説明

コミュニケーション装置

【課題】自分の意思をより分かりやすく明確に相手ドライバーに伝えることができるコミュニケーション装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明のコミュニケーション装置1は、車両状態検出手段2と、メッセージ選択手段3とで構成されている。また、このコミュニケーション装置1は、車両CのECUなどで構成される車両信号部Eと接続され、自車位置などの情報を車両に搭載されたナビゲーション装置Nから取得し、車両Cに搭載され外部に向けて通知することができる表示手段Dと接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車のドライバー間の視覚による交信手段を実現した、コミュニケーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のドライバー間の暗黙のルールとして、ハザードランプ点滅3回で「ありがとう」などの合図が存在した。また、従来の別のコミュニケーション手段として、リアガラスに広告などを表示するものが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−323869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のコミュニケーション手段においては、前方や後方の車に自分の意思を伝えるため、方向指示器、ブレーキランプ、パッシングなどが存在したが、あくまで曲がる方向、停止する、という行動のみを伝えるだけで、気持ちを伝える手段に乏しいという問題があった。
【0005】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、自分の気持ちを伝えることのできる、コミュニケーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、車両の情報を通知するコミュニケーション装置であって、車両の情報を通知するコミュニケーション装置であって、前記車両の状態を検知する車両状態検知手段と、前記車両状態検知手段で検出された前記車両の状態から表示すべきメッセージを選択するメッセージ選択手段と、前記メッセージ選択手段で選択された結果を表示する表示手段備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ドライバーは従来の操作をするだけで、従来より分かりやすく明確に自分の意思を周囲のドライバーに伝えることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態におけるコミュニケーション装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態におけるコミュニケーション装置の処理動作を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態1におけるコミュニケーション装置について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるコミュニケーション装置の構成を示すブロック図である。
【0010】
図1に示すように、本発明の実施の形態におけるコミュニケーション装置1は、車両状態検出手段2と、メッセージ選択手段3とで構成されている。また、このコミュニケーション装置1は、車両CのECUなどで構成される車両信号部Eと接続され、自車位置など
の情報を車両に搭載されたナビゲーション装置Nから取得し、車両Cに搭載され外部に向けて通知することができる表示手段Dと接続されている。
【0011】
ここで、車両状態検出手段2は、車両Cに設けられた車両信号部Eから取得したハンドル、ウィンカー、ハザードランプ等の車両操作時に発生する信号から車両の状態を検出することができるように構成されている。また、ナビゲーション装置Nから取得した位置情報や道路情報を用いて、車両信号部Eから取得した信号と位置情報や道路情報から、例えば、右折中や車線変更中等の車両状態を検出することができるように構成されている。
【0012】
メッセージ選択手段3は、車両状態検出手段2で検出された車両状態に基づいて予め登録されている最適なメッセージを自動的に選択することができるように構成され、選択されたメッセージは車両Cに備えられた表示手段Dから外部に対して表示して通知することができるように構成されている。
車両信号部Eは、車両Cから提供される車両Cのハンドル操作、ウィンカー操作、ハザードランプ操作等の車両操作時に発生する信号である。
【0013】
ナビゲーション装置Nは、現在位置を検出すると共に現在位置を地図上に表示し、設定した目的地まで経路探索して案内することができるように構成され、また、ナビゲーション装置Nは、コミュニケーション装置1に対して現在位置情報、道路情報、走行車線情報を車両状態検出手段2に送信することができるように構成され、 表示手段Dは、車両Cに設けられメッセージ選択手段で選択されたメッセージを表示するように構成されている。
【0014】
以上のように構成されたコミュニケーション装置1の処理動作についてフロー図を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態におけるコミュニケーション装置の処理動作を示すフロー図である。
【0015】
図2に示すように、まず、コミュニケーション装置1の車両状態検出手段2が車両信号部Eから車両信号を取得すると、急ブレーキ操作が行われたかどうかを車両状態検出手段2が検出する(ステップS1)。急ブレーキ操作が検出された場合、メッセージ選択手段3は文字列「危険です!」を選択し、表示手段Dに送信する(ステップS8)。表示手段Dは、受信した文字列を表示する(ステップS7)。
【0016】
ステップS1にて、急ブレーキ操作が検出されなかった場合、低速(10km/h以下)状態かどうかを車両状態検出手段2が検出する(ステップS2)。低速(10km/h以下)状態が検出された場合、ウィンカー点灯しているかどうかを車両状態検出手段2が検出する(ステップS3)。ウィンカー点灯が検出された場合、ハンドル操作が行われたかどうかを車両状態検出手段2が検出する(ステップS4)。ハンドル操作が検出された場合、ハザードランプが3回点灯されたかどうかを車両状態検出手段2が検出する(ステップS5)。ハザードランプ3回点灯が検出された場合、メッセージ選択手段3は文字列「ありがとう」を選択し、表示手段Dに送信する(ステップS6)。表示手段Dは、受信した文字列を表示する(ステップS7)。
【0017】
ステップS3にて、ウィンカー点灯が検出されなかった場合、ハザードランプが点灯しているかどうかを車両状態検出手段2が検出する(ステップS9)。ハザードランプ点灯が検出された場合、ナビゲーション装置Nから現在位置情報を車両状態検出手段2へ送信し、現在位置が駐車場かどうかを車両状態検出手段2が検出する(ステップS10)。現在位置が駐車場と検出された場合、メッセージ選択手段3は文字列「駐車します」を選択し、表示手段Dに送信する(ステップS11)。表示手段Dは、受信した文字列を表示する(ステップS7)。
【0018】
ステップS10にて、現在位置が駐車場と検出されなかった場合、ナビゲーション装置Nから現在位置情報、道路情報を車両状態検出手段2へ送信し、現在位置が高速道路上かどうかを車両状態検出手段2が検出する(ステップS12)。現在位置が高速道路上と検出された場合、メッセージ選択手段3は文字列「この先渋滞です」を選択し、表示手段Dに送信する(ステップS11)。表示手段Dは、受信した文字列を表示する(ステップS7)。
【0019】
このよう構成されたコミュニケーション装置は、ナビゲーション装置Nは、現在位置を検出すると共に現在位置を地図上に表示し、設定した目的地まで経路探索して案内することができるように構成され、また、ナビゲーション装置Nは、コミュニケーション装置1に対して現在位置情報、道路情報、走行車線情報を車両状態検出手段2に送信することができるように構成され、表示手段Dは、車両Cに設けられメッセージ選択手段で選択されたメッセージを表示するように構成されているので自分の気持ちを伝えることのできる。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明のコミュニケーション装置は、車両ドライバー間の意思伝達手段として有用である。
【符号の説明】
【0021】
1 コミュニケーション装置
2 車両状態検出手段
3 メッセージ選択手段
C 車両
D 表示手段
E 車両信号部
N ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の情報を通知するコミュニケーション装置であって、
前記車両の状態を検知する車両状態検知手段と、
前記車両状態検知手段で検出された前記車両の状態から表示すべきメッセージを選択するメッセージ選択手段と、
前記メッセージ選択手段で選択された結果を表示する表示手段とを備えることを特徴とするコミュニケーション装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−206654(P2012−206654A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−75012(P2011−75012)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】