説明

コンテンツデータ管理装置及びそのプログラム

【課題】コンテンツデータへのアクセス制御を容易にする。
【解決手段】サーバ3は、利用者端末3からコンテンツデータへのアクセス要求を受けて、アクセス可否の判定結果に応じた処理を行う。コンテンツデータ管理システム5のコンテンツデータ管理プログラム51は、コンテンツ情報D2を管理する。コンテンツデータ表示プログラム52は、アクセスが許可された場合にコンテンツ表示ファイルデータを出力し、アクセスが許可されない場合にグループ登録画面データを出力する。ログイン管理プログラム53は、利用者固有情報により利用者を確認する。アクセス可否判定プログラム54は、アクセス要求を受信し、利用者がアクセス可能なコンテンツを検索し、アクセスの可否を判定する。利用者グループ管理プログラム55は、利用者グループ情報D4の管理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
利用者端末がアクセスするコンテンツデータ及びそのアクセス権を管理して、コンテンツデータへのアクセスを制御するコンテンツデータ管理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
WWW(World Wide Web)システムにおいて、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)プロトコル及びHTML(Hyper Text Markup Language)言語を使用したインターネット通信を実現するには、HTML言語で記述されたファイルデータ等をウェブサーバのファイル構造に配置するのが最も単純な方法であるが、ファイルデータの作成やサーバへのデータ転送等を行うには、相応の知識と手間が必要であった。
【0003】
昨今、CGI(Common Gateway Interface)等のサーバ側のアプリケーションの開発が進み、掲示板システムが開発され、サーバ管理者ではない一般の利用者でも、サーバのファイル構造を意識せず、ウェブブラウザのみで、比較的短い文書によるオープンコミュニケーションが可能となっている。
【0004】
そして、ブログシステム等のコンテンツマネジメントシステムにより、カスケーディングスタイルシートといった表示設定、JAVA(登録商標)スクリプトといった表示補助関数についての専門知識がなくても、コンテンツデータを見栄えよく提供できるようになり、インターネットにおけるコミュニケーションがますます容易になり、非常に多くの利用者がさまざまな情報を発信している。このコンテンツマネジメントシステムは、多くの場合ウェブサーバと連動するシステムであり、OS(Operating System)のファイルシステムを利用するか、又はデータベースを利用してHTMLファイルを生成する。
【0005】
また、あるコンテンツデータを提供する際に、特定の利用者にのみ提供を許可するアクセス制御の方法としては、サーバやコンテンツマネジメントシステムに依存する方法が一般的である。サーバに依存する方法としてはBASIC認証等があるが、サーバ管理者が設定を行うか、設定ファイルを直接操作するアクセス管理システムが必要となる。コンテンツマネジメントシステムに依存する方法としては、当該システムが利用者のアクセス管理機能を備えることで、利用者の要求に合わせたコンテンツ開示を可能とする。
【0006】
特許文献1には、専門知識や複雑な設定を必要とせずに、簡単にコンテンツデータへのアクセスを制限することができるコンテンツデータ管理装置及びそのプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−073187号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、コンテンツデータ管理装置及びそのプログラムにおいて、アクセスを制御されるコンテンツデータは、コンテンツデータの閲覧を許可された利用者グループに関連付けられ、前記コンテンツデータの提供を受けようとする者が当該コンテンツデータの開示を許可された利用者グループに所属することを条件に、データを閲覧させるようになっているので、どのグループに加入すればどのコンテンツデータが閲覧できるようになるのかが直感的にわかりづらい。
【0009】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、コンテンツデータへのアクセス制御の操作を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、コンテンツデータの利用者が用いる利用者端末と通信可能であり、前記利用者端末がアクセスするコンテンツデータを管理するコンテンツデータ管理装置であって、記憶部及び処理部を備え、前記記憶部が、利用者を識別するための利用者IDを含む利用者情報と、コンテンツデータと当該コンテンツデータを識別するためのコンテンツIDとを含むコンテンツ情報と、前記利用者の利用者IDと、当該利用者がアクセス可能なコンテンツデータのコンテンツIDとを含むアクセス許可情報と、を記憶し、前記処理部が、前記利用者情報を参照し、前記コンテンツデータへのアクセス要求を送信した前記利用者端末の利用者の利用者IDを特定する利用者特定手段と、前記コンテンツ情報を参照し、前記アクセス要求のあった前記コンテンツデータのコンテンツIDを特定するコンテンツ特定手段と、前記利用者特定手段に特定された前記利用者IDと、前記コンテンツ特定手段に特定された前記コンテンツIDと、前記アクセス許可情報とに基づいて、当該利用者が当該コンテンツデータへアクセス可能か否かを判定するアクセス可否判定手段と、前記アクセス可否判定手段がアクセス可と判定した場合、当該コンテンツデータを前記利用者端末に送信するコンテンツデータ送信手段と、前記アクセス可否判定手段がアクセス不可と判定した場合、前記アクセス許可情報への登録画面を前記利用者端末に送信し、当該利用者端末からアクセス許可登録要求を受信し、当該利用者IDを当該コンテンツIDに対応付けて前記アクセス許可情報に記憶するアクセス許可登録手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、コンテンツデータごとにアクセス可能な利用者を決めることでコンテンツデータへのアクセスを制限し、また、予め登録されている利用者のうち、コンテンツデータにアクセスできない利用者を必要に応じてアクセス可能とする。これによれば、コンテンツデータへのアクセスを自在に制限することができ、一方、コンテンツデータの閲覧者を容易に募集することができる。
