説明

コンテンツ再生装置用クレードル、および、給電方法

【課題】 ホストコントローラ1Bと接続されていないDAPに対しても、充電コマンドを送信し、充電させること。
【解決手段】 DAP2からのオーディオデータを増幅装置4に送信する場合、マイコン1Aがスイッチ1Eにコネクタ1Laとホストコントローラ1Bとを接続させることにより、ホストコントローラ1BがUSB経由でDAP2に充電コマンドを送信し、DAP2を充電させる。このとき、DAP3はホストコントローラ1Bに接続されないが、マイコン1AがUART経由でDAP3に充電コマンドを送信することによって、DAP3を充電させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ再生装置用クレードルに関する。
【背景技術】
【0002】
DAP(Digital Audio Player)は、PCやクレードルにUSB経由で接続され、PCやクレードルから充電用電圧が供給されることにより、バッテリを充電する。DAPには、USBのデータラインD+、D−を介してホストコントローラから充電コマンドが所定時間間隔で供給されているときに(つまり、ホストコントローラと通信しているときに)充電用電圧によりバッテリを充電し、ホストコントローラから充電コマンドが所定時間間隔で供給されていないときに(つまり、ホストコントローラと通信していないときに)バッテリを充電しないものがある。
【0003】
(従来例1)
図16は、内部にホストコントローラ1Bを備え、複数(2つの)DAPをUSB経由で接続可能なクレードル101を示す。DAP2のオーディオデータを、クレードル101を介して増幅装置5に出力する場合、スイッチ1Gは、ホストコントローラ1BとDAP2が接続されたコネクタ1Lとを接続する。これにより、DAP2のオーディオデータは、コネクタ1L、スイッチ1G、ホストコントローラ1B、出力端子1Oを介して増幅装置5に供給される。このとき、ホストコントローラ1Bは、DAP2に充電コマンドを送信することによって、DAP2を充電させることができる。しかし、ホストコントローラ1Bは、DAP3にはUSB経由で接続されないので、DAP3に充電コマンドを送信することができず、DAP3を充電させることができない。
【0004】
同様に、DAP3のオーディオデータを、クレードル101を介して増幅装置5に出力する場合、スイッチ1Gは、ホストコントローラ1BとDAP3が接続されたコネクタ1Mとを接続する。これにより、DAP3のオーディオデータは、コネクタ1M、スイッチ1G、ホストコントローラ1B、出力端子1Oを介して増幅装置5に供給される。このとき、ホストコントローラ1Bは、DAP3に充電コマンドを送信することによって、DAP3を充電させることができる。しかし、ホストコントローラ1Bは、DAP2にはUSB経由で接続されないので、DAP2に充電コマンドを送信することができず、DAP2を充電させることができない。
【0005】
以上のように、クレードル101によると、ホストコントローラを1つしか備えないので、2つのDAPを同時に充電させることができず、オーディオデータを増幅装置5に出力する方のDAPにしか充電させることができないという問題がある。ホストコントローラ1Bを複数設けることによってこの問題を解決できるが、DAPを充電させるためだけにホストコントローラを複数設けることは、コスト面で不利であり現実的ではない。
【0006】
(従来例2)
図17は、内部にホストコントローラを備えず、複数(2つの)DAPをUSB経由で接続可能なクレードル201を示す。クレードル201には、ホストコントローラ4Aを備えるPC4をUSB経由で接続可能である。PC4のオーディオファイルをクレードル201を介してDAP2に転送し記録させる場合、スイッチ1Gは、DAP2が接続されたコネクタ1Lと、PC4が接続されたコネクタ1Nとを接続する。これにより、PC4のオーディオファイルは、コネクタ1N、スイッチ1G、コネクタ1Lを介してDAP2に供給される。このとき、ホストコントローラ4Aは、DAP2に充電コマンドを送信することによって、DAP2を充電させることができる。しかし、ホストコントローラ4Aは、DAP3にはUSB経由で接続されないので、DAP3に充電コマンドを送信することができず、DAP3を充電させることができない。
【0007】
同様に、PC4のオーディオファイルをクレードル201を介してDAP3に転送し記録させる場合、スイッチ1Gは、DAP3が接続されたコネクタ1Mと、PC4が接続されたコネクタ1Nとを接続する。これにより、PC4のオーディオファイルは、コネクタ1N、スイッチ1G、コネクタ1Mを介してDAP3に供給される。このとき、ホストコントローラ4Aは、DAP3に充電コマンドを送信することによって、DAP3を充電させることができる。しかし、ホストコントローラ4Aは、DAP2にはUSB経由で接続されないので、DAP2に充電コマンドを送信することができず、DAP2を充電させることができない。
【0008】
以上のように、クレードル201によると、PC4のみホストコントローラを備え、クレードル201はホストコントローラを備えないので、2つのDAPを同時に充電させることができず、オーディオファイルをPC4から受信して記録する方のDAPしか充電させることができないという問題がある。
【0009】
(従来例3)
図18に示すクレードル301によると、1つのDAP2しか接続することができず、クレードル内にはホストコントローラが設けられていない。代わりに、クレードルには、ホストコントローラ4Aを備えるPC4をUSB経由で接続可能である。充電用電圧はクレードルからDAP2にUSB経由で供給され、PC4のホストコントローラ4AがDAP2に充電コマンドを送信することによって、DAP2を充電させることができる。
【0010】
しかし、このクレードルの場合、PC4が接続されていない、又は、PC4の電源がオフ状態にされると、充電用電圧はクレードルからDAP2に供給されるものの、PC4のホストコントローラ4AからDAP2に充電コマンドが供給されないので、DAP2はバッテリを充電できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2006−244607号公報
【特許文献2】特開2007−68333号公報
【特許文献3】特開2006−246217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ホストコントローラと接続されていないコンテンツ再生装置に対しても通信し、充電させることができるコンテンツ再生装置のクレードルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の好ましい実施形態によるクレードルは、コントローラと通信しているとき充電動作を実行し、コントローラと通信していないとき充電動作を実行しない第1コンテンツ再生装置および第2コンテンツ再生装置に充電用の電源電圧を供給するクレードルであって、前記第1コンテンツ再生装置が接続可能な第1接続部と、前記第2コンテンツ再生装置が接続可能な第2接続部と、前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信するホストコントローラと、前記第1接続部と前記ホストコントローラとを接続するか、又は、前記第2接続部と前記ホストコントローラとを接続するかを切り換える第1スイッチと、前記第1スイッチを切り換え制御し、かつ、前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信するシステムコントローラとを備え、前記第1接続部に接続される前記第1コンテンツ再生装置からコンテンツを受信する場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第1接続部と前記ホストコントローラとを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第1コンテンツ再生装置と通信させ、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2接続部に接続されている前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、前記第2接続部に接続される前記第2コンテンツ再生装置からコンテンツを受信する場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第2接続部と前記ホストコントローラとを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第2コンテンツ再生装置と通信させ、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第1接続部に接続されている前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させる。
【0014】
クレードルにコンテンツを送信しない方のコンテンツ再生装置は、クレードルのホストコントローラと通信することができないが、代わりに、クレードルのシステムコントローラと通信することによって、充電することができる。従って、ホストコントローラと接続されていないコンテンツ再生装置に対しても通信し、充電させることができるコンテンツ再生装置のクレードルを提供することができる。
