説明

コモールドされた突き刺し可能なストッパ及びその製法

【課題】医療診断検査のために患者から取得される血液または標本サンプルの収集、保管及び移送ように用いられる装置及び該装置を製造する方法を提供する。
【解決手段】閉鎖体及び閉鎖体を作る方法が開示されている。閉鎖体は、頂部部分及びそこを通って延在する開口部を有し、開口部と連通する空洞を画定しているキャップ本体を含んでいる。流路は、キャップ本体の一部内に画定され、入口及び出口を有する。ストッパは、空洞内の流路の出口の近くに配置される。ストッパは、流路を通って流れ、突き刺し可能な部分を形成するのに適した材料から形成される。キャップ本体及びストッパのうちの少なくとも一方は、容器を閉鎖するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療診断検査のために患者から取得される血液または標本サンプルの収集、保管及び移送(transfer)用装置に関する。より詳細には、本発明は、患者の皮膚表面からの血液サンプルの毛細血管収集(capillary collection)用装置に関する。該装置は、皮膚表面からサンプルを収集するのに適した、チューブの頂部開口部を取り囲んでいる縁機構(a lip feature)を有する収集チューブを含んでいる。装置は、また、血液または標本サンプルが収集された後、チューブを閉鎖し、シールするストッパ(a stopper)を有するキャップ・アセンブリ(a cap assembly)を含んでいる。ストッパは、収集チューブから移送する間、検査器具のプローブ・アセンブリ(a probe assembly)に血液または標本サンプルを流し込むための空間排除機構(space elimination features)を含んでいる。
【背景技術】
【0002】
従来技術に係る従来の毛細血管収集装置は、通常、皮膚表面の直下に配置される毛細血管から血液サンプルを抜き取るために、突き刺されている患者の皮膚表面に係合する隆起した受け入れ縁または漏斗機構(a funnel feature)を有するマイクロチューブまたは収集容器を提供する。そのような従来の収集容器の内部収集空洞は、通常、真っ直ぐな壁で囲まれており、収集中における空洞内への抜き出された血液の流れまたは移送中における検査器具への血液の流れを促進する機構が全く設けられていない。したがって、かなりの量の収集された血液または標本サンプルは、収集中及び移送中、表面張力により空洞の側壁に引っ掛かっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
収集後、これらのチューブは、収集容器上に配置されているキャップ・アセンブリでシールされる。従来のキャップ・アセンブリは、収集空洞と連通している平坦な底面を提供している。結果として、収集容器またはキャップ・アセンブリのいずれも、収集された血液サンプルをプローブ針の吸引孔へ十分に注いだり、水路を通して運んだりしないので、移送中に、かなりの量のサンプルのデッド・ボリューム(dead volume)が収集空洞内に作り出される。理解されるように、従来技術の収集装置は、かなりの量の無駄なサンプルを作り出し、そのためにサンプルが収集されている診断テストを遂行するのに実際に必要とされる量より著しく大量のサンプルが収集されることを必要とする。サンプルの容積は、毛細管の適用(capillary applications)において特に重要である。この場合、通常、非常に少量の血液が収集され、及び/または利用可能であり、したがって、いかなる無駄も避けることが特に重要である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施態様によれば、閉鎖体は、頂部部分及びそれを通って延在する開口部を有し、開口部と連通する空洞を画定するキャップ本体を含んでいる。流路は、キャップ本体の一部内に画定され、入口及び出口を有する。ストッパは、流路の出口に隣接する空洞内に配置される。該ストッパは、流路を通って流れ、突き刺し可能な部分を形成するのに適している材料から形成される。キャップ本体及びストッパのうちの少なくとも一方は、容器を閉鎖するように構成される。
【0005】
キャップ本体は、第1の成形材料から作られ、ストッパは、突き刺し可能な第2の成形材料から作られ得る。第2の成形材料は、第1の成形材料とは異なる。流路の入口は、頂部部分に向って延在する。流路の入り口は、閉鎖体の空洞を通って延びる長手方向の中心線に対してずれていてもよい。ストッパは、底面及び突き刺し可能な部分を形成しているストッパ内に画定される円錐形凹部を有し得る。円錐形凹部は、閉鎖体が容器を閉じると、容器の内部と連通し得る。
【0006】
ストッパは、また、頂部部分と円錐形凹部との間の距離がプローブ接触面とプローブ・アセンブリの吸引孔との間の距離に一致するように、所定の位置で空洞内に配置され得る。底面は、突き刺し可能な部分がストッパの別の部分の厚さと比較して縮小された厚さの領域を有するように、円錐形状を有し得る。突き刺し可能な部分が、星形形状を含み、それを突き刺すことを容易にし得ることは随意である。キャップ本体は、高密度ポリエチレンから形成され、ストッパは、熱可塑性エラストマーから形成される。別の構成では、複数の把持部材が、外側環状スカートの外面と接続して配置される。
【0007】
本発明の別の実施態様によれば、閉鎖体は、頂部部分及びそれを通って延在する開口部を有するキャップ本体を含んでいる。外側環状スカートは、頂部部分の外周から垂れ下がり、内側環状スカートは、開口部の近くの頂部部分の内部から垂れ下がるとともに、該内側環状スカートは、頂部部分の開口部と連通する空洞を画定している。流路は、内側環状スカートの一部内で画定されており、頂部部分の近くの入口及び出口を有する。ストッパは、空洞内の流路の出口の近くに配置されるとともに、ストッパは、流路を通って流れ、突き刺し可能な部分を形成するのに適した材料から形成され得る。キャップ本体及びストッパのうちの少なくとも一方が容器を閉鎖するように構成される。
【0008】
流路の入口は、頂部部分を通って延在し得る。流路は、また、内側環状スカートの内面内に延在してもよい。ストッパは、内側環状スカートの内面の一部とともに形成され得る。1つの構成例において、内側環状スカートは、頂部部分の近くで大きな直径を、ストッパの近くで小さな直径を有する漏斗形状をした空洞を画定する傾斜した部分を含んでいる。内側環状スカートの底面は、第2の成形材料を第1の成形材料に接合するために、空洞内に突出する少なくとも1つの突出部を含み得る。
【0009】
本発明の別の実施態様によれば、容器アセンブリは、閉じられた底部、開口した頂部部分及びそれらの間に延在する側壁を有し、その中に標本サンプルを受け入れるように構成されている収集容器を含んでいる。閉鎖体は、頂部部分及びそれを通って延在する開口部を有し、開口部と連通する空洞を画定するキャップ本体を含んでいる。閉鎖体は、また、キャップ本体の一部内に画定され、入口及び出口を有する流路を含んでいる。閉鎖体は、さらに、空洞内の流路の出口の近くに配置されるストッパを含み、該ストッパは、流路を通って流れ、突き刺し可能な部分を形成するのに適した材料から作られる。キャップ本体及びストッパのうちの少なくとも一方は、容器の開口している頂部部分を閉鎖するように構成される。
【0010】
流路の入口は、キャップ・アセンブリの空洞を通って延在する長手方向中心線に対してずれていてもよい。収集容器の側壁の頂部部分は、サンプルの収集容器の内部への流れを容易にする収集縁漏斗を含み得る。キャップ本体は、頂部部分から延在する外側環状スカート及び内側環状スカートを含み、それらの間に溝を画定し、該溝の中に側壁の頂部部分及びその収集用漏斗状縁部を受け入れるように構成されている。別の構成例において、閉鎖体は、少なくとも1つの下方に向けて延在する傾斜部材を含み、収集容器は、少なくとも1つの下方に向けて延在する傾斜部材と協同し、閉鎖体を収集容器と係合またはそれから外すように構成されている、少なくとも1つの上方に向って延在する傾斜部材を含んでいる。
【0011】
円錐形凹部は、閉鎖体が収集容器の開口している頂部部分を閉鎖するとき、該円錐形凹部が収集容器の内部と連通するように、ストッパ内に含まれ得る。ストッパは、底面と突き刺し可能な部分との間に延在する円錐形凹部を画定し、サンプリング距離(a sampling distance)は、収集空洞からの標本の引き抜き中に、プローブ・アセンブリの吸収孔が円錐形凹部の頂点に配置されるようにサンプリング距離が構成されるように、キャップ本体の頂部部分の頂面と円錐形の頂点との間に延在し得る。さらに別の構成において、収集容器は、その中に配置される少なくとも1つの毛細管路を有する内部を画定する。閉鎖体の突き刺し可能な部分は、カニューレによって突き刺し可能であり、閉鎖体は、収集容器の開口している頂部端部を閉じる。さらに、突き刺し可能な部分は、収集容器の内部からカニューレが引き抜かれると、該カニューレからの痕跡を除去するように構成され得る。
【0012】
本発明のさらに別の実施態様によれば、容器用の突き刺し可能なキャップ・アセンブリを形成する方法は、成形用キャビティを有する金型を提供するステップを含んでいる。該方法は、また、第1の成形材料を成形用キャビティ内に注入し、頂部部分、それを通って延在する開口部及び該開口と連通する空洞、外部キャップの頂部部分から空洞内の目標位置まで延在する流路を有する外部キャップを有するキャップ本体を形成するステップを含んでいる。方法は、さらに、第2の成形材料が流路を通って目標位置まで流れるように、第2の成形材料を流路内に注入するステップを含み、第2の成形材料は、キャップ本体の空洞内に突き刺し可能な隔壁を形成する。
【0013】
第1の成形材料は、外側環状スカート及び内側環状スカートを形成し得る。スカートそれぞれは、頂部部分から垂れ下がり、内側環状スカートの少なくとも一部は、目標位置を画定する。第2の成形材料は、目標位置を通って延びる長手方向中心線に対してずれている位置から注入され得る。流路は、内側環状スカートの内壁面の垂直の高さに沿って延在し得る。内側環状スカートは、目標位置に隣接する少なくとも1つの突出部を含むことは随意である。第2の成形材料は、目標位置へ流れ、少なくとも1つの突出部との結合部(a bond)を形成する。別の構成例では、第2の成形材料は、目標位置へ流れ、少なくとも1つの突出部とともに星型形状の隔壁を形成し、隔壁の突き刺しを容易にする。
【0014】
第1の成形材料は、高密度ポリエチレンであり、第2の成形材料は、熱可塑性エラストマーであることは随意である。方法は、さらに、第1の成形材料の注入用第1のゲート及び第2の成形材料の注入用第2のゲートを含んでいる。第2のゲートは、キャップ本体の頂部部分の近くで流路の入り口に位置決めされ得る。第2のゲートは、また、第1のゲートに対して約180°の位置に配置されている。さらに別の構成例では、第2の材料の注入後、第2の成形材料の少なくとも一部は、流路内に残っていてもよい。上述した方法により作られる閉鎖体も、ここで提供される。
【0015】
本発明のさらに別の実施態様によれば、2ショット成形される閉鎖体の形成方法は、第1の成形材料を金型に供給し、内壁面及びそこに画定される流路を有するキャップ本体を形成するステップを含んでいる。流路は、入口及び出口を有する。方法は、また、第2の成形材料の少なくとも一部が出口を通って目標位置に流れ、隔壁を形成するように、流路の入口の近くの位置で第2の成形材料を金型に供給するステップを含んでいる。流路の入口は、目標位置から遠く離れている。
【0016】
流路の入口が、目標位置を通って延びる長手方向中心線に対してずれていることは随意である。上述した方法によって作られる閉鎖体もまた、ここで提供される。
【0017】
本発明のさらに別の実施態様によれば、容器用閉鎖体を形成する方法は、第1の成形材料を金型内に注入し、中心部分を画定するキャップ本体を形成するステップを含んでいる。方法は、また、第2の成形材料を金型内に注入し、キャップ本体の中心部分内に突き刺し可能な隔壁を形成するステップを含んでいる。第2の成形材料は、中心部分を通って延びる長手方向中心線に対してずれている位置から注入され得る。キャップ本体が、それを通って延在する流路を含むことは随意である。第2の成形材料は、流路を通って流れ、突き刺し可能な隔壁を形成し得る。上述した方法によって作られる閉鎖体も、ここで提供される。
【0018】
さらに、本発明のさらに別の実施態様によれば、収集チューブが突き刺し可能な閉鎖部及び収集用器内に画定されている内部と連通する円錐形凹部を有するストッパによりシールされている、該収集容器内に含まれるサンプルにアクセスする方法は、プローブ・アセンブリ上で、角度をなして上下逆の向きに、ストッパと収集容器を配置するステップを含んでいる。方法は、また、プローブ針がストッパの突き刺し可能な閉鎖部を突き刺し、プローブ針の吸引孔が円錐形凹部内に配置されるように、プローブ・アセンブリを収集容器内に挿入するステップを含んでいる。方法は、また、空洞から円錐形の凹部を経由してプローブ針の吸引孔にサンプルを流し込むステップを含んでいる。
【0019】
方法は、また、収集容器のサンプリング距離にプローブ針の一部を制限し、プローブ針の吸引孔を円錐形の凹部の頂点の近くに位置決めするステップを含んでいる。サンプリング距離は、0.58〜0.60インチ(14.7〜15.2mm)である。
【0020】
