説明

コンタクトレンズ用眼科用組成物

清涼化剤及び/又はクロロブタノールを含有する水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物において、組成物を水中油型エマルジョンとすることにより、コンタクトレンズへの清涼化剤及び/又はクロロブタノールの吸着及びクロロブタノールによるpHの低下を抑制する方法、並びに、清涼化剤及び/又はクロロブタノールを含有する水中油型エマルジョンの形態のコンタクトレンズ用眼科用組成物が開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清涼化剤、油及び乳化剤を水に含有させてなる、水中油型エマルジョンであるコンタクトレンズ用眼科用組成物、並びに、清涼化剤のコンタクトレンズへの吸着抑制方法に関する。
【0002】
本発明は、更に、水性の眼科用組成物中に含有されるクロロブタノールのコンタクトレンズへの吸着を抑制する方法、クロロブタノールの分解に起因する水性の眼科用組成物のpH低下を抑制する方法、及び、クロロブタノールを含有する水中油型エマルジョンであるコンタクトレンズ用眼科用組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
コンタクトレンズ装用時においては、涙液層が不安定化し、涙液蒸発量が増加するため、目の乾燥感をもたらし易い。さらに、ソフトコンタクトレンズにおいてはレンズからの水分の蒸発により、コンタクトレンズ自身の含水率が低下し、乾燥感を増強させる。また、コンタクトレンズの装用によるレンズの動きやエッジの感覚、含水率の低下によるソフトコンタクトレンズの形状の変化などにより、異物感が増強される。これらの症状を緩和するために、従来コンタクトレンズ用眼科用組成物が用いられてきた。また、近年、コンタクトレンズユーザーの好みの多様化やソフトコンタクトレンズユーザーの増加から、コンタクトレンズ用眼科用組成物についても清涼化剤を配合したものが上市されるようになった。しかし、清涼化剤はコンタクトレンズ、特にソフトコンタクトレンズに吸着しやすく、その成分や濃度によっては、レンズの着色や変形、レンズへの蓄積等により眼障害を引き起こす原因となる可能性がある。この問題を解決する方法として、本出願人は、ポリオキシエチレンソルビタンエステルを配合することにより、また、pH5.5以上とすることによりソフトコンタクトレンズへのテルペノイド(清涼化剤として用いられる)の吸着を抑制する方法を見出している(特許文献1参照)。また、多価アルコールを含有することによりソフトコンタクトレンズへの清涼化剤の吸着を抑制する方法等が提案されているが(特許文献2参照)、更に清涼化剤のコンタクトレンズへの吸着が少ない清涼化剤含有コンタクトレンズ用眼科用組成物が求められている。一方、メントール及びボルネオール等のテルペノイドについて、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル、又はポリカーボネート等のプラスチック容器への吸着が、水中油型エマルジョンとすることで抑制されることが知られているが(特許文献3参照)、コンタクトレンズへの吸着の抑制については知られていない。
【0004】
また、クロロブタノールは、局所麻酔作用を有し、点眼剤等の眼科用製剤に用いられているが、コンタクトレンズに吸着し易いという問題があった。また、水性製剤中のクロロブタノールは、特に中性領域で分解し易く、分解すると水性製剤のpHを低下させて、眼科用製剤ではこれが眼刺激の原因となるという問題もあった。
【0005】
また、上記の清涼化剤とポリオキシエチレンソルビタンエステルを配合しpH5.5以上としたソフトコンタクトレンズ用眼科用組成物(特許文献1参照)や清涼化剤と多価アルコールと含有したソフトコンタクトレンズ用眼科用組成物(特許文献2参照)では、清涼化剤の配合量が少ない場合は清涼感が不十分であり、かといって清涼化剤の配合量が多くなると清涼感よりも点眼直後の刺激感の方が強くなってしまい、満足すべきものはなかった。
【特許文献1】特許第3090125号公報
【特許文献2】特開2001−122774号公報
【特許文献3】特開2000−273061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記事情を背景として、本発明は、コンタクトレンズ、とりわけソフトコンタクトレンズへの清涼化剤の吸着を抑制する方法、及びそのような方法による、清涼化剤のコンタクトレンズへの吸着が極めて少ない清涼化剤含有コンタクトレンズ用眼科用組成物(点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装着剤等)を提供することを目的とする。
【0007】
また、眼科用組成物に清涼化剤を高い濃度で配合しても、クロロブタノールを十分な量で配合すれば、清涼感を維持したままで点眼直後の刺激感を和らげることができる。しかしながら、クロロブタノールは、コンタクトレンズに吸着し易いため、コンタクトレンズ用眼科用組成物では、クロロブタノールの量を高めると多量のクロロブタノールがコンタクトレンズに吸着してコンタクトレンズの物性に影響を及ぼす虞があるのみならず、組成物中の高濃度のクロロブタノールの分解量も増加するため、保存中の組成物のpHが大きく低下して眼障害を引き起こす原因となり得る。これらの理由から、コンタクトレンズ用眼科用組成物には十分な量のクロロブタノールを配合することができなかった。このような状況のもとで、本発明は、水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物におけるクロロブタノールの分解を抑制して組成物のpH低下を最小限に止め、且つ、コンタクトレンズへのクロロブタノールの吸着を抑制する手段を提供することを更なる目的とする。
【0008】
なおも更には、本発明は、クロロブタノールを安定に且つコンタクトレンズへの吸着を抑制した形で配合した、コンタクトレンズ用眼科用組成物、及び、そのような形で配合されたクロロブタノールと清涼化剤とを含有した、コンタクトレンズ用眼科用組成物を提供することをも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、清涼化剤を含有するコンタクトレンズ用眼科用組成物につき、コンタクトレンズへの清涼化剤の吸着を防止できる形態を求めて検討を行った結果、清涼化剤と共に油及び乳化剤を配合して水中油型エマルジョンとすることにより、清涼化剤のコンタクトレンズへの吸着が極めて少ないコンタクトレンズ用眼科用組成物が得られることを見出した。
【0010】
更に、本発明者らは、水性製剤中においてクロロブタノールのコンタクトレンズへの吸着を抑制する方法及びクロロブタノールの分解を抑制する方法を求めて検討を行った結果、クロロブタノールを、油及び乳化剤と共に、又はリン脂質と共に、水に含有させて水中油型エマルジョンとしたとき、クロロブタノールのコンタクトレンズへの吸着が極めて少なくなり、しかもクロロブタノールの分解が抑制されるため、中性領域でのpH低下が少ない組成物が得られることを見出した。
【0011】
本発明は、これらの発見に基づき、更に検討を加えることにより完成されたものである。
【0012】
すなわち本発明は、以下を提供するものである。
(1)清涼化剤及び/又はクロロブタノールと、油及び乳化剤を水中に含有する水中油型エマルジョンであるコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(2)清涼化剤が、テルペノイド、クローブ香料、ペパーミント香料、ユーカリ香料、レモン香料、ローレル香料、ラベンダー香料、タラゴン香料、カルダモン香料、シダー香料、グレープフルーツ香料、オレンジ香料、ショウガ香料、ベルガモット香料、コリアンダー香料、シナモン香料、ジャスミン香料、ローズマリー香料、ローズ香料、パイン香料、カルダモン香料、ベンゾイン香料、ゼラニウム香料、カモミール香料、マージョラム香料、スペアミント香料、フェンネル香料、バニラフレーバー、ハッカ油、ハッカ水及びベルガモット油よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(1)に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(3)テルペノイドが、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、メントン、シネオール及びリモネンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(2)に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(4)油が動植物油である、上記(1)ないし(3)の何れかに記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(5)動植物油がヒマシ油である、上記(4)に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(6)乳化剤が、界面活性剤、リン脂質及び水溶性高分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(1)ないし(5)の何れかに記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(7)界面活性剤が非イオン界面活性剤である、上記(6)に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(8)非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである、上記(7)に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(9)リン脂質がレシチンである、上記(6)ないし(8)の何れかに記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(10)水溶性高分子化合物がヒドロキシプロピルメチルセルロースである、上記(6)ないし(9)に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(11)コンタクトレンズがソフトコンタクトレンズである、上記(1)ないし(10)の何れかに記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(12)クロロブタノール及びリン脂質を水中に含有する水中油型エマルジョンであるコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(13)リン脂質がレシチンである、上記(12)に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(14)更に清涼化剤を含有する、上記(12)又は(13)に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(15)清涼化剤が、テルペノイド、クローブ香料、ペパーミント香料、ユーカリ香料、レモン香料、ローレル香料、ラベンダー香料、タラゴン香料、カルダモン香料、シダー香料、グレープフルーツ香料、オレンジ香料、ショウガ香料、ベルガモット香料、コリアンダー香料、シナモン香料、ジャスミン香料、ローズマリー香料、ローズ香料、パイン香料、カルダモン香料、ベンゾイン香料、ゼラニウム香料、カモミール香料、マージョラム香料、スペアミント香料、フェンネル香料、バニラフレーバー、ハッカ油、ハッカ水及びベルガモット油よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(14)に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
