説明

コポリマー及び個人ケア用組成物中におけるその使用

【課題】コポリマー及び個人ケア用組成物中におけるその使用の提供。
【解決手段】(a)式(I)


(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表わし、R2〜R5は、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、nは、1ないし5の整数を表わし、及び、Yは対イオンを表わす。)で表わされる少なくとも1種のカチオン性モノマー、及び(b)N,N−ジメチルアクリルアミド等のエチレン性不飽和脂肪酸アミド構造を有する少なくとも1種のモノマー、及び(c)所望により、エチレン性不飽和部位を少なくとも2つ含む少なくとも1種の架橋剤の乳化重合から誘導されたコポリマーが製造され、該乳濁液に少なくとも1種の化粧機能剤が添加される、水及び/又はオイルベースの個人ケア用組成物の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コポリマー、その製造、及び水及び/又はオイルベースの組成物のための、特に水及び/又はオイルベースの個人ケア用製品のための、流れ調節剤としての及びコンディショナーとしてのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
流れ調節剤は、個人ケア用組成物の流動性を調整又は調節するために使用される。このような性質は、制限なしに、粘度、流速、経時的粘度変化の安定性、及びこのような個人ケア用組成物中に粒子を懸濁させる能力を含む。
増粘剤は、化粧品及び医薬品配合物のような個人ケア用組成物中に、美的価値観、製品用途、及び有効原料の懸濁及び配送をもたらすために広く使用される。最適な流動性を達成するために、個人ケア用組成物中に粘性の(コ)ポリマーを含むことは、一般的慣例である。様々なポリマー類が個人ケア用組成物の粘度を増加させるために提案されてきた。
【0003】
米国特許第4806345号明細書において、個人ケア用組成物中に使用されるための架橋されたジメチルアミノエチルメタクリレート及びアクリルアミドの四級アンモニウム塩からなるコポリマーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4806345号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術において記載された個人ケア用組成物中に使用されるいくつかのコポリマーは、組成物の粘性化を達成するが、まだ、流動面において更なる改善をする必要がある。
【0006】
従来技術で言及される流れ調節剤特性に加えて、カチオン性のこれらのポリマーは、摩擦力、紫外線の影響、肌及び髪に対する洗浄剤等の化学物質の使用によって、ヘアーキューティクル(hair cuticle)及び角質層上に誘発された陰電価帯電部分に直接性(substantivity)を与える。このようなコポリマーの状態調節性は良く知られており、かつ状態調節性の増加は、例えば、髪の感覚面の評価、及び特に湿潤及び乾燥コーミング(wet and dry combing)における効果、及び髪の湿潤及び乾燥感触によって評価され得る。
【0007】
本発明の目的は、上記で言及した特性及び他の感覚特性において、従来技術より有利なコポリマーを発見することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様は、
(a)式(I)
【化1】

(式中、
1は、水素原子又はメチル基を表わし、
2は、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
nは、2ないし5の整数を表わし、及び、
Yは対イオンを表わす。)
で表わされる少なくとも1種のカチオン性モノマー、及び
(b)式(II)
【化2】

(式中、
6は、水素原子又はメチル基を表わし、及び
7、R8及びR9は、互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つは、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び
(c)所望により、エチレン性不飽和部位を少なくとも2つ含む少なくとも1種の架橋剤の重合から誘導されたコポリマーである。
【0009】
好ましくは、コポリマーは、20ないし95重量%の、より好ましくは40ないし90重量%の式(I)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、5ないし50重量%の、より好ましくは10ないし40重量%の式(II)で表わされる少なくとも1種のモノマーからなる。重量%は、ポリマーの総重量に基づく。2つの成分の重量%の合計は、常に100である。好ましくは、コポリマーは、コポリマーの総量に基づき、50ないし500ppm、より好ましくは100ないし300ppmの少なくとも1種の架橋剤を含む。
【0010】
好ましくは、式(I)で表わされるモノマーは、R1が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
2が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
3、R4及びR5が、互いに独立して、水素原子又はメチル基、より好ましくはメチル基を表わし、
nが、ないし4の整数を表わし、及び
Yが、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェート(methosulfate)を表わすことを特徴とする。
【0011】
好ましくは、式(II)で表わされるモノマーは、
6が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
7が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
8が、水素原子又はメチル基、より好ましくはメチル基を表わし、及び、
9が、水素原子又はメチル基、より好ましくはメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つがメチル基を表わすことを特徴とする。
【0012】
より好ましくは、式(I)で表わされるモノマーは、
1及びR2が、水素原子を表わし、
3、R4及びR5が、メチル基を表わし、
nが、2又は3、特に好ましくは2を表わし、及び
Yが、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェート、特に好ましくはCl-を表わすことを特徴とする。
【0013】
より好ましくは、式(II)で表わされるモノマーは、
6及びR7が、水素原子を表わし、
8及びR9が、メチル基を表わすことを特徴とする。
【0014】
本発明の好ましい態様は、
(a)式(I)
【化3】

(式中、
1、R2、R3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又はメチル基を表わし、nは、2又は3を表わし、及び、
Yは対イオン、好ましくは、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェートを表わす。)で表わされる少なくとも1種のカチオン性モノマー、及び
(b)式(II)
【化4】

(式中、
6は、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
7は、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、及び、
8及びR9は、互いに独立して、水素原子又はメチル基、より好ましくはメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つはメチル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び
(c)所望により、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリルアミド及びアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミド、好ましくはテトラアリルアンモニウムクロリド及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドからなる群から選択された少なくとも1種の架橋剤
の重合から誘導されたコポリマーである。
【0015】
本発明のより好ましい態様は、
(a)20ないし95重量%の、より好ましくは40ないし90重量%の式(I)
【化5】

(式中、
1及びR2は、水素原子を表わし、
3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又はメチル基を表わし、
nは、2又は3を表わし、及び、
Yは、対イオン、好ましくはCl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェートを表わす。)で表わされる少なくとも1種のカチオン性モノマー、及び
(b)5ないし50重量%、より好ましくは10ないし40重量%の式(II)
【化6】

(式中、
6が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
7が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、及び
8が、水素原子又はメチル基、より好ましくはメチル基を表わし、及び、
9が、水素原子又はメチル基、より好ましくはメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つがメチル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、
(c)(モノマーの総量に基づき)50ないし500ppmの、より好ましくは(モノマーの総量に基づき)100ないし300ppmのテトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリルアミド及びアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミド、より好ましくはテトラアリルアンモニウムクロリド及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドからなる群からの少なくとも1種の化合物
の重合から誘導されたコポリマーである。
【0016】
本発明の特に好ましい態様は、
(a)20ないし95重量%の、より好ましくは40ないし90重量%の式(I)
【化7】

(式中、
1及びR2は、水素原子を表わし、
3、R4及びR5は、メチル基を表わし、
nは、2又は3、好ましくは2を表わし、及び、
Yは、対イオン、好ましくはCl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェート、好ましくはClを表わす。)で表わされるカチオン性モノマー、及び
(b)5ないし50重量%、より好ましくは10ないし40重量%の式(II)
【化8】

(式中、
6及びR7は、水素原子を表わし、
8及びR9は、メチル基を表わす。)で表わされるモノマー、及び、
(c)(モノマーの総量に基づき)100ないし300ppmのテトラアリルアンモニウムクロリド及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミド
の重合から誘導されたコポリマーである。
【0017】
更なる態様は、
(a)式(I)
【化9】

(式中、
1は、水素原子又はメチル基を表わし、
2は、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
nは、2ないし5の整数を表わし、及び、
-は対イオンを表わす。)
で表わされる少なくとも1種のカチオン性モノマー、及び
(b)式(II)
【化10】

(式中、
6は、水素原子又はメチル基を表わし、及び
7、R8及びR9は、互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つは、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び
(c)所望により、エチレン性不飽和部位を少なくとも2つ含む少なくとも1種の架橋剤の乳化重合から誘導されたコポリマーが製造され、該乳濁液に少なくとも1種の化粧機能剤(cosmetically−functional agent)が添加されることを特徴とする、水及び/又はオイルベースの個人ケア用組成物(personal care composition)の製造方法である。
【0018】
好ましくは、コポリマーは、20ないし95重量%の式(I)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、5ないし50重量%の式(II)で表わされる少なくとも1種のモノマーからなる。より好ましくは、コポリマーは、40ないし90重量%の式(I)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、10ないし40重量%の式(II)で表わされる少なくとも1種のモノマーからなる。
好ましくは、コポリマーは、コポリマーの総量に基づき、50ないし500ppmの少なくとも1種の架橋剤を含む。
【0019】
好ましくは、モノマー(I)において、
1が、水素原子又はメチル基を表わし、
2が、水素原子又はメチル基を表わし、
3、R4及びR5が、互いに独立して、水素原子又はメチル基を表わし、
nが、2ないし4の整数を表わし、及び
-が、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェート(methosulfate)を表わすことを特徴とする。
【0020】
好ましくは、モノマー(II)において、
6が、水素原子又はメチル基を表わし、
7が、水素原子又はメチル基を表わし、及び、
8が、水素原子又はメチル基を表わし、及び、
9が、水素原子又はメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つがメチル基を表わすことを特徴とする。
【0021】
本発明の好ましい態様は、
(a)式(I)
【化11】

(式中、
1、R2、R3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又はメチル基を表わし、nは、2又は3を表わし、及び、
-は対イオンを表わす。)で表わされるカチオン性モノマー、及び
(b)式(II)
【化12】

