説明

コンクリート柱の継手構造

【課題】コンクリート柱の端部同士を簡易な構造で確実に連結することのできる継手構造を実現して、コンクリート柱の端部同士を信頼性高く連結できるようにするとともに、コンクリート柱の連結作業や再利用を容易化すること。
【解決手段】コンクリート柱51の端部同士を直に連結する継手構造50であって、円筒形状のコンクリート柱の端部に、その軸心から法線方向に延在して均等間隔の側面52bを有する突出部52を形成することにより、その突出部52と略同一形状の切欠空間53とが周方向に連続する組合形状に形成して、該端部同士を突き合わせるように長さ方向にスライドさせることにより、当該軸線に対して交差する方向にずれることなく当該端部同士を直に組み合わせることができるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート柱の継手構造に関し、詳しくは、コンクリート柱の端部同士を容易に連結することを可能にするものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリート柱を延長する必要がある場合には、外周の複数箇所に貫通穴の穿孔されている大径部が端部に形成されているコンクリート柱を準備して、その大径部のネジ穴にボルトを貫通させてナットを螺合させることにより、そのコンクリート柱の端部同士を連結することが行われていた。
【0003】
しかしながら、このコンクリート柱の継手構造は、大径部のネジ穴が上下に貫通する状態にコンクリート柱の端部同士を位置決めしなければならないことから、そのコンクリート柱を回転させるなどして端部同士の相対位置を微調整する作業に時間が掛かっていた。
【0004】
また、このようにコンクリート柱の端部同士を複数本のボルトで連結する継手構造では、その連結強度を確保するために相当数のボルトが必要であり、そのボルトなどが経年劣化してしまうと、コンクリート柱を再利用しようとしても困難であった。
【0005】
その一方で、コンクリート柱の端部同士を突き合わせた端面間に、側方からキー部材を打ち込んで連結する継手構造が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、この継手構造では、そのキー部材を打ち込む作業を行うための作業足場を組まなければならず、また、コンクリート柱に振動が繰り返し加えられた場合には、そのキー部材が脱落してしまう可能性がある。
【特許文献1】特開平6−330658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、コンクリート柱の端部同士を簡易な構造で確実に連結することのできる継手構造を実現して、コンクリート柱の端部同士を信頼性高く連結できるようにするとともに、コンクリート柱の連結作業や再利用を容易化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第1の発明は、コンクリート柱の端部同士を直に連結する継手構造であって、コンクリート柱の端部を、該端部同士を突き合わせるように長さ方向にスライドさせることにより当該軸線に対して交差する方向にずれることなく当該端部同士を直に組み合わせる組合形状に形成したことを特徴とするものである。
【0008】
この発明では、コンクリート柱を長さ方向に相対移動させるようにスライドさせて端部同士を直に突き合わせることにより、その端部に形成されている組合形状同士が組み合って、軸線に対して交差する方向にずれることがないように嵌まり込んだ状態に連結させることができる。したがって、コンクリート柱を長さ方向にスライドさせるだけで端部同士を容易に連結することができ、そのコンクリート柱を相対的に離隔させるように長さ方向に移動させない限り、端部同士が外れてしまうことがないようにその連結状態を維持することができる。
【0009】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第2の発明は、コンクリート柱の端部同士の間に継手部材を介装して該端部同士を連結する継手構造であって、コンクリート柱の端部と継手部材の連結箇所を、該コンクリート柱の端部を突き合わせるように長さ方向にスライドさせることにより当該軸線に対して交差する方向にずれることなく当該コンクリート柱の端部を該継手部材に組み合わせる組合形状に形成したことを特徴とするものである。
【0010】
この発明では、コンクリート柱を長さ方向に相対移動させるようにスライドさせてその端部を継手部材に突き合わせることにより、その端部と継手部材に形成されている組合形状同士が組み合って、軸線に対して交差する方向にずれることがないように嵌まり込んだ状態に連結させることができ、その継手部材を間に挟むようにコンクリート柱の端部同士を連結することができる。したがって、コンクリート柱を長さ方向にスライドさせるだけで端部同士を容易に連結することができ、そのコンクリート柱を相対的に離隔させるように長さ方向に移動させない限り、コンクリート柱の端部のそれぞれが継手部材から外れてしまうことがないようにその連結状態を維持することができる。
【0011】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第3の発明は、上記第1または第2の発明の特定事項に加え、前記組合形状として、一方が円筒形状に形成されるとともに、他方が該円筒形状内に差し込んで内装可能な形状に形成されて当該円筒形状の内面に対面接触させる外面を有することを特徴とするものである。
【0012】
この発明では、一方の円筒形状内に他方を差し込んで内装させることにより、その外装の円筒形状の内面に、内装させた外面を対面接触させて嵌まり込んだ状態に連結させることができる。したがって、例えば、一方を円筒形状に形成するのに対して、他方をその円筒形状の内面と略同一径の外面を有する円筒形状や円柱形状、あるいは、その円筒形状の内面に対面接触させる外面を有する多角形や放射形状などの異形形状に形成することにより、互いに対面接触する面同士を突き合わせて組み合わせることができ、軸線に対して交差する方向にずれることがないように連結することができる。
