説明

コンテンツ再生装置

【課題】多種類のコンテンツが再生可能であり、且つ、各コンテンツに対して最適な音場処理等の信号処理を容易に選択設定することができるコンテンツ再生装置を提供する。
【解決手段】複数態様の信号処理のうち選択された態様の信号処理を行う信号処理部を設ける。この信号処理の態様数よりも少ない選択肢で信号処理態様の選択を受け付け、選択された選択肢と入力されるコンテンツの種類に基づいて複数の信号処理の態様から1の態様を選択し、この選択された態様で入力されたコンテンツに対して信号処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、再生するオーディオ信号に対して複数種類の音場処理等の信号処理が可能なコンテンツ再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のAV(オーディオ・ビデオ)機器を自由に組み合わせてAVシステムを構成するカスタム・インストレーションが広く行われている。カスタム・インストレーションにおいて、複数のソース機器を接続して多様なオーディオ・ビデオコンテンツの中から所望のものを自由に選択して再生するためにAVレシーバが用いられる(例えば非特許文献1)。
【0003】
近年のAVレシーバは、ソース機器として、従来より一般的なSTB(セット・トップ・ボックス)、DVDプレーヤ、VCR(ビデオ・カセット・レコーダ)デッキ等が接続されるほか、iPod(登録商標)、USBメモリ、パーソナルコンピュータ(HDD)などの多種類のコンテンツを多数記憶することができる記憶装置がソース機器として接続可能になってきている。このため、再生されるコンテンツの種類も、たとえばオーディオコンテンツ、ビデオコンテンツ、フォトアルバム、ゲーム等極めて多様化している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Yamaha Corporation of America、“RX-V / RX-Z / RX-N Series, AV Receivers from Yamaha Electronics”、[online]、平成21年、Yamaha Corporation of America、[平成21年5月15日検索]、インターネット<URL:http://www.yamaha.com/yec/products/productdetail.html?CNTID=558249&CTID=5000300>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
AVレシーバは、再生されたコンテンツのオーディオ信号に対して音場処理等の信号処理を施すが、再生されたコンテンツの種類に合わせた処理を施すことが好適である。またさらに、ユーザの好みやコンテンツの内容に合わせて、信号処理の設定を変更することが好ましい。したがって、再生されるコンテンツの多様化に応じて、AVレシーバの信号処理部に設定される信号処理の態様も多様化させることが望まれる。
【0006】
ユーザは、再生するコンテンツの種類や好み、コンテンツの内容などに応じて信号処理の態様を選択する必要があるが、多くの信号処理態様の選択をユーザに開放した場合、選択肢が多すぎてユーザが選択に迷ってしまう可能性がある上に、各信号処理態様の違いを明確にするため、その態様の説明を詳しく表示する必要があり、表示が煩雑になってしまう。そのため、ユーザによっては面倒に感じたり、最適でない音場で視聴を続けたりしてしまう可能性があった。
【0007】
この発明は、多種類のコンテンツが再生可能であり、且つ、各コンテンツに対して最適な音場処理等の信号処理を容易に選択設定することができるコンテンツ再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、複数種類のコンテンツを入力するコンテンツ入力部と、前記入力されたコンテンツに対して、複数態様の信号処理のうち選択された態様の信号処理を行う信号処理部と、前記信号処理の態様数よりも少ない選択肢で信号処理態様の選択を受け付ける処理態様選択部と、前記処理態様選択部によって選択された選択肢、および、前記コンテンツ入力部から入力されるコンテンツの種類に基づいて前記複数態様の信号処理から1の態様を選択し、この選択結果を前記信号処理部に指示する態様選択部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、この発明は、前記複数種類のコンテンツがビデオコンテンツ、オーディオコンテンツ、ゲームコンテンツを含み、前記信号処理が前記コンテンツに含まれるオーディオ信号に対する音場処理であることを特徴とする。
【0010】
