説明

コミュニケーション支援装置

【課題】 所定の地域内に実在する複数の商店や施設と、これらを利用する多数の利用者との相互間、および多数の利用者の相互間のコミュニケーションを図ることができるとともに、地域の活性化に貢献することができるコミュニケーション支援装置を提供する。
【解決手段】通信回線3と、これに接続されるとともに、所定の地域と、その地域内に複数の提供業者の所在地を表示可能な電子地図M、店舗情報、および電子掲示板34を有し、通信回線3を介して、電子地図M、店舗情報、および電子掲示板34を提供するサーバー2と、通信回線3を介してサーバー2に接続され、サーバー2から提供された電子地図M、店舗情報、および電子掲示板34を表示する表示部7と、電子掲示板34への書込みを行うための入力部6と、を有し、複数の利用者側および提供業者側にそれぞれ設けられた複数の利用者側および商店側クライアント4、5と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットなどの通信ネットワークを介して、例えば所定の地域内に実在する複数の商店や施設、これらを利用可能な多数の利用者の相互間のコミュニケーションを支援するためのコミュニケーション支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のコミュニケーション支援装置として、特許文献1に記載の商店街と利用者とのコミュニケーション支援システムが知られている。このコミュニケーション支援システムは、商店街サーバーシステムと、商店側に設けられた商店サブシステムと、利用者側に設けられた利用者サブシステムとを備え、これらがインターネットなどの通信ネットワークを介して接続されている。商店街サーバーシステムには、実在の商店街に対応する仮想商店街が構築されるとともに、その仮想商店街の各商店や商店街に関する各種の情報、例えば商店情報、商店街情報、商品情報、セール情報、および地理的情報などが登録されている。
【0003】
上記商店サブシステムおよび利用者サブシステムは、通信ネットワークを介して、商店街サーバーシステムの仮想商店街にアクセスできるようになっている。商店サブシステムには、各種のソフトウェアが組み込まれており、この商店サブシステムを使用する商店主などが、商店街サーバーシステムに登録されている上記各種の情報を登録、変更または削除したり、他の商店の情報や仮想商店街に登録した利用者の情報などを取得したりすることができるようになっている。一方、利用者サブシステムは、これを所持する利用者の現在位置を特定するために、GPS機能などを備えた現在位置検出装置を有しており、また、上記商店サブシステムと同様に、各種のソフトウェアが利用者サブシステムに組み込まれている。この利用者サブシステムによって、これを使用する利用者は、商店街サーバーシステムに登録されている上記各種の情報のうち、利用者自身の身近な商店や商店街の情報を取得できるようになっている。
【0004】
上記のように構成されたコミュニケーション支援システムは、具体的には次のように使用される。まず、利用者が、例えば自宅付近で買い物をしようとして、利用者サブシステムとしてのパソコンなどの情報端末を携帯して外出する。そして、情報端末に設けられた現在位置検出装置によって、その情報端末の現在位置、すなわち利用者の現在地の位置情報を取得し、その位置情報を伴って、情報端末が商店街サーバーシステムの仮想商店街にアクセスする。そうすると、商店街サーバーシステムにおいて、利用者の現在地から所定の距離範囲内に存在しかつ仮想商店街に登録されている商店や商店街を検索し、それらの情報を、地図情報とともに、利用者の情報端末に送信する。これにより、利用者が携帯する情報端末に、地図とともに商店や商店街の情報が表示される。そして、利用者は、表示された地図や商店の情報などを見ながら、購入しようとする商品を販売している商店に行き、商品を購入する。
【0005】
このように、上記のコミュニケーション支援システムでは、利用者の身近な商店や商店街の情報を利用者に提供し、その商店や商店街に利用者を出向かせるようにすることで、商店や商店街と利用者とのコミュニケーションの支援を行っている。しかし、このコミュニケーション支援システムでは、本来的なコミュニケーション、すなわち商店や商店街側と利用者との双方向のコミュニケーションを十分に行うことができない。すなわち、上記のコミュニケーション支援システムでは、利用者が、提供された情報をもとに商店や商店街を訪れたとしても、商店主や店員と挨拶を交わす程度で、それ以上のコミュニケーションをとることなく、商店や商店街から立ち去った場合には、結果として、利用者の身近な商店や商店街の情報を、利用者に単に提供するにとどまり、商店や商店街側と利用者との双方向のコミュニケーションを十分に図ることができない。
【0006】
また、商店や商店街側では、商品情報やセール情報などの各種の情報を提供しても、実際に商店に訪れた利用者とのコミュニケーションしかとれず、加えて、その場では、利用者が購入した商品についての意見や感想を十分に聞けないことが多い。さらに、利用者が、実際に商店を利用し、その商店の雰囲気、品揃え、さらには購入時の店員の応対などに関し、良い点や改善すべき点などの意見や感想をもったとしても、利用者にとって、特に改善すべき点などの意見を商店主や店員に面と向かっては言いづらく、商店や商店街側では、そのような利用者からの意見や感想を反映させ、より良い商店や商店街作りに十分に活かすことができない。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、所定の地域内に実在し、商品やサービスを提供する提供業者としての複数の商店や施設と、これらを利用する多数の利用者との相互間、および多数の利用者の相互間のコミュニケーションを図ることができるとともに、利用者の意見や感想を、より良い商店や施設、商店街作りに活かすことができ、その結果、地域の活性化に貢献することができるコミュニケーション支援装置を提供することを目的とする。
【0008】