【0013】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第4の発明は、上記第1または第2の発明の特定事項に加え、前記組合形状として、連結作業時にスライドさせる方向と平行に切り欠かれた形状に形成されることにより、互いの対応する切欠空間と突出部とが略同一形状に形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
この発明では、コンクリート柱を長さ方向に相対移動させるようにスライドさせることにより、その端部の突出部が切欠空間内に嵌まり込んで側面同士を対面接触させるように連結させることができる。したがって、例えば、コンクリート柱の円筒形状や円柱形状などの端部同士の外面が任意の連続面になるように連結することができる。
【0015】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第5の発明は、上記第4の発明の特定事項に加え、前記組合形状として、円筒形状に形成されて当該軸心から法線方向に延在して均等間隔の側面を有する突出部が形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
この発明では、コンクリート柱を長さ方向に相対移動させるようにスライドさせることにより、略同一形の切欠空間と突出部とを互いに嵌まり込ませて側面同士を対面接触させるように連結させることができる。したがって、連結するコンクリート柱の端部を同一形状の切欠空間と突出部を有する共通の形状にすることができ、安価に作製することができる。
【0017】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第6の発明は、上記第1から第5のいずれかの発明の特定事項に加え、前記組合形状として、連結作業時にスライドさせる方向と略平行に形成されて、組み合わせる際の対面接触面が外方に向かって徐々に拡開する形状に形成されていることを特徴とするものである。
【0018】
この発明では、コンクリート柱の端部を長さ方向に相対移動させるようにスライドさせて突き合わせる際には、外方ほど大きく離隔する組合形状の対面接触面間(切欠空間内)に突出部を容易に差し込むことができ、その内方ほど狭くなる対面接触面同士が圧接する状態に嵌まり込ませて連結することができる。したがって、コンクリート柱の端部同士をより容易に連結することができ、そのコンクリート柱の端部同士をより強固に連結することができる。
【0019】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第7の発明は、上記第1から第6のいずれかの発明の特定事項に加え、前記コンクリート柱の端部同士の継手箇所の外面を覆うカバー部材を備えることを特徴とするものである。
【0020】
この発明では、コンクリート柱の端部同士の継手箇所(連結箇所)をカバー部材で覆うことができる。したがって、その継手箇所からコンクリート柱の内部に雨水などが侵入することを防止することができる。
【0021】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第8の発明は、上記第7の発明の特定事項に加え、前記コンクリート柱の端部同士の継手箇所が下方に向かって拡大する外面を有するとともに、前記カバー部材も下方に向かって拡大する内面を有することを特徴とするものである。
【0022】
この発明では、コンクリート柱の端部同士の継手箇所にカバー部材を被せたときには、その継手箇所の下方に拡開する外面に、同様に下方に拡開するカバー部材の内面を面接触する。したがって、特別な係止手段を必要とすることなく、コンクリート柱の継手箇所にカバー部材を取り付けることができる。
【0023】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第9の発明は、上記第7の発明の特定事項に加え、前記コンクリート柱の端部同士の継手箇所またはカバー部材の一方に、対向面に向って突出するオス形状を形成するとともに、該継手箇所またはカバー部材の他方に、該オス形状を内装するメス形状を形成することを特徴とするものである。
【0024】
この発明では、コンクリート柱の端部同士の継手箇所にカバー部材を被せたときには、一方から突出するオス形状を他方のメス形状内に内装することにより継手箇所にカバー部材を位置決め係止することができる。したがって、コンクリート柱の継手箇所にカバー部材を被せるだけで所望の位置に取り付けることができ、また、コンクリート柱の端部間が離隔する方向に移動することを制限して連結状態を維持することができる。
【0025】
上記課題を解決するコンクリート柱の継手構造の第10の発明は、上記第7の発明の特定事項に加え、前記コンクリート柱の端部同士の継手箇所にカバー部材をネジ止め固定する手段を備えることを特徴とするものである。
【0026】
この発明では、コンクリート柱の端部同士の継手箇所にカバー部材を被せるとともに、継手箇所にカバー部材をネジ止めして係止することができる。したがって、コンクリート柱の継手箇所にカバー部材をネジ止めして確実に取り付けることができ、また、コンクリート柱の端部間が離隔する方向に移動することを制限して連結状態を維持することができる。
【発明の効果】
【0027】
このように本発明によれば、コンクリート柱を長さ方向にスライドさせるだけで端部同士を組み合わせて、ずれることがないように嵌まり込ませて連結させるので、コンクリート柱の端部同士を容易に外れることがないように連結することができる。したがって、コンクリート柱の連結作業を容易に行うことができるとともに、逆に、離隔方向にスライドさせることにより組合状態を容易に解消してコンクリート柱を再利用することができる。また、その継手箇所に係合するカバー部材を取り付けることによりその連結状態をより信頼性高く維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3は本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第1実施形態を示す図である。
