コネクタ
【課題】ホースの接続を容易かつ確実に行うことができるとともに、高いシール性を達成できるコネクタを提供する。
【解決手段】ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、前記コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、前記ロック部材は、内壁面から対向する装着されたホース方向に立設された爪部材を備え、前記装着筒は、先端外周に突条を備え、ホースを前記装着筒に挿入した後、ホースまたはロック部材を引くと前記ロック部材が前進し、前記爪部材でホースを係止するとともに、装着筒側に設けられた突条とロック部材でホースを狭持するので、ホースの接続を容易に行うことができるとともに、高いシール性を達成することができる。
【解決手段】ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、前記コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、前記ロック部材は、内壁面から対向する装着されたホース方向に立設された爪部材を備え、前記装着筒は、先端外周に突条を備え、ホースを前記装着筒に挿入した後、ホースまたはロック部材を引くと前記ロック部材が前進し、前記爪部材でホースを係止するとともに、装着筒側に設けられた突条とロック部材でホースを狭持するので、ホースの接続を容易に行うことができるとともに、高いシール性を達成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、ホースを迅速かつ確実に接続することのできるコネクタに関し、例えば自動車のヘッドランプウオッシャー用ホース等に使用されるコネクタに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来は、例えば接続筒にホースを装着し、その外周から締結バンドで締め付けて抜け止め、水漏れを防止していた。また、特許文献１に示すように、コネクタ本体の受け口の内周面に設けられた環状凹部の内周面が開口端側に向かって縮径する傾斜内周面を有し、この環状凹部に、短円筒部の一端にフランジを有するコレットの短円筒部が遊嵌状態で配置され、このコレットの内方に、径小の短円筒部がコネクタ本体の軸心と同心状にコネクタ本体の奥部内周面から開口端側に一体に延設して配置され、この短円筒部の外周面に設けられた環状溝にシールリングが装着されて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００１−２１０８７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、上記構成の従来の締結バンドを使用する場合では、作業性が悪くホースの固定に時間が掛かると云う欠点が存在した。また、確実に締結バンドが装着されているか否かの確認が必要であった。更に、特許文献１に示すものでは、使用するホースの種類や内圧の高さによっては、シールリングの存在だけでは止水性に問題が見られた。
【０００５】
この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、ロック部材内壁面に爪部材と突条を設けるとともに、装着筒の外周に突条を設け、一旦、装着筒に挿入した、ホースまたはロック部材を引くとロック部材が前進し、爪部材でホースを係止するとともに、突条でホースを前後から狭持することで、高いシール性能を実現することのできるコネクタを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
この発明は、以下のような内容である。
（１）本発明のコネクタは、ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、前記コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、前記ロック部材は、内壁面に立設された爪部材を備えるとともに、前記装着筒は、先端外周に突条を備え、ホースを前記装着筒に挿入した後、ホースまたはロック部材を引くことにより前記ロック部材を前進させ、前記爪部材でホースを係止するとともに、装着筒側に設けられた突条とロック部材でホースを狭持することを特徴とする。
（２）（１）に記載のコネクタにおいて、前記ロック部材は、内壁面に突条を備え、前記装着筒外周の突条とロック部材内壁の突条との間にホースを介在させることにより前記ロック部材の位置ずれを防止することを特徴とする。
（３）（１）または（２）に記載のコネクタにおいて、前記装着筒は、先端外周に複数の突条を備え、前記ロック部の先端内壁に形成された突条が前記複数の突条の間に位置してホースを狭持固定することを特徴とする。
