説明

コンテンツ再生装置、コンテンツ配信装置、コンテンツ再生システム、コンテンツ再生方法、データ構造、制御プログラムおよび記録媒体

【課題】コンテンツ提供者からコンテンツを取得して記録しておき、後に記録したコンテンツを視聴する時点において、コンテンツ提供者がコンテンツの一部または全部を変更していた場合に、その変更後のコンテンツを容易にユーザに視聴させる。
【解決手段】コンテンツ配信装置2から配信され、記録媒体に記録されたコンテンツであって、1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツを再生する際に、原コンポーネントに対応付けられている再取得制御フラグを参照して、原コンポーネントを、コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えてコンテンツを再生するか否かを決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ提供者から提供されたコンテンツを記録し、記録したコンテンツを再生するコンテンツ再生装置、コンテンツ配信装置、コンテンツ再生システム、コンテンツ再生方法、データ構造、制御プログラムおよび記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネットの普及やコンピュータの高性能化に伴い、インターネットを介して動画像などの大容量コンテンツを配信することが広く行われている。また、地上波デジタル放送の開始に伴い、放送コンテンツもデジタル化され、放送によるコンテンツ配信と通信によるコンテンツ配信との融合も可能になっている。
【0003】
例えば、特許文献1には、記憶するデータのデータ量を低減するために、カルーセル伝送されたデータ放送のコンテンツデータを初めて取得した時に記録し、2回目以降はコンテンツデータが更新された時のみ記録する技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、放送コンテンツに関連する関連情報を取得するためのURL等の付加情報を放送コンテンツと共に多重化して放送し、付加情報に基づいてネットワークに接続されたサーバ等から関連情報を取得する技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、テレビジョン放送に埋め込まれた指示コードに基づいて、テレビジョン放送と統合するための置換広告データをダウンロードし、テレビジョン放送のコマーシャル再生時に、当該コマーシャルの映像または音声を置換広告データによって置換する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−50316号公報(2006年2月16日公開)
【特許文献2】特開2002−209204号公報(2002年7月26日公開)
【特許文献3】特許第4237050号公報(2009年3月11日発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のような従来技術では、放送事業者等のコンテンツ提供者からコンテンツを取得して記録しておき、後に記録したコンテンツを視聴する時点において、コンテンツ提供者がコンテンツの一部または全部を変更していた場合、ユーザはその変更後のコンテンツを容易に視聴することができないという問題がある。
【0008】
従来、上記の場合、コンテンツ提供者はユーザにコンテンツを変更したことを通知し、その通知を受けて、ユーザは変更後のコンテンツを再度取得していた。そのため、ユーザの作業が煩雑であった。
【0009】
なお、特許文献3は、コンテンツの提供時(コンテンツの放送時)までに、当該コンテンツの一部と置換する置換広告データを配信するものである。すなわち、特許文献3では、コンテンツ提供時に、当該コンテンツを変更したコンテンツも提供可能な状態を想定しており、コンテンツ提供後に当該コンテンツを変更したコンテンツをユーザに視聴させるということは想定していない。よって、特許文献3の技術を用いても上記の問題を解決することはできない。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンテンツ提供者からコンテンツを取得して記録しておき、後に記録したコンテンツを視聴する時点において、コンテンツ提供者がコンテンツの一部または全部を変更していた場合、ユーザがその変更後のコンテンツを容易に視聴することができるコンテンツ再生装置、コンテンツ配信装置、コンテンツ再生システム、コンテンツ再生方法、データ構造、制御プログラムおよび記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るコンテンツ再生装置は、上記課題を解決するために、コンテンツ配信装置から配信され、記録媒体に記録されたコンテンツであって、1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツを再生するコンテンツ再生装置において、上記原コンポーネントに対応付けられている置換制御情報を参照して、上記原コンポーネント毎に、当該原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する再生方法決定手段を備えることを特徴としている。
【0012】
また、本発明に係るコンテンツ再生方法は、上記課題を解決するために、コンテンツ配信装置から配信され、記録媒体に記録されたコンテンツであって、1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツを再生するコンテンツ再生方法において、上記原コンポーネントに対応付けられている置換制御情報を参照して、上記原コンポーネント毎に、当該原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する再生方法決定ステップを含むことを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、上記再生方法決定手段が記録されている上記原コンポーネントに対応付けられている置換制御情報を参照して、上記原コンポーネント毎に、当該原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する。そのため、ユーザは、コンテンツ再生装置に記録したコンテンツの再生を指示するだけで、所定の原コンポーネントを代替コンポーネントに代えたコンテンツを再生することができる。
【0014】
よって、ユーザは、原コンポーネントから代替コンポーネントに代えたコンテンツを容易に視聴することができる。すなわち、コンテンツ提供者がコンテンツ配信後にコンテンツの一部または全部を変更していた場合であっても、ユーザは既に記録してあるコンテンツを再生するだけで、その変更後のコンテンツを再生することができるという効果を奏する。
【0015】
また、本発明に係るコンテンツ再生装置は、ユーザからの操作指示を受け付ける入力手段をさらに備え、上記置換制御情報は、上記コンテンツを再生する際に、対応付けられている原コンポーネントを上記代替コンポーネントに置き換えるか否か、または、上記代替コンポーネントに置き換えることが選択可能であることを示す情報であり、上記再生方法決定手段は、上記原コンポーネントに対応付けられている上記置換制御情報が上記代替コンポーネントに置き換えることが選択可能であることを示す場合、上記入力手段に入力されたユーザからの指示に基づいて、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定することが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、上記再生方法決定手段は、原コンポーネントを代替コンポーネントに置き換えることを選択可能な場合、ユーザの指示に基づいて、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか否かを決定する。
【0017】
そのため、ユーザは、コンテンツ提供者がコンテンツ配信後にコンテンツの一部または全部を変更していた場合に、既に記録してあるコンテンツをそのまま再生するか、その変更後のコンテンツを再生するかを選択することができる。
【0018】
