下面のうちのいずれか一面に形成された金属パターンが第1のコイル112を形成し、他面に形成された金属パターンが第2のコイル113を形成する。
【0061】
続いて、図3fに示すように、PR層111bを取り除く。
【0062】
最後に、図3gに示すように、コア111の両面にエッチング工程を行って、コア111の両面に形成された銅箔111a、すなわちシード層中の不要な部分をエッチングする。すると、コア111と、該コア111の上面及び下面に形成された第1のコイル112及び第2のコイル113を有するコイル層110とが製作される。
【0063】
また、上部磁性層120と下部磁性層130とは、コイル層120の上下面に各々接合層140を通じて接合される。
【0064】
一実施形態によれば、これらの上部磁性層120及び下部磁性層130は、フェライトを含むシート形態で形成される。
【0065】
次に、図4を参照して、本発明によるコイル部品の第2の実施形態について説明する。
【0066】
図4に示すように、本実施形態によるコイル部品200は、前述の第1の実施形態と比べて接合層240の構造が異なる。
【0067】
詳しくは、本実施形態において、コイル層210に上部磁性層220と下部磁性層230とを接合するための接合層240は、コイル層210の外郭枠部のみに設けられ、これによってコイル層210と上下部磁性層220、230との間には、各々空間が形成される。
【0068】
したがって、コイル層210、即ち、第1のコイル212及び第2のコイル213周囲に空間を形成し、コイル層210周囲の誘電率を1に維持するようにすることによって、巻線型コイル部品のフィルタリング特性に近くフィルタリング特性が向上されることができる。
【0069】
本実施形態によるコイル部品200は、接合層240の構造を除いては、前述の第1の実施形態のコイル部品と同様で、重複する説明は省略することにする。
【0070】
次に、図5を参照して、本発明によるコイル部品の第3の実施形態について説明する。
【0071】
図5に示すように、本実施形態によるコイル部品300は、前述の第2の実施形態と比べて上部磁性層320の構造が異なる。
【0072】
詳しくは、本実施形態のコイル部品300は、コイル層310の上部及び下部に接合された上部磁性層320及び下部磁性層330のうち、上部磁性層320から下へ延設された中央磁性層321をさらに備える。
【0073】
詳しくは、中央磁性層321は、上部磁性層320から下へ突出され、コイル層310の中心部を貫いて、これによってコイル層310の中心に磁性体が通過する形態を有することによって、コイル部品のフィルタリング特性を高めることができる。
【0074】
一実施形態によれば、中央磁性層321は、下部磁性層330から突設されてもよい。
【0075】
本実施形態によるコイル部品300は、中央磁性層321の構造を除いては、前述の第2の実施形態のコイル部品と同様で、重複する説明は省略することにする。
【0076】
次に、図6を参照して、本発明によるコイル部品の第4の実施形態について説明する。
【0077】
図6に示すように、本実施形態によるコイル部品400は、前述の第2の実施形態と比べて、第1のコイル412と電気的に接続される第1の外部引出し電極451と、第2のコイル413と電気的に接続される第2の外部引出し電極452との構造が異なる。
【0078】
詳しくは、示されていないが、前述の第2の実施形態のコイル部品は、第1及び第2のコイルと外部電極とを各々接続する時、コイル層内で引出し電極を引き出したが、本実施形態のコイル部品は、第1のコイル412と外部電極とを接続する第1の外部引出し電極451を上部磁性層420の接合面に設け、第2のコイル413と外部電極とを接続する第2の外部引出し電極452を下部磁性層430の接合面に設ける。
【0079】
これによって、本実施形態のコイル部品400は、コイル層410と上下部磁性層420、430との間の接合と共に、相互間に付加的な電気的接続が可能で、回路の付加的な機能を具現することができる。そのため、電気的な接続性及び信頼性を向上することができる。
【0080】
本実施形態によるコイル部品400は、外部引出し電極451、452の構造を除いては、前述の第2の実施形態のコイル部品と同様で、重複する説明は省略することにする。
【0081】
次に、図7〜図8hを参照して、本発明によるコイル部品の第5の実施形態について詳記する。
【0082】
図7を参照して、本発明の第5の実施形態によるコイル部品500は大きく、第1のコイル層510と、該第1のコイル層510に対応して設けられる第2のコイル層520と、該第1のコイル層510に接合される第1の磁性層530と、第2のコイル層520に接合される第2の磁性層540とを備える。
【0083】
第1のコイル層510は、第1のコア511と、該第1のコア511の上下面に各々設けられる第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513とを備える。
【0084】
また、第2のコイル層520は、第2のコア521と、該第2のコア521の上下面に各々設けられる第2の上部コイル522及び第2の下部コイル523とを備える。
【0085】
一実施形態によれば、第1のコア511及び第2のコア521は、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成されてもよく、ここに限定されるのではない。
【0086】
また、第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513は各々、第1のコア511の上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0087】
また、第2の上部コイル522及び第2の下部コイル523は各々、第2のコア521の上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0088】
一実施形態によれば、パターニングは、リソグラフィ工程によって行われてもよい。
【0089】
また、第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513は、第1のコア511の両面で同時にパターニングされてもよく、第2の上部コイル522及び第2の下部コイル523は、第2のコア521の両面で同時にパターニングされてもよい。
【0090】
そして、第1のコイル層510の第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513は、第1のコア511を貫く第1の導電性ビア514を通じて電気的に接続される。