別の実施態様では、標本収集アセンブリは、頂部部分及び該頂部部分から垂れ下がる環状スカート部分を有する外部キャップを含んでおり、頂部部分は、それを通って延在し、空洞を画定する開口部を有する。ストッパは、空洞内に配置され、底面、突き刺し可能な閉鎖部及びストッパ内に画定され、ストッパの底面から突き刺し可能な閉鎖部まで延在する円錐形凹部を有し得る。収集容器は、頂部開口部及び収集空洞を画定する外側側壁を含み、キャップ・アセンブリは、環状スカート部分が収集チューブの外側側壁に係合するように、収集チューブと係合可能であり、ストッパは、ストッパの円錐形凹部が収集空洞と連通した状態で収集空洞の側壁に密封状に係合するように、収集空洞内に延在し得る。
【0021】
収集容器は、頂部開口部の周りに交互に配置される複数の隆起部分と複数の低い部分を含む縁機構を含み得る。収集容器は、また、頂部開口部の近くに収集漏斗を含み、外部キャップは、該外部キャップが収集容器の一部に係合すると、その中に収集漏斗を受け入れるための開口部を画定し得る。ストッパは、円錐形凹部の少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路(a capillary channel)をさらに含み得る。収集容器は、また、外側側壁の内側の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路を含むことは随意である。別の構成例では、ストッパは、円錐形凹部の少なくとも一部に沿って延在し、収集容器の外側側壁の内側の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路と一直線に揃えられている少なくとも1つの毛細管路を含み得る。
【0022】
本発明の別の実施態様では、標本サンプルの収集容器は、頂部開口部及び収集空洞を画定している外側側壁、及び頂部開口部を実質的に取り囲んでいる縁機構を含んでいる。縁機構は、2つの対向する隆起部分と対向する隆起部分からずれている2つの低い部分を含み、縁機構は、サンプルが抜き出される皮膚表面に係合するように輪郭付けられている。
【0023】
頂部開口部は、ストッパに係合し、頂部開口部及び収集空洞をシールするように構成され得る。
【0024】
別の実施態様では、標本収集アセンブリは、頂部部分及び頂部部分から垂れ下がり、切欠部分を画定する環状スカート部分を有する外部キャップを含んでいる。頂部部分は、そこを通って延在する開口部を有し、空洞を画定し得る。収集容器は、頂部開口部及び収集空洞を画定する外側側壁を含み得る。外部キャップの少なくとも一部は、収集容器の一部と係合可能であり、頂部開口部をシールし得る。
【0025】
切欠部分は、楕円形状または放物面形状を有していることは随意である。別の構成例では、切欠部分は、外部キャップと収集容器との間の接続の視覚確認を提供する。別の構成例では、アセンブリは、空洞内に配置され、底面、突き刺し可能な閉鎖部、及びストッパ内に画定され、ストッパの底面から突き刺し可能な閉鎖部まで延在する円錐形凹部を有するストッパをさらに含んでいる。キャップ・アセンブリは、環状スカート部分が収集チューブの外側側壁に係合するように収集チューブに係合し、ストッパは、ストッパの円錐形凹部は、収集空洞と連通した状態で収集空洞の側壁に密封状に係合するように、収集空洞内に延在し得る。
【0026】
ストッパは、外部キャップと一体的に形成され得る。ストッパは、また、円錐形凹部の少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路を含み得る。収集容器は、また、外側側壁の内側の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路を含み得る。別の構成例では、ストッパは、円錐形凹部の少なくとも一部に沿って延在し、収集容器の外側側壁の内側の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路と一直線に揃えられている少なくとも1つの毛細管路を含み得る。
【0027】
本発明の別の実施態様では、標本収集アセンブリは、頂部部分及び頂部部分から垂れ下がっている環状スカート部分を有する外部キャップを含み、頂部部分は、そこを通って延在し、空洞を画定する開口部を有する。ストッパは、空洞内に配置され、底面、突き刺し可能な閉鎖部、及びストッパ内に画定され、ストッパの底面から突き刺し可能な閉鎖部まで延在する円錐形凹部を有する。収集容器は、頂部開口部及びその中に標本を受け入れるように構成されている収集空洞を画定している外側側壁を含み、外部キャップ及びストッパのうちの一方の少なくとも一部は、収集容器と係合可能であり、頂部開口部をシールし得る。収集空洞から標本が引き抜かれている間、外部キャップの頂部部分の頂面と円錐形凹部の頂点との間に延在するサンプリング距離がプローブ・アセンブリの吸引孔を円錐形凹部の頂点に位置決めするように構成されるように、ストッパが空洞内に成形され得る。
【0028】
ストッパが、円錐形凹部の少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管経路を含むことは随意である。収集容器は、また、外側側壁の内側の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管経路を含み得る。サンプリング距離は、0.58〜0.60インチ(14.7〜15.2mm)である。
【0029】
本発明のさらなる詳細及び利点は、全体にわたって同じ部品は同じ参照数字で示されている添付図面と併せて以下の詳細な説明を読むと明確になるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施態様に係る血液サンプルの毛細血管収集用装置の斜視図である。
【図2】図1に示される毛細血管収集用装置の分解斜視図である。
【図3】図1及び2に示される収集チューブの垂直断面図である。
【図4A】図3に示される線4A−4Aに沿った収集チューブの水平断面図である。
【図4B】図3に示される線4B−4Bに沿った収集チューブの水平断面図である。
【図4C】図3に示される線4C−4Cに沿った収集チューブの水平断面図である。
【図5】図1及び2に示される収集チューブの上方から見た斜視図である。
【図6】図5に示される領域「A」の詳細な上方から見た斜視図である。
【図7】図1及び2に示される収集チューブの上方部分の詳細な側面図である。
【図8】図1及び2に示されるキャプ・アセンブリの下方から見た斜視図である。
【図9】図8に示されるキャップ・アセンブリの垂直断面図である。
【図10】図9に示される線10−10に沿ったキャップ・アセンブリの水平断面図である。
【図11】キャップ・アセンブリが収集チューブ上に配置された状態にある、図1に示される血液サンプルの毛細血管収集用装置の垂直断面図である。
【図12】装置がサンプルを移送するために検査装置に向けられ、プローブ・アセンブリが装置内に挿入された状態にある、図11に示される血液サンプルの毛細血管収集用装置の部分断面図である。
【図13】図12に示される領域「13」の詳細な部分断面図である。
【図14】本発明の第2の実施態様に係る血液サンプルの毛細血管収集用装置の分解斜視図である。
【図15】組み立てられた状態にある図14に示されるキャップ・アセンブリの垂直断面図である。
【図16】図14に示されるキャップ・アセンブリの外部キャップの垂直断面図である。
【図17】図14に示されるキャップ・アセンブリのストッパの垂直断面図である。
【図18】本発明の第3の実施態様に係る血液サンプルの毛細血管収集用装置の斜視図である。
【図19】図18に示される毛細管による収集装置の分解斜視図である。
【図20】図18に示される血液サンプルの毛細血管収集用装置の垂直断面図である。
【図21】装置がサンプルを移送するために検査装置に向けられ、プローブ・アセンブリが装置内に挿入されている状態にある、図18に示される血液サンプルの毛細血管収集用装置の部分断面図である。
【図22】図21に示される領域「22」の詳細な部分断面図である。
【図23】図19に示される収集チューブの頂部領域の詳細な斜視図である。
【図24】図18及び19に示されるキャップ・アセンブリの上から見た斜視図である。
【図25】図24に示されるキャップ・アセンブリの垂直断面図である。
【図26】本発明の第3の実施態様に代わる第1の変形例に係る図18及び19に示されるキャップ・アセンブリの上から見た斜視図である。
【図27】図26に示されるキャップ・アセンブリの垂直断面図である。
【図28】本発明の第3の実施態様に代わる第2の変形例に係る図18及び19に示されるキャップ・アセンブリの上から見た斜視図である。
【図29】図28に示されるキャップ・アセンブリの垂直断面図である。
【図30】本発明の第4の実施態様に係る収集装置の分解斜視図である。
【図31】図30に示される収集装置の正面図である。
【図32】図30に示される収集装置の側面図である。
【図33】図30に示されるキャップ・アセンブリの上から見た斜視図である。
【図34】図30に示されるキャップ・アセンブリの正面図である。
【図35】図30に示されるキャップ・アセンブリの側面図である。
【図36】図30に示されるキャップ・アセンブリの上面図である。
【図37】図30に示されるキャップ・アセンブリの底面図である。
【図38】図30に示されるキャップ・アセンブリに関する成形材料の第1のショットの断面斜視図である。
【図39】図30に示されるキャップ・アセンブリに関する成形材料の第2のショットの断面斜視図である。
【図40】図38に示される成形物の第1のショットの底部斜視図である。
【図41】図39に示される成形太の第2のショットの側部斜視図である。
【図42】図30に示されるキャップ・アセンブリに関する成形材料の第1のショットの断面側面図である。
【図43】図30に示されるキャップ・アセンブリに関する成形材料の第2のショットの断面側面図である。
【図44】図38及び42に示される成形材料の第1のショットを成形する成形アセンブリの断面図である。
【図45】図39及び43に示される成形材料の第2のショットの成形中における成形アセンブリの断面図である。
【図46】装置がサンプルを移送するために検査装置に向けられ、プローブ・アセンブリが装置内に挿入されている状態にある、図31に示される血液サンプルの毛細血管収集用装置の部分断面図である。
【図47】図46に示された領域「47」の詳細な部分断面図である。
【図48】図31のキャップ・アセンブリとチューブ状部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の説明のために、空間的方位の用語は、使用される場合、実施態様が添付された図面中に向けられているか、または、以下の詳細な説明で説明されるように、言及されている実施態様に関連する。しかしながら、以下に説明される実施態様は、多くの別の変形例や実施態様を推定し得ることが理解されるべきである。また、添付図面に例示され、本明細書に記載される特定の装置は、単なる典型例であって、限定として考慮されるべきものではないということが理解されるべきである。
【0032】
図1及び2を参照すると、本発明の第1の実施態様に係る収集装置10が示されている。収集装置10は、診断用検査をするために、血液サンプルを含む生物学的標本の収集、保管、及び結果として生ずる移送のための収集チューブ20を含んでいる。キャップ・アセンブリ30は、収集チューブ20及びその中に入っているサンプルを覆い、シールするために、収集チューブ20の上に配置されている。示される実施態様によれば、キャップ・アセンブリ30は、取り外し可能に配置され、その中に入るサンプルの収集後に、収集チューブ20に取り付けられる。
【0033】
収集チューブ20は、プロテオミクス(proteomics)、分子診断、化学的サンプリング、血液またはその他の体液収集、凝固サンプリング(coagulation sampling)、血液学的サンプリング(hematology sampling)などのための生物学的標本収集容器であり得る。1つの実施態様において、収集チューブ20は、特に、体液標本の受け取り及び保管に適している。別の実施態様においては、収集チューブ20は、特に、患者からの静脈血または毛細管血のような血液の受け取り及び保管に適している。本明細書で使用されるように、用語「患者」は、哺乳類生命体を意味し、本発明の収集チューブ20は、人及び/または動物に行われる標本収集手段で使用されるためのものである。
【0034】
図3に示されるように、収集チューブ20は、血液サンプルの毛細血管収集(capillary collection)に適した、標準の検査器具と互換性があるように標準の13×75mmのチューブに一致する外側寸法を有するマイクロチューブである。収集チューブ20は、例えば、射出成形により、当業者にとって適切であることが周知であるような適切なプラスチック材料または複合材料(composite material)から形成される。収集チューブ20は、丸いチューブ底部253から縁部分230まで延在する外側側壁210によって画定される。収集チューブ20は、上方部分220及び下方部分250を含んでいる。
【0035】
収集チューブ20の上方部分220は、生物学的標本の収集、格納、及び結果として生ずる移送のための内部空洞240を画定している。内部空洞240は、収集チューブ20内の丸い底部242から頂部開口部241まで収集チューブ20の上方部分220を貫通して延在する。収集チューブ20の内部空洞240は、保管中、収集チューブ20内に入っている血液サンプルまたは標本サンプルを保護するために、あるいは、当業者にとって周知のその他の診断目的のために、収集チューブ20内に噴霧された添加剤で被覆され得る。図6に示されるように、頂部開口部241は、縁部分230によって取り囲まれている。
