説明

コンテンツ情報表示制御装置およびそのプログラム

【課題】 同一のアーティスト名であるが、曲ファイルに付与されているアーティスト名の文字列が異なる場合であっても、同一のアーティスト名としてアーティスト名リストに列挙すること。
【解決手段】 各アーティスト名の文字列のうち、先頭から所定文字数の文字列を抽出する。抽出された先頭から所定文字数の文字列が共通である各アーティスト名を、同一のアーティスト名と見なして表示アーティスト名として統合し、統合された表示アーティスト名を含むアーティスト名リストを生成することによって、同一のアーティスト名であるが、曲ファイルに付与されているアーティスト名の文字列が異なる場合であっても、同一のアーティスト名としてアーティスト名リストに列挙することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツに付与されたコンテンツ情報を表示するコンテンツ情報表示装置およびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDD(Hard Disk Drive)を備え、HDDに記録されている複数のコンテンツ(例えば、曲ファイル等)の中から選択された曲ファイルを再生する再生装置が普及してきている。このような再生装置においては、ユーザはHDDに記録された多数の曲ファイルの中から所望の曲ファイルを選択する必要がある。曲ファイルの選択操作を簡単化するために、コンテンツ情報であるアーティスト名のリストの中から所望のアーティスト名を選択し、さらに、選択されたアーティスト名が付与されている曲ファイルが列挙された曲リストの中から所望の曲ファイルを選択することが行われている。
【0003】
ここで、同一のアーティスト名の曲ファイルであっても、曲ファイルに付与されているアーティスト名の文字列が異なっている場合がある。例えば、アーティスト名「ABCD」であっても、曲ファイルによっては、「ABCD」、「ABCD featuring
XYZ」、「ABCD featuring OPQ」、「abcd」等の様々な表記が行われている場合があり、この場合、それぞれが異なるアーティスト名としてアーティスト名リストに列挙されてしまう。従って、アーティスト名「ABCD featuring XYZ」が付与されている曲ファイルを検索するために、ユーザがアーティスト名リストの中からアーティスト名「ABCD」を選択した場合には、所望の曲ファイルを見つけ出す事ができないという問題がある。
【0004】
下記特許文献1は、0042〜0043段に以下の内容を記載している。この判別及び変換処理に際しては、例えば前記図7(c)、(e)に示されるように、半角ローマ字である「The Yellow
Monkey」の文字以外に、「The Yellow Monkey」の全角ローマ字、「ザ・イエローモンキー」の全角カタカナの文字が使われているときには、これらを全て半角ローマ字の「The Yellow
Monkey」に変換する処理を行うこととなる。この処理は、アーティスト名データ形式統一部34におけるデータ形式統一機能選択部35が文字変換部36の処理を行うように選択しているとき、文字変換選択部38が半角ローマ字変換部41の作動を選択することにより、半角ローマ字変換部41において入力したCDDBのアーティスト名が半角ローマ字以外の文字であることを検出したときには、変換テーブル49のデータを利用して全て半角ローマ字に変換することにより行うことができる。
【0005】
しかし、特許文献1に記載の技術によると、同じアーティスト名であるが変換テーブル49に登録されていないアーティスト名については、同一アーティスト名として変換及び統一化されないという問題を有している。
【0006】
【特許文献1】特開2005−44434号