（４）（１）〜（３）に記載のコネクタにおいて、前記ロック部材は、外周に係止突起を備え、該係止突起を前記案内部材の被係止部で保持してロック部材の位置ずれを防止することを特徴とする。
【発明の効果】
【０００７】
この発明によれば、ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、前記コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、前記ロック部材は、内壁面に立設された爪部材を備えるとともに、前記装着筒は、先端外周に突条を備え、ホースを前記装着筒に挿入した後、ホースまたはロック部材を引くことにより前記ロック部材を前進させ、前記爪部材でホースを係止するとともに、装着筒側に設けられた突条とロック部材でホースを狭持するので、ホースの接続作業を容易かつ確実に行うことができるとともに、高いシール性を達成できる。
また、前記ロック部材は、内壁面に突条を備え、前記装着筒外周の突条とロック部材内壁の突条との間にホースを介在させることにより前記ロック部材の前進および後退を制限するので、ロック部材の位置がずれることなく、高いシール性を維持することができる。
また、前記装着筒は、先端外周に複数の突条を備え、前記ロック部の先端内壁に形成された突条が前記複数の突条の間に位置してホースを狭持固定するので、ホースが高い内圧を受けてもシール性を確保できる。
また、前記ロック部材は、外周に係止突起を備え、該係止突起を前記案内部材の被係止部で保持してロック部材の位置ずれを防止するので、高いシール性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】図１は、本発明の一実施の形態であるコネクタの正面図である。
【図２】図２は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図３】図３は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図４】図４は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図５】図５は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図６】図６は、本発明に係るコネクタの変形例を示す縦断面図である。
【図７】図７は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図８】図８は、本発明の他の実施形態であるコネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図９】図９は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図１０】図１０は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図１１】図１１は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【実施例１】
【０００９】
以下、一実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図１は本発明の一実施の形態であるコネクタの正面図、図２は本発明のコネクタの使用状態を示す縦断面図である。ここで、本発明のコネクタ１０は、ホース１１を装着するための装着筒１２を有したコネクタ本体１３と、このコネクタ本体１３の案内部材１４に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材１５とから成り、ロック部材１５は、内壁面から対向する装着されたホース方向に立設された爪部材１６と、突条１７とを備えている。
【００１０】
コネクタ本体１３は、パイプ部１３ａと肉厚のフランジ部１３ｂとフランジ部から軸線方向に立設された複数の支柱１３ｃとこの支柱によって支えられる環状の案内部材１４とパイプ部１３ａに連続して形成され、ホースの装着される装着筒１２とから構成されている。フランジ部１３ｂは、パイプ部１３ａの外周に一体的に形成されている。支柱１３ｃと案内部材１４は、装着筒１２の周囲にロック部材１５及びホース１１の収納空間を確保するべく、装着筒１２と所定の距離を有して配設されている。装着筒１２は、先端近傍の外周に環状の第１の突条１８、第２の突条１９を備えている。この第１の突条１８と第２の突条１９の間に、ロック部材１５に形成された突条１７がホースをロックした際に位置する構成となっている。
【００１１】
