説明

コルヒチン誘導体

B環上の7−位置が−C(O)−(CHR)−A−R基[式中、mは1〜10の整数であり、AはS、O、Nもしくは共有結合であり、Rは置換フェニルもしくは置換ベンゾイル;3〜7個の炭素の任意に置換されたシクロアルキル;任意に置換されたナフチル;任意に置換されたイミド環;環の中に少なくとも一つのN、S、もしくはOを持つ任意に置換された5もしくは6員環の複素環;または任意に置換された縮合複素環式のもしくは縮合炭素環式の環系であり;R(A環の2−位置における)はメトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;R(A環の3−位置における)は、メトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そしてRはHであるかまたはHもしくはmが1であるときメチルである]で置換されている、特定のN−デアセチルコルヒチンおよびN−デアセチルチオコルヒチン誘導体が記述されている。またそのような化合物の二量体が開示されている。適当な薬学的に許容される添加物と組み合わされるときには、これらの化合物は種々の型のがんを処置するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(政府資金)
本発明についての仕事は、Department of Defense, U.S. Medical and Materiel Command、補助金番号3106−01−00からの補助金により少なくとも一部資金援助を受けた。
【技術分野】
【0002】
本発明は、種々の型のがんを処置するために有用であるところの新規なコルヒチン誘導体に関する。
【背景技術】
【0003】
コルヒチンは、以下の式:
【化1】


を有する既知化合物である。
該環は、A(1、2および3においてメトキシ基を示すフェニル環)、B(7においてアミド基を持つ7員環)、ならびにC(第3の環)と呼ぶ。
本化合物は、痛風を処置するために使用されており、かつまた抗腫瘍活性を示す。
【0004】
ユリ科サフラン、イヌサフラン、およびムラサキクンシラン、ユリグルマ、の主要アルカロイドである、コルヒチンの抗腫瘍活性は、20世紀の初めに最初に報告された。その構造の解明は、X線の研究および数多くの全合成(Shiau et al. J. Pharm. Sci. 1978, 67(3) 394-397を参照)から最終的に完成された。コルヒチンは、紡錘体毒として作用して、キネシスを遮断するところの、特に胸腺の、腸管の、および造血性の細胞において、有糸分裂毒であると考えられている。有糸分裂紡錘体へのその効果は、構造および移動に関係する種々の組織的な、不安定な、原繊維のシステムへのその効果の特別なケースを代表すると考えられている。
【0005】
チオコルヒチンは、10−メトキシ基が10−メチルチオ基により置換されている、上式の化合物である。7位置からアセチル基の除去は、N−デアセチルコルヒチンもしくはN−デアセチルチオコルヒチンをもたらす。我々は、本発明により、有用な抗がん活性を示すところのコルヒチンおよびチオコルヒチンの新しい誘導体を発見した。
【0006】
(発明の概要)
本発明の一つの態様は、式
【化2】


により表される化合物であって、
式中、RはC(O)−(CHR)−A−Rであって、そこでは
mは1〜10であり、
AはS、O、Nもしくは共有結合であり、
は置換フェニルもしくは置換ベンゾイルであり;
Bはメトキシもしくはメチルチオであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
は、HであるかまたはHもしくは、mが1であるとき、メチルである。
【0007】
本発明のもう一つの態様は、式
【化3】


により表される化合物であって、
式中、RはC(O)−(CHR)−A−Rであって、そこでは
mは1〜10であり、
Aは酸素、硫黄、窒素もしくは共有結合であり、
は、1個〜5個の置換基(置換基は、ハロ、低級アルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、カルボニル、ヒドロキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、ベンジルオキシ、任意に置換された5もしくは6員環の複素環式環、イミド環、低級アルコキシカルボニル、および低級アルキルカルボニルアミノから選択される)で置換されたフェニル、3〜7個の炭素の任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたナフチル、任意に置換されたイミド環、任意に置換された5もしくは6員環の複素環(環の中に少なくとも一つのN、S、もしくはOを持つ)、または任意に置換された縮合複素環式のもしくは縮合炭素環式(carboxyclic)の環系であり;
Bはメトキシもしくはメチルチオであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
は、HであるかまたはHもしくは、mが1であるとき、メチルである。
【0008】
本発明のもう一つの態様は、式
【化4】


により表される化合物であって、
式中、
Bはメトキシもしくはメチルチオであり;
は、メトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;
は、メトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
Xは連結基である。
【0009】
本発明のもう一つの態様は、温血動物でがんを処置するために有用な医薬組成物であって、その組成物は、薬学的に許容される添加物と組合せて本明細書中で定義されるような本発明の化合物を含む。
【0010】
本発明のもう一つの態様は、温血動物でがんを処置するための方法であって、その方法は、本明細書中で定義されるような本発明の化合物の治療的に有効な量を投与することを含む。化合物は、適切な投与により、例えば経口で、局所で、もしくは注射で、治療的に有効な用量で投与される。
【0011】
本発明の他の態様は、後に続く明細書を吟味することにより当業者に明らかであるであろう。
【0012】
(詳細な説明)
(あらまし)
一般に、本発明の化合物はコルヒチンの誘導体として見られ得る。本発明の新規な化合物は、マウスの中の腫瘍に対して活性であって、一般的に良く耐容される。それらは、種々の型のがんを処置するために有用であり、そして例えば経口の、局所の、もしくは注射の投与のための、医薬製剤を調製するために調剤され得る。
【0013】
(定義)
用語“アルキル”とは、指示された数の炭素原子を有する一価の、飽和脂肪族炭化水素遊離基を指す。例えば、“C1〜6アルキル”もしくは“1〜6個の炭素のアルキル”または“アルキ1〜6”とは、構造の中に一つ〜六つの炭素を含有する任意のアルキル基を指すであろう。“C1〜20アルキル”とは、一つ〜二十の炭素を有する任意のアルキル基を指す。アルキルは、直鎖の(即ち線状の)もしくは枝分かれ鎖であり得る。低級アルキルとは、1〜6個の炭素のアルキルを指す。低級アルキル遊離基の代表的な例には、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、アミル、sec−ブチル、tert−ブチル、tert−ペンチル等が含まれる。高級アルキルとは、七つの炭素およびそれ以上のアルキルを指す。これらには、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、n−エイコシル、等が、それらの枝分かれした変異体と一緒に含まれる。遊離基は、本発明の範囲内にある化合物の作製を著しく邪魔しないところのそして化合物の有効性を著しく減少しないところの位置において置換基で任意に置換され得る。アルキルは、ハロ、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、およびアミノからなる群より独立して選択される1個〜5個の置換基で任意に置換され得る。
【0014】
用語“アルコキシ”とは、式RO−(式中、Rは本明細書中で定義されるようなアルキルである)の一価の遊離基を指す。低級アルコキシとは、1〜6個の炭素原子のアルコキシを指して、高級アルコキシは7個もしくはそれ以上の炭素原子のアルコキシである。代表的な低級アルコキシ遊離基には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、イソペンチルオキシ、アミルオキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、tert−ペンチルオキシ、等が含まれる。高級アルコキシ遊離基には、本明細書中で示される高級アルキル遊離基に相当するものが含まれる。遊離基は、本発明の範囲内にある化合物の作製を著しく邪魔せずかつ化合物の有効性を著しく減少しない位置において置換基で任意に置換され得る。遊離基は、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、およびアミノからなる群より独立して選択される1個〜5個の置換基で任意に置換され得る。
【0015】
用語“シクロアルキル”とは、環を形成する3個もしくはそれ以上の炭素を有する一価の、脂肪族の、飽和炭化水素遊離基を指す。既知のシクロアルキル化合物は30までもしくはそれ以上の炭素原子を有し得るが、一般的には環の中に3個〜7個の炭素があるであろう。後者には、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルが含まれる。遊離基は、本発明の範囲内にある化合物の作製を著しく邪魔せずかつ化合物の有効性を著しく減少しない位置において置換基で任意に置換され得る。シクロアルキルは、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、および低級アルキルカルボニルアミノからなる群より独立して選択される1個〜5個の置換基で任意に置換される。
【0016】
用語“ヒドロキシカルボニル”もしくは“カルボキシ”は、式−C(O)OHを有する一価の遊離基である。
【0017】
用語“低級アルコキシカルボニル”は、式−C(O)Oアルキ(式中、アルキは低級アルキルである)を有する一価の遊離基である。
【0018】
用語“低級アルキルカルボニルオキシ”は、式−OC(O)アルキ(式中、アルキは低級アルキルである)を有する一価の遊離基である。
【0019】
用語“低級アルキルカルボニルアミノ”とは、式−NHC(O)アルキ(式中、アルキは低級アルキルである)を有する一価の遊離基である。
【0020】
“ハロ”置換基は、クロロ、ブロモ、ヨード、およびフルオロから選ばれる一価のハロゲン遊離基である。“ハロゲン化”化合物は、1個もしくはそれ以上のハロ置換基で置換されたものである。
【0021】
“フェニル”は、ベンゼン環から水素の除去により形成される遊離基である。フェニルは、1個〜5個の置換基で置換されたときに、“置換された”と言われる。これらの置換基は、ハロ、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、カルボニル、ヒドロキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、ベンジルオキシ、任意に置換された5もしくは6員環の複素環式環、イミド環、低級アルコキシカルボニル、および低級アルキルカルボニルアミノ(そこではアルキルは、クロロのようなハロで任意に置換される)からなる群より好ましくは独立して選択される。
【0022】
“カルバモイルオキシ”は、式R1314NC(O)O−(即ちアミノカルボニルオキシ)の一価の遊離基であり、式中、R13およびR14は窒素原子と一緒に環状アミノを形成するか、またはR13およびR14のそれぞれは、独立して水素、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、アミノ低級アルキル、低級シクロアルキル、フェニル(置換されたもしくは未置換の)、またはベンジル(置換されたもしくは未置換の)である。例には、アミノカルボニルオキシ、メチルアミノカルボニルオキシ、ジメチルアミノカルボニルオキシ、[4−(1−ピペリジノ)−1−ピペリジノ]カルボニルオキシ、1−モルホリノカルボニルオキシ、1−ピロリジニル、1−ピペリジンカルボニルオキシ、および本明細書中で叙述される他のものが含まれる。
【0023】
“5員環の複素環式環”は、炭素および少なくとも一つの他の元素、一般的には窒素、酸素、もしくは硫黄、を含有する5員閉環の一価の遊離基であり、そして完全に飽和で、部分的に飽和で、もしくは不飽和で(即ち本質的に芳香族)あり得る。一般的には、複素環は多くとも2個のヘテロ原子を含有するであろうが、3個を含有し得る。唯一個のヘテロ原子を持つ不飽和の5員環複素環の代表的な例には、2−もしくは3−ピロリル、2−もしくは3−フラニル、および2−もしくは3−チオフェニルが含まれる。相当する部分的に飽和したもしくは完全に飽和した遊離基には、3−ピロリン−2−イル、2−もしくは3−ピロリジニル、2−もしくは3−テトラヒドロフラニル、および2−もしくは3−テトラヒドロチオフェニルが含まれる。二つのヘテロ原子を有する代表的な不飽和の5員環複素環式遊離基には、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル等が含まれる。相当する完全に飽和したおよび部分的に飽和した遊離基がまた含まれる。複素環式遊離基は、複素環式環の中の利用可能な炭素原子を通して結合される。遊離基は、本発明の範囲内にある化合物の作製を著しく邪魔せずかつ化合物の有効性を著しく減少しない位置において置換基で任意に置換され得る。環は、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、および低級アルキルカルボニルアミノからなる群より選択される1個もしくは2個の置換基で任意に置換される。
【0024】
“6員環の複素環式環”は、炭素および少なくとも一つの他の元素、一般的には窒素、酸素、もしくは硫黄、を含有する6員閉環の一価の遊離基であり、そして完全に飽和で、部分的に飽和で、もしくは不飽和で(即ち本質的に芳香族)あり得る。一般的には、複素環は多くとも2個のヘテロ原子を含有するであろう。唯1個のヘテロ原子を持つ不飽和の6員環複素環の代表的な例には、2−、3−、もしくは4−ピリジニル、2H−ピラニル、および4H−ピラニルが含まれる。相当する部分的に飽和したもしくは完全に飽和した遊離基には、2−、3−、もしくは4−ピぺリジニル、2−、3−、もしくは4−テトラヒドロピラニル等が含まれる。2個のヘテロ原子を有する代表的な不飽和の6員環複素環式遊離基には、3−もしくは4−ピリダジニル、2−、4−、もしくは5−ピリミジニル、2−ピラジニル、等が含まれる。相当する完全に飽和したおよび部分的に飽和した遊離基、例えば2−ピペラジン、がまた含まれる。複素環式遊離基は、複素環式環の中の利用可能な炭素原子を通して結合される。遊離基は、本発明の範囲内にある化合物の作製を著しく邪魔せずかつ化合物の有効性を著しく減少しない位置において置換基で任意に置換され得る。環は、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルカルボニルアミノおよび任意に置換されたフェニルもしくはベンジルからなる群より選択される1個もしくは2個の置換基で任意に置換される。6員環複素環の例には、以下のものが含まれる:
【化5】

