説明

コンテンツ再生システム、コンテンツ再生装置、及びそのプログラム

【課題】コントローラがメディアレンダラを制御開始した後、メディアレンダラが他のコントローラから制御可能な状態へ自動的に移行させること。
【解決手段】コンテンツ再生装置は、コントローラからの制御コマンドを受信後、メディアレンダラデバイスとメディアレンダラデバイスを制御するコントローラの情報とを関連づけて管理する。そして、所定時間以上、制御を開始したコントローラと同一のコントローラから制御されないと判断するとき、制御を開始したコントローラ以外のコントローラから制御可能な状態へ自動的に移行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームネットワークにおいてコンテンツを再生するコンテンツ再生装置と、コンテンツ再生装置を制御するコントローラとに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ホームネットワークを構築し、デジタルメディアサーバ(以下、DMSという。)に保存されている音楽、静止画及び動画コンテンツ(以下、コンテンツという。)を、デジタルメディアコントローラ(以下、DMCという。)の指示により、デジタルメディアレンダラ(以下、DMRという。)で再生する形態が普及している。DLNA(登録商標。以下、DLNAという。)規格では、上記DMS、DMR及びDMCの機能が定義され、相互の通信や動作の仕様が決められている。なお、以下ではコンテンツは音楽コンテンツであるとして説明する。
【0003】
DMSに保存されているコンテンツをDMR機能を備える装置で再生するとき、ユーザはDMCに接続される表示装置に表示される複数のDMSの中から1つのDMSを選択する。さらにユーザは、DMCにおいて、複数のDMRの中から1つのDMRを再生装置として指定する。そして、ユーザは、DMCにおいて表示されるDMSのコンテンツの中から再生するコンテンツを指定する。その結果、DMCからDMRへコンテンツの再生指示が送信され、DMRはDMCから指定されるDMSへ接続し、DMSのコンテンツデータを取得して再生する。
【0004】
マルチゾーン出力に対応したAVアンプがDMR機能を有する場合、AVアンプはDMCへ複数のDMRデバイスの存在を通知することができる。DMRデバイスとは、AVアンプの音声出力部を制御する機能を有する仮想的なデバイスである。マルチゾーン出力に対応しているAVアンプは、音声出力部を複数個備える。各音声出力部に接続されるスピーカは、異なる部屋に設置される。AVアンプは、DMCが個々の音声出力部を制御するためのデバイス情報をDMCへ送信する。DMCは、AVアンプから送信されるデバイス情報により複数のDMRデバイスを認識する。たとえば、AVアンプが3つの音声出力部を備える場合、AVアンプは、DMRデバイス1、DMRデバイス2、及びDMRデバイス3の3つのDMRデバイスをDMCへ通知する。
【0005】
ところで、AVアンプのDMRデバイスがDMCによって指定されるコンテンツの再生を終了した後、ユーザがDMCとDMRデバイスとの接続を解除しなかった場合、他のDMC(たとえばDMC2)からDMRデバイスを制御できなくなる。
【0006】
特開平5−210563号公報には、利用できないことを示すフラグの付けられたサーバが再び利用可能となったときに、速やかに利用できるようにすることが記載されている。
【0007】
特開2003−134246号公報には、双方向通話が可能な状態が規定時間以上となった場合に、通話状態を解除することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平5−210563号公報
【特許文献2】特開2003−134246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コントローラがメディアレンダラを制御開始した後、メディアレンダラがコントローラによって使用されていない場合に、メディアレンダラを他のコントローラから制御可能な状態へ自動的に移行させることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ再生システムは、コントローラと、ユーザ操作に基づく前記コントローラから送信される制御コマンドに基づいてサーバのコンテンツを取得して再生するコンテンツ再生装置とを備えるコンテンツ再生システムであって、前記コンテンツ再生装置が、複数のルームに配置される複数のコンテンツ受信装置へコンテンツを出力する複数の出力部と、各ルームに配置される前記コンテンツ受信装置に対して前記出力部からコンテンツを出力するように前記出力部を制御する制御手段と、 前記コントローラへ前記各出力部をメディアレンダラデバイスとして制御するための情報であるデバイス情報を送信するデバイス通知手段と、前記コントローラから送信される前記制御コマンドを受信する制御受信手段と、前記制御コマンドが制御対象とする前記メディアレンダラデバイスを特定する制御対象特定手段と、前記メディアレンダラデバイスと、前記コントローラの情報とを関連付けて管理する管理手段と、前記コントローラが関連付けられている前記メディアレンダラデバイスを、他の前記コントローラから制御不可能とする排他手段とを有し、前記コントローラが、前記コンテンツ再生装置から前記デバイス情報を受信する手段と、ユーザ操作に応じて前記メディアレンダラデバイスを選択する手段と、前記コンテンツ再生装置へ、前記メディアレンダラデバイスを制御する前記制御コマンドを送信する手段とを有し、前記コンテンツ再生装置が、前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラから前記制御コマンドを受信していない時間が、所定時間以上継続しているか否かを判断する判断手段と、所定時間以上継続していると判断されたとき、前記管理手段において前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラの関連付けを解除し、前記メディアレンダラデバイスを前記コントローラ以外の前記他のコントローラから制御可能な状態へ移行させる移行手段とをさらに有する。
【0011】
