説明

コレステロールレベル低下用食品

【課題】血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベル低下に適した食品を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの基本的栄養成分、食物繊維および植物ステロールを含み、前記食物繊維および前記植物ステロールは両者ともに前記基本的栄養成分(類)中に天然に出現するよりも多量に存在し、前記食物繊維はβグルカンとイヌリンを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栄養分野に関する。特に、血清コレステロールレベル低下に適したコレステロールレベル低下用食品に関する。
【背景技術】
【0002】
FAO(国連食料農業機関)およびWHO(世界保健機関)によれば、食物繊維は、動物および植物に由来する物質類の構成成分であり、ヒトの栄養酵素類による加水分解に抵抗性を有する。他の一般的な定義は、食物繊維は、ヒトの栄養酵素類による消化に抵抗を有する食用植物細胞多糖類、リグニンおよび他の関連物質類の残渣であるというものである。これら2つの定義によれば、繊維は、穀類、マメ科植物、果物類、野菜類、海藻類または他の植物または微生物または動物から得られるもので、十分量の有効繊維成分を含む抽出物類、濃縮物類、ふすままたは特定植物部分のいずれかとして得ることができる。
【0003】
食物繊維は、不溶性および可溶性物質類から構成される。不溶性多糖類には、主に、セルロースおよびヘミセルロースが含まれる。可溶性多糖類には、βグルカン類、植物滲出物類(ゴム類)、粘質物、マメ科種子ゴム類、海草多糖類、細菌多糖類、抵抗性デンプンまたは非多糖類リグニン類が含まれる。コレステロール低下効果は、主に、可溶性繊維類に関連し、それは可溶性繊維類の粘性のためである。また、不溶性繊維類も血清コレステロールレベルに影響を及ぼすことがある。
【0004】
βグルカンおよび特にカラス麦から得られるβグルカンは、コレステロール低下効果を有することが知られており、そのことは、健康行政当局にも認められている。FDA(米国食品医薬品局)は、1回の摂取で少なくとも0.75グラムのカラス麦βグルカンを含むカラス麦製品類はコレステロールを低下させるという健康食品効能表示を認めてきた。コレステロールレベルに対して効果を有するために必要なβグルカンの量は1日あたり3グラム(推奨1日投与量)であり、1日3または4回に分けられる。
【0005】
FDA(米国食品医薬品局)はまた、1回量あたり可溶性繊維を少なくとも1.7グラム含有するサイリウムの可溶性繊維についても健康食品効能表示を認可しており、可溶性繊維の推奨1日摂取量は、7グラムである。
【0006】
高βグルカン含量の食事を摂ることにより総および低密度リポプロテイン(LDL)コレステロールレベルを8〜12%も低下させることが明らかになっている(Ripsinら、J.Am.Med.Assoc.1992(267)3317−3325、Braatenら、Eur.J.Clin.Nutr.1994(48)465−474)。
また、サイリウム(Andersonら、Am.J.Clin.Nutr.2000(71)1433−8)、イヌリン(Causeyら、Nutrition Research 2000、20(2)、191−201)およびライ麦(Leinonenら、J.Nutr.2000(130)164−170)および微生物類のβグルカン類(Bellら、Crit.Rew.in Food Sci.and Nutr.1999、39(2)189−202)の可溶性繊維にコレステロール低下作用があるという証拠がある。
【0007】
植物ステロール類(すなわち、ステロール類およびスタノール類)ならびにそのエステル類が血清コレステロール低下効果を有することが知られている。スタノール脂肪酸エステル類およびそのコレステロール低下効果は、それらの適切な調製方法とともに米国特許第5,502,045および6,174,560号に開示されている。
植物ステロール類を1日2乃至3g食事から摂取すると、ヒトの血清LDLレベルが平均10%〜14%低下し、従って、冠心疾患(CHD)のリスクが低下すると報告されている。植物ステロール類は、腸管腔からの胆汁および食事のコレステロールの吸収を抑制する。
前記最新の文献および特に植物ステロール類に対する上記の健康食品効能表示を許可したFDA(米国食品医薬品局)の結論のゆえに、食品業界の植物性ステロ−ル類を用いた補助食品に対する関心は強まってきた。実際、多くのこのような食品類が最近市場に紹介されてきている。新しい植物ステロール含有食品類が急激に市場に出現することが予測される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5502045号明細書
【特許文献2】米国特許第6174560号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
新規植物ステロール含有食品類がこのように積極的に参入してきたことで、摂取人口の一部が最大のコレステロール低下作用を得るために必要以上に多量の植物ステロールを毎日摂取することになるかもしれないという懸念が生じてきている。植物ステロール類の短期多量摂取が有害であるとは明らかになっていない。しかし、植物ステロール類を毎日高用量摂取した場合の長期にわたる副作用については全くデータがない。さらに、現在のところ、ステロール高含量の食品、特に不飽和植物ステロール類(本文では、ステロール類と称する)高含量の食品摂取増加に起因する血清レベル上昇およびそれによる全身アベイラビリティの高揚がどのような生物学的影響を有するかについては明確な理解が得られていない。したがって、総および/またはLDL血清コレステロールレベルに対する十分な低下効果を有しかつ植物ステロール類をやや多量に含みコレステロール低下効果がさらに他の手段によっても増強されているような食品類が必要とされている。
