説明

コネクタ

【課題】排出対象物をより確実に保持できると共に比較的小さな力で排出することが可能なコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ10は、排出防止部823を有する排出対象物800を収容する収容部と、イジェクトレバー300と、イジェクトバー200と、ロック部308と、ストッパ420とを備えている。排出対象物は、挿入方向に沿ってコネクタに挿入され、収容部に収容される。イジェクトレバーは、イジェクトバーに押されて挿入方向に移動する力点部と、力点部の挿入方向への移動に伴って、収容部に収容された排出対象物を挿入方向の反対方向である排出方向に押す作用点部とを備えている。排出対象物がコネクタに挿入された挿入状態において、排出対象物を排出方向に移動させると、排出防止部と当接したロック部が挿入方向と直交する幅方向に移動し、ロック部と排出防止部との当接を維持したままストッパと係止し、排出対象物の排出が防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SIM(Subscriber Identity Module)カードのようなカードと接続するコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプのコネクタは、一般的に、カードやカードを収容したトレイ(排出対象物)をコネクタからイジェクト(排出)するためのイジェクト機構を備えている。例えば、特許文献1に開示されたコネクタは、移動部とカムフォロワとコイルバネとを備えたイジェクト機構と、受止部とを有しており、移動部にはハートカムとロック部と当接部とが設けられている(図20参照)。カードがコネクタに挿入されると、移動部はカードと共に移動してホールド位置(図20の位置)に保持される。移動部がホールド位置に保持されているとき、ロック部と受止部との係止によってカードの無理な引き抜きが防止される。一方、カードを押しこむことで移動部の保持が解除され、コイルバネによって付勢された移動部によってカードが排出される。
【0003】
上述したイジェクト機構の他に、所謂プッシュイジェクトタイプのイジェクト機構も利用されている。例えば、特許文献2の電子機器は、コネクタと、プッシュイジェクトタイプのイジェクト機構とを備えている(図21参照)。電子機器及びトレイには孔が形成されており、コネクタに挿入されたトレイは、孔を通したピンでイジェクト機構の一部を押すことによって排出される。更に、特許文献3に開示された電子機器は、特許文献2と同様のイジェクト機構に加えて、バネ力によってトレイを保持する保持部材を備えている(図22参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−129307号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2009/267677号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2008/165508号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されているようなイジェクト機構を構成するためには比較的多数の部材を必要とする。一方、特許文献2及び特許文献3に開示されているプッシュイジェクトタイプのイジェクト機構は比較的少数の部材から構成可能ではあるが、イジェクト機構がコネクタではなく電子機器自体に設けられている。また、特許文献2の電子機器は、挿入されたトレイを摩擦力のみによって保持している。従って、電子機器が落下した際にトレイが衝撃によって外れ易い。特許文献3の電子機器は、保持部材がトレイに設けられた切り込みに係止することでトレイが保持される。従って保持部材のバネを強くした場合、トレイを強固に保持することができるが、トレイを排出する際に大きな力でピンを押す必要がある。一方、保持部材のバネを弱くした場合、トレイが衝撃によって外れ易くなる。
【0006】
そこで、本発明は、比較的少数の部材から構成されたイジェクト機構を備えたコネクタであって、排出対象物をより確実に保持できると共に比較的小さな力で排出することが可能なコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1のコネクタとして、
挿入方向に沿って挿入された排出対象物を前記挿入方向の反対方向である排出方向に沿って排出可能なコネクタであって、前記排出対象物が挿入された挿入状態において前記排出対象物を収容する収容部と、イジェクトバーと、前記イジェクトバーによって操作されるイジェクトレバーと、ロック部と、ストッパとを備えており、
前記ロック部は、前記挿入方向と直交する幅方向に移動可能であり、且つ、前記イジェクトバーの前記挿入方向に沿った移動に伴って、前記挿入方向に沿ってロック位置からアンロック位置まで移動するものであり、
前記ストッパは、前記ロック部が前記ロック位置に位置しているときには前記幅方向において前記ロック部と対向している一方、前記ロック部が前記アンロック位置に位置しているときには前記挿入方向において前記ロック部よりも手前側に位置しており、
前記挿入状態において、前記ロック部は、前記排出対象物の排出防止部よりも前記挿入方向における手前側に位置しており、前記排出対象物を前記排出方向に移動させると、前記排出防止部と当接した前記ロック部が前記幅方向に移動して前記ロック部と前記排出防止部との前記当接を維持したまま前記ストッパと係止し、これによって前記排出対象物の排出が防止される一方、