(16)清涼化剤及び/又はクロロブタノールを含有する水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物において、該組成物からの清涼化剤及び/又はクロロブタノールのコンタクトレンズへの吸着を抑制する方法であって、該組成物を、油及び乳化剤が配合された水中油型エマルジョンの形態とすることを特徴とする方法。
(17)油が動植物油である、上記(16)に記載の吸着抑制方法。
(18)動植物油がヒマシ油である、上記(17)に記載の吸着抑制方法。
(19)乳化剤が、界面活性剤、リン脂質及び水溶性高分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(16)ないし(18)の何れかに記載の吸着抑制方法。
(20)界面活性剤が非イオン界面活性剤である、上記(19)に記載の吸着抑制方法。
(21)非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである、上記(20)に記載の吸着抑制方法。
(22)リン脂質がレシチンである、上記(19)ないし(21)の何れかに記載の吸着抑制方法。
(23)水溶性高分子化合物がヒドロキシプロピルメチルセルロースである、上記(19)ないし(22)の何れかに記載の吸着抑制方法。
(24)クロロブタノールを含有する水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物からコンタクトレンズへのクロロブタノールの吸着を抑制する方法であって、該組成物にリン脂質を配合して水中油型エマルジョンとすることを特徴とする方法。
(25)リン脂質がレシチンである、上記(24)記載の吸着抑制方法。
(26)クロロブタノールを含有する水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物のpH低下を抑制する方法であって、該組成物に油及び乳化剤を配合して水中油型エマルジョンとすることを特徴とする方法。
(27)油が動植物油である、上記(26)に記載のpH低下抑制方法。
(28)動植物油がヒマシ油である、上記(27)に記載のpH低下抑制方法。
(29)乳化剤が、界面活性剤、リン脂質及び水溶性高分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(26)ないし(28)の何れかに記載のpH低下抑制方法。
(30)界面活性剤が非イオン界面活性剤である、上記(29)に記載のpH低下抑制方法。
(31)非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである、上記(30)に記載のpH低下抑制方法。
(32)リン脂質がレシチンである、上記(26)ないし(31)の何れかに記載のpH低下抑制方法。
(33)水溶性高分子化合物がヒドロキシプロピルメチルセルロースである、上記(29)ないし(32)の何れかに記載のpH低下抑制方法。
(34)クロロブタノールを含有する水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物のpH低下を抑制する方法であって、該組成物にリン脂質を配合して水中油型エマルジョンとすることを特徴とする方法。
(35)リン脂質がレシチンである、上記(34)に記載のpH低下抑制方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、清涼化剤及び/又はクロロブタノールのコンタクトレンズへの吸着を顕著に抑制することができる。このため、清涼化剤がコンタクトレンズに吸着されてその後眼刺激を誘発するというおそれを防止しつつ、従来より多量の清涼化剤を配合したコンタクトレンズ用眼科用組成物を製造することができる。またクロロブタノールの分解の抑制を通じてpHの低下も有意に抑制される。従って、クロロブタノールによるコンタクトレンズへの影響や眼刺激を生ずる懸念を回避しつつ、クロロブタノールを従来より多くの量で配合することができる。また、このため、清涼化剤を更に配合したとき、点眼直後に感じられる清涼化剤による刺激感を和らげることができるから、この面からも清涼化剤の配合濃度を高めたコンタクトレンズ用眼科用組成物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物は、清涼化剤及び/又はクロロブタノールと共に、油及び乳化剤を、又はリン脂質を水中に含有させて水中油型エマルジョンとしたものである。かかる製剤形態とすることにより、清涼化剤及び/又はクロロブタノールのコンタクトレンズへの吸着を顕著に抑制できる。
【0015】
本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物に用いることができる清涼化剤としては、テルペノイド、クローブ香料、ペパーミント香料、ユーカリ香料、レモン香料、ローレル香料、ラベンダー香料、タラゴン香料、カルダモン香料、シダー香料、グレープフルーツ香料、オレンジ香料、ショウガ香料、ベルガモット香料、コリアンダー香料、シナモン香料、ジャスミン香料、ローズマリー香料、ローズ香料、パイン香料、カルダモン香料、ベンゾイン香料、ゼラニウム香料、カモミール香料、マージョラム香料、スペアミント香料、フェンネル香料、バニラフレーバー、ハッカ油、ハッカ水及びベルガモット油等を挙げることができる。テルペノイドとしては、例えば、メントール、メントン、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、リモネン、オイゲノール、シトラール、ピネン、リナロール、フェンチルアルコール、ヨノン、サフラナール、テルピネン等のモノテルペンを挙げることができるが、その中でも特にメントール、カンフル、ボルネオ−ル、ゲラニオール、メントン、シネオール及びリモネンを用いるのが好ましい。これらの清涼化剤は1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて、使用することができる。
【0016】
上記のとおり、本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物は、清涼化剤のコンタクトレンズへの吸着を顕著に抑制して、清涼化剤のコンタクトレンズ中への蓄積に起因する眼刺激を防止することができるため、清涼化剤の配合濃度を従来よりも高め、高清涼感のコンタクトレンズ用眼科用組成物とすることが可能である。このため、本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物には、併せてクロロブタノールを含有するか否かに関わりなく、好ましくは0.0005〜0.2(W/V)%、特に好ましくは0.005〜0.05(W/V)%の清涼化剤を配合することができる。
【0017】
本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物にクロロブタノールが配合される場合、配合量は、併せて清涼化剤を含有するか否かに関わりなく、好ましくは0.001〜2.0(W/V)%、より好ましくは0.01〜0.5(W/V)%である。
【0018】
本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物であって清涼化剤及びクロロブタノールの双方を含有するものにおいては、クロロブタノールが局所麻酔作用を発揮して清涼化剤による投与直後の刺激感を和らげる。このため、刺激感を回避しつつ清涼化剤の配合濃度を従来よりも高めることによって、高い清涼感を与えるコンタクトレンズ用眼科用組成物とすることが可能である。すなわち、本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物には、好ましくは0.0005〜0.2(W/V)%、特に好ましくは0.005〜0.05(W/V)%の清涼化剤を、点眼直後の刺激感を回避しつつ、配合することができる。
【0019】
本発明において、「油」とは、精油を意味しない。このこと以外、本発明で使用される油としては、特に制限はないが、脂肪酸のグリセリドを主成分とする動植物油、特に植物油が好ましい。動植物油としては、ヒマシ油、大豆油、落花生油、綿実油、オリーブ油、ゴマ油、ツバキ油、ナタネ油、トウモロコシ油およびミグリオール(商品名)等のパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、べヘン酸、リグノセリン酸、イコサン酸、ミリスチン酸、パルミトオレイン酸等の炭素数8〜24の脂肪酸からなる中鎖脂肪酸トリグリセリドが好ましく、炭素数14〜24の脂肪酸からなる中鎖脂肪酸グリセリド等が特に好ましいものとして挙げられるが、安全性が確立されているという観点からは、ヒマシ油がより好ましい。これらの油は1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて、使用することができる。本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物における油の配合量は、水中油型エマルジョンが形成されることを条件に、清涼化剤やクロロブタノールの配合量等に応じて適宜設定してよいが、通常0.005〜20(W/V)%、好ましくは0.1〜5(W/V)%である。
【0020】
本発明で使用される乳化剤としては、特に制限はないが、界面活性剤、リン脂質及び水溶性高分子化合物が挙げられ、これらを単独で、または混合物として用いることができる。
【0021】
界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤のいずれでもよく、乳化作用が良いことから、特に非イオン界面活性剤が好ましい。
【0022】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えば、ステアリン酸ポリオキシル)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、モノラウリン酸デカグリセリル)、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(ポロクサマー)等が例示される。特に好ましくは、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、ステアリン酸ポリオキシル40、ポロクサマー407、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油である。
【0023】
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、ポリソルベート80の他ポリソルベート20、40、60、65、85等が好適なものとして例示される。
