説明

コンクリート管体の継ぎ手

【課題】 コンクリート管体の継ぎ手について、密封性を高める。製造し易くする。
【解決手段】 管体は雄型接続端と雌型接続端を形成し、複数の管体を接続して埋設するコンクリート管体の継ぎ手において、雄型接続端は、嵌込み軸部3の外周面に2輪の弾性密封リング4、5を嵌合して軸心方向に間隔を置いて取り付け、雄型接続端は、雌型接続端に嵌め込むと、両弾性密封リング4、5の外周面が雌型接続端の嵌込み穴部13の内周面と接触し、両弾性密封リング4、5の側面の間、コンクリート面の嵌込み軸部3外周面と嵌込み穴部13内周面の間に、環状のシーリング材充填空間21を形成する構成にした。管体には、シーリング材充填空間21に、硬化後にコンクリート面に接着して弾性体になる弾性系シーリング材を注入する流入通路6を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルバートに代表されるコンクリート管体の継ぎ手に関する。
【背景技術】
【0002】
ボックスカルバートやアーチカルバートのようなカルバートは、プレキャストコンクリートの筒形状の管体であり、多数のコンクリート管体を横に接続して埋設し、水や人を通す地下通路を形成する。電線共同溝は、プレキャストコンクリートの筒形状の管体であり、多数のコンクリート管体を横に接続して埋設し、電線類を通す地下通路を形成する。
【0003】
これらの地下通路は、地震、地盤変位や経年変化などにより、隣同士の管体の相対位置が変化しても、管体の接続部における止水性、密封性が維持される継ぎ手構造にしている。
【0004】
1)伝統的な継ぎ手構造は、次の通りである。
管体は、両端に雄型接続端と雌型接続端を形成している。雄型接続端は、管体内周側部分が突出して嵌込み軸部がある。雌型接続端は、管体内周側部分が引っ込んで嵌込み穴部がある。雄型接続端の嵌込み軸部は、外周面に密封用のゴムリングを嵌合して取り付けている。
【0005】
管体の雄型接続端は、他の管体の雌型接続端に嵌め込むと、嵌込み軸部の外周のゴムリングが雌型接続端の嵌込み穴部の内周面に当って圧縮され、嵌込み軸部外周のゴムリングの外周面が嵌込み穴部の内周面に密に接触する。管体の雄型接続端と隣の管体の雌型接続端は、圧縮状態のゴムリングを介して嵌合した状態で接続される。
【0006】
2)最近の可撓継手構造は、特許文献1に開示されている。
可撓プレキャストカルバートを構成する一対のコンクリート函体は、それぞれ、接合端面にリング状のスリットを形成し、スリットの底に接続するリング状の係止用孔を形成している。係止用孔は、スリットより幅広である。一方のコンクリート函体は、外周面から係止用孔に至るシリコーンゴム注入孔を形成している。
【0007】
また、両コンクリート函体は、外周面と内周面に、それぞれ、接合端面に隣接する溝を形成し、溝の端に接続する係止用凹溝を形成している。係止用凹溝は、溝より深い。
【0008】
一対のコンクリート函体は、接合端面の間に隙間を設けて配列し、隙間におけるスリットと外周の溝の間、及び、スリットと内周の溝の間に、それぞれ、フィラーを詰める。隙間の両側のスリットは、接続する。隙間の両側の外周の溝と内周の溝も、それぞれ、接続する。
【0009】
両側のスリットと係止用孔には、シリコーンゴム注入孔からシリコーンゴム液を注入して充填する。また、両側の外周の溝と係止用凹溝には、シリコーンゴム液を充填する。両側の内周の溝と係止用凹溝にも、シリコーンゴム液を充填する。シリコーンゴム液は、硬化してゴムになる。両側のコンクリート函体は、外周のシリコーンゴム、内周のシリコーンゴムと中間のシリコーンゴムで連結される。
【0010】
【特許文献1】特開2001−295251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
[背景技術の課題]
1)上記のような伝統的な継ぎ手構造においては、管体の雄型接続端と雌型接続端が接続されると、雄型接続端の嵌込み軸部外周のゴムリングの外周面、即ちゴム成形面が雌型接続端の嵌込み穴部の内周面、即ちコンクリート成形面に接触する。
【0012】