【特許文献1】特開2002−63270号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、所定の地域内において商品およびサービスの少なくとも一方ならびにそれに関連する情報を提供する複数の提供業者と、商品およびサービスの少なくとも一方ならびに情報を利用する複数の利用者との相互間、ならびに複数の利用者の相互間のコミュニケーションを支援するためのコミュニケーション支援装置であって、通信回線と、この通信回線に接続されるとともに、所定の地域と所定の地域内に複数の提供業者の所在地を表示可能な電子地図、情報、および電子掲示板を有し、通信回線を介して、電子地図、情報、および電子掲示板を提供するサーバーと、通信回線を介してサーバーに接続され、サーバーから提供された電子地図、情報、および電子掲示板を表示する表示手段と、電子掲示板への書込みを行うための書込み手段と、を有し、複数の利用者側および提供業者側にそれぞれ設けられた複数の利用者側および提供業者側クライアントと、を備えていることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、サーバーは、所定の地域内において商品およびサービスの少なくとも一方ならびにそれに関連する情報(以下、本欄において「関連情報」という)を提供する複数の提供業者の所在地を、その所定の地域内に表示可能な電子地図、関連情報、および電子掲示板を、通信回線を介して、複数の利用者側および提供業者側クライアントに提供する。これらの電子地図、関連情報および電子掲示板は、各利用者側および提供業者側クライアントの表示手段によって表示され、その電子掲示板に対し、利用者が利用者側クライアントの書込み手段を介して、また提供業者が提供業者側クライアントの書込み手段を介して書込みを行うことにより、利用者と提供業者の相互間、および利用者の相互間のコミュニケーションを図ることができる。具体的には、例えば、ある提供業者が提供する商品および/またはサービスを実際に利用した利用者が、その商品やサービスなどについての意見や感想を電子掲示板に書き込み、それを見た提供業者や他の利用者が、さらに電子掲示板への書込みを行うことにより、利用者と提供業者の相互間、および利用者同士のコミュニケーションを図ることができる。
【0011】
また、利用者は、サーバーから提供された電子地図、関連情報および電子掲示板を、利用者側クライアントを介して確認することにより、複数の提供業者のうち、所望の商品やサービスを提供している提供業者をあらかじめ選び、その選んだ提供業者の店舗などに、容易に行くことができる。具体的には、利用者は、提供業者が提供する関連情報、例えば提供する商品の品目やサービスの具体的な内容、さらにはそれらの値段などの情報に加えて、前述したような電子掲示板の書込みを参考にして、提供業者を選ぶことができる。加えて、電子地図には、提供業者の所在地が表示されるので、利用者は、単なる住所表記などをもとに提供業者の店舗に向かう場合に比べて、その店舗に容易にたどり着くことができる。さらに、提供業者側クライアントは、利用者側クライアントと同じ機能、すなわち電子地図、関連情報および電子掲示板の表示機能ならびに電子掲示板への書込み機能を有しているので、提供業者側クライアントを利用者側クライアントとして利用することができる。すなわち、提供業者側クライアントを使用する提供業者が、一利用者として、コミュニケーション支援装置を利用することができる。
【0012】
以上のように、上記構成のコミュニケーション支援装置によれば、所定の地域内に実在し、商品やサービスを提供する提供業者としての複数の商店や施設と、これらを利用する多数の利用者との相互間、および多数の利用者の相互間のコミュニケーションを、電子掲示板を介して十分に図ることができるとともに、利用者の意見や感想を、より良い商店や施設、商店街作りに十分に活かすことができ、その結果、地域の活性化に貢献することができる。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のコミュニケーション支援装置において、複数の提供業者側クライアントの各々は、提供業者が、自身が提供する情報を変更するための情報変更手段を有していることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、各提供業者は、自身が提供する関連情報を提供業者側クライアントの情報変更手段によって変更可能であるので、例えば新たな商品やサービスを提供しようとする場合に、既に提供している関連情報に代えて、あるいはその関連情報とともに、新たな商品やサービスの関連情報を提供することにより、利用者に対し、最新の関連情報を迅速に提供することができる。
【0015】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のコミュニケーション支援装置において、表示手段は、電子地図上に、複数の提供業者の所在地を、提供業者を表すアイコンによって表示することを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、表示手段で表示される電子地図上において、複数の提供業者の所在地が、提供業者を表すアイコンで表示されるので、電子地図上に複数の提供業者の名称がそのまま表示される場合に比べて、電子地図を見やすくすることができる。
【0017】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のコミュニケーション支援装置において、複数の提供業者は、業種ごとに分類されており、アイコンは、業種ごとに互いに異なるように設定されていることを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、提供業者の所在地を示すアイコンが業種ごとに互いに異なるように設定されているので、多数のアイコンが表示された電子地図上から、所望の業種の提供業者の所在地を、比較的簡単に見つけ出すことができる。
【0019】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のコミュニケーション支援装置において、複数の利用者側および提供業者側クライアントの各々は、複数の提供業者の業種を選択するための業種選択手段を、さらに有しており、表示手段は、業種が選択されたときに、選択された業種のアイコンのみを電子地図上に表示することを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、業種選択手段で選択された業種のアイコンのみが電子地図上に表示されるので、多数の提供業者の中から所望の業種に絞り込んだ状態で、アイコンを電子地図上に表示することができる。これにより、所望の業種の提供業者の所在地を、電子地図上からより一層簡単に見つけ出すことができる。