【0025】
縮合複素環式系は、もう一つの縮合複素環式のもしくは炭素環式の環または複数の環に縮合した、窒素、酸素、または硫黄のようなヘテロ原子を有する環状環である。ヘテロ環の代表的な例には、例えば、1−ピロリジノ、1−ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、3−ベンゾピペリジノ等が含まれる。これらは他の環に縮合されて、置換されるかもしくは未置換である。もし置換されるならば、一般的にはそれらは、低級アルキル、低級シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、ヒドロキシ低級アルキル、フェニル(置換されたもしくは未置換の)、ベンジル(置換されたもしくは未置換の)、アミノアミノカルボニルメチル、低級アルキルアミノアミノカルボニルメチル、アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ、環状アミノ、または5−もしくは6−員環の複素環式環等から選ばれる多くとも2個の置換基を有するであろう。例は以下のものである:
【化6】

【0026】
“イミド環”は、環状構造の窒素がそれぞれの側でカルボニル基に結合されて、ひいては炭素原子に結合して、環を形成するところの環状イミドである。イミド環には、例えば、フタルイミド(ベンゼン環上に置換され得るところの)、マレイミド、1,8−ナフタルイミド(ナフチル環上に置換され得るところの―例えば3−ニトロ−1,8−ナフタルイミド、4−ニトロナフタルイミド、3−ブロモ−ナフタルイミド等)が含まれるであろう。他のものは当業者に明らかであろう。イミド環の例には、以下のものが含まれる:
【化7】

【0027】
他の化学的用語は、標準的な教科書および辞書からの指針で当業者により理解されるようにそれらの標準的な意味により与えられる。
【0028】
用語“MTD”は、最大耐容用量の略語である。
【0029】
用語“nM”は、ナノモルの略語である。
【0030】
用語“ip”は、腹腔内の略語である。
【0031】
(本発明の化合物)
本発明の一つの態様は、式
【化8】


の化合物であって、
式中、RはC(O)−(CHR)−A−Rであって、そこでは
mは1〜10であり、
AはS、O、Nもしくは共有結合であり、
は置換フェニルもしくは置換ベンゾイルであり;
Bはメトキシもしくはメチルチオであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;
は、メトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
は、HであるかまたはHもしくは、mが1であるとき、メチルである。
好ましくは、化合物は、Rがメトキシであり、Rがグルコシルおよびガラクトシジルから選ばれる単糖類の遊離基であり、そしてBがメチルチオである、上式により表される。これに代えて、Bがメチルチオであり、Rがヒドロキシもしくはメトキシであり、Rがヒドロキシもしくはメトキシであり、そして好ましくは、特にmが1もしくは2であって、AがSもしくはOである場合には、RおよびRそれぞれがメトキシである。例えば、有用な化合物には、mが1であり、AがOであり、そしてRが2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルである、またはmが1でありそしてRが、ハロ、メチル、メトキシ、NO、トリフルオロメチル、シアノ、およびイミド環から選ばれる1、2、もしくは3個の置換基で置換されたフェニルであるものが含まれる。後者のグループの中では、特別な興味のあるものは、Rが、AがOである場合には、1個もしくは2個のハロ置換基で置換されたフェニルである、または1もしくは2個のメチル置換基でまたは1もしくは2個のメトキシ置換基で置換されたフェニルである、化合物を含む。もう一つの例は、Rがハロで置換されたベンゾイルであり、mが1もしくは2であり、Bがメチルチオであり、そしてAが共有結合である、化合物である。
【0032】
本発明のもう一つの態様は、式
【化9】


により表される化合物であって、
式中、RはC(O)−(CHR)−A−Rであって、そこでは
mは0〜10であり、
Aは酸素、硫黄、窒素、もしくは共有結合であり、
は、1個〜5個の置換基(ハロ、低級アルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、カルボニル、ヒドロキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、ベンジルオキシ、任意に置換された5もしくは6員環の複素環式環、イミド環、低級アルコキシカルボニル、および低級アルキルカルボニルアミノから選択される)で置換されたフェニル、3〜7個の炭素の任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたナフチル、任意に置換されたイミド環、環の中に少なくとも一つのN、S、もしくはOを持つ、任意に置換された5もしくは6員環の複素環、または任意に置換された縮合複素環式のもしくは縮合炭素環式の環系であり;
Bはメトキシもしくはメチルチオであり;
は、メトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;
は、メトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
は、HであるかまたはHもしくは、mが1であるとき、メチルである。
好ましいのは、Bがメチルチオであり、RがHであり、RおよびRそれぞれがメトキシであり;mが0、1もしくは2であり;そしてAが酸素、硫黄、もしくは共有結合である、化合物である。模範的なものは、Rが、環の中に一つ、二つもしくは三つの窒素を持つ、任意に置換された5員環の複素環である、例えば、Rが、1H−テトラゾール−1−イルもしくは1−t−ブトキシカルボニル−ピロリジン−2−イルである、化合物である。もう一つの模範的な化合物は、mが0であり、Aが共有結合であり、そしてRが、任意に置換されたフラン−2−イル、例えば、5−ニトロフラン−2−イルである、ものである。他の好ましい化合物は、AがOである、またはmが0であり、Aが共有結合であり、そしてRが、任意に置換されたイミド環もしくはアルキル−カルボニルアミノで置換されたフェニルである、例えば、Rが4−フタルイミドフェニルもしくは3−クロロアセチルアミノフェニルである、ものである。他の化合物は、Rが、環の中に一つもしくは二つの窒素を持つ、任意に置換された6員環の複素環である、特にAが共有結合でありそして6員環の複素環が、ピリジン−3−イル、チミン−1−イルもしくはピペラジン−1−イル、例えば、ピリジン−3−イル、4−(3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イルもしくは4−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピペラジン−1−イルである、ものを含む。
他の化合物は、Aが共有結合であり、そしてRが、任意に置換されたイミド環、例えばフタルイミドである、ものを含む。他の化合物は、Rが例えば、mが0であり、Aが共有結合であり、そしてRが、任意に置換されたキノリン−4−イル、任意に置換されたフェノチアジン−10−イル、もしくは任意に置換されたナフチリド−4−オン−3−イル(例えば、Rが、2−フェニルキノリン−4−イル、フェノチアジン−10−イル、もしくは1,7−ジメチル−ナフチリジン−4−オン−3−イル)である、縮合複素環式環系であるかまたは縮合複素環式系がクロモン−2−イルである、(特に、mが0でありそしてAが共有結合である)ものを含む。他の化合物は、Rが縮合炭素環式環系である、例えば、mが0であり、Aが共有結合でありそしてRがアントラキノン−1−イルである、またはmが1であり、Aが酸素であり、そしてRが2,3,4,7−テトラニトロ−9−フルオレニリデンアミノである、ものである。さらにもう一つの例は、mが1であり、Aが酸素であり、そしてRがキノリン−4−イルである、化合物である。
【0033】
本発明のもう一つの態様は、式
【化10】