また、本発明に係るコンテンツ再生装置は、上記コンテンツ配信装置から取得したコンテンツを記録する記録手段をさらに備え、上記記録手段は、上記コンテンツに含まれる原コンポーネントのうち、上記原コンポーネントを上記代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生することを示す上記置換制御情報が対応付けられている原コンポーネントを除いて、上記コンテンツを記録することが好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、上記記録手段は、上記代替コンポーネントに置き換えられる原コンポーネントを除いて、上記コンテンツを記録する。上記コンテンツの再生時に上記代替コンポーネントに置き換えられる原コンポーネントは、上記コンテンツの再生に使用しないコンポーネントである。すなわち、上記代替コンポーネントに置き換えられる原コンポーネントは、コンテンツの再生に必要の無いコンポーネントである。
【0020】
そのため、上記コンテンツの再生時に上記代替コンポーネントに置き換えられる原コンポーネントを記録しないことにより、記録データのデータ量を軽減することができる。
【0021】
また、本発明に係るコンテンツ再生装置は、上記原コンポーネントの作成日時を示す作成日時情報が上記原コンポーネントに対応付けられており、上記再生方法決定手段は、上記原コンポーネントに対応付けられている作成日時情報の示す作成日時から上記コンテンツの再生時まで所定期間経過していなければ、上記置換制御情報の示す内容に関わらず、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するものとして決定することが好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、上記再生方法決定手段は、上記原コンポーネントに対応付けられている作成日時情報の示す作成日時から上記コンテンツの再生時まで所定期間経過していなければ、上記置換制御情報の示す内容に関わらず、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するものとして決定する。
【0023】
上記原コンポーネントが作成されてから所定期間以内は、上記原コンポーネントを置き換える上記代替コンポーネントが作成されていないことが考えられる。この場合、上記原コンポーネントが作成されてから所定期間以内は、上記代替コンポーネントの取得処理等が無駄な処理となる。
【0024】
そのため、上記原コンポーネントが作成されてから所定期間以内は、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生することにより、コンテンツ再生装置の処理負荷を軽減することができる。
【0025】
また、本発明に係るコンテンツ配信装置は、上記課題を解決するために、1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツをコンテンツ再生装置に配信するコンテンツ配信装置であって、上記コンテンツ再生装置が、上記原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する際に参照する置換制御情報を上記原コンポーネントに対応付けて、上記コンテンツを配信する配信手段を備えることを特徴としている。
【0026】
上記の構成によれば、上記配信手段は、上記コンテンツ再生装置が、上記原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する際に参照する置換制御情報を上記原コンポーネントに対応付けて、上記コンテンツを配信する。
【0027】
そのため、コンテンツ配信装置が上記コンテンツ配信後に、上記原コンポーネントに代えて上記代替コンポーネントを含む上記コンテンツを作成した場合であっても、上記コンテンツ再生装置に特にその旨を通知することなく、上記コンテンツ再生装置に上記代替コンポーネントを含む上記コンテンツを再生させることができるという効果を奏する。
【0028】
また、本発明に係るコンテンツ再生システムは、上記コンテンツ再生装置と、上記コンテンツ配信装置とを含むことを特徴としている。
【0029】
上記の構成によれば、コンテンツ再生システムは、上記コンテンツ再生装置および上記コンテンツ配信装置と同様の効果を奏する。
【0030】
さらに、1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツのデータ構造であって、上記コンテンツを再生するコンテンツ再生装置が、上記原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する際に参照する置換制御情報を含むことを特徴とするコンテンツのデータ構造も本発明の範疇に含まれる。
【0031】
なお、上記コンテンツ再生装置および上記コンテンツ配信装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記コンテンツ再生装置および上記コンテンツ配信装置の各手段として動作させることにより、上記コンテンツ再生装置および上記コンテンツ配信装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0032】
以上のように、本発明に係るコンテンツ再生装置は、上記原コンポーネントに対応付けられている置換制御情報を参照して、上記原コンポーネント毎に、当該原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する再生方法決定手段を備えている構成である。
【0033】
また、本発明に係るコンテンツ再生方法は、上記原コンポーネントに対応付けられている置換制御情報を参照して、上記原コンポーネント毎に、当該原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する再生方法決定ステップを含む。
【0034】
よって、ユーザは、原コンポーネントから代替コンポーネントに代えたコンテンツを容易に視聴することができる。すなわち、コンテンツ提供者がコンテンツ配信後にコンテンツの一部または全部を変更していた場合であっても、ユーザは既に記録してあるコンテンツを再生するだけで、その変更後のコンテンツを再生することができるという効果を奏する。
【0035】
また、本発明に係るコンテンツ配信装置は、上記コンテンツ再生装置が、上記原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する際に参照する置換制御情報を上記原コンポーネントに対応付けて、上記コンテンツを配信する配信手段を備えている構成である。
【0036】
したがって、コンテンツ配信装置が上記コンテンツ配信後に、上記原コンポーネントに代えて上記代替コンポーネントを含む上記コンテンツを作成した場合であっても、上記コンテンツ再生装置に特にその旨を通知することなく、上記コンテンツ再生装置に上記代替コンポーネントを含む上記コンテンツを再生させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態を示すものであり、コンテンツ再生システムの構成、並びに、上記コンテンツ再生システムに含まれるコンテンツ配信装置およびコンテンツ再生装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記コンテンツ再生装置のコンテンツ記憶部に格納されているコンテンツおよび更新コンポーネントの一例を示す図である。
【図3】XMLによって記述されたコンフィギュレーションの記述例を示す図である。
【図4】再生制御フラグのupdate属性の値と、その値が意味する内容との関係を示す図である。
【図5】上記コンテンツ再生装置が実行するコンテンツ再生処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】複数のセグメントからなる映像コンポーネントの一例を示す図である。
【図7】XMLによって記述された上記映像コンポーネントのコンフィギュレーションの記述例を示す図である。
【図8】XMLによって記述されたコンフィギュレーションの記述例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
