説明

コンテンツ提供システムおよびコンテンツ提供方法

【課題】ユーザがどのコンテンツ提供端末を利用してもコンテンツ取得を迅速に行うことができるコンテンツ提供システムおよびコンテンツ提供方法を提供すること。
【解決手段】コンテンツ提供システム100は、コンテンツを取得するコンテンツ取得端末170に対し自装置が保持するコンテンツを送信するコンテンツ提供端末160と、コンテンツを格納するコンテンツサーバ140と、コンテンツサーバ140からコンテンツ提供端末160にコンテンツを転送するコンテンツ転送装置130と、を有し、ユーザと共に移動可能な利用者識別装置110と、利用者識別装置110と通信可能であるか否かを検出する利用者認識装置120とを更に有し、コンテンツ転送装置130は、利用者認識装置120が利用者識別装置110と通信可能となった場合にコンテンツの転送を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを提供するコンテンツ提供システムおよびコンテンツ提供方法に係り、特に、キオスク端末などのコンテンツ提供端末からユーザが携行するコンテンツ取得端末へとコンテンツを送信するコンテンツ提供システム、ならびにこのシステムで使用される利用者認識装置、コンテンツ転送装置、コンテンツサーバ、コンテンツ提供端末、コンテンツ取得端末、およびコンテンツ提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、店舗や街頭に設置されたいわゆるキオスク端末を介して音楽データなどのコンテンツを提供するサービスが注目されている。このようなコンテンツの提供を行う端末(以下「コンテンツ提供端末」という)は、ネットワーク上のコンテンツサーバからコンテンツを取得し、ユーザからの操作を受けて、コンテンツサーバから取得したコンテンツをユーザのコンテンツ取得端末に送信する。このようなコンテンツ提供システムは、課金の伴うサービスや、一般家庭のネットワーク接続環境では通信速度や安全性が問題となるような場合、取得場所との関連性の高いコンテンツの提供などに好適であることから、広い分野で普及が加速している。今後は、コンテンツ提供端末からコンテンツ取得端末へのコンテンツ送信に、UWB(ultra wideband)や光通信などの高速な短距離通信を用いることで、コンテンツ取得時の利便性が高まり、更に普及していくことが予想される。
【0003】
通常、コンテンツ提供端末は不特定多数のユーザによって利用され、提供の対象となるコンテンツも多種多様であることから、コンテンツ取得端末に送信することが決定されたコンテンツのみがコンテンツサーバからダウンロードされる(例えば特許文献1参照)。
【0004】
図18は、特許文献1に記載されたコンテンツ提供システムの動作を示すシーケンス図である。図18に示すように、まず、コンテンツ取得端末1を携行するユーザがコンテンツ提供端末2の前に到着し(S11)、続けてユーザ操作によりコンテンツの検索および選択が行われる(S12)。コンテンツが選択されると、コンテンツ取得端末1は、選択されたコンテンツの提供をコンテンツ提供端末2に要求する(S13)。コンテンツの提供を要求されると、コンテンツ提供端末2は、コンテンツサーバ3に対し、提供を要求されたコンテンツのダウンロード開始を要求し(S14)、コンテンツのダウンロードを行う(S15)。そして、コンテンツ提供端末2は、コンテンツのダウンロードを完了し(S16)、ダウンロードしたコンテンツを、コンテンツ取得端末1に送信する(S17)。コンテンツ取得端末1は、受信したコンテンツを自装置のコンテンツデータベース(DB:database)に格納し、コンテンツの取得を完了する(S18)。
【0005】
ところが、特許文献1に記載されたコンテンツ提供システムでは、ユーザがコンテンツ提供端末2の前に到着してからコンテンツ取得が完了するまでに時間が掛かるという問題がある。コンテンツ取得までに要する時間が長いと、個々のユーザがコンテンツ提供端末を占用する時間が長くなり、システムとして使い勝手が悪い。
【0006】
特に、コンテンツ提供端末からコンテンツ取得端末へのデータ転送にミリ波UWBのように高い通信速度の通信方式を採用している場合、広域ネットワーク側でのやり取りに要する時間が相対的に長くなり、高速通信のメリットが損なわれる。
【0007】
そこで、コンテンツ提供端末2の前に到着する前に、ユーザが取得を望むコンテンツを選択しておき、選択結果をコンテンツ予約としてコンテンツサーバに保持しておくようにしたシステムが提案されている(例えば特許文献2参照)。
【0008】
図19は、特許文献2に記載されたコンテンツ提供システムの動作を示すシーケンス図である。図19に示すように、まず、コンテンツ取得端末1のユーザが、ネットワークを介してコンテンツサーバ3にアクセスするなど、なんらかの手段でコンテンツサーバ3に格納されたコンテンツについて予約を行うとともに、コンテンツを取得するコンテンツ提供端末を指定する(S21)。コンテンツサーバ3は、いずれかのコンテンツについて予約が行われると、その予約済コンテンツを、指定されたコンテンツ提供端末に利用者識別子と共にダウンロードする(S22)。コンテンツ提供端末2は、コンテンツサーバ3からダウンロードされた予約済コンテンツを、利用者識別子と対応付けて自装置のコンテンツデータベースに格納する(S23)。この状態で、コンテンツ取得端末1がコンテンツ提供端末2の前に到着し(S24)、利用者識別子を含むコンテンツ要求がコンテンツ提供端末2に対して行われると(S25)、コンテンツ提供端末2は、その利用者識別子に対応付けられたコンテンツを自装置のコンテンツデータベースから読み出し、コンテンツ取得端末1に送信する(S26)。これにより、コンテンツ取得端末1のコンテンツ取得は完了する(S27)。
【0009】
図18と図19とを比較すると、図19では、図18のステップS12、S14、S15の処理が前倒しで行われており、ユーザがコンテンツ提供端末2の前に到着してからコンテンツ取得が完了するまでの時間が、これらの処理の分だけ短縮されていることが分かる。すなわち、予めコンテンツとコンテンツ提供端末とを指定しておき、指定されたコンテンツを指定されたコンテンツ提供端末に予めダウンロードしておくことにより、個々のユーザがコンテンツ提供端末を占用する時間を短縮することができる。
【特許文献1】特開2002−352102号公報
【特許文献2】特開2002−15193号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献2記載の技術では、予め指定したコンテンツ提供端末でしか上記した速やかなコンテンツ取得を行うことができないという問題がある。したがって、通りがかりのコンテンツ提供端末からコンテンツを取得しようとする場合や、コンテンツ提供端末の指定を誤っていたような場合には、ユーザがコンテンツ提供端末の前に到着してからコンテンツ取得が完了するまでの時間を短縮することができない。
【0011】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ユーザがどのコンテンツ提供端末を利用してもコンテンツ取得を迅速に行うことができるコンテンツ提供システムおよびコンテンツ提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のコンテンツ転送システムは、コンテンツを取得するコンテンツ取得端末に対し自装置が保持するコンテンツを送信するコンテンツ提供端末と、コンテンツを格納するコンテンツサーバと、前記コンテンツサーバから前記コンテンツ提供端末にコンテンツを転送するコンテンツ転送装置と、を有するコンテンツ提供システムであって、ユーザと共に移動可能な利用者識別装置と、前記利用者識別装置と通信可能であるか否かを検出する利用者認識装置と、を更に有し、前記コンテンツ転送装置は、前記利用者認識装置が前記利用者識別装置と通信可能となった場合にコンテンツの転送を開始する構成を採る。
【0013】