ところが、ゴムリングは、工場で金型を用いて成形した工場成形品であり、現場で接触相手に合わせて成形した現場成形品ではない。ゴムリングの外周面、ゴム成形面は、これに接触する個別の特定のコンクリート成形面に合わせて成形した面ではない。従って、ゴムリングのゴム成形面と接触する嵌込み穴部のコンクリート成形面に引掻き溝や砂粒の付着などのような傷、凹凸があると、ゴム成形面とコンクリート成形面との間の密封性が低下する。
【0013】
また、ゴムリングのゴム成形面と嵌込み穴部のコンクリート成形面とは、接触しているが、接着しているわけではない。それらの面が接触しているだけの場合は、接着している場合よりも、それらの面の間の密封性が低い。
伝統的な継ぎ手は、密封性が高くない。
【0014】
2)特許文献1に開示の可撓継手構造においては、コンクリート函体は、シリコーンゴムを充填する空間を形成している。この空間は、コンクリート函体の接合端面に開口したリング状のスリットと、スリットの底ないし奥に連通した幅広のリング状の係止用孔からなる。
【0015】
ところが、シリコーンゴム充填空間は、奥がステップ状に急激に拡大している。このような奥が広い空間付のコンクリート函体は、成形に、収縮可能な成形型を要する上、多くの手間が掛かる。
【0016】
また、一対のコンクリート函体は、接合端面の間の隙間にフィラーを充填するが、隙間のスリット開口部分にはフィラーを充填しない。隙間にスリット開口部分を除外してフィラーを充填する作業は、多くの手間が掛かる。
【0017】
[課題を解決するための着想]
a)コンクリート管体の継ぎ手において、管体の接続方式は、伝統的な雄型接続端と雌型接続端の嵌込み式を採用することにした。これは、製造に多くの手間が掛からない。
【0018】
そして、雄型接続端は、嵌込み軸部の外周面に2輪の弾性密封リングを嵌合して軸心方向に間隔を置いて取り付け、雌型接続端との嵌込み時に両弾性密封リングの外周面が雌型接続端の嵌込み穴部の内周面と接触する構成にすることにした。雄型接続端と雌型接続端は、嵌め込むと、両弾性密封リングの側面の間、嵌込み軸部の外周面と嵌込み穴部の内周面の間に、環状の空間が形成される。
【0019】
そこで、この環状の空間に、コーキング材とも言われるシーリング材を注入して充填することにした。このシーリング材は、硬化すると、コンクリート面の嵌込み軸部外周面と嵌込み穴部内周面に接着する。また、弾性密封リングと同様な弾性変形可能な弾性環状体になる。シーリング材の弾性環状体は、言わば、現場成形品である。シーリング材は、詳細には、硬化後にコンクリート面に接着して弾性体になる弾性系シーリング材である。ポリウレタン系シーリング材や変性シリコーン系シーリング材が代表例である。
【0020】
このような継ぎ手においては、雄型接続端と雌型接続端は、2輪の弾性密封リングとシーリング材の弾性環状体とによって密封される。密封性が高くなる。
【0021】
b)上記の継ぎ手において、環状のシーリング材充填空間を構成する嵌込み軸部の外周面と嵌込み穴部の内周面は、その一方又は両方のコンクリート面を、軸心方向に凸凹な面にすることにした。
【0022】
すると、コンクリート面の嵌込み軸部外周面又は嵌込み穴部内周面は、シーリング材の弾性環状体との接触面積、接着面積が広くなる。また、嵌込み軸部又は嵌込み穴部の凸凹な面と弾性環状体の凸凹な面が噛み合った状態になる。
従って、嵌込み軸部又は嵌込み穴部とシーリング材の弾性環状体との間は、密封性が高くなる。
【0023】
c)上記の継ぎ手において、管体には、シーリング材充填空間にシーリング材を注入する流入通路を形成することにした。そして、この流入通路は、管体の内周面から、シーリング材充填空間を構成する嵌込み軸部の外周面に至る通路にし、管体の接続時の下部に配置することにした。また、管体の接続時の上部には、シーリング材充填空間を構成する嵌込み穴部の内周面から管体の外周面に至る流出通路を形成することにした。
【0024】
管体の接続時には、シーリング材を管体下部の流入通路からシーリング材充填空間に注入し、管体上部の流出通路にシーリング材が溢れ出ると、シーリング材の注入を停止する。すると、環状のシーリング材充填空間は、全域に亘って、内部の空気が流出通路を経て追い出されつつ、シーリング材が円滑に注入されて充填される。