ロック部材１５は、略筒状をしており、内壁面１５ａから装着されたホース方向に立設された爪部材１６と、突条１７とを備えている。爪部材１６は、ロック部材１５の下端に設けられるとともに周囲が切り欠かれて、弾性変形し易い構成となっている。また、爪部材１６は、図２、３等に示すように緩斜面１６ａと水平面１６ｂとから断面が楔形に構成されているため、ホース挿入時に抵抗が少なく、引き抜き時に噛み込む構成となっている。突条１７は、ロック部材１５の上端近傍の内側に形成されており、ロック部材１５が上昇した際に、装着筒１２に形成された第１の突条１８と第２の突条１９の間に位置してホース１１を狭持する。
【００１２】
次に、以上のように構成されたコネクタ１０の使用態様を図２〜５に従って説明する。先ず、コネクタ１０の装着筒１２にホース１１を、矢印Ａ方向からフランジ部１３ｂに当接するまで挿入する。この際、ロック部材１５の爪部材１６は、ホース外周に接触するが、外周方向に弾性変形するととも緩斜面１６ａであるため、ホース１１を円滑に挿入することができる（図２、３参照）。
【００１３】
その後、ホース１１またはロック部材１５を矢印Ｂ方向に引くと、爪部材１６がホース表面に楔効果により噛み込むとともに、上昇したロック部材１５の突条１７が装着筒１２の第１の突条１８、第２の突条１９間に位置して、前後からホースを狭持する。図４は、ロック部材１５を直接矢印Ｂ方向に引いた場合であり、図５はホース１１を矢印Ｂ方向に引いた場合である。
この様に、本発明のコネクタは、爪部材１６及び突条１７、第１の突条１８、第２の突条１９によって確実な抜け止めが実現できる。また、可撓性を有するホースであっても、内圧によるホースの拡径を抑制して、確実にコネクタ１０に固着及びシールすることができる。更に、内圧でホースが拡径しても高いシール性能を確保することができる。また、ホースの撓みを利用して節度感を得ることができる。
【００１４】
図６は、本発明に係るコネクタの変形例を示す縦断面図、図７は本発明のコネクタの使用状態を示す縦断面図である。本変形例において、ロック部材１５は、略筒状をしており、内壁面１５ａから装着されたホース方向に立設された爪部材１６のみを備えており、突条１７を有していない。他の構成については上述した実施例と同一であるので、同一符号を付して説明を省略する。
以上のように構成した場合であっても、ホース１１またはロック部材１５を矢印Ｂ方向に引くと、爪部材１６がホース表面に楔効果により噛み込にホースを係止する。また、ロック部材１５が装着筒１２の第１の突条１８、第２の突条１９上に移動するので、内圧によるホースの拡径を抑制し、シール性能を確保できる。図７は、ロック部材１５を直接矢印Ｂ方向に引いた場合である。ホース１１を直接矢印Ｂ方向に引いても係止できる。
【００１５】
図８〜９は、本発明の他の実施形態であるコネクタの使用状態を示す縦断面図である。本実施の形態において、コネクタ２０は、ホース１１を装着するための装着筒２１を有したコネクタ本体２２と、このコネクタ本体２２の案内部材２３に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材２４とから成り、ロック部材２４は、内壁面から対向する装着されたホース方向に立設された爪部材１６と、突条１７とを備えている。また、第１の実施形態と同一部分については、同一番号を付して説明を省略する。
【００１６】
コネクタ本体２２は、パイプ部１３ａと肉厚のフランジ部１３ｂとフランジ部から軸線方向に立設された複数の支柱１３ｃと支柱によって支えられる環状の案内部材２３とパイプ部１３ａに連続して形成され、ホースの装着される装着筒１２とから構成されている。支柱１３ｃと案内部材２３は、装着筒１２の周囲にロック部材１５及びホース１１の収納空間を確保するべく、所定の距離を有して配設されている。装着筒２１は、先端近傍の外周に環状の突条２５を備えている。
【００１７】
案内部材２３は、内周に径の変化する段部２３ａを有しており、この段部２３ａより上で内径が大きく、下で内径が小さく形成されている。このため、段部２３ａでロック部材２４の外周に形成された第２の係止突起２７をロック時に保持する。なお、第２の係止突起２７は、段部を有さない案内部材２３の被係止部で保持してもよい。
【００１８】
ロック部材２４は、下端外周に係止突起２６と軸線方向に所定の間隔を有して第２の係止突起２７を備えており、ホースをロックした際に第２の係止突起２７が案内部材２４の段部２３ａで保持される。
【００１９】
次に、以上のように構成されたコネクタ２０の使用態様を図８〜１１に従って説明する。先ず、コネクタ２０の装着筒２１にホース１１を、矢印Ａ方向へ奥まで挿入する。この際、ロック部材２４の爪部材１６は、ホース外周に接触するが、外周方向に弾性変形するととも緩斜面であるため、円滑に挿入することができる（図９参照）。
