説明

コネクタシステム、接続ケーブル及び受け器具

【課題】従来の接触型の端子のように端子が接触して破損することなく接続器具を受け器具に容易に着脱できるようにする。
【解決手段】プロジェクターに設けられたコネクタ2がRFチップ6を有し、このコネクタ2に接続されるプラグ1Aが、コネクタ2のRFチップ6と対峙した位置にRFチップ5Aを有するものである。プラグ1Aの突出部7をコネクタ2の開口部8に差し込んで装着した際に、プラグ1AのRFチップ5Aとコネクタ2のRFチップ6とが非接触状態で無線通信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像再生装置とディスプレイとを接続するコネクタケーブルなどに適用可能なコネクタシステム、接続ケーブル及び受け器具に関するものである。詳しくは、機器に設けられた受け器具が第1無線通信部を有し、この受け器具に着脱自在に接続される接続器具が、受け器具の第1無線通信部と対峙した位置に第2無線通信部を有することで、非接触状態で無線通信できるようにすると共に、従来の接触型の端子のように端子が接触して破損することなく接続器具を受け器具に容易に着脱できるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
近年、Blu-ray Disc(登録商標)などの次世代大容量光ディスクやハイビジョン放送などにより、高解像度の映像を扱う場合が多くなっている。この場合、例えばディスク再生装置とディスプレイとを接続するときに、図14に示すHDMI(High-Definition Multimedia Interface;登録商標)コネクタ200が用いられている。図14は、当該コネクタ200の構成例を示す斜視図である。図14に示すコネクタ200は、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling;登録商標)伝送方式を採用している。このTMDS(登録商標)伝送方式は、4つのチャンネルを有している。これらの4つのチャンネルの各々は、映像信号のRGB(赤、緑、青)に各1チャンネルづつ割り当てられ、クロック周波数を同期するための信号に1チャンネル割り当てられている。コネクタ200は、端子部40及び銅線ケーブル41を備えている。コネクタ200は、端子部40が不図示のHDMI(登録商標)プラグに差し込まれ、銅線ケーブル41を介して映像信号を伝送する。
【0003】
図15は、コネクタ200の構成例を示す模式図である。このコネクタ200の端子部40は、Pin1〜Pin19を有している。Pin1〜Pin9は、映像信号のRGB(赤、緑、青)の接続用である。Pin10〜Pin12は、同期用クロック周波数の接続用である。Pin13〜Pin19は、電源接続や制御系接続などに用いられる。コネクタ200は、そのPin1〜Pin9から入力したRGBの映像信号を銅線ケーブル41を介して電気的に出力する。
【0004】
この銅線ケーブル41に対して、信号伝送経路に光ファイバを用いたコネクタも提案されている。光ファイバのコネクタには、大きく分けて、1本の光ファイバを有した単芯と複数本の光ファイバを有した多芯が存在する。単芯のプラグは、接続が容易であると共に塵埃に強いので主に民生用として普及している。しかしながら、単芯であるためデータ転送レートが低く、大容量の高解像度の映像を扱う場合に問題が生じる場合がある。
【0005】
これに対して、多芯のプラグは多芯であるため接続が難しいが、データ転送レートが高く大容量の高解像度の映像を扱うことができるので、主に業務用として普及している。図16は、多芯のMTコネクタ300の構成例を示す斜視図である。図16に示すMTコネクタ300は、プラグ部47及びコネクタ部48を備える。
【0006】
プラグ部47は、プラグ本体42、光ファイバテープ43、ガイドピン44及び光ファイバ端45を有する。光ファイバテープ43は、プラグ本体42の後端から延出されている。2本のガイドピン44は、プラグ本体42の先端から突出している。光ファイバ端45は、プラグ本体42の先端に設けられている。この光ファイバ端45から光信号が入出力される。
【0007】
コネクタ部48は、コネクタ本体46、光ファイバテープ43及び不図示の光ファイバ端を有する。光ファイバテープ43は、コネクタ本体46の後端から延出されている。不図示の光ファイバ端は、コネクタ本体46の先端に設けられている。この光ファイバ端から光信号が入出力される。
【0008】
プラグ部47とコネクタ部48とを接続する場合、プラグ部47のガイドピン44をコネクタ部48の不図示の挿入部に挿入し、所定の止め具により当該プラグ部47とコネクタ部48とを固定する。このとき、プラグ部47の光ファイバ端45とコネクタ部48の不図示の光ファイバ端との位置合わせを実施する。この光ファイバ端同士の位置合わせの精度は、1μm以下の精度を必要とするので専用の着脱工具を必要とする(例えば特許文献1)。
【0009】
【特許文献1】特開2004−317737号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、図14及び図15に示したHDMI(登録商標)コネクタ200によれば、端子部40がPin1〜Pin19の19本のピンを有している。このため、当該端子部40を所定のコネクタに差し込む場合に、誤って端子部40を当該コネクタに対して若干斜めに挿入すると、19本のピンがコネクタの挿入孔に適合せずに当該ピンが折れ曲がって破損するおそれがある。