【0091】
また、第2のコイル層520の第2の上部コイル522及び第2下部コイル523は、第2のコア521を貫く第2の導電性ビア524を通じて電気的に接続される。
【0092】
第1の導電性ビア514は、第1のコア511を貫く第1のビアホール514aと、第1の上部コイル512と第1の下部コイル513とが互いに対称的に形成されるように第1のビアホール514aに設けられる第1のめっき層514bとを備える。
【0093】
また、第2の導電性ビア524は、第2のコア521を貫く第2のビアホール524aと、第2の上部コイル522と第2の下部コイル523とが互いに対称的に形成されるように第2のビアホール524aに設けられる第2のめっき層524bとを備える。
【0094】
次に、図8a〜図8hを参照して、本実施形態による第1のコイル層510の製造方法について詳記する。本実施形態の第2のコイル層520の製造方法は、第1のコイル層510の製造方法と同様で、重複する説明は省略することにする。
【0095】
まず、図8aに示すように、上面及び下面に銅箔511aが積層された第1のコア511、すなわち、CCL(Copper Clad Laminate)を準備する。
【0096】
続いて、図8bに示すように、後で第1の上部コイルと第1の下部コイルとの間の層間接続のために、ドリル工程のような機械工程によって銅箔511aの積層された第1のコア511に第1のビアホール514aを穿孔する。
【0097】
続いて、図8cに示すように、第1のコア511の上面及び下面にドライフィルムのようなフォトリソグラフィ用感光性材料からなるPR層511bをコーティングする。
【0098】
続いて、図8dに示すように、PR層511bに露光用マスク511cを有する状態で第1のコア511の両面に対して露光工程を行う。
【0099】
続いて、図8eに示すように、第1のコア511に対して現像工程を行って、PR層511bにコイルパターンに対応する回路パターンをパターニングする。
【0100】
続いて、図8fに示すように、該パターニングされた部位にCuめっきのように導電性金属材料511dを蒸着する。
【0101】
第1のビアホール514aにも、導電性材料をめっき方式で設けて第1のめっき層514bを形成する。
【0102】
続いて、図8gに示すように、PR層511bを取り除く。
【0103】
最後に、図8hに示すように、第1のコア511の両面にエッチング工程を行って、第1のコア511の両面に形成された銅箔511a、すなわちシード層内の不要な部分をエッチングする。すると、コア511と、該コア511の上面及び下面に形成された第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513を有するコイル層510の製作が完了される。
【0104】
また、第1のビアホール514aに層間電気的接続のための第1のめっき層514bを形成することによって、該第1のめっき層514bを有する第1の導電性ビア514は、上下両側が互いに対称的に形成され、第1の導電性ビア514を通じて第1のコア511の上面及び下面に形成された金属パターンは、互いに電気的に層間接続されて、第1次コイルを形成する。
【0105】
すなわち、第1の導電性ビア514を介して互いに電気的に接続された第1の上部コイル512と第1の下部コイル513とは、コイル部品の第1次コイルパターンを形成する。また、前述の第2の導電性ビア524を介して互いに電気的に接続された第2の上部コイル522と第2の下部コイル523とは、コイル部品の第2次コイルパターンを形成する。
【0106】
また、第1の磁性層530と第2の磁性層540とは、第1のコイル層510及び第2のコイル層520に各々接合層550を通じて接合される。
【0107】
これらの第1の磁性層530及び第2の磁性層540は、フェライトを含むシート形態で形成される。
【0108】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前述した実施形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0109】
100 コイル部品
110 コイル層
111 コア
112 第1のコイル
113 第2のコイル
120 上部磁性層
130 下部磁性層
140 接合層
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル部品に関し、既存のフェライト基板を用いるコイル部品の製造工程中に発生する工程不良を防止し、工程性及び生産性を向上させ、製造費用を節減することができるコイル部品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタルTV、スマートホン、ノートパソコンなどのような電子製品は、高周波帯域でのデータ送受信の機能が広く使われている。今後にも、このようなIT電子製品は、単一機器だけではなく、USBなどの通信ポートを介して機器間を接続して、多機能及び複合化への活用頻度が高いことと予想される。
【0003】
データの送受信を早く行うためには、MHz帯域の周波数掃引帯域からGHz帯域の高周波数帯域に移し、より多量の内部信号ラインを通じてデータのやり取りを行うようになる。
【0004】
このように、多量のデータをやり取るためにメイン機器と周辺機器との間でGHzの高周波帯域の信号を送受信している。この場合、信号の遅延やノイズによって円滑なデータの処理が難しくなるという不都合がある。
【0005】
そのため、ITと周辺機器との接続部寄りにEMI対策部品が設けられる、しかしながら、既存のEMI対策部品は、巻取型及び積層型のタイプのもので、チップ部品のサイズが大きく、電気的特性が悪く、特定の個所または大面的の回路基板など限定された領域のみに使用した。このため、電子製品のスリム化、小型化、複合化、多機能化への転換に伴うEMI対策部品が要求されている。
【0006】
図1は、従来技術によるEMI対策コイル部品の中でコモンモードフィルタを示す。
【0007】
図1に示すように、第1の磁性体基板1と、該磁性体基板1の上部に設けられ、内部に第1のコイルパターン2aと第2のコイルパターン2bとが上下対称的に形成される絶縁層2と、該絶縁層2の上部に設けられる第2の磁性体基板3とを備える。
【0008】
絶縁層2は、第1の磁性体基板1の上部に、薄膜工程を通じて第1のコイルパターン2a及び第2のコイルパターン2bが内部に形成されるように設けられる。この薄膜工程の一例が、特許文献1に示されている。
【0009】
第2の磁性体基板3は、絶縁層2に接着層4を介して接合方式で設けられる。
【0010】