コンテンツ再生装置は、コントローラから制御コマンドを受信したとき、メディアレンダラデバイスとメディアレンダラデバイスを制御するコントローラの情報とを関連づけて管理する。そして、コンテンツ再生装置は、所定時間以上、同一のコントローラからメディアレンダラデバイスを制御されないと判断するとき、制御を開始したコントローラ以外のコントローラからメディアレンダラデバイスを制御可能な状態へ自動的に移行する。その結果、ユーザがコントローラとコンテンツ再生装置との接続を切断し忘れた場合に、他のコントローラからコンテンツ再生装置を制御できないという問題を解決できる。
【0012】
好ましい実施形態においては、前記コンテンツ再生装置が、前記制御コマンドを受信したとき、前記制御対象特定手段によって特定される前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラの情報を取得するコントローラ情報取得手段と、前記制御コマンドを送信した送信元の前記コントローラの情報と、前記コントローラ情報取得手段によって取得される前記コントローラの情報とが一致するか否かを判断する一致判断手段とをさらに有し、一致すると判断されたとき、前記コントローラからの前記制御コマンドを実行し、一致していないと判断されたとき、前記コントローラからの前記制御コマンドを実行しない。
【0013】
コンテンツ再生装置は、コントローラから制御コマンドを受信したとき、制御対象に指定されているメディアレンダラデバイスを特定し、特定されたメディアレンダラデバイスを制御中のコントローラを特定する。そして、特定されたコントローラと、制御コマンドを送信したコントローラとが一致すると判断される場合のみ、コンテンツ再生装置は制御コマンドを実行する。その結果、コンテンツ再生装置は、メディアレンダラデバイスを制御開始したコントローラ以外のコントローラから送信される制御コマンドを誤って実行することを防止できる。
【0014】
本発明の別の好ましい実施形態によるコンテンツ再生システムは、前記コンテンツ再生装置が、前記メディアレンダラデバイスが再生を停止中であるか否かを判断する停止判断手段をさらに有し、前記コンテンツ再生装置の前記メディアレンダラデバイスが停止中でないと判断された場合、前記移行手段が前記メディアレンダラデバイスを他の前記コントローラによって使用可能な状態に移行させない。
【0015】
コンテンツ再生装置は、コントローラから制御コマンドを受信しないときであっても、メディアレンダラデバイスが停止中以外は、メディアレンダラデバイスを他のコントローラから制御可能な状態へ移行させない。この結果、コンテンツ再生装置は、メディアレンダラデバイスが使用されているとき、メディアレンダラデバイスが他のコントローラから制御可能な状態へ移行することを防止できる。
【0016】
本発明の別の好ましい実施形態によるコンテンツ再生システムは、前記コントローラが、前記メディアレンダラデバイスを探索する探索手段をさらに有し、前記コンテンツ再生装置が、前記コントローラから送信される探索コマンドを受信する探索コマンド受信手段と、前記探索コマンドを送信した送信元の前記コントローラの情報を取得する探索元コントローラ取得手段と、取得された前記コントローラが前記メディアレンダラデバイスと関連付けて管理されているか否かを判断する関連判断手段と、関連付けて管理されていると判断されたとき、関連付けられていると判断された前記コントローラに対応する前記メディアレンダラデバイスが利用可能であることを前記コントローラへ通知する探索応答手段とをさらに有し、前記コントローラが、前記メディアレンダラデバイスが利用可能であることを通知されたとき、前記メディアレンダラデバイスが利用可能状態であることをユーザに報知する報知手段をさらに有する。
【0017】
コンテンツ再生装置は、探索コマンドを送信したコントローラの情報に基づき、各メディアレンダラデバイスをコントローラが使用可能であるか否かを通知するので、コントローラは各メディアレンダラデバイスを利用可能または利用不可能状態であることを正確に検知できる。その結果、ユーザは各メディアレンダラデバイスの利用可能または利用不可能を正確に把握できる。
【0018】
本発明の別の好ましい実施形態によるコンテンツ再生システムは、前記コントローラが、前記メディアレンダラデバイスを探索する探索手段と、前記コンテンツ再生装置から送信される前記メディアレンダラデバイスの利用可能または利用不可能の情報を表示装置に表示する表示手段とをさらに有し、前記コンテンツ再生装置が、前記サーバに記憶されているコンテンツリストを取得し、ユーザ操作によって前記コンテンツリストから選択される前記コンテンツのコンテンツデータを取得して再生するメディアプレーヤ機能と、前記メディアプレーヤ機能が前記コンテンツ再生装置において動作中であるか否かを判断するメディアプレーヤ実行判断手段と、前記メディアプレーヤ機能が前記コンテンツを出力している前記出力部を特定する出力部特定手段と、前記コントローラから前記探索コマンドを受信したとき、前記出力部特定手段によって特定される前記出力部に対応付けられた前記メディアレンダラデバイスを特定するメディアレンダラデバイス特定手段と、前記探索応答手段が、前記メディアレンダラデバイス特定手段によって特定された前記メディアレンダラデバイスが利用不可能状態であることを通知し、
前記表示手段が、利用不可能の情報を含む前記メディアレンダラデバイスを、利用不可能状態で表示装置に表示する。
【0019】
メディアプレーヤ機能を有するコンテンツ再生装置は、音声出力部をメディアプレーヤ機能が使用中のとき、メディアプレーヤ機能が使用中の音声出力部を使用するメディアレンダラデバイスを特定する。そして、コンテンツ再生装置は、コントローラへ、特定されたメディアレンダラデバイスが利用不可能であることを通知する。コントローラは、各メディアレンダラデバイスの利用可能または利用不可能の状態を表示する。この結果、ユーザはメディアレンダラデバイスの利用不可能状態を正確に認識できる。
【発明の効果】
【0020】
コントローラがメディアレンダラを制御開始した後、メディアレンダラが使用されていない状態が継続した場合、メディアレンダラは他のコントローラが利用可能な状態へ自動的に移行するので、ユーザは他のコントローラを使用してメディアレンダラを制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるネットワークの概略図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態によるネットワークに接続される装置のブロック図である。
【図3】ゾーンデバイステーブルである。