本発明のコンテンツ提供方法は、コンテンツを取得するコンテンツ取得端末に対し自装置が保持するコンテンツを送信するコンテンツ提供端末に、コンテンツ取得端末のユーザが近付いていることを検出する利用者認識ステップと、コンテンツ取得端末のユーザが前記コンテンツ提供端末に近付いていることが検出されると、コンテンツを格納するコンテンツサーバから前記コンテンツ提供端末へのコンテンツの転送を開始するコンテンツ転送開始ステップとを有するようにした。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、コンテンツ取得端末のユーザがコンテンツ提供端末に近付いているときにそのコンテンツ提供端末へコンテンツの転送を開始することができるので、ユーザがどのコンテンツ提供端末を利用してもコンテンツ取得を迅速に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施の形態に係るコンテンツ提供システムの構成を示すシステム構成図である。本発明の具体的な適用例については、実施例として後述する。
【0017】
図1において、コンテンツ提供システム100は、利用者識別装置110、利用者認識装置120、コンテンツ転送装置130、コンテンツサーバ140、利用者予約端末150、コンテンツ提供端末160、およびコンテンツ取得端末170を有する。
【0018】
利用者認識装置120、コンテンツ転送装置130、コンテンツサーバ140、利用者予約端末150、およびコンテンツ提供端末160は、ネットワーク180にそれぞれ接続されている。利用者識別装置110およびコンテンツ取得端末170は、ユーザ190が携行しており、ユーザ190と共に移動する。利用者認識装置120は、ユーザ190がコンテンツ提供端末160に近付く際に通過する場所であって、コンテンツ提供端末160から比較的近い距離の場所に配置されている。
【0019】
利用者識別装置110は、コンテンツの提供を受けるユーザ190の利用者識別子を予め格納し、利用者認識装置120との通信確立を契機に、または通信確立後に、後述する利用者認識装置120からの要求を受けて、格納する利用者識別子を無線通信により送出する。
【0020】
利用者認識装置120は、自装置の無線通信範囲に位置する利用者識別装置110との間で無線通信を行い、その利用者識別装置110の利用者識別子を取得する。そして、利用者識別装置120は、取得した利用者識別子と、自装置の装置識別子とを含む認識情報を、ネットワーク180を介してコンテンツ転送装置130に送信する。
【0021】
コンテンツ転送装置130は、受信した認識情報から、ユーザ190が提供を予約したコンテンツ(以下「予約済コンテンツ」という)を転送すべきコンテンツ取得端末170を特定する。そして、コンテンツ転送装置130は、受信した利用者識別子と特定したコンテンツ取得端末170の端末識別子とを含む転送情報を、ネットワーク180を介してコンテンツサーバ140に送信する。
【0022】
なお、転送情報は、後述するコンテンツ提供端末160からも送信されることがあり、この場合の転送情報には、更にコンテンツのコンテンツ識別子を含む。コンテンツ識別子を含む転送情報については後述する。
【0023】
コンテンツサーバ140は、提供の対象となる複数のコンテンツを予め格納するとともに、ユーザ190に対し任意のコンテンツの提供の予約を受け付ける。そして、コンテンツサーバ140は、受信した転送情報からユーザ190の予約済コンテンツを特定し、予約済コンテンツと、転送情報に含まれる利用者識別子とを、コンテンツデータとして、転送情報に含まれる端末識別子が示すコンテンツ取得端末170に送信する。
【0024】
利用者予約端末150は、ユーザ190操作に応じて、コンテンツサーバ140に対し、コンテンツサーバ140に格納された複数のコンテンツの中から任意のコンテンツの提供の予約を行う。
【0025】
コンテンツ提供端末160は、受信した予約済コンテンツを一時的に格納する。そして、コンテンツ提供端末160は、所定のタイミングで、または後述するコンテンツ取得端末170からの要求に応じて、予約済コンテンツを、PAN(personal area network)200を介してコンテンツ取得端末170に送信する。
【0026】
コンテンツ取得端末170は、コンテンツ提供端末160からPAN200を介して予約済コンテンツを取得し、取得した予約済コンテンツを格納する。
【0027】
このようなコンテンツ提供システム100では、まず、ユーザ190による利用者予約端末140の操作により、予め利用者識別子と対応付けたコンテンツの提供の予約が行われる(矢印301)。その後、ユーザ190がコンテンツ提供端末160に近付くと、利用者識別装置110と利用者認識装置120との間の通信確立を契機として、または通信が確立された後に、利用者識別子が送信され(矢印302)、コンテンツ転送装置130に位置情報が送信され(矢印303)、コンテンツサーバ140に転送情報が送信される(矢印304)。そして、コンテンツサーバから、利用者認識装置120の近くに配置されたコンテンツ提供端末160に、ユーザ190の予約済コンテンツが送信される。そして、ユーザ190が更に移動してコンテンツ提供端末160の前に到達し、コンテンツ提供端末160とコンテンツ取得端末170との間でPAN200が形成されると、前もって転送が開始されていた予約済コンテンツが、コンテンツ取得端末170に送信される(矢印305)。
【0028】
すなわち、コンテンツ提供システム100では、ユーザ190がコンテンツ提供端末160に近付いているときにそのコンテンツ提供端末160へコンテンツの転送を開始できるので、ユーザがどのコンテンツ提供端末160を利用してもコンテンツ取得を迅速に行うことができる。
【0029】
次に、コンテンツ提供システム100の各装置の構成について説明する。
【0030】
図2は、利用者識別装置110の構成を示すブロック図である。
【0031】
図2において、利用者識別装置110は、利用者識別子格納部111、無線通信部112、および利用者識別子送信部113を有する。
【0032】
利用者識別子格納部111は、自装置のユーザ190の利用者識別子を予め格納する。
【0033】
無線通信部112は、利用者認識装置120と無線通信を行う。
【0034】
利用者識別子送信部113は、無線通信部112を介して、利用者識別子格納部111に格納された利用者識別子を、利用者認識装置120に送信する。具体的には、利用者識別子送信部113は、利用者認識装置120との間で無線接続が確立したタイミング、または無線接続が確立した後、利用者認識装置120から送出される利用者識別子の送信を要求する信号を受信したときに、利用者識別子を送出する。
【0035】
このように、利用者識別装置110は、利用者認識装置120との間での通信確立を契機に、または通信が確立された後に、その利用者認識装置120に対して、自装置のユーザ190の利用者識別子を送信する構成を有する。
【0036】
図3は、利用者認識装置120の構成を示すブロック図である。
【0037】
図3において、利用者認識装置120は、装置識別子格納部121、無線通信部122、ネットワーク通信部123、利用者識別子受信部124、および認識情報送信部125を有する。
【0038】
装置識別子格納部121は、自装置の装置識別情報を予め格納する。
【0039】
無線通信部122は、利用者識別装置110と無線通信を行う。
【0040】
ネットワーク通信部123は、ネットワーク180に接続し、ネットワーク180に接続された他の装置と通信を行う。
【0041】
利用者識別子受信部124は、無線通信部122を介して利用者識別装置110から利用者識別子を取得する。具体的には、利用者識別子受信部124は、利用者識別装置110との間で無線接続が確立した後、利用者識別装置110が送出した利用者識別子を受信する。または、利用者識別子受信部124は、利用者識別装置110との間で無線接続が確立した後、利用者認識装置120に対して、利用者識別子の送信を要求する信号を送出し、この信号に対する応答として利用者識別装置110から送出される利用者識別子を受信する。利用者識別子を受信すると、利用者識別子受信部124は、受信した利用者識別子を認識情報送信部125に渡す。
【0042】
