説明

コンタクトレンズの販売管理装置および販売管理方法

【課題】コンタクトレンズ使用者がそれぞれに適合したコンタクトレンズを使用できるように、各販売店が多種類のコンタクトレンズの中から容易に且つ効率的に選択処方して使用者へ提供することを可能と為し得る、コンタクトレンズの新規な販売管理装置および販売管理方法を提供すること。
【解決手段】コンタクトレンズ流通業者50が、管理・運営するコンタクトレンズの販売管理装置により、コンタクトレンズの諸情報をデータベース化し、それを用いた販売管理方法を構築する。それにより、会員制ユーザ54が選択できるコンタクトレンズの種類が増え、且つ会員制ユーザ54を対象としたコンタクトレンズの簡便な再提供も可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトレンズを使用者(ユーザ)に提供するための販売管理装置および販売管理方法に係り、特に会員制を採用して新しいコンタクトレンズを必要な時期に再提供するコンタクトレンズの販売システム及び販売方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、眼の角膜に重ね合わされて装用されるコンタクトレンズが広く用いられている。かかるコンタクトレンズは、レンズの材質等によって異なるものの、使用期限が短いもので一日から数週間または数カ月、長くても一年〜数年程度とされている。それ故、コンタクトレンズの使用者は、コンタクトレンズの使用期限が到来する度に、使用していたコンタクトレンズを廃棄し、新たなコンタクトレンズを再入手することが必要になる。
【0003】
ところで、コンタクトレンズは、人体に直接に装用されるものであって高度管理医療機器であり、使用者毎に異なる眼の光学的特徴や幾何学的特徴を考慮して、各使用者に適合した光学的特性や幾何学的特性、物理的特性を有するものを選定して使用すべきは当然のことである。光学的特性や幾何学的特性、物理的特性が不適合なものを使用すると、満足できる見え方が得られないだけでなく、装用時のレンズ位置が不安定となったりごろつき感が増大するといった装用感の低下が生じ易く、角膜異常や頭痛などの人体への悪影響の原因となるおそれもある。
【0004】
そこで、国内外の複数のコンタクトレンズメーカからは、球面レンズ度数や円柱レンズ度数、多焦点レンズ度数などの光学的特性を異ならせたコンタクトレンズだけでなく、ベースカーブ(BC)やレンズ外径(DIA)などの幾何学的特性を異ならせたコンタクトレンズ、更に酸素透過性や含水性、親水性、透光性、色、硬度、使用期間などの物理的特性を異ならせたコンタクトレンズが、市場に提供されている。実際には、現時点で国内外の略10社のコンタクトレンズメーカが存在しており、これら多数のコンタクトレンズメーカからは、自社の技術開発に基づいて、各社オリジナルの複数種類のコンタクトレンズがそれぞれ市場に提供されている。
【0005】
しかしながら、現状では、市場に提供されている多種類のコンタクトレンズの中から、各使用者毎に適合するコンタクトレンズを提供することが非常に困難だったのである。その理由は、コンタクトレンズの種類が非常に多くなっていることだけでなく、更に三つの大きな理由がある。
【0006】
一つめの理由は、コンタクトレンズの流通や販売の形態上の理由による。即ち、コンタクトレンズの販売は、各使用者への処方等に専門的知識をもった販売店が行っていることから、各販売店が全てのコンタクトレンズメーカの全ての商品を取り揃えて商品毎に管理やストックすることが困難であったり、コンタクトレンズメーカとの契約等の理由から、実際に各販売店が取り扱うことが出来るコンタクトレンズメーカの種類やレンズの種類が限られてしまう。それ故、使用者は、行きつけの販売店が取り扱っているメーカや種類の中からコンタクトレンズを処方されることとなり、選択可能範囲が制限されるのである。
【0007】
二つめの理由は、たとえ規格値が同じであっても、コンタクトレンズメーカやレンズ種類が異なると、使用者への適合性が違ってくる場合があるという理由による。即ち、コンタクトレンズの規格は、ベースカーブやDIA等の幾何学的特性と、レンズ度数等の光学的特性で統一的に表示されており、使用者の角膜や眼の形状、光学特性等に応じて適合するコンタクトレンズが処方される。しかし、実際には、各コンタクトレンズメーカやレンズ種類によって、レンズ周辺部等の規格値に現れない形状やデザインが異なることや、非球面のように規格値で正確に表し難い形状が存在すること、更にレンズ材質によって装用感が異なることがある。そのために、コンタクトレンズメーカやレンズ種類によって、適合性の判断や基準が異なる場合があり、全てのコンタクトレンズメーカやレンズ種類について、販売店が各使用者毎に処方することが難しく、特にメーカやレンズ種類を変更したいと使用者が希望した場合でも、対応する販売店では適合の処方や判断が難しい場合があり、選択可能範囲が制限されるのである。
【0008】
三つめの理由は、使用者の利便性を求めた結果、交換時期が短い使い捨て型のコンタクトレンズを使用者が容易に再入手できるように、同一製品のコンタクトレンズであれば特定の販売店やコンタクトレンズメーカから使用者へコンタクトレンズを直接に再提供するシステムが提案されているという理由による。即ち、販売店やメーカから使用者へ、宅配等を利用して同一製品のコンタクトレンズを直接に再提供することは、使用者の利便性向上に極めて有効であり、本出願人も特開2002−258222号公報(特許文献1)において提案している。ところが、販売店やメーカから使用者へコンタクトレンズを直接に提供するシステムは、特定メーカによる消費者(使用者)の囲い込みに繋がると共に、使用者は他メーカのコンタクトレンズへの変更手続きが面倒になり、適合の程度や変化に拘わらずに同じコンタクトレンズを使用し続ける傾向を助長し、その結果、使用者の選択可能範囲が狭められてしまうのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−258222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、コンタクトレンズ使用者がそれぞれに適合したコンタクトレンズを使用できるように、多種類のコンタクトレンズの中から容易に且つ効率的に選択処方して使用者へ提供することを可能と為し得る、コンタクトレンズの新規な販売管理装置および販売管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
コンタクトレンズの販売管理装置に関する本発明の特徴とするところは、(a)コンタクトレンズをユーザへ販売する複数のコンタクトレンズ販売店に対して、それぞれ有限の交換予定時期が予め定められて複数のコンタクトレンズメーカから提供される複数種類のコンタクトレンズを供与するコンタクトレンズ流通業者の使用に供されるコンタクトレンズの販売管理装置であって、(b)前記複数のコンタクトレンズメーカから提供される前記複数種類のコンタクトレンズにおける製品名やレンズ規格に関する情報を記憶するレンズ情報記憶手段と、(c)コンタクトレンズの提供を受ける複数の会員制ユーザの情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、(d)前記複数種類のコンタクトレンズにおける相互間の関連情報を記憶するレンズ相関情報記憶手段と、(e)適合するコンタクトレンズの選出条件を入力する選出情報入力手段と、(f)該選出情報入力手段で入力される選出条件に適合するコンタクトレンズを、前記レンズ情報記憶手段および前記レンズ相関情報記憶手段における記憶情報を用いて選出する適合レンズ選出手段と、(g)該適合レンズ選出手段で選出されたコンタクトレンズの選出結果情報を出力する選出結果出力手段とを、(h)含むことを特徴とするコンタクトレンズの販売管理装置にある。
【0012】
本発明に従うコンタクトレンズの販売管理装置は、コンタクトレンズメーカから提供されるコンタクトレンズを市場に流通させ、かかるコンタクトレンズを使用者に提供するコンタクトレンズ販売店へ供与するコンタクトレンズ流通業者の使用に供されるものとして構成される。即ち、本発明に係るコンタクトレンズの販売管理装置は、コンタクトレンズメーカおよびコンタクトレンズ販売店の何れからも独立したデータベースを構築することとなり、併せて、会員制ユーザの情報を記憶するユーザ情報記憶手段を採用して、会員登録された使用者を対象としてコンタクトレンズの再提供を実現するシステムを提供することを、特徴の一つとしている。
【0013】
そして、コンタクトレンズメーカから独立した販売管理装置を構成したことにより、メーカによる販売店や使用者の囲い込みや、メーカと販売店との間での契約等による過去のしがらみ等も回避して、複数のコンタクトレンズメーカから提供される多種類のコンタクトレンズを等しく対象として、情報取得や取引の対象とすることが可能となる。更に、コンタクトレンズ販売店から独立した販売管理装置を構成したことにより、多数の販売店に散在していた多くの情報を効率的に取得して有効なデータベースを構築すると共に、かかる情報を精度良く解析することも可能となる。
【0014】
特に、近年では、コンタクトレンズ使用者の大幅な増加に伴ってコンタクトレンズ販売店の数も増大しており、各販売店毎に取得された情報は少ない。また、各販売店では、コンタクトレンズメーカとの契約等の理由もあって、取り扱うコンタクトレンズの種類が特定のものに偏り易い。そのために、販売店毎で取得された情報では、コンタクトレンズ使用者に対して他種類のコンタクトレンズのなかから最適なものを処方等することが難しいという事情がある。一方、コンタクトレンズメーカ間でも、他メーカのコンタクトレンズの情報取得が難しいことは言うまでもなく、メーカから使用者へ直販することで使用者の囲い込みに向かう傾向があり、使用者に最適な情報の取得が難しいという事情がある。このような状況下、コンタクトレンズメーカでもある本出願人は、あくまでも使用者の安全と満足を第一として、使用者に最適なコンタクトレンズを効率的に提供できる新たなシステムおよび方法として、本発明を開発して完成するに至ったのである。
【0015】