【0015】
好ましい実施形態においては、前記第1接続部と前記システムコントローラとを接続するか、又は、前記第2接続部と前記システムコントローラとを接続するかを切り換える第2スイッチをさらに備え、前記第1接続部に接続される前記第1コンテンツ再生装置からコンテンツを受信する場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第1接続部と前記ホストコントローラとを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第1コンテンツ再生装置と通信させ、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2スイッチに前記第2接続部と前記システムコントローラとを接続させることにより、前記システムコントローラが前記第2接続部に接続されている前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、前記第2接続部に接続される前記第2コンテンツ再生装置からコンテンツを受信する場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第2接続部と前記ホストコントローラとを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第2コンテンツ再生装置と通信させ、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2スイッチに前記第1接続部と前記システムコントローラとを接続させることにより、前記システムコントローラが前記第1接続部に接続されている前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させる。
【0016】
本発明の別の好ましい実施形態によるクレードルは、コントローラと通信しているとき充電動作を実行し、コントローラと通信していないとき充電動作を実行しない第1コンテンツ再生装置および第2コンテンツ再生装置に充電用の電源電圧を供給するクレードルであって、前記第1コンテンツ再生装置が接続可能な第1接続部と、前記第2コンテンツ再生装置が接続可能な第2接続部と、前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信するホストコントローラを有するコンピュータが接続可能な第3接続部と、前記第1接続部と前記第3接続部とを接続するか、又は、前記第2接続部と前記第3接続部とを接続するかを切り換える第1スイッチと、前記第1スイッチを切り換え制御し、かつ、前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信するシステムコントローラとを備え、前記第1接続部に接続される前記第1コンテンツ再生装置と前記コンピュータとの間で通信する必要がある場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第1接続部と前記第3接続部とを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第1コンテンツ再生装置と通信させ、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2接続部に接続されている前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、前記第2接続部に接続される前記第2コンテンツ再生装置と前記コンピュータとの間で通信する必要がある場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第2接続部と前記第3接続部とを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第2コンテンツ再生装置と通信させ、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第1接続部に接続されている前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させる。
【0017】
コンピュータと通信しない方のコンテンツ再生装置は、コンピュータのホストコントローラと通信することができないが、代わりに、クレードルのシステムコントローラと通信することによって、充電することができる。従って、ホストコントローラと接続されていないコンテンツ再生装置に対しても通信し、充電させることができるコンテンツ再生装置のクレードルを提供することができる。
【0018】
好ましい実施形態においては、 前記第1接続部と前記システムコントローラとを接続するか、又は、前記第2接続部と前記システムコントローラとを接続するかを切り換える第2スイッチをさらに備え、前記第1接続部に接続される前記第1コンテンツ再生装置と前記コンピュータとの間で通信する必要がある場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第1接続部と前記第3接続部とを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第1コンテンツ再生装置と通信させ、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2スイッチに前記第2接続部と前記システムコントローラとを接続させることにより、前記システムコントローラが前記第2接続部に接続されている前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、前記第2接続部に接続される前記第2コンテンツ再生装置と前記コンピュータとの間で通信する必要がある場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第2接続部と前記第3接続部とを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第2コンテンツ再生装置と通信させ、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2スイッチに前記第1接続部と前記システムコントローラとを接続させることにより、前記システムコントローラが前記第1接続部に接続されている前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させる。
【0019】
本発明の別の好ましい実施形態によるクレードルは、コントローラと通信しているとき充電動作を実行し、コントローラと通信していないとき充電動作を実行しないコンテンツ再生装置に充電用の電源電圧を供給するクレードルであって、前記コンテンツ再生装置が接続可能な第1接続部と、前記コンテンツ再生装置と通信するホストコントローラを備えるコンピュータが接続可能な第2接続部と、前記クレードルを制御するシステムコントローラと、電源オン状態である前記コンピュータが前記第2接続部に接続されているか否かを判断する判断部と、電源オン状態である前記コンピュータが前記第2接続部に接続されていると判断された場合、前記ホストコントローラに前記コンテンツ再生装置と通信させ、前記コンテンツ再生装置を充電させ、電源オン状態である前記コンピュータが前記第2接続部に接続されていないと判断された場合、前記システムコントローラが、前記コンテンツ再生装置と通信し、前記コンテンツ再生装置を充電させる。
【0020】
コンピュータが接続されていない、又は、コンピュータの電源がオフ状態である場合に、コンピュータのホストコントローラと通信することができないが、代わりに、クレードルのシステムコントローラがコンテンツ再生装置と通信するので、コンテンツ再生装置を充電することができる。従って、ホストコントローラと接続されていないコンテンツ再生装置に対しても通信し、充電させることができるコンテンツ再生装置のクレードルを提供することができる。
【0021】
好ましい実施形態においては、前記ホストコントローラが、第1規格通信ラインを介して前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記システムコントローラが、前記第1規格とは異なる第2規格信ラインを介して前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信する。
【0022】
本発明の好ましい実施形態による給電方法は、コントローラと通信しているとき充電動作を実行し、コントローラと通信していないとき充電動作を実行しない第1コンテンツ再生装置および第2コンテンツ再生装置に充電用の電源電圧をクレードルから供給する給電方法であって、スイッチによって前記第1コンテンツ再生装置をホストコントローラに接続させ、前記ホストコントローラが前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させるステップと、スイッチによって前記第2コンテンツ再生装置を前記ホストコントローラに接続させ、前記ホストコントローラが前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させるステップとを含む。