【0011】
また、図16に示したMTコネクタ300によれば、プラグ部47の光ファイバ端45とコネクタ部48の不図示の光ファイバ端との位置合わせが1μm以下の精度を必要とするので、業務用の専用着脱工具を必要とし民生用として使用することは困難である。
【0012】
そこで、本発明はこのような課題を解決したものであって、従来の接触型の端子のように端子が接触して破損することなく接続器具を受け器具に容易に着脱できるようにしたコネクタシステム、接続ケーブル及び受け器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決するために、本発明に係るコネクタシステムは、機器と機器との間を接続するコネクタシステムであって、少なくとも一方の前記機器に設けられた受け器具と、前記受け器具に着脱自在に接続される接続器具とを備え、前記受け器具は、無線通信を行う第1無線通信部を有し、前記接続器具は、前記受け器具の第1無線通信部に対峙した位置に第2無線通信部を有することを特徴とするものである。
【0014】
本発明に係るコネクタシステムによれば、機器に設けられた受け器具(コネクタ)は、無線通信を行う第1無線通信部を有する。この受け器具に着脱自在に接続される接続器具(プラグ)は、受け器具の第1無線通信部に対峙した位置に第2無線通信部を有する。例えば、接続器具は受け器具に一定方向に差し込まれて装着され、この差し込まれた一定方向と、第1無線通信部及び第2無線通信部が放射する無線信号の出力面の法線方向とが直交するように、当該第1無線通信部及び第2無線通信部が配置されている。これにより、接続器具を受け器具に接続した際に、接続器具の第2無線通信部と受け器具の第1無線通信部とが非接触状態で無線通信できる。
【0015】
上述した課題を解決するために、本発明に係る接続ケーブルは、無線通信を行う第1無線通信部を有した受け器具が、少なくとも一方の機器に設けられた機器と機器との間を接続する接続ケーブルであって、前記機器から出力される信号を伝送するためのケーブルと、前記ケーブルの一端に取り付けられた第1の接続器具と、前記ケーブルの他端に取り付けられた第2の接続器具とを備え、前記第1及び第2の接続器具の少なくとも一方は、前記機器の受け器具に着脱自在に接続され、当該受け器具の第1無線通信部に対峙した位置に第2無線通信部を有することを特徴とするものである。
【0016】
本発明に係る接続ケーブルによれば、無線通信を行う第1無線通信部を有した受け器具が少なくとも一方に設けられた機器間を接続する場合に適用される。この接続ケーブルの第1及び第2の接続器具の少なくとも一方は、受け器具の第1無線通信部に対峙した位置に第2無線通信部を有している。これにより、当該接続器具の第2無線通信部と受け器具の第1無線通信部とが非接触状態で無線通信できる。
【0017】
上述した課題を解決するために、本発明に係る受け器具は、無線通信を行う第2無線通信部を有した接続器具が接続される機器の受け器具であって、前記接続器具が着脱自在に接続され、当該接続器具の第2無線通信部に対峙した位置に第1無線通信部を有することを特徴とするものである。
【0018】
本発明に係る受け器具によれば、無線通信を行う第2無線通信部を有した接続器具が接続される機器に適用される。受け器具は、着脱自在に接続される接続器具の第2無線通信部に対峙した位置に第1無線通信部を有している。これにより、受け器具の第1無線通信部と接続器具の第2無線通信部とが非接触状態で無線通信できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るコネクタシステム、接続ケーブル及び受け器具によれば、少なくとも一方の機器に設けられた受け器具が第1無線通信部を有し、この受け器具に着脱自在に接続される接続器具が、受け器具の第1無線通信部と対峙した位置に第2無線通信部を有するものである。
【0020】
この構成によって、接続器具を受け器具に接続した際に、接続器具の第2無線通信部と受け器具の第1無線通信部とが非接触状態で無線通信できる。これにより、従来の接触型の端子のように端子が接触して破損することなく、接続器具を受け器具に容易に着脱できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るコネクタシステム、接続ケーブル及び受け器具の実施形態を説明する。
【0022】
図1は、着脱式コネクタシステム100の構成例を示す斜視図である。図1に示す着脱式コネクタシステム100は、不図示のDVDレコーダーなどの映像再生装置と、プロジェクター21などの映像出力装置とを接続する場合に使用されるものである。
【0023】
この着脱式コネクタシステム100は、接続ケーブル1及びコネクタ2(受け器具の一例)から構成されている。この接続ケーブル1の一端がプロジェクター21のコネクタ2に装着され、接続ケーブル1の他端が映像再生装置のコネクタ2に装着される。映像再生装置により再生された映像音声信号が、当該接続ケーブル1を介してプロジェクター21に出力される。
