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コンクリート構造物品質検査方法及びコンクリート構造物品質検査装置
説明

コンクリート構造物品質検査方法及びコンクリート構造物品質検査装置

【課題】コンクリート中に磁性体が含まれていても「かぶり厚さ」を検査することができると共に、コンクリート構造物の形状の影響や鉄筋相互の影響を受けることなくコンクリートの強度を高精度で検査することができるコンクリート構造物品質検査方法及びコンクリート構造物品質検査装置を得る。
【解決手段】センサ素子10Aに印加した発振信号と該発振信号をセンサ素子10Bで受振して得られた受振信号との位相差と、センサ素子10A、10B間距離とに基づいて伝播速度を求める。そして、発振素子11に印加した発振信号と該発振信号をセンサ素子10Cで受振して得られた受振信号との位相差と、前記伝播速度とから「かぶり厚さ」を求める。また、各センサ素子10A〜10Cに設けた温度センサ素子106によってコンクリート21の温度を検出し、一定時間毎に積算した積算温度値からコンクリート21の強度を推定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートを型枠内に打設して得られたコンクリート構造物の品質(かぶり厚さや強度等)を検査するコンクリート構造物品質検査方法及びコンクリート構造物品質検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリート構造物には、型枠合板や鋼製型枠又はプレキャストコンクリート等で作られた型枠の内部に鉄筋を配し、そこへフレッシュコンクリートを充填する方法が採られている。
近年、デザインの多様化などから型枠の形状も複雑になり、あるいは、高密度配筋となり、コンクリートの型枠内への充填不足が生じ易くなるため、型枠の末端部までコンクリートが正しく充填されているかどうかを非破壊検査で容易に検出できる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、コンクリートの「厚み」や「かぶり厚さ」を非破壊検査で容易に検出できる方法も提案されている(例えば特許文献2参照)。「かぶり厚さ」は、鉄筋からコンクリート表面までの距離である。「かぶり厚さ」の検査方法として、電磁波レーダ法や電磁誘導法等がある。
また、打設後のコンクリートの凝結終了後(終結後)の強度を検知する方法として、コンクリートに超音波を送信し、その超音波を送信点から離間した点で受信して超音波の伝播時間を計測し、計測した伝播時間と、送受信点夫々の位置とに基づいてコンクリート内の音速分布を求め、求めた音速分布に基づいてコンクリートの強度分布を推定する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−202328号公報
【特許文献2】特開2004−069495号公報
【特許文献3】特開2003−028844号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コンクリート構造物の「かぶり厚さ」を非破壊試験で推定する場合、その測定原理や機器の特性によって、必ずしも高い精度が確保されているとは言い難い。また、計測には熟練技術を要するのも現状である。また、コンクリート中に磁性体(フィラー)が含まれていると電磁波による計測ができない。即ち、金属ファイバーを混ぜたコンクリートや金属巻き補強をしたコンクリートでは電磁波が散乱されてしまうため、電磁波による計測ができない。
また、超音波を使用して終結後のコンクリートの強度を検査する方法は、コンクリート構造物の形状の影響や鉄筋相互の影響を受け易いため、高精度が得られない。
【0005】
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、コンクリート中に磁性体が含まれていても「かぶり厚さ」を検査することができると共に、コンクリート構造物の形状の影響や鉄筋相互の影響を受けることなくコンクリートの強度を高精度で検査することができるコンクリート構造物品質検査方法及びコンクリート構造物品質検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコンクリート構造物品質検査方法は、電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能なセンサ素子を少なくとも2個1組として使用して、これらを予め設定した距離で型枠内に離間配置し、前記型枠内へのコンクリートの打設後、前記センサ素子のうち第1のセンサ素子に一定の周波数の発振信号を印加して機械的振動を発生させ、第2のセンサ素子からは前記第1のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出して、前記発振信号と前記受振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記第1、第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求め、一方、電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能な第3のセンサ素子又は弾性波を発生できる発振素子あるいは弾性波を受振できる受振素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子又は該発振素子又は前記型枠内のセンサ素子のいずれかに発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記型枠内のセンサ素子又は前記第3のセンサ素子又は前記受振素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第3のセンサ素子又は前記発振素子又は前記型枠内のセンサ素子に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めることを特徴とする。
【0007】
上記方法によれば、第1のセンサ素子に印加した発振信号と該発振信号を第2のセンサ素子で受振して得られた受振信号との位相差と、第1、第2のセンサ素子間の距離とに基づいてコンクリート中を伝播する弾性波の速度を求め、例えば、コンクリートが硬化した後には、第3のセンサ素子又は発振素子に印加した発振信号と該発振信号を第2のセンサ素子で受振して得られた受振信号との位相差と、前記弾性波の速度とに基づいて「かぶり厚さ」を求める。若しくは、例えば、コンクリートが硬化した後には、第1のセンサ素子に印加した発振信号と該発振信号を第3のセンサ素子又は受信素子で受振して得られた受振信号との位相差と、前記弾性波の速度とに基づいて「かぶり厚さ」を求める。
したがって、コンクリート中の磁性体の有無に拘らず「かぶり厚さ」を計測することができる。また、本発明は音響波を利用するので、電磁波レーダ法や電磁誘導法では計測が困難であった厚さが数mと厚いコンクリート構造物でも対応することができる。
【0008】
なお、第1、第2、第3のセンサ素子とは別に、機械エネルギを電気エネルギに変換するだけのセンサ素子(以下、第4のセンサ素子と呼ぶ)を新たに設けて、この第4のセンサ素子を、コンクリートを挟んで、第3のセンサ素子又は発振素子と対向する位置に配置することで、コンクリートの厚みを求めることが可能である。すなわち、第1、第2のセンサ素子で弾性波の速度を求めているので、この弾性波の速度と、第3のセンサ素子又は発振素子に印加した発振信号と該発振信号を第4のセンサ素子で受振して得られた受振信号との位相差とに基づいて「コンクリートの厚み」を求めることができる。