【発明の効果】
【0023】
ホストコントローラと接続されていないコンテンツ再生装置に対しても通信し、充電させることができるコンテンツ再生装置のクレードルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のクレードル1等を示すブロック図である。
【図2】クレードル1等のハードウェアを示すブロック図である。
【図2B】クレードル11等のハードウェアを示すブロック図である。
【図3】クレードル1の外観図である。
【図4】増幅装置5のハードウェアを示すブロック図である。
【図5】表示部5Dの表示内容を示す図である。
【図6】マイコン1Aの処理を示すフローチャートである。
【図7】マイコン1Aの処理を示すフローチャートである。
【図8】マイコン1Aの処理を示すフローチャートである。
【図9】マイコン1Aの処理を示すフローチャートである。
【図10】マイコン5Aの処理を示すフローチャートである。
【図11】マイコン5Aの処理を示すフローチャートである。
【図12】クレードル21等のハードウェアを示すブロック図である。
【図13】マイコン1Aの処理を示すフローチャートである。
【図14】クレードル31等のハードウェアを示すブロック図である。
【図15】マイコン1Aの処理を示すフローチャートである。
【図16】従来のクレードル101等のハードウェアを示すブロック図である。
【図17】従来のクレードル201等のハードウェアを示すブロック図である。
【図18】従来のクレードル301等のハードウェアを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[実施例1]
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図1は、本実施形態によるクレードル1、携帯型コンテンツ再生装置(以下、DAP(Digital Audio Player)という。)2,3、増幅装置5、およびリモコン送信機6,7を示す図である。クレードル1には、USB(Universal Serial Bus)等の第1規格通信ライン、および、UART(Universal Asynchronous Receiver-Transmitter)等の第2規格通信ラインを介してDAP2,3が接続可能である。なお、USBの代わりにIEEE1394やHDMI(High-Definition Multimedia Interface)等が採用されてもよく、UARTの代わりにI2C(Inter-Integrated Circuit)等が採用されてもよい。クレードル1は、デジタル(又はアナログでもよい)オーディオケーブル及び制御信号ケーブルを介して増幅装置5に接続可能である。また、3つ以上のDAPがクレードル1に接続可能でもよい。
【0026】
クレードル1は、DAP2、3に直流電源電圧を供給することにより、DAP2、3にバッテリを充電させる。DAP2、3は、ホストコントローラ等のコントローラと通信しているときに(例えば、ホストコントローラから充電コマンドを所定時間間隔で受信しているときに)バッテリに充電を実行し、ホストコントローラと通信していないときに(例えば、ホストコントローラから充電コマンドを所定時間間隔で受信していないときに)バッテリに充電を実行しない。従って、クレードル1は、DAP2、3を継続的に充電させるために、ホストコントローラからDAP2、3に充電コマンドを所定時間間隔で送信し続けなければならない。
【0027】
DAP2、3は、各々が内蔵するHDDやフラッシュメモリ等の記録媒体に記録されたオーディオファイルを再生(例えばデコード)し、オーディオデータをUSB経由でクレードル1に送信する。クレードル1は、DAP2、3から受信したオーディオデータを増幅装置5に送信する。増幅装置5はクレードル1から受信したオーディオデータを再生(例えば、DA変換および増幅)し、外部に接続された図示しないスピーカーから音声を出力する。
【0028】
増幅装置5は、ユーザ操作に応じてリモコン送信機6からリモコン信号を受信すると、クレードル1に制御信号(例えば、DAP2又は3を再生開始させる制御信号)を送信する。クレードル1は、増幅装置5から制御信号を受信すると、DAP2又は3を制御する制御信号に変換し、DAP2又は3に送信し、DAP2又は3を制御する。クレードル1は、ユーザ操作に応じて、リモコン送信機7からリモコン信号を受信する、又は、クレードル1に設けられた操作部が操作されると、制御信号をDAP2又は3に送信し、DAP2又は3を制御する。
【0029】
図2は、クレードル1等のハードウェアを示す概略ブロック図である。図3は、クレードル1の外観図である。クレードル1は、マイコン(システムコントローラ)1Aと、ホストコントローラ1Bと、スイッチ1E、1Fと、電源部1Iと、リモコン受信部1Jと、操作部1Kと、コネクタ1La、1Lb(これらを総称し、コネクタ1L(第1接続部)という。)と、コネクタ1Ma、1Mb(これらを総称し、コネクタ1M(第2接続部)という。)と、デジタルオーディオ出力端子(以下、出力端子という。)1Oと、制御信号入出力端子1Pとを備える。コネクタ1La、1Maは、USBコネクタであり、コネクタ1Lb、1Mbは、UARTコネクタである。
【0030】
マイコン1Aは、図示しないメモリに格納されたプログラムに基づいてクレードル1全体を制御する。マイコン1Aは、操作部1Kのユーザ操作、リモコン受信部1Jに入力されるリモコン信号、増幅装置5から受信する制御信号、および、DAP2、3の接続状態等に応じて、スイッチ1E、1Fを切り換え制御する。
【0031】
マイコン1Aは、DAP2から図示しない接続検出ラインを介して、接続検出信号が供給される。例えば、接続検出信号がローレベルであれば、DAP2がコネクタ1Lに接続されていることが判断され、ハイレベルであれば、DAP2がコネクタ1Lに接続されていないことが判断される。
【0032】
マイコン1Aは、DAP3から図示しない接続検出ラインを介して、接続検出信号が供給される。例えば、接続検出信号がローレベルであれば、DAP3がコネクタ1Mに接続されていることが判断され、ハイレベルであれば、DAP3がコネクタ1Mに接続されていないことが判断される。
【0033】
ホストコントローラ1Bは、USB経由でDAP2と接続されているとき、DAP2と通信し、DAP2を制御する。ホストコントローラ1Bは、DAP2に充電コマンドを所定時間間隔で送信し、DAP2にバッテリを充電させる。また、ホストコントローラ1Bは、USB経由でDAP3と接続されているとき、DAP3と通信し、DAP3を制御する。ホストコントローラ1Bは、DAP3に充電コマンドを所定時間間隔で送信し、DAP3にバッテリを充電させる。
【0034】
ホストコントローラ1Bは、スイッチ1Eと、マイコン1Aと、出力端子1Oとに接続されている。ホストコントローラ1Bは、マイコン1Aからの制御信号をDAP2に送信し、DAP2を制御する。ホストコントローラ1Bは、DAP2からオーディオデータを受信し、出力端子1Oに供給する。また、ホストコントローラ1Bは、マイコン1Aからの制御信号をDAP3に送信し、DAP3を制御する。ホストコントローラ1Bは、DAP3からオーディオデータを受信し、出力端子1Oに供給する。なお、本発明の構成には必須ではないが、実際の製品の場合には、ホストコントローラ1Bと出力端子1Oとの間には、ホストコントローラ1BからのオーディオデータをSPDIF形式に変換するデジタルオーディオ送信部が設けられるとよい。
【0035】
本実施形態の特徴は、マイコン1Aが、ホストコントローラ1Bと同様に、充電コマンドをDAPに送信することである。つまり、マイコン1Aは、UART経由でDAP2と接続されているとき、DAP2と通信し、DAP2を制御する。マイコン1Aは、DAP2にUART経由で充電コマンドを所定時間間隔で送信し、DAP2にバッテリを充電させる。また、マイコン1Aは、UART経由でDAP3と接続されているとき、DAP3と通信し、DAP3を制御する。マイコン1Aは、DAP3にUART経由で充電コマンドを所定時間間隔で送信し、DAP3にバッテリを充電させる。マイコン1Aは、スイッチ1Fと、ホストコントローラ1Bと、制御信号入出力端子1Pとに接続されている。
【0036】
スイッチ1Eは、コネクタ1Laとホストコントローラ1Bとを接続させるか、又は、コネクタ1Maとホストコントローラ1Bとを接続させるかをマイコン1Aからの指示に基づいて切り換える。スイッチ1Fは、コネクタ1Lbとマイコン1Aとを接続させるか、又は、コネクタ1Mbとマイコン1Aとを接続させるかをマイコン1Aからの指示に基づいて切り換える。
【0037】
マイコン1Aは、DAP2のオーディオデータを増幅装置5に供給する場合、スイッチ1Eに、コネクタ1Laとホストコントローラ1Bとを接続させる。従って、ホストコントローラ1BがDAP2にUSB経由で充電コマンドを送信することによって、DAP2を充電させることができる。このとき、マイコン1Aは、スイッチ1Fに、コネクタ1Mbとマイコン1Aとを接続させる。従って、マイコン1AがDAP3にUART経由で充電コマンドを送信することによって、DAP3を充電させることができる。
【0038】