【0036】
図3及び6を参照すると、内部空洞240は、複数の側壁表面243、244、245及び246により収集チューブ20の上方部分220内に画定されており、漏斗形状を画定する概略先細状になっている丸みを帯びたプロフィールを有している。図4Aに示されるように、内部空洞240の第1の側壁表面243は、頂部開口部241からさらに内部空洞240内への標本の遮るもののない流れを促進するために、滑らかな円筒状表面を画定している。内部空洞240の第1の側壁表面243と外側側壁表面210との間の距離は、血液サンプルまたは標本サンプルの収集のための適切に広い頂部開口部241を可能とするために、小さいことが好ましい。
【0037】
内部空洞240は、収集チューブ20内に血液または標本のより丈の高い円柱(a taller column)を作り出すために、全体的に増大した高さ対直径の比を有することが好ましい。血液または標本のより丈の高い円柱を提供することは、医療専門家または診断医にとって、収集されたまたは入手可能な血液または標本の量を決定するために、収集チューブ20内に入っている血液または標本の容積を容易に識別させる。
【0038】
図3、4B及び6に示されるように、内部空洞240の第4の側壁表面246は、空洞240の丸い底部242から第4の側壁表面246に沿う中間点まで、第4の側壁表面246に沿って上方に向けて延在する複数の内部リブ247を含んでいる。適宜な数が設けられてもよいけれども、5個または6個のリブ247が内部空洞240内に設けられることが好ましい。リブ247は、内部空洞240内に最小数の尖った縁部を与え、内部空洞240内に入っている血液または標本サンプルによる表面張力を最小限に抑え、内部空洞240内への及び該空洞240からの血液または標本の滑らかな流れを促進するように、角度をなす表面、または、本実施態様においては、丸みを帯びている表面2471を有している。内部リブ247の頂部表面2472は、以下に述べるように、(図8及び9に示されている)キャップ・アセンブリ30のストッパ320と係合するために、第4の側壁表面246から外に向けて且つ上方に向けて傾斜していることが好ましい。内部リブ247は、内部空洞240の表面積を増大させる働きをする。それは、収集チューブ20内に入っている添加剤との血液または標本サンプルの混合を促進し、血液または標本サンプルの収集及び移送中、内部空洞240内への及び該空洞からの血液または標本サンプルの毛細管流動に役立つ。リブ247は、また、リブ247が内部空洞240の容積の一部を占拠するので、上述したように、より丈の高い内部空洞240を可能にする。
【0039】
図3及び6に示されるように、内部空洞240は、縁部分230及び開口部241から内側に向って先細状になっている第1の側壁表面243、第1の側壁表面243からあまり傾斜が急でない角度で内側に向って先細状になっている第2の比較的短い側壁表面244、第2の側壁表面244から傾斜の急な角度で内側に向って先細状になっている第3のこれもまた比較的短い側壁表面245、及び第3の側壁表面245からa内側に向って先細状になっており、丸い底部242に合流する第4の側壁表面246を含んでいる。第4の側壁表面246は、内部空洞240の主収集領域を画定する。先に述べたように、側壁表面243、244、245及び346は、血液または標本の収集チューブ20内への及び該チューブ20から外への自由流れを促進する漏斗形状を有する内部空洞240を画定するように協同している。また、複数の流れ方向付け機構(flow directional feature)248が、第3の側壁表面245と第4の側壁表面246の間で内部空洞240内に設けられている。流れ方向付け機構は、第3の側壁表面245及び第4の側壁表面246により画定される収集点すなわち漏斗状領域において、内部空洞240内への毛細管流動を促進する複数の溝を含んでいる。1以上の溝248の集まりが、内部空洞240の周囲に例えば180°間隔のような様々な間隔で設けられ得る。あるいは、溝248は、内部空洞240の全周に設けられてもよい。流れ方向付け機構248は、さらに、血液または標本の内部空洞240内への毛細管流動を促進し、内部空洞240内に噴霧される添加剤による方向流れを可能とする。そのような溝248は、また、2つの離れたリブ247の間の位置に設けられ、リブ247の間の壁表面に沿う流れをさらに促進する。
【0040】
図3及び4Cに示されるように、収集チューブ20の下方部分250は、中心ハブ252から外側に向って収集チューブ20の外側側壁210まで延在する3つの構造リブ251により画定される概略中空のまたは「補助の(false)」底部を含んでいる。構造リブ251の底部は、収集チューブ20の外側側壁210の底部を過ぎて延在し、収集チューブ20の丸い底部253を画定するように湾曲している。収集チューブ20の下方部分250の「補助の」底部構造は、プラスチックの流れを促進することにより収集チューブ20の射出成形を助ける。丸い底部253の形成は、標準の医療検査器具との互換性を提供する。
【0041】
図3、6及び7に示されるように、収集チューブ20は、収集チューブ20の頂部端部に縁部分230を含んでいる。該縁部分230は、内部空洞240の頂部開口部241を取り囲んでいる。縁部分230は、毛細血管収集に適した2つの部分からなる縁部である。2つの部分からなる縁部は、2つの対向する高い部分231と2つの対向する低い部分232を含んでいる。縁部分230の高い部分231と低い部分232は、頂部開口部241の外周に交互に配置されている。2つの部分からなる縁機構230は、収集方法において柔軟性を可能にし、患者の指から毛細管血を収集するのに特に適している。特に、2つの部分からなる縁機構230は、毛細血管の血液サンプルが採取される位置において、指の皮膚表面に係合するように形成されている。2つの部分からなる縁機構230の輪郭は、毛細血管の血液のサンプルが、皮膚表面から削り取られた皮膚小片により汚染されるのを予防するために、縁部分230が皮膚に押し付けられ、または、皮膚にこすり付けられたときでさえも、皮膚表面を削ること最小限に抑える。
【0042】
図8〜10を参照すると、収集チューブ20の頂部開口部241を覆い、内部空洞240をシールするキャップ・アセンブリ30が提供されている。図8及び9に示されるように、キャップ・アセンブリ30は、頂部カバー部分3110及び頂部カバー部分3110から垂れ下がる環状スカート部分3120を有する外部キャップ310を含んでいる。頂部カバー部分3110は、外部キャップ310の頂部表面3111を画定し、頂部表面3111から頂部カバー部分3110を貫通して延在する孔3112を含んでいる。環状スカート部分3120は、外側表面3121と内側表面3123を含んでいる。好ましくは、隆起部またはローレット切りのような把持機構3122が環状スカート部分3120の外側表面3121上に設けられ、収集チューブ20上のキャップ・アセンブリ30の配置及び取り外しを助ける。外部キャップ310が、図11に示されるように、キャップ・アセンブリ30を所定の位置に保持するように、収集チューブ20の上方に配置されたとき、収集チューブ20の外側側壁表面210に摩擦係合するために、環状スカート部分3120の内側表面3123上に突起部3125が設けられる。環状リングが収集チューブ20の外側側壁表面210上に設けられ、外部キャップ310と収集チューブ30との間で隙間を小さくするスナップ嵌めまたは締り嵌めを提供し、キャップ・アセンブリ30が収集チューブ20上に正しく嵌合されたことを医療専門家または診断医に触覚フィードバックを提供し得ることは随意である。
【0043】
さらに、図8及び10に示されるように、楕円形状をした切欠部分3124が環状スカート部分3120に設けられる。該切欠部分3124は、収集チューブ20からのキャップ・アセンブリ30の取り外しを助け、キャップ・アセンブリ30と収集チューブ20との間の接続の視覚確認を可能とし、キャップ・アセンブリ30が収集チューブ20に正しく固定されることを確実にする。あるいは、特定の構成においては、楕円形状をした切欠部分3124は、本明細書で開示されるように、収集チューブ20の内部にアクセスするプローブ・アセンブリの医療実行者に視覚化(visualization)を提供する。
【0044】
図8及び9に示されるように、外部キャップ30の環状スカート部分3120の内側表面3123は、外部キャップ30内に内部空洞を画定する。ストッパ320が該内部空洞内に配置される。本実施態様によれば、ストッパ320及び外部キャップ310は、二段成形プロセス(a two-step molding process)で一体的に成形される。外部キャップ310は、硬質プラスチック材料または複合材料から形成され、ストッパ320は、ストッパを突き刺し可能とし、血液学的器具内の気泡を取り除くために、軟質プラスチック材料またはエラストマー材料から形成されることが好ましい。さらに、図8〜10に示されるように、ストッパ320は、硬質プラスチック・インサート3225をストッパ320の軟質プラスチック材料またはエラストマー材料と交互に含んでいる。硬質プラスチック・インサート3225は、ストッパ320と外部キャップ310との間の結合のためのより大きい表面積を提供することにより、二段成形プロセスを助ける。
【0045】
ストッパ320は、上方部分3210及び下方部分3220を含んでいる。上方部分3210は、外側表面3211及びそれに画定される凹部3212を有する。凹部3212は、外部キャップ310の上方部分3110に画定される孔3112と連通し、ストッパ320の下方部分3220により部分的に画定され得る。下方部分3220は、外側表面3221及びそれに画定されている漏斗形状をした凹部3222を有する。漏斗形状をした凹部3222は、ストッパ320の底面3226から下方部分内へ上方に向って延在している。漏斗形状をした凹部3222及びストッパ320の上方部分3210内に画定されている凹部3212は、突き刺し可能な閉鎖部3223により分離されている。突き刺し可能な閉鎖部3223は、標準プローブ針420(図13参照)により容易に突き刺し可能であり、プローブ針420がストッパ320から取り外された後、再シールする能力を有する軟質プラスチック材料またはエラストマー材料から形成されることが好ましい。漏斗形状をした凹部3222は、ストッパ320の下方部分内に画定されている複数の毛細状の溝(capillary channels)3224を含んでいることが好ましい。毛細状の溝3224は、漏斗形状をした凹部3222の外周に等間隔で設けられ、表面張力を破り、収集チューブ20の内部空洞240から(図12及び13に示される)検査器具のプローブ・アセンブリ40へ移送される血液または標本サンプルの毛細管流動を高めるために設けられる。
【0046】
図9及び10に示されるように、ストッパ320の上方部分3210の外側表面3211は、頂部からストッパ320の上方部分3210の底部まで内側に向って先細状の直径を有する概略円筒状の断面形状を有する。ストッパ320の下方部分3220の外側表面3221は、一定の直径を有する円筒状の断面形状を有する。
【0047】
図11を参照すると、収集チューブ20上に配置されるキャップ・アセンブリ30を有する装置の断面図が示されている。示されるように、キャップ・アセンブリ30は、外部キャップ310の頂部部分3110が収集チューブ20の頂部開口部210の上を覆って配置され、外部キャップ310の環状スカート部分3120が収集チューブ20の外側側壁表面210の一部を実質的に取り囲み、外側側壁表面210を突起部3125と係合させるように、収集チューブ20上に配置されている。
【0048】
ストッパ320の上方部分3210は、縁部分230の対向する高い部分231の頂部上にあり、収集チューブ20の頂部開口部241内に延在し、収集チューブ20の内部空洞240をシールするために、内部空洞240の第1及び第2の側壁表面243、244に係合している。ストッパ320の下方部分3220は、内部空洞240の第4の側壁表面246に係合するように、内部空洞240内にさらに依存している。ストッパ320の底面3226は、漏斗形状をした凹部3222が内部空洞240に連通し、内部リブ247の傾斜した頂部表面2472が漏斗形状をした凹部3222に係合するように、内部リブ247の傾斜した頂部表面2472と第4の側壁表面246との間に配置される。
【0049】
血液サンプルまたはその他の生物学的標本の毛細血管収集用装置10は、以下のように使用される。患者の皮膚表面が周知の技術に従って突き刺された後、血液サンプルが皮膚表面の真下に位置する突き刺された毛細血管から抜き出される。次に、収集チューブ20は、収集チューブ20の縁部分230が皮膚表面に係合するように、突き刺し位置の近くに配置される。次に、血液または標本は、頂部開口部241を通って収集チューブ20の内部空洞240内に流れ込むことができる。頂部開口部241は、血液または標本サンプルの収集を容易にするために適切に大きい。
【0050】
上述したように、内部空洞240は、頂部開口部241から内部空洞240内へ血液または標本の流れを向けるために、概略先細状であって丸みを帯びた輪郭を有する。内部空洞の第3及び第4の側壁表面245、246に配置される流れ方向付け機構248は、血液または標本の内部空洞240内への毛細管流動をさらに促進する。内部リブ247は、そのような内部空洞240内への毛細管流動をさらに促進し、収集された血液または標本と内部空洞240内に噴霧された添加剤との間の混合を促進するように、内部空洞240の表面積を増大させる。