【0009】
また、本発明のコンクリート構造物品質検査方法は、機械エネルギを電気エネルギに変換可能なセンサ素子を少なくとも2個1組として使用して、これらを予め設定した距離で型枠内に離間配置し、前記型枠内へのコンクリートの打設後、電気エネルギを機械エネルギに変換する第3のセンサ素子又は弾性波を発生できる発振素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子又は該発振素子に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、前記2個1組の第1のセンサ素子と第2のセンサ素子の夫々にて前記第3のセンサ素子又は発振素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出して、前記第1のセンサ素子の受振信号と前記第2のセンサ素子の受振信号との位相差と、前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求め、一方、前記第3のセンサ素子又は前記発振素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子又は該発振素子に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記型枠内のセンサ素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第3のセンサ素子又は前記発振素子に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めることを特徴とする。
【0010】
上記方法によれば、第3のセンサ素子又は発振素子に発振信号を印加して、第3のセンサ素子又は発振素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を第1、第2のセンサ素子で受振し、第1のセンサ素子で受振した受振信号と第2のセンサ素子で受振した受振信号との位相差と、第1、第2のセンサ素子間の距離とに基づいてコンクリート中を伝播する弾性波の速度を求め、例えば、コンクリートが硬化した後には、第3のセンサ素子又は発振素子に印加した発振信号と該発振信号を型枠内センサ素子(即ち第1のセンサ素子又は第2のセンサ素子)で受振して得られた受振信号との位相差と、前記弾性波の速度とに基づいて「かぶり厚さ」を求める。
したがって、コンクリート中の磁性体の有無に拘らず「かぶり厚さ」を計測することができる。また、本発明は音響波を利用するので、電磁波レーダ法や電磁誘導法では計測が困難であった厚さが数mと厚いコンクリート構造物でも対応することができる。
【0011】
なお、第3のセンサ素子又は発振素子を型枠内のセンサ素子(即ち第1のセンサ素子又は第2のセンサ素子)の直下に配置することで、正確な「かぶり厚さ」が求まるが、直下に配置しなくても、ヘロンの公式を用いることで、正確に「かぶり厚さ」を求めることもできる。この点については、実施の形態で詳細に説明する。
【0012】
また、本発明のコンクリート構造物品質検査方法は、電気エネルギを機械エネルギに変換可能なセンサ素子を少なくとも2個1組として使用して、これらを予め設定した距離で型枠内に離間配置し、
前記型枠内へのコンクリートの打設後、機械エネルギを電気エネルギに変換する第3のセンサ素子又は弾性波を受振できる受振素子をコンクリート表面に当てた状態で前記2個1組の第1のセンサ素子と第2のセンサ素子の夫々に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、前記第3のセンサ素子又は前記受振素子にて前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出して、前記第1のセンサ素子の発振信号と前記第2のセンサ素子の発振信号との位相差と、前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求め、
一方、前記第3のセンサ素子又は前記受振素子をコンクリート表面に当てた状態で前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子の夫々に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記第3のセンサ素子又は前記受振素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子の夫々に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めることを特徴とする。
【0013】
上記方法によれば、型枠内の第1、第2のセンサ素子に発振信号を印加して、第1、第2のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を第3のセンサ素子又は受振素子で受振し、第1のセンサ素子で発振した発振信号と第2のセンサ素子で発振した発振信号との位相差と、第1、第2のセンサ素子間の距離とに基づいてコンクリート中を伝播する弾性波の速度を求め、例えば、コンクリートが硬化した後には、型枠内のセンサ素子(即ち第1のセンサ素子又は第2のセンサ素子)に印加した発振信号と該発振信号を第3のセンサ素子又は受信素子で受振して得られた受振信号との位相差と、前記弾性波の速度とに基づいて「かぶり厚さ」を求める。
したがって、コンクリート中の磁性体の有無に拘らず「かぶり厚さ」を計測することができる。
【0014】
また、上記各方法において、前記型枠内のセンサ素子の少なくともいずれかのセンサ素子に温度センサ素子を設け、該温度センサ素子からのセンサ信号より前記コンクリートの温度を検出すると共に、一定時間毎の温度計測値を積算し、積算温度値から前記コンクリートの強度を推定することを特徴とする。
【0015】
上記方法によれば、第1のセンサ素子及び第2のセンサ素子の少なくとも一方に設けた温度センサ素子によってコンクリートの温度を検出し、一定時間毎に積算した積算温度値からコンクリートの強度を推定するので、超音波を利用してコンクリートの強度を推定する従来方法と比べて、コンクリート構造物の形状の影響や鉄筋相互の影響を受けることなくコンクリートの強度を高精度で検査することができる。また、弾性波の速度(音速)でもコンクリートの強度を推定できるので、このコンクリート硬化中の音速と積算温度値との2つの要素でコンクリートの始発から終結までの初期材齢における強度を精度良く推定することができる。また、コンクリートの硬化過程における強度の発現状況を把握できることから、型枠・支保工の適切な撤去時期を決定することができ、コンクリート構造物の品質保証が可能となる。
【0016】
また、上記方法において、前記積算温度値に加え、前記弾性波の速度及び一定時間毎の速度変化を求め、求めた速度及び速度変化と前記積算温度値とから前記コンクリートの強度を推定することを特徴とする。
【0017】
上記方法によれば、積算温度及び弾性波速度の両方を1つのセンサ素子(第1のセンサ素子及び第2のセンサ素子の少なくとも一方)で同時に計測できるので、コンクリートの強度推定の精度を高められる。
【0018】