【0010】
本発明は、ヒトの血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロール低下に適する改良組成物類に関する。該組成物類は、食物繊維および植物ステロール類の組み合わせ(combinations)を含む。前記組成物類は、そのまま使用することもでき、あるいは医薬または栄養補助食品としてまた最も有益なものとして食品類において使用できる。前記組成物類は、1種または数種の植物ステロール類(ステロール類および/またはスタノール類)が遊離および/またはエステル化形態においてなされる配分で用いられる1種または数種の繊維類を含む。このような改良組成物の典型例として、食品中で有効に使用される植物ステロール類とカラス麦βグルカンのような可溶性繊維の混合物が挙げられる。この食品は、少なくとも2種の有効成分を血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベルを低下できる十分な量を含む。好適な本発明の実施例において、この血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベルの低下は、植物ステロール類およびβグルカンのような可溶性繊維を毎日少量経口摂取することによって得られる。血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベルの低下は、植物ステロールおよびβグルカンを同一食品中に含ませることによって容易に消費者に提供できる。
【0011】
βグルカンは腸の内容物の粘性を高めるので、βグルカンが植物ステロール類のコレステロール低下効果を阻害するかまたは実質的に低下させると考えられていた。しかし、驚くべきことに、この2種の有効成分は血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベル低下に相乗的に作用することが見出された。実施された試験では、食物繊維(βグルカン)と併用した植物ステロール類が予測可能な付加的効果を超えるようなコレステロールレベル低下効果を有していることが明らかになった。
【0012】
本発明は、また、ヒトにおける植物ステロール類の1日摂取量を最少にしながら市販されている植物ステロール高含量製品からの植物ステロール類を推奨された1日の摂取から得られるのと同様のコレステロール低下効果を達成する方法を開示する。このことは、血清総およびLDLコレステロールレベル低下を得るために必要な植物ステロール類の1日量を低下でき、したがって潜在的な植物ステロール類の過剰摂取を防止できるので、特に重要である。さらに、植物ステロール類の入手は限定されている。本発明による組成物類を使用することによって、個人および集団における冠心疾患(CHD)リスクを低下させるという目的のために、植物ステロール類の提供はさらに有効に利用できる。さらに、市販の粗植物ステロール類は、入手が限定されているために高価である。本発明は、植物ステロールの1日摂取量を顕著に低下させつつ植物ステロール類単独で得られるのと同様の血清コレステロール低下を得る方法を提供する。食物繊維は植物ステロール類よりも廉価なので、本発明はまた、最大コレステロール低下効果をコストの面でより有効に得る方法を提供する。
【0013】
本発明はまた、繊維高含量の食品の組成や食感のような感覚性を改良する方法を提供する。食物繊維、特に可溶性繊維は、そのコレステロール低下効果が公知かつ認知されている食品成分である。しかし、コレステロール低下効果は顕著に高い繊維含量によって達成され、しばしば、パンやケーキのような食品類の組成や食感を低下させるという感覚面での問題を起こす。食品のようなコレステロール低下製品類において食物繊維と植物ステロールを組み合わせた本発明は、食品中の繊維含量を低下させることによってコレステロール低下効果を栄養学的に得る方法を提供する。さらに、総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベル低下を得るために必要な1日の食物繊維量をとると、多くの被験者は胃腸に不快感を起こす。本発明は、少なくとも効率的なコレステロール低下効果とともにこのような胃腸の不快感を減少させる手段を提供する。
【0014】
本発明の実施において、特に問題となる成分類は、植物ステロール類とβグルカンである。植物ステロールおよびサイリウム(サイリウムの可溶性繊維類)は、植物ステロールとイヌリンとともに別の好適な組み合わせであり、またはβグルカン、イヌリンおよび植物ステロールのような上記成分類の他のいくつかの組み合わせも好適である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、第一に、少なくとも1種の基本的栄養成分、食物繊維および植物ステロールを含む血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベル低下のための食品であり、前記食物繊維および前記植物ステロールはともに、前記基本的栄養成分(類)に天然に存在する量よりも多量に存在する。
【0016】