さらに、この発明は、前記コンテンツ入力部から入力するコンテンツの種類の選択を受け付けるコンテンツ種類選択部を更に備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、ユーザにより同じ選択肢が選択された場合でも、再生されるコンテンツに合わせて信号処理の態様を切り換えるため、多種類の態様で信号処理を行う場合でもユーザは簡略な操作で最適の信号処理態様を選択することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施形態であるAVレシーバを含むAVシステムの構成図
【図2】前記AVレシーバのブロック図
【図3】前記AVレシーバの制御部に記憶されているアクティビティテーブルを示す図
【図4】前記AVレシーバの制御部に記憶されている音場選択テーブルを示す図
【図5】前記音場選択テーブルに基づく音場処理の選択の態様を説明する図
【図6】前記AVレシーバのコンテンツ再生開始時の動作を示すフローチャート
【図7】前記AVレシーバのコンテンツ再生開始時のTV表示画面の例を示す図
【図8】前記AVレシーバの音場選択時の動作を示すフローチャートおよびTV表示画面の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、この発明の実施形態であるAVレシーバ1を含むAVシステムの構成図である。このAVシステムは、AVレシーバ1に、複数のソース機器2、TV(モニタ)3、スピーカ4が接続されたいわゆるカスタムインストレーションのAVシステムである。
【0014】
AVレシーバ1は、複数のソース機器2から1つを選択するセレクタ機能、選択されたソース機器2から入力される音声信号を増幅してスピーカに出力するオーディオアンプ機能、ソース機器2から入力される映像信号を下流側のTV3に出力するレピータ機能、FM放送などのラジオ放送を受信するチューナ機能、ユーザの操作に応じてソース機器2、TV3を制御するコマンダ機能等を有している。
【0015】
AVレシーバ1に上流側装置として接続されるソース機器2としては、たとえば、STB(セット・トップ・ボックス)21、DVDプレーヤ22、ゲーム機(Game)23、パーソナルコンピュータ(PC)24、USBメモリ25、iPod(登録商標)26等がある。STB21は、ケーブルまたは衛星から受信したテレビ放送を再生する再生部を有している。DVDプレーヤ22は、セットされたディスクを再生する再生部を有している。ゲーム機23は、セットされたDVD等のメディアに基づきゲーム音声やゲーム画像を再生する再生部を有している。PC24は、オーディオコンテンツやビデオコンテンツ等を記憶する記憶部(HDD)を有しているとともに、これらコンテンツを再生する再生機能も有している。USBメモリ25は、オーディオコンテンツ等のコンテンツを記憶する記憶部を有している。また、iPod26は、オーディオコンテンツやビデオコンテンツ等を記憶する記憶部(HDDやフラッシュメモリ)を有しているとともに、これらコンテンツを再生する再生機能も有している。
【0016】
AVレシーバ1の下流側装置として接続されるTV3は、主として、AVレシーバ1から入力される映像を表示するためのモニタとして使用される。
【0017】
また、AVレシーバ1は、リモコン5が発生した赤外線のリモコン信号を受信するためのリモコン信号受信部12を有している。
【0018】
図2は、AVレシーバ1のブロック図である。
AVレシーバ1(の背面)には、上記複数のソース機器2を接続するための各種コネクタが設けられている。AVレシーバ1に設けられているコネクタは、HDMIコネクタ41,42、アナログコネクタ43、LANコネクタ44、USBコネクタ45、iPod専用コネクタ46等である。なお、各コネクタはトランシーバ等の物理層の回路を含むものとする。
【0019】
このうち、HDMIコネクタ41、42には、STB21、DVDプレイヤ22が接続されている。アナログコネクタ43にはゲーム機23が接続されている。LANコネクタ44にはLANを介してPC24が接続されている。USBコネクタ45にはUSBメモリ25が接続されている。iPod専用コネクタ46にはiPod26が接続されている。なお、各コネクタと接続されるソース機器の組み合わせは、この実施形態に限定されない。
【0020】
HDMIコネクタ41、42はセレクタ14に接続され、アナログコネクタ42は、A/Dコンバータ17を介してセレクタ14に接続され、LANコネクタ44、USBコネクタ45、専用ベイ46は、周辺機器インタフェース16を介してセレクタ14に接続されている。また、セレクタ14には、内蔵のソース機器として、チューナ18、制御部10も接続されている。チューナ18はFM放送などの放送音声を受信再生する装置である。制御部10はマイコン等で構成されており、PC24やiPod26と通信する機能やセレクタ14を切り換える機能を有するとともに、各種操作ガイド、設定ウィザード等のOSD等を表示する機能を有し、OSDを表示するときソース機器として機能する。