本発明のコンクリート構造物品質検査装置は、予め設定した距離で型枠内に離間配置され、電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能な少なくとも2個1組みのセンサ素子と、前記型枠内へのコンクリートの打設後、前記2個1組のセンサ素子のうち第1のセンサ素子に一定の周波数の発振信号を印加して機械的振動を発生させる発振手段と、前記2個1組のセンサ素子のうち第2のセンサ素子からは前記第1のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出す受振手段と、前記発振手段による発振信号と前記受振手段による受振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記第1、第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求める弾性波速度算出手段と、電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能な第3のセンサ素子と、前記第3のセンサ素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子又は前記型枠内のセンサ素子のいずれかに発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記型枠内のセンサ素子又は前記第3のセンサ素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第3のセンサ素子又は前記型枠内のセンサ素子に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めるコンクリート厚み算出手段と、を備えることを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、第1のセンサ素子に印加した発振信号と該発振信号を第2のセンサ素子で受振して得られた受振信号との位相差と、第1、第2のセンサ素子間の距離とに基づいてコンクリート中を伝播する弾性波の速度を求め、例えば、コンクリートが硬化した後には、第3のセンサ素子又は発振素子に印加した発振信号と該発振信号を第2のセンサ素子で受振して得られた受振信号との位相差と、前記弾性波の速度とに基づいて「かぶり厚さ」を求める。若しくは、例えば、コンクリートが硬化した後には、第1のセンサ素子に印加した発振信号と該発振信号を第3のセンサ素子で受振して得られた受振信号との位相差と、前記弾性波の速度とに基づいて「かぶり厚さ」を求める。
【0020】
したがって、コンクリート中の磁性体の有無に拘らず「かぶり厚さ」を計測することができる。また、本発明は音響波を利用するので、電磁波レーダ法や電磁誘導法では計測が困難であった厚さが数mと厚いコンクリート構造物でも対応することができる。
【0021】
また、本発明のコンクリート構造物品質検査装置は、予め設定した距離で型枠内に離間配置され、機械エネルギを電気エネルギに変換可能な少なくとも2個1組のセンサ素子と、コンクリート表面上に当てて使用し、電気エネルギを機械エネルギに変換する第3のセンサ素子と、前記型枠内へのコンクリートの打設後、前記第3のセンサ素子に一定の周波数の発振信号を印加して機械的振動を発生させる発振手段と、前記2個1組の第1のセンサ素子と第2のセンサ素子の夫々にて前記第3のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出す受振手段と、前記第1のセンサ素子の受振信号と前記第2のセンサ素子の受振信号との位相差と、前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求める弾性波速度算出手段と、前記第3のセンサ素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記型枠内のセンサ素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第3のセンサ素子に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めるコンクリート厚み算出手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
上記構成によれば、第3のセンサ素子に発振信号を印加して、該第3のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を第1、第2のセンサ素子で受振し、第1のセンサ素子で受振した受振信号と第2のセンサ素子で受振した受振信号との位相差と、第1、第2のセンサ素子間の距離とに基づいてコンクリート中を伝播する弾性波の速度を求め、例えば、コンクリートが硬化した後には、第3のセンサ素子に印加した発振信号と該発振信号を型枠内センサ素子(即ち第1のセンサ素子又は第2のセンサ素子)で受振して得られた受振信号との位相差と、前記弾性波の速度とに基づいて「かぶり厚さ」を求める。
したがって、コンクリート中の磁性体の有無に拘らず「かぶり厚さ」を計測することができる。また、本発明は音響波を利用するので、電磁波レーダ法や電磁誘導法では計測が困難であった厚さが数mと厚いコンクリート構造物でも対応することができる。
【0023】
また、上記構成において、前記第1のセンサ素子及び前記第2のセンサ素子の少なくとも一方に設けられる温度センサ素子と、前記少なくとも1つの温度センサ素子からのセンサ信号より前記コンクリート内の温度を計測する温度計測手段と、一定時間毎に前記温度計測手段で計測された温度計測値を積算し、積算温度値から前記コンクリートの強度を推定するコンクリート強度推定手段と、を備えることを特徴とする。
【0024】
上記構成によれば、第1のセンサ素子及び第2のセンサ素子の少なくとも一方に設けた温度センサ素子によってコンクリートの温度を検出し、一定時間毎に積算した積算温度値からコンクリートの強度を推定するので、超音波を利用してコンクリートの強度を推定する従来方法と比べて、コンクリート構造物の形状の影響や鉄筋相互の影響を受けることなくコンクリートの強度を高精度で検査することができる。また、弾性波の速度(音速)でもコンクリートの強度を推定できるので、このコンクリート硬化中の音速と積算温度値との2つの要素でコンクリートの始発から終結までの初期材齢における強度を精度良く推定することができる。また、コンクリートの硬化過程における強度の発現状況を把握できることから、型枠・支保工の適切な撤去時期を決定することができ、コンクリート構造物の品質保証が可能となる
【0025】
また、上記構成において、前記第1のセンサ素子及び第2のセンサ素子は、圧電セラミックスを備えることを特徴とする。
【0026】
上記構成によれば、圧電セラミックスを備えるセンサ素子を備えるので、装置を安価にできるとともに、精度の高い検査を行うことができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、コンクリート中に磁性体が含まれていてもかぶり厚さを検査することができると共に、コンクリート構造物の形状の影響や鉄筋相互の影響も受けることなくコンクリートの強度を高精度で検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るコンクリート構造物品質検査装置の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態では、「かぶり厚さ」を計測する場合について述べる。