により表される化合物であって、
式中、
Bはメトキシもしくはメチルチオであり;
は、メトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;
は、メトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
Xは連結基である。
好ましい化合物は、RおよびRそれぞれがメトキシであって、BがメチルチオでありそしてXが4−フェノキシメチルであるかもしくはXが3,4−ジ(メトキシフェニル) −3,4−ヘキセンであるものである。
【0034】
(本発明の医薬組成物)
本発明のこの態様は、温血動物でがんを処置するために有用な医薬組成物であって、その組成物は、薬学的に許容される添加物と組合せて本明細書中で定義されるような本発明の化合物を含む。組成物は既知の調剤技法にしたがい調製されて、経口の、局所の、経皮の、直腸の、吸入による、注射の(静脈の、筋肉内の、もしくは腹腔内の)投与、等に適する組成物を提供する。本発明の組成物を調製するための詳細な手引きは、the Mack Publishing Co., Easton, PA 18040により発行された、Remington's Pharmaceutical Scienceの18版もしくは19版を引用することにより見出される。関係する部分は出典明示により本明細書の一部とする。
【0035】
単位用量もしくは多回用量の剤型が意図されて、それぞれは特定の臨床設定に有利性を提供する。単位用量は、がんを処置する設定で望ましい効果(複数を含む)を生じるように計算された、予め決められた量の活性化合物を含有するであろう。多回用量剤型は、複数の単一用量、もしくは部分的用量が望ましい結果を達成するために必要とされるときに、特に有用であり得る。これらの投薬剤型のどちらも、特定の化合物、達成されるべき特定の治療効果、およびがんを処置するための特定の化合物を作製する当分野に固有のすべての限定の独特な特色により指図されるかもしくはそれに直接依存する規格を有し得る。
【0036】
単位用量は、対象でがんを処置するために十分な治療的に有効な量を含有するであろうし、そして約1.0〜1000mg、例えば約50〜500mgの化合物を含有し得る。
【0037】
化合物は、摂取用錠剤、口腔錠、カプセル、カプレット、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、トローチ、ウェハー、ロゼンジ等として適当な製剤で経口で好ましく投与されるであろう。一般的には、最も容易な製剤は、錠剤もしくはカプセル(個別にもしくはまとめて“経口投与単位”と呼ばれる)である。適当な製剤は、適切な組成物を調剤するために入手可能な添加物に化合物の特色をマッチさせるところの入手可能な標準的調剤技法にしたがって調製される。錠剤もしくはカプセルは、約50〜約500mgの式(I)の化合物を好ましく含有するであろう。
【0038】
剤型は、化合物を迅速に送達し得るかもしくは徐放性製剤であり得る。化合物は、硬質のもしくは軟質のカプセルの中に封入され得るか、錠剤に打錠され得るかまたは飲料、食物もしくは規定食の中に他の方法で組み込まれ得る。製剤の中の最終の組成物の百分率は、勿論、変わり得て、最終剤型、例えば錠剤の重量の1〜90%の間に便利に分布し得る。そのような治療的に有用な組成物の中の量は、適当な投与量が得られるであろうように、である。現在の発明にしたがう好ましい組成物は、経口単位製剤が、5〜1000mgの重さがある投与単位中の重量(%w)で約5.0〜約50%を含有するように、調製される。
【0039】
経口投与単位の適当な製剤は、トラガントガム、アカシア、トウモロコシでん粉、ゼラチンのような、結合剤;乳糖もしくはショ糖のような甘味剤;トウモロコシでん粉、アルギン酸等のような崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤;もしくはペパーミント、冬緑油等のような着香剤:をまた含有し得る。種々の他の物質が、コーティングとしてもしくは他の方法で経口投与単位の物理的な形を修飾するために存在し得る。経口投与単位は、セラック、糖もしくは両方でコーティングされ得る。シロップ剤もしくはエリキシル剤は、化合物、甘味剤としてのショ糖、防腐剤としてのメチルおよびプロピルパラベン、色素ならびに風味剤を含有し得る。利用されるいずれかの物質は、薬学的に許容されて、実質的に無毒であるべきである。有用な添加物の型の詳細は、“Remington:薬剤学の科学と実際(The Science and Practice of Pharmacy),”Mack Printing Company, Easton, PA.の19版に見出され得る。さらに完全な議論については91〜93章を特に参照されたい。
【0040】
化合物は、非経口的に、例えば、静脈で、筋肉内で、静脈で、皮下で、もしくは腹腔内で投与され得る。担体もしくは添加物または添加物の混合物は、溶媒または、例えば、種々の極性もしくは非極性溶媒、適当なそれらの混合液、または油、を含有する分散性の倍体であり得る。本明細書中で使用される際には、“担体”もしくは“添加物”とは、薬学的に許容される担体もしくは添加物を意味して、任意のおよび全ての溶媒、分散性の薬剤もしくは媒体、コーティング剤(複数を含む)、抗菌剤、等/低/高張剤、吸収修飾剤、等を含む。医薬的に活性な物質のためのそのような物質および薬剤の使用は当分野で周知である。任意の従来の倍体もしくは薬剤が活性成分と配合禁忌である範囲を除いて、治療的組成物の中での使用が意図される。さらに、他のもしくは補助的な活性成分が最終組成物の中にまた組み込まれ得る。
【0041】
化合物の液剤は、水、エタノール、グリセロール、液体ポリエチレングリコール(複数を含む)、種々の油、および/もしくはそれらの混合液、ならびに当業者に既知の他の物のような適当な賦形剤の中で調製され得る。
【0042】
注射使用に適する医薬剤型には、無菌の液剤、分散剤、乳剤、および無菌散剤が含まれる。最終剤型は、製造および保管の条件下で安定であるべきである。さらに、最終医薬剤型は、汚染に対して防止されるべきであって、それ故に、細菌もしくは真菌のような微生物の増殖を阻害することが出来るべきである。一回の静脈もしくは腹腔内の用量を投与することができる。これに代えて、遅い長期の点滴もしくは多回の短期の毎日の点滴を利用し得て、典型的には1〜8日続く。隔日の投与もしくは数日毎に一回の投与をまた利用し得る。
【0043】
無菌の、注射液剤は、必要量の化合物を、それに上に列記したかもしくは当業者に既知の他の成分を必要により添加し得るところの一つもしくはそれ以上の適切な溶媒の中に組み込むことにより調製される。無菌の注射液剤は、必要により種々の他の成分と共に適切な溶媒の中に、必要量の化合物を組み込むことにより調製される。次いで、ろ過のような、無菌手順が続く。典型的には、分散剤は、分散媒体および上で指示されたような必要な他の成分をまた含有するところの無菌ビークルの中に、化合物を組み込むことにより作成される。無菌散剤の場合には、好ましい方法は、それに任意の必要な成分が加えられるところの真空乾燥もしくは凍結乾燥を含む。
【0044】
全ての場合において、最終剤型は、言及されたように、無菌であるべきであって、中空針のような注射器具を通して容易に通過することがまた出来るべきである。適切な粘度は、溶媒もしくは添加物の適切な選択により達成されて維持され得る。さらに、レシチンのような分子のもしくは粉末のコーティングの使用、分散液中の粒子径の適切な選択、または界面活性性質を持つ物質の使用を利用し得る。
【0045】
微生物の増殖の防止もしくは阻害は、クロロブタノール、アスコルビン酸、パラベン、サーメロサール(thermerosal)等のような一つもしくはそれ以上の抗菌剤の添加により達成され得る。糖もしくは塩のような等張性を変えるところの薬剤を含むことがまた好ましくあり得る。
【0046】
本発明の化合物は水溶性である傾向があるけれども、或る場合には、例えば、本発明の化合物が水に難溶性である場合には、リポソ−ム送達を与えることが有用であり得る。システムは、脂質小胞またはリポソームの中で、上で、もしくはにより、またはミセルにより、本発明の化合物を組み入れること、カプセル化すること、取り囲むこと、もしくは包括することにより本発明の化合物を拘束する。
【0047】
リポソームは、がん患者に医薬品を投与するために成功裏に使用されてきていて、ドキソルビシン、ダウノルビシン、およびシスプラチン複合体のような抗がん薬の送達に臨床的に有用であると示されてきている。Forssen, et al., Cancer Res. 1992, 52: 3255-3261; Perex-Soler, et al., Cancer Res. 1990, 50: 4260-4266; and, Khokhar, et al., J. Med. Chem. 1991, 34: 325-329(それらの全ては全体的な出典明示により本明細書の一部とする)。
【0048】
同様に、ミセルは、患者に医薬品を送達するために使用されてきていて(Broden et al., Acta Pharm Suec. 19: 267-284 (1982))、そしてミセルは、薬物の担体としておよび、がん医薬品を含んで(Fung et al., Biomater. Artif. Cells. Artif. Organs 16: 439 et seq. (1988); and Yokoyama et al., Cancer Res. 51: 3229-3236 (1991))、標的の薬物送達のために使用されてきている、(D.D. Lasic, Nature 335: 279-280 (1992);and,Supersaxo et al., Pharm Res. 8: 1280-1291 (1991))(それらの全ては全体的な出典明示により本明細書の一部とする)。
【0049】
本発明の化合物を含有するリポソームおよび/もしくはミセルは、典型的には静脈で、がん患者に投与され得る。本発明で有用なリポソーム組成物を調製するためのさらなる手引きは、米国特許6,096,336(出典明示により本明細書の一部とする)の中に見出され得る。
【0050】
(本発明の処置方法)
本発明のもう一つの態様は、温血動物でがんを処置するための方法であって、その方法は、本明細書中で定義されるような本発明の化合物の治療的に有効な量を投与することを含む。本発明で有用な化合物は、これらの化合物を必要とする適切な対象へ、経口の、注射の(例えば、筋肉内の、静脈の、皮下の、腹腔内の)、経皮の、直腸の、吸入による等のような投与の、医学的に許容される経路により、治療的に有効な用量で投与される。
【0051】
用語のがんは、悪性新生物、即ち、その増殖が正常な組織のそれを凌駕して、それと協調性がなく、そして変化を惹起した刺激の中止後に同様の過剰な様式が存続する、組織の異常な塊として最も幅広い一般的定義で考えられるべきである。異常な塊は無目的で、宿主を餌食として、実質上自立的であることが付け加えられ得よう。がんは悪性の腫瘍としてまた考えられ得る。新生物についてのさらなる議論は、R.S. Cotran、V. Kumar、and T. Collinsによる“ロビンの疾病の病理学的基礎”(“Robbin's Pathologic Basis of Disease”)第6版、第8章(W.B. Saunders Company)に見出される。第8章からのこの情報は、出典明示により本明細書の一部とする。以下の表Aは、がん、即ち、本発明の化合物を投与することにより処置され得るところの悪性腫瘍もしくは新生物、の型の例を提供する。
【表1】


【表2】

【0052】
本発明の化合物は、白血病ならびに結腸がん、結腸直腸がん、卵巣がん、乳がん、前立腺がん、肺がん、腎がん、およびまた黒色腫のような、固形腫瘍の処置にかくして有用である。適用される投与量の幅は、投与経路ならびに処置される患者の年齢、体重および症状に依存するであろう。化合物は、例えば、注射の経路、例えば筋肉注射、静脈注射、もしくはボーラス注入により、投与され得る。
【0053】
本明細書中で使用される際には、本発明のCPT誘導体の“治療的に有効な量”とは、がんの増殖を阻害するか、もしくは遅延させるか、または悪性細胞を殺し、そして悪性腫瘍の退縮および緩和を引き起こす、即ち、そのような腫瘍の容積もしくはサイズを減少させるかまたは腫瘍を完全に除去するであろうところの化合物の量を意味することを意図する。
【0054】
ヒトを含む、哺乳動物では、有効な量を体の表面積に基づいて投与することができる。種々のサイズおよび種の動物についての、ならびにヒトについての(体表面積のmg/mに基づいて)投与量変動の相互関係は、E. J. Freireichet al., Cancer Chemother. Rep., 50(4) :219 (1966)により記載されている。体表面積は、個人の身長および体重からおよそ決定され得る(例えば、Scientific Tables, Geigy Pharmaceuticals, Ardsley, N.Y. pp. 537-538 (1970)を参照)。適当な用量範囲は、体表面積m当り1〜1000mgの当量、例えば50〜500mg/m、の本発明の化合物である。
【0055】
投与経路の全てについて、投与量の投与の正確なタイミングを、最適な結果を達成するために変えることができる。一般的には、もし誘導体の担体としてIntralipid 20を用いているならば、患者に達する誘導体の実際の投与量はさらに少ないであろう。これは、Intralipid 20懸濁液で頻繁に起こるところの、注射筒、注射針および調製容器の壁の上での誘導体のいくらかな損失に因る。綿実油のような、担体が使用されるときには、この上述の損失は、誘導体が注射筒等の表面に同程度には付着しないので、それほど頻繁には起こらない。
【0056】
本発明により提供される方法のもう一つの重要な特徴は、本明細書中での教示にしたがって投与される誘導体の相対的に低い見かけの全毒性に関する。全毒性は、種々の判断基準を用いて判定され得る。例えば、初期に記録された体重(即ち、処置前の)の10%を超える対象での体重の損失は、毒性の一つの前兆と考えられ得る。加えて、対象での全体的な可動性および活動性の損失ならびに下痢もしくは膀胱炎の前兆は、毒性の証拠としてまた解釈され得る。
【0057】
(本発明の方法)
本発明のもう一つの態様は、N−デアセチルコルヒチンもしくはN−デアセチルチオコルヒチンを式XC(O)(CHR)AR(式中、m、A、RおよびRは本明細書中で定義の通りであり、Xは例えばブロミド、クロリド、ヒドロキシ、もしくはアルコキシである)の化合物と反応させることにより本発明の化合物を作製するための製造法である。好ましくは、XはOHである。XC(O)(CHR)ARとして示される化合物は、置換アルカン酸もしくは置換アルカン酸誘導体として引用され得る、例えば、mが1である場合には、それは置換酢酸もしくはその誘導体であり、mが2である場合には、それは置換プロピオン酸もしくはその誘導体である、等である。そのようなアルカン酸が得られるところの一つの方式は、適切なRAH化合物をオメガ−ハロ置換アルカン酸エステル(例えば3−ハロプロピオン酸エステルもしくは3−ハロ酢酸エステル)と反応させて、次いで、エステルを加水分解して、酸を形成することにより得られる。好ましいハロ酢酸もしくはハロプロピオン酸のエステルの例には、2もしくは3−ブロモ酸、3−クロロ酸、または2もしくは3−ヨード酸が含まれる。他の相当するアルキルエステル(例えば、メチル、プロピル等)は有用であるが、エチルが好ましい。或る場合には、相当するアルカン酸から酸ハロゲン化物を作製することが有用であり得る。酸ハロゲン化物は、相当する酸をハロゲン化剤(SOCl、PCl、POCl、PCl、PBr等のような)と反応させることにより得られる。酸塩化物が好ましい。一旦酸もしくはその誘導体が作製されると、それを適切なN−デアセチルコルヒチンもしくはN−デアセチルチオ−コルヒチンと反応させて、本発明の化合物を形成する。この反応配列は以下のように一般化され得る:
【化11】