【0029】
図1において、コンクリート柱の継手構造10は、一般的な円筒形状のコンクリート柱11の端部と、このコンクリート柱11の端部を連結する継手部材21と、これらのコンクリート柱11端部および継手部材21の連結箇所(継手箇所)の外面を覆うカバー部材31と、により構成されている。
【0030】
継手部材21は、図2に示すように、円盤形状に形成されている円盤部22と、この円盤部22の両面に軸心が共通するように立設されている円柱形状に形成された円柱部23と、を有するように、例えば、コンクリートを一体成形することにより作製されており、円盤部22は、コンクリート柱11と同一径の外径に形成されているとともに、円柱部23は、そのコンクリート柱11の端部に開口する内周面よりも小さめの外径に形成されている。
【0031】
これにより、この継手部材21では、直立姿勢に保持するコンクリート柱11の上側の端面11bの開口11a内に、円盤部22の下側に位置させた円柱部23を差し込んでその円盤部22をコンクリート柱11の上側端面11bに圧接させた状態で対面接触させて連結支持させることができ、その円盤部22の上側に位置する円柱部23を、同様に直立姿勢に保持するコンクリート柱11の下側の端面11bの開口11a内に差し込んでそのコンクリート柱11の下側端面11bを円盤部22に圧接させた状態で対面接触させて連結支持させることができる。すなわち、この継手構造10では、コンクリート柱11の端部の円筒形状と、継手部材21の円盤部22両面の円柱部23の円柱形状と、を組み合わせることにより、そのコンクリート柱11の端部同士を連結する構造に設計されており、コンクリート柱11端部の円筒形状の内面と継手部材21の円柱部23(円柱形状)の外面とが互いに対面接触することにより、互いに軸線に対する交差方向にずれることを衝止する組合形状にそれぞれ形成されている。ここで、このコンクリート柱11端部の円筒形状の内径と、継手部材21の円柱部23(円柱形状)の外径とは、組立作業時の作業性を考慮して寸法設計すればよい(以下で説明する他の実施形態においても同様)。
【0032】
カバー部材31は、コンクリート柱11の外径程度の内周面を有するように、例えば、鉄板などを湾曲させて円筒形状に形成するとともに、継手構造10の少なくとも継手部材21の円盤部22の厚さよりも大きな高さを有するように作製することにより、その継手部材21の円盤部22とコンクリート柱11の端部との接合面を覆うことができるように設計されている。
【0033】
このカバー部材31は、円筒形状を半割りして一端辺を回動軸32で相対回動自在に連設することにより開閉自在に作製されているとともに、他端辺側を外方に延長して対面する締付部33が形成されており、内面の内径がコンクリート柱11の外径よりも小さめに設定されているとともに、その締付部33の複数箇所にボルト35を差し込み可能に開口するネジ穴34が形成されている。
【0034】
これにより、このカバー部材31は、コンクリート柱11の端部間に継手部材21の円盤部22を挟んだ状態の継手箇所の全体を覆うように取り付けることができ、締付部33のネジ穴34にボルト35を差し込んで不図示のナットを螺合させることにより小さめの内径に設定されている内面を圧接させて締め付けることができる。このとき、カバー部材31は、コンクリート柱11端部の円筒形状の内径と、継手部材21の円柱部23(円柱形状)の外径との間に作業性を考慮したことによる隙間により微小なズレが存在する場合でも、コンクリート柱11端部と継手部材21の円盤部22の外面をきつく締め付けることにより、その軸心が一致するように(外面が連続するように)矯正してそのズレをなくすことができる。
【0035】
したがって、この継手構造10では、直立姿勢に保持するコンクリート柱11の長さ方向に継手部材21を相対移動(スライド)させてその上側端面11bの開口11a内に継手部材21の円柱部23を差し込んだ後に、同様に、直立姿勢に保持するコンクリート柱11を長さ方向に相対移動させてその下側端面11bの開口11a内に継手部材21の円柱部23を差し込むだけで、コンクリート柱11の端部同士を横方向(交差方向)にずれて外れてしまわないように継手部材21を嵌り込ませて連結することができ、この後には、その継手箇所(継手部材21の円盤部22)の全体を覆うようにカバー部材31を取り付けて締め付けることにより、その継手部材21の円盤部22とコンクリート柱11の端部との境界が外部に露出して雨水などが侵入することを防止することができる。また、このカバー部材31を外してコンクリート柱11や継手部材21をその長さ方向にスライドさせるだけで引き抜いてその連結状態を解消することができ、コンクリート柱11を再利用することができる。
【0036】
このように本実施形態においては、コンクリート柱11や継手部材21をその長さ方向にスライドさせるだけで、簡易な形状同士をずれることがないように容易に嵌まり込ませて(組み合わせて)コンクリート柱11の端部同士を信頼性高く連結することができるとともに、その連結状態(組合状態)を容易に解消してコンクリート柱11を再利用することができる。したがって、コンクリート柱11の連結作業や再利用を容易化することができる。
【0037】
次に、図4〜図6は本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第2実施形態を示す図である。ここで、本実施形態は、上述第1実施形態と略同様の構成も備えることから、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分を説明する(以下で説明する他の実施形態においても同様)。
【0038】
図4において、コンクリート柱の継手構造40は、上述第1実施形態における継手部材21を用いることなく、コンクリート柱41、42の端部同士を直接組み合わせることにより連結して、上述第1実施形態と同様に、その連結箇所(継手箇所)の外面をカバー部材31により覆うようになっている。
【0039】