図1において、本実施の形態のコンクリート構造物品質検査装置1は、型枠内に打設したコンクリートの充填状況を検知する充填検知機能と、コンクリート構造物の「かぶり厚さ」を計測するかぶり厚さ計測機能と、型枠内への打設後のコンクリート構造物の強度を計測する強度計測機能とを有し、これらの機能を実現するため、3つのセンサ素子10A〜10Cと、1つの発振素子11と、充填検知回路12と、発振回路13と、受振回路14と、温度計測回路15と、演算回路16と、情報表示回路17とを備えている。
【0029】
センサ素子10Aは単独で充填検知に用いられる。また、センサ素子10Aとセンサ10Bは、コンクリート構造物の強度の管理に用いられる。また、センサ10Cと発振素子11は「かぶり厚さ」の計測に用いられる。センサ素子10A〜10Cはいずれも同一構成を採り、図2に示すように、圧電セラミックス101と、圧電セラミックス101を固定する金属板102と、圧電セラミックス101を金属板102と共に収容するケース103と、ケース103を固定する台座104と、台座104とケース103に収容された金属板102との間に介挿され、ケース103へのコンクリートの侵入を防止するシール材105と、台座104上に固定されたサーミスタ、熱電対、温度ゲージ等の温度センサ素子106と、圧電セラミックス101及び温度センサ素子106に配線を行うケーブル107とを備えて構成される。
【0030】
ケース103は、圧電セラミックス101の周囲に空間を保てる大きさに形成されている。圧電セラミックス101は、電気信号の機械信号への変換及びその逆の作用が可能であり、発振素子だけでなく受振素子としても使用することができる。センサ素子10A〜10Cに圧電セラミックスを使用することで装置を安価にできるとともに、精度の高い検査が可能となる。
【0031】
センサ素子10A、10Bは、コンクリート打設前に型枠内の鉄筋上に所定間隔で且つ対向して配置される。図3は、コンクリート打設後の型枠内の状態を示す断面図である。センサ素子10A、10Bは型枠内の鉄筋20上に距離Lを隔てて対向配置される。センサ素子10Aには、発振回路13から加振用信号Srが印加される。センサ素子10Bは、センサ素子10Aの加振により発生してコンクリート21内を伝播する弾性波30の受振検知に用いられる。センサ素子10Cは、センサ素子10Bから離間した鉄筋20上の位置に配置される。発振素子11は弾性波を発生させるものであり、コンクリート21の硬化後の「かぶり厚さ」を計測するときに使用される。発振素子11には発振回路13から加振用信号Srが印加される。センサ素子10Cは、発振素子11の加振により発生してコンクリート21内を伝播する弾性波30の受振検知に用いられる。
【0032】
図1に戻り、発振回路13は、センサ素子10A及び発振素子11を加振させるための加振用信号Srを発生するものであり、図4に示すように、同期信号発生器131と、可変周波数発振器132と、増幅器133とを備えて構成されている。
【0033】
発振回路13において、同期信号発生器131は、可変周波数発振器132を繰り返し動作させるための同期信号を発生する。可変周波数発振器132は、周波数が所定の周波数範囲(例えば1kHzから20kHz)で連続的に変化する正弦波の電気信号を発生する。この場合、同期信号発生器131から同期信号が出力される毎に初期周波数(例えば1kHz)から繰り返し正弦波信号を発生する。可変周波数発振器132は、充填検知時には、出力する電気信号の周波数を所定の周波数範囲で連続的に変化させるが、凝結、強度、欠陥検知時には周波数を一定にする。増幅器133は、可変周波数発振器132からの正弦波信号を、センサ素子10Aの圧電セラミックス101(図2参照)を駆動できるレベルまで増幅し、加振用信号Srとして出力する。
【0034】
再び図1に戻り、受振回路14は、センサ素子10Aの加振により発生し、コンクリート21内を伝播する弾性波30をセンサ素子10Bで受振する。また、受振回路14は、発振素子11の加振により発生し、コンクリート21内を伝播する弾性波30をセンサ素子10Cで受振する。受振回路14は、センサ素子10B又はセンサ素子10Cで得られた受振信号Suを演算回路16に入力する。温度計測回路15は、センサ素子10A〜10Cのそれぞれに設けられた温度センサ素子106から出力されるセンサ信号を取り込み、増幅器(図示略)で所定レベルまで増幅した後、温度情報(電気信号)にして演算回路16に入力する。
【0035】
演算回路16は、マイクロコンピュータ等で構成され、センサ素子10Aに印加した加振用信号Srと、受振回路14がセンサ素子10Bで受振して得た受振信号Suとの位相差△tを求める。そして、求めた位相差△tからコンクリート21内を伝播する弾性波30の音速(以下、コンクリート伝播速度と呼ぶ)Vを求める。さらに、求めたコンクリート伝播速度Vと位相差(センサ素子10Aに印加した加振用信号Srと受振回路14がセンサ素子10Cで受振して得た受振信号Suとの位相差)△tとを基に「かぶり厚さ」を求める。そして、求めた「かぶり厚さ」を示す情報を情報表示回路17に入力する。
【0036】
ここで、図5に加振用信号Srと受振信号Suの波形を示す。演算回路16は、加振用信号Srと受振信号Suの位相差△tを求めた後、以下に示す式(1)を用いてコンクリート伝播速度Vを求める。この場合、コンクリート打設前にセンサ素子10Aとセンサ素子10Bの間の距離Lを計測しておくことで容易にコンクリート伝播速度Vを求めることができる。
V=L/△t …(1)
【0037】
コンクリート21が硬化した後、発振素子11をコンクリート21の表面に当ててコンクリート21の内部に弾性波30を印加する。これにより、演算回路16は発振素子11に印加された加振用信号Srとセンサ素子10Cで受振した受振信号Suとの位相差△tを求める。そして、以下に示す式(2)を用いて「かぶり厚さ」Lsを求める。
Ls=V・△t …(2)
【0038】
演算回路16は、コンクリート伝播速度Vから「かぶり厚さ」Lsを求める以外に、コンクリート伝播速度Vからコンクリート構造物の硬度を推定し、その硬度推定値を情報表示回路17に入力する。また、演算回路16は、温度計測回路15から入力された温度情報を積算してコンクリート強度を推定し、その推定値を情報表示回路17に入力する。また、演算回路16は、温度情報を積算した積算値が予め設定した積算温度に達すると報知信号を情報表示回路17に入力する。
【0039】
ここで、コンクリート伝播速度Vは、コンクリート21の硬度が小さいとき(始発時)に遅く、コンクリート21の硬度が大きいとき(終結時)には速くなるので、速度が遅ければ始発と判定でき、速度が速ければ終結と判定できる。このようにしてコンクリート21の凝結を判定することができる。一方、発振回路13から出力された発振信号の発振波形と受振回路14で受振された受振信号の受振波形との位相差△tが基準時間より著しく大きい場合は、ひび割れ等による欠陥があると推定できる。
【0040】
さらに、演算回路16は、充填検知回路12から入力される信号Soを基に、コンクリート21の充填状況を判定する。充填状況判定の詳細については後述する。
【0041】
情報表示回路17は、液晶パネル、複数個のLED(発光ダイオード)、ブザー等の表示手段や報知手段を有し、演算回路16で判定された充填状況や、演算回路16で演算されたコンクリート伝播速度Vやコンクリート21の「かぶり厚さ」Lsや、コンクリート伝播速度Vから推定されたコンクリート硬度推定値、積算温度からのコンクリート強度推定値等を液晶パネルで数値表示したり、LEDを使用して段階(レベル)表示したりすると共に、演算回路16から報知信号が入力されたときにブザーを鳴動させたり、LEDを点灯させたりする。
【0042】