【００２０】
その後、ホース１１またはロック部材１５を矢印Ｂ方向に引くと、爪部材１６がホース表面に楔効果により噛み込むとともに、ホースとともに上昇したロック部材２４の突条１７が装着筒２１の突条２５よりホース挿入方向に位置して、前後からホースを狭持する。図１０は、ロック部材１５を直接矢印Ｂ方向に引いた場合であり、図１１はホース１１を矢印Ｂ方向に引いた場合である。
この様に、本発明のコネクタは、爪部材１６及び突条１７、突条２５によって確実な抜け止めが実現できる。また、ロック部材２４は、突条１７と突条２５及び第２の係止突起２７と案内部材２４の段部２３ａの存在により固定されるので、下降する虞がなく、内圧によるホースの拡径を抑制して、確実に固着及びシールすることができる。更に、内圧でホースが拡径しても高いシール性能を確保することができる。
【００２１】
更に、本発明は上述の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【００２２】
１０、２０ コネクタ
１１ ホース
１２、２１ 装着筒
１３、２２ コネクタ本体
１３ａ パイプ部
１３ｂ フランジ部
１３ｃ 支柱
１４ 案内部材
１５、２４ ロック部材
１５ａ 内壁面
１６ 爪部材
１６ａ 緩斜面
１６ｂ 水平面
１７ 突条
１８ 第１の突条
１９ 第２の突条
２３ 案内部材
２３ａ 段部
２５ 突条
２６ 係止突起
２７ 第２の係止突起
【技術分野】
【０００１】
この発明は、ホースを迅速かつ確実に接続することのできるコネクタに関し、例えば自動車のヘッドランプウオッシャー用ホース等に使用されるコネクタに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来は、例えば接続筒にホースを装着し、その外周から締結バンドで締め付けて抜け止め、水漏れを防止していた。また、特許文献１に示すように、コネクタ本体の受け口の内周面に設けられた環状凹部の内周面が開口端側に向かって縮径する傾斜内周面を有し、この環状凹部に、短円筒部の一端にフランジを有するコレットの短円筒部が遊嵌状態で配置され、このコレットの内方に、径小の短円筒部がコネクタ本体の軸心と同心状にコネクタ本体の奥部内周面から開口端側に一体に延設して配置され、この短円筒部の外周面に設けられた環状溝にシールリングが装着されて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００１−２１０８７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、上記構成の従来の締結バンドを使用する場合では、作業性が悪くホースの固定に時間が掛かると云う欠点が存在した。また、確実に締結バンドが装着されているか否かの確認が必要であった。更に、特許文献１に示すものでは、使用するホースの種類や内圧の高さによっては、シールリングの存在だけでは止水性に問題が見られた。
【０００５】
この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、ロック部材内壁面に爪部材と突条を設けるとともに、装着筒の外周に突条を設け、一旦、装着筒に挿入した、ホースまたはロック部材を引くとロック部材が前進し、爪部材でホースを係止するとともに、突条でホースを前後から狭持することで、高いシール性能を実現することのできるコネクタを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
この発明は、以下のような内容である。
（１）本発明のコネクタは、ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、前記コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、前記ロック部材は、内壁面に立設された爪部材を備えるとともに、前記装着筒は、先端外周に突条を備え、ホースを前記装着筒に挿入した後、ホースまたはロック部材を引くことにより前記ロック部材を前進させ、前記爪部材でホースを係止するとともに、装着筒側に設けられた突条とロック部材でホースを狭持することを特徴とする。
（２）（１）に記載のコネクタにおいて、前記ロック部材は、内壁面に突条を備え、前記装着筒外周の突条とロック部材内壁の突条との間にホースを介在させることにより前記ロック部材の位置ずれを防止することを特徴とする。
（３）（１）または（２）に記載のコネクタにおいて、前記装着筒は、先端外周に複数の突条を備え、前記ロック部の先端内壁に形成された突条が前記複数の突条の間に位置してホースを狭持固定することを特徴とする。
（４）（１）〜（３）に記載のコネクタにおいて、前記ロック部材は、外周に係止突起を備え、該係止突起を前記案内部材の被係止部で保持してロック部材の位置ずれを防止することを特徴とする。