【特許文献2】特開2004−22785号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、同一のコンテンツ情報であるが、コンテンツに付与されているコンテンツ情報の文字列が異なる場合であっても、同一のコンテンツ情報としてリストに列挙できるコンテンツ情報表示制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ情報表示制御装置は、複数のコンテンツを記録可能であり、前記各コンテンツに関するコンテンツ情報を管理可能なコンテンツ記憶媒体の中からユーザ操作に応じて所望のコンテンツを選択するために、前記コンテンツ情報の一覧であるコンテンツ情報リストを表示装置に表示させるコンテンツ情報表示制御装置であって、前記各コンテンツ情報の文字列のうち、先頭から所定文字数の文字列を抽出する文字列抽出手段と、前記抽出された先頭から所定文字数の文字列が共通である前記各コンテンツ情報を、同一のコンテンツ情報と見なして表示コンテンツ情報として統合する統合手段と、前記統合された表示コンテンツ情報を含むコンテンツ情報リストを、前記表示装置に表示させる表示制御手段とを備える。
【0009】
抽出された先頭から所定文字数の文字列が共通である前記各コンテンツ情報を、同一のコンテンツ情報と見なして表示コンテンツ情報として統合し、統合された表示コンテンツ情報を含むコンテンツ情報リストを生成することによって、同一のコンテンツ情報であるが、コンテンツに付与されているコンテンツ情報の文字列が異なる場合であっても、同一のコンテンツ情報としてリストに列挙することができる。例えば、コンテンツ情報の一例としてのアーティスト名が、「ABCD」、「ABCD
featuring XYZ」、「ABCD
featuring OPQ」である3つのアーティスト名について、所定文字数を3とすると、いずれも抽出された先頭から所定文字数の文字列が「ABC」と共通になるので、これらのアーティスト名を統合して、1つの表示アーティスト名のみをアーティスト名リストに列挙することができる。また、上記特許文献1のように例えば「ABCD featuring XYZ」が変換テーブルに登録されていないために、「ABCD featuring XYZ」を「ABCD」や「ABCD
featuring OPQ」と異なるアーティスト名と判断されることを防止できる。
【0010】
好ましい実施形態においては、先頭から所定文字数の文字列と、それに対応する前記表示コンテンツ情報とを記憶可能な表示コンテンツ情報変換記憶手段と、前記文字列抽出手段によって抽出された先頭から所定文字数の文字列を、前記表示コンテンツ情報変換記憶手段を参照し、前記表示コンテンツ情報に変換する変換手段とをさらに備える。
【0011】
この場合、先頭から所定文字数の文字列を予め登録されている表示コンテンツ情報に変換して、コンテンツ情報リストに列挙されることができる。従って、ユーザにより分かり易いコンテンツ情報で、統一されたコンテンツ情報を表示することができる。
【0012】
好ましい実施形態においては、前記文字列抽出手段によって抽出された先頭から所定文字数の文字列が、前記表示コンテンツ情報変換記憶手段に記憶されていない場合、前記変換手段が、前記文字列抽出手段によって抽出された先頭から所定文字数の文字列を前記表示コンテンツ情報に決定する。
【0013】
この場合、先頭から所定文字数の文字列に対応する表示コンテンツ情報が登録されていない場合でも、コンテンツ情報リストに「先頭から所定文字数の文字列」そのものを表示コンテンツ情報として表示することができる。
【0014】
好ましい実施形態においては、前記表示装置に表示されたコンテンツ情報リストの中からユーザ操作によって所望のコンテンツ情報が選択された場合、前記表示コンテンツ情報に対応する前記コンテンツ情報を全て特定するコンテンツ情報特定手段をさらに備え、前記表示制御手段が、前記特定されたコンテンツ情報が付与されている全コンテンツを抽出し、そのコンテンツ名を含むコンテンツ名リストを前記表示装置に表示させる。
【0015】
この場合、抽出された先頭から所定文字数の文字列が共通である前記各コンテンツ情報を、同一のコンテンツ情報と見なして表示コンテンツ情報として統合した場合にも、選択された表示コンテンツ情報に該当するコンテンツのコンテンツ名(例えば曲名)を含むコンテンツ名リスト(例えば曲名リスト)を表示することができる。
【0016】
好ましい実施形態においては、前記文字列抽出手段が、抽出した文字列を大文字又は小文字のいずれか一方に変換する。
【0017】
この場合、例えば、コンテンツ情報の一例としてのアーティスト名が、「ABCD」、「ABCD
featuring XYZ」、「ABCD