【0021】
制御部10は、リモコン5や操作・表示部11から入力される切換操作等に応じてセレクタ14を切り換え、ソース機器を選択する。
【0022】
セレクタ14には、オーディオ信号を含むビデオ信号、オーディオ信号のみ、または、映像のみのビデオ信号が入力される。セレクタ14は、選択した機器のオーディオ信号をオーディオ信号処理部30に出力し、選択した機器のビデオ信号をHDMIトランスミッタ34に出力する。HDMIトランスミッタ34にはTV3が、HDMIケーブルを介して接続されている。
【0023】
オーディオ信号処理部30は、音場処理部30Aを備え、入力されたオーディオ信号に対して音場処理を行う。音場処理とは、擬似的な空間におけるオーディオ信号の響きを信号処理によってオーディオ信号に付加する処理である。音場処理部30Aは、図4に示すように、音場1(Music Video)、音場2(Movie1)、音場3(Sports)、音場4(Jazz Club)、音場5(Movie2)、音場6(Hall A)、音場7(Action Game)の7種類の態様の音場処理が可能である。オーディオ信号処理部30(音場処理部30A)は、制御部10からの指示に応じて、いずれかの態様を選択して、入力されたオーディオ信号に対して音場処理を行う。
【0024】
オーディオ信号は、オーディオ信号処理部30で、上記音場処理に加えてイコライジング、音質制御等の信号処理がされたのち、D/Aコンバータ31でアナログ信号に変換される。このアナログ信号がオーディオアンプ32で増幅され、スピーカ4に入力される。なお、オーディオーアンプ32がディジタルアンプの場合、D/Aコンバータ31は、オーディオ信号をPCMコードからPWM信号に変換する回路で構成される。
【0025】
リモコン5は、AVレシーバ1の電源のオン/オフする電源ボタン、カーソル移動ボタン、決定ボタン等を有している。ユーザがボタンを操作すると、リモコン5は、その操作されたボタンに対応する赤外線のリモコン信号を発生する。AVレシーバ1は、リモコン5が発生した赤外線信号を受信するリモコン信号受信部12を備えている。リモコン信号受信部12は、リモコン5が発生したリモコン信号を受信すると、そのコマンドコードを解析して制御部10に入力する。制御部10は、リモコン信号受信部12から入力されたコマンドコードに基づき、TV3に表示するOSD画面を切り換えたり、セレクタ14を切り換えるなどの対応する処理を実行する。
【0026】
ここで、AVレシーバ1におけるコンテンツの分類とユーザによる選択手順について説明する。このAVレシーバ1では、コンテンツをListen,Watch,Playの3種類に分類している。Listenは、耳で聴いて楽しむコンテンツであり、オーディオコンテンツである。Watchは、眼で見て楽しむコンテンツであり、ビデオコンテンツである。また、Playは、ユーザが自分で操作して楽しむコンテンツであり、たとえばゲームやフォトアルバム(画像)コンテンツである。これら、Listen,Watch,Playの3つのコンテンツの種類を、このAVレシーバ1では、アクティビティと呼んでいる。
【0027】
図3は、アクティビティテーブルを示す図である。アクティビティテーブルは、各ソース機器2が再生可能なアクティビティを分類したテーブルであり、制御部10に記憶されているものである。この図によれば、ケーブル放送や衛星放送のテレビ放送を受信するSTB21が再生可能なアクティビティは、Watchのみである。また、DVDプレーヤ22の再生可能アクティビティは、WatchとListenである。すなわちDVDで映画等のビデオコンテンツ(Watch)を再生できるとともに、CDの音楽コンテンツ(Listen)も再生可能だからである。またゲーム機23はゲーム(Watch)のみ、チューナ(Tuner)18はListenのみである。また、PC24は、ハードディスク(HDD)に動画、音楽、画像の全てのコンテンツを蓄積記憶することができるため、Listen,Watch,Playの全てが再生可能である。USBメモリ25は、音楽コンテンツ(Listen)、静止画(Play)が再生可能である。また、iPod26は、音楽コンテンツ(Listen)と動画(Watch)が再生可能である。
【0028】
このアクティビティテーブルにおける各ソース機器に対するアクティビティの割り当ては、予め記憶されていてもよく、ソース機器が接続されるときにユーザによって設定されるものであってもよい。
【0029】