【0024】
接続ケーブル1は、プラグ1A、1B及び電気・光複合ケーブル10を備えている。このプラグ1Aは接続器具の一例であり、コネクタ2に着脱自在に接続される。プラグ1Aは、プラグ本体3、突出部7及びケーブル支持部9を備えている。直方体形状のプラグ本体3の先端には突出部7が設けられ、当該プラグ本体3の後端にはケーブル支持部9が設けられている。突出部7の内部には、図2に示す第1のRF(Radio Frequency)チップ5Aが設けられている。この突出部7は、例えばプロジェクター21のコネクタ2の開口部8に挿入される。
【0025】
ケーブル支持部9は、電気・光複合ケーブル10(ケーブルの一例)を延出すると共に支持する。延出された電気・光複合ケーブル10の端部には、プラグ1Bが取り付けられている。プラグ1Bとプラグ1Aとは同じ構成なので、当該プラグ1Bの構成の説明を省略する。
【0026】
図2は、プラグ1A及びコネクタ2の構成例を示す斜視図である。図2に示すプラグ1AのRFチップ5Aは第2無線通信部の一例として機能し、コネクタ2のRFチップ6と対峙した位置に設けられて無線通信を行う。プラグ1AのRFチップ5Aの主面5a(RF(高周波)信号の出力面)は、樹脂などで封止されて当該RFチップ5Aが露出しないように成形されている。これにより、RFチップ5Aを着脱時のストレスや温度、湿度の影響から保護することができる。
【0027】
コネクタ2の開口部8は、プラグ1Aの突出部7が挿入可能な大きさに開口されている。この開口部8の上部には、第2のRFチップ6が設けられている。このRFチップ6は第1無線通信部の一例として機能し、プラグ1AのRFチップ5Aと対峙した位置に設けられて無線通信を行う。この例で、このRFチップ6を着脱時のストレスなどから保護するために、RFチップ6の主面6a(RF信号の出力面)は、樹脂などで封止されて当該RFチップ6が露出しないように成形されている。
【0028】
また、プラグ1Aの突出部7が、コネクタ2の開口部8に挿入されて装着された時に、突出部7の内部に設けられたRFチップ5Aと、開口部8の上部に設けられたRFチップ6とが対峙するように、当該RFチップ5A及びRFチップ6が配置されている。
【0029】
コネクタ2の開口部8の両側壁には、半球状の凹部11が設けられている。この凹部11の各々には、プラグ1Aをコネクタ2に装着時に、図4Aに示すプラグ1Aの半球状の凸部12の各々が係合される。これにより、プラグ1Aをコネクタ2に抜け止めすることができると共に、プラグ1AのRFチップ5Aとコネクタ2のRFチップ6との位置を正確に定めることができる。もちろん、プラグ1Aをコネクタ2に固定する方法は、上述した方法に限らず他の方法を用いてもよい。
【0030】
プラグ1AのRFチップ5Aは、電気・光複合ケーブル10を伝播してきた光信号を受光し、この光信号を電気信号(RF信号)に変換してコネクタ2のRFチップ6に送信する。コネクタ2のRFチップ6は、プラグ1Aにより送信された電気信号(RF信号)を受信して増幅などの処理を実施する後段の処理部に出力する。また、RFチップ5Aは、コネクタ2のRFチップ6により送信された電気信号(RF信号)を受信して光信号に変換し、この光信号を電気・光複合ケーブル10に射出する。
【0031】
このように、プラグ1Aをコネクタ2に装着した際に、プラグ1AのRFチップ5Aとコネクタ2のRFチップ6とが非接触状態でデータ通信できるようになる。これにより、RFチップ5A、6が破損することなくプラグ1Aをコネクタ2に容易に着脱できる。
【0032】
図3A及びBは、プラグ1Aの装着例を示す斜視図である。図3Aに示すように、プラグ1Aの突出部7の先端をコネクタ2の開口部8に挿入する。挿入後、プラグ1Aを矢印方向Pに押し込んで、当該プラグ1Aをスライド移動させる。プラグ1Aをスライド移動させると、プラグ1Aの凸部12(図4A参照)の各々が、コネクタ2の正面4aに当接する。当接後、さらにプラグ1Aを矢印方向Pに押し込むと、当接した凸部12の各々により、コネクタ2の開口部8が左右に広がるようにコネクタ本体4が若干撓む。この撓んだ状態で、さらにプラグ1Aを矢印方向Pに押し込んで図3Bに示す位置までプラグ1Aをスライド移動させると、プラグ1Aの凸部12の各々が、コネクタ2の凹部11(図2参照)に嵌合されて当該撓みが元に戻る。このようにして、プラグ1Aをコネクタ2に装着する。
【0033】
続いて、プラグ1Aの構成例を詳細に説明する。図4Aは、プラグ1Aの構成例を示す上面図である。図4Aに示すプラグ1Aは、その突出部7の根元近傍の両側に半球状の凸部12を備えている。これらの凸部12は、図2で説明したように、プラグ1の凹部11に嵌合される。
【0034】
図4Bは、図4Aに示すプラグ1AのX1−X1矢視断面図である。図4Bに示すプラグ1AのRFチップ5Aの主面5a(RF信号の出力面)は、樹脂などで封止されて突出部7の内部に設けられている。プラグ1AのRFチップ5Aは、突出部7の上面7aと、当該RFチップ5Aの主面5aの法線方向とが直交するように配置されている。
【0035】
