説明

コンクリートの締固め管理方法

【課題】コンクリートの締固め作業を効率良く行えるようにするとともに品質を向上させる。
【解決手段】コンクリートの締固め管理方法は、練り混ぜが完了したコンクリート材料を施工エリアに敷き均した後に当該施工エリアを転圧機3により締固めるコンクリートの締固め管理方法であって、転圧機3は、GNSS移動局32と、レーザー温度計33と、赤外線水分計34と、データを表示可能な車載パソコン35と、を備え、転圧機3の移動速度及び転圧回数を車載パソコン35に算出させるとともに記録及び表示させ、コンクリート材料の練り混ぜ完了時からの経過時間と、コンクリートの温度と、コンクリートの水分量と、を車載パソコン35に記録及び表示させて、転圧機3の移動速度、転圧回数、経過時間、コンクリートの温度及び水分量を管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートの締固め管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
RCD(Roller Compacted Dam-Concrete)やCSG(Cemented Sand and Gravel)盛土の造成においては、土砂とセメントを混合した盛土材料を用いてどのように締固めを行うかが重要であり、よく締まって密な構造になっている土は外力に対する抵抗が大きく、より高い安定性を保つ。このような安定性の高い盛土を造成するためには、撒き出された盛土材料を締固め用の転圧機械等で十分に締固めなければならない。
【0003】
これについて、特許文献1には、ブルドーザー及び転圧機械にGPS(Global Positioning System)機能を搭載し、GPSにより得られた位置情報を元に、敷き均し段階で盛土の層厚を管理するとともに、転圧機械による敷き均し面の転圧回数を管理することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−138569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし盛土の強度を更に向上させるためには、盛土の層厚及び転圧回数だけでなく、締固め機械による転圧速度、盛土材料完成からの経過時間、敷き均した盛土材料(コンクリート材料)の温度及び水分量などを適切に管理することが必要となる。これらの要素の管理を作業者の主観的な判断に基づき行うと、結果として締固め作業の効率が悪くなり、施工完了後のコンクリートの品質が低くなる。
【0006】
本発明は上記問題を解決しようとしてなされたものであり、コンクリートの締固め作業時において転圧回数だけでなく、転圧速度、締固め作業完了までの残り時間、敷き均し後のコンクリート材料の温度及び水分量を管理して、締固め作業を効率良く行えるようにするとともにコンクリートの品質を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、
練り混ぜが完了したコンクリート材料を施工エリアに敷き均した後に当該施工エリアを転圧機により締固めるコンクリートの締固め管理方法であって、
前記転圧機は、GNSS移動局と、前記コンクリートの温度を検出する温度検出手段と、前記コンクリートの水分量を検出する水分検出手段と、データを表示可能なデータ処理手段と、を備え、
前記GNSS移動局及び前記施工エリア周辺に設けられたGNSS基地局から得られた前記転圧機の位置データから、前記転圧機の移動速度及び転圧回数を前記データ処理手段に算出させるとともに記録及び表示させ、
前記コンクリート材料の練り混ぜ完了時からの経過時間と、前記温度検出手段により検出した前記コンクリートの温度と、前記水分検出手段により検出した前記コンクリートの水分量と、を前記データ処理手段に記録及び表示させて、
前記転圧機の移動速度、前記転圧回数、前記経過時間、前記コンクリートの温度及び前記コンクリートの水分量を管理することを特徴とするコンクリートの締固め管理方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、転圧速度、転圧回数、締固め完了までの残り時間、敷き均された後のコンクリート材料の温度及び水分量を管理するので、締固め作業を効率良く行うことができるとともに、施工完了後のコンクリートの品質が向上する。また、施工完了後のコンクリートの品質にばらつきがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】コンクリートの締固め作業を管理する管理システムの概略図である。