【0024】
陰イオン界面活性剤としては、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、ミリスチルサルコシンナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が例示される。
【0025】
陽イオン界面活性剤としては、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジウム等が例示される。
【0026】
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、塩酸アルキルジアミノグリシン等が例示される。
【0027】
リン脂質としては、グリセロリン脂質が好ましく、中でもレシチン、特に卵黄レシチン及び大豆レシチンが好ましい。
【0028】
水溶性高分子化合物としては、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シクロデキストリン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム等が挙げられ、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、コンドロイチン硫酸ナトリウムであり、最も好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースである。これらの水溶性高分子化合物は1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて、使用することができる。
【0029】
本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物における乳化剤の配合量は、水中油型エマルジョンが形成されることを条件に清涼化剤、クロロブタノール、油等の配合量等によって適宜設定してよいが、通常0.001〜20(W/V)%、好ましくは0.1〜5(W/V)%である。
【0030】
本発明においては、前記の通り油を乳化させるために乳化剤としてリン脂質を用いることができるが、リン脂質はまた、他の油や乳化剤を用いることなく、それ自身単独で水中にエマルジョンを形成する材料として用いることができる。その場合、リン脂質の配合量は、水中油型エマルジョンが形成されることを条件に、通常0.005〜20(W/V)%、好ましくは0.1〜5(W/V)%である。
【0031】
清涼化剤及び/又はクロロブタノールを含有する本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物には、点眼剤に一般的に用いられている種々の薬効成分を適宜配合してもよい。そのような成分の例としては、マレイン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン薬、グリチルリチン酸ジカリウム、ε−アミノカプロン酸等の抗炎症薬、塩酸ピリドキシン、酢酸d−α−トコフェロール、パンテノール、パントテン酸カルシウム等のビタミン類、塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン等の血管収縮剤、その他アミノエチルスルホン酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム、アラントイン等が挙げられる。
【0032】
さらに、本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物には、緩衝剤、等張化剤、保存剤、溶解補助剤、安定化剤、キレート剤、粘稠剤、pH調整剤等の各種の添加剤を適宜配合することができる。
【0033】
緩衝剤としては、例えば、ホウ酸又はその塩(ホウ砂等)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム等)、酒石酸又はその塩(酒石酸ナトリウム等)、グルコン酸又はその塩(グルコン酸ナトリウム等)、酢酸又はその塩(酢酸ナトリウム等)、リン酸又はその塩(リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等)、各種アミノ酸等又はそれらの組み合わせが挙げられる。
【0034】
等張化剤としては、例えば、ソルビトール、グルコース、マンニトール、グリセリン、プロピレングリコール、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。
【0035】
保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、ソルビン酸又はその塩、グルコン酸クロルヘキシジン、デヒドロ酢酸ナトリウム、塩化セチルピリジニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等が挙げられる。
【0036】
溶解補助剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ステアリン酸ポリオキシル40等が挙げられる。
【0037】
安定化剤としては、例えばアスコルビン酸、エデト酸ナトリウム、シクロデキストリン、縮合リン酸又はその塩、亜硫酸塩、クエン酸又はその塩等が挙げられる。
【0038】
キレート剤としては、例えばエデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、縮合リン酸又はその塩(縮合リン酸ナトリウム等)等が挙げられる。
【0039】
粘稠剤としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0040】
pH調整剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ホウ酸またはその塩(ホウ砂)、塩酸、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸二水素ナトリウム等)、リン酸又はその塩(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム等)、酢酸又はその塩(酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム等)、酒石酸又はその塩(酒石酸ナトリウム等)等が挙げられる。
【0041】
本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物のpHは、3〜10、好ましくはpH4〜9となるように調整される。
【0042】
本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物は、水中油型エマルジョンとして慣用の方法で提供することができる。特に制限されないが、好ましい方法として、以下の方法が例示される。すなわち、水に、乳化剤および必要に応じて上記の添加剤を添加した後、清涼化剤及び/又はクロロブタノールを溶解した油を添加して乳化物とし、pH調節剤を用いてpHを3〜10に調整することにより調製することができる。油及び乳化剤の組み合わせを用いる代わりにリン脂質を単独で用いる場合には、リン脂質は、水に分散させ、加温し、撹拌しながらクロロブタノール及び必要に応じて清涼化剤を加えて乳化物とし、室温まで冷却の後、必要に応じて上記添加物を加え、pH調整剤を用いてpHを3〜10に調整することにより調製することができる。均一に乳化を行うために、ミキサー、ホモジナイザー、ホモミキサー、マイクロフルイダイザー、高圧ホモジナイザー等の公知の手段を使用することができる。
【0043】
本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物は、清涼化剤及びクロロブタノールのコンタクトレンズへの吸着を顕著に抑制するので、非酸素透過性ハードコンタクトレンズ、酸素透過性ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ等の各種コンタクトレンズの装用時においても投与することができ、とりわけソフトコンタクトレンズ装用時において有利に投与される。
【0044】
本発明のコンタクトレンズ用眼科用組成物は、コンタクトレンズ用の点眼剤、洗眼剤、装着剤として使用することができる。
【実施例1】
【0045】
以下に、試験例及び実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これらは単なる例示であり、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0046】
[試験例1]
〔試験方法〕
下記表1の試験液を調製し、l−メントールのコンタクトレンズに対する吸着試験を行った。
【0047】
【表1】

【0048】
上記の各試験液2mLずつをバイアルにとり、コンタクトレンズ1枚を浸漬した。25℃で2時間浸漬した後、コンタクトレンズを取り出し、残った浸漬液について、l−メントール含量を下記の条件でガスクロマトグラフ法により測定した。コンタクトレンズを浸漬せずに同様に操作したものを対照液とした。対照液に対する各試験液のl−メントール含量の比として残存率(%)を、またl−メントール含量の差として吸着量(μg/Lens)を、それぞれ計算した。この試験を各試験液について計3回行い、それらの平均値を求めた。コンタクトレンズとしては、ワンデーアキュビュー(ジョンソンエンドジョンソン(株))(ソフトコンタクトレンズ、材質:HEMA及びMAAよりなるポリマー)を使用した。
【0049】
ガスクロマトグラフ条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:PEG20M(3mm×2mm)
カラム温度:160℃
キャリアーガス:窒素
検出器温度:200℃
注入口温度:200℃
レンジ:1
ATTEN:−6
流量:l−メントールの保持時間が約9分になるように調節した(約20mL/min)
【0050】
〔試験結果〕
試験結果を表2に示す。
【0051】
【表2】

【0052】
この試験結果から明らかなように、l−メントールとポリソルベート80及びヒマシ油を含有し、水中油型エマルジョンとすることによりコンタクトレンズへのl−メントールの吸着が顕著に抑制されることが認められた。
【0053】
[試験例2]
〔試験方法〕
下記表3の試験液を調製し、クロロブタノールのコンタクトレンズに対する吸着試験を行った。
【0054】
【表3】

【0055】
上記の各試験液2mLずつをバイアルにとり、コンタクトレンズ1枚を浸漬した。25℃で2時間浸漬した後、コンタクトレンズを取り出し、残った浸漬液について、クロロブタノール含量を下記の条件で高速液体クロマトグラフ法により測定した。コンタクトレンズを浸漬せずに同様に操作したものを対照液とした。対照液と各試験液のクロロブタノール含量の差からレンズ当りの吸着量を計算した。この試験を各試験液について計3回行い、平均吸着量を求めた。また、ヒマシ油、ポリソルベート80、卵黄レシチン及びHPMCの何れも含有しない試験液1に対する、他の各試験液のクロロブタノール平均吸着抑制率を下記の計算式から求めた。
【0056】
