説明

コンテンツ伝送方法及びその装置、並びにコンテンツ記録方法及びその装置

マルチアングルのためのA/Vデータが含まれたコンテンツの記録に使われる、コンテンツについての付加情報を生成し、コンテンツ及び付加情報を伝送するコンテンツ伝送方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを伝送する方法及びその装置、並びにコンテンツを記録する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、情報通信技術及びデータ加工技術が発達するにつれて、大容量高画質のデータへの需要が増大している。大容量のデータを保存するための記録媒体として、DVD(digital versatile disc)またはブルーレイディスクのような次世代記録媒体が登場している。大容量のデータに係わる一例としては、マルチアングルを支援するA/V(audio/video)データを挙げることができる。マルチアングルを支援するA/Vデータは、同一時点において異なる角度で撮影した映像であり、ユーザは、所望の角度の映像を選択的に視聴できるのである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、マルチアングルを支援するA/Vデータが含まれたコンテンツを伝送する方法及び装置と、マルチアングルを支援するA/Vデータが含まれたコンテンツを記録する方法及び装置と、を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記の目的を達成するための本発明の一実施形態が有する特徴は、マルチアングルのためのA/Vデータが含まれたコンテンツの記録に使われる、前記コンテンツについての付加情報を生成する段階と、前記コンテンツと前記付加情報とを伝送する段階と、を含むことである。
【0005】
前記付加情報は、前記コンテンツを構成する少なくとも1つのデータについての情報であるコンテンツ構成情報を含み、前記コンテンツ構成情報は、前記A/Vデータの名称、前記A/Vデータの大きさ情報、前記A/Vデータのタイプ情報、及び前記A/Vデータがマルチアングルを支援するか否かを示すマルチアングル情報のうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0006】
前記A/Vデータは、前記マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1A/Vデータ、及び前記マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータがインターリービングされうる。
【0007】
前記マルチアングル情報は、前記第1 A/Vデータ及び前記第2 A/Vデータについての情報を含むことができる。
【0008】
前記コンテンツは、前記A/Vデータの再生を制御するのに使われるナビゲーション・データをさらに含むことができる。
【0009】
本発明の他の実施形態が有する特徴は、マルチアングルのためのA/Vデータが含まれたコンテンツと、前記コンテンツの記録に使われる前記コンテンツについての付加情報と、を受信する段階;前記付加情報に基づいて、前記コンテンツを記録する段階;を含むことである。
【0010】
前記付加情報は、前記コンテンツを構成する少なくとも1つのデータについての情報であるコンテンツ構成情報を含み、前記コンテンツ構成情報は、前記A/Vデータの名称、前記A/Vデータの大きさ情報、前記A/Vデータのタイプ情報、及び前記A/Vデータがマルチアングルを支援するか否かを示すマルチアングル情報のうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0011】
前記A/Vデータは、前記マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1A/Vデータ、及び前記マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータがインターリービングされたものでありうる。
【0012】
前記A/Vデータは、前記マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1A/Vデータ、及び前記マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータを含み、前記記録する段階は、前記第1 A/Vデータ及び前記第2 A/Vデータをインターリービングする段階を含むことができる。
【0013】
前記コンテンツは、前記A/Vデータの再生を制御するためのナビゲーション・データを含み、前記記録する段階は、前記A/Vデータをブルーレイディスクに記録することができる。
【0014】
前記インターリービングする段階は、前記第1 A/Vデータ及び前記第2 A/Vデータを所定サイズのインターリービング・ブロックに分割する段階と、前記第1 A/Vデータに係わるインターリービング・ブロックと、前記第2
A/Vデータに係わるインターリービング・ブロックとを入れ違えて記録する段階と、を含むことができる。
【0015】
本発明の他の実施形態が有する特徴は、マルチアングルのためのA/Vデータが含まれたコンテンツの記録に使われる、前記コンテンツについての付加情報を生成する情報生成部と、前記コンテンツと前記付加情報とを伝送する伝送部を含むことである。
【0016】
本発明の他の実施形態が有する特徴は、マルチアングルのためのA/Vデータが含まれたコンテンツと、前記コンテンツの記録に使われる前記コンテンツについての付加情報と、を受信する受信部と、前記付加情報に基づいて、前記コンテンツを記録する記録部と、を含むことである。
【0017】
本発明の他の実施形態が有する特徴は、コンテンツ記録装置でコンテンツを記録する方法において、マルチアングルのためのA/Vデータを含むコンテンツの記録に使われる前記コンテンツについての付加情報を受信する段階と、前記付加情報に基づいて、前記コンテンツがマルチアングルのためのA/Vデータを含むか否かを判断する段階と、前記コンテンツがマルチアングルのためのA/Vデータを含むと判断されれば、前記付加情報に基づいて、前記マルチアングルのためのA/Vデータがインターリービングされているか否かを判断する段階と、前記マルチアングルのためのA/Vデータがインターリービングされたと判断されれば、前記付加情報に基づいて、前記コンテンツを記録媒体に記録する段階と、前記A/Vデータがインターリービングされていないと判断されれば、マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1 A/Vデータと、マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータとをインターリービングし、前記記録媒体に記録する段階と、を含むことである。
【0018】
