説明

コロナ放電装置及び画像形成装置

【課題】1本のチャージワイヤ106を折り返して2本のワイヤ106a、106cに見立て、ワイヤを張架方向に移動させる構造で、移動後にコロナ放電を施すべき領域内で放電性能に差が生じにくく、チャージワイヤ106を効率良く使用できる構造を実現する。
【解決手段】チャージワイヤ106を折り返した部分で、電極側ケース102内に張架されるワイヤ106bの長さを、ワイヤ106a又は106cの長さとチャージワイヤ106の移動誤差とを合わせた長さ以下で、且つ、最大通紙幅以上とする。そして、ワイヤ106bがワイヤ106cの少なくとも最大通紙幅の範囲内に位置するように、チャージワイヤ106を移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャージワイヤに電圧を印加することによりコロナ放電を発生させるコロナ放電装置、及び、このようなコロナ放電装置を使用した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
像担持体の表面に静電的に形成したトナー像を、紙などの記録材に静電的に転写する工程を含む画像形成装置が、従来から知られている。このような画像形成装置では、像担持体の表面を一様に帯電させ、帯電した表面に静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する。像担持体上に形成されたトナー像は、電圧を印加することにより記録材に転写される。そして、このように像担持体の表面を帯電させる帯電手段、或は、トナー像を記録材に転写する転写手段、記録材を像担持体から分離する分離手段として、コロナ放電装置が使用される。
【0003】
コロナ放電装置は、シールド内に張架されたチャージワイヤに電圧を印加することによりコロナ放電を発生させるものである。このようなコロナ放電装置で使用されるチャージワイヤは、長時間の放電により、放電生成物の付着や浸食により劣化し、放電しにくくなる。この結果、例えば、像担持体の表面の帯電を施す場合に帯電ムラが発生する。このような帯電ムラが発生しないように、複数のチャージワイヤ列を設けて帯電能力を向上させたコロナ帯電器(コロナ放電装置)が考案されている。しかし、このような複数のチャージワイヤを設けた場合でも、長時間使用し続ければ、結局は放電により劣化していくことになり、帯電ムラが発生してしまう。また、放電生成物などの異物の付着により電流がリークし易くなる。更に、転写手段や分離手段にコロナ放電装置を使用した場合には、転写不良、分離不良などが発生する可能性がある。
【0004】
そこで、このような帯電ムラが発生しないように、劣化したチャージワイヤを巻き取りながら、新しいチャージワイヤを送り出す機構を備えたコロナ帯電器が考案されている(特許文献1、2参照)。これら特許文献1、2に記載された構造の場合、1本のチャージワイヤを折り返して用いる事で2本のチャージワイヤに見立てている。そして、巻き取り動作を行う事で帯電能力が高く、帯電ムラが発生しにくくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−029504号公報
【特許文献2】特開平6−124036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の特許文献1、2に記載された構造の場合、巻き取り動作を行う際に、チャージワイヤの折り返される部分が、使用されずに巻き取られてしまい、効率的ではない。即ち、特許文献1、2に記載された構造の場合、折り返される部分よりも巻き取り方向上流のチャージワイヤが、同じく下流に位置するまで巻き取り動作を行うため、折り返される部分は使用されずに回収されてしまうことになる。
【0007】
一方、折り返される部分のチャージワイヤを使用するように巻き取り動作を行った場合、折り返される部分が移動方向下流の領域に残る分、この折り返される部分の上流の領域に、放電に使用されていた部分が残ってしまう。そして、コロナ放電を施すべき領域(記録材に画像を形成する領域に対応した範囲)内で、新たに送り出される部分又は折り返される部分と、放電に使用していた部分とが混在してしまう可能性がある。新たに送り出される部分又は折り返される部分と、放電に使用していた部分とでは、チャージワイヤの劣化具合が異なる。このため、チャージワイヤの移動後に、コロナ放電を施すべき領域内で放電性能に差が生じ、帯電ムラが発生してしまう。
【0008】