【0012】
また、利用者が、コンテンツデータを閲覧する際に、アクセス許可情報に未登録の場合、自動的にアクセス許可情報への登録画面が表示され、利用者自身が各自で登録を行うことができるので、コンテンツデータの管理者が煩わしい登録作業を行う必要がない。
【0013】
また、本発明において、前記コンテンツ情報には、ディレクトリエントリを含み、コンテンツにツリー構造をもたせることが可能であり、コンテンツ情報にアクセス判定の継承フラグを含み、前記アクセス可否判定手段は、利用者がコンテンツデータへアクセスする際に、親コンテンツのアクセス判定を継承する場合は親コンテンツにさかのぼってアクセス可能か否かを判定し、継承しない場合は利用者IDと当該コンテンツIDによってアクセス可能か否かを判定することとしてもよい
【0014】
この構成によれば、コンテンツデータの管理者は、公開条件が同様の複数のコンテンツデータをディレクトリエントリ以下に配置することが可能となり、利用者は親ディレクトリエントリのアクセス許可を登録するだけで、いちいち配下のコンテンツデータに対してアクセス許可を登録することなしに閲覧することができる。
【0015】
また、本発明において、アクセスが許可されたコンテンツデータから、所定のコンテンツデータ表示形式に基づいて、前記利用者端末において表示可能なコンテンツ表示ファイルを生成するコンテンツ表示ファイル生成手段をさらに備え、当該コンテンツデータのコンテンツIDと、当該コンテンツデータへのアクセスが可と判定された場合に追加でアクセスを許可すべきコンテンツデータのコンテンツIDを関連付けた、追加利用可コンテンツ情報と、を記憶し、前記アクセス可否判定手段が、当該コンテンツデータへのアクセスが可と判定された場合に、前記追加利用可コンテンツ情報に基づいて、追加でアクセスを許可すべきコンテンツへのアクセスも可と判定することとしてもよい
【0016】
この構成によれば、アクセスしようとするコンテンツデータと、他のコンテンツデータを組み合わせて、一連のコンテンツ表示ファイルを生成し、そのコンテンツ表示ファイルを公開することができる。
また、アクセスしようとするコンテンツデータと組み合わせられる他のコンテンツデータがアクセス権の継承関係を持たない場合でも、新たなアクセス許可を登録することなく一連のコンテンツ表示ファイルを生成し、そのコンテンツ表示ファイルを公開することができる。
【0017】
また、第1の利用者(A)が管理するコンテンツデータに第2の利用者(B)が管理するコンテンツデータが追加でアクセスを許可すべきコンテンツとして登録されていれば、第1の利用者(A)は、第2の利用者(B)が管理するコンテンツデータを利用することを許可され、一連のコンテンツ表示ファイルを生成することができることとしてもよい。
これによれば、コンテンツデータの提供者の間での取り決めに従い、他の提供者によるコンテンツデータを利用することで、多様なコンテンツデータが1画面に表示可能となる。従って、利用者は、他の利用者が管理するコンテンツデータの利用を許可されることにより、専門的な知識がなくてもウェブサイトの構築が可能となる。
【0018】
また、本発明において、前記コンテンツデータが、テキストデータ、画像データ、動画データ、アプリケーションデータ、スタイルシート及びスクリプトを含むこととしてもよい。
この構成によれば、自らの専門知識や技能の限界に縛られず、簡易な方法により高度な情報発信が可能となる。
【0019】
また、本発明において、前記コンテンツ情報が、当該コンテンツデータを、当該コンテンツデータにアクセス可能な他の利用者が管理するコンテンツデータと組み合わせて利用することを許可する場合に、前記コンテンツデータが当該他の利用者が管理するコンテンツデータの追加コンテンツになることが可能なことを示す追加利用可フラグをさらに含み、前記コンテンツ情報のうち、前記追加利用可フラグが設定されている、第1のレコードに対する追加コンテンツの第2のレコードに、追加でアクセスを許可すべきコンテンツIDとして登録する追加コンテンツ設定手段をさらに備えることとしてもいい。
【0020】
また、本発明において、前記コンテンツ情報には、コンテンツデータの実体を持たないコンテンツ(エイリアスデータ)を登録し、コンテンツIDを持たせることが可能であることとしてもいい。
【0021】
この構成によれば、コンテンツ表示ファイルの生成を許可された利用者が、当該コンテンツ表示ファイルに追加でアクセスを許可すべき一連のコンテンツの独自のグループを設定することが可能となり、さらに、独自に設定されたグループの子(孫)グループを設定することが可能である。
【0022】
これによれば、閲覧者たる第三の利用者は、コンテンツデータのアクセス許可を取得するだけで、追加でアクセスが許可されたコンテンツデータへのアクセスが可能となる。また、グループを多段の親子関係にすることが可能になり、コンテンツ表示ファイルの要素ごとに複雑な権利状態があっても明確に定義できる。
【0023】
また、本発明において、前記コンテンツ情報が、アクセス許可情報に所定の利用者が登録する際に必要な代価の点数と、有効期限又は支払期日とをさらに含み、前記利用者情報は、当該利用者が所持する代価の点数をさらに含み、当該利用者が前記アクセス許可情報に登録される際に、前記利用者情報において、当該利用者の所持する点数から前記コンテンツの管理者の所持する点数に、前記必要な代価に相当する点数を移動させる代価移動手段をさらに備えることとしてもよい。