認識情報送信部125は、利用者識別子を受け取ると、装置識別子格納部121から自装置の装置識別子を読み出し、受け取った利用者識別子と読み出した装置識別子とを含む認識情報を作成する。そして、認識情報送信部125は、作成した認識情報を、ネットワーク通信部123を介して、コンテンツ転送装置130に送信する。
【0043】
このように、認識情報送信部125は、利用者識別子を受信したとき、つまり利用者識別装置110との間で通信が確立された際に、その利用者識別子と自装置の装置識別子とを、認識情報としてコンテンツ転送装置130に送信する構成を有する。
【0044】
図4は、コンテンツ転送装置130の構成を示すブロック図である。
【0045】
図4において、コンテンツ転送装置130は、位置テーブル格納部131、ネットワーク通信部132、認識情報受信部133、およびコンテンツ転送制御部134を有する。
【0046】
位置テーブル格納部131は、コンテンツ提供端末160の端末識別子と利用者認識装置120の装置識別子とを対応付けた位置テーブルを予め格納する。
【0047】
図5は、位置テーブル格納部131に格納される位置テーブルの内容の一例を示す図である。
【0048】
図5に示すように、位置テーブル310は、コンテンツ提供端末160の端末識別子312と、そのコンテンツ提供端末160の近辺に配置された利用者認識装置120の装置識別子311を対応づけている。すなわち、位置テーブル310は、利用者認識装置120ごとに、ユーザ190によって、利用者認識装置120からユーザ190の利用を予測できる1つまたは複数のコンテンツ提供端末160、つまりユーザ190の予約済コンテンツを転送しておくべきコンテンツ提供端末160を規定している。
【0049】
例えば、図5に示す置テーブル310において、「第1の利用者認識装置」の装置識別子311に、「第1のコンテンツ提供端末」の端末識別子312が対応付けられている。これは、利用者識別装置110を携行するユーザ190が第1の利用者識別装置の付近を通過した場合に、当該ユーザ190が第1のコンテンツ提供端末160に近付いていること、つまり、対応する予約済コンテンツを第1のコンテンツ提供端末160に転送すべきであることを示している。
【0050】
図4のネットワーク通信部132は、ネットワーク180に接続し、ネットワーク180に接続された他の装置と通信を行う。
【0051】
認識情報受信部133は、ネットワーク通信部132を介して利用者認識装置120から送られてくる認識情報を受信し、受信した認識情報を、コンテンツ転送制御部134に渡す。
【0052】
コンテンツ転送制御部134は、認識情報を受け取ると、位置テーブル310を参照し、認識情報に含まれる装置識別子に対応する端末識別子を特定する。そして、コンテンツ転送制御部134は、特定した端末識別子と受信した認識情報に含まれる利用者識別子とを含む転送情報を作成し、作成した認識情報を、ネットワーク通信部132を介して、コンテンツサーバ140に送信する。
【0053】
このように、コンテンツ転送装置130は、認識情報を受信したとき、その利用者識別子と、対応するユーザ190の利用を予測できる1つまたは複数のコンテンツ提供端末160の端末識別子とを、転送情報としてコンテンツサーバ140に送信する構成を有する。
【0054】
図6は、コンテンツサーバ140の構成を示すブロック図である。
【0055】
図6において、コンテンツサーバ140は、コンテンツデータベース141、ネットワーク通信部142、予約受付部143、予約テーブル格納部144、転送情報受信部145、およびコンテンツ送信部146を有する。
【0056】
コンテンツデータベース141は、ユーザ190への提供の対象となる複数のコンテンツを予め格納する。
【0057】
ネットワーク通信部142は、ネットワーク180に接続し、ネットワーク180に接続された他の装置と通信を行う。
【0058】
予約受付部143は、ネットワーク通信部142を介して、他の装置からユーザ190に対する任意のコンテンツの提供の予約を受け付け、予約済コンテンツのコンテンツ識別子と予約を行ったユーザ190の利用者識別子とを対応付けた予約テーブルを作成する。
【0059】
予約テーブル格納部144は、予約受付部143が作成する予約テーブルを格納する。
【0060】
図7は、予約テーブル格納部144に格納される予約テーブルの内容の一例を示す図である。
【0061】
図7に示すように、予約テーブル320は、コンテンツデータベース141に格納されたコンテンツのコンテンツ識別子321に、そのコンテンツ識別子321が示すコンテンツの提供を予約したユーザ190の利用者識別子322を対応付けている。
【0062】
図6の転送情報受信部145は、ネットワーク通信部142を介してコンテンツ転送装置130から送られてくる転送情報を受信し、受信した転送情報をコンテンツ送信部146に渡す。
【0063】
コンテンツ送信部146は、転送情報を受け取ると、受け取った転送情報に従って、コンテンツの転送を行う。具体的には、コンテンツ送信部146は、受信した転送情報に含まれる利用者識別子に対応するコンテンツ識別子321を取得し、取得したコンテンツ識別子321が示すコンテンツを予約済コンテンツとしてコンテンツデータベース141から読み出す。そして、コンテンツ送信部146は、読み出した予約済コンテンツと、受信した転送情報に含まれる利用者識別子とを、コンテンツデータとして、ネットワーク通信部142を介して、受信した転送情報に含まれる端末識別子が示すコンテンツ提供端末160に送信する。
【0064】
このように、コンテンツサーバ140は、転送情報を受信したとき、その利用者情報と対応する予約済コンテンツとを、対応するユーザ190の利用を予測できる1つまたは複数のコンテンツ提供端末160に送信する構成を有する。
【0065】
図8は、コンテンツ提供端末の構成を示すブロック図である。
【0066】
図8において、コンテンツ提供端末160は、端末識別子格納部161、ネットワーク通信部162、コンテンツ受信部163、提供コンテンツ格納部164、PAN通信部165、利用者識別子受信部166、およびコンテンツ送信部167を有する。
【0067】
端末識別子格納部161は、自端末の端末識別子を予め格納する。
【0068】
ネットワーク通信部162は、ネットワーク180に接続し、ネットワーク180に接続された他の装置と通信を行う。
【0069】
コンテンツ受信部163は、ネットワーク通信部162を介してコンテンツサーバ140から送られてくるコンテンツデータを受信し、受信したコンテンツデータを、提供コンテンツ格納部164に格納する。
【0070】
提供コンテンツ格納部164は、コンテンツ受信部163により格納されたコンテンツデータを、例えば、コンテンツの提供先であるコンテンツ取得端末170への送信が完了するまで、一時的に格納する。
【0071】
PAN通信部165は、自己の通信圏内に位置するコンテンツ取得端末170との間で、例えばミリ波UWBによるPANを形成し、コンテンツ取得端末170と短距離無線通信を行う。
【0072】
利用者識別子受信部166は、PAN通信部165を介してコンテンツ取得端末170から利用者識別子を取得する。具体的には、利用者識別子受信部166は、コンテンツ取得端末170との間で無線接続が確立したタイミングで、コンテンツ取得端末170が送出する利用者識別子を受信する。または、利用者識別子受信部166は、コンテンツ取得端末170との間で無線接続が確立した後に、利用者識別子の送信を要求する信号を送出し、この信号に対する応答としてコンテンツ取得端末170から送出される利用者識別子を受信する。利用者識別子を受信すると、利用者識別子受信部166は、受信した利用者識別子をコンテンツ送信部167に渡す。
【0073】
コンテンツ送信部167は、コンテンツの送信の要求として利用者識別子を受け取ると、提供コンテンツ格納部164から、受け取った利用者識別子に対応するコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツを、PAN通信部165を介してコンテンツ取得端末170に送信する。
【0074】