本発明は、1本のチャージワイヤを折り返して複数本のワイヤに見立て、ワイヤを張架方向に移動させる構造で、移動後にコロナ放電を施すべき領域内で放電性能に差が生じにくく、チャージワイヤを効率良く使用できる構造を実現すべく発明したものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、シールドと、前記シールド内に張架されたチャージワイヤと、を備え、前記チャージワイヤに電圧を印加することによりコロナ放電を発生させるコロナ放電装置において、前記チャージワイヤを張架方向に沿って移動させる移動手段を有し、前記チャージワイヤは、少なくとも1個所で折り返されるように張架され、前記折り返される部分に配置される第1の部分と、前記第1の部分を挟んで、前記シールド内でコロナ放電を発生させる放電領域に配置される少なくとも2個所の第2の部分と、を有し、前記第1の部分の長さが、コロナ放電を施すべき領域の長さ以上であり、前記移動手段は、前記第1の部分が、前記第1の部分の移動方向下流の前記第2の部分の少なくとも前記コロナ放電を施すべき領域に位置するように、前記チャージワイヤを移動させる、ことを特徴とするコロナ放電装置にある。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、チャージワイヤの移動により、第1の部分に存在していたチャージワイヤが、第1の部分の移動方向下流の第2の部分の少なくともコロナ放電を施すべき領域に配置される。この結果、折り返される部分のチャージワイヤを有効に使用でき、且つ、コロナ放電を施すべき領域内に第1の部分と第2の部分とが混在することがなく、この領域内で放電性能に差が生じにくくできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。
【図2】第1の実施形態の一次帯電器を示す平面模式図。
【図3】同じく側面模式図。
【図4】送り出しリールの拡大断面図。
【図5】清掃部材を移動可能にした別例の構成を示す平面模式図。
【図6】同じく側面模式図。
【図7】巻き取り制御部のブロック図。
【図8】巻き取り制御の割り込みタイミングを示すフローチャート。
【図9】最大通紙幅と放電領域との関係を示す模式図。
【図10】チャージワイヤの第1の部分の長さを説明するための模式図。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る一次帯電器を示す平面模式図。
【図12】同じく側面模式図。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る一次帯電器を示す平面模式図。
【図14】同じく側面模式図。
【図15】第3の実施形態の折り返される部分を拡大して示す図14の右方から見た図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図1ないし図10を用いて説明する。まず、本発明を適用する画像形成装置全体の構成について、図1を用いて説明する。
【0013】
[画像形成装置]
図1に示すように、画像形成装置10は、画像が形成されるための記録材(シート)を積載する上段カセット14及び下段カセット12を備えている。上段カセット14内のシートは分離爪(図示せず)と給紙ローラ11とによって1枚ずつ分離されてレジストローラ15に給紙される。下段カセット12内のシートは分離爪(図示せず)と給紙ローラ13とによって1枚ずつ分離されてレジストローラ15に給紙される。そして、レジストローラ15に給紙された記録材の表面に画像形成部Pによって画像が形成される。
【0014】
画像形成部Pは、感光ドラム17、一次帯電器25、レーザスキャナ16、現像装置19、転写帯電器20、分離帯電器21、クリーナ26により構成される。像担持体である感光ドラム17は、円筒状に形成され回転駆動する。そして、回転することにより、トナー像を担持する表面が移動する。帯電手段ある一次帯電器25は、感光ドラム17の外周面(表面)に対向配置されたコロナ放電装置により構成され、コロナ放電により感光ドラム17の表面を所定の電位に帯電させる。
【0015】
露光手段(静電潜像形成手段)であるレーザスキャナ16は、後述する電気信号37(画像データ)に基づいて変調したレーザを、一次帯電器25により帯電された感光ドラム17の表面に照射して、この表面に静電潜像を形成する。現像手段である現像装置19は、感光ドラム17の表面に対向配置され、感光ドラム17の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像し、トナー像とする。感光ドラム17に担持されたトナー像は、レジストローラ15によりタイミングをとって搬送された記録材に転写部で転写される。この転写部には、コロナ放電装置により構成された転写帯電器20が対向配置される。転写帯電器20に所定の転写バイアスを印加することにより、トナー像が記録材に転写される。
【0016】
トナー像が転写された記録材は、コロナ放電装置により構成される分離帯電器21に所定の分離バイアスを印加することにより、感光ドラム17から分離して、搬送ベルト22により定着装置23に搬送される。トナー像は、定着装置23で記録材に熱定着される。その後、トナー像が定着された記録材が、排出ローラ24によってソータ40に排出される。
【0017】
また、図1において符号30は現行読み取り手段であるスキャナである。スキャナ30は、走査光学系光源31、プラテンガラス32、開閉可能な原稿圧板33、レンズ34、光電変換素子としての受光素子35、及び画像処理部36を有している。走査光学系光源31で読み取られた原稿像は画像処理部36で処理され、鎖線で示す電気信号37に変換されて画像形成部Pのレーザスキャナ16に伝送される。
