説明

コネクタカバー

【課題】コネクタカバーを交換せずともコネクタハウジングからの電線の導出方向の変更に対応することができ、コネクタハウジングからの電線の導出方向の変更によりコネクタカバーが多種化することを抑止することのできるコネクタカバーを提供すること。
【解決手段】コネクタハウジング20の後端21に取り付けられて電線40の導出方向を規制するコネクタカバー1であって、コネクタハウジング20の後端21に固定されると共に自体の後端211側の対向する2位置に電線40の導出口212を有したハウジング固定部材210と、ハウジング固定部材210の後端211に回動可能に取り付けられる電線案内部材220と、を備え、電線案内部材220は、回動操作によりハウジング固定部材210の後端211の2つの導出口212の一方を択一的に閉じて、他方の導出口212から電線40が導出される状態に電線40の導出方向を規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタハウジングの後端に取り付けられて、コネクタハウジングの後端から導出される電線の導出方向を規制するコネクタカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
図8及び図9は、下記特許文献1に開示されたコネクタカバーを示している。
このコネクタカバー100は、コネクタハウジング110の後端111に取り付けられて、コネクタハウジング110の後端から導出される電線の導出方向を規制する。
【0003】
コネクタハウジング110は、収容する端子金具に接続された電線が、後端111から矢印X1で示す方向に導出する。コネクタハウジング110の後端111の両外側面には、カバー案内リブ112と、カバー係止部113と、が備えられている。
【0004】
カバー案内リブ112は、後端111に対するコネクタカバー100の嵌合装着方向(図8の矢印X1方向とは、逆方向)に沿って延在するリブ状に、後端111の側面に形成されている。このカバー案内リブ112は、コネクタカバー100を後端111に嵌合装着する際に、コネクタカバー100を嵌合方向に誘導する。
【0005】
カバー係止部113は、後端111に対するコネクタカバー100の嵌合装着が完了したときにコネクタカバー100と係合して、コネクタカバー100を固定する。
【0006】
コネクタカバー100は、コネクタハウジング110の後端に固定されるハウジング固定部101と、ハウジング固定部101の後端に一体形成された電線案内部102と、を備えている。
【0007】
ハウジング固定部101は、コネクタハウジング110の後端111から導出する電線を収容する筒状又は樋状を成している。このハウジング固定部101は、コネクタハウジング110の後端111の両側面に被さる両側壁部101aに、リブ係合溝103と、ハウジング係合部104と、を備えている。
【0008】
リブ係合溝103は、カバー案内リブ112が挿入されることで、コネクタハウジング110に対するコネクタカバー100の嵌合装着時におけるコネクタカバー100の移動方向を規制する。
【0009】
ハウジング係合部104は、コネクタカバー100がコネクタハウジング110に対して正規の嵌合完了位置に到達したときに、カバー係止部113と係合することでコネクタカバー100をコネクタハウジング110の後端111に固定する突起である。
【0010】
コネクタハウジング110の後端111に嵌合装着されるハウジング固定部101には、端子押し込み突片106が、装備されている。
【0011】
端子押し込み突片106は、コネクタカバー100のコネクタハウジング110への嵌合に伴ってコネクタハウジング110の端子挿入孔に挿入されて、前記端子挿入孔内の中途挿入状態の端子金具を正規の挿入完了位置に押し込む。
【0012】
電線案内部102は、図8及び図9に示すように、ハウジング固定部101の後方を覆って、コネクタカバー100のコネクタハウジング110への嵌合方向と直交する一方側(図8では、矢印Y1に示す下方)に延出している。この電線案内部102は、コネクタハウジング110の後端からハウジング固定部101内に引き込まれた電線を、矢印Y1方向に導出させる。即ち、電線案内部102は、コネクタハウジング110からの電線の導出方向を、図8の矢印Y1方向に規制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2000−348810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところが、特許文献1のコネクタカバー100は、コネクタハウジング110に取り付ける向きが1通りであり、電線の導出方向も電線案内部102の延出方向の1通りである。