【課題を解決するための手段】
【0025】
1)コンクリートの筒形状の管体は、両端に雄型接続端と雌型接続端を形成し、雄型接続端は、管体内周側部分が軸心方向に突出して嵌込み軸部があり、雌型接続端は、管体内周側部分が軸心方向に引っ込んで嵌込み穴部があり、複数の管体を接続して埋設するコンクリート管体の継ぎ手において、
雄型接続端は、嵌込み軸部の外周面に2輪の弾性密封リングを嵌合して軸心方向に間隔を置いて取り付け、
雄型接続端は、雌型接続端に嵌め込むと、両弾性密封リングの外周面が雌型接続端の嵌込み穴部の内周面と接触し、両弾性密封リングの側面の間、コンクリート面の嵌込み軸部外周面と嵌込み穴部内周面の間に、環状のシーリング材充填空間を形成する構成にし、
管体には、シーリング材充填空間に、硬化後にコンクリート面に接着して弾性体になる弾性系シーリング材を注入する流入通路を形成した。
【0026】
2)上記のコンクリート管体の継ぎ手において、
シーリング材充填空間を構成する嵌込み軸部の外周面と嵌込み穴部の内周面は、その一方又は両方のコンクリート面を、軸心方向に凸凹な面にした。
【0027】
3)上記のコンクリート管体の継ぎ手において、
流入通路は、管体の内周面から、シーリング材充填空間を構成する嵌込み軸部の外周面に至る通路であり、管体の接続時の下部に配置し、
管体の接続時の上部には、シーリング材充填空間を構成する嵌込み穴部の内周面から管体の外周面に至る流出通路を形成した。
【発明の効果】
【0028】
雄型接続端は、雌型接続端に嵌め込むと、両弾性密封リングの外周面が雌型接続端の嵌込み穴部の内周面と接触し、両弾性密封リングの側面の間、嵌込み軸部の外周面と嵌込み穴部の内周面の間に、環状のシーリング材充填空間が形成される。このシーリング材充填空間には、流入通路から弾性系シーリング材を注入して充填する。この弾性系シーリング材は、硬化すると、コンクリート面の嵌込み軸部外周面と嵌込み穴部内周面に接着し、また、弾性密封リングと同様な弾性環状体になる。
【0029】
雄型接続端と雌型接続端は、2輪の弾性密封リングとシーリング材の弾性環状体とによって密封される。密封性が高い。製造に多くの手間が掛からない。
【0030】
シーリング材充填空間を構成する嵌込み軸部の外周面又は嵌込み穴部の内周面が軸心方向に凸凹な面である場合は、密封性が更に高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
[第1例(図1〜図6参照)]
本例は、ボックスカルバートのコンクリート管体の継ぎ手である。この継ぎ手付の管体は、多数本を横に接続して埋設し、地下水路をほぼ水平に形成する。
【0032】
継ぎ手付の管体1は、図1〜図3に示すように、プレキャストコンクリートの角筒形状であり、両端に雄型接続端2と雌型接続端12を形成している。
【0033】
雄型接続端2は、図1と図2に示すように、内周側部分を軸心方向に突出して嵌込み軸部3を同心に形成している。嵌込み軸部3は、軸心方向と直交する断面の外周形状を、角を丸めた方形状にし、外周面に軸心方向の抜き勾配を設け、テーパー軸にしている。テーパー面の外周面には、図1と図4に示すように、2輪の弾性密封リング4、5を同心に嵌合して軸心方向に間隔を置いて接着している。両弾性密封リング4、5は、軸心方向に離れて並列している。両弾性密封リング4、5の間には、環状のシーリング材充填空間が形成される。弾性密封リング4、5は、合成ゴムの成形品であり、周形状を、角を丸めた方形状にしている。
【0034】
管体1の接続時の下部は、シーリング材充填空間にシーリング材を注入する流入通路6を形成している。シーリング材は、硬化後にコンクリート面に接着して弾性体になる弾性系シーリング材である。これには、ポリウレタン系シーリング材や変性シリコーン系シーリング材が例示される。流入通路6は、図1、図2と図4に示すように、管体1の内周面から、シーリング材充填空間を構成する嵌込み軸部3外周面、即ち嵌込み軸部3外周面の両弾性密封リング4、5間に至る上下方向の貫通孔である。
【0035】