同様に、マイコン1Aは、DAP3のオーディオデータを増幅装置5に供給する場合、スイッチ1Eに、コネクタ1Maとホストコントローラ1Bとを接続させる。従って、ホストコントローラ1BがDAP3にUSB経由で充電コマンドを送信することによって、DAP3を充電させることができる。このとき、マイコン1Aは、スイッチ1Fに、コネクタ1Lbとマイコン1Aとを接続させる。従って、マイコン1AがDAP2にUART経由で充電コマンドを送信することによって、DAP2を充電させることができる。
【0039】
なお、図2Bに示すように、マイコン1AがDAP2、DAP3とUART経由で常時接続される実施形態においては、スイッチ1Fは不要である。つまり、マイコン1Aはコネクタ1Lb、1Mbに直接接続されている。
【0040】
電源部1Iは、図3に示す電源コネクタから商用交流電源が供給され、商用交流電源から直流電源電圧を生成し、クレードル1の各部に供給し、かつ、コネクタ1Lを介してDAP2に供給する。DAP2に供給された直流電源電圧は、DAP2がバッテリを充電するために使用される。また、電源部1Iは、直流電源電圧を、コネクタ1Mを介してDAP3に供給する(ラインは図示せず)。DAP3に供給された直流電源電圧は、DAP3がバッテリを充電するために使用される。
【0041】
リモコン受信部1Jは、クレードル1用のリモコン送信機7からリモコン信号を受信し、マイコン1Aに制御信号を供給する。
【0042】
操作部1Kは、ユーザ操作に基づく指示を受け付けるものである。操作部1Kは、オーディオセレクタスイッチであるDAP2ボタン、DAP3ボタンと、電源ボタンとを含む。DAP2ボタンは、クレードル1がDAP2からのオーディオデータを受信し、出力端子1Oから増幅装置5へと出力する状態(以下、DAP2再生状態という。)に切り換えるためのボタンである。DAP3ボタンは、クレードル1がDAP3からのオーディオデータを受信し、出力端子1Oから増幅装置5へと出力する状態(以下、DAP3再生状態という。)に切り換えるためのボタンである。電源ボタンは、クレードル1を電源オン状態またはスタンバイ状態に切り換えるボタンである。これらのボタンはリモコン送信機7にも同様に設けられている。
【0043】
コネクタ1Lは、DAP2のコネクタと接続可能である。コネクタ1Lは、USBコネクタ1La(データラインD+,D−及び5V電源ラインの各端子)、UARTコネクタ1Lb、及び、DAP2から接続検出信号を受信するコネクタ等を含む。コネクタ1Laは、スイッチ1Eおよび電源部1Iに接続され、コネクタ1Lbはスイッチ1Fに接続されている。
【0044】
コネクタ1Mは、DAP3のコネクタと接続可能である。コネクタ1Mは、USBコネクタ1Ma(データラインD+,D−及び5V電源ラインの各端子)、UARTコネクタ1Mb、及び、DAP3から接続検出信号を受信するコネクタを含む。コネクタ1Maは、スイッチ1Eおよび電源部1Iに接続され、コネクタ1Mbは、スイッチ1Fに接続されている。
【0045】
制御信号入出力端子1Pは、マイコン1Aに接続されており、増幅装置5に制御信号ラインを介して接続可能である。増幅装置5は、増幅装置5用のリモコン送信機6からのリモコン信号を受信すると、制御信号を制御信号入出力端子1Pに送信する。制御信号入出力端子1Pは、増幅装置5からの制御信号を受信し、マイコン1Aに供給する。例えば、増幅装置5からDAP2を再生開始する制御信号が制御信号入出力端子1Pに入力されると、マイコン1Aは、DAP2に再生指示を送信すると共に、DAP2再生状態に切り換える。増幅装置5からDAP3を再生開始する制御信号が制御信号入出力端子1Pに入力されると、マイコン1Aは、DAP3に再生指示を送信すると共に、DAP3再生状態に切り換える。
【0046】
マイコン1Aは、制御信号入出力端子1Pを介して、増幅装置5に制御信号を送信する。例えば、マイコン1Aは、クレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかを示す再生状態情報を、制御信号入出力端子1Pを介して増幅装置5に送信する。増幅装置5の表示部にクレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかを表示させるためである。
【0047】
DAP2は、HDD2Aおよび再生部2B等を備える。再生部2Bは、HDDに記録されたオーディオファイルを再生し、クレードル1にオーディオデータを出力する。DAP3は、HDD3Aおよび再生部3B等を備える。再生部3Bは、HDDに記録されたオーディオファイルを再生し、クレードル1にオーディオデータを出力する。DAP2、3自体は一般的なものが採用されるとよい。
【0048】
図4は、増幅装置5を示すブロック図である。増幅装置5は、マイコン5Aと、セレクタ5Bと、増幅部5Cと、表示部5Dと、リモコン受信部5Eと、操作部5Fと、デジタルオーディオ入力端子(以下、入力端子という。)5G〜5I(なお、入力端子5H、5Iはアナログオーディオ入力端子でもよい。)と、制御信号入出力端子5Jと、メモリ(ROM、RAM等)5Kとを備える。入力端子5Gにはクレードル1の出力端子1Oが接続され、クレードル1からオーディオデータを受信し、セレクタ5Bに供給する。入力端子5H、5Iには任意のソース機器(例えば、CDプレーヤ、MDプレーヤ等)が接続可能である。
【0049】
マイコン5Aは、メモリ5Kに格納されたプログラムに基づいて動作し、リモコン受信部5E又は操作部5Fを介してユーザ操作によって入力される指示に基づいて増幅装置5の各部を制御する。マイコン5Aは、制御信号入出力端子5Jを介してクレードル1のマイコン1Aに制御信号を送信する。例えば、ユーザのリモコン操作によってDAP2再生指示が入力されたとき、マイコン5Aは、DAP2再生指示を制御信号入出力端子5Jを介してクレードル1のマイコン1Aに送信する。同様に、DAP3再生指示が入力されたとき、マイコン5Aは、DAP3再生指示を制御信号入出力端子5Jを介してクレードル1のマイコン1Aに送信する。マイコン5Aには、クレードル1のマイコン1Aからの制御信号が制御信号入出力端子5Jを介して入力される。
【0050】
セレクタ5Bは、マイコン5Aからの指示に応じて、入力端子5G〜5Iの1つを選択し、選択した入力端子から入力されるオーディオデータを増幅部5Cに供給する。セレクタ5Bの選択状態として、入力端子5Gを選択するDAP選択状態、入力端子5Hを選択するCD選択状態、入力端子5Iを選択するMD選択状態等が存在する。マイコン5Aは、セレクタ5BがCD選択状態のとき表示部5Dに「CD」と表示し、セレクタ5BがMD選択状態のとき表示部5Dに「MD」と表示する。マイコン5Aは、クレードル1のマイコン1Aからクレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を制御信号入出力端子5Jを介して取得する。セレクタ5BがDAP選択状態である場合、マイコン5Aは、クレードル1がDAP2再生状態であれば、図5(a)に示すように表示部5Dに「DAP2」と表示し、クレードル1がDAP3再生状態であれば、図5(b)に示すように表示部5Dに「DAP3」と表示する。従って、ユーザは、増幅装置5がDAP2からのオーディオデータを再生しているか、DAP3からのオーディオデータを再生しているかを、表示部5Dの表示内容を見ることによって判断することができる。
【0051】
増幅部5Cは、セレクタ5Bから供給されたオーディオデータをデジタル−アナログ変換し、増幅し、外部接続されたスピーカーに音声を出力する。
【0052】
以下、クレードル1の動作を説明する。図6は、DAP2再生状態と、DAP3再生状態とを切り換えるマイコン1Aの初期動作を示す。マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Laとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Mbとマイコン1Aとを接続させる(S1)。つまり、マイコン1Aは、初期状態として、DAP2再生状態に設定する。従って、DAP2からのオーディオデータをスイッチ1E、ホストコントローラ1B、出力端子1Oを介して増幅装置5に出力することができる。この場合、ホストコントローラ1BからDAP2にUSB経由で充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。また、マイコン1AからDAP3にUART経由で充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP2再生状態であることを通知する。
【0053】