【0024】
この構成によれば、利用者は、アクセス許可情報に登録することにより、当該コンテンツデータに追加でアクセスが許可された、他の利用者のコンテンツデータを利用できるので、アクセス許可情報への登録に際して代価を支払う。
これによれば、アクセスに許可が必要なコンテンツデータの管理者と、追加でアクセスが許可されるべきコンテンツデータの管理者である利用者間において、例えば、有償に提供された画像データを使用したスタイルシートを有償で提供し、さらにそのスタイルシートを利用した文字コンテンツを有償で提供することが可能となり、それぞれのデータの提供者が簡易に代価を得ることができる。従って、各要素分野での活発な創作活動を期待することできる。また、アクセス許可情報が必要な代価の点数とともに有効期限又は支払期日をさらに含み、所定期間ごとにアクセス許可情報登録者からコンテンツデータ管理者へ点数を移動させるようにしてもよい。
【0025】
なお、本発明は、コンテンツデータ管理プログラムを含む。その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための最良の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、コンテンツデータへのアクセス制御を容易にすることができる。
これによれば、利用者がサーバに利用者登録を行えば、コンテンツデータやウェブページのアクセス権を容易に設定できるので、アクセス権を販売することで製作者は容易に代価を得られ、アクセス権の追加許可設定を行うことで、アクセス権取得時に多数のアクセス権取得手続きを行う必要がなくなる。
【0027】
また、文章と挿絵、マンガのセリフと絵のようにそれぞれに別の製作者がデータを提供したい場合でも、双方の取り決めの上、アクセス権を適切に設定することにより、アクセス権の代価を自動的に分配することができる。
【0028】
さらに、アクセス権の販売を子グループの管理者が代理で容易に行えるので、販売のために自分の個人情報を公表したくないコンテンツ製作者は、販売代理人との取り決めに従って、自分のコンテンツに対するアクセス権を販売してもらって代価を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】ウェブシステムWSの構成を示す図である。
【図2】利用者情報D1の構成例を示す図である。
【図3】コンテンツ情報D2の構成例を示す図である。
【図4】アクセス許可情報D3の構成例を示す図である。
【図5】追加コンテンツ情報D4の構成例を示す図である。
【図6】セッション情報D5の構成例を示す図である。
【図7】コンテンツ表示ファイル生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】アクセス許可登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】利用者確認処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図10】代価分配処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図11】実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づき説明する。
【0031】
≪システムの構成と概要≫
図1は、ウェブシステムWSの構成を示す図である。利用者が使用する利用者端末1及びコンテンツデータが格納されたサーバ3は、インターネット等のネットワーク2に接続され、ネットワーク3を介して相互に通信可能である。サーバ3は、ウェブサーバ4、コンテンツデータ管理システム5及び記憶装置6を備え、ウェブサーバ4と、コンテンツデータ管理システム5の各プログラムとの間のインタフェースがCGIにより提供される。なお、コンテンツデータは、テキストデータ、画像データ、動画データ、アプリケーションデータ、スタイルシート及びスクリプトを含むものとする。アプリケーションデータには、例えば、Flashデータ.swf等がある。
【0032】
ウェブサーバ4は、利用者端末1からの継続するアクセス要求について、利用者端末1のウェブブラウザ及びウェブサーバ4によるセッション確立手段によって、利用者の特定が可能であることを利用して、少なくとも得られた当該利用者の識別情報を記憶するか、利用者端末1のIPアドレス及び当該利用者の識別情報を記憶する。
【0033】
コンテンツデータ管理システム5は、コンテンツデータ管理プログラム51、コンテンツデータ表示プログラム52、ログイン管理プログラム53、アクセス可否判定プログラム54、追加コンテンツ管理プログラム56、アクセス許可管理プログラム55及び代価決済処理プログラム57を含み、各プログラムはCPU(Central Processing Unit)によって実行される。
【0034】
コンテンツデータ管理プログラム51は、コンテンツデータを提供する各コンテンツデータの管理者が各々の利用者端末1のウェブブラウザを利用して行う、サーバ3への指示を受けて、コンテンツ情報D2の管理、編集及び記録を行う。
【0035】
コンテンツデータ表示プログラム52は、コンテンツデータへのアクセスが許可された場合に、コンテンツ表示ファイル生成手段として、表示形式に従って記憶データを整えてコンテンツ表示ファイルのデータを出力し、当該アクセスが許可されない場合に、アクセス許可登録手段として、表示形式に従って当該コンテンツデータにアクセス可能な利用者の登録画面であるアクセス許可登録画面のデータを出力する。出力されたデータは、サーバ3から利用者端末1に送信され、利用者端末1のディスプレイに表示される。
【0036】
ログイン管理プログラム53は、利用者端末1を通して利用者が入力した当該利用者固有の情報により利用者を確認する。