【図4】DMRがDMCへ送信するDDDである。
【図5】DMRとDMCとのシーケンスチャートである。
【図6】DMCの表示画面を示す図である。
【図7】DMRのコントローラアドレステーブルである。
【図8】DMRの制御部の処理を示すフローチャートである。
【図9】DMRの制御部の処理を示すフローチャートである。
【図10】DMRの制御部の処理を示すフローチャートである。
【図11】DMRのコントローラアドレステーブルである。
【図12】DMCの表示画面を示す図である。
【図13】DMRのコントローラアドレステーブルである。
【図14】DMRの制御部の処理を示すフローチャートである。
【図15】DMCの表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ再生システムについて、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図1は、本発明の好ましい実施形態によるネットワークの概略図を示す。
【0023】
ホームネットワークには、DMR機能を備えるAVアンプ100、DMC200、及びDMS300が接続されている。そして、AVアンプ100にはスピーカ101、スピーカ102、及びスピーカ103が接続される。AVアンプ100は音声出力部を複数備えているので、スピーカ101、102、及び103へ同時に音声を出力することができる。AVアンプ100は、DMC200からの制御に基づき、DMS300からコンテンツデータを取得し、スピーカ101、102、または103から音声を出力する。スピーカ101、スピーカ102、及びスピーカ103は、異なる部屋に設置される。
【0024】
図2は、ネットワークに接続されるAVアンプ100、DMC200及びDMS300のブロック図を示す。AVアンプ100は、制御部100A、記憶部100B、通信部100C、及び音声出力部100D1、100D2、100D3を備える。なお、以下では音声出力部100D1〜100D3を区別する必要がない場合、単に音声出力部100Dと記載する。
【0025】
制御部100Aは、AVアンプ100を制御するものであり、たとえばマイコンやCPUである。制御部100Aは、さらにDMRプログラム100A1を有する。DMRプログラム100A1は、AVアンプ100がDMRとして動作するときに制御部100Aによって実行されるプログラムである。以降、DMRプログラム100A1を単にDMR100A1と呼ぶ。ゾーンデバイス通知部100A2は、AVアンプ100が複数のDMRデバイスとして動作可能であることを通知する。なお、DMRデバイスとは、DMC200がネットワークを介して各音声出力部100Dを制御するための仮想的なメディアレンダラデバイスである。
【0026】
記憶部100Bは、たとえばROMやRAMである。記憶部100Bは、タイマ値100B1、100B2、100B3、コントローラアドレステーブル100B4、ゾーンデバイステーブル100B5、及びDDD(デバイスディスクリプションドキュメント)100B6を有する。タイマ値100B1〜100B3は、各DMRデバイスがDMC200から制御を開始されてからの経過時間を示すカウンタである。以降、タイマ値100B1〜100B3を区別する必要がない場合は、タイマ値100Bという。タイマ値100Bは、DMRデバイスと同一数分存在する。コントローラアドレステーブル100B4は、DMRデバイスと、DMRデバイスを制御中のDMC200との対応関係を管理するテーブルである。DDD100B6は、AVアンプ100がDMC200へ送信するドキュメントファイルである。AVアンプ100がDDD100B6に複数のDMRデバイスの情報を記載しDMC200へ送信することにより、DMC200は複数のDMRデバイスの存在を認識する。
【0027】
通信部100Cは、DMC200やDMS300とネットワークを介してデータを送受信する機能を備える。
【0028】
音声出力部100D1、100D2、及び100D3は、それぞれ図1のスピーカ101、102、及び103と接続される。音声出力部100Dは、デコーダやDACや音声信号増幅部で構成される。AVアンプ100はDMRデバイスと、各音声出力部100Dとを対応付けて管理している。以降、AVアンプ100において、DMRデバイス1は音声出力部100D1と、DMRデバイス2は音声出力部100D2と、DMRデバイス3は音声出力部100D3と対応することとする。これにより、たとえば、ユーザがDMC200においてDMRデバイス2を選択した場合、DMR100A1は音声出力部100D2を制御するので、音声出力部100D2から音声が出力される。
【0029】
DMC200は、制御部200A、記憶部200B、通信部200C、操作部200D、及び表示部200Eを備える。
【0030】
制御部200Aは、DMC200を制御するものであり、たとえばマイコンやCPU等である。DDD認識部201Aは、DMR100A1から送信されるDDD100B6を解析し、DMRデバイスを認識する。記憶部200Bは、たとえばROMやRAMである。通信部200Cは、AVアンプ100やDMS300とネットワークを介して通信する。操作部200Dは、DMC200に対する操作を受け付ける部分であり、DMC200上に配置されるボタンからの入力や、DMC200に付属するリモコンから送信されるリモコンコードを受信する部分である。表示部200Eは、DMC200がDMS300から取得するコンテンツリスト、DMR100A1から受信するコンテンツ再生状況、またはネットワーク上のDMR機能を備える装置の一覧などを表示する。
【0031】
DMS300は、制御部300A、記憶部300B、通信部300C、及びHDD300Dを備える。
【0032】
制御部300AはDMS300を制御するものであり、たとえばマイコンやCPU等である。制御部300Aは、DMC200からのコンテンツリスト取得要求や、DMR100A1からのコンテンツデータ取得要求に対し、コンテンツリストやコンテンツデータを送信する処理を実行する。記憶部300Bは、たとえばROMやRAMである。通信部300Cは、AVアンプ100やDMC200とネットワークを介して通信する。HDD300Dは、音楽コンテンツ等を記憶する記憶媒体である。
【0033】