このように、コンテンツ提供端末160は、コンテンツ取得端末170から利用者識別子を受信したとき、つまりコンテンツ取得端末170がコンテンツ提供端末160の前に来たとき、自装置内に既に格納された対応するコンテンツを読み出して返信する構成を有する。
【0075】
図9は、コンテンツ取得端末の構成を示すブロック図である。
【0076】
図9において、コンテンツ取得端末170は、利用者識別子格納部171、PAN通信部172、利用者識別子送信部173、コンテンツ受信部174、および取得コンテンツ格納部175を有する。
【0077】
利用者識別子格納部171は、自装置のユーザ190の利用者識別子を予め格納する。ここでは、説明の簡便のため、利用者識別子格納部171が格納する利用者識別子は、利用者識別子装置110が格納する利用者識別子と同一であるものとする。なお、利用者識別子110の利用者識別子とコンテンツ取得端末170の利用者識別子とが異なる場合でも、これらをユーザ190ごとに対応付けておくことにより、相互に変換することができる。
【0078】
PAN通信部172は、自己の通信圏内に位置するコンテンツ提供端末160との間で、例えばミリ波UWBによるPANを形成し、コンテンツ提供端末160と短距離無線通信を行う。
【0079】
利用者識別子送信部173は、PAN通信部172を介して、利用者識別子格納部171に格納された利用者識別子を、コンテンツ提供端末160に送信する。具体的には、利用者識別子送信部173は、コンテンツ提供端末160との間で無線接続が確立したタイミングで、または無線接続が確立した後に、コンテンツ提供端末160から送出される利用者識別子の送信を要求する信号を受信したときに、利用者識別子を送出する。
【0080】
コンテンツ受信部174は、PAN通信部172を介してコンテンツ提供端末160から送られてくるコンテンツを受信し、受信したコンテンツを、取得コンテンツ格納部175に格納する。
【0081】
取得コンテンツ格納部175は、コンテンツ受信部174により格納されたコンテンツを読み出し可能な状態で保持する。
【0082】
このように、コンテンツ取得端末170は、コンテンツ提供端末160から、自装置のユーザ190が所望するコンテンツ取得する。
【0083】
なお、以上説明した各装置は、図示しないが、CPU(central processing unit)、制御プログラムを格納したROM(read only memory)やハードディスクなどの記憶媒体、RAM(random access memory)などの作業用メモリ、および通信回路などを有する。CPUが制御プログラムを実行することで、上記した上記各部の機能は実現される。
【0084】
次に、コンテンツ提供システム100の各装置の動作を、コンテンツ提供システム100全体の動作を示すシーケンス図と、装置部の動作を示す流れ図とを用いて説明する。
【0085】
図10は、コンテンツ提供システム100全体の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0086】
図10に示すように、コンテンツサーバ140は、利用者予約端末150からコンテンツの提供の予約を受け付けると、予約したユーザ190の利用者識別子を予約済コンテンツに対応付ける形で、予約テーブル320を更新する(S1100)。
【0087】
この予約受付が行われた後に、ユーザ190の移動に伴って利用者識別装置110と利用者認識装置120との間で通信確立が行われると(S1200)、利用者識別装置110は、自装置の利用者識別子を利用者認識装置120に送信する(S1300)。利用者認識装置120は、この利用者識別子を受信すると、ユーザ190の接近を認識して(S1400)、コンテンツのダウンロードを開始すべく、利用者識別子と自装置の装置識別子とを含む認識情報を生成してコンテンツ転送装置130に送信する(S1500)。
【0088】
ここで、コンテンツ転送装置130の動作について詳述する。
【0089】
図11は、コンテンツ転送装置130の動作を示すフローチャートであり、図10のステップS1500とステップS1600に対応するものである。
【0090】
まず、ステップS1510で、認識情報受信133は、認識情報を受信したか否かを判断する。コンテンツ転送装置130は、認識情報を受信した場合には(S1510:YES)、受信した認識情報をコンテンツ転送制御部134に渡し、ステップS1520に進む。
【0091】
ステップS1520で、コンテンツ転送制御部134は、位置テーブル310を参照し、受け取った認識情報の装置識別子に対応する端末識別子を取得する。
【0092】
そして、ステップS1530で、コンテンツ転送制御部134は、取得した端末識別子と受け取った利用者識別子とを含む転送情報を生成する。
【0093】
そして、ステップS1540で、コンテンツ転送制御部134は、生成した転送情報を、コンテンツサーバ140に送信する。
【0094】
そして、ステップS1550で、コンテンツ転送装置130は、処理を継続するか否かを判断し、処理を継続する場合には(S1550:YES)、ステップS1510に戻り、終了指示などにより処理を終了する場合には(S1550:NO)、一連の処理を終了する。
【0095】
一方、認識情報を受信しない間は(S1510:NO)、コンテンツ転送装置130はステップS1550にそのまま進み、ステップS1510、S1550の判断処理を繰り返して、認識情報の受信を待機する。
【0096】
このようにして、図10に示すように、コンテンツ転送装置130は、認識情報を受信するごとに、位置テーブル310から予約済コンテンツを転送すべきコンテンツ提供端末160の端末識別子を取得し、転送情報をコンテンツサーバ140に送信する(S1600)。
【0097】
ここで、コンテンツサーバ140の動作について詳述する。ここでは、コンテンツの転送に関する処理のみについて説明する。
【0098】
図12は、コンテンツサーバ140の動作を示すフローチャートである。
【0099】
まず、ステップS1610で、転送情報受信部145は、転送情報を受信したか否かを判断する。コンテンツ送信部146は、転送情報を受信した場合には(S1610:YES)、受信した転送情報をコンテンツ送信部146に渡し、ステップS1620に進む。
【0100】
ステップS1620で、コンテンツ送信部146は、受信した転送情報が、予約済コンテンツの転送を指示するものか否かを、例えば転送情報がコンテンツ識別子を含むか否かに基づいて判断する。コンテンツ送信部146は、転送情報が予約済コンテンツの転送を指示するものである場合には(S1620:YES)、ステップS1630に進み、転送情報が予約済コンテンツの転送を指示するものではない場合、つまり特に予約されていないコンテンツの転送を指示するものである場合には(S1620:NO)、ステップS1640に進む。
【0101】
コンテンツ識別子を含む転送情報は、コンテンツ取得端末170から送信されるものであり、その転送情報単体で、どのコンテンツをどのコンテンツ提要端末160に送信すべきかを特定することができる。
【0102】
ステップS1630で、コンテンツ送信部146は、予約テーブル320を参照し、受け取った転送情報に含まれる利用者識別子に対応するコンテンツを特定し、特定したコンテンツをコンテンツデータベース141から取得する。
【0103】
そして、ステップS1650で、コンテンツ送信部146は、取得したコンテンツを、受信した転送情報に含まれる端末識別子が示すコンテンツ提供端末160に送信する。
【0104】
そして、ステップS1660で、コンテンツ送信部146は、処理を継続するか否かを判断し、処理を継続する場合には(S1660:YES)、ステップS1610に戻り、終了指示などにより処理を終了する場合には(S1660:NO)、一連の処理を終了する。
【0105】
一方、ステップS1640で、コンテンツ送信部146は、転送情報に含まれるコンテンツ識別子に対応するコンテンツを、コンテンツデータベース141から取得してステップS1650に進み、取得したコンテンツをコンテンツ提供端末160に送信する。これにより、コンテンツ提供端末160側では、予約されていないコンテンツに関しても、コンテンツサーバ140から取得することが可能となる。