【図2】転圧機に搭載される車載パソコンの表示画面に表示される画像の一例を示した図である。
【図3】転圧機に搭載される車載パソコンの表示画面に表示される画像の他の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態に限定するものではない。
【0011】
図1を参照して本実施形態におけるコンクリートの締固め管理方法について説明する。図1は、コンクリートの締固め管理方法に用いる管理システム1を示した図である。
【0012】
管理システム1は、DGNSS(Differential Global Navigation Satellite System)方式を採用してコンクリートの締固め管理を行うシステムである。DGNSS方式とは、予め正確な位置が分かっている地上の基準局から電波を発信させ、これを利用してGNSS利用者の位置を正確に特定する方式である。
【0013】
管理システム1は、施工エリアを転圧して締固めを行う転圧機3と、施工エリア周辺に設けられるGNSS基地局2と、練り混ぜ管理用パソコン4と、施工エリア内又は施工エリア外に設けられる施工管理用パソコン(データ管理手段)6と、を備える。転圧機3には作業者が搭乗し、作業者は転圧機3を運転して施工エリア内を移動しながらコンクリートを転圧する。
【0014】
GNSS基地局2は、無線アンテナ21と、GNSS固定局22と、データ処理部23とを有する。無線アンテナ21は転圧機3との間でデータのやり取りを行うデータ送受信器であり、GNSS固定局22は複数のGNSS衛星5から発信されるC/Aコードを受信する信号受信器である。これら無線アンテナ21及びGNSS固定局22は見晴らしの良い場所に設置されている。データ処理部23はGNSS固定局22が受信したC/Aコードから各GNSS衛星5毎の誤差成分を算出するよう構成されている。
なお、施工現場によってはDGNSS方式の基準局が常設されている場合もあり、かかる場合にはこれをGNSS基地局2として使用してもよい。
【0015】
転圧機3は、無線アンテナ31と、GNSS移動局32と、レーザー温度計(温度検出手段)33と、赤外線水分計(水分検出手段)34と、車載パソコン(データ処理手段)35とを有する。
無線アンテナ31はGNSS基地局2の無線アンテナ21との間でデータのやり取りを行うデータ送受信器であり、GNSS移動局32は複数のGNSS衛星5から発信されるC/Aコードを受信する受信器である。これら無線アンテナ31及びGNSS移動局32は見晴らしの良い箇所、例えば転圧機3の天井部等に設置されている。
【0016】
レーザー温度計33は、コンクリートが放出する遠赤外線量を測定することで、コンクリートに接触することなくコンクリートの温度を検出できるよう構成されている。同じく赤外線水分計34は、コンクリートに赤外線を照射することで、コンクリートに接触することなくコンクリート内の水分量を検出できるよう構成されている。なお、レーザー温度計33及び赤外線水分計34は、コンクリートに接触することなく各値を検出することができるよう構成されていればよく、検出方法をこれらに限るものではない。
【0017】
車載パソコン35は、各種データを表示する表示画面36を備えている。表示画面36は転圧機3に搭乗する作業者から見易い位置に設置されている。車載パソコン35は各種データの演算処理及び記録を行い、これらを表示画面36に表示することが可能となっている。また、車載パソコン35には後述する各種データがあらかじめ記録されており、必要に応じてこれを表示画面36に表示したり、演算処理に用いたりすることができるように構成されている。
【0018】
練り混ぜ管理用パソコン4は、施工エリア内又は施工エリア外に設けられ、転圧機3に練り混ぜ完了時刻データとしてコンクリート材料の練り混ぜが完了した時刻を送信するものである。
【0019】
施工管理用パソコン6は、施工エリア内又は施工エリア外に設けられ、車載パソコン35に記録されている各種データをリアルタイムで記録及び表示することができるように構成されている。これにより、施工エリアから遠く離れた場所においてもコンクリートの品質や締固め作業の進捗状況をリアルタイムで確認することができる。なお、管理システム1はこのような施工管理用パソコンを複数備えていてもよい。また、その場合には施工管理用パソコンが施工エリア内及び施工エリア外にそれぞれ設けられていてもよい。