(式中、
6は、水素原子又はメチル基を表わし、
7は、水素原子又はメチル基を表わし、
8は、水素原子又はメチル基を表わし、及び
9は、水素原子又はメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つはメチル基を表わす。)で表わされるモノマー、及び
(c)所望により、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリルアミド及びアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドからなる群から選択された少なくとも1種の架橋剤
の乳化重合から誘導されたコポリマーが製造されることを特徴とする前記製造方法である。
【0022】
好ましくは、20ないし95重量%の式(I)で表わされる少なくとも1種のカチオン性モノマー、及び、
5ないし50重量%の式(II)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、
50ないし500ppm(モノマーの総量に基づく)の、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリルアミド及びアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドからなる群からの少なくとも1種の化合物の乳化重合から誘導されたコポリマーが製造されることを特徴とする前記製造方法である。
【0023】
本発明のより好まい態様は、
(a)40ないし90重量%の式(I)
【化13】

(式中、
1及びR2は、水素原子を表わし、
3、R4及びR5は、メチル基を表わし、
nは、2又は3を表わし、及び、
-は、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェートを表わす。)で表わされるカチオン性モノマー、及び
(b)10ないし40重量%の式(II)
【化14】

(式中、
6及びR7は、水素原子を表わし、
8及びR9は、メチル基を表わす。)で表わされるモノマー、及び、
(c)100ないし300ppmのテトラアリルアンモニウムクロリド及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドの乳化重合から誘導されたコポリマーが製造されることを特徴とする前記製造方法である。
【0024】
更なる態様は、
水及び/又はオイルベース組成物のための、好ましくは水及び/又はオイルベース個人ケア用製品のための、
(a)式(I)
【化15】

(式中、
1は、水素原子又はメチル基を表わし、
2は、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
nは、ないし5の整数を表わし、及び、
Yは、対イオンを表わす。)で表わされる少なくとも1種のカチオン性モノマー、及び
(b)式(II)
【化16】

(式中、
6は、水素原子又はメチル基を表わし、及び
7、R8及びR9は、互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、
(c)所望により、エチレン性不飽和部位を少なくとも2つ含む少なくとも1種の架橋剤の重合から誘導されたコポリマー又はその混合物の使用である。
【0025】
本発明の更に好ましい態様は、20ないし95重量%の、より好ましくは40ないし90重量%の式(I)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、5ないし50重量%の、より好ましくは10ないし40重量%の式(II)で表わされる少なくとも1種のモノマーからなるコポリマーの水及び/又はオイルベース組成物のための、好ましくは水及び/又はオイルベース個人ケア用製品のための使用である。重量%はポリマーの総重量に基づく。2つの成分の重量%の合計は常に100である。好ましくは、コポリマーは、コポリマーの総量に基づき、50ないし500ppm、より好ましくは100ないし300ppmの少なくとも1種の架橋剤を含む。
【0026】
本発明のより好ましい態様は、式(I)で表わされるモノマーが、
1が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
2が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
3、R4及びR5が、互いに独立して、水素原子又はメチル基、より好ましくはメチル
基を表わし、
nが、ないし4の整数を表わし、及び、
Yが、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェートを表わすことを特徴とする上記で言及したコポリマーの水及び/又はオイルベース組成物のための、好ましくは水及び/又はオイルベース個人ケア用組成物のための使用である。
【0027】
本発明の更なるより好ましい態様は、式(II)で表わされるモノマーが、
6が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
7が、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
8が、水素原子又はメチル基を表わし、及び
9が、水素原子又はメチル基を表わし、より好ましくはメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つがメチル基を表わすことを特徴とする上記で言及したコポリマーの水及び/又はオイルベース組成物のための、好ましくは水及び/又はオイルベース個人ケア用組成物のための使用である。
【0028】
本発明の特に好ましい態様は、式(I)で表わされるモノマーが、
1及びR2が、水素原子を表わし、
3、R4及びR5が、メチル基を表わし、
nが、2又は3、好ましくは2を表わし、及び、
Yが、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェートを表わすことを特徴とする上記で言及したコポリマーの水及び/又はオイルベース組成物のための、好ましくは水及び/又はオイルベース個人ケア用組成物のための使用である。
本発明の更なる特に好ましい態様は、式(II)で表わされるモノマーが、
6及びR7が、水素原子を表わし、
8及びR9が、水素原子又はメチル基を表わすことを特徴とする上記で言及したコポリマーの水及び/又はオイルベース組成物のための、好ましくは水及び/又はオイルベース個人ケア用組成物のための使用である。
【0029】
重要な使用は、
(a)式(I)
【化17】

(式中、
1、R2、R3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又はメチル基を表わし、nは、2又は3を表わし、及び、
Yは対イオン、好ましくは、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェートを表わす。)で表わされるカチオン性モノマー、及び
(b)式(II)
【化18】

(式中、
6は、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
7は、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、及び、
8は、水素原子又はメチル基を表わし、及び、
9は、水素原子又はメチル基、より好ましくはメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。)で表わされるモノマー、及び
(c)所望により、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリルアミド及びアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミド、好ましくはテトラアリルアンモニウムクロリド及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドからなる群から選択された少なくとも1種の架橋剤
の重合から誘導されたコポリマーが、水及び/又はオイルベース組成物のために、好ましくは水及び/又はオイルベース個人ケア用組成物のために使用されることを特徴とする。
【0030】
非常に重要な使用は、
コポリマーが、
(a)20ないし95重量%の、より好ましくは40ないし90重量%の式(I)
【化19】

(式中、
1、R2、R3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又はメチル基を表わし、nは
、2又は3を表わし、及び、
Yは対イオン、好ましくは、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェートを表わす。)で表わされるカチオン性モノマー、及び
(b)5ないし50重量%の、より好ましくは10ないし40重量%の式(II)
【化20】

(式中、
6は、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、
7は、水素原子又はメチル基、より好ましくは水素原子を表わし、及び、
8は、水素原子又はメチル基を表わし、及び、
9は、水素原子又はメチル基、より好ましくはメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つはメチル基を表わす。)で表わされるモノマー、及び
(c)50ないし500ppm(モノマーの総量に基づく)の、より好ましくは100ないし300ppm(モノマーの総量に基づく)のテトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリルアミド及びアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミド、好ましくはテトラアリルアンモニウムクロリド及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドからなる群からの少なくとも1種の化合物
の重合から誘導されることを特徴とする。
【0031】
特に重要な使用は、コポリマーが、
(a)20ないし95重量%の、より好ましくは40ないし90重量%の式(I)
【化21】

(式中、
1及びR2は、水素原子を表わし、
3、R4及びR5は、メチル基を表わし、
nは、2又は3、好ましくは2を表わし、及び、
Yは、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェート、好ましくはClを表わす。)で表わされるカチオン性モノマー、及び
(b)5ないし50重量%の、より好ましくは10ないし40重量%の式(II)
【化22】