【0021】
請求項6に係る発明は、請求項3ないし5のいずれかに記載のコミュニケーション支援装置において、電子掲示板は、提供業者ごとに設けられており、各利用者側および各提供業者側クライアントは、電子地図上に表示されたアイコンを選択するためのアイコン選択手段を、さらに有し、表示手段は、アイコンが選択されたときに、選択されたアイコンに対応する提供業者の情報、および提供業者の電子掲示板を表示することを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、電子掲示板が提供業者ごとに設けられ、電子地図上に表示されたアイコンがアイコン選択手段によって選択されたときに、表示手段が、その選択されたアイコンに対応する提供業者の関連情報、およびその提供業者の電子掲示板、すなわち提供業者専用の電子掲示板を表示する。これにより、複数の提供業者の関連情報や電子掲示板への書込みを混在した状態で表示する場合に比べて、選択した提供業者、すなわち所望の提供業者の関連情報および書込みを見やすくすることができる。
【0023】
請求項7に係る発明は、請求項6に記載のコミュニケーション支援装置において、各利用者側および各提供業者側クライアントは、電子地図上に表示されたアイコンを仮選択するためのアイコン仮選択手段を、さらに有し、表示手段は、アイコンが仮選択されたときに、アイコンに対応する提供業者の名称を表示することを特徴とする。
【0024】
この構成によれば、電子地図上に表示されたアイコンが、アイコン仮選択手段によって仮選択、すなわち上記アイコン選択手段によるアイコンの選択(以下、本欄において「本選択」という)の前に、暫定的に選択されたときに、表示手段が、その仮選択されたアイコンに対応する提供業者の名称を表示する。これにより、利用者や提供業者は、アイコンを本選択する前に、仮選択したアイコンの提供業者の名称を確認でき、本選択すべきか否かを容易に判断することができる。
【0025】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のコミュニケーション支援装置において、各提供業者側クライアントは、電子掲示板に書き込まれた事項を削除するための書込み事項削除手段を、さらに有していることを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、提供業者は、提供業者側クライアントの書込み事項削除手段により、電子掲示板への書込みとして不適切な書込み、例えば提供業者や利用者を誹謗中傷するような書込みを、電子掲示板から容易に削除することができる。
【0027】
請求項9に係る発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載のコミュニケーション支援装置において、サーバーは、他の電子掲示板を有し、通信回線を介して他の電子掲示板を提供可能であり、各提供業者側クライアントの表示手段は、サーバーから提供された他の電子掲示板の表示が可能に構成されるとともに、各提供業者側クライアントの書込み手段は、他の電子掲示板への書込みが可能に構成されていることを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、サーバーが提供する他の電子掲示板が、提供業者側クライアントの表示手段で表示可能であるとともに、提供業者側クライアントの書込み手段で書込み可能であるので、他の電子掲示板を提供業者間の専用の電子掲示板として利用でき、提供業者同士の意見交換や合意形成など、多数の提供業者の相互間のコミュニケーションを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。本発明のコミュニケーション支援装置を用いたコミュニケーション支援システム(以下、適宜「本システム」という)は、所定の地域内において商品やサービスを提供するとともにそれらに関連する情報を提供する多数の提供業者としての商店(例えば、ラーメン店や食料品店、衣料品店、雑貨店など)や施設(例えば、映画館やスポーツジム、語学学校、公共施設など)、これらを利用する多数の利用者の間のコミュニケーション、より具体的には、商店または施設と利用者との相互間、多数の利用者の相互間、および多数の商店や施設の相互間におけるコミュニケーションを支援するためのものである。なお、以下の説明では、提供業者としての商店および施設について、特に区別しない場合には、これらを単に「商店」と呼ぶものとする。
【0030】
図1に示すように、コミュニケーション支援装置1は、所定地域内の商店に関する各種の情報(商店の所在地域の商店街に関する情報を含む)を有するとともに、それらの情報を提供可能なサーバー2と、インターネットなどの通信ネットワークを構成する通信回線3を介してサーバー2に接続され、利用者側および商店側にそれぞれ設けられた利用者側クライアント4および商店側クライアント5(提供業者側クライアント)とを備えている。なお、図1では、利用者側クライアント4を4つ、商店側クライアント5を2つのみ図示しているが、これらの数は特に限定されるものではなく、利用者側クライアント4は、各利用者がそれぞれ所持しかつインターネットに接続可能なパソコン4AやPDA(携帯情報端末)4B、携帯電話4Cなどである。一方、商店側クライアント5は、商店の各種データがサーバー2に保存されることにより、本システムにあらかじめ登録されている全ての商店に設置され、かつインターネットに接続可能なパソコンなどである。
【0031】
サーバー2は、Webサーバーとして機能するものであり、各種のソフトウェアが組み込まれるとともに、各種のデータ、具体的には、後述する電子地図用のデータ、各商店が提供する情報用のデータ、および電子掲示板用のデータなどを保存するデータベースを備えている。そして、このサーバー2は、利用者側クライアント4や商店側クライアント5からのリクエストに応じて、保存されている各種のデータを適宜、通信回線3を介して送信し、各クライアント4、5にWebページとして提供する。なお、サーバー2は、本システムを管理する管理業者側、あるいは各商店が加盟する商店会側に設置され、適宜、ソフトウェアやデータの更新などのメンテナンスが行われる。
【0032】