本明細書において、食物繊維とは、血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベルの低下効果を有するすべての食用の繊維類を含むものを意味している。前記食物繊維は、βグルカンのような可溶性繊維であることが望ましい。ここでは、βグルカンとは、元来のβグルカン類を意味する。特に好適な食物繊維は、カラス麦βグルカンである。可溶性繊維とは、ここでは、血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベルを低下させる可溶性繊維類を意味する。βグルカン以外の他の適切な繊維類としては、イヌリン、サイリウムの可溶性繊維類(好適には、サイリウムの不溶性繊維類とともに使用)、グルコマンナン類、ガラクトマンナン類、アラビアゴムおよびグアーゴムがある。イヌリンの用語は、ここでは、AOAC標準法997.08によって測定可能なフラクトオリゴ糖全てを含むものを意味する。たとえばイヌリンおよびβグルカンのようなこれらの繊維類のいずれかの混合物を使用することも望ましい。
【0017】
植物ステロールの用語は、本明細書では、ステロール類および飽和ステロール類、すなわち遊離形または脂肪酸類(炭素原子2〜24個、飽和、1不飽和または多不飽和、複合脂肪酸類(例 CLA)およびEPAおよびDHAのような特定脂肪酸類を含む)、ハイドロキシ安息香酸またはハイドロキシ桂皮酸(フェルリン酸またはクマリン酸)、または例えばジカルボン酸類またはトリカルボン酸類および/またはハイドロキシ酸類のような他の有機酸類によるエステル化形状のスタノール類を意味する。
【0018】
本明細書では、前記ステロール類は、4−デスメチルステロール類、4−モノメチルステロール類、および4,4−ジメチルステロール類(トリテルペンアルコール類)が含まれ、前記スタノール類には、4−デスメチルスタノール類、4−モノメチルスタノール類および4,4−ジメチルスタノール類が含まれる。典型的な4−デスメチルステロール類は、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、22−デハイドロブラシカステロール、△5−アベナステロールである。典型的4,4−ジメチルステロール類は、シクロアルテノール、24−メチレンシクロアルタノールおよびシクロブラノールである。典型的スタノール類は、シトスタノール、カンペスタノールおよびそれらの24−エピマー類、シクロアルタノール、および、例えばトリテルペンアルコール類(シクロアルテノール、24−メチレンエシクロアルタノールおよびシクロブラノール)の飽和によって得られるような飽和形態である。
【0019】
本明細書では、植物ステロールの用語は、さらに、4−デスメチルステロール類とスタノール類、4−モノメチルステロール類とスタノール類、4,4−ジメチルステロールとスタノール類のあらゆる可能な天然の配合物ならびに天然の配合物の混合物類、および、個々の4−デスメチルステロール、4−モノメチルステロールまたは4,4−ジメチルステロールまたはそれらの対応する飽和形態を意味する。
本明細書では、植物ステロールの量は、植物ステロール当量として、すなわち遊離植物ステロールの量として計算している。
【0020】
望ましくは、前記植物ステロールはエステル化されており、もっとも望ましいのは、植物ステロール脂肪酸エステルである。前記脂肪酸エステルは、広範囲の異なる製品に取り込むのに技術的に非常に適しており、特に、優れた食感を有する繊維高含量の食品を産出するので、特に好適である。
【0021】
前記植物ステロールは、スタノールであることが望ましい。その理由はスタノールは吸収を無視することができるため使用がより安全であるからである。またコレステロール低下効果が、スタノール含有でより強まると思われる。
【0022】
本発明の食品は、次のような種々の食品組成物類の形を取ることができる。
−生パン製品類(生パン、ケーキ類、マフィン類、ワッフル類等)
−乾燥パン製品類(クリスプブレッド、ビスケット類、クラッカー類等)
−シリアル製品類(朝食用シリアル類、繊維およびステロール高含量粉類、ミューズリー類、チョコレートを含有できるバー類のようなシリアルベースのミューズリーバー類、パスタ製品類、スナック類等)
−ふすま製品類(顆粒化および/または焼いた(トーストした)ふすま製品類、芳香を付けおよび/またはステロールを塗布したふすま製品類およびふすま−ふすま混合物類等)
−飲料類(アルコール性または非アルコール性ドリンク類、ジュース類およびジュースタイプの混合ドリンク類、および栄養強化および食事の替わりとなるドリンク類等ならびに飲料類の濃縮物類または混合物類(それによって、植物ステロールおよびβグルカン含量がすぐ使用できる形態について計算される)
−酪製品(ミルクシェーク類、ヨーグルト、アイスクリーム、デザート類、チーズ、スプレッド類のような牛乳ベース製品類等)および/または非酪製品類(飲用可能なもの、デザート類、ヨーグルト−、アイスクリーム−、チーズタイプ製品類等のようなミルクタイプシリアルおよび/または野菜製品類および発酵シリアルおよび/または野菜製品類)が含まれる。特に好適な食品は、シリアルミルク製品であり、好適には、カラス麦ミルク製品またはそれをベースとしたアイスクリームのような製品、
−食品調製または製造に使用されるインスタントミックス(例えば、パン類、ケーキ類、マフィン類、ワッフル類、ピザ類、パンケーキ類を焼くため;または、例えば、スープ、ソース類、デザート類、プディング類を料理するため)
−肉製品類(ソーセージ類、ミートボール類、コールドカット類等)
−植物性オイルベースの製品類(スプレッド類、サラダオイル類、マヨネーズ類等)。