RFチップ5Aは、電気・光複合ケーブル10に接続されている。この電気・光複合ケーブル10は、その光ファイバ18が樹脂などの被覆部材19によって覆われている。RFチップ5Aは、光伝送路の一例である光ファイバ18を伝播してきた光信号を受光し、この光信号を電気信号(RF信号)に変換して主面5aの法線方向に送信する。また、RFチップ5Aは、コネクタ2のRFチップ6により主面5aの法線方向に送信された電気信号(RF信号)を受信して光信号に変換し、この光信号を光ファイバ18に射出する。
【0036】
図5Aは、プラグ1Aの構成例を示す側面図である。図5Bは、図5Aに示すプラグ1AのX2−X2矢視断面図である。図5Bに示すプラグ1AのRFチップ5Aは、アンテナ部13、増幅部14、受光部15、光変調部16及びLD(Laser Diode)17を備えている。アンテナ部13は指向性を有しており、特定の方向からRF信号を送受信する。
【0037】
アンテナ部13がRF信号を受信した場合、アンテナ部13及び光変調部16に接続された増幅部14は、このアンテナ部13から出力された電気信号を増幅して光変調部16に出力する。光変調部16はLD17及び光ファイバ18に接続され、増幅された電気信号に基づいて、LD17から入射した光信号を変調する。光変調部16は、変調後の光信号を光ファイバ18に射出する。この例で、LD17は接触端子No18(図6参照)を介して電源が供給される。LD17は光供給ケーブル20に接続され、この光供給ケーブル20に光信号を射出する。図1に示したプラグ1Bは、この光供給ケーブル20から光信号を入射し、当該光信号を所定の電気信号に基づいて変調する。
【0038】
また、光ファイバ18から光信号が伝播してきた場合、受光部15は、光ファイバ18から当該光信号を入射する。受光部15は増幅部14に接続され、入射した光信号を電気信号に変換して増幅部14に出力する。増幅部14は、この電気信号を増幅してアンテナ部13に出力する。アンテナ部13は、この電気信号をRF信号として放射する。
【0039】
図6は、プラグ1AのRFチップ5Aの構成例を示すブロック図である。図6に示すRFチップ5Aは、例えば図14及び図15に示した従来例に係るHDMI(登録商標)コネクタ200の機能に対応したものである。すなわち、RFチップ5Aは、データ伝送用の光ファイバ18(チャンネルCH1〜CH3)と、クロック伝送用の光ファイバ18(チャンネルCH4)の合計4チャンネルを有している。また、RFチップ5Aは、図15に示したHDMI(登録商標)コネクタ200のPin13〜〜Pin19に相当する接触端子No13〜接触端子No19を有している。これらの接触端子No13〜接触端子No19は、電源信号ケーブル23の各々に接続されている。接触端子No13〜接触端子No19の機能は周知技術のため省略する。
【0040】
アンテナ部13は、4個のRX(受信)アンテナ13a及び4個のTX(送信)アンテナ13bを備えている。RXアンテナ13aとRXアンテナ13aとの配列ピッチは、小型化を実現するために最大1mm程度である。また、TXアンテナ13bとTXアンテナ13bとの配列ピッチも、小型化を実現するために最大1mm程度である。RXアンテナ13aはRF信号を受信する。TXアンテナ13bはRF信号を放射する。
【0041】
この例で、これらのRXアンテナ13aとTXアンテナ13bとの組み合わせを複数個配置する場合、干渉(クロストーク)防止のために、当該RXアンテナ13a及びTXアンテナ13bへの電力供給を制限する。例えば、図13に示すコネクタ2のRFチップ6の接触端子No18に接続された電源供給部54が、プラグ1AのRFチップ5AのRXアンテナ13a及びTXアンテナ13bへ給電する電力を制限する。この例で、図6に示すRFチップ5Aの接触端子No18と、図13に示すRFチップ6の接触端子No18とは電源信号ケーブル23を介して接続されている。図13に示すRFチップ6の接触端子No18には、電源供給部54により所定の電圧が印加される。このとき、図13に示すRFチップ6の接触端子No18に電源信号ケーブル23を介して接続された図6に示すRFチップ5Aの接触端子No18に所定の電力が供給されると共に、当該RFチップ5AのRXアンテナ13a及びTXアンテナ13bへ所定の電力が供給される。
【0042】
また、RXアンテナ13a及びTXアンテナ13bの組み合わせを複数個配置する場合、当該RXアンテナ13a及びTXアンテナ13bは、干渉防止のために隣接するRXアンテナ13a同士及び隣接するTXアンテナ13b同士の偏波面が変更されて配置される。例えば、隣接するRXアンテナ13a、13a同士の偏波面が直交するように、隣接するRXアンテナ13a、13aを異なる回転方向の円偏波(左旋円偏波、右旋円偏波)となるように配置する。これにより、隣接するRXアンテナ13a、13aのクロストーク(干渉)を抑えることができる。
【0043】
増幅部14は、8個のAMP14aを備えている。AMP14aの各々は、RXアンテナ13a及びTXアンテナ13bに接続されている。AMP14aは、RXアンテナ13aから入力した電気信号を増幅する。また、AMP14aは、受光部15から入力した電気信号を増幅してTXアンテナ13bに出力する。
【0044】