featuring OPQ」、「ABC」である4つのアーティスト名について、所定文字数を3とすると、いずれも抽出された先頭から所定文字数の文字列が「ABC」と共通になるので、これらのアーティスト名を統合して、1つの表示アーティスト名のみをアーティスト名リストに列挙することができる。
【0018】
好ましい実施形態においては、前記文字列抽出手段が、抽出した文字が空白である場合にはその文字を抽出した文字として含めずに先頭から所定文字数の文字列を抽出する。
【0019】
この場合、コンテンツ情報の一部に誤って空白が含まれているような場合であっても、同一コンテンツ情報として見なして統合することができる。
【発明の効果】
【0020】
同一のコンテンツ情報であるが、コンテンツに付与されているコンテンツ情報の文字列が異なる場合であっても、同一のコンテンツ情報としてリストに列挙することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0022】
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコンテンツ情報表示制御装置が適用される再生装置1の構成を示すブロック図である。コンテンツは、映像データ、曲(音楽)データ、又は、静止画データ等の総称であるが、本例では曲データ(曲ファイル)の場合を例に説明する。再生装置1は、HDD(Hard Disk Drive)5に記録されている複数の曲ファイルの中から選択された曲ファイルを再生部6において再生し、図示しないスピーカーから音声を出力する。
【0023】
再生装置1は、制御部2、RAM3、ROM4、HDD等のコンテンツ記憶部5、再生部6、操作部7、および表示部8を備える。これらは、バスを介して互いに接続されている。
【0024】
HDD5には複数のコンテンツ(以下、曲ファイルという。)が記録可能である。HDD5に記録されている曲ファイルは、制御部2の指示によって読み出され、再生部6によって再生される。
【0025】
HDD5には、コンテンツ情報データベース(以下、コンテンツ情報DBという)が格納されている。コンテンツ情報DBは、HDD5に記録されている全曲ファイルに関するコンテンツ情報を管理するデータベースである。コンテンツ情報は、メタデータと呼ばれるものであり、例えば、アーティスト名、アルバム名、ジャンル名等が存在する。これらのコンテンツ情報を使って絞り込みを行うことによって、所望の曲ファイルの曲名を容易に検索することができる。以下、コンテンツ情報がアーティスト名である場合を例に説明するが、その他のコンテンツ情報についても同様である。
【0026】
また、HDD5には、図2に示す表示アーティスト名変換テーブルが格納されている。表示アーティスト名変換テーブルは、後述する制御部2の処理によって抽出されたアーティスト名の先頭から所定文字数の文字列を、表示アーティスト名に変換するためのテーブルであり、ユーザ操作によって所望の表示アーティスト名が登録される。
【0027】
また、HDD5には、図3に示すアーティスト名リストが格納されている。アーティスト名リストは、コンテンツ情報DBに登録されている全アーティスト名に関して、先頭から所定文字数の文字列と、表示アーティスト名とを記録するためのリストである。アーティスト名リストが表示部8に表示される場合、図3のアーティスト名リスト内の表示アーティスト名が列挙されたアーティスト名リストが表示される。
【0028】
制御部2は、再生装置1全体を制御するものであり、ROM4またはHDD5に格納されたプログラムをRAM3内に読み出して実行することにより、後述する各処理を実行する。
【0029】
制御部2は、各アーティスト名の文字列に関し、ユーザ操作によって設定された先頭から所定文字数(例えば、先頭から3文字)の文字列が共通するアーティスト名を同一アーティスト名と見なし、これらのアーティスト名を所定の表示アーティスト名に変換し、アーティスト名リストを生成する。すなわち、制御部2は、アーティスト名リストにおいて、同一アーティスト名の統合を行う。従って、ユーザ操作によって表示アーティスト名が選択されると、同一アーティスト名と見なしたアーティスト名が付与されている全曲ファイルが列挙された曲名リストが表示される。
【0030】
操作部7は、ユーザからの指示を受け付けて制御部2に送信するものであり、操作ボタンやリモコン等である。表示部8は、LCD(液晶ディスプレイ)やFL管等であり、制御部2の指示に基づいて、アーティスト名リストや、曲名リスト等を表示する。再生部6は、HDD5から読み出された曲データを再生(例えば、デコード、D/A変換等)する。