【0023】
本発明は、第2に、少なくとも1種の調合剤、食物繊維および植物ステロールを含む血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベル低下用医薬または栄養補助的組成物を提供し、前記植物ステロールの食物繊維に対する重量比は、1対2〜5である。前記調合剤は、医薬上許容できるいかなる希釈剤または賦形剤または被覆剤であってもよい。前記組成物は、例えば、錠剤、顆粒、粉末、カプセルまたは分散物のように適切な形態であればいかなる形態でもよい。
【0024】
本発明は、また、組み合わせた量が血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベル低下に有効である食物繊維と植物ステロールを含み、経口投与により血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベルを低下させる薬剤として調整された組成物の使用方法に関する。
本発明の製品類および組成物類は、血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベル低下に十分な量を含有する少なくとも2種の有効成分を含む。前記組成物自体または食品で使用した時の組成物類の1日摂取量は、植物ステロール類の1日摂取量(ステロール当量として計算)が0.4〜5g、望ましくは0.5〜2.5g、さらに望ましくは0.8〜2gおよび最も望ましくは0.8〜1.6gであり、可溶性繊維の1日摂取量は、1〜10g、望ましくは2〜5gおよび最も望ましくは2〜3gである。
【0025】
本発明はさらに、被験者の血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベルを低下させる方法を提供し、この方法は、前記被験者に対して組み合わせた量が血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベル低下に有効な食物繊維および植物ステロールを含む組成物を経口投与することを含む。
【0026】
本発明の好適な実施例は、植物ステロール類およびβグルカンを高い効果で1日あたりの摂取量を少なくして組み合わせ、血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールレベルを低下させる方法を提供する。
本発明は、さらに、ヒトにおける植物ステロール類の1日摂取量を減少させ、それでもなおかつ一般的に勧められている植物ステロール類の1日摂取量(1.6〜3g)によって得られるのと同様のコレステロール低下効果を達成できる。そのことは、例えば、植物ステロール高含量の市販の製品を摂取することによって達成できる。
【0027】
本発明によれば、特にコレステロール低下を目的とした繊維高含量の食品中の繊維含量を減少させ、それによって、例えば、このような食品類の技術的性質、組成および感覚性を改良できる。
さらに、本発明は、ヒトにおける動脈硬化発生を、植物ステロールおよび食物繊維を含む食事という手段によって減少させるかまたは予防する方法を提供する。
【0028】
本発明の好適な実施例において、血清中の総コレステロールおよびLDLコレステロールの低下は、植物ステロール類とβグルカンのような可溶性繊維および/またはサイリウムの可溶性繊維類の1日あたりの経口摂取量を少なくすることにより得られる。
本発明の別の好適な実施例においては、血清総コレステロールおよびLDLコレステロールの低下は、植物ステロール類およびβグルカンおよび/またはイヌリンのような可溶性繊維の1日あたりの経口摂取量を少なくすることにより得られる。
【0029】
本発明は、特に、植物ステロールおよび可溶性繊維の1日の最適摂取量に関するもので、栄養学的に有意義な血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロール低下効果を日常の一部として食品の形で得ることに関する。
【0030】
βグルカンを植物ステロール類と組み合わせる場合、植物ステロール類の最適1日摂取量は、1.5g未満/day(ステロール当量として計算した)、さらに好適には、2〜5g、より好適には約2.5g/dayの望ましくはβグルカンである可溶性繊維と組み合わせた植物ステロール約1g/dayである。本発明はまた、前記組成物類の最適1日摂取量の少なくとも10%を含有する食品または飲料に関する。
【0031】
更に驚くべきことに、植物ステロール(ステロール当量として計算)のβグルカンに対する重量比が1対2〜5(すなわち、0.2〜0.5)の範囲にあると、予測できなかった優れた相乗効果が得られることがわかった。また、技術的見地からも、この比が広範囲の食品の製造に驚くほど適しているようである。また、この組成は柔軟で、食品は味がよく、すなわち前記比率が上記の範囲にある場合多くの食品における食感が改善される。
【0032】
本発明によれば、食物繊維を繊維濃縮物または十分量の有効成分を含む粉または繊維として食品または組成物類に組み込むことができる。食物繊維として最も好適なのは、繊維高含量のカラス麦ふすま、高含量のカラス麦フレーク、高含量のカラス麦粉またはあらゆる種類のβグルカン濃縮物、抽出物または他の単離物類のようなβグルカン強化粉分画である。
【0033】
十分量のβグルカンおよび植物ステロール類を含む食品として有効成分類の摂取を組み合わせることによって得られる本発明の主な利点は:
−βグルカンおよび植物ステロール類の相乗的血清中の総コレステロールおよび/またはLDLコレステロール低下効果