図1に戻り、充填検知回路12は、打設されたコンクリート21の充填状況を検知するものであり、図4に示すように、抵抗121と、差動増幅器122と、4象限掛け算器123と、ローパスフィルタ124とを備えて構成されている。抵抗121は、センサ素子10Aと直列に接続され、その両端にはセンサ素子10Aの圧電セラミックス101に流れる電流に対応する電圧が発生する。圧電セラミックス101に流れる電流は周波数の変化によって変化するので、抵抗121の両端に現れる電圧は圧電セラミックス101の周波数特性を反映したものになる。差動増幅器122は、抵抗121の両端の電位差を信号Siとして出力する。
【0043】
4象限掛け算器123は、発振回路13から出力された加振用信号Srと差動増幅器122から出力された信号Siを乗算してこれらの電圧に対するノイズの影響を除去する。ローパスフィルタ124は4象限掛け算器123の出力信号から以下で説明するcos(2ωt+α+β)分を除去した信号Soを出力する。
【0044】
ローパスフィルタ124を通過した信号Soは、演算回路16に入力されて、型枠内に打設されたコンクリート21の充填状況が判定される。すなわち、演算回路16は、センサ素子10Aの圧電セラミックス101にコンクリート21を接触させないときの固有の振動周波数特性を基準として、ローパスフィルタ124から出力される信号から、圧電セラミックス101に対する型枠内におけるコンクリート21の接触・非接触を判定し、その結果(良否)を可視的に表示するための表示情報を生成する。なお、圧電セラミックス101の固有の振動周波数特性を一度設定しておけば以後のメンテナンス時以外、再設定する必要はない。また、圧電セラミックス101の固有の振動周波数特性は演算回路16にて記憶されている。
【0045】
充填検知回路12を動作させると、発振回路13の可変周波数発振器132にて発生した正弦波信号が増幅器133にて増幅されて加振用信号Srとしてセンサ素子10Aの圧電セラミックス101に入力されて、圧電セラミックス101にて機械的振動が発生する。加振用信号Srは4象限掛け算器123へも入力される。
【0046】
センサ素子10Aの圧電セラミックス101に機械的振動が発生すると、抵抗121の両端には圧電セラミックス101に流れる電流に対応する電圧が発生する。このときの電位差に応じた信号Siが差動増幅器122から出力される。差増増幅器122からの信号Siと発振回路13の増幅器133からの加振用信号Srとが4象限掛け算器123にて乗算される。そして、その出力がローパスフィルタ124にてcos(2ωt+α+β)成分が除去されて信号Soが出力される。この信号Soは、加振用信号Srの周波数変化に対する圧電セラミックス101の周波数特性(振幅と位相)を反映した信号になる。
【0047】
このとき、圧電セラミックス101の表面に充填物が接触していないと、圧電セラミックス101の持つ固有振動数付近の周波数にピークを持った電圧が図6に示すように現れる。そして、この圧電セラミックス101の周りにコンクリートが充填されると、圧電セラミックス101の振動特性が変化して、図7に示すようにピーク電圧の位置と大きさが変化する。このピーク電圧の変化からコンクリート21の充填状況を判定できる。
【0048】
上記作動原理を、数式を用いて説明すると、以下のようになる。ここで、Sr=Asin(ωt+α)、Si=Bsin(ωt+β)とする。但し、A,Bは振幅、ωtは周波数、αとβは位相のずれとする。
【0049】
Sr×Si=Asin(ωt+α)×Bsin(ωt+β)
=AB[cos(β−α)−cos(2ωt+α+β)]/2 …(3)
【0050】
式(3)のcos(β−α)の部分は、位相差に合わせて変化する直流成分であり、ここに信号Siの振幅成分も含まれる。また、cos(2ωt+α+β)の部分は、元の加振用信号Srと信号Siの2倍の周波数の信号である。必要とする周波数特性の情報は信号Siの振幅(大きさ)であるので、式(1)のcos(β−α)のみで良い。
【0051】
したがって、ローパスフィルタ124を通過させてcos(2ωt+α+β)の成分を除去すればよい。このようにして出力Soには周波数特性が電圧の形で現れる。型枠内にコンクリート21が充填されると、ピークの周波数とレベルが変化することで、その状況を検知することができる。
【0052】
なお、上記センサ素子10Aは第1のセンサ素子に対応し、センサ素子10Bは第2のセンサ素子に対応する。また、発振回路13は発振手段に対応し、受振回路14は受振手段に対応する。また、演算回路16は弾性波速度算出手段とかぶり厚さ算出手段とコンクリート強度推定手段に対応する。また、温度計測回路15は温度計測手段に対応する。また、発振素子11はセンサ素子10A,10Bと同様に同一構成を採ることで、電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能にして、発振素子だけでなく受振素子としても使用可能なセンサ素子に置き換えることもできる。この場合のセンサ素子は第3のセンサ素子に対応する。
【0053】
次に、図8に示すフロー図を参照して、本実施の形態のコンクリート構造物品質検査装置1を使用したコンクリートの品質管理について説明する。また、この説明において図1も参考にする。
【0054】
コンクリートの品質管理を行うには、まず型枠内にセンサ素子10A〜10Cを設ける。この際、センサ素子10Aとセンサ素子10Bとの間の距離Lを計測しておく。また、センサ素子10Cは「かぶり厚さ」を計測できるように鉄筋20上に配置する。次いで、センサ素子10Aとセンサ素子10Bとの間で発振、受振を行い、発振波形と受振波形の位相差△tとセンサ素子10A、10B間の距離Lとからコンクリート伝播速度Vを計測する。また、コンクリート伝播速度計測と並行して、各センサ素子10A〜10Cに設けた温度センサ素子106からのセンサ信号を基に温度計測と積算温度計測を行う。
【0055】
次いで、コンクリート硬化中であれば、コンクリート伝播速度Vの変化及びコンクリート硬化過程における温度を計測する。そして、コンクリート伝播速度Vの変化及びコンクリート硬化過程における温度の計測結果並びに温度計測・積算温度計測結果からコンクリート21の硬化過程における強度の発現状況を把握し、型枠・支保工、撤去管理を行う。一方、例えば、コンクリートが硬化した後は、コンクリート伝播速度Vを基準として、「かぶり厚さ」を計測するとともに、欠陥検知やコンクリート強度推定を行う。
【0056】
このように、本実施の形態のコンクリート構造物品質検査装置1によれば、センサ素子10Aとセンサ素子10Bを予め決定された距離Lで離間配置し、また鉄筋20上にセンサ素子10Cを配置し、この状態で型枠内にコンクリート21を打設した後、センサ素子10Aに一定の周波数の発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動によりコンクリート21内を伝播する弾性波を検出した受振信号をセンサ素子10Bで取り出し、この取り出した受振信号とセンサ素子10Aに印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と、センサ素子10A、10B間の距離Lとに基づいてコンクリート伝播速度Vを求め、例えば、コンクリート21が硬化した後は、発振素子11をセンサ素子10C直上のコンクリート表面に当てた状態で発振素子11に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動によりコンクリート21内を伝播する弾性波をセンサ素子10Cで検出させ、そのときに得られる受振信号と発振素子11に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差とコンクリート伝播速度Vとから鉄筋20からコンクリート21の表面までの距離であるかぶり厚さを求めることにより、コンクリート中の磁性体の有無に拘らず「かぶり厚さ」を計測することができる。また、「かぶり厚さ」の計測に音響波を利用するので、電磁波レーダ法や電磁誘導法では計測が困難であったコンクリート厚みが数mと厚いコンクリートでも対応することができる。