【0018】
[コロナ放電装置]
次に、コロナ放電装置である一次帯電器25について、図2ないし図6を用いて、より詳細に説明する。一次帯電器25は、接地されたシールド103と、シールド内に配置された、タングステンワイヤに金メッキを施したチャージワイヤ106とを備えた、非接触方式のコロナ帯電器である。そして、チャージワイヤ106に高電圧を印加することにより、コロナ放電を発生させ、感光ドラム17の表面を帯電させる。
【0019】
チャージワイヤ106は、少なくとも1個所で折り返されるように張架される。本実施形態では、チャージワイヤ106は、図2に示すように、1個所で折り返され、シールド103内に2本のワイヤ106a、106cが張架(配設)される。ワイヤ106a、106cは、それぞれ感光ドラム17の回転軸方向(表面の移動方向と交差する方向)とほぼ平行に、且つ、感光ドラム17の回転方向に並んで張架される。一次帯電器25は、ワイヤ106aが感光ドラム17の回転方向下流に、ワイヤ106cが感光ドラム17の回転方向上流に、それぞれ位置するように配置される。また、シールド103から外れた後述する電極側ケース102内には、上述のチャージワイヤ106が折り返された部分であるワイヤ106bが張架されている。
【0020】
また、シールド103は、ワイヤ106a、106cの感光ドラム回転方向両側及び感光ドラム17と反対側を覆うように形成されている。そして、図2に矢印で示した、シールド103に囲まれ感光ドラム17に対向する領域を、コロナ放電を発生させる放電領域Aとしている。一方、シールド103から外れた領域を非放電領域Bとしている。電極側ケース102内は非放電領域Bとなり、この非放電領域B内に配置されたワイヤ106aが第1の部分、放電領域Aに配置された2個所のワイヤ106a、106cが第2の部分となる。
【0021】
また、本実施形態では、一次帯電器25をスコロトロン方式の帯電器としている。即ち、図3及び図4に示すように、チャージワイヤ106よりも感光ドラム17に近い側に、ワイヤ106a、106cと平行に複数本のグリッドワイヤ122を張架(配設)している。したがって、感光ドラム17の表面の帯電電位は、グリッドワイヤ122に加える電圧により可変とすることができる。
【0022】
また、図2及び図3に示すように、シールド103のワイヤ106a、106cの張架方向両側には、駆動側ケース101と電極側ケース102とを設けている。シールド103の一方の端に設けた駆動側ケース101内には、送り出し手段である送り出しリール108と、巻き取り手段である巻き取りリール110と、清掃部材113とを設けている。一方、シールド103の他方の端に設けた電極側ケース102内には、中間リール130a、130b、131a、131b、132a、132bと、電極リール109と、清掃部材113とを設けている。また、駆動側ケース101には、巻き取りリール110を回転駆動する巻き取りモータ107を固定している。
【0023】
駆動側ケース101内の巻き取りリール110は、図2及び図3に示すように、巻き取りモータ107から駆動を伝達されて回転し、チャージワイヤ106の巻き取りを行う。なお、図示は省略するが、巻き取りリール110は、チャージワイヤ106を巻き取る際に、回転軸方向に移動可能に構成されている。そして、巻き取りリール110に巻き取られるワイヤをリールの軸方向に順次並べられるようにしている。これにより、ワイヤがリールの軸方向1個所に集中して巻かれることを防止する。
【0024】
また、送り出しリール108は、チャージワイヤ106aを複数回巻き付けられており、このチャージワイヤ106aを巻き取りリール110の巻き取り量に応じて順次送り出す。図4に示すように、送り出しリール108にはトルクリミッタ150が内包されており、巻き取りリール108によってチャージワイヤ106が巻き取られる際に、このチャージワイヤ106に所定の張力を付与して、チャージワイヤ106が弛まないようにしている。尚、トルクリミッタとしては、ブレーキを用いた構成、巻き取り軸151と送り出しリール108とを中間嵌めにすることで摺擦抵抗を得る構成、その他の一般的な構成とすることができる。
【0025】
また、図2及び図3に示すように、電極側ケース102内に設けた複数の中間リールは、チャージワイヤ106が掛け渡されることにより、電極側ケース102内に後述する所定の長さのワイヤ106bが張架されるように配置されている。また、中間リール132a、132b間には、高圧電源104に接続された電極リール109を配置し、この電極リール109にチャージワイヤ106を掛け渡している。そして、チャージワイヤ106に高圧電源を印加できるようにしている。
【0026】
本実施形態の場合、送り出しリール108、巻き取りリール110、駆動モータ107、後述する巻き取り制御部105(図7)により、チャージワイヤ106を移動させる移動手段を構成している。即ち、チャージワイヤ106は、駆動モータ107を駆動することにより巻き取りリール110を回転させて、チャージワイヤ106を巻き取る。また、この巻き取りに応じて送り出しリール108からチャージワイヤ106が送り出される。これにより、チャージワイヤ106が、各中間リール及び電極リール109を介して、図2の矢印方向に移動する。