受光部15は、4個の受光素子(O−E)15aを備えている。これらの受光素子15aは光−電気変換部の一例として機能し、光導波路22を介してチャンネルCH1〜CH4の当該光ファイバ18に接続され、さらに、AMP14aを介してTXアンテナ13bに接続されている。受光素子15aは、光ファイバ18を伝播してきた光信号を受光して電気信号に変換し、この電気信号をAMP14aを介してTXアンテナ13bに出力する。
【0045】
光変調部16は、4個の光変調器(E−O)16aを備えている。これらの光変調器16aは電気−光変換部の一例として機能し、APM14aを介してRXアンテナ13aに接続され、さらに、LD17及びチャンネルCH1〜CH4の当該光ファイバ18に接続されている。光変調器16aは、電気信号を光信号に変換する。例えば、光変調器16aは、APM14aを介してRXアンテナ13aから入力した電気信号に基づいて、LD17から入射した光信号を変調する。光変調器16aは、変調後の光信号をチャンネルCH1〜CH4の当該光ファイバ18に射出する。
【0046】
続いて、プラグ1AのRFチップ5Aの動作例を説明する。図6に示すRXアンテナ13aがRF信号を受信した場合、当該RXアンテナ13aは、RF信号を所定の電気信号に変換して当該電気信号をAMP14aに出力する。AMP14aは、RXアンテナ13aから出力された電気信号を増幅して光変調器(E−O)16aに出力する。光変調器16aは、増幅された電気信号に基づいて、LD17から入射した光信号を変調し、変調後の光信号をチャンネルCH1〜CH4の光ファイバ18に射出する。
【0047】
また、チャンネルCH1〜CH4の光ファイバ18から光信号が伝播してきた場合、受光素子15aは、光ファイバ18から当該光信号を入射する。受光素子15aは、入射した光信号を電気信号に変換してAMP14aに出力する。AMP14aは、この電気信号を増幅してTXアンテナ部13bに出力する。TXアンテナ13bは、増幅された電気信号をRF信号として放射する。
【0048】
次に、図1に示した接続ケーブル1の他方側に設けられたプラグ1BのRFチップ6の構成例を説明する。図7は、プラグ1BのRFチップ5Bの構成例を示すブロック図である。この例で、図7に示すRFチップ5Bは、光供給ケーブル20から光源を入射するので、図6に示したLD17を備えていない。RFチップ5Bは、図6に示したRFチップ5Aと同じ構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0049】
RFチップ5Bは、データ伝送用の光ファイバ18(チャンネルCH1〜CH3)と、クロック伝送用の光ファイバ18(チャンネルCH4)の合計4チャンネルを有している。これらのCH1〜CH4の光ファイバ18は、図6に示したCH1〜CH4の光ファイバ18に接続されている。また、RFチップ5Bは、図15に示したHDMI(登録商標)コネクタ200のPin13〜〜Pin19に相当する接触端子No13〜接触端子No19を有している。これらの接触端子No13〜接触端子No19は、電源信号ケーブル23の各々に接続されている。電源信号ケーブル23の各々は、図6に示した電源信号ケーブル23の各々に接続されている。
【0050】
アンテナ部13は、4個のRX(受信)アンテナ13a及び4個のTX(送信)アンテナ13bを備えている。RXアンテナ13aは、RF信号を受信する。TXアンテナ13bは、RF信号を放射する。
【0051】
増幅部14は、8個のAMP14aを備えている。AMP14aの各々は、RXアンテナ13a及びTXアンテナ13bに接続されている。AMP14aは、RXアンテナ13aから入力した電気信号を増幅する。また、AMP14aは、受光部15から入力した電気信号を増幅してTXアンテナ13bに出力する。
【0052】
受光部15は、4個の受光素子(O−E)15aを備えている。これらの受光素子15aは、光導波路22を介してチャンネルCH1〜CH4の当該光ファイバ18に接続され、さらに、AMP14aを介してTXアンテナ13bに接続されている。受光素子15aは、光ファイバ18を伝播した光信号を電気信号に変換し、この電気信号をAMP14aを介してTXアンテナ13bに出力する。
【0053】
光変調部16は、4個の光変調器(E−O)16aを備えている。これらの光変調器16aは、APM14aを介してRXアンテナ13aに接続され、さらに、光供給ケーブル20及びチャンネルCH1〜CH4の当該光ファイバ18に接続されている。光変調器16aは、APM14aを介してRXアンテナ13aから入力した電気信号に基づいて、光供給ケーブル20から入射した光信号を変調する。光変調器16aは、変調後の光信号をチャンネルCH1〜CH4の当該光ファイバ18に射出する。
【0054】
続いて、プラグ1AのRFチップ5Bの動作例を説明する。図7に示すRXアンテナ13aがRF信号を受信した場合、当該RXアンテナ13aは、RF信号を所定の電気信号に変換して当該電気信号をAMP14aに出力する。AMP14aは、RXアンテナ13aから出力された電気信号を増幅して光変調器(E−O)16aに出力する。光変調器16aは、増幅された電気信号に基づいて、図6に示したLD17から光供給ケーブル20を経由して入射した光信号を変調し、変調後の光信号をチャンネルCH1〜CH4の光ファイバ18に射出する。
【0055】