本実施形態におけるDMR100A1の制御部100Aは、DDD100B6をDMC200へ送信し、DMC200は複数のDMRデバイスを認識する。制御部100Aは、DMC200から制御コマンドを受信したとき、制御対象に指定されているDMRデバイスを特定する。そして、制御部100Aはコントローラアドレステーブル100B4へDMC200の情報を登録する。そして、所定時間以上、DMRデバイスの制御を開始したDMC200と同一のDMC200から制御されないとき、制御部100Aは、DMRデバイスを、制御を開始したDMC200とは異なるDMC200から制御可能な状態へ移行させる。
【0034】
[DMCへ複数のDMRデバイスを通知する手段]
図3は、ゾーンデバイステーブル100B5を示す。ゾーンデバイステーブル100B5は、UDN、サービスURL、コントロールURLのパラメータを、DMRデバイスごとに有する。UDNは、ネットワークにおいてDMRデバイスを一意に特定するIDであり、数値または文字列、もしくはその組み合わせで構成される。サービスURLは、DMRデバイスがDMC200に対して提供可能なサービスを記載するxmlファイルへのパス情報である。xmlファイルはAVアンプ100の記憶部100Bに記憶される。DMC200はサービスURLに記載されるサービスxmlを解析し、DMRデバイスが実行可能な制御コマンドをAVアンプ100へ送信する。コントロールURLは、DMC200がDMRデバイスを制御するときの通信データに付加するURLである。制御部100Aは、DMC200からの制御コマンドに付加されるコントロールURLを参照し、制御するDMRデバイスを特定する。例えば、DMC200がDMRデバイス2を制御するときは、DMC200はAVアンプ100へ送信する制御コマンドに“upnp/control/Zone−2”を挿入する。制御部100Aは、制御対象がDMRデバイス2であることを認識し、音声出力部100D2を制御する。この結果、スピーカ102から音声が出力される。
【0035】
図4は、図3のゾーンデバイステーブル100B5から生成されるDDD100B6の一例を示す。DDD100B6の(1)はDMRデバイス1を、(2)はDMRデバイス2を、(3)はDMRデバイス3をDMC200に認識させるための情報である。例えば、DDD100B6の(1)の“UDN”タグには図3のゾーンデバイステーブル100B5のDMRデバイス1のUDNが記載され、“SCPDURL”タグには、ゾーンデバイステーブル100B5のDMRデバイス1のサービスxmlが記載され、“controlURL”タグには、ゾーンデバイステーブル100B5のDMRデバイス1のコントロールURLが記載される。
【0036】
図5は、DMC200がDMRデバイスを認識するときの、DMR100A1とDMC200とのシーケンスチャートを示す。DMR100A1はAVアンプ100が有する音声出力部100Dの数から、DMRデバイスの数を取得する(S101)。図2の例では、音声出力部100D1〜100D3の3つが存在するので、S101の処理によって決定されるDMRデバイス数は3である。
【0037】
DMR100A1は、図3のゾーンデバイステーブル100B5から、図4に示されるDDD100B6を生成する(S102)。DMC200は、ネットワーク内のDMR機能を有するデバイスを探索するコマンドをブロードキャストする(S103)。
【0038】
DMR100A1は、S103の探索コマンドに対し、DDD100B6を送信する(S104)。DMC200はDDD100B6を受信し(S105)、DMRデバイスを表示装置に表示する(S106)。
【0039】
図6は、S106の処理によってDMC200の表示装置に表示される画面を示す。DMC200はDMS300からコンテンツリストを取得して表示し、ユーザ操作によってコンテンツリストからコンテンツが選択される。そして、ユーザ操作によってDMC200は、選択したコンテンツを再生するDMRデバイスを指定するための遠隔再生デバイス指定メニューを起動する。図6は、遠隔再生デバイス指定メニューに3つのDMRデバイスが表示されている状態を示す。ユーザは、DMC200の遠隔再生デバイス指定メニューを使用し、Track2を再生するDMRデバイスを選択する。
【0040】
図5に戻り、DMC200においてDMRデバイスが選択される(S107)。DMC200は、DMR100A1へ制御コマンドを送信する(S108)。ここで送信される制御コマンドは、例えば図6のプレイリストにおいて選択されているTrack2を再生するための再生コマンドである。制御コマンドには、上記したコントロールURLが付加される。
【0041】
DMR100A1は、制御コマンドに付加されているコントロールURLから制御する音声出力部100Dを特定し(S109)、制御コマンドの内容を実行する(S110)。
【0042】
以上の処理により、DMC200はAVアンプ100が有する複数のDMRデバイスを認識できる。そして、AVアンプ100はDMC200において選択されるDMRデバイスの情報を含んだ制御コマンドを受信し、DMRデバイス情報によって特定される音声出力部100Dから音声を出力する。
【0043】
[DMRの実施形態1]
図7(a)は、コントローラアドレステーブル100B4の初期状態を示す。コントローラアドレステーブル100B4はDMRデバイスと、DMRデバイスを制御中のDMC200のアドレスとを対応付けて管理する。DMC200のアドレスとはDMC200のIP Address等である。DMCアドレスの初期値は空である。またタイマ値100B1〜100B3の初期値は0であり、各々のタイマ値100Bは、コントローラアドレステーブル100B4のDMRデバイスに関連付けられている。コントローラアドレステーブル100B4において、DMRデバイス対してDMC200が関連付けられている場合、関連付けられているDMC200以外は、DMRデバイスを制御できない。図8は、DMR100A1がDMC200から制御されたとき、DMR100A1が実行する処理の実施形態1を示すフローチャートである。本実施形態によると、DMR100A1はDMC200からの制御コマンドを受信後、一定時間以上制御を実行されない場合、DMRデバイスを制御開始したDMC200以外のDMC200から使用可能な状態へ自動的に移行させる。図8のフローチャートは、DMRデバイス2がDMC Addr2のIP Addressを有するDMC200によって制御開始される場合の例を示す。
【0044】