【0015】
そのため、コネクタハウジング110からの電線の導出方向を変更する場合には、ハウジング固定部101の後端からの電線案内部102の延出方向を変更した新たなコネクタカバーを用意しておかなければならない。
【0016】
言い換えれば、コネクタハウジングからの電線の導出方向の変更によりコネクタカバーが多種化するという問題が生じた。
【0017】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、コネクタカバーを交換せずともコネクタハウジングからの電線の導出方向の変更に対応することができ、コネクタハウジングからの電線の導出方向の変更によりコネクタカバーが多種化することを抑止することのできるコネクタカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1)コネクタハウジングの後端に取り付けられて、コネクタハウジングの後端から導出される電線の導出方向を規制するコネクタカバーであって、
前記コネクタハウジングの後端に固定されると共に、後端側の対向する2位置に前記電線の導出口を有したハウジング固定部材と、
前記ハウジング固定部材とは別体に形成され、前記ハウジング固定部材の後端に回動可能に取り付けられると共に、回動操作により前記ハウジング固定部材の後端の2つの導出口の一方を択一的に閉じて、他方の導出口から電線が導出される状態に電線の導出方向を規制する電線案内部材と、
を備えたことを特徴とするコネクタカバー。
【0019】
(2)前記電線案内部材を回動可能に前記ハウジング固定部材に連結する手段として、前記ハウジング固定部材の後端を横断する1本の軸線に沿って前記ハウジング固定部材又は前記電線案内部材の何れか一方に突設された連結軸と、他方に設けられて前記連結軸を回動可能に支持する軸受部と、を備え、
前記電線案内部材を前記ハウジング固定部材の後端の2つの導出口の一方を択一的に閉じた状態に固定する手段として、前記ハウジング固定部材又は前記電線案内部材の何れか一方に突設された突起と、他方に設けられて前記突起と係合することで前記電線案内部材の回動を規制する係止凹部と、を備えたことを特徴とする上記(1)に記載のコネクタカバー。
【0020】
上記(1)の構成によれば、コネクタハウジングの後端から導出される電線の導出方向は、電線案内部材を回動させて当該電線案内部材により閉塞される導出口を切り替えることで、2つの導出方向の何れにも、切り替えることができる。
【0021】
従って、コネクタカバーを交換せずとも、コネクタハウジングからの電線の導出方向の変更に電線案内部材の回動操作だけで対応することができ、コネクタハウジングからの電線の導出方向の変更によりコネクタカバーが多種化することを抑止することができる。
【0022】
上記(2)の構成によれば、電線案内部材は、ハウジング固定部材と電線案内部材との間に形成された連結軸と軸受部との嵌合により、前記連結軸の軸線と直交する方向に回動可能であり、電線の導出方向として、前記連結軸の軸線と直交する方向に対向する2方向の何れかを選択することが可能になる。
【0023】
また、回動させた電線案内部材は、ハウジング固定部材と電線案内部材との間に形成された突起と係止凹部との係合により所定の回動位置に固定されるため、電線の導出方向をしっかりと規制することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によるコネクタカバーによれば、コネクタハウジングの後端から導出される電線の導出方向は、電線案内部材の回動操作により、2つの導出方向の何れにも、切り替えることができる。
【0025】
従って、コネクタカバーを交換せずとも、コネクタハウジングからの電線の導出方向の変更に電線案内部材の回動操作だけで対応することができ、コネクタハウジングからの電線の導出方向の変更によりコネクタカバーが多種化することを抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係るコネクタカバーが取り付けられるカバー付きコネクタの一実施形態の分解斜視図である。
【図2】図1のコネクタハウジングに収容される端子金具の斜視図である。
【図3】図1のコネクタハウジングにコネクタカバーが取り付けられた状態の斜視図である。
【図4】図3のカバー付きコネクタにおいて、コネクタカバーが下方に回動操作された状態の斜視図である。
【図5】図4に示したコネクタカバーがコネクタハウジングの後端に固定される構造を示す縦断面図である。
【図6】図5に示したコネクタカバーによって電線の導出方向が上方に規制されている状態を示す縦断面図である。