((試験液1の平均吸着量−他の各試験液の平均吸着量)/試験液1の平均吸着量))×100(%)
【0057】
なお、コンタクトレンズは、メダリスト(ボシュロムジャパン(株)、グループI(含水率50%未満、非イオン性)ソフトコンタクトレンズ)、及びワンデーアキュビュー(ジョンソンエンドジョンソン(株)、グループIV(含水率50%以上、イオン性)ソフトコンタクトレンズ、材質;HEMA及びMAAよりなるポリマー)を使用した。
【0058】
高速液体クロマトグラフ条件
検出器:示差屈折計
カラム:YMC A−302
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:水・メタノール混液(1:1)
流量:クロロブタノールの保持時間が約5分になるように設定
【0059】
〔試験結果〕
試験は3回に分けて行い、各試験結果を表4〜6に、また、各試験結果において求めた各試験液のクロロブタノール吸着抑制率を表7に示した(試験液6の平均吸着量は試験液1のそれを上回ったので平均吸着抑制率を算出しなかった)。
【0060】
【表4】

【0061】
【表5】

【0062】
【表6】

【0063】
【表7】

【0064】
上記試験結果が示すように、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(試験液6)には、コンタクトレンズへのクロロブタノールの吸着を抑制する作用は全く認められなかった。これに対し、ポリソルベート80(試験液2)は、コンタクトレンズへのクロロブタノールの吸着を抑制することが認められた。更には、より強い抑制効果が、卵黄レシチンのみを単独でエマルジョン形成材料として用いた場合(試験液4)に認められ、尚も強い抑制効果が、ヒマシ油と、ポリソルベート80(試験液3)、ヒマシ油と卵黄レシチン(試験液5)、又はヒマシ油とヒドロキシプロピルメチルセルロース(試験液7)を用いて水中油型エマルジョンとしたもので認められた。これらの結果は、水中油型エマルジョンの形にすることで、コンタクトレンズへのクロロブタノールの吸着が顕著に抑制されることを示している。
【0065】
[試験例3]
〔試験方法〕
下記表8の試験液を調製し、ろ過滅菌後、無色ガラスアンプル(容量5mL)に充填し、40℃、75%(相対湿度)の加速試験の条件下で3ケ月保存後、pHを測定した。また、クロロブタノールを定量してその残存率を算出した。
【0066】
【表8】

【0067】
〔試験結果〕
試験結果を表9に示す。
【0068】
【表9】

【0069】
この加速試験結果から明らかなように、ヒマシ油及びポリソルベート80を併用し、水中油型エマルジョンとすることにより、クロロブタノールを含有する溶液のpHの低下を、長期間に亘って十分に抑制できるものと認められた。
【0070】
以下に、本発明によるコンタクトレンズ用眼科用組成物の製剤実施例を示す。
【0071】
[製剤実施例1]点眼剤
マレイン酸クロルフェニラミン・・・・・・0.003g
グリチルリチン酸ジカリウム・・・・・・・0.025g
塩酸ピリドキシン・・・・・・・・・・・・0.01g
酢酸d−α−トコフェロール・・・・・・・・0.005g
アミノエチルスルホン酸・・・・・・・・・0.1g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・1.6g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.005g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60・・・・0.1g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.002g
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
ヒマシ油・・・・・・・・・・・・・・・・1g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.0
上記処方に従い、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60に水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながら、l−メントールを溶解させたヒマシ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、マレイン酸クロルフェニラミン、グリチルリチン酸ジカリウム、塩酸ピリドキシン、酢酸d−α−トコフェロール、アミノエチルスルホン酸、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0072】
[製剤実施例2]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
L−アスパラギン酸カリウム・・・・・・・1.0g
クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.2g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
ポリソルベート80・・・・・・・・・・15g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.005g
ボルネオール・・・・・・・・・・・・・・0.001g
ゲラニオール・・・・・・・・・・・・・・0.001g
塩化ベンザルコニウム・・・・・・・・・・0.005g
ヒマシ油・・・・・・・・・・・・・・・12g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ポリソルベート80に水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール、ボルネオール、ゲラニオールを溶解させたヒマシ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、L−アスパラギン酸カリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウムを加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0073】
[製剤実施例3]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
ブドウ糖・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6g
メチルセルロース・・・・・・・・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリソルベート60・・・・・・・・・・・0.3g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.002g
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
大豆油・・・・・・・・・・・・・・・・・0.3g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.0
上記処方に従い、ポリソルベート60およびメチルセルロースを水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントールを溶解させた大豆油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ブドウ糖、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0074】
[製剤実施例4]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.15g
ブドウ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
コンドロイチン硫酸ナトリウム・・・・・・・・・・0.1g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.2g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60・・・・・・・・2.0g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
綿実油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60およびヒドロキシプロピルメチルセルロースを水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントールを溶解させた綿実油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ブドウ糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0075】
[製剤実施例5]点眼剤
塩酸ナファゾリン・・・・・・・・・・・・0.005g
マレイン酸クロルフェニラミン・・・・・・0.03g
アラントイン・・・・・・・・・・・・・・0.1g
塩酸ピリドキシン・・・・・・・・・・・・0.1g
L−アスパラギン酸カリウム・・・・・・・0.5g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
L−グルタミン酸ナトリウム・・・・・・・0.2g
モノラウリン酸デカグリセリル・・・・・・5.0g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.05g
dl−カンフル・・・・・・・・・・・・・0.01g
ボルネオール・・・・・・・・・・・・・・0.005g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
ゴマ油・・・・・・・・・・・・・・・・・5.0g
塩酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
水酸化ナトリウム・・・・・・・・・・・・適量
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.5
上記処方に従い、モノラウリン酸デカグリセリルを水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール、dl−カンフル、ボルネオールを溶解させたゴマ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩酸ナファゾリン、マレイン酸クロルフェニラミン、アラントイン、塩酸ピリドキシン、L−アスパラギン酸カリウム、ホウ酸、L−グルタミン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、塩酸及び水酸化ナトリウムを加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0076】
[製剤実施例6]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
L−アスパラギン酸カリウム・・・・・・・1.0g
クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.2g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
大豆レシチン・・・・・・・・・・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.005g
塩化ベンザルコニウム・・・・・・・・・・0.005g
ナタネ油・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、大豆レシチンを水に分散させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントールを溶解させたナタネ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、L−アスパラギン酸カリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウムを加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0077】
[製剤実施例7]コンタクトレンズ装着液
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・0.9g
ポリビニルアルコール・・・・・・・・・・・・・・2.0g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906・・・・・0.5g
酢酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.01g
ステアリン酸ポリオキシル40・・・・・・・・・・・0.2g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
塩化ベンザルコニウム・・・・・・・・・・・・・・0.005g
ツバキ油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2g
塩酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
水酸化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・適量
精製水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、加温した水にポリビニルアルコールを溶解させ、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを分散させた後、冷却して溶解させた。さらにステアリン酸ポリオキシル40を加えた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントールを溶解させたツバキ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウムを加え、塩酸及び水酸化ナトリウムを加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌してコンタクトレンズ装着液を製した。
【0078】
[製剤実施例8]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
アミノエチルスルホン酸・・・・・・・・・0.5g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポロクサマー407・・・・・・・・・・・・1g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.002g
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
ミグリオール・・・・・・・・・・・・・・1g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ポロクサマー407に水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながら、l−メントールを溶解させたミグリオールを加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、アミノエチルスルホン酸、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0079】
[製剤実施例9]洗眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
コンドロイチン硫酸ナトリウム・・・・・・0.1g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリビニルピロリドン・・・・・・・・・・1.0g
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン・・・0.3g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
トウモロコシ油・・・・・・・・・・・・・0.3g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ポリビニルピロリドン及びラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインを水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながら、トウモロコシ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して洗眼剤を製した。
【0080】
[製剤実施例10]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
アミノエチルスルホン酸・・・・・・・・・0.5g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ヒアルロン酸ナトリウム・・・・・・・・・0.05g
ラウリル硫酸ナトリウム・・・・・・・・・0.5g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.002g
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
オリーブ油・・・・・・・・・・・・・・・1g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ラウリル硫酸ナトリウム及びヒアルロン酸ナトリウムに水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながら、l−メントールを溶解させたオリーブ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、アミノエチルスルホン酸、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0081】
[製剤実施例11]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.15g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.2g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80・・・・・・・20g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
ユーカリ油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.001g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
綿実油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、加温した水にポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80を溶解、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを分散させた後、冷却して溶解した。再び加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール、ユーカリ油を溶解させた綿実油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0082】
[製剤実施例12]点眼剤
塩酸ナファゾリン・・・・・・・・・・・・0.005g
マレイン酸クロルフェニラミン・・・・・・0.03g
L−アスパラギン酸カリウム・・・・・・・0.5g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
L−グルタミン酸ナトリウム・・・・・・・0.2g
ポリソルベート40・・・・・・・・・・10g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.05g
dl−カンフル・・・・・・・・・・・・・0.01g
ボルネオール・・・・・・・・・・・・・・0.005g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
ゴマ油・・・・・・・・・・・・・・・・・5.0g
塩酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
水酸化ナトリウム・・・・・・・・・・・・適量
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.5
上記処方に従い、ポリソルベート40を水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール、dl−カンフル、ボルネオール及を溶解させたゴマ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩酸ナファゾリン、マレイン酸クロルフェニラミン、L−アスパラギン酸カリウム、ホウ酸、L−グルタミン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、塩酸及び水酸化ナトリウムを加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0083】
[製剤実施例13]点眼剤
マレイン酸クロルフェニラミン・・・・・・0.003g
グリチルリチン酸ジカリウム・・・・・・・0.025g
塩酸ピリドキシン・・・・・・・・・・・・0.01g
酢酸d−α−トコフェロール・・・・・・・・0.005g
アミノエチルスルホン酸・・・・・・・・・0.1g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・1.6g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.005g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60・・・・0.1g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.002g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.1g