本発明の他の実施形態が有する1つの実施形態は、コンテンツを記録するシステムにおいて、コンテンツ伝送装置及びコンテンツ記録装置を含み、前記コンテンツ伝送装置は、マルチアングルのためのA/Vデータを含むコンテンツの記録に使われる前記コンテンツについての付加情報を生成する情報生成部と、前記コンテンツと前記付加情報とを伝送する伝送部と、を含み、前記コンテンツ記録装置は、前記コンテンツについての付加情報及び前記コンテンツを受信する受信部と、前記付加情報に基づいて、前記コンテンツを記録媒体に記録する記録部と、を含むことである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置に係わるブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置を介して伝送されるコンテンツの構造に係わる一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置を介して伝送されるコンテンツ構成情報に係わる一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置を介して伝送されるコンテンツ構成情報に係わる他の例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置に係わるブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置が受信されたコンテンツを記録する一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置が受信されたコンテンツを記録する他の例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態によるコンテンツ再生装置で、コンテンツを再生する過程を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送方法に係わるフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態によるコンテンツ記録方法に係わるフローチャートである。
【図11】本発明の他の実施形態によるコンテンツ記録方法に係わるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明の望ましい実施形態について詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置100に係わるブロック図を示している。コンテンツ伝送装置100は、パソコン、ノート型パソコン、モバイル機器、ワークステーションなどでありうる。
【0022】
本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置100は、情報生成部110及び伝送部120を含む。
【0023】
情報生成部110は、コンテンツの記録に必要な付加情報を生成する。付加情報は、マルチアングル機能が提供されるように、コンテンツの記録に必要ないかなる情報も可能である。本明細書でマルチアングル機能は、同一時点で異なる角度から撮影した2以上の映像のうち、少なくとも一つをユーザが選択して視聴できるようにする機能である。マルチアングル機能を支援するためには、異なるアングルから撮影した2以上のA/V(audio/video)データが必要である。
【0024】
付加情報は、コンテンツを構成する少なくとも1つのデータについての情報であるコンテンツ構成情報を含むことができる。コンテンツ構成情報に係わる一例は、図2で述べる。
【0025】
コンテンツ構成情報には、コンテンツを構成する少なくとも1つのデータそれぞれの名称、大きさ情報、タイプ情報、及び少なくとも1つのデータそれぞれがマルチアングルを支援するデータであるか否かを示すマルチアングル情報のうち、少なくともいずれか一つが含まれうる。マルチアングル情報は、マルチアングルと関連したいかなる情報も含まれ、アングルの個数、それぞれのアングルのためのA/Vデータの名称、それぞれのアングルのためのA/Vデータの大きさ情報のうち、少なくともいずれか一つが含まれうる。
【0026】
コンテンツ伝送装置100を介して伝送されるコンテンツは、マルチアングルを支援するA/Vデータ、マルチアングルを支援しないA/Vデータ、A/Vデータを制御するのに使われるナビゲーション・データのように、多様な形式のデータが含まれうる。以下では、説明の便宜のためにコンテンツは、マルチアングルを支援するA/Vデータを含むものであると仮定し、マルチアングルを支援するA/Vデータに基づいて、本発明の望ましい実施形態について説明する。
【0027】
マルチアングルを支援する複数のA/Vデータは、インターリービングされた後で1つのストリームでもって伝送されたり、インターリービングされていない状態で独立して伝送されうる。同じ対象を第1アングルで撮影した第1 A/Vデータと第2アングルで撮影した第2 A/Vデータとが提供されると仮定する。このとき、第1 A/Vデータと第2
A/Vデータは、別途のストリームでもって伝送されうるが、インターリービングされて1つのストリームでもって伝送されもする。
【0028】
第1 A/Vデータと第2 A/Vデータとがインターリービングされた1つのストリームが伝送されれば、後述するコンテンツ記録装置500(図5)では、伝送されたストリームを記録媒体にそのまま記録することができる。しかし、第1 A/Vデータと第2 A/Vデータとが別途のストリームでもって伝送されれば、コンテンツ記録装置500では、第1 A/Vデータと第2 A/Vデータとをインターリービングして記録媒体に記録する。
【0029】
第1 A/Vデータと第2 A/Vデータとがインターリービングされた後、1つのストリームを介して伝送される場合に係わる一例は、図3で述べ、第1 A/Vデータと第2 A/Vデータとが別途のストリームを介して伝送される場合に係わる一例は、図4で後述する。
【0030】
情報生成部110は、コンテンツに係わるメタデータをさらに生成できる。コンテンツに係わるメタデータは、コンテンツ名称、コンテンツの制作者、コンテンツの総再生時間、俳優、あらすじのように、コンテンツに係わるいかなる情報も可能である。
【0031】
伝送部120は、コンテンツ及び付加情報を伝送する。このとき、伝送部120は、インターネットのようなネットワーク(例えば、IEEE 1394ネットワーク)を介して、コンテンツ及び付加情報をともに伝送したり、無線/有線(例えば、USB、infrared、ブルーツース)を介して直接伝送できる。一実施形態では、伝送部120が付加情報をコンテンツと別途に伝送できる。また、伝送部120は、コンテンツに係わるメタデータをさらに伝送することができる。ユーザは、コンテンツに係わるメタデータに基づいて、受信するコンテンツを選択したり、受信されたコンテンツを分類できる。
【0032】
図2は、本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置100を介して伝送されるコンテンツ220の構造に係わる一例を示している。図2に図示されたコンテンツ220は、コンテンツ構成情報222、ナビゲーション・ファイル224、A/Vストリーム・ファイル225〜227を含む。
【0033】
ナビゲーション・ファイル224は、A/Vストリーム・ファイル225〜227の再生を制御するための情報である。コンテンツ220をブルーレイ(Blu-ray)ディスクに記録する場合、ナビゲーション・ファイル224は、インデックス・ファイル(index file)、オブジェクト・ファイル(movie object file)、プレイリスト・ファイル(playlist file)及びクリップ情報ファイル(clip info files)のうち、少なくとも一つを含むことができる。ナビゲーション・ファイル224に含まれる情報は、記録しようとする記録媒体の種類によって変わり、前述の情報は、その例示に過ぎない。
【0034】
第1 A/Vストリーム・ファイル225は、マルチアングルを支援しないA/Vストリーム・ファイルである。
【0035】
第2 A/Vストリーム・ファイル226及び第3 A/Vストリーム・ファイル227は、マルチアングルを支援するA/Vストリーム・ファイルである。第2 A/Vストリーム・ファイル226及び第3 A/Vストリーム・ファイル227は、インターリービングされ、1つのA/Vストリーム・ファイルでもって伝送され、インターリービングされたA/Vストリーム・ファイルを、後述するコンテンツ構成情報222内の「file[0]」に対応すると仮定する。
【0036】