しかも、本発明では、会員制の使用者に対してコンタクトレンズが再提供されることから、使用者は、必要に応じて、異なるコンタクトレンズメーカのコンタクトレンズであっても、金銭的および手続的に過度を負担を強いられることなく、コンタクトレンズの種類を変更して再提供を受けることが可能となる。これにより、例えば使用者の適合性が変化した場合や、使用者が他種類のコンタクトレンズを試したくなった場合等でも、使用者に適したコンタクトレンズを、当該使用者に対して容易に且つ速やかに再提供することが出来るのである。
【0016】
本発明に従うコンタクトレンズの販売管理装置は、(i)前記複数のコンタクトレンズ販売店の使用にそれぞれ供される複数の販売店用クライアント装置と、(j)該販売店用クライアント装置に通信ネットワーク手段を介して接続されて、該販売店用クライアント装置との間での情報の送受信を行うことにより、前記選出情報入力手段への入力および前記選出結果出力手段からの出力を、該販売店用クライアント装置に対して行わせる販売店向け情報送受信手段とを、更に含んで構成されていても良い。
【0017】
これら販売店用クライアント装置と販売店向情報送受信手段を併せ備えることにより、コンタクトレンズ流通業者が備える本発明に係るコタクトレンズの販売管理装置の各種機能を、各販売店が直接的に利用することが可能になる。これにより、例えば各販売店において会員登録された使用者の情報をユーザ情報記憶手段へ速やかに反映させたり、各販売店において使用者への処方によって得られた異なる種類のコンタクトレンズ間の関連情報をレンズ相関情報記憶手段へ速やかに反映させることも実現可能となる。また、ユーザ情報記憶手段やレンズ相関情報記憶手段に記憶された各種情報を、各販売店が直接に利用することにより、例えば販売店に来店した使用者の会員情報等を速やかに確認したり、種類変更を希望する使用者に対して適合するコンタクトレンズを速やかに提案したりすることも実現可能となる。
【0018】
本発明に従うコンタクトレンズの販売管理装置は、(k)前記ユーザ情報記憶手段において記憶される記憶情報として、前記複数の会員制ユーザへのコンタクトレンズの提供履歴情報が含まれていると共に、(l)該ユーザ情報記憶手段の記憶情報に基づいて、前記複数種類のコンタクトレンズに関する統計情報を求める統計情報演算手段と、(m)該統計情報演算手段で求められた統計情報を出力する統計情報出力手段とを、更に含んで構成されていても良い。
【0019】
これら各会員制ユーザへのコンタクトレンズの提供履歴情報が記憶されたユーザ情報記憶手段と統計情報演算手段と統計情報出力手段を併せ備えることにより、多数の販売店において多数の使用者へ提供された各種コンタクトレンズの総合的な提供履歴情報を効率的に集積し、そこから必要な統計情報を適宜に得ることが可能となる。具体的には、例えば多数の使用者における使用コンタクトレンズの交換サイクルや継続した使用期間、多数の種類のコンタクトレンズ毎の使用者の性別や年齢層等を、効率的に求めて利用することも可能となる。
【0020】
また、前記(k)〜(m)の構成を併せ備えた本発明に従うコンタクトレンズの販売管理装置では、更に、(o)前記複数のコンタクトレンズメーカの使用にそれぞれ供される複数のメーカ用クライアント装置と、(p)該メーカ用クライアント装置に通信ネットワーク手段を介して接続されて、該メーカ用クライアント装置との間での情報の送受信を行うことにより、前記統計情報出力手段からの出力を、該メーカ用クライアント装置に対して行わせるメーカ向け情報送受信手段とを、含んで構成されていても良い。
【0021】
これらメーカ用クライアント装置とメーカ向け情報送受信手段を併せ備えることにより、前述の如くして求められた統計情報を、各コンタクトレンズメーカが、直接に情報送受信手段にアクセスして効率的に取得および利用することが可能になる。これらの統計情報は、複数のコンタクトレンズメーカから提供されている多数のコンタクトレンズの情報を含ませることが出来ることから、単独のコンタクトレンズメーカでは取得が困難で貴重な情報であり、将来的に商品(コンタクトレンズ)の更なる性能向上に資することとなり、ひいては使用者の利益につながることが充分に期待される。
【0022】
本発明に従うコンタクトレンズの販売管理装置は、(q)複数のコンタクトレンズケア用品に関する情報を記憶するケア用品情報記憶手段と、(r)該ケア用品情報記憶手段に記憶された複数の該コンタクトレンズケア用品について、前記複数種類のコンタクトレンズとの適合性に関する適合情報を記憶するケア用品適合情報記憶手段とを、更に含んで構成されていても良い。
【0023】
これらケア用品情報記憶手段とケア用品適合情報記憶手段を併せ備えることにより、例えばコンタクトレンズメーカの系列メーカ等からケア用品が提供されて推奨されているような状況下でも、他種類のケア用品の中から、使用しているコンタクトレンズに適合したケア用品を効率的に選定し、提案することも可能となる。特に、コンタクトレンズと同様にケア用品も多種類が提供されている状況下、多くの使用者および販売店における適合性の情報を、実際の使用結果を反映して効率的に収集することが可能となり、信頼性の高い情報を効率的に蓄積できることで、その利用価値も高く、使用者利益の一層の向上が図られ得る。
【0024】
本発明に従うコンタクトレンズの販売管理装置は、(s)前記コンタクトレンズの提供を受ける複数の会員制ユーザの利用にそれぞれ供される複数の会員用クライアント装置と、(t)該複数の会員用クライアント装置に通信ネットワーク手段を介して接続されて、該会員用クライアント装置に対して情報を送受信する会員向け情報送受信手段とを、更に含んで構成されていても良い。
【0025】
これら会員用クライアント装置と会員向け情報送受信手段を併せ備えることにより、例えば各会員がコンタクトレンズの販売管理装置のユーザ情報記憶手段の記憶情報を参照して住所や氏名、連絡先、会員期間などの登録内容を確認又は変更したり、使用中のレンズ情報や、適合性のある他のコンタクトレンズ情報などを、定期的に或いは必要に応じて要求することにより、直接的に入手して利用することも可能となる。
【0026】
また、前記(s),(t)の構成を併せ備えた本発明に従うコンタクトレンズの販売管理装置では、更に、(u)前記ユーザ情報記憶手段において記憶される記憶情報として、複数の会員制ユーザを個別に特定するユーザ識別情報と、各該会員制ユーザへのコンタクトレンズの配送先情報と、各該会員制ユーザを前記複数のコンタクトレンズ販売店の何れかと関連付ける販売店関連付情報と、各該会員制ユーザに適合するコンタクトレンズ情報と、各該会員制ユーザへのコンタクトレンズの提供履歴情報と、各該会員制ユーザの有効期限情報とが、含まれていると共に、
(v)前記会員用クライアント装置からコンタクトレンズの提供要求信号を受信するレンズ要求信号受信手段と、(w)該レンズ要求信号受信手段による該コンタクトレンズの提供要求信号の受信により、前記ユーザ情報記憶手段に記憶された前記販売店関連付情報で特定される前記コンタクトレンズ販売店によるレンズ提供承認信号の取得を条件として、該ユーザ情報記憶手段における前記コンタクトレンズ情報に適合したコンタクトレンズを、該ユーザ情報記憶手段における前記コンタクトレンズの配送先情報に従って前記会員制ユーザへ発送するレンズ発送指示信号を出力するレンズ発送指示出力手段とを、含んで構成されていても良い。
【0027】
これらユーザ情報記憶手段とレンズ要求信号受信手段とレンズ発送指示出力手段を併せ備えることによって、販売店から依頼を受けて、コンタクトレンズを販売店に供与するコンタクトレンズ流通業者が、コンタクトレンズの再提供を希望する使用者に対して、直接に再提供の依頼を受け更にそれに対応して直接にコンタクトレンズを発送処理することが可能となり、使用者が必要としているコンタクトレンズを一層効率的に且つ速やかに再提供することが可能となる。特に、一日等の短期間での使い捨て型コンタクトレンズが多くなった場合でも、各販売店の在庫や管理の負担が大幅に軽減されるという利点があるし、コンタクトレンズ流通業者からの直送であるが故に、出荷量の少ない稀な規格のコンタクトレンズ等にも迅速且つ効率的に対応することが可能になって使用者の利便性が向上される。
【0028】
ここにおいて、使用者からの要求に対してコンタクトレンズ流通業者からの再提供を認めるか否かは、予め各使用者毎に関連付けられたコンタクトレンズ販売店によるレンズ提供承認信号が取得されたことが要件となる。それ故、各使用者に対してコンタクトレンズを再提供するか否かは、使用者毎に関連付けられた販売店の判断に委ねられることとなる。即ち、使用者に関連付けられた販売店は、当該使用者を良く知っていて互いの信頼性も高いはずであるから、使用者毎の事情を考慮して使用者毎に適切な承認手段を選択採用すること等により、安全性と簡便さの要求に対応した手続きを経てコンタクトレンズの再提供を行うことが可能となるのである。
【0029】
なお、本態様におけるレンズ提供承認信号の取得は、その態様が限定されるものでないが、例えば以下の第一又は第二の承認方法が、販売店により各使用者毎の事情を考慮して選択的に採用され、何れの取得態様が採用されるかは、予めユーザ情報記憶手段などに記憶されることが望ましい。
【0030】
第一の承認方法は、会員用クライアント装置からのコンタクトレンズの提供要求信号が受信された場合に、その都度、当該会員制ユーザに関連付けられた販売店に対してコンタクトレンズ提供の承認を要求するものであり、販売店からレンズ提供承認信号が取得されたことを条件として、コンタクトレンズ流通業者が使用者(会員制ユーザ)にコンタクトレンズを発送する。第二の承認方法は、会員用クライアント装置からのコンタクトレンズの提供要求信号が受信された場合に、販売店による都度の承認要求を必要とすることなく、当該販売店から特定の使用者については事前に承認信号の自動取得が認定されていることをもって、承認信号が自動的に生成されて取得されることにより、販売店への都度の承認確認を必要とすることなく、コンタクトレンズ流通業者が使用者(会員制ユーザ)にコンタクトレンズを発送する。
【0031】