【0037】
アクセス可否判定プログラム54は、利用者端末1からアクセス希望者のアクセス要求を受信した場合、コンテンツ情報D2を参照し、パス情報から目的のコンテンツデータを特定し、当該コンテンツデータのコンテンツIDを読み出し、利用者のログイン情報により当該利用者の利用者IDを読み出し、アクセス許可情報を検索し、アクセスの可否を判定する。
【0038】
アクセス許可管理プログラム55は、各コンテンツデータの管理者が各々の利用者端末1のウェブブラウザを利用して行う、サーバ3への指示を受けて、アクセス許可情報D3の管理、編集及び記録を行う。実際の処理としては、利用者が新たにコンテンツへのアクセス許可申請を行った場合に、アクセス許可情報D3を更新する。その場合、コンテンツ情報D2における個別の設定として代価が設定されているとき、代価決済処理プログラム57を起動して、利用者間の代価の分配及び移動の手続きを行う。
【0039】
追加コンテンツ管理プログラム56は、各コンテンツデータの管理者が各々の利用者端末1のウェブブラウザを利用して行う、サーバ3への指示を受けて、追加コンテンツ情報D4の管理、編集及び記録を行う。実際の処理としては、各コンテンツデータの管理者が、任意のコンテンツデータの閲覧を許可された利用者に対して、追加で閲覧を許可すべきコンテンツIDを追加コンテンツ情報D4に登録する。
【0040】
記憶装置6は、利用者情報記憶手段、コンテンツ情報記憶手段及びアクセス許可情報記憶手段として機能する、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置であり、利用者情報D1、コンテンツ情報D2、アクセス許可情報D3、追加コンテンツ情報D4及びセッション情報D5を記憶する。
【0041】
≪データの構成例≫
続いて、記憶装置6の各情報について説明する。
図2は、利用者情報D1の構成例を示す図である。利用者情報D1は利用者登録処理で登録され、利用者を確認するための情報であり、利用者名D11、利用者IDD12、ログインIDD13、ログインパスワードD14、利用者メールアドレスD15、及び点数残高D16を含むレコードからなる。利用者名D11は、利用者の氏名である。利用者IDD12は、利用者を識別するための固有情報(識別番号等)である。ログインIDD13は、利用者がサーバ3にログインするときの本人確認に使用するID(本人確認情報)である。ログインパスワードD14は、利用者がサーバ3にログインするときの本人確認に使用するパスワード(本人確認情報)である。
【0042】
利用者メールアドレスD15は、利用者に連絡をとるための電子メールアドレスである。点数残高D16は、利用者が持っている点数の残高である。点数は、金銭又は他の価値に変換可能なものとして記録された数値であり、利用者がアクセス許可情報に登録する際に代価として支払われ、一方、利用者がコンテンツデータの管理者である場合、他の利用者が当該コンテンツデータへのアクセスを許可され、アクセス許可情報に登録する際に管理者に対する代価として分配されることがある。
【0043】
図3は、コンテンツ情報D2の構成例を示す図である。コンテンツ情報D2は、コンテンツ登録処理で登録されるコンテンツデータに関する情報であり、コンテンツIDD21、パス情報D22、管理者IDD23、アクセス権継承フラグD24、追加利用可フラグD25、代価点数D26、及び代価分配率D27を含むレコードからなる。コンテンツIDD21は、コンテンツデータを識別するための固有情報(識別番号等)である。パス情報D22は、ネットワークを通じてコンテンツデータを呼び出すためのパス情報のうち、サーバ3内でのファイル構造を示すものである。管理者IDD23は、コンテンツデータの管理者である利用者を識別するための固有情報である。アクセス権継承フラグD24は、サーバ3内でのファイル構造において上位のコンテンツのアクセス可否判定を継承することを示す。追加利用可フラグD25は、コンテンツデータの管理者が当該コンテンツデータを、他のコンテンツデータへのアクセスを許可されたときに追加でアクセスを許可すべきコンテンツとして、追加利用可コンテンツ情報に登録してもよいことを示す。
【0044】
代価点数D26は、アクセス許可情報へ登録する利用者に請求される代価の点数であり、通常当該コンテンツの管理者に支払われるが、その一部が追加コンテンツに支払われることもある。代価分配率D27は、アクセス許可情報に登録した利用者から支払われる代価に対する追加コンテンツに分配される代価の割合を示す。例えば、コンテンツIDC3の代価分配率D27は30%なので、代価のうち、30%が追加コンテンツに分配され、残りの70%が管理者に分配される。
【0045】
コンテンツ情報D2は、さらに有効期限又は支払期日を備えるようにしてもよい。有効期限は、登録者から代価を徴収することによりアクセス許可登録を有効とする期限である。支払期日は、登録している利用者から一斉に代価を徴収するタイミングを示す情報である。
なお、コンテンツ情報D2のレコード項目として、上記以外にコンテンツデータそのものであるデジタルデータを含めるようにしてもよい。
【0046】
図4は、アクセス許可情報D3の構成例を示す図である。アクセス許可情報D3は、アクセス許可登録処理で登録されるグループ登録者に関する情報であり、登録番号D31、コンテンツIDD32、利用者IDD33、及びアクセスレベルD34を含むレコードからなる。
登録番号D31は、アクセス許可登録ごとに付与される番号であり、例えば、時間的な順序番号である。コンテンツIDD32は、利用者がアクセスを許可されたコンテンツデータの固有情報である。利用者IDD33は、許可された利用者の固有情報である。アクセスレベルD34は、コンテンツへのアクセス権限の程度を示すものであり、管理レベル、書込み可、読出し可、借用可等がある。借用可とは、コンテンツデータを自サイトへ呼び出して表示ファイルとして生成することができることをいう。
【0047】