図2に図示されたコンテンツ構成情報222は、コンテンツ220を記録するのに使われる付加情報の一例であり、コンテンツ220を構成するファイル224〜227についての情報を提供する。コンテンツ構成情報222は、「directory」フィールド、「file name」フィールド、「file type」フィールド、「file size」フィールド、「IsInterleaved」フィールド、「NumberOfInterleavedStream」フィールド、「InterleavedStreamfiles」フィールドを含むことができるが、本発明がこれに限定されるものではない。すなわち、他の実施形態では、コンテンツ構成情報222が一部フィールドを排除したり、他のフィールドを含むことができる。
【0037】
「Directory」フィールドは、ファイルが記録媒体上に記録されるときに使われるディレクトリを示している。
【0038】
「File name」フィールド及び「file size」フィールドは、ファイルの名称及び大きさをそれぞれ示している。
【0039】
「File type」フィールドは、ファイルのタイプを示し、ナビゲーション・ファイルまたはA/Vストリーム・ファイルに分類したり、A/Vストリーム・ファイルを、マルチアングルを支援するA/Vストリーム・ファイルと、マルチアングルを支援しないA/Vストリーム・ファイルとに細分化して示すこともできる。このように、ファイルのタイプは、実施形態によって多様に分類されうる。
【0040】
「IsInterleaved」フィールドは、現在ファイル(file[0])がインターリービングされていたり、インターリービングされるファイルであるか否かを示している。「file[0]」フィールドに対応するファイルが、マルチアングルを支援するA/Vストリーム・ファイルであるか否かを示す。図2では、「IsInterleaved」フィールド値が「True」を示している。
【0041】
「File[0]」フィールドに対応するファイルが、マルチアングルを支援するA/Vストリーム・ファイルである場合、「NumberOfInterleavedStream」フィールドは、いくつのA/Vストリーム・ファイルが、現在ファイル(file[0])にインターリービングされているか示す。すなわち、「NumberOfInterleavedStream」フィールドには、コンテンツがいくつのアングルを支援するかについての情報が含まれる。図2では、「NumberOfInterleavedStream」フィールド値が「2」を示している。
【0042】
「InterleavedStreamfiles」フィールドは、インターリービングA/Vストリーム・ファイルについての情報(例えば、名称、大きさ)を示す。すなわち、「InterleavedStreamfiles」フィールドには、マルチアングルのためのA/Vストリーム・ファイルについての情報が含まれる。図2では、「InterleavedStreamfiles」フィールドに、第2 A/Vストリーム・ファイル226及び第3 A/Vストリーム・ファイル227についての情報が含まれるのである。
【0043】
コンテンツ・メタデータ210には、コンテンツ名称(title name)、コンテンツ220の制作者(direct)、演技者(actor)、シノプシス(synopsis)、再生時間(run time)のようにコンテンツ220と関連したいかなる情報も含まれうる。
【0044】
図3は、本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置100を介して伝送されるコンテンツ構成情報300に係わる一例を示している。図3で、マルチアングルを支援する論理的に区別される2つのA/Vデータファイルがインターリービングされた後、1つのA/Vストリーム・ファイルを介して伝送される。
【0045】
図3の左側には、コンテンツの記録に使われる付加情報の一例として、コンテンツ構成情報300が図示されている。
【0046】
「File name」フィールド及び「file type」フィールドを参考にすれば、「file[0]」フィールドに対応する「index.bdmv」ファイル310は、ナビゲーション・ファイルであり、「file[1]」フィールドに対応する「00000.m2ts」ファイル320、及び「file[2]」フィールドに対応する「ILVStream.m2ts」ファイル330は、A/Vストリーム・ファイルであることが分かる。
【0047】
「IsInterleaved」フィールドを参考にすれば、「00000.m2ts」ファイル320は、マルチアングルを支援しないA/Vストリーム・ファイルであり、「ILVStream.m2ts」ファイル330は、マルチアングルを支援するA/Vストリーム・ファイルであることが分かる。
【0048】
「NumberOfInterleavedStream」フィールド及び「InterleavedStreamFiles」フィールドを参考にすれば、「file[2]」に対応する「ILVStream.m2ts」ファイルには、「00001.m2ts」ファイルと、「00002.m2ts」ファイルとがインターリービングされていることが分かる。
【0049】
図3の右側には、本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置100が伝送するコンテンツに含まれたファイルが図示されている。
【0050】
コンテンツには、「index.bdmv」310、「00000.m2ts」320及び「ILVStream.m2ts」330ファイルが含まれる。このとき、「ILVStream.m2ts」330ファイルは、「00001.m2ts」332ファイルと、00002.m2ts」334ファイルとがインターリービングされたストリーム・ファイルであり、陰影が表示された部分は「00001.m2ts」332ファイルに該当し、陰影が表示されていない部分は、「00002.m2ts」334ファイルに該当する。
【0051】
図4は、本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置100を介して伝送されるコンテンツ構成情報400に係わる他の例を示している。図4で、マルチアングルを支援する論理的に区別される2つのA/Vデータは、インターリービングされずに、別途のA/Vストリーム・ファイルを介して伝送される。
【0052】
図4の左側には、コンテンツの記録に使われる付加情報の一例として、コンテンツ構成情報400が図示されている。図4のコンテンツ構成情報400は、「file[2]」フィールドを除外すれば、図3のコンテンツ構成情報300と同一である。従って、以下では、「file[0]」フィールド及び「file[1]」フィールドについては説明を省略する。
【0053】
「file[2]」フィールドは、「0001.m2ts」ファイル430についての情報を含んでいる。「NumberOfInterleavedStream」フィールド及び「InterleavedStreamfiles」フィールドを参考にすれば「0001.m2ts」ファイル430と、「0002.m2ts」ファイル440とがマルチアングルのためのA/Vデータであることが分かる。
【0054】
コンテンツ構成情報400に含まれたフィールドの種類及び形式は、実施形態によって変更されうる。一例として、マルチアングルを支援する複数個のA/Vストリームがインターリービングされずに伝送されるところを示すフィールドが追加されうる。また、「0001.m2ts」ファイル430と、「0002.m2ts」ファイル440とに係わる情報が、「file[2]」フィールドにいずれも含まれるようにすることができるが、別途のフィールドに分離されるようにすることもできる。
【0055】
図4の右側には、本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送装置100が伝送するコンテンツに含まれたファイルが図示されている。
【0056】