前記挿入状態において、前記イジェクトバーを前記挿入方向に沿って移動させると、前記ロック部が前記アンロック位置に移動すると共に、前記イジェクトレバーが前記排出対象物を前記排出方向に押圧して移動させ、前記排出防止部と当接した前記ロック部が前記ストッパと係止することなく前記幅方向に移動し、これによって前記排出対象物が排出される
コネクタを提供する。
【0008】
本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記ロック部は、前記イジェクトバーと一体に形成されている
コネクタを提供する。
【0009】
本発明は、第3のコネクタとして、第2のコネクタであって、
前記イジェクトバーを前記挿入方向に沿って移動可能となるようにガイドするガイド部を更に備えている
コネクタを提供する。
【0010】
本発明は、第4のコネクタとして、第3のコネクタであって、
前記ロック部が前記アンロック位置に位置しているとき前記イジェクトバーの前記排出方向への移動を妨げるように前記イジェクトバーを保持し、これによって前記ロック部を前記アンロック位置に維持する仮保持部を更に備えている
コネクタを提供する。
【0011】
本発明は、第5のコネクタとして、第1乃至第4のいずれかのコネクタであって、
カバーを更に備えており、
前記ストッパは前記カバーに形成されている
コネクタを提供する。
【0012】
本発明は、第6のコネクタとして、第1乃至第5のいずれかのコネクタであって、
前記排出対象物の前記幅方向における側部には前記幅方向に凹んだ凹部が形成されており、前記排出防止部は前記凹部の前記挿入方向における奥側の壁であり、前記ロック部が前記ロック位置に位置しているとき、前記ロック部の少なくとも一部は前記凹部の内側に位置している
コネクタを提供する。
【0013】
本発明は、第7のコネクタとして、第1乃至第6のいずれかのコネクタであって、
前記挿入状態において前記ロック部が前記ロック位置に位置しているとき、前記挿入方向における前記排出防止部と前記ロック部との間の距離は、前記挿入方向における前記ストッパと前記ロック部との間の距離の2倍以上である
コネクタを提供する。
【0014】
本発明は、第8のコネクタとして、第1乃至第7のいずれかのコネクタであって、
前記イジェクトレバーは、支点部と力点部と作用点部とを有しており、前記力点部は前記支点部を回動軸として前記挿入方向に沿って移動可能であり、前記作用点部は前記力点部の前記挿入方向に沿った移動に伴って前記挿入方向において前記収容部よりも奥側の収容位置から前記収容部の内部の排出位置まで移動可能であり、
前記イジェクトバーは、被押圧部と動作部とを有しており、前記被押圧部を押圧することにより前記挿入方向に沿って移動可能であり、前記挿入方向に沿って移動したときに前記動作部が前記力点部を前記挿入方向に押圧するように配置されており、
前記ロック部は、前記作用点部が前記収容位置に位置しているときに前記ロック位置に位置する一方、前記作用点部が前記排出位置に位置しているときに前記アンロック位置に位置している
コネクタを提供する。
【0015】
本発明は、第9のコネクタとして、第8のコネクタであって、
前記イジェクトバーは、前記被押圧部の前記幅方向における一方の端部から前記挿入方向に沿って延びる本体部を備えており、前記動作部は前記本体部に設けられている
コネクタを提供する。
【0016】
本発明は、第10のコネクタとして、第9のコネクタであって、
前記イジェクトバーには変形防止部が設けられており、前記変形防止部は、前記被押圧部の前記幅方向における中間部分から前記挿入方向に突出しており、且つ、前記幅方向において前記本体部に向かって延びており、前記被押圧部が過度に押圧された際に前記変形防止部と前記本体部とが当接することで前記イジェクトバーの変形を防止する
コネクタを提供する。
【0017】
本発明は、第11のコネクタとして、第1乃至第10のいずれかのコネクタであって、
前記排出対象物はカードを搭載可能なトレイである
コネクタを提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、イジェクトレバーとイジェクトバーとによって排出対象物を排出することとしたので、比較的少数の部材によって、大きなスペースを要することなくイジェクト機構を構成することができる。
【0019】
また、コネクタに挿入された排出対象物が排出方向に移動すると、ロック部が排出対象物の排出防止部との当接を維持したままストッパと係止するので、排出対象物をより確実に保持することができる。一方、イジェクトバーを挿入方向に沿って移動させると、イジェクトレバーが排出対象物を排出方向に押圧して移動させると共に、排出防止部と当接したロック部がストッパと係止することなく幅方向に移動し、これによって排出対象物が排出される。従って、イジェクトバーを挿入方向に押圧するという一つの操作によって、比較的小さな力で排出対象物を排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態によるコネクタを示す斜視図である。
【図2】図1のコネクタをトレイが挿入された状態で示す斜視図である。
【図3】図1のコネクタを示す分解斜視図である。
【図4】図1のコネクタに挿入されるトレイと、トレイに搭載されるカードとを示す斜視図である。なお、カード裏面の電極部を破線で表示している。
【図5】図1のコネクタを、カバーを外して示す斜視図である。
【図6】図1のコネクタのハウジングを示す上面図である。
【図7】図6のハウジングを示す側面図である。
【図8】図1のコネクタのイジェクトレバーを示す上面図である。
【図9】図1のコネクタのイジェクトバーを示す上面図である。