【0031】
以上の構成を有する再生装置1について、その動作を説明する。図4は、制御部2によるアーティスト名リスト表示処理を示すフローチャートである。ユーザ操作によってアーティスト名から所望の曲ファイルを検索する指示が入力されると、制御部2は、アーティスト名統合モードが選択されているか否かを判断する(S1)。アーティスト名統合モードとは、コンテンツ情報DBに登録されているアーティスト名の文字列が異なるが同一のアーティスト名を統合して、アーティスト名リストを表示するモードである。アーティスト名統合モードの設定有無は、ユーザ操作によって実行されている。アーティスト名統合モードでない場合には(S1でNO)、制御部11は、図3のアーティスト名リストに列挙されているアーティスト名を、図5に示すようにそのままアーティスト名リストとして表示部8に表示する。
【0032】
一方、アーティスト名統合モードが設定されている場合(S1でYES)、制御部2は、ユーザ操作に応じて、同一アーティスト名と見なすための先頭からの所定文字数を設定する(S2)。この処理は、S2のタイミングでユーザ操作によって設定される代わりに、予めユーザ操作によって設定されていてもよく、又は、再生装置1の製造者によって予め設定されていてもよい。本例では、所定文字数は3に設定されている。
【0033】
制御部2は、図3のアーティスト名リスト内のアーティスト名について、文字列が異なるが同一アーティスト名であると見なされるアーティスト名の統合処理を実行する(S3〜S8)。まず、制御部2は、図3のアーティスト名リストの内、先頭のアーティスト名を選択する(S3)。この場合は、アーティスト名「ABCD」が選択される。
【0034】
制御部2は、選択したアーティスト名について、先頭から所定文字数の文字列の抽出処理を実行する(S4)。S4の詳細を、図6のフローチャートに示す。制御2は、アーティスト名から先頭の1文字を抽出する(S11)。この場合、アーティスト名「ABCD」の「A」が抽出される。制御部2は、抽出した文字が空白(スペース)であるか否かを判断する(S12)。文字が空白であるか否かは抽出した文字の文字コードを判別することによって実行される。文字が空白である場合(S12でYES)、抽出した空白の文字はアーティスト名リストに格納することなく、S11に戻って、次の文字を選択する。
【0035】
この場合には、抽出した文字「A」は空白ではないので(S12でNO)、制御部2は、抽出した文字を、大文字又は小文字に統一する(S13)。本例においては、抽出した文字を全て大文字に統一する(つまり、小文字であれば大文字に変換する)。ここでは、抽出した文字が大文字「A」であるので、何も処理しない。
【0036】
制御部2は、抽出した文字をアーティスト名リストの「先頭から所定文字数の文字列」の項目に格納する(S14)。その後、制御部2は、抽出しアーティスト名リストの「先頭から所定文字数の文字列」の項目に格納した文字数が所定文字数(3)に達したか否かを判断する(S15)。
【0037】
この場合、未だ達していないので(S15でNO)、S11に戻って、アーティスト名「ABCD」の各文字のうち、「A」の次の文字「B」を新たに抽出してS12〜S15の処理を繰り返す。そして、アーティスト名「ABCD」の各文字のうち、文字「A」、「B」、「C」を抽出し、図3のように、アーティスト名リストの「先頭から所定文字数の文字列」の項目に格納する。この時点で、S15でYESと判断されて、処理を終了する。その結果、アーティスト名「ABCD」について、アーティスト名リストの「先頭から所定文字数の文字列」の項目に「ABC」が登録される。
【0038】
図4に戻って、制御部2は、アーティスト名リスト内の全アーティスト名についてS4の処理を実行済であるか否かを判断する(S5)。この場合、未だ全てのアーティスト名について実行済ではないので(S5でNO)、制御部2は、アーティスト名リストの内、次のアーティスト名(ここでは、「ABCD」の次のアーティスト名「ABCD