反応式の中で、COLNHは、N−デアセチルコルヒチン、N−デアセチルチオコルヒチン、もしくは本明細書中で示される2−および3−位置において置換基を有するそれの修飾体を表し;Xはヒドロキシ、ハロ、もしくはアルコキシであり;mは0〜10の整数であり;Aは酸素、硫黄、窒素、もしくは共有結合であり;そしてRおよびRは本明細書中で定義の通りである。
【0058】
上の反応配列の中で、化合物(A)は、化合物(B)のモル過剰、例えば約1.5:1〜約4:1、好ましくは、約2:1〜3:1のモル比で使用されるであろう。反応は、カルボジイミド化合物、例えばジイソプロピルカルボジイミド、しかし好ましくは、塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDCI)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)のような適当なカップリング剤の存在下で、適当な溶媒、好ましくは非水性の、非極性溶媒の存在下に起こる。この工程での有用な溶媒の例には、ハロゲン化アルカン(例えば、ジクロロメタンもしくはトリクロロメタン)およびDMFが含まれる。ジクロロメタンは特に有用である。反応温度は、約20℃〜約40℃、好ましくは約20℃〜約25℃、の範囲にあるであろう。反応を完了させるために必要な時間は、一般的には多くて約20時間、普通には約10時間以下であるであろう。
【0059】
N−デアセチルコルヒチンもしくはN−デアセチルチオコルヒチン化合物は、当分野で既知の置換基で置換され得るかもしくは本明細書中での開示を示す当業者により作製され得るところのものである。如何にそのような化合物を作成するかもしくは何処でそのような化合物を入手し得るかを教示する代表的な論文は、以下の学術雑誌(出典明示により本明細書の一部とする)の中に見出される:
1. Dumont el al., J. Med. Chem. 1987, 30, 732-735。
2. Muzzaffar et al., J. Med. Chem. 1990, 33, 567-571。
3. Sun et al., J. Med. Chem. 1993, 36, 544-551。
4. Bombardelli、米国特許5,777,136。
5. Bombardelli、米国特許6,080,739。
6. Shiau et al., J. Pharm. Sci. 1978, 67(3), 394-397。
7. Roesner et al., J. Med. Chem. 1981, 24, 257-261。
8. Gelmi et al., J. Med. Chem. 1999, 42, 5272-5276。
【0060】
適当な化合物は以下のものを含み、そこでは名前の後の括弧の中の数字は上に列挙した学術雑誌の論文を指す。
N−デアセチルコルヒチン(8);
N−デアセチルチオコルヒチン(8);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである)(2);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである)(2);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである)(1);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである)(1);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである)(2、3、4);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである)(2、3、4);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである)(5、6、7);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである)(5、6、7);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである)(5、6、7);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである)(5、6、7);
等。
【0061】
他の同様な化合物は上の論文に示されている教示に従うことおよび適切な技術−認識された工程で修飾することにより作製され得ることは、当業者により認識されるであろう。
【0062】
適当な式(A)のアルカン酸は商業的に入手可能であって、以下のものを含む(the Sigma-Aldrich Corp., St. Louis, MOもしくはwww.sigmaaldrich.comによるカタログを参照):
4−フルオロフェノキシ酢酸;
2,4−ジメチルフェノキシ酢酸;
4−メトキシフェノキシ酢酸;
4−ホルミルフェノキシ酢酸;
2−ニトロフェノキシ酢酸;
5−ニトロ−2−フロン酸;
3−クロロアセタミノ安息香酸;
(4−ピリジルチオ)酢酸;
クロモン−2−カルボン酸;
塩化アントラキノン−2−カルボニル;
1H−テトラゾール−1−酢酸;
(4−クロロフェニルチオ)酢酸;
キノリン−4−オキシ酢酸;
4−ニトロフェノキシ酢酸;
3,5−ジトリフルオロメチルフェノキシ酢酸;
4−トリフルオロメトキシフェノキシ酢酸;
4−ブロモフェノキシ酢酸;
4−ヨードフェノキシ酢酸;
フェノキシ酢酸;
2,4−ジクロロ−5−メチルフェニルチオ酢酸;
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ酢酸;
3−フルオロ−4−シアノフェノキシ酢酸;
3−トリフルオロメチル−4−ニトロフェノキシ酢酸;
4−フタルイミド安息香酸;
3−クロロ−4−ブロモフェノキシ酢酸;
2,6−ジヨード−4−シアノフェノキシ酢酸;
4−(2−フェニル)キノリンカルボン酸;
フェノチアジン−10−イルカルボニルクロリド;
1,7−ジメチル−ナフチリジン−4−オン−3−カルボン酸;
3−ピリジンプロピオン酸;
4−クロロフェノキシ酢酸;
3−メトキシフェノキシ酢酸;
チミン−1−酢酸;
(+)−2−(2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレニリデンアミノオキシ)プロピオン酸;
3−フタルイミドプロピオン酸;
3−マレイミドプロピオン酸;
3−(3−ニトロ−1,8−ナフタルイミド)プロピオン酸;
3−(4−ニトロ−1,8−ナフタルイミド)プロピオン酸;
3−(4−ブロモ−1,8−ナフタルイミド)プロピオン酸;
3−[4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペラジニル]−プロピオン酸;
3−[(4−ベンジル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−[4−(3−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−[4−(4−ニトロフェニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−(4−フェニル−1−ピペラジニル)プロピオン酸;
3−[4−(2−クロロフェニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−[4−(4−フルオロフェニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−(1−ピペリジノ)プロピオン酸;
3−[1−(4−ベンジル)ピペリジノ]プロピオン酸;
3−[4−(4−アセチルフェニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−[4−(3,4−ジクロロフェニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−[4−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−[4−(4−クロロフェニル)−1−ピペリジニル]プロピオン酸;
3−(4−ホルミル−1−ピペラジニル)プロピオン酸;
3−(4−エチル−1−ピペラジニル)プロピオン酸;
3−[4−(4−クロロフェニル)フェニルメチル−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−(4−シアノ−4−フェニル−1−ピペリジニル)プロピオン酸;
3−(トランス−4−シンナミル−1−ピペラジニル)プロピオン酸;
3−[4−(2−メチルフェニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−[4−(2,3−ジメチルフェニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−[4−(1−ピペリジノ)−1−ピペリジノ]プロピオン酸;
3−[4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−(4−シクロヘキシル−1−ピペラジニル)プロピオン酸;
3−[4−(α−(2−ピリジル)ベンジル−1−ピペラジニル]プロピオン酸;
3−(4−モルホリノ)プロピオン酸;
3−(1−ピロリニル)プロピオン酸;
4−[4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペラジニル]酪酸;
5−[4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペラジニル]吉草酸;等。
【0063】
当業者は、他の同様な3−プロピオン酸および2−酢酸は、商業的供給源から得られるかもしくは本発明の化合物を作製するための製造法で用いられるべき技術−認識された手順により作製され得ることを認識するであろう。N−デアセチルコルヒチン誘導体のリストに示される化合物を式(A)の化合物のリストに示される化合物と反応条件についての指針にしたがい反応させることにより、本発明の化合物が得られるであろう。これらの化合物は、多かれ少なかれ望まれる特色を示すであろう。指針は、ファミリーの中の化合物の好ましいサブグループについて本明細書中で提供される。
【0064】
(実施例および作製)
以下の実施例および作製は、本発明の部分として含まれる代表的な化合物を作成するための方法を提供するために示される。実施例はまた、化合物の有用性を決定するのを助けるためのインビトロおよびインビボのアッセイの説明を提供する。実施例を通して、化学式を使用して、適宜化合物を命名する(例えばNaHCOは重炭酸ナトリウムである)であろう。化合物を命名するには、化合物はN−置換N−デアセチルチオコルヒチンとして引用される。名前の後の括弧の中に示される番号は、実施例40に示される試験結果に相当するところのコード番号である。
【0065】
(作製)
作製1:チオコルヒチンの合成
コルヒチン(1.0g、2.5mmol)、NaSCH(443mg、6.2mmol)および水(50ml)の混合液を室温で72時間攪拌し、次いで、それをクロロホルムで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、MgSOの上で乾燥した。溶媒の除去後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、705mgのチオコルヒチン、融点180〜182℃を得た。
【0066】
化学構造分析を1HNMR (CDCl3, 600 MHz)により実施した: δ 7.95 (s, 1H, NH), 7.50 (d, 1H, H8), 7.35 (d, 1H, H12), 7.15 (d, 1H, H11), 6.60 (s, 1H, H4), 4.70 (m, 1H, H7), 3.91 (s, 6H, OCH3), 3.66 (s, 3H, OCH3), 2.44 (s, 3H, SCH3), 3.00-2.20(m, 4H, H5, 6), 2.05 (s, 3H, CH3CO)。
【0067】
作製2:N−デアセチルチオコルヒチンの合成
チオコルヒチン(705mg、1.7mmol)、メタノール(20ml)および2N塩酸(20ml)の反応混合液を24時間還流した。冷却後に、混合液を真空で濃縮した。水層を水酸化ナトリウム溶液でpH10に酸性化した後に、それをクロロホルムで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、MgSOの上で乾燥した。溶媒の除去後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよびエタノール)により分離して、320mgのN−デアセチルチオコルヒチン、融点168〜170℃を得た。
【0068】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600 MHz)により実施した; δ 7.58 (s, 1H, H8), 7.19 (d, 1H, H12), 7.04 (d, 1H, H11), 6.55 (s, 1H, H4), 3.91 (s, 6H, OCH3), 3.71 (t, 1H, H7), 3.66 (s, 3H, OCH3), 2.44 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.09(m, 6H, H5, 6 and NH2)。
【0069】
作製3:N−デアセチルコルヒチンの合成
作製2でチオコルヒチンの代わりにコルヒチンを使うことにより、N−デアセチルコルヒチンを得る。
【実施例1】
【0070】
A.N−デアセチル−N−(4−フルオロフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000811)
N−デアセチルチオコルヒチン(24mg、0.053mmol)、4−フルオロフェノキシ酢酸(25.5mg、0.15mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で10時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、21mgのN−デアセチル−N−(4−フルオロフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点200〜203℃(分解)を得た。
【0071】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した; δ 7.28 (d, 1H, Ar-H), 7.19 (s, 1H, H7), 7.05 (m, 4H, NH, Ar-H and H11), 6.90 (d, 1H, Ar-H), 6.54 (s, 1H, H4), 4.70 (m, 1H, H7), 4.39 (q, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.68 (s, 3H, OCH3), 2.44 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.80 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例2】
【0072】
A.N−デアセチル−N−(2,5−ジメチルフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000817)
N−デアセチルチオコルヒチン(22mg、0.06mmol)、2,4−ジメチルフェノキシ酢酸(25mg、0.13mmol)、DMAP (2mg、0.2mmol)DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で10時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、26.3mgのN−デアセチル−N−(2,4−ジメチルフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点85〜87℃(分解)を得た。
【0073】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した; δ 7.28 (d, 1H, H8), 7.18 (s, 1H, H12), 7.05-6.96 (m, 4H, NH, Ar-H and H11), 6.67 (d, 1H, Ar-H), 6.54 (s, 1H, H4), 4.70 (m, 1H, H7), 4.47, 4.38 (dd, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.68 (s, 3H, OCH3), 2.44 (s, 3H, SCH3), 2.30 (s, 3H, Ar-CHs), 2.28 (s, 3H, Ar-CH3), 2.60-1.09(m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例3】
【0074】
A.N−デアセチル−N−(4−メトキシフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000825)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、4−メトキシフェノキシ酢酸(14.5mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、12mgのN−デアセチル−N−(4−メトキシフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点110〜112℃(分解)を得た。
【0075】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した; δ 7.29 (d, 1H, H8), 7.17 (s, 1H, H12), 7.05 (m, 2H, NH and H11), 6.88 (s, 4H, Ar-H), 6.54 (s, 1H, H4), 4.70 (m, 1H, H7), 4.37 (q, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.79 (s, 3H, OCH3), 3.68 (s, 3H, OCH3), 2.46 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.26 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例4】
【0076】
A.N−デアセチル−N−(4−ホルミルフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000829)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、4−ホルミルフェノキシ酢酸(12mg、0.067mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、13.5mgのN−デアセチル−N−(4−ホルミルフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点78〜80℃(分解)を得た。
【0077】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した; δ 9.32 (s, 1H, CHO), 7.89 (d, 2H, Ar-H), 7.29 (d, 1H, H8), 7.20 (s, 2H, NH and H12), 7.05 (d, 3H, Ar-H and H11), 6.55 (s, 1H, H4), 4.70 (m, 1H, H7), 4.55 (q, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.68 (s, 3H, OCH3), 2.44 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.26 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例5】
【0078】
A.N−デアセチル−N−(2−ニトロフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000830)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、2−ニトロフェノキシ酢酸(15.8mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、13mgのN−デアセチル−N−(2−ニトロフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点242〜244℃(分解)を得た。