【図10】図9のイジェクトバーを示す側面図である。
【図11】図1のコネクタのカバーを示す斜視図である。
【図12】図1のコネクタをトレイが挿入された状態で示す平面図である。なお、カバーはストッパ近傍のみを表示している。また、排出位置に移動した際のイジェクトレバーと、イジェクトバーの動作部及びロック部とを破線で表示している。
【図13】図12のコネクタのイジェクトバーの動作部近傍(破線Aの部分)を示す部分拡大斜視図である。なおカバーは表示していない。
【図14】図12のコネクタのイジェクトバーのロック部近傍(破線Bの部分)を示す部分拡大平面図である。なお、カバーはストッパ近傍のみを表示している。
【図15】図12のコネクタのイジェクトバーのロック部近傍(破線Bの部分)を示す部分拡大側面図である。
【図16】図1のコネクタをトレイが排出方向に引かれた状態で示す平面図である。なお、カバーはストッパ近傍のみを表示している。
【図17】図1のコネクタをイジェクトバーが挿入方向に移動した状態で示す平面図である。なお、カバーはストッパ近傍のみを表示している。
【図18】図12のコネクタのイジェクトバーの動作部近傍(破線Aの部分)をイジェクトバーが挿入方向に移動した状態で示す部分拡大斜視図である。なおカバーは表示していない。
【図19】図16のコネクタのイジェクトバーのロック部近傍(破線Cの部分)を示す部分拡大斜視図である。
【図20】従来のイジェクト機構の一例を示す上面図である。
【図21】従来のイジェクト機構の別の一例を示す模式図である。
【図22】従来のイジェクト機構の更に別の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1及び図3に示されるように、本実施の形態によるコネクタ10は、例えば携帯電話(図示せず)に組み込まれるものであり、ハウジング100と、金属製のイジェクトレバー200と、金属製のイジェクトバー300と、金属製のカバー400とを備えている。コネクタ10は、Y方向(挿入・排出方向)における両端に前端10fと後端10rとを有しており、Z方向(上下方向)におけるハウジング100とカバー400との間に収容部12を備えている。コネクタ10の前端10fには、収容部12に連通する開口14が形成されている。
【0022】
図1、図2及び図4から理解されるように、コネクタ10には、+Y方向(挿入方向)に沿ってトレイ(排出対象物)800を挿入することができる。トレイ800は、コネクタ10に挿入された挿入状態において収容部12に収容される。挿入状態にあるトレイ800は、円柱形状のピン700を使用しイジェクトバー300を押圧することによって−Y方向(排出方向)に沿って排出することができる。
【0023】
図4に示されるように、本実施の形態によるトレイ800は、X方向(幅方向)に長手を有する平板状の前壁810と、前壁810から+Y方向に延びるカード保持部820と、前壁810の+X側の端部に形成されて+Y方向に延びる筒部812とを備えている。トレイ800には、前壁810と筒部812とをY方向に貫通するガイド孔814が形成されている。ガイド孔814は、ピン700を通すことが可能な内径を有している。トレイ800の+X側の側部には、−X方向に凹んだ凹部822が形成されている。凹部822の+Y方向における奥側には、Y方向と直交する平面状の壁(排出防止部)823が形成されている。壁823は、Y方向において前壁810側を向いている。換言すれば、Y方向において、凹部822は、ガイド孔814と壁823との間に位置している。
【0024】
図4から理解されるように、カード保持部820の−Z側(下側)には、カード900(例えばSIMカード)が搭載・保持される。本実施の形態によるカード900は、下面に形成された6つの電極部910を有している。
【0025】
図3、図6及び図7に示されるように、本実施の形態によるハウジング100は、X方向及びY方向の双方に延びており、Y方向における両端に前端100fと後端100rとを有している。ハウジング100は、カバー400よりも柔らかい金属(例えば燐青銅)からなる部材を絶縁樹脂にインサートモールドして得られるものである。詳しくは、ハウジング100は、絶縁樹脂からなる底板部102と、金属製の6つのコンタクト110と、金属製の第1側板120と、金属製の第2側板130と、金属製の第1スイッチ138と、金属製の第2スイッチ140とを備えている。
【0026】
底板部102の後端100r側には、+Z方向(上方)に突出した後壁104が形成されている。後壁104は、X方向に長く延びた略角柱形状を有しており、X方向における中間部分には、上方に突出した円柱状の軸部106が設けられている。軸部106の上面には、−Z方向(下方)に凹んだ係合凹部107が形成されている。後壁104の−X側の端部付近は下方に窪んでおり、Y方向に延びる窪み108が形成されている。窪み108は、前端100f側において収容部12と連通しており、後端100r側において後壁104の一部によって塞がれている。
【0027】
図2、図4及び図5から理解されるように、6つのコンタクト110は、カード900を搭載したトレイ800が挿入状態にあるとき、カード900の6つの電極部910と夫々接触する位置に配置されている。即ち、トレイ800が挿入状態にあるとき、コネクタ10とカード900とは、電気的に互いに接続される。
【0028】
図3及び図6に示されるように、第1側板120は、底板部102の−X側の端部に位置している。一方、第2側板130は、底板部102の+X側の端部に位置している。第1側板120と第2側板130とのX方向における端部は、折り曲げられて上方に延びており、これによりハウジング100のX方向における両側面が形成されている。