一方、利用者側クライアント4および商店側クライアント5は、文字や記号を入力するためのキーボードなどの入力部6(書込み手段および情報変更手段)、サーバー2から提供された電子地図、情報および電子掲示板などを表示するためのディスプレイなどの表示部7(表示手段)、および表示部7内で後述するマウスポインターなどを移動可能でかつ後述する各種のボタンやアイコンなどを選択可能なマウスなどの選択部8(業種選択手段、アイコン選択手段およびアイコン仮選択手段)を備えている。また、これらのクライアント4、5には、サーバー2から提供されたWebページを閲覧するためのWebブラウザーを含む各種のソフトウェアが組み込まれている。
【0033】
次に、図2〜図11を参照しながら、コミュニケーション支援システムの使用方法について説明する。本システムを使用する多数の利用者と商店との相互間、多数の利用者の相互間、および多数の商店の相互間のコミュニケーションは、ある地域に実在する多数の商店が加盟する商店会(図面では「○×商店会」と表記)のホームページを介して行われる。なお、以下の説明では、利用者側クライアント4および商店側クライアント5として、パソコンを用いた場合について説明し、各クライアント4、5の入力部6、表示部7および選択部8としてそれぞれ、キーボード、ディスプレイおよびマウスを用いるものとする。
【0034】
図2は、利用者側クライアント4または商店側クライアント5が、Webブラウザーを介してサーバー2にアクセスし、クライアント4、5のディスプレイ7にウィンドウ表示された商店会のホームページを示している。同図に示すように、このホームページのウィンドウ11には、その上部に、上から順に、タイトルバー12、メニューバー13、ツールバー14、およびアドレスバー15が設けられ、これらの下方に、商店会のホームページの本体(以下、単に「商店会ホームページ」という)が表示される。この商店会ホームページ20には、上部、中央部および下部にそれぞれ、タイトル表示部21、地図表示部22および業種選択部23が設けられている。
【0035】
タイトル表示部21には、商店会の名称やロゴなどが表示されるとともに、後述する地図M上のアイコンMIがマウスポインターPで指されたときに、その指されたアイコンMIに対応する商店の名称が表示される(図3参照)。
【0036】
地図表示部22には、商店会に加盟している商店の所在地域(図2では一点鎖線で囲んだ地域)を含む周辺の電子地図(以下単に「地図」という)Mが表示される。この地図Mは、SVG(scalable vector graphics)形式の画像データからなるイラスト地図であり、利用者側クライアント4または商店側クライアント5からのリクエストに応じて、画像データがサーバー2から送信され、クライアント4、5に組み込まれたソフトウェアによって表示される。このように、SVG形式の画像データを用いて、地図Mを表示するので、データ容量を比較的小さくできることで、クライアント4、5のディスプレイ7に迅速に表示でき、また、後述する拡大表示を行う場合でも、地図Mを鮮明に表示することができる。
【0037】
また、地図表示部22における地図Mの左方には、上記イラスト地図用および航空写真用の2つのラジオボタン24が設けられており、それらのラジオボタン24の一方をマウス8で選択することにより、地図表示部22に、イラスト地図および航空写真(図示せず)の一方が表示される。さらに、上記ラジオボタン24の下方には、虫眼鏡の図柄で表され、地図Mを拡大表示または縮小表示するための2つのボタン25が設けられている。それらのボタン25の一方をマウス8で選択するごとに、地図Mが所定の倍率で拡大表示されたり、縮小表示されたりする。なお、地図Mの周囲には、複数(図2では8つ)の移動ボタン26が配置されており、これらの移動ボタン26のいずれかが選択されることにより、地図Mは、選択された移動ボタン26が示す方向に、所定距離移動した状態で表示される。
【0038】
業種選択部23は、商店の業種を選択するための領域であり、図2に示すように、複数のグループ(本実施形態で、[食べる]、[買い物する]、[ビジネス]、[部屋を探す]、[遊ぶ]、[その他]の6つのグループ)に分類され、各グループが適宜、業種ごとにさらに分類されている。具体的には、例えば[食べる]のグループでは、「和食」、「洋食」、「中華」、「ラーメン」、「居酒屋・バー」および「その他」の6つに、飲食店の業種が細分化されている。各業種表示の左側には、その業種を図柄で表すアイコンIが業種ごとに異なるように表示され、さらにそのアイコンIの左側には、チェックボックス27が設けられている。なお、アイコンIについては、グループごとあるいは業種ごとに、互いに異なる色で表示するようにしてもよい。
【0039】
図3は、商店会ホームページ20の業種選択部23において、業種・「ラーメン」が選択された状態を示している。「ラーメン」のチェックボックス27をマウス8で選択することにより、同図に示すように、そのチェックボックス27にチェックマークが付されるとともに、地図M上に、「ラーメン」のアイコンMIが表示される。より具体的には、地図M上において、業種選択部23における「ラーメン」のアイコンIと同じアイコンMIが、業種を「ラーメン」として本システムに登録されている全ての商店(ラーメン店)の所在地(図3では4個所)に表示される。このように、業種選択部23において、いずれかの業種のチェックボックス27が選択されたときには、その業種として本システムに録されている全ての商店の所在地に、アイコンMIが表示される。逆に、チェックボックス27からチェックマークが外されたときには、そのチェックボックス27の業種に対応する全てのアイコンMIが、地図M上から消去される。
【0040】
また、業種選択部23には、地図M上において、本システムに登録されている全ての商店の所在地にアイコンMIを一括して表示するための「全て表示」ボタン28a、および地図M上に表示されているアイコンMIを一括して消去するための「全て非表示」ボタン28bが設けられている。「全て表示」ボタン28aをマウス8で選択することにより、地図M上に全ての商店のアイコンMIが表示されるとともに、業種選択部23の全ての業種のチェックボックス27にチェックマークが付される。一方、「全て非表示」ボタン28bをマウス8で選択することにより、地図M上に表示されている全てのアイコンMIが消去されるとともに、業種選択部23の全ての業種のチェックボックス27からチェックマークが外される。
【0041】
さらに、図3に示すように、地図M上のアイコンMIを指し示すように、アイコンMIにマウスポインターPを合わせることにより、すなわち選択しようとするアイコンMIを仮選択することにより、前述したように、そのアイコンMIに対応する商店の名称がタイトル表示部21に表示される。