また、第1の磁性体基板1、絶縁層2及び第2の磁性体基板3からなる積層体の両端を取り囲むように外部電極5が設けられる。この外部電極5は、引出線(図示せず)を通じて第1のコイルパターン2a及び第2のコイルパターン2bと電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平8-203737号公報
【特許文献2】特開2006−196812号公報
【特許文献3】韓国公開特許第10−2006−0052814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、このように構成された従来のコモンモードフィルタは、第1の磁性体基板1の上面に第1のコイルパターン2a及び第2のコイルパターン2bを有する絶縁層2を設けるためには、薄膜工程によって第1の磁性体基板1の上面を精密に加工しなければならないという煩わしさがある。
【0013】
また、第1の磁性体基板1の上面に薄膜工程を行うためには、ウエハ形態やフォト、蒸着などの工程を適用可能な形態で変形されなければならないという工程上の非効率的な短所がある。
【0014】
また、従来のコモンモードフィルタに適用される第1の磁性体基板1は、軽質のフェライト基板であって、製造工程中に割れるか壊れるなど破損が発生するという問題があった。
【0015】
本発明は上記の問題に鑑みて成されたものであって、1次コイル及び2次コイルを有する絶縁層としてのコイル層の製造工程と、該コイル層の両側に対称的に設けられる磁性層の製造工程とを効率良く行うことによって、コイル部品の製造工程性を向上することができるコイル部品及びその製造方法を提供することに、その目的がある。
【0016】
本発明の他の目的は、既存のフェライト基板に薄膜工程を行うことによって発生される不良をとり除いて生産性を向上すると共に原価低減を具現することができる、コイル部品及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を解決するために、本発明によれば、コアと、該コアの上下面に各々設けられる第1及び第2のコイルを有するコイル層と、該コイル層の下部に接合される下部磁性層と、該コイル層の上部に接合される上部磁性層とを含むコイル部品が提供される。
【0018】
一実施形態によれば、コアは、ガラスエポキシ(glass epoxy)、BT(Bismaleimide Triazine)樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成される。
【0019】
一実施形態によれば、第1のコイル及び第2のコイルは、コアの上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0020】
一実施形態によれば、パターニングは、リソグラフィ工程によって行われる。
【0021】
また、一実施形態によれば、第1のコイル及び第2のコイルは、コアの両面で同時にパターニングされる。
【0022】
一実施形態によれば、下部磁性層と上部磁性層とは、コイル層に接合層を通じて各々接合される。
【0023】
一実施形態によれば、接合層は、コイル層の外郭枠部に設けられ、該コイル層と上下部磁性層の各々との間には、各々空間が形成される。
【0024】
一実施形態によれば、コイル部品は、上部磁性層に設けられ、第1のコイルと電気的に接続される第1の外部引出し電極と、下部磁性層に設けられ、第2のコイルと電気的に接続される第2の外部引出し電極とを備える。
【0025】
一実施形態によれば、コイル部品は、上部磁性層及び下部磁性層のうちのいずれか一つから突出され、コイル層の中心部を貫く中央磁性層をさらに備える。
【0026】
一実施形態によれば、下部磁性層と上部磁性層とは、フェライト(ferrite)を含むシート形態で形成される。
【0027】
また、上記目的を解決するために、本発明によれば、第1のコアと、該第1のコアの上下面に各々設けられる第1の上部コイル及び第1の下部コイルを有する第1のコイル層と、該第1のコイル層に対応して設けられ、第2のコアと、該第2のコアの上下面に各々設けられる第2の上部コイル及び第2の下部コイルを有する第2のコイル層と、第1のコイル層に接合される第1の磁性層と、第2のコイル層に接合される第2の磁性層と、を含むコイル部品が提供される。
【0028】
一実施形態によれば、第1のコア及び第2のコアは、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成される。
【0029】
一実施形態によれば、第1の上部コイル及び第1の下部コイルは、第1のコアの上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成され、第2の上部コイル及び第2の下部コイルは、第2のコアの上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0030】
一実施形態によれば、パターニングは、リソグラフィ工程によって行われる。
【0031】
一実施形態によれば、第1の上部コイル及び第1の下部コイルは、第1のコアの両面で同時にパターニングされる。第2の上部コイル及び第2の下部コイルは、第2のコアの両面で同時にパターニングされる。
【0032】
一実施形態によれば、第1の磁性層と第2の磁性層とは、第1のコイル層及び第2のコイル層に接合層を通じて各々接合される。
【0033】
一実施形態によれば、第1の磁性層及び第2の磁性層は、フェライトを含むシート形態で形成される。
【0034】
また、一実施形態によれば、第1のコイル層の第1の上部コイル及び第1の下部コイルは、第1のコアを貫く第1の導電性ビアを通じて電気的に接続され、第2のコイル層の第2の上部コイル及び第2の下部コイルは、第2のコアを貫く第2の導電性ビアを通じて電気的に接続される。
【0035】
一実施形態によれば、第1の導電性ビアは、第1のコアを貫く第1のビアホールと、第1の上部コイルと第1の下部コイルとが互いに対称的に形成されるように第1のビアホールに設けられる第1のめっき層とを備え、第2の導電性ビアは、第2のコアを貫く第2のビアホールと、第2の上部コイル側と第2の下部コイル側とが互いに対称的に形成されるように第2のビアホールに設けられる第2のめっき層とを備える。
【0036】
また、上記目的を解決するために、本発明によれば、コイル層と、該コイル層の上下部に各々接合される上部磁性層及び下部敵性層とを有するコイル部品の製造方法であって、コアの上面及び下面に上部コイル及び下部コイルを形成してコイル層を形成するコイル層形成ステップと、コイル層の上部及び下部に上部磁性層及び下部磁性層を接合する接合ステップと、を含むコイル部品の製造方法が提供される。