コンクリート柱41は、図5に示すように、端面43aが十字になる突出部43を端部に形成されており、その十字以外の箇所には長さ方向に切り欠かれた切欠空間44が形成されている。反対に、コンクリート柱42は、そのコンクリート柱41の切欠空間44に対応する端面45aを残した突出部45が端部に形成されており、その端面45a以外の十字の端面43aに対応する箇所を長さ方向に切り欠いた十字の切欠空間46が形成されている。すなわち、コンクリート柱41、42の端部の突出部43および切欠空間46と、突出部45および切欠空間44は、その長さ方向と平行に切り欠かれてそれぞれ略同一形状になるように形成されている。
【0040】
これにより、このコンクリート柱41、42の継手構造40では、コンクリート柱41、42をそれぞれ直立姿勢に保持して、例えば、一方のコンクリート柱42を吊るして互いの突出部43、45と切欠空間44、46を対面させつつ直に突き合わせるように降下させることにより(長さ方向にスライドさせることにより)、コンクリート柱41の十字の突出部43をコンクリート柱42の十字の切欠空間46内に差し込んで(コンクリート柱42の突出部45をコンクリート柱41の切欠空間44内に差し込んで)互いの端部同士を直に組み合わせることができ、コンクリート柱41の十字の突出部43の端面43aをコンクリート柱42の切欠空間46の底面46aに圧接させた状態で対面接触させて(コンクリート柱41の切欠空間44の底面44aをコンクリート柱42の突出部45の端面45aに圧接させた状態で対面接触させて)連結支持させることができる。この状態では、コンクリート柱41、42の突出部43、45の側面43b、45b(切欠空間44、46の側面)が対面接触することにより、互いに軸線に対する交差方向にずれることを衝止する組合形状にそれぞれ形成されている。
【0041】
したがって、このコンクリート柱41、42の継手構造40では、直立姿勢に保持するコンクリート柱41、42を長さ方向に相対移動させて突出部43、45を切欠空間44、46内に差し込むだけで、コンクリート柱41、42の端部同士を横方向(交差方向)にずれて外れてしまわないように互いに嵌り込ませて連結することができ、この後には、その継手箇所(突出部43、45と切欠空間44、46の形成箇所)の全体を覆うようにカバー部材31を取り付けて締め付けることにより、その側面43b、45b間などの境界が外部に露出して雨水などが侵入することを防止することができる。また、このカバー部材31を外してコンクリート柱41、42をその長さ方向にスライドさせるだけで引き抜いてその連結状態を解消することができ、コンクリート柱41、42を再利用することができる。
【0042】
このように本実施形態においては、コンクリート柱41、42をその長さ方向にスライドさせるだけで、簡易な形状同士をずれることがないように容易に嵌まり込ませて(組み合わせて)コンクリート柱41、42の端部同士を信頼性高く連結することができるとともに、その連結状態(組合状態)を容易に解消してコンクリート柱41、42を再利用することができる。したがって、コンクリート柱41、42の連結作業や再利用を容易化することができる。
【0043】
ここで、本実施形態の他の態様としては、図示することは省略するが、本実施形態ではコンクリート柱端部の円柱形状内に十字に突出部43や切欠空間46を形成しているが、円筒形状内に形成しても良いことは言うまでもない。また、本実施形態では、回転対称の十字に突出部43や切欠空間46を形成することにより、45度ずつ相対回転しても端部同士を突き合わせて連結することができるが、逆に、異形に形成して相対回転角度を制限することにより、例えば、イラストや文字などを表示されている周方向の組み合わせ面が連続するようにしてもよい。
【0044】
次に、図7および図8は本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第3実施形態を示す図である。
【0045】
図7において、コンクリート柱の継手構造50は、上述第2実施形態と同様に(上述第1実施形態における継手部材21を用いることなく)、コンクリート柱51の端部同士を直接組み合わせることにより連結して、その連結箇所(継手箇所)の外面をカバー部材31により覆うようになっている。
【0046】
コンクリート柱51は、図8に示すように、端部が円筒形状に形成されているとともに、同一形状の突出部52および切欠空間53がそれぞれ略60度の均等間隔で連続するように形成されており、その突出部52は、その軸心から法線方向に延在する側面52bが略60度の均等間隔で連続するように形成されることになる。
【0047】
これにより、このコンクリート柱51の継手構造50では、2本のコンクリート柱51をそれぞれ直立姿勢に保持して、一方のコンクリート柱51を吊るして互いの突出部52と切欠空間53とを対面させつつ直に突き合わせるように降下させることにより(長さ方向にスライドさせることにより)、その突出部52を切欠空間53内に差し込んでコンクリート柱51の端部同士を直に組み合わせることができ、コンクリート柱51の突出部52の端面52aを切欠空間53の底面53aに圧接させた状態で対面接触させて連結支持させることができる。この状態では、コンクリート柱51の突出部52の側面52b同士が対面接触することにより、互いに軸線に対する交差方向にずれることを衝止する組合形状にそれぞれ形成されている。
【0048】
したがって、このコンクリート柱51の継手構造50では、直立姿勢に保持する2本のコンクリート柱51を長さ方向に相対移動させて突出部52を切欠空間53内に差し込むだけで、コンクリート柱51の端部同士を横方向(交差方向)にずれて外れてしまわないように互いに嵌り込ませて連結することができ、この後には、その継手箇所(突出部52と切欠空間53の形成箇所)の全体を覆うようにカバー部材31を取り付けて締め付けることにより、その側面52b間などの境界が外部に露出して雨水などが侵入することを防止することができる。また、このカバー部材31を外してコンクリート柱51をその長さ方向にスライドさせるだけで引き抜いてその連結状態を解消することができ、コンクリート柱51を再利用することができる。