−植物ステロール単独に比較して血清コレステロール低下効果上昇
−同一コレステロール低下効果を得るために、植物ステロール類単独に比較して必要な植物ステロール類の1日摂取量の減少
−改良された技術的性質、構造および食感性のために高繊維食品の繊維含量低下
−冠心疾患リスク低下。
【0034】
本発明の前記2つの有効成分類は、十分量の成分類を含む食品の形態において毎日の食事に取り入れられる。前記2つの成分類の食品中における含量は、典型的には、食品100g中植物ステロール類0.05ないし12.5g、好適には0.05乃至2gであり、可溶性繊維は0.1乃至25g、好適には0.1乃至5gである。
【0035】
本発明の下記のいくつかの典型的食品において、食品に取り込んだβグルカンおよび植物ステロールの望ましい量を以下に述べる。百分率は、食品重量を基準として計算した。
βグルカン0.1〜5%、好適には0.5〜1%の量および植物ステロール0.05〜4%、好適には0.2〜1.5%の量を含む飲料。
βグルカン0.9〜16%、好適には2.4〜10%、さらに好適には3〜5%の量および植物ステロール0.3〜8%、好適には0.8〜5%、およびさらに好適には1〜4%の量を含む生パン製品。
βグルカン1.0〜20%、好適には3.2〜15%、およびさらに好適には4.4〜10%の量および植物ステロール0.5〜10%、好適には1.6〜7.5%、およびさらに好適には2.2〜5%の量を含む乾燥パン製品。
βグルカン0.8〜20%、好適には1.6〜16%、さらに好適には2〜10%の量および植物ステロール0.4〜10%、好適には0.8〜8%、さらに好適には1〜5%の量を含むシリアル製品。
βグルカン4〜25%、好適には6〜20%の量および植物ステロール0.8〜12.5%、好適には1.2〜10%の量を含むふすま製品。
βグルカン0.1〜20%、好適には0.8〜8%、さらに好適には0.8〜5%の量および植物ステロール0.05〜10%、好適には0.4〜4%、さらに好適には0.4〜2.5%の量を含む酪製品または非酪製品(例 発酵シリアル製品)。
βグルカン0.6〜16%、好適には2.6〜10%、さらに好適には2.6〜5%の量および植物ステロール0.2〜8%、好適には1.3〜5%、さらに好適には1.3〜2.5%の量を含む植物性オイルをベースにした製品。
βグルカン0.1〜16%、好適には0.2〜5%の量および植物ステロール0.05〜8%、好適には0.1〜2.5%の量を含む肉製品。
βグルカン0.1〜20%、好適には1〜10%の量および植物ステロール0.05〜10%、好適には0.5〜5%の量を含むインスタントミックス。
【0036】
植物ステロール類について、その摂取は、0.4乃至5g/dayが好適であり、さらに好適には0.5乃至2.5g/day、および最も好適には約1g植物ステロール/dayを遊離またはエステル化形態として0.5〜5回分に分割して摂取する。可溶性繊維について、その摂取は、好適には、1乃至10g/dayを摂取し、さらに好適には2乃至5g/day、および最も好適には約2.5g可溶性繊維/dayを食品1〜5回分に分割する。食品における有効成分のレベルは、好適には、1日必要量/回の50%である(1回分の10%から200%)。
【0037】
前記2つの成分類(可溶性繊維、特にβグルカンおよび植物ステロール)の組み合わせは、この2つの有効成分類を単独で使用したときに比較して、コレステロール低下効果が上昇する。
【0038】
望ましい実施例によれば、本発明の食品類は、植物ステロールおよびβグルカンに加えてイヌリンも含有する。典型的には、これらの食品類は、食品100g中植物ステロール類0.05乃至12.5g、好適には0.05乃至2g、可溶性繊維0.1乃至25g、好適には0.3乃至15gを含有し、前記可溶性繊維は、食品100g中において0.05乃至24.95g、好適には0.1乃至5gのβグルカン、および0.05乃至24.95g、好適には0.2乃至10gのイヌリンを含む。
高水分(例 30%を超え、好適には50%を超え、さらに好適には75%を超える)の食品(例 飲料類、デザート類、酪製品および非酪製品)中において、現在市販されているβグルカン高含量の濃縮物類のほとんどはこれを使用すると高粘度になるために多量のβグルカンは余り望ましくない。βグルカンおよび植物ステロールの他にイヌリンを添加すると、非常に望ましい食品が、好適な対βグルカン植物ステロール重量比(1乃至2〜5)の範囲外でも調製できることがわかった。前記の相乗的コレステロール低下特徴にいかなる悪影響を与えることもなく、例えば少なくとも同量のイヌリンを食品に添加することによってβグルカン量を低下させることができた。典型的には、これらの製品中において、可溶性繊維(βグルカンとイヌリン)に対するイヌリン量は、0.3〜0.95:1、さらに好適には0.6〜0.9:1である。
【0039】
植物ステロール類およびβグルカンのみを含有する製品に比較した時、βグルカンおよび植物ステロールを含む製品中において、十分量のイヌリンを添加することまたはβグルカンの一部をイヌリンと置き換えることの利点は、
−植物ステロール類およびβグルカン単独に比較した時の血清コレステロール低下効果の上昇
−プリバイオティック特性の増進
−アイスクリーム、パスタ製品類、パン製品類及びデザート類のようなある製品類の技術的組成の改良
−アイスクリーム、パスタ製品類、パン製品類、デザート類、飲料類および飲用可能な製品類のようなある製品類の感覚性の改良。
【0040】
本発明における下記の典型的食品中に取り込むβグルカン、イヌリンおよび植物ステロールの好適な量を次に述べる。百分率は、食品重量を基準にして計算してある。