【0057】
また、各センサ素子10A〜10Cに設けた温度センサ素子106によってコンクリート21の温度を検出し、一定時間毎に積算した積算温度値からコンクリート21の強度を推定するので、超音波を利用してコンクリートの強度を推定する従来方法と比べて、コンクリート構造物の形状の影響や鉄筋相互の影響を受けることなくコンクリートの強度を高精度で検査することができる。また、弾性波の速度(音速)でもコンクリートの強度を推定できるので、このコンクリート硬化中の音速と積算温度値との2つの要素でコンクリートの始発から終結までの初期材齢における強度を精度良く推定することができる。また、コンクリートの硬化過程における強度の発現状況を把握できることから、型枠・支保工の適切な撤去時期を決定することができ、コンクリート構造物の品質保証が可能となる。
【0058】
また、各センサ素子10A〜10Cに圧電セラミックス101を用いたので、各センサ素子10A〜10Cの価格を低く抑えることができ、装置を安価にできるとともに、精度の高い検査を行うことができる。
【0059】
なお、上記実施の形態では、「かぶり厚さ」を計測するための専用のセンサ素子10Cを設けたが、センサ素子10Bでも代用することができる。特に、本実施の形態のセンサ素子10A〜10Cは異方性が無いため、前後左右上下のいずれの方向にでも均等に発振、受振することができる。したがって、センサ素子10Aとセンサ素子10Bをそれぞれの圧電セラミックス101が対向するように配置させても、センサ素子10Bは発振素子11からの弾性波を受振することができる。また、「かぶり厚さ」の検出にセンサ素子10Cを使用せずセンサ素子10Bを使用することで、製品コストを下げることができる。
【0060】
また、上記実施の形態では、「かぶり厚さ」を計測するだけであったが、センサ素子10A〜10C及び発振素子11とは別に、機械エネルギを電気エネルギに変換するだけのセンサ素子(以下、第4のセンサ素子と呼ぶ)を新たに設けて、この第4のセンサ素子を、コンクリート21を挟んで、発振素子11と対向する位置に配置することで、コンクリート12の厚みを求めることが可能である。すなわち、センサ素子10Aとセンサ素子10Bで弾性波30の速度を求めているので、この弾性波の速度と、発振素子11に印加した発振信号と該発振信号を第4のセンサ素子で受振して得られた受振信号との位相差とに基づいて「コンクリートの厚み」を求めることができる。
【0061】
また、上記実施の形態では、発振素子11は、弾性波を発生させるものであったが、センサ素子10A〜10Cと同様に、電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能なセンサ素子であっても良い。
【0062】
また、上記実施の形態では、発振素子11で発生した機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波をセンサ素子10Cで検出するとしたが、発振素子11に代えて電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能なセンサ素子(本明細書で言う「第3のセンサ素子」)を適用して、例えば、型枠内に設けたセンサ素子10Aに発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動によりコンクリート21内を伝播する弾性波を、コンクリート表面に当てた上記の第3のセンサ素子で検出して受振信号を取り出し、この取り出した受振信号とセンサ素子10Aに印加した発振信号との位相差を求めることもできる。
【0063】
また、上記実施の形態では、2個1組としたセンサ素子10A及び10Bを用いたが、同時に検査したい箇所が複数あれば、その数に応じた組数のセンサ素子を用いることも可能である。この場合、各組に対して演算回路16及び情報表示回路17を設ける必要はなく、マルチプレクサ等の切替え器を用いて適宜切り替えるようにすれば良い。
【0064】
また、本発明は、型枠内に打設するコンクリートに限らず、所定の空間内に充填物を充填するすべての場合に適用できることは言うまでもない。
【0065】
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るコンクリート構造物品質検査装置の概略構成を示すブロック図である。
図9において、前述した図1と共通する部分には同一の符号を付けてその説明を省略する。本実施の形態のコンクリート構造物品質検査装置1Aは、センサ素子10Aを受振素子(機械エネルギを電気エネルギに変換する素子)として使用し、センサ素子10Bと共に弾性波30の速度を求めるようしたものである。
【0066】
即ち、本実施の形態のコンクリート構造物品質検査装置1Aは、型枠内へのコンクリートの打設後、発振素子11を図9の実線で示すようにコンクリート21の側面に当てた状態で発振素子11に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、センサ素子10Aとセンサ素子10Bの夫々にて発振素子11の機械的振動によりコンクリート21内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出して、センサ素子10Aの受振信号とセンサ素子10Bの受振信号との位相差と、センサ素子10A、10B間の距離とに基づいて弾性波の速度を求める。そして、例えば、コンクリート21が硬化した後、発振素子11を図9の点線で示すようにコンクリート21の下面に当てた状態で発振素子11に発振信号を印加して機械的振動を発生させて、この機械的振動によりコンクリート21内を伝播する弾性波をセンサ素子10A又はセンサ素子10Bで検出し、そのときに得られる受振信号と発振素子11に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と弾性波の速度とから、センサ素子10A又はセンサ素子10Bの位置からコンクリート21の表面までの距離であるかぶり厚さを求める。
【0067】
これにより、コンクリート21中の磁性体の有無に拘らず「かぶり厚さ」を計測することができる。また、音響波を利用することで、電磁波レーダ法や電磁誘導法では計測が困難であった厚さが数mと厚いコンクリート構造物でも対応することができる。
【0068】
なお、弾性波の速度を求める際に、発振素子11を図9の実線で示すようにコンクリート21構造物の側面に当てるようにしたが、図9の点線で示すようにコンクリート構造物の下面に当てるようにしても構わない。なお、センサ素子10Aの受振信号とセンサ素子10Bの受振信号の位相差がゼロ又は小さくなる位置即ちセンサ素子10Aとセンサ素子10Bの中間位置及びその近傍に発振素子11を当てた場合に、発振素子11と両センサ素子10A、10Bとの位相差から弾性波の速度を求めることができないので、この場合には、先ずセンサ素子10Aを発振素子として使用し、予めセンサ素子10A、10B間での弾性波の速度を計測した後、センサ素子10Aを受振素子に切り替えて、発振素子11で発生させた機械的振動の伝播時間を各センサ素子10A、10Bで計測することにより、センサ素子10A又はセンサ素子10Bの位置からコンクリート21の表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めても良い。