【0079】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600 MHz)により実施した: δ 8.09 (d, 1H, Ar-H), 7.89 (d, 1H, Ar-H), 7.65 (t, 1H, Ar-H), 7.27 (d, 1H, H8), 7.18, 7.16 (m, 2H, NH and H12), 7.04 (t, 2H, H11 and Ar-H), 6.56 (s, 1H, H4), 4.64 (m, 1H, H7), 4.66, 4.54 (dd, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.67 (s, 3H, OCH3), 2.42 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.26 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例6】
【0080】
A.N−デアセチル−N−(5−ニトロ−2−フランカルボニル)チオコルヒチン(000906)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、5−ニトロ−2−フロン酸(12.5mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、14mgのN−デアセチル−N−(5−ニトロ−2−フランカルボニル)チオコルヒチン、融点168〜170℃(分解)を得た。
【0081】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHZにより実施した: δ 9.32 (s, 1H, NH), 7.63 (s, 1H, Ar-H), 7.37 (t, 1H, H8), 7.18 (d, 1H, H12), 7.14 (s, 2H, NH and H11), 6.85 (s, 1H, Ar-H), 6.57 (s, 1H, H4), 4.80 (m, 1H, H7), 3.96 (s, 3H, OCH3), 3.92 (s, 3H, OCH3), 3.67 (s, 3H, OCH3), 2.42 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.26 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例7】
【0082】
A.N−デアセチル−N−(3−クロロアセタミノベンゾイル)チオコルヒチン(000911)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、3−クロロアセタミノ安息香酸(17mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、14mgのN−デアセチル−N−(3−クロロアセタミノベンゾイル)チオコルヒチン、融点138〜140℃を得た。
【0083】
化学構造分析を1HNMR (, 600MHz)により実施した; δ 8.38 (m, 2H, NH and Ar-H), 7.72 (d, 1H, Ar-H), 7.67 (s, 1H, Ar-H), 7.58 (s, 1H, Ar-H), 7.55 (d, 111, H8), 7.37 (d, 1H, H12), 7.15 (m, 2H, H11 and NH), 6.57 (s, 1H, H4), 4.85 (m, 1H, H7), 4.12 (q, 2H, COCH2C1), 3.96 (s, 3H, OCH3), 3.92 (s, 3H, OCH3), 3.75 (s, 3H, OCH3), 2.44 (s, 3H, SCH3) 2.60-1.26 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例8】
【0084】
A.N−デアセチル−N−(4−ピリジルチオアセチル)チオコルヒチン(000922)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、(4−ピリジルチオ)酢酸(13.5mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、14.5mgのN−デアセチル−N−(4−ピリジルチオアセチル)チオコルヒチン、融点185〜190℃(分解)を得た。
【0085】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した; δ 8.40 (s, 2H, Ar-H), 8.00 (bs, 1H, NH), 7.36 (b, 1H, Ar-H), 7.32 (d, 1H, Ar-H), 7.15 (d, 2H, Ar-H), 7.06 (d, 1H, H11), 6.52 (s, 1H, Ar-H), 4.70 (m, 1H, H7), 3.95 (s, 3H, OCH3, 3.90 (s, 3H, OCH3), 3.77 (q, 2H, SCH2CO), 3.67 (s, 3H, OCH3), 2.43 (s, 3H, SHC3), 2.60-1.26 (m. 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例9】
【0086】
A.N−デアセチル−N−(クロモン−2−カルボニル)チオコルヒチン(000914)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、クロモン−2−カルボン酸(15mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、14.2mgのN−デアセチル−N−(クロモン−2−カルボニル)チオコルヒチン、融点200〜202℃(分解)を得た。
【0087】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した; δ 8.73 (d, 1H, Ar-H), 8.08 (dd, 1H, Ar-H), 7.61 (t, 1H, Ar-H), 7.55 (s, 1H, H8), 7.37 (m, 3H, H12, NH and Ar-H), 7.15 (d, 1H, H11), 6.82 (s, 1H, H4), 6.57 (s, 1H, Ar-H), 4.95 (m, 1H, H7), 3.97 (s, 3H, OCH3), 3.92 (s, 3H, OCH3), 3.75 (s, 3H, OCH3), 2.45 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.26 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例10】
【0088】
A.N−デアセチル−N−(アントラキノン−2−カルボニル)チオコルヒチン(000908)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、塩化アントラキノン−2−カルボニル(21.6mg、0.08mmol)、トリエチルアミン(40mg、0.04mmol)およびジクロロメタン(5ml)の反応混合液を室温で2時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、18mgのN−デアセチル−N−(アントラキノン−2−カルボニル)チオコルヒチン、融点140〜142℃(分解)を得た。
【0089】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した: δ 8.65 (s, 1H, Ar-H), 8.56 (b, 1H, NH), 8.40- 8.00 (m, 4H, Ar-H), 7.75 (m, 2H, Ar-H), 7.62 (d, 1h, h8), 7.39 (d, 1H, H12), 7.15 (d, 1H, H11), 6.58 (s, 1H, H4), 4.95 (m, 1H, H7), 3.98 (s, 3H, OCH3), 3.92 (s, 3H, OCH3), 3.77 (s, 3H, OCH3), 2.46 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.26 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例11】
【0090】
A.N−デアセチル−N−(1H−テトラゾール−1−アセチル)チオコルヒチン(000918)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、1H−テトラゾール−1−酢酸(10mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、12.1mgのN−デアセチル−N−(1H−テトラゾール−1−アセチル)チオコルヒチン、融点113〜115℃(分解)を得た。
【0091】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した, δ 9.26 (d, 1H, NH), 8.95 (s, 1H, tetra-H), 7.67 (s, 1H, H8, 7.40 (d, 1H, H12), 7.18 (d, 1H, H11), 6.55 (s, 1H, H4), 4.79 (m, 1H, H7), 3.93 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.64 (s, 3H, OCH3), 2.46 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.60 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例12】
【0092】
A.N−デアセチル−N−[(4−クロロフェニルチオ)アセチル]チオコルヒチン(000921)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、(4−クロロフェニルチオ)酢酸(16mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、16.2mgのN−デアセチル−N−[(4−クロロフェニルチオ)アセチル]チオコルヒチン、融点95〜97℃を得た。
【0093】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した; δ 7.55 (bs, 1H, NH), 7.25 (m, 6H, Ar-H), 7.05 (d, 1H, H11), 6.52 (s, 1H, H4), 4.62 (m, 1H, H7), 3.94 (s, 3H, OCH3), 3.90 (s, 3H, OCH3), 3.66 (s, 3H, OCH3), 3.61 (q, 2H, SCH2CO), 2.43 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.60 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例13】
【0094】
A.N−デアセチル−N−(キノリン−4−オキシアセチル)チオコルヒチン(001201)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、キノリン−4−オキシ酢酸(16mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、14.3mgのN−デアセチル−N−(キノリン−4−オキシアセチル)チオコルヒチン、融点188〜190℃(分解)を得た。
【0095】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した; δ 8.95 (d, 1H, NH), 8.31 (d, 1H, Ar-H), 7.60 (m, 3H, Ar-H), 7.47 (d, 1H, Ar-H), 7.32 (m, 2H, Ar-H), 7.10 (d, 1H, H11), 6.52 (s, 1H, H4), 6.18 (d, 1H, Ar-H), 4.90 (q, 2H, 0OCH2CO), 4.76 (m, 1H, H7), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.89 (s, 3H, OCH3), 3.63 (s, 3H, OCH3), 2.44 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.80 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例14】
【0096】
A.N−デアセチル−N−(4−ニトロフェノキシアセチル)チオコルヒチン(001127)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、4−ニトロフェノキシ酢酸(15mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、20.7mgのN−デアセチル−N−(4−ニトロフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点135〜138℃(分解)を得た。
【0097】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した: δ 8.23 (d, 2H, Ar-H), 7.45 (bs, 1H, NH), 7.30 (d, 1H, Ar-H), 7.27 (s, 1H, Ar-H), 7.08 (d, 1H, Ar-H), 7.034 (d, 2H, H11 and Ar-H), 6.55 (s, 1H, H4), 4.75 (m, 1H, H7), 4.54 (q, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, OCH3), 3.68 (s, 3H, OCH3), 2.44 (s, 3H, SCH3), 2.60-180 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例15】
【0098】
A.N−デアセチル−N−(3,5−ジ−トリフルオロメチルフェノキシアセチル)チオコルヒチン(001207)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、3,5−ジトリフルオロメチルフェノキシ酢酸(17mg、0.06mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、12.5mgのN−デアセチル−N−(3,5−ジトリフルオロメチルフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点108〜110℃を得た。
【0099】
化学構造分析を1HNMR (CDCl3, 600 MHz)により実施した: δ 7.71 (d, 1H, Ar-H), 7.54 (s, 1H, Ar-H), 7.35 (m, 4H, Ar-H and NH), 7.08 (d, 1H, H11), 6.56 (s, 1H, H4), 4.80 (m, 1H, H7), 4.51 (q, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.67 (s, 3H, OCH3), 2.44 (s, 3H, SCH3), 2.60-2.00 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例16】
【0100】
A.N−デアセチル−N−(4−トリフルオロメトキシフェノキシアセチル)チオコルヒチン(001213)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、4−トリフルオロメトキシフェノキシ酢酸(18mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.02mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、17.9mgのN−デアセチル−N−(4−トリフルオロメトキシフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点90〜92℃を得た。
【0101】
化学構造分析を1HNMR (CDCl3, 600MHz)により実施した: δ 7.29 (d, 1H, Ar-H), 7.22 (s, 1H, Ar-H), 7.18 (m, 3H, Ar-H and NH), 7.06 (d, 1H, H12), 6.94 (d, 1H, H11), 6.55 (s, 1H, H4), 4.73 (m, 1H, H7), 4.42 (q, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.68 (s, 3H, OCH3), 2.43 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.80 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例17】
【0102】
A.N−デアセチル−N−(3−ピリジンプロピオニル)チオコルヒチン(000901)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、3−ピリジンプロピオン酸(12mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.02mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、15.0mgのN−デアセチル−N−(3−ピリジンプロピオニル)チオコルヒチン、融点88〜90℃(分解)を得た。
【0103】
化学構造分析を1HNMR (CDCl3, 600MHz)により実施した: δ 9.25 (d, 1H, Ar-H), 7.62 (s, 1H, Ar-H), 7.37 (d, 1H, Ar-H), 7.20 (t, 1H, Ar-H), 7.14 (s, 1H, Ar-H), 7.03 (d, 1H, H11), 6.58 (d, 1H, Ar-H), 6.51 (d, 2H, Ar-H), 6.44 (d, 1H, Ar-H), 4.62 (m, 1H, H7), 4.51 (q, 2H, COCH2O), 3.94 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.80 (s, 3H, Ar-OCH3), 3.65 (s, 3H, OCH3), 3.29 (bs, 4H, NCH2), 2.43 (m, 2H, CH2CO), 2.41 (s, 3H SCH3) 2.60-1.70 (m, 8H, H5, 6 and COCH2CH2Ar)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例18】
【0104】
A.N−デアセチル−N−(4−クロロフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000814)
N−デアセチルチオコルヒチン(24mg、0.06mmol)、4−クロロフェノキシ酢酸(25mg、0.13mmol)、EDCI(29mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.02mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、24.3mgのN−デアセチル−N−(4−クロロフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点88〜90℃(分解)を得た。
【0105】
化学構造分析を1HNMR (CDCl3, 600 MHz)により実施した: δ 7.28 (m, 3H, Ar-H), 7.20 (s, 1H, Ar-H), 7.13 (d, 1H, Ar-H), 7.05 (d, 1H, Ar-H), 6.55 (s, 1H, H4), 4.72 (m, 1H, H7), 4.45 (q, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.67 (s, 3H, OCH3), 2.43 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.70 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例19】
【0106】