DMR100A1は、DMC200から制御コマンドを受信し、制御を開始されたか否かを判断し(S201)、制御コマンドを受信したと判断された場合(S201でYES)、DMR100A1は、S201で受信された制御コマンドに付加されるコントロールURLから、制御対象のDMRデバイスを特定する(S202)。DMR100A1は制御コマンドを受信していないと判断される場合(S201でNO)、DMC200からの制御コマンド送信を待つ。
【0045】
DMR100A1は、コントローラアドレステーブル100B4に、DMC200のIP Addressを設定する(S203)。例えば、S202の処理によってDMRデバイス2と判断されたとき、コントローラアドレステーブル100B4のDMRデバイス2に対応するDMCアドレスに、DMC200のIP Addressを登録する。図7(b)は、S203の処理によって更新されたコントローラアドレステーブル100B4を示す。図7(b)の場合、DMRデバイス2を制御可能なDMC200は、DMC Addr2のアドレスを有するDMC200のみであり、他のDMC200からDMRデバイス2を制御することはできない。
【0046】
DMR100A1は、タイマのカウントを開始する(S204)。タイマの周期は1秒などである。このタイマにより、DMR100A1はS205以降の処理を1秒おきに実行する。
【0047】
DMR100A1は、DMC200から制御コマンドを受信したか否かを判断し(S205)、受信したと判断された場合(S205でYES)、S205で受信した制御コマンドのコントロールURLから制御対象のDMRデバイスを特定する(S206)。
【0048】
DMR100A1は、S206で特定されたDMRデバイスに対応するDMC200のIP Addressを、コントローラアドレステーブル100B4を参照して取得し、そのIP Addressと、S205の制御コマンドを送信したDMC200のIP Addressとが同一か否かを判断する(S207)。
【0049】
DMR100A1は、DMC200が同一であると判断された場合(S207でYES)、DMRデバイス2に対応するタイマ値100Bである、タイマ値100B2を0にリセットし(S211)、S205で受信した制御コマンドに基づいて処理を実行する(S212)。
【0050】
DMC200のIP Addressが同一でないと判断された場合(S207でNO)、タイマ値100B2が所定値より大きいか否かを判断し(S208)、所定値以下であると判断された場合(S208でNO)、DMR100A1は、DMC200へエラーを送信し(S213)、タイマ値100B2をインクリメントする(S214)。なお、タイマの所定値とは、例えば5分などである。たとえば、図7(b)の状態において、S205でDMC Addr3のIP Addressを有するDMC200からDMRデバイス2を制御するコマンドをS205において受信したとき、S207の処理によってNOと判断される。S213の処理によってエラーを受信したDMC200は、表示装置へエラーの発生を表示する。
【0051】
DMR100A1は、S208の処理によって、タイマ値100B2が所定値を超えていると判断された場合(S208でYES)、コントローラアドレステーブル100B4からDMC200のアドレス(DMC Addr2)を削除し(S209)、S205の制御コマンドを送信したDMC200のIP Addressをコントローラアドレステーブル100B4へ登録する(S210)。そして、DMR100A1は、S211以降の処理を実行する。図7(c)は、S205でDMR100A1が受信した制御コマンドの送信元のDMC200のアドレスがDMC Addr3である場合のコントローラアドレステーブル100B4を示す。この場合、以降の処理でタイマによってインクリメントされるタイマ値100Bは、タイマ値100B3である。
【0052】
DMR100A1は、DMC200から制御コマンドを受信していないと判断されたとき(S205でNO)、タイマ値100B2が所定値より大きいか否かを判断し(S215)、所定値以下であると判断された場合(S215でNO)、DMR100A1はタイマ値100B2をインクリメントし(S217)、再びS205の処理を実行する。
【0053】
DMR100A1は、タイマ値100B2が所定値より大きいと判断された場合(S215でYES)、コントローラアドレステーブル100B4から、S202で特定されたDMRデバイスに対応するDMC200のアドレスを消去する。図7(d)は、S216の処理によってDMC Addr2が消去された状態を示す。図7(d)においてDMRデバイス2にはDMCアドレスが登録されていないので、他のDMC200はDMRデバイス2を制御可能である。また、S216の処理によってDMC200のアドレスがコントローラアドレステーブル100B4から削除されるとともに、タイマ値100B2は0にリセットされる。
【0054】
以上の実施形態1によると、DMC200によって所定時間以上DMRデバイスの制御が実行されない場合、DMRデバイスは他のDMC200によって制御可能な状態に戻るので、ユーザがDMC200とDMR100A1との接続を切断するのを忘れた場合であっても、DMR100A1は他のDMC200からの制御を長時間受け付けられないという問題を防ぐことができる。
【0055】
[DMRの実施形態2]
図9は、実施形態2のDMR100A1のフローチャートである。本実施形態によると、DMR100A1はDMC200からの制御を所定時間以上受信していない状態であっても、DMR100A1が停止中以外の状態の場合は、DMRデバイスを他のDMC200から制御可能な状態へ移行させない。図9は、図8と同一の処理には同一符号を付し、説明を省略する。
【0056】
DMR100A1は、DMC200からの制御コマンドを受信していないと判断されたとき(S205でNO)、DMRデバイスがコンテンツ再生を停止中であるか否かを判断する(S301)。停止中以外の状態とは、コンテンツを再生状態、コンテンツ早送り状態、コンテンツ早戻し状態、または一時停止状態などである。なお、S301で判断の対象となるDMRデバイスは、S202で制御を開始されたDMRデバイスである。
【0057】
DMR100A1は、DMRデバイスが停止中であると判断された場合(S301でYES)、S215以下の処理を実行し、停止中でないと判断された場合(S301でNO)、DMRデバイスのタイマ値100B2を0にリセットし(S302)、S205以下の処理を実行する。
【0058】