また、チャンネルCH1〜CH4の光ファイバ18から光信号が伝播してきた場合、受光素子15aは、光ファイバ18から当該光信号を入射する。受光素子15aは、入射した光信号を電気信号に変換してAMP14aに出力する。AMP14aは、この電気信号を増幅してTXアンテナ部13bに出力する。TXアンテナ13bは、増幅された電気信号をRF信号として放射する。なお、図7に示すRFチップ5Bにも、図6に示したLD17を実装してもよい。この場合、RFチップ5A及びRFチップ5Bには、光供給ケーブル20が不要となる。
【0056】
また、図8に示すように、光ファイバ18の個々にディスクリート部品である不図示の光源、ディテクター(受光素子15a、光変調器16a)を配置してもよい。図8は、プラグ1CのRFチップ5Cの構成例を示すブロック図である。この例では、光源、ディテクターに、VCSELなどのシリコンチップ上への実装に適しない部品を用いた場合である。この例で、RXアンテナ13a、TXアンテナ13b、AMP14a及び接触端子No13〜接触端子No19は、RFチップ5Cのシャーシ49上に配置されている。受光素子(O−E)15a及び光変調器(E−O)16aは、RFチップ5Cのシャーシ49上に配置されていない。
【0057】
また、図6〜図8に示した光ファイバ18は、その光信号伝送方向が一方向であるが、双方向通信としてもよい。この場合には、図9に示すように分岐光導波路50を用いることにより容易に実現することができる。図9は、プラグ1DのRFチップ5Dの一部の構成例を示すブロック図である。図9に示すRFチップ5Dは、チャンネルCH1に係る構成要素のみを図示し、その他のチャンネルCH2〜CH4及び接触端子No13〜接触端子No19に係る構成要素は省略している。
【0058】
図9に示すチャンネルCH1は、1本の光ファイバ18から構成されている。この光ファイバ18は、分岐光導波路50を介して受光素子15a及び光変調器16aに接続されている。
【0059】
分岐光導波路50は、光変調器16aから出力された光信号を光ファイバ18に伝送する。また、分岐光導波路50は、光ファイバ18から伝播してきた光信号を受光素子15aに伝送する。これにより、光ファイバ18の設置本数を減少でき、コストを低く抑えることができる。
【0060】
続いて、プラグ1AのRFチップ5Aの製造工程を説明する。図10A及びBは、RFチップ5Aの製造工程の一例を示す斜視図である。図10Aに示すRFチップ5Aのシャーシ(基板)49上には、例えば全面に銅箔が張られている。このシャーシ49上に所定のスクリーン版でパターンを印刷してエッチングする。エッチング後、残った感光フィルムを剥膜してパターンの銅箔を露出させる。その後、絶縁作用を有するレジストインクをシャーシ49上に塗布し、当該レジストインクを乾燥・現像することで回路及び接触端子No13〜接触端子No19を露出させる。なお、シャーシ49の素材は、例えばシリコン樹脂である。
【0061】
その後、図10Aに示す光ファイバ用のアライメント溝53を形成するために、基板加工機によりシャーシ49の所定位置を9箇所長方形に切削する。アライメント溝53は、この長方形に限らずV字溝形状でもよい。アライメント溝53を形成後、光導波路22を所定位置に接着剤により接着して実装する。その後、シャーシ49上の所定位置にアンテナ部13、増幅部14、受光素子15a及び光変調器16aを実装する。その後、図10Bに示すように、シャーシ49上の所定位置にLD17を実装すると共に、光ファイバ18の各々や、光供給ケーブル20をアライメント溝53に接着剤により接着して実装する。このとき、光ファイバ18及び光供給ケーブル20のコアと光導波路22のコアの位置が合致するように位置合わせして実装する。
【0062】
続いて、コネクタ2の構成例を詳細に説明する。図11Aは、コネクタ2の構成例を示す上面図である。図11Bは、図11Aに示すコネクタ2のX3−X3矢視断面図である。なお、説明の理解を容易にするために、図11Bには、コネクタ2に装着したプラグ1Aを二点鎖線で図示している。図11Bに示すコネクタ2のRFチップ6の主面6a(RF信号の出力面)は、樹脂などで封止されてコネクタ本体4の内部に設けられている。このRFチップ6は、開口部8の上面8aと、当該RFチップ6の主面6aの法線方向とが直交するように配置されている。
【0063】
すなわち、プラグ1Aをコネクタ2へ差し込む方向と、プラグ1AのRFチップ5A及びコネクタ2のRFチップ6が放射するRF信号の出力面の法線方向とが直交するように、当該RFチップ5A及びRFチップ6が配置されている。これにより、コネクタ2のRFチップ6の主面6aと、当該コネクタ2の開口部8に挿入されたプラグ1AのRFチップ5Aの主面5aとが平行になる。従って、RFチップ5Aの主面5aから放射したRF信号が、精度良くRFチップ6の主面6aに到達する。同様に、RFチップ6の主面6aから放射したRF信号が、精度良くRFチップ5Aの主面5aに到達する。
【0064】
この例で、コネクタ2のRFチップ6は、図13に示すプロジェクター21の信号処理部51に接続されている。このRFチップ6は、プラグ1AからRF信号を入射し、当該RF信号を電気信号に変換して信号処理部51に出力する。また、RFチップ6は、図13に示すRF回路52から出力された電気信号をRF信号に変換して放射する。
【0065】