【0020】
以上のように構成された管理システム1を用いて施工エリア内のコンクリートの締固め管理方法について説明する。
【0021】
締固め作業を行う前に次の作業を行う。
まず、配合試験及び転圧試験を行う。配合試験においては、施工エリア内で採取した土砂とセメントとの添加量及び含水比(水分量)を変化させた供試体を作成し、28日強度より土砂とセメントの配合率を決定する。転圧試験においては、転圧機3を用いてその施工エリア内を何回転圧すべきかを決定する。このとき配合試験において決定した規定水分量W及び転圧試験において決定した規定転圧回数は、車載パソコン35に入力され、記録される。
続いて土砂の含水比を計測し水分量の過不足を調整した後、土砂とセメントをプラントで練り混ぜる。練り混ぜが完了したらその練り混ぜ完了時刻を、練り混ぜ管理用パソコン4から練り混ぜ完了時刻データとして車載パソコン35に送信する。なお、練り混ぜ完了時刻は車載パソコン35に直接入力するものとしてもよい。
そして練り混ぜが完了した土砂とセメントの混合物(以下、コンクリート材料)をダンプトラックで施工エリアまで運搬し、これをブルドーザーで所定の厚さ(25cm程度)に敷き均す。
【0022】
コンクリート材料が敷き均されたら、転圧機3による締固め作業を開始する。締固め作業中、締固め作業の管理を以下のようにして行う。図2及び図3は、コンクリートの締固め管理を行う際に表示画面36に表示される画像の一例を示した図である。図2は施工エリア表示36a内を転圧回数で色分けして表示した場合、図3は施工エリア表示36a内をコンクリートの水分量で色分けして表示した場合を示しており、これらは締固め作業中いつでも切り換えて表示させることが可能である。
【0023】
〔転圧速度管理〕
転圧機3による締固め作業中、転圧機3のGNSS移動局32は複数のGNSS衛星5からC/Aコードを受信して、リアルタイムで転圧機3の位置情報を得る。転圧機3の位置情報は車載パソコン35に入力され、記録される。
同時に、GNSS基地局2のGNSS固定局22は複数のGNSS衛星5からC/Aコードを受信してGNSS基地局2の位置情報を得る。GNSS基地局2の位置情報はデータ処理部23に記録される。データ処理部23にはGNSS基地局2の正確な位置情報が予め記録されており、データ処理部23はC/Aコードによる位置情報から各GNSS衛星5毎の誤差成分を算出する。算出された誤差成分は無線アンテナ21により転圧機3に送信される。
転圧機3の無線アンテナ31はこの誤差成分を受信し、これが車載パソコン35に入力され、記録される。車載パソコン35は、入力された誤差成分から転圧機3の位置情報を補正し、転圧機3の正確な位置情報を算出する。車載パソコン35は算出した転圧機3の正確な位置情報を連続して記録する。なお、転圧機3の正確な位置情報の算出は車載パソコン35ではなく他の演算処理手段が行うようにしてもよい。
【0024】
車載パソコン35は、転圧機3の位置情報から、施工エリア表示36a及び現在地表示36bを表示画面36に表示する。施工エリア表示36aは施工エリアを矩形状に表示したものであり、その施工エリア表示36a内に転圧機3の現在位置を示す現在地表示36bが表示されている。
【0025】
車載パソコン35は転圧機3の位置情報から、転圧機3が施工エリア内を移動(転圧)する速度(以下、転圧速度)を算出し、これを締固め作業中連続して記録する。
また車載パソコン35には当該施工エリアを転圧する上で好ましい規定転圧速度Vが予め記録されており、車載パソコン35は規定転圧速度Vを示す規定値表示36fを表示画面36に表示する。例えばその規定転圧速度Vは、転圧機3が振動ローラの場合には1000m/h程度、転圧機3が章動ローラの場合には4000m/h程度である。
更に、車載パソコン35は表示画面36に速度警告用表示36cを表示する。
【0026】
車載パソコン35は、転圧機3の転圧速度が規定転圧速度Vを所定値以上超過又は下回っている場合には速度警告用表示36cの色を変化させる。速度警告用表示36cの色が変化した場合にはその履歴が車載パソコン35に記録される。したがって作業者は、転圧機3の転圧速度が規定転圧速度Vを所定値以上超過又は下回っていないかを確認しながら締固め作業を行うことができる。これにより作業者は転圧機3の転圧速度の過不足をすぐに察知でき、転圧速度を適宜修正することができる。