βグルカン0.1〜2%、好適には0.3〜1%の量、イヌリン0.2〜10%、好適には0.5〜8%の量、および植物ステロール0.05〜4%、好適には0.2〜1.5%の量を含む飲料類。
βグルカン0.1〜5%、好適には0.5〜3%、さらに好適には0.8〜2.5%の量、イヌリン0.1〜15%、好適には0.2〜10%、さらに好適には0.5〜6%の量、および植物ステロール0.05〜10%、好適には0.4〜4%、さらに好適には0.4〜2.5%の量を含む酪製品および/または非酪製品(例 発酵シリアル製品)。
βグルカン0.9〜16%、好適には2.4〜10%、さらに好適には3〜5%の量、イヌリン0.5〜10%、好適には1〜6%、さらに好適には1〜3%の量、および植物ステロール0.3〜8%、好適には0.8〜5%、さらに好適には1〜4%の量を含む生パン製品。
【0041】
特に好適な実施例は、カラス麦ミルク製品またはカラス麦ミルクベースのアイスクリームのようなカラス麦ミルクベース製品である。これらのタイプの食品は、典型的には、βグルカン0.1〜5%、好適には0.2〜3.5%、さらに好適には0.5〜2.5%の量、イヌリン0.5〜10%、好適には1〜6%、さらに好適には1〜3%の量、および植物ステロール0.05〜8%、好適には0.5〜5%、さらに好適には0.8〜2%の量を含む。これらのタイプの食品中における前記有効成分類の好適な組み合わせは、1〜2、5%のβグルカン、0.5〜10%のイヌリンおよび0.1〜5%の植物ステロールを含む。本明細書で既に述べた有益な特徴全てのほかに、前記3つの有効成分類を含むカラス麦ミルク製品の味は驚くほどすばらしく、βグルカンから生ずる強い風味を弱めることによってカラス麦のソフトな味をもたらす。
【0042】
前記のカラス麦ミルク製品は、当然、例えば0.1〜0.5%のようなある程度の量のβグルカンを含有できる。また、これらの天然βグルカン含有カラス麦、ミルク製品類は、本発明の前記好適な実施例に含める。
【0043】
カラス麦βグルカンおよび植物ステロール類を組み合わせて含む食品の有効性が改良されたことが、コントロール試験で明らかになった。植物ステロール類は、スタノール0.5g(脂肪酸エステルとして投与)を食品として1日2回投与することによって食事中に取り入れた。βグルカン1.25gを含有するカラス麦繊維を食品中に入れ、1日2回食べさせた。本発明によるスタノール0.5g(脂肪酸エステルとして投与)およびβグルカン1.25gを含有する食品は、1日2回、第3の被験者群に摂取させた。
【0044】
本発明による組成物を含む食品の血清総およびLDLコレステロール低下効果は、前記有効成分類のいずれかを含む食品類よりも顕著に高く、予測できる付加的効果よりもはるかに高かった。したがって、植物ステロールエステル類およびβグルカンが、血清総およびLDLコレステロール低下において相乗的効果を有していると結論できた。
【0045】
食事に組み入れたとき、βグルカンと植物ステロールの組み合わせ効果は下記のように有益である。
−カラス麦βグルカンとともに食事中に同時に取り入れた時、植物ステロール類のコレステロール低下効果上昇を達成すること。この植物ステロール類とカラス麦βグルカンの併用は、健康食品の一部として考案された食品に最も好適に取り込まれる。
−血清総およびLDLコレステロール低下という特定目的のためカラス麦βグルカンと同時に毎日の食事に組み合わせて取り込ませた時、植物ステロール類の食事からの摂取を低下させること
−血清コレステロールレベルの低下という手段によってCHDリスクを低下させること。
【0046】
先行技術から、植物ステロール類、特にスタノール脂肪酸エステル類が血清総コレステロールおよびLDLコレステロールをβグルカンのような食物繊維に比較してさらに有効に低下させることが明らかである。βグルカンのコレステロール低下効果は、特に推奨する食事の一部として用いられるときは、それほど強くはない。しかし、驚くべきことに、スタノールエステルと組み合わせてβグルカンを少しずつ毎日摂取すると、相乗的なコレステロール低下効果を有することがわかった。驚くべきことに、最適スタノールエステル1日摂取量のみを摂取した時に見られたのと同様の低下が得られた。したがって、植物ステロール類の有益な効果と他のコレステロール低下食物成分類を組み合わせることにより、植物ステロール類の最適1日摂取量(2〜3g/day)により得られたのと同様のコレステロール低下効果が達成され、植物ステロール類の1日摂取量を低下させることができることは有益である。この方法によって、植物ステロール類の1日摂取量を減らすことができ、植物ステロール類をバランスよく摂取することができるようになる。この相乗効果は、多くても2gの植物ステロールを1日摂取すると特に顕著に現れる。
【0047】
本発明の特に好適な実施例は、βグルカン少なくとも1.6g、好適には2〜5g、最も好適には2〜3gと組み合わせた植物ステロール0.8〜1.6g(ステロール当量として計算)、好適には0.8〜1.2gの毎日の経口摂取である。好適には、使用した前記植物ステロールは、植物ステロール脂肪酸エステルであり、さらにはるかに好適には、例えば少なくとも30%スタノール脂肪酸エステルである実質量のスタノール脂肪酸エステルを含有する植物ステロール脂肪酸エステルである。
【0048】
下記において、本発明を実施例によって説明する。この明細書において、百分率は、特に記載がなければ重量%である。
【実施例1】
【0049】
有効量のカラス麦繊維(βグルカン含有)およびステロールエステル含有マフィンまたはケーキ
【0050】
【表1】