図5は、追加コンテンツ情報D4の構成例を示す図である。追加コンテンツ情報D4は、追加コンテンツ登録処理で登録される、任意のコンテンツデータのアクセスを許可された利用者に対して、追加でアクセスを許可すべきコンテンツデータに関する情報であり、登録番号D41、コンテンツIDD42、及び追加コンテンツIDD43を含むレコードからなる。
【0048】
登録番号D41は、追加コンテンツ情報登録ごとに付与される番号であり、例えば、時間的な順序番号である。コンテンツIDD42は、利用者がアクセスを許可されたコンテンツデータを識別するための固有情報である。追加コンテンツIDD43は、当該許可されたコンテンツデータに追加でアクセスを許可すべきコンテンツデータのコンテンツIDである。
【0049】
図6は、セッション情報D5の構成例を示す図である。セッション情報D5は、利用者端末1がウェブサーバ4にログインしている状態であるセッションに係る情報であり、セッションIDD51、利用者IDD52及び有効期限D53を含むレコードからなる。セッションIDD51は、当該セッションに固有の識別情報であり、例えば、ログインの順に連番ごとに乱数が設定される。利用者IDD52は、ウェブサーバ4にログインした利用者端末1に固有の利用者IDである。有効期限D53は、必須ではないオプション情報であり、当該セッションが有効な期限であり、例えば、ログインした時刻から所定時間後の時刻が設定される。なお、各レコードは、利用者端末1がウェブサーバ4にログインしたときに設定され、ウェブサーバ4からログアウトするか、有効期限が過ぎた後に削除される。
【0050】
≪システムの処理≫
図7は、コンテンツ表示ファイル生成処理の流れを示すフローチャートである。当該処理の前提として、利用者端末1を使用する利用者は、サーバ3の記憶部6における利用者情報D1にログインID、ログインパスワード及び利用者メールアドレスを予め記憶させておき、一方、コンテンツの管理者である他の利用者は、サーバ3の記憶部6におけるコンテンツ情報D2にコンテンツデータ、パス情報及びアクセス可能な利用者グループIDを予め記憶させておくものとする。
【0051】
まず、利用者端末1がサーバ3にコンテンツ要求を送信する(ステップS701)。コンテンツ要求のデータは、利用者ID及び要求コンテンツのURI(Uniform Resource Identifier)を含む。サーバ3は、利用者端末1からコンテンツ要求を受信し、まず、利用者確認処理のサブルーチンをコールする(ステップS702)。
【0052】
次に、サーバ3は、コンテンツ要求に含まれるURIから表示すべきコンテンツを特定する。すなわち、URIの一形態であるURL(Uniform Resource Locator)のうちホストコンピュータ名よりあとの文字列をリソース名(パス情報)として取得するか、リソース名(パス情報)をGET入力又はPOST入力によって取得する(ステップS703)。
【0053】
コンテンツ情報D2からパス情報が一致するレコードを検索して、コンテンツの確認を行う(ステップS704)。パス情報が記憶されていない場合(ステップS704:No)、サーバ3は、エラーを出力するか、コンテンツが記憶されていない旨を記載した表示ファイルを生成し(ステップS712)、利用者端末1に送信し(ステップS715)、終了する。
【0054】
パス情報が一致するレコードが記憶されており、コンテンツの確認ができた場合(ステップS704:Yes)、サーバ3は、アクセス許可情報D3から利用者が登録されたレコードを検索し、当該利用者がアクセス可能なコンテンツIDを取得する(ステップS705)。
【0055】
ここで、利用者がアクセスを許可されているコンテンツと、利用者がアクセスしようとしているを照合するためには、利用者がアクセスを許可されている各コンテンツの追加でアクセスを許可すべきとされている追加コンテンツのID一覧を取得する必要がある。
【0056】
そこで、利用者IDが取得され、利用者が特定されている場合には、追加コンテンツ情報D4を検索し(ステップS706)、当該利用者が登録されている1以上の利用者グループIDを取得する。当該利用者の登録されているコンテンツの利用者は、それらのコンテンツの追加コンテンツについても登録しているとみなされる。このことから、利用者が登録されているすべてのコンテンツを対象にして(ステップS707)、追加コンテンツ情報D4を参照し、その追加コンテンツがあるか否かをチェックし(ステップS708)、追加コンテンツがあれば(ステップS708:Yes)、当該利用者がアクセスを許可されたコンテンツとして追加する(ステップS709)。そして、さらにその追加コンテンツ(追加コンテンツの追加コンテンツ)があるか否かをチェックし(ステップS708)、コンテンツIDが重複しないようにすべての追加コンテンツを検証したところでループを終了する(ステップS710)。
【0057】
そして、サーバ3は、コンテンツへのアクセスが可能な利用者グループIDと、アクセスを要求する利用者の所属する利用者グループのID(その追加コンテンツのIDを含む)とを照合することにより、当該アクセスを要求する利用者がアクセス要件を満たすか否かを判定する(ステップS711)。
【0058】
アクセスを要求する利用者がアクセス要件を満たしていれば(ステップS711:Yes)、コンテンツデータを読み出し、HTMLや画像データ形式等のコンテンツデータ表示形式に基づいて、利用者端末1で表示可能なコンテンツ表示ファイルを生成し(ステップS713)、生成したファイルを利用者端末1に送信する(ステップS715)。
【0059】
アクセスを要求する利用者がアクセス要件を満たしていなければ(ステップS711:No)、利用者グループへの登録を申請するためのフォームファイルを生成し(ステップS714)、生成したファイルを利用者端末1に送信する(ステップS715)。
【0060】