A.N−デアセチル−N−(3−メトキシフェノキシアセチル)チオコルヒチン(001024)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、3−メトキシフェノキシ酢酸(14mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.02mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、16.0mgのN−デアセチル−N−(3−メトキシフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点182〜18)を得た、16.0mgのN−デアセチル−N−(3−メトキシフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点182〜184℃を得た。
【0107】
化学構造分析を1HNMR (CDCl3, 600MHz)により実施した: δ 7.29 (d, 1H, Ar-H), 7.24 (t, 1H, Ar-H), 7.18 (s, 1H, Ar-H), 7.08 (d, 1H, Ar-H), 7.05 (d, 1H, Ar-H), 6.65 (d, 1H, Ar-H), 6.54 (s, 1H, H4), 6.51 (d, 2H, NH and Ar-H), 4.75 (m, 1H, H7), 4.43 (q, 2H, COCH2O), 3.95 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.81 (s, 3H, OCH3), 3.68 (s, 3H, OCH3), 2.43 (s, 3H, SCH3), 2.60-1.80 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例20】
【0108】
A.N−デアセチル−N−(チミン−1−アセチル)チオコルヒチン(000905)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、チミン−1−酢酸(15mg、0.067mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.02mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、24mgのN−デアセチル−N−(チミン−1−アセチル)チオコルヒチン、融点195〜197℃を得た。
【0109】
化学構造分析をHNMR (CDC13, 600MHz)により実施した: δ 8.96 (s. 1H, NH), 8.84 (d, 1H, NH), 7.56 (s, 1H, H8), 7.33 (d, 1H, H11), 7.13 (d, 1H, Ar-11), ;7.10 (m, 2H, Ar-H), 6.53 (s, 1H, H4), 4.75 (m, 1H, H7), 4.53 (q, 2H, COCH2O), 3.94 (s, 3H, OCH3), 2.60-1.70 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例21】
【0110】
A.N−デアセチル−N−[(+)−2−(2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレニリデンアミノオキシ)プロピオニル]チオコルヒチン(000913)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、(+)−2−(2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレニリデンアミノオキシ)プロピオン酸(26mg、0.06mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、18.4mgのN−デアセチル−N−[(+)−2−(2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレニリデンアミノオキシ)プロピオニル]チオコルヒチン、融点205〜208℃(分解)を得た。
【0111】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した: δ 9.54 (s, 1H, Ar-H), 8.97 (s, 1H, Ar-H), 8.94 (s, 1H, Ar-H), 8.85 (s, 1H, Ar-H), 8.22 (s, 1H, NH), 7.18 (s, 1H, Ar-H), 7.11 (d, 1H, H11), 6.89 (d, 1H, Ar-H), 6.53 (s, 1H, H4), 5.36 (m, 1H, OCH), 4.75 (m, 1H, H7), 4.53 (q, 2H, COCH20), 3.94 (s, 3H, OCH3), 3.91 (s, 3H, OCH3), 3.71 (s, 3H, OCH3), 2.23 (s, 3H, SCH3), 1.88 (d, 3H, CH3), 2.60-1.70 (m, 4H, H5, 6)。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例22】
【0112】
A.N−デアセチル−N−(4−ブロモフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000815)
N−デアセチルチオコルヒチン(24mg、0.053mmol)、4−ブロモフェノキシ酢酸(34.6mg、0.15mmol)、EDCI(29mg)、DMAP(3mg)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で23時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、30mgのN−デアセチル−N−(4−ブロモフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点108〜110℃を得た。
【0113】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例23】
【0114】
A.N−デアセチル−N−(4−ヨードフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000816)
N−デアセチルチオコルヒチン(24mg、0.064mmol)、4−ヨードフェノキシ酢酸(41mg、0.15mmol)、EDCI(29mg)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(4−ヨードフェノキシアセチル)チオコルヒチン35mgを得た。
【0115】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例24】
【0116】
A.N−デアセチル−N−(4−メトキシフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000818)
N−デアセチルチオコルヒチン(17mg、0.045mmol)、4−メトキシフェノキシ酢酸(10.6mg、0.022mmol)、EDCI(16mg、0.088mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(4−メトキシフェノキシアセチル)チオコルヒチン12mgを得た。
【0117】
化学構造分析をHNMRにより実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例25】
【0118】
A.N−デアセチル−N−(2,4−ジクロロ−5−メチルフェニルチオアセチル)チオコルヒチン(000831)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、2,4−ジクロロ−5−メチルフェニルチオ酢酸(20mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(2,4−ジクロロ−5−メチルフェニルチオアセチル)チオコルヒチン21mgを得た。
【0119】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例26】
【0120】
A.N−デアセチル−N−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシアセチル)チオコルヒチン(000912)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ)酢酸(19mg、0.08mmol)、EDCI(20mg)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、飽和NaHCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシアセチル)チオコルヒチン13mgを得た。
【0121】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例27】
【0122】
A.N−デアセチル−N−(1−t−ブトキシカルボニル−2−ピロリジンカルボニル)チオコルヒチン(000915)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、1−t−ブトキシカルボニル−2−ピロリジンカルボン酸(17mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(1−t−ブトキシカルボニル−2−ピロリジンカルボニル)チオコルヒチン21.4mgを得た。
【0123】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例28】
【0124】
A.N−デアセチル−N−(3−フタルイミドプロピオニル)チオコルヒチン(000925)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、3−フタルイミドプロピオン酸(175mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、飽和NaHCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、17.6mgのN−デアセチル−N−(3−フタルイミドプロピオニル)チオコルヒチン、融点138〜140℃を得た。
【0125】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例29】
【0126】
A.N−デアセチル−N−(3−[4−ブロモベンゾイル]プロピオニル)チオコルヒチン(000926)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、3−(4−ブロモベンゾイル)−プロピオン酸(20mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−3−[4−ブロモベンゾイル]プロピオニル)チオコルヒチン21.8mgを得た。
【0127】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例30】
【0128】
A.N−デアセチル−N−(3−フルオロ−4−シアノフェノキシアセチル)チオコルヒチン(001106)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、3−フルオロ−4−シアノフェノキシ酢酸(15.6mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(3−フルオロ−4−シアノフェノキシアセチル)チオコルヒチン17.7mgを得た。
【0129】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例31】
【0130】
A.N−デアセチル−N−(3−トリフルオロメチル−4−ニトロフェノキシアセチル)チオコルヒチン(001107)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、3−トリフルオロメチル−4−ニトロフェノキシアセチルクロリド(21.6mg、0.08mmol)、トリエチルアミン(40mg、0.04mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、18mgのN−デアセチル−N−(3−トリフルオロメチル−4−ニトロフェノキシアセチル)チオコルヒチン、融点140〜142℃(分解)を得た。
【0131】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例32】
【0132】
A.N−デアセチル−N−(4−フタルイミドベンゾイル)チオコルヒチン(001114)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、4−フタルイミド安息香酸(21mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(4−フタルイミドベンゾイル)チオコルヒチン11.6mgを得た。
【0133】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例33】
【0134】
A.N−デアセチル−N−(3−クロロ−4−ブロモフェノキシアセチル)チオコルヒチン(001130)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、(3−クロロ−4−ブロモフェノキシ)酢酸(20mg、0.08mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、飽和NaHCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(3−クロロ−4−ブロモフェノキシアセチル)チオコルヒチン16.4mgを得た。
【0135】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例34】
【0136】
A.N−デアセチル−N−(4−[3−メトキシフェニル]−ピペラジニルプロピオニル)チオコルヒチン(001225)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、4−[3−メトキシフェニル]−ピペラジニルプロピオン酸(15mg、0.056mmol)、EDCI(27mg)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で12時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、20mgのN−デアセチル−N−(4−[3−メトキシフェニル]−ピペラジニルプロピオニル)チオコルヒチン、融点70〜72℃を得た。
【0137】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例35】
【0138】
A.N−デアセチル−N−(3−(4−[3−トリフルオロメチル]ピペラジニル)プロピオニル)チオコルヒチン(001227)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、3−[4−(3−トリフルオロメチル]ピペラジニル)プロピオン酸(18mg、0.06mmol)、EDCI(27mg)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(3−(4−[3−トリフルオロメチル]ピペラジニル)プロピオニル)チオコルヒチン18.4mgを得た。
【0139】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例36】
【0140】
A.N−デアセチル−N−(2,6−ジヨード−4−シアノフェノキシアセチル)チオコルヒチン(001229)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、2,6−ジヨード−4−シアノフェノキシ酢酸(25mg、0.06mmol)、EDCI(25mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(2,6−ジヨード−4−シアノフェノキシアセチル)チオコルヒチン21.4mgを得た。
【0141】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例37】
【0142】
A.N−デアセチル−N−(4−[2−フェニル]キノリンカルボニル)チオコルヒチン(001213)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、4−[2−フェニル]キノリンカルボン酸(23mg)、EDCI(21mg)、DMAP(2mg、0.02mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で、反応が完了するまで、攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、飽和NaHCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(4−[2−フェニル]キノリンカルボニル)チオコルヒチン17.9mgを得た。
【0143】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例38】
【0144】
A.N−デアセチル−N−(フェノチアジン−10−イルカルボニル)チオコルヒチン(000928)
N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、フェノチアジン−10−イルカルボニルクロリド(12mg、0.045mmol)、DMAP(4mg、0.02mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で48時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、飽和NaHCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(フェノチアジン−10−イルカルボニル)チオコルヒチン12mgを得た。
【0145】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例39】
【0146】
A.N−デアセチル−N−(1,7−ジメチルナフチリジン−4−オン−3−カルボキシ)チオコルヒチン(000920)
N−デアセチルチオコルヒチン(24mg、0.06mmol)、1,7−ジメチルナフチリジン−4−オン−3−カルボン酸(25mg、0.13mmol)、EDCI(29mg、0.13mmol)、DMAP(2mg、0.02mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチル−N−(1,7−ジメチルナフチリジン−4−オン−3−カルボキシ)チオコルヒチン24.3mgを得た。
【0147】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例40】
【0148】
この実施例は、細胞を増殖させて、本発明の化合物を細胞の増殖に対するそれらの効果について試験するための指針を提供する。全ての細胞は、DCTDC Tumor Repository, NCI, NIHから購入した。
【0149】
細胞コロニー形成アッセイ
四百個の細胞(HCT116、PC−3)もしくは五百個の細胞(VM46)を、10%胎児ウシ血清ならびに100単位/mlのペニシリンおよび100単位/mlのステレプトマイシンを含有する培地(修飾したMcCoyの5a倍体)2.7mlを含有する60mmのぺトリ皿の中で平板培養した。細胞を、ぺトリ皿の底への付着のためにCOインキュベーターの中で37℃で5時間インキュベートした。薬物を最終濃度の十倍で培地の中で新しく作成して、次いで、この原液0.3mlを皿の中の培地2.7mlに加えた。次いで、細胞を薬物と共に72時間37℃でインキュベートした。インキュベーションの終わりに、薬物を含有する培地をデカントして、皿をHanks平衡塩溶液(HBSS)4mlですすぎ洗いし、新鮮な培地5mlを加えて、皿をコロニー形成のためにインキュベーターへ戻した。細胞コロニーをコロニーカウンターを用いて、7日間のインキュベーション後にHCT116細胞およびPC−3細胞についてならびに8日間でVM46細胞について、それぞれ、計数した。細胞の生存(%)を、HCT116細胞について表1に示されるように、計算した。
【0150】
ID50(コロニー形成の50%阻害を生じる薬物濃度)の値は、それぞれの試験化合物について測定し得る。この実施例で記載した指針をDU−145のような、他の細胞に使用し得る。
【0151】
【表3】