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
ヒマシ油・・・・・・・・・・・・・・・・1g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.0
上記処方に従い、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60に水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながら、l−メントール及びクロロブタノールを溶解させたヒマシ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、マレイン酸クロルフェニラミン、グリチルリチン酸ジカリウム、塩酸ピリドキシン、酢酸d−α−トコフェロール、アミノエチルスルホン酸、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0084】
[製剤実施例14]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
L−アスパラギン酸カリウム・・・・・・・1.0g
クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.2g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
ポリソルベート80・・・・・・・・・・15g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.005g
ボルネオール・・・・・・・・・・・・・・0.001g
ゲラニオール・・・・・・・・・・・・・・0.001g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.01g
塩化ベンザルコニウム・・・・・・・・・・0.005g
ヒマシ油・・・・・・・・・・・・・・・12g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ポリソルベート80に水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール、ボルネオール、ゲラニオール及びクロロブタノールを溶解させたヒマシ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、L−アスパラギン酸カリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウムを加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0085】
[製剤実施例15]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
ブドウ糖・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6g
メチルセルロース・・・・・・・・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリソルベート60・・・・・・・・・・・0.3g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.002g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.01g
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
大豆油・・・・・・・・・・・・・・・・・0.3g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.0
上記処方に従い、ポリソルベート60およびメチルセルロースを水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール及びクロロブタノールを溶解させた大豆油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ブドウ糖、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0086】
[製剤実施例16]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.15g
ブドウ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
コンドロイチン硫酸ナトリウム・・・・・・・・・・0.1g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.2g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60・・・・・・・・2.0g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・・・・・0.05g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
綿実油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60およびヒドロキシプロピルメチルセルロースを水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール及びクロロブタノールを溶解させた綿実油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ブドウ糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0087】
[製剤実施例17]点眼剤
塩酸ナファゾリン・・・・・・・・・・・・0.005g
マレイン酸クロルフェニラミン・・・・・・0.03g
アラントイン・・・・・・・・・・・・・・0.1g
塩酸ピリドキシン・・・・・・・・・・・・0.1g
L−アスパラギン酸カリウム・・・・・・・0.5g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
L−グルタミン酸ナトリウム・・・・・・・0.2g
モノラウリン酸デカグリセリル・・・・・・5.0g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.05g
dl−カンフル・・・・・・・・・・・・・0.01g
ボルネオール・・・・・・・・・・・・・・0.005g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.2g
ゴマ油・・・・・・・・・・・・・・・・・5.0g
塩酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
水酸化ナトリウム・・・・・・・・・・・・適量
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.5
上記処方に従い、モノラウリン酸デカグリセリルを水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール、dl−カンフル、ボルネオール及びクロロブタノールを溶解させたゴマ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩酸ナファゾリン、マレイン酸クロルフェニラミン、アラントイン、塩酸ピリドキシン、L−アスパラギン酸カリウム、ホウ酸、L−グルタミン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、塩酸及び水酸化ナトリウムを加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0088】
[製剤実施例18]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
L−アスパラギン酸カリウム・・・・・・・1.0g
クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.2g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
大豆レシチン・・・・・・・・・・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.005g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.01g
塩化ベンザルコニウム・・・・・・・・・・0.005g
ナタネ油・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、大豆レシチンを水に分散させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール及びクロロブタノールを溶解させたナタネ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、L−アスパラギン酸カリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウムを加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0089】
[製剤実施例19]コンタクトレンズ装着液
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・0.9g
ポリビニルアルコール・・・・・・・・・・・・・・2.0g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906・・・・・0.5g
酢酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.01g
ステアリン酸ポリオキシル40・・・・・・・・・・・0.2g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・・・・・0.05g
塩化ベンザルコニウム・・・・・・・・・・・・・・0.005g
ツバキ油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2g
塩酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
水酸化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・適量