【図7】図5とは逆側(上側)にコネクタカバーが回動操作されて、電線の導出方向が下側に切り替えられている状態を示す縦断面図である。
【図8】従来のコネクタカバーを備えたカバー付きコネクタの組立前の状態の側面図である。
【図9】図8に示したカバー付きコネクタの組立後の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係るコネクタカバーの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1〜図6は本発明に係るコネクタカバーが取り付けられるカバー付きコネクタの一実施形態を示したもので、図1は一実施形態のカバー付きコネクタの分解斜視図、図2は図1のコネクタハウジングに収容される端子金具の斜視図、図3は図1のコネクタハウジングにコネクタカバーが取り付けられた状態の斜視図、図4は図3のカバー付きコネクタにおいて、コネクタカバーが下方に回動操作された状態の斜視図、図5は図4に示したコネクタカバーがコネクタハウジングの後端に固定される構造を示す縦断面図、図6は図5に示したコネクタカバーによって電線の導出方向が上方に規制されている状態を示す縦断面図である。
【0029】
この一実施形態のコネクタカバー1は、コネクタハウジング20の後端21に取り付けられて、コネクタハウジング20の後端21から導出される電線40の導出方向を規制する。
【0030】
コネクタカバー1が取り付けられるコネクタハウジング20は、複数個の端子収容孔22が、後端21から前端に向かって、貫通形成されている。端子収容孔22には、図2に示すように電線40の端部に圧着接続された端子金具30が、挿入装着される。端子収容孔22内には、図6に示すように、ランス23が設けられている。ランス23は、規定の嵌合完了位置まで挿入された端子金具30を係止して、端子金具30を抜け止めする。
【0031】
コネクタハウジング20は、収容する端子金具30に接続された電線40が、図1に示すように、後端21から矢印X2で示す方向に導出する。コネクタハウジング20の後端21の両外側面には、カバー案内リブ25と、カバー係止部26と、が備えられている。
【0032】
カバー案内リブ25は、後端21に対するコネクタカバー1の嵌合装着方向(図1の矢印X2とは逆方向)に沿って延在するリブ状に、後端21の側面に形成されている。このカバー案内リブ25は、コネクタカバー1を後端21に嵌合装着する際に、コネクタカバー1を嵌合方向に誘導する。
【0033】
カバー係止部26は、後端21に対するコネクタカバー1の嵌合装着が完了したときにコネクタカバー1と係合して、コネクタカバー1を固定する。
【0034】
本実施形態のコネクタカバー1は、コネクタハウジング20の後端21に固定されるハウジング固定部材210と、ハウジング固定部材210の後端21に回動可能に取り付けられる電線案内部材220と、を備えている。
【0035】
ハウジング固定部材210は、コネクタハウジング20の後端21から導出する電線を収容する略筒状の構造を成している。また、ハウジング固定部材210は、その後端211側の上下方向(図6では、矢印Y2方向)に対向する2位置に、電線40を導出させる導出口212を有している。
【0036】
本実施形態のハウジング固定部材210は、図1に示すように、その前端側に、端子押し込み突片214と、リブ係合溝215と、ハウジング係合部216と、を備えている。
【0037】
端子押し込み突片214は、ハウジング固定部材210のコネクタハウジング110への嵌合に伴って、コネクタカバー1の端子収容孔22に挿入されて、端子収容孔22内の中途挿入状態の端子金具30を正規の挿入完了位置に押し込む。
【0038】
上記のリブ係合溝215とハウジング係合部216は、コネクタハウジング20の後端21の両側面に被さる前端側の両側壁部217に、形成されている。
【0039】
リブ係合溝215は、カバー案内リブ25が挿入されることで、コネクタハウジング20に対するハウジング固定部材210の嵌合装着時におけるハウジング固定部材210の移動方向を規制する。
【0040】
ハウジング係合部216は、ハウジング固定部材210がコネクタハウジング20に対して正規の嵌合完了位置に到達したときに、カバー係止部26と係合することで、ハウジング固定部材210をコネクタハウジング20の後端21に固定する突起である。
【0041】
電線案内部材220は、ハウジング固定部材210とは別体に形成された部材である。