〔本発明の概要〕
本発明は、コンテンツ再生装置が、コンテンツ配信装置から配信され、記録媒体に記録されたコンテンツであって、1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツを再生する際に、上記原コンポーネントに対応付けられている再取得制御フラグ(置換制御情報)を参照して、上記原コンポーネント毎に、当該原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定することを特徴とするものである。
【0039】
ここで、上記原コンポーネントとは、コンテンツの配信時に当該コンテンツに含まれるコンポーネントである。また、上記代替コンポーネントは、原コンポーネントと置き換えられるものであり、原コンポーネントを更新した更新コンポーネントを含むものである。
【0040】
本発明の想定する利用シーンとして次のようなものが挙げられる。
【0041】
例えば、海外のニュース番組(生放送の番組)において、外国語の音声に加えて、外国語を同時通訳した日本語の音声や字幕が放送されているとする。このとき、ライブでの放送を重視するため、通訳音声および字幕が正しい日本語ではない場合がある。そのため、このニュース番組を録画したユーザは、後日視聴する場合であっても、聞き取りにくい(読みづらい)日本語で視聴しなければならない。
【0042】
そのため、放送局は後日視聴するユーザに向けて、上記ニュース番組の通訳音声および字幕を正しい日本語の音声および字幕に代えて、上記ニュース番組のコンテンツを更新するものとする。ところが、ユーザは、通訳音声および字幕が更新されたことを知ることができず、更新されたニュース番組を再度取得する作業が煩雑である。
【0043】
そこで、本発明を利用することにより、ユーザは、録画したニュース番組を再生するだけで、正しい日本語の音声および字幕が出力されるニュース番組を容易に視聴することができる。
【0044】
このように、上記コンテンツ(原コンポーネント)の配信後に配信される上記代替コンポーネントとは、例えば、コンテンツの配信後に作成したコンポーネントである。また、上記代替コンポーネントとは、例えば、コンテンツの配信時に未完成のコンポーネントである。また、上記代替コンポーネントとは、例えば、商品が未発表である等の理由により、コンテンツの配信時に公表できない内容を含むコンポーネントである。
【0045】
以下では、本発明の具体的な実施形態について図1から図7に基づいて説明する。
【0046】
〔コンテンツ再生システムの構成〕
図1は、本実施形態に係るコンテンツ再生システムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、コンテンツ再生システム3は、コンテンツ再生装置1およびコンテンツ配信装置2を含む。
【0047】
コンテンツ再生装置1は、コンテンツ配信装置2等の他の装置から取得したコンテンツ、または、自装置に格納しているコンテンツを再生するものである。コンテンツ再生装置1は、例えば、デジタルテレビ、レコーダ、STB(Set Top Box)、PC、携帯電話機、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ等である。
【0048】
コンテンツ配信装置2は、コンテンツ再生装置1等の他の装置にコンテンツを配信するものである。コンテンツ配信装置2は、例えば、サーバ、PC等である。
【0049】
本実施形態では、コンテンツ配信装置2の管理主体を放送局とし、コンテンツ再生装置1をデジタルテレビとする。つまり、コンテンツ配信装置2は、電波を用いてコンテンツを放送し、コンテンツ再生装置1は、電波を受信して放送されたコンテンツを受信するものとする。また、コンテンツ再生装置1とコンテンツ配信装置2とは、ネットワーク4を介して通信接続されており、互いにデータをやり取りできるものとする。すなわち、コンテンツ配信装置2とコンテンツ再生装置1とは、放送および通信によってコンテンツの送受信を実行することができる。
【0050】
ただし、コンテンツ再生装置1とコンテンツ配信装置2との間のコンテンツの送受信は、上記の例に限るものではない。コンテンツ再生装置1とコンテンツ配信装置2とは、コンテンツの送受信ができるように、少なくともネットワーク4を介して通信接続されていればよい。
【0051】
また、本実施形態では、コンテンツは、映像、音声、テキスト等のコンポーネントを1または複数含み、さらに、コンテンツを再生する際にコンポーネントを統合・合成するための再生制御情報であるコンフィギュレーションを含む。
【0052】
また、図1に示す例では、コンテンツ再生システム3は、コンテンツ配信装置2およびコンテンツ再生装置1をそれぞれ1つずつ含んでいるがこれに限るものではない。コンテンツ再生システム3は、コンテンツ配信装置2およびコンテンツ再生装置1をそれぞれ複数含んでいてもよい。すなわち、コンテンツ再生システム3は、コンテンツ配信装置2およびコンテンツ再生装置1をそれぞれ1または複数含んでいてよい。
【0053】
また、本実施形態では、コンテンツ配信装置2の管理主体を放送局としているため、コンテンツ配信装置2が配信するコンテンツは、テレビ番組等のリアルタイム再生されるものであるが、これに限るものではない。例えば、コンテンツ配信装置2が配信するコンテンツは、コンテンツ再生装置1がダウンロードして任意の時点で再生するコンテンツであってもよい。また、コンテンツ配信装置2が配信するコンテンツは、コンテンツ再生装置1がストリーミング再生するコンテンツであってもよい。
【0054】
次に、図1に基づいて、コンテンツ再生システム3に含まれるコンテンツ再生装置1およびコンテンツ配信装置2の具体的な機能および処理について説明する。
【0055】
〔コンテンツ配信装置の構成〕
図1に示すように、コンテンツ配信装置2は、コンテンツ配信装置制御部41、コンテンツ配信装置記憶部42、送信部43およびコンテンツ配信装置通信部44を備えている。なお、コンテンツ配信装置2は、操作部等の部材を備えていてもよいが、発明の特徴点とは関係がないため当該部材を図示していない。
【0056】
送信部43は、コンテンツデータを多重化した電波を空間に放射(送信)するものである。送信部43は、例えば、テレビ放送用の送信アンテナである。
【0057】
コンテンツ配信装置通信部44は、ネットワーク4を介して、無線通信手段または有線通信手段によって、コンテンツ再生装置1等の他の装置と通信を行い、コンテンツ配信装置制御部41の指示に従って、データのやりとりを行うものである。
【0058】
コンテンツ配信装置制御部41は、コンテンツ配信装置記憶部42から一時記憶部(不図示)に読み出されたプログラムを実行することにより、各種の演算を行うと共に、コンテンツ配信装置2が備える各部を統括的に制御するものである。
【0059】
本実施形態では、コンテンツ配信装置制御部41は、機能ブロックとして、コンテンツ作成部51およびコンテンツ配信部(配信手段)52を備える構成である。これらのコンテンツ配信装置制御部41の各機能ブロック(51および52)は、CPU(central processing unit)が、ROM(read only memory)等で実現された記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等で実現された一時記憶部に読み出して実行することで実現できる。
【0060】
コンテンツ作成部51は、コンテンツを構成するコンポーネントを作成し、作成したコンポーネントをコンテンツ配信装置記憶部42に格納する。また、コンテンツ作成部51は、所定のコンテンツを再生する際に所定のコンポーネントを統合・合成するための再生制御情報であるコンフィギュレーションを作成し、作成したコンフィギュレーションをコンテンツ配信装置記憶部42に格納する。また、コンテンツ作成部51は、コンテンツを構成するコンポーネントを更新して更新コンポーネントを作成し、作成した更新コンポーネントをコンテンツ配信装置記憶部42に格納する。
【0061】