ユーザは、コンテンツを再生するとき(再生するコンテンツを選択するとき)、まずアクティビティを選択する。AVレシーバ1は、アクティビティテーブルを参照して、選択されたアクティビティを再生可能なソース機器を選択してTV3に表示する。ユーザは、表示されたソース機器のなかから所望のソース機器を選択する。そうすると、AVレシーバ1は、選択されたソース機器で再生可能な(記憶している)コンテンツのなかから、先に選択されたアクティビティのもののみを抽出して表示する。ユーザが、表示されたコンテンツのなかから所望のものを選択すれば、AVレシーバ1はそのコンテンツを再生する(再生すべくソース機器を制御する)。
【0030】
図4は音場選択テーブルを示す図である。音場選択テーブルは、ユーザによる音場選択と、再生されるアクティビティに応じて選択される音場処理態様を記憶したテーブルである。上述したように音場処理部30Aは7種類の態様(音場1〜音場7)の音場処理を行う。ユーザには、3種類の音場選択肢(Music、Movie、Entertainment)が開放されている。ユーザによって選択された音場選択肢と、再生されるコンテンツの種類(アクティビティ:Watch、Listen、Play)に応じて、音場1〜音場7のいずれかが選択される。
【0031】
図5は、図4の音場選択テーブルに基づく音場処理態様の選択の流れを示す図である。コンテンツの再生時に、ユーザによりアクティビティ(Watch、Listen、Play)が選択される。次に、選択されたアクティビティに属するコンテンツが選択され、このコンテンツが再生される。一方、事前にまたはその後、ユーザによって音場選択肢(Music、Movie、Entertainment)のいずれかが選択される。この選択肢と再生されるコンテンツのアクティビティに基づき音場処理態様(音場1〜音場7)が決定され、音場処理部30Aに設定される。
【0032】
これにより、ユーザは、Music、Movie、Entertainmentの3つの選択肢を選択するのみで、そのとき再生されるコンテンツの種類に応じた適切な音場処理態様が選択される。
【0033】
すなわち、同じ音楽を再生する場合であっても、DVD等で映像とともに楽音が再生される場合(すなわち「Watch」)、CD等で楽音のみが再生される場合(すなわち「Listen」)などそれぞれのアクティビティで好ましい音場は若干異なる。そこで、ユーザが「Music」を選択した場合でも、そのときのアクティビティに応じて音場処理の態様を変更(前者は音場1、後者は音場4)することにより、ユーザに容易に選択できる少ない選択肢を開放しつつ、きめ細かい音場処理を可能にしている。
【0034】
図6は、制御部10のコンテンツ再生開始時の動作を示すフローチャートである。図7は、そのときのTV3の画面表示例を示す図である。
ユーザによりコンテンツ選択の操作があると、まずセレクタ14を制御部10に切り換える(S1)。これは、以下の図7(A)〜(C)の選択画面をOSDとしてTV3に表示するためである。次に、図7(A)に示すようなアクティビティ選択画面をTV3に表示する(S2)。この表示に応じたユーザによるアクティビティの選択を受け付ける(S3)。アクティビティの選択操作が行われると、図3のアクティビティテーブルを参照して、選択されたアクティビティを再生可能なソース機器を抽出する(S4)。そして、抽出されたソース機器を選択する機器選択画面(図7(B)参照)を表示する(S5)。
【0035】
この表示に応じたユーザによるソース機器の選択を受け付ける(S6)。ソース機器の選択操作が行われると、このソース機器にアクセスし、このソース機器が再生可能なコンテンツのうち、先に選択されているアクティビティに該当するものを抽出する(S7)。
【0036】
この抽出処理は、たとえばUSBメモリ25等のストレージの場合には、AVレシーバ1の制御部10が周辺機器インタフェース16を介してストレージにアクセスして記憶されているファイルを確認し、このなかから指定されたアクティビティに対応するコンテンツを抽出する動作である。また、iPod26のようにインテリジェントな装置の場合には、制御部10が周辺機器インタフェース16を介して、指定されたアクティビティに対応するコンテンツのリストを要求し、相手装置(iPod26)の制御から該当するコンテンツのリストを取得する動作となる。
【0037】
そして、コンテンツ選択画面(図7(C)参照)を表示する(S8)。この表示に応じたユーザによるコンテンツの選択を受け付ける(S9)。ユーザによってコンテンツが選択されると、セレクタ14を選択されたソース機器に切り換える(S11)。そして、そのとき選択されている音場選択肢とS3で選択されたアクティビティで音場選択テーブルを検索して音場処理態様を決定する(S12)。この音場処理態様をオーディオ信号処理部30(音場処理部30A)に指示する(S13)。こののち、選択されたコンテンツの再生を開始する(S14)。このコンテンツの再生開始は、AVレシーバ1自身がそのコンテンツを再生する(たとえばMPEG2ファイルを読み出してデコードする)場合のほか、ソース機器2に対してコンテンツの再生を開始するよう指示する動作を含む。なお、選択されたソース機器がSTB21やチューナ18の場合、これらの機器は常時放送を受信・再生しているため、S14の再生開始処理は不要である。