【0037】
一実施形態によれば、コイル層形成ステップは、コアの上面及び下面に金属層を形成するステップと、該金属層をパターニングして第1及び第2のコイルを形成するステップとを備える。
【0038】
一実施形態によれば、パターニングは、コアの両面に同時にリソグラブイ工程によって行われる。
【0039】
また、一実施形態によれば、接合ステップにて、上部磁性層及び下部磁性層は、接合層を介してコイル層に接合される。
【発明の効果】
【0040】
前述のように、本発明のコイル部品及びその製造方法によれば、個別的製造工程でコイル層を製作し、該コイル層に磁性層を接合方式で簡単に設けることによって、製造の工程性を向上することができるという効果が奏する。
【0041】
また、本発明のコイル部品及びその製造方法によれば、既存のフェライト基板に薄膜工程を行うことによって発生されるフェライト基板の破損などの不良を防止し、生産性を向上すると共に原価低減などの製造費用を低減することができるという効果が奏する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来技術によるコイル部品の中でコモンモードフィルタを概略的に示す断面図である。
【図2】本発明によるコイル部品の第1の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図3a】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3b】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3c】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3d】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3e】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3f】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図3g】図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図4】本発明によるコイル部品の第2の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図5】本発明によるコイル部品の第3の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図6】本発明によるコイル部品の第4の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図7】本発明によるコイル部品の第5の実施形態を概略的に示す断面図である。
【図8a】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8b】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8c】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8d】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8e】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8f】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8g】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【図8h】図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の好適な実施の形態は図面を参考にして詳細に説明する。次に示される各実施の形態は当業者にとって本発明の思想が十分に伝達されることができるようにするために例として挙げられるものである。従って、本発明は以下示している各実施の形態に限定されることなく他の形態で具体化されることができる。そして、図面において、装置の大きさ及び厚さなどは便宜上誇張して表現されることができる。明細書全体に渡って同一の参照符号は同一の構成要素を示している。
【0044】
本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は文句で特別に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む」とは、言及された構成要素、ステップ、動作及び/又は素子は、一つ以上の他の構成要素、ステップ、動作及び/又は素子の存在または追加を排除しないことに理解されたい。
【0045】
以下、添付図面を参照して、本発明によるコイル部品及びその製造方法について詳記する。
【0046】
図2は、本発明によるコイル部品の第1の実施形態を概略的に示す断面図で、図3a〜図3gは各々、図2のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図であり、図4は、本発明によるコイル部品の第2の実施形態を概略的に示す断面図で、図5は、本発明によるコイル部品の第3の実施形態を概略的に示す断面図であり、図6は、本発明によるコイル部品の第4の実施形態を概略的に示す断面図で、図7は、本発明によるコイル部品の第5の実施形態を概略的に示す断面図であり、図8a〜図8hは各々、図4の第1のコイル層の製造方法を概略的に示す断面図である。
【0047】
まず、図2〜図3gを参照して、本発明によるコイル部品の第1の実施形態及びその製造方法について詳記する。
【0048】
図2に示すように、本発明の第1の実施形態によるコイル部品100は大きく、コイル層110と、該コイル層110の上部に接合される上部磁性層120と、コイル層110の下部に接合される下部磁性層130とを備える。
【0049】
コイル層110は、コア111と、該コア111の上下面に各々設けられる第1のコイル112及び第2のコイル113を備える。
【0050】
コア111は、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成されてもよく、ここに限定されるのではない。
【0051】
また、第1のコイル112及び第2のコイル113は各々、コア111の上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0052】
一実施形態によれば、このパターニングは、リソグラフィ工程によって行われる。