以上の実施形態2によると、DMR100A1は、DMRデバイスが停止中以外は、制御を開始したDMC200以外のDMC200からDMRデバイスを制御できない状態を維持するので、再生中等にDMRデバイスが他のDMC200によって制御されることを防止できる。
【0059】
[DMRからDMCへの探索応答の実施形態1]
DMC200は、DMC200の起動時、またはユーザ操作等により、ネットワークに接続されているDMR100A1を探索するコマンド(以降、探索コマンドという。)をブロードキャストする。DMR100A1は探索コマンドに対する応答を送信する。DMC200は、探索コマンドに対する応答をDMR100A1から受信し、DMRデバイスの状態を検知する。本実施形態によると、DMR100A1は、DMRデバイスの状態をDMC200へ通知するとき、各DMRデバイスが探索コマンドを発行したDMC200によって利用可能であるか否かを通知する。利用可能な状態とは、DMC200から送信される制御コマンドがDMR100A1によって正常に受け付けられ、実行できる状態である。DMC200は各DMRデバイスが利用可能、利用不可能のいずれであるかを判断でき、利用不可能なDMRデバイスがユーザによって誤って選択されない表示形態で表示できる。誤って選択されない表示形態とは、例えば、DMRデバイスをグレーアウトして表示する形式や、×マークをDMRデバイス表示に付加する形式などである。図10は、DMC200から探索コマンドを受信したときのDMR100A1のフローチャートを示す。なお、本フローチャートでは、DMC Addr2のアドレスを有するDMC200が探索を実行するとする。
【0060】
図11は、図10のフローチャート実行時のコントローラアドレステーブル100B4を示す。DMRデバイス2はDMC200(DMC Addr2)によって制御中であり、DMRデバイス3はDMC200(DMC Addr3)によって制御中であるとする。
【0061】
DMR100A1は、探索コマンドをDMC200から受信する(S401)。DMR100A1は、探索元であるDMC200のIP Addressを取得する(S402)。
【0062】
DMR100A1は、コントローラアドレステーブル100B4を参照し、DMC200のIP Addressである、DMC Addr2が登録されているDMRデバイスを特定する(S403)。図11のコントローラアドレステーブル100B4によると、DMRデバイス2はDMC Addr2を有するDMC200によって制御されているので、S403によってDMRデバイス2が特定される。
【0063】
DMR100A1は、DMC200へ、DMRデバイス2が利用可能であることを通知する(S404)。すなわち、DMRデバイス2は、探索元のDMC200が制御中なので、DMR100A1はDMRデバイス2を利用可能であることをDMC200へ通知する。DMC200は、DMC200の表示装置にDMRデバイス2を利用可能な状態で表示する。なお、DMR100A1は、DMRデバイスの利用可能、または利用不可能の情報をDDD100B6に付加して通知する。図4の“canUse”は、利用可能、または利用不可能の情報を示すタグである。canUseタグの値がTRUEであるDMRデバイスはDMC200によって利用可能である。
【0064】
S405以降の処理では、DMR100A1は、S404でDMC200へ通知したDMRデバイス以外のDMRデバイスの利用可能、または利用不可能状態を通知する。図11のコントローラデバイステーブル100B4の例では、DMRデバイス1とDMRデバイス3とが以下の処理の対象となる。
【0065】
DMR100A1は、コントローラデバイステーブル100B4を昇順に参照し、DMCアドレスの登録があるか否かを判断する(S405)。DMCアドレスが登録されているDMRデバイスであると判断された場合(S405でYES)、DMR100A1は、利用不可能なDMRデバイスであることをDMC200へ通知する(S406)。DMR100A1は、DMCアドレスが登録されていないDMRデバイスであると判断された場合(S405でNO)、DMC200へ利用可能なDMRデバイスであることを通知する(S407)。
【0066】
DMR100A1は、コントローラアドレステーブル100B4に登録されている全DMRデバイスに関してDMC200へ通知したか否かを判断し(S408)、通知が完了していないと判断した場合(S408でNO)、コントローラアドレステーブル100B4の次のDMRデバイスに対してS405以降の処理を実行し、通知が完了したと判断した場合(S408でYES)、処理を終了する。なお、図10のフローチャートでは、DMRデバイスごとにDMC200へ利用可能または利用不可能の情報を送信したが、3つのDMRデバイスの利用可能または利用不可能の情報をまとめて通知してもよい。
【0067】
図11のコントローラデバイステーブル100B4の例では、DMC200へ、DMRデバイス1は利用可能であり、DMRデバイス3は利用不可能であると通知される。
【0068】
図12は、DMC200(DMC Addr2)の表示装置において、DMR100A1から通知されたDMRデバイスの状態が表示された状態を示す。ユーザは、DMRデバイス1及びDMRデバイス2は利用可能であり、DMRデバイス3は利用不可能であることを認識できる。
【0069】
[DMRからDMCへの探索応答の実施形態2]
AVアンプ100の中には、DMR機能を有するとともに、DMP(デジタルメディアプレーヤ)としても動作するものがある。DMPは、DLNAで定義されるカテゴリの一つである。DMSに保存されているコンテンツを、DMP機能を備える装置で再生するとき、ユーザはDMPに接続される表示装置に表示されるDMSのコンテンツを閲覧し、再生を希望するコンテンツを選択し、再生を指示する。DMPは、ユーザから再生指示されるコンテンツのデータをDMSへ要求し、再生を開始する。なお、AVアンプ100において、DMPは音声出力部100Dを利用してスピーカ101、スピーカ102またはスピーカ103から音声を出力する。
【0070】