(式中、
6及びR7は、水素原子を表わし、及び、
8及びR9は、メチル基を表わす。)で表わされるモノマー、及び
(c)100ないし300ppm(モノマーの総量に基づく)のテトラアリルアンモニウムクロリド及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミド
の重合から誘導されることを特徴とする。
【0032】
本発明の増粘剤−流れ調節剤系は、個人ケア用組成物中に、及びより特にはヘアーケア及びスキンケア用組成物中に有用である。これらの組成物は、一般的に、個人ケア用組成物に所望の化粧品特性を与えるのに有効な量で使用される化粧機能剤(cosmetically−functional agent)を少なくとも1種含み得る。ここで使用される用語"化粧機能剤"は、その化粧用途において髪又は肌に適用されるいかなる材料、化合物又は組成物をも意味する。典型的な薬剤は、皮膚軟化薬、湿潤剤、滑剤、紫外線防止剤、保恒剤、顔料、染料、着色剤、α−ヒドロキシ酸、澱粉等の美観強化剤(aesthetic enhancer)、香水及び香剤、フィルム形成体(防水剤)、防腐剤、抗菌剤、抗微生物剤及び他の薬剤、溶媒、界面活性剤、天然又は合成ポリマー、髪の状態調節剤及び髪の固定剤を含む。このような化粧機能剤は、鉱油、グリセリン、蜜蝋、ラノリン、アセチル化ラノリン、ステアリン酸、パルミチン酸、セチルアルコール、オレフィンスルホネートのナトリウム塩、様々な蛋白質、ポリマー状糖、ポリクオタニウムのような状態調節剤、及びポリ(ビニルピロリドン)、及びN−ビニルホルムアミド又はポリビニルホルムアミド等の髪の固定剤を含む。化粧機能剤は、個人ケア用組成物中に、60重量%までの量で存在する(重量%は、個人ケア用組成物の総重量に基づく。)。
【0033】
個人ケア用組成物は、例えば、シャンプー、浴用及びシャワー添加剤、髪のケア製品、ワックス/脂肪組成物、液体石鹸、ローション、ゲル、クリーム、脱臭剤、スティック製品、パウダー、軟膏、他の水溶液又はアルコール溶液又は水/アルコール溶液、例えば、肌用洗浄溶液、湿潤性洗浄シート及びオイルである。
【0034】
個人ケア用組成物は、非常に広い範囲の製品を含む。適当な製品は、例えば、とりわけ、以下のものである。
−スキンケア製品、例えば、棒石鹸又は液体石鹸、合成洗剤又は洗浄ペーストの形態の肌洗浄及び清浄製品、
−浴用製品、例えば、液状浴用製品(フォームバス、ミルク、シャワー製品)又はバスパール及びバスソルト等の固形浴用製品、
−肌用乳液、多様な乳液又は肌用オイル等のスキンケア製品、
−装飾的なボディケア製品、例えば、日中用又はパウダークリーム形態のフェイスメイキャップ、フェイスパウダー(ルース及び固形)、口紅又はメイキャップクリーム、アイケア製品、例えば、アイシャドー製品、マスカラ、アイライナー、アイクリーム、アイフィックスクリーム、リップクリーム製品、例えば、リップスティック、リップグロス、リップライナー、ネイルケア製品、例えば、ネイルマニキュア、ネイルマニキュアリムーバー、ネイルハードナー又はキューティクルリムーバー、
−女性用衛生製品、例えば、女性用衛生洗浄ローション又はスプレー、
−フットケア製品、例えば、フットバス、フットパウダー、フットクリーム又は足用香膏、足用脱臭剤及び発汗抑制剤又は硬く肥厚した皮膚をこすり洗うための製品、
−日焼け止め剤、例えば、サンミルク、ローション、クリーム、オイル、サンブロッカー(sun blocker)又は熱帯用日焼け止め剤(tropical)、日焼け前製品又は日焼け後製品、
−日焼け製品、例えば、セルフタンニングクリーム、
−脱色製品、例えば、肌用漂白用又はスキンライトニング製品、
−防虫剤、例えば、防虫オイル、ローション、スプレー又はスティック、
−脱臭剤、例えば、脱臭スプレー、非エーロゾルスプレー、脱臭ゲル、スティック又はロールオン、
−発汗抑制剤、例えば、発汗抑制スティック、クリーム又はロールオン、
−汚れた肌を清浄及び処理するための製品、例えば、合成洗剤(固形又は液状)、剥離又はこすり洗いするための製品、又は剥離パック、
−化学的脱毛製品、例えば、脱毛パウダー、液状脱毛製品、クリーム状又はペースト状脱毛製品、脱毛ゲル又はエーロゾルフォーム、
−シェービング製品、例えば、シェービングソープ、泡状シェービングクリーム、非泡状シェービングクリーム、シェービングフォーム及びゲル、ドライシェービングのためのプレシェービング製品、アフターシェーブ又はアフターシェーブローション、
−芳香性調製品、例えば、香水(オーデコロン、オードトワレ、オードパルファム、パルファムドトワレ、香水)、香油または芳香クリーム;
・歯のケア、義歯のケア及び口腔のケア用調製品、例えば、練り歯磨き、ゲル状歯磨き、歯磨き粉、洗口濃縮液、抗プラーク性洗口液、義歯用洗浄剤または義歯用固定剤、
−化粧品毛髪用調製品、例えば、シャンプー及びコンディショナーの形態の毛髪洗浄用調製品、ヘアケア用調製品、例えば、前処理用調製品、ヘアートニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアーリンス、トリートメントパック、集中的ヘアートリートメント、毛髪構成化用調製品、例えば、パーマネントウェーブ用ヘアーウェーブ用調製品(ホットウェーブ、マイルドウェーブ、コールドウェーブ)、直毛化用調製品、液体ヘアーセット用調製品、ヘアーフォーム、ヘアースプレー、漂白用調製品、例えば、過酸化水素溶液、ライトニングシャンプー、漂白クリーム、漂白パウダー、漂白ペースト若しくはオイル、一時的、半永久性若しくは耐久性毛髪着色料、自己酸化性染料を含む調製品またはヘナ若しくはカモミールのような天然毛髪着色料。
【0035】
上記で列挙した個人ケア用組成物は、例えば、以下に示すような非常に広い範囲の形態であり得る。
−オイル/水(O/W)乳状液のような液体配合物の形態、
−ゲルの形態、
−オイル、クリーム、ミルク又はローションの形態、
−パウダー、ラッカー、ペレット又はメイキャップの形態、
−スティックの形態、
−スプレー(高圧ガススプレー又はポンプスプレー)又はエーロゾルの形態、
−フォームの形態、又は
−ペーストの形態。
【0036】
口腔衛生組成物は、更なる抗微生物強化剤、例えば、アニオン性ポリマー状ポリカルボキシレート、脱水ポリリン酸塩、弗素化イオンの供給源を提供する化合物、珪質材料又は重炭酸ナトリウムを含む艶出材;保湿剤、増粘剤、界面活性剤及び調味料又は甘味料を有する水相を含む口腔用に許容可能なビヒクルを含み得る。
【0037】
オイル相(オイル成分)は、それらの物質に対する親油成分類を制限することなく、以下の物質群から選択され得る。
【0038】
脂肪アルコール:セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリールアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、炭素原子数12ないし15のアルコールのベンゾエート、アセチル化ラノリンアルコール等を含む、6ないし18個の、好ましくは8ないし10個の炭素原子を有する脂肪アルコールに基づくゲルべアルコール(Guerbet alcohol)。
【0039】
脂肪酸のエステル:直鎖状炭素原子数6ないし24の脂肪酸と直鎖状炭素原子数3ないし24のアルコールのエステル、枝分かれ状炭素原子数6ないし13のカルボン酸と直鎖状炭素原子数6ないし24の脂肪アルコールのエステル、直鎖状炭素原子数6ないし24の脂肪酸と枝分かれ状アルコール、特に、2−エチルヘキサノールのエステル、ヒドロキシカルボン酸と直鎖状又は枝分かれ状炭素原子数6ないし22のアルコールのエステル、特に、ジオクチルマレート、直鎖状及び/又は枝分かれ状脂肪酸と多価アルコール(例え
ば、プロピレングリコール、ダイマージオール又はトライマートリオール)及び/又はゲルべアルコールのエステル、例えば、カプロン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、エラエオステアリン酸、アラキド酸、ガドレイン酸、ベヘン酸及びエルカ酸及びその工業銘柄混合物(例えば、天然脂肪及びオイルの圧力除去で、ローレン オキソ合成(Roelen's oxosynthesis)からのアルデヒドの還元で又は不飽和脂肪酸のダイマー化で得られる。)とアルコール、例えば、イソプロピルアルコール、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パームオレイルアルコール(palmoleyl alcohol)、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノイルアルコール、リノレニルアルコール、エラエオステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ガドレイルアルコール、べへニルアルコール、エルシルアルコール及びブラシジルアルコール及びその工業銘柄混合物(例えば、ローレン オキソ合成(Roelen's oxosynthesis)から脂肪及びオイル又はアルデヒドに基づく工業銘柄メチルエステルの高圧水素化で、及び不飽和脂肪酸アルコールのダイマー化でモノマーとして得られる。)のエステル。
このようなエステルオイルの例は、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルステアレート、イソプロピルイソステアレート、イソプロピルオレート、n−ブチルステアレート、n−ヘキシルラウレート、n−デシルオレート、イソオクチルステアレート、イソノニルステアレート、イソノニルイソノナノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−ヘキシルラウレート、2−ヘキシルデシルステアレート、2−オクチルドデシルパルミテート、オレイルオレート、オレイルエルケート、エルシルオレート、エルシルエルケート、セテアリールオクタノエート(cetearyl octanoate)、セチルパルミテート、セチルステアレート、セチルオレート、セチルベヘネート、セチルアセテート、ミリスチルミリステート、ミリスチルベヘネート、ミリスチルオレート、ミリスチルステアレート、ミリスチルパルミテート、ミリスチルラクテート、プロピレングリコールジカプリレート/カプレート、ステアリルヘプタノエート、ジイソステアリルマレート、オクチルヒドロキシステアレート等である。
使用され得る更なるオイル成分は、ジエチルヘキシル2,6−ナフタレート、ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)−アジペート、ジ(2−エチルヘキシル)スクシネート及びジイソトリデシルアセレートのようなジカルボン酸エステル、及び又、エチレングリコールジオレート、エチレングリコールジイソトリデカノエート、プロピレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート)、プロピレングリコールジイソステアレート、プロピレングリコールジぺラルゴネート、ブタンジオールジイソステアレート及びネオペンチルグリコールジカプリレートのようなジオールエステルである。
炭素原子数6ないし24の脂肪アルコール及び/又はゲルべアルコールとの飽和及び/又は不飽和芳香族カルボン酸、特に、安息香酸のエステル、炭素原子数2ないし12のジカルボン酸と1ないし22個の炭素原子を有する直鎖状又は枝分かれ状アルコール又は2ないし10個の炭素原子及び2ないし6個のヒドロキシ基を有するポリオールのエステル。
グリセリルエステル及び誘導体を含む天然又は合成トリグリセリド。炭素原子数6ないし18の脂肪酸に基づく、他のアルコールとの反応によって変性されたジ又はトリグリセリド(カプリル/カプリントリグリセリド、小麦麦芽グリセリド等)。ポリグリセリン(ポリグリセリル−4カプレート、ポリグリセリル−2イソステアレート等のようなポリグリセリル−n)、又はヒマシ油(リシヌス コミュニス(Ricinus Communis)、水素化植物油、スイートアーモンド油、小麦麦芽油、ごま油、水素化綿実油、ココナッツ油、アボカド油、コーン油、水素化ヒマシ油、シアバター、ココアバター、大豆バター、ミンク油、ヒマワリ油、ベニバナ油、マカダミアナッツ油、オリーブ油、水素化牛
脂、アプリコット種油、へーゼルナッツ油、ボラゴ油等の脂肪酸エステル。
長鎖酸とアルコールのエステル並びにワックスのような性質を有する化合物を含むワックス、例えば、カルナウバワックス(コペルニシア セリフェラ(Copernicia Cerifera))、ビーズワックス(白色又は黄色)、ラノリンワックス、カンデリラワックス(ユホービア セリフェラ(Euphorbia Cerifera))、オゾケライト、日本ワックス、パラフィンワックス、ミクロクリスタリンワックス、セレシン、セテアリールエステルワックス、合成ビーズワックス等。また、セテアリールアルコール又は部分グリセリド(partial glyceride)としての親水性ワックス。