【0027】
また、駆動側ケース101と電極側ケース102とには、それぞれ清掃部材113を設けている。駆動側ケース101内の清掃部材113は、巻き取りリール110のチャージワイヤ106の移動方向(ワイヤ移動方向)上流に配置されている。また、電極側ケース102内の清掃部材113は、中間リール130aのワイヤ移動方向上流に配置されている。これら清掃部材113は、チャージワイヤ106が巻き取りリール110により巻き取られて移動する際に、ワイヤ106と摺接して、このワイヤ106に付着した放電生成物などの異物を除去する。
【0028】
特に、電極側ケース102に設けた清掃部材113は、放電領域Aに張架されていたワイヤ106aを清掃する。このワイヤ106aは、その後、ワイヤ106cとして使用されるため、このように清掃部材113により清掃することにより、放電による劣化を初期の段階で遅らせることができる。また、駆動側ケース101に設けた清掃部材は、放電領域に張架されていたワイヤ106cを清掃する。このワイヤ106cは、その後、巻き取りリール110により巻き取られて回収されるが、清掃することにより、巻き取り不良や巻き取り誤差などを低減できる。なお、後述するように、駆動モータ107を制御することにより巻き取りリール110を所定量回転させて、チャージワイヤ106を所定量巻き取るが、ワイヤ106cに付着した異物によりリールの回転回数に対する巻き取り量が若干ずれる可能性がある。そして、このずれが積み重なることにより巻き取り誤差が生じる可能性がある。本実施形態では、駆動側ケース101にも清掃部材110を設けているため、このような巻き取り誤差を低減できる。但し、駆動側ケース101に設ける清掃部材113は省略することもできる。
【0029】
また、チャージワイヤ106を清掃する清掃部材は、図5及び図6のような構成としても良い。即ち、清掃部材174a、174bを移動させてワイヤ106を清掃するようにしても良い。以下、図5及び図6の構成について説明する。スクリュー171は、駆動側ケース101と電極側ケース102との間にワイヤ106a、106cと平行に保持されている。また、スクリュー171は、スクリューギア172を介して図示しない正逆転可能な駆動源から駆動を得て、正逆回転する(矢印E方向)。また、スクリュー171には、清掃保持部材173が嵌合しており、スクリュー171のスクリュー溝に沿って矢印D方向に動作可能である。更に清掃保持部材173は、腕部173a、173bを有しており、夫々に清掃部材174a、174bが取り付けてある。そのため、図示しない駆動源の正逆転回転によって、清掃部材174a、174bが矢印D方向に移動して、ワイヤ106a、106bを清掃することが可能である。
【0030】
前述のように、チャージワイヤ106を移動させる移動手段は、巻き取りモータ107の駆動を制御する巻き取り制御部105を有する。巻き取り制御部105は、図7のようにメモリ160と演算処理部161とを有する。メモリ160は、プリント枚数を累積加算し、記憶する。巻き取りモータ107の回転駆動のタイミングは、メモリ160に格納された値を演算処理部161にて演算され、制御される。なお、不図示の回転検出センサにより巻き取りモータ107の回転軸の回転角度及び回転回数を検知し、この検知結果に基づいて、巻き取り制御105が巻き取りモータ107を制御する。
【0031】
巻き取り制御部105は、巻き取りモータ107を制御して、チャージワイヤ106を次のように移動させる。即ち、送り出しリール108から送り出されたワイヤは、放電領域Aの感光ドラム回転方向下流位置に移動する。放電領域Aの感光ドラム回転方向下流位置に張架されていたワイヤ106aは、電極側ケース102内に移動する。電極側ケース102内に各中間リール及び電極リール109に掛け渡されて張架されていたワイヤ106bは、放電領域Aの感光ドラム回転方向上流位置に移動する。放電領域Aの感光ドラム回転方向上流位置に張架されていたワイヤ106cは、駆動側ケース101内の巻き取りリール110により巻き取られる。
【0032】
このような構成とすることで、感光ドラム17の表面を帯電させるとき、1本のチャージワイヤ106を、感光ドラム回転方向上流位置のワイヤ106aと同じく下流位置のワイヤ106cという2本のチャージワイヤとして使用することができる。この結果、帯電能力の向上が図れ、帯電ムラが起きにくくなるようにしている。なお、感光ドラム17の表面の帯電は、放電領域A(ワイヤ106a、106c)で行われ、電極側ケース102内である非放電領域B(チャージワイヤ106b)と駆動側ケース101内では行われない。
【0033】
本実施形態では、チャージワイヤ106を上述のように移動すべく、チャージワイヤ106が折り返される部分である第1の部分のワイヤ106bの長さを、以下のように定めている(図9、10参照)。即ち、第1の部分(ワイヤ106b)の長さeが、第2の部分(ワイヤ106a、106c)の1個所の長さaと、移動手段によるチャージワイヤ106の移動誤差gとを合わせた長さ以下で、且つ、コロナ放電を施すべき領域の長さf以上とする。即ち、次式のような関係となる。