【0029】
第2側板130には、2つのガイド部132と、第1仮保持部(仮保持部)134と、第1規制部136とが形成されている。ガイド部132は、第2側板130の一部を切欠き、Y方向に平行に延びるように曲げ加工することによって形成されている。2つのガイド部132は、X方向において同じ位置に配置されている。ガイド部132は、ハウジング100の+X側の側面と平行に延びており、ガイド部132とハウジング100の+X側の側面との間には、Y方向に延びるガイド溝133が形成されている。第1仮保持部134は、ガイド溝133の一部を塞ぐようにして、ハウジング100の+X側の側面から−X方向に突出している。第1規制部136は、第2側板130の一部を切欠き、Y方向に直交する平面上を延びるように曲げ加工することによって形成されている。
【0030】
図3、図6及び図7に示されるように、第1スイッチ138は、固定部138sと可動部138mとから構成されている。固定部138s及び可動部138mは、底板部102の+X側の端部に配置されており、Z方向と平行な面状に形成されている。可動部138mは、底板部102の前端100f付近から−Y方向(前方)に延びた後、ハウジング100の外側に向かって突出した突出部を形成しつつ+Y方向(後方)に延びている。固定部138sは、可動部138mよりも後端100rに近い位置から、ハウジング100の外側に向かうようにして前方に延びている。可動部138mの先端は、X方向において固定部138sの外側に位置しており、−X方向に沿って見たとき、可動部138mの先端は、固定部138sの先端部分と重なっている(図7参照)。
【0031】
第2スイッチ140は、底板部102の−X側の端部に配置されており、X方向と平行な面状に形成されている。第2スイッチ140は、後端100r付近から前方に延びる第1の部位と、第1の部位よりも前端100fに近い位置から後方に延びる第2の部位とから構成されている。−Z方向に沿って見たとき、第1の部位の先端は、第2の部位と重なっており、且つ接触している。
【0032】
図3及び図5に示されるように、本実施の形態によるイジェクトレバー200は、ハウジング100の後壁104上に取り付けられるものであり、概ねX方向に延びる平板状に形成されている。詳しくは、イジェクトレバー200は、X方向に延びる第1腕部204と、XY平面において第1腕部204と鈍角に交差するようにして延びる第2腕部206とを備えている。
【0033】
図3、図5及び図8に示されるように、第1腕部204の+X側の端部近傍には、イジェクトレバー200をZ方向に貫通する円形の軸受孔(支点部)202が形成されている。支点部202は、X方向においてイジェクトレバー200の中央付近に位置している。支点部202は、ハウジング100の軸部106と嵌合し、これによってイジェクトレバー200はハウジング100に回動自在に取り付けられる。第1腕部204の−X側の端部は下方に折り曲げられており、押圧部208が形成されている。押圧部208は、平面状の作用点部209を有している。支点部202と作用点部209との間には、上方に突出した第2仮保持部(仮保持部)212が形成されている。
【0034】
第1腕部204と第2腕部206との間には段差が設けられており、第2腕部206は、Z方向において第1腕部204よりも高い位置を延びている。第2腕部206のX側の端部は下方に折り曲げられており、折り曲げられた部分の先端には、XY平面と平行な平板状の被操作部210が形成されている。被操作部210は、平面状の力点部211を有している。
【0035】
図5及び図12から理解されるように、トレイ800の挿入状態において、押圧部208は、ハウジング100の窪み108内に収容されており、作用点部209は、Y方向においてトレイ800に面している。換言すれば、トレイ800の挿入状態において、作用点部209は、+Y方向において収容部12よりも奥側の位置(収容位置)に位置している。作用点部209が収容位置にあるとき、力点部211は、Y方向において作用点部209よりもハウジング100の前端100f(即ち、コネクタ10の前端10f)に近い位置に位置している。
【0036】
ハウジング100に取り付けられたイジェクトレバー200は、支点部202を中心に回動可能である。詳しくは、力点部211は、支点部202を回動軸として+Y方向に沿って移動可能であり、作用点部209は、力点部211の+Y方向に沿った移動に伴って、収容位置から収容部12の内部の排出位置(図12において破線で示された位置)まで移動可能である。本実施の形態においては、支点部202と力点部211との間の距離は、支点部202と作用点部209との間の距離と実質的に同一である。従って、力点部211の+Y方向に沿った移動距離と、作用点部209の−Y方向に沿った移動距離は略同一である。
【0037】
図3及び図5に示されるように、本実施の形態によるイジェクトバー300は、ハウジング100及びイジェクトレバー200の上方から、ハウジング100の+X側の側部に取り付けられている。イジェクトバー300は、概ねY方向に延びる棒状に形成されており、本体部302と、バネ部306と、ロック部308と、覆い部316とを備えている。
【0038】
本体部302は、ハウジング100のガイド溝133を通過するようにしてY方向に延びている。より具体的には、本体部302は、X方向において、ハウジング100の+X側の側面とガイド部132とに挟まれており、これによってY方向における移動が許容される一方、X方向における移動が規制されている。換言すれば、ガイド部132は、イジェクトバー300をY方向に沿って移動可能となるようにガイドしている。