S2〜S5では、DAP2、3のクレードル1への接続状態に応じてマイコン1Aがスイッチを切り換える。この処理は、DAP2、3がクレードル1に接続される際に実行されるが、この処理を実行しないようにユーザ操作によって設定することもできる。マイコン1Aは、コネクタ1LにDAP2から接続検出信号が供給されていない状態から、供給されている状態に変更されたか否かを判断することにより、DAP2がコネクタ1Lに接続されたか否かを判断する(S2)。DAP2が接続されたと判断されると(S2でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Laとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Mbとマイコン1Aとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP2再生状態に設定する(S3)。必要に応じて、マイコン1Aは、ホストコントローラ1Bを介して、DAP2に再生コマンドを送信し、DAP2にオーディオファイルを再生開始させる。従って、DAP2からのオーディオデータがスイッチ1E、ホストコントローラ1B、出力端子1Oを介して増幅装置5に出力される。この場合、ホストコントローラ1BからDAP2にUSB経由で充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。また、マイコン1AからDAP3にUART経由で充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP2再生状態であることを通知する。
【0054】
DAP2が接続されない場合(S2でNO)、マイコン1Aは、コネクタ1MにDAP3から接続検出信号が供給されていない状態から、供給されている状態に変更されたか否かを判断することにより、DAP3がコネクタ1Mに接続さたか否かを判断する(S4)。DAP3が接続されたと判断された場合(S4でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Maとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Lbとマイコン1Aとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP3再生状態に設定する(S5)。必要に応じて、マイコン1Aは、ホストコントローラ1Bを介して、DAP3に再生コマンドを送信し、DAP3にオーディオファイルを再生開始させる。従って、DAP3からのオーディオデータがスイッチ1E、ホストコントローラ1B、出力端子1Oを介して増幅装置5に出力される。この場合、ホストコントローラ1BからDAP3にUSB経由で充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。また、マイコン1AからDAP2にUART経由で充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP3再生状態であることを通知する。
【0055】
図7は、ユーザ操作による、DAP2再生状態に移行する指示、DAP3再生状態に移行する指示に応じてマイコン1Aがスイッチを切り換える処理を示す。マイコン1Aは、DAP2再生状態に移行する指示が入力されたか否かを判断している(S11)。例えば、DAP2ボタンが操作されたか否か、又は、増幅装置5のマイコン5AからDAP2再生状態に移行する指示が入力されたか否かが判断される。DAP2再生状態に移行する指示が入力されていない場合(S11でNO)、処理はS15に進む。DAP2再生状態に移行する指示が入力された場合(S11でYES)、マイコン1Aは、DAP2がコネクタ1Lに接続されているか否かを判断する(S12)。DAP2が接続されている場合(S12でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Laとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Mbとマイコン1Aとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP2再生状態に切り換える(S13)。必要に応じて、マイコン1Aは、ホストコントローラ1Bを介して、DAP2に再生コマンドを送信し、DAP2にオーディオファイルを再生開始させる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP2再生状態であることを通知する。従って、DAP2からのオーディオデータがスイッチ1E、ホストコントローラ1B、出力端子1Oを介して増幅装置5に出力される。その後、処理はS15に進む。この場合、ホストコントローラ1BからDAP2にUSB経由で充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。また、マイコン1AからDAP3にUART経由で充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。
【0056】
一方、DAP2が接続されていない場合(S12でNO)、マイコン1Aは、スイッチを切り換えさせず(DAP2再生状態に切り換えず)、図示しないLEDを点滅させることにより、エラーをユーザに告知する(S14)。例えば、DAP3再生状態において、DAP2が接続されていないときに、ユーザ誤操作によって、DAP2再生状態に移行する指示が入力された場合、DAP2再生状態に移行してしまうと、DAP3からのオーディオデータが増幅装置5に供給されなくなるが、本例ではこのような問題を解決できる。なお、S12、S14を省略し、S11でYESと判断された場合に、必ずS13に進んでもよい。
【0057】
マイコン1Aは、DAP3再生状態に移行する指示が入力されたか否かを判断している(S15)。例えば、DAP3ボタンが操作されたか否か、又は、増幅装置5のマイコン5AからDAP3再生状態に移行する指示が入力されたか否かが判断される。DAP3再生状態に移行する指示が入力されていない場合(S15でNO)、処理はS11に戻る。DAP3再生状態に移行する指示が入力された場合(S15でYES)、マイコン1Aは、DAP3がコネクタ1Mに接続されているか否かを判断する(S16)。DAP3が接続されている場合(S16でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Maとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Lbとマイコン1Aとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP3再生状態に設定する(S17)。必要に応じて、マイコン1Aは、ホストコントローラ1Bを介して、DAP3に再生コマンドを送信し、DAP3にオーディオファイルを再生開始させる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP3再生状態であることを通知する。従って、DAP3からのオーディオデータがスイッチ1E、ホストコントローラ1B、出力端子1Oを介して増幅装置5に出力される。その後、処理はS11に戻る。この場合、ホストコントローラ1BからDAP3にUSB経由で充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。また、マイコン1AからDAP2にUART経由で充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。
【0058】
一方、DAP3が接続されていない場合(S16でNO)、マイコン1Aは、スイッチを切り換えさせず(DAP3再生状態に切り換えず)、図示しないLEDを点滅させることにより、エラーをユーザに告知する(S18)。例えば、DAP2再生状態において、DAP3が接続されていないときに、ユーザ誤操作によって、DAP3再生状態に移行する指示が入力された場合、DAP3再生状態に移行してしまうと、DAP2からのオーディオデータが増幅装置5に供給されなくなるが、本例ではこのような問題を解決できる。なお、S16、S18を省略し、S15でYESと判断された場合に、必ずS17に進んでもよい。
【0059】
図8は、DAPからの再生開始通知に基づくマイコン1Aの処理を示す。マイコン1Aは、DAP2からの再生開始通知に基づいて、DAP2がオーディオデータを再生開始したか否かを判断する(S31)。マイコン1AがDAP2に接続されている場合、マイコン1Aは再生開始通知をDAP2から直接受信する。一方、ホストコントローラ1BがDAP2に接続されている場合、ホストコントローラ1BはDAP2から再生開始通知を受信すると、これをマイコン1Aに転送する。DAP2が再生開始した場合(S31でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Laとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Mbとマイコン1Aとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP2再生状態に設定する(S32)。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP2再生状態であることを通知する。従って、DAP2からのオーディオデータがスイッチ1E、ホストコントローラ1B、出力端子1Oを介して増幅装置5に出力される。その後、処理はS33に進む。この場合、ホストコントローラ1BからDAP2にUSB経由で充電コマンドが送信されることにより、DAP2を充電させることができる。また、マイコン1AからDAP3にUART経由で充電コマンドが送信されることにより、DAP3を充電させることができる。
【0060】