【0049】
このように本実施形態においては、上述第2実施形態による作用効果に加えて、同一種のコンクリート柱51を複数本準備するだけでよく、安価に作製することができる。そして、そのコンクリート柱51をその長さ方向にスライドさせるだけで、簡易な形状同士をずれることがないように容易に嵌まり込ませて(組み合わせて)コンクリート柱51の端部同士を信頼性高く連結することができるとともに、その連結状態(組合状態)を容易に解消してコンクリート柱51を再利用することができる。したがって、コンクリート柱51の連結作業や再利用を容易化することができる。
【0050】
次に、図9および図10は本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第4実施形態を示す図である。
【0051】
図9において、コンクリート柱の継手構造60は、上述第3実施形態におけるコンクリート柱51に代えて、コンクリート柱61の端部同士を直接組み合わせることにより連結して、その連結箇所(継手箇所)の外面をカバー部材31により覆うようになっている。
【0052】
コンクリート柱61は、図10に示すように、上述第3実施形態におけるコンクリート柱51の突出部52の側面(対面接触面)52bを、外方に向って徐々に拡開させた傾斜側面62bに形成することにより、突出部62および切欠空間63が形成されている。
【0053】
これにより、このコンクリート柱61の継手構造60では、上述第3実施形態におけるコンクリート柱51と同様に、2本のコンクリート柱61をそれぞれ直立姿勢に保持して、一方のコンクリート柱61を吊るして互いの突出部62と切欠空間63とを対面させつつ直に突き合わせるように降下させる(長さ方向にスライドさせる)と、その突出部62をその先端側の端面62aよりも広めに開口する切欠空間63内(傾斜側面62b間)に容易に差し込んで互いの端部同士を直に組み合わせることができ、コンクリート柱61の突出部62の端面62aを切欠空間63の底面63aに対面接触させるとともに傾斜側面62b同士も圧接する状態で対面接触させるように嵌り込ませて連結支持させることができる。このコンクリート柱61の突出部62と切欠空間63とは、傾斜側面62b同士が確実に対面接触するように端面62aまでの高さと底面63aまでの深さを調整すればよい。
【0054】
したがって、このコンクリート柱61の継手構造60では、上述第3実施形態のコンクリート柱51の場合よりも、直立姿勢に保持する2本のコンクリート柱61の突出部62を切欠空間63内に容易に差し込むことができ、コンクリート柱61の端部同士をより強固に嵌り込ませて連結することができる。
【0055】
このように本実施形態においては、上述第3実施形態による作用効果に加えて、同一種のコンクリート柱61の端部同士を容易かつ強固に連結することができる。
【0056】
次に、図11は本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第5実施形態を示す図である。
図11において、コンクリート柱の継手構造70は、上述第4実施形態におけるコンクリート柱61に代えて、上側に位置するコンクリート柱71の下端部を、下側に位置するコンクリート柱72の上端部に直接組み合わせることにより連結するとともに、上述第1〜第4実施形態におけるカバー部材31に代えて、その連結箇所(継手箇所)の外面をカバー部材78により覆うようになっている。
【0057】
コンクリート柱71、72は、径の異なる円筒形状に形成されており、小径のコンクリート柱71の下端部は下側端面73aに向かうほど拡径するように形成されるとともに、大径のコンクリート柱72の上端部は上側端面74aに向うほど縮径するように形成されて、これらの端部同士を組み合わせることにより外周面を連続させて円錐台形を形成するように設計されている。すなわち、このコンクリート柱71、72の端部同士の連結箇所は下方に向かって拡大する外面を有するように形成されている。
【0058】
このコンクリート柱71、72の端部は、上述第4実施形態におけるコンクリート柱61の端部と同様に組合可能に、その軸心から法線方向に延在するとともに、外方に向って徐々に拡開する傾斜側面73b、74bが略60度の均等間隔で連続するように形成されることにより、その長さ方向に突出する突出部73、74が形成されており、その突出部73、74感に略同一形状の切欠空間75、76が周方向に連続するように形成されている。
【0059】
これにより、このコンクリート柱71、72の継手構造70でも、上述第4実施形態のコンクリート柱61と同様に、コンクリート柱71、72をそれぞれ直立姿勢に保持して、一方のコンクリート柱71を吊るして他方のコンクリート柱72に向かって降下させることにより、互いの突出部73、74を切欠空間75、76内に容易に差し込んで端部同士を直に組み合わせることができ、その突出部73、74の端面73a、74aを切欠空間75、76の底面75a、76aに対面接触させるとともに傾斜側面73b、74b同士も圧接する状態で対面接触させるように嵌り込ませて連結支持させることができる。
【0060】
これに対して、カバー部材78は、コンクリート柱71、72の端部の円錐台形を内装可能に下方に向かって拡径する円筒形状に、例えば、鉄板などを湾曲させて作製するとともに、その継手構造70の少なくとも傾斜側面73b、74bなどを覆うことのできる高さを有するように設計されている。
【0061】
これにより、このカバー部材78では、コンクリート柱71、72の端部を上方から被せるようにすることにより、上述第1〜第4実施形態のようにネジ止めする必要なく、その端部同士を連結した連結箇所の全体を覆うように取り付けることができる。このカバー部材78は、コンクリート柱71、72の端部の連結箇所を上方から覆う状態にしてその端面を下方に打ち込むことによりその連結箇所の外面を締め付けるように圧接させることができる。
【0062】
