説明

コイル部品

【課題】特性を向上させることができると共に、小型化することができるコイル部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】コアは、継ぎ目のない一体物により構成され、並列する第1巻芯部11と第2巻芯部12とを有している。巻線は、第1巻芯部11に装着された第1巻線31と、第2巻芯部12に装着された第2巻線32とを有し、第1巻線31と第2巻線32とは、連結部33により連続して一体的に構成されている。第1巻線31の端部には第1引出端子34が連続して一体的に形成され、第2巻線32の端部には第2引出端子35が連続して一体的に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル部品及びその製造方法に関し、特に、略ロの字形状の閉磁路をなすコアに巻線を装着したコイル部品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、略ロの字形状の閉磁路をなすコアに巻線を装着したコイル部品が知られている。このコイル部品は、例えば、コアを分割し、別途作成した巻線を装着したのち、コアを突き合わせて継ぎ合わせるか、又は、一体的に略ロの字形状に形成したコアに、巻線を直接巻き付けることにより形成される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−330704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コアを分割して継ぎ合わせる場合には、コアを一体的に形成する場合に比べて、実効透磁率が低くなってしまうので、巻線の巻数が多く、線径が大きくなってしまい、小型化することが難しいという問題があった。また、特許文献1に記載されているコイル部品は、一体的に形成されたコアを用いているが、コアに独立した2つの巻線を巻きつけたものであり、2つの巻線が連続して一体的に構成されたものではない。更に、コアを一体的に形成する場合には、巻線の端部を長く引き出した状態で巻きつけることができないので、巻線の端部に、引出端子を接続しなければならず、接触抵抗が大きくなり、特性が低下してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、特性を向上させることができると共に、小型化することができるコイル部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコイル部品は、被覆導線を巻回した巻線をコアに装着したものであって、コアは、継ぎ目のない一体物により構成され、並列する第1巻芯部と第2巻芯部とを有し、巻線は、第1巻芯部に装着された第1巻線と、第2巻芯部に装着された第2巻線とを有し、第1巻線と第2巻線とは、連結部により連続して一体的に構成されたものである。
【0007】
本発明のコイル部品の製造方法は、並列する第1巻芯部と第2巻芯部とを有する継ぎ目のない一体物よりなるコアに、被覆導線を巻回することにより、第1巻線と第2巻線とを有する巻線を装着したコイル部品の製造方法であって、第1巻芯部に被覆導線を一方の端部側から巻くことにより第1巻線を形成すると共に、第2巻芯部に同一の被覆導線を他方の端部側から巻くことにより第2巻線を形成して、第1巻線と第2巻線とを連結部により連続させて一体的に形成するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のコイル部品によれば、第1巻線と前記第2巻線とを連続して一体的に構成し、コアを継ぎ目のない一体物により構成するようにしたので、実効透磁率を高くすることができ、巻線の巻数を少なく、線径を小さくすることができる。よって、小型化することができる。
【0009】
特に、第1巻線側の端部に第1引出端子を連続して一体的に形成し、第1引出端子を第1円柱または第3円柱よりも外側の領域まで引き出し、第2巻線側の端部に第2引出端子を連続して一体的に形成し、第2引出端子を第2円柱または第4円柱よりも外側の領域まで引き出すようにすれば、第1引出端子及び第2引出端子を巻線と同一の被覆導線で形成して接触抵抗を小さくすることができる。よって、特性を向上させることができる。
【0010】
また、本発明のコイル部品の製造方法によれば、第1巻芯部に被覆導線を一方の端部側から巻くことにより第1巻線を形成すると共に、第2巻芯部に同一の被覆導線を他方の端部側から巻くことにより第2巻線を形成するようにしたので、本発明のコイル部品を容易に製造することができる。
【0011】
更に、第1巻線側の端部を第1巻芯部に巻いたのち、被覆導線の巻いていない残りの一部を巻きながら端部を直線状に伸ばすことにより、第1巻線に連続して第1引出端子を一体的に形成すると共に、第2巻線側の端部を第2巻芯部に巻いたのち、被覆導線の巻いていない残りの一部を巻きながら端部を直線状に伸ばすことにより、第2巻線に連続して第2引出端子を一体的に形成するようにすれば、第1引出端子及び第2引出端子の長さを自由に長くすることができ、本発明のコイル部品を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコイル部品の構成を表す斜視図である。
【図2】図1に示したコイル部品の構成を説明するための断面図である。