【0039】
図3、図9及び図10に示されるように、本体部302の−Y側の端部は、ハウジング100の外側に向かって折り曲げられており、Y方向と直交する平板状の被押圧部314が形成されている。一方、+Y側の端部は、第1仮保持部134の手前でハウジング100の内側に向かって折り曲げられており、先端に動作部312が形成されている。換言すれば、イジェクトバー300は、被押圧部314のX方向における一方の端部から+Y方向に沿って延びる本体部302を備えており、本体部302には動作部312が設けられている。
【0040】
図2及び図5から理解されるように、イジェクトバー300は、被押圧部314をピン700で押圧することにより+Y方向に沿って移動させることができる。
【0041】
図3、図10及び図13に示されるように、動作部312は、鉤状に形成されており、Y方向に対向する第1押圧面312aと第2押圧面312bとを有している。イジェクトバー300がハウジング100に取り付けられる際、動作部312は、被操作部210を挟むようにしてイジェクトレバー200と連結される。本実施の形態においては、イジェクトバー300がイジェクトレバー200と連結された状態において、第1押圧面312aと力点部211とは、Y方向において接触している。しかしながら、第1押圧面312aと力点部211とは、Y方向において多少の間隙をあけて対向していてもよい。即ち、イジェクトバー300は、+Y方向に沿って移動したときに動作部312が力点部211を+Y方向に押圧するように配置されていればよい。但し、第1押圧面312aと力点部211との間に間隙をあけた場合、イジェクトバー300のY方向における位置が不安定になるおそれがある。従って、本実施の形態のように構成する方が好ましい。
【0042】
図3、図5、図9及び図10に示されるように、本実施の形態によるロック部308は、イジェクトバー300と一体に形成されている。より具体的には、バネ部306は、動作部312の−Y側の端部から後方に(即ち、X方向において本体部302と平行に)延びており、ロック部308を弾性的に支持している。バネ部306及びロック部308は、Z方向において本体部302よりも高い場所に位置している。ロック部308は、Z方向に沿って見たとき、ハウジング100の内側に向かって湾曲した形状に形成されている。詳しくは、ロック部308は、バネ部306からハウジング100の内側に向かってY方向と斜交する方向に延びた後、ハウジング100の外側に向かって延びており、ロック部308の先端部には被係止部310が形成されている。
【0043】
図5に示されるように、バネ部306は、ハウジング100の第1規制部136の上方を延びている。また、図1及び図5から理解されるように、バネ部306の上方はカバー400によって塞がれている。従って、ロック部308は、実質的にX方向のみに変位することができる。
【0044】
図5及び図12から理解されるように、ロック部308は、イジェクトバー300の+Y方向に沿った移動に伴って、+Y方向に沿って図12において実線で示される位置(ロック位置)から破線で示される位置(アンロック位置)まで移動する。ロック部308は、作用点部209が収容位置に位置しているときにロック位置に位置する一方、作用点部209が排出位置に位置しているときにアンロック位置に位置している。
【0045】
図12及び図17から理解されるように、ロック部308がアンロック位置に位置しているとき、本体部302は、第1仮保持部134によってハウジング100の内側に押されて変形する。このため、本体部302と第1仮保持部134との間の摩擦力によって、イジェクトバー300が仮保持される。換言すれば、本実施の形態によるコネクタ10は、ロック部308がアンロック位置に位置しているときイジェクトバー300の−Y方向への移動を妨げるようにイジェクトバー300を保持し、これによってロック部308をアンロック位置に維持する第1仮保持部134を備えている。
【0046】
図3、図5、図9及び図10に示されるように、覆い部316は、被押圧部314の前方に設けられており、第1スイッチ138の上方と側部の一方とを覆っている。
【0047】
図9及び図10に示されるように、被押圧部314の下端には、変形防止部320が設けられている。変形防止部320は、被押圧部314のX方向における中間部分から+Y方向に突出しており、且つ、X方向において本体部302に向かって延びている。被押圧部314が+Y方向に過度に押圧された際に、変形防止部320と本体部302とが当接することでイジェクトバー300の変形が防止される。なお、本実施の形態においては、変形防止部320と本体部302とはX方向において間隔をあけているが、変形防止部320が本体部302と接触していてもよい。
【0048】
図1、図3及び図11に示されるように、本実施の形態によるカバー400は、ハウジング100、イジェクトレバー200及びイジェクトバー300の上方からハウジング100に取り付けられている。カバー400は、X方向及びY方向の双方に延びており、Y方向における両端に前端400fと後端400rとを有している。詳しくは、カバー400は、XY平面上を延びる矩形状の上面402と、上面402の後端400r近傍から下方に折り曲げられた後面404と、上面402の両側部から下方に折り曲げられた第1側面406及び第2側面408とを備えており、下方及び前端400fに向かって開口した箱形形状を有している。後面404、第1側面406及び第2側面408は、ハウジング100の周囲を覆うようにしてハウジング100に取り付けられている。
【0049】