したがって、このコンクリート柱71、72の継手構造70では、その端部同士の連結箇所(突出部73、74と切欠空間75、76の形成箇所)の全体を覆うようにカバー部材78をネジ止めすることなく取り付けることができ、その傾斜側面73b、74b間などの境界が外部に露出して雨水などが侵入することを防止することができる。また、このカバー部材78はネジ止めを解除する作業を行うことなく、コンクリート柱71の端部をコンクリート柱72の端部から引き抜いてその連結状態を解消することができ、コンクリート柱71、72を再利用することができる。
【0063】
このように本実施形態においては、上述第4実施形態による作用効果に加えて、コンクリート柱71、72の端部同士の連結箇所を容易にカバー部材78で覆うことができ、また、そのカバー部材78を容易に外すことができる。したがって、コンクリート柱71、72の連結作業や再利用を容易化することができる。
【0064】
次に、図12〜図14は本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第6実施形態を示す図である。
【0065】
図12において、コンクリート柱の継手構造80は、上述第3実施形態におけるコンクリート柱51に代えて、コンクリート柱81の端部同士を直接組み合わせることにより連結するとともに、上述第1〜第4実施形態におけるカバー部材31に代えて、その連結箇所(継手箇所)の外面をカバー部材85により覆うようになっている。
【0066】
コンクリート柱81は、図13に示すように、上述第3実施形態におけるコンクリート柱51の切欠空間53よりも長さ方向の内側で円周方向に延在する係合溝(メス形状)82が形成されており、カバー部材85は、上述第1〜第4実施形態におけるカバー部材31の内面にその係合溝82内に内装可能な係合リブ(オス形状)86が対応する位置の円周方向に延在するように形成されている。
【0067】
したがって、このコンクリート柱81の継手構造80では、上述第3実施形態におけるコンクリート柱51と同様に、コンクリート柱81の端部同士を直に組み合わせて(突出部52を切欠空間53内に嵌り込ませて)連結支持させることができ、この後に、カバー部材85をコンクリート柱81の連結箇所(継手箇所)の全体を覆うように取り付けて締付部33同士をボルト35によりネジ止めして締め付けることにより、そのコンクリート柱81の外面の係合溝82にカバー部材85の内面の係合リブ86を嵌め込ませて係合させることができ、上下のコンクリート柱81の端部同士が離隔する方向に相対移動することを制限することができる。
【0068】
このように本実施形態においては、上述第3実施形態による作用効果に加えて、コンクリート柱81の端部同士をより強固にカバー部材85により係合係止することができ、より信頼性高くコンクリート柱81の端部同士を連結することができる。
【0069】
ここで、本実施形態では、コンクリート柱81の外面に円周方向に延在する係合溝82を形成するとともに、カバー部材85の内面に円周方向に延在する係合リブ86を形成して互いに係合させる場合を一例に説明するが、これに限るものではなく、例えば、カバー部材85の内面にその係合溝82に係合可能な突起を形成してもよく、また、その突起を差し込み係合させることのできる係合穴をコンクリート柱81の外面に形成してもよく、さらに、コンクリート柱81とカバー部材85を逆にして係合溝や係合リブを形成してもよいことは言うまでもない。
【0070】
次に、図15〜図17は本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第7実施形態を示す図である。
【0071】
図15において、コンクリート柱の継手構造90は、上述第3実施形態におけるコンクリート柱51に代えて、コンクリート柱91の端部同士を直接組み合わせることにより連結するとともに、上述第1〜第4実施形態におけるカバー部材31に代えて、その連結箇所(継手箇所)の外面をカバー部材95により覆うようになっている。
【0072】
コンクリート柱91は、図16に示すように、上述第3実施形態におけるコンクリート柱51の切欠空間53よりも長さ方向の内側に後述するボルト98を貫通可能な貫通穴92がその軸心を通過するように形成されており、カバー部材95は、上述第1〜第4実施形態におけるカバー部材31の締付部33を省略するとともにそのコンクリート柱91の貫通穴92に対応する位置にボルト98を貫通可能なネジ穴96が開口されている。
【0073】
したがって、このコンクリート柱91の継手構造90では、上述第3実施形態におけるコンクリート柱51と同様に、コンクリート柱81の端部同士を直に組み合わせて(突出部52を切欠空間53内に嵌り込ませて)連結支持させることができ、この後に、カバー部材95をコンクリート柱91の連結箇所(継手箇所)の全体を覆うように取り付けるとともに、ネジ穴96を貫通穴92に一致させて貫通させたボルト98にナット99を螺合させてネジ止め固定することにより、その上下のコンクリート柱81の端部同士が離隔する方向に相対移動することを制限することができる。
【0074】
このように本実施形態においては、上述第3実施形態による作用効果に加えて、コンクリート柱81の端部同士をより確実にカバー部材95に係合係止させることができ、より信頼性高くコンクリート柱81の端部同士を連結することができる。
【0075】
ここで、本実施形態では、コンクリート柱91に貫通穴92を形成するとともにカバー部材95にもネジ穴96を形成してボルト98を貫通させてネジ止めする場合を一例に説明するが、これに限るものではなく、例えば、コンクリート柱の外面側にナットの螺合可能な雄ネジを立設させることにより、カバー部材のネジ穴から雄ネジを露出させてネジ止めするようにしてもよく、あるいは、コンクリート柱の外面側に雌ネジを刻設することにより、カバー部材のネジ穴から汎用のボルトや足場ボルトを差し込んでネジ止めするようにしてもよい。
【0076】
次に、図18〜図20は本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第8実施形態を示す図である。
【0077】