f≦e≦a+g
【0034】
ここで、第2の部分の1個所の長さaは、放電領域Aのワイヤ106a、106cの張架方向の長さと同じである。また、チャージワイヤ106の移動誤差とは、移動手段を構成する各構成部材の製品精度やチャージワイヤ106の張力などに基づく誤差で、例えば、所望の移動量に対して±gmmとなるよう値である。したがって、チャージワイヤ106の移動量は、最大で第2の部分の長さaに移動誤差gを足し合わせた値(a+g)となる。なお、移動誤差gが極僅かな場合などには、この誤差を考慮せずに、ワイヤ106bの長さeをワイヤ106a又は106bの長さa以下としても良い。
【0035】
また、コロナ放電を施すべき領域とは、記録材Sに画像を形成する領域(作像領域)に対応する領域である。これは、この範囲が、画像を形成するためにコロナ放電を施して帯電させる領域であることによる。本実施形態では、最大通紙幅に対応する領域としている。即ち、長さfは、画像形成装置で画像が形成できる最大の大きさの記録材Sの幅方向(記録材搬送方向に直角な方向、主走査方向)の長さである。
【0036】
このよう第1の部分の長さを定めたのは、次のような理由による。即ち、放電領域Aの長さ(幅)aは、最大通紙幅fと同等か若しくは最大通紙幅f以上の長さを有する。それによって、全ての通紙可能な記録材の全域にプリント(画像形成)が可能となる。なお、複写機によっては記録材の端部へのプリントを想定していないものもあり、その場合には、トナーを載せる領域である作像領域(不図示)を元にワイヤ106cの長さを決定しても良い。例えば、fとaとが同じとなる場合もある。本実施形態の場合、最大通紙幅fを最小値としているため、ワイヤ106の長さは、当然に、この作像領域以上となる。
【0037】
具体的には、例えば、放電領域Aの長さaは340mmである。移動誤差gは1mm、最大通紙幅fは330.2mmである。この場合、ワイヤ106cの長さeは、330.2mm以上、341mm以下となる。
【0038】
本実施形態では、ワイヤ106cの長さeが上述の範囲となるように、各中間リール及び電極リール109を配置している。そして、巻き取り制御部105により駆動モータ107を駆動させて、チャージワイヤ106を次のように移動させる。即ち、第1の部分(ワイヤ106c)が、第1の部分の移動方向下流の第2の部分(ワイヤ106cが張架されいる部分)の少なくともコロナ放電を施すべき領域(最大通紙幅に対応する領域)に位置するように移動させる。具体的には、図9のfの範囲内にワイヤ106cが移動すれば良い。
【0039】
[チャージワイヤの巻き取り動作について]
次にチャージワイヤ106の交換時の動作について説明する。上述のように、巻き取りモータ107を所定量回転させることで、巻き取りリール110が図2のような巻き取り方向に回転し、チャージワイヤ106が巻き取りリール110に巻き取られていく。更に送り出しリール108がチャージワイヤの張力で回転し、新しいチャージワイヤ106を供給する。
【0040】
このような、巻き取りモータ107による回転制御をチャージワイヤ106の長時間の放電による劣化時に、巻き取り制御部105にて次のように行うことで、チャージワイヤの交換処理を行うようにしている。
【0041】
ワイヤ巻き取り制御は、プリントジョブ中に割り込んで実施される。但し、プリント時間短縮のためにワイヤ巻き取り制御をジョブ中に実施せず、ジョブ終了後に行うものであっても良い。ここでは、図8を参照してプリントジョブ中に割り込んでワイヤ巻き取り制御を行う場合について説明する。画像形成装置10によってプリントを開始すると、プリントイメージ数を巻き取り制御部105のメモリ160(図7参照)にてプリント枚数nを累積加算して記憶する(S102)。S103で、演算処理部161(図7参照)がメモリ160の値nが所定の値(巻き取り動作を行うプリント枚数N)に達したと判断すると、チャージワイヤの交換モードに入る。交換モードでは、巻き取りモータ107を回転させることでチャージワイヤ106のうち、感光ドラム回転方向上流のワイヤ106cとして使用されていた部分(第2の部分)を巻き取りリール110により巻き取る(S104)。
【0042】
このとき、同時にチャージワイヤ106の感光ドラム回転方向下流のワイヤ106aとして使用されていた部分が、ワイヤ106b(第1の部分、電極側ケース102内)の位置へ移動する。また、ワイヤ106bがワイヤ106c(放電領域A)の位置に配置される。また、新しいチャージワイヤ106が送り出しリール108により送り出されることで、ワイヤ106aとして使用されていた部分(放電領域A)にはチャージワイヤ106の新しい部分が配置される。
【0043】