図12Aは、コネクタ2の構成例を示す側面図である。図12Bは、図12Aに示すコネクタ2のX4−X4矢視断面図である。図12Bに示すコネクタ2のRFチップ6は、アンテナ部24を備えている。アンテナ部24は指向性を有しており、特定の方向からRF信号を送受信する。
【0066】
アンテナ部24がRF信号を受信した場合、アンテナ部24は、このRF信号を所定の電気信号に変換して当該電気信号を図13に示す信号処理部51に出力する。この信号処理部51は、出力された電気信号に対して増幅などの所定の信号処理を実施する。また、アンテナ部24は、図13に示すRF回路52に接続され、このRF回路52から出力された電気信号をRF信号として放射する。
【0067】
図13は、RFチップ6及びRF回路52の構成例を示すブロック図である。図13に示すRFチップ6は、アンテナ部24を備えている。アンテナ部24は、4個のRX(受信)アンテナ24a及び4個のTX(送信)アンテナ24bを備えている。RXアンテナ24aは信号処理部51に接続され、受信したRF信号を電気信号に変換して信号処理部51に出力する。TXアンテナ24bはRF回路52に接続され、当該RF回路52から入力した電気信号をRF信号として放射する。
【0068】
RF回路52は、LNA(Low Noise Amplifier)52a、Mixer52b、発振器52c及びフィルター52dを備えている。LNA52aは、入力した所定の電気信号を増幅してMixer52bに出力する。Mixer52bは、LNA52a及び発振器52cに接続されている。発振器52cは、例えば60GHzの周波数を発振する。Mixer52bは、この60GHzの周波数信号と、LNA52aにより増幅された電気信号とを合成(変調)し、合成した電気信号をフィルター52dに出力する。フィルター52dは例えばハイパスフィルターとして機能し、出力された電気信号の低周波成分を取り除く。フィルター52dは、この低周波成分を取り除いた電気信号をTXアンテナ24bの各々に出力する。TXアンテナ24bは、出力された電気信号をRF信号として放射する。
【0069】
なお、このRF信号の周波数は60GHzを想定している。これは、第1の理由としてシリコン基板上にRF回路52を形成することが可能だからである。90nmノードのMOSトランジスタの利得帯域幅積(ft)の実力値が140GHz程度であるので、60GHz対応の構成が量産技術として可能である。第2の理由として、アンテナを小型化することができる。第3の理由として、60GHzの周波数は、マイクロリングモジュレータを用いることにより、電気−光変換ができる帯域である。第4の理由として、60GHzの搬送波であれば、10Gbps程度の伝送容量を確保できる。なお、転送レートが低い場合には、40GHz、25GHzなどの搬送波を用いることも可能である。その場合には、半導体部品をより安価に作成することができる。
【0070】
このように、本発明に係る着脱式コネクタシステム100によれば、プロジェクター21に設けられたコネクタ2がRFチップ6を有し、このコネクタ2に接続されるプラグ1Aが、コネクタ2のRFチップ6と対峙した位置にRFチップ5Aを有するものである。
【0071】
従って、プラグ1Aをコネクタ2に接続した際に、プラグ1AのRFチップ5Aとコネクタ2のRFチップ6とが非接触状態で無線通信できる。これにより、従来の接触型の端子のように端子が接触して破損することなく、プラグ1Aをコネクタ2に容易に着脱できる。
【0072】
また、図14に示したコネクタ200(例えばバージョン1.3)は、例えば10Gbpsのデータ通信速度を実現する場合、データ伝送距離が長くなれば電気信号が減衰するので、データを長距離(20mm程度)伝送することが困難であり、例えば天井に設置したプロジェクターへの配線は容易ではない。これに対して、着脱式コネクタシステム100は、光ファイバ18によってデータを伝送するので当該データの減衰を抑えることができ、長距離伝送することができる。従って、天井に設置したプロジェクター21などの場所でも、当該着脱式コネクタシステム100を使用できる。また、発光部品以外をすべてシリコンで形成することによる低コストデバイスを実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、映像再生装置とディスプレイとを接続するコネクタケーブルなどに適用して好適である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】着脱式コネクタシステム100の構成例を示す斜視図である。
【図2】プラグ1A及びコネクタ2の構成例を示す斜視図である。
【図3】A及びBは、プラグ1Aの装着例を示す斜視図である。
【図4】A及びBは、プラグ1Aの構成例(その1)を示す説明図である。
【図5】A及びBは、プラグ1Aの構成例(その2)を示す説明図である。
【図6】プラグ1AのRFチップ5Aの構成例を示すブロック図である。
【図7】プラグ1BのRFチップ5Bの構成例を示すブロック図である。
【図8】プラグ1CのRFチップ5Cの構成例を示すブロック図である。
【図9】プラグ1DのRFチップ5Dの一部の構成例を示すブロック図である。
【図10】A及びBは、RFチップ5Aの製造工程の一例を示す斜視図である。