図18において、コンクリート柱の継手構造100は、上述第1実施形態におけるコンクリート柱11に代えて、上述第2実施形態におけるコンクリート柱41、42と同様に、コンクリート柱101、102の異形に形成された端部同士を直接組み合わせることにより連結するとともに、その連結箇所(継手箇所)の外面を上述第7実施形態におけるカバー部材95により覆うようになっている。
【0078】
コンクリート柱101は、図19に示すように、上述第1実施形態におけるコンクリート柱11端部の開口11a内に継手部材21の円柱部23を差し込んで一体化させたような形状に形成されており、その端部からはその円柱部23を変形させた楕円形状部(突出部)103が突出するように形成されている。
【0079】
一方、コンクリート柱102は、図20に示すように、そのコンクリート柱101端部の楕円形状部103を差し込み可能な開口(切欠空間)102aが端部に形成されており、その開口102aは、上述第1実施形態におけるコンクリート柱11端部の開口11aを変形させて、楕円形状部103と略同一形状で大きめの空間を形成するように作製されている。
【0080】
また、このコンクリート柱101、102は、開口102a内に差し込んだ状態の楕円形状部103の端面103aよりも長さ方向の内側の外面に、足場ボルト106や汎用ボルト107を螺合させることのできる雌ネジ105がそれぞれ穿孔されて刻設されており、その雌ネジ105は、その連結箇所を覆うように取り付けるカバー部材95のネジ穴96に一致するように形成されている。
【0081】
これにより、このコンクリート柱101、102の継手構造100では、上述第2実施形態におけるコンクリート柱41、42と同様に、コンクリート柱101、102をそれぞれ直立姿勢に保持して、例えば、一方のコンクリート柱102を吊るして開口102aをコンクリート柱101の楕円形状部103に対面させつつ直に突き合わせるように降下させることにより(長さ方向にスライドさせることにより)、そのコンクリート柱101の楕円形状部103をコンクリート柱102の開口102a内に差し込んで端部同士を直に組み合わせることができ、コンクリート柱101の楕円形状部103の周囲の端面101bをコンクリート柱102の端面102bに圧接させた状態で対面接触させて連結支持させることができる。この状態では、コンクリート柱101の楕円形状部103の側面103aとコンクリート柱102の開口102aの内面102cとが対面接触することにより、互いに軸線に対する交差方向にずれることを衝止する組合形状にそれぞれ形成されている。
【0082】
このとき、この継手構造100では、コンクリート柱101の楕円形状部103と、コンクリート柱102の開口102aとが断面楕円形に形成されていることから、周方向に所望の位置関係になるように互いに相対回転不能に嵌め込むことができる。この状態では、このコンクリート柱101、102の端部同士の連結箇所の全体を覆うようにカバー部材95を取り付ける際に、1箇所のネジ穴96を雌ネジ105に一致させることにより、他の箇所のネジ穴96と雌ネジ105をも一致させることができ、足場ボルト106と汎用ボルト107とを雌ネジ105にそれぞれ容易に螺合させてネジ止め固定し、そのカバー部材95によりコンクリート柱101、102の端部の連結箇所を覆うとともにそのコンクリート柱101、102の端部同士が離隔する方向に相対移動することを制限することができる。
【0083】
このように本実施形態においては、上述実施形態と同様に作用効果を得ることができるとともに、コンクリート柱101、102の端部同士を所望の位置関係になるように連結して、そのコンクリート柱101、102の雌ネジ105に足場ボルト106や汎用ボルト107を容易に螺合させてカバー部材95を取り付けることができ、信頼性高くコンクリート柱101、102の端部同士を連結することができる。
【0084】
ここで、本実施形態では、コンクリート柱の端部の突出部と開口を略同一形状に形成する場合を一例に説明するが、これに限るものではなく、例えば、一方のコンクリート柱の開口内面に外面の複数箇所を対面接触させる突出部を他方のコンクリート柱の端部に形成してもよいことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0085】
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第1実施形態を示す図であり、その概略全体構成を示す立面図である。
【図2】そのコンクリート柱の端部同士の連結を説明する分解斜視図である。
【図3】その連結箇所に取り付けるカバー部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図4】本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第2実施形態を示す図であり、その概略全体構成を示す立面図である。
【図5】その一方のコンクリート柱の端部の形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図6】その他方のコンクリート柱の端部の形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図7】本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第3実施形態を示す図であり、その概略全体構成を示す立面図である。
【図8】そのコンクリート柱の端部の形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図9】本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第4実施形態を示す図であり、その概略全体構成を示す立面図である。
【図10】そのコンクリート柱の端部の形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図11】本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第5実施形態を示す図であり、そのコンクリート柱の端部とカバー部材の形状を説明する立面図である。