また、コンテンツ作成部51は、コンフィギュレーションに、コンポーネントを統合・合成するための記述に加えて、コンテンツ再生時におけるコンポーネントの再取得の要否を示す再取得制御フラグをコンポーネント毎に記述する。コンテンツ作成部51は、再取得制御フラグとして、再生時にコンポーネントの再取得が必要であることをしめす再取得必須フラグ、または、再生時にコンポーネントの再取得が不要であることを示す再取得不要フラグをコンポーネント毎に記述する。また、コンテンツ作成部51は、再取得制御フラグとして、再取得必須フラグ、再取得不要フラグに加えて、再生時のコンポーネントの再取得が任意であること(再取得を選択可能であること)を示す再取得可能フラグを記述してもよい。
【0062】
コンテンツ配信部52は、コンテンツ記憶部61からコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツを電波を用いて公衆に送信するものである。なお、コンテンツ配信部52は、コンテンツに含まれるコンフィギュレーションおよびコンポーネントをまとめて(連続して)送信してもよいし、コンフィギュレーションおよび各コンポーネントをそれぞれ別々に送信してもよい。このとき、コンフィギュレーションは、少なくともコンテンツの再生時までに送信していればよい。
【0063】
また、コンテンツ配信部52は、コンテンツ配信装置通信部44を介して、コンテンツ再生装置1から更新コンポーネントの送信を要求する更新コンポーネント送信指示を受信すると、当該更新コンポーネントをコンテンツ記憶部61から読み出し、コンテンツ配信装置通信部44を介して当該コンテンツ再生装置1に送信するものである。なお、コンテンツ配信部52は、更新コンポーネントを送信部43を介してコンテンツ再生装置1に送信してもよい。
【0064】
なお、コンテンツ配信部52は、更新コンポーネント送信指示の示すコンポーネントがコンテンツ配信時から更新されていない場合、コンテンツ再生装置1に、更新コンポーネント送信指示に対する返答として、当該コンポーネントが更新されていないこと(当該コンポーネントが最新の状態であること)を通知してもよい。具体的には、コンテンツ配信部52は、更新コンポーネント送信指示に含まれている、更新前のコンポーネント(コンテンツ再生装置1が保持するコンポーネント)の状態を示す情報(例えば、コンポーネントID、作成日時情報(更新日時情報)等)を参照し、コンテンツ記憶部61に格納されているコンポーネントが更新されているか否かを判定する。ここで、コンテンツ配信部52は、コンポーネントが更新されていなければ、上記の通知を行い、コンポーネントが更新されていれば、更新コンポーネントをコンテンツ再生装置1に送信する。
【0065】
また、コンテンツ配信部52は、コンテンツ配信装置通信部44を介して、コンテンツ再生装置1から最新のコンフィギュレーションであるか否かの確認を要求するコンフィギュレーション状態確認指示を受信すると、コンフィギュレーション状態確認指示の示すコンフィギュレーションIDやコンフィギュレーションの作成日時情報等を参照して、コンフィギュレーション状態確認指示の示すコンフィギュレーションが最新であるか否かを判定する。ここで、コンテンツ配信部52は、コンフィギュレーション状態確認指示の示すコンフィギュレーションが最新であると判定した場合、その旨をコンテンツ再生装置1に通知する。一方、コンテンツ配信部52は、コンフィギュレーション状態確認指示の示すコンフィギュレーションが最新ではないと判定した場合、最新のコンフィギュレーションをコンテンツ配信装置記憶部42から読み出し、コンテンツ配信装置通信部44を介してコンテンツ再生装置1に送信する。
【0066】
コンテンツ配信装置記憶部42は、コンテンツ配信装置制御部41が参照するプログラムやデータ等を格納するものである。具体的には、コンテンツ配信装置記憶部42はコンテンツ記憶部61を含み、コンテンツ記憶部61は、コンテンツ作成部51が作成したコンポーネント、コンフィギュレーション等を格納している。
【0067】
コンテンツ記憶部61に格納されているコンテンツおよび更新コンポーネントについて図2に基づいて説明する。図2は、コンテンツ記憶部61に格納されているコンテンツおよび更新コンポーネントの一例を示す図である。
【0068】
図2に示すように、コンテンツ記憶部61に格納されているコンテンツAは、4つのコンポーネント(映像コンポーネントApv1、音声コンポーネントApae1、通訳音声コンポーネントApaj1、字幕コンポーネントApt1)およびコンフィギュレーションAf1を含む。また、図2に示す例では、コンフィギュレーションAf1において、映像コンポーネントApv1および音声コンポーネントApae1に再取得不要フラグが対応付けられており、通訳音声コンポーネントApaj1に再取得必須フラグが対応付けられており、字幕コンポーネントApt1に再取得可能フラグが対応付けられている。
【0069】
また、図2に示すように、コンテンツ記憶部61には、更新コンポーネントも格納されている。図2に示す例では、通訳音声コンポーネントApaj1および字幕コンポーネントApt1にそれぞれ対応する最新の通訳音声コンポーネントApaj2および字幕コンポーネントApt2が更新コンポーネントとして格納されている。
【0070】
図2に示すコンフィギュレーションAf1の具体的な記述例を図3に示す。図3は、XMLによって記述されたコンフィギュレーションAf1の記述例を示す図である。図3に示すように、コンテンツAに含まれるコンポーネント毎にコンポーネントの属性等の情報が記述されている。
【0071】
図3に示す例では、上から順に、映像コンポーネント、音声コンポーネント、通訳音声コンポーネント、字幕コンポーネントに関する情報が記述されている。具体的には、「Component media Type="video"」は、コンポーネントのメディア種別が映像であることを示す。また、「Component media Type="audio"」は、コンポーネントのメディア種別が音声であることを示す。また、「Component media Type="text"」は、コンポーネントのメディア種別がテキスト(文字)であることを示す。また、「land="en"」は、音声の言語が英語であることを示し、「land="ja"」は、音声の言語が日本語であることを示す。
【0072】
また、「update="required"」は、再取得制御フラグが再取得必須フラグであることを示す。また、「update="optional"」は、再取得制御フラグが再取得可能フラグであることを示す。また、再取得制御フラグの次行に記述されているURLは、対応する更新コンポーネントのアドレスを示す。
【0073】
図3に示す例では、再取得が不要なコンポーネントに関しては、再取得制御フラグ(update属性)が記述されていない。つまり、再取得制御フラグが記述されていないコンポーネントは、再取得が不要なコンポーネントであるとしている。当然ながら、再取得が不要なコンポーネントに対しても、再取得制御フラグを記述してもよい。図4に、update属性の値と、その値が意味する内容との関係を示す。
【0074】
なお、図3には示していないが、コンフィギュレーションには、コンポーネントを特定するために、コンテンツに含まれるコンポーネントを一意に識別するコンポーネントIDや、コンテンツに含まれるコンポーネントの作成日時(更新日時)を示す作成日時情報(更新日時情報)等が記述されていてもよい。さらに、コンフィギュレーションに、当該コンフィギュレーションを一意に識別するコンフィギュレーションIDや、当該コンフィギュレーションを作成した日時を示す作成日時情報等が記述されていてもよい。
【0075】
また、上述の例では、コンテンツに対応付けられたコンフィギュレーションに、当該コンテンツに含まれるコンポーネントの再取得制御フラグが記述されているがこれに限るものではない。例えば、コンポーネントに付加されているメタデータであるコンポーネントデータに、当該コンポーネントの再取得制御フラグが記述されていてもよい。
【0076】
〔コンテンツ再生装置の構成〕
図1に示すように、コンテンツ再生装置1は、コンテンツ再生装置制御部11、コンテンツ再生装置記憶部(記録媒体)12、受信部13、コンテンツ再生装置通信部14、操作部(入力手段)15、表示部16および音声出力部17を備えている。なお、コンテンツ再生装置1は、音声入力部等の部材を備えていてもよいが、発明の特徴点とは関係がないため当該部材を図示していない。