【0042】
以上のように、地図M上において、所望の業種の商店の所在地を、アイコンMIで表示するので、多数の商店の名称をそのまま地図M上に表示する場合に比べて、地図Mを見やすくすることができるとともに、所望の業種の商店の所在地を簡単に見つけ出すことができる。また、後述するアイコンMIの選択(本選択)の前に、選択しようとするアイコンMIにマウスポインターPを合わせるだけで、そのアイコンMIの商店の名称を簡単に確認でき、本選択すべきか否かを判断することができる。
【0043】
また、業種選択部23の左部には、キーワードから所望の商店を検索するためのキーワード検索部29が設けられている。このキーワード検索部29のキーワード入力欄29aに、所望の商品名やサービス名などのキーワード(例えば「ラーメン」や「映画」など)をキーボード6で入力し、「探す」ボタン29bをマウス8で選択することにより、入力されたキーワードを、各商店の後述する店舗情報のうちの「取扱い商品・サービス」の項目に含む全ての商店が検索され、検索された商店の一覧が表示される(図7参照)。
【0044】
地図M上に表示されたアイコンMIを、前述したように仮選択した状態で、マウス8をクリックし、アイコンMIを選択することにより、そのアイコンMIに対応する商店の店舗情報が表示される。図4は、選択された商店、具体的には、ウィンドウ表示された「△△ラーメン」の店舗情報ページを示している。この店舗情報ページ30には、上部に店舗情報表示部31が設けられるとともに、その下方に、意見掲示部32および新規投稿部33を有する電子掲示板34が設けられている。
【0045】
店舗情報表示部31には、商店に関する各種の情報が表示されており、具体的には、上から順に、「ジャンル」、「住所」、「電話番号」、「FAX」、「営業時間」、「定休日」、「URL」、「メール」、「取扱い商品・サービス」および「店舗について」の項目が設けられ、各項目ごとに、その商店の情報が表示される。なお、図示しないが、この店舗情報表示部31には、取扱い商品や店舗の外観などの画像を付加することも可能になっている。
【0046】
電子掲示板34は、店舗情報ページ30によって上記の各種情報を提供する商店専用のものであり、新規投稿部33を用いて投稿(書込み)された、その商店に関する意見や感想などの投稿記事が、意見掲示部32に掲載される。新規投稿部33には、上から順に、「名前」、「E-mail」、「題名」、「コメント」、「URL」、「画像」および「削除キー」の項目が設けられるとともに、各項目の右側あるいは下側にそれぞれ、入力欄35a〜35gが設けられている。各項目の入力欄35a〜35gに、所定の事項をキーボード6で入力し、「投稿する」ボタン36をマウス8で選択することにより、入力された事項が、サーバー2に送信され、保存される。これにより、電子掲示板34の意見掲示部32のデータが更新され、利用者側または商店側クライアント4、5から、上記店舗情報ページ30の表示がリクエストされたときに、更新を反映した意見掲示部32が、店舗情報ページ30上に表示される。
【0047】
また、新規投稿部33の右下部分には、「記事No」および「削除キー」をそれぞれ入力するための入力欄37a、37b、ならびに「記事削除」ボタン38が設けられている。これらを利用して、利用者側クライアント4を使用する利用者、および商店側クライアント5を使用する商店の店主や店員は、自身が投稿した投稿記事を削除することができる。具体的には、削除しようとする意見掲示部32の記事Noを入力欄37aに入力するとともに、投稿時に削除キーの入力欄35gに入力したのと同じ文字列などの削除キーを入力欄37bに入力し、「記事削除」ボタン38をマウス8で選択する。これにより、サーバー2のデータベースから、入力欄37aに入力された記事Noのデータが削除され、これに伴い、その記事Noの投稿記事が意見掲示部32から削除される。
【0048】
また、上記と同様の操作により、商店の店主や店員は、自店の店舗情報ページ30に、自店や利用者を誹謗中傷するような不適切な投稿記事がある場合に、その投稿記事を削除することができる。ただし、この場合には、本システムの管理者から各商店側にのみあらかじめ伝えられ、いずれの記事Noの投稿記事でも削除可能な所定の文字列を、削除キーとして、入力欄37bに入力する。したがって、各商店の店主や店員は、書込み事項削除手段としてのキーボード6およびマウス8を利用して、本システムの管理者に依頼することなく、自店の店舗情報ページ30から、不適切な投稿記事を簡単に削除することができる。
【0049】
図4に示す「△△ラーメン」の店舗情報ページ30の意見掲示部32に、投稿記事の一例を示している。この例では、3件の投稿記事を示しており、各投稿記事には、左から順に、記事No、題名、投稿者名および投稿日時の書誌事項が掲載されるとともに、これらの書誌事項の下側に、上述した新規投稿部33の「コメント」の入力欄35dに入力された投稿内容が掲載される。なお、各投稿記事の書誌事項の右方には、ハイパーリンクが設定された[返信]が表示されており、これをマウス8で選択することにより、上述した新規投稿部33とほぼ同様の投稿欄がウィンドウ表示され、投稿記事に対する返信として、投稿することができる。
【0050】
上記の意見掲示部32に示すように、記事No1は、「△△ラーメン」を実際に利用した利用者(投稿者:○○××)からの投稿であり、「△△ラーメン」の塩ラーメンを食べた感想が掲載されている。また、記事No2は、「△△ラーメン」を未だ利用したことのない他の利用者(投稿者:○△○)からの、記事No1に対する返信であり、「△△ラーメン」の塩ラーメンに興味を持ち、食べてみようとする旨が掲載されている。さらに、記事No3は、「△△ラーメン」側(投稿者:△△ラーメン店主)からの、記事No2に対する返信であり、自店の塩ラーメンに興味を持った上記他の利用者を含め、「△△ラーメン」の店舗情報ページ30を閲覧する多くの利用者に対し、塩ラーメンに関するより詳しい情報を提供している。
【0051】