【0051】
血液または標本サンプルの収集が終了した後、キャップ・アセンブリ30が、頂部開口部241を閉鎖し、その中に入っている血液または標本サンプルとともに内部空洞240をシールするために、上述したように収集チューブ上に配置される。キャップ・アセンブリ30は、収集チューブ20から容易に取り外し可能であるように、適切に大きい。
【0052】
装置10は、収集チューブ20が非真空型である(non-evacuated)毛細血管収集技術に関連して述べられているけれども、その他の収集技術が本発明の範囲内にやはり包含されることが理解されるべきである。例えば、キャップ・アセンブリ30の内部空洞240は、適切に大きく、ストッパ320が真空空間を保持することができるとき、キャップ・アセンブリ30が真空の収集チューブ20または同様の収集容器とともに使用され得るように、突き刺し可能な閉鎖部3223を含んでいる。この場合、装置10は、毛細血管収集よりはむしろ静脈収集技術などとともに使用され得る。
【0053】
図12及び13を参照すると、収集チューブ20の内部空洞240内に入っている血液または標本サンプルは、プローブ・アセンブリ40を通って、血液学的器具のような検査器具へ移送される。上述したように、装置10は、装置が検査器具の自動化された組立機構を介して検査器具に連結され得るように、標準検査器具と互換性がある。図12及び13に示されるように、自動化されたまたは手動による組み立て中、装置10は、45°の角度で上下逆にされている。続いて、内部カニューレ421及び吸引孔422を有するプローブ針420が収集チューブ20の内部空洞240内に挿入される。
【0054】
図13に示されるように、挿入されると、プローブ針420は、該プローブ針420がストッパ320の突き刺し可能な閉鎖部3223を突き刺すように、キャップ・アセンブリ30の外部キャップ310の孔3212及びストッパ320の上方部分3210の凹部3212を通って延びている。装置10は、プローブ・アセンブリ40のベース部分410の接触面411が外部キャップ310の頂部表面3111に係合するように、プローブ・アセンブリ40上に位置決めされる。組立が終了したとき、プローブ針420の吸引孔422は、吸引孔422が漏斗形状をした凹部3222の頂点及び内部空洞240とサンプリング距離Dsampleで連通するように、ストッパ320の漏斗形状をした凹部3222内に配置されることが好ましい。1つの実施態様においては、この抽出距離Dsampleは、約0.58〜約0.60インチ(14.7〜15.2mm)である。
【0055】
収集チューブ20及びストッパ320の上下逆にされた位置により、内部空洞240内に入っている血液または標本サンプルは、吸引孔422に向って下方に流れるだろう。内部空洞240の第4の側壁表面246に配置されている内部リブ247は、第4の側壁表面246に沿う毛細管流動を促進し、ストッパの漏斗形状をした凹部3222上へ血液または標本サンプルを運ぶことによりサンプルの下方に向っての流れを助ける。
【0056】
ストッパ320の漏斗形状をした凹部3222は、45°の角度で形成され、第4の側壁表面246及び内部リブ247からプローブ針420の吸引孔422へ向っての血液または標本サンプルの流し込みを促進することが好ましい。また、漏斗形状をした凹部3222の角度は、吸引孔422へ向っての血液または標本サンプルの流れにおけるデッド・ボリューム(dead volume)を押し上げる(push up)ことを助ける。(図8及び9に示される)漏斗形状をした凹部3222の毛細状の溝3224は、血液または標本サンプルの吸引孔422に向けての漏斗形状をした凹部3222に沿う毛細管流動をさらに促進する。したがって、ストッパ320の漏斗形状をした凹部3222は、ストッパ320内の空間除去機構として作用し、該機構は、プローブ針420の吸引孔422に血液または標本サンプルを配置する。したがって、漏斗形状をした凹部3222の空間除去機構は、収集チューブ20の内部空洞240内に入っている低容量の血液または標本サンプルを最大限に活用し、収集された血液または標本サンプルの無駄遣いまたは非利用(non-utilization)を防止するように作動する。
【0057】
次に、上述した第1の実施態様に係る本発明は、従来のマイクロチューブまたは収集容器とキャップ・アセンブリより優れた重要な利点を提供することが認識されるべきである。具体的には、収集中及び検査器具へ移動中において、最低限の量の血液または標本サンプルが無駄にされるように、収集チューブ20は、空洞240内への及び空洞240からの血液または標本サンプルの効率的な流れを促進するように形成された内部空洞240を包含する。また、患者の皮膚表面、特に、指の頂部で係合するようにその輪郭に合わせて作られている2つの部分からなる縁機構230及び幅広い頂部開口部241が、抜き出されたサンプルの収集を容易にし、収集中におけるサンプルの汚染を最小限に抑えるために、収集チューブ20の上方部分220に設けられている。さらに、キャップ・アセンブリ30のストッパ320には、漏斗形状をしたまたは円錐形凹部3222が設けられ、該凹部3222は、検査器具への血液または標本サンプルの移動中において血液または標本サンプルをプローブ・アセンブリに向けて流し込む。したがって、本発明の第1の実施態様に係る装置10は、より少ない血液または標本サンプルが収集されるために要求され、より多くの検査が血液または標本サンプルのより低容量の状態で行われ得るように、従来のマイクロチューブ・アセンブリが有する周知のデッド・ボリュームを排除する。
【0058】
図14を参照すると、本発明の第2の実施態様に係る収集装置60が示されている。収集装置60は、診断検査用の血液サンプルを含む生物学的標本の収集、保管及び結果として起こり得る移送のための収集チューブ20を含んでいる。収集チューブ20およびその中に入っているサンプルを覆い、シールするために、成形キャップ70及びストッパ75が収集チューブ20上に配置される。示されている実施態様によれば、成形キャップ70及びストッパ75は、取り外し可能に配置され、その中に入っているサンプルの収集後収集チューブ20に取り付けられる。第2の実施態様に係る装置60は、使用及び操作性の観点からは、上述した第1の実施態様に係る装置10と大体において同じであることが理解されるべきであり、第1の実施態様に係る装置10と同じ収集チューブ20を利用する。装置10とは対照的に、第2の実施態様に係る装置60は、一体的に成形されるよりはむしろ別々の部品として形成される成形キャップ70及びストッパ75を利用する。
【0059】
図15〜17を参照すると、成形キャップ70及びストッパ75は、収集チューブ20の頂部開口部241を覆い、内部空洞240をシールするために設けられる。図16に示されるように、成形キャップ70は、頂部カバー部分710及び該頂部カバー部分710から垂れ下がる環状スカート部分720を有する。頂部カバー部分710は、成形キャップ70の頂部表面711を画定し、頂部表面711から頂部カバー部分710を通って延在する孔712を含んでいる。環状スカート部分720は、真っ直ぐな壁で囲まれた外側表面721及び内側表面723を含んでいる。好ましくは、隆起部またはローレット切りのような把持機構722(図14参照)が、環状スカート部分720の外側表面721上に設けられ、収集チューブ20上の成形キャップ70及びストッパ75の配置及び取り外しを助ける。成形キャップ70及びストッパ75を所定位置に保持するように、成形キャップ70が収集チューブの真上に配置されるとき、収集チューブの外側側壁表面210に摩擦係合させるために、突起725が環状スカート部分720の内側表面721上に設けられる。また、環状リング726が環状スカート部分720の内側表面上に設けられ、成形キャップ70と収集チューブの外側側壁表面210との間の隙間をさらに減少させる。
【0060】
さらに、図14及び15に示されるように、楕円形状をした切欠724が環状スカート部分720に設けられ、成形キャップ70及びストッパ75の収集チューブ20からの取り外しを助け、成形キャップ70とストッパ75との間の連結の視覚確認を可能とし、成形キャップ70とストッパ75が収集チューブ20に正確に固定されることを確保する。
【0061】
図15及び16に示されるように、成形キャップ70の環状スカート部分720の内側表面723は、成形キャップ70内に内部空洞727を画定する。ストッパ75は、内部空洞727内に配置される。本実施例によれば、ストッパ75に潤滑油を塗り、次に、ストッパ75の上を覆って成形キャップ70を押すことにより、ストッパ75は、成形キャップ70内に圧入される。組み立てられた成形キャップ70とストッパ75は、次に、第1の実施態様に対して述べたように、収集チューブ20上に配置される。外部キャップ70は、硬質プラスチック材料または複合材料から形成されるのに対して、ストッパ75は、ストッパを突き刺し可能とし、血液学的器具内の気泡を取り除くために、軟質プラスチック材料またはエラストマー材料から形成されることが好ましい。
【0062】
図15及び17に示されるように、ストッパ75は、上方部分750及び下方部分760を含んでいる。上方部分750は、外側嵌め合い面751、外側シール面753、及び上方部分750の中に画定される凹部752を有する。凹部752は、ストッパ75が成形カップ70に嵌め込まれたとき、成形カップ70の上方部分710内に画定されている孔712と連通し、該凹部752は、ストッパ75の下方部分760により部分的に画定されてもよい。下方部分760は、外側表面761及びその中に画定されている漏斗形状をした凹部762を有する。漏斗形状をした凹部762は、ストッパ320の底面764から下方部分760内上方に向って延在している。漏斗形状をした凹部762及びストッパ75の上方部分750内に画定されている凹部752は、突き刺し可能な閉鎖部763により分離されている。突き刺し可能な閉鎖部763は、(図13に示される)標準プローブ針420により容易に突き刺し可能であり、プローブ針420がストッパ75から取り外された後再シールする能力を有する軟質プラスチック材料またはエラストマー材料から形成されることが好ましい。漏斗形状をした凹部762は、また、第1の実施態様に対して述べたように、ストッパ75の下方部分内に画定される複数の毛細状の溝を含んでいてもよい。
【0063】
図15及び17に示されるように、ストッパ75の上方部分750の外側嵌め合い面751は、ストッパ75の上方部分750の頂部から外側に向って先細となる直径を有する概略円筒状の断面形状を有している。外側嵌め合い面751は、成形キャップ70がストッパ75上で押されたとき、締り嵌めにより成形キャップ70の環状スカート部分720の内側表面に摩擦係合するように、適切な大きさの直径を有する。ストッパ75の上方部分750の外側シール面753は、また、ストッパ75の下方部分760に向って内側に向って先細となる直径を有する概略断面形状を有する。ストッパ75の下方部分760の外側表面761は、一定の直径を有する円筒状の断面形状を有する。
【0064】
成形キャップ70及びストッパ75は、一緒に組み立てられた後、図11に示されるように、第1の実施態様のキャップ・アセンブリ30が収集チューブ20上に配置されたと同じ方法で、収集チューブ20に配置される。成形キャップ70とストッパ75は、成形キャップ70の頂部部分710が収集チューブ20の頂部開口部21の上に配置され、成形キャップ70の環状スカート部分720が収集チューブ20の外側側壁表面210の一部を実質的に取り囲み、突起725及び環状リング726とともに外側側壁表面210に係合するように、収集チューブ20上に配置される。
【0065】
ストッパ75の上方部分750は、縁部分230の対向する高い部分231の頂部の上に載り、収集チューブ20の内部空洞240をシールするために、外側シール表面753が内部空洞240の第1及び第2側壁表面243、244に係合するように、収集チューブ20の頂部開口部241内に延在する。ストッパ75の下方部分760は、内部空洞240の第4の側壁表面246に係合するように、内部空洞240内にさらに依存する。ストッパ75の底面764は、漏斗形状をした凹部262が内部空洞240と連通し、内部リブ247の傾斜した頂部表面2472が漏斗形状をした凹部726に係合するように、内部リブ247の傾斜した頂部表面2472と第4の側壁表面246との間に配置される。
【0066】
収集チューブ20の内部空洞240内に入っている血液または標本サンプルは、第1の実施態様に対して述べたと同様の方法で、また、図12及び13に示されるように、プローブ・アセンブリを介して検査器具に移動する。挿入されると、プローブ針420は、該プローブ針420がストッパ75の突き刺し可能な閉鎖部763を突き刺すように、成形キャップ70の孔712及びストッパ75の上方部分750の凹部752を通って延在する。装置60は、プローブ・アセンブリ40のベース部分410の接触面411が成形キャップ70の頂部表面711に係合するように、プローブ・アセンブリ40上に位置決めされる。組み立てが完了すると、プローブ針420の吸引孔422は、該吸引孔422が漏斗形状をした凹部762及び内部空洞240と連通するように、ストッパ75の漏斗形状をした凹部762内に位置決めされることが好ましい。
【0067】