真珠光沢のあるワックス:ルキレングリコールエステル(lkylene glycol ester)、特に、エチレングリコールジステアレート;脂肪酸アルカノールアミド、特に、ココ脂肪酸ジエタノールアミド(coco fatty acid diethanolamide);部分グリセリド、特に、ステアリン酸モノグリセリド;多価の、未置換又はヒドロキシ置換カルボン酸と6ないし22個の炭素原子を有する脂肪アルコールのエステル、特に、酒石酸の長鎖化エステル;脂肪物質、例えば、脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテル及び脂肪カルボネート、該脂肪物質は、合計して少なくとも24個の炭素原子を有し、特には、ラウロン(laurone)及びジステアリルエーテル;ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸又はベヘン酸のような脂肪酸、12ないし22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドと12ないし22個の炭素原子を有する脂肪アルコール、及び/又は2ないし15個の炭素原子及び2ないし10個のヒドロキシ基を有するポリオールの環開生成物、及びその混合物。
【0040】
炭化水素油:鉱油(軽又は重)、ペトロラタム(黄色又は白色)、ミクロクリスタリンワックス、パラフィン及びイソパラフィン化合物、ポリデセンとしての水素化イソパラフィン分子、及びポリブタン、水素化ポリイソブタン、スクアラン、イソヘキサデカン、イソドデカン、及び植物及び動物界からの他のもの。
【0041】
シリコーン又はシロキサン(有機置換ポリシロキサン):ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、及び又、アミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、弗素−、グリコシド−及び/又はアルキル変性シリコーン化合物、該シリコーン又はシロキサンは、室温で液体又は樹脂状形態であり得る。直鎖ポリシロキサン:ダウ コーニング200液体(登録商標:Dow Corninig)、ミラシルDM(登録商標:Mirasil)(ローディア)、ジメチコノールのようなジメチコン。環状シリコーン液体:ダウ コーニング345液体(登録商標:Dow Corninig)、シルビオン品種(登録商標:Silbione)、アビル品種(登録商標:Abil)のようなシクロペンタシロキサン揮発物。フェニルトリメチコン:ダウ
コーニング556液体(登録商標:Dow Corninig)。また、ジメチルシロキサン単位200ないし300個の平均鎖長を有するジメチコンと水素化シリケートの混合物であるシメチコンも適当である。詳細は、トッドらによる、適当な揮発性シリコーンの調査は、Cosm.Toil.91,27(1976)で更に見られる得る。
非常に適当なものは、米国特許第5637306号明細書(2欄、12行ないし4欄5行)に開示されたような不揮発性有機ポリシロキサンである。このような不揮発性有機ポリシロキサンは、ポリエチレンオキシ及び/又はポリプロピレンオキシ又はカルボキシレート有するポリシロキサン又は重亜硫酸塩群有機ポリシロキサンを除く、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、変性及び非変性ポリシロキサン、シリコーンゴム及び樹脂、及び有機変性ポリシロキサンからなる群から選択される。
好ましくは、これら不揮発性有機ポリシロキサンは、以下の群から選択される
A)ポリアルキル(炭素原子数1ないし20)シロキサン:末端トリメチルシリル基を含む直鎖状ポリジメチルシロキサン、及び末端トリヒドロキシシリル基を含む直鎖状ポリ
ジメチルシロキサン;
B)25℃で10-5ないし5.10-22/秒の粘度を有する、直鎖状及び/又は枝分かれ状ポリジメチルフェニルシロキサン又はポリジメチルジフェニルシロキサン;
C)以下の化合物からなる群から選択される、単独で又は溶媒中の混合物の形態で使用されるゴム:
所望により、鎖の末端がヒドロキシ化されたポリジメチルシロキサン、
ポリ[(ジメチルシロキサン)/(メチルビニルシロキサン)]、
ポリ[(ジメチルシロキサン)/(ジフェニルシロキサン)]、
ポリ[(ジメチルシロキサン)/(フェニルメチルシロキサン)]、
ポリ[(ジメチルシロキサン)/(ジフェニルシロキサン)/(メチルビニルシロキサン)];
及び以下の混合物;
鎖の末端がヒドロキシ化されたポリジメチルシロキサンから、及び環状ポリジメチルシロキサンから形成された混合物;
ポリジメチルシロキサンゴムから、及び環状シリコーンから形成された混合物;
異なる粘度の2つのポリジメチルシロキサンの混合物;及び
D)(R)2SiO2/2、RSiO3/2及びSiO4/2単位を含む有機ポリシロキサン樹脂(式中、Rは1ないし6個の炭素原子を有する炭化水素基又はフェニル基を表わす。)。
【0042】
フルオロ化又はペルフルオロ化オイル:ペルフルオロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロペンタン(フルテック品種(登録商標:Flutec))、ポリペルフルオロメチルイソプロピルエーテル(フォムブリン品種(登録商標:Fomblin))。オイル成分は99重量%までの量で使用され得る。オイル/水配合物において、オイル成分は、個人ケア用組成物の総重量に基づいて、好ましくは5重量%ないし50重量%、より好ましくは10重量%ないし35重量%の量で存在する。
【0043】
乳化剤:いかなる慣用の有用な乳化剤も個人ケア用組成物のために使用され得る。乳化剤系は、例えば、カルボン酸及びその塩:ナトリウム、カリウム及びアンモニウムのアルカリ石鹸、カルシウム又はマグネシウムの金属石鹸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸等のような有機ベース石鹸等を含み得る。
アルキルホスフェート又はリン酸エステル:酸ホスフェート、ジエタノールアミンホスフェート、カリウムセチルホスフェート。
エトキシ化カルボン酸又はポリエチレングリコールエステル(PEG−n アクリレート)。12ないし22個の炭素原子を有する脂肪酸及びアルキル基に8ないし15個の炭素原子を有するアルキルフェノールを有する2ないし30molのエチレンオキシドから及び/又は0ないし5molのプロピレンオキシドから枝分かれされた、8ないし22個の炭素原子を有する直鎖状脂肪アルコール。ラウレス−n、セテアレス−n、ステアレス−n、オレス−nのような脂肪アルコールポリグリコールエーテル。PEG−nステアレート、PEG−nオレート、PEG−nココエートのような脂肪酸ポリグリコールエーテル。モノグリセリド及びポリオールエステル。1ないし30molのエチレンオキシドとポリオールの付加生成物の炭素原子数12ないし22の脂肪酸モノ及びジエステル。
モノステアレートグリセロール、ジイソステアロイルポリグリセリル−3−ジイソステアレート、ポリグリセリル−3−ジイソステアレート、トリグリセリルジイソステアレート、ポリグリセリル−2−セスキイソステアレート、又はポリグリセリルダイメレートのような脂肪酸とポリグリセロールのエステル。多数のそれらの物質類からの化合物の混合物も適当である。モノステアレートジエチレングリコールのような脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、スクロエステルのような脂肪酸とサッカロースのエステル、スクログリセリドのようなグリセロースとサッカロースのエステル。
ソルビトール及びソルビタン:6ないし22個の炭素原子を有する飽和及び不飽和脂肪
酸とエチレンオキシド付加生成物のソルビタンモノ及びジエステル。
ポリソルベート−n類、セスキイソステアレートのようなソルビタンエステル、ソルビタン、PEG−(6)−イソステアレートソルビタン、PEG−(10)−ソルビタンラウレート、PEG−17−ジオレートソルビタン。
グルコース誘導体:炭素原子数8ないし22のアルキルモノ及びオリゴグリコシド及び糖成分としてグルコースが好まれるエトキシ化された類似体。メチルグルセス20セスキステアレート、ソルビタンステアレート/スクロースココエート、メチルグルコースセスキステアレート、セテアリールアルコール/セテアリールグルコシドのようなオイル/水乳化剤。メチルグルコースジオレート/メチルグルコースイソステアレートのような水/オイル乳化剤。
サルフェート及びスルホン化誘導体:ジアルキルスルホスクシネート(DOSS:ジオクチルスクシネート)、アルキルラウリルスルホネート、直鎖状スルホン化パラフィン、スルホン化テトラプロピレンスルホネート、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム及びラウリル硫酸エタノールアミン、ラウリルエーテルサルフェート、ラウレス硫酸ナトリウム、スルホスクシネート、アセチルイソチオネート;タウリン、メチルタウリン、イミダゾールサルフェートのようなアルカノールアミドサルフェート。
アミン誘導体:アミン塩、オキシドアミンのような、アルキルイミダゾリン等の複素環を含有する鎖を有するエトキシ化されたアミン、ピリジン誘導体、イソキノテイン、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルピリジニウム、セチルトリメチル臭化アンモニウム(CTBA)のような四級アンモニウム、ステアリルアルコニウム(Stearyl alkonium)。
アミド誘導体。アシルアミドDEAのようなアルカノールアミド、PEG−nアシルアミドのようなエトキシ化アミド、オキシデアミド(oxydeamide)。
ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルコポリマー及び誘導体:ジメチコン、コポリオール、シリコーンポリエチレンオキシドコポリマー、シリコーングリコールコポリマー。
プロポキシ化又はPOE−nエーテル(メロキサポール(Meroxapol))、ポラキサマー(Polaxamer)又はポリ(オキシエチレン)m−ブロック−ポリ(オキシプロピレン)n−ブロック(オキシエチレン)。
分子中に少なくとも1つの四級アンモニウム基及び少なくとも1つのカルボキシレート及び/又はスルホネート基を有する双性イオン界面活性剤。特に適当な双性イオン界面活性剤は、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えば、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えば、ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート、及び2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン(各々、アルキル基又はアシル基中に8ないし18個の炭素原子を有する。)、及び又、ココアシルアミノエチルヒドロキシエチル−カルボキシ−メチルグリシネート、N−アルキルベタイン、N−アルキルアミノベタインのようないわゆるベタインである。
アルキルイミダゾリン、アルキロペプチド(alkylopeptide)、リポアミノ酸。
自己乳化性基剤(K:F:DePolo−美容術のショートテキストブック,第8章,表8−7,250ないし251頁):
PEG−6ビーズワックス(及び)PEG−6ステアレート(及び)ポリグリセリル−2イソステアレート[アピファク(Apifac)]、グリセリルステアレート(及び)PEG−100ステアレート[アーラセル165]、PEG−5グリセリルステアレート[アーラトン983S]、ソルビタンオレート(及び)ポリグリセリル−3リシノレート。[アーラセル1689]、ソルビタンステアレート及びスクロースココエート[アーラトン2121]、グリセリルステアレート及びラウレス−23[セラシンス945]、セテアリールアルコール及びセテス−20[セトマクロゴル ワックス]、セテアリールアルコール及びポリソルベート60及びPEG−150及びステアレート−20[ポラワッ
クスGP200,ポラワックスNF]、セテアリールアルコール及びセテアリールポリグルコシド[エムルゲードPL1618]、セテアリールアルコール及びセテアレス−20[エムルゲード1000NI,コスモワックス]、セテアリールアルコール及びPEG−40ヒマシ油[エムルゲードFスペシャル]、セテアリールアルコール及びPEG−40ヒマシ油及びセテアリール硫酸ナトリウム[エムルゲードF]、ステアリルアルコール及びステアレス−7及びステアレス−10[エムルゲートールE2155]、セテアリールアルコール及びステアレス−7及びステアレス−10[乳化性ワックスU.S.N.F]、グリセリルステアレート及びPEG−75ステアレート[ゲロット64]、プロピレングリコールセテス−3アセテート[ヘテステーPCS]、プロピレングリコールイソセス−3アセテート[ヘテステーPHA]、セテアリールアルコール及びセテス−12及びオレス−12[ランブリトールワックスN21]、PEG−6ステアレート及びPEG−32ステアレート[テフォス1500]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びステアレス−20[テフォス2000]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びグリセリルステアレート及びステアレス−20[テフォス2561]、グリセリルステアレート及びセテアレス−20[テギナシド(Teginacid)H、C、X]のような非イオン性基剤。