【0053】
また、第1のコイル112及び第2のコイル113は、コア111の両面で同時にパターニングされる。
【0054】
次に、図3a〜図3gを参照して、本実施形態によるコイル層110の製造方法について詳記する。
【0055】
まず、図3aに示すように、上面及び下面に銅箔111aが積層されたコア111、すなわち、CCL(Copper Clad Laminate)を準備する。
【0056】
続いて、図3bに示すように、コア111の上面及び下面にドライブイルム(Dry Film)のようなフォトリソグラフィ用感光性材料からなるPR層111bをコーティングする。
【0057】
続いて、図3cに示すように、PR層111bに露光用マスク111cを有する状態でコア111の両面に露光工程を行う。
【0058】
続いて、図3dに示すように、コア111に現像工程を行って、PR層111bにコイルパターンに対応する回路パターンをパターニングする。
【0059】
続いて、図3eに示すように、該パターニングされた部位に、Cuめっきのように導電性金属材料111dを蒸着する。
【0060】
一実施形態によれば、コア111の上面及び下面のうちのいずれか一面に形成された金属パターンが第1のコイル112を形成し、他面に形成された金属パターンが第2のコイル113を形成する。
【0061】
続いて、図3fに示すように、PR層111bを取り除く。
【0062】
最後に、図3gに示すように、コア111の両面にエッチング工程を行って、コア111の両面に形成された銅箔111a、すなわちシード層中の不要な部分をエッチングする。すると、コア111と、該コア111の上面及び下面に形成された第1のコイル112及び第2のコイル113を有するコイル層110とが製作される。
【0063】
また、上部磁性層120と下部磁性層130とは、コイル層120の上下面に各々接合層140を通じて接合される。
【0064】
一実施形態によれば、これらの上部磁性層120及び下部磁性層130は、フェライトを含むシート形態で形成される。
【0065】
次に、図4を参照して、本発明によるコイル部品の第2の実施形態について説明する。
【0066】
図4に示すように、本実施形態によるコイル部品200は、前述の第1の実施形態と比べて接合層240の構造が異なる。
【0067】
詳しくは、本実施形態において、コイル層210に上部磁性層220と下部磁性層230とを接合するための接合層240は、コイル層210の外郭枠部のみに設けられ、これによってコイル層210と上下部磁性層220、230との間には、各々空間が形成される。
【0068】
したがって、コイル層210、即ち、第1のコイル212及び第2のコイル213周囲に空間を形成し、コイル層210周囲の誘電率を1に維持するようにすることによって、巻線型コイル部品のフィルタリング特性に近くフィルタリング特性が向上されることができる。
【0069】
本実施形態によるコイル部品200は、接合層240の構造を除いては、前述の第1の実施形態のコイル部品と同様で、重複する説明は省略することにする。
【0070】
次に、図5を参照して、本発明によるコイル部品の第3の実施形態について説明する。
【0071】
図5に示すように、本実施形態によるコイル部品300は、前述の第2の実施形態と比べて上部磁性層320の構造が異なる。
【0072】
詳しくは、本実施形態のコイル部品300は、コイル層310の上部及び下部に接合された上部磁性層320及び下部磁性層330のうち、上部磁性層320から下へ延設された中央磁性層321をさらに備える。
【0073】
詳しくは、中央磁性層321は、上部磁性層320から下へ突出され、コイル層310の中心部を貫いて、これによってコイル層310の中心に磁性体が通過する形態を有することによって、コイル部品のフィルタリング特性を高めることができる。
【0074】
一実施形態によれば、中央磁性層321は、下部磁性層330から突設されてもよい。
【0075】
本実施形態によるコイル部品300は、中央磁性層321の構造を除いては、前述の第2の実施形態のコイル部品と同様で、重複する説明は省略することにする。
【0076】
次に、図6を参照して、本発明によるコイル部品の第4の実施形態について説明する。
【0077】
図6に示すように、本実施形態によるコイル部品400は、前述の第2の実施形態と比べて、第1のコイル412と電気的に接続される第1の外部引出し電極451と、第2のコイル413と電気的に接続される第2の外部引出し電極452との構造が異なる。
【0078】
詳しくは、示されていないが、前述の第2の実施形態のコイル部品は、第1及び第2のコイルと外部電極とを各々接続する時、コイル層内で引出し電極を引き出したが、本実施形態のコイル部品は、第1のコイル412と外部電極とを接続する第1の外部引出し電極451を上部磁性層420の接合面に設け、第2のコイル413と外部電極とを接続する第2の外部引出し電極452を下部磁性層430の接合面に設ける。
【0079】
これによって、本実施形態のコイル部品400は、コイル層410と上下部磁性層420、430との間の接合と共に、相互間に付加的な電気的接続が可能で、回路の付加的な機能を具現することができる。そのため、電気的な接続性及び信頼性を向上することができる。
【0080】
本実施形態によるコイル部品400は、外部引出し電極451、452の構造を除いては、前述の第2の実施形態のコイル部品と同様で、重複する説明は省略することにする。
【0081】
次に、図7〜図8hを参照して、本発明によるコイル部品の第5の実施形態について詳記する。
【0082】
図7を参照して、本発明の第5の実施形態によるコイル部品500は大きく、第1のコイル層510と、該第1のコイル層510に対応して設けられる第2のコイル層520と、該第1のコイル層510に接合される第1の磁性層530と、第2のコイル層520に接合される第2の磁性層540とを備える。
【0083】
第1のコイル層510は、第1のコア511と、該第1のコア511の上下面に各々設けられる第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513とを備える。
【0084】
また、第2のコイル層520は、第2のコア521と、該第2のコア521の上下面に各々設けられる第2の上部コイル522及び第2の下部コイル523とを備える。
【0085】
一実施形態によれば、第1のコア511及び第2のコア521は、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成されてもよく、ここに限定されるのではない。
【0086】