利用者端末1は、サーバ3からファイルを受信し、ウェブブラウザが、その受信したファイルを表示する(ステップS716)。表示されるファイルには、エラー情報、コンテンツ表示ファイル、グループ登録申請フォーム等がある。
【0061】
図8は、アクセス許可登録処理の流れを示すフローチャートである。本処理は、サーバ3が利用者端末1からアクセス許可登録要求を受信した場合に行う処理である。
【0062】
サーバ3は、まず、利用者確認処理のサブルーチンをコールする(S801)。これは、図7のS702と同様に、グループ登録要求を送信した利用者を確認するために行う。次に、代価分配処理のサブルーチンをコールする(ステップS802)。そして、代価配分処理のサブルーチンがエラーだったか否かを確認する(ステップS803)。エラーでなかった場合(ステップS803:No)、利用者をグループに追加する(ステップS804)。具体的には、アクセス許可情報D3において、新たな登録番号D31、当該利用者グループIDD32及び当該利用者IDD33を含むレコードを追加する。エラーだった場合(ステップS803:Yes)、エラーを出力する(ステップS805)。
【0063】
図9は、利用者確認処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートである。まず、ウェブサーバ4が、利用者端末1側のウェブブラウザが送信するCookie等の情報を元にしてセッションの確認を行う(ステップS901)。具体的には、コンテンツ要求に含まれる利用者IDと、ログイン時にログイン管理プログラム53によりセッション情報D5に設定された利用者IDとを照合して確認する。
【0064】
セッションの確認ができた場合(ステップS901:Yes)、当該利用者IDを取得する(ステップS906)。
【0065】
セッション情報D5にコンテンツ要求の利用者IDが記憶されておらず、セッションの確認ができない場合(ステップS901:No)、利用者端末1から直前のアクセス時に出力されたログインフォームから利用者ID及びパスワードが送信されているか否かを調べる(ステップS902)。
利用者ID及びパスワードが送信されていない場合(ステップS902:No)、ログインフォームを利用者端末1に送信する(ステップS907)。利用者端末1は、ログインフォームを受信し、表示する。
【0066】
ここで、利用者確認処理は、ログインフォームの送信後、終了してもよいが、すべてのコンテンツにアクセス制限がかけられているとは限らないので、ログインフォームを最終的に生成されるコンテンツ表示ファイルの一部に含めるか、別ウィンドウで表示するようにしてもよい。
【0067】
利用者ID及びパスワードを受信している場合(ステップS902:Yes)、利用者情報D1を検索する(ステップS903)。両者が一致するレコードがあれば(ステップS903:Yes)、それを当該利用者とみなし利用者IDを取得し、セッション情報D5に利用者IDを記憶させる(ステップS904)。
両者が一致するレコードがない場合(ステップS903:No)、コール元にエラーを出力する(ステップS905)。なお、再度ログインフォームを出力してもよい。
【0068】
図10は、代価配分処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートである。これは、グループ登録した利用者から支払われた代価を当該グループの管理者と、その追加コンテンツとに配分する処理である。
【0069】
サーバ3は、まず、コンテンツ情報D2から該当するグループの代価情報を取得する(ステップS1001)。代価情報には、代価点数D26及び代価分配率D27がある。
【0070】
次に、利用者が支払うべき代価の点数を計算する(ステップS1002)。
続いて、アクセス許可登録したい利用者が代価を支払うことが可能か否かを判定する(ステップS1003)。具体的には、利用者情報D1から当該利用者の点数残高D16を取得し、その点数残高D16が計算した代価点数以上か否かを判定する。利用者の点数残高が代価点数より小さい場合(ステップS1003:No)、エラーを出力し(ステップS1008)、終了する。
【0071】
利用者の点数残高が代価点数以上の場合(ステップS1003:Yes)、当該利用者グループに追加コンテンツが設定されているか否かを判定する(ステップS1004)。具体的には、追加コンテンツ情報D4を参照し、当該コンテンツの追加コンテンツIDD43が登録されているか否かを判定する。
【0072】
追加コンテンツが登録されている場合(ステップS1004:Yes)、すべての追加コンテンツに対して代価を分配する(ステップS1005)。具体的には、利用者グループ情報D4を参照し、当該コンテンツの代価点数D26に代価分配率D27を積算し、その積算値を追加コンテンツIDD43の設定数で除算する。その除算値が、1つの追加コンテンツに分配される代価点数である。ステップS1005の処理における支払主は、通常はアクセス許可に登録する利用者であるが、当該コンテンツの管理者が新たな登録者の支払いを無料にし、自らが追加コンテンツに支払う場合には、当該管理者となる。なお、追加コンテンツが設定されていない場合(ステップS1004:No)、当該コンテンツの管理者に代価点数がそのまま支払われる。
【0073】
ステップS1005の処理において管理者の点数残高が十分でない等のエラーが発生した場合(ステップS1006:Yes)、当該処理を中断、回復し、コール元にエラーを出力し(ステップS1008)、終了する。
ステップS1005の処理においてエラーが発生しなかった場合(ステップS1006:No)、支払主から支払先へ代価点数を移動させ(ステップS1007)、終了する。具体的には、利用者情報D1のうち、支払主の点数残高D16から支払うべき代価点数を減算し、支払先の点数残高D16にそれぞれ配分した代価点数を加算する。
【0074】
≪実施例≫