図18及び19を参照すると、本発明の第3の実施態様に係る収集装置80が示されている。収集装置80は、診断検査用の血液サンプルを含む生物学的標本の収集、保管及び結果として起こり得る移送のための収集チューブ85を含んでいる。キャップ・アセンブリ90は、収集チューブ85およびその中に入っているサンプルを覆い、シールするために、収集チューブ85の上に配置される。示される本実施態様によれば、キャップ・アセンブリ90は、取り外し可能に配置され、その中に入れられるサンプルの収集後、収集チューブ85に取り付けられる。
【0068】
図20及び23に示されるように、収集チューブ85は、血液サンプルの毛細血管収集に適した、標準の検査器具と互換性があるように13×75mmの外側寸法を有するマイクロチューブである。収集チューブ85は、当業者にとって適切であることが周知であるような適切なプラスチック材料または複合材料から射出成形される。収集チューブ85は、本明細書では一体成形のチューブとして示されているけれども、インサートを有する二重壁構造または収集容器が本発明で意図され得ることが本明細書においても考えられる。収集チューブ85は、丸いチューブ底部891から縁部分870まで延在する外側側壁850によって画定される。収集チューブ85は、上方部分860及び下方部分890を含んでいる。収集チューブ85の下方部分890は、第1及び第2の実施態様に係る収集チューブ20に対して述べられたような中空のまたは「補助の」底部を含み得る。
【0069】
収集チューブ85の上方部分860は、生物学的標本の収集、格納、及び結果として生ずる移送のための内部空洞880を画定している。内部空洞880は、丸い底部882から収集チューブ85の頂部開口部881まで収集チューブ85の上方部分860を貫通して延在している。収集チューブ85の内部空洞880は、保管中収集チューブ85内に入っている血液または標本サンプルを保護するために、または、当業者にとって周知であるようなその他の診断目的のために、収集チューブ85内に噴霧された添加剤で被覆されうる。図23に示されるように、頂部開口部881は、縁部分870により取り囲まれている。
【0070】
図20を参照すると、内部空洞880は、2つの側壁表面883及び885により収集チューブ85の上方部分内に画定されている。内部空洞880の第2の側壁表面885は、頂部開口部881からさらに内部空洞880内への標本の遮るもののない流れを促進するように、滑らかな円筒状表面を画定している。
【0071】
図20に示されるように、内部空洞880の第1の側壁表面883は、空洞880の丸い底部882から第2の側壁表面885まで第1の側壁表面883に沿って上方に向って延在する複数の内部リブ886を含んでいる。適切な数が設けられ得るが、5つまたは6つの内部リブ886が内部空洞880内に設けられることが好ましい。内部リブ886の頂部表面884は、以下に説明されるように、(図20及び25に示される)キャップ・アセンブリ90のストッパ950と係合するために、第1の側壁表面から外側に向って、且つ、上方に向って傾斜していることが好ましい。内部リブ886は、内部空洞880の表面積を増大させるのに役立つ。内部リブ886は、血液または標本サンプルの収集チューブ85内に入っている添加剤との混合を促進し、血液または標本サンプルの収集及び移送中、内部空洞880内への及び該空洞880からの血液または標本サンプルの毛細管流動に役立つ。リブ886は、また、リブ886が内部空洞880の容積の一部を占拠するので、上述したように、より丈の高い内部空洞880を可能にする。
【0072】
図20及び23に示されるように、収集チューブ85は、収集チューブ85の頂部端部に縁部分870を含んでいる。縁部分870は、内部空洞880の頂部開口部881を取り囲んでいる。縁部分870は、平坦な部分872及び平坦部分872から上方に向って延在する湾曲した受け取り部分871を含んでいる。湾曲した受け取り部分871は、平坦な縁部分872から適切な高さまで延在し得る。湾曲した受け取り部分871は、平坦な縁部分872の曲率に対応するような適切な曲率(curvature)を有し得る。あるいは、要望通りの、大なり小なりの曲率を有し得る。
【0073】
図20及び23に示されるように、底面852及び底面852から延在する隆起表面851を有する台座フランジは、縁部分870及び頂部開口部881に非常に近い収集チューブ85の外側側壁850を囲んで配置され得る。台座フランジは、台座フランジの隆起表面851と収集チューブ85の外側側壁850の頂部部分853との間に内部溝を画定する。複数の突出部(lugs)854が内部溝内の隆起表面851上に配置される。突出部854は、図23に示されるように、概略三角形状を含む適切な形状を有し、それぞれ、カム面を含み得る。
【0074】
図18−20、24及び25を参照すると、キャップ・アセンブリ90は、収集チューブ85の頂部開口部881を覆い、内部空洞885をシールするために設けられる。図20、24及び25に示されるように、キャップ・アセンブリ90は、リング形状をした頂部カバー部分911及び頂部カバー部分911から垂れ下がる外側環状スカート部分913を有する外部キャップ910を含んでいる。頂部カバー部分911は、外部キャップ910の頂部表面912を画定し、頂部表面912から外部キャップ910の底部開口部920まで頂部カバー部分911を貫通して延びる内部空洞918を含んでいる。外側環状スカート部分913及び頂部カバー部分911は、キャップ・アセンブリ90の外側表面914を画定している。収集チューブ85へのキャップ・アセンブリ90の据え付け及び取り外しに役立つように、隆起部またはローレット切りのような把持機構915が外側表面914に設けられることが好ましい。外側環状スカート部分913は、外部キャップ910用の底部停止縁を作り出すようにそこに画定されている凹部917を有する底面916を有する。収集チューブ85の所定の位置にキャップ・アセンブリ90を保持するように外部キャップ910が収集チューブ85上に配置されるとき、収集チューブ85の外側側壁表面850に摩擦係合させるために、複数の突起926が外側環状スカート部分913の内側表面919に設けられる。
【0075】
外部キャップ910は、また、内側環状スカート部分921が外側環状スカート部分913と部分的に同一の外延を持つ(co-extensive)ように、頂部カバー部分911から空洞918内に垂れ下がっている内側環状スカート部分921を含んでいる。内側環状スカート部分921は、内側環状スカート部分921の底面924から外部キャップ910の頂部表面912まで連続した表面を形成するように、頂部カバー部分911を貫通する空洞918と同じ直径を有する内側表面922を有する。内側環状スカート部分921は、外側環状スカート部分913と内側環状スカート部分921との間に外部キャップ910の内部空洞918内に溝960を形成するように、外側環状スカート部分913の内面から間隔をおいて配置される外面923を有する。キャップ・アセンブリ90が該キャップ・アセンブリ90を所定の位置に保持するように収集チューブ85に配置されるとき、収集チューブ85の内部空洞880の第2の内側側壁表面885に摩擦係合するために、環状突起状リング925が、また、内側環状スカート部分921の外面923上であってその基部に設けられている。
【0076】
図20及び24に示されるように、ストッパ950は、外部キャップ910の内部空洞918内に配置される。本実施態様によれば、ストッパ950及び外部キャップ910は、外部キャップ910の内側スカート部分921の内側表面922及び底面924において二段成形法(a two-step molding process)で一体的に成形される。外部キャップ910は、硬質プラスチック材料または複合材料から形成され、他方、ストッパ950は、ストッパ950を突き刺し可能とし、血液学的器具内の気泡を取り除くために、軟質プラスチック材料またはエラストマー材料から形成されることが好ましい。
【0077】
ストッパ950は、上方部分951及び下方部分952を含んでいる。上方部分951は、その中に画定されている凹部953を有する。凹部953は、外部キャップ910の内部空洞918に連通している。下方部分952は、その中に画定されている漏斗形状をした凹部954を有する。漏斗形状をした凹部954は、ストッパ950の底面955から下方部分952内で上方に向って延在している。漏斗形状をした凹部954とストッパ950の上方部分951内に画定されている凹部953は、突き刺し可能な閉鎖部956により分離されている。突き刺し可能な閉鎖部956は、(図22に示される)標準のプローブ針420により突き刺し可能であり、プローブ針420がストッパ950から取り外された後、再シールする能力を有する軟質プラスチック材料またはエラストマー材料から形成されることが好ましい。
【0078】
図20及び25に示されるように、ストッパ950の上方部分951は、円筒状の断面形状を有し、内側環状スカート部分921の内側表面922の直径に対応する直径を有する。ストッパ950の下方部分952は、円筒状の断面形状を有し、内側環状スカート部分921の外面923の直径に対応する直径を有する。
【0079】
図20を参照すると、キャップ・アセンブリ90が収集チューブ85上に配置されている装置80の断面図が示されている。示されているように、キャップ・アセンブリ90は、外部キャップ910の頂部部分911が収集チューブ85の頂部開口部881を覆って配置され、外部キャップ910の外側環状スカート部分913が収集チューブ85の外側側壁表面950の頂部部分953を実質的に取り囲み、突起926とともに外側側壁表面950の頂部部分953に係合するように、収集チューブ85上に配置されている。外側環状スカート部分913の底面916の一部は、収集チューブ85の台座縁部の底面852に係合するとともに、台座縁部の隆起表面851は、底面に画定されている凹部917内に延在する。外側環状スカート部分913の内側表面919は、キャップ・アセンブリ90を回すことによりキャップ・アセンブリ90が台座縁部から外され得るようなカム配列にある、台座縁部の隆起表面851の突出部954に係合させるために底部開口部920の近くに三角形状をしたカム突起を随意に含み得る。
【0080】
内側環状スカート部分921が収集チューブ85の頂部開口部内に延在し、内部空洞880の第2の側壁表面885に係合するように、収集チューブ85の縁部分870のほかに上方部分860にもまた、外部キャップ910の内側環状スカート部分921及び外側環状スカート部分923が係合する。ストッパ950の下方部分952は、第2の側壁表面885において内部空洞880に係合し、これをシールするように、内部空洞880内にさらに依存する。ストッパ950の底面955は、漏斗形状をした凹部954が内部空洞880に連通し、内部リブ886の傾斜した頂部表面884が漏斗形状をした凹部854に係合するように、内部リブ846の傾斜した頂部表面884と第1の側壁表面883との間に配置される。
【0081】
上述の装置80は、血液または標本サンプルが収集チューブ85の縁部分870の湾曲した受け取り部分871を介して収集されるという、第1及び第2の実施態様それぞれに係る装置10、60に対して述べられたと同じやり方で使用され得ることが認識されるべきである。図21及び22を参照すると、収集チューブ85の内部空洞880内に入っている血液または標本サンプルが、プローブ・アセンブリ40を介して血液学器具のような検査器具に移送されている。上述したように、装置80は、装置が検査器具の自動組み立て機構を介して該検査器具に接続され得るように、標準検査器具と互換性がある。図21及び22に示されるように、自動または手動組み立て中、装置80は、45°の角度で上下逆にされる。次に、内部カニューレ421及び吸引孔422を有するプローブ針420が収集チューブ85の内部空洞880内に挿入される。
【0082】
図22に示されるように、挿入されると、プローブ針420は、該針420がストッパ950の突き刺し可能な閉鎖部956を突き刺すように、キャップ・アセンブリ90の外部キャップ910の内部空洞918及びストッパ950の上方部分951の凹部953を通って延在する。装置80は、プローブ・アセンブリ40のベース部分410の接触表面411が外部キャップ910の頂部表面912に係合するように、プローブ・アセンブリ40上に位置決めされる。本実施態様によれば、ストッパ950は、外部キャップ910の頂部表面912からストッパ950の下方部分952の漏斗形状をした凹部954までの測定された固定長さLがプローブ・アセンブリの接触表面411とプローブ針420に沿う吸引孔422との間の距離に一致するように、内部空洞918内であって外部キャップ910の内側環状スカート部分921に配置されている。このように、プローブ針420の吸引孔422は、吸引孔422が漏斗形状をした凹部954及び内部空洞880と連通するように、ストッパ950の漏斗形状をした凹部954内に位置決めされる。
【0083】
収集チューブ85とストッパ85が上下逆にされている配置のせいで、内部空洞880内に入っている血液または標本サンプルは、吸引孔422に向って下方に流れるだろう。内部空洞880の第1の側壁表面883上に配置されている内部リブ886は、第1の側壁表面883に沿う毛細管流動を促進し、血液または標本サンプルをストッパ950の漏斗形状をした凹部954上に流すことによりサンプルの下向きの流れを助ける。
【0084】