雌型接続端12は、図1と図3に示すように、内周側部分を軸心方向に引っ込めて嵌込み穴部13を同心に形成している。嵌込み穴部13は、軸心方向と直交する断面の内周形状を、角を丸めた方形状にし、内周面に軸心方向の抜き勾配を設け、テーパー穴にしている。
【0036】
管体1の接続時の上部は、シーリング材充填空間からシーリング材が溢れ出る流出通路14を形成している。流出通路14は、図1、図3と図4に示すように、シーリング材充填空間を構成する嵌込み穴部13内周面、即ち嵌込み穴部13内周面の両弾性密封リング4、5接触部分間から管体1の外周面に至る上下方向の貫通孔である。
【0037】
管体1の雄型接続端2は、他の管体の雌型接続端12に同心に嵌め込むと、図5に示すように、嵌込み軸部3外周の両弾性密封リング4、5が嵌込み穴部13の内周面に当って圧縮され、両弾性密封リング4、5の外周面が嵌込み穴部13の内周面と密に接触する。すると、両弾性密封リング4、5の側面の間、嵌込み軸部3の外周面と嵌込み穴部13の内周面の間に、環状のシーリング材充填空間21が同心に形成される。シーリング材充填空間21は、周形状が、角を丸めた方形状であり、下部に流入通路6が、上部に流出通路14が連通している。
【0038】
シーリング材充填空間21の形成後、流入通路6に液状の弾性系シーリング材を加圧しつつ供給する。すると、弾性系シーリング材は、シーリング材充填空間21に注入される。シーリング材充填空間21は、弾性系シーリング材が流入して空気が追い出される。弾性系シーリング材がシーリング材充填空間21から流出通路14に溢れ出ると、弾性系シーリング材の供給、注入を停止する。シーリング材充填空間21には、図6に示すように、弾性系シーリング材22が充填される。
【0039】
弾性系シーリング材22、例えば湿気硬化型のシーリング材は、空気中の湿気で、硬化する。すると、弾性系シーリング材22は、コンクリート面の嵌込み軸部3外周面と嵌込み穴部12内周面、及び、合成ゴム面の両弾性密封リング4、5側面に接着する。また、弾性系シーリング材22は、シーリング材充填空間21で成形されたような状態であり、弾性密封リング4、5と同様な弾性環状体になる。
【0040】
管体1の雄型接続端2と隣の管体の雌型接続端12は、2輪の弾性密封リング4、5と弾性系シーリング材の弾性環状体22を介して同心に嵌合した状態で接続される。コンクリート管体の継ぎ手は、2輪の弾性密封リング4、5と弾性系シーリング材の弾性環状体22によって、密封性が高い。
【0041】
[第2例(図7と図8参照)]
本例のコンクリート管体の継ぎ手においては、弾性系シーリング材の弾性環状体22と嵌込み軸部3の外周面との間の密封性を高めるため、シーリング材充填空間を構成する嵌込み軸部3外周面、即ち嵌込み軸部3外周面の両弾性密封リング4、5間は、図7に示すように、谷部と山部を軸心方向に交互に設け、軸心方向に凸凹な面、凹凸面31にしている。
【0042】
また、弾性系シーリング材の弾性環状体22と嵌込み穴部13の内周面との間の密封性を高めるため、シーリング材充填空間を構成する嵌込み穴部13内周面、即ち嵌込み穴部13内周面の両弾性密封リング4、5接触部分間は、図7に示すように、谷部と山部を軸心方向に交互に設け、軸心方向に凸凹な面、凹凸面32にしている。
【0043】
管体1の雄型接続端2は、第1例におけるのと同様に、他の管体の雌型接続端12に嵌め込み、図8に示すように、両弾性密封リング4、5の側面の間、嵌込み軸部3外周面の凹凸面31と嵌込み穴部13内周面の凹凸面32の間に、環状のシーリング材充填空間21を形成する。そして、シーリング材充填空間21には、第1例におけるのと同様に、弾性系シーリング材22を注入して充填する。
【0044】
弾性系シーリング材22は、硬化すると、嵌込み軸部3外周面のコンクリート凹凸面31と嵌込み穴部13内周面のコンクリート凹凸面32、及び、両弾性密封リング4、5の合成ゴム面の側面に接着する。また、弾性系シーリング材22は、シーリング材充填空間21で成形されたような状態であり、弾性密封リング4、5と同様な弾性環状体になる。
【0045】