図10は、ウェブシステムWSの実施例を示す図であり、特に利用者として作家、出版人及び読者が存在し、それらの間のビジネスに適用した例を示す。出版人が情報提供者、コンテンツへのアクセス権の販売主となり、作家が書いた小説や漫画のデータを、各々がそれぞれの利用者端末1からサーバ3へ記憶させ、出版人がそれぞれのデータの編集及び配置、コンテンツへのアクセス権の設定を行う。読者は、出版人からコンテンツへのアクセス権を取得し、代価として出版人にポイントを渡す。出版人は、読者から取得したポイントを各作家に分配する。
【0075】
例えば、利用者D(出版人)が、単行本用のコンテンツへのアクセス権としてコ5(コンテンツへのアクセス権5の略。以下同様)、コ1、コ2及びコ3を設定し、コ1、コ2及びコ3をコ5の追加コンテンツとして設定する。一方、利用者A(作家)のコンテンツとして、小説Aの第1章〜第3章がサーバ3に記憶されている。そして、第1章の参照にはコ1が必要であり、第2章の参照にはコ2が必要であり、第3章の参照にはコ3が必要である。ここで、利用者E(読者)はコ5を購入する。そうすると、コ1、コ2及びコ3はコ5の追加コンテンツなので、コ1、コ2及びコ3で参照可能なコンテンツを閲覧できる。また、小説Aの第1章〜第3章の参照は、コ1、コ2及びコ3により可能である。以上によれば、利用者E(読者)は小説Aの第1章〜第3章を閲覧可能である。
【0076】
次に、利用者D(出版人)が、連載雑誌用のコンテンツへのアクセス権として、コ6、コ2、コ10及びコ20を設定し、コ2、コ10及びコ20をコ6の追加コンテンツとして設定する。一方、利用者B(作家)のコンテンツである漫画B及び利用者C(作家)のコンテンツである漫画Cがサーバ3に記憶されている。そして、漫画Bの参照にはコ10が必要であり、漫画Cの参照にはコ20が必要である。ここで、利用者F(読者)はコ6を購入する。そうすると、コ2、コ10及びコ20はコ6の追加コンテンツなので閲覧できる。また、小説Aの第1章の参照はコ2により可能であり、漫画Bの参照はコ10により可能であり、漫画Cの参照はコ20により可能である。以上によれば、利用者F(読者)は小説Aの第1章、漫画B及び漫画Cを閲覧可能である。
【0077】
変形例として、出版人が情報提供者、コンテンツへのアクセス権の販売主となり、デザイナが製作した表示設定と、文筆家が製作した文書データと、イラストレータが作成した画像データを、各々がそれぞれの環境からサーバへ記憶させ、出版人がそれぞれのデータ編集および配置、アクセス権設定、代価の配分比率の設定を行うことで、データ保存と編集と利益の分配を一体として、電子出版を行うことができる。なお、この場合、経理帳簿への仕訳記載を容易にするための取引履歴が出力されることが望ましい。
【0078】
以上説明した実施例によれば、出版人が出版物ごとにコンテンツへのアクセス権(その追加コンテンツへのアクセス権を含む)を設定し、コンテンツへのアクセス権を読者が購入(ポイントを渡す代わりに取得)することにより、当該コンテンツへのアクセス権(その追加コンテンツへのアクセス権を含む)で参照可能な出版物を閲覧することができる。そして、出版物の作家は、出版物の購入状況に応じたポイントの分配を出版人から受けることができる。これによれば、出版人は、出版物のコンテンツへのアクセス権及びその代価であるポイントを自在に設定することにより、様々な読者層に応じたサービスを提供することができる。
一例として、出版人や作家が同じ種類や嗜好の出版物に同一のコンテンツへのアクセス権を設定することにより、読者は当該コンテンツへのアクセス権を購入すれば、当該出版物、例えば、スポーツに関する雑誌をまとめて閲覧できるようになる。
【0079】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0080】
1 利用者が使用する利用者端末
2 インターネット
3 サーバ又はサーバ群
4 ウェブサーバ
5 コンテンツデータ管理システム
6 記憶装置
51 コンテンツデータ管理プログラム
52 コンテンツデータ表示プログラム
53 ログイン管理プログラム
54 アクセス可否判定プログラム
55 追加コンテンツ管理プログラム
56 アクセス許可管理プログラム
57 代価決済処理プログラム
D1 利用者情報
D2 コンテンツ情報
D3 アクセス許可情報
D4 追加コンテンツ情報
D5 セッション情報
WS ウェブシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツデータの利用者が用いる利用者端末と通信可能であり、前記利用者端末がアクセスするコンテンツデータを管理するコンテンツデータ管理装置であって、
記憶部及び処理部を備え、
前記記憶部は、
利用者を識別するための利用者IDを含む利用者情報と、
コンテンツデータと当該コンテンツデータを識別するためのコンテンツIDとを含むコンテンツ情報と、
前記利用者の利用者IDと、当該利用者がアクセス可能なコンテンツデータのコンテンツIDとを含むアクセス許可情報と、
を記憶し、
前記処理部は、
前記利用者情報を参照し、前記コンテンツデータへのアクセス要求を送信した前記利用者端末の利用者の利用者IDを特定する利用者特定手段と、
前記コンテンツ情報を参照し、前記アクセス要求のあった前記コンテンツデータのコンテンツIDを特定するコンテンツ特定手段と、
前記利用者特定手段に特定された前記利用者IDと、前記コンテンツ特定手段に特定された前記コンテンツIDと、前記アクセス許可情報とに基づいて、当該利用者が当該コンテンツデータへアクセス可能か否かを判定するアクセス可否判定手段と、
前記アクセス可否判定手段がアクセス可と判定した場合、当該コンテンツデータを前記利用者端末に送信するコンテンツデータ送信手段と、
前記アクセス可否判定手段がアクセス不可と判定した場合、前記アクセス許可情報への登録画面を前記利用者端末に送信し、当該利用者端末からアクセス許可登録要求を受信し、当該利用者IDを当該コンテンツIDに対応付けて前記アクセス許可情報に記憶するアクセス許可登録手段と、
を備える