この電線案内部材220は、ハウジング固定部材210の後端211に回動可能に取り付けられ、回動操作によりハウジング固定部材210の後端211の上下2つの導出口212の一方を択一的に閉じて、他方の導出口212から電線40が導出される状態に電線40の導出方向を規制する。図6はハウジング固定部材210の下方側の導出口212が電線案内部材220により閉じられた状態であり、図7はハウジング固定部材210の上方側の導出口212が電線案内部材220により閉じられた状態である。
【0042】
電線案内部材220は、構造的には、ハウジング固定部材210の両側壁部217の上に重なる一対の側壁部221と、これらの側壁部221相互を連結する電線規制壁部222と、を備える。電線規制壁部222は、側面視(図5に示す状態)で、略L字型に湾曲した壁部材で、電線案内部材220が図6に示すように下方に回動移動したときには、ハウジング固定部材210の下側の導出口212と、ハウジング固定部材210の後方側を覆う。また、電線規制壁部222は、電線案内部材220が図7に示すように、上方に回動移動したときには、ハウジング固定部材210の上側の導出口212と、ハウジング固定部材210の後方側を覆う。
【0043】
本実施形態におけるコネクタカバー1は、電線案内部材220を回動可能にハウジング固定部材210に連結する手段として、図1に示すように、連結軸231と、軸受部232とを備えている。
【0044】
連結軸231は、ハウジング固定部材210の側壁部217の外面に突設された軸である。この連結軸231は、ハウジング固定部材210の後端211を幅方向(図1では、矢印W1方向)に横断する1本の軸線J1に沿って突設されている。
【0045】
軸受部232は、連結軸231が回転可能に嵌合する軸受穴であり、電線案内部材220の両側壁部221に貫通形成されている。
【0046】
電線案内部材220は、図3及び図4に示すように、連結軸231と軸受部232との嵌合により、連結軸231回りに回動可能に、ハウジング固定部材210の後端に連結される。
【0047】
なお、図3に示した電線案内部材220の取り付け状態は、電線案内部材220がハウジング固定部材210に取り付けられた初期状態である。このとき、電線案内部材220は、回動範囲の中間である中立位置にあり、ハウジング固定部材210の後端211の上下の導出口212を、何れも開放状態にしている。この中立位置よりも下方側に回動移動させると図4〜図6に示した状態となり、上方側に回動移動させると図7に示した状態になる。
【0048】
更に、本実施形態におけるコネクタカバー1は、電線案内部材220をハウジング固定部材210の後端211の2つの導出口212の一方を択一的に閉じた状態に固定する手段として、ハウジング固定部材210に形成された突起241と、電線案内部材220に形成された係止凹部242と、を備える。
【0049】
突起241は、図4及び図5に示すように、ハウジング固定部材210の側壁部217の後端部の上下に、それぞれ突設されている。
【0050】
係止凹部242は、突起241と係合可能な凹部で、図5に示すように、電線案内部材220における電線規制壁部222の上下の端縁付近に装備されている。
【0051】
図5及び図6に示すように電線案内部材220がハウジング固定部材210に対して下方側に回動移動したときには、電線規制壁部222の下端縁側に装備された係止凹部242が、後端211の下側の突起241に係合して、電線案内部材220はハウジング固定部材210の下側の導出口212を閉じた状態に固定される。
【0052】
一方、図7に示すように電線案内部材220がハウジング固定部材210に対して上方側に回動移動したときには、電線規制壁部222の上端縁側に装備された係止凹部242が、後端211の上側の突起241に係合して、電線案内部材220はハウジング固定部材210の上側の導出口212を閉じた状態に固定される。
【0053】
更に、本実施形態におけるコネクタカバー1は、ハウジング固定部材210の後端211に対して電線案内部材220を図3に示した中立位置に固定する手段として、図1に示すように、ハウジング固定部材210に形成された突起251と、電線案内部材220に形成された係止凹部252と、を備える。
【0054】
突起251は、図3に示すように、ハウジング固定部材210の側壁部217の表面に、矢印X4方向に延在するリブ状に形成されている。
【0055】
係止凹部252は、図3に示すように突起251と係合可能な凹部で、図3の矢印X4方向に沿って延在する溝状に、側壁部221の内面に形成されている。
【0056】
以上に説明した一実施形態のコネクタカバー1の場合、コネクタハウジング20の後端21から導出される電線40の導出方向は、電線案内部材220を回動させて当該電線案内部材220により閉塞される導出口212を切り替えることで、2つの導出方向の何れにも、切り替えることができる。