【0106】
また、転送情報を受信しない間は(S1610:NO)、コンテンツサーバ140は、ステップS1660にそのまま進み、ステップS1610、S1660の判断処理を繰り返して、転送情報の受信を待機する。
【0107】
このようにして、図10に示すように、コンテンツサーバ140は、転送情報を受信するごとに、予約テーブル320からユーザ190が予約したコンテンツを特定し、利用者識別子および予約済コンテンツを含むコンテンツデータを生成してコンテンツ提供端末160に送信する(S1700)。
【0108】
この結果、ユーザ190の利用を予測できる1つまたは複数のコンテンツ提供端末160の提供コンテンツ格納部164に、ユーザ190に提供されるべきコンテンツがダウンロードされる(S1800)。
【0109】
一方で、ユーザ190は、コンテンツ取得端末170の前に到着する(S1900)。そして、コンテンツ取得端末170は、コンテンツ提供端末160に対して、利用者識別子を送信し、コンテンツの取得を要求する(S2000)。
【0110】
ここで、コンテンツ提供端末160の動作について詳述する。
【0111】
図13は、コンテンツ提供端末160の動作を示すフローチャートである。
【0112】
まず、ステップS2010で、利用者識別子受信部166は、コンテンツの取得の要求として、利用者識別子を受信したか否かを判断する。利用者識別子受信部166は、利用者識別子を受信した場合には(S2010:YES)、受信した利用者識別子をコンテンツ送信部167に渡し、ステップS2020に進む。
【0113】
ステップS2020で、コンテンツ送信部167は、提供コンテンツ格納部164に、受け取った利用者識別子に対応付けられたコンテンツが存在するか否かを判断する。コンテンツ送信部167は、該当コンテンツが存在する場合には(S2020:YES)、ステップS2030に進み、該当コンテンツが存在しない場合には(S2020:NO)、ステップS2040に進む。
【0114】
ステップS2030で、コンテンツ送信部167は、該当コンテンツを提供コンテンツ格納部164から読み出し、コンテンツの取得を要求してきたコンテンツ取得端末170に送信する。
【0115】
そして、ステップS2050で、コンテンツ提供端末160は、処理を継続するか否かを判断する。コンテンツ提供端末160は、処理を継続する場合には(S2050:YES)、ステップS2010に戻り、終了指示などにより処理を終了する場合には(S2050:NO)、一連の処理を終了する。
【0116】
一方、ステップS2040で、コンテンツ送信部167は、提供コンテンツ格納部164に利用者識別子に対応付けられたコンテンツが存在しないことから、ユーザ190が所望するコンテンツをダウンロードすべく、転送情報を生成する。具体的には、コンテンツ送信部167は、ユーザ190が提供を希望するコンテンツの選択肢をタッチパネルなど(図示せず)に表示し、選択されたコンテンツのコンテンツ識別子を取得する。そして、コンテンツ送信部167は、端末識別子格納部161から自端末の端末識別子を取得し、端末識別子、利用者識別子、およびコンテンツ識別子を含む転送情報を生成する。
【0117】
提供コンテンツ格納部164に利用者識別子に対応付けられたコンテンツが存在しない場合は、例えば利用者認識装置120で利用者識別子を取得できなかった場合や、ユーザ190が想定外の移動ルートを採るなどして予約コンテンツの送信先とは別のコンテンツ取得端末170利用した場合、またはそもそもコンテンツの提供の予約が成されていなかった場合である。
【0118】
そして、ステップS2060で、コンテンツ送信部167は、生成した転送情報を、コンテンツサーバ140に送信する。
【0119】
そして、ステップS2070で、コンテンツ受信部163は、コンテンツデータを受信したか否かを判断する。コンテンツ受信部163は、コンテンツデータを受信した場合には(S2070:YES)、受信したコンテンツデータをコンテンツ送信部166に渡してステップS2080に進み、コンテンツデータを受信しないままタイムタイムアウトになるなどした場合には(S2070:NO)、ステップS2090に進む。
【0120】
ステップS2080で、コンテンツ送信部167は、コンテンツ受信部163から受け取ったコンテンツデータのコンテンツを、コンテンツ取得端末170に送信し、ステップS2050に進む。
【0121】
また、ステップS2090で、コンテンツ送信部167は、コンテンツ取得端末170に対し、ユーザ190の所望するコンテンツが提供できない旨を示すエラー通知を送信し、ステップS2050に進む。
【0122】
また、コンテンツの取得の要求として利用者識別子を受信しない間は(S2010:NO)、コンテンツ提供端末は、ステップS2050にそのまま進み、ステップS2010、S2050の判断処理を繰り返して、転送情報の受信を待機する。
【0123】
このようにして、図10に示すように、コンテンツ提供端末160は、コンテンツの提供の要求を受けて、提供コンテンツ格納部164に格納されている場合にはここから読み出す形で、要求されたコンテンツをコンテンツ取得端末170に送信する(S2100)。この結果、ユーザ190が携行するコンテンツ取得端末170の取得コンテンツ格納部175で、ユーザ190が予約したコンテンツが取得される(S2200)。
【0124】
なお、複数のコンテンツ提供端末160に対してコンテンツのダウンロードが行われた場合など、ダウンロードしたコンテンツをユーザ190に提供しないままとなるコンテンツ提供端末160が1つまたは複数存在することがある。このような場合を考慮して、各コンテンツ提供端末160は、他のコンテンツ提供端末160でのコンテンツ提供の検出を契機として、または一定時間ごとに、保持しておく必要のなくなったコンテンツを削除するようにしてもよい。前者の場合、例えば、コンテンツ転送装置130は、受信した位置情報ごとに、選択した複数のコンテンツ提供端末160をグループ化して記憶しておき、いずれかのコンテンツ提供端末160からコンテンツの提供の完了を通知されたときに、同一グループの他のコンテンツ提供端160に対して、利用者識別子を指定したダウンロード済みコンテンツの削除を指示するようにすればよい。
【0125】
以上説明したように、本実施の形態によれば、コンテンツ取得端末170のユーザ190が、あるコンテンツ提供端末160へ近付いているときに、利用者識別装置110と利用者認識装置120との間での通信確立を契機として、そのコンテンツ提供端末170へのユーザ190の予約済コンテンツの転送を開始する。これにより、ユーザ190がどのコンテンツ提供端末170を利用しても、ユーザ190が利用するコンテンツ提供端末160への予約済コンテンツの転送を事前に開始することができ、コンテンツ取得を迅速に行うことができる。
【0126】
以下、上記した実施の形態の具体的な適用例を、実施例1〜実施例4として説明する。
【0127】
(実施例1)
本発明の実施例1として、図1に示すコンテンツ提供システムを、駅の改札機と駅構内に設置されたコンテンツ提供端末とを含む周辺情報提供システムに適用した場合について説明する。
【0128】
図14は、実施例1に係る周辺情報提供システムの構成を示すシステム構成図である。
【0129】
図14において、周辺情報提供システム400は、非接触IC(integrated circuit)定期券410、第1〜第Nの自動改札機420−1〜420−N、改札機管理装置430、地域情報サーバ440、第1〜第Mのキオスク端末460−1〜460−M、および携帯電話機470を有する。
【0130】
改札機管理装置430、地域情報サーバ440、および第1〜第Mのキオスク端末460−1〜460−Mは、インターネット480にそれぞれ接続されている。第1〜第Nの自動改札機420−1〜420−Nは、改札機管理装置430にそれぞれ接続されている。
【0131】
非接触IC定期券410は、鉄道の定期券として自動改札機を通過するのに使用される非接触ICカードであり、図1の利用者識別装置110に対応する。