【0051】
ケーキおよびマフィン類は、従来の方法で調製した。
調製した製品の植物ステロール含量は、0.94%であり、βグルカン含量は、1.89%であった。植物ステロールのβグルカンに対する重量比は、0.50であった。
【実施例2】
【0052】
カラス麦繊維および植物ステロールを、両者の有効量を含むカラス麦ミルク飲料またはデザートに組み合わせる。イヌリンを添加しβグルカンの量を低下させ、いくつかの飲料類およびデザート類を調製し、相乗的コレステロール低下効果を有する適切な製品類を得る。
成分類:水、可溶性繊維高含量のカラス麦濃縮物、植物性オイル、植物ステロール脂肪酸エステル、乳化剤、安定化剤、およびできればイヌリン。下記の組成物類を調製した:
【0053】
【表2】

【実施例3】
【0054】
カラス麦ふすまパン
【0055】
【表3】

【0056】
調製したパンの植物ステロール含量は、0.96%であり、βグルカン含量は、3.3%であった。植物ステロールのβグルカンに対する重量比は、0.29であった。
【実施例4】
【0057】
繊維および植物ステロールを、パンプレミックス中で組み合わせる。
【0058】
【表4−1】

下記成分類をこのプレミックスと従来法で混合し、このプレミックスを次にパン調製に使用する。
【0059】
【表4−2】

【0060】
調製したパンは、スタノール1.0%およびβグルカン2.3%を含有していた(植物ステロールのβグルカンに対する重量比は、0.43であった)。
【実施例5】
【0061】
βグルカンおよび植物ステロール含有エネルギーバー
【0062】
【表5】

【0063】
バー類は、スタノール0.9%及びβグルカン2.2%を含有する。スタノールとβグルカンの重量比は0.42である。
【実施例6】
【0064】
βグルカンおよび植物ステロール含有ビスケット
【0065】
【表6】

【0066】
植物ステロール含量は、ドウに対して1.5%(調製した製品あたり1.8%)であり、βグルカン含量はドウの3.2%(調製した製品あたり3.9%)であり、βグルカンに対する植物ステロールの重量比は0.46であった。
【実施例7】
【0067】
βグルカンおよびスタノール脂肪酸エステル含有ミューズリー混合物
【0068】
【表7】

【0069】
スタノール含量1.2%(ステロール当量として)
βグルカン含量3.6%
スタノールのβグルカンに対する重量比0.33。
【実施例8】
【0070】
βグルカンおよび植物ステロール含有発酵ヨーグルト様シリアル製品
【0071】
【表8】

【0072】
水とカラス麦ふすまの混合物を、乳酸菌とビフィドバクテリア培養物を用いて発酵させた。ステロールをレシチンと混合し、全成分を一緒に作用させた。
製品は、植物ステロール0.35%とβグルカン0.7%を含有していた。植物ステロールとβグルカンの重量比は0.5であった。
【実施例9】
【0073】
可溶性繊維(イヌリンおよびβグルカン)および植物ステロール含有発酵酪製品
【0074】
【表9】

【0075】
前記製品のステロール含量は0.64%、βグルカン含量は2.0%、可溶性繊維(イヌリンおよびβグルカン)の含量は3.0%であった。ステロールとβグルカンの重量比は0.32であり、ステロールと可溶性繊維の重量比は、0.21であった。
【実施例10】
【0076】
可溶性繊維(βグルカンおよびイヌリン)および植物ステロール含有フルーツドリンク
【0077】
【表10】

【0078】
前記製品は植物ステロールを0.054%とβグルカンを0.17%含有しており、可溶性繊維の含量は0.27%であった。植物ステロールのβグルカンに対する比は1:3.1(すなわち0.32)であり、植物ステロールと可溶性繊維(βグルカンおよびイヌリン)の比は、1:5(すなわち0.2)であった。
【実施例11】
【0079】
スタノールエステル、βグルカンおよびイヌリン含有バニラアイスクリームタイプの食品
【0080】
【表11】