従って、各使用者を良く知っている、予め各使用者に関連付けられた販売店が、各使用者の履歴や状況を総合的に考慮して、各使用者毎にコンタクトレンズの提供条件を、販売店側の判断に基づいて設定することが可能となる。例えば、過去に充血などの傾向が認められた使用者や連続装用時間が長めの使用者などには、販売店側の判断により、コンタクトレンズの再提供の要求の都度に販売店が承認を行うこととし、頻繁な検査を要求することも可能であるし、一方、長期間に亘って全く異常が認められていない使用者などには、販売店側の判断により、販売店の毎々の承認を必要とすることなく、コンタクトレンズの再提供の要求に対して直ちにコンタクトレンズ流通業者が対応してコンタクトレンズを配送することも可能となる。
【0032】
このように、前記(s)〜(w)の構成を併せ備えた本発明のコンタクトレンズ販売管理装置を採用することにより、各使用者毎の状況を考慮して、使用者に近い存在である販売店が、使用者のコンタクトレンズの再提供への対応方法を適宜に設定することが出来るのであり、それによって、使用者の危険を未然に防止しつつコンタクトレンズを効率的に提供することで使用者の安全性を確保しつつ、問題の無い使用者にまで過度の負担をかけることが回避され得る。その結果、コンタクトレンズ使用者が新たなコンタクトレンズを再入手するに際して、使用者の安全性の確保と、使用者の手続きの簡易化とが、両立して達成されるのである。
【0033】
さらに、上述の第一の承認方法および第二の承認方法の何れでも、使用者が必要な時にコンタクトレンズを注文することが出来、上述の如きレンズ提供承認信号の取得を経て、コンタクトレンズ流通業者から使用者へ速やかにコンタクトレンズが配送されることとなる。それ故、例えば予めスケジュールされた一定期間毎にコンタクトレンズが自動的に宅配される場合に比して、各使用者に応じて柔軟に必要なだけのコンタクトレンズを必要な時に効率的に提供することが可能となる。具体的には、例えば一日使い捨て型のコンタクトレンズを使用中に、生活環境の一時的な変化で眼にゴミが入り易くて一日に数回のレンズ交換が続いたり、一日あたり複数回に分けた睡眠で数回のレンズ交換が続いたりして、予定よりも早くコンタクトレンズが無くなった場合にも、予定よりも早い時期にコンタクトレンズの注文をすることで必要なコンタクトレンズの提供を受けることも可能となる。
【0034】
また、会員制ユーザを対象として各使用者の履歴情報等を記憶するユーザ情報記憶手段を備えていることから、継続的な使用者のサポートが可能となり、各販売店等による各会員への安全性の配慮を一層効率的に行うことができる。例えば、各使用者が自宅に保管しているコンタクトレンズの残り量を推定してそれが一定量以下になった場合にコンタクトレンズ再提供の必要の有無を確認したりコンタクトレンズ再提供の要求確認を行ったりする情報信号を会員用クライアント装置に発信する他、前回の眼科医検診による処方箋の有効期限や会員有効期限などが近づいてきた場合にその情報信号を、必要に応じて眼科医による検診の受診案内情報や会員継続手続案内情報などと共に、会員用クライアント装置に発信するようにしても良い。
【0035】
さらに、前記(s)〜(w)の構成を併せ備えた本発明のコンタクトレンズ販売管理装置においては、レンズ提供承認信号の取得態様として、前記第一及び第二の承認方法に加えて、更に第三の承認方法が、販売店の選択行為に基づいて採用可能とされていても良い。かかる第三の承認手段は、本発明に係るコンタクトレンズ販売管理装置において、前記ユーザ情報記憶手段の記憶情報によって提供制限を受けていないことを条件として、前記会員用クライアント装置からのコンタクトレンズの提供要求信号と販売店によるレンズ提供承認信号とを所定期間毎に自動的に生成するレンズ提供信号生成手段が設けられており、該レンズ提供信号生成手段でコンタクトレンズの提供要求信号とレンズ提供承認信号が生成された場合には、それらの信号が使用者または販売店から取得されたものとみなされて、レンズ発送指示出力手段によるレンズ発送指示信号が出力されるものである。なお、ユーザ情報記憶手段の記憶情報によって提供制限を受けるケースとしては、例えば所定期間内に許容されるコンタクトレンズ提供数が上限に達している場合や、会員制ユーザの有効期限を超過している場合、処方箋の有効期限が経過している場合などが挙げられる。
【0036】
レンズ提供承認信号の承認方法として、かかる第三の承認方法を、前記第一及び第二の承認方法に加えて採用することにより、使用者毎の使用期間や装用状態等を考慮して、第一及び第二の承認方法よりも更に使用者にとって簡便な第三の承認方法を、販売店が選択設定することが可能になる。これにより、使用者の状態を良く知り得る販売店が認めた場合には、使用者は、使用者自身によるコンタクトレンズ提供要求信号の毎々の送信を必要とすることなく、所定期間内に亘ってコンタクトレンズの再提供を予め設定された期間毎に自動的に受けることも可能となるのである。
【0037】
また、本発明は、コンタクトレンズの販売方法として、以下の特徴的構成を備えたものを提案する。(ア)前記コンタクトレンズの販売管理装置と、前記販売店用クライアント装置および前記販売店向け情報送受信手段とを、含む前述の本発明に従う構造とされたコンタクトレンズの販売管理装置を用いて、コンタクトレンズをユーザへ販売する複数のコンタクトレンズ販売店に対して、それぞれ有限の交換予定時期が予め定められて複数のコンタクトレンズメーカから提供される複数種類のコンタクトレンズを供与するコンタクトレンズの販売管理方法であって、(イ)前記販売店用クライアント装置から入力される前記選出条件を、前記販売店向け情報送受信手段により前記選出情報入力手段から前記コンタクトレンズの販売管理装置に入力する選出情報入力工程と、(ウ)該選出情報入力工程で入力された前記選出条件に適合するコンタクトレンズを、前記レンズ情報記憶手段および前記レンズ相関情報記憶手段における記憶情報を用いて選出する適合レンズ選出工程と、(エ)該適合レンズ選出工程で選出されたコンタクトレンズの選出結果情報を、前記選出結果出力手段から前記販売店向け情報送受信手段により前記販売店用クライアント装置に送信する選出結果情報送信工程と、(オ)該選出結果情報送信工程で該販売店用クライアント装置が受信した前記選出結果情報を、該販売店用クライアント装置が出力する選出結果情報出力工程とを、(カ)含むコンタクトレンズの販売管理方法。
【0038】
本発明におけるコンタクトレンズの販売管理方法に従えば、前述のコンタクトレンズの販売管理装置に関する発明において説明したように、コンタクトレンズメーカおよびコンタクトレンズ販売店の何れからも独立して構築されるデータベースを利用して、会員登録された使用者を対象としてコンタクトレンズの再提供を行うことにより、複数のコンタクトレンズメーカから提供される多種類のコンタクトレンズを対象として、多数の販売店に散在する多くの情報を効率的に取得することができる。そして、取得された多くの情報を、各販売店が利用することにより、販売店に訪れるコンタクトレンズ使用者に対して、多種類のコンタクトレンズの中から最適なコンタクトレンズを容易に且つ適格に提案して提供することが可能となるのである。
【0039】
また、本発明に従うコンタクトレンズの販売管理方法では、(キ)前述の本発明に従うコンタクトレンズの販売管理装置において採用される前記会員用クライアント装置および前記会員向け情報送受信手段と、前記ユーザ情報記憶手段、前記レンズ要求信号受信手段および前記レンズ発送指示出力手段とを、併せ備えたコンタクトレンズの販売管理装置を用い、(ク)該レンズ要求信号受信手段が、前記会員用クライアント装置からのコンタクトレンズの提供要求信号を受信するレンズ要求信号受信工程と、(ケ)前記ユーザ情報記憶手段に記憶された前記販売店関連付情報で特定される前記コンタクトレンズ販売店によるレンズ提供承認信号を取得するレンズ提供承認信号取得工程と、(コ)該レンズ提供承認信号の取得を条件として、前記ユーザ情報記憶手段に記憶された前記コンタクトレンズ情報に適合したコンタクトレンズを、該ユーザ情報記憶手段における前記コンタクトレンズの配送先情報に従って前記会員制ユーザへ発送するレンズ発送指示信号を出力するレンズ発送指示出力工程とを、更に含む態様が採用され得る。
【0040】
このようなコンタクトレンズの販売管理方法の態様では、前述の(s)〜(w)の構成を併せ備えた本発明のコンタクトレンズ販売管理装置に関する発明において説明したように、各ユーザの履歴や状況を良く知り得るコンタクトレンズ販売店が、コンタクトレンズの再提供への対応方法を使用者毎に設定することにより、使用者の安全性を確保しつつ、問題の無いユーザにまで過度の負担をかけることが回避され得てコンタクトレンズ再入手の手続きの簡易化が達成され得る。
【発明の効果】
【0041】
本発明に従う構造とされたコンタクトレンズの販売管理装置によれば、コンタクトレンズメーカおよびコンタクトレンズ販売店の何れからも独立して構成されることで、複数のコンタクトレンズメーカから提供される多種類のコンタクトレンズを対象として、多数の販売店に散在する多くの情報を効率的に取得することができる。そして、会員制ユーザとして予め登録されたコンタクトレンズ使用者に対するコンタクトレンズの提供に際して、取得した情報を利用することで、各使用者に適合するコンタクトレンズを速やかに且つ適格に提案等することが可能となるのである。
【0042】
また、本発明に従う方法によれば、コンタクトレンズ流通業者の販売管理装置に対して各販売店がアクセスすることにより、多数の販売店に散在する多くの情報を効率的に収集して得られた情報を直接的に利用することが出来、それによって、販売店の顧客であるコンタクトレンズ使用者に対して、多種類のコンタクトレンズの中から最適なコンタクトレンズを容易に且つ適格に提案して提供することが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態に係るコンタクトレンズの販売管理装置の全体構成を示す説明図。
【図2】図1に示されたコンタクトレンズの販売管理装置を構成する販売管理装置本体の機能ブロック図。
【図3】図1に示されたコンタクトレンズの販売管理装置を用いて実現されるコンタクトレンズの使用者への提供経路を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0045】