【表4】

【実施例41】
【0152】
この実施例は、C3H/HeJマウスに対して本発明の化合物のインビボ毒性試験を実施するための指針を提供する。
【0153】
本発明の化合物の急性毒性をC3H/HeJマウス(体重18〜22g)に対して評価する。MTD40(40日目の最大耐容用量)の値を、GadおよびChengelis(例えば、“急性毒性試験、第2版”(“Acute Toxicology Testing,” 2nd Ed.,) Shayne O. Gad and Christopher P. Chengelis, pp. 186-195 (Academic Press)を参照)により記述されている標準手順により測定する。遂次型試験においては、2匹のマウスを40および100mg/kgの低いおよび中程度の用量で投薬する。重篤でかつ不可逆性の毒性(安楽死が必要である)がこれらの用量で何も起こらないとき、動物の新しい一対を、100mg/kgよりさらに1.8倍高い、180mg/kgで開始する。遂次投与量(3対の動物、即ちそれぞれの薬物用量に対して2匹のマウスに対して3用量について)を、重篤でかつ不可逆性の毒性(安楽死が必要である)が起こるまで、1.8倍ずつ増加する。次いで、もう一対の動物を最高非致死投与量で開始して、遂次投与量を1.15倍ずつ増加する。この実施の結果は二つの投与量、すなわち、1.15倍ずつ離れた、一方は見かけの非致死であり、そして他方は、重篤でかつ不可逆性の毒性が起こり、安楽死が必要であるとき、致死となる。六匹のマウスにそれぞれの投与量を投薬する。重篤でかつ不可逆性の毒性がさらに低い投与量で何も起こらないで、重篤でかつ不可逆性の毒性が少なくとも一匹でさらに高い用量で起こるとき、さらに低い用量がMTDであると考えられる。本発明の化合物は、C3H/HeJマウスに腹腔内注射(IP)により投与される。薬物の毒性は、マウスに対して毎日チェックして45日間評価される。報告される毒性パラメターはMTD40であるであろう。MTDもしくは非毒性用量(mg/kg)は、一つの処置群では重篤でかつ不可逆性の毒性を何も引き起こさないが、次のさらに高い投与量で少なくとも一匹の動物が重篤でかつ不可逆性の毒性を示して安楽死させられる、最高用量として定義される。
【実施例42】
【0154】
この実施例は、MTG−B腫瘍を持つC3H/HeJマウスに対して本発明の化合物のインビボ有効性試験を実施するための指針を提供する。
【0155】
本発明の化合物に対する試験をMTG−B腫瘍を持つC3H/HeJマウスに対して実施する。腫瘍は、マウスの側腹部の中への移植の後で対数的に増殖して、7〜10日目までに8mmの直径(268.08mm)に達した。処置をこの時点で開始して、処置の第一日を計算およびプロットについて0日目と名付ける。マウスを、単回注射およびQ2D5 3(1/3のMTDで全3処置を2日毎に)の予定の両方を用いる、三つの薬物用量レベル(1/3、1/2、15のMTD)でもって、i.p.注射する。8mm直径の腫瘍を持つマウスの対照群をビークル単独で処置する。薬物の処置後に、マウスを一日に二回観察する。腫瘍が1.5gに達するときに、腫瘍を持つマウスを安楽死させた。抗がん薬で処置したマウスについて0日目から測定した生存日数(T)および対照群について0日目から測定した生存日数(C)を記録する。腫瘍増殖の阻害値(T/C%)を式T/C%=(抗がん薬で処置したマウスの生存日数T/対照マウスの生存日数C)×100%を用いて計算する。
【0156】
腫瘍サイズは、毎日カリパスにより測定され得る。二つの寸法で固形腫瘍(長さLおよび幅W)の毎日の測定(mm)を用いて、1mm=1mgの相互交換値に基づいて、腫瘍重量[腫瘍重量=(長さ×幅)/2]を計算する。腫瘍増殖遅延(T−C値)を処置群および対照群の腫瘍が1,000mgに達するのに必要な中間時間(日で)の計算により決定する。腫瘍の二倍化時間(Td)を測定して、腫瘍細胞死を、対数細胞死=(T−C値)/(3.32×Td)の式により計算する。処置後の回帰効果を観察して、記録し得る(完全回帰:触診の限界以下の回帰;部分回帰:腫瘍質量の50%以上の減少の回帰)。
【0157】
一般的には、対照マウスの生存時間は六(6)日である。タキソールで処置したマウスの過剰の生存日(対照に比較して)に対する本発明の化合物で処置したマウスの過剰の生存日(対照に比較して)の比を、計算することができる。例えば、もしマウスが、タキソールで処置したマウスの9日に比較して18日生存したならば、CD/タキソール比は、18−6/9−6=12/3=4もしくは400%であるであろう。
【0158】
以下の表IIは、試験化合物について実施例41および42で説明されたインビボ毒性ならびにインビボ有効性試験の概要を提供する。
【表5】

【実施例43】
【0159】
この実施例は、トポイソメラーゼIの阻害を測定するための指針を提供する。この手順は無傷細胞アッセイであって、Cancer Res. 1986, 46, 2021-2026で見出される発表手順の修飾である。さらに最近の発表は、J. Med. Chem. 1993, 36 2689-2700 at 2699で見出され得る。ここでは、先行手順の修飾を用いて、無傷細胞の中のトポイソメラーゼI仲介のDNA切断の量を定量化した。培地中で増殖するHL−60細胞のDNAを[H]チミジンの組込みにより標識する。細胞を試験されるべき化合物に暴露して、溶菌し、そしてタンパク質を沈殿する。トポイソメラーゼIとの開裂可能な複合体形成での放射性DNAがタンパク質と共に共沈殿する。開裂可能な複合体形成の量を、液体シンチレーション計数器でペレットを計数することにより定量化する。
【実施例44】
【0160】
A.N−デアセチルチオコルヒチンの二量体(000927)
この実施例は、如何に二酸を用いてN−デアセチルチオコルヒチンの二量体を作成するかを教示する。N−デアセチルチオコルヒチン(15mg、0.04mmol)、4−カルボキシフェノキシ酢酸(4.0mg、0.02mmol)、EDCI(20mg)、DMAP(2mg、0.2mmol)、DMF(2ml)およびジクロロメタン(2ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、飽和NaHCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、N−デアセチルチオコルヒチンの二量体、即ち、4−カルボキシフェノキシ酢酸のジアミドを得た。
【0161】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。
【実施例45】
【0162】
A.N−デアセチルチオコルヒチンの二量体(000828)
この実施例は、如何に二酸を用いてN−デアセチルチオコルヒチンのもう一つの二量体を作成するかを教示する。N−デアセチルチオコルヒチン(20mg、0.0536mmol)、3,4−ジ−(4−カルボキシメトキシフェニル)−3,4−ヘキセン(10mg、0.026mmol)、EDCI(25mg)、DMAP(2mg、0.2mmol)およびジクロロメタン(3ml)の反応混合液を室温で20時間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)を加えた。有機層をHO、5%NaCOおよび食塩水で洗浄して、次いで、MgSOの上で乾燥した。溶媒を真空下に除去した後に、残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチルおよび石油エーテル)により分離して、15mgのN−デアセチルチオコルヒチンの二量体、即ち3,4−ジ−(4−カルボキシメトキシフェニル)−3,4−ヘキセンのジアミドを得た。
【0163】
化学構造分析を1HNMR (CDC13, 600MHz)により実施した。
B.同様に、この実施例のA部分の手順に従うがN−デアセチルチオコルヒチンの代わりに下に列挙される他のN−デアセチルチオコルヒチンもしくはN−デアセチルコルヒチンを用いることにより、他の同様な本発明の化合物が得られる:
N−デアセチルコルヒチン;
N−デアセチルチオコルヒチン;
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−メチレンジオキシチオコルヒチン(RおよびRは一緒にメチレンジオキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシコルヒチン(R=R=OH、Bはメトキシである);
N−デアセチル−2,3−ジヒドロキシチオコルヒチン(R=R=OH、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはヒドロキシである);
N−デアセチル−3−ヒドロキシチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはヒドロキシであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−グルコシルコルヒチン(R=B=メトキシ、Rはグルコシルである);
N−デアセチル−3−グルコシルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはグルコシルであり、Bはメチルチオである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメトキシである);
N−デアセチル−3−ガラクトシジルチオコルヒチン(Rはメトキシであり、Rはガラクトシジルであり、Bはメチルチオである);等。