featuring XYZ」)が選択されて、S4の処理を実行する。アーティスト名「ABCD featuring XYZ」について、上記の通りS4の処理が実行されることによって、アーティスト名リストの「先頭から所定文字数の文字列」の項目に「ABC」が登録される。
【0039】
同様に、アーティスト名「ABCD featuring OPQ」及び「abcd」についても、上記の通りS4の処理が実行されることによって、アーティスト名リストの各「先頭から所定文字数の文字列」の項目に「ABC」が登録される。
【0040】
アーティスト名リスト内の全アーティスト名についてS4の処理を実行完了すると(S5でYES)、制御部2は、アーティスト名リストの「先頭から所定文字数の文字列」を、図2の表示アーティスト名変換テーブルを参照して、表示アーティスト名に変換し、アーティスト名リストの「表示アーティスト名」の項目に登録する(S7)。例えば、「先頭から所定文字数の文字列」が「ABC」であれば、「表示アーティスト名」には「ABCD」を登録し、「先頭から所定文字数の文字列」が「EFG」であれば、「表示アーティスト名」には「EFGH」を登録する。
【0041】
なお、S7の処理において、制御部2が、「先頭から所定文字数の文字列」が表示アーティスト名変換テーブルに登録されているか否かを判断し、登録されていれば、その「先頭から所定文字数の文字列」に対応する「表示アーティスト名」に変換するが、登録されていなければ、「先頭から所定文字数の文字列」そのものを「表示アーティスト名」として決定し、アーティスト名リストの「表示アーティスト名」の項目に登録するようにしてもよい。
【0042】
制御部2は、アーティスト名リストの「表示アーティスト名」に列挙された全表示アーティスト名を含むアーティスト名リストを生成し、図7に示すように、表示部8に表示する(S8)。従って、コンテンツ情報DBには、アーティスト名「ABCD」について、「ABCD」、「ABCD featuring XYZ」、「ABCD featuring OPQ」、「abcd」の4通りの表記が存在する場合であっても、表示部8に表示されるアーティスト名リストには、「ABCD」のみが含まれることになる。
【0043】
その後、図8に示すとおり、制御部2は、ユーザ操作によって、表示されているアーティスト名リストの中から表示アーティスト名が選択されたか否かを判断する(S21)。ユーザ操作によってアーティスト名リストの中から表示アーティスト名が選択された場合(S21でYES)、制御部2は、図3のアーティスト名リストを参照し、選択された表示アーティスト名に対応するアーティスト名を全て特定する(S22)。例えば、表示アーティスト名「ABCD」が選択された場合、「ABCD」、「ABCD featuring XYZ」、「ABCD featuring OPQ」、「abcd」の4つのアーティスト名が特定される。
【0044】
続いて、制御部2は、特定された全てのアーティスト名が付与されている曲ファイルを、コンテンツ情報DBを参照して特定し、特定した曲ファイルに付与されている曲名を特定する。そして、特定された曲名が列挙された曲名リストを生成し、表示部8に表示させる(S23)。この場合、アーティスト名が、「ABCD」、「ABCD
featuring XYZ」、「ABCD
featuring OPQ」、又は、「abcd」である全曲ファイルの曲名を含む曲名リストが表示される。従って、複数の異なる文字列のアーティスト名が統合され、表示アーティスト名がユーザ操作によって選択された場合に、そのアーティスト名に関する全ての曲名を含む曲名リストを表示することができる。
【0045】
その後、ユーザ操作によって、曲名リストの中から所望の曲名が選択されると、制御部2は選択された曲名の曲ファイルを再生開始するように、HDD5及び再生部6を制御する。
【0046】
以上のように、本実施形態によると、同一アーティストの曲ファイルに付与されているアーティスト名の文字列がそれぞれ異なる場合にも、同一アーティスト名であると見なされる場合には、アーティスト名を表示アーティスト名に統合してアーティスト名リストに表示することができる。なお、アーティスト名だけでなく、アルバム名、ジャンル名等の他のコンテンツ情報についても同様の処理を実行することができる。