【0077】
受信部13は、コンテンツデータが多重化された電波を受信するものである。受信部13は、例えば、テレビ放送用の受信アンテナである。
【0078】
コンテンツ再生装置通信部14は、ネットワーク4を介して、無線通信手段または有線通信手段によって、コンテンツ配信装置2等の他の装置と通信を行い、コンテンツ再生装置制御部11の指示に従って、データのやりとりを行うものである。
【0079】
操作部15は、ユーザがコンテンツ再生装置1に指示信号を入力し、コンテンツ再生装置1を操作するためのものである。操作部15は、キーボード、マウス、キーパッド、操作ボタンなどの入力機器等で構成されているものであってもよい。また、操作部15と表示部16とが一体となっているタッチパネルであってもよい。また、操作部15は、コンテンツ再生装置1と別体のリモートコントローラ等の遠隔制御装置であってもよい。
【0080】
表示部16は、コンテンツ再生装置制御部11の指示に従って画像を表示するものである。表示部16は、コンテンツ再生装置制御部11の指示に従って画像を表示するものであればよく、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどを適用することが可能である。
【0081】
音声出力部17は、コンテンツ再生装置制御部11の指示に従って外部に音を出力するものである。音声出力部17は、いわゆるスピーカである。
【0082】
コンテンツ再生装置制御部11は、コンテンツ再生装置記憶部12から一時記憶部(不図示)に読み出されたプログラムを実行することにより、各種の演算を行うと共に、コンテンツ再生装置1が備える各部を統括的に制御するものである。
【0083】
本実施形態では、コンテンツ再生装置制御部11は、機能ブロックとして、コンテンツ取得部21、コンテンツ格納部(記録手段)22、コンポーネント仕分け部(再生方法決定手段)23、コンポーネント更新部24、コンテンツ再生部25およびコンフィギュレーション更新部26を備える構成である。これらのコンテンツ再生装置制御部11の各機能ブロック(21〜26)は、CPUが、ROM等で実現された記憶装置に記憶されているプログラムをRAM等で実現された一時記憶部に読み出して実行することで実現できる。
【0084】
コンテンツ取得部21は、受信部13を介して、コンテンツ配信装置2からコンテンツを取得するものである。また、コンテンツ取得部21は、コンテンツ再生装置記憶部12に格納されているコンテンツを読み出すものである。コンテンツ取得部21は、取得したコンテンツまたは読み出したコンテンツをコンポーネント仕分け部23に出力する。
【0085】
なお、コンテンツ取得部21は、コンテンツ配信装置2から配信されたコンテンツを格納する外部の記憶装置(記録媒体:不図示)からコンテンツを読み出してもよい。
【0086】
コンテンツ格納部22は、コンテンツ取得部21が取得したコンテンツをコンテンツ再生装置記憶部12に格納するものである。つまり、コンテンツ格納部22は、コンテンツ取得部21が取得したコンテンツに含まれるコンポーネントおよびコンフィギュレーションをコンテンツ再生装置記憶部12に格納する。
【0087】
なお、コンテンツ格納部22は、コンテンツを格納する際に、コンテンツに含まれるコンフィギュレーションを参照して、再取得制御フラグが再取得必須フラグであるコンポーネントは格納せず、再取得制御フラグが再取得不要フラグおよび再取得可能フラグのコンポーネントだけを格納するようにしてもよい。
【0088】
コンポーネント仕分け部23は、コンテンツ取得部21からコンテンツに含まれるコンフィギュレーションおよびコンポーネントを受信し、コンフィギュレーションに記述されている再取得制御フラグを参照して、コンポーネント毎に、当該コンポーネントが更新コンポーネントを再取得する必要があるものであるか否かを判定する。
【0089】
具体的には、コンポーネント仕分け部23は、コンポーネントに対応付けられている再取得制御フラグが再取得必須フラグである場合、当該コンポーネントを再取得する必要があるものと判定する。また、コンポーネント仕分け部23は、コンポーネントに対応付けられている再取得制御フラグが再取得不要フラグである場合、当該コンポーネントを再取得する必要がないものと判定する。
【0090】
また、コンポーネント仕分け部23は、コンポーネントに対応付けられている再取得制御フラグが再取得可能フラグである場合、ユーザの指示または予め定められた設定に基づいて、当該コンポーネントが再取得する必要があるものであるか否かを判定する。具体的には、コンポーネント仕分け部23は、コンポーネントに対応付けられている再取得制御フラグが再取得可能フラグである場合、当該コンポーネントが更新コンポーネントの再取得の要否を選択可能なコンポーネントであることを表示部16に表示するなどしてユーザに通知する。その後、コンポーネント仕分け部23は、操作部15に入力されたユーザの指示に基づいて、当該コンポーネントが再取得する必要があるものであるか否かを判定する。また、コンテンツ再生装置記憶部12に格納されている、再取得可能フラグが対応付けられているコンポーネントに対して、ユーザが予め再取得の要否を設定している場合、コンポーネント仕分け部23は、その設定に基づいて、当該コンポーネントが再取得する必要があるものであるか否かを判定する。
【0091】
コンポーネント仕分け部23は、コンポーネントが再取得する必要があるものであると判定した場合、当該コンポーネントおよび当該コンポーネントに対応する更新コンポーネントのアドレスをコンポーネント更新部24に出力する。
【0092】
なお、コンポーネント仕分け部23は、コンポーネントが再取得する必要があるものであると判定した場合、当該コンポーネントおよび更新コンポーネントのアドレスに加えて、当該コンポーネントの作成日時情報または更新日時情報をコンポーネント更新部24に出力してもよい。また、コンポーネント仕分け部23は、コンポーネントが再取得する必要があるものであると判定した場合、当該コンポーネントを出力する代わりに、当該コンポーネントのコンポーネントIDを出力してもよい。
【0093】
また、コンポーネント仕分け部23は、コンポーネントが再取得する必要があるものではないと判定した場合、当該コンポーネントをコンテンツ再生部25に出力する。
【0094】
さらに、コンポーネント仕分け部23は、コンテンツに含まれるコンポーネントの何れかが再取得する必要があるものであると判定した場合、当該コンポーネントに代えて更新コンポーネントを使用してコンテンツを再生可能にするために、受信したコンフィギュレーションの記述を必要に応じて適宜変更し、変更したコンフィギュレーションをコンテンツ再生部25に出力する。
【0095】
具体的には、コンフィギュレーションにおいて、コンポーネントIDによってコンポーネントを特定している場合、コンポーネント仕分け部23は、再取得する必要があるものであると判定したコンポーネントのコンポーネントIDに代えて、当該コンポーネントに対応する更新コンポーネントのコンポーネントIDを記述してコンフィギュレーションを作成する。なお、再取得する必要があるものであると判定したコンポーネントと当該コンポーネントに対応する更新コンポーネントとに同じコンポーネントIDを付与する場合は、コンポーネント仕分け部23は、コンフィギュレーションの記述を変更しない。
【0096】
なお、コンポーネント仕分け部23は、コンテンツ再生装置1がテレビ放送のリアルタイム再生等の所定の処理を行っている場合、再取得の要否の判定処理を行わず、コンテンツ取得部21が取得したコンフィギュレーションおよびコンポーネントをそのままコンテンツ再生部25に出力してもよい。
【0097】
また、コンポーネント仕分け部23は、再取得を要すると判定したコンポーネントであっても、当該コンポーネントの作成日時情報または更新日時情報を参照して、当該コンポーネントの作成時または更新時から所定期間経過していなければ、当該コンポーネントに対応する更新コンポーネントの取得処理をコンポーネント更新部24に指示することなく、当該コンポーネントをコンテンツ再生部25に出力してもよい。
【0098】