カバー400の上面402には、上面402の一部を切欠いて下方に折り曲げることにより、係合突起410と、2つの第2規制部416と、ストッパ420とが形成されている。また、カバー400の上面402には、保持孔412と、保持孔412の近傍に位置する孔414とが設けられている。
【0050】
係合突起410は、ハウジング100の軸部106の係合凹部107と対応する形状に形成されている。係合突起410は、係合凹部107に嵌入されており、これによってイジェクトレバー200の抜け落ちが防止されている。
【0051】
図1及び図3から理解されるように、第2規制部416は、X方向においてイジェクトバー300のバネ部306及び動作部312の内側に位置しており、バネ部306及び動作部312の−X方向の移動を規制している。
【0052】
図11、図12及び図14に示されるように、ストッパ420は、X方向においてカバー400の第2側面408の近傍に形成されており、Z方向においてイジェクトバー300の本体部302の上方に位置している。ストッパ420は、上面402から後端400rに向かいつつ下方に延びており、先端部が切欠かれて係止部422が形成されている。
【0053】
図12及び図14に示されるように、ロック部308がロック位置に位置しているとき、ロック部308の被係止部310は、Y方向において、ストッパ420の係止部422と同じ位置に位置している。一方、ロック部308がアンロック位置に位置しているとき、被係止部310は、+Y方向に移動しており、Y方向において後端10rと係止部422との間に位置している。換言すれば、ストッパ420は、ロック部308がロック位置に位置しているときには、X方向において、ロック部308の被係止部310と対向しており、ロック部308がアンロック位置に位置しているときには、+Y方向においてロック部308よりも手前側に位置している。
【0054】
図1及び図12から理解されるように、保持孔412と孔414とは、第2仮保持部212を仮保持するように構成されている。より具体的には、イジェクトレバー200の作用点部209が収容位置にあるとき(図12参照)、第2仮保持部212は、保持孔412内に突出しており、これにより収容位置にあるイジェクトレバー200の意図しない回動が防止されている。また、作用点部209が排出位置にあるとき(図12の破線参照)、第2仮保持部212は、孔414内に突出している。
【0055】
図12に示されるように、以上のように構成されたコネクタ10にトレイ800が挿入された挿入状態において、ロック部308はロック位置に位置している。このとき、ロック部308の一部はトレイ800の凹部822の内側に位置している。また、挿入状態において、ロック部308は、Y方向において凹部822の壁(排出防止部)823とコネクタ10の前端10fとの間に位置している。換言すれば、挿入状態において、ロック部308は、壁823よりも+Y方向における手前側に位置している。
【0056】
なお、図6及び図7から理解されるように、挿入状態においては、トレイ800により第2の部位が押されて第1の部位から離れるため、第2スイッチ140はオフ状態になっており、これによって、トレイ800が収容部12に収容されたことを検知することができる。
【0057】
図16及び図19に示されるように、挿入状態において、トレイ800を−Y方向に移動させると、ロック部308と壁823とが当接する。壁823と当接したロック部308は、+X方向に移動し、ロック部308と壁823との当接を維持したまま、ロック部308の被係止部310がストッパ420の係止部422と係止する。これによってトレイ800の排出が防止される。
【0058】
図17に示されるように、挿入状態において、ピン700をガイド孔814に挿入して、イジェクトバー300の被押圧部314をピン700で押すと、イジェクトバー300は、+Y方向に沿って移動する。イジェクトバー300の移動に伴ってロック部308がアンロック位置に向かって移動すると共に、作用点部209が収容位置から排出位置に向かって移動することでトレイ800を−Y方向に押圧して移動させる。このとき、ロック部308は、壁823と当接するがストッパ420と係止することなく+X方向に移動し、これによってトレイ800が排出される。
【0059】
図1及び図12から理解されるように、作用点部209が排出位置に移動したときに、第2仮保持部212は、カバー400の上面402の下を潜り抜け、孔414から上方に突出する。このとき操作者はクリック感を得ることができ、これによってトレイ800が排出されたことを知ることができる。
【0060】
図12から理解されるように、イジェクトバー300が+Y方向に所定距離(D)だけ移動すると、トレイ800は、−Y方向に所定距離(D)移動する。従って、図14から理解されるように、壁823と当接したロック部308が+X方向に変位した際に、被係止部310が係止部422と係止しないようにするためには、ロック部308が壁823と当接する前に、ロック部308の被係止部310がストッパ420の係止部422を超えて移動している必要がある。このように構成するためには、挿入状態においてロック部308がロック位置に位置しているとき、+Y方向における壁823とロック部308との間の距離(D2)は、+Y方向におけるストッパ420とロック部308との間の距離(D1)より大きくする必要がある。即ち、D2>D1である。更に、本実施の形態においては、上述したように被係止部310と壁823とが互いに近づくようにして同じ距離だけ移動するため、D2はD1の2倍以上とする必要がある。即ち、D2の下限値は、2×D1である。なお、D2の上限値について特段の制約はない。但し、壁823とロック部308との間の距離を大きくしすぎると、トレイ800を無理抜きしようとしたときにトレイ800が大きく移動する。従って、D2の値が2×D1を大きく超えないようにする方が好ましい。