【0038】
なお、S9の選択操作でコンテンツを選択せず「戻る」操作をした場合(S10)には、ソース機器選択画面の表示動作(S5)にもどる。
【0039】
図8(A)は、ユーザによる音場選択肢の選択時の動作を示すフローチャートである。ユーザにより音場を選択する旨の操作が行われると(S20)、制御部10は、音場選択肢をTV3の画面に図8(B)のように表示する(S21)。この音場選択肢は、そのとき再生されているコンテンツに重ねてOSDとして表示される。音場選択肢を表示しつつ、ユーザによる音場選択肢の選択を受け付ける(S22)。音場選択肢が選択されると、選択された音場選択肢、再生されているアクティビティで音場選択テーブルを検索し、音場処理態様を決定する(S23)。そして、この音場処理態様をオーディオ信号処理部30の音場処理部30Aに指示する(S24)。なお、そのときコンテンツが再生されていないときには、S22で選択された音場選択肢をレジスタに記憶するのみで、S23、S24の処理は行わなくてもよい。
【0040】
この実施形態では、AVレシーバ1をコンテンツ再生装置としたが、コンテンツ再生装置の具体的構成はAVレシーバに限定されない。また、この実施形態ではコンテンツの種類を3種類のアクティビティ(Watch、Listen、Play)としたが、コンテンツの種類の分類はこれに限定されない。
【0041】
また、この実施形態では、ユーザがアクティビティを選択することによりソース機器、コンテンツの絞り込みを行っているが、ソース機器またはコンテンツを直接指定するようにしてもよい。この場合、選択されたソース機器やコンテンツに基づいて、そのアクティビティ(コンテンツ種類)を検出し、このコンテンツ種類と選択された音場選択肢に基づいて音場処理態様を決定すればよい。
【0042】
また、音場選択肢は、Music、Movie、Entertainmentの3種類に限定されない。この選択肢は、再生されるオーディオ信号の種類を基づく選択肢であるが、リスナー(ユーザ)の好みを表す選択肢(たとえば、明るい、温かい、ブリリアントなど)であってもよい。
【0043】
信号処理の対象はオーディオ信号に限定されず、たとえば映像信号であってもよい。また、信号処理の内容は音場処理に限定されない。たとえば、エフェクトやイコライザ等の他の信号処理でもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 AVレシーバ
2 ソース機器
3 TV
10 制御部
30 オーディオ信号処理部
30A 音場処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のコンテンツを入力するコンテンツ入力部と、
前記入力されたコンテンツに対して、複数態様の信号処理のうち選択された態様の信号処理を行う信号処理部と、
前記信号処理の態様数よりも少ない選択肢で信号処理態様の選択を受け付ける処理態様選択部と、
前記処理態様選択部によって選択された選択肢、および、前記コンテンツ入力部から入力されるコンテンツの種類に基づいて前記複数態様の信号処理から1の態様を選択し、この選択結果を前記信号処理部に指示する態様選択部と、
を備えたコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記複数種類のコンテンツは、ビデオコンテンツ、オーディオコンテンツ、ゲームコンテンツを含み、前記信号処理は、前記コンテンツに含まれるオーディオ信号に対する音場処理である請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
前記コンテンツ入力部から入力するコンテンツの種類の選択を受け付けるコンテンツ種類選択部を更に備えた請求項1または請求項2に記載のコンテンツ再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−278580(P2010−278580A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−127078(P2009−127078)
【出願日】平成21年5月26日(2009.5.26)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】