【図3】図1に示したコイル部品の構成を説明するための断面図である。
【図4】図1に示したコイル部品の製造工程を示す断面図である。
【図5】本実施の形態に係るコイル部品の特性を示す特性図である。
【図6】本実施の形態に係るコイル部品の特性を示す他の特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態に係るコイル部品1の構成を表すものであり、図2及び図3は、図1に示したI−I線に沿って縦に切断し、II方向から見た断面構造を表すものである。このコイル部品1は、例えば、コア10と、ボビン20と、巻線30とを備えていえる。
【0015】
コア10は、例えば、フェライト等の磁性体材料により構成されており、並列する第1巻芯部11及び第2巻芯部12と、第1巻芯部11の一端と第2巻芯部12の一端とを結合する第1結合部13と、第1巻芯部11の他端と第2巻芯部12の他端とを結合する第2結合部14とを有している。すなわち、コア10は、いわゆる略ロの字形状の閉磁路を構成しており、継ぎ目のない一体物により構成されている。第1巻芯部11及び第2巻芯部12は、断面形状が略円形の円柱状とされることが好ましいが、断面形状が楕円形状の円柱状、又は、断面形状が多角形の角柱状とされていてもよい。
【0016】
ボビン20は、例えば、第1巻芯部11の外周を覆うように配設された第1ボビン21と、第2巻芯部12の外周を覆うように配設された第2ボビン22とを有している。第1ボビン21及び第2ボビン22は、コア10と巻線30との絶縁性を高めるためのものであり、例えば、それぞれ中空筒状とされており、合成樹脂により構成されている。なお、ボビン20は、備えていなくてもよい。また、ボビン20に代えて絶縁紙を第1巻芯部11及び第2巻芯部12に巻いてもよい。
【0017】
巻線30は、例えば、第1巻芯部11に第1ボビン21を介して装着された第1巻線31と、第2巻芯部12に第2ボビン22を介して装着された第2巻線32とを有している。巻線30は、例えば、銅やアルミニウム等よりなる導線を絶縁被膜により被覆した被覆導線を螺旋状に巻回することにより構成されている。被覆導線には、例えば、平角線が用いられており、平角線は平面が第1巻線31又は第2巻線32の中心線の方向に対して交差するようにエッジワイズに巻回されている。なお、巻線30は、コア10に対して複数配設されていてもよい。
【0018】
第1巻線31と第2巻線32とは、一本の被覆導線を巻回することにより、連結部33により連続して一体的に構成されている。第1巻線31及び第2巻線32は、例えば、共に連結部33の同一側に位置し、巻きの方向が同一である。図1に示した場合について説明すると、例えば、第1巻線31は、被覆導線の一端側から一方向(II方向とは逆方向)に向かい右巻きに螺旋状に巻回され、第2巻線32は、被覆導線の他端側から、第1巻線31と同様に、一方向(II方向とは逆方向)に向かい右巻きに螺旋状に巻回され、連結部33により互いに連結されている。
【0019】
巻線30の第1巻線31側の端部には、第1引出端子34が連続して一体的に形成され、第2巻線32側の端部には第2引出端子35が連続して一体的に形成されている。第1引出端子34は、第1巻線31の中心線X1から第2巻線32の内周面までの距離L1を半径とし、第1巻線31の中心線X1を円柱の中心線とした第1円柱C1よりも外側の領域まで引き出されていることが好ましい(図2参照)。第2引出端子35は、第2巻線32の中心線X2から第1巻線31の内周面までの距離L2を半径とし、第2巻線32の中心線X2を円柱の中心線とした第2円柱C2よりも外側の領域まで引き出されていることが好ましい(図3参照)。
【0020】
または、第1引出端子34は、第1巻線31の中心線X1を第1巻芯部11の中心線Y1と一致させ、第1巻芯部11の中心線Y1から第2巻芯部12の外周面までの距離L3を半径とし、第1巻芯部11の中心線Y1を円柱の中心線とした第3円柱C3を描いた時に、この第3円柱C3よりも外側の領域まで引き出されていることが好ましい(図2参照)。第2引出端子35は、第2巻線の中心線X2を第2巻芯部12の中心線Y2と一致させ、第2巻芯部12の中心線Y2から第1巻芯部11の外周面までの距離L4を半径とし、第2巻芯部12の中心線Y2を円柱の中心線とした第4円柱C4を描いた時に、この第4円柱C4よりも外側の領域まで引き出されていることが好ましい(図3参照)。
【0021】
このように、このコイル部品1では、第1引出端子34を第1巻線31と連続して一体的に形成し、かつ、第1円柱C1又は第3円柱C3の外側まで引き出すようにすれば、また、第2引出端子35を第2巻線32と連続して一体的に形成し、かつ、第2円柱C2又は第4円柱C4の外側まで引き出すようにすれば、第1引出端子34又は第2引出端子35を同一の被覆導線で形成して接触抵抗を低減することができるので好ましい。
【0022】
このコイル部品1は、例えば、次のようにして製造することができる。図4は各製造工程を表すものである。このコイル部品1は、並列する第1巻芯部11と第2巻芯部12とを有する継ぎ目のない一体物よりなるコア10に、被覆導線を巻回することにより製造する。
【0023】