【0061】
なお、図6及び図17から理解されるように、ピン700が被押圧部314を押しているとき、第1スイッチ138の可動部138mは、ピン700と当接して−X方向に変位し、固定部138sと接触する。これによって第1スイッチ138はオン状態になり、排出操作が開始されたことを検知することができる。
【0062】
図12及び図17から理解されるように、トレイ800が排出されたとき、イジェクトバー300は、第1仮保持部134によって押し込んだ位置に仮保持される。このときロック部308は、アンロック位置に維持される。従って、トレイ800をコネクタ10に再び挿入すると、トレイ800と当接したロック部308がストッパ420に係止することなく+X方向に変位し、トレイ800はコネクタ10に挿入される。また、作用点部209は、トレイ800に押されて排出位置から収容位置に戻り、被操作部210は、−Y方向に移動する。このとき、イジェクトバー300の第1押圧面312aが力点部211に押され(図13参照)、イジェクトバー300は−Y方向に移動し、これによって、ロック部308がアンロック位置からロック位置に移動する。
【0063】
図1及び図12から理解されるように、作用点部209が収容位置に移動したときに、第2仮保持部212は、カバー400の上面402の下を潜り抜け、保持孔412から上方に突出する。このとき操作者はクリック感を得ることができ、これによってトレイ800が収容されたことを知ることができる。
【0064】
なお、図12及び図13から理解されるように、トレイ800が排出されてロック部308がアンロック位置にあるとき、イジェクトバー300を−Y方向に引くと、イジェクトレバー200の被操作部210が第2押圧面312bに押されて−Y方向に移動し、これによって作用点部209が収容位置に移動する。このとき、ロック部308はロック位置に移動するためトレイ800を挿入することができなくなる。この場合、イジェクトバー300を+Y方向に押すことによって、ロック部308をアンロック位置に移動させることができる。
【0065】
図14に示されているように、本実施の形態においては、ロック部308がロック位置にあるとき、被係止部310と係止部422との間にはわずかな間隙が設けられている。しかしながら、ロック部308がロック位置にあるとき、被係止部310と係止部422とは接触していてもよい。また、ロック部308とイジェクトバー300とを別部材によって形成することも可能である。
【0066】
本実施の形態においては、イジェクトバー等はコネクタの+X側に配置されているが、コネクタの両側部のうちの一方に配置されていればよい。但し、コネクタのX方向におけるサイズを縮小するためには、本実施の形態のように、コンタクトが設けられていない側にイジェクトバー等を配置する方が好ましい。
【0067】
本実施の形態による排出防止部は、トレイに形成された凹部の奥側の壁であるが、排出防止部は別の部位であってもよい。例えば、排出防止部をトレイの側部から突出させて形成することも可能である。但し、X方向におけるコネクタの幅を小さくするためには、本実施の形態のように構成することが好ましい。
【0068】
本実施の形態によるロック部は、イジェクトバーと一体形成されているが、イジェクトレバーの方と一体形成しても良い。この場合には、被操作部の近傍で第2腕部側からバネ部を−Y方向に延びるように形成すれば良い。但し、製造のし易さを考慮すると、本実施の形態のように構成することが好ましい。
【0069】
本実施の形態による排出対象物はトレイであるが、本発明は、例えばカードに凹部(トレイの凹部参照)が形成されていれば、カードがトレイに搭載されず直接挿入されるコネクタに適用することも可能である。この場合には、トレイの前壁や筒部の構成は不要となる。換言すれば、排出対象物はトレイに限定されず、カード等であってもよい。
【符号の説明】
【0070】
10 コネクタ
10f 前端
10r 後端
12 収容部
14 開口
100 ハウジング
100f 前端
100r 後端
102 底板部
104 後壁
106 軸部
107 係合凹部
108 窪み
110 コンタクト
120 第1側板
130 第2側板
132 ガイド部
133 ガイド溝
134 第1仮保持部(仮保持部)
136 第1規制部
138 第1スイッチ
138s 固定部
138m 可動部
140 第2スイッチ
200 イジェクトレバー
202 軸受孔(支点部)
204 第1腕部
206 第2腕部
208 押圧部
209 作用点部
210 被操作部
211 力点部
212 第2仮保持部(仮保持部)
300 イジェクトバー
302 本体部
306 バネ部
308 ロック部
310 被係止部
312 動作部
312a 第1押圧面
312b 第2押圧面
314 被押圧部
316 覆い部
320 変形防止部
400 カバー
400f 前端
400r 後端
402 上面
404 後面
406 第1側面
408 第2側面
410 係合突起
412 保持孔
414 孔
416 第2規制部
420 ストッパ
422 係止部
700 ピン
800 トレイ(排出対象物)
810 前壁
812 筒部
814 ガイド孔
820 カード保持部
822 凹部
823 壁(排出防止部)
900 カード