先ず、図1には、本発明に従うコンタクトレンズの販売管理方法を実施するために好適に採用される、本発明に従って構成されたコンタクトレンズの販売管理装置の一実施形態が、モデル的な概略図として示されている。本実施形態の販売管理装置は、コンタクトレンズ流通業者50(後述)によって管理されて用いられる販売管理装置本体10を備えている。コンタクトレンズ流通業者50は、複数のコンタクトレンズメーカ48(後述)から提供される、それぞれ有限の交換予定時期が予め定められた、多種類のコンタクトレンズを取り扱っており、コンタクトレンズをユーザ54(後述)に販売する複数のコンタクトレンズ販売店52(後述)からの要求に応じて、それら多種類のコンタクトレンズをコンタクトレンズ販売店52に供与する事業主体である。即ち、コンタクトレンズ流通業者50は、その事業として、各コンタクトレンズメーカ48およびコンタクトレンズ販売店52から実質的に独立しており、特定のコンタクトレンズメーカ48やコンタクトレンズ販売店52の利益だけを追求することなく、相互に独立した複数のコンタクトレンズメーカ48のコンタクトレンズを取り扱い、相互に独立した複数のコンタクトレンズ販売店52へ各種コンタクトレンズを供与する。これにより、販売管理装置本体10では、複数のコンタクトレンズメーカ48の多種類のコンタクトレンズの情報を、複数のコンタクトレンズ販売店52から、広く収集して蓄積および利用することが可能とされている。
【0046】
また、本実施形態の販売管理装置は、コンタクトレンズの購入を希望する使用者54に対して直接に対応して使用者54へのコンタクトレンズの販売窓口となる多数のコンタクトレンズ販売店52によってそれぞれ管理されて用いられる複数の販売店用クライアント装置12を含んで構成されている。これら各販売店用クライアント装置12は、ワールドワイド・ウェブ(World Wide Web) を使用した通信ネットワーク手段としてのインターネット14等を経由して、販売管理装置本体10に接続されている。
【0047】
更にまた、本実施形態の販売管理装置は、販売窓口である何れかのコンタクトレンズ販売店52を通じてコンタクトレンズの提供を受ける多数の会員制ユーザ54においてそれぞれ利用される複数の会員用クライアント装置16を含んで構成されている。これら複数の会員用クライアント装置16も、通信ネットワーク手段としてのインターネット14等を経由して、販売管理装置本体10に接続されている。
【0048】
さらに、本実施形態の販売管理装置は、コンタクトレンズの製造出荷元である複数のコンタクトレンズメーカ48によってそれぞれ管理されて用いられる複数のメーカ用クライアント装置18を含んで構成されている。これら複数のメーカ用クライアント装置18も、通信ネットワーク手段としてのインターネット14等を経由して、販売管理装置本体10に接続されている。
【0049】
なお、上述の販売管理装置本体10や販売店用クライアント装置12、会員用クライアント装置16、メーカ用クライアント装置18としては、何れも、インターネット14を利用した情報の送受信が出来るように、キーボードやマウス等の入力装置28(後述)と、CRTや液晶ディスプレイ等の表示装置(モニタ)やプリンタ等の出力装置30(後述)を備えたコンピュータ等によって構成されたものが採用され得る。好適には、販売管理装置本体10は、インターネット14を利用することによりWebページを提供するWWWサーバで構成されると共に、販売店用クライアント装置12、会員用クライアント装置16、メーカ用クライアント装置18は、それぞれ、インターネット14上でWebページを閲覧するWWWブラウザが導入されて構成されることにより、Webページ上での各種情報の送受信が可能とされる。また、これら販売管理装置本体10や販売店用クライアント装置12、会員用クライアント装置16、メーカ用クライアント装置18には、インターネット14を利用して各種情報を相互に送受信し得るように、Eメール送受信用ソフトウェアや送受信信号の暗号/復号用ソフトウェア等が導入され得る。
【0050】
また、会員用クライアント装置16としては、パーソナルコンピュータの他、上述の如き機能を備えた携帯電話型端末装置(スマートフォン(高機能携帯電話)を含む)等も利用可能である。更に、販売管理装置本体10、販売店用クライアント装置12、会員用クライアント装置16、メーカ用クライアント装置18は、何れも便宜的に名称付けをしたものであって、それぞれにWWWサーバやWWWブラウザが導入されたり、Eメール等の通信ソフトが導入される等して、所定の通信プロトコルのもとで双方向の通信を行うサーバ・アンド・クライアントシステムとして相互に動作し得るようになっていても良い。
【0051】
更にまた、販売管理装置本体10は、基本的に単一のものとして機能するが、必要に応じて、負荷分散装置等を介して相互にネットワーク接続されて要求される処理を協働して分散処理する複数台のコンピュータ等で構成されていても良い。更にまた、各販売店用クライアント装置12や各メーカ用クライアント装置18も、同様に、複数台のコンピュータ等によって負荷分散することが可能である。
【0052】
ここにおいて、本実施形態の販売管理装置本体10は、図2に機能ブロック図が示されているように、各種情報を記憶してデータベースとして機能する記憶装置20と、外部からの指令に応じて演算処理を実行する演算装置22と、外部との情報の入出力に際して信号処理を行う入出力インターフェイス24と、インターネット回線18を通じて販売店用クライアント装置12、会員用クライアント装置16、メーカ用クライアント装置18と情報の送受信を行う送受信装置26を含んで構成されている。更に、入出力インターフェイス24には、マウスやキーボード等の入力装置28と、プリンタやモニタ等の出力装置30が接続されており、これら入力装置28や出力装置30、或いは送受信装置26を介してインターネット回線18で接続された販売店用クライアント装置12、会員用クライアント装置16、メーカ用クライアント装置18との間で、入出力インターフェイス24を通じて、各種情報の入出力が実行可能とされている。
【0053】
記憶装置20は、ユーザ情報記憶手段32、レンズ情報記憶手段34、レンズ相関情報記憶手段36、ケア用品情報記憶手段38、ケア用品適合情報記憶手段40を含んで構成されている。なお、これらの記憶手段32〜40は、何れも、コンピュータが書き込みや読み取り可能なデジタルデータを電気信号や磁気信号、光信号等として記録可能なものであれば良く、例えば半導体記憶装置の他、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等で構成され得る。
【0054】
記憶装置20におけるユーザ情報記憶手段32は、本実施形態の販売管理装置を用いたコンタクトレンズの提供サービスを受けるコンタクトレンズの複数の使用者(会員制ユーザ)54の各種情報を記憶する。具体的な記憶情報としては、(i)各使用者54毎の会員情報と、(ii)コンタクトレンズを各使用者54が注文した発注情報と、(iii)コンタクトレンズを各使用者54に提供した納品情報とを、含むことが望ましい。また、本実施形態では、(iv)ケア用品の発注情報と、(v)ケア用品の納品情報も、更に含むことが望ましい。
【0055】
より具体的には、上記(i)会員情報としては、例えば使用者(ユーザ)54の氏名,住所,生年月日,電話番号やメールアドレス等の連絡先などの個人情報の他、各使用者54を個別に特定するユーザ識別情報としてのIDや、誤処理防止やセキュリティ確保のためのパスワードの情報、会員入会日、会費支払方法や会費引落口座等が挙げられる。また、各使用者54毎に、提供されるコンタクトレンズの配送先情報も記憶される。更に、使用者54へコンタクトレンズの提供サービスを行う期限情報として、会員制ユーザの有効期限情報としての会員有効期限の他、処方箋の有効期限などの情報も記憶されることが望ましい。加えて、使用者54毎の処方箋の情報や診察情報、検査情報も記憶される。具体的には、例えば使用者54における眼の裸眼視力や乱視の程度、角膜径や角膜表面曲率、矯正視力、眼の状態(健常/結膜炎,充血程度)と履歴、投薬や病気の履歴、処方日、定期検査予定日などの検査情報、及び適合するコンタクトレンズの規格値、適合を確認したコンタクトレンズの製品名、特定のコンタクトレンズへのフィッティング情報などの会員制ユーザ54に適合するコンタクトレンズ情報が、記憶情報として挙げられる。
【0056】
ところで、本実施形態の販売管理装置を活用したサービスのもとでコンタクトレンズの再提供を受けることができる使用者54は予め会員登録を必要とする会員制度を採用している。会員制度を採用して、上述の如きユーザ情報を予め取得して記憶させておくことにより、各使用者54毎の情報を精度良く且つ効率的に収集して活用することができると共に、各会員54からのコンタクトレンズの再提供の要求を速やかに処理し、且つ管理も容易に行うことが可能となる。
【0057】
また、会員登録に際しては、使用者54の各自が通常時に利用する特定の販売店52を選定し、当該販売店52との関連付け情報も販売店関連付情報として、ユーザ情報記憶手段32に併せて記憶されることが望ましい。使用者54に対して特定の販売店52を利用させることにより、使用者54毎の管理を販売店52との信頼関係のうえに築いて取得情報の信頼性を維持することが出来る。また、特定販売店52との関連付けのもとで、各使用者54へコンタクトレンズを提供することで、使用者54に安心感を与えることができると共に、使用者54を特定販売店52を通じてより細かく的確にサポートすることが可能になる。
【0058】
なお、会員登録の手続き自体は特に限定されるものでないが、例えば使用者54が特定の販売店52に直接に赴いて会員登録をする他、インターネット14等を介して会員用クライアント装置16と販売店用クライアント装置12又は販売管理装置本体10との間での通信処理で行うことも可能である。尤も、会員登録してコンタクトレンズを最初に受け取るには、少なくとも一回の眼科医による検診を必要とすることが望ましく、コンタクトレンズの使用説明やコンタクトレンズ提供制度の説明も販売店52の担当者が使用者54に対して直接に行うことが望ましいことから、販売店52への来店を要件として会員登録することが望ましい。
【0059】