コンポーネント更新部24は、コンポーネント仕分け部23から再取得を要するコンポーネントと、当該コンポーネントに対応する更新コンポーネントのアドレスとを受信し、コンテンツ再生装置通信部14を介して、当該アドレスに基づく更新コンポーネント送信指示をコンテンツ配信装置2に送信し、更新コンポーネントをコンテンツ配信装置2から取得するものである。コンポーネント更新部24は、取得した更新コンポーネントをコンテンツ再生部25に出力する。
【0099】
また、コンポーネント更新部24は、コンテンツ配信装置2から取得した更新コンポーネントをコンテンツ再生装置記憶部12に格納してもよい。また、コンポーネント更新部24は、コンテンツ配信装置2から更新コンポーネントと共に、当該更新コンポーネントの作成日時情報または更新日時情報を取得した場合、コンテンツ配信装置2から取得した更新コンポーネントに当該更新コンポーネントの作成日時情報または更新日時情報を対応付けてコンテンツ再生装置記憶部12に格納してもよい。なお、コンポーネント更新部24は、更新コンポーネントに作成日時情報または更新日時情報が付加されていない場合であっても、更新コンポーネントを取得した日時を当該更新コンポーネントの作成日時として作成日時情報を作成し、作成した作成日時情報を更新コンポーネントに対応付けて格納してもよい。
【0100】
なお、コンポーネント更新部24は、更新コンポーネント送信指示にコンポーネントIDやコンポーネントの作成日時情報等を付加して送信してもよい。この場合、コンポーネント更新部24は、コンテンツ配信装置2から、コンポーネント仕分け部23が再取得を要すると判定したコンポーネントが最新のコンポーネントである旨の通知を受信すると、取得したコンポーネントを更新コンポーネントとしてコンテンツ再生部25に出力してもよい。
【0101】
コンテンツ再生部25は、コンポーネント仕分け部23からコンフィギュレーションおよびコンポーネントを受信し、コンポーネント更新部24から更新コンポーネントを受信し、受信したコンフィギュレーションを参照して、コンポーネントおよび更新コンポーネントを統合・合成してコンテンツを再生して、表示部16に映像(画像)を表示させ、音声出力部17から音声を出力させるものである。
【0102】
コンフィギュレーション更新部26は、コンテンツ取得部21が取得したコンフィギュレーションが最新のコンフィギュレーションであるか否かを、コンテンツ再生装置通信部14を介してコンテンツ配信装置2に問い合わせて確認するものである。コンフィギュレーション更新部26は、コンテンツ配信装置2から問い合わせたコンフィギュレーションが最新のものであることを示す通知を受信すると、コンポーネント仕分け部23にその旨を通知する。一方、コンフィギュレーション更新部26は、コンテンツ配信装置2から最新のコンフィギュレーションを受信すると、コンポーネント仕分け部23に最新のコンフィギュレーションを出力する。
【0103】
コンテンツ再生装置記憶部12は、コンテンツ再生装置制御部11が参照するプログラムやデータ等を格納するものである。具体的には、コンテンツ再生装置記憶部12はコンテンツ記憶部31を含み、コンテンツ記憶部31は、コンテンツ取得部21が取得したコンテンツ(コンフィギュレーションおよびコンポーネント)等を格納している。
【0104】
〔コンテンツ再生処理〕
次に、コンテンツ再生装置1が実行するコンテンツ再生処理について図5に基づいて説明する。図5は、コンテンツ再生装置1が実行するコンテンツ再生処理の一例を示すフローチャートである。
【0105】
ここでは、コンテンツ再生装置1は、コンテンツ配信装置2が放送した、図2に示すコンテンツA(に含まれるコンフィギュレーションAf1並びにコンポーネントApv1、Apae1、Apaj1およびApt1)をコンテンツ再生装置記憶部12に格納しているものとする。そして、コンテンツ配信装置2は、コンテンツAを放送後に、図2に示す更新コンポーネントである通訳音声コンポーネントApaj2および字幕コンポーネントApt2を作成し、コンテンツ配信装置記憶部42に格納しているものとする。この状態において、コンテンツ再生装置1がコンテンツAを再生する処理について以下に説明する。
【0106】
図5に示すように、まず、コンテンツ取得部21がコンテンツ記憶部31からコンテンツAを読み出す(S1)。コンテンツ取得部21は、読み出したコンテンツAをコンポーネント仕分け部23に出力する。
【0107】
コンポーネント仕分け部23は、コンテンツAに含まれるコンフィギュレーションAf1を参照して、コンテンツAの再生に使用するコンポーネントを選択する(S2)。ここでは、図2に示すように、コンテンツAの再生に使用するコンポーネントが4つあり、コンポーネント仕分け部23は、まず、映像コンポーネントApv1を選択したとする。
【0108】
コンポーネント仕分け部23は、選択した映像コンポーネントApv1に対応付けられている再取得制御フラグの値を確認する(S3)。図2に示すように、映像コンポーネントApv1に対応付けられている再取得制御フラグは、再取得不要フラグ(default)であるため(S3でdefault)、コンポーネント仕分け部23は、映像コンポーネントApv1をそのままコンテンツ再生部25に出力する。
【0109】
コンテンツAの再生に使用するコンポーネントはまだ残っているため(S6でYES)、コンポーネント仕分け部23は、次に、音声コンポーネントApae1を選択したとする。コンポーネント仕分け部23は、選択した音声コンポーネントApae1に対応付けられている再取得制御フラグの値を確認する(S3)。図2に示すように、音声コンポーネントApae1に対応付けられている再取得制御フラグは、再取得不要フラグ(default)であるため(S3でdefault)、コンポーネント仕分け部23は、音声コンポーネントApae1をそのままコンテンツ再生部25に出力する。
【0110】
コンテンツAの再生に使用するコンポーネントはまだ残っているため(S6でYES)、コンポーネント仕分け部23は、次に、通訳音声コンポーネントApaj1を選択したとする。コンポーネント仕分け部23は、選択した通訳音声コンポーネントApaj1に対応付けられている再取得制御フラグの値を確認する(S3)。図2に示すように、通訳音声コンポーネントApaj1に対応付けられている再取得制御フラグは、再取得必須フラグ(required)であるため(S3でrequired)、コンポーネント仕分け部23は、通訳音声コンポーネントApaj1と通訳音声コンポーネントApaj1に対応する更新コンポーネントを取得するためのアドレスとをコンポーネント更新部24に出力する。
【0111】
コンポーネント更新部24は、コンポーネント仕分け部23から通訳音声コンポーネントApaj1と、通訳音声コンポーネントApaj1に対応する更新コンポーネントのアドレスとを受信し、当該アドレスに基づく更新コンポーネント送信指示をコンテンツ配信装置2に送信し、通訳音声コンポーネントApaj1に対応する更新コンポーネントである通訳音声コンポーネントApaj2をコンテンツ配信装置2から取得する(S5)。コンポーネント更新部24は、取得した通訳音声コンポーネントApaj2をコンテンツ再生部25に出力する。
【0112】
コンテンツAの再生に使用するコンポーネントはあと1つ残っているため(S6でYES)、コンポーネント仕分け部23は、最後に、字幕コンポーネントApt1を選択したとする。コンポーネント仕分け部23は、選択した字幕コンポーネントApt1に対応付けられている再取得制御フラグの値を確認する(S3)。図2に示すように、字幕コンポーネントApt1に対応付けられている再取得制御フラグは、再取得可能フラグ(optional)であるため(S3でoptional)、コンポーネント仕分け部23は、字幕コンポーネントApt1を更新するか否かをユーザに選択させるための情報を表示部16に表示する。
【0113】
ここでは、ユーザが操作部15を操作して字幕コンポーネントApt1の更新指示を入力したとする。コンポーネント仕分け部23は、ユーザからの更新指示に基づいて、字幕コンポーネントApt1を再取得する必要があるものとして判定する。コンポーネント仕分け部23は、この判定に基づいて、字幕コンポーネントApt1と字幕コンポーネントApt1に対応する更新コンポーネントを取得するためのアドレスとをコンポーネント更新部24に出力する。
【0114】