ところで、音声出力部100DをDMPが使用中の場合、DMR100A1はDMPが使用中の音声出力部100Dと同一の音声出力部100Dを利用できない。図13は、DMRデバイス2はDMC200によって制御中でないが、DMPによって音声出力部100B2が利用されているコントローラアドレステーブル100B4を示す。本実施形態によると、DMRデバイスがDMC200によって制御されていない場合であっても、DMRデバイスに対応する音声出力部100DがDMPによって利用されているときは、DMR100A1はDMC200へDMRデバイスが利用不可能であることを通知する。図14は、実施形態2のDMR100A1のフローチャートを示す。図14は、図10と同一の処理には同一符号を付し、説明を省略する。
【0071】
探索コマンドを送信するDMC200は、DMC Addr2のアドレスを有するとする。DMR100A1は、DMC200から探索コマンドを受信したとき(S401)、音声出力部100DのいずれかをDMPが利用しているか否かを判断する(S501)。
【0072】
DMR100A1は、DMPが音声出力部100Dを利用中であると判断した場合(S501でYES)、DMPが利用中の音声出力部100Dを特定する(S502)。図13のコントローラデバイステーブル100B4の場合、S502の処理によって音声出力部100D2が特定される。
【0073】
DMR100A1は、S502によって特定された音声出力部100Dに対応するDMRデバイスを特定し、DMC200へDMRデバイスが利用不可能であることを通知する。本フローチャートでは、音声出力部100D2がDMPによって使用中であるので、DMR100A1によってDMRデバイス2が利用不可能であることがDMC200へ通知される。
【0074】
図15は、DMC200の表示装置に表示されるDMRデバイスの状態を示す。DMPが音声出力部100D2を使用しているので、DMRデバイス2は利用不可能な状態で表示される。
【0075】
以上の実施形態2によると、DMR100A1は、DMPが音声出力部100Dを利用中の場合、同一の音声出力部100Dを利用するDMRデバイスが利用不可能であることをDMC200へ通知するので、ユーザが誤って利用不可能なDMRデバイスを選択することを防止できる。
【0076】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
コンテンツデータは映像データや静止画データであってもよい。また、音声出力部100Dは1つ以上であればいくつあってもよい。DMC200は、携帯型コントローラであってもよいし、据え置き型のコントローラであってもよい。また、DMC200、DMS300、DMR及びDMP機能は、同一筐体内で実行されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、AVアンプ、AVレシーバ等の映像音声出力装置に好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0078】
100 AVアンプ
101 スピーカ
102 スピーカ
103 スピーカ
100A 制御部
100B 記憶部
100C 通信部
100D1 音声出力部
100D2 音声出力部
100D3 音声出力部
100E 操作部
100A1 DMRプログラム
100A2 ゾーンデバイス通知部100A2
100B1 タイマ値
100B2 タイマ値
100B3 タイマ値
100B4 コントローラアドレステーブル
100B5 ゾーンデバイステーブル
100B6 DDD
200 DMC
200A 制御部
201A DDD認識部
200B 記憶部
200C 通信部
200D 操作部
200E 表示部
300 DMS
300A 制御部
300B 記憶部
300C 通信部
300D HDD

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラと、ユーザ操作に基づく前記コントローラから送信される制御コマンドに基づいてサーバのコンテンツを取得して再生するコンテンツ再生装置とを備えるコンテンツ再生システムであって、
前記コンテンツ再生装置が、
複数のルームに配置される複数のコンテンツ受信装置へコンテンツを出力する複数の出力部と、
各ルームに配置される前記コンテンツ受信装置に対して前記出力部からコンテンツを出力するように前記出力部を制御する制御手段と、
前記コントローラへ前記各出力部をメディアレンダラデバイスとして制御するための情報であるデバイス情報を送信するデバイス通知手段と、
前記コントローラから送信される前記制御コマンドを受信する制御受信手段と、
前記制御コマンドが制御対象とする前記メディアレンダラデバイスを特定する制御対象特定手段と、
前記メディアレンダラデバイスと、前記コントローラの情報とを関連付けて管理する管理手段と、
前記コントローラが関連付けられている前記メディアレンダラデバイスを、他の前記コントローラから制御不可能とする排他手段とを有し、
前記コントローラが、
前記コンテンツ再生装置から前記デバイス情報を受信する手段と、
ユーザ操作に応じて前記メディアレンダラデバイスを選択する手段と、
前記コンテンツ再生装置へ、前記メディアレンダラデバイスを制御する前記制御コマンドを送信する手段とを有し、
前記コンテンツ再生装置が、
前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラから前記制御コマンドを受信していない時間が、所定時間以上継続しているか否かを判断する判断手段と、
所定時間以上継続していると判断されたとき、前記管理手段において前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラの関連付けを解除し、前記メディアレンダラデバイスを前記コントローラ以外の前記他のコントローラから制御可能な状態へ移行させる移行手段とをさらに有する、コンテンツ再生システム。
【請求項2】
前記コンテンツ再生装置が、
前記制御コマンドを受信したとき、前記制御対象特定手段によって特定される前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラの情報を取得するコントローラ情報取得手段と、
前記制御コマンドを送信した送信元の前記コントローラの情報と、前記コントローラ情報取得手段によって取得される前記コントローラの情報とが一致するか否かを判断する一致判断手段とをさらに有し、
一致すると判断されたとき、前記コントローラからの前記制御コマンドを実行し、一致していないと判断されたとき、前記コントローラからの前記制御コマンドを実行しない、請求項1に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項3】