このように、「△△ラーメン」を実際に利用した利用者であるか否かにかかわらず、多数の利用者や「△△ラーメン」側が、店舗情報ページ30に設けられた電子掲示板34に投稿したり、その投稿に対して返信したり、さらにはそれらを閲覧したりすることによって、利用者と「△△ラーメン」側との相互間のコミュニケーションや、利用者同士のコミュニケーションを図ることができる。また、店舗情報ページ30に設けられた電子掲示板34は、その商店専用の電子掲示板であるので、例えば、商店会に単一の電子掲示板を設け、その電子掲示板に各加盟店に関する情報や投稿を混在した状態で表示する場合に比べて、地図M上でアイコンMIを選択した商店、すなわち所望の商店の情報や投稿を見やすくすることができる。
【0052】
図5は、商店会ホームページ20の業種選択部23において、上述した業種・「ラーメン」に加えて、業種・「あそび」が選択された状態を示している。この場合、同図に示すように、地図M上には、前述した4つの「ラーメン」のアイコンMIに加えて、業種を「あそび」として本システムに登録されている全ての商店(例えば映画館やカラオケ店など)の所在地(図5では3個所)に、業種選択部23における「あそび」のアイコンIと同じアイコンMIが表示される。また、同図に示すように、地図M上の「あそび」のアイコンMIの1つにマウスポインターPを合わせ、仮選択することにより、そのアイコンMIに対応する商店の名称(同図では、業種が映画館である「××シネマ」)がタイトル表示部21に表示される。そして、この仮選択したアイコンMIをマウス8で選択することにより、図6に示す「××シネマ」の店舗情報ページがウィンドウ表示される。
【0053】
この店舗情報ページ30は、前述した「△△ラーメン」のそれと同様に構成されており、店舗情報ページ30の上部には、「××シネマ」に関する各種の情報を表示する店舗情報表示部31が設けられるとともに、その下方には、意見掲示部32および新規投稿部33を有する電子掲示板34が設けられている。この電子掲示板34も、前述した「△△ラーメン」の店舗情報ページにおける電子掲示板と同様に、「××シネマ」専用のものである。なお、図6では、新規投稿部33を図示しないが、垂直スクロールバー38を下方に移動させることによって、店舗情報ページ30上に新規投稿部33が表示される。
【0054】
図6に示すように、「××シネマ」の店舗情報ページ30には、意見掲示部32に6件の投稿記事の一例を示している。この意見掲示部32に示すように、記事No1は、「××シネマ」を実際に利用した利用者(投稿者:○○××)からの投稿であり、○×監督の最新作の映画を鑑賞した感想が掲載されている。記事No2は、「××シネマ」側(投稿者:××シネマ館長)からの、記事No1に対する返信であり、記事No1の投稿者が○×監督の映画を鑑賞したのを受けて、○×監督の映画に関する情報を提供している。また、記事No3は、「××シネマ」を実際に利用した利用者(投稿者:○△○)からの投稿であり、館内のトイレに関する意見が掲載されている。記事No4は、「××シネマ」側からの、記事No3に対する返信であり、記事No3の投稿者からの意見を受けて、館内のトイレの改善を検討する旨が掲載されている。さらに、記事No5は、「××シネマ」での映画鑑賞を予定している利用者(投稿者:×△×)からの投稿であり、鑑賞予定の映画のパンフレットの有無を確認している。記事No6は、「××シネマ」側からの、記事No5に対する返信であり、記事No5の投稿者への回答に加えて、関連グッズに関する情報を提供している。
【0055】
このように、「××シネマ」の店舗情報ページ30の電子掲示板34を介して、前述した「△△ラーメン」の場合と同様に、利用者と「××シネマ」側との相互間、および利用者同士のコミュニケーションを図ることができる。また、「××シネマ」側では、上記記事No3のような「××シネマ」に対する利用者の意見や、記事No5のような利用者の要望を知ることができることで、利用者のニーズを把握でき、それをより良い映画館作りに活かすことが可能となる。一方、利用者側では、店舗情報ページ30の店舗情報表示部31に表示された「××シネマ」の各種情報に加えて、上記記事No2および6のように、「××シネマ」側からのさらなる情報の提供を受けることができる。
【0056】
なお、以上の2つの例で説明したように、商店会ホームページ20の地図M上に表示された複数のアイコンMIのいずれかを選択することで、選択した商店の店舗情報ページ30を表示させる他、商店の名称の一覧から、所望の商店の店舗情報ページ30を表示させることも可能である。具体的には、図2に示す商店会ホームページ20において、タイトル表示部21の下端部に表示され、ハイパーリンクが設定された「店舗一覧を見る」を、マウス8で選択することにより、図7に示すように、本システムに登録されている全ての商店の店舗一覧ページ40がウィンドウ表示される。
【0057】
同図に示すように、この店舗一覧ページ40には、左から順に、「ジャンル」、「店名」、「電話番号」、「営業時間」および「定休日」の項目が設けられ、各商店に関する簡易な情報が一行ずつ表示される。各商店の店名表記には、ハイパーリンクが設定されており、店名表記がマウス8で選択されたときには、選択された商店の店舗情報ページ30が表示される。なお、図2に示すように、商店会ホームページ20の業種選択部23に表示された各業種表記(「和食」や「洋食」など)にも、ハイパーリンクが設定されており、各業種表記をマウス8で選択した場合には、その選択された業種として本システムに登録されている商店のみが、上記図7と同様の店舗一覧ページ40に表示される。
【0058】
次に、店舗情報の編集、ならびに商店会専用の電子掲示板の投稿および閲覧について説明する。これらはいずれも、商店側クライアント5を介して行われ、店舗情報の編集については、自店の店舗情報のみを編集可能になっている。
【0059】
前述した各商店の店舗情報ページ30には、例えば図4に示すように、新規投稿部33の上側に、「店舗情報の編集」ボタン39が設けられている。このボタン39をマウス8で選択することにより、図8に示す本人確認ページ50がウィンドウ表示される。この本人確認ページ50は、後述する店舗情報編集ページ60あるいは商店会掲示板ページ70にアクセスしようとする者が、それらのページ60、70へのアクセス権限を有するか否かをチェックするためのものである。
【0060】
図8に示すように、この本人確認ページ50には、ID入力欄51およびパスワード入力欄52が設けられるとともに、店舗情報編集ページ60および商店会掲示板ページ70の一方へのアクセスを選択するための2つのラジオボタン53a、53bが設けられている。上記入力欄51、52にそれぞれ入力すべきIDおよびパスワードは、本システムを管理する管理者から、商店ごとに異なるものが、各商店側にあらかじめ伝えられている。