また、第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513は各々、第1のコア511の上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0087】
また、第2の上部コイル522及び第2の下部コイル523は各々、第2のコア521の上下面の両方に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される。
【0088】
一実施形態によれば、パターニングは、リソグラフィ工程によって行われてもよい。
【0089】
また、第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513は、第1のコア511の両面で同時にパターニングされてもよく、第2の上部コイル522及び第2の下部コイル523は、第2のコア521の両面で同時にパターニングされてもよい。
【0090】
そして、第1のコイル層510の第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513は、第1のコア511を貫く第1の導電性ビア514を通じて電気的に接続される。
【0091】
また、第2のコイル層520の第2の上部コイル522及び第2下部コイル523は、第2のコア521を貫く第2の導電性ビア524を通じて電気的に接続される。
【0092】
第1の導電性ビア514は、第1のコア511を貫く第1のビアホール514aと、第1の上部コイル512と第1の下部コイル513とが互いに対称的に形成されるように第1のビアホール514aに設けられる第1のめっき層514bとを備える。
【0093】
また、第2の導電性ビア524は、第2のコア521を貫く第2のビアホール524aと、第2の上部コイル522と第2の下部コイル523とが互いに対称的に形成されるように第2のビアホール524aに設けられる第2のめっき層524bとを備える。
【0094】
次に、図8a〜図8hを参照して、本実施形態による第1のコイル層510の製造方法について詳記する。本実施形態の第2のコイル層520の製造方法は、第1のコイル層510の製造方法と同様で、重複する説明は省略することにする。
【0095】
まず、図8aに示すように、上面及び下面に銅箔511aが積層された第1のコア511、すなわち、CCL(Copper Clad Laminate)を準備する。
【0096】
続いて、図8bに示すように、後で第1の上部コイルと第1の下部コイルとの間の層間接続のために、ドリル工程のような機械工程によって銅箔511aの積層された第1のコア511に第1のビアホール514aを穿孔する。
【0097】
続いて、図8cに示すように、第1のコア511の上面及び下面にドライフィルムのようなフォトリソグラフィ用感光性材料からなるPR層511bをコーティングする。
【0098】
続いて、図8dに示すように、PR層511bに露光用マスク511cを有する状態で第1のコア511の両面に対して露光工程を行う。
【0099】
続いて、図8eに示すように、第1のコア511に対して現像工程を行って、PR層511bにコイルパターンに対応する回路パターンをパターニングする。
【0100】
続いて、図8fに示すように、該パターニングされた部位にCuめっきのように導電性金属材料511dを蒸着する。
【0101】
第1のビアホール514aにも、導電性材料をめっき方式で設けて第1のめっき層514bを形成する。
【0102】
続いて、図8gに示すように、PR層511bを取り除く。
【0103】
最後に、図8hに示すように、第1のコア511の両面にエッチング工程を行って、第1のコア511の両面に形成された銅箔511a、すなわちシード層内の不要な部分をエッチングする。すると、コア511と、該コア511の上面及び下面に形成された第1の上部コイル512及び第1の下部コイル513を有するコイル層510の製作が完了される。
【0104】
また、第1のビアホール514aに層間電気的接続のための第1のめっき層514bを形成することによって、該第1のめっき層514bを有する第1の導電性ビア514は、上下両側が互いに対称的に形成され、第1の導電性ビア514を通じて第1のコア511の上面及び下面に形成された金属パターンは、互いに電気的に層間接続されて、第1次コイルを形成する。
【0105】
すなわち、第1の導電性ビア514を介して互いに電気的に接続された第1の上部コイル512と第1の下部コイル513とは、コイル部品の第1次コイルパターンを形成する。また、前述の第2の導電性ビア524を介して互いに電気的に接続された第2の上部コイル522と第2の下部コイル523とは、コイル部品の第2次コイルパターンを形成する。
【0106】
また、第1の磁性層530と第2の磁性層540とは、第1のコイル層510及び第2のコイル層520に各々接合層550を通じて接合される。
【0107】
これらの第1の磁性層530及び第2の磁性層540は、フェライトを含むシート形態で形成される。
【0108】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前述した実施形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0109】
100 コイル部品
110 コイル層
111 コア
112 第1のコイル
113 第2のコイル
120 上部磁性層
130 下部磁性層
140 接合層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア、当該コアの一方の面に設けられる第1のコイル、及び前記コアの他方の面に設けられる第2のコイルを有するコイル層と、
前記コイル層の一方側に接合される第1の磁性層と
前記コイル層の他方側に接合される第2の磁性層と、
を含むコイル部品。
【請求項2】
前記コアは、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成される請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、前記コアの両面の各々に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される請求項1または2に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記パターニングは、リソグラブイ工程によって行われる請求項3に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、前記コアの両面で同時にパターニングされる請求項3または4に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記第1の磁性層と前記第2の磁性層とは、前記コイル層に接合層を介して各々接合される請求項1から5の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記接合層は、前記コイル層の外郭枠部に設けられ、前記コイル層と前記第1の磁性層及び前記第2の磁性層の各々との間には、空間が形成される請求項6に記載のコイル部品。