また、本実施形態では、販売店用クライアント装置12が設置される販売店52として、眼科医が並設または共有されている販売店を採用することが好適である。眼科医が並設又は共有されていることにより、コンタクトレンズ使用者が会員登録する際に眼科医による検診を受けるのが簡便になると共に、眼科医によって作成された処方箋の情報や期限を販売店用クライアント装置12の記憶手段(メモリやハードディスク等)に入力して記憶させておいて必要に応じて参照することも容易となり、更に、眼科医の予約手続きなども、インターネット14等を介して会員用クライアント装置16と販売店用クライアント装置12との間で効率的に処理することが可能となる。
【0060】
なお、上述の(i)会員情報は、販売管理装置本体10のユーザ情報記憶手段32に加えて、販売店用クライアント装置12の情報記憶手段にも、併せて記憶されても良い。これにより、例えば販売管理装置本体10との交信が一時的に途絶えたトラブル発生時等に、販売店用クライアント装置12の情報記憶手段の記憶情報に基づいて、来店した使用者54に対して住所変更などの要求に対応すると共に、トラブルの復旧後に、販売店用クライアント装置12の情報記憶手段の更新データを販売管理装置本体10のユーザ情報記憶手段32に反映して記憶情報を更新して整合させるなどといった処理も可能となる。
【0061】
さらに、(ii)コンタクトレンズを各使用者54が注文した発注情報と、(iii)コンタクトレンズを各使用者54に提供した納品情報は、各使用者54へのコンタクトレンズの提供履歴情報を含む。
【0062】
すなわち、本実施形態の販売管理装置を活用したサービスのもとでは、複数のメーカ48から提供されている多種類のコンタクトレンズから選択したコンタクトレンズを各使用者54が利用できることとなる。ここにおいて、各使用者54からコンタクトレンズの提供要求が行われた場合には、その日付や、要求されたコンタクトレンズのメーカ名や製品名、レンズ度数,DIA,BC等の規格値、数量、左右レンズの別、販売店か宅配かといった納品先、販売店への注文かインターネット回線18を通じての注文かといった注文種別などが、(ii)発注情報として記憶される。
【0063】
また、かかる発注(使用者54からの提供要求)に対して、予め対応付けられた販売店52が承認して、当該使用者54へコンタクトレンズを提供した場合には、その日付や、提供したコンタクトレンズのメーカ名や製品名、レンズ度数,DIA,BC等の規格値、数量、左右レンズの別、手渡しか宅配かといった納品種別などが、(iii)納品情報として記憶される。
【0064】
同様に、(iv)ケア用品の発注情報と、(v)ケア用品の納品情報は、各使用者54へのケア用品の提供履歴情報を含む。即ち、コンタクトレンズの製品毎に適合したケア用品として、レンズ洗浄液やレンズ保存液、レンズ殺菌液などがケア用品として存在する。本実施形態の販売管理装置では、これらケア用品の使用者54への提供もサポートしており、ケア用品のメーカや製品名、数量などが、注文情報と納品情報として各使用者54毎にユーザ情報記憶手段32に記憶されるようになっている。
【0065】
さらに、記憶装置20におけるレンズ情報記憶手段34は、本実施形態の販売管理装置を用いたコンタクトレンズの提供サービスを利用して使用者54が提供を受けることができる全てのコンタクトレンズについての情報を記憶する。即ち、各メーカ用クライアント装置18を使用する複数のコンタクトレンズメーカ48から、それぞれ提供される複数種類のコンタクトレンズについて、それら全ての情報が記憶される。具体的な記憶情報としては、各コンタクトレンズについて、メーカ名、製品名、提供されている球面レンズ度数や円柱レンズ度数、軸角度、DIA、BC等の全ての規格情報が挙げられる。更に、PMMAやRGP等のハードコンタクトレンズおよび含水性やシリコンハイドロゲル、イオン性や非イオン性等のソフトコンタクトレンズの各種別や、更に材質、着色の有無や程度なども、各コンタクトレンズの情報として記憶され得る。これらの情報は、各コンタクトレンズの製品パッケージの表示から入手したり、各コンタクトレンズメーカ48から入手することができる。
【0066】
また、記憶装置20におけるレンズ相関情報記憶手段36は、レンズ情報記憶手段34に記憶された複数種類のコンタクトレンズについての相互関係の情報を記憶する。具体的には、同一又は異なるコンタクトレンズメーカの異なる製品間において、共通する特性と、相違する特性に関する情報が対象となる。より具体的には、例えばAメーカのα製品とBメーカのβ製品との相関情報として、α製品のBC8.5とβ製品のBC9.0とが略同じ眼に対してフィッティングするというような情報が記憶される。これは、光学部が同じベースカーブ値であっても、周辺部のレンズデザイン等が相違することでフィッティング特性が異なる等の理由が考えられる。また、Bメーカのγ製品とCメーカのδ製品との相関情報として、γ製品の球面レンズ度数−3.0Dとδ製品の−3.25Dとが略同じ光学特性を発揮するというような情報も含まれる。これは、BCや安定位置による涙液レンズ度数が異なる等の理由が考えられる。また、Cメーカのε製品に比してDメーカのζ製品は酸素透過率がX%大きい等といった情報や、含水率がY%大きい等といった情報も含まれる。
【0067】
このような情報は、例えば各コンタクトレンズメーカ48から提供された情報に基づいて入手して収集することも可能である。また、本実施形態では、各コンタクトレンズ販売店52で使用者54に提供されたコンタクトレンズの履歴情報や使用者54の処方情報に基づいて、例えばAメーカのα製品のBC8.5,−2.75DのコンタクトレンズとBメーカのβ製品のBC9.0,−2.50Dのコンタクトレンズとが、同等に適合する等といった情報を入手して収集することも可能である。特に、販売管理装置本体10の使用者であるコンタクトレンズ流通業者50は、複数のコンタクトレンズメーカ48から提供される多数のコンタクトレンズを取り扱うと共に、複数のコンタクトレンズ販売店52において多数の使用者54へ供給される多数のコンタクトレンズを供与することから、レンズ情報記憶手段34に記憶された各コンタクトレンズについての相互関係の情報を多量に且つ効率的に入手して収集することが可能となる。
【0068】
更にまた、記憶装置20におけるケア用品情報記憶手段38は、本実施形態の販売管理装置を用いたサービスを利用して使用者54が提供を受けることができる全てのコンタクトレンズケア用品についての情報を記憶する。即ち、各メーカ48から提供される多数のコンタクトレンズには、各製品ごとに適合する洗浄液や保存液、消毒液などが存在する。コンタクトレンズの材質や使用期間等によってケア用品の適合性が異なるからである。ここにおいて、本実施形態では、各コンタクトレンズメーカ48又はそれと異なるケア用品等メーカから提供されて、使用者54が利用することが出来る全てのコンタクトレンズケア用品についての情報が記憶される。具体的な記憶情報としては、各ケア用品について、メーカ名、製品名、洗浄用・保存用・殺菌用等の用途又は機能、容量、使用方法等が挙げられる。これらの情報は、各ケア用品の製品パッケージの表示から入手したり、各ケア用品メーカまたはコンタクトレンズメーカ48から入手することができる。
【0069】
さらに、記憶装置20におけるケア用品適合情報記憶手段40は、ケア用品情報記憶手段38に記憶された各ケア用品についての各コンタクトレンズへの適合性に関する適合情報を記憶する。具体的には、ケア用品情報記憶手段38に記憶された全てのケア用品について、レンズ情報記憶手段34に記憶された全てのコンタクトレンズを対象として使用の適否等の情報が適合情報として記憶される。また、複数種類のケア用品について、互換性の有無や、組成の相違、特定組成物の配合割合の相違など、ケア用品間の相互関連情報も、適合情報に含ませることができる。これらの情報は、各ケア用品やコンタクトレンズのメーカ48から入手したり、各ケア用品の製品パッケージの表示から入手することができる。
【0070】
一方、本実施形態の販売管理装置本体10における演算装置22は、適合レンズ選出手段42、統計情報演算手段44、承認信号確認処理手段46を含んで構成されている。なお、これら適合レンズ選出手段42、統計情報演算手段44、承認信号確認処理手段46は、何れも、コンピュータが備える中央演算処理装置における電気信号の処理機能を利用して、特定のソフトウエアに従い、記憶装置20に記憶された各種情報を処理することによって実現され、目的とする演算処理が実行される。
【0071】
適合レンズ選出手段42は、例えば後述するキーボード等の入力装置28やインターネット回線14を通じて接続された販売店用クライアント装置12等から外部入力される指令信号(後述する選出情報入力手段62によって生じる指令信号)により、適合レンズの選出命令が販売管理装置本体10へ入力された場合に、指令信号で与えられた条件に適合したコンタクトレンズを選出する演算処理を実行する。より具体的には、例えば特定のコンタクトレンズとして製品名とレンズ規格値等の情報を含む指令信号を入力することにより、当該コンタクトレンズと互換性のある別のコンタクトレンズ製品の全てを選出して出力する。或いは、特定の使用者54に適合するコンタクトレンズ選定に必要な情報として、BCやDIA、レンズ度数などの情報を含む指令信号を入力することにより、当該使用者54に適合するコンタクトレンズ製品の全てを選出して出力する。なお、このような適合レンズ選出手段42における演算処理は、レンズ情報記憶手段34およびレンズ相関情報記憶手段36の記憶情報を利用して行うことができる。
【0072】
このような適合レンズ選出手段42での演算処理により、例えば、使用者54が現在装用している特定のコンタクトレンズ製品と互換性のある別のコンタクトレンズ製品として、候補となる全てのコンタクトレンズ製品を出力して提示することが可能となる。なお、選出された複数のコンタクトレンズ製品に対して、更に材質や酸素透過率などの追加の適合条件によって、絞り込むようにしても良い。本実施形態の販売管理装置は、複数のコンタクトレンズメーカ48の複数のコンタクトレンズを取り扱うと共に、各使用者54へコンタクトレンズを提供する販売店52で得られた処方情報や適合情報を取得してレンズ相関情報として記憶することから、コンタクトレンズメーカ48の相違に拘わらず多種類のコンタクトレンズ製品のなかから、多くの情報に基づいて適合するコンタクトレンズを効率的に且つ精度良く選出することが可能となる。