PEG−2ステアレートSE、グリセリルステアレートSE[モネルギン,クティナKD]、プロピレングリコールステアレート[テギンP]のようなアニオン性アルカリ基剤。
セテアリールアルコール及びセテアリール硫酸ナトリウム[ラネッテN、クティナLE、クロダコールGP]、セテアリールアルコール及びラウリル硫酸ナトリウム[ラネッテW]、トリラネス−4ホスフェート及びグリコールステアレート及びPEG−2ステアレート[セデフォス75]、グリセリルステアレート及びラウリル硫酸ナトリウム[テギナシドスペシャル]のようなアニオン性酸基剤。
セテアリールアルコール及びセトリモニウムブロミドのようなカチオン性酸基剤。
乳化剤は、組成物の総重量に基づき、例えば1重量%ないし30重量%、特に4重量%ないし20重量%、好ましくは5重量%ないし10重量%の量で使用され得る。
オイル/水乳濁液中に配合される場合、好ましくは、このような乳化剤系の量はオイル相の5%ないし20%を示し得る。
【0044】
補助剤及び添加剤:個人ケア用組成物、例えば、クリーム、ゲル、ローション、アルコール溶液又は水/アルコール溶液、乳濁液、ワックス/脂肪組成物、スティック製品、パウダー又は軟膏は、更なる補助剤及び添加剤として、更に、穏やか界面活性剤、過脂肪剤、稠度調節剤、更なる増粘剤、ポリマー、安定剤、有機物により生じた有効成分、脱臭活性成分、抗ふけ剤、フィルム形成体、膨潤剤、更なる紫外線保護因子、抗酸化剤、ヒドロトロープ剤、防腐剤、防虫剤、セルフタンニング剤、可溶化剤、香油、着色剤、微生物抑制剤等を含み得る。
補助剤及び添加剤は、個人ケア用組成物中に、組成物の総重量に基づき、例えば、0.1重量%ないし25重量%の量で所望により存在し得る。
【0045】
過脂肪剤:過脂肪剤として使用するのに適当な物質は、例えば、ラノリン及びレシチン、及び又、ポリエトキシ化又はアクリル化ラノリン及びレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリド及び脂肪酸アルカノールアミドであり、後者は、発泡安定剤として同時に作用する。
【0046】
界面活性剤:適当な穏やかな界面活性剤、いわゆる特に肌に許容される界面活性剤の例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテルサルフェート、モノグリセリドサルフェート、モノ及び/又はジアルキルスルホスクシネート、脂肪酸イソチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド(fatty acid tauride)、脂肪酸グルタメート、α−オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂
肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン及び/又は蛋白質と脂肪酸の縮合物を含み、後者は、好ましくは小麦蛋白質に基づく。
【0047】
稠度調節剤/更なる増粘剤及び流れ調節剤:更なる増粘剤及び流れ調節剤として、二酸化シリシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ポリサッカリド又はその誘導体、例えば、ヒアルロン酸、キサンサンゴム、グアール、寒天、アルギネート、カラゲーナン、ゲラン、ペクチン、又はヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースのような変性セルロースが考慮される。更に、ポリアクリレート又は網状アクリル酸及びポリアクリルアミドのホモポリマー、例えば、カルボポールレンジ(例えば、カルボポール型980、981、1382、ETD2001、ETD2020、ウルトレズ10;INCI:カルボマー)、又はサルケアSC80(ステアレス−10アリルエーテル/アクリレートコポリマー)、サルケアSC81(アクリレートコポリマー)、サルケアSC91及びサルケアAST(アクリル酸ナトリウムコポリマー/PPG−1 トリデセス−6)のようなサルケアレンジ、セピゲル305(ポリアクリルアミド/ラウレス−7)、シムルゲルNS及びシムルゲルEG(ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー)、スタビレン30(アクリレート/ビニルイソデカノエート架橋ポリマー)、ぺムレンTR−1(アクリレート/炭素原子10ないし30アルキルアクリレート架橋ポリマー)、ルビゲルEM(アクリル酸ナトリウムコポリマー)、アクリン28(アクリレート/べへネス−25メタクリレートコポリマー)等。
【0048】
ポリマー:適当なカチオン性ポリマーは、例えば、カチオン性セルロース誘導体、例えば、アメーコール社からポリマーJR400(登録商標:ポリマーJR400)の名で得られる四級化ヒドロキシメチルセルロース、カチオン性澱粉、ジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドのコポリマー、四級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、例えば、ルビクアット(登録商標:Luviquat)(BASF)、ポリグリコールとアミンの縮合物、四級化コラーゲンポリペプチド、例えば、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(ラメルクアットL(登録商標:Lamequat)/グルーナウ)、四級化小麦ポリペプチド、ポリエチレンイミン、カチオン性シリコーンポリマー、例えば、アミドメチコン、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンのコポリマー(カータレチン(登録商標:Cartaretin/クラリアント)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドのコポリマー(メルクアット(登録商標:Merquat)550/ケムビロン)、例えば、仏国特許出願公開第2252840号明細書に記載されたようなポリアミノポリアミド、及びその架橋結合した水溶性ポリマー、カチオン性キチン誘導体、例えば、所望により、微結晶として分布した四級化キトサンのカチオン性キチン誘導体;ジハロアルキル、例えば、ジブロモブタンとビスジアルキルアミン、例えば、ビスジメチルアミノ−1,3−プロパンの縮合物、カチオン性グアールゴム、例えば、セランス社製ジャガー(登録商標:Jaguar)C−17、ジャガー(登録商標:Jaguar)C−16、四級化アンモニウム塩ポリマー、例えば、ミラノール社製ミラポール(登録商標:Mirapol)A−15、ミラポール(登録商標:Mirapol)AD−1、ミラポール(登録商標:Mirapol)AZ−1である。アニオン性、双性イオン性、両性及び非イオン性ポリマーとして、例えば、ビニルアセテート/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、ビニルアセテート/ブチルマレート/イソボルニルアクリレートコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー、及びそのエステル、未架橋ポリアクリル酸及びポリオールと架橋結合したポリアクリル酸、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート/第三ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタムターポリマー、及び又、所望により誘導されたセルロースエーテル及びシリコーンが考慮
される。更に、欧州特許第1093796号明細書(3ないし8頁、17ないし68段落)に記載されたようなポリマーも使用され得る。
【0049】
有機物により生じた有効成分:有機物により生じた有効成分は、例えば、トコフェロール、トコフェロールアセテート、トコフェロールパルミテート、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、擬似セラミド、エッセンシャルオイル、植物抽出物及びビタミン錯体を意味するとして理解される。
【0050】
脱臭有効成分:脱臭有効成分として、例えば、発汗抑制剤、例えば、アルミニウムクロロハイドレート(J.Soc.Cosm.Chem.24,281(1973)参照。)が考慮される。クラリアント社の商標ロクロン(商標登録:Locron)下で、例えば、式Al2(OH)5Cl×2.52Oで表わされるアルミニウムクロロハイドレートが市販で入手可能であり、そしてその使用が特に好ましい(J.Pharm.Pharmacol.26,531(1975)参照。)。クロロハイドレートの他に、アルミニウムヒドロキシアセテート及び酸性アルミニウム/ジルコニウム塩の使用も可能である。エステラーゼ抑制剤が更なる脱臭有効成分として添加され得る。このような抑制剤は、好ましくは、トリメチルシトレート、トリプロピルシトレート、トリイソプロピルシトレート、トリブチルシトレート及び特にはトリエチルシトレート(ハイダゲン(商標登録:Hydagen)CAT,ヘンケルKGaA,デュッセルドルフ/独国)のようなトリアルキルシトレートであり、そしてそれは酵素活性を抑制し、それによって臭気の形成を減少させる。エステラーゼ抑制剤として考慮される更なる物質は、ステロールサルフェート又はホスフェート、例えば、ラノステロール、コレステロール、カンペステロール、スティグマステロール及びシトステロールサルフェート又はホスフェート、ジカルボン酸及びそのエステル、例えば、グルタル酸、グルタル酸モノエチルエステル、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン酸モノエチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸及びマロン酸ジエチルエステル、及び、ヒドロキシカルボン酸及びそのエステル、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸又は酒石酸ジエチルエステルである。病原菌叢に影響を及ぼし、かつ汗分解菌の成長を絶滅又は抑制する抗菌有効成分も同様に、製品中に(特に、スティック製品中に)存在し得る。例は、キトサン、フェノキシエタノール及びクロルへキシジングルコネートを含む。5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−フェノール(イルガサン(登録商標:Irgasan),チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッド)もまた、特に効果的であることが判っている。
【0051】
抗ふけ剤:抗ふけ剤として、例えば、クリムバゾール(Climbazole)、オクトピロックス及びピリチオン亜鉛が使用され得る。慣用のフィルム形成体は、例えば、キトサン、ミクロクリスタリンキトサン、四級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、高い割合のアクリル酸を含む四級セルロース誘導体のポリマー、コラーゲン、ヒアルロン酸、及びその塩、及び同様の化合物を含む。
【0052】
抗酸化剤:
個人ケア用製品は、所望により、1種以上の抗酸化剤を含み得る。いかなる慣用の抗酸化剤も使用され得る。
このような抗酸化剤の典型的な例は、4,4'−ジ−α−クミル−ジフェニルアミン、モノ及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミン、n−オクタデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、テトラジブチルペンタエリトリチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、ネオペンタンテトライルテトラキス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)、ジ−n−オクタ−デシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンシルホスホネート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、チオジエチレン
ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,6−ジオキサオクタメチレンビス(3−メチル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)、2,6−ジ−第三ブチル−p−クレゾール、2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−4−第三ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシヌレート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチル−フェニル)ブタン、1,3,5−トリス[2−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ)エチル]イソシアヌレート、3,5−ジ−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メシトール、ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)、1−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−3,5−ジ(オクチルチオ)−s−トリアジン、N,N'−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナアミド)、カルシウムビス(エチル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート)、エチレンビス[3,3−ジ(3−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、オクチル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイル)−ヒドラジド、N,N'−ビス[2−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ)−エチル]オキサミド、及び直接酸化によってジ(水素化牛脂)アミンから製造されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンである。
更なる適当な酸化剤は、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)及びその誘導体、イミダゾール(例えば、ウロカン酸)及びその誘導体、D,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンのようなペプチド及びその誘導体(例えば、アンセリン)、カロチノイド、カロテン(例えば、β−カロテン、リコペン)及びその誘導体、クロロゲン酸及びその誘導体、リポ酸及びその誘導体(例えば、ジヒドロリポ酸)、オーロチオグリコース(aurothioglycose)、プロピルチオウラシル及び他のチオール(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン及びグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、ラウリル、パルミトイル、オレイル、リノレイル、コレステリル及びそのグリセリルエステル。)及び又その塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸及びその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩)、及び又、スルホキシミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタチオニンスルホキシミン)、また、(金属)キレート剤(例えば、α−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベージン(biliverdin)、EDTA、EGTA及びその誘導体、不飽和脂肪酸及びその誘導体(例えば、リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸及びその誘導体であり、ユビキノン及びユビキノール及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体(例えば、アスコルビルパルミテート、アスコルビルリン酸マグネシウム、アスコルビルアセテート)、トコフェロール及びその誘導体(例えば、ビタミンEアセテート)、ビタミンA及びその誘導体(例えば、ビタミンAパルミテート)、及び又、ベンゾイン樹脂の針葉状ベンゾエート(coniferyl benzoate)、ルチン酸及びその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフルリデングルシトール(furfuryliden glucitol)、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤレチック酸(nordihydroguaiaretic acid)、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸及びその誘導体、マンノース及びその誘導体、超酸化ジスムターゼ、N−[3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]−スルファニル酸(及びその塩、例えば、ジナトリウム塩)、亜鉛及びその誘導体(例えば、ZnO、ZnSO4)、セレニウム及びその誘導体
(例えば、セレニウムメチオニン)、スチルベン及びその誘導体(例えば、スチルベンオキシド、トランス−スチルベンオキシド)及びHALS(="ヒンダードアミン光安定剤")化合物の誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及び脂質)もまた言及され得る。
抗酸化剤の量は、個人ケア用製品の重量に基づき、通常、0.001重量%ないし25重量%、好ましくは0.01重量%ないし3重量%であり得る。
【0053】
ヒドロトロープ剤:流動性を改善するために、ヒドロトロープ剤、例えば、炭素原子の数が少ない、エトキシ化又は非エトキシ化モノアルコール、ジオール又はポリール、又はそれらのエーテル(例えば、エタノール、イソプロパノール、1,2−ジプロパンジオール、プロピレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル;ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及び同様の生成物)を使用することもできる。この目的のために考慮されるポリオールは、好ましくは2ないし15個の炭素原子及び少なくとも2つのヒドロキシ基を有する。ポリオールはまた、更なる官能基、特にアミノ基も含み得り、及び/又は窒素原子で変性され得る。典型的な例は以下の通りである:グリセロール、アルキレングリコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、及び又、100ないし1000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール;1.5ないし10の固有縮合度を有する工業的なオリゴグリセロール混合物、例えば、40重量%ないし50重量%のジグリセロール含有量を有する工業的なジグリセロール混合物;特に、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトール及びジペンタエリトリトールのようなメチロール化合物;低級アルキルグルコシド、特に、アルキル基に1ないし8個の炭素原子を有する物、例えば、メチル及びブチルグルコシド;5ないし12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えば、ソルビトール又はマンニトール;5ないし12個の炭素原子を有する糖、例えば、グルコース又はサッカロース;アミノ糖、例えば、グルカミン;ジエタノールアミンのようなジアルコールアミン、又は2−アミノ−1,3−プロパンジオール。
【0054】
防腐剤及び微生物抑制剤:適当な防腐剤は、例えば、メチル−、エチル−、プロピル−、ブチルパラベン、ベンズアルコニウムクロリド、2−ブロモ−2−ニトロ−プロパン−1,3−ジオール、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニルウレア、2−ジクロロ−ベンジルアルコール、DMDMヒダントイン、ホルムアルデヒド溶液、メチルジブロモグルタニトリル、フェノキシエタノール、ヒドロキシメチルグリシン酸ナトリウム、イミダゾリジニルウレア及びトリクロサン及び以下の文献に列挙された物質類を含む:K.:F.DePolo−美容術のショートテキストブック,第7章,表7−2、7−3、7−4及び7−5,210ないし219頁。
【0055】
微生物抑制剤:微生物抑制剤の典型的な例は、2,4,4'−トリクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル、クロルヘキシジン(1,6−ジ(4−クロロフェニル−ビグアニド)ヘキサン)又はTCC(3,4,4'−トリクロロカルバニリド)のような、グラム陽性の微生物に対して特定の作用を有する防腐剤である。多数の芳香族物質及びエーテルのようなオイルもまた、抗微生物特性を有する。典型的な例は、クローブオイル、ミントオイル及びタイムオイル中の有効成分であるオイゲノール、メタノール及びチモールである。興味深い天然脱臭剤は、テルペンアルコールファルネソール(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−オール)であり、そしてそれはライム花オイル中に存在する。グリセロールモノラウレートもまた、静菌剤であることが判った。更なる微生物抑制剤の量は、通常、製品の固体含有量に基づいて0.1重量%ないし2重量
%である。
【0056】
香油:天然及び/又は合成芳香族物質の混合物が香油として言及され得る。天然芳香族物質は、例えば、花(ゆり、ラベンダー、バラ、ジャスミン、橙花、イランイランノキ)からの、幹及び葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレン)からの、果実(アニスの果実、コリアンダー、キャラウエー、ビャクシン)からの、果皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)からの、根(メース、アンゼリカ、セロリー、カルダモン、コスタス、イリス、カルムス(calmus))からの、木材(松材、ビャクダン材、ユソウボク、シーダー材、シタン材)からの、ハーブ及び草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)からの、針状葉及び小枝(トウヒ、マツ、ヨーロッパアカマツ、フレキシマツ)からの、樹脂及びバルサム(ガルバヌム、エレミ、安息香、ミリス、乳香、オポポナックス)からの抽出物である。動物系原料、例えば、霊猫香及び海狸香も考慮される。典型的な合成芳香族物質は、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール又は炭化水素型の生成物である。エステル型の芳香族物質化合物は、例えば、ベンジルアセテート、フェノキシエチルイソブチレート、p−第三ブチルシクロヘキシルアセテート、リナリルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フェニルエチルアセテート、リナリルベンゾエート、ベンジルホルメート、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、スチラリルプロピオネート及びベンジルサリチレートである。エーテルは、例えば、ベンジルエチルエーテルを含み;アルデヒドは、例えば、8ないし18個の炭化水素原子を有する直鎖状アルカノール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアル(lilial)及びボージュナールを含み;ケトンは、例えば、イオノン、α,α−イソメチルイオノン及びメチルセドリルケトンを含み;アルコールは、例えば、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコール及びテルピノールを含み;及び、炭化水素は、主に、テルペン及びバルサムを含む。しかしながら、一緒になって魅力のある香りを生成する様々な芳香族物質の混合物を使用することが好まれ得る。主として、芳香成分として使用される、比較的低い揮発性のエーテルのようなオイルもまた、香油として適当であり、例えば、セージオイル、カモミールオイル、クローブオイル、メリッサオイル、シナモン葉のオイル、ライム花オイル、ジュニパーベリーオイル、ベチベルソウオイル、乳香オイル、ガルバヌムオイル、ラボラヌムオイル(labolanum oil)及びラバンジンオイルである。ベルガモットオイル、ジヒドロミルセノール、リリアル、リラル(lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α,α−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレンフォルテ(boisambrene forte)、アンブロキサン、インドール、ヘジオン(hedion)、サンデリス(sandelice)レモンオイル、タンゲリンオイル、オレンジオイル、アリルアミルグリコレート、シクロバータル(cyclovertal)、ラバンジンオイル、マスカットセージオイル、α−ダマスコン、ブルボンゼラニウムオイル、シクロヘキシルサリチレート、ベートフィックスコウアー(vertofix coeur)、イソ−E−スーパー、フィクソリドNP、エバニール、イラルデインガンマ(iraldein gamma)、フェニル酢酸、ゲラニルアセテート、ベンジルアセテート、ローズオキシド、ロミラット(romillat)、イロチル(irotyl)、及びフロラマットアローン(floramat alone)の単独での、又は他のものとの混合物での使用が好ましい。