【0061】
まず、店舗情報編集ページ60にアクセスする場合には、ID入力欄51およびパスワード入力欄52にそれぞれ、所定のIDおよびパスワードを入力するとともに、「店舗情報編集」のラジオボタン53aをチェックした後、「ログイン」ボタン54をマウス8で選択する。入力されたIDおよびパスワードは、サーバー2に送信され、あらかじめ登録されているIDおよびパスワードと照合される。そして、それらがいずれも適正であるときには、入力されたIDに対応する商店の店舗情報編集ページ60がウィンドウ表示される。
【0062】
図9は、店舗情報編集ページ60の一例であり、「△△ラーメン」のものを示している。同図に示すように、この店舗情報編集ページ60には、前述した図4の店舗情報ページ30の店舗情報表示部31に表示すべき各項目の入力欄61a〜61jが設けられている。なお、店舗情報編集ページ60の表示当初には、図9に示すように、現在登録されている店舗情報が各入力欄61a〜61jにそれぞれ表示される。また、店舗情報編集ページ60には、画像用の入力欄61kも設けられており、商店側クライアント5が有する画像データのファイル名を入力できるようになっている。そして、上記入力欄61a〜61kの編集終了後、「送信」ボタン62をマウス8で選択することにより、入力欄61a〜61kに入力されたデータがサーバー2に送信され、サーバー2のデータベース内の店舗情報が更新される。したがって、この店舗情報の更新後、利用者側または商店側クライアント4、5のディスプレイ7に表示される店舗情報ページ30の店舗情報表示部31には、更新を反映した店舗情報が表示される。
【0063】
以上のように、商店側において、自店の店舗情報を容易に編集可能であるので、例えば新たな商品やサービスを提供しようとする場合など、利用者に対し、最新の情報を迅速に提供することができる。
【0064】
一方、商店会掲示板ページ70にアクセスする場合には、上述した店舗情報の編集を行う場合と同様に、図8の本人確認ページ50において、所定のIDおよびパスワードを入力する。そして、「商店会掲示板」のラジオボタン53bをチェックした後、「ログイン」ボタン54をマウス8で選択する。入力されたIDおよびパスワードがいずれも適正であるときには、図10に示す商店会掲示板ページ70(他の電子掲示板)がウィンドウ表示される。
【0065】
図10は、商店会掲示板ページ70のトピック一覧ページ70Aを示している。同図に示すように、このトピック一覧ページ70Aには、左から順に、商店会あるいは商店側から提起された「トピック」、そのトピックに対する「投稿数」、および「最新投稿日時」の項目が設けられ、各トピックが一行ずつ表示される。また、トピックを新規に提起する場合には、トピック一覧ページ70Aの下部に設けられた「トピックの作成」ボタン71をマウス8で選択する。これにより、前述した図4や図6の店舗情報ページ30の新規投稿部33と同様に構成されたトピック作成ページ(図示せず)がウィンドウ表示され、そのページを使用して、トピックを作成する。また、トピック一覧ページ70A上に表示された各トピック表記には、ハイパーリンクが設定されており、トピック表記がマウス8で選択されたときには、図11に示す掲示板ページ70Bがウィンドウ表示される。
【0066】
図11は、図10のトピック一覧ページ70Aにおいて、最上位の「本年度○×商店会秋祭りについて」のトピックが選択されたときの掲示板ページ70Bを示している。同図に示すように、この掲示板ページ70Bには、前述した図4や図6の店舗情報ページ30の意見掲示部32および新規投稿部33とそれぞれ同様の意見掲示部72および新規投稿部73が設けられている。
【0067】
上記の意見掲示部72に示すように、記事No1は、商店会側(投稿者:秋祭り実行委員会)からの投稿であり、秋祭りについての予定や意見募集が掲載されている。また、記事No2は、商店会加盟店(投稿者:△△ラーメン・△△○)からの、記事No1に対する返信であり、秋祭り当日のイベント予定、およびパレードについての意見が掲載されている。さらに、記事No3は、商店会の他の加盟店(投稿者:××シネマ・××△)からの、記事No1に対する返信であり、秋祭り当日のイベント予定に加えて、記事No2のパレードについての意見に賛同する旨が掲載されている。
【0068】
このように、商店会専用の電子掲示板である商店会掲示板ページ70を介して、商店会の多数の加盟店の相互間のコミュニケーションを図ることができ、これにより、加盟店同士の意見交換や合意形成などを容易に行うことができる。
【0069】
以上詳述したように、本実施形態のコミュニケーション支援システムによれば、所定の地域内に実在し、商品やサービスを提供する商店や施設と、これらを利用する利用者との相互間、および多数の利用者の相互間のコミュニケーションを、各商店や施設の店舗情報ページ30の電子掲示板34を介して十分に図ることができ、加えて、多数の加盟店の相互間のコミュニケーションを、商店会掲示板ページ70を介して十分に図ることができる。したがって、本システムによれば、上記のようなコミュニケーションを、より良い商店や施設、商店街作りに十分に活かすことができ、その結果、地域の活性化に貢献することができる。
【0070】
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、利用者側クライアント4として、パソコン4Aを用いた場合についてのみ説明したが、PDA4Bや携帯電話4Cを用いる場合にも、ほぼ同様に、本システムを使用することが可能である。特にPDA4Bや携帯電話4CにGPSを搭載し、それらのディスプレイ7に表示される地図M上に、利用者の現在地を併せて表示することにより、PDA4Bや携帯電話4Cを携帯して出掛ける利用者は、地図Mを見ながら、目的の商店に容易にたどり着くことができる。
【0071】
また、実施形態で示したコミュニケーション支援装置1およびこれを用いたコミュニケーション支援システムの細部の構成、ならびに商店会ホームページ20および店舗情報ページ30などの各Webページのデザインなどは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態によるコミュニケーション支援装置を用いたコミュニケーション支援システムの構成の概要を示す図である。