マイコン1Aは、DAP3からの再生開始通知に基づいて、DAP3がオーディオデータを再生開始したか否かを判断する(S33)。マイコン1AがDAP3に接続されている場合、マイコン1Aは再生開始通知をDAP3から直接受信する。一方、ホストコントローラ1BがDAP3に接続されている場合、ホストコントローラ1BはDAP3から再生開始通知を受信すると、これをマイコン1Aに転送する。DAP3が再生開始した場合(S33でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Maとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Lbとマイコン1Aとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP3再生状態に設定する(S34)。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP3再生状態であることを通知する。従って、DAP3からのオーディオデータがスイッチ1E、ホストコントローラ1B、出力端子1Oを介して増幅装置5に出力される。その後、処理はS31に戻る。この場合、ホストコントローラ1BからDAP3にUSB経由で充電コマンドが送信されることにより、DAP3を充電させることができる。また、マイコン1AからDAP2にUART経由で充電コマンドが送信されることにより、DAP2を充電させることができる。
【0061】
図9は、クレードル1がスタンバイ状態から電源オン状態に移行する際のマイコン1Aの動作を示す。マイコン1Aは、スタンバイ状態から電源オン状態に移行する指示が入力されたか否かを判断している(S41)。例えば、クレードル1がスタンバイ状態のときに、電源ボタンが操作されたか否か、又は、増幅装置5のマイコン5Aから、スタンバイ状態から電源オン状態に移行する指示を受信したか否かを判断する。電源オンする指示が入力された場合(S41でYES)、マイコン1Aはクレードル1をスタンバイ状態から電源オン状態に移行させる(S42)。その後、マイコン1Aは、クレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を、増幅装置5のマイコン5Aに送信する(S43)。このとき、クレードル1はスタンバイ状態の時にも図示しないメモリにクレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を記憶しているので、クレードル1がスタンバイ状態から電源オン状態になった際に、メモリに記憶しているDAP2再生状態、又は、DAP3再生状態に復帰すると共に、クレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を、増幅装置5のマイコン5Aに送信する。
【0062】
図10、図11は、増幅装置5のマイコン5Aの処理を示す。図10に示すように、マイコン5Aは、クレードル1のマイコン1Aから、クレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を受信したか否かを判断している(S51)。受信した場合(S51でYES)、マイコン5Aは、メモリ5Kにクレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を記憶させる(S52)。
【0063】
マイコン5Aは、メモリに記憶した再生状態情報がDAP2再生状態であるか否かを判断する(S53)。DAP2再生状態であれば(S53でYES)、セレクタ5BがDAP選択状態である場合に、マイコン5Aは、図5(a)に示すように表示部5Dに「DAP2」と表示させる(S54)。DAP2再生状態でなく、DAP3再生状態であれば(S53でNO)、セレクタ5BがDAP選択状態である場合に、マイコン5Aは、図5(b)に示すように表示部5Dに「DAP3」と表示させる(S55)。
【0064】
なお、S51、S52の処理は、増幅装置5がスタンバイ状態の時にも実行される。スタンバイ状態では、マイコン5Aのみに図示しないスタンバイ電源回路から電源電圧が供給され、動作を実行可能だからである。従って、増幅装置5がスタンバイ状態から電源オン状態に移行した際に、セレクタ5BがDAP選択状態であれば、メモリ5Kに記憶されているクレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報に基づいて、DAP2再生状態であれば表示部5Dに「DAP2」と表示させ、DAP3再生状態であれば表示部5Dに「DAP3」と表示させる。従って、増幅装置5がスタンバイ状態のときに、クレードルの再生状態が変更された場合にも、メモリ5Kに記憶されるクレードル1の再生状態が正確なものに随時変更されるので、増幅装置5が電源オン状態に移行した際に、クレードル1の正確な再生状態を表示させることができる。
【0065】
図11に示すように、マイコン5Aは、ユーザ操作により、リモコン受信部5E又は操作部5Fを介して、クレードル1をDAP2再生状態、又は、DAP3再生状態に移行させる指示が入力されたか否かを判断する(S61)。入力されない場合(S61でNO)、処理はS63に進む。入力された場合(S61でYES)、マイコン5Aは、クレードル1をDAP2再生状態、又は、DAP3再生状態に移行させる指示を、クレードル1のマイコン1Aに送信する(S62)。なお、このタイミングでは、マイコン5Aは、メモリに記憶されている、クレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を変更しない。実際に、クレードル1のマイコン1Aから、クレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を受信したときにはじめてメモリに記憶されている、クレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を変更する。これにより、より確実にクレードル1の実際の再生状態と、増幅装置のメモリに記憶されているクレードル1の再生状態とを同期させることができる。
【0066】
マイコン5Aは、ユーザ操作により、リモコン受信部5E又は操作部5Fを介して、DAP2を再生開始する指示またはDAP3を再生開始する指示が入力されたか否かを判断する(S63)。入力されない場合(S63でNO)、処理はS65に進む。DAP2を再生開始する指示が入力された場合(S63でYES)、マイコン5Aは、DAP2を再生開始する指示を、クレードル1のマイコン1Aに送信する(S64)。また、DAP3を再生開始する指示が入力された場合(S63でYES)、マイコン5Aは、DAP3を再生開始する指示を、クレードル1のマイコン1Aに送信する(S64)。なお、このタイミングでは、マイコン5Aは、メモリに記憶されているクレードル1の再生状態をDAP2再生状態またはDAP3再生状態に変更しない。実際に、クレードル1のマイコン1Aから、クレードル1がDAP2再生状態またはDAP3再生状態であることを示す情報を受信したときにはじめて、メモリに記憶されているクレードル1の再生状態をDAP2再生状態またはDAP3再生状態に変更する。これにより、より確実にクレードル1の実際の再生状態と、増幅装置のメモリに記憶されているクレードル1の再生状態とを同期させることができる。
【0067】
マイコン5Aは、ユーザ操作により、リモコン受信部5E又は操作部5Fを介して、電源オン状態に移行する指示が入力されたか否かを判断する(S65)。入力されない場合(S65でNO)、処理はS61に戻る。入力された場合(S65でYES)、マイコン5Aは増幅装置5をスタンバイ状態から電源オン状態に移行し、クレードル1のマイコン1Aにスタンバイ状態から電源オン状態に移行する指示を送信する(S66)。クレードル1がスタンバイ状態から電源オン状態に移行した後、クレードル1のマイコン1Aからクレードル1がDAP2再生状態であるか、又は、DAP3再生状態であるかの情報を受信するので、クレードル1の正確な再生状態を表示させることができる。例えば、増幅装置5がスタンバイ状態であり、クレードル1が電源オン状態で、増幅装置5とクレードル1とが通信ケーブルが抜かれている状態で、クレードル1のDAP2再生状態、又は、DAP3再生状態が変更され、その後、クレードル1がスタンバイ状態にされたあと、増幅装置5とクレードル1とが通信ケーブルによって接続され、増幅装置5とクレードル1とが電源オン状態になった場合に、再生状態を同期させることができる。
【0068】
以上のように、本実施形態によると、クレードル1が、2つのDAPを接続可能であり、ホストコントローラを1つしか備えない場合でも、2つのDAPを同時に充電させることができる。つまり、オーディオデータを増幅装置5に出力しない方のDAPも充電させることができる。
【0069】
[実施例2]