【0057】
着色剤:例えば、出版物、"Kosmetische Farbemittel"、Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft,Verlag Chemie,ウェインへイム,1984,81ないし106頁に編集されたような、化粧目的において適当でありかつ許容される物質が着色剤として使用され得る。着色剤は、通常、混合物総量に基づいて、0.001
重量%ないし0.1重量%の濃度で使用される。
【0058】
他の補助剤:個人ケア用組成物は更に、補助剤として、シリコーンのような消泡剤、マレイン酸のような構造剤(structurant)、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール又はジエチルグリコールのような可溶化剤、ラテックス、スチレン/PVP又はスチレン/アクリルアミドコポリマーのような不透明化剤、EDTA、NTA、アラニンジ酢酸又はホスホン酸のような錯化剤、プロパン/ブタン混合物、N2O、ジメチルエーテル、CO2、N2又は空気のような噴射剤、酸化染料先駆物質としてのいわゆるカップリング剤及び展開剤成分、チオグリコール酸及びその誘導体、チオ乳酸、システアミン、チオリンゴ酸又はメルカプトエタンスルホン酸のような還元剤、又は過酸化水素、臭素酸カリウム又は臭素酸ナトリウムのような酸化剤を含むことも可能である。
例えば、N,N−ジエチル−m−トルアミド、1,2−ペンタンジオール又は防虫剤3535が防虫剤として考慮され;適当なセルフタンニング剤は、例えば、ジヒドロキシアセトン、及び/又はエリトルロース又はジヒドロキシアセトン、及び/又は国際公開第01/85124号パンフレットに記載されたようなジヒドロキシアセトン先駆物質、及び/又はエリトルロースである。
【0059】
紫外線吸収剤:紫外線吸収剤(UV吸収剤)は、紫外線によって誘発される化学的又は物理的分解から製品を保護するために、化粧品中に使用される。日焼け止め剤は、OTC薬剤成分であり、そしてそれは紫外線から肌を保護する。日焼け止め剤のようなUV吸収剤は、入射紫外線をより損傷が少ない赤外線(熱)に変換する能力を有する。適当な紫外線吸収剤は、例えば以下のものである:アセトアミノサロール、アラントインPABA、ベンザルフタリド、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−7、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−10、ベンゾフェノン−11、ベンゾフェノン−12、ベンゾトリアゾリルドデシルp−クレゾール、3−ベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファー加水分解コラーゲンスルホンアミド、ベンジリデンカンファースルホン酸、ベンジルサリチレート、ビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ボルネロン、ブメトリゾール、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ブチルPABA、カロフィルムイノフィルムシードオイル、ツバキ科植物の葉の抽出物、カロテノイド、セリア/シリカ、セリア/シリカタルク、シノキセート、DEA−メトキシシンナメート、ジベンズオキサゾイルナフタレン、ジ−第三ブチルヒドロキシベンジリデンカンファー、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、ジエチルヘキシル2,6−ナフタレート、ジガロイルトリオレート、ジイソプロピルメチルシンナメート、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−1,3−ペンタンジエン、ジメチルPABAエチルセテアリールジモニウムトシレート、ジモルホリノピリダジノン、ジフェニルカルボメトキシアセトキシナフトピラン、二ナトリウムビセチルフェニルトリアミノトリアジンスチルベンジスルホネート、二ナトリウムジスチリルビフェニルジスルホネート、二ナトリウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート、ドロメトリゾール、ドロメトリゾールトリシロキサン、エスクリン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルジイソプロピルシンナメート、エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオネート、エチルヘキシルジメチルPABA、エチルヘキシルフェルレート、エチルヘキシルメトキシシンナメート、エチルヘキシルサリチレート、エチルヘキシルトリアゾン、エチルメトキシシンナメート、エチルPABA、エチルウロカネート、エトクリレン、フェルラ酸、4−(2−β−グルコピラノシルオキシ)プロポキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート、グリセリルPABA、グリコールサリチレート、ヘキサンジオールサリチレート、ホモサレート、加水分解ルピナス蛋白質、イソアミルp−メトキシシンナメート、イソペンチルトリメトキシシンナメートトリシロキサン、イソプロピルベンジルサリチレート、イソプロピルジベンゾイルメタン、イソプロピルメトキシシンナメ
ート、メチルアントラニレート、メンチルサリチレート、4−メチルベンジリデンカンファー、メチレンビス−ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、オクトクリレン、オクトリゾール、PABA、PEG−25PABA、ペンチルジメチルPABA、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、フランス海洋松の樹皮の抽出物、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、ポリシリコーン−15、カリウムメトキシシンナメート、カリウムフェニルベンズイミダゾールスルホネート、赤色ペトロラタム、ナトリウムベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホネート、ナトリウムイソフェルレート、ナトリウムフェニルベンズイミダゾールスルホネート、ナトリウムウロカネート、ユレモ科スピルリナパウダー、TEA−フェニルベンズイミダゾールスルホネート、TEA−サリチレート、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、テトラブチルフェニルヒドロキシベンゾエート、二酸化チタン、トコトリエノール、トリPABAパンテノール、ウロカン酸、VA/クロトネート/メタクリルオキシベンゾフェノン−1コポリマー及び葡萄(グレープ)シード抽出物。
【0060】
SPF増進剤としてのポリマー状ビーズ又は中空球:上記したUV線吸収剤とSPF増進剤、例えば、スチレン/アクリレートコポリマー、シリカビーズ、回転楕円面状のケイ酸マグネシウム、ポリメチルメタクリレート(PMMA;ミコパールM305セピック)を架橋結合されたn−ラクタムポリマー(オルガソール(登録商標:Orgasol)レンジ,エルフアトケム)のような球状のポリアミド粉末のような非有効成分の組合せは、日焼け止め製品の紫外線保護をより良好に最大化し得る。中空球添加剤(サンスフェアース(登録商標:Sunspheres)ISP,シリカ シェルス コボ)は放射を偏向させ、それによって、光子の効果的な路長を増加させる(欧州特許第0893119号明細書。)。前記したようないくつかのビーズは広がる間に軟らかい感触を与える。更に、このようなビーズ、例えば、ミクロパールM305の光学活性は、反射現象を排除することによって肌の輝きを調節し得り、かつ間接的に、紫外線を散乱させ得る。オイル/水乳濁液に配合される場合、好ましくは、このようなSPF増進剤の量は、個人ケア用組成物の総量の1重量%ないし10重量%を示すべきである。
【0061】
典型的なオイル/水ベースの個人ケア用組成物は、
0.5ないし10重量%の少なくとも1種の本発明のコポリマー、
2ないし25重量%の少なくとも1種のオイル成分、
0ないし25重量%の少なくとも1種の補助剤及び/又は添加剤、
100重量%までの水
からなる。
【0062】
典型的なオイルベースの個人ケア用組成物は、
0.5ないし10重量%の少なくとも1種の本発明のコポリマー、
50ないし99重量%の少なくとも1種のオイル成分、
0ないし25重量%の少なくとも1種の補助剤及び/又は添加剤、
からなる。
【0063】
石鹸は、例えば、以下の組成、
0.1ないし5重量%の少なくとも1種の本発明のコポリマー、
0.3ないし1重量%の二酸化チタン、
1ないし10重量%のステアリン酸、
100重量%までの石鹸基剤、例えば、牛脂及びココナッツ脂肪酸のナトリウム塩又はグリセロース
を有する。
【0064】
シャンプーは、例えば、以下の組成、
0.1ないし5重量%の少なくとも1種の本発明のコポリマー、
12.0重量%のラウレス−2−硫酸ナトリウム、
4.0重量%のコカミドプロピルベタイン、
3.0重量%のNaCl、及び
100重量%までの水
を有する。
【0065】
脱臭剤は、例えば、以下の組成、
0.1ないし5重量%の少なくとも1種の本発明のコポリマー、
60重量%のエタノール、
0.3重量%の香油、及び
100重量%までの水
を有する。
【0066】
新規カチオン性ポリマーは慣用の重合方法によって得られ得る。
【実施例】
【0067】
以下の実施例は、単に本発明を例示するために示したものであり、この文書に添付した請求の範囲によって示される本発明の境界及び範囲を制限することを意図しない。
部及びパーセントは重量に対するものである。温度は、摂氏温度で記載されている。
【0068】
液体分散コポリマーの合成
これらの実施例は、適当なカチオン性液体分散コポリマーの製造を説明する。
実施例A:
水溶性成分の"水相"は、以下の成分を一緒に混合することによって製造した:
0.29部のクエン酸−1−水和物、
0.18部の40%ペンタナトリウムジエチレントリアミンペンタ酢酸溶液、
40.77部の水、
0.01部のメチレン−ビス−アクリルアミド、
11.75部のN,N−ジメチルアクリルアミド(99%)、
47.0部のメチルクロリド四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート。
"オイル相"は、以下の成分を一緒に混合することによって製造した:
1.7部のソルビタントリオレート、
3.25部のポリマー状安定剤、
63.25部の医薬等級鉱油、
24.7部のイソパー(登録商標:Isopar)G(脱芳香族化炭化水素溶媒;イソパーはエクソン モービル コーポレーションの登録商標である。)。
2つの相を、オイル相1部対水相1.25部の割合で高剪断下で一緒に混合し、オイル中水型乳濁液を形成した。
結果として生じたオイル中水型乳濁液を、窒素スパージチューブ、攪拌機及び温度計を備えた反応器へ移した。乳濁液を窒素でパージし、酸素を除去した。メタ亜硫酸ナトリウムと第三ブチルヒドロペルオキシドのレドックスカップルの添加によって重合を行った。恒温になった後、フリーラジカル開始剤(バゾ(登録商標:Vaza)67、デュポント
デ ネモース アンド カンパニーの登録商標)を添加し、乳濁液を75分、85℃で維持した。減圧蒸留を行い、水及び揮発性溶媒を除去し、ポリマー固体50%の最終生成物を得た。この生成物へ脂肪アルコールアルコキシレート(PPG1−トリデセス6)8部(最終生成物の重量に対して)を添加した。
【0069】
実施例B:
水溶性成分の"水相"は、以下の成分を一緒に混合することによって製造した:
46.56部のジメチルアミノメチルメタクリレート(四級化MeCl)(100%)、11.76部の99%N,N−ジメチルアクリルアミド溶液、
0.29部のクエン酸、
36.84部の水、
4.37部のメチレン−ビス−アクリルアミド(水中1%)、
0.18部の40%ペンタナトリウムジエチレントリアミンペンタ酢酸溶液。
"オイル相"は、以下の成分を一緒に混合することによって製造した:
3.02部のソルビタントリオレート、
3.27部のポリマー状安定剤(100%)、
50.48部の医薬等級白色オイル、
43.23部の高純度脱芳香族化炭化水素溶媒。
2つの相を、オイル相0.80部対水相1.0部の割合で高剪断下で一緒に混合し、オイル中水型乳濁液を形成した。
結果として生じたオイル中水型乳濁液を、窒素スパージチューブ、攪拌機及び温度計を備えた反応器へ移した。乳濁液を窒素でパージし、酸素を除去した。メタ亜硫酸ナトリウムと第三ブチルヒドロペルオキシドのレドックスカップルの添加によって重合を行った。発熱が完了した後、同じ種類のレドックス開始剤を使用して遊離モノマーを還元した。減圧蒸留を行って、水及び揮発性溶媒を除去し、濃縮ポリマー分散液を得た。これに脂肪アルコールエトキシレート界面活性剤00.08部を添加した。
【0070】
配合例
例1:顔用湿潤剤
【表1】