【図2】利用者側クライアントまたは商店側クライアントの表示部に表示された商店会のホームページを示す図である。
【図3】図2のホームページにおいて、業種・「ラーメン」が選択されるとともに、地図上のアイコン(「△△ラーメン」)が仮選択された状態を示す図である。
【図4】「△△ラーメン」の店舗情報ページの一例を示す図である。
【図5】図2のホームページにおいて、業種・「ラーメン」および「あそび」が選択されるとともに、地図上のアイコン(「××シネマ」)が仮選択された状態を示す図である。
【図6】「××シネマ」の店舗情報ページの一例を示す図である。
【図7】店舗一覧ページの一例を示す図である。
【図8】店舗情報編集ページまたは商店会掲示板ページにアクセスするための本人確認ページを示す図である。
【図9】「△△ラーメン」の店舗情報編集ページを示す図である。
【図10】商店会掲示板のトピック一覧ページを示す図である。
【図11】商店会掲示板の掲示板ページの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0073】
1 コミュニケーション支援装置
2 サーバー
3 通信回線
4 利用者側クライアント
5 商店側クライアント(提供業者側クライアント)
6 入力部(書込み手段および情報変更手段)
7 表示部(表示手段)
8 選択部(業種選択手段、アイコン選択手段およびアイコン仮選択手段)
11 ホームページのウィンドウ
20 商店会ホームページ
21 タイトル表示部
22 地図表示部
23 業種選択部
30 店舗情報ページ
31 店舗情報表示部
34 電子掲示板
60 店舗情報編集ページ
70 商店会掲示板ページ(他の電子掲示板)
70B 掲示板ページ
M 電子地図
MI 電子地図上のアイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の地域内において商品およびサービスの少なくとも一方ならびにそれに関連する情報を提供する複数の提供業者と、前記商品およびサービスの少なくとも一方ならびに前記情報を利用する複数の利用者との相互間、ならびに前記複数の利用者の相互間のコミュニケーションを支援するためのコミュニケーション支援装置であって、
通信回線と、
この通信回線に接続されるとともに、前記所定の地域と当該所定の地域内に前記複数の提供業者の所在地を表示可能な電子地図、前記情報、および電子掲示板を有し、前記通信回線を介して、当該電子地図、当該情報、および当該電子掲示板を提供するサーバーと、
前記通信回線を介して前記サーバーに接続され、当該サーバーから提供された前記電子地図、前記情報、および前記電子掲示板を表示する表示手段と、当該電子掲示板への書込みを行うための書込み手段と、を有し、前記複数の利用者側および提供業者側にそれぞれ設けられた複数の利用者側および提供業者側クライアントと、
を備えていることを特徴とするコミュニケーション支援装置。
【請求項2】
前記複数の提供業者側クライアントの各々は、前記提供業者が、自身が提供する前記情報を変更するための情報変更手段を有していることを特徴とする請求項1に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記電子地図上に、前記複数の提供業者の所在地を、当該提供業者を表すアイコンによって表示することを特徴とする請求項1または2に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項4】
前記複数の提供業者は、業種ごとに分類されており、
前記アイコンは、前記業種ごとに互いに異なるように設定されていることを特徴とする請求項3に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項5】
前記複数の利用者側および提供業者側クライアントの各々は、前記複数の提供業者の前記業種を選択するための業種選択手段を、さらに有しており、
前記表示手段は、前記業種が選択されたときに、当該選択された業種のアイコンのみを前記電子地図上に表示することを特徴とする請求項4に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項6】
前記電子掲示板は、前記提供業者ごとに設けられており、
前記各利用者側および各提供業者側クライアントは、前記電子地図上に表示された前記アイコンを選択するためのアイコン選択手段を、さらに有し、
前記表示手段は、前記アイコンが選択されたときに、当該選択されたアイコンに対応する前記提供業者の前記情報、および当該提供業者の前記電子掲示板を表示することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項7】
前記各利用者側および各提供業者側クライアントは、前記電子地図上に表示された前記アイコンを仮選択するためのアイコン仮選択手段を、さらに有し、
前記表示手段は、前記アイコンが仮選択されたときに、当該アイコンに対応する前記提供業者の名称を表示することを特徴とする請求項6に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項8】
前記各提供業者側クライアントは、前記電子掲示板に書き込まれた事項を削除するための書込み事項削除手段を、さらに有していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項9】
前記サーバーは、他の電子掲示板を有し、前記通信回線を介して当該他の電子掲示板を提供可能であり、
前記各提供業者側クライアントの前記表示手段は、前記サーバーから提供された前記他の電子掲示板の表示が可能に構成されるとともに、前記各提供業者側クライアントの前記書込み手段は、当該他の電子掲示板への書込みが可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のコミュニケーション支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−106953(P2006−106953A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−290208(P2004−290208)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【出願人】(000210908)中央開発株式会社 (25)
【Fターム(参考)】