【発明の効果】
【０００７】
この発明によれば、ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、前記コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、前記ロック部材は、内壁面に立設された爪部材を備えるとともに、前記装着筒は、先端外周に突条を備え、ホースを前記装着筒に挿入した後、ホースまたはロック部材を引くことにより前記ロック部材を前進させ、前記爪部材でホースを係止するとともに、装着筒側に設けられた突条とロック部材でホースを狭持するので、ホースの接続作業を容易かつ確実に行うことができるとともに、高いシール性を達成できる。
また、前記ロック部材は、内壁面に突条を備え、前記装着筒外周の突条とロック部材内壁の突条との間にホースを介在させることにより前記ロック部材の前進および後退を制限するので、ロック部材の位置がずれることなく、高いシール性を維持することができる。
また、前記装着筒は、先端外周に複数の突条を備え、前記ロック部の先端内壁に形成された突条が前記複数の突条の間に位置してホースを狭持固定するので、ホースが高い内圧を受けてもシール性を確保できる。
また、前記ロック部材は、外周に係止突起を備え、該係止突起を前記案内部材の被係止部で保持してロック部材の位置ずれを防止するので、高いシール性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】図１は、本発明の一実施の形態であるコネクタの正面図である。
【図２】図２は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図３】図３は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図４】図４は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図５】図５は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図６】図６は、本発明に係るコネクタの変形例を示す縦断面図である。
【図７】図７は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図８】図８は、本発明の他の実施形態であるコネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図９】図９は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図１０】図１０は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【図１１】図１１は、同コネクタの使用状態を示す縦断面図である。
【実施例１】
【０００９】
以下、一実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図１は本発明の一実施の形態であるコネクタの正面図、図２は本発明のコネクタの使用状態を示す縦断面図である。ここで、本発明のコネクタ１０は、ホース１１を装着するための装着筒１２を有したコネクタ本体１３と、このコネクタ本体１３の案内部材１４に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材１５とから成り、ロック部材１５は、内壁面から対向する装着されたホース方向に立設された爪部材１６と、突条１７とを備えている。
【００１０】
コネクタ本体１３は、パイプ部１３ａと肉厚のフランジ部１３ｂとフランジ部から軸線方向に立設された複数の支柱１３ｃとこの支柱によって支えられる環状の案内部材１４とパイプ部１３ａに連続して形成され、ホースの装着される装着筒１２とから構成されている。フランジ部１３ｂは、パイプ部１３ａの外周に一体的に形成されている。支柱１３ｃと案内部材１４は、装着筒１２の周囲にロック部材１５及びホース１１の収納空間を確保するべく、装着筒１２と所定の距離を有して配設されている。装着筒１２は、先端近傍の外周に環状の第１の突条１８、第２の突条１９を備えている。この第１の突条１８と第２の突条１９の間に、ロック部材１５に形成された突条１７がホースをロックした際に位置する構成となっている。
【００１１】