【0047】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。本発明は、上記の再生装置を動作させるためのコンピュータプログラムまたはそのコンピュータプログラムを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明はHDDを備える再生装置等に好適に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の好ましい実施形態による再生装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】表示アーティスト名変換テーブルを示す図である。
【図3】アーティスト名リストを示す図である。
【図4】アーティスト名リスト表示処理を示すフローチャートである。
【図5】アーティスト名統合モードでない場合に表示されるアーティスト名リストを示す図である。
【図6】S4の詳細を示すフローチャートである。
【図7】アーティスト名統合モードの場合に表示されるアーティスト名リストを示す図である。
【図8】曲名リスト表示処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0050】
1 再生装置
2 制御部
3 RAM
4 ROM
5 HDD
6 再生部
7 操作部
8 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツを記録可能であり、前記各コンテンツに関するコンテンツ情報を管理可能なコンテンツ記憶媒体の中からユーザ操作に応じて所望のコンテンツを選択するために、前記コンテンツ情報の一覧であるコンテンツ情報リストを表示装置に表示させるコンテンツ情報表示制御装置であって、
前記各コンテンツ情報の文字列のうち、先頭から所定文字数の文字列を抽出する文字列抽出手段と、
前記抽出された先頭から所定文字数の文字列が共通である前記各コンテンツ情報を、同一のコンテンツ情報と見なして表示コンテンツ情報として統合する統合手段と、
前記統合された表示コンテンツ情報を含むコンテンツ情報リストを、前記表示装置に表示させる表示制御手段とを備える、コンテンツ情報表示制御装置。
【請求項2】
先頭から所定文字数の文字列と、それに対応する前記表示コンテンツ情報とを記憶可能な表示コンテンツ情報変換記憶手段と、
前記文字列抽出手段によって抽出された先頭から所定文字数の文字列を、前記表示コンテンツ情報変換記憶手段を参照し、前記表示コンテンツ情報に変換する変換手段とをさらに備える、請求項1に記載のコンテンツ情報表示制御装置。
【請求項3】
前記文字列抽出手段によって抽出された先頭から所定文字数の文字列が、前記表示コンテンツ情報変換記憶手段に記憶されていない場合、前記変換手段が、前記文字列抽出手段によって抽出された先頭から所定文字数の文字列を前記表示コンテンツ情報に決定する、請求項2に記載のコンテンツ情報表示制御装置。
【請求項4】
前記表示装置に表示されたコンテンツ情報リストの中からユーザ操作によって所望のコンテンツ情報が選択された場合、前記表示コンテンツ情報に対応する前記コンテンツ情報を全て特定するコンテンツ情報特定手段をさらに備え、
前記表示制御手段が、前記特定されたコンテンツ情報が付与されている全コンテンツを抽出し、そのコンテンツ名を含むコンテンツ名リストを前記表示装置に表示させる、請求項1〜3のいずれかに記載のコンテンツ情報表示制御装置。
【請求項5】
前記文字列抽出手段が、抽出した文字列を大文字又は小文字のいずれか一方に変換する、請求項1〜4のいずれかに記載のコンテンツ情報表示制御装置。
【請求項6】
前記文字列抽出手段が、抽出した文字が空白である場合にはその文字を抽出した文字として含めずに先頭から所定文字数の文字列を抽出する、請求項1〜5のいずれかに記載のコンテンツ情報表示制御装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の各手段をコンピュータに実行させる、コンテンツ情報表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−97442(P2010−97442A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−268027(P2008−268027)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】