まず、図4(A)に示したように、第1巻芯部11に第1ボビン21を介して被覆導線を一方の端部側から巻く。その際、必要に応じて、第1巻線31を形成する分を完全に巻かずに、少し一部残しておく。次いで、必要に応じて、図4(B)に示したように、第1巻芯部11に巻いた第1巻線31の側の端部を直線状に伸ばしながら、被覆導線の巻いていない残りの一部を巻く。第1巻線31の側の端部は、図4(C)に示したように、第1円柱C1又は第3円柱C3の外側まで引き出すことが好ましい。これにより、第1巻線31と第1引出端子34とが一体的に形成される。
【0024】
また、同様にして、第2巻芯部12に第2ボビン22を介して同一の被覆導線を他方の端部側から巻く(図4(A)参照)。その際、必要に応じて、第2巻線32を形成する分を完全に巻かずに、少し一部残しておく。次いで、必要に応じて、同様に、第2巻芯部12に巻いた第2巻線32の側の端部を直線状に伸ばしながら、被覆導線の巻いていない残りの一部を巻く(図4(B)参照)。第2巻線32の側の端部は、同様に、第2円柱C2又は第4円柱C4の外側まで引き出すことが好ましい(図4(C)参照)。これにより、第2巻線31と第2引出端子35とが一体的に形成される。
【0025】
また、第1巻線31と第2巻線32は、1本の被覆導線を両側からそれぞれ巻いて形成するので、連結部33により連続して一体的に形成される。なお、第1巻線31と第2巻線32は、同時に形成するようにしてもよく、順番に形成するようにしてもよい。
【0026】
このように本実施の形態によれば、コア10を継ぎ目のない一体物により構成するようにしたので、実効透磁率を高くすることができ、巻線30の巻数を少なく、線径を小さくすることができる。また、第1巻線31側の端部に第1引出端子34を連続して一体的に形成し、第1引出端子34を第1円柱C1または第3円柱C3よりも外側の領域まで引き出し、第2巻線32側の端部に第2引出端子35を連続して一体的に形成し、第2引出端子35を第2円柱C2または第4円柱C4よりも外側の領域まで引き出すようにすれば、第1引出端子34及び第2引出端子35を巻線30と同一の被覆導線で形成して接触抵抗を小さくすることができる。よって、特性を向上させることができると共に、小型化することができる。
【0027】
更に、第1巻芯部11に被覆導線を一方の端部側から巻くことにより第1巻線31を形成すると共に、第2巻芯部12に同一の被覆導線を他方の端部側から巻くことにより第2巻線32を形成するようにしたので、本実施の形態に係るコイル部品1を容易に製造することができる。加えて、第1巻線31側の端部を第1巻芯部11に巻いたのち、被覆導線の巻いていない残りの一部を巻きながら端部を直線状に伸ばすことにより、第1巻線31に連続して第1引出端子34を一体的に形成すると共に、第2巻線32側の端部を第2巻芯部12に巻いたのち、被覆導線の巻いていない残りの一部を巻きながら端部を直線状に伸ばすことにより、第2巻線32に連続して第2引出端子35を一体的に形成するようにすれば、第1引出端子34及び第2引出端子35の長さを自由に長くすることができる。
【0028】
なお、図5、図6及び表1に、本実施の形態に係るコイル部品1の直流重畳特性を従来のコイル部品(従来品)と比較して示す。従来のコイル部品は、U字型のコア部材を接合したコアを用いたものである。図5は、コアの構成が異なることを除き、他は本実施の形態と同一の構成を有する従来のコイル部品と、本実施の形態に係るコイル部品1とを比較したものである。図5に示したように、本実施の形態によれば、従来のコイル部品に比べて、インダクタンス値が約20%も上昇した。これは、コア10を継ぎ目のない一体物により構成したことにより、実効透磁率が上昇したためであると考えられる。
【0029】
図6は、本実施の形態に係るコイル部品1の巻線30の巻き数を従来のコイル部品よりも少なくして比較したものである。従来のコイル部品の構成は図5と同一である。図6に示したように、本実施の形態によれば、従来のコイル部品に比べて、直流重畳特性が向上した。これは、巻線30の巻き数を減らしたことにより、インダクタンス偏差が減ったためであると考えられる。
【0030】
表1は、図6の結果を基にどれだけ小型化が可能かを検討した結果である。表1に示したように、本実施の形態によれば、巻線30の巻き数を減らすと共に、線径を小さくすることができ、小型化を図れることがわかった。また、性能も従来のコイル部品以上のものを得られることがわかった。
【0031】
【表1】

【0032】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、コア10は、継ぎ目のない一体物により構成すればよく、第1巻芯部11および第2巻芯部12に第1結合部13および第2結合部14がそれぞれ結合された閉鎖された環状物により構成してもよく、また、薄帯コアを環状に巻くことにより第1巻芯部11、第2巻芯部12、第1結合部13、及び第2結合部14を形成することにより、閉磁路を構成するようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施の形態では、コア10と、ボビン20と、巻線30とを備える場合について、各構成要素についても具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0034】
コイル部品に用いることができる。
【符号の説明】