【0132】
第1〜第Nの自動改札機420−1〜420−Nは、複数の改札口を有する駅に設置された、非接触IC定期券410で通過することができる自動改札機であり、それぞれ図1の利用者認識装置120に対応する。
【0133】
改札機管理装置430は、第1〜第Nの自動改札機420−1〜420−Nを管理する装置であり、図1のコンテンツ転送装置に対応する。改札機管理装置430の位置テーブル(図5参照)は、改札口ごとに、自動改札機420と、その改札口を出たところに設置されたキオスク端末460とを予め対応付けている。
【0134】
地域情報サーバ440は、第1〜第Nの自動改札機420−1〜420−Nが設置された駅の改札口ごとに、その改札口の周辺区域の各種カテゴリの情報を格納したサーバであり、図1のコンテンツサーバ140に対応する。
【0135】
パーソナルコンピュータ450は、ユーザ190の自宅等に設置された、地域情報サーバ440に対してユーザ190が外出先で取得を望む情報のカテゴリを登録する端末であり、図1の利用者予約端末150に対応する。この登録は、実施の形態におけるコンテンツの予約に対応するものである。
【0136】
第1〜第Mのキオスク端末460−1〜460−Mは、第1〜第Nの自動改札機420−1〜420−Nが設置された駅の各改札口を出たところに設置された、UWBや光通信などの短距離無線通信の機能を有するキオスク端末であり、それぞれ図1のコンテンツ取得端末170に対応する。
【0137】
インターネット480は、図1のネットワーク180に対応する。
【0138】
携帯電話機470は、キオスク端末460との間で上記短距離無線が可能な携帯電話機であり、図1のコンテンツ取得端末170に対応する。
【0139】
このような周辺情報提供システム400では、ユーザ190が改札口を出てキオスク端末460に到着したときには、その改札口の周辺についての所望のカテゴリの情報が、キオスク端末460に転送された状態となっている。
【0140】
このように、本実施例によれば、ユーザ190は、どの改札口から駅を出ても、近くに設置されたキオスク端末460から、所望するカテゴリの周辺情報を素早く取得することができる。
【0141】
なお、利用者識別装置である非接触IC定期券410をアプリケーションとしてコンテンツ取得端末である携帯電話機470に搭載することで、利用者識別装置とコンテンツ取得端末とを一体的に具備することも可能である。
【0142】
(実施例2)
本発明の実施例2として、図1に示すコンテンツ提供システムを、コンビニエンスストアなどの店舗においてビデオクリップのデータを商品として配信する、商用コンテンツ配信システムに適用した場合について説明する。
【0143】
図15は、実施例2に係る商用コンテンツ配信システムの構成を示すシステム構成図である。
【0144】
図15において、商用コンテンツ配信システム500は、携帯電話機510、入店認識装置520、ビデオコンテンツサーバ540、パーソナルコンピュータ550、レジ端末560、および携帯映像プレーヤ570を有する。
【0145】
入店認識装置520およびレジ端末560は、第1〜第Lの店舗590−1〜590−Lの店舗に、それぞれ設置されている。ビデオコンテンツサーバ540は、ビデオショップ(図示せず)に設置されている。レジ端末560、パーソナルコンピュータ550、およびビデオコンテンツサーバ540は、インターネット580にそれぞれ接続されている。入店認識装置520は、同じ店舗のレジ端末560に接続されている。
【0146】
携帯電話機510は、非接触ICタグを内蔵した携帯電話機であり、図1の利用者識別装置110に対応する。
【0147】
入店認識装置520は、店舗590の入り口に設置された、携帯電話機510のICタグを検出することにより携帯電話機510のユーザ190の入店を認識することができる装置であり、図1の利用者認識装置120に対応する。
【0148】
ビデオコンテンツサーバ540は、商用のビデオクリップなどのビデオコンテンツを格納したサーバであり、図1のコンテンツサーバ140に対応する。
【0149】
パーソナルコンピュータ550は、ユーザ190の自宅等に設置された、ビデオコンテンツサーバ540に対してユーザ190のビデオコンテンツの購入の予約を行う端末であり、図1の利用者予約端末150に対応する。
【0150】
レジ端末560は、店舗590のレジカウンタに設置された、UWBや光通信などの短距離無線通信の機能を有する店頭端末であり、図1のコンテンツ転送装置130およびコンテンツ提供端末160に対応する。
【0151】
携帯映像プレーヤ570は、レジ端末560との間で上記短距離無線通信が可能な携帯映像プレーヤであり、図1のコンテンツ取得端末170に対応する。
【0152】
このような商用コンテンツ配信システム500では、ユーザ190が入店時に携帯電話機510を入店認識装置520にかざし、レジカウンタの前に来たときには、そのユーザ190が予約したビデオデータがレジ端末560に既に転送された状態となっている。
【0153】
このように、本実施例によれば、ユーザ190は、どの店舗に行っても、レジカウンタで予約したビデオデータを即時に購入することができる。
【0154】
(実施例3)
本発明の実施例3として、図1に示すコンテンツ提供システムを、営業所において営業担当者に業務資料の転送を行う、業務資料転送システムに適用した場合について説明する。
【0155】
図16は、実施例3に係る業務資料転送システムの構成を示すシステム構成図である。
【0156】
図16において、業務資料転送システム600は、非接触IC社員カード610、入館管理装置620、営業所サーバ630、営業情報データベース640、第1〜第Jのキオスク端末660−1〜660−J、および携帯電話機670を有する。
【0157】
入館管理装置620、営業所サーバ630、および第1〜第Jのキオスク端末660−1〜660−Jは、第1〜第Kの営業所690−1〜690−Kに、それぞれ設置されている。営業情報データベース640は、第1〜第Kの営業所690−1〜690−Kの本社(図示せず)に設置されている。営業所サーバ630および営業情報データベース640は、VLAN(virtual local area network)680にそれぞれ接続されている。入館管理装置620、および第1〜第Jのキオスク端末660−1〜660−Jは、同じ営業所の営業所サーバ630にそれぞれ接続されている。
【0158】
非接触IC社員カード610は、非接触ICタグを内蔵した社員カードであり、図1の利用者識別装置110に対応する。
【0159】
入館管理装置620は、営業所690の入り口に設置された、非接触IC社員カード610のICタグを検出することにより非接触IC社員カード610のユーザ190の入館を認識することが出来る装置であり、図1の利用者認識装置120に対応する。
【0160】
営業所サーバ630は、営業所690内の各装置を管理するサーバであり、図1のコンテンツ転送装置130と、コンテンツ提供端末160のうち、図8に示す端末識別子格納部161、コンテンツ受信部163、コンテンツ送信部167、および提供コンテンツ格納部164とに対応する。ただし、営業所サーバ630は、位置テーブルは有しておらず、常に自装置の識別子を端末識別子とする転送情報を生成し、営業情報データベース640に送信する。また、営業所サーバ630は、キオスク端末660ごとに、利用者識別子の受信およびこれに対するコンテンツの提供を管理する。
【0161】
営業情報データベース640は、ユーザ190ごとに蓄積された過去の営業情報を格納するデータベースであり、図1のコンテンツサーバ140に対応する。ただし、営業情報データベース640は、実施の形態における予約に替えて、ユーザ190ごと、つまり利用者識別子ごとの営業情報の管理を行う。
【0162】
第1〜第Jのキオスク端末660−1〜660−Jは、営業所690の会議室や接客コーナー等の各所に設置された、ミリ波UWBの通信機能を有するキオスク端末であり、図1のコンテンツ提供端末160のうち図8に示すコンテンツ送信部166に対応する。
【0163】