精製水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、加温した水にポリビニルアルコールを溶解させ、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを分散させた後、冷却して溶解させた。さらにステアリン酸ポリオキシル40を加えた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール及びクロロブタノールを溶解させたツバキ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウムを加え、塩酸及び水酸化ナトリウムを加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌してコンタクトレンズ装着液を製した。
【0090】
[製剤実施例20]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
コンドロイチン硫酸ナトリウム・・・・・・0.1g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
卵黄レシチン・・・・・・・・・・・・・・0.5g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.01g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.05g
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、卵黄レシチンを水に分散させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール及びクロロブタノールを加えて溶解・乳化させた。室温に冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0091】
[製剤実施例21]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
アミノエチルスルホン酸・・・・・・・・・0.5g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポロクサマー407・・・・・・・・・・・・1g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.002g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.1g
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
ミグリオール・・・・・・・・・・・・・・1g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ポロクサマー407に水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながら、l−メントール及びクロロブタノールを溶解させたミグリオールを加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、アミノエチルスルホン酸、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0092】
[製剤実施例22]洗眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
コンドロイチン硫酸ナトリウム・・・・・・0.1g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリビニルピロリドン・・・・・・・・・・1.0g
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン・・・0.3g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.05g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
トウモロコシ油・・・・・・・・・・・・・0.3g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ポリビニルピロリドン及びラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインを水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながら、クロロブタノールを溶解させたトウモロコシ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して洗眼剤を製した。
【0093】
[製剤実施例23]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.15g
アミノエチルスルホン酸・・・・・・・・・0.5g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ヒアルロン酸ナトリウム・・・・・・・・・0.05g
ラウリル硫酸ナトリウム・・・・・・・・・0.5g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.002g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.1g
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
オリーブ油・・・・・・・・・・・・・・・1g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、ラウリル硫酸ナトリウム及びヒアルロン酸ナトリウムに水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながら、l−メントール及びクロロブタノールを溶解させたオリーブ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、アミノエチルスルホン酸、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0094】
[製剤実施例24]点眼剤
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・0.55g
塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.15g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.2g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910・・・・・0.1g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.01g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80・・・・・・・20g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.005g
ユーカリ油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.001g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・・・・・0.05g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
綿実油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g
精製水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0
上記処方に従い、加温した水にポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80を溶解、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを分散させた後、冷却して溶解した。再び加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール、ユーカリ油及びクロロブタノールを溶解させた綿実油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0095】
[製剤実施例25]点眼剤
塩酸ナファゾリン・・・・・・・・・・・・0.005g
マレイン酸クロルフェニラミン・・・・・・0.03g
L−アスパラギン酸カリウム・・・・・・・0.5g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.4g
L−グルタミン酸ナトリウム・・・・・・・0.2g
ポリソルベート40・・・・・・・・・・10g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.05g
dl−カンフル・・・・・・・・・・・・・0.01g
ボルネオール・・・・・・・・・・・・・・0.005g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・・0.1g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.2g
ゴマ油・・・・・・・・・・・・・・・・・5.0g
塩酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
水酸化ナトリウム・・・・・・・・・・・・適量
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.5
上記処方に従い、ポリソルベート40を水に溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく攪拌しながらl−メントール、dl−カンフル、ボルネオール及びクロロブタノールを溶解させたゴマ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、塩酸ナファゾリン、マレイン酸クロルフェニラミン、L−アスパラギン酸カリウム、ホウ酸、L−グルタミン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、塩酸及び水酸化ナトリウムを加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0096】
[製剤実施例26]点眼剤
マレイン酸クロルフェニラミン・・・・・0.02g
塩酸テトラヒドロゾリン・・・・・・・・0.05g
パンテノール・・・・・・・・・・・・・0.1g
ε−アミノカプロン酸・・・・・・・・・1.0g
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・0.3g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・0.5g
ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・適量
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・0.01g