【請求項8】
前記第1の磁性層及び前記第2の磁性層のうちのいずれか一つから突出され、前記コイル層の中心部を貫く中央磁性層を、さらに含む請求項1から7の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項9】
前記第1の磁性層に設けられ、前記第1のコイルと電気的に接続される第1の外部引出し電極と、前記第2の磁性層に設けられ、前記第2のコイルと電気的に接続される第2の外部引出し電極とを含む請求項1から8の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項10】
前記第1の磁性層と前記第2の磁性層とは、フェライトを含むシート形態で形成される請求項1から9の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項11】
第1のコア、当該第1のコアの一方の面に設けられる第1の一方のコイル、及び前記第1のコアの他方の面に設けられる第1の他方のコイルを含む第1のコイル層と、
前記第1のコイル層に対応して設けられ、第2のコア、当該第2のコアの一方の面に設けられる第2の一方のコイル、及び前記第2のコアの他方の面に設けられる第2の他方のコイルを含む第2のコイル層と、
前記第1のコイル層に接合される第1の磁性層と、
前記第2のコイル層に接合される第2の磁性層と
を含むコイル部品。
【請求項12】
前記第1のコア及び前記第2のコアは、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成される請求項11に記載のコイル部品。
【請求項13】
前記第1の一方のコイル及び前記第1の他方のコイルは、前記第1のコアの両面の各々に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成され、
前記第2の一方のコイル及び前記第2の他方のコイルは、前記第2のコアの両面の各々に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される請求項11または12に記載のコイル部品。
【請求項14】
前記パターニングは、リソグラブイ工程によって行われる請求項13に記載のコイル部品。
【請求項15】
前記第1の一方のコイル及び前記第1の他方のコイルは、前記第1のコアの両面で同時にパターニングされ、
前記第2の一方のコイル及び前記第2の他方のコイルは、前記第2のコアの両面で同時にパターニングされる請求項13または14に記載のコイル部品。
【請求項16】
前記第1の磁性層と前記第2の磁性層とは、前記第1のコイル層及び前記第2のコイル層に接合層を介して各々接合される請求項11から15の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項17】
前記第1の磁性層及び前記第2の磁性層は、フェライトを含むシート形態で形成される請求項11から16の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項18】
前記第1のコイル層の第1の一方のコイル及び第1の他方のコイルは、前記第1のコアを貫く第1の導電性ビアを通じて電気的に接続され、
前記第2のコイル層の第2の一方のコイル及び第2の他方のコイルは、前記第2のコアを貫く第2の導電性ビアを通じて電気的に接続される請求項11から17の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項19】
前記第1の導電性ビアは、
前記第1のコアを貫く第1のビアホールと、前記第1の一方のコイルと前記第1の他方のコイルとが互いに対称的に形成されるように前記第1のビアホールに設けられる第1のめっき層とを含み、
前記第2の導電性ビアは、
前記第2のコアを貫く第2のビアホールと、前記第2の一方のコイルと前記第2の他方のコイルとが互いに対称的に形成されるように前記第2のビアホールに設けられる第2のめっき層とを含む請求項18に記載のコイル部品。
【請求項20】
コイル層、当該コイル層の一方側に接合される第1の磁性層、及び前記コイル層の他方側に接合される第2の磁性層を有するコイル部品の製造方法であって、
コアの一方の面に第1のコイルを形成するとともに、前記コアの他方の面に第2のコイルを形成してコイル層を形成するコイル層形成ステップと、
前記コイル層の一方側に第1の磁性層を接合するとともに、前記コイル層の他方側に第2の磁性層を接合する接合ステップと
を含むコイル部品の製造方法。
【請求項21】
前記コイル層形成ステップは、
コアの前記一方の面及び前記他方の面に金属層を形成するステップと、
前記金属層をパターニングして前記第1のコイル及び前記第2のコイルを形成するステップと
を含む請求項20に記載のコイル部品の製造方法。
【請求項22】
前記パターニングは、前記コアの両面に同時にリソグラフィ工程によって行われる請求項21に記載のコイル部品の製造方法。
【請求項23】
前記接合ステップにて、前記第1の磁性層及び前記第2の磁性層は、接合層を介して前記コイル層に接合される請求項20から22の何れか1項に記載のコイル部品の製造方法。
【請求項1】
コア、当該コアの一方の面に設けられる第1のコイル、及び前記コアの他方の面に設けられる第2のコイルを有するコイル層と、
前記コイル層の一方側に接合される第1の磁性層と
前記コイル層の他方側に接合される第2の磁性層と、
を含むコイル部品。
【請求項2】
前記コアは、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成される請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、前記コアの両面の各々に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される請求項1または2に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記パターニングは、リソグラブイ工程によって行われる請求項3に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、前記コアの両面で同時にパターニングされる請求項3または4に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記第1の磁性層と前記第2の磁性層とは、前記コイル層に接合層を介して各々接合される請求項1から5の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記接合層は、前記コイル層の外郭枠部に設けられ、前記コイル層と前記第1の磁性層及び前記第2の磁性層の各々との間には、空間が形成される請求項6に記載のコイル部品。