【0073】
また、かかる適合レンズ選出手段42は、ケア用品情報記憶手段38およびケア用品適合情報記憶手段40の記憶情報を利用することにより、特定のコンタクトレンズ製品に適合するケア用品を選出して出力することも可能とされている。更に、特定のケア用品を製品名等で特定して情報入力することにより、互換性のある他のケア用品(製品名)を選出して出力することもできる。これにより、各コンタクトレンズメーカ48は一般にコンタクトレンズ毎に自社或いは関連会社のケア用品を適合品に指定しているが、例えばケア用品の選択肢を広げることも可能となる。具体的には、当該指定されたケア用品が欠品等で入手し難い場合や、レンズ変更に際してケア用品が残存している場合など、指定のケア用品を使用できない場合にも、安全に且つ速やかに対応することが可能となる。
【0074】
さらに、本実施形態の販売管理装置本体10は、統計情報演算手段44を備えており、上述の如くメーカ48の異同に拘わらず全てのコンタクトレンズについて複数の販売店52から取得されて記憶装置20に記憶された多くの情報、例えばユーザ情報記憶手段32により記憶された情報を、適宜の条件下で演算処理することにより、有用な各種の統計情報を生成して提供することが可能とされている。具体的には、例えば各コンタクトレンズメーカ48或いは各製品毎に、使用者数や使用者年齢分布、男女別割合などを求めることができる。また、継続して同一製品の提供を受け続けている使用継続期間を、各コンタクトレンズメーカ48或いは各製品ごとに平均値や人数分布、人数割合などの情報として求めることができる。更にまた、同一の使用者が同一製品の提供を継続して受け続ける継続期間、換言すれば他製品のコンタクトレンズに変更するまでの期間を、各製品や各コンタクトレンズメーカ毎に平均値や人数等の情報として求めたり、最短期間や最長期間等も求めることができる。
【0075】
また、かかる統計情報演算手段44は、記憶装置20に記憶されたケア用品に関する情報も利用することが出来る。それ故、例えば各コンタクトレンズ製品毎に、各ケア製品の使用割合や使用者数等を求めたり、各ケア製品毎に購入サイクルの平均値や最短期間、最長期間等を求めたり、また同一ケア製品を継続して使用し続ける継続期間の平均値や最短期間、最長期間等を求めることができる。
【0076】
一方、本実施形態の販売管理装置本体10が備える承認信号確認処理手段46は、例えば販売店から委託を受けることにより、コンタクトレンズ流通業者が使用者へのコンタクトレンズの提供を代行的に行うサービスを実行するためのものである。即ち、一般のコンタクトレンズの流通経路は、図3に実線の矢印で示されているように、それぞれのコンタクトレンズメーカ48からコンタクトレンズ流通業者50へ提供されたコンタクトレンズが、各コンタクトレンズ販売店52に供与され、使用者からの要求に応じて、コンタクトレンズ販売店52から各使用者(ユーザ)54へ提供される。この場合には、使用者54からのコンタクトレンズ提供の要求が、販売店52に対して行われるから、各販売店52は当該使用者54の状態を考慮して、コンタクトレンズを提供するか否かを判定し、使用者54の安全のために必要に応じて検診を要求する等して対応することができる。なお、このような対応をしたコンタクトレンズ販売店52は、使用者54からのコンタクトレンズ提供の要求があったという情報と、コンタクトレンズを提供したという情報を、提供したコンタクトレンズの製品名規格、使用者54への検診の有無などを含めて、販売店用クライアント装置12から通信ネットワーク14を通じて販売管理装置本体10の記憶装置20に送信して記憶させる。また、コンタクトレンズ流通業者50は、コンタクトレンズ販売店52から使用者54へのコンタクトレンズの提供情報からコンタクトレンズ販売店52における各製品のストック量を把握して又はコンタクトレンズ販売店52からの注文に応じて、コンタクトレンズ販売店52へ必要な製品を供与すると共に、コンタクトレンズメーカ48に必要な製品の提供を求める。
【0077】
ところが、このような一般のコンタクトレンズ流通経路では、使用者54へのコンタクトレンズの提供がコンタクトレンズ販売店52での対面で行われることから、使用者54の安全性の確保に優れるものの、問題無く使用し続けている使用者54には余計な労力負担が強いられると共に、使用者54が多い販売店52では、コンタクトレンズ流通業者50との間での各種情報のやりとり等に必要な労力負担も過大となる。そこで、本実施形態では、承認信号確認処理手段46を備えることにより、使用者54の安全を確保しつつ、使用者54やコンタクトレンズ販売店52の労力軽減を図り得る、新規なコンタクトレンズ提供形態を実現する機能を備えている。
【0078】
すなわち、本実施形態では、使用者54の要求に応じてコンタクトレンズを提供するか否かの判断を、あくまでも、使用者54を身近で詳細に把握しているコンタクトレンズ販売店52に委ねつつ、使用者54の会員用クライアント装置16から通信ネットワーク14を介して販売管理装置本体10へ直接にコンタクトレンズの提供を要求する発注信号が送信されたことに対応して、図3中に点線に示されているようにコンタクトレンズ販売店52を経由せずにコンタクトレンズ流通業者50から使用者54へ、又は図3中に二点鎖線で示されているようにコンタクトレンズ流通業者50さえも経由せずにコンタクトレンズメーカ48から使用者54へ、宅配等を利用してコンタクトレンズを直接に提供することが可能とされている。このようなコンタクトレンズ提供形態を実現するために、本実施形態の販売管理装置本体10のユーザ情報記憶手段32には、各使用者54毎に、レンズ提供の承認方法設定情報が記憶されるようになっている。この承認方法設定情報は、使用者54へのコンタクトレンズ提供を承認する手続きを、予め準備された二種類以上の複数種類の中から、コンタクトレンズ販売店52により選択され、設定される情報である。具体的には、本実施形態では、以下の第一〜四の4種類の承認方法が、販売管理装置本体10の承認信号確認処理手段46で実行可能なプログラムとして準備されており、それら4種類の中から何れかの承認方法を販売店52が選択設定できるようになっていると共に、販売管理装置本体10のユーザ情報記憶手段32においてかかる選択値が記憶されるようになっている。
【0079】
第一の承認方法は、会員用クライアント装置16から発信されたコンタクトレンズ提供を要求する発注信号(提供要求信号)を販売管理装置本体10が受信した場合に、その都度、販売管理装置本体10から販売店用クライアント装置12へ承認判定要求を発信して販売店52が承認/非承認の判定を行い、かかる販売店52の承認信号が販売店用クライアント装置12から販売管理装置本体10へ送受信されたことを条件として、コンタクトレンズ流通業者50またはコンタクトレンズメーカ48から使用者54へコンタクトレンズの提供を行うものである。即ち、第一の承認方法による承認工程は、販売管理装置本体10に設けられて、コンタクトレンズ提供を要求する会員用クライアント装置16からの発注信号を受信することにより当該会員制ユーザ(使用者)54に関連付けられた販売店52の販売店用クライアント装置12へ承認要求信号を送信する承認要求手段と、販売店用クライアント装置12に設けられて、承認信号を生成して販売管理装置本体10に承認信号を送信する承認回答手段とを、含む第一の承認手段によって実現される。
【0080】
第二の承認方法は、使用者54からコンタクトレンズ提供の要求があった場合に、販売店52による都度の承認/非承認の判定を経ることなく、即ち販売店52が特定の使用者54については所定期間内(例えば処方箋有効期間内)は常に承認を与えるものとして事前承認を行うことで販売店52による都度の承認を不要として、コンタクトレンズ流通業者50から使用者54へコンタクトレンズの提供を直ちに行うことを実現するものである。即ち、第二の承認方法による承認工程は、販売管理装置本体10に設けられて、コンタクトレンズ再提供を要求する会員用クライアント装置16からの発注信号を受信することにより、販売店用クライアント装置12からの承認信号の受信を要することなく、販売管理装置本体10において承認信号を生成する第二の承認手段によって実現される。
【0081】
第三の承認方法は、使用者54からコンタクトレンズ再提供の要求さえも必要とすることなく、販売店52による都度の承認も勿論必要とすることなく、予め設定された期限ごとにレンズ提供主体であるコンタクトレンズメーカ48等から使用者54へコンタクトレンズの再提供を自動的に行うことを実現するものである。即ち、第三の承認方法による承認工程は、販売管理装置本体10に設けられて、会員用クライアント装置16からの発注信号と販売店用クライアント装置12からの承認信号の何れの受信も要することなく、予め設定された所定期間毎に承認信号を生成する第三の承認手段によって実現される。このような処理は、使用者が都度のコンタクトレンズの注文処理を望まない場合であって、且つ販売店52が当該使用者54については所定期間内(例えば処方箋有効期間内)は常に承認を与えるものとして事前承認を行うことで販売店52による都度の承認を不要とした場合に、例えば使い捨てコンタクトレンズの手持分が無くなる期間を予測して定期的にコンタクトレンズを使用者54に提供することを実現し得る。
【0082】
第四の承認方法は、特定の使用者54について、常に販売店52からの直接の提供を要求するものであり、コンタクトレンズ流通業者50やコンタクトレンズメーカ48から使用者54への直接のコンタクトレンズ提供を承認しないことを実現するものである。このような処理は、例えば特定の会員用クライアント装置16から販売管理装置本体10へのコンタクトレンズ提供の発注信号の受け付けを拒絶することによって実現可能であり、当該使用者54について販売店52からの直接のレンズ提供を要求することにより、当該使用者54の状況について販売店52が都度に詳細に確認したり検査などを行ったりすることが可能となる。
【0083】