コンテンツには、「index.bdmv」410、「00000.m2ts」420、「00001.m2ts」430及び「00002.m2ts」420が含まれる。マルチアングルを支援するA/Vストリーム・ファイルである「00001.m2ts」420及び「00002.m2ts」430は、インターリービングされていない状態で、2つのストリーム・ファイルを介してそれぞれ伝送される。後述するコンテンツ記録装置500は、本発明の一実施形態によるコンテンツ構成情報に基づいて「00001.m2ts」420及び「00002.m2ts」430をインターリービングして記録するのである。「00001.m2ts」420及び「00002.m2ts」430をインターリービングして記録する方法に係わる説明は、図7で後述する。
【0057】
図5は、本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置500に係わるブロック図を示している。
【0058】
本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置500は、受信部510及び記録部520を含む。
【0059】
受信部510は、コンテンツと、コンテンツの記録に使われるコンテンツについての付加情報とをネットワークを介して受信する。コンテンツは、マルチアングルを支援するA/Vデータ、マルチアングルを支援しないA/Vデータ及びナビゲーション・データのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0060】
付加情報には、コンテンツの記録に必要ないかなる情報も含まれうる。一例として、付加情報は、コンテンツを構成する少なくとも1つのデータに係わるコンテンツ構成情報を含むことができる。コンテンツがマルチアングルのためのA/Vデータを含むならば、コンテンツ構成情報は、A/Vデータの名称、A/Vデータの大きさ情報、A/Vデータのタイプ情報、及びA/Vデータがマルチアングルを支援するデータであることを示すマルチアングル情報を含むことができる。以下では、マルチアングルを支援するA/Vデータに基づいて説明する。
【0061】
記録部520は、付加情報に基づいて、コンテンツを記録する。コンテンツが記録される対象は、DVD(digital versatile disc)、CD−RW(compact disc-rewritable)、ハードディスクなど、多様であるが、以下では、ブルーレイディスクに記録すると仮定する。
【0062】
マルチアングルのための複数個のA/Vデータは、インターリービングされた状態でコンテンツに含まれうるが、そうではないこともある。しかし、コンテンツがブルーレイディスクに記録される場合には、マルチアングルのための複数個のA/Vデータがインターリービングされた状態で記録されねばならない。
【0063】
もしマルチアングルのための複数個のA/Vデータがインターリービングされた状態でコンテンツに含まれたとすれば、記録部520は、付加情報に基づいて、データの配置及び管理を担当するファイルシステム・データを生成し、生成されたファイルシステム・データと、インターリービングされたA/Vデータとをブルーレイディスクに記録する。
【0064】
しかし、マルチアングルのための複数個のA/Vデータがインターリービングされていない状態で、コンテンツに含まれたとすれば、記録部520は、ファイルシステム・データを生成すると同時に、複数個のA/Vデータをインターリービングした後、ブルーレイディスクに記録せねばならない。
【0065】
説明の便宜のために、マルチアングルを支援するA/Vデータは、第1アングルのための第1 A/Vデータと、第2アングルのための第2 A/Vデータとであると仮定する。
【0066】
記録部520は、第1 A/Vデータと第2 A/Vデータとをインターリービングするインターリービング部522を含む。インターリービング部522は、第1 A/Vデータと第2 A/Vデータとを、所定サイズのインターリービング・ブロックに分割する。このとき、インターリービング・ブロックの大きさは、第1 A/Vデータ及び第2 A/Vデータに対応するクリップ情報(clip info)から獲得する。インターリービング・ブロックの大きさは一定でもあり、一定ではないこともある。
【0067】
第1 A/Vデータと第2 A/Vデータとが所定サイズのインターリービング・ブロックに分割されれば、インターリービング部522は、第1 A/Vデータに係わるインターリービング・ブロックと、第2 A/Vストリームに係わるインターリービング・ブロックとを入れ違えて記録する。
【0068】
マルチアングルを支援する複数個のA/Vデータがインターリービングされた状態でコンテンツに含まれた場合に係わる説明は、図6で後述し、インターリービングされていない状態でコンテンツに含まれた場合に係わる説明は、図7で後述する。
【0069】
図6は、本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置500が受信されたコンテンツを記録する一例を示している。図6のコンテンツには、マルチアングルのための複数個のA/Vデータがインターリービングされた状態で存在する。
【0070】
図6の左側には、コンテンツの記録に使われる付加情報の一例として、コンテンツ構成情報600が図示されている。コンテンツ構成情報600を参考にすれば、コンテンツは、3個のファイルから構成される。図6に図示されたコンテンツ構成情報600は、図3に図示されたコンテンツ構成情報300と類似しているので、以下説明を省略する。
【0071】
図6の右側には、コンテンツに含まれたファイルと、ファイルが記録されるディスクとの関係が図示されている。ファイルが記録されるディスクの一例としては、ブルーレイディスクを挙げることができるが、ブルーレイディスクに限定されるものではない。
【0072】
ブルーレイディスク650は、lead-in 652、volume space 654及びlead-out656の領域に分割され、データは、volume space 654に保存される。Volume space 654に保存されるデータ640は、ファイルシステム(file system)642、ナビゲーション・ファイル(navigation file)644、ストリーム・ファイル646,648を含む。
【0073】
ファイルシステム・フィールド642は、ブルーレイディスク650上でデータの物理的な配置及び管理を担当するファイルシステム・データが記録される。
【0074】
ナビゲーション・ファイル・フィールド644には、データの再生を制御するのに使われる情報であるナビゲーション・データが記録される。ナビゲーション・データは、ブルーレイディスク650に論理的に区別されるいくつのストリームが記録されるか、論理的に区別されるそれぞれのストリームが記録される位置はどこであるかというようなストリームについての情報を含むことができる。ナビゲーション・データには、論理的に区別されるそれぞれのストリームについての付加情報であるクリップ情報が含まれうる。
【0075】
ストリームフィールド646,648には、データストリームが記録される。図6では、ストリームフィールド646,648には、A/Vデータファイルが記録されるが、テキストファイルの他の形式のデータが記録されもする。
【0076】
コンテンツは、「index.bdmv」610、「00000.m2ts」620及び「ILVStream.m2ts」630の三個のファイルを含む。
【0077】
「Index.bdmv」610ファイルは、ナビゲーション・ファイルであって、データ構造640内のナビゲーション・ファイル・フィールド644に記録される。
【0078】
「00000.m2ts」620ファイルは、マルチアングルを支援しないA/Vデータファイルであって、データ構造640内のストリームフィールド646に保存される。
【0079】