前述したように、ワイヤ106bは、図10にあるように放電領域Aの長さaとワイヤ巻き取り動作時のワイヤの巻き取り誤差分長さgを合わせた長さ(a+g)以下で、画像形成装置10で使用可能な記録材の最大通紙幅f以上に設定されている。このため、非放電領域に配置されていたワイヤ106bが放電領域Aに移動し、既にワイヤ106cとして使用された個所が巻き取れられることにより、使用されて異物が付着したワイヤ106cが、コロナ放電を施すべき領域(特に作像領域)に残る事が無い。この結果、良好な帯電性能を得られる。
【0044】
ワイヤ動作後、S105にてメモリ160の値nをリセットし、ジョブ枚数mがM(1ジョブ当たりのプリント枚数)になるまでプリントを続行する。ジョブ終了時には、メモリ160は、ジョブ枚数mを0にリセットする(S107)が、リセット後の累積プリント枚数nは記憶したままである。そして、次のジョブ時には、記憶された値から累積加算を再開する。
【0045】
本実施形態によれば、上述のようにワイヤの交換処理を行うことで、非放電領域Bに留まるワイヤ106bも、感光ドラム17の表面の帯電に使用することが可能であり、非常に経済的である。且つ、コロナ放電を施すべき領域内に第1の部分と第2の部分とが混在することがなく、この領域内で放電性能に差が生じにくくできる。即ち、チャージワイヤ106が移動する前に放電領域Aに存在していた部分と、同じく非放電領域Bに存在していた部分とが、チャージワイヤ106の移動後に混在することがない。放電領域Aに存在していた部分は、放電生成物などの異物が付着するなどしてワイヤが劣化して帯電性能が低下しているのに対し、非放電領域Bに存在していた部分は、帯電性能の低下は少ない(若しくは殆どない)。このため、これらが混在すると帯電性能に差があるワイヤが放電を施すべき領域に混在し、この領域内で放電性能に差が生じる。放電性能に差が生じると帯電ムラが生じ、この結果、画像形成にも影響を及ぼしてしまう。本実施形態では、このような事態が生じることはない。
【0046】
また、本実施形態の場合、帯電性能に与える影響が大きい、感光ドラム回転方向下流位置のワイヤ106aに新しいチャージワイヤ106を供給している。一方、このワイヤ106aとして既に使用されていたワイヤ106bが、感光ドラム回転方向下流位置に比べ帯電性能に与える影響が小さい同じく上流位置のワイヤ106cとして使用している。このため、帯電性能をより良好に維持できる。即ち、感光ドラム回転方向上流位置では、ワイヤの帯電性能に多少のムラがあっても、同じく回転方向下流位置のワイヤの放電によりこのムラを低減できる。これに対して、回転方向下流位置のワイヤの帯電性能にムラがあると、そのムラが残ってしまうため好ましくない。本実施形態では、新しく供給されるワイヤが回転方向下流位置に配置されるため、上流で帯電ムラが生じてもこのムラを低減できる。そして、一次帯電器として良好な帯電性能を維持できる。
【0047】
また、ワイヤ106aとして使用済みである部分をワイヤ106cとして再度使用することで、全てのチャージワイヤ106を一度に交換する場合に対して、チャージワイヤ106の交換前後での濃度変動を抑えられる効果がある。即ち、チャージワイヤ106全てを一度に交換した場合、それまで帯電性能が低下していたものが、急激に改善されるため、交換前後で帯電性能に大きな差が生じる。例えば、帯電ムラが生じていたものが、まったく帯電ムラがなくなる。この結果、帯電性能の差による濃度変動が生じてしまう。これに対して本実施形態の場合、ワイヤ106cは、清掃部材113により清掃された部分とは言え、完全に汚れがなくなるわけではなく、ワイヤ106cは新しい状態に比べれば劣化した状態である。したがって、ワイヤの交換動作前後で、ワイヤの劣化状態の変化を、まったく新しくする場合に比べて小さくでき、濃度変動を抑えられる。
【0048】
更に、本実施形態の場合、複数の中間リールを電極側ケース102内に適切に配置することにより、限られたスペース内に上述のような長さを有するワイヤ106bを張架することができる。この結果、装置の大型化を抑えられる。
【0049】
なお、チャージワイヤ106の移動方向は、装置の特性に合わせて上述の構成と逆とすることもできる。即ち、感光ドラム回転方向下流のワイヤ106aを巻き取り、同じく上流に新しいチャージワイヤ106bを供給する構成であっても良い。
【0050】
尚、交換モードへの移行の条件として、プリントイメージ数ではなく、一次帯電器25の放電時間を累積加算して所定の時間に達した場合としても良い。その他、チャージワイヤ106に印加する電圧を計測し、この電圧が所定の値に達した場合、感光体表面の電位を表面電位計により計測することで、所定の電位以下になった場合に交換モードに入るように構成してもよい。
【0051】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図11及び図12を用いて説明する。以下、第1の実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1の実施形態と同様の構成については、説明を省略または簡略にする。
【0052】