なお、第一〜四の何れの承認方法でコンタクトレンズ提供を受けるに際しても、使用者54は、会員制であるが故に、会員制ユーザの有効期限情報やコンタクトレンズの提供履歴情報が参照される。なお、各会員制ユーザの有効期限情報としては、会費の支払いが為された会員有効期限や販売店等によって設定されたコンタクトレンズ提供可能な有効期限や処方箋の有効期限などを採用することができる。また、コンタクトレンズの提供履歴情報としては、所定期間内におけるコンタクトレンズの提供数が上限値に達していないかという情報を採用することができる。そして、コンタクトレンズの再提供に際して会員制ユーザの有効期限情報やコンタクトレンズの提供履歴情報が参照されることにより、例えば会費の支払いが為されていない使用者54や既にコンタクトレンズ提供数が上限に達した使用者54には、コンタクトレンズの再提供が行われない。
【0084】
そして、第一〜三の何れかの承認方法が選択される場合は、販売店用クライアント装置12からの承認信号が、販売管理装置本体10に設けられたレンズ提供承認信号取得手段により受信される。そして更に、会員用クライアント装置16から発信されたコンタクトレンズの提供要求信号をレンズ要求信号受信手段66(後述)により受信すると共に、ユーザ情報記憶手段32に記憶された販売店関連付情報で特定されるコンタクトレンズ販売店52によって選択された第一〜三の何れかの承認方法により販売管理装置本体10において承認信号が得られた場合には、販売管理装置本体10は、ユーザ情報記憶手段32に記憶されたコンタクトレンズ情報や配送先情報等に基づいて、該当する使用者54に適合するコンタクトレンズおよび配送先を特定して、当該使用者54へのコンタクトレンズの配送を指示する配送指示信号を出力する。例えばコンタクトレンズ流通業者50が直接に使用者54へコンタクトレンズを発送する場合には、この出力された配送指示信号に基づいて、商品としてのコンタクトレンズと配送先を記載したラベルが準備され、宅配便などを利用した発送により、使用者54へのコンタクトレンズの再提供が実行される。なお、かかる配送指示信号を、インターネット回線14を通じてメーカ用クライアント装置18に送信することにより、コンタクトレンズメーカ48から使用者54へ直接にコンタクトレンズを提供することも可能である。また、発送処理後には、当該使用者54へ提供したコンタクトレンズや日付等の情報が販売管理装置本体10へ入力されてユーザ情報記憶手段32において提供履歴情報として記録される。更に、コンタクトレンズを発送した日時等の発送完了情報が、販売管理装置本体10から会員用クライアント装置16へ送信されるようにしても良い。
【0085】
なお、上述の如きコンタクトレンズの発注信号の受信と、それに基づく承認手続や発送手続は、販売管理装置本体10が備える入出力インターフェース24やそれに接続された入力装置28、出力装置30、更にインターネット回線14を通じてメーカ用クライアント装置18、販売店用クライアント装置12、会員用クライアント装置16との間で信号送受信を行う送受信装置26によって行われる。
【0086】
すなわち、販売管理装置本体10は、外部入出力装置として、直接に接続されてコンタクトレンズ流通業者50が使用できるマウスやキーボード等の入力装置28およびプリンタやモニタ等の出力装置30を備えていると共に、インターネット回線14を介して接続されたメーカ用クライアント装置18,販売店用クライアント装置12,会員用クライアント装置16からの販売管理装置本体10への外部入出力も行うことが出来るようになっている。具体的には、販売管理装置本体10は、インターネット回線14を通じての外部信号の送受信装置26として、販売店用クライアント装置12との間での信号送受信を行うための販売店向け情報送受信手段56と、メーカ用クライアント装置18との間での信号送受信を行うためのメーカ向け情報送受信手段58と、会員用クライアント装置16との間での信号送受信を行うための会員向け情報送受信手段60を備えている。これら各情報送受信手段56,58,60は、予め設定されたパスワード等を用いた暗号化手段により、各通信先との情報の秘密保持が図られるようになっている。
【0087】
また、入力装置28、出力装置30、インターネット回線14および送受信装置26からの送受信信号は、入出力インターフェイス24を介して、販売管理装置本体10や販売店用クライアント装置12、メーカ用クライアント装置18、会員用クライアント装置16に対して入力および出力される。この入出力インターフェイス24は入力手段62と出力手段64が含まれており、入力手段62は、例えば、適合レンズ選出手段42や統計情報演算手段44で目的とする情報を求めるための条件を外部から入力する、選出情報入力手段や統計情報入力手段として機能する。また、出力手段64は、例えば、適合レンズ選出手段42や統計情報演算手段44で求められた情報を外部に出力する、選出結果出力手段や統計結果出力手段として機能する。従って、例えば、販売管理方法には、販売店向け情報送受信手段56により、適合レンズ選出手段42における選出条件が選出情報入力手段62から販売管理装置本体10に入力される選出情報入力工程と、或いは適合レンズ選出手段42における選出結果が選出結果出力手段64から販売店用クライアント装置12に送信される選出結果送信工程と、販売店用クライアント装置12が受信した選出結果を販売店用クライアント装置12に出力する選出結果出力工程が含まれることになる。更に、かかる入出力インターフェース24は、例えば会員用クライアント装置16等から送信されるコンタクトレンズの発注信号を受信するレンズ要求信号受信手段66と、承認信号確認処理手段46による承認処理を経て出力されるコンタクトレンズの配送指示信号を出力装置30又はインターネット回線14を通じてメーカ用クライアント装置18へ出力するレンズ発送指示出力手段68を含んで構成されている。
【0088】
なお、販売管理装置本体10は、WWWサーバとして構成されて、インターネット回線14を通じて、販売店用クライアント装置12や会員用クライアント装置16に対してサービス提供ページを提供することが望ましい。そして、販売店用クライアント装置12や会員用クライアント装置16のWWWブラウザで表示される当該サービス提供ページにおいて、上述の如き発注信号の送受信や、承認方法の選択設定、承認の要求や承認の実行などの各種信号の送受信を行うことが可能とされていることが望ましい。これにより、Eメール等で個別に情報の送受信を行う場合に比して、情報の送受信や管理の効率化が図られ得る。
【0089】
上述の如き販売管理装置は、コンタクトレンズメーカ48とコンタクトレンズ販売店52の何れからも独立した事業者であるコンタクトレンズ流通業者50によって管理されて使用される販売管理装置本体10を主体として構成される。それ故、複数のコンタクトレンズメーカ48から供給される多種類の製品を対象として、多数のコンタクトレンズ販売店52で取得される膨大な情報を効率的に収集することが可能となる。また、各コンタクトレンズメーカ48では取得し難い他メーカのコンタクトレンズとの間における相互関連情報も収集することが可能になり、多様な情報を効率的にデータベース化することができる。
【0090】
しかも、そのようにして収集された各種情報を、販売管理装置を管理するコンタクトレンズ流通業者50だけでなく、販売店用クライアント装置12を使用する各コンタクトレンズ販売店52や、メーカ用クライアント装置18を使用する各コンタクトレンズメーカ48、更に会員用クライアント装置16を使用する各使用者(会員ユーザ)54が、適宜に利用することも可能となる。
【0091】
具体的には、例えば、コンタクトレンズ販売店52に訪れた使用者54が現在使用しているコンタクトレンズに関して充分に満足しておらず、異なる製品への交換を希望した場合に、コンタクトレンズ販売店52において、販売店用クライアント装置12から販売管理装置本体10にアクセスし、適合レンズ選出手段42による機能を利用して互換性等の情報を取得することにより、他の製品を提案するための参考情報を速やかに取得することが可能になる。また、使用者54は、例えば会員用クライアント装置16から販売管理装置本体10にアクセスし、適合レンズ選出手段42による機能を利用して、自身が使用しているコンタクトレンズに適合するケア用品の情報を取得することも可能になる。更にまた、コンタクトレンズメーカ48は、例えばメーカ用クライアント装置18から販売管理装置本体10にアクセスし、統計情報演算手段44による機能を利用して、自社製品であるコンタクトレンズやケア用品の市場における使用割合や使用者数変化などの情報を取得することが可能になる。
【0092】
加えて、本実施形態では、コンタクトレンズ販売店52による承認方法設定を要件とするが、使用者54からコンタクトレンズ流通業者50へ直接に発注信号を送信すること等により、コンタクトレンズ販売店52を経ることなく、コンタクトレンズ流通業者50やコンタクトレンズメーカ48からコンタクトレンズを直接に入手することも可能になり、速やかなコンタクトレンズの提供が実現可能となる。これにより、使用者54毎に予め関連付けされた特定の販売店52による適切な判断に基づいて、当該販売店52の責任でかかる再提供の処理条件を、会員54毎に設定することができることから、各会員54の安全を有効に且つ効率的に確保しつつ、認められた会員54へは宅配によるコンタクトレンズ提供に対応することで使用者54の利便性の向上が図られ得る。特に、このような会員54にとって簡便なコンタクトレンズの入手は、全ての使用者54に対して、たとえ会員制であっても、例えば単に処方箋期限内であり且つ提供許容数量を超えていないことのみをもって一定期間毎に自動的にコンタクトレンズを提供し続けるような場合に比して、会員54を実態的に管理している販売店52の判断によって、予め選抜された特定会員のみを対象に、期間を限定して提供されるサービスであることから、各会員52の安全性も併せて確保することが可能となるのである。
【0093】