弾性系シーリング材の弾性環状体22は、内周面が軸心方向に凸凹な面、凹凸面に成形され、この凹凸面が嵌込み軸部3外周面の凹凸面31と噛み合った状態になる。また、弾性環状体22は、外周面が軸心方向に凸凹な面、凹凸面に成形され、この凹凸面が嵌込み穴部13内周面の凹凸面32と噛み合った状態になる。
その他の点は、第1例におけるのと同様である。
【0046】
[変形例]
1)上記の実施形態において、弾性系シーリング材22が接着する嵌込み軸部3の外周面、嵌込み穴部12の内周面と両弾性密封リング4、5の側面は、下塗りをしないが、弾性系シーリング材22の接着力を高めるプライマーを予め塗布する。
2)上記の実施形態において、嵌込み軸部3の外周面は、周溝を形成せずに弾性密封リング4、5を取り付けるが、2輪の周溝を軸心方向に間隔を置いて同心に形成し、両周溝に、それぞれ、弾性密封リング4、5を嵌合して接着する。
3)上記の実施形態において、コンクリート管体1は、ボックスカルバートの管体であるが、アーチカルバートの管体又は電線共同溝の管体にする。
4)上記の実施形態において、コンクリート管体1は、角筒形状であるが、円筒形状にする。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態の第1例における継ぎ手を備えたボックスカルバートのコンクリート管体の断面図。
【図2】同管体の雄型接続端の正面図。
【図3】同管体の雌型接続端の正面図。
【図4】同管体の雄型接続端と雌型接続端の嵌め込み途中状態を示す拡大部分縦断面図。
【図5】同管体の雄型接続端と雌型接続端の嵌め込み接続状態を示す拡大部分縦断面図。
【図6】同管体の雄型接続端と雌型接続端の弾性系シーリング材充填接続状態を示す拡大部分縦断面図。
【図7】第2例における継ぎ手付のコンクリート管体の雄型接続端と雌型接続端の嵌め込み途中状態を示す部分縦断面図。
【図8】同管体の雄型接続端と雌型接続端の弾性系シーリング材充填接続状態を示す部分縦断面図。
【符号の説明】
【0048】
1 管体、コンクリート管体
2 雄型接続端
3 嵌込み軸部
4、5 弾性密封リング
6 流入通路
12 雌型接続端
13 嵌込み穴部
14 流出通路
21 シーリング材充填空間
22 弾性系シーリング材、弾性環状体
31 嵌込み軸部外周面の軸心方向に凸凹な面、凹凸面、コンクリート凹凸面
32 嵌込み穴部内周面の軸心方向に凸凹な面、凹凸面、コンクリート凹凸面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートの筒形状の管体は、両端に雄型接続端と雌型接続端を形成し、雄型接続端は、管体内周側部分が軸心方向に突出して嵌込み軸部があり、雌型接続端は、管体内周側部分が軸心方向に引っ込んで嵌込み穴部があり、複数の管体を接続して埋設するコンクリート管体の継ぎ手において、
雄型接続端は、嵌込み軸部の外周面に2輪の弾性密封リングを嵌合して軸心方向に間隔を置いて取り付け、
雄型接続端は、雌型接続端に嵌め込むと、両弾性密封リングの外周面が雌型接続端の嵌込み穴部の内周面と接触し、両弾性密封リングの側面の間、コンクリート面の嵌込み軸部外周面と嵌込み穴部内周面の間に、環状のシーリング材充填空間を形成する構成にし、
管体には、シーリング材充填空間に、硬化後にコンクリート面に接着して弾性体になる弾性系シーリング材を注入する流入通路を形成したことを特徴とするコンクリート管体の継ぎ手。
【請求項2】
シーリング材充填空間を構成する嵌込み軸部の外周面と嵌込み穴部の内周面は、その一方又は両方のコンクリート面を、軸心方向に凸凹な面にしたことを特徴とする請求項1に記載のコンクリート管体の継ぎ手。
【請求項3】
流入通路は、管体の内周面から、シーリング材充填空間を構成する嵌込み軸部の外周面に至る通路であり、管体の接続時の下部に配置し、
管体の接続時の上部には、シーリング材充填空間を構成する嵌込み穴部の内周面から管体の外周面に至る流出通路を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート管体の継ぎ手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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