本実施形態では、チャージワイヤ106を移動させる移動手段は、チャージワイヤ106をワイヤ106a、106cの張架方向の両側に移動可能としている。即ち、図11に示すように、巻き取りモータ107は、送り出しギア111と巻き取りギア112を介してそれぞれ送り出しリール108と巻き取りリール110へ駆動を伝える。この場合、送り出しローラ108には、図4に示したようなトルクリミッタ150は内包しない。
【0053】
図12に示すように、電極リール109は図の左右方向に移動することができる電極台座121の上に設置されており、この電極台座121は台座バネ120により、図の左向きの方向に力を加えられている。これにより、電極リール109にかけられたチャージワイヤ106を引っ張り、送り出しリール108、巻き取りリール110と電極リール109間でチャージワイヤ106がたるまないように構成している。
【0054】
このような構成であれば、巻き取りモータ107を逆回転させることによって一度巻き取りリール110で巻き取ったチャージワイヤ106を再度放電領域Aに送り出すことが可能である。その際、チャージワイヤ106は、駆動側ケース101内の清掃部材113によって清掃されて放電領域Aに送り出される。このような本実施形態の場合、第1の実施形態と同様のチャージワイヤ106の交換動作を行うことでチャージワイヤ106の長寿命化を図れる。
【0055】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図13ないし図15を用いて説明する。以下、第1の実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1の実施形態と同様の構成については、説明を省略または簡略にする。
【0056】
本実施形態では、折り返される部分、即ち、電極側ケース102内に配置され、ワイヤ106bが掛け渡されるリールをリールの回転軸方向に複数の溝を有する重連構造としている。即ち、1個のリールに複数回ワイヤを掛け渡すことができるように構成している。また、このようなリールを一対設け、交互にワイヤを掛け渡すようにしている。
【0057】
即ち、電極側ケース102内には、一対のリールである重連リール151、152を有する。重連リール151、152は、縦(回転軸方向)に複数のリールが結合した構成としている。言い換えれば、ワイヤを掛け渡すための溝が縦に複数存在する。なお、重連リール151、152は、独立した複数のリールを同軸に組み合わせることにより構成することもできる。
【0058】
また、図14に示すように、感光ドラム回転方向下流に位置する重連リール151のチャージワイヤ106の供給方向上流には、上流リールガイド153が張架されている。上流リールガイド153は、重連リール151へ供給されるチャージワイヤ106のガイドをしている。一方、感光ドラム回転方向上流に位置する重連リール152のチャージワイヤ106の供給方向下流には、下流リールガイド154が張架されている。下流リールガイド154は、重連リール152から供給され、放電領域Aへ向かうチャージワイヤ106をガイドしている。
【0059】
図15に詳示するように、電極側ケース102に供給されたチャージワイヤ106は、上流リールガイド153にガイドされて重連リール151に位置Fから巻かれる。その後、チャージワイヤ106は、隣接する重連リール152に巻かれ、図にあるように重連リール151と重連リール152とを往復して巻かれる。最後は重連リール152の位置Gから下流リールガイド154を介して放電領域Aに向かって張架される。
【0060】
本実施形態の場合、上述の第1、第2の実施形態のように複数のリールを同軸から外れた位置に立てる必要がなく、より限られた領域内でワイヤ106bの長さを十分確保することができ、経済的である。なお、本実施形態では、チャージワイヤ106を移動させる駆動構成として第1の実施形態と同様の構成をとったが、この駆動構成を第2の実施形態の構成としても良い。
【0061】
<他の実施形態>
上述の各実施形態では、本発明を一次帯電器に適用した構成について説明したが、その他のコロナ放電装置にも、勿論適用可能である。例えば、転写帯電器20、分離帯電器21に本発明を適用することも可能である。これにより、転写不良や分離不良の発生を抑制できる。また、チャージワイヤを折り返しは、1個所ではなく、2個所以上とし、第2の部分が3個所以上となる構成にも、本発明を適用できる。即ち、第1の部分が少なくとも1個所存在し、第2の部分が少なくとも2個所存在する構成、言い換えれば、1本のチャージワイヤを折り返して複数本のワイヤに見立て、ワイヤを張架方向に移動させる構造であれば、本発明を適用可能である。この場合にも、それぞれの第1の部分の長さを適切に規制する。また、上述の各実施形態では、単色のカラー画像形成装置に本発明を適用した場合について説明したが、複数の色を用いた、例えばフルカラーの画像形成装置にも本発明を適用できることは言うまでもない。
【0062】
また、第1の部分の長さは、コロナ放電を施すべき領域の長さ以上であれば、放電ムラの発生を低減して第2の部分に利用することができる。また、この場合に、第1の部分の長さが、コロナ放電を施すべき領域の長さの整数倍とすることもできる。例えば、2倍とした場合、ワイヤの交換動作2回分の長さが第1の部分となり、ワイヤの交換動作の際に、第1の部分の半分ずつワイヤを移動させれば、第1の部分を無駄なく第2の部分として利用できる。