携帯電話機670は、キオスク端末660との間でミリ波UWBによる短距離通信が可能な携帯電話機であり、図1のコンテンツ取得端末170に対応する。
【0164】
このような業務資料転送システム600では、会議室など、業務を行う場所に設置されたキオスク端末660に携帯電話機670をかざしたときには、そのユーザ190の過去の営業情報がその営業所690の営業所サーバ630に既に転送された状態となっている。
【0165】
このように、本実施例によれば、ユーザ190は、どの営業所690に行っても、安全性を確保した状態で、自己の営業情報を営業所内で即時に取得することができる。
【0166】
(実施例4)
本発明の実施例4として、図1に示すコンテンツ提供システムを、別荘において自宅側で録画保持されたホームビデオを別荘のビデオデッキに転送する、ホームビデオ転送システムに適用した場合について説明する。
【0167】
図17は、実施例4に係るホームビデオ転送システムの構成を示すシステム構成図である。
【0168】
図17において、ホームビデオ転送システム700は、カードキー710、カードロック装置720、ホームビデオサーバ740、ビデオデッキ760、携帯映像プレーヤ770−1、および携帯電話機770−2を有する。
【0169】
カードロック装置720およびビデオデッキ760は、ユーザ190の別荘に設置されている。ホームビデオサーバ740は、ユーザ190の自宅に設置されている。カードロック装置720、ビデオデッキ760、およびホームビデオサーバ740は、インターネット780にそれぞれ接続されている。
【0170】
カードキー710は、非接触ICタグを内蔵したカードキーであり、図1の利用者識別端末110に対応する。
【0171】
カードロック装置720は、別荘の玄関に設置された、カードキー710のICタグを検出して玄関を施錠および開錠する装置であり、図1の利用者認識装置120およびコンテンツ転送装置130に対応する。ただし、カードロック装置720は、位置テーブルは有しておらず、常にビデオデッキ760の識別子を端末識別子とする転送情報を生成し、ホームビデオサーバ740に送信する。
【0172】
ホームビデオサーバ740は、ユーザ190が自宅等で撮影したビデオデータを蓄積するサーバであり、図1のコンテンツサーバ140に対応する。ただし、ホームビデオサーバ740は予約受付部143および予約テーブル格納部144を有しておらず、例えば過去半年の間に格納されたビデオデータというように、最近のビデオデータのみを、デフォルトの送信対象として扱う。
【0173】
ビデオデッキ760は、ミリ波UWBにおけるピコネットコーディネータとしても機能するビデオデッキであり、図1のコンテンツ提供端末160に対応する。
【0174】
携帯映像プレーヤ770−1および携帯電話機770−2は、ビデオデッキとの間でピコネットを形成し、ビデオデッキのスレーブとして機能するとともに、取得したビデオを再生する機能を有する携帯端末であり、図1のコンテンツ取得端末170に対応する。
【0175】
このようなホームビデオ転送システム700では、別荘に入り、ホームビデオサーバ740に蓄積された最近のホームビデオを視聴しようとしたときには、ビデオデッキ760に該当するビデオデータが既に転送された状態となっている。
【0176】
このように、本実施例によれば、ユーザ190は、いつ別荘に行っても、最近のビデオを素早く視聴開始することができる。
【0177】
なお、カードロック装置720を、ユーザ190の別荘の玄関前などに設置され、例えば無線LANのようなある程度広い通信エリアを保持するセンサ機器としてもよい。特に、距離測定が可能な無線LAN機能を搭載したセンサ機器を用いた場合には、例えば、センサ機器の通信エリアにユーザ190が携行する携帯電話機770−2(無線LAN搭載)が入ったことを検出し、センサ機器の距離測定によりユーザ190が別荘に近付くことを検出することで、ホームビデオサーバ740からビデオデッキ760へのコンテンツダウンロードが開始するようにすればよい、本発明の効果が得られることは容易に類推できる。本構成を取ることで、カードロック解除によるダウンロード開始よりも早いタイミングでダウンロードを開始することが可能となる。
【0178】
以上説明した各実施例で説明したシステム以外にも、各種のシステムに本実施の形態を適用することができる。
【0179】
例えば、住宅における玄関センサとDVD(digital video disc)レコーダを含むシステムに適用し、ユーザ190が帰宅したことを検出したときにネットワークからのコンテンツ取得とDVDへのコンテンツ蓄積を開始するようにする。この場合、無駄な蓄積を最小限に抑えた状態で、ユーザ190が即時にコンテンツの視聴を開始することが可能となる。
【0180】
更に、以上説明した各実施例では、利用者認識装置120とこれに対応するコンテンツ提供端末160とが比較的近い位置に設置されている場合についてのみ説明したが、このように限定されるものではない。ある利用者認識装置120の設置場所にユーザ190が到達したときに、その後に特定のコンテンツ提供端末160をそのユーザ190が利用することが予測できる場合には、これらの装置は遠隔に設置されていてもよい。
【0181】
例えば、駅の自動改札機に利用者認識装置120の機能とコンテンツ提供端末160の機能とを備えさせたシステムに適用し、自動改札機で、定期券情報を利用してユーザ190が自宅の最寄り駅の改札を通過したことを検知検出したときに、会社の最寄り駅の自動改札へのコンテンツの蓄積を開始するようにする。このように、利用者認識装置120からコンテンツ提供端末160に到達するまでの時間が十分に長い場合には、大量のデータベースからの情報の検索や、コンテンツサーバ側での複雑な演算処理など、目的とするコンテンツがコンテンツ提供端末160で取得されるまでの時間が長い場合にも対応させることが可能となる。更に、自宅のDVDレコーダにコンテンツ提供端末160の機能を備えさせ、ユーザ190が自宅の最寄り駅の改札口の自動改札機で駅を出たことを検出したときに、自宅のDVDレコーダでのコンテンツ蓄積を開始するようにするようにしてもよい。
【0182】
また、利用者識別装置110は、ユーザにより携帯されるのではなく、ユーザ190が所有する乗用車など、ユーザ190と共に移動する車両に搭載されていてもよい。この場合、例えば、高速道路の入口に利用者認識装置120を、その高速道路上の各サービスエリアにコンテンツ提供端末160をそれぞれ設置しておき、いずれかの入口で車両の通過を検出したときに、各コンテンツ提供端末160にコンテンツの蓄積を開始するようにすればよい。
【産業上の利用可能性】
【0183】
本発明に係るコンテンツ提供システムおよびコンテンツ提供方法は、ユーザがどのコンテンツ提供端末を利用してもコンテンツ取得を迅速に行うことができるコンテンツ提供システムおよびコンテンツ提供方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0184】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコンテンツ提供システムの構成を示すシステム構成図
【図2】本実施の形態に係る利用者識別装置の構成を示すブロック図
【図3】本実施の形態に係る利用者認識装置の構成を示すブロック図
【図4】本実施の形態に係るコンテンツ転送装置の構成を示すブロック図
【図5】本実施の形態における位置テーブル格納部に格納される位置テーブルの内容の一例を示す図
【図6】本実施の形態に係るコンテンツサーバの構成を示すブロック図
【図7】本実施の形態における予約テーブル格納部に格納される予約テーブルの内容の一例を示す図
【図8】本実施の形態に係るコンテンツ提供端末の構成を示すブロック図
【図9】本実施の形態に係るコンテンツ取得端末の構成を示すブロック図
【図10】本実施の形態に係るコンテンツ提供システム全体の動作の一例を示すシーケンス図
【図11】本実施の形態に係るコンテンツ転送装置の動作を示すフローチャート
【図12】本実施の形態に係るコンテンツサーバの動作を示すフローチャート
【図13】本実施の形態に係るコンテンツ提供端末の動作を示すフローチャート