【0027】
なお、本実施形態では速度警告用表示36cの色彩を変化させて作業者に注意を喚起するものとしているが、作業者が転圧速度が所定の速度範囲を逸脱したことを即座に認識できるようになっていればこれに限られるものではない。例えば、速度警告用表示36cが点滅したり、車載パソコン35が警告音を発するようにしたり、これらを組み合わせて行うようにしたりするものである。これは以下に述べる転圧回数管理、時間管理、温度管理及び水分量管理においても同様である。
【0028】
〔転圧回数管理〕
車載パソコン35は上述の位置情報から、転圧機3が施工エリア内の各箇所を転圧した回数(以下、転圧回数)を算出し、これを記録する。図2に示すように、車載パソコン35は施工エリア表示36a内をその転圧回数別に色分けするとともに、その転圧回数に対応した色を表示した転圧回数色別表示36hを表示する。したがって作業者は施工エリア表示36a及び転圧回数色別表示36hを確認して施工エリア内のどの部分を何回転圧したのかリアルタイムで知ることができる。
なお、上述の通り車載パソコン35には転圧試験により決定した規定転圧回数が記録されており、この規定転圧回数が表示画面36上に表示されるものとしてもよい。これにより作業者は転圧機3により実際に転圧した回数が規定転圧回数を超過又は下回っていないかの確認をしながら締固め作業を行うことができる。
【0029】
〔時間管理〕
締固め作業は土砂とセメントの練り混ぜ完了時刻から6時間が経過する前に完了しておく必要がある。これを過ぎるとコンクリート材料の硬化が始まりコンクリートの品質の低下を引き起こすためである。上述の通り車載パソコン35には練り混ぜ完了時刻データが記録されているため、車載パソコン35は締固め作業を完了すべき時刻までの残り時間を算出し、その値を残り時間表示36gとして表示画面36に表示する。これにより作業者は残りの時間を確認しながら締固め作業を行うことができる。
なお、車載パソコン35は、残りの時間が0(ゼロ)になっても締固め作業が終了していない場合には表示画面36に警告を表示するものとしてもよい。また、警告が表示された場合にはその履歴が車載パソコン35に記録されるものとしてもよい。
【0030】
〔温度管理〕
締固め作業中、転圧機3のレーザー温度計33はコンクリートが放出する遠赤外線量を測定してコンクリートの温度を検出する。レーザー温度計33による温度の検出は一定時間毎に行うものとしてもよいし、締固め作業中連続して行うものとしてもよい。車載パソコン35は検出したコンクリートの温度を記録する。
また、車載パソコン35には予め締固め作業を行う上で好ましい規定温度TEMPが記録されており、車載パソコン35はこの規定温度TEMPを示す規定値表示36fを表示する。その規定温度TEMPは例えば、暑中コンクリートの場合には35℃以下であり、寒中コンクリートの場合には5〜20℃の範囲である。
更に、車載パソコン35は表示画面36に温度警告用表示36dを表示する。
【0031】
車載パソコン35は、検出したコンクリートの温度が規定温度TEMPを所定値以上超過又は下回っている場合には温度警告用表示36dの色を変化させる。これにより作業者は、締固めているコンクリートの温度が規定温度TEMPを所定値以上超過又は下回っていないかを確認しながら締固め作業を行うことができる。
【0032】
〔水分管理〕
締固め作業中、転圧機3の赤外線水分計34はコンクリートに赤外線を照射して、コンクリートの水分量を検出する。赤外線水分計34による水分量の検出は一定時間毎に行うものとしてもよいし、締固め作業中連続して行うものとしてもよい。車載パソコン35は検出したコンクリートの水分量を記録する。図3に示すように、車載パソコン35は施工エリア表示36a内をその水分量別に色分けするとともに、その水分量に対応した色を表示した水分量色別表示36iを表示する。したがって作業者は施工エリア表示36a及び水分量色別表示36iを確認して施工エリア内のどの部分がどの程度の水分量なのかをリアルタイムで知ることができる。
また、上述の通り車載パソコン35には配合試験で決定した規定水分量Wが記録されており、車載パソコン35はこの規定水分量Wを示す規定値表示36fを表示する。
更に、車載パソコン35は表示画面36に水分量警告用表示36eを表示する。
【0033】