【0081】
前記製品は植物スタノール1%とβグルカン2%を含み、可溶性繊維の含量は8%であった。植物ステロールのβグルカンに対する比は1:2(すなわち、0.50)であり、植物ステロールと可溶性繊維(βグルカンとイヌリン)の比は1:8(すなわち、0.125)であり、可溶性繊維に対するイヌリンの比は、1:1.33(すなわち、0.75)であった。
【実施例12】
【0082】
スタノールエステルおよびβグルカン含有フルーツミューズリー
【0083】
【表12】

【0084】
前記製品は植物スタノール2.5%とβグルカン8.3%を含んでいた。植物スタノールのβグルカンに対する比は1:3.3(すなわち、0.30)であった。
【実施例13】
【0085】
βグルカン、イヌリンおよび植物ステロール含有発酵ヨーグルト様シリアル製品
【0086】
【表13】

【0087】
水とカラス麦ふすまの混合物を、乳酸菌とビフィドバクテリア培養物を用いて発酵させた。ステロールをレシチンと混合し、全成分を一緒に作用させた。
製品は、植物ステロール1.2%とβグルカン0.6%、イヌリン5%を含有していた。植物ステロールと可溶性繊維(βグルカンおよびイヌリン)の重量比は1:4.6(すなわち、0.2)であり、イヌリンの不溶性繊維(βグルカンおよびイヌリン)に対する比は、1:1.12(すなわち、0.89)であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの基本的栄養成分、食物繊維および植物ステロールを含み、前記食物繊維および前記植物ステロールは両者ともに前記基本的栄養成分(類)中に天然に出現するよりも多量に存在し、前記食物繊維はβグルカンとイヌリンを含むことを特徴とする血清総および/またはLDLコレステロールレベル低下用食品。
【請求項2】
前記βグルカンとイヌリンが可溶性である請求項1記載の食品。
【請求項3】
前記βグルカンがカラス麦βグルカンである請求項1記載の食品。
【請求項4】
前記イヌリンの、可溶性βグルカンと可溶性イヌリンに対する重量比が0.3〜0.95対1である請求項2記載の食品。
【請求項5】
イヌリンの、可溶性βグルカンと可溶性イヌリンに対する重量比が0.6〜0.9対1である請求項2記載の食品。
【請求項6】
食品の重量を基準にして植物ステロールの量が0.05〜12.5%、可溶性繊維の量が0.1〜25%で、可溶性繊維は0.05〜24.95%のβグルカンと0.05〜24.95%のイヌリンを含む請求項2記載の食品。
【請求項7】
食品の重量を基準にして植物ステロールの量が0.05〜2%および可溶性繊維の量が0.3〜15%であって、可溶性繊維が0.1〜5%のβグルカンおよび0.2〜10%のイヌリンを含む請求項2記載の食品。
【請求項8】
飲料類を含む請求項1記載の食品。
【請求項9】
食品の重量を基準にしてβグルカンの量が0.1〜2%、イヌリンの量が0.2〜10%、および植物ステロールの量が0.05〜4%である請求項8記載の食品。
【請求項10】
食品の重量を基準にしてβグルカンの量が0.3〜1%、イヌリンの量が0.5〜8%、および植物ステロールの量が0.02〜1.5%である請求項8記載の食品。
【請求項11】
生パン製品である請求項1記載の食品。
【請求項12】
食品の重量を基準にしてβグルカンの量が0.9〜16%、イヌリンの量が0.5〜10%、および植物ステロールの量が0.3〜8%である請求項11記載の食品。
【請求項13】
食品の重量を基準にしてβグルカンの量が3〜5%、イヌリンの量が1〜3%、および植物ステロールの量が1〜4%である請求項11記載の食品。
【請求項14】
発酵シリアル製品のような酪製品および/または非酪製品を含む請求項1記載の食品。
【請求項15】
食品の重量を基準にしてβグルカンの量が0.1〜5%、イヌリンの量が0.1〜15%、および植物ステロールの量が0.05〜10%である請求項14記載の食品。
【請求項16】
食品の重量を基準にしてβグルカンの量が0.8〜2.5%、イヌリンの量が0.5〜6%、および植物ステロールの量が0.4〜2.5%である請求項14記載の食品。
【請求項17】
カラス麦ミルク製品またはカラス麦ミルクベース製品である請求項1記載の食品。
【請求項18】
食品の重量を基準にしてβグルカンの量が0.1〜5%、イヌリンの量が0.5〜10%、および植物ステロールの量が0.05〜8%である請求項17記載の食品。
【請求項19】
食品の重量を基準にしてβグルカンの量が0.5〜2.5%、イヌリンの量が1〜3%、および植物ステロールの量が0.8〜2%である請求項17記載の食品。
【請求項20】
食品の重量を基準にしてβグルカンの量が1〜2.5%、イヌリンの量が0.5〜10%、および植物ステロールの量が0.1〜5%である請求項17記載の食品。

【公開番号】特開2010−183924(P2010−183924A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129280(P2010−129280)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【分割の表示】特願2002−580744(P2002−580744)の分割
【原出願日】平成14年4月12日(2002.4.12)
【出願人】(500511464)
【Fターム(参考)】