ロック部材１５は、略筒状をしており、内壁面１５ａから装着されたホース方向に立設された爪部材１６と、突条１７とを備えている。爪部材１６は、ロック部材１５の下端に設けられるとともに周囲が切り欠かれて、弾性変形し易い構成となっている。また、爪部材１６は、図２、３等に示すように緩斜面１６ａと水平面１６ｂとから断面が楔形に構成されているため、ホース挿入時に抵抗が少なく、引き抜き時に噛み込む構成となっている。突条１７は、ロック部材１５の上端近傍の内側に形成されており、ロック部材１５が上昇した際に、装着筒１２に形成された第１の突条１８と第２の突条１９の間に位置してホース１１を狭持する。
【００１２】
次に、以上のように構成されたコネクタ１０の使用態様を図２〜５に従って説明する。先ず、コネクタ１０の装着筒１２にホース１１を、矢印Ａ方向からフランジ部１３ｂに当接するまで挿入する。この際、ロック部材１５の爪部材１６は、ホース外周に接触するが、外周方向に弾性変形するととも緩斜面１６ａであるため、ホース１１を円滑に挿入することができる（図２、３参照）。
【００１３】
その後、ホース１１またはロック部材１５を矢印Ｂ方向に引くと、爪部材１６がホース表面に楔効果により噛み込むとともに、上昇したロック部材１５の突条１７が装着筒１２の第１の突条１８、第２の突条１９間に位置して、前後からホースを狭持する。図４は、ロック部材１５を直接矢印Ｂ方向に引いた場合であり、図５はホース１１を矢印Ｂ方向に引いた場合である。
この様に、本発明のコネクタは、爪部材１６及び突条１７、第１の突条１８、第２の突条１９によって確実な抜け止めが実現できる。また、可撓性を有するホースであっても、内圧によるホースの拡径を抑制して、確実にコネクタ１０に固着及びシールすることができる。更に、内圧でホースが拡径しても高いシール性能を確保することができる。また、ホースの撓みを利用して節度感を得ることができる。
【００１４】
図６は、本発明に係るコネクタの変形例を示す縦断面図、図７は本発明のコネクタの使用状態を示す縦断面図である。本変形例において、ロック部材１５は、略筒状をしており、内壁面１５ａから装着されたホース方向に立設された爪部材１６のみを備えており、突条１７を有していない。他の構成については上述した実施例と同一であるので、同一符号を付して説明を省略する。
以上のように構成した場合であっても、ホース１１またはロック部材１５を矢印Ｂ方向に引くと、爪部材１６がホース表面に楔効果により噛み込にホースを係止する。また、ロック部材１５が装着筒１２の第１の突条１８、第２の突条１９上に移動するので、内圧によるホースの拡径を抑制し、シール性能を確保できる。図７は、ロック部材１５を直接矢印Ｂ方向に引いた場合である。ホース１１を直接矢印Ｂ方向に引いても係止できる。
【００１５】
図８〜９は、本発明の他の実施形態であるコネクタの使用状態を示す縦断面図である。本実施の形態において、コネクタ２０は、ホース１１を装着するための装着筒２１を有したコネクタ本体２２と、このコネクタ本体２２の案内部材２３に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材２４とから成り、ロック部材２４は、内壁面から対向する装着されたホース方向に立設された爪部材１６と、突条１７とを備えている。また、第１の実施形態と同一部分については、同一番号を付して説明を省略する。
【００１６】
コネクタ本体２２は、パイプ部１３ａと肉厚のフランジ部１３ｂとフランジ部から軸線方向に立設された複数の支柱１３ｃと支柱によって支えられる環状の案内部材２３とパイプ部１３ａに連続して形成され、ホースの装着される装着筒１２とから構成されている。支柱１３ｃと案内部材２３は、装着筒１２の周囲にロック部材１５及びホース１１の収納空間を確保するべく、所定の距離を有して配設されている。装着筒２１は、先端近傍の外周に環状の突条２５を備えている。
【００１７】
案内部材２３は、内周に径の変化する段部２３ａを有しており、この段部２３ａより上で内径が大きく、下で内径が小さく形成されている。このため、段部２３ａでロック部材２４の外周に形成された第２の係止突起２７をロック時に保持する。なお、第２の係止突起２７は、段部を有さない案内部材２３の被係止部で保持してもよい。
【００１８】
ロック部材２４は、下端外周に係止突起２６と軸線方向に所定の間隔を有して第２の係止突起２７を備えており、ホースをロックした際に第２の係止突起２７が案内部材２４の段部２３ａで保持される。
【００１９】
次に、以上のように構成されたコネクタ２０の使用態様を図８〜１１に従って説明する。先ず、コネクタ２０の装着筒２１にホース１１を、矢印Ａ方向へ奥まで挿入する。この際、ロック部材２４の爪部材１６は、ホース外周に接触するが、外周方向に弾性変形するととも緩斜面であるため、円滑に挿入することができる（図９参照）。
【００２０】
その後、ホース１１またはロック部材１５を矢印Ｂ方向に引くと、爪部材１６がホース表面に楔効果により噛み込むとともに、ホースとともに上昇したロック部材２４の突条１７が装着筒２１の突条２５よりホース挿入方向に位置して、前後からホースを狭持する。図１０は、ロック部材１５を直接矢印Ｂ方向に引いた場合であり、図１１はホース１１を矢印Ｂ方向に引いた場合である。