【0035】
1…コイル部品、10…コア、11…第1巻芯部、12…第2巻芯部、13…第1結合部、14…第2結合部、20…ボビン、21…第1ボビン、22…第2ボビン、30…巻線、31…第1巻線、32…第2巻線、33…連結部、34…第1引出端子、35…第2引出端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆導線を巻回した巻線をコアに装着したコイル部品であって、
前記コアは、継ぎ目のない一体物により構成され、並列する第1巻芯部と第2巻芯部とを有し、
前記巻線は、前記第1巻芯部に装着された第1巻線と、前記第2巻芯部に装着された第2巻線とを有し、
前記第1巻線と前記第2巻線とは、連結部により連続して一体的に構成された
ことを特徴とするコイル部品。
【請求項2】
前記巻線の前記第1巻線側の端部には第1引出端子が連続して一体的に形成されると共に、前記第2巻線側の端部には第2引出端子が連続して一体的に形成され、
前記第1引出端子は、前記第1巻線の中心線から前記第2巻線の内周面までの距離を半径とし、前記第1巻線の中心線を円柱の中心線とした第1円柱よりも外側の領域まで引き出されており、
前記第2引出端子は、前記第2巻線の中心線から前記第1巻線の内周面までの距離を半径とし、前記第2巻線の中心線を円柱の中心線とした第2円柱よりも外側の領域まで引き出されている
ことを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
【請求項3】
前記巻線の前記第1巻線側の端部には第1引出端子が連続して一体的に形成されると共に、前記第2巻線側の端部には第2引出端子が連続して一体的に形成され、
前記第1引出端子は、前記第1巻線の中心線を前記第1巻芯部の中心線と一致させ、前記第1巻芯部の中心線から前記第2巻芯部の外周面までの距離を半径とし、前記第1巻芯部の中心線を円柱の中心線とした第3円柱を描いた時に、この第3円柱よりも外側の領域まで引き出されており、
前記第2引出端子は、前記第2巻線の中心線を前記第2巻芯部の中心線と一致させ、前記第2巻芯部の中心線から前記第1巻芯部の外周面までの距離を半径とし、前記第2巻芯部の中心線を円柱の中心線とした第4円柱を描いた時に、この第4円柱よりも外側の領域まで引き出されている
ことを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
【請求項4】
前記第1巻線は、前記第1巻芯部に前記被覆導線を一方の端部側から巻くことにより形成され、
前記第2巻線は、前記第2巻芯部に同一の前記被覆導線を他方の端部側から巻くことにより形成された
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記第1引出端子は、前記被覆導線の一方の端部側から一部を前記第1巻芯部に巻いたのち、巻いた一方の端部を伸ばしながら、巻かれていない残りの一部を前記第1巻芯部に巻くことにより形成され、
前記第2引出端子は、同一の前記被覆導線の他方の端部側から一部を前記第2巻芯部に巻いたのち、巻いた他方の端部を伸ばしながら、巻かれていない残りの一部を前記第2巻芯部に巻くことにより形成された
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記巻線は、前記被覆導線として平角線を用い、この平角線をエッジワイズに巻回することにより形成されたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記第1巻線と前記第2巻線とは、前記連結部の同一側に位置し、巻きの方向が同一であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1に記載のコイル部品。
【請求項8】
並列する第1巻芯部と第2巻芯部とを有する継ぎ目のない一体物よりなるコアに、被覆導線を巻回することにより、第1巻線と第2巻線とを有する巻線を装着したコイル部品の製造方法であって、
前記第1巻芯部に前記被覆導線を一方の端部側から巻くことにより第1巻線を形成すると共に、前記第2巻芯部に同一の前記被覆導線を他方の端部側から巻くことにより第2巻線を形成して、第1巻線と第2巻線とを連結部により連続させて一体的に形成する
ことを特徴とするコイル部品の製造方法。
【請求項9】
前記第1巻線側の端部は、前記第1巻芯部に巻いたのち、前記被覆導線の巻いていない残りの一部を巻きながら、直線状に伸ばすことにより、前記第1巻線に連続して第1引出端子を一体的に形成し、
前記第2巻線側の端部は、前記第2巻芯部に巻いたのち、前記被覆導線の巻いていない残りの一部を巻きながら、直線状に伸ばすことにより、前記第2巻線に連続して第2引出端子を一体的に形成する
ことを特徴とする請求項8記載のコイル部品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−59967(P2012−59967A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−202457(P2010−202457)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(310015167)株式会社今野工業所 (3)
【Fターム(参考)】