「ILVStream.m2ts」630ファイルは、マルチアングルを支援するA/Vデータファイルであって、データ構造640内のストリームフィールド648に保存される。「ILVStream.m2ts」630ファイルは、「00001.m2ts」ファイルと「00002.m2ts」ファイルとがインターリービングされた状態である。「ILVStream.m2ts」ファイル630内の陰影が表示されたブロックは、「00001.m2ts」ファイルと関連したブロックであり、陰影が表示されていないブロックは、「00002.m2ts」ファイルと関連した部分であるが、その反対でもありうる。
【0080】
以下では、本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置500が、コンテンツ構成情報600に基づいて、コンテンツをブルーレイディスクに記録する過程について説明する。
【0081】
まず、コンテンツ記録装置500は、コンテンツ伝送装置100からコンテンツ構成情報600及びコンテンツを受信する。コンテンツ伝送装置100と、コンテンツ記録装置500は、インターネットのような外部通信網を介して連結されている。
【0082】
コンテンツ構成情報600が受信されれば、コンテンツ記録装置500は、コンテンツ構成情報600をパージングして、ブルーレイディスクに記録するファイルのリストを生成し、ファイルリストにマルチアングルを支援するA/Vデータが存在するか否かを判断する。図5では、「ILVStream.m2ts」630ファイルがマルチアングルを支援するA/Vデータである。
【0083】
コンテンツ記録装置500は、コンテンツ構成情報600から、「ILVStream.m2ts」630ファイルが、「00001.m2ts」ファイルと「00002.m2ts」ファイルとがインターリービングされたものであることを確認し、インターリービング情報を獲得する。インターリービング情報は、インターリービング・ブロックの大きさ情報を含むことができ、インターリービング・ブロックの大きさ情報は、「00001.m2ts」ファイルに係わるクリップ情報と、「00002.m2ts」ファイルに係わるクリップ情報とを分析することによって確認することができる。一例として、クリップ情報には、アングル変更を行うことができる地点であるエントリーポイントに係わる位置情報が含まれ、エントリーポイントに係わる位置情報から、インターリービング・ブロックの大きさ情報を獲得できる。エントリーポイントが存在する位置を基準にファイルが分割されたり、所定個数のエントリーポイントを単位に、ファイルが分割されうるためである。
【0084】
前述のクリップ情報は、ナビゲーション・データに含まれて伝送され、この場合、コンテンツ記録装置500は、「index.bdmv」ファイル610から、「00001.m2ts」ファイルと、「00002.m2ts」ファイルとに係わるクリップ情報を獲得することによって、インターリービング・ブロックの大きさを確認するのである。
【0085】
インターリービング・ブロックの大きさ情報が獲得されば、コンテンツ記録装置500は、獲得したインターリービング情報と、記録されるファイルのリストとに基づいて、ファイルシステム・データを生成する。
【0086】
ファイルシステム・データが生成されれば、ファイルシステム・フィールド642にファイルシステム・データを記録し、ファイルシステム・データに基づいて、「index.bdmv」ファイル610をナビゲーションフィールド644に記録し、「00000.m2ts」ファイル620及び「ILVStream.m2ts」ファイル630を、ストリームフィールド646,648に記録する。
【0087】
ブルーレイディスクでは、マルチアングルを支援するA/Vデータがインターリービングされて記録されねばならないので、ネットワークを介してA/Vデータを受信し、これをブルーレイに記録する場合には、インターリービング情報を知ることができず、マルチアングルが支援されるように、A/Vデータを記録することが不可能であった。しかし、本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置では、コンテンツの記録に使われる付加情報をコンテンツと共に受信し、付加情報を利用することによって、マルチアングルが提供されるように、A/Vデータを記録することができる。
【0088】
図7は、本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置500が受信されたコンテンツを記録する他の例を示している。図7のコンテンツには、マルチアングルのための複数個のA/Vデータがインターリービングされていない状態でコンテンツに含まれている。
【0089】
図7の左側には、コンテンツの記録に使われる付加情報の一例として、コンテンツ構成情報700が図示されている。図7に図示されたコンテンツ構成情報700は、図4に図示されたコンテンツ構成情報400と類似しているので、以下説明を省略する。
【0090】
図7の右側には、コンテンツに含まれたファイルと、ファイルが記録されるディスクとの関係が図示されている。コンテンツは、「index.bdmv」710、「00000.m2ts」720、「00001.m2ts」730及び「00002.m2ts」740の4つのファイルを含む。
【0091】
「Index.bdmv」710ファイルは、ナビゲーション・データであって、データ構造740内のナビゲーション・ファイル・フィールド754に記録される。
【0092】
「00000.m2ts」720ファイルはマルチアングルを支援しないA/Vデータファイルであって、データ構造750内のストリーム・フィールド756に保存される。
【0093】
「00001.m2ts」730ファイル及び「00002.m2ts」740ファイルは、マルチアングルを支援するA/Vデータであって、インターリービングされた後、ストリーム・フィールド758に保存される。
【0094】
以下では、本発明の一実施形態によるコンテンツ記録装置500が、コンテンツ構成情報700に基づいて、コンテンツをブルーレイディスクに記録する過程について説明する。
【0095】
コンテンツ構成情報700が受信されれば、コンテンツ記録装置500は、コンテンツ構成情報700をパージングして、ブルーレイディスクに記録するファイルのリストを生成し、ファイルリストにマルチアングルを支援するA/Vデータが存在するか否かを判断する。図7では、「00001.m2ts」730ファイル及び「00002.m2ts」740ファイルが、マルチアングルを支援するA/Vデータである。
【0096】
コンテンツ記録装置500は、「index.bdmv」710ファイルから、「00001.m2ts」ファイルと、「00002.m2ts」ファイルとに係わるクリップ情報を獲得することによって、インターリービング・ブロックの大きさ情報のようなインターリービング情報を獲得する。
【0097】
コンテンツ記録装置500は、獲得したインターリービング情報と、ファイルリストとに基づいて、ファイルシステム・データを生成する。ファイルシステム・データが生成されれば、ファイルシステム・フィールド742にファイルシステム・データを記録し、ファイルシステム・データに基づいて、「index.bdmv」ファイル710をナビゲーション・ファイル・フィールド754に記録し、「00000.m2ts」ファイル720をストリーム・フィールド756に記録し、「00001.m2ts」730ファイル及び「00002.m2ts」740ファイルを、ストリーム・フィールド748に記録する。
【0098】
このとき、獲得したインターリービング・ブロックの大きさ情報に基づいて、「00001.m2ts」730ファイル及び「00002.m2ts」740ファイルから、一定単位のデータを抽出し、順次に交差配置して記録する。すなわち、「00001.m2ts」730ファイルから、インターリービング・ブロックサイズに該当するデータを獲得して記録した後、「00002.m2ts」740ファイルから、次のインターリービング・ブロックサイズに該当するデータを獲得して記録する。この後、「00001.m2ts」730ファイルから、次のインターリービング・ブロックサイズに該当するデータを獲得して記録する。このような方法で、「00001.m2ts」730ファイルと、「00002.m2ts」740ファイルとをインターリービングし、ストリーム・フィールド758に記録する。