コンポーネント更新部24は、コンポーネント仕分け部23から字幕コンポーネントApt1と、字幕コンポーネントApt1に対応する更新コンポーネントのアドレスとを受信し、当該アドレスに基づく更新コンポーネント送信指示をコンテンツ配信装置2に送信し、字幕コンポーネントApt1に対応する更新コンポーネントである字幕コンポーネントApt2をコンテンツ配信装置2から取得する(S5)。コンポーネント更新部24は、取得した字幕コンポーネントApt2をコンテンツ再生部25に出力する。
【0115】
コンポーネント仕分け部23は、コンテンツAの再生に使用する全コンポーネントに対して、再取得の要否を判定した後(S6でNO)、コンテンツAの再生に一部更新コンポーネントを使用するため、受信したコンフィギュレーションの記述を変更し、変更したコンフィギュレーションをコンテンツ再生部25に出力する。ここでは、コンポーネント仕分け部23は、コンテンツAの再生に使用するコンポーネントを、映像コンポーネントApv1、音声コンポーネントApae1、通訳音声コンポーネントApaj2、字幕コンポーネントApt2に変更してコンフィギュレーションを作成する。コンポーネント仕分け部23は、作成したコンフィギュレーションをコンテンツ再生部25に出力する。
【0116】
コンテンツ再生部25は、コンポーネント仕分け部23からコンフィギュレーションおよびコンポーネントを受信し、コンポーネント更新部24から更新コンポーネントを受信し、受信したコンフィギュレーションを参照して、映像コンポーネントApv1、音声コンポーネントApae1、通訳音声コンポーネントApaj2および字幕コンポーネントApt2を統合・合成してコンテンツを再生して、表示部16に映像を表示させ、音声出力部17から音声を出力させる(S7)。
【0117】
〔変形例1〕
上述の例では、コンポーネント毎に再取得制御フラグを対応付けているが、これに限るものではない。例えば、コンポーネントを時間軸で分割し、コンポーネントが複数のセグメントから構成される場合、セグメント毎に再取得制御フラグを対応付けてもよい。
【0118】
例えば、図6に示すように、映像コンポーネントが4つのセグメント(Seg1、Seg2、Seg3およびSeg4)から構成されているものとする。また、図6に示すように、本編であるセグメントSeg1およびSeg3には再取得制御フラグとして再取得不要フラグが対応付けられており、CMであるセグメントSeg2には再取得制御フラグとして再取得必須フラグが対応付けられており、番組予告であるセグメントSeg4には再取得制御フラグとして再取得可能フラグが対応付けられている。
【0119】
そのため、図6に示す映像コンポーネントの再生時に、セグメントSeg2のCMのみを最新のCMに置き換えることができる。また、セグメントSeg4の番組予告に関しては、ユーザの判断に応じて、映像コンポーネントの再生時に最新の番組予告に置き換えることができる。
【0120】
図6に示す映像コンポーネントのコンフィギュレーションの記述例を図7に示す。図7に示す例では、上から順に、映像コンポーネントのセグメントSeg1、Seg2、Seg3およびSeg4に関する情報が記述されている。具体的には、「start="PT0M"」は、映像コンポーネントの0分からSeg1が開始することを示す。また、「duration="PT12M"」は、Seg1の再生時間が12分間であることを示す。
【0121】
図7に示す例では、再取得が不要なセグメント(Seg1およびSeg3)に関しては、再取得制御フラグ(update属性)が記述されていない。つまり、再取得制御フラグが記述されていないセグメントは、再取得が不要なセグメントであるとしている。当然ながら、再取得が不要なセグメントに対しても、再取得制御フラグを記述してもよい。
【0122】
なお、図7には示していないが、コンフィギュレーションには、セグメントを特定するために、コンポーネントに含まれるセグメントを一意に識別するセグメントIDや、セグメントの作成日時(更新日時)を示す作成日時情報(更新日時情報)等が記述されていてもよい。
【0123】
このように、映像コンポーネントに含まれる所定のセグメントを更新(差し替え)することができる。すなわち、図6に示すように、CMだけを更新することも可能である。そのため、コンテンツを再生する時期に応じた期間限定の広告(CM)をユーザに提示することができる。
【0124】
これにより、放送事業者は、コンテンツの放送時だけではなく、記録されたコンテンツの再生時にも、広告主から広告料を徴収することができる。
【0125】
また、コンテンツ再生時にコンフィギュレーションの更新を要求しておき、ユーザがCMを有しないコンテンツを希望する場合には、コンテンツ配信装置は、CMのセグメントを削除したコンフィギュレーションをコンテンツ再生装置に送信してもよい。このとき、コンフィギュレーションの更新に課金することにより、CMがないコンテンツを有料でユーザに提供することができる。
【0126】
〔変形例2〕
次に、コンテンツの再生時にコンフィギュレーションを更新することにより、コンポーネントを新たに追加する例を説明する。ここでは、コンテンツのコンフィギュレーションが図8に示すコンフィギュレーションであり、映像コンポーネント、音声コンポーネント、通訳音声コンポーネントを含むコンテンツを取得してコンテンツ記憶部31に格納されているものとする。
【0127】
このコンテンツを再生する場合、コンテンツ取得部21がコンテンツを取得すると、コンフィギュレーション更新部26は、コンテンツ取得部21が取得したコンフィギュレーションが最新のコンフィギュレーションであるか否かを、コンテンツ再生装置通信部14を介してコンテンツ配信装置2に問い合わせて確認する。ここでは、コンフィギュレーション更新部26は、コンフィギュレーションIDに基づいて、コンフィギュレーションが最新のコンフィギュレーションであるか否かを確認し、最新のコンフィギュレーションである図3に示すコンフィギュレーションを受信するものとする。
【0128】
コンフィギュレーション更新部26は、コンテンツ配信装置2から最新のコンフィギュレーションを受信すると、コンポーネント仕分け部23に最新のコンフィギュレーションを出力する。コンポーネント仕分け部23は、コンフィギュレーション更新部26から受信した最新のコンフィギュレーションを参照して、更新コンポーネントを再取得する必要があるものであるか否かを判定すると共に、コンフィギュレーションに記述されているコンポーネントをコンテンツ取得部21から全て取得しているか否かを判定する。
【0129】
ここで、最新のコンフィギュレーションに記述されているコンポーネントを全て取得していない場合、つまり、最新のコンフィギュレーションに新たなコンポーネントが追加されている場合、コンポーネント仕分け部23は、追加されたコンポーネントをコンテンツ記憶部31から読み出すように、コンテンツ取得部21に指示する。追加されたコンポーネントがコンテンツ記憶部31に格納されていない場合、コンポーネント仕分け部23は、追加されたコンポーネントをコンテンツ配信装置から取得するように、コンポーネント更新部24に指示する。
【0130】
このように、コンテンツ取得部21またはコンポーネント更新部24が追加されたコンポーネントを取得することにより、コンテンツ再生部25は、最新のコンフィギュレーションに基づいて、追加されたコンポーネントを含むコンテンツを再生することができる。
【0131】
なお、コンフィギュレーション更新部26は、コンテンツの再生時に必ず、コンフィギュレーションが最新か否かを確認してもよいし、コンフィギュレーションに更新必須のフラグが付加されている場合にのみ、コンフィギュレーションが最新か否かを確認してもよい。
【0132】
また、コンフィギュレーションの更新を利用することにより、再生回数に応じてコンテンツの内容を変化させることができる。
【0133】