ポリソルベート80・・・・・・・・・・0.5g
ヒマシ油・・・・・・・・・・・・・・・0.5g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・0.1g
ハッカ油・・・・・・・・・・・・・・・0.01g
ソルビン酸・・・・・・・・・・・・・・0.2g
精製水・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH 6.0
上記処方に従い、ポリソルベート80に水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく撹拌しながら、ハッカ油及びクロロブタノールを溶解させたヒマシ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸テトラヒドロゾリン、パンテノール、ε−アミノカプロン酸、塩化ナトリウム、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸を加え、ホウ砂を加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【0097】
[製剤実施例27]点眼剤
マレイン酸クロルフェニラミン・・・・・・0.03g
塩酸テトラヒドロゾリン・・・・・・・・・0.05g
パントテン酸カルシウム・・・・・・・・・0.1g
アラントイン・・・・・・・・・・・・・・0.1g
塩化ナトリウム・・・・・・・・・・・・・0.5g
クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.4g
ホウ酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2g
エデト酸ナトリウム・・・・・・・・・・・0.01g
ポリソルベート80・・・・・・・・・・・3g
ヒマシ油・・・・・・・・・・・・・・・・2g
クロロブタノール・・・・・・・・・・・・0.2g
l−メントール・・・・・・・・・・・・・0.02g
ベルガモット油・・・・・・・・・・・・・0.001g
塩酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
水酸化ナトリウム・・・・・・・・・・・・適量
グルコン酸クロルヘキシジン液(20W/V%)・・0.025mL
精製水・・・・・・・・・・・・・・・全量100mL
pH・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.5
上記処方に従い、ポリソルベート80に水を加えて溶解させた後、加温し、ホモミキサーで激しく撹拌しながら、l−メントール、ベルガモット油及びクロロブタノールを溶解させたヒマシ油を加えて乳化させた。室温まで冷却し、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸テトラヒドロゾリン、パントテン酸カルシウム、アラントイン、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、グルコン酸クロルヘキシジン液を加え、塩酸及び水酸化ナトリウムを加えてpHを調整した後、メスアップし、ろ過滅菌して点眼剤を製した。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、清涼化剤及びクロロブタノールのコンタクトレンズへの吸着を顕著に抑制し、またクロロブタノールを含有する場合でも中性領域でのpHの低下を有意に抑制することができる。このため、清涼化剤及びクロロブタノールをそれぞれ又は組み合わせて、従来より高い濃度で配合したコンタクトレンズ用眼科用組成物の製造に利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
清涼化剤及び/又はクロロブタノールと、油及び乳化剤を水中に含有する水中油型エマルジョンであるコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項2】
清涼化剤が、テルペノイド、クローブ香料、ペパーミント香料、ユーカリ香料、レモン香料、ローレル香料、ラベンダー香料、タラゴン香料、カルダモン香料、シダー香料、グレープフルーツ香料、オレンジ香料、ショウガ香料、ベルガモット香料、コリアンダー香料、シナモン香料、ジャスミン香料、ローズマリー香料、ローズ香料、パイン香料、カルダモン香料、ベンゾイン香料、ゼラニウム香料、カモミール香料、マージョラム香料、スペアミント香料、フェンネル香料、バニラフレーバー、ハッカ油、ハッカ水及びベルガモット油よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項3】
テルペノイドが、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、メントン、シネオール及びリモネンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項4】
油が動植物油である、請求項1ないし3の何れかに記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項5】
動植物油がヒマシ油である、請求項4に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項6】
乳化剤が、界面活性剤、リン脂質及び水溶性高分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1ないし5の何れかに記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項7】
界面活性剤が非イオン界面活性剤である、請求項6に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項8】
非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである、請求項7に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項9】
リン脂質がレシチンである、請求項6〜8の何れかに記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項10】
水溶性高分子化合物がヒドロキシプロピルメチルセルロースである、請求項6ないし9の何れかに記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項11】
コンタクトレンズがソフトコンタクトレンズである、請求項1ないし10の何れかに記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項12】
クロロブタノール及びリン脂質を水中に含有する水中油型エマルジョンであるコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項13】
更に清涼化剤を含有する、請求項12又は13に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項14】
清涼化剤が、テルペノイド、クローブ香料、ペパーミント香料、ユーカリ香料、レモン香料、ローレル香料、ラベンダー香料、タラゴン香料、カルダモン香料、シダー香料、グレープフルーツ香料、オレンジ香料、ショウガ香料、ベルガモット香料、コリアンダー香料、シナモン香料、ジャスミン香料、ローズマリー香料、ローズ香料、パイン香料、カルダモン香料、ベンゾイン香料、ゼラニウム香料、カモミール香料、マージョラム香料、スペアミント香料、フェンネル香料、バニラフレーバー、ハッカ油、ハッカ水及びベルガモット油よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項13に記載のコンタクトレンズ用眼科用組成物。
【請求項15】
清涼化剤及び/又はクロロブタノールを含有する水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物において、該組成物からの清涼化剤及び/又はクロロブタノールのコンタクトレンズへの吸着を抑制する方法であって、該組成物を、油及び乳化剤が配合された水中油型エマルジョンの形態とすることを特徴とする方法。
【請求項16】
油が動植物油である、請求項15に記載の吸着抑制方法。
【請求項17】
動植物油がヒマシ油である、請求項16に記載の吸着抑制方法。
【請求項18】
乳化剤が、界面活性剤、リン脂質及び水溶性高分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項15ないし17の何れかに記載の吸着抑制方法。
【請求項19】
界面活性剤が非イオン界面活性剤である、請求項18に記載の吸着抑制方法。
【請求項20】
非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである、請求項19に記載の吸着抑制方法。
【請求項21】
リン脂質がレシチンである、請求項18ないし20の何れかに記載の吸着抑制方法。
【請求項22】
水溶性高分子化合物がヒドロキシプロピルメチルセルロースである、請求項18ないし21の何れかに記載の吸着抑制方法。
【請求項23】
クロロブタノールを含有する水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物からコンタクトレンズへのクロロブタノールの吸着を抑制する方法であって、該組成物にリン脂質を配合して水中油型エマルジョンとすることを特徴とする方法。
【請求項24】
クロロブタノールを含有する水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物のpH低下を抑制する方法であって、該組成物に油及び乳化剤を配合して水中油型エマルジョンとすることを特徴とする方法。
【請求項25】
油が動植物油である、請求項24に記載のpH低下抑制方法。
【請求項26】
動植物油がヒマシ油である、請求項25に記載のpH低下抑制方法。
【請求項27】
乳化剤が、界面活性剤、リン脂質及び水溶性高分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項24ないし26の何れかに記載のpH低下抑制方法。
【請求項28】
界面活性剤が非イオン界面活性剤である、請求項27に記載のpH低下抑制方法。
【請求項29】
クロロブタノールを含有する水性のコンタクトレンズ用眼科用組成物のpH低下を抑制する方法であって、該組成物にリン脂質を配合して水中油型エマルジョンとすることを特徴とする方法。

【国際公開番号】WO2005/025539
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【発行日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−513852(P2005−513852)
【国際出願番号】PCT/JP2004/012811
【国際出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【出願人】(000199175)千寿製薬株式会社 (46)
【Fターム(参考)】