【符号の説明】
【0063】
10・・・画像形成装置、17・・・感光ドラム(像担持体)、25・・・一次帯電器(コロナ放電装置、帯電手段)、101・・・駆動側ケース、102・・・電極側ケース、105・・・巻き取り制御部、106・・・チャージワイヤ、106a、106c・・・ワイヤ(第2の部分)、106b・・・ワイヤ(第1の部分)、107・・・巻き取りモータ(駆動手段)、108・・・送り出しリール(送り出し手段)、109・・・電極リール、110・・・巻き取りリール(巻き取り手段)、113・・・清掃部材、130a、130b、131a、131b、132a、132b・・・中間リール(複数のリール)、151、152・・・重連リール(複数のリール)、A・・・放電領域、B・・・非放電領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールドと、前記シールド内に張架されたチャージワイヤと、を備え、前記チャージワイヤに電圧を印加することによりコロナ放電を発生させるコロナ放電装置において、
前記チャージワイヤを張架方向に沿って移動させる移動手段を有し、
前記チャージワイヤは、少なくとも1個所で折り返されるように張架され、前記折り返される部分に配置される第1の部分と、前記第1の部分を挟んで、前記シールド内でコロナ放電を発生させる放電領域に配置される少なくとも2個所の第2の部分と、を有し、
前記第1の部分の長さが、コロナ放電を施すべき領域の長さ以上であり、
前記移動手段は、前記第1の部分が、前記第1の部分の移動方向下流の前記第2の部分の少なくとも前記コロナ放電を施すべき領域に位置するように、前記チャージワイヤを移動させる、
ことを特徴とするコロナ放電装置。
【請求項2】
前記第1の部分の長さが、前記第2の部分の1個所の長さと前記移動手段による前記チャージワイヤの移動誤差とを合わせた長さ以下である、
ことを特徴とする、請求項1に記載のコロナ放電装置。
【請求項3】
前記移動手段は、前記チャージワイヤを送り出す送り出し手段と、前記チャージワイヤを巻き取る巻き取り手段と、少なくとも前記巻き取り手段を駆動する駆動手段と、を有する、
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のコロナ放電装置。
【請求項4】
前記折り返される部分に配置され、前記第1の部分の前記チャージワイヤを掛け渡す複数のリールを有する、
ことを特徴とする、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載のコロナ放電装置。
【請求項5】
少なくとも前記第1の部分の前記チャージワイヤの移動方向上流の前記第2の部分に位置する前記チャージワイヤを清掃する清掃部材を有する、
ことを特徴とする、請求項1ないし4のうちの何れか1項に記載のコロナ放電装置。
【請求項6】
前記移動手段は、前記チャージワイヤを前記張架方向の両側に移動可能である、
ことを特徴とする、請求項5に記載のコロナ放電装置。
【請求項7】
トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像形成手段により前記像担持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像手段と、を備えた画像形成装置において、
前記帯電手段は、請求項1ないし6のうちの何れか1項に記載のコロナ放電装置で、コロナ放電により前記像担持体の表面を帯電させる、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
トナー像を担持する表面が移動する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像形成手段により前記像担持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像手段と、を備えた画像形成装置において、
前記帯電手段は、請求項1ないし5のうちの何れか1項に記載のコロナ放電装置で、コロナ放電により前記像担持体の表面を帯電させ、
前記第2の部分のチャージワイヤの張架方向が、前記像担持体の表面の移動方向と交差する方向と平行で、且つ、前記第1の部分の前記チャージワイヤの移動方向上流の前記第2の部分が前記像担持体の表面の移動方向下流に、前記第1の部分の前記チャージワイヤの移動方向下流の前記第2の部分が前記像担持体の表面の移動方向上流に、それぞれ位置するように、前記帯電手段を前記像担持体の表面に対向配置した、
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−108436(P2012−108436A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259017(P2010−259017)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】