例2:ボディ用湿潤剤
【表2】

例3:スプレー型湿潤剤
【表3】

例4:すすぎ落としのいらないコンディショナー(Leave−On Conditioner)
【表4】

例5:シリコーンコンディショナー
【表5】

例6:すすぎ落とし型コンディショナー(Rinse−Off Conditioner)
【表6】

例7:日焼け止め剤を有するサンレスタンニングクリーム
【表7】

例8:湿潤リップスティック
【表8】

例9:湿潤石鹸基剤
【表9】

例10:抗アクネスキンクリーム
【表10】

例11:コンディショナー
【表11】

配合例1ないし11はまた、実施例Bのコポリマーを用いて製造されたが、各々の実施例の濃度は同様であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)式(I)
【化1】

(式中、
1は、水素原子又はメチル基を表わし、
2は、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
nは、ないし5の整数を表わし、及び、
-は対イオンを表わす。)
で表わされる少なくとも1種のカチオン性モノマー、及び
(b)式(II)
【化2】

(式中、
6は、水素原子又はメチル基を表わし、及び
7、R8及びR9は、互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つは、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び
(c)所望により、エチレン性不飽和部位を少なくとも2つ含む少なくとも1種の架橋剤の乳化重合から誘導されたコポリマーが製造され、該乳濁液に少なくとも1種の化粧機能剤(cosmetically−functional agent)が添加されることを特徴とする、水及び/又はオイルベースの個人ケア用組成物(personal care composition)の製造方法。
【請求項2】
前記コポリマーが、20ないし95重量%の式(I)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、5ないし50重量%の式(II)で表わされる少なくとも1種のモノマーからなることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記コポリマーが、40ないし90重量%の式(I)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、10ないし40重量%の式(II)で表わされる少なくとも1種のモノマーからなることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記コポリマーが、前記コポリマーの総量に基づき、50ないし500ppmの少なくとも1種の架橋剤を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
モノマー(I)において、
1が、水素原子又はメチル基を表わし、
2が、水素原子又はメチル基を表わし、
3、R4及びR5が、互いに独立して、水素原子又はメチル基を表わし、
nが、ないし4の整数を表わし、及び
-が、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェート(methosulfate)を表わすことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
モノマー(II)において、
6が、水素原子又はメチル基を表わし、
7が、水素原子又はメチル基を表わし、及び、
8が、水素原子又はメチル基を表わし、及び、
9が、水素原子又はメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つがメチル基を表わすことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
(a)式(I)
【化3】

(式中、
1、R2、R3、R4及びR5は、互いに独立して、水素原子又はメチル基を表わし、
nは、2又は3を表わし、及び、
-は対イオンを表わす。)で表わされるカチオン性モノマー、及び
(b)式(II)
【化4】

(式中、
6は、水素原子又はメチル基を表わし、
7は、水素原子又はメチル基を表わし、
8は、水素原子又はメチル基を表わし、及び、
9は、水素原子又はメチル基を表わすが、但し、置換基R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つはメチル基を表わす。)で表わされるモノマー、及び
(c)所望により、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリルアミド及びアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドからなる群から選択された少なくとも1種の架橋剤
の乳化重合から誘導されたコポリマーが製造されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
20ないし95重量%の式(I)で表わされる少なくとも1種のカチオン性モノマー、及び、
5ないし50重量%の式(II)で表わされる少なくとも1種のモノマー、及び、
50ないし500ppm(モノマーの総量に基づく)の、テトラアリルアンモニウムクロリド、アリルアクリルアミド及びアリルメタクリルアミド、ビスアクリルアミド酢酸及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミドからなる群からの少なくとも1種の化合物
の乳化重合から誘導されたコポリマーが製造されることを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
(a)40ないし90重量%の式(I)
【化5】

(式中、
1及びR2は、水素原子を表わし、
3、R4及びR5は、メチル基を表わし、
nは、2又は3を表わし、及び、
-は、Cl、Br、I、硫酸水素塩又はメトサルフェートを表わす。)で表わされるカチオン性モノマー、及び
(b)10ないし40重量%の式(II)
【化6】

(式中、
6及びR7は、水素原子を表わし、
8及びR9は、メチル基を表わす。)で表わされるモノマー、及び、
(c)100ないし300ppmのテトラアリルアンモニウムクロリド及び/又はN,N'−メチレン−ビスアクリルアミド
の乳化重合から誘導されたコポリマーが製造されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
0.5ないし10重量%の少なくとも1種の請求項1記載のコポリマー、
2ないし25重量%の少なくとも1種のオイル成分、
0ないし25重量%の少なくとも1種の補助剤及び/又は添加剤、及び
合計を100重量%とするための残部の水
からなるオイル水ベースの個人ケア用組成物。

【公開番号】特開2011−137012(P2011−137012A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24276(P2011−24276)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【分割の表示】特願2004−522456(P2004−522456)の分割
【原出願日】平成15年7月15日(2003.7.15)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】