【図12】本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第6実施形態を示す図であり、その概略全体構成を示す立面図である。
【図13】そのコンクリート柱の端部の形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図14】その連結箇所に取り付けるカバー部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図15】本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第7実施形態を示す図であり、(a)はその概略全体構成を示す立面図、(b)はその一部断面上面図である。
【図16】そのコンクリート柱の端部の形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図17】その連結箇所に取り付けるカバー部材を示す正面図である。
【図18】本発明に係るコンクリート柱の継手構造の第8実施形態を示す図であり、(a)はその概略全体構成を示す立面図、(b)はその一部断面上面図である。
【図19】その一方のコンクリート柱の端部の形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図20】その他方のコンクリート柱の端部の形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【符号の説明】
【0087】
10、40、50、60、70、80、90、100……継手構造 11、41、42、51、61、71、72、81、91、101、102……コンクリート柱 11……円盤部 11a、102a……開口 11b、43a、45a、52a、53a、62a、73a、74a、101b、102b……端面 21……継手部材 22……円盤部 23……円柱部 31、78、85、95……カバー部材 32……回動軸 33……締付部 34、96……ネジ穴 35、98、107……ボルト 43、45、52、62、73、74……突出部 43b、45b、52b、103a……側面 44、46、53、63、75、76……切欠空間 44a、46a、53a、63a、75a、76a……底面 62b、73b、74b……傾斜側面 82……係合溝 86……係合リブ 92……貫通穴 99……ナット 102c……内面 103……楕円形状部 105……雌ネジ 106……足場ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート柱の端部同士を直に連結する継手構造であって、
コンクリート柱の端部を、該端部同士を突き合わせるように長さ方向にスライドさせることにより当該軸線に対して交差する方向にずれることなく当該端部同士を直に組み合わせる組合形状に形成したことを特徴とするコンクリート柱の継手構造。
【請求項2】
コンクリート柱の端部同士の間に継手部材を介装して該端部同士を連結する継手構造であって、
コンクリート柱の端部と継手部材の連結箇所を、該コンクリート柱の端部を突き合わせるように長さ方向にスライドさせることにより当該軸線に対して交差する方向にずれることなく当該コンクリート柱の端部を該継手部材に組み合わせる組合形状に形成したことを特徴とするコンクリート柱の継手構造。
【請求項3】
前記組合形状として、一方が円筒形状に形成されるとともに、他方が該円筒形状内に差し込んで内装可能な形状に形成されて当該円筒形状の内面に対面接触させる外面を有することを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート柱の継手構造。
【請求項4】
前記組合形状として、連結作業時にスライドさせる方向と平行に切り欠かれた形状に形成されることにより、互いの対応する切欠空間と突出部とが略同一形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート柱の継手構造。
【請求項5】
前記組合形状として、円筒形状に形成されて当該軸心から法線方向に延在して均等間隔の側面を有する突出部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のコンクリート柱の継手構造。
【請求項6】
前記組合形状として、連結作業時にスライドさせる方向と略平行に形成されて、組み合わせる際の対面接触面が外方に向かって徐々に拡開する形状に形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のコンクリート柱の継手構造。
【請求項7】
前記コンクリート柱の端部同士の継手箇所の外面を覆うカバー部材を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のコンクリート柱の継手構造。
【請求項8】
前記コンクリート柱の端部同士の継手箇所が下方に向かって拡大する外面を有するとともに、
前記カバー部材も下方に向かって拡大する内面を有することを特徴とする請求項7に記載のコンクリート柱の継手構造。
【請求項9】
前記コンクリート柱の端部同士の継手箇所またはカバー部材の一方に、対向面に向って突出するオス形状を形成するとともに、該継手箇所またはカバー部材の他方に、該オス形状を内装するメス形状を形成することを特徴とする請求項7に記載のコンクリート柱の継手構造。
【請求項10】
前記コンクリート柱の端部同士の継手箇所にカバー部材をネジ止め固定する手段を備えることを特徴とする請求項7に記載のコンクリート柱の継手構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−240367(P2008−240367A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−82756(P2007−82756)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】