車載パソコン35は、検出したコンクリートの水分量が規定水分量Wを所定値以上超過又は下回っている場合には水分量警告用表示36eの色を変化させる。これにより作業者は、締固めているコンクリートの水分量が規定水分量Wを所定値以上超過又は下回っていないかを確認しながら締固め作業を行うことができる。
【0034】
以上の各種管理において車載パソコン35が記録又は表示した各種データは全て、施工管理用パソコン6にリアルタイムで記録されるとともに表示可能となっている。
【0035】
各種管理により、図2又は図3に示すような画像が表示画面36に表示される。上述のようにこれらの表示は切り換えて表示することが可能であるが、これらを切り換えても、施工エリア表示36a、現在地表示36b、速度警告用表示36c、温度警告用表示36d、水分量警告用表示36e、規定値表示36f及び残り時間表示36gは表示画面36上に表示されたままである。表示を切り換えると、施工エリア表示36a内の色分けが切り換わるとともに、転圧回数色別表示36hと水分量色別表示36iとが切り換わる。
なお、表示画面36には転圧回数又はコンクリートの水分量の代わりに、コンクリートの温度が表示されるものとしてもよい。その場合には、施工エリア表示36a内をコンクリートの温度で色分けして表示するとともに、転圧回数色別表示36h又は水分量色別表示36iの代わりにコンクリートの温度を色別に表したものが表示される。
【0036】
以上のようにして、締固め作業時の転圧速度、転圧回数、締固め完了までの残り時間、敷き均されたコンクリートの温度及び水分量をそれぞれ管理することで、締固め作業を効率良く行えるようにするとともに施工完了後のコンクリートの品質を向上させることができる。また、コンクリートの品質のばらつきをなくすことができる。
【符号の説明】
【0037】
1 締固め管理システム
2 GNSS基地局
3 転圧機
6 施工管理用パソコン(データ管理手段)
22 GNSS固定局
32 GNSS移動局
33 レーザー温度計(温度検出手段)
34 赤外線水分計(水分検出手段)
35 車載パソコン(データ処理手段)
36 表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
練り混ぜが完了したコンクリート材料を施工エリアに敷き均した後に当該施工エリアを転圧機により締固めるコンクリートの締固め管理方法であって、
前記転圧機は、GNSS移動局と、前記コンクリートの温度を検出する温度検出手段と、前記コンクリートの水分量を検出する水分検出手段と、データを表示可能なデータ処理手段と、を備え、
前記GNSS移動局及び前記施工エリア周辺に設けられたGNSS基地局から得られた前記転圧機の位置データから、前記転圧機の移動速度及び転圧回数を前記データ処理手段に算出させるとともに記録及び表示させ、
前記コンクリート材料の練り混ぜ完了時からの経過時間と、前記温度検出手段により検出した前記コンクリートの温度と、前記水分検出手段により検出した前記コンクリートの水分量と、を前記データ処理手段に記録及び表示させて、
前記転圧機の移動速度、前記転圧回数、前記経過時間、前記コンクリートの温度及び前記コンクリートの水分量を管理することを特徴とするコンクリートの締固め管理方法。
【請求項2】
前記転圧速度、前記コンクリートの温度又は前記コンクリートの水分量が、所定の値を超過した場合又は下回った場合には、前記データ処理手段に警告を表示させることを特徴とする請求項1に記載のコンクリートの締固め管理方法。
【請求項3】
施工エリア内又は施工エリア外にデータ管理手段が更に設けられ、
前記データ管理手段に、前記転圧機の移動速度、前記転圧回数、前記経過時間、前記コンクリートの温度及び前記コンクリートの水分量を記録及び表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリートの締固め管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−132761(P2011−132761A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−294089(P2009−294089)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000201478)前田建設工業株式会社 (358)