【請求項8】
前記第1の磁性層及び前記第2の磁性層のうちのいずれか一つから突出され、前記コイル層の中心部を貫く中央磁性層を、さらに含む請求項1から7の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項9】
前記第1の磁性層に設けられ、前記第1のコイルと電気的に接続される第1の外部引出し電極と、前記第2の磁性層に設けられ、前記第2のコイルと電気的に接続される第2の外部引出し電極とを含む請求項1から8の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項10】
前記第1の磁性層と前記第2の磁性層とは、フェライトを含むシート形態で形成される請求項1から9の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項11】
第1のコア、当該第1のコアの一方の面に設けられる第1の一方のコイル、及び前記第1のコアの他方の面に設けられる第1の他方のコイルを含む第1のコイル層と、
前記第1のコイル層に対応して設けられ、第2のコア、当該第2のコアの一方の面に設けられる第2の一方のコイル、及び前記第2のコアの他方の面に設けられる第2の他方のコイルを含む第2のコイル層と、
前記第1のコイル層に接合される第1の磁性層と、
前記第2のコイル層に接合される第2の磁性層と
を含むコイル部品。
【請求項12】
前記第1のコア及び前記第2のコアは、ガラスエポキシ、BT樹脂及びポリイミドのうちの少なくともいずれか一つの材料で形成される請求項11に記載のコイル部品。
【請求項13】
前記第1の一方のコイル及び前記第1の他方のコイルは、前記第1のコアの両面の各々に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成され、
前記第2の一方のコイル及び前記第2の他方のコイルは、前記第2のコアの両面の各々に設けられた金属層をパターニングしてコイル形態で形成される請求項11または12に記載のコイル部品。
【請求項14】
前記パターニングは、リソグラブイ工程によって行われる請求項13に記載のコイル部品。
【請求項15】
前記第1の一方のコイル及び前記第1の他方のコイルは、前記第1のコアの両面で同時にパターニングされ、
前記第2の一方のコイル及び前記第2の他方のコイルは、前記第2のコアの両面で同時にパターニングされる請求項13または14に記載のコイル部品。
【請求項16】
前記第1の磁性層と前記第2の磁性層とは、前記第1のコイル層及び前記第2のコイル層に接合層を介して各々接合される請求項11から15の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項17】
前記第1の磁性層及び前記第2の磁性層は、フェライトを含むシート形態で形成される請求項11から16の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項18】
前記第1のコイル層の第1の一方のコイル及び第1の他方のコイルは、前記第1のコアを貫く第1の導電性ビアを通じて電気的に接続され、
前記第2のコイル層の第2の一方のコイル及び第2の他方のコイルは、前記第2のコアを貫く第2の導電性ビアを通じて電気的に接続される請求項11から17の何れか1項に記載のコイル部品。
【請求項19】
前記第1の導電性ビアは、
前記第1のコアを貫く第1のビアホールと、前記第1の一方のコイルと前記第1の他方のコイルとが互いに対称的に形成されるように前記第1のビアホールに設けられる第1のめっき層とを含み、
前記第2の導電性ビアは、
前記第2のコアを貫く第2のビアホールと、前記第2の一方のコイルと前記第2の他方のコイルとが互いに対称的に形成されるように前記第2のビアホールに設けられる第2のめっき層とを含む請求項18に記載のコイル部品。
【請求項20】
コイル層、当該コイル層の一方側に接合される第1の磁性層、及び前記コイル層の他方側に接合される第2の磁性層を有するコイル部品の製造方法であって、
コアの一方の面に第1のコイルを形成するとともに、前記コアの他方の面に第2のコイルを形成してコイル層を形成するコイル層形成ステップと、
前記コイル層の一方側に第1の磁性層を接合するとともに、前記コイル層の他方側に第2の磁性層を接合する接合ステップと
を含むコイル部品の製造方法。
【請求項21】
前記コイル層形成ステップは、
コアの前記一方の面及び前記他方の面に金属層を形成するステップと、
前記金属層をパターニングして前記第1のコイル及び前記第2のコイルを形成するステップと
を含む請求項20に記載のコイル部品の製造方法。
【請求項22】
前記パターニングは、前記コアの両面に同時にリソグラフィ工程によって行われる請求項21に記載のコイル部品の製造方法。
【請求項23】
前記接合ステップにて、前記第1の磁性層及び前記第2の磁性層は、接合層を介して前記コイル層に接合される請求項20から22の何れか1項に記載のコイル部品の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図3f】
【図3g】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図3f】
【図3g】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【公開番号】特開2013−80890(P2013−80890A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−35165(P2012−35165)
【出願日】平成24年2月21日(2012.2.21)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年2月21日(2012.2.21)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
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