【0057】
従って、コネクタカバー1を交換せずとも、コネクタハウジング20からの電線40の導出方向の変更に電線案内部材220の回動操作だけで対応することができ、コネクタハウジング20からの電線40の導出方向の変更によりコネクタカバー1が多種化することを抑止することができる。
【0058】
更に、以上に説明した一実施形態のコネクタカバー1の場合、電線案内部材220は、ハウジング固定部材210と電線案内部材220との間に形成された連結軸231と軸受部232との嵌合により、前記連結軸231の軸線と直交する方向に回動可能であり、電線40の導出方向として、前記連結軸231の軸線と直交する方向に対向する2方向の何れかを選択することが可能になる。
【0059】
また、回動させた電線40案内壁は、ハウジング固定部材210と電線案内部材220との間に形成された突起241と係止凹部242との係合により所定の回動位置に固定されるため、電線40の導出方向をしっかりと規制することができる。
【0060】
なお、本発明のコネクタカバーは、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜、変形、改良等が可能である。
【0061】
例えば、電線案内部材220を回動可能にハウジング固定部材210に連結する手段としての連結軸231及び軸受部232は、実施形態とは逆に、連結軸231を電線案内部材220に装備し、軸受部232をハウジング固定部材210に装備するようにしても良い。
【0062】
また、電線案内部材220をハウジング固定部材210の後端211の2つの導出口212の一方を択一的に閉じた状態に固定する手段としての突起241と係止凹部242は、実施形態とは逆に、突起241を電線案内部材220に装備し、係止凹部242をハウジング固定部材210に装備するようにしても良い。
【0063】
また、電線案内部材220を中立位置に固定する手段としての突起251及び係止凹部252も、実施形態とは逆に、突起251を電線案内部材220に装備し、係止凹部252をハウジング固定部材210に装備するようにしても良い。
【0064】
更に、図示はしていないが、電線案内部材220を所定の回動位置に固定する手段は、上記実施形態に示した突起と係止凹部との組み合わせではなく、連結軸231に螺合するナット状の締め付け部材により電線案内部材220の側壁部221をハウジング固定部材210との間に挟持して固定するようにしても良い。
【符号の説明】
【0065】
1 コネクタカバー
20 コネクタハウジング
40 電線
210 ハウジング固定部材
211 後端
220 電線案内部材
231 連結軸
232 軸受部
241 突起
242 係止凹部
251 突起
252 係止凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタハウジングの後端に取り付けられて、コネクタハウジングの後端から導出される電線の導出方向を規制するコネクタカバーであって、
前記コネクタハウジングの後端に固定されると共に、後端側の対向する2位置に前記電線の導出口を有したハウジング固定部材と、
前記ハウジング固定部材とは別体に形成され、前記ハウジング固定部材の後端に回動可能に取り付けられると共に、回動操作により前記ハウジング固定部材の後端の2つの導出口の一方を択一的に閉じて、他方の導出口から電線が導出される状態に電線の導出方向を規制する電線案内部材と、
を備えたことを特徴とするコネクタカバー。
【請求項2】
前記電線案内部材を回動可能に前記ハウジング固定部材に連結する手段として、前記ハウジング固定部材の後端を横断する1本の軸線に沿って前記ハウジング固定部材又は前記電線案内部材の何れか一方に突設された連結軸と、他方に設けられて前記連結軸を回動可能に支持する軸受部と、を備え、
前記電線案内部材を前記ハウジング固定部材の後端の2つの導出口の一方を択一的に閉じた状態に固定する手段として、前記ハウジング固定部材又は前記電線案内部材の何れか一方に突設された突起と、他方に設けられて前記突起と係合することで前記電線案内部材の回動を規制する係止凹部と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のコネクタカバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−110026(P2013−110026A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255342(P2011−255342)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】