この様に、本発明のコネクタは、爪部材１６及び突条１７、突条２５によって確実な抜け止めが実現できる。また、ロック部材２４は、突条１７と突条２５及び第２の係止突起２７と案内部材２４の段部２３ａの存在により固定されるので、下降する虞がなく、内圧によるホースの拡径を抑制して、確実に固着及びシールすることができる。更に、内圧でホースが拡径しても高いシール性能を確保することができる。
【００２１】
更に、本発明は上述の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【００２２】
１０、２０ コネクタ
１１ ホース
１２、２１ 装着筒
１３、２２ コネクタ本体
１３ａ パイプ部
１３ｂ フランジ部
１３ｃ 支柱
１４ 案内部材
１５、２４ ロック部材
１５ａ 内壁面
１６ 爪部材
１６ａ 緩斜面
１６ｂ 水平面
１７ 突条
１８ 第１の突条
１９ 第２の突条
２３ 案内部材
２３ａ 段部
２５ 突条
２６ 係止突起
２７ 第２の係止突起
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、前記コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、
前記ロック部材は、内壁面に立設された爪部材を備えるとともに、前記装着筒は、先端外周に突条を備え、ホースを前記装着筒に挿入した後、ホースまたはロック部材を引くことにより前記ロック部材を前進させ、前記爪部材でホースを係止するとともに、装着筒側に設けられた突条とロック部材でホースを狭持することを特徴とするコネクタ。
【請求項２】
前記ロック部材は、内壁面に突条を備え、前記装着筒外周の突条とロック部材内壁の突条との間にホースを介在させることにより前記ロック部材の位置ずれを防止することを特徴とする請求項１に記載のコネクタ。
【請求項３】
前記装着筒は、先端外周に複数の突条を備え、前記ロック部の先端内壁に形成された突条が前記複数の突条の間に位置してホースを狭持固定することを特徴とする請求項１または２に記載のコネクタ。
【請求項４】
前記ロック部材は、外周に係止突起を備え、該係止突起を前記案内部材の被係止部で保持してロック部材の位置ずれを防止することを特徴とする請求項１から請求項３の何れか１項に記載のコネクタ。
【請求項１】
ホースを装着するための装着筒を有したコネクタ本体と、前記コネクタ本体の案内部材に軸線方向に摺動可能に遊嵌されたロック部材とから成り、
前記ロック部材は、内壁面に立設された爪部材を備えるとともに、前記装着筒は、先端外周に突条を備え、ホースを前記装着筒に挿入した後、ホースまたはロック部材を引くことにより前記ロック部材を前進させ、前記爪部材でホースを係止するとともに、装着筒側に設けられた突条とロック部材でホースを狭持することを特徴とするコネクタ。
【請求項２】
前記ロック部材は、内壁面に突条を備え、前記装着筒外周の突条とロック部材内壁の突条との間にホースを介在させることにより前記ロック部材の位置ずれを防止することを特徴とする請求項１に記載のコネクタ。
【請求項３】
前記装着筒は、先端外周に複数の突条を備え、前記ロック部の先端内壁に形成された突条が前記複数の突条の間に位置してホースを狭持固定することを特徴とする請求項１または２に記載のコネクタ。
【請求項４】
前記ロック部材は、外周に係止突起を備え、該係止突起を前記案内部材の被係止部で保持してロック部材の位置ずれを防止することを特徴とする請求項１から請求項３の何れか１項に記載のコネクタ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２０１２−２３７３８０（Ｐ２０１２−２３７３８０Ａ）
【公開日】平成２４年１２月６日（２０１２．１２．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１０６９０２（Ｐ２０１１−１０６９０２）
【出願日】平成２３年５月１２日（２０１１．５．１２）
【出願人】（０００１３５２０９）株式会社ニフコ (972)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１２月６日（２０１２．１２．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年５月１２日（２０１１．５．１２）
【出願人】（０００１３５２０９）株式会社ニフコ (972)
【Ｆターム（参考）】
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