図12に示すように、クレードル21がホストコントローラ1Bを備えずに、USBコネクタ1Nを備え、コネクタ1Nにホストコントローラ4Aを備えるPC4が接続可能でもよい。この場合、図2のホストコントローラ1Bの代わりに、PC4のホストコントローラ4AがDAP2、又は、DAP3に充電コマンドを送信する。スイッチ1Eは、コネクタ1Laとコネクタ1Nとを接続するか、又は、コネクタ1Maとコネクタ1Nとを接続するかをマイコン1Aからの指示に応じて切り換える。クレードル21は、DAP2記録動作状態と、DAP3記録動作状態とを有する。DAP2記録動作状態は、PC4のHDD4Bに記録されているオーディオファイルをクレードル1を介してDAP2に転送し、DAP2のHDD2Aに記録させる状態である。DAP3記録動作状態は、PC4のHDD4Bに記録されているオーディオファイルをクレードル1を介してDAP3に転送し、DAP3のHDD3Aに記録させる状態である。
【0070】
図13に示すように、マイコン1Aは、DAP2記録動作状態に移行する指示がユーザ操作によって入力されたか否かを判断している(S81)。入力されていない場合(S81でNO)、処理はS83に進む。入力された場合(S81でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Laとコネクタ1Nとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Mbとマイコン1Aとを接続させる。つまり、DAP2とPC4とを接続させる(S82)。従って、PC4からのオーディオファイルがコネクタ1N、スイッチ1E、コネクタ1Laを介してDAP2に送信される。この場合、ホストコントローラ4AからDAP2にUSB経由で充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。また、マイコン1AからDAP3にUART経由で充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。
【0071】
マイコン1Aは、DAP3記録動作状態に移行する指示がユーザ操作によって入力されたか否かを判断している(S83)。入力されていない場合(S83でNO)、処理はS81に戻る。入力された場合(S83でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Maとコネクタ1Nとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Lbとマイコン1Aとを接続させる。つまり、DAP3とPC4とを接続させる(S84)。従って、PC4からのオーディオファイルがコネクタ1N、スイッチ1E、コネクタ1Maを介してDAP3に送信される。この場合、ホストコントローラ4AからDAP3にUSB経由で充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。また、マイコン1AからDAP2にUART経由で充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。
【0072】
以上のように、本実施形態によると、クレードル21が2つのDAPを接続可能であり、ホストコントローラを備えず、ホストコントローラを1つ備えるPC4が接続可能な場合に、2つのDAPを同時に充電させることができ、つまり、PC4からオーディオファイルを受信しない方のDAPも充電させることができる。なお、本実施形態においても、図2Bと同様に、マイコン1AがUART経由でDAP2、DAP3と常時接続する場合には、スイッチ1Fを省略することができる。また、DAP2、又は、DAP3からのオーディオデータをPC4にクレードル21経由で送信し、PC4が内蔵するアンプで再生する構成では、オーディオデータをPC4に送信する方のDAPをPC4に接続するようにスイッチ1Eが制御される。あるいは、PC4からの制御信号によってDAP2に記録されているオーディオファイルを削除する構成は、オーディオファイルを削除するDAPをPC4に接続するようにスイッチ1Eが制御される。従って、これらを総称し、PC4とDAP2とが通信する必要がある状態と呼ぶ。
【0073】
[実施例3]
図14は、本実施形態によるクレードル31等を示すブロック図である。クレードル31は、図2のクレードル1と比較し、ホストコントローラ1B、コネクタ1M、スイッチ1E、1Fが省略されており、1つのDAP2しか接続することができない。一方、クレードル31は、USBコネクタ1Nを備え、コネクタ1NにはPC4が接続可能である。PC4は、ホストコントローラ4AおよびHDD4B等を備える。
【0074】
マイコン1Aは、PC4からUSB経由でVBUS(5V直流電圧)が供給される。マイコン1Aは、VBUSの供給有無を判断する。VBUSが供給されていれば、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態であることが判断される。VBUSが供給されていなければ、PC4がUSB端子1Nに接続されていない、または、PC4が電源オフ状態であることが判断される。なお、他の手法を用いて、電源オン状態であるPC4が接続されているか否かを判断してもよい。
【0075】
図15に示すように、マイコン1Aは、電源オン状態であるPC4がコネクタ1Nに接続されているか否かを判断する(S71)。電源オン状態であるPC4がコネクタ1Nに接続されている場合(S71でYES)、処理を終了する。この場合、PC4のホストコントローラ4Aがコネクタ1N、1Laを介してUSB経由でDAP2と通信し、DAP2に充電コマンドを送信する。従って、DAP2を充電させることができる。
【0076】
一方、電源オン状態であるPC4がコネクタ1Nに接続されていない場合(S71でNO)、PC4のホストコントローラ4AからDAP2に充電コマンドを送信することができない。この場合、マイコン1Aは、UART経由でDAP2と通信し、DAP2に充電コマンドを送信する(S72)。従って、PC4が電源オフ状態である、又は、PC4が接続されていない場合であっても、DAP2を充電させることができる。
【0077】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。クレードルと増幅装置が同一筐体内に設けられていてもよい。つまり、クレードル内蔵型の増幅装置という製品で採用されてもよい。上記オーディオデータの代わりに映像データや静止画データでもよく、これらを総称してコンテンツデータという。コンテンツデータを所定フォーマットでエンコードしたものをコンテンツファイルという。また、本発明は、上記のクレードルや増幅装置の動作をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムという形態で提供することもできる。携帯型コンテンツ再生装置は、携帯電話、ポータブルカーナビ、ポータブルTV、ポータブルCDプレーヤ、携帯ゲーム機等でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、携帯型コンテンツ再生装置のクレードルに好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0079】
1 クレードル
1A マイコン
1B ホストコントローラ
1E スイッチ
1F スイッチ
1I 電源部
1J リモコン受信部
1K 操作部
1L コネクタ
1M コネクタ
1O 出力端子
1P 制御信号入出力端子
2 携帯型コンテンツ再生装置
3 携帯型コンテンツ再生装置
4 PC(コンピュータ)
4A ホストコントローラ
5 増幅装置
5A マイコン
5B セレクタ
5C 増幅部
5D 表示部(表示装置)
5E リモコン受信部
5F 操作部
5K メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラと通信しているとき充電動作を実行し、コントローラと通信していないとき充電動作を実行しない第1コンテンツ再生装置および第2コンテンツ再生装置に充電用の電源電圧を供給するクレードルであって、
前記第1コンテンツ再生装置が接続可能な第1接続部と、
前記第2コンテンツ再生装置が接続可能な第2接続部と、
前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信するホストコントローラと、
前記第1接続部と前記ホストコントローラとを接続するか、又は、前記第2接続部と前記ホストコントローラとを接続するかを切り換える第1スイッチと、
前記第1スイッチを切り換え制御し、かつ、前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信するシステムコントローラとを備え、
前記第1接続部に接続される前記第1コンテンツ再生装置からコンテンツを受信する場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第1接続部と前記ホストコントローラとを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第1コンテンツ再生装置と通信させ、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2接続部に接続されている前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、