ストッパ950の漏斗形状をした凹部954は、45°の角度で形成され、血液または標本サンプルの第1の側壁表面883及び内部リブ886からプローブ針420の吸引孔422への流し込みを促進する。また、漏斗形状をした凹部954の角度は、血液または標本サンプルの吸引孔422への流れにおけるデッド・ボリュームを押し上げることを助ける。したがって、ストッパ950の漏斗形状をした凹部954は、ストッパ950内の空間除去機構として作用し、該凹部954は、プローブ針420の吸引孔422に血液または標本サンプルを位置決めする。したがって、漏斗形状をした凹部954の空間除去機構は、収集チューブ85の内部空洞880内に入っている血液または標本サンプルの低容量を最大限に活用するように作動し、収集された血液または標本サンプルの無駄遣いまたは非利用を防ぐ。
【0085】
図26及び27を参照すると、第3の実施態様に係る別のキャップ・アセンブリ90’が示されている。図27に示されるように、キャップ・アセンブリ90’は、溝960’がキャップ・アセンブリ90’の略全長にわたって延在するように、該キャップ・アセンブリ90’の頂部に近い位置から下方に向って垂れ下がる内側環状リング部分921’を含んでいる。底面916’は、収集チューブ85の台座縁部の隆起表面851を受け入れるための凹部を含んでいない。ストッパ950’は、該ストッパ950’が一定の直径を持つ円筒形状を有する単一部分から形成されるように、内側環状スカート部分921’の内側表面922’の直径内に完全に配置されている。ストッパ950’は、突き刺し可能な閉鎖部956’で分離されている、上方凹部953’及び下方の漏斗形状をした凹部954’を含んでいる。ストッパ950’は、キャップ・アセンブリ90’の頂部表面と漏斗形状をした凹部954’との間の距離が図22に示されるように、プローブ・アセンブリ40の接触表面411とプローブ針420の吸引孔422との間の距離に一致するように、キャップ・アセンブリ90’内に配置される。内側環状スカート部分921’の底面924’は、漏斗形状をした凹部954’と協同する表面を形成するように、上方に向って傾斜している。一体的に成形された環状エラストマーリング927’は、底面924’と突出リング925’との間で内側環状リング部分921’を取り囲み、キャップ・アセンブリ90’が収集チューブ85上に配置されると、内部空洞880をシールするように、収集チューブ85の内部空洞880の第2の側壁表面885に係合する。環状エラストマーリング927’は、キャップ・アセンブリ90’の内側環状スカート部分921’から外側に向って突出しているので、該リング927’は、内部空洞880との良好なシールを形成するように内部空洞880に確実に係合する。
【0086】
図28及び29を参照すると、第3の実施態様に係るさらに別のキャップ・アセンブリ90”が示されている。図29に示されるように、キャップ・アセンブリ90”は、上述したキャップ・アセンブリ90の内側環状リング部分922に比較して比較的長い内側環状リング部分922”を含んでいる。ストッパ950”は、内側表面922”及び底面924”においてキャップ・アセンブリ90”の内側環状スカート部分921”と一体的に成形される。ストッパ950”の上方部分951”は、その中に画定されている凹部953”を含み、ストッパ950”の下方部分952”と比較して比較的大きい。そのようなものして、下方の漏斗形状をした凹部954”は、ストッパ950”の下方部分952”及び上方部分951”の両方内に形成される。上方凹部953”及び下方の漏斗形状をした凹部954”は、突き刺し可能な閉鎖部956”により分離されている。内側環状スカート部分921“”は、比較的長いので、突出リング925”は、内側環状スカート部分921”の底面924”のすぐ近くには形成されない。ストッパ950”は、図22に示されるように、キャップ・アセンブリ90”の頂部表面と漏斗形状をした凹部954”との間の距離がプローブ・アセンブリ40の接触表面411とプローブ針420の吸引孔422との間の距離と一致するように、キャップ・アセンブリ90”内に配置される。キャップ・アセンブリ90”が収集チューブ上に配置され、収集チューブ85の上方部分860が溝960”内に係合すると、内側環状スカート部分921”及びストッパ950”は、キャップ・アセンブリ90に対して述べたように、また図20に示されるように、ストッパ950”が内部空洞をシールするように、内部空洞880内に延在する。キャップ・アセンブリ90”は、また、収集チューブ85上にキャップ・アセンブリ90”を確保するように収集チューブ85の上方部分860に摩擦係合するために、外側環状スカート部分の内側側壁上に配置される1以上の突出環状リングを含み得る。
【0087】
上述した第3の実施態様に係るキャップ・アセンブリ90、90’、90”は、種々の収集容器または収集チューブ85以外のマイクロチューブとともに使用され得ることが認識されるべきである。キャップ・アセンブリ90、90’、90”のストッパ950、950’、950”には、血液または標本サンプルの検査器具への移送の間、血液または標本サンプルをプローブ・アセンブリ40に向けて注ぎ込むために、標準プローブ・アセンブリ40の接触表面411と吸引孔422との間の距離に一致する一定の距離でキャップ・アセンブリ90、90’、90”内に配置される漏斗形状をしたまたは円錐形の凹部954、954’、954”が設けられる。したがって、本発明の第3の実施態様に係るキャップ・アセンブリ90、90’、90”は、血液または標本サンプルが収集されるのに要求され、多くの検査が小容量の血液または標本サンプルで実行され得るように、従来のマイクロチューブまたは収集容器の既知のデッド・ボリュームを排除する。
【0088】
図30〜43を参照すると、本発明の第4の実施態様に係るキャップ・アセンブリ100を有する収集装置1000が示されている。収集装置1000は、収集チューブ104を含んでいる。該収集チューブ104は、好ましくは、管形状をしており、閉鎖底部105、頂部開口部102、及び頂部開口部102と閉鎖底部105との間で円周方向に延在する側壁107を備えている。収集チューブ104は、血液のような標本サンプルをその中に受け取るために構成されている。1つの実施態様によれば、図3、5、6、11および20に対して詳細に述べられたように、収集チューブ104は、少なくとも1つの毛細状の溝を含み得る。図44及び45は、図30〜43及び48のキャップ・アセンブリをコモールドする(co-molding)方法を示す。本発明に係るキャップ・アセンブリ100をコモールドする方法は、キャップ・アセンブリ内に突き刺し可能な部分、すなわち、隔壁の安定した成形を可能とするので、特に有利である。
【0089】
図30及び48を参照すると、特に、図31〜39及び42、43に示されるようなキャップ・アセンブリ100を有する収集装置1000は、図48に示されるように、収集チューブまたは容器104の頂部開口部102を覆い、収集チューブ104の内部空洞106をシールするために提供されている。図33〜36及び38〜43に示されるように、キャップ・アセンブリ100は、第1の成形材料から形成され、リング形状をした頂部カバー部分110及び頂部カバー部分110から垂れ下がる外側環状スカート部分112を有する外部キャップ108を含んでいる。1つの実施態様によれば、第1の成形材料は、図33及び44に示されるような第1の注入部位(a first injection site)109から注入されることが好ましい。頂部カバー部分110は、外部キャップ108の頂部表面116を画定し、頂部表面116から外部キャップ108の底部開口部120まで頂部カバー部分110を貫通して延在する内部空洞118を含んでいる。外側環状スカート部分112と頂部カバー部分110は、キャップ・アセンブリ100の外側表面122を画定している。好ましくは、隆起部またはローレット切りのような把持機構124が、外側表面122上に設けられ、収集チューブ104上のキャップ・アセンブリ100の取り付け及び取り外しを助ける。外側環状スカート部分112は、外側に向って階段状にされ、図30及び48に示されるように、収集チューブ104上のカラー132の頂部表面130に接触させるための底部停止縁部128を作り出す底面またはカラー126を有する。ここで、収集チューブ104のカラー132は、キャップ・アセンブリ100のカラー126と本質的に同心であり、該カラー126内に取り囲まれる。収集チューブ104の所定位置にキャップ・アセンブリ100を保持するように、外部キャップ108が収集チューブ104を覆って配置されたとき、収集チューブ104の外側側壁表面138に摩擦係合するための複数の突起134が外側環状スカート部分112の内側表面136上に設けられる。
【0090】
外部キャップ108は、また、頂部カバー部分110から空洞118内に垂れ下がる内側環状スカート部分114を含んでいる。内側環状スカート部分114は、その頂部部分において、傾斜部分140を含み、頂部カバー部分110または開口部102において、より大きな直径を有する開口部142を形成する。該開口部142は、空洞118の底部に向ってより細くなっている直径の開口または部分144を有する開口を作り出すために漏斗形状にされている。このより細くなっている部分144において、内側環状スカート部分114は、部分的に、外側環状スカート部分112と同一の外延を有する。内側環状スカート部分114は、外側環状スカート部分112と内側環状スカート部分114との間に溝150を形成するように、外側環状スカート部分112の内側表面136から間隔をおいて配置される外側表面146を有する。環状突出リング151が、また、キャップ・アセンブリ100を所定の位置に保持するように、キャップ・アセンブリ100が、収集チューブ104上に配置されたとき、収集チューブ104の内部空洞106の内側側壁表面111に摩擦係合させるために、その基部において、内側環状スカート部分114の外側表面146上に設けられる。
【0091】
引き続き図33、38、42及び44を参照すると、流路152は、キャップ本体すなわち外部キャップ108の一部内に画定されている。特に、流路152は、内側環状スカート114の一部を通って延在し得る。流路152は、入口153及び出口154を含んでいる。出口154は、外部キャップ108の内部空洞118内であって目標位置155の近くに配置される。1つの実施態様によれば、流路152は、内側スカート114の内側壁表面148内に窪み(an indentation)として成形され、外部キャップ108の略全長にわたってこの内側壁表面148に沿って延在する。流路の入口153は、外部キャップ108の頂部カバー部分110を通って延在し、図33、43及び45に例示されるように、第2の成形材料の注入のための第2の注入部位156を提供する。この第2の注入材料は、流路入口153から流路152内に注入され、流路出口154を出て目標位置155まで流れ、以下に詳細に説明されるように、突き刺し可能な部分すなわち隔壁158を有するストッパ157を形成する。図39及び41に159で示されるように、第2の成形材料の一部は、成形後、内側スカート114の実質的に連続する内側表面148を形成するように、流路152内に留まり得る。
【0092】
図39、41及び48に示されるように、ストッパ157は、内側環状スカート部分114の内側壁表面148と一体的に形成される。ストッパ157は、該ストッパ157がほぼ一定の直径を有する円筒形状を有する単一部分から形成されるように、内側環状スカート部分114の内側表面148の直径内に完全に配置される。ストッパ157は、上方凹部159及び突き刺し可能な閉鎖部すなわち隔壁158により分離されている下方の漏斗形状をした円錐形凹部160を含んでいる。円錐形凹部160は、収集チューブ104内の収集空洞106と連通する。
【0093】
ストッパ157は、図46及び47に示されるように、キャップ・アセンブリ100の頂部表面116と漏斗形状をした凹部160との間の距離がプローブ・アセンブリ510の接触表面512とプローブ針514の吸引孔516との間の距離に一致するように、キャップ・アセンブリ100内に配置されている。内側環状スカート部分114の底面149は、漏斗形状をした凹部160と協同する表面を形成するように、上方に向って傾斜している。漏斗形状をした凹部160は、収集チューブ104内に生物学的サンプル容器の略全部を回収することが可能である。
【0094】
図38〜41を参照すると、内側環状スカート部分114の底面149は、目標位置155の近くに空洞118内へ内側に向って延在する少なくとも1つの突出部164を含み、ストッパ157を形成する第2の成形材料を、外部キャップ108を形成する第1の成形材料に一体的に接合し、機械的連結(a mechanical interlock)を提供し、外部キャップ108のストッパ157との化学的接着を向上させている。内側環状スカート114の底面149におけるこの少なくとも1つの突出部164に加えて、対応する窪み168が、図39及び41において171で示されるように、これらの窪み168内に入るように第2の成形材料の流れを可能とする突出部164の両側に設けられている。
【0095】
流路152を通って第2の成形材料を流すことによるストッパ157の形成は、図37に最も良く示されるように、突き刺し可能な隔壁158が星形170の形状を有し得るように、再現性のある結果及び成形の好ましい制御をもたらす。この特定の星形形状170は、隔壁の引き裂き/突き刺しを容易にする。複数の種々の星形構造が、境界(the boundary)を増やすことにより、また、それに加えられた穿刺先端の力を分配することにより、隔壁の引き裂き/突き刺しに役立つことが本明細書では考えられる。
【0096】