【図11】A及びBは、コネクタ2の構成例(その1)を示す説明図である。
【図12】A及びBは、コネクタ2の構成例(その2)を示す説明図である。
【図13】RFチップ6及びRF回路52の構成例を示すブロック図である。
【図14】従来例に係るHDMI(登録商標)コネクタ200の構成例(その1)を示す斜視図である。
【図15】従来例に係るコネクタ200の構成例(その2)を示す模式図である。
【図16】従来例に係るMTコネクタ300の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0075】
1・・・接続ケーブル、1A〜1D・・・プラグ(接続器具)、2・・・コネクタ(受け器具)、3・・・プラグ本体、4・・・コネクタ本体、5A〜5D・・・第1のRFチップ(第2無線通信部)、6・・・第2のRFチップ(第1無線通信部)、10・・・電気・光複合ケーブル(ケーブル)、18・・・光ファイバ(光伝送路)、13・・・アンテナ部、13a・・・RXアンテナ(受信アンテナ)、13b・・・TXアンテナ(送信アンテナ)、14・・・増幅部、14a・・・AMP、15・・・受光部、15a・・・受光素子(光−電気変換部)、16・・・光変調部、16a・・・光変調器(電気−光変換部)、17・・・LD、22・・・光導波路、24・・・アンテナ部、24a・・・RXアンテナ、24b・・・TXアンテナ、52・・・RF回路、54・・・電源供給部、100・・・着脱式コネクタシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器と機器との間を接続するコネクタシステムであって、
少なくとも一方の前記機器に設けられた受け器具と、
前記受け器具に着脱自在に接続される接続器具とを備え、
前記受け器具は、無線通信を行う第1無線通信部を有し、
前記接続器具は、
前記受け器具の第1無線通信部に対峙した位置に第2無線通信部を有することを特徴とするコネクタシステム。
【請求項2】
前記接続器具の第2無線通信部は、
前記受け器具の第1無線通信部から受信した電気信号を光信号に変換する電気−光変換部を有することを特徴とする請求項1に記載のコネクタシステム。
【請求項3】
前記接続器具は、
前記電気−光変換部により変換された前記光信号を伝送する光伝送路を有することを特徴とする請求項2に記載のコネクタシステム。
【請求項4】
前記第2無線通信部は、
当該第2無線通信部に接続された光伝送路を伝播してきた光信号を受光して電気信号に変換する光−電気変換部を有することを特徴とする請求項3に記載のコネクタシステム。
【請求項5】
前記受け器具は、
前記第2無線通信部に電源を供給する電源供給部を有することを特徴とする請求項1に記載のコネクタシステム。
【請求項6】
前記第1無線通信部及び第2無線通信部は、複数の送信アンテナ及び受信アンテナを有し、
前記電源供給部は、
前記送信アンテナ及び受信アンテナの組み合わせを複数個配置する場合、干渉防止のために当該送信アンテナ及び受信アンテナへの電力供給を制限することを特徴とする請求項5に記載のコネクタシステム。
【請求項7】
前記送信アンテナ及び受信アンテナの組み合わせを複数個配置する場合、当該送信アンテナ及び受信アンテナは、干渉防止のために隣接する送信アンテナ同士及び隣接する受信アンテナ同士の偏波面が変更されて配置されることを特徴とする請求項6に記載のコネクタシステム。
【請求項8】
前記第1無線通信部及び第2無線通信部が対向する面は、封止されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタシステム。
【請求項9】
前記接続器具は前記受け器具に一定方向に差し込まれて装着され、
差し込まれた前記一定方向と、前記第1無線通信部及び第2無線通信部が放射する無線信号の出力面の法線方向とが直交するように、当該第1無線通信部及び第2無線通信部が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタシステム。
【請求項10】
無線通信を行う第1無線通信部を有した受け器具が、少なくとも一方の機器に設けられた機器と機器との間を接続する接続ケーブルであって、
前記機器から出力される信号を伝送するためのケーブルと、
前記ケーブルの一端に取り付けられた第1の接続器具と、
前記ケーブルの他端に取り付けられた第2の接続器具とを備え、
前記第1及び第2の接続器具の少なくとも一方は、
前記機器の受け器具に着脱自在に接続され、当該受け器具の第1無線通信部に対峙した位置に第2無線通信部を有することを特徴とする接続ケーブル。
【請求項11】
無線通信を行う第2無線通信部を有した接続器具が接続される機器の受け器具であって、
前記接続器具が着脱自在に接続され、当該接続器具の第2無線通信部に対峙した位置に第1無線通信部を有することを特徴とする受け器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−99280(P2009−99280A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−267139(P2007−267139)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】