【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】


により表される化合物であって、
式中、RはC(O)−(CHR)−A−Rであって、そこでは
mは1〜10であり、
AはS、O、Nもしくは共有結合であり、

置換フェニル[そこでは、フェニルはハロ、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、カルボニル、ヒドロキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、ベンジルオキシ、任意に置換された5員環の複素環式環(ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、および低級アルキルカルボニルアミノからなる群より選択される1個もしくは2個の置換基で任意に置換された)、任意に置換された6員環の複素環式環(ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルカルボニルアミノ、および任意に置換されたフェニルもしくはベンジルからなる群より選択される一つもしくは二つの置換基で任意に置換された)、イミド環、低級アルコキシカルボニル、ならびに低級アルキルカルボニルアミノからなる群より独立して選択される1個〜5個の置換基で置換されている]、または
置換ベンゾイル[そこでは、ベンゾイルはハロ、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、カルボニル、ヒドロキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、ベンジルオキシ、任意に置換された5員環の複素環式環、任意に置換された6員環の複素環式環、イミド環、低級アルコキシカルボニル、および低級アルキルカルボニルアミノからなる群より独立して選択される1個〜5個の置換基で置換されている]
であり;
Bはメトキシもしくはメチルチオであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
はメトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
はHであるかまたはHもしくはmが1であるときメチルである、
化合物。
【請求項2】
が水素でありそしてRがハロ、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、カルボニル、ヒドロキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、ベンジルオキシ、任意に置換された5もしくは6員環の複素環式環、イミド環、低級アルコキシカルボニル、および低級アルキルカルボニルアミノから独立して選択される1個〜5個の置換基で置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
がメトキシであり、Rがグルコシルおよびガラクトシジルから選ばれる単糖類の遊離基であり、そしてBがメチルチオである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Bがメチルチオであり、Rがドロキシもしくはメトキシであり、そしてRがドロキシもしくはメトキシである、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
およびRそれぞれがメトキシである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
mが1もしくは2でありそしてAがSもしくはOである、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
mが1であり、AがOであり、そしてRが2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルでである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
mが1でありそしてRがハロ、メチル、メトキシ、NO、トリフルオロメチル、シアノ、およびイミド環から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されたフェニルある、請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
が一つもしくは二つのハロ置換基で置換されたフェニルある、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
AがOである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
が1もしくは2個のメチル置換基で置換されたフェニルある、請求項8に記載の化合物。
【請求項12】
が1もしくは2個のメトキシ置換基で置換されたフェニルある、請求項8に記載の化合物。
【請求項13】
がハロで置換されたベンゾイルであり、mが1もしくは2であり、Bがメチルチオであり、そしてAが共有結合である、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
医薬組成物を形成するために薬学的に許容される添加物と組合せる、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
リポソーム組成物の剤型にある、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項16】
患者でがんを処置するための方法であって、その方法が請求項1に記載の化合物の治療的に有効な量を患者に投与することを含む、方法。
【請求項17】

【化2】


により表される化合物であって、
式中、RはC(O)−(CHR)−A−Rであって、そこでは
mは1〜10であり、
Aは酸素、硫黄、窒素、もしくは共有結合であり、

イミド環、および低級アルキルカルボニルアミノから選択される1個〜5個の置換基で置換されたフェニル;
3〜7個の炭素の任意に置換されたシクロアルキル;
任意に置換されたナフチル;
イミド環;
環の中に少なくとも一つのNを持つ任意に置換された5もしくは6員環の複素環[そこでは、5−員環の複素環はハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、および低級アルキルカルボニルアミノからからなる群より選択される一つもしくは二つの置換基で任意に置換されている]、ならびに[そこでは、6員環の複素環はハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルカルボニルアミノ、および任意に置換されたフェニルもしくはベンジルからなる群より選択される一つもしくは二つの置換基で任意に置換されている];
任意に置換されたフラン−2−イル[そこでは、フラン−2−イルはハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、および低級アルキルカルボニルアミノからからなる群より選択される一つもしくは二つの置換基で任意に置換されている];ならびに
任意に置換された縮合複素環式のもしくは縮合炭素環式の環系[そこでは、縮合複素環式の環系は低級アルキル、低級シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、ヒドロキシ低級アルキル、フェニル(そこでは、フェニルは未置換であるかもしくはハロ、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、カルボニル、ヒドロキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、ベンジルオキシ、任意に置換された5員環の複素環式環、任意に置換された6員環の複素環式環、イミド環、低級アルコキシカルボニル、および低級アルキルカルボニルアミノからなる群より独立して選択される1個〜5個の置換基で置換されている)、ベンジル(そこでは、ベンジルは未置換であるかもしくはハロ、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、カルボニル、ヒドロキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、ベンジルオキシ、任意に置換された5員環の複素環式環、任意に置換された6員環の複素環式環、イミド環、低級アルコキシカルボニル、および低級アルキルカルボニルアミノからなる群より独立して選択される1個〜5個の置換基で置換されている)、アミノカルボニルメチル、低級アルキルアミノカルボニルメチル、アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ、環状アミノ、または5−もしくは6−員環の複素環式環で独立して置換された多くても2個の置換基を有する];
からなる群より選択されて;
Bはメトキシもしくはメチルチオであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
はHであるかまたはHもしくはmが1であるときメチルである、
化合物。
【請求項18】
Bがメチルチオであり、RがHであり、RおよびRそれぞれがメトキシであり;mが0、1もしくは2であり;そしてAが酸素、硫黄、もしくは共有結合である、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が環の中に1個、2個、もしくは3個の窒素を持つ任意に置換された5員環の複素環である、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
が1H−テトラゾール−1−イル、1−t−ブトキシカルボニル−ピロリジン−2−イルである、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
mが0であり、Aが共有結合であり、そしてRが任意に置換されたフラン−2−イルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項22】
が5−ニトロフラン−2−イルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
AがOである、請求項18に記載の化合物。
【請求項24】
mが0であり、Aが共有結合であり、そしてRがイミド環もしくはアルキル−カルボニルアミノで置換されたフェニルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項25】
が4−フタルイミドフェニルもしくは3−クロロアセチルアミノフェニルである、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
が環の中に1個もしくは2個の窒素を持つ任意に置換された6員環の複素環である、請求項18に記載の化合物。
【請求項27】
Aが共有結合でありそして6員環の複素環がピリジン−3−イル、チミン−1−イル、もしくはピペラジン−1−イルである、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
がピリジン−3−イル、チミン−1−イル、4−(3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル、もしくは4−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピペラジン−1−イルである、請求項27記載の化合物。
【請求項29】
Aが共有結合でありそしてRがイミド環である、請求項18に記載の化合物。
【請求項30】
がフタルイミドである、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
が縮合複素環式の環系である、請求項18に記載の化合物。
【請求項32】
mが0であり、Aが共有結合であり、そしてRが任意に置換されたキノリン−4−イル、任意に置換されたフェノチアジン−10−イル、もしくは任意に置換されたナフチリド−4−オン−3−イルである、請求項31に記載の化合物。
【請求項33】
が2−フェニルキノリン−4−イル、フェノチアジン−10−イル、もしくは1,7−ジメチル−ナフチリジン−4−オン−3−イルである、請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
縮合複素環式の環系がクロモン−2−イルである、請求項31に記載の化合物。
【請求項35】
mが0でありそしてAが共有結合である、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
が縮合炭素環式系である、請求項18に記載の化合物。
【請求項37】
mが0であり、Aが共有結合でありそしてRがアントラキノン−1−イルである、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
mが1であり、Aが酸素でありそしてRが2,3,4,7−テトラニトロ−9−フルオレニリデンアミノである、請求項36に記載の化合物。
【請求項39】
mが1であり、Aが酸素であり、そしてRがキノリン−4−イルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項40】
医薬組成物を形成するために薬学的に許容される添加物と組合せる、請求項17に記載の化合物。
【請求項41】
リポソーム製剤の剤型にある、請求項40に記載の医薬組成物。
【請求項42】
患者でがんを処置するための方法であって、その方法が請求項17に記載の化合物の治療的に有効な量を患者に投与することを含む、方法。
【請求項43】

【化3】


により表される化合物であって、
式中、
Bはメトキシもしくはメチルチオであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;
はメトキシ、ヒドロキシ、単糖類の遊離基、もしくはRと一体となったときメチレンジオキシであり;そして
Xは4−フェノキシメチルもしくは3,4−ジ(メトキシフェニル)−3,4−ヘキセンである、
化合物。
【請求項44】
およびRそれぞれがメトキシである、請求項43に記載の化合物。
【請求項45】
BがメチルチオでありでありそしてXが4−フェノキシメチルである、請求項44に記載の化合物。
【請求項46】
BがメチルチオでありそしてXが3,4−ジ(メトキシフェニル)−3,4−ヘキセンである、請求項44に記載の化合物。
【請求項47】
医薬組成物を形成するために薬学的に許容される添加物と組合せる、請求項43に記載の化合物。
【請求項48】
リポソーム組成物の剤型にある、請求項47に記載の医薬組成物。
【請求項49】
患者でがんを処置するための方法であって、その方法が請求項43に記載の化合物の治療的に有効な量を患者に投与することを含む、方法。

【公表番号】特表2007−503459(P2007−503459A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532413(P2006−532413)
【出願日】平成16年4月14日(2004.4.14)
【国際出願番号】PCT/US2004/011593
【国際公開番号】WO2005/007076
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(503316949)カリフォルニア パシフィック メディカル センター (7)
【出願人】(505384922)カソリック・ヘルスケア・ウエスト・ドゥーイング・ビジネス・アズ・セント・メアリーズ・メディカル・センター (2)
【氏名又は名称原語表記】CATHOLIC HEALTHCARE WEST, DOING BUSINESS AS ST. MARY’S MEDICAL CENTER
【Fターム(参考)】