外部キャップ108は、高密度ポリエチレンのような硬質プラスチック材料または複合材料から形成され、他方、ストッパ157は、ストッパ157の隔壁158を突き刺し可能にし、血液学的器具内の気泡を排除するように、軟質プラスチック材料または熱可塑性エラストマー材料から形成されることが好ましい。さらに、ストッパ157のこの熱可塑性エラストマー材料は、(図46及び47に示される)標準プローブ針514により突き刺し可能であり、プローブ針514がストッパ157から取り除かれた後、再シールする能力を有する隔壁158を生み出す。加えて、熱可塑性エラストマー材料は、プローブ針514が隔壁158を通って引き抜かれるとき、プローブ針514からの痕跡が取り除かれるほどであり、したがって、生物学的サンプルへの望ましくない露出の危険性を減少させる。
【0097】
図30、40及び42、43に示されるように、少なくとも1つの三角形状のカム部材172が外側環状スカート部分112の底部174から下方に向けて延在している。図30に特に示されるように、チューブ104のカラー132は、内側部分176及びベース面177を含んでいる。少なくとも1つの三角形状のカム部材178が、ベース面177から上方の位置で、カラー132内の内側部分176の近くに延在している。三角形状のカム部材172及び178は、互いに対してカム係合(cam against)し、収集チューブ104上にキャップ・アセンブリ100を固定する。キャップ・アセンブリ100は、該キャップ・アセンブリ100を捻ることにより、チューブ104上のカラー132のベース177から外れる。1つの実施態様によれば、これらの三角形状の部材172、178は、二組の三角形状の部材172、178のみが必要とされ、この二組は、互いに対して180°の位置に配置され、収集チューブ104上にキャップ・アセンブリ100を適切に確保するような突出長さを有する。
【0098】
図30及び48に示されるように、収集チューブ104または管状側壁の頂部部分は、収集漏斗180を含んでいる。収集漏斗180は、穿刺点から収集チューブ104内への血液のような生物学的サンプルの流れを容易にするために、人の身体の穿刺点の近くに配置される杓子として作用する。上述したように、キャップ・アセンブリ100は、外側管状スカート部分112と内側管状スカート部分114との間に作られた溝150を含んでいる。キャップ・アセンブリ100は、溝150が収集チューブ104の上方部分137を受け入れ、カラー132の頂部表面130が外側管状スカート部分112の停止縁部128に接触するように、収集チューブ104上に位置決めされる。この溝150は、所定の高さを有し、及び/またはその中に収集漏斗180を受け入れる。
【0099】
キャップ・アセンブリ100は、内側管状スカート部分114が収集チューブ104の頂部開口部102内に延在し、収集チューブ104の内側表面111に係合するように、外部キャップ108の内側管状スカート部分114及び外側管状スカート部分112が収集漏斗180及び収集チューブ104の上方部分に係合するように、収集チューブ104上に位置決めされる。ストッパ157の下方部分は、内部空洞106に係合し、それをシールするように、さらに内部空洞106内に依存する。
【0100】
上述した収集装置1000は、血液または標本サンプルが収集チューブ100の上方部分または縁部分137の収集漏斗すなわち湾曲した受け取り部分180を介して収集される点で、第1、第2及び第3の実施態様それぞれの装置10、60及び80に対して述べられたと同様のやり方で使用され得る。図46及び47を参照すると、収集チューブ100の内部空洞106内に入っている血液または標本サンプルは、プローブ・アセンブリ510を介して、血液学的器具のような検査器具に移される。上述したように、収集装置1000は、装置が検査器具の自動組み立て機構を介して検査器具に接続され得るように、標準検査器具と互換性がある。図46及び47に示されるように、自動または手動組み立て中に、装置1000は、45°の角度で上下逆にされる。次に、内部カニューレ515及び吸引孔516を有するプローブ針514が、収集チューブ104の内部空洞106内に挿入される。
【0101】
図46及び47に示されるように、挿入されると、プローブ針514は、プローブ針514がストッパ157の突き刺し可能な閉鎖部すなわち隔壁158を突き刺すように、キャップ・アセンブリ100の外部キャップ108の内部空洞118及びストッパ157の上方部分の凹部159を通って延在する。収集装置1000は、プローブ・アセンブリ510のベース部分520の接触表面512が外部キャップ108の頂部表面116に係合するように、プローブ・アセンブリ510上に位置決めされる。本実施態様によれば、ストッパ157は、外部キャップ108の頂部表面116からストッパ157の下方部分の漏斗形状をした凹部160まで計測された一定の長さLがプローブ・アセンブリ510の接触表面512とプローブ針514に沿う吸引孔516との間の距離に一致するように、外部キャップ108の内側環状スカート部分114上であって内部空洞118内に配置されている。このようにして、プローブ針514の吸引孔516は、吸引孔516が漏斗形状をした凹部160及び内部空洞106と連通するように、ストッパ157の漏斗形状をした凹部160内に配置される。
【0102】
収集チューブ104及びストッパ157の位置が上下逆になっていることにより、内部空洞106内に入っている血液または標本サンプルは、吸引孔516に向けて下方に流れるだろう。図3、5、6及び11に示されるように、内部リブが収集チューブ104の内側側壁表面上に配置され、内側側壁表面に沿う毛細管流動を促進し、ストッパ157の漏斗形状をした凹部160上へ血液または標本サンプルを流すことにより、サンプルの下方向への流れを助けるようにしてもよい。本発明は、内部リブを有する収集チューブに限定されるものではないし、本発明のキャップ・アセンブリ100と連結してその他のタイプのチューブとともに使用され得ることに留意されたい。
【0103】
ストッパ157の漏斗形状をした凹部160は、45°の角度で形成され、収集チューブ104内からプローブ針514の吸引孔516に向う血液または標本サンプルの流し込みを促進することが好ましい。また、漏斗形状をした凹部160は、血液または標本サンプルの吸引孔516への流れにおけるデッド・ボリュームを押し上げることを助ける。したがって、ストッパ157の漏斗形状をした凹部160は、血液または標本サンプルをプローブ針514の吸引孔516に位置決めする、ストッパ157内の空間排除機構として作用する。したがって、漏斗形状をした凹部160の空間排除機構は、収集チューブ104の内部空洞106内に入っている低容積の血液または標本サンプルを最大限に活用するように働き、収集された血液または標本サンプルの無駄遣いまたは非利用を回避させる。
【0104】
上述したように、第4の実施態様に係るキャップ・アセンブリ100は、種々の収集容器またはマイクロチューブとともに使用され得る。キャップ・アセンブリ100のストッパ157には、血液または標本サンプルの検査器具への移送中に、キャップ・アセンブリ510に向けて血液または標本サンプルを流し込むように、標準プローブ・アセンブリ510の接触表面512と吸引孔516との間の距離に一致する一定の距離でキャップ・アセンブリ100内に配置される漏斗形状をしたまたは円錐形の凹部160が設けられている。したがって、本発明の第4の実施態様に係るキャップ・アセンブリ100は、収集されなければならない血液または標本サンプルを減らして、低容積の血液または標本サンプルで実行され得る検査を多くするように、従来のマイクロチューブまたは収集容器のキャップの周知のデッド・ボリュームを排除する。
【0105】
さて、図44及び45を参照すると、本発明の2ショット成形された(two-shot molded)キャップ・アセンブリを形成する第1及び第2成形配列(a first and second molding arrangement)の断面図が例示されている。キャップ・アセンブリを形成する方法は、外部キャップ108を成形するための第1のキャビティ(cavity)604を画定する第1の形状を有する頂部金型部材602を備えている、概略図44に600として例示される第1の金型配列を用意することを備えている。金型600は、底部金型部材610に対して移動可能であるコアーピン612を有する底部金型部材610を含んでいる。第1金型部材602及び第2金型部材610は、頂部カバー部分110、内側環状スカート部分114及び外側環状スカート部分112を有する外部キャップ108を成形するためのキャビティを形成する。頂部金型部材は、図38及び42に示されるような外部キャップ108の内部空洞118を画定するための内部部分606を含んでいる。頂部金型部材602は、内側スカート114の内側表面148の流路152を形成するための溝形成部分608を含んでいる。この流路152は、入口153及び出口154を含み、内側スカート部分114の略全垂直高さにわたってこの内側表面148に沿って延在する。図38及び42に示されるように、流路152の入口153は、頂部カバー部分110を通って位置し、流路152の出口154は、外部キャップ108の内部空洞118内の目標位置155の近くに配置されている。頂部金型部材602は、第1の成形材料614を第1ゲート616から第1金型キャビティ604内に供給するゲート開口618を含んでいる。
【0106】
方法は、さらに、図45に示されるように、620として概略例示されている第2の金型配列を用意することを含んでいる。この第2の金型配列620は、第1の金型配列600の頂部金型部材602の内部金型部分606とは異なる形状を有する内部金型部分624を有する頂部金型部材622を含んでいる。1つの実施態様によれば、内部金型部分624は、ストッパ157のコップ状の窪みを画定するために、外側に向って延在するコップ形状の突出部またはアーチ状の突出部625を含んでいる。金型620は、通常、第1の金型配列600の底部金型部分610と同じである底部金型部分610を含んでいる。該底部金型部分610は、円錐台形状の頂部部分634を含む移動可能なコアーピン632を有している。内部金型部分624のこの突出部625は、所望の形状を有し、コアーピン632の頂部部分634は、ストッパ157の突き刺し可能な部分すなわち隔壁158の所望の形状に依存する所望の形状を有し得ることが理解され得る。第2のショット成形すなわちストッパ157の成形中に、コアーピン632は、頂部金型部材622から下げられ、開口部分または目標位置を形成し、頂部金型部材622のゲート開口640を通って第2ゲート638から第2の成形材料を受け入れる。図45に示されるように、内側スカート部分114の内側表面148の流路152は、第2の成形材料636が流路152を通って目標位置155まで流れ、ストッパ157を形成するように、頂部カバー部分110から目標位置155の近くに配置される出口154まで延在する入口153を有する。1つの実施態様によれば、第2ゲート638は、キャップ・アセンブリの頂部カバー部分110に対して、図30及び33に示されるように、第2の成形材料636が注入部位109に対して約180°の位置にあるように、第1ゲート616に対して約180°の位置に位置決めされ得る。
【0107】
方法は、第1ゲート616からゲート開口618を通って第1成形キャビティ604内に成形材料614の第1のショットを注入し、頂部カバー部分110、中心部分を貫通して延在する開口部102及び開口部102と連通する空洞118を有する外部キャップ108を形成するステップを含んでいる。外部キャップは、外部キャップ108の頂部カバー部分110から空洞118内の目標位置155まで延在する流路152を有する。方法は、第1の金型配列600の頂部金型部材602を第2の金型配列620の頂部金型部材622と取り替え、コアーピン612をコアーピン632と取り替え、底部金型部材610に対して下にコアーピン632を移動させることをさらに含んでいる。方法は、次に、第2の成形材料636が流路を通って目標位置155まで流れるように、第2ゲート638からゲート開口640を通って入口153から外部キャップ108の頂部カバー部分110を通って流路152内に成形材料636の第2のショットを注入することを含んでいる。この第2の成形材料は、キャップ・アセンブリ100内に突き刺し可能な隔壁158を含むストッパ157を形成する。第2の成形材料636の流路152内への適用後、第2の成形材料636の少なくとも一部は、流路内に留まる。1つの実施態様によれば、第2の成形材料636は、図39に示されるように、第2の成形材料636の頂部部分182が外部キャップ108の頂部カバー部分110と面一なまたは平坦な表面を形成するように、入口153から出口154まで流路152を完全に満たし得る。あるいは、第2の成形材料636の頂部部分182は、外部キャップ108の頂部カバー部分110の平面の下に配置されてもよい。
【0108】
上述した2ショット成形方法は、図に示される具体的に開示された形/スタイルの実施態様に限られるものではないが、突き刺し可能な隔壁を有するあるいはこの隔壁のない種々の形状をしたキャップ・アセンブリを形成するのに使用され得ることが認識されるべきである。
【0109】
図38〜43に示される実施態様によれば、成形方法は、第1の成形材料614を第1の成形配列600内に注入し、外側環状スカート部分112及び内側環状スカート部分114を形成することを含んでいる。外側環状スカート部分112及び内側環状スカート部分114それぞれは、頂部カバー部分110の外部周辺部及び内部分からそれぞれ垂れ下がり、内側環状スカート部分114の少なくとも一部は、目標位置155を画定する。第2の成形材料636は、図45に示されるように、目標位置155を通って延びる長手方向中心線CLに対してずれている位置に配置されている第2ゲート638から第2の金型配列620内に注入される。