【図14】本発明の実施例1に係る周辺情報提供システムの構成を示すシステム構成図
【図15】本発明の実施例2に係る商用コンテンツ配信システムの構成を示すシステム構成図
【図16】本発明の実施例3に係る業務資料転送システムの構成を示すシステム構成図
【図17】本発明の実施例4に係るホームビデオ転送システムの構成を示すシステム構成図
【図18】従来のコンテンツ提供システムの動作の一例を示すシーケンス図
【図19】従来のコンテンツ提供システムの動作の他の例を示すシーケンス図
【符号の説明】
【0185】
100 コンテンツ提供システム
110 利用者識別装置
111 利用者識別子格納部
112、122 無線通信部
113、173 利用者識別子送信部
120 利用者認識装置
121 装置識別子格納部
123、132、142、162 ネットワーク通信部
124、166 利用者識別子受信部
125 認識情報送信部
130 コンテンツ転送装置
131 位置テーブル格納部
133 認識情報受信部
134 コンテンツ転送制御部
140 コンテンツサーバ
141 コンテンツデータベース
143 予約受付部
144 予約テーブル格納部
145 転送情報受信部
146、167 コンテンツ送信部
150 利用者予約端末
160 コンテンツ提供端末
161 端末識別子格納部
163、174 コンテンツ受信部
164 提供コンテンツ格納部
165 PAN通信部
170 コンテンツ取得端末
171 利用者識別子格納部
172 PAN通信部
175 取得コンテンツ格納部
180 ネットワーク
190 ユーザ
200 PAN
400 周辺情報提供システム
410 非接触IC定期券
420 自動改札機
430 改札機管理装置
440 地域情報サーバ
450、550 パーソナルコンピュータ
460、660 キオスク端末
470、510、670、770−2 携帯電話機
480、580、780 インターネット
500 商用コンテンツ配信システム
520 入店認識装置
540 ビデオコンテンツサーバ
560 レジ端末
570、770−1 携帯映像プレーヤ
600 業務資料転送システム
610 非接触IC社員カード
620 入館管理装置
630 営業所サーバ
640 営業情報データベース
680 VLAN
700 ホームビデオ転送システム
710 カードキー
720 カードロック装置
740 ホームビデオサーバ
760 ビデオデッキ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを取得するコンテンツ取得端末に対し自装置が保持するコンテンツを送信するコンテンツ提供端末と、コンテンツを格納するコンテンツサーバと、前記コンテンツサーバから前記コンテンツ提供端末にコンテンツを転送するコンテンツ転送装置と、を有するコンテンツ提供システムであって、
ユーザと共に移動可能な利用者識別装置と、
前記利用者識別装置と通信可能であるか否かを検出する利用者認識装置と、を更に有し、
前記コンテンツ転送装置は、
前記利用者認識装置が前記利用者識別装置と通信可能となった場合にコンテンツの転送を開始する、
コンテンツ提供システム。
【請求項2】
前記コンテンツサーバは、
ユーザの利用者識別子とコンテンツを対応付けてコンテンツを格納し、
前記利用者認識装置は、
前記利用者識別装置と通信可能となったとき、前記利用者識別装置からユーザの利用者識別子を受信し、
前記コンテンツ転送装置は、
前記利用者認識装置が取得した利用者識別子に対応付けられたコンテンツを、前記コンテンツサーバから前記コンテンツ提供端末に転送する、
請求項1記載のコンテンツ提供システム。
【請求項3】
請求項2記載のコンテンツ提供システムで使用される利用者認識装置であって、
前記利用者識別装置との通信確立を契機に、前記利用者識別装置から前記ユーザの利用者識別子を受信する利用者識別子受信手段と、
前記利用者識別子受信手段が受信した利用者識別子と自装置の装置識別情報とを含む認識情報とを、前記コンテンツ転送装置に送信する利用者識別子送信手段と、
を有する利用者認識装置。
【請求項4】
請求項1記載のコンテンツ提供システムで使用されるコンテンツ転送装置であって、
前記利用者認識装置から、前記利用者認識装置が前記利用者識別装置と通信可能となった旨を通知する情報を受信する認識情報受信手段と、
前記認識情報受信手段が前記情報を受信したとき、コンテンツの転送を開始するコンテンツ転送手段と、
を有するコンテンツ転送装置。
【請求項5】
請求項2記載のコンテンツ提供システムで使用されるコンテンツ転送装置であって、
利用者認識装置と、前記利用者認識装置から、ユーザの利用を予測できる1つまたは複数のコンテンツ提供端末とを対応付けた位置情報テーブルを格納する位置テーブル格納手段と、
利用者認識装置から、前記利用者認識装置の装置識別子と、前記利用者認識装置が取得した利用者識別子とを含む認識情報を受信する認識情報受信手段と、
利用者認識装置から認識情報を受信したとき、前記位置テーブルを参照して、前記認識情報の送信元に対応付けられたコンテンツ提供端末に前記コンテンツを転送する、
コンテンツ転送装置。
【請求項6】
請求項2記載のコンテンツ提供システムで使用されるコンテンツサーバであって、
複数のコンテンツを管理するコンテンツ管理手段と、
ネットワークに接続するネットワーク接続手段と、
前記コンテンツ取得端末のユーザを宛先として、前記コンテンツ管理手段により管理された複数のコンテンツの中から任意のコンテンツの提供要求を受け付ける要求受付手段と、
前記コンテンツ要求手段がコンテンツの提供要求を受け付けたユーザの利用者識別子に対応付けてコンテンツの管理および送信を行うコンテンツ送信手段と、
を有するコンテンツサーバ。
【請求項7】
請求項2記載のコンテンツ提供システムで使用されるコンテンツ提供端末であって、
前記コンテンツ取得端末のユーザの利用者識別子に対応付けられたコンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、
前記コンテンツ受信手段が受信したコンテンツを、前記利用者識別子に対応付けて格納する提供コンテンツ格納手段と、
コンテンツ取得端末との間で通信が確立されたとき、前記コンテンツ取得端末から利用者識別子を取得する利用者識別子取得手段と、
前記利用者識別子取得手段が取得した利用者識別子に対応付けられたコンテンツを前記提供コンテンツ格納手段読み出して、前記コンテンツ取得端末に送信するコンテンツ送信手段と、
を有するコンテンツ提供端末。
【請求項8】
前記利用者認識装置は、
コンテンツ取得端末の自装置からの距離を測定する距離測定手段と、
前記距離に基づいて、前記コンテンツ取得端末がコンテンツ提供端末に近付いていることを判断する距離判断手段と、を有する、
請求項7記載のコンテンツ提供端末。
【請求項9】
請求項2記載のコンテンツ提供システムを用いてコンテンツを取得するコンテンツ取得端末であって、
自端末と前記利用者認識装置との間の通信確立を契機に前記利用者認識装置に自端末の利用者識別子を送信する利用者識別子送信手段と、
前記コンテンツ提供端末からコンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、
を有するコンテンツ取得端末。
【請求項10】
コンテンツを取得するコンテンツ取得端末に対し自装置が保持するコンテンツを送信するコンテンツ提供端末に、コンテンツ取得端末のユーザが近付いていることを検出する利用者認識ステップと、
コンテンツ取得端末のユーザが前記コンテンツ提供端末に近付いていることが検出されると、コンテンツを格納するコンテンツサーバから前記コンテンツ提供端末へのコンテンツの転送を開始するコンテンツ転送開始ステップと、
を有するコンテンツ提供方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−110122(P2009−110122A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−279544(P2007−279544)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】