910 電極部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入方向に沿って挿入された排出対象物を前記挿入方向の反対方向である排出方向に沿って排出可能なコネクタであって、前記排出対象物が挿入された挿入状態において前記排出対象物を収容する収容部と、イジェクトバーと、前記イジェクトバーによって操作されるイジェクトレバーと、ロック部と、ストッパとを備えており、
前記ロック部は、前記挿入方向と直交する幅方向に移動可能であり、且つ、前記イジェクトバーの前記挿入方向に沿った移動に伴って、前記挿入方向に沿ってロック位置からアンロック位置まで移動するものであり、
前記ストッパは、前記ロック部が前記ロック位置に位置しているときには前記幅方向において前記ロック部と対向している一方、前記ロック部が前記アンロック位置に位置しているときには前記挿入方向において前記ロック部よりも手前側に位置しており、
前記挿入状態において、前記ロック部は、前記排出対象物の排出防止部よりも前記挿入方向における手前側に位置しており、前記排出対象物を前記排出方向に移動させると、前記排出防止部と当接した前記ロック部が前記幅方向に移動して前記ロック部と前記排出防止部との前記当接を維持したまま前記ストッパと係止し、これによって前記排出対象物の排出が防止される一方、
前記挿入状態において、前記イジェクトバーを前記挿入方向に沿って移動させると、前記ロック部が前記アンロック位置に移動すると共に、前記イジェクトレバーが前記排出対象物を前記排出方向に押圧して移動させ、前記排出防止部と当接した前記ロック部が前記ストッパと係止することなく前記幅方向に移動し、これによって前記排出対象物が排出される
コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記ロック部は、前記イジェクトバーと一体に形成されている
コネクタ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のコネクタであって、
前記イジェクトバーを前記挿入方向に沿って移動可能となるようにガイドするガイド部を更に備えている
コネクタ。
【請求項4】
請求項3記載のコネクタであって、
前記ロック部が前記アンロック位置に位置しているとき前記イジェクトバーの前記排出方向への移動を妨げるように前記イジェクトバーを保持し、これによって前記ロック部を前記アンロック位置に維持する仮保持部を更に備えている
コネクタ。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコネクタであって、
カバーを更に備えており、
前記ストッパは前記カバーに形成されている
コネクタ。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のコネクタであって、
前記排出対象物の前記幅方向における側部には前記幅方向に凹んだ凹部が形成されており、前記排出防止部は前記凹部の前記挿入方向における奥側の壁であり、前記ロック部が前記ロック位置に位置しているとき、前記ロック部の少なくとも一部は前記凹部の内側に位置している
コネクタ。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコネクタであって、
前記挿入状態において前記ロック部が前記ロック位置に位置しているとき、前記挿入方向における前記排出防止部と前記ロック部との間の距離は、前記挿入方向における前記ストッパと前記ロック部との間の距離の2倍以上である
コネクタ。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコネクタであって、
前記イジェクトレバーは、支点部と力点部と作用点部とを有しており、前記力点部は前記支点部を回動軸として前記挿入方向に沿って移動可能であり、前記作用点部は前記力点部の前記挿入方向に沿った移動に伴って前記挿入方向において前記収容部よりも奥側の収容位置から前記収容部の内部の排出位置まで移動可能であり、
前記イジェクトバーは、被押圧部と動作部とを有しており、前記被押圧部を押圧することにより前記挿入方向に沿って移動可能であり、前記挿入方向に沿って移動したときに前記動作部が前記力点部を前記挿入方向に押圧するように配置されており、
前記ロック部は、前記作用点部が前記収容位置に位置しているときに前記ロック位置に位置する一方、前記作用点部が前記排出位置に位置しているときに前記アンロック位置に位置している
コネクタ。
【請求項9】
請求項8記載のコネクタであって、
前記イジェクトバーは、前記被押圧部の前記幅方向における一方の端部から前記挿入方向に沿って延びる本体部を備えており、前記動作部は前記本体部に設けられている
コネクタ。
【請求項10】
請求項9記載のコネクタであって、
前記イジェクトバーには変形防止部が設けられており、前記変形防止部は、前記被押圧部の前記幅方向における中間部分から前記挿入方向に突出しており、且つ、前記幅方向において前記本体部に向かって延びており、前記被押圧部が過度に押圧された際に前記変形防止部と前記本体部とが当接することで前記イジェクトバーの変形を防止する
コネクタ。
【請求項11】
請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のコネクタであって、
前記排出対象物はカードを搭載可能なトレイである
コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−51134(P2013−51134A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188672(P2011−188672)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】