【0110】
図38及び40に示されるように、内側環状スカート部分114の成形は、目標位置155の近くに突出部164を設けることを含んでいる。この成形設計の結果として、第2の成形材料636は、図41及び43に示されるように、ストッパ157が突出部165との及び結果として外部キャップ108の内側環状スカート部分114との連結する機械的/化学的結合を形成するように、目標位置155へ突出部164を取り囲む窪み168内へ流れる。コアーピン632の円錐台形部分634の特定の設計及び流路152を通っての第2の成形材料の供給は、この第2の成形材料が目標位置155へ流れることを引き起こし、星形形状の隔壁158、170を形成する。この星形形状は、隔壁158、170の突き刺し/引き裂きを容易にする。頂部金型部材602は、外部キャップ108の外側環状スカート112を成形し、その底部分174から下方に向って延在する少なくとも1つの三角形状部材172を含むように設計され得る。上で詳細に述べたように、この少なくとも1つの三角形状の部材172は、収集チューブ104上にキャップ・アセンブリ100を固定するために、収集チューブまたは容器104の上方部分の上方に向って突出する少なくとも1つの三角形状の部材178と協同するのに適している。
【0111】
上述したように、外部キャップ108を形成する第1の成形材料614は、高密度ポリエチレンのような硬質プラスチック材料または複合材料から形成され、他方、ストッパ157を形成する第2の成形材料は、ストッパ157の隔壁158を突き刺し可能とし、血液学的器具の気泡を除去するように、軟質プラスチック材料または熱可塑性エラストマー材料から形成され得る。さらに、ストッパ157のこの熱可塑性エラストマー材料は、(図47及び47に示される)標準プローブ針514により容易に突き刺し可能であり、プローブ針514がストッパ157から取り外された後、再シールする能力を有する隔壁158を作り出す。加えて、熱可塑性エラストマー材料は、プローブ針514が隔壁158を通って引き抜かれるとプローブ針514からの痕跡が取り除かれ、したがって、生物学的サンプルへの望ましくない露出の危険性を減少させるほどである。
【0112】
血液サンプルの毛細管収集のための装置のいくつかの実施態様及び方法が上記詳細な説明において述べられたけれども、当業者は、本発明の範囲及び精神から逸脱することなくこれらの実施態様に対し修正及び変更し得る。したがって、上記記載は、制限的であるよりはむしろ例示的であるように意図されている。上に述べた発明は、添付のクレームにより画定され、クレームの等価の目的及び範囲内に入る全ての変更がクレームの範囲内に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の成形材料を金型内に注入し、中心部分を画定するキャップ本体を形成すること、
第2の成形材料を金型に注入し、キャップ本体の中心部分内に突き刺し可能な隔壁を形成すること、
を備え、
第2の成形材料は、中心部分を通って延びる長手方向中心線に対してずれている位置から注入されることを特徴とする容器のための閉鎖体を形成する方法。
【請求項2】
キャップ本体は、そこを通って延在する流路を備え、第2の成形材料は、流路を通って流れ、突き刺し可能な隔壁を形成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法により作られる閉鎖体。
【請求項4】
収集チューブが突き刺し可能な閉鎖部及び収集容器内に画定されている内部に連通する円錐形凹部を有するストッパによりシールされている、該収集容器内に入っているサンプルにアクセスする方法であって、
ストッパ及び収集容器をプローブ・アセンブリ上に角度をなして上下逆の向きで配置するステップ、
プローブ針がストッパの突き刺し可能な閉鎖部を突き刺し、プローブ針の吸引孔が円錐形凹部内に配置されるように、収集容器内にプローブ・アセンブリを挿入するステップ、及び
空洞から円錐形凹部を経由してプローブ針の吸引孔内にサンプルを流し込むステップ、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項5】
プローブ・アセンブリを挿入するステップは、プローブ針の一部を収集容器のサンプリング距離に制限し、円錐形凹部の頂点の近くにプローブ針の吸引孔を位置決めするステップをさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
サンプリング距離は、0.58インチ(14.7mm)〜0.60インチ(15.2mm)であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
頂部部分及び該頂部部分から垂れ下がる環状スカート部分を有する外部キャップであって、頂部部分は、そこを通って延在する開口部を有し、空洞を画定している外部キャップ、
空洞内に配置され、底面、突き刺し可能な閉鎖部、及びストッパ内に画定され、ストッパの底面から突き刺し可能な閉鎖部まで延在する円錐形凹部を有するストッパ、及び
頂部開口部及び収集空洞を画定する外側側壁を有する収集容器、
を備え、
キャップ・アセンブリは、ストッパの円錐形凹部が収集空洞に連通した状態で収集空洞の側壁に密封状に係合するように、ストッパが収集空洞内に延在するとともに、環状スカート部分が収集チューブの外側側壁に係合するように、収集チューブに係合することを特徴とする標本収集アセンブリ。
【請求項8】
収集容器は、頂部開口部の周囲に交互に配置されている複数の隆起部分及び複数の低い部分を含んでいる縁機構を備えていることを特徴とする請求項7に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項9】
収集容器は、頂部開口部の近くに収集漏斗をさらに備え、外部キャップは、該外部キャップが収集容器の一部に係合すると、その中に収集漏斗を受け入れるための開口部を画定していることを特徴とする請求項7に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項10】
ストッパは、円錐形凹部の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路をさらに備えていることを特徴とする請求項7に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項11】
収集容器は、外側側壁の内側の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路を備えていることを特徴とする請求項7に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項12】
ストッパは、円錐形凹部の少なくとも一部に沿って延在し、収集容器の外側側壁の内側の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路と一直線に揃えられている少なくとも1つの毛細管路をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項13】
頂部開口部及び収集空洞を画定している外側側壁、及び
頂部開口部を実質的に取り囲んでいる縁機構であって、2つの対向している隆起部分及び該対向している隆起部分からずれている2つの対向している低い部分を備えている縁機構、
を備え、
縁機構は、サンプルが抜き出される皮膚表面に係合するように輪郭付けられていることを特徴とする標本収集容器。
【請求項14】
頂部開口部は、ストッパに係合し、頂部開口部及び収集空洞をシールするように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の標本収集容器。
【請求項15】
頂部部分及び頂部部分から垂れ下がっており、切欠部分を画定している環状スカート部分を有する外部キャップであって、頂部部分は、そこを通って延在する開口部を有し、空洞を画定している外部キャップ、
頂部開口部及び収集空洞を画定している外側側壁を有する収集容器、
を備え、
外部キャップの少なくとも一部は、収集容器の少なくとも一部と係合可能であり、頂部開口部をシールすることを特徴とする標本収集アセンブリ。
【請求項16】
切欠部分は、楕円形状または放物線形状を有していることを特徴とする請求項15に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項17】
切欠部分は、外部キャップと収集容器との間で接続の視覚確認を提供することを特徴とする請求項15に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項18】
空洞内に配置され、底面、突き刺し可能な閉鎖部、及びストッパ内に画定され、ストッパの底面から突き刺し可能な閉鎖部まで延在する円錐形凹部を有するストッパをさらに備え、キャップ・アセンブリは、環状スカート部分が収集チューブの外側側壁に係合するように、収集チューブに係合し、ストッパは、ストッパの円錐形凹部が収集空洞に連通した状態で収集空洞の側壁に密封状に係合するように、収集空洞内に延在することを特徴とする請求項15に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項19】
ストッパは、外部キャップと一体的に形成されることを特徴とする請求項18に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項20】
ストッパは、円錐形凹部の少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路をさらに備えていることを特徴とする請求項15に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項21】
収集容器は、外側側壁の内側の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路をさらに備えていることを特徴とする請求項15に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項22】
ストッパは、円錐形凹部の少なくとも一部に沿って延在し、収集容器の外側側壁の内側の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路と一直線に揃えられている少なくとも1つの毛細管路をさらに備えていることを特徴とする請求項21に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項23】
頂部部分及び該頂部部分から垂れ下がっている環状スカート部分を有する外部キャップであって、頂部部分は、そこを通って延在する開口部を有し、空洞を画定している外部キャップ、
空洞内に配置され、底面、突き刺し可能な閉鎖部、及びストッパ内に画定され、ストッパの底面から突き刺し可能な閉鎖部まで延在する円錐形凹部を有するストッパ、及び
頂部開口部及びそこに標本を受け入れるように構成されている収集空洞を画定している外側側壁を有する収集容器であって、外部キャップ及びストッパのうちの一方の少なくとも一部は、収集容器と係合可能であり、頂部開口部をシールする収集容器、
を備え、
標本の収集空洞からの引き抜き中、外部キャップの頂部部分の頂部表面と円錐形凹部の頂点との間に延在するサンプリング距離が、プローブ・アセンブリの吸引孔を円錐形凹部の頂点に位置決めするように構成されるように、ストッパが空洞内に成形されることを特徴とする標本収集アセンブリ。
【請求項24】
ストッパは、円錐形凹部の少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路をさらに備えていることを特徴とする請求項23に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項25】
収集容器は、外側側壁の内部の一部に沿って延在する少なくとも1つの毛細管路をさらに備えていることを特徴とする請求項23に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項26】
サンプリング距離は、0.58インチ(14.7mm)〜0.60インチ(15.2mm)であることを特徴とする請求項23に記載の標本収集アセンブリ。
【請求項27】
収集容器は、収集容器を越えて頂部開口部から離れて延在する第2の部分を備えていることを特徴とする請求項23に記載の標本収集アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【公開番号】特開2013−34905(P2013−34905A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−230089(P2012−230089)
【出願日】平成24年10月17日(2012.10.17)
【分割の表示】特願2010−549877(P2010−549877)の分割
【原出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(595117091)ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー (539)
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA
【Fターム(参考)】