【0099】
このように、本発明の他の実施形態によるコンテンツ記録装置では、マルチアングルを提供するA/Vデータが、インターリービングされていない状態で受信される場合にも、コンテンツについての付加情報を利用して、A/Vデータをインターリービングした後でブルーレイディスクに記録することによって、ユーザにマルチアングル機能を提供できる。
【0100】
図8は、本発明の一実施形態によるコンテンツ再生装置で、コンテンツを再生する過程を示している。図8の左側には、コンテンツの記録に使われる付加情報の一例として、コンテンツ構成情報800が図示され、図8の右側には、コンテンツに含まれたファイル及びコンテンツの再生過程が図示されている。
【0101】
コンテンツには、「Stream 0.IFO」ファイル810、「Stream 1.VOB」ファイル820及び「ILVStream.VOB」ファイル830が含まれる。
【0102】
「Stream 0.IFO」ファイル810は、ナビゲーション・データであって、A/Vストリームの再生を制御するのに使われる。
【0103】
「Stream 1.VOB」ファイル820は、マルチアングルを支援しないA/Vデータである。
【0104】
「ILVStream.VOB」ファイル830は、マルチアングルを支援するA/Vデータである。「ILVStream.VOB」ファイル830には、第1アングルのための「Stream 2.VOB」ファイル832、及び第2アングルのための「Stream 3.VOB」ファイル834がインターリービングされて存在する。
【0105】
以下では、本発明の一実施形態によるコンテンツ再生装置が、コンテンツ構成情報800に基づいて、コンテンツを再生する過程について説明する。
【0106】
まず、ユーザがコンテンツの再生を要請すれば、コンテンツ再生装置は、コンテンツ伝送装置100から、コンテンツ及びコンテンツ構成情報800を受信する。
【0107】
コンテンツ及びコンテンツ構成情報800が受信されれば、コンテンツ構成情報800に基づいて、再生に使用するファイルの目録を生成する。ファイルの目録が生成されれば、コンテンツ再生装置は、ナビゲーション・データをまず処理し、ナビゲーション・データが指定したストリーム・ファイルを再生する。
【0108】
ナビゲーション・データが「Stream 2.VOB」832を指定したと仮定する。ナビゲーション・データが指定したファイルが、マルチアングルを支援するファイルであるならば、コンテンツ再生装置は、コンテンツ構成情報からマルチアングル情報を獲得する。従って、コンテンツ再生装置は、「Stream 2.VOB」832が、マルチアングルのうち一つである第1アングルのためのA/Vデータであり、「ILVStream.VOB」ファイル830にインターリービングされていることが分かる。
【0109】
コンテンツ再生装置は、「Stream 2.VOB」832がインターリービングされた「ILVStream.VOB」ファイル830にアクセスし、「Stream 2.VOB」832を再生する。このとき、コンテンツ再生装置は、ナビゲーション・ファイルから、「Stream 2.VOB」832に対するクリップ情報を獲得し、クリップ情報に基づいて、インターリービング・ブロックの大きさを確認する。この後、コンテンツ再生装置は、インターリービング・ブロックの大きさに基づいて、「ILVStream.VOB」ファイル830の再生とスキップとを反復する。具体的には、インターリービング・ブロックの大きさごとに、「ILVStream.VOB」ファイル830の再生とスキップとを反復することによって、「Stream 2.VOB」832を再生する。
【0110】
「Stream 2.VOB」832を再生していて、ユーザから、アングル転換を要請する制御信号(control signal)842が入力されたと仮定する。
【0111】
コンテンツ再生装置は、転換されるアングルのためのA/Vデータファイルに係わるクリップ情報を、ナビゲーション・ファイルから獲得する。図8では、「Stream 3.VOB」834に係わるクリップ情報が獲得されるのである。コンテンツ再生装置は、「Stream 3.VOB」834に係わるクリップ情報を参考にして、インターリービング・ブロックの大きさを確認した後、インターリービング・ブロックの大きさごとに、再生とスキップとを反復することによって、「Stream 3.VOB」834を再生する。
【0112】
制御信号842が受信された時点が、アングル転換不可能な時点である場合には、アングル転換が可能な地点まで「Stream 2.VOB」832を再生し、その後からは、「Stream 3.VOB」834を再生する。
【0113】
図8とは異なり、コンテンツにマルチアングルを支援する「Stream 2.VOB」832ファイルと、「Stream 3.VOB」834ファイルとがインターリービングされていない状態で保存されている場合には、一般的なA/Vストリームを再生する場合のように、「Stream 2.VOB」832ファイルまたは「Stream 3.VOB」834ファイルを再生する。ただし、中間にアングルを変更しようとするユーザ要請が受信されれば、再生されているファイルのクリップ情報と、転換されるアングルに係わるファイルのクリップ情報とを獲得し、転換されるアングルに係わるA/Vデータのいずれの部分を再生するかを決定する。
【0114】
このように、本発明の一実施形態によるコンテンツ再生装置は、付加情報を利用することによって、コンテンツを記録していない状態でも、マルチアングルを支援するA/Vデータを再生できる。
【0115】
図9は、本発明の一実施形態によるコンテンツ伝送方法に係わるフローチャートを示している。
【0116】
段階S910では、コンテンツについての付加情報を生成する。コンテンツは、マルチアングルを支援するA/Vデータ、マルチアングルを支援しないA/Vデータ、及びA/Vデータの再生を制御するためのナビゲーション・データのうち少なくとも一つを含むことができる。付加情報は、コンテンツを記録媒体に記録するのに必要な情報であるならば、いかなる情報でも可能である。一例として、付加情報は、コンテンツを構成する少なくとも1つのデータについての情報であるコンテンツ構成情報を含むことができる。コンテンツは、コンテンツを構成する少なくとも1つのデータそれぞれの名称、大きさ情報、タイプ情報及びマルチアングルのうち、少なくとも一つを含むことができる。マルチアングル情報は、コンテンツを構成する少なくとも1つのデータそれぞれが、マルチアングルを支援するデータであるか否かを示す情報を含む。
【0117】
従って、コンテンツにマルチアングルを支援するA/Vデータが含まれれば、付加情報は、A/Vデータの名称、A/Vデータの大きさ、A/Vデータのタイプ情報、及びA/Vデータがマルチアングルを支援するデータであることを示すマルチアングル情報のうち、少なくともいずれか一つが含まれうる。
【0118】
マルチアングルを支援するA/Vデータは、第1アングルを支援する第1 A/Vデータと、第2アングルを支援する第2 A/Vデータとがインターリービングされた状態のデータであるか、またはインターリービングされていない第1 A/Vデータ及び第2
A/Vデータのうち、少なくとも一つでありうる。このように、マルチアングルのための複数個のA/Vデータについての情報は、マルチアングル情報に含まれうる。
【0119】
段階S920では、コンテンツ及び付加情報を伝送する。
【0120】
図10は、本発明の一実施形態によるコンテンツ記録方法に係わるフローチャートを示している。
【0121】