【0069】
なお、例えば、コンクリート21が硬化した後、センサ素子10A又はセンサ素子10Bに発振信号を印加して機械的振動を発生させ、コンクリートの表面に当てた第3のセンサ素子又は弾性波を受振できる受振素子にてセンサ素子10A又はセンサ素子10Bの機械的振動によりコンクリート21内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出して、そのときに得られる受振信号とセンサ素子10A又はセンサ素子10Bに印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と予め求めた弾性波の速度とから、センサ素子10A又はセンサ素子10Bの位置からコンクリート21の表面までの距離であるかぶり厚さを求めるようにしても良い。
【0070】
また、発振素子11を型枠内のセンサ素子10A又はセンサ素子10Bの直下に配置することで、正確な「かぶり厚さ」が求まるが、直下に配置しなくても、ヘロンの公式を用いることで、正確に「かぶり厚さ」を求めることもできる。実際の現場では、コンクリートの打設後は、型枠内のセンサ素子10A又はセンサ素子10Bの位置を正確に把握することができないことがあり、正確な「かぶり厚さ」が求まらない。そこで、ヘロンの公式を用いることで、発振素子11がセンサ素子10A又はセンサ素子10Bの直下に持って行かなくとも正確に「かぶり厚さ」を求めることができる。
【0071】
例えば、図10に示すように、”A”は発振素子11の位置、”B”はセンサ素子10Aの位置、”C”はセンサ素子10Bの位置とする。”B”と”C”との間の距離aは、センサ素子10Aと10Bの距離であり既知である。”A”と”C”との間の距離bは、弾性波の速度と、発振素子11の発振信号とセンサ素子10Cの受振信号の位相差とから求まり、また”A”と”B”との間の距離cは、弾性波の速度と、発振素子11の発振信号とセンサ素子10Bの受振信号の位相差とから求まる。したがって、3つの距離a、b、cからA、B、Cを各頂点とする三角形の面積Sは、ヘロンの公式より求めることができる。
S=(s×(s−a)×(s−b)×(s−c))1/2
但し、s=1/2×(a+b+c)である。
したがって、かぶり厚さhは、以下のようになる。
h=2S/a
2方向(X、Y)で両方の”h”が最小となる位置がセンサ素子10Bの直上となり、「かぶり厚さ」と判断できる。また、同時にセンサ素子10Bの埋設位置も推定できる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るコンクリート構造物品質検査の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1のセンサ素子の構成を示す図である。
【図3】図1のセンサ素子のコンクリート内での配置関係を示す図である。
【図4】図1の充填検知回路及び発振回路の構成を示すブロック図である。
【図5】コンクリート内でのセンサ素子間の信号波形を示す図である。
【図6】図1のコンクリート構造物品質検査装置の測定結果の一例で、型枠内にコンクリートが無い場合の出力電圧波形図である。
【図7】図1のコンクリート構造物品質検査装置の測定結果の一例で、型枠内にコンクリートが有る場合の出力電圧波形図である。
【図8】図1のコンクリート構造物品質検査装置を使用したコンクリートの品質管理を説明するためのフロー図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るコンクリート構造物品質検査の概略構成を示すブロック図である。
【図10】ヘロンの公式を用いて「かぶり厚さ」を求める方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0073】
1、1A コンクリート構造物品質検査装置
10A、10B、10C センサ素子
11 発振素子
12 充填検知回路
13 発振回路
14 受振回路
15 温度計測回路
16 演算回路
17 情報表示回路
20 鉄筋
21 コンクリート
30 弾性波
101 圧電セラミックス
102 金属板
103 ケース
104 台座
105 シール材
106 温度センサ素子
107 ケーブル
121 抵抗
122 差動増幅器
123 4象限掛け算器
124 ローパスフィルタ
131 同期信号発生器
132 可変周波数発振器
133 増幅器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能なセンサ素子を少なくとも2個1組として使用して、これらを予め設定した距離で型枠内に離間配置し、
前記型枠内へのコンクリートの打設後、前記センサ素子のうち第1のセンサ素子に一定の周波数の発振信号を印加して機械的振動を発生させ、第2のセンサ素子からは前記第1のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出して、前記発振信号と前記受振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記第1、第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求め、
一方、電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能な第3のセンサ素子又は弾性波を発生できる発振素子あるいは弾性波を受振できる受振素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子又は該発振素子又は前記型枠内のセンサ素子のいずれかに発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記型枠内のセンサ素子又は前記第3のセンサ素子又は前記受振素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第3のセンサ素子又は前記発振素子又は前記型枠内のセンサ素子に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めることを特徴とするコンクリート構造物品質検査方法。
【請求項2】
機械エネルギを電気エネルギに変換可能なセンサ素子を少なくとも2個1組として使用して、これらを予め設定した距離で型枠内に離間配置し、
前記型枠内へのコンクリートの打設後、電気エネルギを機械エネルギに変換する第3のセンサ素子又は弾性波を発生できる発振素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子又は該発振素子に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、前記2個1組の第1のセンサ素子と第2のセンサ素子の夫々にて前記第3のセンサ素子又は発振素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出して、前記第1のセンサ素子の受振信号と前記第2のセンサ素子の受振信号との位相差と、前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求め、