前記第2接続部に接続される前記第2コンテンツ再生装置からコンテンツを受信する場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第2接続部と前記ホストコントローラとを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第2コンテンツ再生装置と通信させ、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第1接続部に接続されている前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させる、クレードル。
【請求項2】
前記第1接続部と前記システムコントローラとを接続するか、又は、前記第2接続部と前記システムコントローラとを接続するかを切り換える第2スイッチをさらに備え、
前記第1接続部に接続される前記第1コンテンツ再生装置からコンテンツを受信する場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第1接続部と前記ホストコントローラとを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第1コンテンツ再生装置と通信させ、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2スイッチに前記第2接続部と前記システムコントローラとを接続させることにより、前記システムコントローラが前記第2接続部に接続されている前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、
前記第2接続部に接続される前記第2コンテンツ再生装置からコンテンツを受信する場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第2接続部と前記ホストコントローラとを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第2コンテンツ再生装置と通信させ、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2スイッチに前記第1接続部と前記システムコントローラとを接続させることにより、前記システムコントローラが前記第1接続部に接続されている前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させる、請求項1に記載のクレードル。
【請求項3】
コントローラと通信しているとき充電動作を実行し、コントローラと通信していないとき充電動作を実行しない第1コンテンツ再生装置および第2コンテンツ再生装置に充電用の電源電圧を供給するクレードルであって、
前記第1コンテンツ再生装置が接続可能な第1接続部と、
前記第2コンテンツ再生装置が接続可能な第2接続部と、
前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信するホストコントローラを有するコンピュータが接続可能な第3接続部と、
前記第1接続部と前記第3接続部とを接続するか、又は、前記第2接続部と前記第3接続部とを接続するかを切り換える第1スイッチと、
前記第1スイッチを切り換え制御し、かつ、前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信するシステムコントローラとを備え、
前記第1接続部に接続される前記第1コンテンツ再生装置と前記コンピュータとの間で通信する必要がある場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第1接続部と前記第3接続部とを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第1コンテンツ再生装置と通信させ、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2接続部に接続されている前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、
前記第2接続部に接続される前記第2コンテンツ再生装置と前記コンピュータとの間で通信する必要がある場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第2接続部と前記第3接続部とを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第2コンテンツ再生装置と通信させ、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第1接続部に接続されている前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させる、クレードル。
【請求項4】
前記第1接続部と前記システムコントローラとを接続するか、又は、前記第2接続部と前記システムコントローラとを接続するかを切り換える第2スイッチをさらに備え、
前記第1接続部に接続される前記第1コンテンツ再生装置と前記コンピュータとの間で通信する必要がある場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第1接続部と前記第3接続部とを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第1コンテンツ再生装置と通信させ、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2スイッチに前記第2接続部と前記システムコントローラとを接続させることにより、前記システムコントローラが前記第2接続部に接続されている前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、
前記第2接続部に接続される前記第2コンテンツ再生装置と前記コンピュータとの間で通信する必要がある場合、前記システムコントローラが前記第1スイッチに前記第2接続部と前記第3接続部とを接続させることにより、前記ホストコントローラに前記第2コンテンツ再生装置と通信させ、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2スイッチに前記第1接続部と前記システムコントローラとを接続させることにより、前記システムコントローラが前記第1接続部に接続されている前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させる、請求項3に記載のクレードル。
【請求項5】
コントローラと通信しているとき充電動作を実行し、コントローラと通信していないとき充電動作を実行しないコンテンツ再生装置に充電用の電源電圧を供給するクレードルであって、
前記コンテンツ再生装置が接続可能な第1接続部と、
前記コンテンツ再生装置と通信するホストコントローラを備えるコンピュータが接続可能な第2接続部と、
前記クレードルを制御するシステムコントローラと、
電源オン状態である前記コンピュータが前記第2接続部に接続されているか否かを判断する判断部と、
電源オン状態である前記コンピュータが前記第2接続部に接続されていると判断された場合、前記ホストコントローラに前記コンテンツ再生装置と通信させ、前記コンテンツ再生装置を充電させ、
電源オン状態である前記コンピュータが前記第2接続部に接続されていないと判断された場合、前記システムコントローラが、前記コンテンツ再生装置と通信し、前記コンテンツ再生装置を充電させる、クレードル。
【請求項6】
前記ホストコントローラが、第1規格通信ラインを介して前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信し、
前記システムコントローラが、前記第1規格とは異なる第2規格信ラインを介して前記第1コンテンツ再生装置または前記第2コンテンツ再生装置と通信する、請求項1〜5のいずれかに記載のクレードル。
【請求項7】
コントローラと通信しているとき充電動作を実行し、コントローラと通信していないとき充電動作を実行しない第1コンテンツ再生装置および第2コンテンツ再生装置に充電用の電源電圧をクレードルから供給する給電方法であって、
スイッチによって前記第1コンテンツ再生装置をホストコントローラに接続させ、前記ホストコントローラが前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させるステップと、
スイッチによって前記第2コンテンツ再生装置を前記ホストコントローラに接続させ、前記ホストコントローラが前記第2コンテンツ再生装置と通信し、前記第2コンテンツ再生装置を充電させ、かつ、前記システムコントローラが前記第1コンテンツ再生装置と通信し、前記第1コンテンツ再生装置を充電させるステップとを含む、給電方法。

【図1】
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【図2】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−43484(P2012−43484A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−181154(P2010−181154)
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(710014351)オンキヨー株式会社 (226)
【Fターム(参考)】