段階S1010では、コンテンツ及びコンテンツについての付加情報を受信する。付加情報は、コンテンツを構成する少なくとも1つのデータについての情報であるコンテンツ構成情報を含むことができる。
【0122】
段階S1020では、付加情報に基づいて、コンテンツを記録する。コンテンツが記録される保存空間は、ブルーレイディスク、DVD、ハードディスクのように多様でありうる。
【0123】
マルチアングルを支援するA/Vデータは、インターリービングされた状態で、コンテンツに含まれうるが、そうではないこともある。マルチアングルを支援するA/Vデータをブルーレイディスクに記録する場合、A/Vデータをインターリービングして記録せねばならない。従って、マルチアングルを支援するA/Vデータが、インターリービングされていない状態でコンテンツに含まれている場合には、インターリービングして記録する。
【0124】
図11は、本発明の他の実施形態によるコンテンツ記録方法に係わるフローチャートを示している。
【0125】
段階S1110では、コンテンツについての付加情報に基づいて記録するファイルのリストを生成する。
【0126】
段階S1120では、ファイルのリストに基づいて、記録せねばならないファイルに、マルチアングルのためのA/Vデータファイルが含まるか否かを判断する。マルチアングルのためのA/Vデータファイルを記録せねばならない場合には、段階S1130を実行し、インターリービング情報を確認する。コンテンツは、A/Vデータファイルの再生を制御するためのナビゲーション・データファイルを含むことができ、ナビゲーション・データに、インターリービング情報が含まれうる。
【0127】
段階S1140では、ファイルシステム・データを生成する。ファイルシステム・データは、データの配置及び記録を管理するデータである。
【0128】
段階S1150では、ファイルシステム・データを記録する。
【0129】
段階S1160では、ファイルシステム・データに基づいて、コンテンツを記録する。ブルーレイディスクには、マルチアングルのためのA/Vデータファイルがインターリービングされて記録されねばならない。もしマルチアングルのためのA/Vデータファイルが、インターリービングされていない状態でコンテンツに含まれた場合には、インターリービングして記録する。
【0130】
一方、前述の本発明の実施形態は、コンピュータで実行できるプログラムでもって作成可能であり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を利用し、前記プログラムを動作させる汎用デジタル・コンピュータで具現されうる。
【0131】
前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、マグネチック記録媒体(例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random-access memory)、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD−ROM、DVDなど)及びキャリアウェーブ(例えば、インターネットを介した伝送)のような記録媒体を含む。
【0132】
以上、本発明についてその望ましい実施形態を中心に説明した。本発明が属する技術分野で当業者は、本発明が本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態で具現されうることを理解することができるであろう。従って、開示された実施形態は、限定的な観点ではなくして、説明的な観点から考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなくして、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は、本発明に含まれたものであると解釈されねばならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ伝送装置で、コンテンツを伝送する方法において、
マルチアングルのためのA/Vデータが含まれたコンテンツの記録に使われる、前記コンテンツについての付加情報を生成する段階と、
前記コンテンツと前記付加情報とを、前記付加情報に基づいて、前記コンテンツを記録媒体に記録するコンテンツ記録装置に伝送する段階と、を含むことを特徴とするコンテンツ伝送方法。
【請求項2】
前記付加情報は、前記コンテンツに係わるコンテンツ構成情報を含み、
前記コンテンツ構成情報は、前記A/Vデータの名称、前記A/Vデータの大きさ情報、前記A/Vデータのタイプ情報、及び前記A/Vデータがマルチアングルを支援するか否かを示すマルチアングル情報のうち、少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ伝送方法。
【請求項3】
前記A/Vデータは、前記マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1A/Vデータ、及び前記マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータを含み、
前記伝送する段階は、前記第1 A/Vデータ及び前記第2 A/Vデータをインターリービングして伝送することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ伝送方法。
【請求項4】
前記マルチアングル情報は、
インターリービングされた前記第1 A/Vデータ、及び前記第2 A/Vデータそれぞれについての情報を含むことを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ伝送方法。
【請求項5】
前記コンテンツは、
前記A/Vデータの再生を制御するのに使われるナビゲーション・データをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ伝送方法。
【請求項6】
コンテンツ記録装置でコンテンツを記録する方法において、
マルチアングルのためのA/Vデータが含まれたコンテンツと、前記コンテンツの記録に使われる前記コンテンツについての付加情報と、を受信する段階と、
前記付加情報に基づいて、前記コンテンツを記録媒体に記録する段階と、を含むことを特徴とするコンテンツ記録方法。
【請求項7】
前記付加情報は、前記コンテンツについての情報であるコンテンツ構成情報を含み、
前記コンテンツ構成情報は、前記A/Vデータの名称、前記A/Vデータの大きさ情報、前記A/Vデータのタイプ情報、及び前記A/Vデータがマルチアングルを支援するか否かを示すマルチアングル情報のうち、少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ記録方法。
【請求項8】
前記マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1 A/Vデータ、及び前記マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータがインターリービングされて含まれた前記A/Vデータを受信する段階をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ記録方法。
【請求項9】
前記A/Vデータは、前記マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1A/Vデータ、及び前記マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータを含み、
前記記録する段階は、前記付加情報によって、前記第1 A/Vデータ及び前記第2 A/Vデータをインターリービングし、前記第1 A/Vデータ及び前記第2 A/Vデータをインターリービングされた状態で記録する段階を含むことを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ記録方法。