ことを特徴とするコンテンツデータ管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツデータ管理装置であって、
前記コンテンツ情報には、ディレクトリエントリを含み、
コンテンツにツリー構造をもたせることが可能であり、
コンテンツ情報にアクセス判定の継承フラグを含み、
前記アクセス可否判定手段は、利用者がコンテンツデータへアクセスする際に、親コンテンツのアクセス判定を継承する場合は親コンテンツにさかのぼってアクセス可能か否かを判定し、継承しない場合は利用者IDと当該コンテンツIDによってアクセス可能か否かを判定する
ことを特徴とするコンテンツデータ管理装置。
【請求項3】
請求項1ないし請求項2のいずれか一項に記載のコンテンツデータ管理装置であって、
アクセスが許可されたコンテンツデータから、所定のコンテンツデータ表示形式に基づいて、前記利用者端末において表示可能なコンテンツ表示ファイルを生成するコンテンツ表示ファイル生成手段をさらに備え、
前記記憶部はさらに、
当該コンテンツデータのコンテンツIDと、当該コンテンツIDへのアクセスが可と判定された場合に、追加でアクセスを許可すべきコンテンツIDを関連付けた、追加利用可コンテンツ情報と、
を記憶し、
前記アクセス可否判定手段が、当該コンテンツデータのアクセスが可と判定された場合に、前記追加利用可コンテンツ情報に基づいて、追加でアクセスを許可すべきコンテンツへのアクセスも可と判定する
ことを特徴するコンテンツデータ管理装置。
【請求項4】
請求項3に記載のコンテンツデータ管理装置であって、
前記コンテンツデータは、テキストデータ、画像データ、動画データ、アプリケーションデータ、スタイルシート、及びスクリプトを含む
ことを特徴するコンテンツデータ管理装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4に記載のコンテンツデータ管理装置であって、
前記コンテンツ情報は、当該コンテンツデータを、当該コンテンツデータにアクセス可能な他の利用者が管理するコンテンツデータと組み合わせて利用することを許可する場合に、前記コンテンツデータが当該他の利用者が管理するコンテンツデータの追加コンテンツになることが可能なことを示す追加利用可フラグをさらに含み、
前記コンテンツ情報のうち、前記追加利用可フラグが設定されている、第1のレコードに対する追加コンテンツの第2のレコードに、追加でアクセスを許可すべきコンテンツIDとして登録する追加コンテンツ設定手段をさらに備える
ことを特徴とするコンテンツデータ管理装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のコンテンツデータ管理装置であって、
前記コンテンツ情報には、コンテンツデータの実体を持たないエイリアスコンテンツを登録し、コンテンツIDを持たせることが可能である
ことを特徴とするコンテンツデータ管理装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のコンテンツデータ管理装置であって、
前記コンテンツ情報は、アクセス許可情報に所定の利用者が登録する際に必要な代価の点数と、有効期限又は支払期日とをさらに含み、
前記利用者情報は、当該利用者が所持する代価の点数をさらに含み、
当該利用者が前記アクセス許可情報に登録される際に、前記利用者情報において、当該利用者の所持する点数から前記グループの管理者の所持する点数に、前記必要な代価に相当する点数を移動させる代価移動手段をさらに備える
ことを特徴とするコンテンツデータ管理装置。
【請求項8】
コンテンツデータの利用者が用いる利用者端末と通信可能であり、前記利用者端末がアクセスするコンテンツデータを管理するコンピュータで実行されるコンテンツデータ管理プログラムであって、
前記コンピュータは、
利用者を識別するための利用者IDを含む利用者情報と、
コンテンツデータと、当該コンテンツデータを識別するためのコンテンツIDとを含むコンテンツ情報と、
前記利用者の利用者IDと、当該利用者がアクセス可能なコンテンツデータのコンテンツIDとを含むアクセス許可情報と、
アクセスを制限されたコンテンツデータのコンテンツIDと、当該コンテンツIDへのアクセスが可と判定された場合に、追加でアクセスを許可すべきコンテンツIDを関連付けた、追加利用可コンテンツ情報と、
を記憶し、
前記利用者情報を参照し、前記コンテンツデータへのアクセス要求を送信した前記利用者端末の利用者の利用者IDを特定する利用者特定ステップと、
前記コンテンツ情報を参照し、前記アクセス要求のあった前記コンテンツデータのコンテンツIDを特定するコンテンツ特定ステップと、
前記利用者特定ステップで特定された前記利用者IDと、前記コンテンツ特定ステップで特定された前記コンテンツIDと、アクセス許可情報とに基づいて、当該利用者が当該コンテンツデータへアクセス可能か否かを判定するアクセス可否判定ステップと、
前記アクセス可否判定ステップでアクセス可と判定した場合、当該コンテンツデータを前記利用者端末に送信するコンテンツデータ送信ステップと、
前記アクセス可否判定ステップでアクセス不可と判定した場合、前記アクセス許可申請画面を前記利用者端末に送信し、当該利用者端末からアクセス許可要求を受信し、当該コンテンツIDを当該利用者IDを対応付けて前記アクセス許可情報に記憶するアクセス許可登録ステップと、
を含む
ことを特徴とするコンテンツデータ管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−118778(P2012−118778A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−268180(P2010−268180)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(395007299)有限会社アール・シー・エス (51)
【Fターム(参考)】