一方、前記第3のセンサ素子又は前記発振素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子又は該発振素子に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記型枠内のセンサ素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第3のセンサ素子又は前記発振素子に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めることを特徴とするコンクリート構造物品質検査方法。
【請求項3】
電気エネルギを機械エネルギに変換可能なセンサ素子を少なくとも2個1組として使用して、これらを予め設定した距離で型枠内に離間配置し、
前記型枠内へのコンクリートの打設後、機械エネルギを電気エネルギに変換する第3のセンサ素子又は弾性波を受振できる受振素子をコンクリート表面に当てた状態で前記2個1組の第1のセンサ素子と第2のセンサ素子の夫々に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、前記第3のセンサ素子又は前記受振素子にて前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出して、前記第1のセンサ素子の発振信号と前記第2のセンサ素子の発振信号との位相差と、前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求め、
一方、前記第3のセンサ素子又は前記受振素子をコンクリート表面に当てた状態で前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子の夫々に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記第3のセンサ素子又は前記受振素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子の夫々に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めることを特徴とするコンクリート構造物品質検査方法。
【請求項4】
前記型枠内のセンサ素子の少なくともいずれかのセンサ素子に温度センサ素子を設け、該温度センサ素子からのセンサ信号より前記コンクリートの温度を検出すると共に、一定時間毎の温度計測値を積算し、積算温度値から前記コンクリートの強度を推定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコンクリート構造物品質検査方法。
【請求項5】
前記積算温度値に加え、前記弾性波の速度及び一定時間毎の速度変化を求め、求めた速度及び速度変化と前記積算温度値とから前記コンクリートの強度を推定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコンクリート構造物品質検査方法。
【請求項6】
予め設定した距離で型枠内に離間配置され、電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能な少なくとも2個1組みのセンサ素子と、
前記型枠内へのコンクリートの打設後、前記2個1組のセンサ素子のうち第1のセンサ素子に一定の周波数の発振信号を印加して機械的振動を発生させる発振手段と、
前記2個1組のセンサ素子のうち第2のセンサ素子からは前記第1のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出す受振手段と、
前記発振手段による発振信号と前記受振手段による受振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記第1、第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求める弾性波速度算出手段と、
電気エネルギと機械エネルギを可逆的に変換可能な第3のセンサ素子と、
前記第3のセンサ素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子又は前記型枠内のセンサ素子のいずれかに発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記型枠内のセンサ素子又は前記第3のセンサ素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第3のセンサ素子又は前記型枠内のセンサ素子に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めるコンクリート厚み算出手段と、
を備えることを特徴とするコンクリート構造物品質検査装置。
【請求項7】
予め設定した距離で型枠内に離間配置され、機械エネルギを電気エネルギに変換可能な少なくとも2個1組のセンサ素子と、
コンクリート表面上に当てて使用し、電気エネルギを機械エネルギに変換する第3のセンサ素子と、
前記型枠内へのコンクリートの打設後、前記第3のセンサ素子に一定の周波数の発振信号を印加して機械的振動を発生させる発振手段と、
前記2個1組の第1のセンサ素子と第2のセンサ素子の夫々にて前記第3のセンサ素子の機械的振動によりコンクリート内を伝播する弾性波を検出した受振信号を取り出す受振手段と、
前記第1のセンサ素子の受振信号と前記第2のセンサ素子の受振信号との位相差と、前記第1のセンサ素子と前記第2のセンサ素子間の距離とに基づいて前記弾性波の速度を求める弾性波速度算出手段と、
前記第3のセンサ素子をコンクリート表面に当てた状態で該第3のセンサ素子に発振信号を印加して機械的振動を発生させ、この機械的振動により前記コンクリート内を伝播する弾性波を前記型枠内のセンサ素子で検出させ、そのときに得られる受振信号と前記第3のセンサ素子に印加した発振信号との位相差を求め、求めた位相差と前記弾性波の速度とから前記型枠内のセンサ素子位置から前記コンクリート表面までの距離であるかぶり厚さやコンクリート厚みを求めるコンクリート厚み算出手段と、
を備えることを特徴とするコンクリート構造物品質検査装置。
【請求項8】
前記第1のセンサ素子及び前記第2のセンサ素子の少なくとも一方に設けられる温度センサ素子と、
前記少なくとも1つの温度センサ素子からのセンサ信号より前記コンクリート内の温度を計測する温度計測手段と、
一定時間毎に前記温度計測手段で計測された温度計測値を積算し、積算温度値から前記コンクリートの強度を推定するコンクリート強度推定手段と、
を備えることを特徴とする請求項6乃至請求項7のいずれか1項に記載のコンクリート構造物品質検査装置。
【請求項9】
前記第1のセンサ素子及び第2のセンサ素子は、圧電セラミックスを備えることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載のコンクリート構造物品質検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−25022(P2009−25022A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−185556(P2007−185556)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【出願人】(000000516)曙ブレーキ工業株式会社 (621)
【出願人】(000222668)東洋建設株式会社 (131)
【出願人】(000201478)前田建設工業株式会社 (358)
【Fターム(参考)】