前記コンテンツ再生装置が、
前記メディアレンダラデバイスが再生を停止中であるか否かを判断する停止判断手段をさらに有し、
前記コンテンツ再生装置の前記メディアレンダラデバイスが停止中でないと判断された場合、前記移行手段が前記メディアレンダラデバイスを他の前記コントローラによって使用可能な状態に移行させない、請求項1または2に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項4】
前記コントローラが、
前記メディアレンダラデバイスを探索する探索手段をさらに有し、
前記コンテンツ再生装置が、
前記コントローラから送信される探索コマンドを受信する探索コマンド受信手段と、
前記探索コマンドを送信した送信元の前記コントローラの情報を取得する探索元コントローラ取得手段と、
取得された前記コントローラが前記メディアレンダラデバイスと関連付けて管理されているか否かを判断する関連判断手段と、
関連付けて管理されていると判断されたとき、関連付けられていると判断された前記コントローラに対応する前記メディアレンダラデバイスが利用可能であることを前記コントローラへ通知する探索応答手段とをさらに有し、
前記コントローラが、
前記メディアレンダラデバイスが利用可能であることを通知されたとき、前記メディアレンダラデバイスが利用可能状態であることをユーザに報知する報知手段をさらに有する、請求項1〜3のいずれかに記載のコンテンツ再生システム。
【請求項5】
前記コントローラが、
前記メディアレンダラデバイスを探索する探索手段と、
前記コンテンツ再生装置から送信される前記メディアレンダラデバイスの利用可能または利用不可能の情報を表示装置に表示する表示手段とをさらに有し、
前記コンテンツ再生装置が、
前記サーバに記憶されているコンテンツリストを取得し、ユーザ操作によって前記コンテンツリストから選択される前記コンテンツのコンテンツデータを取得して再生するメディアプレーヤ機能と、
前記メディアプレーヤ機能が前記コンテンツ再生装置において動作中であるか否かを判断するメディアプレーヤ実行判断手段と、
前記メディアプレーヤ機能が前記コンテンツを出力している前記出力部を特定する出力部特定手段と、
前記コントローラから前記探索コマンドを受信したとき、前記出力部特定手段によって特定される前記出力部に対応付けられた前記メディアレンダラデバイスを特定するメディアレンダラデバイス特定手段と、
前記探索応答手段が、前記メディアレンダラデバイス特定手段によって特定された前記メディアレンダラデバイスが利用不可能状態であることを通知し、
前記表示手段が、利用不可能の情報を含む前記メディアレンダラデバイスを、利用不可能状態で表示装置に表示する、請求項1〜4のいずれかに記載のコンテンツ再生システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のコンテンツ再生システムにおけるコンテンツ再生装置であって、
複数のルームに配置される複数のコンテンツ受信装置へコンテンツを出力する複数の出力部と、
各ルームに配置される前記コンテンツ受信装置に対して前記出力部からコンテンツを出力するように前記出力部を制御する制御手段と、
前記コントローラへ前記各出力部をメディアレンダラデバイスとして制御するための情報であるデバイス情報を送信するデバイス通知手段と、
前記コントローラから送信される前記制御コマンドを受信する制御受信手段と、
前記制御コマンドが制御対象とする前記メディアレンダラデバイスを特定する制御対象特定手段と、
前記メディアレンダラデバイスと、前記コントローラの情報とを関連付けて管理する管理手段と、
前記コントローラが関連付けられている前記メディアレンダラデバイスを、他の前記コントローラから制御不可能とする排他手段と、
前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラから前記制御コマンドを受信していない時間が、所定時間以上継続しているか否かを判断する判断手段と、
所定時間以上継続していると判断されたとき、前記管理手段において前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラの関連付けを解除し、前記メディアレンダラデバイスを前記コントローラ以外の前記コントローラから制御可能な状態へ移行させる移行手段とをさらに有する、コンテンツ再生装置。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれかに記載のコンテンツ処理システムにおける前記コンテンツ処理装置の動作プログラムであって、
各ルームに配置される前記コンテンツ受信装置に対して前記出力部からコンテンツを出力するように前記出力部を制御する制御ステップと、
前記コントローラへ前記各出力部をメディアレンダラデバイスとして制御するための情報であるデバイス情報を送信するデバイス通知ステップと、
前記コントローラから送信される前記制御コマンドを受信する制御受信ステップと、
前記制御コマンドが制御対象とする前記メディアレンダラデバイスを特定する制御対象特定ステップと、
前記メディアレンダラデバイスと、前記コントローラの情報とを関連付けて管理する管理ステップと、
前記コントローラが関連付けられている前記メディアレンダラデバイスを、他の前記コントローラから制御不可能とする排他ステップと、
前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラから前記制御コマンドを受信していない時間が、所定時間以上継続しているか否かを判断する判断ステップと、
所定時間以上継続していると判断されたとき、前記管理手段において前記メディアレンダラデバイスに関連付けられている前記コントローラの関連付けを解除し、前記メディアレンダラデバイスを前記コントローラ以外の前記コントローラから制御可能な状態へ移行させる移行ステップとを備える、コンテンツ再生プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−74392(P2013−74392A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−210799(P2011−210799)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(710014351)オンキヨー株式会社 (226)
【Fターム(参考)】