なお、販売店用クライアント装置12や販売管理装置本体10は、何れも、そのハードウェア及び/又はソフトウェアの全部又は一部が他の場所に設置されてインターネット14で接続された装置等によって提供されていても良い。例えば、発注信号の送信に際してアクセスするアクセス画面は、販売管理装置本体10から提供されるものであるが、かかるアクセス画面において当該会員54に関連付けられた販売店名を表示する等して、あたかも関連付けられた販売店用クライアント装置12から提供されたサービス又はアクセス画面であるように見せることも可能である。また、販売店用クライアント装置12の機能の一部を販売管理装置本体10で実行させることも可能であり、更に、販売管理装置本体10や販売店用クライアント装置12の情報記憶手段を、通信ネットワークシステム14を介することで、物理的に異なる場所に設置することも可能である。
【0094】
その他、一々列挙はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様は、本発明の趣旨を逸脱しないかぎり、何れも、本発明の範囲内に含まれるものである。
【0095】
例えば、販売管理装置本体10から会員用クライアント装置12に送信する情報としては、新たなコンタクトレンズ発売情報やコンタクトレンズの購入に便利な情報、会員制ユーザ54の購入商品の傾向に基づいた、購入意欲を促進させるような情報等を含むことが可能であり、このような情報を定期的及び/又は不定期的に送信することも可能である。なお、このような情報提供を会員制ユーザ54が望まない場合は、情報提供が行われないことも選択可能である。
【0096】
また、会員用クライアント装置12から販売管理装置本体10に送信する情報としては、会員制ユーザ54の安全情報(レンズの製造場所等)の開示要求等を含めることも可能である。例えば、販売管理装置本体10にて安全情報開示要求が受信されると、販売管理装置本体10の管理者であるコンタクトレンズ流通業者50が要求されている内容を確認し、即座に情報を求める会員制ユーザ54に情報が送信される。これにより、突発的な眼病などの有事の際にも、レンズ情報記憶手段34等では開示しきれない情報を迅速に会員制ユーザ54に提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0097】
12:販売店用クライアント装置、14:通信ネットワーク手段(インターネット)、16:会員用クライアント装置、18:メーカ用クライアント装置、32:ユーザ情報記憶手段、34:レンズ情報記憶手段、36:レンズ相関情報記憶手段、38:ケア用品情報記憶手段、40:ケア用品適合情報記憶手段、42:適合レンズ選出手段、44:統計情報演算手段、48:コンタクトレンズメーカ、50:コンタクトレンズ流通業者、52:コンタクトレンズ販売店、54:使用者(会員制ユーザ)、56:販売店向け情報送受信手段、58:メーカ向け情報送受信手段、60:会員向け情報送受信手段、62:入力手段(選出情報入力手段)、64:出力手段(選出結果出力手段)、66:レンズ要求信号受信手段、68:レンズ発送指示出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズをユーザへ販売する複数のコンタクトレンズ販売店に対して、それぞれ有限の交換予定時期が予め定められて複数のコンタクトレンズメーカから提供される複数種類のコンタクトレンズを供与するコンタクトレンズ流通業者の使用に供されるコンタクトレンズの販売管理装置であって、
前記複数のコンタクトレンズメーカから提供される前記複数種類のコンタクトレンズにおける製品名やレンズ規格に関する情報を記憶するレンズ情報記憶手段と、
コンタクトレンズの提供を受ける複数の会員制ユーザの情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記複数種類のコンタクトレンズにおける相互間の関連情報を記憶するレンズ相関情報記憶手段と、
適合するコンタクトレンズの選出条件を入力する選出情報入力手段と、
該選出情報入力手段で入力される選出条件に適合するコンタクトレンズを、前記レンズ情報記憶手段および前記レンズ相関情報記憶手段における記憶情報を用いて選出する適合レンズ選出手段と、
該適合レンズ選出手段で選出されたコンタクトレンズの選出結果情報を出力する選出結果出力手段と
を、含むことを特徴とするコンタクトレンズの販売管理装置。
【請求項2】
前記複数のコンタクトレンズ販売店の使用にそれぞれ供される複数の販売店用クライアント装置と、
該販売店用クライアント装置に通信ネットワーク手段を介して接続されて、該販売店用クライアント装置との間での情報の送受信を行うことにより、前記選出情報入力手段への入力および前記選出結果出力手段からの出力を、該販売店用クライアント装置に対して行わせる販売店向け情報送受信手段と
を、含む請求項1に記載のコンタクトレンズの販売管理装置。
【請求項3】
前記ユーザ情報記憶手段において記憶される記憶情報として、前記複数の会員制ユーザへのコンタクトレンズの提供履歴情報が含まれていると共に、
該ユーザ情報記憶手段の記憶情報に基づいて、前記複数種類のコンタクトレンズに関する統計情報を求める統計情報演算手段と、
該統計情報演算手段で求められた統計情報を出力する統計情報出力手段と
を、含む請求項1又は2に記載のコンタクトレンズの販売管理装置。
【請求項4】
前記複数のコンタクトレンズメーカの使用にそれぞれ供される複数のメーカ用クライアント装置と、
該メーカ用クライアント装置に通信ネットワーク手段を介して接続されて、該メーカ用クライアント装置との間での情報の送受信を行うことにより、前記統計情報出力手段からの出力を、該メーカ用クライアント装置に対して行わせるメーカ向け情報送受信手段と
を、含む請求項3に記載のコンタクトレンズの販売管理装置。
【請求項5】
複数のコンタクトレンズケア用品に関する情報を記憶するケア用品情報記憶手段と、
該ケア用品情報記憶手段に記憶された複数の該コンタクトレンズケア用品について、前記複数種類のコンタクトレンズとの適合性に関する適合情報を記憶するケア用品適合情報記憶手段と
を、含む請求項1〜4の何れか1項に記載のコンタクトレンズの販売管理装置。
【請求項6】
前記コンタクトレンズの提供を受ける複数の会員制ユーザの利用にそれぞれ供される複数の会員用クライアント装置と、
該複数の会員用クライアント装置に通信ネットワーク手段を介して接続されて、該会員用クライアント装置に対して情報を送受信する会員向け情報送受信手段と
を、含む請求項1〜5の何れか1項に記載のコンタクトレンズの販売管理装置。
【請求項7】
前記ユーザ情報記憶手段において記憶される記憶情報として、複数の会員制ユーザを個別に特定するユーザ識別情報と、各該会員制ユーザへのコンタクトレンズの配送先情報と、各該会員制ユーザを前記複数のコンタクトレンズ販売店の何れかと関連付ける販売店関連付情報と、各該会員制ユーザに適合するコンタクトレンズ情報と、各該会員制ユーザへのコンタクトレンズの提供履歴情報と、各該会員制ユーザの有効期限情報とが、含まれていると共に、
前記会員用クライアント装置からコンタクトレンズの提供要求信号を受信するレンズ要求信号受信手段と、
該レンズ要求信号受信手段による該コンタクトレンズの提供要求信号の受信により、前記ユーザ情報記憶手段に記憶された前記販売店関連付情報で特定される前記コンタクトレンズ販売店によるレンズ提供承認信号の取得を条件として、該ユーザ情報記憶手段における前記コンタクトレンズ情報に適合したコンタクトレンズを、該ユーザ情報記憶手段における前記コンタクトレンズの配送先情報に従って前記会員制ユーザへ発送するレンズ発送指示信号を出力するレンズ発送指示出力手段と
を、含む請求項6に記載のコンタクトレンズの販売管理装置。
【請求項8】
請求項1に記載の前記コンタクトレンズの販売管理装置と、請求項2に記載の前記販売店用クライアント装置および前記販売店向け情報送受信手段とを、含むコンタクトレンズの販売管理装置を用いて、コンタクトレンズをユーザへ販売する複数のコンタクトレンズ販売店に対して、それぞれ有限の交換予定時期が予め定められて複数のコンタクトレンズメーカから提供される複数種類のコンタクトレンズを供与するコンタクトレンズの販売管理方法であって、
前記販売店用クライアント装置から入力される前記選出条件を、前記販売店向け情報送受信手段により前記選出情報入力手段から前記コンタクトレンズの販売管理装置に入力する選出情報入力工程と、
該選出情報入力工程で入力された前記選出条件に適合するコンタクトレンズを、前記レンズ情報記憶手段および前記レンズ相関情報記憶手段における記憶情報を用いて選出する適合レンズ選出工程と、
該適合レンズ選出工程で選出されたコンタクトレンズの選出結果情報を、前記選出結果出力手段から前記販売店向け情報送受信手段により前記販売店用クライアント装置に送信する選出結果情報送信工程と、
該選出結果情報送信工程で該販売店用クライアント装置が受信した前記選出結果情報を、該販売店用クライアント装置が出力する選出結果情報出力工程と
を、含むことを特徴とするコンタクトレンズの販売管理方法。
【請求項9】
請求項6に記載の前記会員用クライアント装置および前記会員向け情報送受信手段と、請求項7に記載の前記ユーザ情報記憶手段、前記レンズ要求信号受信手段および前記レンズ発送指示出力手段とを、含む前記コンタクトレンズの販売管理装置を用い、
該レンズ要求信号受信手段により、前記会員用クライアント装置からのコンタクトレンズの提供要求信号を受信するレンズ要求信号受信工程と、
前記ユーザ情報記憶手段に記憶された前記販売店関連付情報で特定される前記コンタクトレンズ販売店によるレンズ提供承認信号を取得するレンズ提供承認信号取得工程と、
該レンズ提供承認信号の取得を条件として、前記ユーザ情報記憶手段に記憶された前記コンタクトレンズ情報に適合したコンタクトレンズを、該ユーザ情報記憶手段における前記コンタクトレンズの配送先情報に従って前記会員制ユーザへ発送するレンズ発送指示信号を出力するレンズ発送指示出力工程と
を、含む請求項8に記載のコンタクトレンズの販売管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−114083(P2013−114083A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260891(P2011−260891)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000138082)株式会社メニコン (150)
【Fターム(参考)】