【請求項10】
前記コンテンツは、前記A/Vデータの再生を制御するためのナビゲーション・データを含み、
前記記録媒体は、ブルーレイディスクであることを特徴とする請求項8に記載のコンテンツ記録方法。
【請求項11】
前記インターリービングする段階は、
前記第1 A/Vデータ及び前記第2
A/Vデータを所定サイズのインターリービング・ブロックに分割する段階と、
前記第1 A/Vデータに係わるインターリービング・ブロックと、前記第2 A/Vデータに係わるインターリービング・ブロックとを交差し、前記記録媒体に記録する段階と、を含むことを特徴とする請求項8に記載のコンテンツ記録方法。
【請求項12】
前記付加情報に基づいて、前記コンテンツがマルチアングルのためのA/Vデータを含むか否かを判断する段階をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ記録方法。
【請求項13】
前記コンテンツが、マルチアングルのためのA/Vデータを含むと判断されれば、前記付加情報に基づいて、前記マルチアングルのためのA/Vデータがインターリービングされているか否かを判断する段階をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のコンテンツ記録方法。
【請求項14】
コンテンツを伝送する装置において、
マルチアングルのためのA/Vデータが含まれたコンテンツの記録に使われる、前記コンテンツについての付加情報を生成する情報生成部と、
前記コンテンツと前記付加情報とを、前記付加情報に基づいて、前記コンテンツを記録媒体に記録するコンテンツ記録装置に伝送する伝送部と、を含むことを特徴とするコンテンツ伝送装置。
【請求項15】
前記付加情報は、前記コンテンツについての情報であるコンテンツ構成情報を含み、
前記コンテンツ構成情報は、前記A/Vデータの名称、前記A/Vデータの大きさ情報、前記A/Vデータのタイプ情報、及び前記A/Vデータがマルチアングルを支援するか否かを示すマルチアングル情報のうち、少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項14に記載のコンテンツ伝送装置。
【請求項16】
前記A/Vデータは、前記マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1A/Vデータ、及び前記マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータを含み、
前記伝送部は、前記第1 A/Vデータと前記第2 A/Vデータとをインターリービングして伝送することを特徴とする請求項15に記載のコンテンツ伝送装置。
【請求項17】
前記マルチアングル情報は、
インターリービングされた前記第1 A/Vデータ、及び前記第2 A/Vデータそれぞれについての情報を含むことを特徴とする請求項16に記載のコンテンツ伝送装置。
【請求項18】
前記コンテンツは、
前記A/Vデータの再生を制御するのに使われるナビゲーション・データをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載のコンテンツ伝送装置。
【請求項19】
コンテンツを記録する装置において、
マルチアングルのためのA/Vデータが含まれたコンテンツと、前記コンテンツの記録に使われる前記コンテンツについての付加情報と、を受信する受信部と、
前記付加情報に基づいて、前記コンテンツを記録媒体に記録する記録部と、を含むことを特徴とするコンテンツ記録装置。
【請求項20】
前記付加情報は、前記コンテンツについての情報であるコンテンツ構成情報を含み、
前記コンテンツ構成情報は、前記A/Vデータの名称、前記A/Vデータの大きさ情報、前記A/Vデータのタイプ情報、及び前記A/Vデータがマルチアングルを支援するか否かを示すマルチアングル情報のうち、少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項19に記載のコンテンツ記録装置。
【請求項21】
前記受信部は、前記マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1 A/Vデータ、及び前記マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータがインターリービングされて含まれた前記A/Vデータを受信することを特徴とする請求項19に記載のコンテンツ記録装置。
【請求項22】
前記A/Vデータは、前記マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1A/Vデータ、及び前記マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータを含み、
前記記録部は、前記付加情報に基づいて、前記第1 A/Vデータ及び前記第2 A/Vデータをインターリービングするインターリービング部を含むことを特徴とする請求項19に記載のコンテンツ記録装置。
【請求項23】
前記コンテンツは、前記A/Vデータの再生を制御するためのナビゲーション・データを含み、
前記記録媒体は、ブルーレイディスクであることを特徴とする請求項22に記載のコンテンツ記録装置。
【請求項24】
前記インターリービング部は、
前記第1 A/Vデータ及び前記第2 A/Vデータを所定サイズのインターリービング・ブロックに分割し、前記第1 A/Vデータに係わるインターリービング・ブロックと、前記第2 A/Vデータに係わるインターリービング・ブロックとを交差し、前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項22に記載のコンテンツ記録装置。
【請求項25】
請求項1に記載の方法を実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【請求項26】
請求項6に記載の方法を実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【請求項27】
コンテンツ記録装置でコンテンツを記録する方法において、
マルチアングルのためのA/Vデータを含むコンテンツの記録に使われる前記コンテンツについての付加情報を受信する段階と、
前記付加情報に基づいて、前記コンテンツがマルチアングルのためのA/Vデータを含むか否かを判断する段階と、
前記コンテンツがマルチアングルのためのA/Vデータを含むと判断されれば、前記付加情報に基づいて、前記マルチアングルのためのA/Vデータがインターリービングされているか否かを判断する段階と、
前記マルチアングルのためのA/Vデータがインターリービングされたと判断されれば、前記付加情報に基づいて、前記コンテンツを記録媒体に記録する段階と、
前記A/Vデータがインターリービングされていないと判断されれば、マルチアングルのうち一つである第1アングルのための第1
A/Vデータと、マルチアングルのうち他の一つである第2アングルのための第2 A/Vデータとをインターリービングし、前記記録媒体に記録する段階と、を含むことを特徴とするコンテンツ記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−502405(P2012−502405A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526803(P2011−526803)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際出願番号】PCT/KR2009/004893
【国際公開番号】WO2010/030087
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】