例えば、コンフィギュレーション更新部26が、コンテンツの再生毎に、もしくは、所定回数再生する毎に、コンフィギュレーションを更新するものとする。そして、最初のコンフィギュレーションIDを「123456-0」とし、更新後のコンフィギュレーションIDを「123456-1」とし、さらなる更新後のコンフィギュレーションIDを「123456-2」というように、コンフィギュレーションIDによってコンフィギュレーションのバージョンが識別できるように設定しておく。また、各コンフィギュレーション「123456-0」、「123456-1」、「123456-2」には、コンポーネントXの再取得制御フラグとして再取得必須フラグまたは再取得可能フラグを記述し、参照先のアドレスをそれぞれ「www.example.com/componentx-0.ts」、「www.example.com/componentx-1.ts」、「www.example.com/componentx-2.ts」と記述しておく。
【0134】
このとき、コンフィギュレーション更新部26が、コンテンツ取得部21が取得したコンフィギュレーションIDを参照して、次のバージョンのコンフィギュレーションを取得することにより、コンテンツに含まれる所定のコンポーネントXを変化させることができる。
【0135】
このように、コンテンツの再生毎に、または、コンテンツを所定回数再生する毎に、コンフィギュレーションを更新することにより、コンテンツの再生回数に応じて、コンテンツの内容を変化させることができる。例えば、録画した番組の再生回数に応じて、番組途中に挿入されるCMの内容を変化させることができる。
【0136】
〔補足〕
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0137】
最後に、コンテンツ再生装置1およびコンテンツ配信装置2の各ブロック、特にコンテンツ再生装置制御部11およびコンテンツ配信装置制御部41は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0138】
すなわち、コンテンツ再生装置1およびコンテンツ配信装置2は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるコンテンツ再生装置1およびコンテンツ配信装置2の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記コンテンツ再生装置1およびコンテンツ配信装置2に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0139】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0140】
また、コンテンツ再生装置1およびコンテンツ配信装置2を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明は、コンテンツを再生するコンテンツ再生装置およびコンテンツを配信するコンテンツ配信装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0142】
1 コンテンツ再生装置
2 コンテンツ配信装置
3 コンテンツ再生システム
12 コンテンツ再生装置記憶部(記録媒体)
15 操作部(入力手段)
22 コンテンツ格納部(記録手段)
23 コンポーネント仕分け部(再生方法決定手段)
52 コンテンツ配信部(配信手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ配信装置から配信され、記録媒体に記録されたコンテンツであって、1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツを再生するコンテンツ再生装置において、
上記原コンポーネントに対応付けられている置換制御情報を参照して、上記原コンポーネント毎に、当該原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する再生方法決定手段を備えることを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
ユーザからの操作指示を受け付ける入力手段をさらに備え、
上記置換制御情報は、上記コンテンツを再生する際に、対応付けられている原コンポーネントを上記代替コンポーネントに置き換えるか否か、または、上記代替コンポーネントに置き換えることが選択可能であることを示す情報であり、
上記再生方法決定手段は、上記原コンポーネントに対応付けられている上記置換制御情報が上記代替コンポーネントに置き換えることが選択可能であることを示す場合、上記入力手段に入力されたユーザからの指示に基づいて、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
上記コンテンツ配信装置から取得したコンテンツを記録する記録手段をさらに備え、
上記記録手段は、上記コンテンツに含まれる原コンポーネントのうち、上記原コンポーネントを上記代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生することを示す上記置換制御情報が対応付けられている原コンポーネントを除いて、上記コンテンツを記録することを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
上記原コンポーネントの作成日時を示す作成日時情報が上記原コンポーネントに対応付けられており、
上記再生方法決定手段は、上記原コンポーネントに対応付けられている作成日時情報の示す作成日時から上記コンテンツの再生時まで所定期間経過していなければ、上記置換制御情報の示す内容に関わらず、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するものとして決定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツをコンテンツ再生装置に配信するコンテンツ配信装置であって、
上記コンテンツ再生装置が、上記原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する際に参照する置換制御情報を上記原コンポーネントに対応付けて、上記コンテンツを配信する配信手段を備えることを特徴とするコンテンツ配信装置。
【請求項6】
請求項1〜4の何れか1項に記載のコンテンツ再生装置と、
請求項5に記載のコンテンツ配信装置とを含むことを特徴とするコンテンツ再生システム。
【請求項7】
コンテンツ配信装置から配信され、記録媒体に記録されたコンテンツであって、1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツを再生するコンテンツ再生方法において、
上記原コンポーネントに対応付けられている置換制御情報を参照して、上記原コンポーネント毎に、当該原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、当該原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する再生方法決定ステップを含むことを特徴とするコンテンツ再生方法。
【請求項8】
1または複数の原コンポーネントを含むコンテンツのデータ構造であって、
上記コンテンツを再生するコンテンツ再生装置が、上記原コンポーネントを、上記コンテンツの配信後に配信される代替コンポーネントに置き換えて上記コンテンツを再生するか、上記原コンポーネントを、上記代替コンポーネントに置き換えずに上記コンテンツを再生するかを決定する際に参照する置換制御情報を含むことを特徴とするコンテンツのデータ構造
【請求項9】
請求項1〜4の何れか1項に記載のコンテンツ再生装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項10】
請求項5に記載のコンテンツ配信装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記配信手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項11】
請求項9または10に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−93731(P2013−93731A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234334(P2011−234334)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】